JP2007112966A - 顔料組成物の製造方法、それより得られる顔料組成物、それを使用した印刷インキ及びその印刷物。 - Google Patents

顔料組成物の製造方法、それより得られる顔料組成物、それを使用した印刷インキ及びその印刷物。 Download PDF

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孝二 佐藤
Yoshiko Suzuki
美子 鈴木
Masaki Utsugi
正貴 宇都木
Susumu Shiratori
進 白鳥
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Abstract

【課題】粗製銅フタロシアニンとより簡便、低コストの多量体樹脂酸組成物組成物を使用したホルムアルデヒドを使用しない作業環境の向上したアルキッド樹脂を乾式粉砕した顔料組成物の製造方法等を提供する。
【解決手段】{粗製銅フタロシアニン(A)}100重量%に対して、{90〜99.9重量%ロジン類を0.01〜10重量%スルフォン酸化合物を触媒にし100〜300℃で0.1〜20時間、無溶媒または溶媒10重量%以下で反応させてなる多量体樹脂酸組成物(a)を10〜85重量%、重合ロジン(b)または石油樹脂(c)のいずれか1以上を0〜40重量%、多塩基酸(d)を3〜50重量%、アルコール化合物(e)を3〜50重量%を150〜300℃で反応させてなるアルキッド樹脂(B)}を20〜80重量%添加し乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は顔料組成物の製造方法、それより得られる顔料組成物、それを使用した印刷インキ及びその印刷物に関する。
粗製銅フタロシアニンは、10〜200μm程度の巨大β型結晶粒子であり、0.02〜0.1μm程度まで粒子を小さくするという顔料化後に印刷インキ等として使用される。
顔料化手法において、最も一般的なのがソルベントソルトミリング法と呼ばれる方法である。この方法は粗製銅フタロシアニンに食塩などの磨砕剤とβ型への結晶転移を促進させる有機溶剤を加え磨砕する方法である。この方法によるβ型銅フタロシアニン顔料はアスペクト比(一次粒子の短径と長径の比)が1〜3で、緑味鮮明で高着色力など印刷インキに適しており、広く使用されている。しかし顔料の数倍量の磨砕剤が必要であり、この磨砕剤や有機溶剤を回収する工程に多くの時間と労力を必要とする。
これに対して、特許文献1には、粗製銅フタロシアニンに印刷インキ用樹脂である樹脂酸(ロジン類)フェノール樹脂を加えて乾式粉砕した後、得られた摩砕物を印刷インキ用溶剤またはワニス中で加熱する方法が記載されている。しかし樹脂酸(ロジン類)フェノール樹脂はレゾール型のアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂と樹脂酸を公知の方法で反応させて得られる。この方法ではホルムアルデヒドが使用されており作業環境上必ずしも好ましいものではない。そこでホルムアルデヒドを使用しない樹脂酸変性アルキッド樹脂や樹脂酸変性ポリエステル樹脂等が研究されつつある。さらに乾式粉砕の際熱による樹脂の癒着防止の為、それらのアルキッド樹脂やポリエステル樹脂等の分子量や融点を高くする等の為、ロジン類を含む樹脂酸の多量体である重合ロジン等の二量体樹脂酸を含む樹脂酸が樹脂原料の一部として使用されることもある。従来の重合ロジンの製法は特許文献2〜4に開示されている。しかし二量体樹脂酸を含む樹脂酸である重合ロジン等はコストについて単量体樹脂酸のひとつであるガムロジン等の2倍の市場価になっている為、アルキッド樹脂やポリエステル樹脂がコスト高になる。そして印刷インキ業界は成熟産業であり業界においても高品質と同時にコスト競争も激しくなっており、原料コストの低減が要求されている。
特開平9−272833号公報 USP Feb.22,1938 (2108928) USP July.26,1938 (2124675) USP Nov.15,1938 (2136525)
本発明は粗製銅フタロシアニンと、低コストの多量体樹脂酸組成物を使用し、尚且つホルムアルデヒドを使用しないことにより、作業環境を向上させた顔料組成物の製造方法、それより得られる顔料組成物、それを使用した印刷インキ及びその印刷物に関する。
即ち本発明は{粗製銅フタロシアニン(A)}を100重量%に対して、{90〜99.9重量%ロジン類を0.01〜10重量%スルフォン酸化合物を触媒にし100〜300℃で0.1〜20時間、無溶媒または溶媒10重量%以下で反応させてなる多量体樹脂酸組成物(a)を10〜85重量%、重合ロジン(b)または石油樹脂(c)のいずれか1以上を0〜40重量%、多塩基酸(d)を3〜50重量%、アルコール化合物(e)を3〜50重量%を150〜300℃で反応させてなるアルキッド樹脂(B)}を20〜80重量%添加し乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法に関する。
くわえて多塩基酸(d)がα、β不飽和カルボン酸であるアルキッド樹脂(B)を含む上記記載の顔料組成物の製造方法に関する。
くわえてアルコール化合物(e)がポリオールを含むアルコール化合物である請求項1ないし2記載のアルキッド樹脂(B)を含む上記記載の顔料組成物の製造方法に関する。
くわえて反応過程の一部を0〜70KPaの減圧下で反応させてなる請求項1ないし3上記記載のアルキッド樹脂(B)を含む上記記載の顔料組成物の製造方法の製造方法に関する。
くわえて重量平均分子量が1〜20万であるアルキッド樹脂(B)を含む上記記載の顔料組成物の製造方法に関する。
くわえて融点が150〜180℃であるアルキッド樹脂(B)を含む上記記載の顔料組成物の製造方法に関する。
くわえて上記記載の方法により得られる顔料組成物に関する。
くわえて上記記載の顔料組成物を印刷インキ用溶剤、植物油またはその脂肪酸エステル、またはワニス中、80〜170℃で加熱することを特徴とする、アスペクト比が1〜2であるβ型結晶の銅フタロシアニン粒子を含有する印刷インキに関する。
くわえて110℃1時間での加熱揮発分が1%以下である上記記載の印刷インキに関する。
くわえて基材上に上記記載の印刷インキを印刷してなる印刷物に関する。
本発明は粗製銅フタロシアニンとより簡便、低コストの多量体樹脂酸組成物組成物を使用したより低コストの多量体樹脂酸アルキッド樹脂を乾式粉砕した顔料組成物の製造方法、それより得られる顔料組成物、それを使用した印刷インキ及びその印刷物に関する。
以下本発明について具体的に説明する。本発明の樹脂酸とは天然由来の樹脂酸に含有される遊離またはエステルとして存在する有機酸であれば特に限定されるものではない。例えば、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、d−ピマール酸、イソ−d−ピマール酸、ポドカルプ酸、アガテンジカルボン酸、ダンマロール酸、安息香酸、桂皮酸、p−オキシ桂皮酸が例示される。これらの樹脂酸を含有する天然樹脂の形態で使用することが取り扱い上好ましく、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、部分不均化ロジン、部分水素添加ロジン、部分重合ロジン、コパール、ダンマル等が例示される。
本発明のスルフォン酸化合物とは硫酸、メタンスルフォン酸、エタンスルフォン酸等の脂肪族スルフォン酸、ベンゼンスルフォン酸、(オルソまたはメタまたはパラ)トルエンスルフォン酸、キシレンスルフォン酸等の(アルキル)芳香族スルフォン酸等が例示される。
その使用量は90〜99.9重量%の樹脂酸に対し0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%が望ましい。0.01%より少ないと得られる多量体樹脂酸量が少なく、10重量%より多いと得られる樹脂酸量も多くなるが、特に湿し水を使用して印刷されるオフセット印刷用インキでは印刷中の汚れや印刷機の金属ロールの錆びが発生する可能性あり、好ましくない。これらの問題を減少させるには、より好ましくは0.1〜1重量%が望ましい。
