JP6066311B2 - オフセット印刷インキ用顔料分散剤、オフセット印刷インキ用ワニスおよびオフセット印刷インキ - Google Patents

オフセット印刷インキ用顔料分散剤、オフセット印刷インキ用ワニスおよびオフセット印刷インキ Download PDF

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Description

本発明は、オフセット印刷インキ用顔料分散剤、オフセット印刷インキ用ワニスおよびオフセット印刷インキに関する。
近年、新聞やチラシ等の印刷物は専らオフセット印刷により提供されており、黄顔料、紅顔料、藍顔料および墨顔料をうまく組み合わせることによって、微妙な色彩の表現が可能となっている。しかし、顔料が均一に分散していないオフセット印刷インキを用いると、印刷インキの流動性が損なわれ、印刷物の光沢が低下する問題が生ずる。
そこで斯界では通常、オフセット印刷インキに、顔料分散剤や、顔料分散性を有する樹脂を添加する方法がとられており、例えば特許文献1には、ロジンを油や二塩基酸、ポリオールで変性したロジン変性アルキド樹脂により、オフセット印刷インキの顔料分散性が改善するとされている。しかし、更なる改善が求められている。
特開2007−63497号公報
本発明は、オフセット印刷インキの流動性と、印刷インキ皮膜の光沢を改善し得る、新規な顔料分散剤を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意検討の結果、ロジンを二塩基酸やポリオールではなく、ポリアルキレンポリアミンで変性してなるポリアミドポリアミン樹脂が前記顔料分散剤として適切であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ロジン類(a1)とポリアルキレンポリアミン類(a2)を反応させることにより得られるアミド化合物(A)を含有し、かつ、酸価が1〜30であり、アミン価が100〜280であり、軟化点が70〜100℃であることを特徴とする、オフセット印刷インキ用顔料分散剤(1)、ならびに当該フセット印刷インキ用顔料分散剤(1)、バインダー樹脂(2)、ゲル化剤(3)および有機溶剤(4)を含有するオフセット印刷インキ用ワニス、ならびに当該オフセット印刷インキ用ワニスと顔料を含むオフセット印刷インキ、に関する。
本発明の顔料分散剤によれば、印刷インキ用ワニス中で顔料がよく分散するようになるため、流動性に優れたオフセット印刷インキが得られる。また、当該インキより得られる皮膜は光沢にも優れる。
本発明に係る顔料分散剤(1)(以下、(1)成分という。)は、ロジン類(a1)(以下、(a1)成分という。)とポリアルキレンポリアミン類(a2)(以下、(a2)成分という。)を反応させることにより得られるポリアミドポリアミン化合物(A)(以下、(A)成分という。)を主成分として含有する組成物である。
(a1)成分としては、ロジン類として公知のものを特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等の天然ロジン;該天然ロジンから誘導される重合ロジン;該天然ロジンや重合ロジンを不均化または水素添加して得られる安定化ロジン;該天然ロジンや重合ロジンに不飽和カルボン酸をディールス・アルダー反応させることにより得られる不飽和酸変性ロジン等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、不飽和カルボン酸としては、(無水)マレイン酸、フマル酸および(無水)イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸や、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびケイ皮酸等の不飽和モノカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、(1)成分の顔料分散性を考慮すると、前記天然ロジンおよび/安定化ロジンが好ましい。なお、(a1)成分に代えて例えば各種公知の脂肪酸を用いても、得られるアミド化合物の軟化点が非常に小さく、当該アミド化合物を顔料分散剤として含むオフセット印刷インキは、流動性及び皮膜の光沢において不十分となる。
(a2)成分としては、ポリアルキレンポリアミン類として公知のものを特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N,N’−ビス(4−アミノブチル)−1,2−エタンジアミン、N,N’−(3−アミノプロピル)エチレンジアミンおよびN,N’−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。なお、ポリアルキレンポリアミン類に代えて、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミンを用いた場合には、得られるアミド化合物のアミン価が小さくなり、当該アミド化合物を顔料分散剤としてオフセット印刷インキは、流動性及び皮膜の光沢において不十分となる。
(a1)成分と(a2)成分の反応比率は特に限定されないが、(A)成分の顔料分散作用の観点より、前者のカルボキシル基と後者の1級アミノ基のモル比〔(a2)成分/(a1)成分〕が通常0.9〜1.5程度となる範囲、好ましくは1.0〜1.4程度となる範囲であればよい。反応条件は特に限定されないが、通常、反応温度が150〜280℃程度、反応時間が3〜10時間程度である。
(A)成分は、(a1)成分と(a2)成分の反応物であり、その例を以下に示す。なお、構造式中、nは1〜4の整数である。
(1)成分における(A)成分の含有量は特に限定されないが、通常、50〜100重量%程度、具体的には70〜100重量%程度である。なお、かかる含有量は、ガスクロマトグラフィー等の各種公知の手段により特定できる。
