JP2001247803A - 平版印刷用インキ - Google Patents

平版印刷用インキ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】大豆油を用いたインキのコストを低減し、かつ
長時間の印刷において、地汚れの発生がなく、湿し水と
の乳化にかかわる問題の発生もなく良好な印刷物を得る
事ができるインキを提供する 【解決手段】顔料、樹脂、乾性油および溶剤からなる平
版印刷用インキにおいて、上記乾性油が酸価が0.5以
上の大豆原油もしくはその重合油であり、上記溶剤がア
ロマティック系成分の含有率が1重量%以下である石油
系溶剤であることを特徴とする平版印刷用インキ。この
平版印刷用インキはさらに脂肪族ジオールを含有しても
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は雑誌、書籍、ポスタ
ー等の印刷物に使用される平版印刷用インキ(以下イン
キと略す)に関するものであり、特にそのインキが乾性
油として大豆油を含むインキに関するものであり、更に
詳しくは印刷適性が良好で且つ光沢、網点着肉性、網点
再現性等の品質の良い印刷物を得るためのインキに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、植物油として、特に大豆油を用い
たインキは環境対応として使用されてきている。特に米
国においては政府刊行物に関して一部法律で大豆油を用
いたインキを使用するように定められている。しかし日
本においては従来の石油系溶剤に比べて大豆油のコスト
は高いために大豆油インキの普及には障害が残っている
のが現状である。
【0003】また、一般的に大豆油インキというと、ア
メリカ大豆協会(ASA)の承認を得る事ができてSO
Yシールを貼る事ができるインキの事を意味しており、
ASAの規定する含有量以上に大豆油を含有させなけれ
ばならず、一般的に石油系溶剤の一部を大豆油に置換す
る必要があり、通常のインキと比較すると植物油の含有
量は多くなっているために、湿し水との乳化は促進され
易くなり地汚れ等の問題が発生する事もあった。
【0004】近年印刷業界では、印刷時の省人、省力
化、自動化、高速化の要求が高まってきている事に合わ
せて、様々な印刷条件下に於いてトラブルレスで長時間
安定して高品位な印刷物が得られる印刷用インキが望ま
れており、インキメーカーでは種々の改良を実施してき
ている。
【0005】特にオフ輪印刷は、枚葉印刷と比べると数
倍の印刷速度があるために、印刷機のローラー上でイン
キと湿し水が激しい乳化作用を受けて印刷適性が損なわ
れるような事が時々発生する事があった。印刷適性上の
主な問題としては版非画線部へのインキの付着による地
汚れ、ブランケットへのインキの堆積、ローラーへのイ
ンキの堆積、インキのローラーからの飛散、等の現象が
発生し、印刷作業の効率を著しく劣化させる事があっ
た。
【0006】また、印刷適性上の問題は印刷物品質へも
影響を及ぼし、印刷物品質としてもベタ着肉性の不足、
網点形状の不揃い、網点の欠け、網点の太り、光沢不
足、等の問題が発生しやすくなっていた。
【0007】これらの問題に対処するために、インキの
粘弾性を高くする事により凝集力を高めて版非画線部へ
のインキの拡散を防止する、顔料の精製度合いを高めて
汚れ原因物質の量の抑制をする、顔料の分散性を高めて
流動性を良くする、等の改良がなされてきたが、完全に
問題を解決するには至ってはいない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の技術における問題点を解決するためになされたもの
であり、その課題とするところは、大豆油を用いたイン
キのコストを低減し、かつ長時間の印刷において、地汚
れの発生がなく、湿し水との乳化にかかわる問題の発生
もなく良好な印刷物を得る事ができるインキを提供する
事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料、樹脂、
乾性油および溶剤からなるインキにおいて、上記乾性油
が酸価が0.5以上の大豆原油もしくはその重合油であ
り、上記溶剤がパラフィン系溶剤および/またはナフテ
ン系溶剤であることを特徴とするインキに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】大豆油インキに従来使用されてい
る大豆油は、天ぷらなどに使用できる食用油としてのグ
レードである大豆白絞油が通常である。大豆白絞油の製
