JP2011074112A - オフセット印刷用墨インキ - Google Patents

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Abstract

【課題】高速オフセット輪転印刷機上のインキの安定性を保ちつつ、セット乾燥性を早くすることで「セットオフ汚れ」を少なくし、また「耐ミスチング性」を向上させ、「ローラーストリップ」や「裏抜け」を解決し、中性カーボンブラック使用による低コストを維持しつつ、相反する性能を解決する高性能でバランスの取れたオフセット印刷用墨インキを提供すること。
【解決手段】ワニスをゲル化してなるゲルワニス、カーボンブラック、植物油及び溶媒を少なくとも含有するオフセット印刷用墨インキであって、該ワニスが下記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂を含有し、かつ該カーボンブラックが中性カーボンブラックであることを特徴とするオフセット印刷用墨インキ。
(1)ロジン類及び重合ロジン類
(2)石油系炭化水素樹脂類
(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類
(4)多価アルコール類
(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類
【選択図】図1

Description

本発明は、オフセット印刷用墨インキに関し、更に詳しくは、石油系炭化水素樹脂類を原料にして得られた樹脂を含有する特定のワニス及び中性カーボンブラックを用いて調製されたオフセット印刷用墨インキに関するものである。
近年、オフセット輪転印刷機は高速化が進んでおり、特に新聞印刷機では、従来は500〜600m/分であったものが、例えば800〜900m/分と、5割強スピードアップしている。このことに伴い、用紙等に印刷されたインキが対抗面の用紙等に転移してしまう「セットオフ汚れ」の発生や、インキングローラー間でインキが分裂したときに小滴となり、この小滴が印刷機やその周辺を汚してしまうミスチング現象が発生しやすくなっている。
更に、高速化に伴い、インキングローラー上でインキに使用されている溶媒成分が蒸発しやすくなることで、インキのタック値が上昇し、紙粉をむしり取ってインキが硬くなったり、絵柄が少ないロングラン印刷ではインキの新陳代謝が少なく、同じインキがローラー上に留まる確率が高くなることから、インキ溶媒の大部分が蒸発し、インキの流動性や粘着性が低下したりして、インキングローラーや版面・ブランケット上でスムースなインキ転移が進まなくなり、パイリング、印刷濃度むら、着肉不良等の紙面品質トラブルが生じやすくなってきている。
これまでのオフセット印刷インキ用ワニスに含有される樹脂は、ロジン変性フェノール樹脂が主体であるが(例えば、特許文献1参照)、印刷機上のインキ安定性を上げるために、溶解性の高い樹脂を使用すると、セット乾燥性が遅くなり、「セットオフ汚れ」が発生しやすくなり、また、高速回転でタック値が上昇することから、ミスチング現象も大幅に増大してしまう。
このようにオフセット輪転印刷機の高速化に伴い多くの問題点が発生してきていることに加え、更に、新聞オフセット輪転印刷では墨インキの使用割合が高く、近年、低コスト・高品質の墨インキが要望されている。そして、低コストとするためには、表面処理のない中性カーボンブラックが使用されるが、樹脂成分がロジン変性フェノール樹脂のみのインキではインキの流動性が出せないことから、ギルソナイト樹脂等の併用が必要となるため(特許文献2参照)、新聞用紙が薄くなっていることも関係し、文字や図柄が用紙の裏から見えるようになる「裏抜け」現象が多発し、印刷紙面の品質劣化トラブルの一因となっている。
また、オフセット印刷では画像形成するために湿し水が使用される。この湿し水にはリン酸等の金属塩や界面活性剤等が、版面非画線部を常にきれいに、またインキの付着から保護するために使用されているが、反面、湿し水は金属ロールを不感脂化(親水性化)させてインキが乗らなくなる「ローラーストリップ」を引き起こす。そして、その現象によりインキ転移が阻害されることから、紙面の濃度むらが発生することがしばしばあり、問題になっている。
上記のように、近年の高速化等のオフセット印刷の進展によって、オフセット印刷用インキに要求される性能、特に、オフセット輪転印刷機用墨インキに要求される性能は極めて高くなってきており、インキ側からの更なる性能の向上が望まれていた。
一方、オフセット印刷インキ用ワニスに含有される樹脂として、ロジン変性フェノール樹脂に代えて、ロジンで変性されたエステル系の樹脂を用いることが知られている(特許文献3〜6参照)。かかる樹脂は、ロジン変性フェノール樹脂の原料となるアルキルフェノール類が内分泌撹乱作用を有すると疑われていること、フェノール樹脂の縮合に用いられるホルムアルデヒドが種々の害をもたらすこと等から、その代替として提案されたものである。
そのため、上記の特許文献3〜6には、かかる樹脂を、ロジン変性フェノール樹脂に代えて、インキワニス用の樹脂として使いこなす技術が主に記載されており、前記したような「近年のオフセット印刷の大きな進展に伴ってオフセット印刷用インキに要求されるようになった性能」、特に「中性カーボンブラックを使用した高速オフセット印刷用墨インキに要求される特有の性能」等に対する適用性、マッチング特性等についてはあまり検討されていなかった。
特開2004−300399号公報 WO 2006/109430 特開2002−097232号公報 特開2003−155432号公報 特開2003−268283号公報 特開2006−160806号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、高速オフセット輪転印刷機上のインキの安定性を保ちつつ、セット乾燥性を早くすることで、「セットオフ汚れ」を少なくし、また耐ミスチング適性が付与されたオフセット印刷用墨インキを提供することである。
また、その課題は、「ローラーストリップ」や「裏抜け」現象を解決し、中性カーボンブラックを使用したことによる低コストを維持しつつ、これまで性能が相反するとされてきた現象や問題点を解決する高性能でバランスの取れたオフセット印刷用墨インキを提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の樹脂を含有するワニスを用いれば、墨インキ用に低コストの中性カーボンブラックを使いこなせることを見出し、更に、汎用のロジン変性フェノール樹脂に含まれるアルキルフェノール類やホルムアルデヒドの放出が回避されること以外に、上記した高速オフセット印刷用墨インキに要求される種々の性能を向上させることができ、特に中性カーボンブラックを使用しても、かかる種々の性能を維持できることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、ワニスをゲル化してなるゲルワニス、カーボンブラック、植物油及び溶媒を少なくとも含有するオフセット印刷用墨インキであって、該ワニスが下記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂を含有し、かつ、該カーボンブラックが中性カーボンブラックであることを特徴とするオフセット印刷用墨インキを提供するものである。
