JP2020025810A - 燻製調理器及び燻製の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造できる装置及び方法を提供する。【解決手段】制御部30は、調理槽10内において食材11が調味液12に浸漬された状態で、圧力調整部19を制御して調理槽10内を減圧した後に復圧させる下味付け工程と、排出部により調理槽10から調味液12を排出する排出工程と、調理槽10内に食材11が収容される一方で調味液12は収容されていない状態で、圧力調整部19及び昇温器H1の少なくとも一方を制御して調理槽10内の減圧及び復圧、並びに、調理槽10内の昇温のうちの少なくとも一方を行う乾燥工程と、調理槽10内に食材11が収容される一方で調味液12は収容されていない状態で、燻煙供給部20を制御して調理槽10内に燻煙を供給する燻製工程と、を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、燻製調理器及び燻製の製造方法に関する。
従来、食材を燻製とすることにより、食材に独特の風味をもたせたり、食材に殺菌作用を付与することが知られている。
一般的に、燻製を製造するためには、下味付け工程、乾燥工程及び燻製工程を行う必要があり、通常、数日乃至一週間といった長い期間が必要となる。これに鑑み、例えば特許文献1は、燻製を短時間で製造することができる装置を開示している。
具体的には、特許文献1に記載の装置は、食材が収容される処理槽と、この処理層内の減圧手段と、減圧された処理槽内の復圧手段と、食材への含浸用気体を貯留または発生させ、復圧手段による復圧中に含浸用気体を処理槽内へ導入する含浸用気体供給源とを備える。特許文献1に記載の装置によれば、食材に含浸用気体を有効に含浸させることができる旨が特許文献1に記載されている。
特開2005−312348号公報
ところで、食材の種類によっては、十分な燻製の味わいを得るために、燻製にする前に食材の下味付け及び乾燥を行う必要があるものもある。このため、食材の下味付け及び乾燥を行わない特許文献1に記載の装置では、十分な燻製の味わいを持つ燻製が得られない場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされた発明であり、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造できる装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る燻製調理器は、食材及び調味液を収容可能な調理槽と、前記調理槽内の前記調味液を排出可能な排出部と、前記調理槽内を減圧及び復圧可能な圧力調整部と、前記調理槽内を昇温させる昇温器と、前記調理槽内に燻煙を供給可能な燻煙供給部と、前記調理槽内において前記食材が前記調味液に浸漬された状態で、前記圧力調整部を制御して前記調理槽内を減圧した後に復圧させる下味付け工程と、前記排出部により前記調理槽から前記調味液を排出する排出工程と、前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で、前記圧力調整部及び前記昇温器の少なくとも一方を制御して前記調理槽内の減圧及び復圧、並びに、前記調理槽内の昇温のうちの少なくとも一方を行う乾燥工程と、前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で、前記燻煙供給部を制御して前記調理槽内に燻煙を供給する燻製工程と、を実行する制御部と、を備える。
本燻製調理器では、下味付け工程において、調味液に食材が浸漬するように調理槽内に食材及び調味液を配し、調理槽内を減圧状態とし、その後、調理槽内を復圧させる。調理槽が減圧されることにより食材に調味液が浸透しやすい状態になり、その後、復圧させるため、調味液が食材の内部にまで浸透しやすくなる。従って、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造し得る。
さらに、本燻製調理器では、下味付け工程、排出工程、乾燥工程及び燻製工程が一台の装置で実行できる。よって、燻製を一台の装置で製造することができるため、燻製調理中に食材に触れる必要がなく、衛生的に燻製を製造することができる。
本発明の一局面に係る燻製調理器では、燻製調理器は、前記調理槽内の減圧時間、減圧及び復圧の実行回数、並びに、温度の入力を受け付け可能に構成された操作部をさらに備え、前記制御部は、前記操作部から入力された前記下味付け工程での減圧時間及び実行回数に応じて、前記下味付け工程において前記圧力調整部を制御し、前記操作部から入力された前記乾燥工程での温度と、減圧時間及び実行回数との少なくとも一方に応じて、前記乾燥工程において前記昇温器及び前記圧力調整部の少なくとも一方を制御し、前記操作部から入力された前記燻製工程での減圧時間及び実行回数に応じて、前記燻製工程において前記圧力調整部及び前記燻煙供給部を制御するものであることが好ましい。
本燻製調理器では、乾燥工程において減圧と復圧とを入力された実行回数だけ繰り返すことが可能である。減圧することで食材内部からの水分の蒸発が促進され、復圧される際に蒸発した水分が外部に排出される。このため、食材を短時間で乾燥させることができる。従って、燻製の製造に要する時間を短くすることができる。
また、本燻製調理器では、燻製工程において減圧と復圧とが入力された実行回数だけ繰り返される。このため、復圧時に燻煙が食材に浸透しやすい。従って、短時間で十分な燻製の味わいをもつ燻製を製造し得る。