造過程は次のようである。すなわち大豆を搾油、抽出し
て得られた原油を脱ガム工程を経ることによりレシチン
を除去して大豆脱ガム油とする。この後に遊離脂肪酸を
除去するための脱酸工程を経て大豆脱酸油となし、脱
色、脱臭を行い大豆白絞油とする。なおサラダ油とする
時には脱ロウを行い低温で固まる成分も除去される。脱
色工程においては色素のみならず微量金属、残留セッケ
ン分等も除去される。また脱臭工程においては有臭成分
だけでなく遊離脂肪酸、不ケン化物等の揮発性成分も除
去される。
【0011】本発明に用いられる大豆原油は上記の大豆
脱ガム油を意味しており、レシチンを除去しただけのも
のであり、遊離脂肪酸は除去していないために酸価が
0.5以上あるが、特に本発明においては酸価は0.5
〜3.0のものが好ましい。また脱色、脱臭も施してい
ないために大豆白絞油に比較すると色が少し濃く、大豆
臭が多く感じられる。
【0012】また本発明においては上記大豆原油は熱重
合油としたものでも問題無く使用できる。熱重合油とす
るためには275〜340℃、好ましくは325〜33
5℃の温度で窒素ガスのような不活性ガス中で1〜数時
間加熱攪拌して所望の粘度になるまで熱重合すればよ
い。
【0013】また本発明において用いる事のできる溶剤
はアロマティック成分の含有率が1重量%以下である石
油系溶剤であり、その主体となるものはパラフィン系溶
剤および/またはナフテン系溶剤であり、エステル系溶
剤、アルコール系溶剤等を含むのは差し支えない。
【0014】本発明におけるインキは、顔料0〜30重
量%、樹脂10〜50重量%、大豆原油1〜40重量%
および溶剤1〜40重量%からなっている。インキの種
類としては枚葉印刷機用インキ、オフセット輪転印刷機
用インキが主なものであるがこれに限定されるものでは
なく、また大豆原油の含有量としては枚葉印刷機用イン
キとして20重量%以上、オフセット輪転印刷機用イン
キとして7重量%以上となっているとASAの大豆油イ
ンキとしての条件を満たしているので好ましい。
【0015】顔料としては有機顔料が多く用いられジス
アゾイエロー、ブリリアントカーミン6B、フタロシア
ニンブルーが代表的なものであり、墨インキ用としての
カーボンブラック、そのほかの無機顔料なども用いられ
る。
【0016】本発明のインキに使用される樹脂成分とし
ては、一般的なロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、
アルキッド樹脂、エステルガム、ロジンアルキッド等が
あげられる。中でも特にロジン、アルキルフェノール、
ホルムアルデヒド、ポリオールから合成されたロジン変
性フェノール樹脂が好ましく、アルキルフェノール成分
としてパラノニルフェノール(PNP)、パラドデシル
フェノール(PDDP)を用いたもの、もしくはPNP
および/またはPDDPとパラオクチルフェノール(P
OP)を併用したロジン変性フェノール樹脂を主成分と
するものが効果的である。
【0017】ロジン変性フェノール樹脂の製造法として
は、例えばロジン類100重量部にレゾール型フェノー
ル樹脂40〜130重量部を100〜250℃で反応さ
せた後にロジン類のカルボン酸の1当量に対してポリオ
ール類の水酸基が0.5〜1.2当量になるようにポリ
オール類を添加し250〜260℃でエステル化して製
造したものや、ロジン類をポリオール類でエステル化し
た後にレゾール型フェノール樹脂を反応させて製造した
ものなどがあり、一般的な公知のものはすべて使用でき
る。
【0018】また石油樹脂も好適に用いる事ができ、芳
香族系石油樹脂、DCPD(ジシクロペンタジエン)系
石油樹脂のどれでも用いる事ができる。芳香族系石油樹
脂はクマロン、インデン、ビニルトルエンなどを主成分
としてこれらのモノマーをカチオン重合した樹脂であ
り、フェノール変性やマレイン酸変性なども行う事がで
き重量平均分子量が1000〜6000程度のものが一
般的である。
【0019】DCPD系石油樹脂はシクロペンタジエン
を重合させて更に他のフェノールなどの極性モノマーや
マレイン酸、乾性油などとの共重合を行いポリオールで
のエステル化を行ったものなどが挙げられ、重量平均分
子量が1万〜20万程度のものがある。
【0020】さらに本発明のインキにおいては脂肪族ジ
オールを含有させることができる。脂肪族ジオールを添
加する事により樹脂の溶解性を向上させてインキとして
のタック、フロー、粘度、弾性率等の粘弾性特性を最適
な状態に調整する事ができる。本発明にかかるジオール
類の含有量は0.1〜5重量%が適当であるが、好まし