(1)ロジン類及び重合ロジン類
(2)石油系炭化水素樹脂類
(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類
(4)多価アルコール類
(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類
また、本発明は、上記「(2)石油系炭化水素樹脂類」が、「石油分解油溜分のシクロペンタジエン系原料が重合若しくは共重合してなる石油樹脂」又は「該石油樹脂の酸変性石油樹脂」である上記のオフセット印刷用墨インキを提供するものである。
本発明によれば、前記した問題点やトラブルを解消し上記課題を解決し、「セットオフ汚れ」の発生やミスチング現象の発生を抑制し、高速化に伴うインキのタック値の上昇、紙粉のむしり取りによるインキの硬化、インキの流動性や粘着性の低下等による、インキングローラー等の上でのスムースなインキ転移の阻害がないオフセット印刷用墨インキを提供できる。
また、高速オフセット輪転印刷機を用いても、上記した「タック値の上昇がない」等のインキの安定性を保ちつつ、セット乾燥性を早くすることで「セットオフ汚れ」を少なくし、また、耐ミスチング適性が付与されたオフセット印刷用墨インキを提供できる。ここで、「高速」とは、走行紙の速度が500m/分以上の印刷速度をいう。
また、着色材として中性カーボンブラックを用いても、分散安定性が良好なので、ギルソナイト樹脂等の併用が必要ないため(ギルソナイト樹脂を併用しなくてもインキ流動性が良いため)、かかる併用樹脂含有の欠点である「裏抜け」を抑制できるので、コストの低い中性カーボンブラックを問題なく使いこなしたオフセット印刷用墨インキを提供できる。また、「ローラーストリップ」がなく、パイリング、印刷濃度むら、着肉不良等の紙面品質トラブルがなく、これまで両立ができないと考えられていた種々の性能の両立を達成した高性能でバランスの取れたオフセット印刷用墨インキが提供できる。
特に、新聞用の高速オフセット輪転印刷機用の墨インキとして、これまでの相反する印刷現象を解決したオフセット印刷用墨インキが提供できる。従って、本発明のオフセット印刷用墨インキを用いて、高速オフセット輪転印刷機で印刷する印刷方法は特に好ましい印刷方法となる。
本発明のオフセット印刷用墨インキに用いられる樹脂の化学構造の一例を示す図である。 樹脂を変化させたときの、オフセット印刷用墨インキのガラス板流度(mm/10分)の酸性カーボンブラック使用と中性カーボンブラック使用との比較を示す図である。 左(黒色):酸性カーボンブラック使用、右(灰色):中性カーボンブラック使用 樹脂1〜3:本発明、樹脂4〜7:本発明でない
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明のオフセット印刷用墨インキは、ワニスをゲル化してなるゲルワニス、カーボンブラック、植物油及び溶媒を少なくとも含有する。そしてそのうち、該ワニスが下記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂を含有し、かつ、該カーボンブラックは中性カーボンブラックであることを特徴とする。
(1)ロジン類及び重合ロジン類
(2)石油系炭化水素樹脂類
(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類
(4)多価アルコール類
(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類
<ゲルワニス>
<<樹脂>>
「上記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂」とは、(1)〜(5)の全てを同時に混合して反応させて得られる樹脂には限定されず、(1)〜(5)の中の幾つかを先ず反応させておいて、要すれば単離をして、その後、他の成分を反応して得られる樹脂も含まれる。例えば、「(1)ロジン類及び重合ロジン類」と「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」を反応させて、一旦「変性ロジン」を得ておいて、そこに他の成分を加えて得られる樹脂や、「(2)石油系炭化水素樹脂類」と「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」を反応させて、一旦「変性石油系炭化水素樹脂類」を得ておいて、そこに他の成分を加えて得られる樹脂等も含まれる。
また、反応の順番も特に限定されない。また、(1)〜(5)の中のある成分を複数の段階で反応させて得られる樹脂も含まれる。例えば、「(1)ロジン類及び重合ロジン類」と「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」を反応させて、一旦「変性ロジン」を得ておいて、そこに再度「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」をも含む他の成分を加えて得られる樹脂や、「(2)石油系炭化水素樹脂類」と「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」を反応させて、一旦「変性石油系炭化水素樹脂類」を得ておいて、そこに再度「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」をも含む他の成分を加えて得られる樹脂等も含まれる。
「上記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂」の化学構造は複雑で、また混合物でもあるために化学構造式や化学名では特定できないので、反応に用いる原料で特定せざるを得ない。従って、製造された樹脂が同一ならば、該樹脂の製造方法は、上記(1)〜(5)の全てを反応させるという製造方法には限定されない。ただし、本発明における「樹脂」の好ましい製造方法は、上記(1)〜(5)の全てを反応させる製造方法である。この場合の反応温度や反応触媒は特に限定はなく、公知のものが使用可能である。また、本発明は、上記(1)〜(5)以外の成分を化学反応で樹脂中に導入することを排除するものではない。
