JP2018114757A - 樹脂積層板およびそれを用いた耐擦傷性樹脂積層板 - Google Patents

樹脂積層板およびそれを用いた耐擦傷性樹脂積層板 Download PDF

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Abstract

【課題】表面硬度に優れ、かつ、高温高湿環境下での耐反り変形性に優れる樹脂積層板を提供する。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位および環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板であって、樹脂積層板の総厚に対するポリカーボネート樹脂層の厚みの割合が70%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂積層板、およびそれを用いた耐擦傷性樹脂積層板に関する。
ディスプレイ、タッチパネルおよび携帯型情報端末の表示窓などには、保護板として、樹脂板や、樹脂板表面に硬化被膜を設けてなる耐擦傷性樹脂板が用いられる。
ディスプレイ、タッチパネルおよび携帯型情報端末の表示窓などは、使用者に触れられることがある。また、ディスプレイ、タッチパネルおよび携帯型情報端末などの装置は、装置内部に配設される光源の発熱に伴い、装置内部の温度が大きく上昇することがある。
そのため、保護板として用いられる樹脂板や耐擦傷性樹脂板には、表面硬度に優れ、かつ、高温高湿環境下での耐反り変形性に優れることが求められる。また、耐擦傷性樹脂板は、樹脂積層板と硬化被膜との密着性が良好であることが求められる。特許文献1には、ポリカーボネート樹脂層の一方の面にメチルメタクリレート−スチレン共重合体樹脂層が積層されてなり、温度40℃湿度90%環境下での耐反り変形性に優れる樹脂積層板が開示されている。
特開2010−167659号広報
上述の装置内部の温度は、40℃を越えて大きく上昇することがあり、保護板として用いられる樹脂板には、例えば温度85℃湿度85%環境下のような、より厳しい高温高湿環境下での耐反り変形に優れることが望まれる。
本発明の課題は、表面硬度に優れ、かつ、温度85℃湿度85%環境下という厳しい高温高湿環境下での耐反り変形性に優れる樹脂積層板を提供することにある。そして、この樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化被膜を備えてなり、樹脂積層板と硬化被膜との密着性に優れる耐擦傷性樹脂板を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
<1> ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板であって、
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
下記(A)および(B)のうち少なくとも一方の条件を満たすことを特徴とする樹脂積層板。
(A)熱可塑性樹脂層が、さらに、メタクリル酸エステル単量体単位を主成分として含むメタクリル樹脂を含有する。
(B)樹脂積層板の総厚に対するポリカーボネート樹脂層の厚みの割合が70%以下である。
<2> 熱可塑性樹脂層における共重合体とメタクリル樹脂の含有量が、共重合体とメタクリル樹脂との合計100重量部を基準として、共重合体は20〜70重量部であり、メタクリル樹脂は80〜30重量部である前記<1>に記載の樹脂積層板。
<3> 前記共重合体に含まれるメタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位の重量割合が、ビニル芳香族単量体単位、メタクリル酸エステル単量体単位、および環状酸無水物単量体単位の合計100重量%を基準として、ビニル芳香族単量体単位が50〜80重量%、メタクリル酸エステル単量体単位が5〜35重量%、環状酸無水物単量体単位が5〜30重量%である前記<1>または<2>に記載の樹脂積層板。
<4> 前記ビニル芳香族単量体が、スチレン単量体である前記<1>〜<3>のいずれかに記載の樹脂積層板。
<5> 前記環状酸無水物単量体が、無水マレイン酸である前記<1>〜<4>のいずれかに記載の樹脂積層板。
<6> ポリカーボネート樹脂層と、熱可塑性樹脂層が、溶融共押出成形により積層されてなるものである前記<1>〜<5>のいずれかに記載の樹脂積層板。
<7> 前記<1>〜<6>のいずれかに記載の樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化被膜を備えてなる耐擦傷性樹脂積層板。
<8> 前記<7>に記載の耐擦傷性樹脂積層板からなるディスプレイ用保護板。
<9> 前記<7>に記載の耐擦傷性樹脂積層板からなるタッチパネル用保護板。
<10> 前記<7>に記載の耐擦傷性樹脂積層板からなる携帯型情報端末の表示窓用保護板。
<11> ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板の、高温高湿環境下での耐反り変形性を向上させる方法であって、
前記熱可塑性樹脂層に、メタクリル酸エステル単量体単位を主成分として含むメタクリル樹脂とを含有させることを特徴とする方法。
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
<12> ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板の、高温高湿環境下での耐反り変形性を向上させる方法であって、
前記樹脂積層板の総厚に対する前記ポリカーボネート樹脂層の厚みの割合を70%以下とすることを特徴とする方法。
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
本発明によれば、表面硬度に優れ、かつ、温度85℃湿度85%環境下という厳しい高温高湿環境下での耐反り変形性に優れる樹脂積層板を提供することができる。そして、この樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化被膜を備えてなり、樹脂積層板と硬化被膜との密着性に優れる耐擦傷性樹脂板を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂積層板の製造方法を示す概略説明図である。
本発明の樹脂積層板は、ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層がメタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板であって、下記(A)および(B)のうち少なくとも一方の条件を満たす樹脂積層板である。
(A)熱可塑性樹脂層が、さらに、メタクリル酸エステル単量体単位を主成分として含むメタクリル樹脂を含有する。
