JP4506238B2 - 平版印刷インキ組成物 - Google Patents

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本発明は、平版印刷インキ組成物に関し印刷機の高速化、使用用紙の低級化に対応する為、流動性、紙剥け耐性、着肉性、光沢が極めて良好で汚れ耐性に優れ尚且つ環境安全に配慮した平版印刷インキ組成物に関するものである。
印刷の主流をなす平版印刷は非画線部に湿し水を供給し、湿し水とインキ反発性を利用し画像部と非画像部を形成してなる。しかしこの平版印刷方式は印刷品質のバラツキの原因が湿し水及び湿し水とインキの乳化に起因するところが大きく、それを制御する為に多大な設備、消耗材、時間や熟練した技術が現在でも必要となっている。
この湿し水に関わる問題を解決する方法として水なし平版印刷法が提案され、特に湿し水に替わってインキ反発性を示すことを目的として非画線部にシリコーンゴムを設けて印刷する方法が実用化されている。このような水なし平版印刷において従来の油性インキを用いて印刷すると非画線部での充分なインキ反発性が得られず、地汚れが発生して好ましくないことが知られ専用のインキが必要とされている。この水なし印刷における地汚れという現象は印刷中に印刷機の駆動部やローラーの摩擦に起因する温度上昇と、湿し水を用いない事から水の蒸発による版面の冷却効果がなくなる事による版面温度の上昇によりインキ自体の凝集力が低下し、本来インキを反発すべき非画線部にインキが付着し正常な印刷画像を得ることができない。
更には近年環境に配慮した印刷資材の社会的要求度が高く前述水無し平版印刷の推奨やノンVOC枚葉インキが開発されてきている中で印刷関連資材から揮発性有機溶剤成分の削減、環境ホルモン物質の削減、アルデヒド類の削減が一層求められている。平版印刷インキ自体にはVOCとなる揮発性有機溶剤は一般には使用されているが、アルキルフェノールやアルデヒド類そのものをインキ製造時に配合されることはないものの、原料となるロジン変性フェノール樹脂の原料としては一般には使用される。印刷物の廃棄・リサイクル等のことまで考慮すると当該原料を使用しない素材からなる平版印刷インキ組成物の開発が望まれるが、その要求を満足しなおかつ必要とされる平版印刷インキ組成物としての各種特性を充分に具備したインキは実用化されていない。
例えば特許第3317512号公報には石油系溶剤を植物油由来の飽和塗布飽和の混合脂肪酸エステルに代替する技術が記載されているが、単純に溶剤を置換しても樹脂に対する溶解能力が石油系溶剤と脂肪酸エステルでは大きくことなることから、セット、乾燥性を始めとするインキ特性が大巾に劣化してしまう問題がある。また、特開2000−159867号公報にはロジン変性フェノール樹脂を代替する樹脂組成物の技術が記載されているが、ロジン変性フェノール樹脂と比較すると樹脂特性である分子量、溶解性、軟化点のバランスが異なりビヒクルとしての粘弾性挙動が異なることは避けられず実用には至っていない。更には特許第3392113号公報にロジン変性フェノール樹脂を使用しオレフィン系モノマー、ジエン系モノマーからなるポリマーを含有し石油系溶剤を含有しない印刷インキ組成物の記載があるが、環境配慮面で不十分であることと例示されるポリマーはブロッキング等に条件によっては効果があるものの、インキの粘度を高めてしまうことから流動性・転移性などを始めとしてインキ特性が劣化してしまう問題がある。
特許第3317512号公報 特開2000−159867号公報 特許第3392113号公報
本発明が解決しようとする課題は前述した課題を克服し印刷機の高速化、使用用紙の低級化に対応する為、流動性、紙剥け耐性、着肉性、光沢が極めて良好で汚れ耐性に優れ尚且つ環境安全に配慮したバランスのとれた平版印刷インキ組成物を提供するものである。
即ち、本発明は、α−オレフィン重合物および環化ゴムを含有し、ロジン変性フェノー
ル樹脂を含有しないことを特徴とする平版印刷用インキ組成物において、
α−オレフィン重合物が、
重量平均分子量200〜3000
動粘度1300cSt(40℃)以下
および
溶解性パラメーター6〜10(cal/cc) 0.5 (25℃)
であり、かつ
環化ゴムが、
重量平均分子量5000〜50000
であることを特徴とする平版印刷インキ用組成物に関する。
また、本発明は、α−オレフィン重合物が炭素数8〜12のα−オレフィンを重合してなることを特徴とする上記平版印刷用インキ組成物に関する。
また、本発明は、バインダー樹脂原料としてロジン及びまたは重合ロジン及びまたは石油樹脂、不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、アルコール類を反応させたポリエステル樹脂とを含有することを特徴とする上記平版印刷用インキ組成物に関する。
また、本発明は、アルキド樹脂、石油樹脂から選択される単独ないし複数の樹脂をバインダー樹脂として含有することを特徴とする上記平版印刷用インキ組成物に関する。
さらに、本発明は、炭素数が12〜18である直鎖又は分岐構造を有するα−オレフィンを含有することを特徴とする上記平版印刷用インキ組成物に関する。
さらに、本発明は、溶剤成分として鉱物油類を含有しないことを特徴とする上記平版印刷用インキ組成物に関する。
さらに、本発明は、平版印刷用インキが水無し平版印刷用インキである上記平版印刷用インキ組成物に関する。
加えて、本発明は、上記平版印刷用インキ組成物を使用してなる印刷物に関する。
本発明方法によって紙むけ耐性、着肉性に優れ、かつ地汚れ適性に優れた極めて実用性の高い水なし平版印刷用インキ組成物を得てそのインキを使用して光沢・網点再現性に優れた印刷物を得ることが出来る。また、併せて印刷インキからの揮発成分を抑制もしくはなくすことが可能な環境安全性に優れた印刷インキ及び印刷物を得ることが可能となった。