本発明の多量体樹脂製造法について、反応温度は100〜300℃、好ましくは150〜195℃が望ましいこれより低いと得られる多量体樹脂酸量が少なく、多いと樹脂酸中のカルボン酸の分解量が多くなり、また得られる樹脂の軟化点が下がる。特に反応温度が200℃を超えると軟化点が常温(25℃)近くになり印刷インキに使用すると乾燥性が劣化してくる。
反応時間は0.1〜24時間、好ましくは1〜8時間が望ましい。これより少ないと得られる多量体樹脂酸量が少なく、多いと得られる多量体樹脂酸がコスト高になる。
上記の場合反応溶媒はコスト高になる為使用しないか、または使用するにしても10%以下が望ましい。
多量体は2量体が主成分となるが、勿論多量体の生成量は多いほうが望ましい。しかし本発明の場合仕込み量に対し多量体が10〜70%生成すれば十分でありそれ以上を求めるとさらに反応時間を長くするとか触媒を多くするとかでコスト高になり必ずしも望ましいものではない。以上のようにして多量体樹脂組成物(a)を製造する。
さらに多塩基酸(d)としてα,βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物があり、フマル酸、マレイン酸またはその無水物、イタコン酸またはその無水物、シトラコン酸またはその無水物、クロトン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸、2,4−ヘキサジエノン酸(ソルビック酸)等が例示される。特に好ましくはマレイン酸、またはその無水物が例示される。多量体樹脂酸(a)とα,βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物(d)との反応はディールスアルダーまたは重合反応があり、公知の方法で反応させることができる。例えば、ディールスアルダー反応温度は120〜300℃、好ましくは180〜260℃、反応時間は1〜4時間である。不均化されたロジン、重合ロジン中の二量体以上のロジン、水素添加されたロジン(以上変換されたロジン類)はディールスアルダー反応しにくく、このような変性されていないロジンがディールスアルダー反応にて酸変性される。現在環境対応印刷インキとして、芳香族成分を3重量%以下にした印刷インキ溶剤(アロマーフリー溶剤、以下AFソルベントという)が使用されている。このAFソルベント使用の場合は多量体樹脂酸(a)/α,βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物の重量比=80/15〜97/3、好ましくは88/12〜97/3が良い。これよりα,βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物の量が多いと樹脂の印刷インキ溶剤に対する溶解性が劣化し、少ないと印刷インキ用としての適正な分子量が得られない。さらに多量体樹脂酸(a)とα,βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物との重合反応では過酸化ベンゾイル等のパーオキサイドを重合触媒にして80〜150℃で重合する場合も例示される。さらに必要におうじ他の多塩基酸である蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライ酸、ドデセニル無水コハク酸、ペンタデセニルコハク酸等のアルケニル無水コハク酸、フマル酸、(無水)マレイン酸酸、o -フタル酸またはその無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸またはその無水物、ヘキサヒドロフタル酸またはその無水物、(メチル)ハイミック酸またはその無水物、トリメリット酸またはその無水物、ピロメリット酸またはその無水物等とアルコール化合物(e)との反応が例示される。
本発明のアルコール化合物(e)としてはC5 〜C30の一価アルコールであり、一価の長鎖のノルマル、イソ、ターシャリ、多分岐異性体アルコールおよびまたはその混合物であり、およびまたはそれらのエトキシレート等である。具体的には直鎖状アルキルアルコールとして1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、1−トリデカノール、2−トリデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、2−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、2−ヘキサデカノール、1−へプタデカノール、2−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、2−オクタデカノール、1−ノナデカノール、2−ノナデカノール、1−イコサノール、オレイルアルコール、ゲラニオール{( CH3) 2C=CH( CH2 )2 C(CH3 )=CHCH2 OH}リナルオール{(CH3 )2 C=CH(CH2 )2 C(CH3 )(OH) CH=CH2 }ミリシルアルコール(C30H61OH) 等が例示される。分岐状アルキルアルコールとしては2−プロピルー1−ペンタノール、2−エチルー1−ヘキサノール、4−メチルー3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、2, 4,4−トリメチル−1−ヘキサノール、2,6−ジメチルー4−ヘプタノール、イソノニルアルコール、3,7ジメチル−3−オクタノール、2,4ジメチル−1−ヘプタノール、2−ヘプチルウンデカノール等が例示される。またはこれら上記例示の一価アルコールのアルコキシレートも含む。これらの反応はアルカリ触媒で公知の方法で付加反応される。例えば1−ブタノールエトキシレート(C6 H13OC2 H4 OH)、2−ブタノールプロポキシレート(C6 H13OCH2 CH(OH)CH3 )、1−オクタノールエトキシレート、2−オクタノールプロポキシレート、以上同様に上記一価アルコールのエトキシレート、プロポキシレート等が例示される。さらにC4 〜C20のアルキル基を有するアルキルフェノールのアルコキシレートも含む。これらの反応はアルカリ触媒で公知の方法で付加反応される。C4 〜C20のアルキルフェノール例えばブチルフェノール、アミルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、ノナデシルフェノール、イコシル(C20H21)フェノール等のエトキシレート、プロポキシレートを含む。具体的にはオクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ドデシルフェノールエトキシレート等が例示される。さらにC5 〜C30の脂還式アルコールとしてはシクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロペンタンモノメチロール、ジシクロペンタンモノメチロール、トリシクロデカンモノメチロール、ノルボネオール、テルピネオール、水添加ロジンアルコール(商品名アビトール 、ハーキュレス株式会社製)等も含む。