「上記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂」の一例の化学構造式を図1に挙げる。主鎖は、「多価アルコール類」並びに「『不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類とロジン類が反応してなるカルボキシル基を有する変性ロジン』及び/若しくは『不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類と石油系炭化水素樹脂類が反応してなるカルボキシル基を有する変性石油系炭化水素樹脂類』」のポリエステルである。図1では、ロジン類はポリエステル鎖の末端にのみ存在するが、ポリエステル鎖の中に存在していてもよい。また、図1では、「(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類」が反応した構造が記載されていないが、それらは分子鎖に存在する水酸基やカルボキシル基と反応して取り込まれている。なお、上記したように、本発明における「樹脂」は、具体的に図1に示した構造のものには限定されない。
「(1)ロジン類及び重合ロジン類」としては特に限定はないが、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の天然ロジン類;該天然ロジンから得られる二量化ロジン類や重合ロジン類;該天然ロジン類、該二量化ロジン類及び/又は該重合ロジンを不均化して得られる不均化ロジン類;等が挙げられる。また、上記したように、かかるロジン類に、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸類又はその酸無水物類をまず付加して一旦得られる「不飽和カルボン酸類で変性したロジン」を用いることもできる。
「(2)石油系炭化水素樹脂類」は、石油類のクラッキングによりエチレンやプロピレンを製造するとき副生する石油分解油溜分を重合したものであり、上記したポリエステル鎖に縮合で取り込まれ得るものであれば特に限定はない。
更に、「(2)石油系炭化水素樹脂類」としては、「シクロペンタジエン系原料等のC5系原料及び/又はC9系原料が重合若しくは共重合してなる石油樹脂」又は「該石油樹脂の酸変性石油樹脂」がより好ましく、「シクロペンタジエン系原料等の石油分解油溜分のC5系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂」又は「該脂環式系石油樹脂の酸変性石油樹脂」が特に好ましく、「シクロペンタジエン系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂」又は「該脂環式系石油樹脂の酸変性石油樹脂」が更に好ましい。
新聞オフセット輪転印刷機用のインキに使用されるインキ溶媒が芳香族成分を含有しない炭化水素溶媒(鉱物油)であることから、「同様の非芳香族の構造を持つ、上記『シクロペンタジエン系原料等の石油分解油溜分のC5系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂』又は『該脂環式系石油樹脂の酸変性石油樹脂』を反応させてなる樹脂」を含有するワニスをゲル化させてなるゲルワニスは、インキ溶媒に対する溶解性が高く、その結果、特に高速印刷で、溶媒が印刷機上で蒸発し難く、タック値の上昇、インキ流動性の低下、粘着性の低下等が抑えられ(すなわち、機上安定性が良く)、インキングローラー、版面、ブランケット等の上でのスムースなインキ転移が進み、パイリング、印刷濃度むら、着肉不良等を引き起こさないようになり、また、耐ミスチング性が向上し、親水性化された金属ロールへの付着能が大きいことから「ローラーストリップ」が少なくなる。
インキ溶媒が芳香族成分を殆ど含有せず、脂環構造を持つナフテン系(シクロパラフィン系)炭化水素溶媒(鉱物油)であれば、「同様の脂環式構造を持つ、上記『シクロペンタジエン系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂』又は『該脂環式系石油樹脂の酸変性石油樹脂』を反応させてなる樹脂」を含有するワニスをゲル化させてなるゲルワニスは、更にインキ溶媒に対する溶解性が高く、かつ樹脂と溶媒との親和性が高いことから、印刷機上で溶媒が蒸発し難いために機上安定性を長時間保つことができる。また、インキタック値が上昇し難いことから、セット乾燥性や耐ミスチング性能に優れ、機上安定性と他のインキ性能とのバランスが良い。
C5系原料の中でも、1,3−ペンタジエン系の石油系炭化水素樹脂類では、インキ溶媒に対する溶解性は高いが、セット乾燥性や耐ミスチング性能が悪くなる傾向があるため、その使用量を少なくせざるを得ず、結果として、溶解性や耐ミスチング性能に若干課題を残しているが、「シクロペンタジエン系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂、又は、該脂環式系石油樹脂の酸変性石油樹脂を反応させてなる樹脂」では、かかる問題点もなく(かかる課題も解決されており)、使用量を多くすることができ、結果として、溶解性、セット乾燥性、耐ミスチング性能等に優れたものができる。
C5系原料としては、例えば、シクロペンタジエン、ペンテン、ペンタジエン、イソプレン等が挙げられ、C9系原料としては、例えば、インデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
C5系原料の中のシクロペンタジエン系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂には、シクロペンタジエンを二量化して得られるジシクロペンタジエンが重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂(DCPD樹脂)も含まれる。
「共重合」は、上記した原料の共重合が好ましいが、他の重合性二重結合を有する原料モノマーとの共重合も好ましく、一部が水添された原料モノマーとの共重合も好ましい。
「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」としては特に限定はないが、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸等のジカルボン酸;それらの酸無水物;等が挙げられる。このうち、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸若しくはシトラコン酸、又はそれらの酸無水物が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
これら(3)は、主に、「(1)ロジン類及び重合ロジン類」や「(2)石油系炭化水素樹脂類」の有する炭素間二重結合と付加反応して樹脂中に取り込まれる。樹脂の縮合時に同時に(3)を取り込ませる場合も、一旦(1)及び/又は(2)と付加反応させて、「変性ロジン類及び/又は変性重合ロジン類」や「変性石油系炭化水素樹脂類」を合成してから縮合して樹脂中に取り込ませる場合もある。
