JP2005160808A - 炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の炊飯器は、上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記本体を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記蓋に配設され、前記鍋内で発生する蒸気を排出する第1の蒸気孔と、前記第1の蒸気孔を開閉する開閉弁と、前記鍋内で加熱された水及び蒸気を液化して溜める貯水部と、前記鍋と連通した第2の蒸気孔とを有する蒸気筒と、前記第1の蒸気孔が閉じている時に前記貯水部を加熱し、前記貯水部内の水から蒸気を生成する貯水部加熱手段と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明の炊飯器は、鍋内で炊飯中に発生した蒸気を加熱して鍋内に投入する。これにより、周囲の米粒に比べて温度が低い米粒が結露し、加熱される。従って、鍋内のご飯の温度むらを解消することができる。本発明の炊飯器は、ユーザが手入れを行う部品の点数が、高温蒸気を鍋内に投入しない従来の炊飯器と同じであり、蒸気発生用の貯水部への水の供給、貯水部の掃除の必要がない。蒸気経路内での蒸気の流れる方向は、蒸気経路の途中にファンを設ける、蒸気経路の両端開口部の断面積を変える、又は蒸気経路の両端に逆流防止弁を設けることで制御できる。
この構成により温度の高い蒸気を炊きあげ終了後すぐに供給してご飯の糊化を促進させることができ、鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができる。
請求項1〜請求項3及び請求項5に記載の炊飯器は、鍋内に投入する蒸気を炊飯中に発生した蒸気を一端液化した後で加熱して作り出すので、ユーザに、洗米した米と計量した水とを鍋に入れ、その鍋を炊飯器本体の所定の位置にセットするという一般的な炊飯準備作業以外の炊飯準備作業を強いずに、鍋内に蒸気を投入しご飯の乾燥を伴わずに糊化を促進できる。
本発明の炊飯器は、ご飯を焦がすことなく高温で米を加熱できる。従って、澱粉の糊化が進み、おいしいご飯を炊くことができる。
蒸気筒が蓋から取り外せるので、ユーザが簡単に手入れを行える。
本発明の炊飯器は、炊飯を行う米が柔らかく炊ける性質の米か、硬く炊ける性質の米かによって、鍋内に投入する蒸気の量を変化させるので、米の性質に合わせて最適な炊飯を行える。蒸気の量は、貯水部の容積、蒸気の投入時間によって制御できる。
貯水部には、鍋内で炊飯中に発生するおねばを含む水が溜まる。本発明の炊飯器は、より良い香りのご飯を炊くことができる。
貯水部には、鍋内で炊飯中に発生するおねばを含む水が溜まる。本発明の炊飯器によれば、おねばに含まれるおいしさの成分がご飯に与えられ、つやや粘りのあるおいしてご飯を炊くことができる。
図1を用いて本発明の実施の形態1の炊飯器を説明する。図1は、本発明の実施の形態1の炊飯器の断面図である。図1において、1は炊飯器の本体を示す。本体1は着脱自在の鍋2を内装する。本体1には、その上面を覆う蓋3が開閉自在に配設されている。実施の形態1の炊飯器は後述する方法で鍋2を誘導加熱し、鍋2内の米と水を加熱調理する。
蒸気筒8は蓋3に着脱自在に配設され、蒸気孔23(第2の蒸気孔)、貯水部9、発熱板11、蒸気孔14(第1の蒸気孔)を有する。蒸気孔14に、上マグネット16付きの開閉弁15が設けられる。蒸気孔23は、蒸気孔22と対向する部分に設けられる。発熱板11は、貯水部9の底部に設けられる。発熱板11と貯水部加熱コイル12とは貯水部加熱手段10を構成する。貯水部加熱コイル12は発熱板11を誘導加熱する。蒸気筒温度検知手段13は、発熱板11に圧接して設けられる。開閉弁15は、下マグネット17の極性に応じて上下方向に動き、蒸気孔14を開閉する。
炊飯工程は、時間順に前炊き、炊き上げ、沸騰維持、蒸らしに大分される。前炊き工程において、鍋2の温度が米の吸水に適した温度(50℃)になるように鍋加熱手段4を制御し、鍋内の米と水とを加熱する。次に、炊き上げ工程において、鍋2の温度が所定値(100℃)になるまで鍋加熱手段4によって鍋2を所定の熱量で加熱する。この時の温度上昇速度によって、炊飯量を判定する。沸騰維持工程において、鍋2の水が無くなり、鍋2の温度が100℃を超えた所定値になるまで、鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段18に通電し、米と水を加熱する。