(B)樹脂積層板の総厚に対するポリカーボネート樹脂層の厚みの割合が70%以下である。
樹脂積層板は、上記(A)および(B)のうち少なくとも一方の条件を満たすことで、表面硬度に優れ、かつ、高温高湿環境下での耐反り変形性に優れるものとなり、例えば温度85℃湿度85%の厳しい高温高湿環境下であっても耐反り変形性に優れる。
(A)としては、熱可塑性樹脂層に、共重合体と、さらに、メタクリル酸エステル単量体単位を主成分とするメタクリル樹脂を含有させる。
樹脂積層板が、ポリカーボネート樹脂層の両方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる3層構成である場合には、高温高湿環境下での耐反り変形性の観点から、少なくとも一方の熱可塑性樹脂層に所定のメタクリル樹脂を含有させればよいが、両方の熱可塑性樹脂層に所定のメタクリル樹脂を含有させることが好ましい。
(B)としては、樹脂積層板の総厚に対するポリカーボネート樹脂層の厚みの割合を70%以下、好ましくは60%以下、より好ましくは55%以下とする。ポリカーボネート樹脂層の厚みの割合は、上記を満たし、かつ、樹脂積層板の総厚に対して、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることがさらに好ましい。
樹脂積層板が、ポリカーボネート樹脂層の両方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる3層構成であって、各熱可塑性樹脂層の厚みが互いに異なる場合には、高温高湿環境下での耐反り変形性の観点から、ポリカーボネート樹脂層の厚みの割合を、樹脂積層板の総厚に対して上記所定の範囲内とし、かつ、厚みが大きいほうの熱可塑性樹脂層の厚みに対して50%以上とすることが好ましい。
樹脂積層板は、(A)および(B)のうち少なくとも一方の条件を満たせばよく、一方の条件だけを満たしてもよいし、両方の条件を満たしてもよい。高温高湿環境下での耐反り変形性の観点からは、少なくとも(A)を満たすことが好ましい。
本発明の樹脂積層板が、ポリカーボネート樹脂層の両方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる3層構成であるとき、各熱可塑性樹脂層の厚みや組成は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
樹脂積層板の厚みは、好ましくは100〜3000μm、より好ましくは150〜2000μm、さらに好ましくは200〜1500μmである。樹脂積層板が(A)を満足する場合、表面硬度と高温高湿環境下での耐反り変形性の観点から、ポリカーボネート樹脂層の厚みは、好ましくは50〜2970μm、より好ましくは70〜1950μm、さらに好ましくは100〜1430μmであり、熱可塑性樹脂層の厚みは、好ましくは20〜200μm、より好ましくは40〜150μm、さらに好ましくは50〜100μmである。樹脂積層板が(B)を満足する場合、表面硬度と高温高湿環境下での耐反り変形性の観点から、ポリカーボネート樹脂層の厚みは、好ましくは20〜2100μm、より好ましくは50〜1200μm、さらに好ましくは80〜800μmであり、熱可塑性樹脂層の厚みは、好ましくは50〜900μm、より好ましくは70〜800μm、さらに好ましくは90〜700μmである。
(ポリカーボネート樹脂層)
ポリカーボネート樹脂層を形成するポリカーボネート樹脂としては、例えば、二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法などで反応させることにより得られる樹脂、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法などで重合させることにより得られる樹脂、環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られる樹脂などが挙げられる。
二価フェノールとしては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステルなどが挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。
中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる二価フェノールを単独で、または2種以上用いるのが好ましく、特に、ビスフェノールAの単独使用や;ビスフェノールAと、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる1種以上の二価フェノールとの併用が好ましい。
カルボニル化剤としては、例えば、ホスゲンなどのカルボニルハライド;ジフェニルカーボネートなどのカーボネートエステル;二価フェノールのジハロホルメートなどのハロホルメートなどが挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。
ポリカーボネート樹脂は、必要に応じて、例えば、光拡散剤、艶消剤、染料、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を1種または2種以上を含有してもよい。
ポリカーボネート樹脂層には、ポリカーボネート樹脂以外の他の樹脂成分が含有されていてもよい。ポリカーボネート樹脂層における他の樹脂成分の含有量は、ポリカーボネート樹脂および他の樹脂成分の合計100重量部を基準として、50重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましく、10重量部以下であることがさらに好ましい。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層は、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する。この熱可塑性樹脂層は、共重合体を含有する熱可塑性樹脂組成物から形成することができる。
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
Figure 2018114757
[式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
メタクリル酸エステル単量体単位として使用される単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これらのメタクリル酸エステル単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これら単量体のうち、アルキル基の炭素数が1〜7であるメタクリル酸アルキルエステルが好ましく、得られる共重合体の耐熱性や透明性が優れることから、メタクリル酸メチルが特に好ましい。