(1)成分は、前記(A)成分を含み、かつ、酸価(JIS K5601−2−1)が1〜30であり、アミン価(JIS K7237)が120〜280であり、軟化点(JIS K5601−2−2)が70〜100℃であることを特徴とし、当該(1)成分を含むオフセット印刷インキ用ゲルワニスは均質な組成物となり、また、該(1)成分を含むオフセット印刷インキは流動性およびインキ皮膜の光沢において良好となる。かかる観点より、酸価は好ましくは10〜30であり、かつアミン価は好ましくは105〜280であり、かつ軟化点は好ましくは80〜95℃である。
こうして得られる(1)成分は、そのままオフセット印刷インキに直接添加してもよいが、次に述べるように、オフセット印刷インキ用ワニスに予め添加した態様で使用することもできる。
本発明のオフセット印刷インキ用ワニスは、(1)成分、バインダー樹脂(2)(以下、(2)成分という。)、ゲル化剤(3)(以下、(3)成分という。)および有機溶剤(4)(以下、(4)成分という。)を含む組成物である。
(2)成分としては、オフセット印刷インキ用バインダー樹脂として公知のものを、特に制限なく用いることができる。具体的には、ロジン類、脂肪酸類およびポリオール類を反応させることにより得られるロジン変性アルキド樹脂や、ロジン変性フェノール樹脂が挙げられる。
ロジン変性アルキド樹脂をなすロジン類としては、前記したものが挙げられる。また、前記脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、カプロレイン酸、リンデル酸、フィゼテリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、リノール酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、アラキドン酸等を構成成分とする、各種公知の動物系脂肪酸や植物油脂肪酸が挙げられる。また、前記ポリオール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
また、前記ロジン変性フェノール樹脂をなすロジン類としては、前記した(a1)成分を使用することができる。また、該ロジン変性フェノール樹脂の他の原料であるフェノール−ホルムアルデヒド縮合物としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、ホルマリンやパラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド類と、石炭酸やクレゾール、アミルフェノール、ビスフェノールA、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール類とを、各種公知の塩基性触媒または酸性触媒の存在下で反応させたものが挙げられる。該塩基性触媒としては有機アミンや水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛等が、また、該酸性触媒としては塩酸、硫酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。また、ホルムアルデヒド類とフェノール類との反応比は、ホルムアルデヒド類/フェノール類のモル比が通常通常1〜3程度となる範囲であればよい。 また、ロジン類とフェノール−ホルムアルデヒド縮合物との反応比率も特に限定されないが、通常、前者のカルボキシル基のモル数と後者の水酸基のモル数との比(OH/COOH)が通常0.5〜1.5程度となる範囲である。また、当該ロジン変性フェノール樹脂の物性は特に限定されないが、通常、重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるポリスチレン換算値をいう。以下、同様。)が10,000〜400,000程度、好ましくは20,000〜200,000であり、軟化点(JIS K5601−2−2)が通常120〜200℃程度、好ましくは140〜200℃である。
(3)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン・トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等のイソシアネート系キレート剤や、オクチル酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテート、アルミニウムジブトキシドモノアセチルアセテート、アルミニウムトリアセチルアセテート等のアルミニウム系キレート剤が挙げられ、これらの中でも特にアルミニウム系キレート剤が好ましい。
(4)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、アマニ油、桐油、サフラワー油、脱水ヒマシ油および大豆油等の飽和または不飽和の植物油や、当該植物油のエステルとして、アマニ油脂肪酸メチル、大豆油脂肪酸メチル、アマニ油脂肪酸エチル、大豆油脂肪酸エチル、アマニ油脂肪酸プロピル、大豆油脂肪酸プロピル、アマニ油脂肪酸ブチル、大豆油脂肪酸ブチル等の植物油や、JX日鉱日石エネルギー(株)製の石油系溶剤である0号ソルベント、4号ソルベント、5号ソルベント、6号ソルベント、7号ソルベント、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号およびAFソルベント7号等の石油系溶剤が挙げられる。これらのなかでも、環境への負荷を考慮すると、沸点200℃以上でありかつ芳香族炭化水素の含有率が1重量%以下の石油系溶剤が好ましい。
本発明のオフセット印刷用ワニスは、例えば、(2)成分および(3)成分を(4)成分の中で加熱下にゲル化反応させて得られる組成物に、(1)成分を添加し、よく混合することによって得られる。
