JP2510891Y2 - 二輪車輌の駐車装置 - Google Patents

二輪車輌の駐車装置

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JP2510891Y2
JP2510891Y2 JP1993011307U JP1130793U JP2510891Y2 JP 2510891 Y2 JP2510891 Y2 JP 2510891Y2 JP 1993011307 U JP1993011307 U JP 1993011307U JP 1130793 U JP1130793 U JP 1130793U JP 2510891 Y2 JP2510891 Y2 JP 2510891Y2
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定夫 並木
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横浜特殊船舶株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は二輪車輌の駐車装置、即
ち原動機付自転車或は自動二輪車の駐車装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、二輪車特に原動機付自転車或
は自動二輪車の駅前放置等の放置問題を解消する目的
で、二輪車用の駐車装置が種々提案されている。前記原
動機付き自転車に関しては、婦女子等の利用者が大変多
いことから、簡単な操作で、安全に、確実に出し入れ出
来る駐車装置でなくては利用してもらえないと云う問題
がある。
【0003】本来この手の駐車装置は、二輪車輌の何処
か一部分を引っ掛けるだけで簡単に駐車可能と成るもの
でなくては成らない。そこで当考案者は先に考案した
開昭63−202585号、実開昭63−202586
号、実開平1−103489号に於いて、二輪車輌のハ
ンドルグリップ部を引っ掛けるだけで簡単に駐車可能と
成る駐車装置を提案している。またこの他にも、特願平
3−167082号の二輪車の駐車装置が開示されてい
【0004】実開昭63−202586号は、支持杆の
一端を床面に枢着し、該枢着部に支持杆の揺動角度の規
制手段を設けると共に、他端に二輪車輌のハンドルグリ
ップを係止捕捉して二輪車輌を支持するグリップ捕捉部
を設けて成る二輪車輌の駐車装置である。
【0005】当該駐車装置を使用するには、支持杆のあ
る方向に二輪車輌のハンドルを動かし、曲げられた側の
ハンドルグリップを支持杆の端部に取付けられている環
状のグリップ捕捉部に挿入係止させ、車体を支持杆の揺
動角度の規制手段により保持された支持杆に持たせ掛け
るようにする。これにより二輪車輌のスタンドを立てる
ことなく支持することができ、二輪車輌の駐車が安全か
つ容易にしかも整然と行ない得るのである。
【0006】上述した支持杆のある方向(通常は左側で
ある)に二輪車輌のハンドルを曲げる理由は、二輪車輌
のハンドルをロックして鍵を掛けるためであり、この曲
げる角度は二輪車輌の種類毎に多少違って設定されてい
ると考えてよい。
【0007】また、ハンドルグリップを環状のグリップ
捕捉部に挿入係止させた後、支持杆を奥へ移動させて収
納する構成のものとして、実開昭63−202585号
及び実開平1−103489号が開示されている。これ
等は、案内軌条に添って移動可能で二輪車輌の前車輪を
捕捉し該車輪を所要量所定の方向に曲げ得る前車輪捕捉
部を有する前車輪載置ベースと、該前車輪載置ベースに
一端を枢着し該枢着部に揺動角度の規制手段を設けると
共に他端に二輪車輌のハンドルグリップを係止捕捉して
二輪車輌を支持するグリップ捕捉部を備えた支持杆と、
から成る二輪車輌の駐車装置である。また、特願平3−
167082号は、ハンドルグリップを挟持し得るグリ