前記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位(以下、ビニル芳香族単量体単位ということがある)は、芳香族ビニル単量体から誘導される。使用される単量体としては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、2−メチル−4−クロロスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α―メチルスチレン、cis−β−メチルスチレン、trans−β−メチルスチレン、4−メチル−α−メチルスチレン、4−フルオロ−α−メチルスチレン、4−クロロ−α−メチルスチレン、4−ブロモ−α−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2−フルオロスチレン、3−フルオロスチレン、4−フルオロスチレン、2,4−ジフルオロスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2−ブロモスチレン、3−ブロモスチレン、4−ブロモスチレン、2,4−ジブロモスチレン、α−ブロモスチレン、β−ブロモスチレン、2−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレンなどが挙げられる。これらの芳香族ビニル単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの単量体のうち、共重合が容易なことから、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
前記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位(以下、環状酸無水物単量体単位ということがある)は、無置換及び/又は置換無水マレイン酸から誘導される。使用される単量体としては、例えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、ジメチル無水マレイン酸、ジクロロ無水マレイン酸、ブロモ無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、フェニル無水マレイン酸、ジフェニル無水マレイン酸などが挙げられる。これらの環状酸無水物単量体単位は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの単量体のうち、共重合が容易なことから、無水マレイン酸が好ましい。
共重合体に含まれるメタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位の重量割合が、メタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位の合計100重量%を基準として、メタクリル酸エステル単量体単位が5〜35重量%、ビニル芳香族単量体単位が50〜80重量%、環状酸無水物単量体単位が5〜30重量%であることが好ましい。
メタクリル酸エステル単量体の前記重量割合は、透明性の観点から、5〜35重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましく、15〜25重量%がさらに好ましい。
ビニル芳香族単量体単位の前記重量割合は、透明性、耐熱性、寸法安定性の観点から、50〜80重量%が好ましく、55〜75重量%がより好ましく、60〜70重量%がさらに好ましい。
環状酸無水物単量体単位の前記重量割合は、透明性、耐熱性の観点から、5〜30重量%が好ましく、10〜25重量%がより好ましく、10〜20重量%がさらに好ましい。
共重合体は、メタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位に加えて、これら単量体単位以外の他の単量体単位を含むものであってもよい。他の単量体単位としては、メタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位のうち、少なくとも1種の単量体単位と共重合しうるものであればよく、3種すべての単量体単位と共重合しうるものであるのが好ましい。共重合体における他の単量体単位の重量割合は、メタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、環状酸無水物単量体単位、および他の単量体単位の合計100重量%を基準として、50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
共重合体は、必要に応じて、例えば、ゴム粒子、光拡散剤、艶消剤、染料、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を1種または2種以上、添加してもよい。
熱可塑性樹脂層は、共重合体に加えて、さらに、メタクリル酸エステル単量体単位を主成分として含むメタクリル樹脂(以下、メタクリル樹脂ということがある)を含有してもよい。熱可塑性樹脂層が、共重合体とメタクリル樹脂とを含有することで、上述の条件(A)が満たされる。このメタクリル樹脂は、メタクリル酸エステル単量体単位を主成分として含み、前記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位と前記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位とを同時には含まないメタクリル樹脂である。すなわち、このメタクリル樹脂としては、前記共重合体は含まれない。なお、メタクリル樹脂は、前記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位と前記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位との、いずれか一方の単量体単位を含んでもよい。メタクリル酸エステル単量体としては、前記の共重合体に含まれるメタクリル酸エステル単量体として例示したものと同じものが挙げられる。
メタクリル樹脂は、1種のメタクリル酸エステル単量体のみからなる単独重合体であってもよいし、2種以上のメタクリル酸エステル、または1種以上のメタクリル酸エステルと該メタクリル酸エステルと共重合し得る他の単量体との共重合体であってもよい。メタクリル樹脂が共重合体であるとき、メタクリル酸エステル単量体単位の重量割合は、メタクリル樹脂100重量%に対して50重量%を超え、70重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。
メタクリル酸エステルと共重合し得る他の単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類;スチレン;クロロスチレン、ブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン類;ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのアルキルスチレン類などの置換スチレン類;メタクリル酸、アクリル酸などの不飽和酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどが挙げられる。これらメタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
