JP2004149735A - 印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスならびに印刷インキ、およびこれらの製造方法 - Google Patents

印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスならびに印刷インキ、およびこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インキの流動性を低下させることなくその乳化を抑制しうる印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスならびに印刷インキを提供すること。
【解決手段】ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂類(b)、およびポリオール類(c)を必須成分とするロジン変性フェノール樹脂(A)と、R−(CO)O−(X)−(CO)n‘−Rで表されるオキシアルキレン化合物(B)とを含有することを特徴とする印刷インキ用樹脂組成物を使用する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスならびに印刷インキ、およびこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロジン類、レゾール型フェノール樹脂類、およびポリオール類等を主原料とするロジン変性フェノール樹脂は高軟化点、高粘度、高ゲル化能を有することから印刷インキ用バインダーに適しており、特にオフセット印刷インキ用バインダーに供した場合には印刷インキの耐ミスチング性や乾燥性、光沢等に優れるという特徴がある。
【0003】
ところでオフセット印刷方式においては版面上に供給する湿し水とインキの量の比率を適性領域に維持・管理する必要があるが、湿し水を用いる関係上、印刷インキが過度に乳化して版胴の汚れや画像品質が劣化する等の問題が生じうるため、多種多様存在するインキ処方の中からケースに応じた処方をその都度施す必要があり、印刷工程が複雑化する等の不都合があった。かかる弊害を解消する手段としては、予め印刷インキ中に特定のHLB値を有する非イオン性界面活性剤を配合するなどの方法が考えられる(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−5946号号公報
【特許文献2】
特開2001−214100号公報
【特許文献3】
特開2001−26735号公報
【特許文献4】
特開2002−20669号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本出願人はこれら公知の方法ではインキの乳化を一応抑制できるものの、インキ流動性が同時に低下するという不利益を新たに見出した。インキ流動性の低下は、例えばインキ壺からインキを取り出し難くなる等の不利益を生ずるため、印刷作業の簡素化や工程の省力化のためにも改良する必要性がある。即ち、本発明の課題は、インキの流動性を低下させることなくその乳化を抑制しうる印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスならびに印刷インキを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、ロジン変性フェノール樹脂(A)と特定の構造を有するオキシアルキレン化合物(B)を主成分とする印刷インキ用樹脂組成物を印刷インキ用樹脂ワニスとしたものを含有する印刷インキによれば、上記課題が悉く解決される事を見出した。また、ロジン変性フェノール樹脂(A)を合成する工程で反応系内に当該オキシアルキレン化合物(B)を添加して得られる印刷インキ用樹脂組成物を印刷インキ用樹脂ワニスとしたものを用いてなる印刷インキ(請求項9)は、ロジン変性フェノール樹脂(A)を印刷インキ用樹脂ワニスとした後にこれに当該オキシアルキレン化合物(B)を配合して得られる樹脂ワニスを用いてなる印刷インキ(請求項12)や、ロジン変性フェノール樹脂(A)を印刷インキ用樹脂ワニスとしてから当該樹脂ワニスを用いて印刷インキを調整し、これに当該オキシアルキレン化合物(B)を混合して得られる印刷インキ(請求項14)と比較して、インキ流動性の点で効果が優れることも、併せて見出した。本発明はかかる知見に基づき完成に到ったものである。
【0007】
即ち、本発明は以下に示すように、印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスならびに印刷インキ、およびこれらの製造方法、に関する。
【0008】
1.ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂類(b)、およびポリオール類(c)を必須成分とするロジン変性フェノール樹脂(A)と、下記式[1]で表されるオキシアルキレン化合物(B)とを含有することを特徴とする印刷インキ用樹脂組成物。
【0009】
−(CO)O−(X)−(CO)n‘−R・・・[1]
(式中、RとRは炭素数C〜C40の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ベンジル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、両者は異なっていても同一であってもよい;Xはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシエチレン−オキシプロピレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表す;n、n’は0または1を表す;mは1〜100の整数を表す)
【0010】
2.オキシアルキレン化合物(B)のHLB値が6〜18である上記項1記載の印刷インキ用樹脂組成物。
【0011】
3.オキシアルキレン化合物(B)を0.2〜30重量%含有することを特徴とする上記項1または2記載の印刷インキ用樹脂組成物。
【0012】
4.重量平均分子量が10,000〜400,000である上記項1〜3のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