本発明の他局面に係る燻製調理器は、調味液を排出可能に収容する調理槽と、前記調理槽内を減圧及び復圧可能な圧力調整部と、前記調理槽内を昇温させる昇温器と、前記調理槽内に燻煙を供給可能な燻煙供給部と、前記調理槽内が減圧及び復圧されるように前記圧力調整部を制御すると共に前記昇温器を制御する下処理モードと、前記調理槽内に燻煙が供給されるように前記燻煙供給部を制御する燻煙モードと、を有する制御部と、を備える。
本燻製調理器では、調味液に食材が浸漬するように調理槽内に食材及び調味液を配し、下処理モードを実行することにより、食材に下味付けを施すことができる。また、下処理モードでは調理槽内が減圧状態となり、その後、復圧する。調理槽が減圧されることにより食材に調味液が浸透しやすい状態になり、その後、復圧するため、調味液が食材の内部にまで浸透しやすくなる。このように下処理モードを行った後に燻製モードを行うことにより、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造し得る。
しかも、本燻製調理器では、調理槽から調味液を除去し、食材のみを調理槽に配した状態で下処理モードを実行することにより、食材を乾燥させることができる。このように、本燻製調理器では、食材への下味付け、食材の乾燥及び食材の燻製を一台の調理器で行うことができるため、燻製調理中に食材に触れる必要がなく、衛生的に燻製を製造することができる。
なお、本発明において、「調味液」とは、調味用の液体に加え、水などの調味用ではない液体も含む概念である。
本発明の一局面及び他局面に係る燻製調理器では、それぞれ、前記調理槽から排出された燻煙の少なくとも一部が前記調理槽に再度供給されるように構成されていることが好ましい。この場合、外部に排出される燻煙の量を抑制することができる。また、燻煙を発生させるための燻煙材の使用量を少なくすることができる。
本発明の一局面及び他局面に係る燻製調理器では、それぞれ、前記制御部が、前記調理槽内の減圧時に、前記調理槽内の圧力が、当該調理槽の設定された温度での飽和水蒸気圧以下となるように前記圧力調整部を制御することが好ましい。この場合、食材の乾燥に要する時間を短くすることができる。
本発明の燻製の製造方法は、食材及び調味液を収容可能な調理槽を備える調理器を用いた燻製の製造方法であって、前記調理槽内において前記食材を前記調味液に浸漬する工程と、前記調理槽内において前記食材が前記調味液に浸漬された状態で、前記調理槽内を減圧した後に復圧させることにより前記食材に下味を付ける下味付け工程と、前記調理槽から前記調味液を排出する排出工程と、前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で、前記調理槽内の減圧及び復圧、並びに、前記調理槽内の昇温のうちの少なくとも一方を行うことにより前記食材を乾燥させる乾燥工程と、前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で前記調理槽内に燻煙を供給する燻製工程と、を備える。
本燻製の製造方法では、下味付け工程において、調味液に食材が浸漬するように調理槽内に食材及び調味液を配し、調理槽内を減圧状態とし、その後、調理槽内を復圧させる。調理槽が減圧されることにより食材に調味液が浸透しやすい状態になり、その後、復圧させるため、調味液が食材の内部にまで浸透しやすくなる。従って、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造し得る。
本発明の燻製の製造方法では、前記燻煙工程において、前記調理槽から排出された燻煙の少なくとも一部を前記調理槽に再度供給することが好ましい。この場合、外部に排出される燻煙の量を抑制することができる。また、燻煙を発生させるための燻煙材の使用量を少なくすることができる。
本発明の燻製の製造方法では、前記調理槽内の減圧時に、前記調理槽内の圧力を、当該調理槽の設定された温度での飽和水蒸気圧以下とすることが好ましい。この場合、食材の乾燥に要する時間を短くすることができる。
本発明によれば、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造できる装置及び方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る燻製調理器を表す概略図である。 本発明の第1実施形態の製造方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の製造方法における制御を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の製造方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る燻製調理器を表す概略図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
(第1実施形態)
<燻製調理器1の構成>
まず、本発明の一実施形態である第1実施形態に係る燻製調理器1の構成について、図1を参照して説明する。
図1に示す燻製調理器1は、食材11に下味を付与する工程と、食材11を乾燥させた後に燻製にする燻製工程とを一台で実施できる装置である。燻製調理器1は、調理槽10と、圧力調整部19と、昇温器H1と、燻煙供給部20と、操作部31と、制御部30と、を主に備えている。
調理槽10は、食材11及び調味液12を収容する内部空間を有している。調理槽10は、上部に開口部10a1が形成された槽本体10aと、当該開口部10a1を覆うように槽本体10aに対して開閉可能に設けられた蓋部10bと、を有している。このため、例えば、蓋部10bを外した状態で槽本体10aの開口部10a1から、食材11や調味液12を調理槽10に出し入れすることができる。