「(4)多価アルコール類」としては特に限定はないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオール,1,6−ヘキサンジオール、1,7−へプタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の3価アルコール;ジグリセリン、トリグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール等の4価以上のアルコール;等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
特に好ましくは、架橋構造を与え易く高分子量となり、ワニス・インキの粘度が確保し易い等の点で、3価以上のアルコールであり、グリセリン又はペンタエリスリトールが最も好ましい。
「(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類」としては特に限定はない。脂肪酸類としては、例えば、炭素数10〜24の脂肪族モノカルボン酸が好ましいものとして挙げられる。具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ラウロレイン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
特に、炭素数14〜24の脂肪族モノカルボン酸が、溶解性の点で特に好ましい。かかる脂肪族モノカルボン酸は、アルキル基等の分岐を有していてもよく、炭素間二重結合を有する脂肪族モノカルボン酸でもよい。特に好ましくは、炭素数16〜18の脂肪族モノカルボン酸である。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
これら脂肪酸類は、限定はされないが、主にエステル縮合時に、上記多価アルコール類からの過度の枝別れが出ることを抑制し、得られた樹脂、「かかる樹脂を用いたワニス」、「かかる樹脂を用いたゲルワニス」として、溶解性が高くなる等の効果がある。
脂肪族モノアルコール類としては、炭素数10〜24の脂肪族モノアルコール類が好ましいものとして挙げられる。具体的には、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、オレイルアルコール、ドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソステアリルアルコール等が挙げられる。より好ましくは、炭素数14〜20の脂肪族モノアルコール類であり、特に好ましくは、炭素数16〜18の脂肪族モノアルコール類である。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
これら脂肪族モノアルコール類を用いることによって、限定はされないが、主に、樹脂のカルボン酸末端に配置し、得られた樹脂、「かかる樹脂を用いたワニス」、「かかる樹脂を用いたゲルワニス」として、溶解性が高くなる等の効果がある。
樹脂の合成方法は限定されないが、その一例としては、無触媒又は有機過酸化物等のラジカル開始剤の存在下で、(2)石油系炭化水素樹脂類及び/又は(1)ロジン類及び重合ロジン類、並びに(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類を、140℃〜250℃で30分間〜15時間かけて付加反応をさせて、酸変性石油系炭化水素樹脂類を合成し、次に、(4)多価アルコール類と(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類を加え、無触媒又はチタン酸アルキルエステル等のエステル化触媒の存在下で、140℃〜250℃で、30分間〜10時間かけてエステル化反応をさせて樹脂を合成する方法が挙げられる。
樹脂の合成に用いられる各成分の配合割合は、好ましくは以下の通りである。
(1)ロジン類及び重合ロジン類 :35〜75質量部
(2)石油系炭化水素樹脂類 : 3〜40質量部
(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類: 1〜10質量部
(4)多価アルコール類 : 5〜10質量部
(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類 : 5〜30質量部
樹脂の合成に用いられる各成分の配合割合は、特に好ましくは以下の通りである。
(1)ロジン類及び重合ロジン類 :40〜50質量部
(2)石油系炭化水素樹脂類 :10〜25質量部
(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類: 3〜 8質量部
(4)多価アルコール類 : 5〜 7質量部
(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類 :10〜25質量部
「(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類」の配合割合が多過ぎる場合には、得られる樹脂の極性が強くなるため、植物油や石油系溶媒に対する溶解性が低下し、機上安定性が悪くなったり、中性カーボンブラックに対して親和性が低下し、インキの流動性が阻害されたりする場合がある。一方、配合割合が少な過ぎる場合には、重量平均分子量が低くなり易く、ワニスやインキ粘度が低下する場合がある。
また、(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類の配合割合が多過ぎる場合には、樹脂やワニスの溶解性が高くなり過ぎ、セット乾燥性が遅く、またミスチング量が多くなり、前記したエステル化した樹脂の効果が得られない場合がある。一方、少な過ぎる場合には、樹脂やワニスの溶解性が低く、機上安定性が悪くなる場合がある。
(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂の重量平均分子量は、10,000〜200,000が好ましく、20,000〜100,000が特に好ましい。重量平均分子量が大き過ぎる場合には、得られるゲルワニスの低芳香族溶媒に対する溶解性が低下し、また、得られるインキの流動性が充分でなく、特にこれらの欠点が含水時に顕著になる。一方、重量平均分子量が小さ過ぎる場合には、得られるインキの粘度が上がらず、ミスチングが発現しやすく、また、良好な印刷適性が得られない場合がある。
樹脂の酸価は、1〜40mgKOH/gが好ましく、2〜30mgKOH/gがより好ましく、5〜25mgKOH/gが特に好ましい。酸価が大き過ぎる場合には、樹脂の溶媒や植物油に対する溶解性が低下し、得られるゲルワニスやインキの粘度が高くなる場合がある。
樹脂の軟化点は120〜180℃が好ましく、130〜160℃が特に好ましい。軟化点が高過ぎる場合には、溶媒に対する樹脂の溶解性が低下する場合がある。一方、軟化点が低過ぎる場合には、得られるゲルワニスやインキの粘度が上がらず、ミスチングが発現し易く、また、セット乾燥性が遅くなり、良好な印刷適性が得られない場合がある。
<<ゲル化>>