【0013】
5.軟化点が120℃〜200℃である上記項1〜3のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
【0014】
6.ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂類(b)、およびポリオール類(c)を反応させてロジン変性フェノール樹脂(A)を製造する際に、オキシアルキレン化合物(B)を添加することを特徴とする、上記項1記載の印刷インキ用樹脂組成物の製造方法。
【0015】
7.上記項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物を主成分とする印刷インキ用樹脂ワニス。
【0016】
8.上記項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物に植物油、ゲル化剤を反応させてなる上記項7記載の印刷インキ用樹脂ワニスの製造方法。
【0017】
9.上記項7記載の印刷インキ用樹脂ワニスを主成分とする印刷インキ。
【0018】
10.ロジン変性フェノール樹脂(A)に植物油、ゲル化剤を反応させてワニスを製造し、次いでこれにワニス全量に対して0.2〜30重量%となるオキシアルキレン化合物(B)を配合することを特徴とする印刷インキ用樹脂ワニスの製造方法。
【0019】
11.上記項10記載の製造法で得られる印刷インキ用樹脂ワニス。
【0020】
12.上記項11記載の印刷インキ用樹脂ワニスを主成分とする印刷インキ。
【0021】
13.ロジン変性フェノール樹脂(A)に植物油、ゲル化剤を反応させてワニスを製造し、次いでこれに植物油および/または石油溶剤、ならびに顔料を配合してインキを製造し、更にこれにインキ全量に対して0.1〜3重量%となるオキシアルキレン化合物(B)を配合することを特徴とする印刷インキの製造方法。
【0022】
14.上記項13記載の製造方法で得られる印刷インキ。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る上記項1〜5に記載の印刷インキ用樹脂組成物について説明する。まず、当該印刷インキ用樹脂組成物の主成分であるロジン変性フェノール樹脂(A)を構成するロジン類(a)(以下、成分(a)という)、レゾール型フェノール樹脂類(b)(以下、成分(b)という)、およびポリオール類(c)(以下、成分(c)という)について説明する。
【0024】
前記成分(a)としては、たとえばガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンなどの天然ロジン;該天然ロジンから誘導される重合ロジン;該天然ロジンや重合ロジンを不均化または水素添加して得られる安定化ロジン;該天然ロジンや重合ロジンにマレイン酸等の不飽和カルボン酸類を付加して得られる不飽和酸変性ロジンなどを例示できる。なお、当該不飽和酸変性ロジンとしては、例えばマレイン酸変性ロジン、無水マレイン酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン、イタコン酸変性ロジン、クロトン酸変性ロジン、ケイ皮酸変性ロジン、アクリル酸変性ロジン、メタクリル酸変性ロジン、あるいはこれらに対応する酸変性重合ロジンが挙げられ、当該不飽和酸変性ロジンは原料ロジン100重量部に対してそれぞれ対応する不飽和カルボン酸を、通常1〜30重量部程度を用いて変性したものである。これらは1種を単独で使用、又は2種以上を併用することができる。
【0025】
成分(b)としては、フェノール類(P)とホルムアルデヒド(F)とをF/P(モル比)が通常1〜3程度となる範囲内で水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ触媒の存在下において付加・縮合反応させた縮合物が該当し、各種公知のものを特に制限使用することができる。また、必要により該縮合物を中和・水洗したものを成分(b)とすることもできる。ここにフェノール類(P)としては、石炭酸、クレゾール、アミルフェノール、ビスフェノールA、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノールなどが挙げられる。また、ホルムアルデヒド(F)はホルマリン、パラホルムアルデヒド等を使用すればよい。
【0026】
前記成分(c)としては従来のロジン変性フェノール樹脂のポリオール成分として公知のポリオールを特に制限なく使用でき、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコールや、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の高分子量化という目的から特に好ましくはグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの3価アルコールやペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジトリメチロールエタンなどのアルコールを使用すればよい。
【0027】
成分(a)100重量部に対する成分(b)の使用量は特に制限されないが、通常10〜120重量部程度、好ましくは30〜100重量部とするのが好ましい。前記数値範囲内とすることで、インキ諸性能(耐ミスチング性、乾燥性、光沢等)のバランスを適度に保つことができる。
【0028】
また、成分(c)の使用量は特に制限されないが、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物を設計するに際し、当該樹脂組成物を所望の粘度とし、しかも本発明に係る印刷インキの乳化特性を適切なものとするため、成分(c)の全水酸基当量数(OH)と成分(a)の全カルボキシル基当量数(COOH)の割合が、通常当量比でOH/COOH=0.5〜1.1程度となるよう使用するのが好ましい。
【0029】