槽本体10aは、底部及び底部の周縁から立ち上がる側壁部を有する鍋形状を有しており、蓋部10bと共に食材11及び調味液12を収容可能な内部空間を区画形成している。本実施形態では、槽本体10aは、その底部がフェライト系ステンレスなどの磁製金属からなる発熱体によって構成された多層鍋である。なお、槽本体10aは、その全体がアルミニウムまたは銅により構成されたものでもよいし、全体がフェライト系ステンレスにより構成されたものでもよい。
槽本体10aの内部空間には、食材11が載置される載置台14が配置されている。載置台14は、網状の載置部14aと、載置部14aを支持する支持脚14bとを有しており、食材11を槽本体10aの底部10a2から離間した位置で支持する。このため、後述する燻製工程において、燻煙が食材11の裏面にまで回り込みやすい。
なお、本発明において、載置台を設ける必要は必ずしもない。例えば、食材を調理槽内につり下げてもよい。
蓋部10bは、ガラスやポリカーボネート、陶磁器等の耐熱材料によって構成されている。槽本体10a内に食材11や調味液12を入れるときや、燻製された食材11を取り出すときに蓋部10bが開かれ、調理時には、槽本体10aの開口部10a1の全体を覆うように蓋部10bが閉じられる。
調理槽10は、槽本体10aと蓋部10bとの間の隙間をシールするパッキン(図示しない)をさらに有していてもよい。このパッキンは、例えば、シリコーン樹脂材等の弾性部材より構成することができる。パッキンを設けることにより、調理槽10の気密性が向上され、密閉可能な調理槽10が実現される。なお、調理槽10は、パッキン以外の手段によって密閉可能とされていてもよい。
調理槽10の槽本体10aには、調味液12を排出させる排出部が設けられている。排出部は、パイプ15とバルブSV3とにより構成されている。パイプ15は、槽本体10aの下部に設けられている。このため、パイプ15に設けられたバルブSV3を開けてこのパイプ15を開状態とすることにより調理槽10内の調味液12を排出することができる。つまり、調理槽10は、調味液12を排出可能に収容する。
圧力調整部19は、調理槽10内を減圧する減圧部9と、減圧部9によって減圧された調理槽10内を復圧する復圧部8とを有する。減圧部9は、調理槽10に接続された減圧経路16に設けられた真空ポンプPと、減圧経路16に設けられたバルブSV2とを有する。このバルブSV2を開状態として真空ポンプPを作動させることにより調理槽10の内部空間が減圧される。
復圧部8は、調理槽10に接続された経路17と、経路17に接続された経路18aと、経路18aに設けられたバルブSV1と、を有する。経路18aの先端は大気に開放されている。バルブSV1を開放することにより、調理槽10の内部空間が大気と連通するため、調理槽10の内部空間が復圧する。
昇温器H1は、調理槽10を加熱するためのものである。昇温器H1は、調理槽10内を昇温させることができるものであれば特に限定されない。昇温器H1は、例えば、電磁誘導加熱器であってもよい。電磁誘導加熱器は、電流の供給により生じた磁界によって槽本体10aに渦電流を発生させ、その渦電流により生じるジュール熱によって調理槽10の底部近傍を昇温させる。なお、昇温器H1は、抵抗加熱方式(ヒータ)などの他の昇温手段により構成されていてもよい。
燻煙供給部20は、経路17及び経路18bを通して調理槽10に接続されている。すなわち、本実施形態では、燻煙供給部20に接続された経路18bが経路17に接続されることにより燻煙供給部20が調理槽10に接続されている。もっとも、本発明は、この構成に限定されない。例えば、経路18bが経路17を介することなく調理槽10に直接接続されていてもよい。
燻煙供給部20は、燻煙を発生させる装置である。燻煙供給部20は、燻煙の発生源である燻煙材21が収容される内部空間20aを有している。また、燻煙供給部20は、内部空間20aに収容された燻煙材21を加熱するための加熱器H2を備えている。この加熱器H2によって内部空間20aに収容された燻煙材21が加熱され、燻煙が発生する。発生した燻煙は、経路18bに設けられたバルブSV4が開状態であって、経路18aに設けられたバルブSV1が閉状態のときに、経路18b及び経路17を経由して調理槽10に供給される。なお、加熱器H2は、燻煙材21に直接火を着ける手段であってもよい。
経路18bには、フィルタFが設けられている。このフィルタFにより、燻煙供給部20において燻煙と共に発生した固体成分が取り除かれ、固体成分を含まない燻煙が調理槽10に供給される。
経路18bから分岐する経路23には、リリーフ弁RFが設けられている。このリリーフ弁RFにより燻煙供給部20内の圧力が所定の圧力範囲内に維持されている。
燻煙供給部20には、経路24が接続されている。経路24には、逆止弁CVが設けられている。この逆止弁CVを経由して外気が一定量取り込まれる。そして、逆止弁CVから取り込まれた空気と共に、燻煙供給部20において発生した燻煙が真空ポンプPによって吸引され、調理槽10側に引き込まれる。
経路24における逆止弁CVよりも上流側部分と、減圧経路16におけるバルブSV2よりも上流側の部分とを接続する循環経路25には、バルブSV5が設けられている。このバルブSV5が開状態であり、バルブSV2が閉状態であるとき、減圧経路16を流れる燻煙は、循環経路25及びバルブSV5を経由して燻煙供給部20に戻される。すなわち、燻製調理器1は、調理槽10から排出された燻煙の少なくとも一部が調理槽10に再度供給可能に構成されている。
燻製調理器1には、圧力センサPS、温度センサT1,T2が設けられている。
圧力センサPSは、減圧経路16において調理槽10と真空ポンプPとの間の部分に配置されている。圧力センサPSは、調理槽10の内部空間の圧力を検知し、検出圧力値を示す信号を制御部30に出力する。