なお、蒸気の投入時間に代えて、貯水部9の容積を米の性質に応じて変化させることによって、蒸気の投入量を変化させる構成としても良い。
「所定温度」は、典型的には水の沸点温度である。
貯水部9内の水を沸騰させて蒸気を発生させる時に、開閉弁15を強固に閉じて炊飯器内部を大気圧より高い圧力にすれば、蒸気温度を上げる(例えば、105℃)ことができる。
実施の形態1では、貯水部9内のおねばを焦がした。これに代え、貯水部9の内部に発熱板11がある側とない側とを区切るしきりを設け、更に発熱板11がない側の底部に開閉弁を設けても良い。このように炊飯器を構成し、蒸らし工程において開閉弁を開き、発熱板11がない側に溜まったおねばを焦がさないで鍋内に落下させれば、おねばに含まれるおいしさの成分がご飯に与えられ、つやや粘りのあるおいしてご飯を炊くことができる。
図2を用いて本発明の実施の形態2の炊飯器を説明する。図2は、本発明の実施の形態2の炊飯器の断面図である。実施の形態2の炊飯器において、実施の形態1の炊飯器と同じ部分には共通の符号を使用し、説明を省略する。本体1は着脱自在の鍋2を内装する。本体1には、その上面を覆う蓋3が開閉自在に配設されている。実施の形態2の炊飯器は後述する方法で鍋2を誘導加熱し、鍋2内の米と水を加熱調理する。
前炊き、炊き上げの各工程において、実施の形態2の炊飯器は実施の形態1の炊飯器と同様に鍋内の米と水とを加熱調理する。沸騰維持工程において、鍋2の水が無くなり、鍋2の温度が100℃を超えた所定値になるまで、鍋加熱手段4に通電し、米と水を加熱する(加熱板加熱手段18には通電しない)。前炊き、炊き上げ、沸騰維持の各工程において、開閉弁15は開いている。鍋2内で発生する蒸気とおねばは蒸気孔7、蒸気孔22を通り、蒸気筒34に蒸気孔23から入るとともに貯水部32に入る。蒸気筒34の中に入った蒸気は、蒸気孔14から炊飯器の外に排出される。貯水部32に入った蒸気とおねばは、貯水部9に液体の状態で溜まる。
実施の形態1の炊飯器と同様、米の性質に合わせて蒸気の投入時間又は投入量を変化させる構成としても良い。
開閉弁15は、鍋2から炊飯器の外部に連通した経路のいずれかの位置に設けられ、その経路を開閉することができれば良い。例えば、開閉弁を蒸気孔22又は蒸気孔23に設け、その開閉弁を開閉する手段を設けても良い。
図3を用いて本発明の実施の形態3の炊飯器を説明する。図3は、本発明の実施の形態3の炊飯器の断面図である。実施の形態3の炊飯器において、実施の形態1又は実施の形態2の炊飯器と同じ部分には共通の符号を使用し、説明を省略する。本体1は着脱自在の鍋2を内装する。本体1には、その上面を覆う蓋3が開閉自在に配設されている。実施の形態2の炊飯器は後述する方法で鍋2を誘導加熱し、鍋2内の米と水を加熱調理する。
前炊き、炊き上げ、沸騰維持の各工程において、実施の形態3の炊飯器は実施の形態12の炊飯器と同様に鍋内の米と水とを加熱調理する。前炊き、炊き上げ、沸騰維持の各工程において、経路開閉弁46は閉じている。鍋2内で発生する蒸気とおねばは蒸気孔7、22を通り、蒸気筒44に蒸気孔23から入る。蒸気筒44の中に入った蒸気の一部は、蒸気孔14から炊飯器の外に排出される。残りの蒸気とおねばは、貯水部9に液体の状態で溜まる。
なお、蒸気の投入時間に代えて、貯水部9の容積を米の性質に応じて変化させることによって、蒸気の投入量を変化させる構成としても良い。
実施の形態3では、蒸気発生部41内のおねばを焦がした。これに代え、貯水部9の内部に発経路45がある側とない側とを区切るしきりを設け、更に経路45がない側の底部に開閉弁を設けても良い。このように炊飯器を構成し、蒸らし工程において開閉弁を開き、経路45がない側に溜まったおねばを焦がさないで鍋内に落下させれば、おねばに含まれるおいしさの成分がご飯に与えられ、つやや粘りのあるおいしてご飯を炊くことができる。
図4を用いて本発明の実施の形態4の炊飯器を説明する。図4は、本発明の実施の形態4の炊飯器の断面図である。実施の形態4の炊飯器において、実施の形態1の炊飯器と同じ部分(同じ機能を有する部分)には共通の符号を使用し、説明を省略する。本体1は着脱自在の鍋2を内装する。本体1には、その上面を覆う蓋3が開閉自在に配設されている。実施の形態2の炊飯器は後述する方法で鍋2を誘導加熱し、鍋2内の米と水を加熱調理する。