ップ捕捉部を具えている
【0008】上記二輪車輌の駐車装置は、支持杆をもっ
て前輪載置ベースを案内軌条に添って手前側に引出し、
このベース上に二輪車輌の前車輪を乗り上げさせ、前車
輪の向きを所定方向に所要角度だけ曲げて前車輪を捕捉
し、曲げられた側のハンドルグリップを支持杆の端部に
取り付けられているグリップ捕捉部に係止捕捉させた
後、支持杆の揺動角度の規制手段により保持された支持
杆に持たせ掛けることで二輪車輌のスタンドを立てるこ
となく二輪車輌を支持させ、この状態で二輪車輌の乗っ
ている前輪載置ベースを二輪車輌の座席後部等を押すこ
とにより案内軌条の後方まで移動させて駐車させるよう
に操作するものである。
【0009】この一連の操作中、前輪のキーロックは、
前輪載置ベースを案内軌条の後方に移動させる以前の、
前輪が所要角度だけ曲げられて捕捉された際に行われる
のであるが、前記所要角度とは二輪車輌の種類毎に異な
るキーロック可能なハンドル角のことである。このキー
ロック可能なハンドル角が二輪車輌毎に異なっていて
も、前車輪捕捉部は各種ハンドル角に対応することが可
能である。
【0010】上述した如く、二輪車輌の乗っている前輪
載置ベースを案内軌条の奥まで移動させるに際し、車体
が支持杆に支えられていることにより車体の傾倒を気に
する必要がなく、単に座席後部等に手を当てて押すだけ
で後車輪の回転に助けられて移動させられるので、この
操作にも殆ど力が要らない。また出車に際してはまず二
輪車輌の乗っている前輪載置ベースを案内軌条の前方手
前側に移動させた後、普通の姿勢でキーロックを解除
し、ハンドルをもって二輪車輌を起し、ハンドルグリッ
プを前記グリップ捕捉部から外して、前車輪をベース上
から降ろすように操作する。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】上述の駐車装置は何れ
も、左右に既に他の二輪車輌が駐車している状態でも、
他の二輪車輌に影響を与えることなく二輪車輌の駐車及
び出車が安全かつ容易にしかも整然と行い得る、と云う
効果を有するのであるが、同時に次のような問題点を抱
えていることが分かった。即ち:
【0012】(1)二輪車輌を床面から二輪車輌のハン
ドルグリップの高さまである長さの唯1本の支持杆に持
たせ掛けることで、スタンドを立てることなく支持させ
ているため、支持杆の強度と共にその安定性に対して不
安が生じている。
【0013】(2)このため、支持杆を太くすると駐車
装置全体の重く成るため、取り扱い難いものと成る。支
持杆の枢着部の強度も上げなくては成らなく成る。
【0014】(3)支持杆の揺動角度の規制手段により
保持された支持杆に持たせ掛けることで、スタンドの操
作なしに二輪車輌を支持させているが、揺動角度の規制
手段にも二輪車輌の全重量が掛かって来る場合があり、
長尺の支持杆では梃子の原理によって前記揺動角度の規
制手段に大きな力が掛かるため、この部位の強度を更に
高めてやる必要がある。当該揺動角度の規制手段は、支
持杆が床面に倒れたりした場合に、支持杆をわざわざ引
き起こさなければ成らなく成ることを、未然に防止する
ための機構でもある。
【0015】(4)床面からハンドルグリップ位置まで
の長さを有する支持杆は、特にグリップ捕捉部での揺動
距離が大きく成るために不安定の感がある。
【0016】(5)隣り合う駐車二輪車同志で接触し合
うことのないように設置することが可能ではあるが、各
々の駐車装置間には何等仕切りがないため、不安を感ず
ることがある。隣り合う二輪車輌の境には、何等かの間
仕切りを設けることが望ましい。
【0017】(6)また上述した駐車装置の内、実開昭
63−202585号、実開平1−103489号に於
いては、案内軌条に添って移動可能な前車輪載置ベース
の片側のみが1本の案内軌条によりガイドされているた