二価のアルコール化合物としてエチレングリコール、、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、 ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10ーデカンジオール、1,2−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオル、1,2−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2エチルヘキシルジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチルペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4ートリメチルー1,3−ペンタンジオール、ジメチロールオクタン(三菱化学)、2−エチル−1,3ヘキサンジオール 、2,5−ジメチ−2,5−ヘキサンジオール、2−メチルー1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、キシレングリコール、シクロヘキサンジメチロール、ハイドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネペンチルグリコール、ブチル,エチル,プロパンジオール等の分岐アルキルジオール、トリシクロデカンジメチロール、ジシクロペンタジエンジアリルアルコールコポリマー、水添ビスフェノールA,水添ビスフェノールF,水添ビスフェノールS,水添カテコール、水添レゾルシン、水添ハイドロキノン、三価以上のアルコールとして(モノまたはジまたはトリ)グリセリン、(モノまたはジまたはトリ)トリメチロ−ルエタン、(モノまたはジまたはトリ)トリメチロ−ルプロパン、(モノまたはジまたはトリ)トリメチロ−ルアルカン、(モノまたはジまたはトリ)ペンタエリスリト−ル、ソルビトール等の脂肪族多価アルコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、イノシトール、セルロース等の環状多価アルコール等が例示される。さらに多価アルコール、多価フェノール、アミン類系の活性水素を持った化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの反応によって得られた化合物、例えばビスフェノールAジエチレンオキサイド付加体、カテコールまたはレゾルシンまたはハイドロキノンのジエチレンオキサイド付加体、トリエタノールアミントリエチレンオキサイド付加体などが例示される。
3価のポリオールとして、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールヘキサン、トリメチロールオクタン等のトリメチロールアルカン類、4価以上のポリオールとしてペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ソルビタン、ソルビトール、ジペンタエリスリトール、イノシトール、トリペンタエリスリトール等が例示される。グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールが経済上の理由から好ましい。
又、アルコール化合物(e)の0.1〜30重量部%をエポキシ化合物を併用してもよいが、30重量部%を越えるとオフセット印刷時の乳化適性が劣化するので好ましくない。エポキシ化合物としては、ビスフェノールAタイプのエポキシ化合物として油化シェル社製エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009等が例示され、さらにビスフェノールF、ビスフェノールSのジグリシジルエーテル型ポリエポキシ化合物、石炭酸、クレゾール、t -ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノールのノボラックエポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等が例示される。
上記(a)および上記(d)との反応生成物とアルコール(e)化合物との反応比は上記(a)および上記(d)のカルボン酸の総モル数量/上記(e)の水酸基の総モル数量が1/0.5〜1/1.2、好ましくは1/0.8〜1/1.2にする。エステル化反応は180〜270℃で酸価が15〜30位になるまで反応させる。本発明の場合は多量体樹脂酸を合成後にスルフォン酸触媒が残存しているがさらにこのエステル化反応では、触媒を使用してもよい。酸触媒としてはp−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等のスルホン酸類、硫酸、塩酸等の鉱酸、トリフルオロメチル硫酸、トリフルオロメチル酢酸、ルイス酸等があり、さらにテトラブチルジルコネート、テトライソプロピルチタネート等の金属錯体、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等のアルカリ、アルカリ土類金属の酸化物、金属塩触媒等が例示される。これらの触媒を全樹脂中0.01〜1重量%使用して200℃以上の温度で反応させる。しかし、このような条件では反応物が容易に着色するため、還元剤である次亜リン酸、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフェート等を併用することもある。
しかし湿し水を使用するオフセット印刷においては印刷時の汚れの点から上記触媒は樹脂中には1%以下が望ましい。
また反応順序は上記(a)および上記(d)の反応生成物に上記(e)を仕込む場合が多いが、さらに上記(d)と上記(e)の反応物に上記(a)を反応させてもよいし、上記(a)、上記(d)、上記(e)を同時に仕込んでもよい。
アルキッドのエステル化反応は平衡反応であり、脱水により反応が促進する。したがって反応を促進させたり、反応中に生じる一部のテルペン等のロジン油を除去し、樹脂の軟化点を上げたり、また残存する触媒を一部除去する為、0〜70KPaで0.5〜10時間位減圧反応させる場合もある。化学大辞典によれば、硫酸の沸点は194.2℃/1.3KPa、257℃/13KPa、メタンスルフォン酸の沸点は167℃/1.3KPaであり、13KPaでは257℃以下でメタンスルフォン酸を減圧除去が可能であると考えられる。
したがってメタンスルフォン酸、エタンスルフォン酸は触媒量を1〜10%、好ましくは1〜5%位に触媒量を増やすことにより、多量体樹脂酸、それを使用したアルキッド樹脂の反応ではより低温、短時間反応で反応を促進させ、残存する触媒を湿し水を使用するオフセット印刷の場合に問題にならない量(メタンスルフォン酸、エタンスルフォン酸の場合は0.5%以下)まで減圧除去が可能である。
さらに上記多量体樹脂酸組成物(a)を10〜85重量%と、重合ロジン(b)または石油樹脂(c)のいずれか1以上を0〜40重量%併用し仕込んでもよい。さらなる合成法は上記の方法に準ずる。
重合ロジン(b)は樹脂酸中の(部分)重合ロジン、市販の重合ロジン(荒川化学(株)製2量体60%含有、2量体80%含有等)が例示される。
石油樹脂(c)とは石油樹脂等はナフサ分解により得られるC5留分あるいはC9留分をカチオン、アニオンあるいはラジカル重合することにより得られる。C5留分含む石油樹脂とは、常法に従ってシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、これらの2〜5量体、共多量体などのごときシクロペンタジエン系単量体単独、またはシクロペンタジエン系単量体と共重合可能な共単量体との混合物を、触媒の存在下あるいは無触媒で熱重合して得られるものである。触媒としてはフリーデルクラフト型のルーイス酸触媒、例えば三フッ化ホウ素およびそのフェノール、エーテル、酢酸などとの錯体が通常使用される。本発明の炭化水素樹脂におけるシクロペンタジエン系単量体と、それと共重合可能な共単量体との共重合比は、少なくともシクロペンタジエン系単量体が5モル%以上であることが必要である。使用される共単量体の例としては、エチレン、プロピレン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテン、イソブチレンを酸触媒で二量化して得られるジイソブチレン(2,4,4−トリメチルペンテン−1と2,4,4−トリメチルペンテン−2との混合物)、1−ヘキセン、2−ヘキセン、1−オクテン、2−オクテン、4−オクテン、1−デセンなどの炭素数2〜10のオレフィン類、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン(ピペリレン)、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエンなどの鎖状共役ジエン類、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、イソプロペニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどのビニル芳香族類、インデン、メチルインデン、クマロン(ベンゾフラン)、メチルクマロン(2−メチルベンゾフラン)などの芳香族不飽和化合物類などがあげられる。C9留分を含む石油樹脂は上記ビニル芳香族類、芳香族不飽和化合物類等の上記熱重合により得られる。