ついで、式[1]R−(CO)O−(X)−(CO)n‘−R(式中、RとRは炭素数C〜C40の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ベンジル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、両者は異なっていても同一であってもよい;Xはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシエチレン−オキシプロピレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表す;n、n’は0または1を表す;mは1〜100の整数を表す)で示されるオキシアルキレン化合物(B)について説明する。当該オキシアルキレン化合物(B)を必須構成とする本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物(上記項1〜5)を主成分とする印刷インキ用樹脂ワニス(上記項7)によれば、後の用途である印刷インキ(上記項9)にロジン変性フェノール樹脂(A)に起因して耐ミスチング性や乾燥性、光沢等のインキ性能を付与でき、かつ、当該オキシアルキレン化合物(B)に起因してインキの流動性を低下させることなくその乳化率を低減させることができるため、低乳化率の印刷インキが求められるケースにおいて極めて有用である。また、ロジン変性フェノール樹脂(A)を単独で印刷インキ用樹脂ワニスとし、当該樹脂ワニスに当該オキシアルキレン化合物(B)を配合して得られる印刷インキ用樹脂ワニス(上記項11)を主成分とする印刷インキ(上記項12);およびロジン変性フェノール樹脂(A)を単独で印刷インキ用樹脂ワニスとし、さらに当該樹脂ワニスを印刷インキとし、これに当該オキシアルキレン化合物(B)を配合して得られる印刷インキ(上記項14)も、インキの流動性が低下することなくその乳化率が低減されたものとして同様の効果を奏するが、樹脂合成時に予め当該オキシアルキレン化合物(B)を配合して得られる本願発明に係る印刷インキ用樹脂組成物(蒸気項1〜5)を使用してなる印刷インキ(上記項9)のほうが、インキ流動性への効果が優れたものとなる。
【0030】
当該オキシアルキレン化合物(B)としては前記式で示されるものであれば特に制限なく使用できるが、式中、特にRおよび/またはRがC〜C24程度のアルキル基となるものが好ましい。また、Xのオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシエチレン−オキシプロピレン基はメチル基が分岐した構造であってもよく、オキシエチレン−オキシプロピレン基はブロック状またはランダム状の結合様式であってよい。また、mは通常1〜100程度、好ましくは2〜60である。なお、前記式[1]のRが水素となるモノオールタイプを用いると、インキの乳化率を一応低減させることはできるものの、同時にインキの流動性が低下するという不利益を生ずる。
【0031】
また、当該オキシアルキレン化合物(B)はHLB値が好ましくは6〜18程度、更に好ましくは8〜16程度のものが使用される。HLB値が6より小さいか18より大きい場合には本発明に係る印刷インキの乳化率を十分に低減させることができない傾向にある。また、当該オキシアルキレン化合物(B)は本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の総重量に対して、好ましくは0.2〜30重量%程度、更に好ましくは0.2〜20重量%使用され、0.2重量%より少ない場合には、本発明に係る印刷インキの乳化率を十分に低減できなくなる傾向にあり、また30重量%より多く使用した場合、他のインキ性能がやや低減する。
【0032】
当該オキシアルキレン化合物(B)の態様としては、例えば、(イ)ポリエチレングリコールジエーテル類[R−O−(CHCHO)m−R]、(ロ)ポリプロピレングリコールジエーテル類[R−O−(CHCHCHO)m−R]、(ハ)ポリエチレングリコールジエステル化物[R−CO−O−(CHCHO)m−CO−R]、(ニ)ポリプロピレングリコールジエステル化物[R−CO−O−(CHCHCHO)m−CO−R]などが例示できる。
【0033】
前記(イ)としては、ポリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ポリエチレングリコールモノベンジルエーテル、ポリエチレングリコールモノオクチルエーテル、ポリエチレングリコールモノデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノエイコシルエーテル、ポリエチレングリコールモノドコシルエーテル、ポリエチレングリコールモノテトラコシルエーテル、ポリエチレングリコールモノヘキサコシルエーテル、ポリエチレングリコールモノオクタコシルエーテル、ポリエチレングリコールモノトリアコンチルエーテル、ポリエチレングリコールモノドトリアコンチルエーテル、ポリエチレングリコールモノテトラトリアコンチルエーテル、ポリエチレングリコールモノヘキサトリアコンチルエーテル、ポリエチレングリコールモノオクタトリアコンチルエーテル、ポリエチレングリコールモノテトラコンチルエーテル等の化合物の水酸基(OH)の水素を前記R(またはR)に代えたものが挙げられる。また、前記(ロ)としては、前記(イ)のポリオキシエチレン部位をポリオキシプロピレン部位に置換したものが挙げられ、当該オキシプロピレン基は直鎖状、分岐状のどちらでもよい。また、前記(ハ)としては各種脂肪酸、例えばカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、カプロレイン酸、リンデル酸、フィゼテリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、リノール酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ニシン酸、ステアロール酸、モノマー酸等の直鎖状脂肪酸、イソ酸、ツベルクロステアリン酸等の分岐状脂肪酸、マルバリン酸、ショールムーグリン酸、樹脂酸等の環状脂肪酸とポリエチレングリコールからなるモノエステル化物の残りの水酸基(OH)に、前掲した各種脂肪酸を更に反応させて得られるジエステル化物が挙げられる。また、前記(ニ)としては、前記(ハ)のポリオキシエチレン部位をポリオキシプロピレン部位に置換したものが挙げられ、当該オキシプロピレン基は直鎖状、分岐状のどちらでもよい。これらのオキシアルキレン化合物(B)は1種を単独で、または2種以上を併用できる。なお、オキシアルキレン化合物(B)は、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールセチルステアリルエーテル、トリエチレングリコールセチルステアリルエーテルなどとして容易に入手できる。