本発明で使用できるα−オレフィン重合物は、従来平版印刷インキに使用されるロジン変性フェノール樹脂を含有しないバインダー樹脂を使用したインキ系で懸念される流動性、転移性、着肉性、汚れ耐性、光沢などを改善する効用を有し、イソプレン、イソブチレン、ヘキセン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン、トリデセンなどの重合体が例示される。
本発明に使用されるα−オレフィン重合物は重量平均分子量が3000以下であればその構造を問わないが、インキの流動特性、光沢などを考慮すると側鎖を持たないイソパラフィン構造のWAXフリーのオレフィン重合物が好ましく使用される。好ましくはα−オレフィン重合物の重量平均分子量が200〜1500である。重量平均分子量が3000を超えると、インキの流動性、着肉性、転移性、光沢が劣化してしまう。
更にα−オレフィン重合物の動粘度が40℃で1300cSt以下が好ましい。1300cStを超えると分子量との兼合いでは所謂パラフィンワックスといわれるワックス状の形態をなしブロッキングや耐摩擦性能を得ることができるが所望の流動特性や光沢のある印刷物を得ることが出来ない。
またα−オレフィン重合物の25℃での溶解性パラメーターは6〜10(cal/cc)0.5であることが好ましい。一般に印刷インキに使用される主要溶剤、樹脂の溶解性パラメーターは6〜12(cal/cc)0.5が殆どであることからそれと近似した領域のα−オレフィン重合物を使用することが流動性、光沢の点で好ましい。溶解性パラメーターが15(cal/cc)0.5以上であるとビヒクルとの相溶性に差が生じ粘度アップとなり好ましくない。
本発明で好ましく使用される重量平均分子量が3000以下、動粘度が1300cSt(@40℃)以下、溶解性パラメーターが6〜10(cal/cc)0.5(@25℃)であるα−オレフィン重合物を得るには基となるα−オレフィンモノマーとしては炭素数8〜12のα−オレフィンを使用することが好ましい。炭素数が8未満ないし12を超えるα−オレフィンを使用するとポリマーの構造からする粘度や溶解性パラメーター、反応終点を制御する点で困難度を増すことから主に炭素数10のデセンを主原料に前記範囲の炭素数のα−オレフィンが最適である。
α−オレフィン重合物はインキを製造する工程の任意の工程で添加することができる。例えばバインダー樹脂、植物油類、脂肪酸エステル類、石油系溶剤、ゲル化剤から任意に選択される素材と一緒に混合加熱攪拌してビヒクルとすることも可能であるし、インキを製造する段階で顔料、ビヒクルの混合物に任意の工程でα−オレフィン重合物を単体で転嫁することが出来る。その添加量は0.1〜10重量%が好ましい。0.1重量%未満であると十分な流動性、光沢が得られず、また10重量%を超えると光沢、流動性の点で向上するものの地汚れ耐性が不十分となる。
本発明に使用されるバインダー樹脂は原料としてロジン及びまたは重合ロジン及びまたは石油樹脂、不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、アルコール類、を反応させたポリエステル樹脂を使用することを特徴とする。
本発明のエステル樹脂は、従来ロジン変性フェノール樹脂に一般に用いられていたモノカルボン酸であるロジンに加えて、重合ロジンを用いているために、ホルムアルデヒドを遊離する可能性のあるフェノールによる変性を行わなくとも、架橋性を有する。さらに、単に重合ロジンと多価アルコールとのエステル化反応により得られるエステル化反応物は、インキ樹脂としては極性が高すぎるが、ロジン類と不飽和カルボン酸や脂肪族多塩基酸の混合物をエステル化することにより、エステル化反応物の樹脂骨格中に、長鎖アルキルが導入されるため、極性を最適にコントロールすることができる。
本発明で使用されるロジンとは、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンなどの天然ロジン、該天然ロジンから誘導される重合ロジン、前記天然ロジンや重合ロジンを不均化または水素添加してなる安定化ロジンなどがあげられる。
本発明で使用される重合ロジンとは、ロジンを重合して融点を高めたものをいい、通常、軟化点90〜140℃、酸価は140〜160のものをいう。
また、ロジンや重合ロジンに替え、ロジン類が不飽和結合を有するためディールスアルダー反応やエン反応などにより、前記天然ロジンや重合ロジンに不飽和カルボン酸、不飽和多塩基酸類を付加して得られた不飽和酸変性ロジンや不飽和酸変成重合ロジンを用いることは、本発明において好ましい態様である。これらの不飽和酸変性ロジンとしては、例えばマレイン酸変性ロジン、無水マレイン酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン、イタコン酸変性ロジン、クロトン酸変性ロジン、ケイ皮酸変性ロジン、アクリル酸変性ロジン、メタクリル酸変性ロジンなど、あるいはこれらに対応する酸変性重合ロジンがあげられ、原料ロジン類100重量部に対して不飽和酸類を1〜30重量部程度を用いて変性されたものが好ましい。付加反応の条件としては、例えば、以下の条件をあげることができる。
200℃でロジンを溶融させて、不飽和カルボン酸や不飽和多塩基酸を一度に、または徐々に添加する。溶融後さらに、1時間程度温度を保持することにより、付加反応は完了する。
この付加反応の際に増量剤として、石油樹脂等を加えることは可能である。このように重合ロジンを不飽和カルボン酸や不飽和多塩基酸で変性することにより、樹脂が架橋構造をとりやすく、分子量が増大するためインキにしたときのインキ粘度が増加し作業性を向上することができる。あらかじめ酸変性したロジン類を出発原料としてもよいし、ロジンまたは重合ロジンを用いエステル樹脂合成時に不飽和カルボン酸や脂肪族多塩基酸を添加混合しエステル化と同時に反応させても樹脂特性に大きな差異は生じない。