メタクリル樹脂は、必要に応じて、例えば、ゴム粒子、光拡散剤、艶消剤、染料、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を1種または2種以上、添加してもよい。
熱可塑性樹脂層が、共重合体とメタクリル樹脂とを含有するとき、これらの含有量は、共重合体とメタクリル樹脂との合計100重量部を基準として、共重合体は20〜70重量部であり、メタクリル樹脂は80〜30重量部であることが好ましい。
熱可塑性樹脂層には、必要に応じて、例えば、ゴム粒子、光拡散剤、艶消剤、染料、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤が1種または2種以上含有されていてもよい。
熱可塑性樹脂層には、共重合体とメタクリル樹脂以外の他の樹脂成分が含有されていてもよい。熱可塑性樹脂層における他の樹脂成分の含有量は、他の樹脂成分と共重合体との合計、メタクリル樹脂を含有する場合は、他の樹脂成分と共重合体とメタクリル樹脂との合計100重量部を基準として、50重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましく、10重量部以下であることがさらに好ましい。
(樹脂積層板の製造方法)
樹脂積層板の製造方法としては、例えば、ポリカーボネート樹脂層と、熱可塑性樹脂層とを溶融共押出成形により積層一体化する方法や、ポリカーボネート樹脂層と、熱可塑性樹脂層とを、粘着剤や接着剤を介して貼合する方法が挙げられる。中でも、溶融共押出成形が好ましい。溶融共押出成形により製造された樹脂積層板は、ポリカーボネート樹脂層と熱可塑性樹脂層とを粘着剤や接着剤を介して貼合して製造された樹脂積層板に比べて、二次成形し易い。
以下、本発明の樹脂積層板を製造する方法の一実施形態について、溶融共押出成形で製造する場合を例に挙げ、図1を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、ポリカーボネート樹脂層を形成するポリカーボネート樹脂、および熱可塑性樹脂層を形成する共重合体、さらに必要に応じてメタクリル樹脂、を含有する熱可塑性樹脂組成物を、それぞれ別個の押出機1、2で加熱して溶融混練し、それぞれマルチマニホールド型ダイス3に供給し、ポリカーボネート樹脂層の一方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる2層構成、またはポリカーボネート樹脂層の両方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる3層構成に溶融積層一体化して押し出す。前記熱可塑性樹脂組成物が、共重合体とメタクリル樹脂とを含有するとき、これらは従来公知の方法で混合しうる。
共重合体とメタクリル樹脂とは、それぞれを上記押出機に供給して、該押出機にて両者を混合してもよいし、予め両者を混合して混合物を得ておき、この混合物を上記押出機に供給してもよい。なお、マルチマニホールド型ダイスに替えて、フィードブロックとダイを組み合わせて使用してもよい。
次いで、マルチマニホールド型ダイス3から押し出したシート状またはフィルム状の溶融樹脂4を、略水平方向に対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込む。第1冷却ロール5および第2冷却ロール6は、少なくとも一方がモータなどの回転駆動手段に接続されており、両ロールが所定の周速度で回転するように構成されている。両ロールのうち、第2冷却ロール6は、両ロール間で挟持された後のシート状またはフィルム状の溶融樹脂4が巻き掛けられる、巻き掛けロールである。
第1冷却ロール5および第2冷却ロール6は、金属ロールまたは金属弾性ロールで構成してもよく、金属ロールと金属弾性ロールとを組み合わせて構成してもよい。
リタデーション値が低減された樹脂積層板8を得る場合には、第1冷却ロール5および第2冷却ロール6を、金属ロールと金属弾性ロールとの組み合わせで構成するのが好ましい。すなわち、溶融樹脂を金属ロールと金属弾性ロールとの間に挟持すると、金属弾性ロールが溶融樹脂を介して金属ロールの外周面に沿って凹状に弾性変形し、金属弾性ロールと金属ロールとが溶融樹脂を介して所定の接触長さで接触する。これにより、金属ロールと金属弾性ロールとが、溶融樹脂に対して面接触で圧着するようになり、これらロール間に挟持される溶融樹脂は、面状に均一加圧されながら成膜される。その結果、成膜時の歪みが低減され、リタデーション値が低減された樹脂積層板8が得られる。
金属ロールと金属弾性ロールとを組み合わせる場合には、金属弾性ロールを第1冷却ロール5、金属ロールを第2冷却ロール6とするのが好ましい。これにより、得られる樹脂積層板8のリタデーション値をより低減することができる。
上述した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んだ溶融樹脂4を、第2冷却ロール6および第3冷却ロール7の順に巻き掛ける。具体的には、第2冷却ロール6に巻き掛けられた溶融樹脂4を、第2冷却ロール6と第3冷却ロール7との間に通して第3冷却ロール7に巻き掛けるようにする。これにより、溶融樹脂4が緩やかに冷却されるので、得られる樹脂積層板8のリタデーション値を低減することができる。なお、第2冷却ロール6と第3冷却ロール7との間は、所定の間隔を設けて開放状態にしてもよく、所定の間隔を設けずに溶融樹脂4が両ロール間に挟み込まれるようにしてもよい。
第3冷却ロール7としては、特に限定されるものではなく、従来、押出成形で使用されている通常の金属ロールを採用することができる。具体例としては、ドリルドロール、スパイラルロールなどが挙げられる。第3冷却ロール7の表面状態は、鏡面であるのが好ましい。なお、第3冷却ロール7以降に第4冷却ロール、第5冷却ロール、・・・と複数本の冷却ロールを設け、第3冷却ロール7に巻き掛けたシート状またはフィルム状の樹脂積層板8を順次、次の冷却ロールに巻き掛けるようにしてもよい。
第3冷却ロール7に巻き掛けて緩やかに冷却した樹脂積層板8を、図示しない引取りロールによって引き取り、これを巻き取ると、本発明の樹脂積層板8が得られる。樹脂積層板8全体の厚さは、溶融状態の溶融樹脂4全体の厚さ、冷却ユニットが備える冷却ロールやベルトの間隔、周速度などを調整することにより、任意に調整することができる。
ポリカーボネート樹脂層、および熱可塑性樹脂層の厚さは、それぞれ押出機からの供給量などを調整することにより、任意に調整することができる。
(耐擦傷性樹脂積層板)