め、案内軌条の側に二輪車輌の全重量が掛かるような場
合には、前車輪載置ベースの他方の側が床面から浮き上
がって終う問題がある。この場合案内軌条は、前車輪載
置ベースの両側に設けないと安定しないものと思考され
る。
【0018】本考案は、上述した種々問題点の解決を課
題とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決は、次の
ように構成することによって達成される。尚下記項番1
乃至3は作用の説明の項の項番1乃至3に各々対応して
いる
【0020】1.支柱によって床から離して、床面と略
平行に横設された案内軌条に沿って移動可能に設けられ
た台車に支持腕を取り付け、該支持腕の先部分に二輪車
輌のハンドルの一方のハンドルグリップ部分を捕捉し得
るグリップ捕捉部を取り付けて成り、且つ支持腕とグリ
ップ捕捉部との組が全体として台車に対して少くとも前
後方向に傾斜自在であると共に、グリップ捕捉部が支持
腕周りに回動自在に設けられていることを特徴とする、
二輪車輌の駐車装置
【0021】2.上記1に於いて、案内軌条が二輪車輌
の略サドルの高さに、床面と略平行に横設されていると
共に、支持腕が台車に対し前後方向に傾斜自在に立設さ
れており、グリップ捕捉部が支持腕の先部分に、支持腕
周りに回動自在に取り付けられていることを特徴とする
二輪車輌の駐車装置
【0022】3.上記1に於いて、案内軌条が二輪車輌
のハンドルよりも高い位置に、床面と略平行に横設され
ていると共に、支持腕が台車に対して方向自在に垂下さ
れており、グリップ捕捉部が支持腕の先部分に支持腕に
対して方向自在に取り付けられていることを特徴とする
二輪車輌の駐車装置
【0023】
【作用】本考案を使用するには、グリップ捕捉部を回動
自在に取り付けた支持腕が案内軌条の手前側にあるの
で、駐車させる二輪車輌の前輪をこの位置まで進入さ
せ、ハンドルの一方のハンドルグリップ部分をグリップ
捕捉部で捕捉させ、二輪車輌のスタンドを立てることな
く支持腕で傾斜状態に保持させる。この後二輪車輌の座
席後部等に手を当てて押し出し、グリップ捕捉部共々台
車を案内軌条の後方まで移動させるように操作すると駐
車完了と成る。また必要に応じて、ハンドルを所要角度
だけ左に切ってキーロックを行えばよい。
【0024】本考案では、二輪車輌の傾倒荷重を、最終
的には強固な案内軌条がしっかりと受け支えるため、安
心して駐車操作を行うことが出来る。
【0025】前記案内軌条は、床から離して横設されて
いるため、案内軌条に沿い移動可能な支持杆はその寸法
が短く、強度と安定性に優れる。また支持杆の枢着部の
強度もそれ程大きく取らなくて済む。引例に必須の揺動
角度の規制手段は、支持杆が取扱易い位置に在るため不
要と成っている。支持杆の寸法が短かくて済むため、安
定した動作が可能である。また前記案内軌条は、二輪車
輌の境の間仕切りとしての役割を担う。そして、引例の
ような前車輪載置ベースを本構成に付加させることも可
能であるが、この場合前車輪載置ベースは二輪車輌の傾
倒荷重を受ける支持杆とは無関係に設けられているた
め、二輪車輌の傾倒荷重を直接的に受けることがなく、
安定した動作を行い得る。
【0026】
【実施例】次に、本考案の実施例に付き図面に基づいて
説明するが、本考案は特にこれらの実施例にのみ限定さ
れるものではない。
【0027】本考案第1実施例の二輪車輌の駐車装置
は、図1乃至図6に示すように、二輪車輌の全長に略等
しい長さの案内軌条2が、載置台10上に立設した2本
の支柱 1,1により、二輪車両の略サドルの高さだけ床
面から離して、床面と略平行に横設され、当該案内軌条
2を形成するH型鋼の両端はストッパ20を具え、当該
案内軌条2に、台車3上に設けられたグリップ捕捉具4
が前後方向に移動可能に取り付けられている。
【0028】前記台車3は、図2及び図3に表すよう