本発明に使用されるエステル樹脂は、石油樹脂、不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールを用い、これら原料を混合加熱反応させて得ることも好ましい。本エステル樹脂は架橋構造を持ち分子量とその粘度も平版印刷インキ用樹脂に好ましい程度に高いものである。特には、石油樹脂100重量部に対して、不飽和カルボン酸またはその無水物0.5〜30重量部、より好ましくは2〜20重量部を用い前記の加熱反応を行い合成される樹脂または樹脂組成物が例示できる。すなわち、石油樹脂の分子内不飽和結合を利用して、不飽和カルボン酸またはその無水物との付加反応をさせ、石油樹脂骨格内にカルボキシル基の導入を図ったものである。最終生成物の樹脂において、この新たに導入されるカルボキシル基を用い、エステル結合形成による架橋構造の導入を行ったものである。従って、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物とを予め付加反応させて得られる生成物、つまり、石油樹脂分子の炭素骨格に、不飽和カルボン酸またはその無水物が付加反応した生成物を、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物に換えて、出発原料としてもよい。
本発明で使用される石油樹脂はインデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、メチルブテン、イソプレン、ペンテン、シクロペンテン、ペンタジエンなどを成分とする二重結合を有する石油樹脂が例示できる。二重結合を有する石油樹脂としては、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンを原料とするDCPD系石油樹脂;ペンテン、ペンタジエン、イソプレンなどのC5系石油樹脂;インデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレンなどを原料とするC9系石油樹脂、前記DCPD系とC5系原料からなる共重合石油樹脂、前記DCPD系とC9系原料からなる共重合石油樹脂、前記C5系とC9系原料からなる共重合石油樹脂、前記DCPD系とC5系とC9系原料からなる共重合石油樹脂などがあげられ、無触媒あるいはフリーデルクラフツ型触媒(カチオン重合)などを用いて製造される。特に、極性基付与が容易であり、所望の軟化点に調整し易いため、DCPD系石油樹脂、DCPC系とC5系原料からなる共重合石油樹脂、DCPD系とC9系原料からなる共重合石油樹脂、DCPD系とC5系とC9系原料からなる共重合石油樹脂が好ましい。
また、石油樹脂の分子内不飽和結合を利用して、不飽和カルボン酸またはその無水物との付加反応をさせ、石油樹脂骨格内にカルボキシル基の導入を図り最終生成物の樹脂において、この新たに導入されるカルボキシル基を用い、エステル結合形成による架橋構造の導入を行ったものである。従って、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物とを予め付加反応させて得られる生成物、つまり、石油樹脂分子の炭素骨格に、不飽和カルボン酸またはその無水物が付加反応した生成物を、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物に換えて、出発原料としてもよい。
本発明上述のロジン、重合ロジン、石油樹脂との付加反応に利用される不飽和カルボン酸またはその無水物として、一般に、炭素数3〜36、好ましくは、炭素数3〜18の鎖状不飽和カルボン酸、不飽和ジカルボン酸またはその無水物、あるいは、前記鎖状不飽和カルボン酸等の炭素-炭素二重結合と共役しえる芳香環が置換している置換鎖状不飽和カルボン酸等が好ましいものである。より具体的には、ディールズ-アルダー反応またはアルダーのエン反応において利用される種々のα、β−不飽和カルボン酸またはその無水物は、好適に用いることができる。例えば、炭素数3〜18の鎖状α、β-不飽和モノカルボン酸、α、β-不飽和ジカルボン酸またはその無水物、あるいは、前記鎖状α、β-不飽和カルボン酸等の炭素-炭素二重結合と共役しえる芳香環が置換している置換鎖状α、β-不飽和カルボン酸等が好ましく、具体例としては、炭素数3〜5の鎖状α、β-不飽和モノカルボン酸であるアクリル酸(2-プロペン酸)、メタクリル酸(α-メチルアクリル酸)、クロトン酸(trans-2-ブテン酸)など、炭素数4〜8のα、β-不飽和ジカルボン酸またはその無水物である、マレイン酸(cis-ブテン二酸)、無水マレイン酸、フマル酸(trans-ブテン二酸)、イタコン酸(メチレンコハク酸)、無水イタコン酸、シトラコン酸(メチルマレイン酸)、シトラコン酸無水物、テトラヒドロフタル酸またはその酸無水物など、あるいは鎖状α、β-不飽和カルボン酸等の炭素-炭素二重結合と共役しえる芳香環が置換している置換鎖状α、β-不飽和カルボン酸であるケイ皮酸(3-フェニル-2-プロペン酸)等をより好ましいα、β-不飽和モノカルボン酸、α、β-不飽和ジカルボン酸またはその無水物等の一例として挙げることができる。なかでも、アクリル酸(2-プロペン酸)、メタクリル酸(α-メチルアクリル酸)、マレイン酸(cis-ブテン二酸)、無水マレイン酸などは、一層好ましいものである。
加えて、天然の乾性油ならびに半乾性油に由来する不飽和脂肪酸も、好ましいものである。より具体的には、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸などであり、これら乾性油ならびに半乾性油などにおいて、例えば、グリセリドの形成に関与しており、それから遊離して得られる各種不飽和脂肪酸もより好適に利用される。前記の乾性油ならびに半乾性油に由来する各種不飽和脂肪酸は、遊離型のみでなく、エステル型のものも混在していてもよい。また、石油樹脂と同様に、不飽和カルボン酸またはその無水物も、複数種の混合物を利用してもよい。例えば、先に例示したα、β-不飽和カルボン酸と乾性油ならびに半乾性油に由来する不飽和脂肪酸の混合物を利用することもできる。