本発明の樹脂積層板は、少なくとも一方の面に硬化被膜が形成されてもよい。樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化被膜を備えることによって、より表面硬度が向上し、かかる樹脂積層板は、耐擦傷性樹脂板として用いることができる。
耐擦傷性樹脂積層板の層構成としては、下記(i)〜(v)が挙げられる。なお、ポリカーボネート樹脂層をPC層、熱可塑性樹脂層をTR層と省略表記した。
(i) TR層/PC層/硬化被膜
(ii) 硬化被膜/TR層/PC層
(iii)硬化被膜/TR層/PC層/硬化被膜
(iv) TR層/PC層/TR層/硬化被膜
(v) 硬化被膜/TR層/PC層/TR層/硬化被膜
なお、樹脂積層板の両方の面に硬化被膜を形成する場合には、両方の面の硬化被膜の組成や厚みは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、樹脂積層板の一方の面にのみ硬化被膜を形成する場合には、TR層に硬化被膜を形成するのが好ましい。
硬化被膜の厚みは、好ましくは0.5〜50μmであり、より好ましくは1〜20μmである。硬化被膜は、その厚みが薄い程、亀裂が生じ難くなる傾向にあるが、あまり硬化被膜の厚みが薄いと、耐擦傷性が不十分となり好ましくない。
耐擦傷性樹脂積層板は、必要に応じて、その表面に、コート法、スパッタ法、真空蒸着法等により反射防止処理が施されてもよい。また、耐擦傷性樹脂積層板は、反射防止効果を付与の目的で、その少なくとも一方の面に、別途作製した反射防止性のシートが貼合されてもよい。
(耐擦傷性樹脂積層板の製造方法)
耐擦傷性樹脂積層板の製造方法としては、例えば、樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化性塗料組成物を塗布して、硬化性塗膜を形成し、次いでこの硬化性塗膜を硬化させて、硬化被膜とする方法などが挙げられる。
(硬化性塗料組成物)
硬化性塗料組成物は、耐擦傷性をもたらす硬化性化合物を必須成分とし、必要に応じて、硬化触媒、導電性粒子、溶媒、レベリング剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤等を含有する。
(硬化性化合物)
硬化性化合物としては、例えば、アクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物、カルボキシル基変性エポキシアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物、共重合系アクリレート化合物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。
中でも、硬化被膜の耐擦傷性の点から、多官能アクリレート化合物、多官能ウレタンアクリレート化合物、多官能エポキシアクリレート化合物等のラジカル重合系の硬化性化合物や;アルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン等の熱重合系の硬化性化合物等が好ましい。これらの硬化性化合物は、例えば電子線、放射線、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化するものであるか、加熱により硬化するものであるのがよい。これらの硬化性化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の化合物を組み合わせて用いてもよい。
特に好ましい硬化性化合物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。ここで、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基をいい、その他、本明細書において、(メタ)アクリレート等というときの「(メタ)」も同様の意味である。
硬化性化合物の一例である分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ−またはテトラ−(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ−、テトラ−、ペンタ−またはヘキサ−(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ−、ペンタ−、ヘキサ−またはヘプタ−(メタ)アクリレートなどの、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート;分子中にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物に、水酸基を有する(メタ)アクリレートを、イソシアナト基に対して水酸基が等モル以上となる割合で反応させて得られ、分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基の数が3個以上となったウレタン(メタ)アクリレート〔例えば、ジイソシアネートとペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートの反応により、6官能のウレタン(メタ)アクリレートが得られる〕;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、ここには単量体を例示したが、これら単量体のままで用いてもよいし、例えば2量体、3量体等のオリゴマーの形になったものを用いてもよい。また、単量体とオリゴマーを併用してもよい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、それぞれ単独か、または2種以上を混合して用いられる。
硬化性化合物の一例である分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物としては、市販のものを用いることができる。その具体例としては、いずれも新中村化学工業(株)製の"U−6HA"(ウレタンアクリレートオリゴマー)、"NKハ−ド M101"(ウレタンアクリレート系)、"NKエステル A−TMM−3L"(ペンタエリスリトールトリアクリレート)、"NKエステル A−TMMT"(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)、"NKエステル A−9530"(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート)および"NKエステル A−DPH"(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、日本化薬(株)製の"KAYARAD DPCA"(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、サンノプコ(株)製の"ノプコキュア 200"シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製の"ユニディック"シリーズ等が挙げられる。