【0034】
次に上記項6に記載の、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の製造方法を説明する。まず、前記成分(a)〜成分(c)を原料とするロジン変性フェノール樹脂(A)を各種公知のロジン変性フェノール樹脂の製法に従い製造するが、製造工程において前記オキシアルキレン化合物(B)を添加して得られた印刷インキ用樹脂組成物を用いてなる印刷インキはインキ流動性の点で特に優れるという効果がある。なお、触媒や反応温度等の反応条件は特に制限されず、たとえば成分(a)〜成分(c)を所定量ずつ反応装置に仕込み、必要に応じて各種公知の酸性または塩基性触媒の存在下、100〜300℃程度の温度範囲にて1〜20時間程度反応させることで目的とする印刷インキ用樹脂組成物が得られる。当該触媒としては塩酸、硫酸などの鉱酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのスルホン酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウムなどの金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの金属の水酸化物、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛などの酢酸塩が挙げられる。また、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物を所望の分子量および軟化点に調節する目的から、エステル化反応前および/またはエステル化反応の最中に、反応系内にエポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、イソフタル酸、テレフタル酸などの架橋剤を、本発明の目的を逸脱しない範囲において任意の量で添加することができる。また、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の後述するインキ用溶剤への溶解性を調節する目的から、エステル化反応前および/またはエステル化反応の最中に、反応系内に脂肪酸類、脂肪族多塩基酸類、脂肪族モノアルコール類、脂肪族モノアミン類、脂肪族モノエポキシ類、ノボラック型フェノール樹脂類、植物油類、石油樹脂類などを、本発明の目的を逸脱しない範囲において任意の量で添加することができる。なお、前記ロジン変性フェノール樹脂(A)の製造時にオキシアルキレン化合物(B)を添加する時期は特に制限されず、たとえば前記成分(a)〜(c)と同時に当該化合物(B)を仕込み、ロジン変性フェノール樹脂を製造することもできる。このようにして得られた印刷インキ用樹脂組成物には、その用途である印刷インキにさまざまな付加価値を与えるべく、本発明の目的を逸脱しない範囲において各種改質剤を加えてもよい。例えば、印刷インキに更なる耐水性を付与する目的から、各種公知のポリオルガノシロキサン(例えば、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシランなどを縮合反応させて直鎖や分岐した構造とした後、これに公知の手段でヒドロキシル基、メトキシ基、グリシジル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アミノ基などを付与したものが挙げられる)を添加・反応させることもできる。また、印刷物に優れた光沢を付与する目的から、各種公知の同一分子内に水酸基およびカルボキシル基を有するヒドロキシ酸類(たとえば、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、ヒマシ油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸、1−ヒドロキシ−1−シクロプロパンカルボン酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、没食子酸、γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−ドデカノラクトン、ω−ペンタデカラクトン等が挙げられる)を添加することもできる。
【0035】
前記方法で得られた本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の軟化点は通常120〜200℃程度、好ましくは140〜200℃とされる(JIS K5601に準拠した値。以下、同様)。軟化点が120℃以下である場合には本発明に係る印刷インキの乾燥性やセット性を良好とし難く、また200℃以上である場合には該印刷インキ用樹脂組成物を後述する印刷インキ用溶剤へ十分に溶解させ難くなる傾向にある。また、該組成物の重量平均分子量は、10,000〜400,000程度、好ましくは20,000〜300,000の範囲とされる。10,000より小さい場合は所望の粘度が得られにくくなり、400,000より大きい場合は後述する印刷インキ用溶剤へ樹脂を溶解させたときに不溶物が発生しやすくなる傾向にある。また、該組成物の33重量%アマニ油粘度がコーン・アンド・プレート型粘度計測定値で4〜15Pa・s(25℃)程度と高粘度であることを特徴とする。なお、33重量%アマニ油粘度とは、前記方法で得られた本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物とアマニ油を1対2の重量比で加熱混合したものを25℃においてコーン・アンド・プレート型粘度計(日本レオロジー機器(株)製)により測定した際の粘度をいう。このような物性を有する本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物は次に述べる印刷インキ用樹脂ワニスに使用される。