本発明のオフセット印刷用墨インキは、上記樹脂を含有するワニスをゲル化してなるゲルワニスを含有することが必須である。ワニスをゲル化する条件(ゲル化剤の種類と量、ゲル化時に配合する溶媒の種類と量、ゲル化時に配合する植物油等の種類と量、ゲル化の温度、時間、攪拌条件等)は特に限定はなく公知の方法が用いられる。
ゲル化の際、溶媒を用いることが好ましい。かかる溶媒については、ゲルワニスと混合してオフセット印刷用墨インキを調製する際に用いられるものと共通するので後述する。また、ゲル化の際、植物油を用いることが好ましい。かかる植物油についても、ゲルワニスと混合してオフセット印刷用墨インキを調製する際に用いられるものと共通するので後述する。
ゲル化の際、ゲル化剤を用いることが好ましい。上記ゲル化剤は樹脂を高分子量化させるものであるが、樹脂に結合しているロジン類や重合ロジン類の有するカルボキシル基、樹脂に結合しているポリオール類の水酸基等に作用して高分子量化させる。
ゲル化剤としては特に限定はないが、アルミニウム錯体化合物が好ましい。アルミニウム錯体化合物としては、例えば、
環状アルミニウムオキサイドオクテート(川研ファインケミカル社製アルゴマー800)、環状アルミニウムオキサイドステアレート(川研ファインケミカル社製アルゴマー1000S)等の環状アルミニウム化合物類;
アルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート(川研ファインケミカル社製AIPD)、アルミニウム−sec−ブチレート(川研ファインケミカル社製ASPD)、アルミニウムイソプロピレート−モノ−sec−ブチレート(川研ファインケミカル社製AMD)等のアルミニウムアルコラート類;
アルミニウム−ジ−n−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB2)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−メチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−MB12)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB102)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB2)、アルミニウム−ジ−iso−プロポキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬社製Chelope−Al−EP12、川研ファインケミカル社製ALch、川研ファインケミカル社製ALch−50F)、アルミニウム−トリス(アセチルアセトナート)(川研ファインケミカル社製ALCH−TR)、アルミニウム−トリス(アセチルアセトアセテート)(川研ファインケミカル社製アルミキレート−A)、アルミニウム−ビス(エチルアセチルアセトナート)−モノアセチルアセトナート(川研ファインケミカル社製アルミキレートD)等のアルミニウムアルキルアセテート類;
アルミキレートM(川研ファインケミカル社製)、アルミキレートNB−15(ホープ製薬社製)、ケロープS(ホープ製薬社製)、ケロープACS−2(ホープ製薬社製)、液状オリープAOO(ホープ製薬社製)、液状オリープAOS(ホープ製薬社製);
アルミニウムステアレート(日本油脂(株)製)、アルミニウムオレート、アルミニウムナフトネート、アルミニウムウレート、アルミニウムアセチルアセトネート等のアルミニウム石鹸;
等が挙げられる。
ゲル化剤としてはチタン又はジルコニウム含有化合物も好ましい。チタン又はジルコニウム含有化合物としては、例えば、
テトライソプロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル等の有機チタネート;
ジルコニウム−テトラブトキシド、ジルコニウムアセチルアセトン、アセチルアセトンジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド等の有機ジルコニウム;
等が挙げられる。
その他のゲル化剤としては、環状ジペプチド類;エチレンビス(12−ヒドロキシオクタデカン酸)アマイド等のビスアミド類;Al−Mg−ヒドロキシカプリレ−ト、Al−Mg−ヒドロキシミリステート、Al−Mg−ヒドロキシパルミテート、Al−Mg−ヒドロキシベヘネート等のアルミニウム−マグネシウム化合物等が挙げられる。
上記のようにして製造したゲルワニスは、その原料となるワニスの樹脂に、石油系炭化水素樹脂類(好ましくはC5系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂類、特に好ましくはシクロペンタジエン系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂類)が化学反応で取り込まれているので、インキの溶媒に対する溶解性が極めて高く、そのため印刷中にタック値の上昇が抑えられ、インキの機上安定性が良好であり、また、セット乾燥性や耐ミスチング性にも優れている。
後述する中性カーボンブラックを用いたインキは、ロジンフェノール樹脂を用いる場合は、それと併用してギルソナイト樹脂を用いないと流動性が悪い。中性カーボンブラックを用いた墨インキの場合には、石油系炭化水素樹脂類が取り込まれた上記した樹脂と組み合わせると初めて上記効果が発揮される。すなわち、上記した本発明におけるゲルワニスには、シクロペンタジエン等のC5系原料等の石油系炭化水素樹脂が多く取り入れられているので、樹脂SP値のp成分、h成分という極性成分が少なくなっており、中性カーボンブラックの極性の低さと関連して、互いに親和性が高くなる。従来のロジンフェノール樹脂では極性成分が多く、中性カーボンブラックを使用する場合には、極性成分の少ないギルソナイト樹脂を併用せざるを得ない。そして、その結果、ギルソナイト樹脂の欠点である「裏抜け」が発生し易くなる場合がある。
<中性カーボンブラック>
本発明のオフセット印刷用墨インキは、中性カーボンブラックを含有することが必須である。「中性カーボンブラック」とは、pH値が6.0〜8.0のカーボンブラックをいう。平均一次粒子径が23〜75nm、DBP吸収量が45〜130cm/100gであるものが好ましい。例として、三菱化学社製の汎用カラーカーボンブラックである、#52、#50、#47、#40、#33、#32、#30、#25、#95、#85、#260等が挙げられる。
中性カーボンブラックは汎用の酸性カーボンブラックより遥かに安価ではあるが、ロジン変性フェノール樹脂ワニスで中性カーボンブラックを用いたインキは、ギルソナイト樹脂等を併用しないとインキの流動性が悪いため(具体的測定法では、「スロープ」と「ガラス板流動」が悪いため)、種々のインキ性能がより厳しく反映される。従って、中性カーボンブラックを用いた墨インキの場合には、前記した石油系炭化水素樹脂類が化学反応で取り込まれた樹脂を含有するワニスがゲル化してなるゲルワニスを用いないと、かかる種々のインキ性能を使用可能レベルに達せられない。