(他の硬化性化合物)
なお、硬化性化合物として分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を用いる場合には、必要に応じて、他の硬化性化合物、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどの、分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を併用してもよい。その使用量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物100重量部に対して、通常20重量部までである。
(光重合開始剤)
硬化性塗膜を紫外線で硬化させる場合には、硬化性塗料組成物は、硬化触媒として光重合開始剤を含有するのがよい。光重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ベンゾフェノンやその誘導体、チオキサントン類、ベンジルジメチルケタール類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、ヒドロキシケトン類、アミノアルキルフェノン類、アシルホスフィンオキサイド類等が挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上からなる混合物を用いることもできる。光重合開始剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.1〜5重量部である。
光重合開始剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の"IRGACURE 651"、"IRGACURE 184"、"IRGACURE 500"、"IRGACURE 1000"、"IRGACURE 2959"、"DAROCUR 1173"、"IRGACURE 907"、"IRGACURE 369"、"IRGACURE 1700"、"IRGACURE 1800"、"IRGACURE 819"、"IRGACURE 784"等の、IRGACURE(イルガキュア)シリーズおよびDAROCUR(ダロキュア)シリーズ、いずれも日本化薬(株)製の"KAYACURE ITX"、"KAYACURE DETX−S"、"KAYACURE BP−100"、"KAYACUREBMS"、"KAYACURE 2−EAQ"等の、KAYACURE(カヤキュア)シリーズ等が挙げられる。
(導電性粒子)
硬化性塗料組成物は導電性粒子を含有してもよい。これにより、硬化被膜に帯電防止性を付与することができる。導電性粒子としては、例えば、アンチモン−スズ複合酸化物、リンを含有する酸化錫、五酸化アンチモン等の酸化アンチモン、アンチモン−亜鉛複合酸化物、酸化チタン、インジウム−錫複合酸化物(ITO)などの無機粒子が好ましく用いられる。導電性粒子は、固形分濃度が10〜30重量%程度のゾルの形態で使用することもできる。
導電性粒子の粒子径は、通常0.5μm以下であり、硬化被膜の帯電防止性や透明性の点からは、平均粒子径で表して、好ましくは0.001μm以上であり、また好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.05μm以下である。導電性粒子の平均粒子径が小さい程、耐擦傷性樹脂積層板の曇度を低くすることができ、透明性を高めることができる。
導電性粒子の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常2〜50重量部、好ましくは3〜20重量部である。導電性粒子の使用量が多い程、硬化被膜の帯電防止性が向上する傾向にあるが、導電性粒子の使用量があまり多いと、硬化被膜の透明性が低下するので好ましくない。
導電性粒子は、例えば、気相分解法、プラズマ蒸発法、アルコキシド分解法、共沈法、水熱法等により製造することができる。また、導電性粒子の表面は、例えば、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等で表面処理されていてもよい。
(溶媒)
硬化性塗料組成物は、その粘度調整等を目的として、溶媒を含有してもよい。特に硬化性塗料組成物が導電性粒子を含む場合には、その分散のために溶媒を含有するのがよい。
導電性粒子および溶媒を含有する硬化性塗料組成物を調製する場合には、例えば、導電性粒子および溶媒を混合して、溶媒に導電性粒子を分散させた後、この分散液を硬化性化合物と混合してもよいし、硬化性化合物と溶媒を混合した後、この混合液に導電性粒子を分散させてもよい。
溶媒は、硬化性化合物を溶解することができ、かつ塗布後に容易に揮発し得るものであるのがよく、また塗料成分として導電性粒子を用いる場合には、それを分散させることができるものであるのがよい。このような溶媒としては、例えば、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;水等が挙げられる。溶媒の使用量は、硬化性化合物の性状等に合わせて、適宜調整すればよい。
(レベリング剤)
硬化性塗料組成物にレベリング剤を含有させる場合には、シリコーンオイルが好ましく用いられる。その具体例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらのレベリング剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上混合して用いることもできる。レベリング剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部である。
レベリング剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の"SH200−100cs"、"SH28PA"、"SH29PA"、"SH30PA"、"ST83PA"、"ST80PA"、"ST97PA"および"ST86PA"、いずれもビック・ケミー・ジャパン(株)製の"BYK−302"、"BYK−307"、"BYK−320"および"BYK−330"等が挙げられる。
(硬化性塗料組成物の塗布方法)
硬化性塗料組成物を樹脂積層板の少なくとも一方の面に塗布する方法としては、例えば、バーコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法等のコート法などが挙げられる。
(硬化性塗膜の硬化方法)
硬化性塗膜を硬化させるには、硬化性塗料組成物の種類に応じて、エネルギー線の照射や加熱等により行えばよい。
エネルギー線の照射により硬化性塗膜を硬化させる場合のエネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、放射線等が挙げられる。その強度や照射時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択される。