くは0.2〜4重量%がよく、更に好ましくは0.3〜
2重量%がよく、最も好適なのは0.4〜1重量%の範
囲内での含有量である。含有量が0.1重量%に満たな
いときは目的とする効果が得られず、一方含有量が5重
量%を超える時は平版印刷用インキとしてのフローが長
くなりすぎて、粘度も低くなりすぎる為にミスチング、
地汚れ、網点太り、等の問題が発生しやすくなるので好
ましくない。
【0021】本発明にかかる脂肪族ジオールは次の一般
式で表されるものが好ましい。 (A):HO(CH2hOH (B):CH3(CH2jC(CH2OH)2(CH2k
CH3 (C):CH3(CH2lC(OH)HC(R)H(C
2mOH (D):HOCH2CH(R)(CH2nCH(R)C
2OH (ただし、式中、hは2〜7の整数であり、j,k,
l,m,nはそれぞれ独立に0〜3の整数であり、Rは
メチル基又はエチル基を表す。)
【0022】本発明にかかるジオールとしては、分子構
造的に直鎖のものとしては1,2エタンジオール、1,
2プロパンジオール、1,4ブタンジオール、1、5ペ
ンタンジオール、1、6ヘキサンジオール、1,7ヘプ
タンジオール、等があげられ、一方分岐構造のものとし
ては2,2ジメチル1,3プロパンジオール、2,2ジ
エチル1,3プロパンジオール、2ブチル2エチル1,
3プロパンジオール、2エチル1,3ヘキサンジオー
ル、2エチル1,3ペンタンジオール、2メチル1,3
ヘキサンジオール、2メチル1,3ヘプタンジオール、
2,4ジエチル1,5ペンタンジオール、2,5ジメチ
ル1,6ヘキサンジオール、等のジオールであり、これ
らのジオールを単独で使用、もしくは必要に応じて2種
類以上を組み合わせて使用する事ができる。
【0023】これらのジオールのうちで特に好ましいの
は、分子構造的に直鎖構造ではなく分岐鎖構造のジオー
ルであり、そのようなジオールは樹脂との相溶性が良く
インキの流動性を良好にする事ができる。またアルキル
基の分岐鎖があることにより分子が疎水的となり耐加水
分解性が高く効果の安定持続性にも優れているので好ま
しい。
【0024】また本発明にかかるジオールは、トリデカ
ノール、2ヘキシルオクタノール、2ヘキシルデカノー
ル、2オクチルデカノール、等の高級アルコールとの併
用を行ってインキの流動性、等の調整を行うことは何ら
差し支えない。
【0025】尚、本発明にかかるジオールをインキに配
合する方法としては、ワニス中に溶剤とともに配合して
も良く、インキ製造中に配合しても良く適宜選択する事
ができる。
【0026】
【実施例】次に本発明を具体的にさらに詳細に説明す
る。尚、以下において部とは重量部、%とは重量%の事
を表す。
【0027】(フェノール樹脂製造例1)撹拌機、水分
離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコにパラノ
ニルフェノール1030部、パラホルムアルデヒド29
0部、キシレン800部からなる混合物を加熱溶解後、
48%水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、70〜
80℃で5時間反応させる。反応後6N塩酸125部、
水道水200部を加えて撹拌静置し、上澄み層を取り出
し水洗して不揮発分62%のレゾール型フェノール樹脂
のキシレン溶液約2100部を得て、これをAレゾール
液とした。
【0028】(ロジン変性フェノール樹脂製造例1)撹
拌機、リービッヒ冷却管、温度計付きの4つ口フラスコ
にガムロジン600部を仕込み、窒素ガスを吹き込みな
がら、200℃で加熱溶解し、Aレゾール液890部を
120〜230℃で反応後、グリセリン67部を仕込
み、250〜260℃で、酸価25以下になるまでエス
テル化して、分子量107,000、白濁点40%、樹
脂粘度150ポイズのロジン変性フェノール樹脂1を得
た。
【0029】白濁点は次の式で計算される。 白濁点(%)=樹脂/{樹脂+溶剤(Xg)}×100 但しXは、樹脂2gにノルマルテトラデカンを加えて1
80〜200℃で加熱溶解した後に、25℃に冷却した
時に溶液が白濁するノルマルテトラデカンの最小量であ
る。また樹脂粘度は、樹脂/アマニ油=1/2の重量比
の混合物を180〜200℃で加熱撹拌溶解して得たワ
ニスのコーンプレート型粘度計による25℃での粘度で
ある。
【0030】(ワニス製造例1)ロジン変性フェノール
樹脂1を44.0%、大豆原油11.0%、ALCH
(川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤)を0.8