以下丸善石油(株)製C5系のマルカレッツM510A、マルカレッツM845A、マルカレッツM905A、マルカレッツM100A、マルカレッツ#8011、マルカレッツT−100A、マルカレッツR−100B、マルカレッツS100A、マルカレッツH505、マルカレッツH700F、マルカレッツH925が例示される。さらに新日本石油化学(株)製日石ネオレジン540、日石ネオレジン580、日石ネオレジンEP−80、日石ネオレジンEP−110、日石ネオレジンEP−140,日石ネオレジンPH−105、日石ネオレジンNB−90、日石ネオポリマーS、日石ネオポリマー80、日石ネオポリマーL−90、日石ネオポリマー100、日石ネオポリマー110、日石ネオポリマー120、日石ネオポリマー130、日石ネオポリマーE−100、日石ネオポリマーE−130、日石ネオポリマーE−130S、日石ネオポリマーM、日石ネオポリマーS−110、日石ネオポリマーE−100日石ネオポリマーGS、日石ネオポリマー170S、TO−90,TO−100が例示される。さらに日本ゼオン(株)製C5系クイントン1000番シリーズ(1325、1345、1500、1522、1700)、クイントンQTN1100、クイントンQTN1345H、クイントンRI−201が例示される。さらに東邦化学(株)製トーホハイレジン(#60、#90、#90S、#NX、#120、#130、#140、#120S、RS−9、RS−21、#2100,スーパー#110、スーパー#110T、PA−140)、COPEREX2100等が例示される。さらにトーネックス(株)製ESCOREZ1100番シリーズ、1200番シリーズ、1300番シリーズ、2000番シリーズ、5000番シリーズ、8000番シリーズ等が例示される。さらにトーソー(株)製C9系のペトコール(以下各グレードLX、LX−HS、100−T、120、120HV、130、140、140HM、140HM3、150)、C9系リッチのC9/C5混合系のペトロタック(70、90)等が例示される。さらにハーキュレス(株)製C5系ピコタック(95、B)、ピコペール100、C9変性C5系ハーコタック1149、C9系エンデックス155、クリスタレックス(以下各グレード#1120、3085、3100、5140、F100)、ハーコライト(以下各グレード#240、290)ピコラスチック(以下各グレードA5、A75、100、LC)、水添C9系リガライトY(以下各グレードR1010、R1090、R1100、R1125、S5100、R7100)等が例示される。
本発明の樹脂を印刷インキとして使用する場合、酸価30以下、重量平均分子量1〜20万(ゲルパーミエイションクロマトグラフィで測定)、印刷インキ用溶剤との溶解性は130℃以下、融点は150〜180℃が好ましい。尚、印刷インキ用溶剤との溶解性は次の方法で求められる。樹脂2g と印刷インキ用溶剤18g 、規定マグネット撹拌子を試験管に入れ全自動濁点測定装置{機器名ノボコントロール(NOVOCONTROL)社製ケモトロニック(CHEMOTORONIC)}で200℃まで昇温し溶解後、徐々に冷却し白濁しない最低温度を表す。従ってその最低温度は低いほうが良好な溶解性を示す。
本発明の乾式粉砕とは、ビーズ等の粉砕メディアを内蔵した粉砕機を使用して、実質的に液状物質を介在させないで粗製フタロシアニンを粉砕するものである。粉砕は、粉砕メディア同士の衝突による粉砕力や破壊力を利用して行なわれる。乾式粉砕装置としては、乾式のアトライター、ボールミル、振動ミルなどの公知の方法を用いることができ、粉砕時間はその装置によってまたは希望とする粉砕粒径に応じて任意に設定できる。また、必要に応じて窒素ガスなどを流すことで乾式粉砕装置内部を脱酸素雰囲気として乾式粉砕を行なってもよい。
粗製銅フタロシアニンに対して、樹脂酸を不飽和カルボン酸またはその無水物および脂肪族アルコールにより変性したエステル変性樹脂酸を20〜80重量%添加することが好ましい。20重量%より小さいと、印刷インキ用溶剤、ワニス他と混合した場合の摩砕物の分散性、インキとしての練肉性が悪くなりやすく、80重量%より多いと乾式粉砕装置内部での樹脂の付着、固着が生じる危険性が高くなりやすく好ましくない。
本発明では乾式粉砕の温度は80〜170℃である。最終的β型結晶粒子のアスペクト比を小さくするためには、乾式粉砕温度は高い方が望ましいが、乾式粉砕温度をエステル変性樹脂酸の軟化点以上の温度まで上昇させてしまうと装置内部で樹脂の付着、固着がおきる危険性があるので好ましくない。
本発明の顔料組成物は、α/β混合結晶型であるため、印刷インキ用溶剤またはワニスと混合し加熱処理することで全てをβ型結晶型へ転移させる。本発明においてβ型結晶銅フタロシアニンはその大部分がβ型であって微量のα型が存在する場合も含む。摩砕物と印刷インキ用溶剤またはワニスの混合物を加熱する温度は80〜170℃が好ましい。
この加熱処理の工程については、緩やかな攪拌で十分であり特に分散機などは必要としない。摩砕物の十分な分散とα型結晶のβ転移は使用する印刷インキ用溶剤によって異なるが数10分〜3時間程度で完了し、次に3本ロールで練肉することで、ベースインキが完成する。
この様にして製造された印刷インキ中の顔料一次粒子のアスペクト比は、ソルベントソルトミリング法による顔料一次粒子とほぼ同じ1〜2の範囲であり、その色相は緑味である。
さらに印刷インキは一般に植物油、その脂肪酸モノエステルが使用される。先ず植物油とは、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドのことであり、その様な植物油として代表的な化合物は、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げられる。さらに好適な植物油を挙げるとすれば、そのヨウ素価が少なくとも100以上ある植物油(括弧内は油脂化学製品便覧:日刊工業新聞社から引用したヨウ素価を示す。)、アサ実油(149以上)、アマニ油(170以上)、エノ油(192以上)、オイチシカ油(140以上)、カポック油(85〜102)、カヤ油(130以上)、カラシ油(101以上)、キョウニン油(97〜109)、キリ油(145以上)、ククイ油(136以上)、クルミ油(143以上)、ケシ油(131以上)、ゴマ油(104以上)、サフラワー油(130以上)、ダイコン種油(98〜112)、大豆油(117以上)、大風子油(101)、トウモロコシ油(109以上)、ナタネ油(97〜107)、ニガー油(126以上)、ヌカ油(92〜115)、ヒマワリ油(125以上)、ブドウ種子油(124以上)、ヘントウ油(93〜105)、松種子油(146以上)、綿実油(99〜113)、落花生油(84〜102)、脱水ヒマシ油(147以上)が好適に用いられ、さらには、ヨウ素価が120以上の植物油がより好ましい。ヨウ素価を120以上とすることで、硬化性組成物の酸化重合による乾燥性をより高めることができる。
その他、本発明においては、天ぷら油などの食用に供された後、回収/再生された再生植物油も用いることができる。再生植物油としては、含水率を0.3重量%以下、ヨウ素価を100以上、酸価を3以下として再生処理した油が好ましく、含水率を0.3重量%以下にすることにより、水分に含まれる塩分等のインキの乳化挙動に影響を与える不純物を除去することが可能となり、ヨウ素価を100以上として再生することにより、乾燥性、すなわち酸化重合性の良いものとすることが可能となり、さらに酸価が3以下の植物油を選別して再生することにより、再生植物油の酸価を低いものとでき、インキの過乳化を抑制することが可能となる。回収植物油の再生処理方法としては、濾過、静置による沈殿物の除去、および活性白土などによる脱色といった方法がとられる。