【0036】
次に、上記項7に記載の本発明に係る印刷インキ用樹脂ワニスを説明する。当該印刷インキ用樹脂ワニスは、上記項8に記載のように、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物に植物油、ゲル化剤、および必要に応じて各種公知のインキ用溶剤などを配合し、これを適宜加熱溶解や化学反応させて得られるものである。なお、当該植物油、ゲル化剤および溶剤は、当該印刷インキ用樹脂組成物を製造する際にその反応を阻害しない種類、使用量であれば、反応系内に予め仕込んでおいてもよく印刷インキ用樹脂ワニスを製造工程を簡略化できるという利点がある。また前記植物油とインキ用溶剤は併用するのが好ましい。
【0037】
前記植物油としては各種公知のものを特に制限なく使用できる。具体的にはアマニ油、桐油またはこれらの重合油、サフラワー油、脱水ヒマシ油、大豆油などが挙げられるが、印刷物の乾燥性の点から不飽和結合を有する植物油が好ましく、近年の環境対策面から考えると大豆油が好ましい。また、本発明に係る印刷インキ用樹脂ワニスには得られる印刷インキの性能(耐ミスチング性、光沢、乾燥性等)を損なわない範囲において各種公知の石油樹脂、アルキド樹脂、ロジンエステル、脂肪酸エステルなどを適宜併用できる。
【0038】
前記ゲル化剤としては、オクチル酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテートなど各種公知のものを特に制限無く使用できる。
【0039】
前記溶剤としては、従来公知のインキ溶剤を特に限定なく使用することができる。例えば、トルエン、キシレンなどの有機溶剤や、新日本石油(株)製の各種石油系溶剤である0号ソルベント、4号ソルベント、5号ソルベント、AF4号ソルベント、AF5号ソルベント、AF6号ソルベント、AF7号ソルベントなどが挙げられる。特に環境対策面から沸点が200℃程度以上で芳香族炭化水素の含有率が1重量%以下であるAFソルベントを使用することが好ましい。これら溶剤は単独で、または2種以上を適宜に組み合わせて使用できる。
【0040】
次に、上記項11記載の本発明に係る印刷インキ用樹脂ワニスについて説明する。当該樹脂ワニスは、上記項10記載のように、ロジン変性フェノール樹脂(A)(オキシアルキレン化合物(B)を含有しない)に前記同様の植物油、ゲル化剤および必要に応じて各種公知のインキ用溶剤などを配合し、これを適宜加熱溶解や化学反応させて樹脂ワニスを製造し、次いでこれに樹脂ワニス全量に対して0.2〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%となるオキシアルキレン化合物(B)を混合、均一分散させることで得ることができる。
【0041】
次に、上記項9に記載の本発明に係る印刷インキを説明する。当該印刷インキは、上記項7に記載の印刷インキ用樹脂ワニスに顔料(黄色、紅色、藍色または黒色など)、前記同様の植物油および/または石油系溶剤を主成分として、インキ流動性やインキ表面皮膜を改善するための界面活性剤、ワックス、ドライヤーなどの各種添加剤を必要に応じて配合して得られる混合物を、ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミルといった公知のインキ製造装置を用いて適切なインキ恒数となるよう、練肉・調整して得られるものである。なお、印刷インキ中の印刷インキ用樹脂ワニスの量は、固形分濃度で通常10〜50重量%程度である
【0042】
次に、上記項12に記載の本発明に係る印刷インキを説明する。当該印刷インキは、上記項11に記載の印刷インキ用樹脂ワニスを用い、前記同様の方法に従い得ることができる。なお、印刷インキ中の印刷インキ用樹脂ワニスの量は、固形分濃度で通常10〜50重量%程度である
【0043】
次に、上記項14に記載の印刷インキを説明する。当該印刷インキは、上記項13記載のように、ロジン変性フェノール樹脂(A)(オキシアルキレン化合物(B)を含有しない)に前記同様の植物油、ゲル化剤を反応させてワニスを製造し(オキシアルキレン化合物(B)を含有しない)、次いでこれに前記同様の植物油および/または石油溶剤、ならびに前記同様の顔料を配合してインキを製造し、これに必要に応じてインキ流動性やインキ表面皮膜を改善するための界面活性剤、ワックス、ドライヤーなどの各種添加剤を配合し、更にこれにインキ全量に対して0.1〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%となるよう混合、均一分散させて得られる混合物を、前記同様の公知のインキ製造装置を用いて適切なインキ恒数となるよう、練肉・調整して得られるものである。なお、印刷インキ中の印刷インキ用樹脂ワニスの量は、固形分濃度で通常10〜50重量%程度である
【0044】
本発明に係る上記項9、12、14に記載の各印刷インキは、流動性の低下を伴う事なくその乳化が抑制されるという優れた効果を奏するが、上記項9の印刷インキ>項12の印刷インキ>項14の印刷インキの順で、インキ流動性の点で優れる。
【0045】
本発明に係る印刷インキは、特にオフセット枚葉インキ(枚葉インキ)、オフセット輪転インキ(オフ輪インキ)、水なしオフセットインキ等のオフセット印刷インキとして賞用されるほか、新聞インキ、凸版印刷インキ、グラビア印刷インキにも好適に使用される。なお、インキ用溶剤として植物油および/または沸点が200℃以上で芳香族炭化水素の含有率が1重量%以下である石油系溶剤を用いた本発明に係る印刷インキは、環境側面や作業衛生面において、有用である。
【0046】
【実施例】
以下、製造例、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明を限定するものではない。なお、以下「部」とは重量部を示す。
【0047】
製造例1:(成分(b);レゾール型フェノール樹脂の製造)