なお、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物の使用量比率は、石油樹脂の平均分子量ならびに不飽和カルボン酸またはその無水物の分子量に依存するが、おおむね石油樹脂1分子に対して、通常不飽和カルボン酸またはその無水物を0.1〜6分子、より好ましくは0.3〜3分子に相当する範囲に選択すると好ましい。一般に、得られる樹脂の重量平均分子量ならびに粘度を考慮して、前記の使用量比率を、重量比に置き換えて表記すると、概ね上述する重量比の範囲が好適な範囲となる。
また、ロジン類と石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物の使用量比率は、ロジン類と石油樹脂の平均分子量ならびに不飽和カルボン酸またはその無水物の分子量に依存するが、おおむねロジン類または石油樹脂1分子に対して、通常不飽和カルボン酸またはその無水物を0.1〜6分子、より好ましくは0.3〜3分子に相当する範囲に選択すると好ましい。一般に、得られる樹脂の重量平均分子量ならぶに粘度を後述する許容範囲にすることを考慮して、前記の使用量比率を、重量比に置き換えて表記すると、概ね上述する重量比の範囲が好適な範囲となる。
本発明に使用される脂肪族多塩基酸は、主として、脂肪族モノアルコール、脂肪族ジアルコール、多価アルコールとエステル結合を形成して、樹脂の架橋構造の一部となる。本発明に使用される脂肪族多塩基酸は、主として、多価アルコールとエステル結合を形成して、樹脂の架橋構造の一部となる。従って、種々の脂肪族ポリカルボン酸類を利用できるが、炭素数2〜32の直鎖アルカン二酸またはその無水物が好ましく、例えば、コハク酸(ブタン二酸)、アジピン酸(ヘキサン二酸)、アゼライン酸(1,7-ヘプタンジカルボン酸)、セバシン酸(1,8-オクタンジカルボン酸)ならびにこれらの無水物、例えば、無水コハク酸などはより好ましい。さらには、ダイマー酸、トリマー酸、不飽和脂肪酸とα、β-不飽和カルボン酸の反応で得られるダイアシッドまたは不飽和脂肪酸付加体等、もしくはこれらに対応する酸無水物等も、同様に好ましいものとして挙げることができる。例えば、ダイマー酸、トリマー酸は、種々の不飽和脂肪酸を二量化、三量化したものであるが、植物油に由来するオレイン酸などを原料とし、比較的高分子量化したものが利用され、市販されているダイマー酸を利用することができる。脂肪族多塩基酸の添加量としては、ロジン類、石油樹脂、不飽和カルボン酸またはその無水物の合計量、または予め不飽和カルボン酸変性したロジン類と石油樹脂100部に対して0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは、0.5〜7重量部の範囲に選択するとよい。
本発明に使用されるアルコール類は、多価アルコール、脂肪族モノアルコールから選ばれた一種以上のアルコールを使用することができる。脂肪族モノアルコールは、それを構成する炭素鎖に由来して、脂溶性を示すものが利用される。従って、炭素数が8以上の鎖式又は環状の一価のアルコールから選択するが、例えば、より脂溶性に優る炭素数8以上の直鎖または分岐を有する第一級アルコールなどは好適に用いることができる。その炭化水素鎖は、直鎖状をとり、その末端にヒドロキシル基が存在する第一級アルコールを用いるとより好ましい。また、前記直鎖状炭化水素鎖は飽和であるか、不飽和結合を有する際には、その不飽和結合は末端に位置する構造がより好ましい。例えば、炭素数8以上の飽和な第一級アルコールとして、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−イコサノール、1−ヘンイコサノール、1−ドコサノール、1−トリコサノール、1−テトラコサノール、1−ペンタコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノール、1−トリアコンタノール、1−ヘントリアコンタノール、1−ドトリアコンタノール、1−トリトリアコンタノール、1−テトラトリアコンタノール、1−ペンタトリアコンタノール、1−ヘプタトリアコンタノール、さらに、炭素数8以上のβ、γ−不飽和第一級アルコールとして、2−オクテン−1−オール、2−ドデセン−1−オール、2−ウンデセン−1−オール、2−テトラデセン−1−オール、2−ペンタデセン−1−オール、2−ヘキサデセン−1−オール、2−ヘプタデセン−1−オール、2−オクタデセン−1−オール、加えて、炭素数8以上の末端不飽和アルコールとして、8−ノネン−1−オール、10−ウンデセン−1−オール、11−ドデセン−1−オール、12−トリデセン−1−オール、15−ヘキサデセン−1−オール等を例示することができる。さらには、前記の直鎖状炭化水素鎖を有する第一級アルコール類に加えて、その長鎖炭素骨格に短い炭化水素基が置換して、分岐を形成するものの、長鎖炭素骨格に由来する脂溶性を実質的に保持する類似の一価アルコール、例えば、ヒドロキシル基の存在する炭素に短い炭化水素基が存在する第二級アルコールなども好ましいものとなる。これらの一価の高級アルコールを分子内に含むことで、エステル結合に脂溶性が付与され、かつ樹脂に分岐構造が導入されるため、樹脂の溶解性の更なる向上が図ることができる。ここで使用される一価の高級アルコールは、その炭素鎖の構造が目的に合致する限り、天然アルコールあるいは合成アルコールのいずれでも良い。モノアルコールの添加量としては、ロジン類、石油樹脂類、不飽和カルボン酸類、脂肪族多塩基酸類、アルコール類の総和の2〜10%程度が好ましい。