また、加熱により硬化性塗膜を硬化させる場合において、その温度や時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択され、加熱温度は、樹脂基板が変形を起こさないよう、一般的には100℃以下であるのが好ましい。硬化性塗料組成物が溶媒を含有する場合には、塗布後、溶媒を揮発させた後に硬化性塗膜を硬化させてもよいし、溶媒の揮発と硬化性塗膜の硬化とを同時に行ってもよい。
(用途)
樹脂積層板は、表面硬度に優れ、かつ、温度85℃湿度85%環境下という厳しい高温高湿環境下での耐反り変形性に優れることで、エクステリア用途、看板用途、照明用途、ディスプレイにおける前面板用途などに好適に用いることができ、ディスプレイにおける前面板としてより好適に用いることができる。さらに、樹脂積層板は、硬化被膜との密着性に優れることで、耐擦傷性樹脂積層板の樹脂基板として好適に用いることができる。樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化被膜を備えてなる耐擦傷性樹脂積層板は、ディスプレイ保護板、タッチパネル保護板および携帯型情報端末の表示窓用保護板として特に好適に用いることができる。
保護されるディスプレイの種類としては、例えば、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等が挙げられる。また、保護されるディスプレイの用途としては、例えばテレビやコンピューターのモニター、タブレット、スマートフォン、携帯電話、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型情報端末の表示窓、デジタルカメラやハンディ型ビデオカメラのファインダー部、携帯型ゲーム機の表示窓等が挙げられる。
保護されるタッチパネルの用途としては、例えば、カーナビゲーションシステム、携帯型情報端末、銀行の現金自動預け払い機(ATM)、産業機械等の操作パネル、パーソナルコンピューターの画面、携帯型ゲーム機等のタッチパネル等が挙げられる。
ディスプレイ保護板およびタッチパネル保護板を作製するには、まず必要に応じて耐擦傷性樹脂積層板に印刷、穴あけ等の加工を行い、必要な大きさに切断処理すればよい。しかるのちに、ディスプレイまたはタッチパネルにセットすれば、ディスプレイおよびタッチパネルを効果的に保護することができる。その際、樹脂積層板の一方の面に硬化被膜が形成されている場合には、硬化被膜が形成されている面が表側(視認者側)となるように設置するのがよい。また、樹脂積層板が、ポリカーボネート樹脂層の一方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる場合には、熱可塑性樹脂層が表側(視認者側)となるように設置するのがよい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で使用した押出装置は、図1で示す装置であり、その構成は、以下の通りである。
押出機1:スクリュー径65mm、一軸、ベント付きの押出機(東芝機械(株)製)。
押出機2:スクリュー径45mm、一軸、ベント付きの押出機(日立造船(株)製)。
マルチマニホールド型ダイス3:2種2層分配型のマルチマニホールド型ダイス(日立造船(株)製)。
第1冷却ロール5:金属弾性ロール
第2冷却ロール6:金属ロール
第3冷却ロール7:金属ロール
金属弾性ロールは、ステンレス鋼からなる軸ロールの外周部を覆うように、片面が鏡面化された厚さ2mmのステンレス鋼製薄膜を鏡面仕上げ面がロール外面になる様に配置し、軸ロールと金属性薄膜との間に熱媒油からなる流体を封入した、外径が250mmである金属弾性ロールである。金属ロールは、表面を鏡面仕上げしたステンレス鋼からなり、外径250mmであるスパイラルロールである。
実施例および比較例で使用した樹脂は、以下の3種類である。
ポリカーボネート樹脂:住化スタイロンポリカーボネート(株)製の「カリバー 301−10」を用いた。
共重合体:メタクリル酸メチル単量体単位、スチレン単量体単位、および無水マレイン酸単量体単位からなり、メタクリル酸メチル単量体単位、スチレン単量体単位、および無水マレイン酸単量体単位の合計100重量%を基準として、メタクリル酸メチル単量体単位が20重量%、スチレン単量体単位が65重量%、無水マレイン酸単量体単位が15重量%である共重合体を用いた。
メタクリル樹脂:メタクリル酸メチル単量体単位、およびアクリル酸メチル単量体単位からなり、メタクリル酸メチル単量体単位、およびアクリル酸メチル単量体単位の合計100重量%を基準として、メタクリル酸メチル単量体単位が97.8重量%、アクリル酸メチル単量体単位が2.2重量%であるメタクリル樹脂を用いた。
(実施例1〜5および比較例1〜4)
(積層板の作製)
まず、押出機1、2、マルチマニホールド型ダイス3、および第1〜第3冷却ロール5〜7を、図1に示すように配置した。次いで、ポリカーボネート樹脂層を形成する樹脂としてポリカーボネート樹脂を押出機1にて溶融混練し、熱可塑性樹脂層を形成する樹脂として共重合体とメタクリル樹脂とを表1に示す割合で混合してなる熱可塑性樹脂組成物を押出機2にて溶融混練し、それぞれを設定温度260℃のマルチマニホールド型ダイス3に供給した。
そして、押出機1からマルチマニホールド型ダイス3に供給されるポリカーボネート樹脂層の一方の面に、押出機2からマルチマニホールド型ダイス3に供給される熱可塑性樹脂層が積層された、フィルム状の溶融樹脂4を、マルチマニホールド型ダイス3押し出した。
次いで、マルチマニホールド型ダイス3から押し出したフィルム状の溶融樹脂4を、対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込み、第3冷却ロール7に巻き掛けて成形・冷却し、表1に示す厚みで、ポリカーボネート樹脂層の一方の面に熱可塑性樹脂層が積層されてなる2層構成の樹脂積層板を得た。
なお、第1冷却ロール5の表面温度は110℃、第2冷却ロール6の表面温度125℃、第3冷却ロール7の表面温度は120℃であった。これらの温度は、各冷却ロールの表面温度を実測した値である。
得られた各樹脂積層板(実施例1〜5および比較例1〜4)について、表面硬度を評価するために、下記の方法によって鉛筆硬度を測定した。さらに、各樹脂積層板の高温高湿環境下での耐反り変形性を評価するために、下記の方法によって反り量を測定した。結果を表1に示す。
<鉛筆硬度>
JIS K5600に従い、得られた樹脂積層板の熱可塑性樹脂層面について測定した。
<反り量>