攪拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、フェノール類(P)としてノニルフェノール1,000部、ホルムアルデヒド(F)としてパラホルムアルデヒド270部および水1,000部を仕込み、攪拌下に50℃まで昇温した。そして50℃において水酸化ナトリウム100部を仕込み、冷却しながら90℃まで徐々に昇温した後、2.5時間保温し、硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、キシレン150部を加え、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、冷却してレゾール型ノニルフェノールの70%キシレン溶液を得た。
【0048】
実施例1
(印刷インキ用樹脂組成物の合成)
製造例1と同様の反応容器に、成分(a)としてガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に攪拌しながら230℃まで昇温して溶融した。ついで、製造例1で得た成分(b)であるレゾール型ノニルフェノールの70%キシレン溶液714部(固形分500部)を3時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、成分(c)としてグリセリン93部を添加し、250〜260℃へ昇温、酸価が30以下となったらオキシアルキレン化合物(B)としてポリエチレングリコールセチルステアリルエーテル(商品名 エヌジェポンECS600、新日本理化(株)製、HLB=11)32部を添加、酸価25以下となるまで反応した。その後、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧した後、内容物を冷却し、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物を得た。なお、当該樹脂組成物の芳香族炭化水素系溶剤(商品名 5号ソルベント、新日本石油(株)製)溶液のトレランスは7.3g/g、酸価は19.3(JIS K5601に準ずる。以下、同様)、軟化点は161℃、重量平均分子量は82,000であった。また、当該重量平均分子量の測定には、東ソー(株)製ゲルパーミションクロマトグラフィー(商品名 HLC−8020)および東ソー(株)製カラム(商品名 TSK−GEL)を用いた(以下、同様)。
(印刷インキ用ワニスの調整)
前記方法で得られた印刷インキ用樹脂組成物45.0部、大豆油10部および脂環族炭化水素系溶剤(商品名 AFソルベント7号、新日本石油(株)製)45.0部を180℃にて30分混合溶解しワニスを得た。このワニスを60℃まで冷却した後、アルミキレート(商品名 ALCH、川研ファインケミカル(株)製)1.0部を加え、190℃まで昇温、1時間保温し、本発明に係る印刷インキ用樹脂ワニス(ゲルワニス)を得た。
(印刷インキAの調整)
前記方法で得られたゲルワニスを用い、表2に示した配合割合で三本ロールミルを使用して練肉、タック値が6.5±0.5、フロー値が41.0±1.0となるよう適宜調整し、本発明に係る印刷インキAを得た。なお、当該印刷インキA中のオキシアルキレン化合物(B)の量は0.6重量%である。
【0049】
実施例2
(印刷インキ用樹脂組成物の合成)
製造例1と同様の反応容器に、成分(a)としてガムロジン1,000部を仕込み、これを窒素雰囲気下に攪拌しながら230℃まで昇温して溶融した。ついで、製造例1で得た成分(b)であるレゾール型ノニルフェノールの70%キシレン溶液714部(固形分500部)を3時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、成分(c)としてグリセリン93部を添加し、250〜260℃へ昇温、酸価が30以下となったらオキシアルキレン化合物(B)としてポリエチレングリコールジラウレート(HLB=11)32部を添加、酸価25以下となるまで反応した。その後、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧した後、内容物を冷却し、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物を得た。なお、当該樹脂組成物の芳香族炭化水素系溶剤(商品名 5号ソルベント、新日本石油(株)製)溶液のトレランスは8.5g/g、酸価は19.8、軟化点は162℃、重量平均分子量は85,000であった。
(印刷インキ用ワニスの調整)
前記方法で得られた印刷インキ用樹脂組成物45.0部、大豆油10部および脂環族炭化水素系溶剤(商品名 AFソルベント7号、新日本石油(株)製)45.0部を180℃にて30分混合溶解しワニスを得た。このワニスを60℃まで冷却した後、アルミキレート(商品名 ALCH、川研ファインケミカル(株)製)1.0部を加え、190℃まで昇温、1時間保温し、本発明に係る印刷インキ用樹脂ワニス(ゲルワニス)を得た。
(印刷インキBの調整)
前記方法で得られたゲルワニスを用い、表2に示した配合割合で三本ロールミルを使用して練肉、タック値が6.5±0.5、フロー値が41.0±1.0となるよう適宜調整し、本発明に係る印刷インキBを得た。なお、当該印刷インキB中のオキシアルキレン化合物(B)の量は0.7重量%である。
【0050】
実施例3
(ロジン変性フェノール樹脂(A)の製造)
実施例1においてオキシアルキレン化合物(B)を使用しない以外は同様の手順に従いロジン変性フェノール樹脂(A)(固形)を得た。このようにして得られたロジン変性フェノール樹脂(A)の芳香族炭化水素系溶剤(商品名 5号ソルベント、新日本石油(株)製)溶液のトレランスは9.5g/g、酸価は20.5、軟化点は166℃、重量平均分子量は86,000であった。
(印刷インキ用樹脂ワニスの調整)
当該ロジン変性フェノール樹脂(A)45.0部、大豆油10部および脂環族炭化水素系溶剤(商品名 AFソルベント7号、新日本石油(株)製)44.0部、オキシアルキレン化合物(B)としてポリエチレングリコールセチルステアリルエーテル(商品名 エヌジェポンECS600、新日本理化(株)製、HLB=11)1.0部を180℃にて30分混合溶解した。ついで系を60℃まで冷却した後、これにアルミキレート(商品名 ALCH、川研ファインケミカル(株)製)1.0部を加え、190℃まで昇温、1時間保温し、本発明に係る印刷インキ用樹脂ワニス(ゲルワニス)を得た。