本発明に利用される多価アルコールとしては、例えば、鎖状の多価アルコールである、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロプレングリコール(1,2-プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール(ブタンジオール)、ネオペンチルグリコール(2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール)、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール(C(CH2OH)4)、ジペンタエリトリトール、D-ソルビトール(D-グルシトール)など、ならびに脂環式の多価アルコールである、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール(1,4-ジメチロールシクロヘキサン)等が挙げられる。
出発原料として、多価アルコールは、樹脂形成のエステル化反応に使用されるものであり、その添加量は、ロジン類及び不飽和酸変性ロジン類、石油樹脂類及び不飽和カルボン酸変性、不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸が有するカルボキシル基1当量に対して、少なくとも、0.3当量〜過剰量を添加すればよい。カルボキシル基1当量に対して、0.5〜2当量の割合で添加するとより好ましく、0.9〜1.2当量を添加して、反応を行うと一層好ましい。すなわち、ロジンと重合ロジンや不飽和カルボン酸変性ロジン類や石油樹脂と不飽和カルボン酸との付加体は、多価アルコールとエステルを形成し、この多価アルコールに残るヒドロキシル基と脂肪族多塩基酸がエステルを形成することにより、樹脂に架橋構造が導入されるとより好ましいものとなる。従って、多価アルコールの添加量を、おおむね前記二種類のエステル化反応に要する量である、カルボキシル基1当量に対して、0.9〜1.2当量とすると一層好ましい。また、エステル化反応により、樹脂に架橋構造が導入される点を考慮すると、多価アルコールは、3価アルコール以上の多価アルコールを含むものを用いると、そこに架橋構造の形成がなされるので、より好ましい結果が得られる。
上記の反応において、ロジン類と不飽和カルボン酸またはその無水物の付加反応と、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物の付加反応と多価アルコールとのエステル化反応とは、競合して起こるため、生成物は、種々の構成単位からなる混合物となる。ロジン類と不飽和カルボン酸またはその無水物の付加反応や石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物の付加反応が優先的に進行する条件とすると、樹脂粘度は一層高いものとなる。すなわち、アルダーのエン反応またはディールズ-アルダー反応は、通常、加熱のみで反応が開始するが、これら付加反応を触媒する化合物を添加すると、より好ましい結果が得られる。なお、不飽和カルボン酸のエステル化が先に進行した際にも、不飽和カルボン酸エステルも前記のアルダーのエン反応またはディールズ-アルダー反応における反応性を保持するので、著しい差異とはならない。
加熱反応を行う際、原料のロジン類、石油樹脂、不飽和カルボン酸またはその無水物、不飽和多塩基酸、脂肪族多塩基酸、脂肪族モノアルコールまたは多価アルコールを、無触媒又は触媒の存在下に同時に反応させる手法を採ることができる。あるいは、予め、ロジン類と不飽和カルボン酸またはその無水物または、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物とを個別に加熱反応、次いで、脂肪族多塩基酸、多価アルコールを加えてエステル形成を行い複数のバインダー樹脂としてビヒクル製造時に添加する手法を採ることもできる。すなわち、採用する反応方法、手順に応じて、各原料の添加順序、添加時期を適宜選択することができる。さらには、予め、石油樹脂と不飽和カルボン酸またはその無水物とを加熱反応させた生成物を出発原料として、脂肪族多塩基酸、多価アルコールを加えて、エステル形成を行う方法を採用しても、得られる樹脂に実質的な差異はないものとなる。
触媒を使用する際には、フリーデル-クラフツ系触媒としてカチオン反応に利用される、ルイス酸触媒、例えば、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素とフェノール、エーテル、酢酸などのコンプレックス、塩化アルミニウムなどを添加すると好ましい。例えば、アルダーのエン反応は、加熱により反応が起こるが、ルイス酸が共存すると反応が容易となる傾向が強く、フリーデル-クラフツ系触媒自体は、カチオングラフト重合を触媒する。あるいは、反応系に、エステル化反応に対する触媒となるパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等の公知の酸触媒、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ触媒、または酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウムなどの2価金属化合物を添加することも好ましい。前記の触媒として添加する化合物のうちでも、得られる樹脂の粘度をより高くする上では、ロジン類、石油樹脂類、不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、アルコールの重量総和に対して、2価金属化合物を0.1%〜3%添加するのが好ましく、具体的には、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の2価金属化合物、特に、これら2価金属、つまり、亜鉛、マグネシウム、カルシウムの酸化物、水酸化物等を使用するとより好ましい。