温度センサT1は、調理槽10内の温度を検知し、検出温度値を示す信号を制御部30に出力する。
温度センサT2は、加熱器H2の温度を検知し、検出温度値を示す信号を制御部30に出力する。なお、温度センサT2は、燻煙供給部20の内部空間20aの温度を検出するものであってもよい。
制御部30は、真空ポンプP、昇温器H1、加熱器H2、バルブSV1〜SV5、燻煙供給部20の各々の動作を制御するコントローラである。
制御部30には、操作部31が接続されている。操作部31は、例えば、タッチパネル等により構成されており、ユーザーが操作することにより、調理槽10内の温度、減圧時間、並びに、減圧及び復圧の実行回数等の各条件を入力する部分である。具体的には、操作部31は、下味付け工程における調理槽10内の減圧時間、減圧及び復圧の実行回数、乾燥工程における調理槽10内の温度、減圧時間、減圧及び復圧の実行回数等の条件の入力を受け付け可能に構成されている。受け付けられた条件は、制御部30に設けられた記憶部30aに記憶される。制御部30は、当該記憶部30aに記憶された条件に基づいて真空ポンプPやバルブSV1〜SV5等を制御する。
制御部30は、調理槽10内が減圧及び復圧されるように真空ポンプPと、バルブSV1及びバルブSV2を制御する。具体的には、制御部30が、バルブSV1を閉状態とする一方、バルブSV2を開状態とし、真空ポンプPをON状態とすると調理槽10内が減圧される。一方、調理槽10内が減圧された状態において、制御部30が、真空ポンプPをOFF状態とすると、バルブSV1を開状態としたときに、調理槽10内が大気圧まで復圧する。
なお、制御部30の記憶部30aは、温度と飽和水蒸気圧とを関連づける情報を記憶している。調理槽10内の減圧時においては、制御部30は、操作部31から入力されて記憶部30aに記憶された乾燥工程における加熱温度に対応する飽和水蒸気圧を求める。制御部30は、圧力センサPSにて検出された水蒸気圧が求めた飽和水蒸気圧以下になるように真空ポンプPを駆動する。これにより、乾燥工程では、調理槽10内の圧力が飽和圧以下に制御されて運転される。
制御部30は、温度センサT1から入力された調理槽10内の温度を参照しつつ、入力された温度に応じて、昇温器H1を制御する。それにより、調理槽10内の温度が調節される。
制御部30は、温度センサT2から入力された燻煙供給部20の加熱器H2の温度を参照しつつ、加熱器H2を制御する。それにより、加熱器H2の温度が調節される。具体的には、制御部30は入力された検知温度値を示す信号に基づいて、加熱器H2の温度が燻煙が発生する温度になるように、加熱器H2を制御する。
制御部30は、燻煙供給部20の加熱器H2の作動状態(オン/オフ)を制御する。加熱器H2をON状態にして、内部に配された燻煙材21を加熱して、燻煙を発生させる。
<燻製調理器1の動作説明>
次に、本発明の第1実施形態に係る燻製調理器1の動作説明について、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態では、調理を開始する前の初期状態の燻煙調理器1においては、バルブSV1〜SV5は、バルブSV2を除き、閉状態とされている。なお、バルブSV2も閉状態としておいてもよい。
図2に示すように、まず、ユーザーが食材11及び調味液12を調理槽10内に収容する(ステップS1)。具体的には、ユーザーは、食材11が調味液12に浸漬するように、食材11及び調味液12を調理槽10内に収容する。
次に、ユーザーが操作部31に対して各工程の条件を入力する(ステップS2)。具体的には、ユーザーは、操作部31に対して、下処理工程における調理槽10内の環境を設定するための下処理用条件と、燻製工程における調理槽10内の環境を設定するための燻製用条件とを入力する。下処理用条件には、下味付け工程における調理槽10内の環境を設定する下味付け用条件と、乾燥工程における調理槽10内の環境を設定する乾燥用条件とが含まれる。なお、下味付け用条件と、乾燥用条件とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
より具体的には、ユーザーは、操作部31に対して、下味付け工程における調理槽10内の減圧時間、減圧及び復圧の実行回数、乾燥工程における調理槽10内の温度、減圧時間、減圧及び復圧の実行回数、並びに、燻煙供給工程における減圧時間、減圧及び復圧の実行回数等の条件を入力する。入力された条件は、制御部30に設けられた記憶部30aに記憶される。
なお、下味付け工程に関して、下味付け工程の時間を入力し、減圧時間及び実行回数の入力を省略してもよい。その場合、入力された下味付け工程の時間から減圧時間及び実行回数を算出して制御するようにしてもよい。つまり、制御部30が下味付け工程の時間から減圧時間及び実行回数を演算する演算部を有していてもよい。
また、予め下味付け工程の時間と対応する必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を記憶しておき、当該記憶された減圧時間及び実行回数で制御するようにしてもよい。つまり、制御部30は、予め下味付け工程の時間と対応する必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を記憶する記憶部を有していてもよい。
乾燥工程に関して、温度を入力せず、減圧時間及び実行回数のみを条件として入力できるようにしてもよい。すなわち、乾燥工程を常温により行ってもよい。また、乾燥工程に関して、乾燥時間を入力し、減圧時間及び実行回数を入力せず、乾燥時間から減圧時間及び実行回数を算出して制御するようにしてもよい。つまり、制御部30が乾燥時間から減圧時間及び実行回数を演算する演算部を有していてもよい。