に、ブリッジ31の両側に垂直に固定した軸受け30を
有し、該軸受け30は逆T字形状を呈し、下側両端に滑
車33が回転自在に取り付けられている。また、軸受け
30の上端部に開孔された軸孔32に、回動軸41がス
リーブと共に回動自在に軸支され、該回動軸41の一端
部にパイプ状の副支持杆40が垂直に固定され、該副支
持杆40は回動軸41で揺動自在であり、副支持杆40
に主支持杆42が、垂直方向に摺動自在且つ回動自在に
挿着され、該主支持杆42の頂部には取付部材43が設
けられ、取付部材43には、ハンドルグリップを捕捉す
る捕捉具45が、操作グリップ46と共に取付杆44で
回動自在に取り付けられて、グリップ捕捉具4(図4参
照)が構成されている。本実施例の場合、副支持杆4
0、回動軸41、主支持杆42、取付部材43、取付杆
44は全体で支持腕を構成している。またグリップ捕捉
具4は支持腕の一部である取付杆44の軸周りに回動自
在に設けられている
【0029】前記捕捉具45は略方形の枠状をなし、こ
れが円柱状のハンドルグリップ81と都合よく係合し得
る如く曲げられている。また、図3で明らかなように、
前記台車3は4個の滑車33で前記H型鋼の案内軌条2
内に転動自在に嵌め込まれており、その転動至端が前記
ストッパ20と成っている。前記操作グリップ46は手
前側に向けて設けられ、駐車操作を行う者が握り易いよ
うに成っている。
【0030】本実施例の二輪車輌の駐車装置は、図5及
び図6に示すように、グリップ81の捕捉具45を取り
付けた正副支持杆40,42が案内軌条2の手前側にあ
るので、駐車させる二輪車輌8の前車輪80をこの位置
まで進入させ、操作グリップ46を操って、正副の支持
杆40,42の前後方向への傾斜角度、この軸回りの回
転角度や軸方向への伸縮距離の調節を行いつつ(本実施
例ではこのような操作 を行い得る状態を、グリップ捕捉
部が回動自在であると称している)、ハンドル82のグ
リップ81を捕捉具45に挿入して捕捉し、二輪車輌8
のスタンドを立てることなくしっかりと傾斜保持する
この後、二輪車輌8の座席後部等に手を当てて押し出す
と、台車3がその滑車33部によって案内軌条3を後方
に向けて滑動し、二輪車輌8自体も前後輪で移動し、奥
まで押し込まれて駐車操作完了と成る。最後に二輪車輌
8のハンドルを所要角度だけ左に切ってキーロックを行
うようにする。この駐車状態より二輪車輌8を取り出す
時には、上述した駐車時とは逆の方法でその取り出しが
容易に行える。
【0031】本実施例によれば、二輪車輌8の車体全体
を支えようとする場合とは異なり、二輪車輌8は捕捉具
45を介して正副の支持杆40,42によってハンドル
82部分だけで傾斜状態に支えられ倒れることがなく
操作はグリップ81を捕捉具45に挿入するだけである
から、極めて容易かつ安全であり駐車操作自体に余り力
が要らない。
【0032】而も、二輪車輌8の傾倒荷重を最終的には
強固な案内軌条2がしっかりと受け支えるため、安心し
て駐車操作を行うことが出来る。また前記案内軌条2は
床面から離して二輪車輌8の座席の高さあたりに横設さ
れているため、案内軌条2に沿い移動可能な正副の支持
杆40,42はその全長が短く、強度と安定性に優れて
いる。また正副の支持杆40,42の枢着部の強度もそ
れ程大きく取らなくて済み、従来のような揺動角度の規
制手段は、正副の支持杆40,42が取扱易い位置に在
るため不要と成っている。更に、前記案内軌条2は、隣
り合って駐車される二輪車輌8の境の間仕切りとしての
役割を担い、両隣の二輪車輌8に注意を払うことなく、
独立して円滑に駐車操作を行うことが出来る。
【0033】次に、本考案第2実施例の二輪車輌の駐車
装置を、図7を利用して説明する。上述の第1実施例で
は、二輪車輌8の座席後部等に手を当てて押し出すと、
台車3がその滑車33部により案内軌条3を後方に向け