また、上記加熱反応において、その反応温度は、100〜290℃の範囲に選択するのが適当であり、特に、200〜270℃の範囲に選択するとより好ましい。なお、加熱反応温度は、用いられる原料とその組成に応じて、上記の好適な範囲と実質的に差異のない温度を選択することもできる。最適な反応時間は、原料中のロジン類、石油樹脂類、不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコール各成分比率、さらには、触媒として添加される亜鉛、マグネシウム、カルシウムの酸化物、水酸化物等の量に依存して、変化するが、前記の温度範囲においては、通常、2〜20時間の範囲であり、好ましくは、3〜10時間の範囲である。
本発明の印刷インキ用樹脂は、上記の加熱反応で得られる、ロジン類、石油樹脂、不飽和カルボン酸から選択される付加体、ならびに脂肪族多塩基酸と、アルコール類とがエステル結合して、高分子化した樹脂を主成分とするが、本発明の目的を逸脱しない範囲で、これに従来から知れている他の樹脂、例えば、ホルムアルデヒドを原料とするロジン変性フェノール樹脂を少量加え、複合型樹脂組成物とすることもでき、この種の樹脂組成物でも従来のロジン変性フェノール樹脂におけるホルムアルデヒド飛散の可能性を実質的に回避するものとできる。また、原料の石油樹脂とは別に、主として、C5系のオレフィンを重合して得られる脂肪族系石油樹脂を添加・混合することもできる。
更に必要に応じてアルキド樹脂、石油樹脂、環化ゴムから選択される単独ないし複数の樹脂をバインダー樹脂として併用使用することができる。
本発明で使用されるアルキド樹脂は、多塩基酸と多価アルコールと油脂からなる油変性アルキド樹脂が好ましい。
本発明で使用される石油樹脂はインデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、メチルブテン、イソプレン、ペンテン、シクロペンテン、ペンタジエンなどを成分とする二重結合を有する石油樹脂が例示できる。二重結合を有する石油樹脂としては、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンを原料とするDCPD系石油樹脂;ペンテン、ペンタジエン、イソプレンなどのC5系石油樹脂;インデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレンなどを原料とするC9系石油樹脂、前記DCPD系とC5系原料からなる共重合石油樹脂、前記DCPD系とC9系原料からなる共重合石油樹脂、前記C5系とC9系原料からなる共重合石油樹脂、前記DCPD系とC5系とC9系原料からなる共重合石油樹脂などがあげられ、無触媒あるいはフリーデルクラフツ型触媒(カチオン重合)などを用いて製造される。特に、極性基付与が容易であり、所望の軟化点に調整し易いため、DCPD系石油樹脂、DCPC系とC5系原料からなる共重合石油樹脂、DCPD系とC9系原料からなる共重合石油樹脂、DCPD系とC5系とC9系原料からなる共重合石油樹脂が好ましい。
本発明に使用される環化ゴムは天然又は合成ゴムを酸処理することによって得られる。使用される環化ゴムの重量平均分子量は5000〜50000が好ましく、より好ましくは重量平均分子量8000〜30000である。環化ゴムの重量平均分子量が5000以下だと充分な地汚れ耐性が得られにくく好ましくない。また環化ゴムはAFソルベント5に10重量%希釈した混合溶液が透明な状態から白濁する状態へ変化する温度領域が50℃〜90℃の範囲であるのもが好ましい。
必要に応じて炭素数が12〜18である直鎖又は分岐構造を有するα−オレフィンを含有させることによりさらに地汚れ、流動性、光沢に優れる水無し平版印刷インキ組成物を得ることができ好ましい。このα−オレフィンの添加量は特に制限はないが1〜15重量%の範囲で使用するバインダー樹脂の特性に合わせて添加することが好ましい。
溶剤成分として鉱物油類を含有させない非石油系溶剤型インキ組成物として配合する場合に使用できる溶剤類として、動植物油類や脂肪酸エステル、脂肪酸エーテルが使用できる。
動植物油類としては、亜麻仁油、大豆油、桐油、トール油、綿実油、サフラワー油、菜種油、脱水ひまし油、再生植物油などが例示される。
脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜20の飽和及び又は不飽和脂肪酸のアルキルエステルが例示できる。。脂肪酸エステルに使用される脂肪酸としてはパーム核油、ヤシ油、綿実油、落花生油、パーム油、コーン油、オリーブ油、オウリキーリ、ツカン種子油、亜麻仁油、コーン油、大豆油、サフラワー油など植物油由来のものが例示でき、鯨油、鮫油、抹香鯨体油、抹香鯨脳油などの動物油由来のものも使用できる。これらの油脂由来の脂肪酸は通常複数の脂肪酸から構成されるのでカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などに分離精製し単独乃至混合して使用することがより好ましい。ヒートセットオフ輪インキとしてはRの炭素数が10〜16のアルキル基及び又はアルケニル基である一般式がRCOORのエステルを使用することがより好ましい。乾燥性を維持する為には植物油の中でもヤシ油、パーム核油の脂肪酸エステルが好ましい。なぜならヤシ油やパーム核油の主な脂肪酸の構成成分はカプリン酸(C10),ラウリン酸(C12),ミリスチル酸(C14),パルミチン酸(C16)等、他の植物油と比較し短鎖の飽和脂肪酸から成り、揮発性、臭気、溶解性、酸化安定性などの面で有利であるからである。また脂肪酸エステルのアルキル基としては炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基が例示でき、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチルエステル、2エチルヘキシル等が例示できる。アルキル基も炭素数は少ない方が揮発性は増すが、通常平版印刷に用いられるブランケットでは膨潤、ポジタイプのPS版では耐刷性不良の問題がある。
