JP6146904B2 - オフセット印刷用インキ組成物 - Google Patents
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Description
成分(A) エポキシ基を有するノボラック樹脂と、炭素数12以上のモノヒドロキシ脂肪酸を縮合させてなるポリエステル化合物と、の反応物又はその変性物
成分(B) 下記一般式(1)又は(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種
着色顔料は、インキ組成物に着色力を付与するための成分である。着色顔料としては、従来からインキ組成物に使用される有機及び/又は無機顔料を特に制限無く挙げることができる。
バインダー樹脂(以下、単に「樹脂」とも呼ぶ。)は、印刷用紙の表面で上記着色顔料を固定するバインダーとして機能する成分であり、また、上記着色顔料をインキ組成物中に分散させるために用いられる成分でもある。このような樹脂としては、インキ組成物の分野で通常使用されるものを特に制限なく挙げることができ、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、石油樹脂変性フェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、アルキド樹脂、植物油変性アルキド樹脂、石油樹脂等が例示される。これらの樹脂の重量平均分子量としては、3000〜30万程度を好ましく例示することができる。
油成分は、上記樹脂を溶解させてワニスとしたり、インキ組成物の粘度を調節したりするために使用される。油成分としては、植物油及び/又は鉱物油を挙げることができ、これまでインキ組成物の調製に使用されてきたものを特に制限なく使用できる。
成分(A)は、変性ノボラック樹脂である。本発明者らは、印刷中における着肉不良の発生を抑制することのできるインキ組成物の処方を検討していたところ、意外にも、インキ組成物中に少量の変性ノボラック樹脂を添加することにより、着肉不良の発生が顕著に抑制されることを見出した。本発明のインキ組成物は、こうした知見に基づくものであり、成分(A)として変性ノボラック樹脂を含む。インキ組成物中における成分(A)の含有量は、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.5〜2質量%がさらに好ましい。
成分(B)は、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である。
本発明のインキ組成物には、印刷性能を向上させる等の観点から、必要に応じて上記の各成分の他に各種成分を添加することができる。このような各種成分としては、無色顔料、リン酸塩等の塩類、ポリエチレン系ワックス・オレフィン系ワックス・フィッシャートロプシュワックス等のワックス類、アルコール類、酸化防止剤等が例示される。
上記の各成分を用いて本発明のインキ組成物を製造するに際しては、従来公知の方法を用いることができる。このような方法としては、上記の各成分を混合した後にビーズミルや三本ロールミル等で練肉することで着色顔料を分散させた後、必要に応じて鉱物油や添加剤(酸化防止剤、アルコール類、ワックス類等)等を加えてよく撹拌し、さらに粘度調整することを例示できる。インキ組成物の粘度は、それが適用される印刷機の構成や印刷用紙の紙質等を考慮して適宜設定すればよいが、一例として、ラレー粘度計による25℃での値が2.0〜20Pa・sであることを挙げることができるが、特に限定されない。
冷却管、水分分離管、温度計、窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに12−ヒドロキシステアリン酸300部、キシレン30部、テトラ−n−ブチルチタネート0.3部の混合物を入れ、窒素気流下にて生成する水を水分分離管で分離しながら180〜200℃で3時間加熱撹拌した。次いで、キシレンを減圧留去して重量平均分子量800、酸価80の淡褐色重合物であるポリエステルAを得た。
冷却管、温度計及び撹拌機を装着した4つ口フラスコに、重量平均分子量10万のロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業株式会社製、KG−2212)35部、大豆油20部及びAFソルベント6号(JX日鉱日石エネルギー株式会社製)44.5部を仕込んだ後200℃に昇温し、同温度を1時間維持することにより樹脂を溶解させた後、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート(川研ファインケミカル株式会社製、ALCH)を0.5部仕込み、その後170℃で60分間加熱保持して、ワニスを得た。
上記ワニス42部、カーボンブラックMA70(三菱化学株式会社製)20部、炭酸カルシウム(白艶華DD、白石カルシウム株式会社製)5部、ギルソナイトワニス13部、及び大豆油5部を混合し、三本ロールミルにて練肉することでインキ組成物用ベースを調製した。なお、上記ギルソナイトワニスは、ギルソナイト(American Gilsonite Company社製、製品名:ギルソナイト S325L)20部を、AFソルベント6号(JX日鉱日石エネルギー株式会社製)80部で溶解させたものである。
上記インキ組成物用ベース、変性ノボラック樹脂、2−エチルヘキシルジグリコール(成分B−1)、ヘキシルジグリコール(成分B−2)、及び大豆油を表1及び2に示す配合(質量部)にて混合して、実施例1〜12、及び比較例1〜4のインキ組成物を調製した。
実施例1〜12、及び比較例1〜4のインキ組成物のそれぞれについて、湿し水の供給方式をITD方式に組み替えたN−750型印刷実験機(東浜精機株式会社製)を使用して、印刷速度12万部/時で用紙を新聞用更紙として2万部の印刷試験を行った。湿し水としては水道水にN−4(サカタインクス株式会社製、中性H液)を0.7%加えたものを使用し、湿し水の供給にはスプレーダンプナーSSD−12(サカタインクス株式会社製)を使用した。印刷に際しては、水幅の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水幅の下限値よりもSSD−12のダイヤルを2ポイント上げた状態とした。また、印刷時のベタ紙面濃度は、1.20±0.02とした。なお、ベタ紙面濃度は、印刷物におけるベタ部の濃度をSpectroeye濃度計(Gretagmacbeth社製)により測定した数値である。
◎:非画像部に汚れが全く観察されない
○:平網部(50%網点)にて若干のからみ汚れが観察されるが、その他の非画像部では汚れが全く観察されない
△:咥え尻部の非画像部にてやや汚れが観察される
×:非画像部にて目立った汚れが観察される
◎ 印刷物において、ベタ部のかすれが全く観察されない
○ 印刷物において、ベタ部のかすれがわずかに観察される
△ 印刷物において、ベタ部のかすれが観察される
× 印刷物において、ベタ部のかすれが著しく観察される
Claims (3)
- 前記成分(B)が、ヘキシルグリコール、ヘキシルジグリコール、2−エチルヘキシルジグリコール、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピルプロピレンジグリコール及びフェニルプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載のオフセット印刷用インキ組成物。
- 組成物全体に対して、前記成分(A)の含有量が0.1〜5質量%であり、前記成分(B)の含有量が0.1〜5質量%であり、前記成分(A)及び(B)の合計含有量が0.3〜6質量%である請求項1又は2記載のオフセット印刷用インキ組成物。
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