また、予め乾燥時間と対応する必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を記憶しておき、当該記憶された減圧時間及び実行回数で制御するようにしてもよい。つまり、制御部30は、予め乾燥時間と対応する必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を記憶する記憶部を有していてもよい。
なお、乾燥工程に関して、減圧時間及び実行回数を入力せず、温度のみを条件として入力できるようにしてもよい。すなわち、乾燥工程において、減圧及び復圧を行わず、乾燥を昇温させることにより行ってもよい。
燻煙工程に関して、燻煙時間を条件として入力できるようにしてもよい。燻煙時間を入力可能とする場合、入力された燻煙時間から必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を算出して制御するようにしてもよい。つまり、制御部30は、燻煙時間から必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を演算する演算部を有していてもよい。
また、予め燻煙時間と対応する必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を記憶しておき、当該記憶された減圧時間及び実行回数で制御するようにしてもよい。つまり、制御部30は、予め燻煙時間と対応する必要な減圧時間並びに減圧及び復圧の実行回数を記憶する記憶部を有していてもよい。
なお、本実施形態では、ユーザーが食材11及び調味液12を調理槽10内に収容する工程を行った後に、ユーザーが操作部31に対して各工程の条件を入力する工程を行う例について説明したが、ユーザーが操作部31に対して各工程の条件を入力する工程を行った後にユーザーが食材11及び調味液12を調理槽10内に収容する工程を行ってもよい。
次に、制御部30は、ユーザーによる調理スタート指令の入力に基づいて、記憶部30aに記憶された各条件に基づいて下味付け工程を行う(ステップS3)。具体的には、制御部30は、調理槽10内の温度が、記憶部30aに記憶された温度(設定された下味付け温度)となるように昇温器H1を制御する。また、制御部30は、記憶部30aに記憶された減圧時間、圧力、実行回数に基づいて、調理槽10内の減圧及び復圧が行われるように減圧部9及び復圧部8を制御する。
下味付け温度は、例えば、80℃程度の温度であってもよいし、室温程度であってもよい。下味付け温度が室温である場合は、下味付け温度を記憶部30aに記憶させておく必要は必ずしもない。また、その場合には、操作部31に対して下味付け工程における温度の入力を省略することができる。さらに、下味付け工程を昇温を伴わない工程として予め構成してもよい。
本実施形態で示す一例では、詳細には、図3に示すように、制御部30は、時間t1〜t2の間、真空ポンプPをON状態とし、バルブSV1を閉状態に維持しつつ、バルブSV2を開状態とする。これにより、調理槽10内が減圧される。その後、制御部30は、時間t2〜t3の間、真空ポンプPをOFF状態とし、バルブSV1を開状態とする。これにより、調理槽10内が復圧される。その後、制御部30は、時間t3〜t4の間、真空ポンプPをON状態とし、バルブSV1を閉状態とし、バルブSV2を開状態に維持する。これにより、調理槽10内が減圧される。このように、本実施形態では、下味付け工程において、減圧及び復圧が2回実行される。
なお、下味付け工程において、食材11の加熱も行う場合は、下味付け工程の少なくとも一部の時間において昇温器H1がONにされる。
制御部30は、時間t4において真空ポンプPをOFF状態とし、バルブSV1を開状態とする。これにより、調理槽10内が大気圧に復圧される。
また、図2及び図3に示すように、制御部30は、時間t4において、バルブSV3を開状態とする。これにより、パイプ15から調味液12が排出される(調味液排出工程:ステップS4)。その結果、調理槽10内には食材11のみが配されており、調味液12は配されていない状態となる。その後、制御部30は、時間t5においてバルブSV3を閉状態とする。
次に、制御部30は、記憶部30aに記憶された各条件に基づいて乾燥工程を行う(ステップS5)。具体的には、制御部30は、調理槽10内の温度が記憶部30aに記憶された温度(設定された乾燥温度)となるように昇温器H1を制御する。また、制御部30は、記憶部30aに記憶された減圧時間、実行回数に基づいて、調理槽10内の減圧及び復圧が行われるように減圧部9及び復圧部8を制御する。なお、乾燥温度を設定せず、減圧時間及び実行回数に基づいて、減圧部9及び復圧部8を制御するようにしてもよい。また、乾燥温度を設定する一方で、減圧時間及び実行回数を設定せずに、昇温器H1を制御するようにしてもよい。すなわち、減圧と復圧との繰り返しのみにより食材11の乾燥を行ってもよいし、あるいは加熱のみにより食材11の乾燥を行ってもよい。
本実施形態で示す一例では、詳細には、図3に示すように、制御部30は、時間t5〜t6の間、真空ポンプPをON状態とし、バルブSV1を閉状態とし、バルブSV2を開状態に維持したままで、昇温器H1をON状態とする。これにより、調理槽10内が減圧されつつ、昇温される。これにより、食材11を加熱減圧乾燥させる。その後、制御部30は、時間t6において、真空ポンプPをOFF状態とし、バルブSV1を開状態とする。これにより調理槽10内が復圧される。その後、制御部30は、時間t7〜t9の間、真空ポンプPをON状態とし、バルブSV1を閉状態とし、バルブSV2を開状態に維持する。これにより、調理槽10内が減圧されつつ、昇温される。その結果、食材11が加熱減圧乾燥される。その後、制御部30は、時間t9において、真空ポンプPをOFF状態とし、バルブSV1を開状態とする。これにより調理槽10内が復圧される。このように、本実施形態では、乾燥工程において、減圧及び復圧が2回実行される。