て滑動し、二輪車輌8自体も前後輪で移動し、奥まで押
し込まれて駐車完了と成るので、この後二輪車輌8のハ
ンドルを所要角度だけ左に切ってキーロックを行うよう
にしているが、この時の前車輪80の位置に、本実施例
では予め前輪載置ベース9をピン90で床面に前記所定
角度だけ左に向けて固定している。前輪載置ベース9
は、横断面コ字状で上方及び前後方向が開放された枠体
であり、両側板を上方に向けて多少開いた状態とすると
共に、両側板の間隔を前車輪80の横幅よりも大きめに
設定して、その内部で前車輪80の向く方向をある程度
自由にし、二輪車輌毎に異なるキーロック可能なハンド
ル角に対応出来るようにしている。尚、案内軌条2、台
車3及びグリップ捕捉具4の構成に関しては、上述第1
実施例に倣うものである。
【0034】さて、二輪車輌8の座席後部等に手を当て
て押し出し、台車3がその滑車33部により案内軌条3
を後方に向けて滑動し、二輪車輌8が奥まで押し込まれ
て、駐車完了と成る直前に、二輪車輌8の前車輪80が
当該前輪載置ベース9に入り込み、所定角度だけ左に向
けて固定された前輪載置ベース9に誘導されて、二輪車
輌8のハンドル82が自動的に左側に切られる、と云う
効果を有する。ここで二輪車輌8はキーロックが可能と
成るのである。
【0035】尚、当該前輪載置ベース9をピン90で床
面に固定して終うのではなく、回動軸にて所要角度だけ
回転自在に取り付けることも好ましく、回動軸にはバネ
材を組み込み、その付勢力によって所謂角度ガバナー効
果を出させるようにすることなども好ましい。
【0036】ところで、当考案者は先に考案した実開昭
63−202585号、実開昭63−202586号、
実開平1−103489号の内、実開昭63−2025
85号、実開平1−103489号に於いては、案内軌
条に添って移動可能な前車輪載置ベースの片側のみが1
本の案内軌条によりガイドされているため、案内軌条の
側に二輪車輌の全重量が掛かるような場合には、前車輪
載置ベースの他方の側が床面から浮き上がって終う問題
があり、前車輪載置ベースの安定のためには、案内軌条
を前車輪載置ベースの両側に設ける必要がある、と考え
られる。実開昭63−202585号及び実開平1−1
03489号では、前車輪載置ベース上に支持杆が直接
的に取り付けられているが、この点にも再考の余地があ
るものと考えられる。
【0037】本考案第3実施例の二輪車輌の駐車装置
は、図8に示すように、案内軌条2、台車3及びグリッ
プ捕捉具4の構成に関しては、上述第1実施例に倣うの
であるが、特に台車3の滑車33の前後方に、案内軌条
2に嵌め込まれ前後方向に転動可能な滑車99を軸支す
る断面コ字形状の軸受98より垂下する、L字形の連結
杆97が左側面部に取り付けられた前車輪載置ベース9
1を具え、該前車輪載置ベース91は、断面コ字状のベ
ースプレート92の両側片の内側に計4個の滑車93が
取り付けられ、前記ベースプレート92の前端部には車
上げ用のスロープ94が設けられ、またベースプレート
92の後端側には二輪車輌8の前車輪80を落し込ませ
ることにより捕捉する前輪捕捉孔95が開孔され、ベー
スプレート92の後端縁には前進制止部材であるストッ
パ96が立設されている。尚、前記前輪捕捉孔95の後
縁部の形状は、ここに落し込む前車輪80が後縁部に当
接して自然に左へ曲ろうとする傾向を付与されるような
緩いカーブ状を呈する。
【0038】本実施例の二輪車輌の駐車装置は、前車輪
載置ベース91が案内軌条2の手前側にあり、駐車させ
る二輪車輌8の前車輪80を、車上げ用のスロープ94
からベースプレート92上に押し上げて、前輪捕捉孔9
5に落し込み、前車輪80を左に曲げるようにする。こ
の時、上述した前輪捕捉孔95の切欠形状によって、自
然に前車輪80が左へ曲ろうとする傾向が生ずるため、
多少のサポートをするだけで前車輪80を左に曲げるた