当該ワニスにおける、前記(1)成分、(2)成分、(3)成分および(4)成分の含有量は特に限定されないが、当該ワニスを用いて得られるオフセット印刷インキの流動性とインキ皮膜の光沢とを考慮すると、通常、以下の通りである。
(1)成分:0.5〜5重量%程度、好ましくは1〜4重量%
(2)成分:29.4〜60重量%程度、好ましくは38.5〜55重量%
(3)成分:0.1〜3重量%程度、好ましくは0.5〜2重量%
(4)成分:40〜70重量%程度、好ましくは50〜60重量%
本発明のオフセット印刷インキは、各種公知のオフセット印刷インキに前記(1)成分に添加したものであるか、本発明に係るオフセット印刷インキ用ワニスと各種公知の顔料(黄色、紅色、藍色または黒色等)とを混合して得られるものである。インキの練肉手段としては、例えば、をロールミルやボールミル、アトライター、サンドミル等が挙げられる。また、必要に応じ、インキの流動性やインキ皮膜の物性を改善するために、各種公知の界面活性剤やワックス等の添加剤を併用できる。
以下、製造例、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明を限定するものではない。なお、以下「部」とは重量部を示す。
実施例1
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン266部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
実施例2
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン221部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、9時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.0であった。
実施例3
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン310部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、3時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.4であった。
実施例4
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン266部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、2時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
実施例5
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にジエチレントリアミン125部、トリエチレンテトラミン44部、をそれぞれ15分、45分かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、9時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.0であった。
実施例6
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン133部、ペンタエチレンヘキサミン211部をそれぞれ20分、40分かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
実施例7
実施例1と同様の反応容器に、不均化ロジン(商品名「ロンヂスR」、荒川化学工業(株)製)1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン266部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
比較例1
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン354部を3時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.6であった。
比較例2
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にトリエチレンテトラミン266部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、1時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
比較例3
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にジエチレントリアミン156部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、7時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.0であった。
比較例4
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にペンタエチレンヘキサミン458部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、4時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.3であった。
比較例5
