JP2959241B2 - 樹脂の製造方法 - Google Patents

樹脂の製造方法

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rosin
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷インキに有用な樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷インキのバインダーとしては、特に
ロジン変性フェノールホルムアルデヒド樹脂が使用され
ており、湿し水を使用するオフセット印刷インキとして
比較的良好な品質を有している。しかしこのロジン変性
フェノールホルムアルデヒド樹脂は未反応のロジンが1
〜10%残存するためロジンのカルボン酸が残る。又一
般にロジンとフェノール類とでクロマン環を形成する
が、クロマン環を形成したロジンがエステル化反応しな
いで5〜20%のカルボン酸が残存する。そしてこのカ
ルボン酸が残存することにより、少し過酷な印刷条件、
すなわち湿し水の供給が適正でない場合などには種々の
トラブルを生ずる。具体的には湿し水が多過ぎるとイン
キの転移不良となり、少な過ぎると汚れの原因となると
いう問題点があり、湿し水の供給および印刷濃度の制御
に手間がかかり、かつ熟練を要している。さらに特公昭
61-27424号公報に示されているようにエポキシ化脂肪油
で変性することにより未反応ロジンの残存量を減少させ
ることが検討されている。この方法では脂肪油で変性す
るため印刷インキにしたとき、顔料とのウェッテイング
もよくなり, 上記トラブルの減少が見られる。しかし、
エボキシとの反応に伴う二級の水酸基が生じ、上記トラ
ブルが必ずしも十分に満足できるものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題がなく、安定に印刷できる印刷インキを開発しよ
うとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロジン変性フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂のカルボン酸基とエポキ
シ化脂肪油とを反応させた樹脂組成物であり、さらにエ
ポキシの開環反応で生じた水酸基を一価カルボン酸又は
その酸無水物(酸無水物の場合は副生した一価カルボン
酸は除去する)を反応させてなる樹脂組成物を提供する
ものである。
【0005】本発明において、フェノールとホルムアル
デヒドとを付加縮合して得られる化合物に更にロジンも
しくはその誘導体を反応せしめた樹脂が用いられる。フ
ェノールとしては、フェノール、クレゾール、t−se
c−ブチルフェノール、アミルフェノール、t−シクロ
ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェ
ノール、フェニルフェノール、クミルフェノール、カテ
コール、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノール
A、ビスフェノールFなどを挙げることができる。しか
し、印刷インキとして使用する場合には、溶剤への溶解
性、相溶性および顔料分散性などの観点から、t−se
c−ブチルフェノール、アミルフェノール、t−シクロ
ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェ
ノール等のアルキルフェノールを使用することが望まし
い。
【0006】これらのロジン変性フェノールホルムアル
デヒド樹脂は未反応のカルボン酸を有するため、これを
オフセット印刷インキとして使用する場合に前記したよ
うな問題点が生じる。本発明では、これらロジン変性フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂のカルボン酸残基とエポ
キシ化脂肪油を100〜260℃で反応させる。触媒と
してトリエチレンジアミン等のアミン系触媒を使用して
もよい。反応比率はカルボン酸基1個あたり、0.5〜
1.5個のエポキシ基が好ましい。
【0007】また、エポキシ化脂肪油とは、例えばエポ
キシ化大豆油(旭電化工業製アデカサイザーO130
P),エポキシ化アマニ油(アデカサイザーO180
A),エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(アデカサイ
ザーD32,D−55,D−178)等がある。さらに
ロジンのカルボン酸とエポキシ化合物と開環反応で生じ
た水酸基を一価カルボン酸又はその無水物と反応させる
とさらによい。
【0008】通常一価カルボン酸を200〜300℃で
反応させる。又必要に応じて硫酸、p−トルエンスルホ
ン酸の触媒が使用される。しかし一価カルボン酸では反
応率が悪い時もある。この時は一価カルボン酸無水物の
方が反応率が良く好ましい。この反応は100〜200
℃の間で行なわれる。一価カルボン酸としてはC1 〜C
18の脂肪族、芳香族、脂環族カルボン酸が使用される。
【0009】一価カルボン酸無水物としては、無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水吉草酸、無水ト
リメチル酢酸、無水カプロン酸、無水ヘプタン酸、無水
カプリル酸、無水ペラルゴン酸、無水メトキシ酢酸、無
水ノニール酸、無水ヤシ油脂肪酸、無水パルミチン酸、
無水ステアリン酸、無水オレイン酸、無水エノール酸、
無水リノレン酸、無水安息香酸、無水アルキル安息香
酸、無水桂皮酸、無水アクリル酸などがある。
【0010】これらの一価カルボン酸無水物と水酸基と
の反応により一価カルボン酸が副生する。この一価カル
ボン酸が系中に残存すると、印刷時の汚れ、印刷機、イ
ンキ充填缶の腐食を生ずるため好ましくない。したがっ
て残存する一価カルボン酸は、減圧蒸留、もしくは水洗
などの適宜の方法によって除去する。
【0011】蒸留圧は20mmHg以下が効果的であ
る。したがって、減圧蒸留により除去する場合にはこの
ような条件下で除去できるカルボン酸、例えば無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水メタクリル酸、無水酪酸、