加熱板51は、加熱板シールパッキン20が付いた着脱式の加熱板であり、蓋3の下面に取り付けられる。加熱板51は、中心部に蒸気孔7を有する。蒸気筒57は、蒸気孔7から入った蒸気を、蒸気孔58から外部に排出する。
なお、蒸気経路54内の蒸気を加熱するためにヒータ55を使用したが、蒸気経路54を磁性体で構成し、加熱板加熱手段18で蒸気経路54を誘導加熱する構成としても良い。この構成によりヒータ55が不要となり、より簡単な構成の炊飯器を実現できる。
実施の形態4では、蒸気経路54の蒸気流入孔53側と蒸気投入孔52側の断面積の違い及びファン56を利用して蒸気経路54内の蒸気の流れを制御したが、蒸気流入孔53と蒸気投入孔52のいずれかに逆流防止用の開閉弁を設けて蒸気経路54内の蒸気の流れを制御する構成としても良い。
蒸らし以外の工程で高温の蒸気を鍋2内に投入しても良い。
図5を用いて本発明の実施の形態5の炊飯器を説明する。図5は、本発明の実施の形態5の炊飯器の断面図である。実施の形態5の炊飯器は、実施の形態4の炊飯器の蒸気経路54、ヒータ55及びファン56を、蒸気経路62、冷却部63、ファン65、貯水部60、貯水部加熱手段61に置き換えたものである。その他の構成は実施の形態4の炊飯器と同じである。実施の形態5の炊飯器において、実施の形態4の炊飯器と同じ部分には共通の符号を使用し、説明を省略する。
蒸気経路62は、蒸気経路62a(第1の蒸気経路)及び62b(第2の蒸気経路)を有する。蒸気経路62aの一端は加熱板51の蒸気流入孔53に連結され、他端は貯水部60の開口部の上方に設けられ貯水部開閉弁64を有する。蒸気経路62aには、蒸気流入孔53から近い順に、鍋2内の蒸気を吸い上げるファン65、ペルチェ方式の冷却部63が設けられる。蒸気経路62bの一端は蒸気投入孔開閉弁66を有し、加熱板51の蒸気投入孔52に連結される。蒸気経路62bの他端はパッキン68を有し、貯水部60の開口部を密封する。
貯水部加熱手段61として、誘導加熱コイルを使用したが、他の加熱方式を採用しても良い。
蒸気経路62を2つの蒸気経路62a、62bから構成したが、両端に開閉弁を有する1つの経路にし、開閉弁を制御することで、貯水部60への貯水、鍋2への蒸気供給を行っても良い。
貯水部60を鍋2と一体ではなく、蒸気経路62内に設けても良い。
貯水部60を加熱するための貯水部加熱手段61を取り除き、鍋加熱手段4で貯水部9を加熱する構成としても良い。この構成により、更にシンプルな構成で蒸気を発生させることができる。
また、鍋2の加熱手段は電磁誘導を用いた加熱ではなく、他の加熱手段を使用してもよい。
2 鍋
3 蓋
4 鍋加熱手段
5 鍋温度検知手段
6、30、40、51 加熱板
7、14、22、23、58 蒸気孔
8、34、44、57 蒸気筒
9、32 貯水部
10 貯水部加熱手段
11 発熱板
12 貯水部加熱コイル
13 蒸気筒温度検知手段
15 開閉弁
16 上マグネット
17 下マグネット
18 加熱板加熱手段
19 加熱板温度検知手段
20 加熱板シールパッキン
21、31 蓋シールパッキン
33 貯水部温度検知手段
41 蒸気発生部
42、52 蒸気投入孔
43 蒸気シールパッキン
45 経路
46 経路開閉弁
47 経路開閉弁駆動手段
49 蒸気発生部温度検知手段
50 制御手段
53 蒸気流入孔
54、62、62a、62b 蒸気経路
55 ヒータ
56、65 ファン
60 貯水部
61 貯水部加熱手段
63 冷却部
64 貯水部開閉弁
66 蒸気投入孔開閉弁
67 貯水部カバー
68 パッキン
Claims (10)
- 上面が開口した本体と、
前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、
前記本体を開閉自在に覆う蓋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、
前記蓋に配設され、前記鍋内で発生する蒸気を排出する第1の蒸気孔と、前記第1の蒸気孔を開閉する開閉弁と、前記鍋内で加熱された水及び蒸気を液化して溜める貯水部と、前記鍋と連通した第2の蒸気孔とを有する蒸気筒と、
前記第1の蒸気孔が閉じている時に前記貯水部を加熱し、前記貯水部内の水から蒸気を生成する貯水部加熱手段と、