%、AFソルベント7(日本石油(株)製アロマティッ
ク成分が1%以下の石油系溶剤)を44.2%として1
90℃1時間加熱撹拌してゲルワニスAを得た。大豆原
油は大豆を圧搾、抽出した後にレシチンを除去しただけ
の大豆脱ガム油を使用しており、水分0.2%以下、酸
価2.5、ヨウ素価135のものである。
【0031】(ワニス製造例2)ワニス製造例1におい
てALCHを1.0%に変更した以外は同様の操作を行
いゲルワニスBを得た。
【0032】(ワニス製造例3)ワニス製造例1におい
て大豆原油のかわりに大豆重合油を使用した以外は同様
の操作を行いゲルワニスCを得た。大豆重合油は粘度
1.6ポイズに熱重合した大豆脱ガム油である。
【0033】(ワニス製造例4)ワニス製造例1におい
て大豆原油を大豆白絞油11.0%に変更した以外は同
様の操作を行いゲルワニスDとした。大豆白絞油は水分
0.1%以下、酸価0.04、ヨウ素価138であっ
た。
【0034】次のような配合によりインキを作成し、実
施例1〜7および比較例1〜2のインキとした。 (実施例1)藍顔料リオノールブルーFG7330(東
洋インキ製造(株)製)を17.0%、ゲルワニスAを
72.0%、AFソルベント7を10.8%、2,2ジ
メチル1,3プロパンジオールを0.2%の配合比率と
して常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック
を6.8として実施例1のインキとした。
【0035】(実施例2)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスAを72.0%、A
Fソルベント7を10.8%、2,4ジエチル1,5ペ
ンタンジオールを0.2%の配合比率として常法に従い
3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実
施例2のインキとした。
【0036】(実施例3)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスAを72.0%、A
Fソルベント7を10.5%、2エチル1,3ヘキサン
ジオールを0.5%の配合比率として常法に従い3本ロ
ールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例3
のインキとした。
【0037】(実施例4)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスBを73.0%、A
Fソルベント7を9.0%、1,6ヘキサンジオールを
1.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを
用いて練肉し、タック6.8として実施例4のインキと
した。
【0038】(実施例5)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスBを74.0%、A
Fソルベント7を7.0%、2メチル1,3ヘキサンジ
オールを2.0%の配合比率として常法に従い3本ロー
ルミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例5の
インキとした。
【0039】(実施例6)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスBを76.0%、A
Fソルベント7を3.0%、2エチル1,3ヘキサンジ
オールを4.0%の配合比率として常法に従い3本ロー
ルミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例6の
インキとした。
【0040】(実施例7)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスBを73.0%、A
Fソルベント7を9.0%、2,2ジメチル1,3プロ
パンジオールを1.0%の配合比率として常法に従い3
本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施
例7のインキとした。
【0041】(実施例8)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスCを73.0%、A
Fソルベント7を9.0%、2エチル1,3ヘキサンジ
オールを1.0%の配合比率として常法に従い3本ロー
ルミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例8の
インキとした。