めの力が余り要らないと云う特長がある。また本実施例
では前進制止部材としてのストッパ96を設けている
が、ストッパ96は前車輪80を車上げベースプレート
92上に押し込み過ぎた場合に前輪捕捉孔95から勢い
余って飛び出すのを制止する役目を担っている。
【0039】次いで、ハンドル82の所でキーロックを
行った後、左側のハンドルグリップ81を、第1実施例
同様にして、捕捉具45の操作グリップ46を持って、
正副の支持杆40,42の傾倒角度を回動軸41回りに
調節したり、主支持杆42を副支持杆40の長さ方向に
摺動させると共に、副支持杆40に対し主支持杆42を
回動させたり、伸縮させたり、また取付杆44を中心に
してグリップ捕捉具4を回動させて調節しつつ、前記グ
リップ捕捉具45に挿入することにより、左側のハンド
ル82のグリップ81を捕捉して、二輪車輌のスタンド
を立てることなく、二輪車輌を傾斜状態で保持する
【0040】この後、二輪車輌8が乗っている前輪載置
ベース91及びグリップ捕捉具45を、二輪車輌8の座
席後部等に手を当てて押し出し、案内軌条2の後方まで
移動させるように操作すると、この一連の駐車操作が完
了と成る。
【0041】尚、この場合前車輪載置ベース91は、二
輪車輌8の傾倒荷重を受ける正副の支持杆40,42と
は無関係に案内軌条2に取り付けられているため、上述
したように案内軌条2を前車輪載置ベース91の両側に
設ける必要がなく、二輪車輌8の傾倒荷重を直接的に受
けることがなく、安定した動作を行い得ることが特長で
ある。
【0042】尚、本実施例では、前輪捕捉孔95の切欠
形状によって、自然に前車輪80が左へ曲ろうとする傾
向を生ずるように構成してはいるが、特にこの傾向を付
与しなくてもよいため、前輪捕捉孔の形状はこれに限定
されず、例えば円形状のものや、ハンドル82のキーロ
ックの角度を考慮した略35度の左傾斜を有し、且つハ
ンドル82の角度調節に支障のないように横幅に多少余
裕を持たせた方形状のものなどでもよい。また前輪捕捉
孔95は開孔部であるが、孔ではなく凹部等で構成する
ことも出来る。また前輪載置ベース91の両側の滑車9
3を載せるためのレールを床面に形成することも出来
る。
【0043】次に、本考案第4実施例の二輪車輌の駐車
装置は、図9に示すように、案内軌条2、グリップ捕捉
具4の構成に関しては、上述第1実施例に倣うのである
が、台車3に関し、前記ブリッジ31の副支持杆40方
向への延長としてストッパ板34を設け、正副の支持杆
40,42が垂直に立っている時の回動軸41の両側に
止めピン5を水平に突設して成るものとしている。
【0044】即ち、止めピン5は、本駐車装置に二輪車
輌8が駐車されていない時に、正副の支持杆40,42
が前後何れかの方向に完全に倒れてぶら下がった状態に
成って終うのを阻止する役目を担っている。
【0045】更に、左側のハンドル82のグリップ81
をグリップ捕捉具4で捕捉して二輪車輌8の車重を受け
る際にも、正副の支持杆40,42の揺動角度の規制手
段としての止めピン5がストッパ板34に突当るため、
正副の支持杆40,42は、二輪車輌8のスタンドを立
てずとも、実に安定した状態で二輪車輌を傾斜保持する
ことが出来る
【0046】尚、本実施例では、正副の支持杆40,4
2の枢着部に揺動角度の規制手段として止めピン5を用
いたが、正副の支持杆40,42をある程度の傾斜角以
上に倒れなくするものであればいいので、上記止めピン
5のみに限定されない。
【0047】同様に、本考案第5実施例では、図10に
示すように、捕捉具45の形状を、くの字形状に緩やか
に湾曲した略方形の枠状とし、また操作グリップ47を
前記取付部材43の手前側に取り付けたことを特徴とし
ている。
【0048】本実施例が明らかとするように、捕捉具4
5の形状は任意であり、また上述した実施例のように特