前記した石油系炭化水素樹脂類が化学反応で取り込まれた樹脂を用いると、中性カーボンブラックでも、樹脂ワニスに安定的に分散させられるので、インキ流動性を良くでき、種々のインキ性能をバランスよく合格レベルに向上させられるのみならず、ギルソナイト樹脂等を併用する必要がないので、文字や図柄が用紙の裏から見えるようになる「裏抜け」が少なく、従って印刷トラブルの少ないインキを提供できる。
<植物油>
本発明のオフセット印刷用墨インキは、上記した樹脂を含有するワニスをゲル化したゲルワニス、上記した中性カーボンブラック、植物油及び上記した溶媒を必須成分として含有する。植物油は、ゲルワニスの調製時に加えることも、オフセット印刷用墨インキ調製時に加えることもできる。更には、両方の工程で加えることが特に好ましい。
植物油は、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドであって、その少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドである。かかる植物油としては、アサ実油(149以上)、エノ油(192以上)、オイチシカ油(140以上)、カポック油(85〜102)、カヤ油(130以上)、オリーブ油、カカオ油、ヤシ油、カラシ油(101以上)、キョウニン油(97〜109)、桐油(145以上)、ククイ油(136以上)、クルミ油(143以上)、ケシ油(131以上)、ゴマ油(104以上)、サフラワー油(130以上)、ダイコン種油(98〜112)、大豆油(117以上)、大風子油(101)、ツバキ油、ヒマシ油、トール油、カノーラ油、トウモロコシ油(109以上)、菜種油(97〜107)、ニガー油(126以上)、ヌカ油(92〜115)、ヒマワリ油(125以上)、ブドウ種子油(124以上)、ヘントウ油(93〜105)、松種子油(146以上)、綿実油(99〜113)、落花生油(84〜102)、ヒマシ油、脱水ヒマシ油(147以上)、熱重合油、オイチシカ油(140以上)、中国桐油(190以上)、アマニ油(180以上)、重合アマニ油、コーン油、カノール油、シナキリ油等が好適に用いられる。これらの植物油は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
中でも、大豆油、菜種油、コーン油等の半乾性油;アマニ油、桐油、サフラワー油、シナキリ油、ゴマ油等の乾性油;ヒマシ油、オリーブ油、ヤシ油等の不乾性油;脱水ヒマシ油、熱重合油等の合成油や再生油等がより好ましく、大豆油、ヤシ油、アマニ油、菜種油等が特に好ましく、大豆油が最も好ましい。
<溶媒>
本発明のオフセット印刷用墨インキは、溶媒を含有することが必須である。溶媒は、パラフィン系、ナフテン系(シクロパラフィン系)、アロマ系(芳香族系)等の溶媒、又はそれらの混合物が用いられ、好ましくは低芳香族系溶媒、特に好ましくは非芳香族系溶媒が用いられる。非芳香族系溶媒は、アロマレス溶媒(アロマフリー溶媒)とも呼ばれ、具体的には、例えば、新日本石油(株)製のAFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、0号ソルベントH等;出光興産(株)製のスーパーゾルLA35、LA38等;エクソン化学(株)製のエクソールD80、D110、D120、D130、D160、D100K、D120K、D130K等;梨樹化学社製のD−SOL280、D−SOL300;マギーブラザーズ社製のMagieSol−40、44、47、52、60等が挙げられる。これらを任意の質量比で混合して用いることも可能である。また、これら市販品に限定されるものではない。
汎用のロジンフェノール樹脂は芳香族環を豊富に含むために、一般的にアロマフリー溶剤に対する溶解性が低い。溶解性を上げるために、重量平均分子量を下げたり、フェノールに長鎖のアルキル基を導入してアルキルフェノールにしたりしているが、タック値が上昇し、ミスチングが多く、またセット乾燥性が遅い等の弊害がある。本発明における上記した樹脂は芳香族環を実質的に含まない。従って、本発明における上記した樹脂と非芳香族系溶媒(アロマフリー溶剤)とを組み合わせることにより、溶解性が上がり、アロマフリー溶剤を蒸発させ難いことから機上安定性に優れ、タック値が上がり難いことから、ミスチングが少なく、セット乾燥性が早いという効果が得られる。
<その他の添加剤>
更に、本発明のオフセット印刷用墨インキには、必要に応じて、「その他の添加剤」を使用することが可能である。例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤等が挙げられる。具体的には、例えば、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の天然ワックス;フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、シリコーン化合物等の合成ワックス等を例示することができる。また、その他の添加剤として、充填剤、粘度調整剤等が挙げられる。
本発明のオフセット印刷用墨インキの製造方法は特に限定はないが、好ましくは、常温から100℃の間で、ゲルワニス、中性カーボンブラック、溶媒、植物油、要すれば脂肪酸エステル、「その他添加剤」等を配合し、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサー等を用いて製造される。
本発明のオフセット印刷用墨インキは、湿し水を使用するオフセット印刷に適用され、好適には、高速オフセット印刷に適用されるが、湿し水を使用しない水無し平版印刷にも適用される。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
評価例1
[樹脂物性の評価]
<酸価(mgKOH/g)>
JIS K−5701に準拠して測定した。
<軟化点(℃)>
JIS K−5701に準拠して測定した。
<AF6濁点温度(℃)>
自動曇点測定装置 CHEMOTRONICII(ドイツ:NOVOMATICS社製)を用いて、AFソルベント6号(新日本石油製)への樹脂の溶解性を測定した。
(1)攪拌子を入れた試験管に、樹脂を2gとAFソルベント6号を18g秤量して入れた。
(2)上記混合液を攪拌しながら230℃まで昇温し樹脂を溶解させた。
(3)温度を徐々に下げていって、溶液が濁ったときの温度を樹脂の「AF6濁点温度(℃)」とした。
<重量平均分子量>
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、標準ポリスチレン換算値として求めた。
評価例2
[ワニス物性の評価]
<ワニス物性としてのL型粘度(Pa・s)>
「新聞オフセット輪転インキの試験方法」 団体規格:2000(印刷インキ工業連合会/新聞インキ協会)の「4.1.3 L形粘度計による方法」に準拠し、ワニスの粘度を測定した。
<ワニス物性としてのタック値(400rpm)>