樹脂積層板を押出方向に200mm、押出方向と直交する方向に200mmの大きさに正方形状に切断して試験片とした。得られた試験片を、凸状に反っている面を接地面側として定盤の上に載置し、試験片を載置した定盤面からの試験片の4隅の浮き上がり量を位置センサで測定して平均値を算出し、この平均値を反り量Aとした。次に、この試験片を吊るした状態で、温度85℃湿度85%の恒温恒湿機内に設置して72時間静置し、次いで試験片を恒温恒湿機内から取り出して、吊るした状態で温度25℃湿度50%の環境下で4時間静置した後、反り量Aと同様にして、試験片の4隅の浮き上がり量の平均値を算出し、この平均値を反り量Bとした。そして、反り量Bから反り量Aを差し引くことで、反り量を求めた。反り量の値が小さいほど、樹脂積層板は高温高湿環境下での耐反り変形性に優れる。
(耐擦傷性樹脂板の作製)
ウレタンアクリレートオリゴマー〔新中村化学工業(株)製の“U−6HA”〕25部、光重合開始剤〔チバスペシャリティーケミカルズ(株)製の“IRGACURE 184”〕1部、溶媒として、1−メトキシ−2−プロパノール37部およびイソブチルアルコール37部を混合して硬化性塗料を調製した。
実施例1〜5および比較例1〜4で得られた各樹脂積層板を押出方向に100mm、押出方向と直交する方向に80mmの大きさに切断し、ディッピング法にて各樹脂積層板の両方の面に上記で調製した硬化性塗料の塗膜を形成した。次いで、この塗膜が形成された各樹脂積層板を室温で1分間乾燥させ、さらに50℃の熱風オーブン内で3分間乾燥させて溶媒を揮発させた後、この塗膜に、120Wの高圧水銀ランプを用いて、0.5J/cm2の紫外線を照射して硬化させ、両面に厚さが3.5μmの硬化被膜が形成された各耐擦傷性樹脂積層板を得た。
得られた各耐擦傷性樹脂積層板について、樹脂積層板と硬化被膜との密着性を評価するために、下記の方法によって密着性を評価した。結果を表1に示す。
<密着性>
耐擦傷性樹脂積層板の熱可塑性樹脂層側に形成した硬化被膜の表面にカッターによって2mm×2mmのクロスハッチを100個入れ、その上にセロハンテープ(ニチバン(株)製)を貼り付けした後、該セロハンテープを剥がした。セロハンテープを貼り付けした後、該セロハンテープを剥がす操作をさらに2回繰り返し、この操作を全部で3回繰り返した後の硬化被膜が樹脂積層板から剥がれた升目の数を計測した。剥がれた升目がなかったものを「○」、剥がれた升目があったものを「×」と評価した。
Figure 2018114757
1、2 押出機
3 マルチマニホールド型ダイス
4 溶融樹脂
5 第1冷却ロール
6 第2冷却ロール
7 第3冷却ロール
8 樹脂積層板

Claims (12)

  1. ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板であって、
    Figure 2018114757
    [式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
    Figure 2018114757
    [式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
    下記(B)の条件を満たすことを特徴とする樹脂積層板。
    (B)樹脂積層板の総厚に対するポリカーボネート樹脂層の厚みの割合が70%以下である。
  2. 前記共重合体に含まれるメタクリル酸エステル単量体単位、ビニル芳香族単量体単位、および環状酸無水物単量体単位の重量割合が、ビニル芳香族単量体単位、メタクリル酸エステル単量体単位、および環状酸無水物単量体単位の合計100重量%を基準として、ビニル芳香族単量体単位が50〜80重量%、メタクリル酸エステル単量体単位が5〜35重量%、環状酸無水物単量体単位が5〜30重量%である請求項1に記載の樹脂積層板。
  3. 前記ビニル芳香族単量体が、スチレン単量体である請求項1〜請求項のいずれかに記載の樹脂積層板。
  4. 前記環状酸無水物単量体が、無水マレイン酸である請求項1〜請求項のいずれかに記載の樹脂積層板。
  5. ポリカーボネート樹脂層と熱可塑性樹脂層とが積層一体化されなるものである請求項1〜請求項のいずれかに記載の樹脂積層板。
  6. ポリカーボネート樹脂層と、熱可塑性樹脂層が、溶融共押出成形により積層されてなるものである請求項1〜請求項のいずれかに記載の樹脂積層板。
  7. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の樹脂積層板の少なくとも一方の面に硬化被膜を備えてなる耐擦傷性樹脂積層板。
  8. 請求項に記載の耐擦傷性樹脂積層板からなるディスプレイ用保護板。
  9. 請求項に記載の耐擦傷性樹脂積層板からなるタッチパネル用保護板。
  10. 請求項に記載の耐擦傷性樹脂積層板からなる携帯型情報端末の表示窓用保護板。
  11. ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板の、高温高湿環境下での耐反り変形性を向上させる方法であって、
    前記樹脂積層板の総厚に対する前記ポリカーボネート樹脂層の厚みの割合を70%以下とすることを特徴とする方法。
    Figure 2018114757
    [式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
    Figure 2018114757
    [式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
  12. ポリカーボネート樹脂層の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂層が積層されてなり、前記熱可塑性樹脂層が、メタクリル酸エステル単量体単位、下記一般式(1)で表されるビニル芳香族単量体単位、および下記一般式(2)で表される環状酸無水物単量体単位を含む共重合体を含有する樹脂積層板であって、
    Figure 2018114757
    [式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ニトロ基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を示す。nが2または3であるとき、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。]
    Figure 2018114757
    [式中:R、Rは、それぞれ同一でも、異なっていてもよく、水素、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。]
    下記(B)の条件を満たす樹脂積層板を製造する方法であり、
    前記ポリカーボネート樹脂と前記熱可塑性樹脂層とを溶融共押出し成形により積層一体化することを特徴とする前記樹脂積層板の製造方法。
    (B)樹脂積層板の総厚に対するポリカーボネート樹脂層の厚みの割合が70%以下である。
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