無水イソ酪酸、無水吉草酸、無水イソ吉草酸、無水カプ
ロン酸がある。しかし、この減圧蒸留をより効果的にす
るには、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水アクリル
酸、無水メタクリル酸、無水酪酸、無水イソ酪酸の中か
ら選択するとよい。更に他の態様としては、減圧蒸留時
に水を加え、共沸蒸留をすることも好ましい。
【0012】副生した一価カルボン酸の沸点が高くこの
減圧蒸留による除去が困難な場合には、水洗により除去
することもできる。水洗は必要に応じてアミン、アンモ
ニア、アルカリを添加することもでき、2回ないし3回
以上の水洗を行う。本発明に係る樹脂組成物を用いて印
刷インキ用組成物とするには、本発明の樹脂組成物10
0部に対して溶剤および/または乾性油(重合油を含
む)を0〜100部に溶解する。時には、オクチル酸ア
ルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、オクチル酸ジ
ルコニウム、アルミニウムトリイソプロポキサイド、ア
ルミニウムジプロポキサイドモノアセチルアセトナート
等によるゲル化剤を利用してゲルワニスとすることもあ
る。この時は水酸基含有のフェノール樹脂とゲル化剤の
反応の後、またはこれらの樹脂と乾性油およびまたは溶
剤で溶解しゲル化剤と反応後一価カルボン酸無水物を反
応させ、副生した一価カルボン酸を除去するとよい。
【0013】本発明に係る印刷インキ組成物は、上記変
性された樹脂組成物に、黄色、紅色、藍色、または墨色
などの所望の顔料を常法によって分散し、必要に応じて
耐摩擦向上剤、インキドライヤー、乾燥抑制剤等のコン
パウンドなどの各種添加剤を添加し、適切な粘度となる
よう調整することで枚葉オフセットインキ、オフ輪イン
キ、金属インキ等のオフセットインキとなり、このオフ
セットインキは湿し水を使用する通常の印刷インキとし
ても、また湿し水を使用しないドライオグラフィ用の印
刷インキとしても使用することができる。また、新聞イ
ンキあるいは凸版インキとしても使用できる。更に本発
明の樹脂を用いてグラビアまたはフレキソインキ用ワニ
スとするには、本発明の樹脂組成物100部に対し、常
圧における沸点が140℃以下の脂肪族および脂環族炭
化水素を100〜200部で溶解すればよい。
【0014】次に具体例により本発明を説明する。例中
部とは重量部を示す。 製造例1 p−オクチルフェノール43.5部、p−ホルムアルデ
ヒド15.8部、キシレン15部を攪拌機付4つ口フラ
スコに入れ窒素気流下60℃に昇温し、あらかじめ水に
分散した水酸化カルシウム0.7部(水酸化カルシウム
0.7部/水7部)を入れる。その後昇温し、90℃で
7時間反応させる(未反応のp−オクチルフェノールの
消失をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで確認
する)。その後キシレン15部を入れ、くみ出す。その
後塩酸で中和、水洗する。これをAとする(固型分68
%)。さらに攪拌機付4つ口フラスコにロジン60部を
仕込み窒素気流下260℃で攪拌溶解後、Aを65部
(固型分40部)滴下しながら、仕込む。そして3時間
反応させ、くみ出す。これを樹脂Bとする(酸価9
6)。
【0015】製造例2 樹脂B94部を製造例1と同様のフラスコに仕込み、2
60℃でグリセリン6部を入れ、6時間反応させ、くみ
出した(酸価29.5)。これを樹脂Cとする。 製造例3〜5 表1の組成にて製造例2と同様に反応させる。
【0016】
【表1】
【0017】製造例6 樹脂D625部,キシレン50部を入れ窒素気流下で1
10℃で溶解後、無水酢酸50部を入れ、2時間反応さ
せる。その後200℃で脱溶媒し、くみ出した。これを
樹脂Gとする(酸価28.5)。
【0018】製造例7 樹脂E590部,キシレン50部を入れ窒素気流下で1
10℃で溶解後、無水プロピオン酸60部を入れ、2時
間反応させる。その後200℃で減圧脱溶媒し、くみ出
した。これを樹脂Hとする(酸価27.5)。
【0019】製造例8 樹脂F600部を窒素気流下で260℃で溶解させ、オ
クチル酸50部を入れ、5時間反応させ、くみ出した。
これを樹脂Iとする(酸価29)。
【0020】実施例および比較例 上記樹脂組成物を用いて表2に示す処方にて印刷インキ
を常法によって調整した。なお、表2中の商品名あるい
は略語の意味は以下のとおりである。 ナフテゾールHT:日本石油化学製溶剤、商品名
【0021】
【表2】
【0022】〔印刷評価〕三菱重工製L−500オフ輪
印刷機で印刷し、印刷汚れ発生枚数および水巾を測定
し、この結果を表2に示す。この印刷機は湿し水の量を
変えることができ、−2〜+2(特に単位はない)−2
は水がない状態、0は通常の印刷時の水の量、+2は過
剰の量である。本発明の汚れ発生枚数の試験は優位性の
差がわかるように少し過酷な条件の水の量−0.5で行
なった。また、試験は下限の数字は水の量を少なくして
いた時の汚れ発生した水の量、上限の数字は水の量を多
くしていった場合にインキが乳化して転移不良になった
水の量を表わし、この範囲が大きい程優位性が良好であ
ることを表わす。この結果を表2の下段に示す。
【0023】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物および印刷インキ組
成物は従来から知られているそれらに比べ、表2に示さ
れているように印刷効果が良く、印刷インキの適用範囲
を広めることができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジン変性フェノールホルムアルデヒド
    樹脂とエポキシ化脂肪油とを反応させ、さらに一価カル
    ボン酸を反応させてなることを特徴とする樹脂の製造方
  2. 【請求項2】 ロジン変性フェノールホルムアルデヒド
    樹脂とエポキシ化脂肪油とを反応させ、さらに一価カル
    ボン酸無水物を反応させ、副生した一価カルボン酸を除
    去してなることを特徴とする樹脂の製造方法
  3. 【請求項3】 樹脂が印刷インキ用途である請求項1ま
    たは2記載の樹脂の製造方法。
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