更に、インキの乾燥性向上と臭気の低減の為には、これらの脂肪酸エステルは精製分離して臭気の原因となる低沸点物質を除去して使用するのが望ましい。本発明に係わる印刷インキ組成物で用いられるヤシ油由来の肪酸エステルとしてはラウリン酸メチルエステル、ラウリン酸イソプロピルエステル、ラウリン酸イソブチルエステルを用いるのが最も好ましい。これらは単独で、または2種以上を併用できる。これらの脂肪酸エステルは、平版印刷インキ組成物中好ましくは15〜55重量%含有する。
脂肪酸エーテルとしては、炭素数6〜20の飽和及び又は不飽和の脂肪酸アルコールを由来とするエーテルが例示できる。本発明のエーテルとしてはジ−n−オクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジへプチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ノニルへキシルエーテル、ノニルヘプチルエーテル、ノニルオクチルエーテルなどR、Rのいずれも炭素数6〜9のアルキル基であるエーテルがバインダー樹脂との溶解性やセット、乾燥性の点でより好ましい。本発明に使用される非鉱物油系溶剤である前述した動植物油、エステル、エーテル類はビヒクル製造時、インキ製造時のどちらでも使用できる。
本発明のオフセットインキ組成物には必要に応じて、顔料、植物油、ゲル化剤,耐摩擦剤,ドライヤー等の印刷インキ用の添加剤を適宜使用することができる。ゲル化剤としてはアルキルアセトアセテート、アルミニウムジイソプロピレート等の一般的にアルミニウムキレートと呼ばれるもので、耐摩擦剤はポリエチレンワックス、PTFEワックス、固形パラフィンワックスが例として挙げられる。
本発明のオフセットインキ組成物を製造するには、従来公知の方法で実施することができる。一例としてポリエステル樹脂、及び植物油エステル、またはエーテル、必要に応じてゲル化剤を加え200℃前後で1時間加熱してワニスを得る。このワニスに顔料を3本ロール,ビーズミル等で練肉分散させたインキベースにα−オレフィン重合物、耐摩擦剤等の添加剤を配合し、追加のワニスと植物油エステルまたはエーテルで調製する。
本発明の平版インキ組成物には必要に応じて、顔料、植物油、ゲル化剤,耐摩擦剤,ドライヤー等の印刷インキ用の添加剤を適宜使用することができる。ゲル化剤としてはアルキルアセトアセテート、アルミニウムジイソプロピレート等の一般的にアルミニウムキレートと呼ばれるもので、耐摩擦剤はポリエチレンワックス、PTFEワックス、固形パラフィンワックスが例として挙げられる。
本発明のオフセットインキ組成物を製造するには、従来公知の方法で実施することができる。一例としてポリエステル樹脂、及び植物油エステル、またはエーテル、必要に応じてゲル化剤を加え200℃前後で1時間加熱してワニスを得る。このワニスに顔料を3本ロール,ビーズミル等で練肉分散させたインキベースに耐摩擦剤等の添加剤を配合し、追加のワニスと植物油エステルまたはエーテルで調製する。
本発明の平版インキ組成物は角周波数ω(rad/sec)が10の時の動的弾性率G’(dyn/cm)が10〜10(25℃)であることが好ましい。G’が10未満であるとインキが軟調となり、汚れ、網点のつぶれ、ミスチングなどの問題が生じ、G’が10を超えるとインキ転移性不良、着肉不良などの問題が生じる。
本発明の平版印刷インキ組成物は平版印刷方式に使用される枚葉、オフリン、新聞、金属印刷用などあらゆる用途に適用でき、紫外線・電子線硬化型モノマー、ポリマーを使用したロジン変性フェノール樹脂を使用しないビヒクル及びインキ系に適用することも可能である。更に好ましくは水無し平版印刷用インキに適用すると従来地汚れ耐性を維持するために高粘度になり流動性、転移性、着肉性、光沢が劣化するという課題を解消することが可能となる。
本発明の平版印刷インキ組成物は、紙、プラスチック、金属等の基材に平版印刷法を用いて印刷することができる。印刷を行う際には通常のブランケット,版,ゴムロールが使用できるが、ブランケットはUVインキ又は油性−UVインキ兼用タイプ、PS版についてはネガ版或いはポジ版をバーニング処理したものを用いるのが好ましい。
以下、実施例によって本発明のオフセットインキ組成物を具体的、詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の記述において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
(エステル樹脂Aの製造例)
反応容器中で、市販されるC5系DCPDの石油樹脂である、(丸善石油化学(株)製)1450部に、フマル酸100部、セバシン酸45部、グリセリン85部を添加混合し、さらに触媒として酸化マグネシウム1.5部を添加し、均一化した。この反応容器を、270℃に加熱し、その後12時間反応を行い、樹脂を作製した。
(エステル樹脂Bの製造例)
反応容器中で、重合ロジン(シルバケム社シルバッタク140)1550部に、アクリル酸120部、セバシン酸50部、ペンタエリトリトール180部、ドデカノール20部を添加混合し、さらに、触媒として酸化亜鉛1.5部を添加した。この反応容器を、270℃に加熱し、その後7時間反応を行い、樹脂を作製した
(エステル樹脂Cの製造例)
反応容器中で、ガムロジン600部、市販されるマレイン酸変性石油樹脂である、日石ネオポリマー160(日石三菱(株)製)550部に、無水マレイン酸80部、セバシン酸45部、グリセリン80部を添加混合し、さらに触媒として酸化マグネシウム1.5部を添加し、均一化した。この反応容器を、270℃に加熱し、その後10時間反応を行い、樹脂を作製した。
(ロジン変性フェノール樹脂Dの製造例)