次に、本発明における脂肪酸エステルとしては、植物油の加水分解で得られる飽和または不飽和脂肪酸と、飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステルを挙げることができるが、常温(20〜25℃)で液状で且つ常圧(101.3kPa)で沸点が200℃以上の脂肪酸モノエステルが好ましく、その様な脂肪酸エステルの具体例としては、飽和脂肪酸モノエステルとして、酪酸ヘキシル、酪酸ヘプチル、酪酸ヘキシル、酪酸オクチル、カプロン酸ブチル、カプロン酸アシル、カプロン酸ヘキシル、カプロン酸ヘプチル、カプロン酸オクチル、カプロン酸ノニル、エナント酸プロピル、エナント酸ブチル、エナント酸アミル、エナント酸ヘキシル、エナント酸ヘプチル、エナント酸オクチル、カプリル酸エチル、カプリル酸ビニル、カプリル酸プロピル、カプリル酸イソプルピル、カプリル酸ブチル、カプリル酸アミル、カプリル酸ヘキシル、カプリル酸ヘプチル、カプリル酸オクチル、ペラルゴン酸メチル、ペラルゴン酸エチル、ペラルゴン酸ビニル、ペラルゴン酸プロピル、ペラルゴン酸ブチル、ペラルゴン酸アミル、ペラルゴン酸ヘプチル、カプリン酸メチル、カプリン酸エチル、カプリン酸ビニル、カプリン酸プロピル、カプリン酸イソプロピル、カプリン酸ブチル、カプリン酸ヘキシル、カプリン酸ヘプチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ビニル、ラウリン酸プロピル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソアミル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸−2エチル−ヘキシルなどを挙げることができる。
不飽和脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エチル、オレイン酸プロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸アリル、オレイン酸イソアミル、オレイン酸ヘプチル、オレイン酸−2−エチルヘキシル、エライジン酸メチル、エライジン酸エチル、エライジン酸プロピル、エライジン酸アリル、エライジン酸ブチル、エライジン酸イソブチル、エライジン酸−tert−ブチル、エライジン酸イソアミル、エライジン酸−2−エチルヘキシル、、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸アリル、リノール酸プロピル、リノール酸イソプロピル、リノール酸ブチル、リノール酸イソブチル、リノール酸−tert−ブチル、リノール酸ペンチル、リノール酸ヘキシル、リノール酸ヘプチル、リノール酸−2−エチルヘキシル、リノレン酸メチル、リノレン酸エチル、リノレン酸アリル、リノレン酸プロピル、リノレン酸イソプロピル、リノレン酸ブチル、リノレン酸イソブチル、リノレン酸−tert−ブチル、リノレン酸ペンチル、リノレン酸ヘキシル、リノレン酸ヘプチル、リノレン酸−2−エチルヘキシル、アラキドン酸メチル、アラキドン酸エチル、アラキドン酸アリル、アラキドン酸プロピル、アラキドン酸イソプロピル、アラキドン酸ブチル、アラキドン酸イソブチル、アラキドン酸−tert−ブチル、アラキドン酸ペンチル、アラキドン酸ヘキシル、アラキドン酸ヘプチル、アラキドン酸−2−エチルヘキシル、エイコセン酸メチル、エイコセン酸エチル、エイコセン酸アリル、エイコセン酸プロピル、エイコセン酸イソプロピル、エイコセン酸ブチル、エイコセン酸イソブチル、エイコセン酸−tert−ブチル、エイコセン酸ペンチル、エイコセン酸ヘキシル、エイコセン酸ヘプチル、エイコセン酸−2−エチルヘキシル、エイコサペンタエン酸メチル、エイコサペンタエン酸エチル、エイコサペンタエン酸アリル、エイコサペンタエン酸プロピル、エイコサペンタエン酸イソプロピル、エイコサペンタエン酸ブチル、エイコサペンタエン酸イソブチル、エイコサペンタエン酸−tert−ブチル、エイコサペンタエン酸ペンチル、エイコサペンタエン酸ヘキシル、エイコサペンタエン酸ヘプチル、エイコサペンタエン酸−2−エチルヘキシル、エルカ酸メチル、エルカ酸エチル、エルカ酸アリル、エルカ酸プロピル、エルカ酸イソプロピル、エルカ酸ブチル、エルカ酸イソブチル、エルカ酸−tert−ブチル、エルカ酸ペンチル、エルカ酸ヘキシル、エルカ酸ヘプチル、エルカ酸−2−エチルヘキシル、ドコサヘキサエン酸メチル、ドコサヘキサエン酸エチル、ドコサヘキサエン酸アリル、ドコサヘキサエン酸プロピル、ドコサヘキサエン酸イソプロピル、ドコサヘキサエン酸ブチル、ドコサヘキサエン酸イソブチル、ドコサヘキサエン酸−tert−ブチル、ドコサヘキサエン酸ペンチル、ドコサヘキサエン酸ヘキシル、ドコサヘキサエン酸ヘプチル、ドコサヘキサエン酸−2−エチルヘキシル、リシノール酸メチル、リシノール酸エチル、リシノール酸アリル、リシノール酸プロピル、リシノール酸イソプロピル、リシノール酸ブチル、リシノール酸イソブチル、リシノール酸−tert−ブチル、リシノール酸ペンチル、リシノール酸ヘキシル、リシノール酸ヘプチル、リシノール酸−2−エチルヘキシルなどを例示することができる。
本発明における脂肪酸エステルを構成する飽和または不飽和脂肪酸は、実際上は、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、水添大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、あるいはその分別蒸留などによる分別脂肪酸が使用され、前記した飽和または不飽和脂肪酸の混合物として得られる。
さらに近年環境対応型として大豆油またはその脂肪酸エステル(大豆油脂肪酸エチルエステル、大豆油脂肪酸ブチルエステル等の大豆油脂肪酸アルキルエステル等)が例示される。これらの植物油またはその脂肪酸エステルは印刷インキ中1〜60重量%を含む。
本発明の印刷インキは印刷インキ用溶剤が使用され、その溶剤は、例えば日本石油(株)製1号スピンドル油、3〜8号ソルベント、ナフテゾールH、アルケン56NT、三菱化学(株)製ダイヤドール13、ダイヤレン168、日産化学(株)製Fオキソコール、Fオキソコール180等が例示される。芳香族成分を3%以下に減じた印刷インキ用溶剤とは同沸点範囲の石油系溶剤で芳香族系成分/ナフテン系成分/パラフィン系成分の重量比が0〜3/0〜100/100〜0の溶剤であり、時にはオレフィン系成分が含まれることもある溶剤である。具体的には、日本石油(株)製AFソルベント4〜8、0号ソルベントH、ISU(株)製N−パラフィンC14−C18、出光興産(株)のスーパーゾルLA35、LA38等、エクソン化学(株)のエクソールD80、D110、D120、D130、D160、D100K、D120K、D130K、D280,D300、D320等、マギーブラザーズ社製のマギーソル−40、−44、−47、−52、−60等が例示される。アニリン点は60から115℃が望まれる。もしアニリン点が115℃より高い溶剤を使用すれば、インキ組成中の使用樹脂との溶解力が不足して、インキの流動性が不十分であり、その結果被印刷体へのレベリングが乏しく光沢のない印刷物しか得られない。また、60℃より低いアニリン点の溶剤を使用したインキは乾燥時のインキ被膜からの溶剤の脱離性が悪く乾燥劣化を起こしてしまう。