実施例1と同様の反応容器に、植物油脂肪酸(商品名「トエノール1125」、当栄ケミカル製)1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にテトラエチレンペンタミン405部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、脂肪酸成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
比較例6
実施例1と同様の反応容器に、植物油脂肪酸(商品名「トエノール1125」、当栄ケミカル(株)製)1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にヘキサメチレンジアミン248部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、脂肪酸成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
比較例7
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら150℃まで昇温して溶融させた。次いで、滴下漏斗を用いて同反応容器にヘキサメチレンジアミン211部を1時間かけて仕込み、その後反応系を230℃まで徐々に昇温した後、5時間保温した。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。なお、ロジン成分のカルボキシル基とアミン成分の1級アミノ基のモル比は1.2であった。
比較例8
実施例1と同様の反応容器に、アマニ油740部、グリセリン83部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら250℃まで昇温して同温度で3時間保温してエステル交換反応を行った。次いでガムロジン50部、イソフタル酸183部を加えてから230℃まで昇温し、キシレンを還流させ、縮合水を除去しながら5時間、エステル化反応を行った。その後、0.02Mpaで10分間減圧することにより顔料分散剤を得た。
<印刷インキ用ワニスの調製>
ロジン変性フェノール樹脂(商品名「タマノル361」、荒川化学工業(株)製)を45.0部、顔料分散剤(A)を3部、アマニ油を10部、AFソルベント7号(JX日鉱日石エネルギー(株)製、非芳香族石油系溶剤)を40.5部を容器に仕込み、200℃で30分間混合した後、80℃まで冷却した。次いで、アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテート(商品名ケロープEP−2、ホープ製薬(株)製)1.5部を加え、200℃まで加熱して1時間ゲル化反応させることにより、ゲルワニスを得た。他の実施例および比較例の顔料分散剤についても同様にしてゲルワニスを得た。ただし、比較例1及び比較例4の顔料分散剤を用いて得られたゲルワニスは、不溶物が多く発生していたため、オフセット印刷インキの調製には供しなかった(そのことを表1中、※で示す。)。
<オフセット印刷インキの調製>
前記実施例および比較例の顔料分散剤を用い、次の配合割合で3本ロールミルにより練肉して印刷インキを調製した。
フタロシアニンブルー(藍顔料) 18重量部
ゲルワニス 62〜70重量部
AFソルベント7号 12〜20重量部
上記配合に基づいて30℃、400rpmにおけるインコメーターのタック値が6.5±0.5、25℃におけるスプレッドメーターのフロー値(直径値)が38.0±1.0となるよう適宜調製した。
<インキの流動性>
25℃に空調された室内において、実施例1に係るインキ1.3mlを、地平面と60゜の角度をなすガラス板の上端に置き、30分間に流動した距離を測定した。数値が大きいほど流動性が良好であることを示す。他の実施例および比較例に係るインキについても同様にしてそれらの流動性を評価した。結果を表1に示す。
<インキ皮膜の光沢>
実施例1に係るインキ0.4mlをRIテスター(石川島産業機械(株)製)にてアート紙に展色した後、23℃、50%R.H.にて24時間調湿し、60゜−60゜の反射率を光沢計により測定した。他の実施例および比較例に係るインキについても同様にしてそれらの流動性を評価した。結果を表1に示す。

Claims (8)

  1. ロジン類(a1)とポリアルキレンポリアミン類(a2)を反応させることにより得られるアミド化合物(A)を含有し、かつ、酸価が1〜30であり、アミン価が100〜280であり、軟化点が70〜100℃であることを特徴とする、オフセット印刷インキ用顔料分散剤(1)。
  2. ロジン類(a1)が天然ロジンおよび/または安定化ロジンである、請求項1の顔料分散剤(1)。
  3. ポリアルキレンポリアミン類(a2)が、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N,N’−ビス(4−アミノブチル)−1,2−エタンジアミン、N,N’−(3−アミノプロピル)エチレンジアミンおよびN,N’−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2の顔料分散剤(1)。
  4. (a1)成分のカルボキシル基と(a2)成分の1級アミノ基のモル比〔(a2)/(a1)〕が0.9〜1.5となる範囲である、請求項1〜3のいずれかの顔料分散剤(1)。
  5. 請求項1〜4のいずれかの顔料分散剤(1)、バインダー樹脂(2)、ゲル化剤(3)および有機溶剤(4)を含有する、オフセット印刷インキ用ワニス。
  6. ゲル化剤(3)がアルミ系キレート剤である、請求項5のオフセット印刷インキ用ワニス。
  7. 溶剤(4)が植物油および/または沸点200℃以上でありかつ芳香族炭化水素の含有率が1重量%以下の石油系溶剤である、請求項5または6のオフセット印刷インキ用ワニス。
  8. 請求項5〜7のいずれかのオフセット印刷インキ用ワニスと顔料とを含むオフセット印刷インキ。
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