反応容器中でガムロジン1500部に、パラオクチルフェノール1000部とパラホルムアルデヒド400部を水酸化ナトリウム触媒下100℃で4時間反応させ、水分除去したレゾール型フェノール樹脂を150℃で滴下し2時間反応させた。更にペンタエリスリトール95部を添加し、触媒として水酸化カルシウムを用い12時間反応させて樹脂を作製した。
(ワニス製造例)
バインダー樹脂として上記実施例で製造したエステル樹脂A、エステル樹脂B、エステル樹脂C、ロジン変性フェノール樹脂D、環化ゴム(重量平均分子量23000、軟化点122〜138℃)、大豆油変性アルキド樹脂(油長80、大豆油変性無水フタル酸−ペンタエリスリトールエステル)、石油樹脂(マレイン酸変性C5系石油樹脂、重量平均分子量2300、軟化点165℃)。α−オレフィン重合物としてオレフィンポリマーA(デセンポリマー、溶解性パラメーター8.17(cal/cc) 0.5(@25℃)、粘度66cSt(@40℃)、重量平均分子量720)、オレフィンポリマーB(オクテン、デセン、ドデセンの混合ポリマー、溶解性パラメーター8.33(cal/cc)0.5(@25℃)、粘度1240cSt(@40℃)、重量平均分子量2830)、オレフィンポリマーC(デセンポリマー、溶解性パラメーター7.99(cal/cc) 0.5(@25℃)、粘度5cSt(@40℃)、重量平均分子量284)。溶剤としてAFソルベント5(新日本石油化学(株)製、アロマフリーインキソルベント)、ダイヤレン(三菱化成(株)製、α−オレフィン、平均沸点301℃)、大豆油、大豆油脂肪酸ブチルエステル。架橋剤としてアルミキレート(アルミニウム ジイソプロキシドモノエチルアセテート)。
前記材料を表1の配合(重量部)に従い定法に従って190℃1時間加熱反応させ実施例ワニス1〜8、比較例ワニス9〜10を得た。
Figure 0004506238
(インキ製造例)
実施例ワニス1〜8、比較例ワニス9〜10を使用して表2の配合(重量部)に従い顔料としてフタロシアニンブルー(東洋インキ製造(株)製 LIONOLBLUE FG7330)を用い3本ロールを用いて定法に従い実施例インキ1〜10、比較例インキ11〜12(そのうち水無し用インキは11、14それ以外は湿し水を使用するコンベンショナルインキ)を得た。
Figure 0004506238
(インキ及び印刷適性評価)
実施例インキ7、参考実施例インキ1〜6、8〜11、比較例インキ12〜14について枚葉オフセット印刷機を用いて湿し水を使用した通常のオフセット印刷物と湿し水を使用しない水なし印刷物を得た。印刷条件:印刷速度8000枚/時でコート紙を2000枚印刷、版面温度水無しは28〜31℃に制御、印刷版 水有り印刷版VS(富士写真フィルム(株)製、水無印刷版HG−2(東レ(株)製)
評価項目:得られた印刷物とインキ特性を以下の点で評価した結果を表3に示す。1)光沢(ベタ部の60−60°反射光沢を測定、値が高いほど光沢良好)2)地汚れ(ベタ部と70%網点部のコントラスト(K値)、値が高いほど地汚れが良好)3)スロープ(スプレッドメーターを使用し100秒後と10秒後のフロー値の差を測定、値が高いほど流動性は良好)
Figure 0004506238
本発明に係わる実施例インキ7、参考実施例インキ1〜6、8、9は比較例インキ12比べ、地汚れ耐性、光沢、流動性においてロジン変性フェノール樹脂を使用したインキと同等以上の性能を有していることが判る。また石油系溶剤を含有しない参考実施例インキ10が比較例インキ13と比較して地汚れ耐性、光沢、流動性において同様に優れることが判る。更には水無し平版印刷においても参考実施例インキ11と比較例インキ14との比較で同様に優れていることがわかる。
オフセット印刷方式以外の凸版印刷や凹版、孔版印刷方式に供せられる印刷インキ組成物に本発明の素材を適用し環境調和型印刷インキを製造することは技術的に可能性が高いと考える。

Claims (8)

  1. α−オレフィン重合物および環化ゴムを含有し、ロジン変性フェノール樹脂を含有しな
    いことを特徴とする平版印刷用インキ組成物において、
    α−オレフィン重合物が、
    重量平均分子量200〜3000
    動粘度1300cSt(40℃)以下
    および
    溶解性パラメーター6〜10(cal/cc) 0.5 (25℃)
    であり、かつ
    環化ゴムが、
    重量平均分子量5000〜50000
    であることを特徴とする平版印刷インキ用組成物。
  2. α−オレフィン重合物が炭素数8〜12のα−オレフィンを重合してなることを特徴と
    する請求項1記載の平版印刷用インキ組成物。
  3. バインダー樹脂原料としてロジン及びまたは重合ロジン及びまたは石油樹脂、不飽和カ
    ルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、アルコール類、を反応させたポリエステル樹脂とを含有することを特徴とする請求項1または2記載の平版印刷用インキ組成物。
  4. アルキド樹脂、石油樹脂から選択される単独ないし複数の樹脂をバインダー樹脂として
    含有することを特徴とする請求項1ないしいずれか記載の平版印刷用インキ組成物。
  5. 炭素数が12〜18である直鎖又は分岐構造を有するα−オレフィンを含有することを
    特徴とする請求項1〜いずれか記載の平版印刷用インキ組成物。
  6. 溶剤成分として鉱物油類を含有しないことを特徴とする請求項1ないしいずれか記
    載の平版印刷用インキ組成物。
  7. 平版印刷用インキが水無し平版印刷用インキである請求項1ないしいずれか記載の平
    版印刷用インキ組成物。
  8. 請求項1ないしいずれか記載の平版印刷用インキ組成物を使用してなる印刷物。
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