さらに、該ワニスをゲル化剤を用いてゲルワニスとすることも可能である。ゲル化剤としては、通常アルミニウム錯体化合物を挙げる事が出来る。環状アルミニウム化合物類、例えば環状アルミニウムオキサイドオクテート(川研ファインケミカル社製アルゴマー800)、環状アルミニウムオキサイドステアレート(川研ファインケミカル社製アルゴマー1000S)等、アルミニウムアルコラート類としてアルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート(川研ファインケミカル社製AIPD) 、アルミニウム−sec−ブチレート(川研ファインケミカル社製ASPD) 、アルミニウムイソプロピレート−モノ−sec−ブチレート(川研ファインケミカル社製AMD) 、アルミニウムアルキルアセテート類、例えばアルミニウム−ジ−n −ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB2)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−メチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−MB12)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB102)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬製Chelope−Al−EB2)、アルミニウム−ジ−iso−プロポキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬社製Chelope−Al−EP12、川研ファインケミカル社製ALch)、アルミニウム−トリス(アセチルアセトナート)(川研ファインケミカル社製ALCH−TR) 、アルミニウム−トリス(アチルアセトアセテート)(川研ファインケミカル社製アルミキレート−A) 、アルミニウム−ビス(エチルアセチルアセトナート)−モノアセチルアセトナート(川研ファインケミカル社製アルミキレートD) 、アルミキレートM(川研ファインケミカル社製)、アルミキレートNB−15(ホープ製薬社製)、ケロープS(ホープ製薬社製)ケロープACS−2(ホープ製薬社製、液状オリープAOO(ホープ製薬社製) 、液状オリープAOS( ホープ製薬社製) が例示される。アルミニウム石鹸としてアルミニウムステアレート(日本油脂(株)製)、アルミニウムオレート、アルミニウムナフトネート、アルミニウムウレート、アルミニウムアセチルアセトネート、が例示される。これらのゲル化剤は、ワニス100重量部に対し、0.1重量部から10重量部の範囲で使用される。その他のゲル化剤として、環状ジペプチド類、有機液体をゲル化せしめる性質エチレンビス(12−ヒドロキシオクタデカン酸)アマイド等のビスアミド類、Al −Mg−ヒドロキシカプリレ−ト、Al −Mg−ヒドロキシミリステート、Al −Mg−ヒドロキシパルミテート、Al −Mg−ヒドロキシベヘネート等の粉末状のアルミニウム−マグネシウム化合物が例示される。さらにテトライソプロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、テトレオクチルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル等の有機チタネート等が例示される。さらにジルコニウム−テトラブトキシド、ジルコニウムアセチルアセトン、ジルコニウムアセチルアセトン、ジルコニウムアセチルアセトン、アセチルアセトンジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド等の有機ジルコニム等が例示される。ゲルワニスの作成は、通常ゲル化剤を0.1〜3重量部を仕込み、100〜200℃の温度範囲で、30分〜2時間反応させて得られる
次に、本発明における印刷インキ組成物としての使用形態について説明する。本発明における印刷インキ組成物は、通常平版印刷インキとしての形態において使用される。一般的には、
本発明の顔料組成物または体質顔料1〜40重量%
樹脂ワニスまたは樹脂ゲルワニス 10〜70重量%
植物油またはその脂肪酸エステル1〜60重量%
インキ用溶剤0〜50重量%
その他添加剤 0〜10重量%
からなる組成にて使用される。また、樹脂は常温で固体である為、植物油またはその脂肪酸エステル、インキ用溶剤を添加し調整した樹脂ワニスとして使用される。樹脂ワニスの粘度は印刷インキ組成物を作製し易い粘度(100〜200Pa・s)にする為、樹脂/植物油またはその脂肪酸エステル/インキ用溶剤=30〜60重量部/1〜60重量部/0〜50重量部の構成比とし、樹脂は150〜200℃で空気気流下に30分〜1時間で溶解する。さらに樹脂ゲルワニスにするには上記溶解した樹脂ワニスにゲル化剤0.1〜3重量部を仕込み100〜120℃で30分〜1時間反応させて得られる。
本発明の印刷インキは、常温から100℃の間で、顔料、樹脂ワニスおよび/またはそのゲルワニス、植物油またはその脂肪酸エステル、インキ用溶剤を添加しその他添加剤などの印刷インキ組成物成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサーなどの練肉、混合、調整機を用いて製造される。
着色剤として上記藍顔料の他体質顔料を含む無機顔料ができる。無機顔料としては、硫酸バリウム、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、アルミニウム粉、などが使用される。さらに上記に例示された重合禁止剤が使用される。
さらに、該印刷インキには、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワッックスを例示することができる。
本発明の印刷インキは、湿し水を使用する枚葉、オフ輪、新聞等のオフセット印刷にも適用されるが、湿し水を使用しない水無し印刷、すなわち乾式平版印刷にも適用される。
例えば本発明において上記0号ソルベント、ISU(株)製N−パラフィンC14−C18等のようなパラフィン系成分、ダイヤレン168のようなオレフィン系成分を含んだ溶剤が使用される場合もある。特に本乾式平版印刷インキ組成物中1〜30重量%の5〜100万、望ましくは5〜15万の重量平均分子量の樹脂と0.1〜10重量%のパラフィン、オレフィン溶剤を組み合わせることにより本素材との溶解性を調整し、乾式平版とインキの間に溶剤による非常に弱い結合力を持った弱境界層「当該技術分野ではWFBL(Week Fluid Boundary Layer)と称す」を形成させて乾式平版印刷適性(非画線部にインキが着かず)を向上させることが出きる。
さらに乾式平版印刷インキ組成物中0.1〜10重量%のオルガノポリシロキサンを組み合わせることにより本素材の溶解性の悪さを利用し、印刷後本インキ組成物の表面に概オルガノポリシロキサンが浮き出て本素材との溶解性を調整し、印刷後本インキ組成物の表面に概オルガノポリシロキサンが浮き出てインキと版の非画線部の界面に非常に弱い結合力を持った弱境界層「当該技術分野ではWFBL(Week Fluid Boundary Layer)と称す」を形成させて乾式平版印刷適性(非画線部にインキが着かず)を向上させることが出きる。本発明のオルガノポリシロキサンはジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンが例示される。