「新聞オフセット輪転インキの試験方法」 団体規格:2000(印刷インキ工業連合会/新聞インキ協会)の「4.2 粘着性」に準拠し、以下の条件でワニスのタック値を測定した。
測定装置:インコメーター
測定温度:32℃
インキ量:1.32mL
回転数 :400rpm
<AF6トレランス(g/5g)>
ゲルワニス5gにAFソルベント6号を滴下しながら攪拌、ゲルワニスとAFソルベント6号との混合物が白濁するまでに要したAFソルベント6号の質量(g)を測定した。
評価例3
[インキ性能の評価]
<インキ物性としてのL型粘度(Pa・s)>
「新聞オフセット輪転インキの試験方法」 団体規格:2000(印刷インキ工業連合会/新聞インキ協会)の「4.1.3 L形粘度計による方法」に準拠し、インキの粘度を測定した。
<インキ物性としてのタック値(1200rpm)>
「新聞オフセット輪転インキの試験方法」 団体規格:2000(印刷インキ工業連合会/新聞インキ協会)の「4.2 粘着性」に準拠し、以下の条件でインキのタック値を測定した。
測定装置:インコメーター
測定温度:32℃
インキ量:1.32mL
回転数 :1200rpm
<ガラス板流度(mm/10分)>
「新聞オフセット輪転インキの試験方法」 団体規格:2000(印刷インキ工業連合会/新聞インキ協会)の「4.1.4.ガラス板流度計による方法」に準拠し、ガラス板を垂直に立てた時から、10分後に試料が流れた長さ(mm)を測定した。
<スロープ>
「新聞オフセット輪転インキの試験方法」 団体規格:2000(印刷インキ工業連合会/新聞インキ協会)の「4.1.2 スプレッドメータによる方法」に準拠し、荷重板としては、115gのアクリル樹脂板を用い、上記規格の「スプレッドメータ傾斜S」を「スロープ」とした。
<機上安定性>
(1)インキ0.1mLを東洋精機(株)製のインコメーターに塗布し、ロール温度40℃、回転スピード2000rpmに設定してロールを回転させ、タック値の経時的な変動を測定した。
(2)経過時間とタック値を図示し、計測開始からロール上のインキが粘着性を失い、タック値が当初のタック値まで低下するまでの経時時間(安定時間)を読み取り、インキの安定性を評価した。その時間が長いほど、安定性が良好であると判断し、下記の基準で5段階評価した。
<セット乾燥性>
(1)RIテスターにて、インキ量0.1mLを均一に展ばし、新聞更紙(王子製紙社製)に展色した。
(2)セットテスター(弊社自作;ゴムロールと荷重がかけられる金属ロールからなり、タイマー設定により、回転移動と停止時間の設定が可能)のゴムロールと金属ロールの間に、上質紙のあて紙をした展色直後の展色物を挟み込み、一定時間の停止と移動を繰り返した。上質紙へのインキの移り具合を目視にて、下記の基準で5段階評価した。
<耐ミスチング性>
インキ2.64mLを東洋精機(株)製のインコメーターに塗布し、ロール温度40℃で、回転スピード1200rpmで1分間、次いで回転スピード2000rpmで1分間の計2分間ロールを回転させ、ミスチング採取用紙に付着したインキを観察し、その度合いを目視にて下記の基準で5段階評価した。
<感脂性>
RIテスター金属ロールの約10mm幅を、10質量%リン酸水溶液で湿らせた脱脂綿で洗浄し、金属ロール表面を脱脂した。次いで、インキ0.1mLを乗せ、均一に展ばしてから、水を2〜3滴滴下し、脱脂した部分のインキの剥れ具合を目視にて下記の基準で5段階評価した。
「感脂性」と「耐ローラーストリップ性」は相関があるので、「感脂性」の5段階評価は「耐ローラーストリップ性」にも当てはまる。
<裏抜け>
(1)RIテスターにて、インキ量0.3mLを均一に展ばし、新聞更紙(王子製紙社製)に展色した。
(2)24時間後に、展色裏面を目視観察し、インキ抜けを5段階で評価した。
<パイリング、印刷濃度むら、着肉不良>
上記<機上安定性>を基に評価した。
[上記全ての評価における5段階評価の基準]
◎:非常に良好
○:良好
△:普通
△×:やや不良
×:不良
実施例1
新聞オフセット輪転印刷機に使用されるインキに使用されるインキ溶媒が、アロマ成分(芳香族系溶媒)を含まなく、脂環式構造を持つナフテン系(シクロパラフィン系)の炭化水素溶媒(鉱物油)であることから、ワニス中の樹脂として、同様の構造を持つ石油系炭化水素樹脂類、特に同様の脂環式構造を持つシクロペンタジエン系炭化水素樹脂を原料にしたロジンエステル系樹脂に着目した。
実際に測定すると、
(1)ロジン類及び重合ロジン類
(2)石油系炭化水素樹脂類
(3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類
(4)多価アルコール類
(5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類
の反応生成物である樹脂(以下、「ロジンエステル樹脂」と略記することがある)が、インキの溶媒であるアロマフリーの鉱物油に対する溶解性が高いことが判明した。
更に、この樹脂と、大豆油、アロマフリー溶媒、ゲル化剤からなるオフセット印刷用樹脂ワニスを作製し、オフセット印刷機の模擬テスト機であるインコメーターにて、タック値の変化、アロマフリーの鉱物油の蒸発量を、ロジン変性フェノール樹脂ワニスと比較したところ、溶媒成分の蒸発が少ないことからタック値の変化が少なく、粘着性も4時間以上維持しており、機上安定性に優れていた。すなわち、ワニス同士の比較でも、本発明における上記ワニスは、ロジン変性フェノール樹脂ワニスに比べ、かかる物性に優れていた。
次いで、上記ワニスと、中性カーボンブラック(三菱化学株式会社製、カーボンブラック#32)、大豆油、アロマフリー溶媒であるAFソルベント6号(新日本石油製)とを3本ロールにて練肉インキ化し、ガラス板流度計(ガラス板流度)やスプレッドメータによる流動性(スロープ)を測定したところ、流動性が良好であることが確認できた。
実施例2
上記樹脂(ロジンエステル樹脂)及び比較のためにロジン変性フェノールの溶解度パラメーター(SP値)、その3成分(d成分;分散力成分、p成分;極性成分、h成分;水素結合成分)を下記文献により求めた。すなわち、樹脂を、樹脂の良溶媒であるトルエンに溶解し、貧溶媒であるヘキサンや、極性成分を持つイソプロピルアルコールやアセトニトリルにて濁点を測定し、その濁点から樹脂のSP値、3成分を求めたところ、上記樹脂では極性成分(p成分)と水素結合成分(h成分)が小さく、ロジン変性フェノール樹脂ではかかる成分が大きいことが判明した。
文献名:
J. Brandrup et al. (eds.) “Polymer Handbook (4th)” John Wiley & Sons, Inc.,
Hoboken, NJ, 1999, Ch. 7, pp. 675-714
<実施例1と実施例2の結果の考察>
すなわち、上記樹脂は、極性成分(p成分)と水素結合成分(h成分)が小さく、また、中性カーボンブラックは表面が未処理であることから、その表面も極性成分が小さく、樹脂と中性カーボンブラックとの親和性が高いことが、流動性が高いことの要因であると考えられた。