【0042】(比較例1)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスDを72.0%、A
Fソルベント7を11.0%の配合比率として常法に従
い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として
比較例1のインキとした。
【0043】(比較例2)藍顔料リオノールブルーFG
7330を17.0%、ゲルワニスDを72.0%、A
Fソルベント7を10.0%、トリデカノール1.0%
の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練
肉し、タック6.8として比較例2のインキとした。
【0044】(印刷試験評価)実施例及び比較例のイン
キを、三菱BT2−800NEOオフ輪印刷機にて80
0rpmで用紙をNPIコート紙66.5kg(日本製
紙(株)製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、
印刷物のベタ着肉状態、光沢および地汚れの状態を比較
した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造
(株)製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限
付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よ
りも2%高い水ダイヤル値で2万枚の印刷を行った。
【0045】評価結果は下記表に示した。 ─────────────────────────── インキ ベタ着肉状態 光沢 地汚れ ─────────────────────────── 実施例1 良好 良好 無し 実施例2 同上 同上 同上 実施例3 同上 同上 同上 実施例4 同上 同上 同上 実施例5 同上 同上 同上 実施例6 同上 同上 同上 実施例7 同上 同上 同上 実施例8 同上 同上 同上 比較例1 輪郭の欠け有り 同上 無し 比較例2 同上 同上 同上 ───────────────────────────
【0046】上記の通り本発明にかかる実施例1〜8の
インキは、水巾下限での印刷において、印刷物に地汚れ
の発生がなく、且つベタ部の輪郭の欠けが発生すること
もなく良好な着肉状態を保つことができた。比較例1は
乾性油として大豆白絞油を含みジオール類を含まず、比
較例2は乾性油として大豆白絞油を含み長鎖アルコール
としてトリデカノールを含有しているものであるが、い
ずれも、地汚れの発生防止とベタ部の輪郭の欠けの発生
防止の両方を満足させる事はできないものであった。ま
た実施例のインキは乾性油として大豆脱ガム油を使用し
ているので乾性油としてのコストは大豆白絞油よりも低
いものであった。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明の方法によって得ら
れる平版印刷用インキは、大豆油を用いたインキのコス
トを低減し、かつ長時間の印刷において、地汚れの発生
がなく、湿し水との乳化にかかわる問題の発生もなく良
好な印刷物を得る事ができるインキを提供する事ができ
るという効果を有している。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料、樹脂、乾性油および溶剤からなる平
    版印刷用インキにおいて、上記乾性油が酸価が0.5以
    上の大豆原油もしくはその重合油であり、上記溶剤がア
    ロマティック系成分の含有率が1重量%以下である石油
    系溶剤であることを特徴とする平版印刷用インキ。
  2. 【請求項2】顔料0〜30重量%、樹脂10〜50重量
    %、乾性油1〜40重量%および溶剤1〜40重量%か
    らなる請求項1記載の平版印刷用インキ。
  3. 【請求項3】さらに脂肪族ジオールを含有する請求項1
    記載の平版印刷用インキ。
  4. 【請求項4】顔料0〜30重量%、樹脂10〜50重量
    %、乾性油1〜40重量%、脂肪族ジオール0.1〜5
    重量%および溶剤1〜40重量%からなる請求項3記載
    の平版印刷用インキ。
  5. 【請求項5】樹脂が、ロジン、アルキルフェノール、ホ
    ルムアルデヒドおよびポリオールから合成されたロジン
    変性フェノール樹脂である請求項1ないし4いずれか記
    載の平版印刷用インキ。
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