例えば、東芝シリコン(株)製TSF451−10、TSF451−20、TSF451−30、TSF451−50、TSF451−100、TSF451−200、TSF451−300、TSF451−350、TSF451−500、TSF451−1000、TSF451−3000、TSF451−5000、TSF451−6000、TSF451−1M、TSF451−3M、TSF451−5M、TSF451−6M、TSF451−10M、TSF451−20M、TSF451−30M、TSF451−50M、TSF456−100、TSF456−200、TSF456−1000、TSF456−2000、TSF456−1M、TSF410、TSF411、TSF4421、XF42−A3161,TSF484、TSF431、YF33−100、YF33−3000、YF33−1M、TSF458−50、TSF433、TSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−5A、TSF451−10A、TSF451−50A、TSF451−100A、TSF451−350A、TSF451−1000A、TSF451−5000A、TSF437、TSF4440、TSF433、TSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−5A、TSF451−10A、TSF451−50A、TSF451−100A、TSF451−350A、TSF451−1000A、TSF451−5000A、TSF437、TSF4440、TSF433、TSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−5A、TSF451−10A、TSF451−50A、TSF451−100A、TSF451−350A、TSF451−1000A、TSF451−5000A、TSF437、TSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4446、TSF4452、TSF4460、TSF4600、TSF4700、TSF4701、TSF4702、TSF4703、TSF4704、TSF4705、TSF4706、TSF4707、TSF4708、TSF4709、TSF4450、TSF4730、XF42−B0970、FQF501等が例示される。更にダウコーニングアジア(株)製ペンタイッドA、ペンタイッドH、ペンタイッドM、ペンタイッドQ、ペンタイッドQ−N、ペンタイッドS、ペンタイッド7、ペンタイッドE−10、ペンタイッド29、ペンタイッド31、ペンタイッド32、ペンタイッド51、ペンタイッド54、ペンタイッド56、ペンタイッド57、DCZ−6018,DKQ8−8011等が例示される。更に信越シリコン(株)製非反応性シリコンオイル中、ポリエーテル変性シリコンオイルとして、KF−351、KF−352、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−618、KF−6011、KF−6015、KF−6004、X−22−4272,X−22−4952、X−22−6266、メチルスチル変性シリコンオイルとしてKF−410、アルキル変性シリコンオイルとしてKF−412、KF−413、KF−414、高級脂肪酸エステル変性シリコンオイルとしてKF−910、X−22−715、高級脂肪酸含有シリコンオイルとしてKF−3935、フッ素変性シリコンオイルとしてFL−5、FL−10、X−22−821、X−22−822、FL100等が例示される。
更に本発明は、石油系溶剤等の揮発性有機化合物(VOCS)を一切使用しない印刷物を提供することである。本発明により米国環境保護庁が提示しているVOC測定方法Metyod24(110℃、1時間の加熱による加熱残分測定)における熱重量減分を1%以下(水を除く)に制限することが可能となり、VOCフリーのインキおよび印刷物を提供することが可能となる。
さらに環境対応としてオフセットインキに含まれる石油系成分、乾生油の一部を大豆油またはその変性物に替えた大豆油インキでASA( American Soybean Association:アメリカ大豆協会)の認定基準をクリアーしたインキが要求されており本発明によりその要求基準を満たすことも可能である。
[実施例]
次に具体例により本発明を説明する。例中「部」とは重量部を示す。インキのタックは東洋精機(株)製インコメーターにてロール温度30℃、400rpm、1分後の値を測定した。β型銅フタロシアニン顔料の結晶型の測定にはX線回折装置を使用し、アスペクト比の測定には電子顕微鏡を使用した。
実施例樹脂R1
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコに中国ガムロジン98部、エタンスルフォン酸2部を仕込み窒素気流下で170℃2時間反応させる。2量体樹脂酸の重量%は38.8%であった。{東ソー(株)製ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(HLC8020で以下GPCと称す。)で測定した。}その後無水マレイン酸6.5部を仕込み170℃で2時間反応させたGPCで測定したところ無水マレイン酸の未反応物はなくディールスアルダー反応が終了してることを確認した。さらにグリセリン9.2部、ブチルエチルプロパンジオール5.2部を仕込み、徐々に昇温し240℃で10時間反応させその後13KPaの減圧度で5時間反応させた。(酸価20、重量平均分子量5.1万(重量平均分子量は東ソー(株)製ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(HLC8020)で検量線用標準サンプルはポリスチレンで測定した。)、融点152℃、AF5(日本石油化学(株)製印刷インキ用アロマーフリー5号ソルベント)での溶解性は40℃であった。尚、印刷インキ用溶剤との溶解性は次の方法で求められる。樹脂2g と印刷インキ用溶剤18g 、規定マグネット撹拌子を試験管に入れ全自動濁点測定装置{機器名ノボコントロール(NOVOCONTROL)社製ケモトロニック(CHEMOTORONIC)}で200℃まで昇温し溶解後、徐々に冷却し白濁しない最低温度を表す。従ってその最低温度は低いほうが良好な溶解性を示す。
以下同様に表1の様に実施例R2〜R5の樹脂を反応させた。
Figure 2007112966
比較例樹脂の合成:
ロジンフェノール樹脂の合成例(比較例樹脂CR1)
(レゾール型フェノール樹脂の合成)
攪拌機、還流冷却器、温度計付4つ口フラスコにp−オクチルフェノール206部、37%ホルマリン203部、キシレン250部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら加熱攪拌し、50℃で水酸カルシウム2.0部を水10部に分散させて、その分散液を添加し95℃に昇温し、同温度で3.5時間反応させた。その後、冷却し、硫酸で中和、水洗した。レゾールキシレン溶液層と水層を静置分離した。このレゾール型フェノール樹脂をレゾ−ル液とする。
(ロジンフェノ−ル樹脂の合成)
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、温度計付4つ口フラスコに窒素ガスを吹き込みながら、ロジン120部を仕込み、加熱攪拌し、200℃でレゾール液80部(80部は固形分換算)を滴下しながら約2時間かけて仕込み、その間水とキシレンを回収しながら反応させ、仕込み終了後、昇温し250℃でグリセリン6.0部、p−トルエンスルフォン酸0.6部を仕込み12時間反応させ、酸価が20以下になったので汲み出した。
本樹脂の重量平均分子量は4.5万、軟化点160℃であった。(比較例樹脂CR1)
注)*ロジンと反応するレゾ−ル液は固形分の重量部を示す。
*重量平均分子量は東ソー(株)製ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(HLC8020)で検量線用標準サンプルはポリスチレンで測定した。
(実施例顔料組成物P1)
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン80部と実施例樹脂R1を20部を加え80℃で1時間粉砕を行い、顔料組成物(P1)を得た。
(実施例顔料組成物P2〜P5)
表2に示した配合比率にて、実施例顔料組成物P1と同様に粉砕を行い、実施例顔料組成物(P2〜P5)を得た。
Figure 2007112966
さらに同様に粉砕を行い、表3に比較例顔料組成物CP1〜CP3を得た。
Figure 2007112966
(実施例ワニスV1)
上記実施例樹脂R1と同様の装置に、上記実施例樹脂R1を50部、大豆油15部、日本石油(株)製アロマフリーソルベント5号(AF5)34.5部、川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤(ALCH)0.5部を仕込み、窒素気流下で190℃1時間加熱反応させ、ワニス(V1)を得た。
(実施例ワニスV2〜V5)
表4に示した比率にて、実施例ワニスV1と同様に反応させ、実施例ワニスV2〜V5を得た。
Figure 2007112966
表5に同様に比較例ワニスCV1〜CV3を得た。