に枠状である必要もない。一例2本のゴムロールでグリ
ップ82を挟み付けるような構成等々としてもよい。ま
た操作グリップ47の形状や取付位置に関しても、特に
限定されないものである。
【0049】次に、図11及び図12は、本考案の第6
実施例を表すが、二輪車輌の全長に略等しい長さのチャ
ンネル材より成る案内軌条21が、載置台10上に立設
した2本の支柱1,1によって、二輪車輌8のハンドル
82の位置よりも高い場所に床面と略平行に横設され
該案内軌条21から垂下されたグリップ捕捉具7が、前
後方向に移動可能に取り付けられている。
【0050】案内軌条21は、その下面中央長手方向に
条孔22が開孔され、案内軌条21に転動可能に内蔵さ
れたゴムローラ6の軸60から前記条孔22を抜けて垂
下する懸垂杆61の下端部に、接続具71を介して取り
付けられたバネアーム70の先端部分に、継手72を介
してグリップ捕捉具7が方向自在に設けられている。前
記継手72は、図12で示す通り、継手72に掘設され
た球穴73に、自在球74が嵌め合わされて、取付杆4
4は継手72に対して、方向自在に角度を変えることが
出来るように成っている。また、前記バネアーム70
は、二輪車輌8のハンドル82が来る辺りにグリップ捕
捉具7が位置するようにカーブしており、そのバネ力に
より多少の屈曲操作が可能である。即ち、本実施例に於
いてはゴムローラ6及び該ゴムローラ6の軸60が台車
であり、懸垂杆61及びバネアーム70が支持腕であ
り、懸垂杆61及びバネアーム70が軸60によって傾
斜自在であり、且つバネアーム70自体が方向自在であ
る。また、後述する捕捉具45は、バネアーム70の先
部分に対し継手72を介して方向自在に取り付けられて
いる
【0051】本実施例の二輪車輌の駐車装置は、二輪車
輌8のグリップ81の捕捉具45を取り付けたグリップ
捕捉具7が案内軌条21の手前側にあるので、駐車させ
ようとする二輪車輌8の前車輪80をこの位置まで進入
させ、二輪車輌8のハンドル82よりも高い位置からバ
ネアーム70により垂下している操作グリップ46を操
り、バネアーム70の方向を調節しつつ、ハンドル82
のグリップ81を捕捉具45に挿入して捕捉し、二輪車
輌8をバネアーム70に持たせ掛けるようにして、二輪
車輌8のスタンドを立てることなく保持するよう操作す
。この後二輪車輌8の座席後部等に手を当てて奥の方
に押し出すと、ゴムローラ6が案内軌条21を後方に向
けて転動し、二輪車輌8自体も前後輪で移動し、奥まで
押し込まれて駐車完了と成る。バネアーム70は非常に
強力であるために、二輪車輌8の傾倒荷重をしっかりと
支持することが出来る。最後に、二輪車輌8のハンドル
を所要角度だけ左に切ってから、キーロックを行うよう
にする。この駐車状態より二輪車輌8を取り出すには、
上述した駐車時とは逆の方法で容易に行える。
【0052】本実施例によれば、二輪車輌8は捕捉具4
5を介してバネアーム70によってハンドル82部分だ
けで支えられ傾斜状態にあるも倒れることがなく、その
操作はグリップ81を捕捉具45に挿入するだけである
から、極めて容易かつ安全であって、駐車操作自体に余
り力が要らないように成る。
【0053】尚、本実施例の案内軌条21からは、2台
分のグリップ捕捉具7を左右に振り分けて垂下させる構
成もまた可能である。
【0054】尚、本考案は上述実施例に限定されないか
ら、例えば、案内軌条は二輪車輌の右側に設置してもよ
く、1本の案内軌条にその両側に向けて2台のグリップ
捕捉具を設けることも出来、案内軌条の形態や材料等は
特に限定されず、案内軌条は建築物の壁面に設けること
も、梁を利用することも可能であるため、支柱の概念に
は壁面や梁等々を含めてよく、グリップ捕捉部の構成も
任意であり、グリップ捕捉部と案内軌条との係合構造も
任意であり、またグリップ捕捉部の前後移動のためにモ