を有することを特徴とする炊飯器。 - 上面が開口した本体と、
前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、
前記本体を開閉自在に覆う蓋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、
前記蓋に配設され、前記鍋内で発生する蒸気を排出する第1の蒸気孔と、前記鍋と連通した第2の蒸気孔とを有する蒸気筒と、
前記鍋から外部に連通した経路のいずれかの位置において前記経路を開閉する開閉弁と、
前記蓋に配設されて前記鍋の開口部を覆い、前記鍋内で加熱された水及び蒸気を液化して溜める貯水部と、前記鍋に蒸気を投入するための第3の蒸気孔とを有する加熱板と、
前記開閉弁が閉じている時に前記加熱板を加熱し、前記貯水部内の水から蒸気を生成する加熱板加熱手段と、
を有することを特徴とする炊飯器。 - 上面が開口した本体と、
前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、
前記本体を開閉自在に覆う蓋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、
前記蓋に配設され、前記鍋内で発生する蒸気を排出する第1の蒸気孔と、前記鍋内で加熱された水及び蒸気を液化して溜める貯水部と、前記貯水部内の水を前記貯水部の外に出す経路と、前記経路を開閉する経路開閉弁とを有する蒸気筒と、
前記蓋に配設されて前記鍋の開口部を覆う加熱板であって、前記経路から導かれた水を加熱し蒸気を発生させる蒸気発生部と、前記鍋に蒸気を投入するための第2の蒸気孔とを有する加熱板と、
前記加熱板を加熱し、前記貯水部内の水から蒸気を生成する加熱板加熱手段と、
を有することを特徴とする炊飯器。 - 上面が開口した本体と、
前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、
前記本体を開閉自在に覆う蓋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、
一端から前記鍋内で炊飯中に発生する蒸気を取り込み、他端から前記蒸気を前記鍋内に投入する蒸気経路と、
前記蒸気経路において前記蒸気を加熱する加熱手段と、
を有し、
前記蒸気経路において前記蒸気の流れを発生させるためにファンを設ける、前記蒸気経路の両端開口部の断面積を異ならせる、又は前記蒸気経路内に逆流防止弁を設ける、ことを特徴とする炊飯器。 - 上面が開口した本体と、
前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、
前記本体を開閉自在に覆う蓋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、
前記鍋と一体に成形され、炊飯中に発生する蒸気を液化した水を貯水する貯水部と、
前記貯水部を加熱する貯水部加熱手段と、
前記蓋内に配設され冷却部を有し、一端から前記鍋内で炊飯中に発生する蒸気を取り込み、前記冷却部で液化して前記貯水部に投入する第1の蒸気経路と、
前記蓋内に配設され、一端から前記貯水部で発生した蒸気を取り込み他端からその蒸気を前記鍋内に投入する第2の蒸気経路と、
を有することを特徴とする炊飯器。 - 蒸らし工程において前記鍋内に蒸気を投入することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
- 前記蒸気筒が着脱自在に前記蓋に配設されることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
- 炊飯を行う米の性質に応じて前記鍋内に投入する蒸気の量を変化させることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
- 前記貯水部加熱手段又は前記加熱板加熱手段は、前記貯水部内のおねばを焦げるまで加熱することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
- 蒸らし工程において前記貯水部内のおねばを加熱せずに前記鍋内に投入することを特徴とする、請求項1又は請求項3に記載の炊飯器。
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