なお、本実施形態では、乾燥工程において、制御部30は、調理槽10内の減圧中に、調理槽10内の圧力が、調理槽10の設定された温度での飽和水蒸気圧以下となるように圧力調整部19を制御する。具体的には、制御部30は、操作部31から入力されて記憶部30aに記憶された乾燥工程における加熱温度に対応する飽和水蒸気圧を求める。制御部30は、圧力センサPSにて検出された水蒸気圧が求めた飽和水蒸気圧以下になるように真空ポンプPを駆動する。これにより、乾燥工程では、調理槽10内の圧力が飽和圧以下に制御されて運転される。
次に、制御部30は、記憶部30aに記憶された燻製工程の条件に基づいて食材11の燻製工程を行う(ステップS6)。
本実施形態で示す一例では、詳細には、図3に示すように、制御部30は、乾燥工程の実施を終了する前の時間t8から昇温器H2をON状態とし、バルブSV4及びバルブSV5をそれぞれ閉状態にしたまま、燻製工程の開始に先立って燻煙の発生を開始しておく。制御部30は、燻製工程が開始すると、真空ポンプPをON状態、バルブSV1を閉状態、バルブSV2を開状態、バルブSV4を閉状態、昇温器H2をON状態とする。これにより、まず、調理槽10内を減圧状態とする。
その後、制御部30は、時間t10において、真空ポンプPをOFF状態とし、バルブSV1を閉状態に維持し、バルブSV2を閉状態とし、バルブSV4及びバルブSV5のそれぞれを開状態とする。これにより、減圧状態であった調理槽10内が復圧されると共に、調理槽10内に燻煙が供給される。この際に、バルブSV2が閉状態とされており、バルブSV4及びバルブSV5のそれぞれが開状態とされているため、調理槽10から排出された燻煙は、経路16、経路25、バルブSV5、燻煙供給部20、経路18b、バルブSV4、及び経路17を経由して、調理槽10に再度供給される。すなわち、調理槽10と燻煙供給部20との間を燻煙が循環するように構成されている。
その後、制御部30は、時間t11において真空ポンプPをON状態、バルブSV1を閉状態、バルブSV2を開状態、バルブSV4及びバルブSV5のそれぞれを閉状態とする。これにより、調理槽10内への燻煙の供給が停止され、調理槽10内が減圧される。
その後、制御部30は、時間t12において、真空ポンプPをOFF状態とし、バルブSV2を閉状態とし、バルブSV4及びバルブSV5のそれぞれを開状態とする。これにより調理槽10内に燻煙が供給されて復圧される。
このように、本実施形態では、燻製工程において、減圧及び復圧が2回実行される。減圧及び復圧が繰り返されることにより、燻煙が食材11に浸透しやすくなる。この観点から、燻製工程において、減圧及び復圧を3回以上行ってもよい。
以上の工程(ステップS1〜ステップS6)を行うことにより、食材11の燻製を製造することができる。
以上説明したように、燻製調理器1では、制御部30が、燻製工程に先立って下味付け工程を実行する。具体的には、燻製調理器1では、下味付け工程において、調味液12に食材11が浸漬するように調理槽10内に食材11及び調味液12を配し、調理槽10内を減圧状態とし、その後、調理槽10内を復圧させる。調理槽10が減圧されることにより食材11に調味液12が浸透しやすい状態になり、その後、復圧させるため、調味液12が食材11の内部にまで浸透しやすくなる。従って、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造し得る。
さらに、本燻製調理器1では、食材11への下味付け、食材11の乾燥及び食材11の燻製調理を一台の調理器で行うことができる。よって、燻製を製造するプロセスの途中において、食材11に触れる必要がない。従って、衛生的に燻製を製造することができる。
また、本実施形態では、制御部30は、調理槽10内に食材11が収容される一方で調味液12は収容されていない状態で、操作部31から入力された温度、減圧時間及び実行回数に応じて、昇温器H1及び圧力調整部19を制御する乾燥工程をさらに実行する。このため、乾燥工程において減圧と復圧とが入力された実行回数だけ繰り返される。減圧することで食材11内部からの水分の蒸発が促進され、減圧されている状態から復圧される際に蒸発した水分が外部に排出される。このため、食材11を短時間で乾燥させることができる。従って、食材11の燻製の製造に要する時間を短くすることができる。
また、本実施形態では、制御部30は、調理槽10内の減圧時においては、調理槽10内の圧力が、調理槽10の設定された温度での飽和水蒸気圧以下となるように圧力調整部19を制御する。このため、食材11中に含まれる水分の蒸発を促進でき、食材11の乾燥に要する時間をより短くすることができる。
本実施形態では、調理槽10から排出された燻煙の少なくとも一部が調理槽10に再度供給されるように構成されている。このため、外部に排出される燻煙の量を抑制することができる。また、燻煙を発生させるための燻煙材の使用量を少なくすることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態の他の例について説明する。以下の説明において、上記第1の実施形態と実質的に共通の機能を有する部材を共通の符号で参照し、説明を省略する。また、図1を第1実施形態と共通に参照する。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態の製造方法の手順を示すフローチャートである。