(印刷インキCの調整)
当該ゲルワニスを用い、表2に示した配合割合で三本ロールミルを使用してタック値が6.5±0.5、フロー値が41.0±1.0となるよう錬肉・調整し、本発明に係る印刷インキCを調整した。なお、当該印刷インキC中のオキシアルキレン化合物(B)の含有量は0.7重量%である。
【0051】
実施例4
(ワニスの調整)
実施例3で得られたロジン変性フェノール樹脂(A)45.0部、大豆油10部および脂環族炭化水素系溶剤(商品名 AFソルベント7号、新日本石油(株)製)45.0部を180℃にて30分混合溶解した。ついで系を60℃まで冷却した後、これにアルミキレート(商品名 ALCH、川研ファインケミカル(株)製)1.0部を加え、190℃まで昇温、1時間保温して樹脂ワニス(ゲルワニス)を得た。
(印刷インキDの調整)
当該ワニスを用い、三本ロールミルを使用して表2に示した配合割合でタック値が6.5±0.5、フロー値が41.0±1.0となるよう練肉・調整してインキを得た。次いで、当該インキにポリエチレングリコールセチルステアリルエーテル(商品名 エヌジェポンECS600、新日本理化(株)製、HLB=11)1.0部を添加して本発明に係る印刷インキDを得た。なお、当該印刷インキD中のオキシアルキレン化合物(B)の含有量は1.0重量%である。
【0052】
実施例5
(印刷インキEの調整)
実施例4においてポリエチレングリコールセチルステアリルエーテル0.05部を用いた以外は同様の手段に従い、本発明に係る印刷インキをE調整した。なお、当該印刷インキE中のオキシアルキレン化合物(B)の含有量は0.05重量%である。
【0053】
実施例6
(印刷インキFの調整)
実施例4においてポリエチレングリコールセチルステアリルエーテル4.0部を用いた以外は同様の手段に従い、本発明に係る印刷インキFを調整した。なお、当該印刷インキF中のオキシアルキレン化合物(B)の含有量は4.0重量%である。
【0054】
実施例7
(印刷インキGの調整)
実施例4においてポリエチレングリコールセチルステアリルエーテルをトリエチレングリコールセチルステアリルエーテル(HLB=4)1.0部に変えた以外は同様の手段に従い、本発明に係る印刷インキGを調整した。なお、当該インキG中のオキシアルキレン化合物(B)の含有量は1.0重量%である。
【0055】
比較例1
(印刷インキHの調整)
オキシアルキレン化合物(B)を用いない以外は実施例1と同様の手順に従い、ロジン変性フェノール樹脂(A)を製造した。次いで、実施例1と同様の手段にしたがい樹脂ワニスを製造し、続けて印刷インキHを調整した。
【0056】
比較例2
(印刷インキIの調整)
実施例4においてインキの調整時にポリエチレングリコールセチルステアリルエーテルに代えて、ジオールタイプのポリエチレングリコール(HLB=20)1.0部を使用した以外は同様の手順に従い印刷インキIを調整した。
【0057】
比較例3
(印刷インキJの調整)
実施例4においてインキの調整時にポリエチレングリコールセチルステアリルエーテルに代えて、モノオールタイプのジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(HLB=9)1.0部を使用した以外は同様の手順に従い印刷インキIを調整した。なお、当該印刷インキJ中のオキシアルキレン化合物は1.0重量%である。
【0058】
【表1】
Figure 2004149735
【0059】
(インキの性能試験)
各実施例および各比較例で得られた印刷インキA〜Jについて、以下のインキ性能試験を行った。結果を表2に示す。
タック値:インキ1.3mlをインコメーター(東洋精機(株)製)上に展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間回転させ、値を読み取った。
フロー値:インキ約2mlをスプレッドメーター(熊谷理機工業(株)製)の試料穴に入れ、インキの上面を固定版の上面と同一面となるようへらでかきとり、荷重板を落下させた。同心円状に広がったインキの1分後の直径値を読み取った。光沢:インキ0.4mlをRIテスター(石川島産業機械(株))にてアート紙に展色した後、20℃、65%R.H.にて24時間調湿し、60°−60°の反射率を光沢計により測定した。数値が大きいほど光沢が良好であることを示す。
乾燥性:インキ0.4mlをRIテスター(石川島産業機械(株)製)にてアート紙に展色した後、160℃の雰囲気中に2秒、4秒、6秒間それぞれ暴露し、指触によりべたつきのない状態を乾燥として判断した。数値が小さいほど乾燥性が良好であることを示す。
ミスチング:インキ2.6mlをインコメーター(東洋精機(株)製)上に展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間、更に1800rpmで2分間回転させ、ロール直下に置いた白色紙上へのインキの飛散度を観察して評価を行った。ミスチングは数値が大きいほど良好であることを示す。
乳化率:インキ3.9mlを動的乳化試験機(日本レオロジー機器(株)製)上に展開し、ロール温度30℃、200rpmにて純水を5ml/分の速度で供給し、このインキ中の水分量を、赤外水分計を用いて測定した。数値が小さいほど乳化率が良好であることを示す。
ガラス板流動性(インキ流動性):25℃に空調された室内においてインキ1.3mlを地平面と60°の角度をなすガラス板の上端に置き、10分後に流動した距離を測定した。数値が大きいほど流動性が良好であることを示す。
【0060】
【表2】
Figure 2004149735
【0061】
【発明の効果】
本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ用樹脂ワニスは、印刷インキの諸性能(耐ミスチング性、乾燥性、光沢等)や流動性を低下させることなくその乳化を抑制することができる。また、本発明に係る印刷インキは、流動性低下や乳化が抑制されたものとして、有用である。具体的には、以下の効果を奏する。