Figure 2007112966
実施例印刷インキI-1
上記実施例樹脂R1と同様の装置に、実施例顔料組成物P1を25部、実施例ワニスV1を66部を仕込み、窒素気流下で90℃2時間加熱混合した後、60℃の3本ロールミルで練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにAF5 8.1部、ナフテン酸マンガン0.9部を添加、調整し、タック9.4の枚葉印刷インキを作成した。α型銅フタロシアニン結晶の含有率は1%以下であり、アスペクト比は1.7であった。
実施例印刷インキI-2、比較例印刷インキCI-1
表6に示した配合比率にて、実施例印刷インキI-1と同様に、タック9.4の枚葉印刷インキを作成した。いずれのインキにおいてもα型銅フタロシアニン結晶の含有率は1%以下であり、アスペクト比は1〜2であった。
Figure 2007112966
Figure 2007112966
実施例印刷インキI-3〜I-4、比較例印刷インキI-2
表6、表7に示した配合比率にて、実施例印刷インキ1と同様に、タック9.4の枚葉印刷インキを作成した。いずれのインキにおいてもα型銅フタロシアニン結晶の含有率は1%以下であり、アスペクト比は1〜2であった。さらに、110℃1時間での加熱揮発分は1%以下であった。
実施例印刷インキI-5
上記実施例樹脂R1と同様の装置に、実施例顔料組成物P5で得られた顔料組成物29部、実施例ワニスV5を57部を仕込み、窒素気流下で90℃2時間加熱混合した後、60℃の3本ロールミルで練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにAF4を14部を添加、調整し、タック6.8のオフ輪印刷インキを作成した。α型銅フタロシアニン結晶の含有率は1%以下であり、アスペクト比は1.8であった。以下表6に示す。
比較例印刷インキI-3
表7に示した配合比率にて、実施例印刷インキI-5と同様に、タックが6.8のオフ輪印刷インキを作成した。
枚葉印刷試験評価
実施例I-1〜I-5
および比較例CI-1〜CI-3のインキを、三菱ダイヤ(I−4)枚葉印刷機(三菱重工(株)製)にて10,000枚/時で用紙をSKコート 4/6 90kg(日本製紙(株)製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、印刷物のベタ着肉状態、光沢および地汚れを比較した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造(株)製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よりも2%高い水ダイヤル値で印刷を行った。結果を表6、表7に示した。
(注1):(株)村上色彩技術研究所製光沢計グロスメーターモデルGM−26にて60°光沢を測定した。
オフ輪印刷試験評価
実施例I-3および比較例I-3のインキを、三菱BT2−800NEOオフ輪印刷機(三菱重工(株)製)にて800rpmで用紙をNPIコート紙66.5kg(日本製紙(株)製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、印刷物のベタ着肉状態、光沢および地汚れを比較した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造(株)製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よりも2%高い水ダイヤル値で印刷を行った。結果を表7に示した。
(注1):(株)村上色彩技術研究所製光沢計グロスメーターモデルGM−26にて60°光沢を測定した。
本発明に係わる、製造方法により得られた顔料組成物は、分散性に優れており、非芳香族系溶剤および植物油を用いて調整された印刷インキ、さらには揮発性溶剤を含有せず植物油成分からなる印刷インキとして優れた顔料分散性および印刷適性を提供することができる。また、より低コストで緑味のβ型銅フタロシアニン顔料を提供することが可能である。
さらにホルムアルデヒドを使用せず作業環境が向上し、中国ガムロジン(単量体樹脂酸)では印刷インキに必要な重量平均分子量2万以上にならないが重合ロジン(2量体樹脂酸重量%/単量体樹脂酸重量%=60/40))を使用すると分子量が上がる。しかしコストが重合ロジン(本特許出願時の市場価は¥200〜300/Kg)は中国ガムロジン(本特許出願時の市場価は¥100〜150/Kg)の2倍になる。表1の実施例樹脂は低コストの中国ガムロジンを出発原料にして2量体樹脂酸を製造し引き続きアルキッド樹脂を製造することにより、本発明のアルキッド樹脂またはそれを使用した印刷インキはより低コストで生産が可能であり、産業発達に寄与出来る。

Claims (9)

  1. {粗製銅フタロシアニン(A)}100重量%に対して、{90〜99.9重量%ロジン類を0.01〜10重量%スルフォン酸化合物を触媒にし100〜300℃で0.1〜20時間、無溶媒または溶媒10重量%以下で反応させてなる多量体樹脂酸組成物(a)を10〜85重量%、重合ロジン(b)または石油樹脂(c)のいずれか1以上を0〜40重量%、多塩基酸(d)を3〜50重量%、アルコール化合物(e)を3〜50重量%を150〜300℃で反応させてなるアルキッド樹脂(B)}を20〜80重量%添加し乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法。
  2. 多塩基酸(d)がα、β不飽和カルボン酸であるアルキッド樹脂(B)を含む請求項1記載の顔料組成物の製造方法。
  3. アルコール化合物(e)がポリオールを含むアルコール化合物である請求項1または2記載の顔料組成物の製造方法。
  4. 反応過程の一部を0〜70KPaの減圧下で反応させてなるアルキッド樹脂(B)を含む請求項1ないし3記載の顔料組成物の製造方法。
  5. 重量平均分子量が1〜20万であるアルキッド樹脂(B)を含む請求項1ないし4いずれか記載の顔料組成物の製造方法。
  6. 融点が150〜180℃であるアルキッド樹脂(B)を含む請求項1ないし5いずれか記載の顔料組成物の製造方法。
  7. 請求項1ないし6記載の方法により得られた顔料組成物を印刷インキ用溶剤、植物油またはその脂肪酸エステル、またはワニス中、80〜170℃で加熱することを特徴とする、アスペクト比が1〜2であるβ型結晶の銅フタロシアニン粒子を含有する印刷インキ。
  8. 110℃1時間での加熱揮発分が1%以下である請求項7記載の印刷インキ。
  9. 基材上に請求項7または8記載の印刷インキを印刷してなる印刷物。








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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007204677A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Arakawa Chem Ind Co Ltd 顔料コーティング剤、被覆顔料、および印刷インキ組成物
JP2014172897A (ja) * 2013-03-13 2014-09-22 Arakawa Chem Ind Co Ltd 重合ロジンエステルの製造方法および該方法により得られる重合ロジンエステル
JP2019178323A (ja) * 2017-12-25 2019-10-17 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ用ロジン変性樹脂とその製造方法、活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ用ワニス、活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ、及び印刷物

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