第1実施形態では、各工程の条件の入力(ステップS2)が終了した後に、全自動で燻製が製造される例について説明した。一方、第2実施形態では、調味液12の排出を手動で行う、半自動で燻製が製造される例について説明する。
本実施形態において、制御部30は、下処理モードと燻煙モードとの2つのモードを有している。下処理モードは、食材11に燻煙を浸透させる前に行う、食材11を下処理するためのモードである。下処理モードでは、制御部30は、温度と、減圧時間と、減圧及び復圧の実行回数との入力を受け付ける。制御部30は、燻煙を供給することなく、受け付けた温度、減圧時間及び実行回数に応じて、昇温器H1及び圧力調整部19を制御する。燻煙モードは、下処理を施した食材11に燻煙を浸透させるためのモードである。燻煙モードでは、制御部30は、減圧時間と、減圧及び復圧の実行回数の入力を受け付ける。制御部30は、受け付けた減圧時間、実行回数に応じて、圧力調整部19及び燻煙供給部20を制御する。なお、燻製時間の入力を受け付けて、入力された燻煙時間に応じて、圧力調整部19及び燻煙供給部20を制御するようにしてもよい。
具体的には、第1実施形態と同様に、まず、ユーザーが食材11及び調味液12を調理槽10内に収容する(ステップS1)。詳細には、ユーザーは、食材11が調味液12に浸漬するように、食材11及び調味液12を調理槽10内に収容する。
次に、ユーザーは、操作部31に対して、下処理モードにおける減圧時間並びに、減圧及び復圧の実行回数を入力する(ステップS11)。下処理モードでは、下味付け工程(ステップS3)及び乾燥工程(ステップS5)を行うことができる。このため、ユーザーは、操作部31に対して、下味付け工程における調理槽10内の減圧時間、減圧及び復圧の実行回数、乾燥工程における調理槽10内の温度、減圧時間、減圧及び復圧の実行回数等の条件を入力する。入力された条件は、制御部30に設けられた記憶部30aに記憶される。但し、下味付け工程の条件と乾燥工程の条件とを同じとし、下味付け工程の条件及び乾燥工程の条件のいずれかのみを下処理用の条件として入力するようにしてもよい。
その後、第1実施形態の下味付け工程(ステップS3)と同様に、下味付け工程を行う。なお、下味付け工程において、食材11の加熱も行う場合は、下味付け工程の少なくとも一部の時間において昇温器H1をオンにする。
下味付け工程が終了すると、制御部30は、ユーザーに対して、下味付け工程が完了した旨を報知する。ユーザーは、パイプ15に設けられたバルブSV3を手動で開け、調理槽10内から調味液12を排出する(ステップS4)。
その後、ユーザーが操作部31に対して乾燥工程を開始するための指令を入力する。これにより、第1実施形態の乾燥工程(ステップS5)と同様に、乾燥工程が行われる。なお、下味付け工程終了後に、乾燥工程の条件を入力するようにしてもよい。
なお、乾燥温度を設定せず、減圧時間及び実行回数に基づいて、乾燥工程において減圧部9及び復圧部8を制御するようにしてもよい。また、乾燥温度を設定する一方で、減圧時間及び実行回数を設定せずに、乾燥工程において昇温器H1を制御するようにしてもよい。すなわち、減圧と復圧との繰り返しのみにより食材11の乾燥を行ってもよいし、あるいは加熱のみにより食材11の乾燥を行ってもよい。また、加熱しながら減圧と復圧との繰り返しを行うことにより食材11の乾燥を行ってもよい。
次に、ユーザーは、操作部31に対して、燻煙モードにおける減圧時間、減圧及び復圧の実行回数を入力する(ステップS12)。具体的には、本実施形態では、燻煙モードにおいて燻製工程(ステップS6)を行う。このため、具体的には、ユーザーは、操作部31に対して燻製工程における減圧時間、及び実行回数等の条件を入力する。入力された条件は記憶部30aに記憶される。なお、操作部31に対して、燻煙モードにおける減圧時間、及び実行回数を入力する工程(ステップS12)を、ステップS11に続いて行ってもよい。また、燻煙時間を入力するようにしてもよい。
その後、ユーザーが操作部31に対して燻製工程を開始するための指令を入力する。これにより、第1実施形態の燻製工程(ステップS6)と同様に、燻製工程が行われる。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、下味付け工程において、調味液に食材が浸漬するように調理槽10内に食材11及び調味液12を配し、調理槽10内を減圧状態とし、その後、調理槽10内を復圧させる。調理槽10が減圧されることにより食材11に調味液が浸透しやすい状態になり、その後、復圧させるため、調味液12が食材11の内部にまで浸透しやすくなる。従って、十分な燻製の味わいを持つ燻製を製造し得る。
さらに、本燻製調理器1では、食材11への下味付け、食材11の乾燥及び食材11の燻製調理を一台の調理器で行うことができる。よって、燻製を製造するプロセスの途中において、食材11に触れる必要が必ずしもない。従って、衛生的に燻製を製造することができる。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態に係る燻製調理器を表す概略図である。
第1実施形態では、パイプ15及びバルブSV3が設けられており、パイプ15を経由して調味液12を排出する例について説明した。もっとも、本発明は、この構成に限定されない。例えば本実施形態では、パイプ15及びバルブSV3が設けられていない。第3実施形態では、調味液排出工程S4において、ユーザーは、まず、調理槽10の蓋部10bを開け、食材11を取り出した後に、槽本体10aを傾けることにより開口部10a1から調味液12を排出する。第3実施形態では、パイプ15及びバルブSV3を設ける必要がないため、燻製調理器1の構成を簡略化することができる。
(変形例)