一方、SP値において極性成分(p成分)と水素結合成分(h成分)が大きいロジン変性フェノール樹脂と、極性成分の小さい中性カーボンブラックとでは、親和性が小さく、練肉後に中性カーボンブラックが凝集して、流動性が出なくなり、分散安定性に劣ってしまったと考えられた。
下記する実施例3における「樹脂7」は、石油系炭化水素樹脂類と「脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類」の何れも含まないことから、SP値において極性成分が大きかった。実際、下記表1にも示したように、中性カーボンブラックを使用したインキの流動性が悪い結果(ガラス板流度が悪い結果)となり、樹脂と中性カーボンブラックとの親和性が低いことが裏付けられた(図2も参照)。
実施例3
「実施例1で調製されたオフセット印刷用墨インキ」と、「ロジン変性フェノール樹脂5とギルソナイト樹脂を併用したインキ」とを、RIテスターにて新聞更紙に展色し比較検討したところ、「実施例1で調製されたオフセット印刷用墨インキ」は、「裏抜け」が少ないことが確認できた。
実施例4
実施例1で調製されたオフセット印刷用墨インキを、インコメーターでの機上安定性・ミスチング適性、セットテスターでのセット乾燥性、RIテスターの不感脂化した金属ロールへの付着性等を示す感脂性等について、ロジン変性フェノール樹脂を使用したインキと比較検討した結果、実施例1で調製されたオフセット印刷用墨インキは、何れの評価項目も良好であることが確認できた。
評価例1
表1に示した樹脂組成で合成した樹脂を40質量部、大豆油30質量部、非芳香族系溶媒である「AFソルベント6号(新日本石油製)」30質量部、及び、アルミニウム錯体化合物系のゲル化剤である「ALCH−50(川研ファインケミカル社製)」1.5質量部を混合し加熱してゲルワニスを調製した。
次いで、上記ゲルワニス65質量部、中性カーボンブラック(三菱化学株式会社製、カーボンブラック#32)20質量部、大豆油10質量部、及び、「AFソルベント6号(新日本石油製)」5〜10質量部を用いて常法に従ってインキ化してオフセット印刷用墨インキを得た。
表1中、「S樹脂」は、(2)石油系炭化水素樹脂類を反応に用いていない(取り込まれていない)樹脂である。
得られたオフセット印刷用墨インキを用いて、表1に記載の評価を行ったところ、ロジンエステル樹脂である樹脂1〜3を用いたもの(本発明)は、表1に示した物性、性能が全て優れていた。一方、樹脂4〜7を用いたもの(本発明でない)は、何れもガラス板流度とスロープが劣っていた。また、ロジンフェノール樹脂である樹脂4〜6を用いたものは何れも、機上安定性(パイリング、印刷濃度むら、着肉不良)、セット乾燥性、耐ミスチング性、感脂性(耐ローラーストリップ性)が劣っていた。
また、樹脂1〜3を用いたインクは、裏抜け、パイリング、印刷濃度むら、着肉不良等の紙面品質トラブルがないものと判断された。
評価例2
評価例1で用いたロジン変性フェノール樹脂である「樹脂5」を40質量部配合することに代えて、「樹脂5」を35質量部及びギルソナイト樹脂(ER−125ENVIRONMENTAL RESIN;AMERICAN GILSONITE社製)5質量部を配合した以外は、評価例1と同様にして、ゲルワニスを調製した。次いで、評価例1と同様にして、オフセット印刷用墨インキを得た。樹脂5にギルソナイト樹脂を併用したときのゲルワニスの組成は表2参照。
ギルソナイト樹脂を併用していない樹脂1と樹脂2の場合と共に、結果を表3に示す。ロジンフェノール樹脂である樹脂5とギルソナイト樹脂を併用したインキは、インキ粘度(L型粘度)が7.4Pa・sで、ガラス板流度も97mm/10分と、ギルソナイト樹脂を併用しない樹脂5のみのものと比較してガラス板流度等の流動性はあるが、樹脂1、樹脂2を用いたオフセット印刷用墨インキよりも裏抜けが劣っていた。従って、本発明における樹脂を用いたオフセット印刷用墨インキは何れも、ガラス板流度は高く、しかも裏抜けがないことが分かった。
評価例3
評価例1において、中性カーボンブラック(三菱化学株式会社製、カーボンブラック#32)20質量部に代えて、酸性カーボンブラック(三菱化学株式会社製、カーボンブラックMA11)20質量部を用いた以外は、評価例1と同様にしてインキ化しオフセット印刷用墨インキを得た。
得られたオフセット印刷用墨インキのガラス板流度を測定した。結果を、評価例1の中性カーボンブラックを用いたものと比較して図2に示す。図2中、左の棒は酸性カーボンブラックを用いたインキであり、右の棒は中性カーボンブラックを用いたインキである。
本発明における樹脂1〜3(ロジンエステル樹脂)を用いたインキでは、中性カーボンブラックを用いても酸性カーボンブラックを用いても、ガラス板流度に殆ど差はなかったが(樹脂1では、中性カーボンブラックを用いた方が、むしろガラス板流度が大きい)、従来の樹脂4〜7を用いたインキでは、中性カーボンブラックを用いると、酸性カーボンブラックを用いた場合に比較して、ガラス板流度が極めて悪くなった。このことから、中性カーボンブラックとロジンエステル樹脂を組み合わせたオフセット印刷用墨インキによって初めて、ギルソナイト樹脂の不使用でも、「大きいガラス板流度」と、中性カーボンブラックの特長である「低コスト」とを両立できることが分かった。
本発明のオフセット印刷用墨インキは、特に高速でのインキ特性、印刷特性等に優れているため、新聞印刷は勿論のこと、全てのオフセット印刷の分野に広く利用されるものである。

Claims (5)

  1. ワニスをゲル化してなるゲルワニス、カーボンブラック、植物油及び溶媒を少なくとも含有するオフセット印刷用墨インキであって、該ワニスが下記(1)〜(5)の全てを反応させて得られる樹脂を含有し、かつ、該カーボンブラックが中性カーボンブラックであることを特徴とするオフセット印刷用墨インキ。
    (1)ロジン類及び重合ロジン類
    (2)石油系炭化水素樹脂類
    (3)不飽和カルボン酸類又は不飽和カルボン酸無水物類
    (4)多価アルコール類
    (5)脂肪酸類又は脂肪族モノアルコール類
  2. 上記石油系炭化水素樹脂類が、石油分解油溜分のC5系原料が重合若しくは共重合してなる脂環式系石油樹脂、又は該脂環式系石油樹脂の酸変性石油樹脂である請求項1記載のオフセット印刷用墨インキ。
  3. 上記C5系原料がシクロペンタジエンである請求項2記載のオフセット印刷用墨インキ。
  4. 上記溶媒が非芳香族系溶媒である請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載のオフセット印刷用墨インキ。
  5. 上記植物油が大豆油である請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載のオフセット印刷用墨インキ。
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