ータドライブ機構を具えることも出来る。
【0055】
【考案の効果】以上、本考案は、支柱によって床から離
して、床面と略平行に横設された案内軌条に沿って移動
可能に設けられた台車に支持腕を取り付け、該支持腕の
先部分に二輪車輌のハンドルの一方のハンドルグリップ
部分を捕捉し得るグリップ捕捉部を取り付けて成り、且
つ支持腕とグリップ捕捉部との組が、全体として台車に
対して少くとも前後方向に傾斜自在であると共に、グリ
ップ捕捉部が支持腕周りに回動自在に設けられて成る二
輪車輌の駐車装置とすることで、ハンドルの一方のハン
ドルグリップ部分をグリップ捕捉部に挿入するだけで、
二輪車輌を支持腕で傾斜状態に保持することが出来、二
輪車輌の傾倒荷重を最終的には強固な案内軌条がしっか
りと受け支えるため、安心して駐車操作を行うことが出
来、しかも前記案内軌条は、床から離して横設されてい
るため、案内軌条に沿って移動可能な支持杆はその寸法
が短くて済み、各部の強度と安定性に優れ、また案内軌
条は本駐車装置の間仕切りとしての役割を有するため、
両隣の二輪車輌に注意を払うことなく、独立して円滑に
駐車操作を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の斜視図である。
【図2】同実施例の台車3の斜視図である。
【図3】同実施例の断面図である。
【図4】同実施例のグリップ捕捉具4の斜視図である。
【図5】同実施例の使用状態説明図である。
【図6】同実施例の使用状態説明図である。
【図7】第2実施例の斜視図である。
【図8】第3実施例の斜視図である。
【図9】第4実施例の斜視図である。
【図10】第5実施例の斜視図である。
【図11】第6実施例の部分切欠斜視図である。
【図12】同実施例の継手72部分の断面図である。
【符号の説明】
1 支柱 2 案内軌条 20 ストッパ 21 案内軌条 3 台車 33 滑車 34 ストッパ板 4 グリップ捕捉具 40 副支持杆 41 回動軸 42 主支持杆 45 捕捉具 46 操作グリップ 47 操作グリップ 5 止めピン 6 ゴムローラ 61 懸垂杆 7 グリップ捕捉具 70 バネアーム 81 グリップ 9 前輪載置ベース 91 前輪載置ベース 92 ベースプレート 93 滑車 94 スロープ 95 前輪捕捉孔 97 連結杆 98 軸受 99 滑車

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支柱により床から離して、床面と略平行
    に横設された案内軌条に沿って移動可能に設けられた台
    車に支持腕を取り付け、該支持腕の先部分に二輪車輌の
    ハンドルの一方のハンドルグリップ部分を捕捉し得るグ
    リップ捕捉部を取り付けて成り、且つ支持腕とグリップ
    捕捉部との組が全体として台車に対して少くとも前後方
    向に傾斜自在であると共に、グリップ捕捉部が支持腕周
    りに回動自在に設けられていることを特徴とする、二輪
    車輌の駐車装置
  2. 【請求項2】 案内軌条が二輪車輌の略サドルの高さ
    に、床面と略平行に横設されていると共に、支持腕が台
    車に対し前後方向に傾斜自在に立設されており、グリッ
    プ捕捉部が支持腕の先部分に、支持腕周りに回動自在に
    取り付けられていることを特徴とする、請求項1の二輪
    車輌の駐車装置
  3. 【請求項3】 案内軌条が二輪車輌のハンドルよりも高
    い位置に、床面と略平行に横設されていると共に、支持
    腕が台車に対して方向自在に垂下されており、グリップ
    捕捉部が支持腕の先部分に支持腕に対して方向自在に取
    り付けられていることを特徴とする、請求項1の二輪車
    輌の駐車装置
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