第1実施形態では、調理槽10から排出された燻煙の少なくとも一部が調理槽10に再度供給されるように構成されている例について説明した。もっとも、本発明は、この構成に限定されない。例えば、調理槽10からの燻煙は、大気に放出されるように構成されていてもよい。この場合、経路25、バルブSV5、逆止弁CV及びリリーフ弁RFを設けず、これらを省略することができる。
第1の実施形態では、温度と飽和水蒸気圧とを関連づける情報が記憶された記憶部30aを有する制御部30が、調理槽10の減圧時に、調理槽10内の圧力が、調理槽10の設定された温度での飽和水蒸気圧以下となるように圧力調整部19を制御する例について説明した。もっとも、本発明は、この構成に限定されない。記憶部30aが温度と飽和水蒸気圧とを関連づける情報を記憶しておらず、飽和圧との関係で調理槽10内の圧力を制御せず、真空ポンプPを駆動し続けてもよい。
第1の実施形態では、燻製調理器1が、調理槽内の温度、減圧時間、並びに、減圧及び復圧の実行回数の入力を受け付ける操作部を備える例について説明した。もっとも、本発明は、この構成に限定されない。例えば、燻製調理器1が、各工程における調理槽内の温度、減圧時間、並びに、減圧及び復圧の実行回数等の各工程における条件を記憶する記憶部を有しており、操作部を有していなくてもよい。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 燻製調理器
10 調理槽
11 食材
12 調味液
19 圧力調整部
20 燻煙供給部
21 燻煙材
30 制御部
31 操作部
H1 昇温器
H2 加熱器
P 真空ポンプ

Claims (8)

  1. 食材及び調味液を収容可能な調理槽と、
    前記調理槽内の前記調味液を排出可能な排出部と、
    前記調理槽内を減圧及び復圧可能な圧力調整部と、
    前記調理槽内を昇温させる昇温器と、
    前記調理槽内に燻煙を供給可能な燻煙供給部と、
    前記調理槽内において前記食材が前記調味液に浸漬された状態で、前記圧力調整部を制御して前記調理槽内を減圧した後に復圧させる下味付け工程と、前記排出部により前記調理槽から前記調味液を排出する排出工程と、前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で、前記圧力調整部及び前記昇温器の少なくとも一方を制御して前記調理槽内の減圧及び復圧、並びに、前記調理槽内の昇温のうちの少なくとも一方を行う乾燥工程と、前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で、前記燻煙供給部を制御して前記調理槽内に燻煙を供給する燻製工程と、を実行する制御部と、を備える、燻製調理器。
  2. 前記調理槽内の減圧時間、減圧及び復圧の実行回数、並びに、温度の入力を受け付け可能に構成された操作部をさらに備え、
    前記制御部は、前記操作部から入力された前記下味付け工程での減圧時間及び実行回数に応じて、前記下味付け工程において前記圧力調整部を制御し、前記操作部から入力された前記乾燥工程での温度と、減圧時間及び実行回数との少なくとも一方に応じて、前記乾燥工程において前記昇温器及び前記圧力調整部の少なくとも一方を制御し、前記操作部から入力された前記燻製工程での減圧時間及び実行回数に応じて、前記燻製工程において前記圧力調整部及び前記燻煙供給部を制御する、請求項1に記載の燻製調理器。
  3. 調味液を排出可能に収容する調理槽と、
    前記調理槽内を減圧及び復圧可能な圧力調整部と、
    前記調理槽内を昇温させる昇温器と、
    前記調理槽内に燻煙を供給可能な燻煙供給部と、
    前記調理槽内が減圧及び復圧されるように前記圧力調整部を制御すると共に前記昇温器を制御する下処理モードと、前記調理槽内に燻煙が供給されるように前記燻煙供給部を制御する燻煙モードと、を有する制御部と、を備える、燻製調理器。
  4. 前記調理槽から排出された燻煙の少なくとも一部が前記調理槽に再度供給されるように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の燻製調理器。
  5. 前記制御部は、前記調理槽内の減圧時に、前記調理槽内の圧力が、当該調理槽の設定された温度での飽和水蒸気圧以下となるように前記圧力調整部を制御する、請求項1から4のいずれか一項に記載の燻製調理器。
  6. 食材及び調味液を収容可能な調理槽を備える調理器を用いた燻製の製造方法であって、
    前記調理槽内において前記食材を前記調味液に浸漬する工程と、
    前記調理槽内において前記食材が前記調味液に浸漬された状態で、前記調理槽内を減圧した後に復圧させることにより前記食材に下味を付ける下味付け工程と、
    前記調理槽から前記調味液を排出する排出工程と、
    前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で、前記調理槽内の減圧及び復圧、並びに、前記調理槽内の昇温のうちの少なくとも一方を行うことにより前記食材を乾燥させる乾燥工程と、
    前記調理槽内に前記食材が収容される一方で前記調味液は収容されていない状態で前記調理槽内に燻煙を供給する燻製工程と、
    を備える、燻製の製造方法。
  7. 前記燻煙工程において、前記調理槽から排出された燻煙の少なくとも一部を前記調理槽に再度供給する、請求項6に記載の燻製の製造方法。
  8. 前記調理槽内の減圧時に、前記調理槽内の圧力を、当該調理槽の設定された温度での飽和水蒸気圧以下とする、請求項6または7に記載の燻煙の製造方法。
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