【0062】
表2の結果より、本発明に係る印刷インキはオキシアルキレン化合物(B)を必須使用(特に実施例1〜4)したものであるため、使用していないもの(比較例1)と比較して、インキの流動性が良好であり、かつ、インキ乳化の抑制効果に優れることが認められる。
【0063】
更に実施例1〜4の中でも当該オキシアルキレン化合物(B)をロジン変性フェノール樹脂(A)を合成する工程で反応系内に添加して得られる印刷インキ用樹脂組成物を用いた印刷インキ(実施例1)は、ロジン変性フェノール樹脂(A)を印刷インキ用樹脂ワニスとしてからこれに当該オキシアルキレン化合物(B)を配合して得られる樹脂ワニスを用いて調整した印刷インキ(実施例3)や、ロジン変性フェノール樹脂(A)を印刷インキ用樹脂ワニスとしてから当該樹脂ワニスを用いて印刷インキを調整し、これにオキシアルキレン化合物(B)を混合して得られる印刷インキ(実施例4)と比較して、インキ流動性の効果の点で優れることが認められる。
【0064】
また、前記式[1]で示されるオキシアルキレン化合物(B)を必須使用(実施例1〜7)した印刷インキは、式[1]に該当しないジオールタイプのものを使用した印刷インキ(比較例2)、モノオールタイプのものを使用した印刷インキ(比較例3)と比較して、インキ流動性の低下を伴うことなくインキ乳化の抑制する効果に優れることが認められる。
【0065】
また、オキシアルキレン化合物(B)の含有量が本発明において指定する好ましい使用量範囲(0.1〜3重量%)内である印刷インキ(実施例4;1重量%)は、当該範囲の下限値より少ない場合(実施例5;0.05重量%)と比較して乳化率低減効果に優れることが認められる。一方上限値より大きい場合(実施例6;4重量%)には、インキ乳化の抑制効果は同等以上であるが、光沢や耐ミスチング性といった印刷インキ本来の性能が不良であることが認められる。
【0066】
また、オキシアルキレン化合物(B)のHLB値が本発明において指定する数値範囲(HLB=6〜18)内の印刷インキ(実施例4;HLB=11)に比べ、当該数値範囲の下限値より小さい場合(実施例7;HLB=4)は乳化率低減効果が小さくなり、また上限値より大きい場合(比較例2;HLB=20)は目立った乳化率低減効果がない上、インキ流動性が不良であることが認められる。

Claims (14)

  1. ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂類(b)、およびポリオール類(c)を必須成分とするロジン変性フェノール樹脂(A)と、下記式[1]で表されるオキシアルキレン化合物(B)とを含有することを特徴とする印刷インキ用樹脂組成物。
    −(CO)O−(X)−(CO)n‘−R・・・[1]
    (式中、RとRは炭素数C〜C40の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ベンジル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、両者は異なっていても同一であってもよい;Xはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシエチレン−オキシプロピレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表す;n、n’は0または1を表す;mは1〜100の整数を表す)
  2. オキシアルキレン化合物(B)のHLB値が6〜18である請求項1記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  3. オキシアルキレン化合物(B)を0.2〜30重量%含有することを特徴とする請求項1または2記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  4. 重量平均分子量が10,000〜400,000である請求項1〜3のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  5. 軟化点が120℃〜200℃である請求項1〜4のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  6. ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂類(b)、およびポリオール類(c)を反応させてロジン変性フェノール樹脂(A)を製造する際に、オキシアルキレン化合物(B)を添加することを特徴とする請求項1〜5記載の印刷インキ用樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物を主成分とする印刷インキ用樹脂ワニス。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物に植物油、ゲル化剤を反応させてなる請求項7記載の印刷インキ用樹脂ワニスの製造方法。
  9. 請求項7記載の印刷インキ用樹脂ワニスを主成分とする印刷インキ。
  10. ロジン変性フェノール樹脂(A)に植物油、ゲル化剤を反応させて樹脂ワニスを製造し、次いでこれに樹脂ワニス全量に対して0.2〜30重量%となるオキシアルキレン化合物(B)を配合することを特徴とする印刷インキ用樹脂ワニスの製造方法。
  11. 請求項10記載の製造法で得られる印刷インキ用樹脂ワニス。
  12. 請求項11記載の印刷インキ用樹脂ワニスを主成分とする印刷インキ。
  13. ロジン変性フェノール樹脂(A)に植物油、ゲル化剤を反応させて樹脂ワニスを製造し、次いでこれに植物油および/または石油溶剤、ならびに顔料を配合して印刷インキを製造し、更にこれにインキ全量に対して0.1〜3重量%となるオキシアルキレン化合物(B)を配合することを特徴とする印刷インキの製造方法。
  14. 請求項13記載の製造方法で得られる印刷インキ。
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