JP2011232435A - ディスプレイ保護用樹脂板 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイに近接しても視認性を確保することができ、かつディスプレイに接触してもニュートンリングを発生し難いディスプレイ保護用樹脂板を提供することである。
【解決手段】マット面を片面に備える熱可塑性樹脂基板からなり、前記マット面の表面には、算術平均粗さ(Ra)が0.05〜0.4μmの凹凸が形成されており、ヘイズ(H)が0.5〜5%のディスプレイ保護用樹脂板である。前記マット面をディスプレイ側に配置して使用するのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ディスプレイを保護する樹脂板に関する。
ディスプレイを保護する樹脂板として、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂層の片面にアクリル樹脂層を積層し、さらにアクリル樹脂層上にハードコート処理を施したものが記載されている。
前記樹脂板を、ディスプレイの表面保護用として使用する場合には、通常、前記ポリカーボネート樹脂層をディスプレイに対向させ、樹脂板とディスプレイとの間に空気層が存在するよう、ディスプレイから所定の間隔をおいて設置される。
近時、大型液晶テレビ等に代表されるディスプレイの薄型化や視認性向上等の観点から、ディスプレイと樹脂板との間の間隔は狭くなる傾向にある。そのため、樹脂板が吸湿や乾燥等に起因して反ると、樹脂板とディスプレイとが近接し、接触する。
ところが、特許文献1に記載されているような従来の樹脂板は、ディスプレイに近接すると画像がぼやけて視認性が低下しやすく、ディスプレイに接触すると接触箇所にニュートンリングを発生することがあった。
特開2006−103169号公報
本発明の課題は、ディスプレイに近接しても視認性を確保することができ、かつディスプレイに接触してもニュートンリングを発生し難いディスプレイ保護用樹脂板を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)マット面を片面に備える熱可塑性樹脂基板からなり、前記マット面の表面には、算術平均粗さ(Ra)が0.05〜0.4μmの凹凸が形成されており、ヘイズ(H)が、0.5〜5%であることを特徴とするディスプレイ保護用樹脂板。
(2)前記熱可塑性樹脂基板が、熱可塑性樹脂層にマット層を積層してなり、前記マット層が、透明粒子を含む熱可塑性樹脂からなり、該マット層により前記マット面が形成されている前記(1)に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(3)前記熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、前記マット層を構成する熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、前記透明粒子が、架橋メタクリル酸メチル系重合体粒子および架橋スチレン系重合体粒子から選ばれる少なくとも1種である前記(2)に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(4)前記熱可塑性樹脂基板が、前記熱可塑性樹脂層とマット層とを共押出により積層一体化してなる前記(2)または(3)に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(5)前記熱可塑性樹脂基板を構成する熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種である前記(1)に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(6)前記マット面にハードコート処理が施されている前記(1)〜(5)のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(7)前記マット面と反対側の前記熱可塑性樹脂基板の他面にハードコート処理が施されている前記(1)〜(6)のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(8)前記マット面をディスプレイ側に配置して使用する前記(1)〜(7)のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
(9)携帯型情報端末の表示窓保護板として使用する前記(1)〜(8)のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
なお、本発明における前記「携帯型情報端末」とは、人が携行できる程度の大きさであって、文字情報や画像情報等を表示するための窓(ディスプレイ)を有するものの総称を意味しており、例えば携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等が挙げられる。
本発明によれば、ディスプレイに近接しても画像のぼやけを抑制して視認性を確保することができ、かつディスプレイに接触してもニュートンリングの発生を抑制することができるという効果がある。したがって、本発明のディスプレイ保護用樹脂板によれば、ディスプレイの薄型化や視認性向上等に対応することができる。
本発明の一実施形態にかかるディスプレイ保護用樹脂板の製造方法を示す概略説明図である。
以下、本発明にかかるディスプレイ保護用樹脂板(以下、「樹脂板」と言うことがある。)の一実施形態について説明する。本実施形態の樹脂板は、熱可塑性樹脂基板からなる。該熱可塑性樹脂基板は、その片面にマット面を備えている。マット面とは、表面に微細な凹凸が形成されている面のことを意味する。本実施形態のマット面の表面には、算術平均粗さ(Ra)が0.05〜0.4μm、好ましくは0.07〜0.2μmの凹凸が形成されている。そして、該マット面を備える熱可塑性樹脂基板からなる本実施形態の樹脂板は、ヘイズ(H)が0.5〜5%、好ましくは1〜3.5%である。このようなマット面およびヘイズ(H)を有する樹脂板は、ディスプレイに近接しても画像のぼやけを抑制することができ、かつディスプレイに接触してもニュートンリングの発生を抑制することができる。
一方、算術平均粗さ(Ra)があまり小さいと、ディスプレイに接触した際に接触箇所にニュートンリングが発生する。また、算術平均粗さ(Ra)があまり大きいと、ディスプレイに近接した際に画像がぼやけて視認性が低下する。ヘイズ(H)があまり小さいと、ディスプレイに接触した際に接触箇所にニュートンリングが発生する。また、ヘイズ(H)があまり大きいと、ディスプレイに近接した際に画像がぼやけて視認性が低下する。前記算術平均粗さ(Ra)は、JIS B0601−2001に準拠して測定される値である。前記ヘイズ(H)は、JIS K7361−1に準拠して測定される値である。
本実施形態の熱可塑性樹脂基板は、熱可塑性樹脂層にマット層を積層してなる。前記熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、ポリカーボネート樹脂であるのがより好ましい。また、前記マット層を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、ポリカーボネート樹脂であるのがより好ましい。ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂は、いずれもヘイズ(H)が小さいので、ディスプレイに表示される画像に与える影響が小さい点で好ましく、さらにポリカーボネート樹脂は、高湿下に曝したときの反り難さの点でより好ましい。なお、熱可塑性樹脂層およびマット層を構成する熱可塑性樹脂の組成は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記ポリカーボネート樹脂としては、例えば二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法等で反応させることにより得られるもの、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られるもの、環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるもの等が挙げられる。
前記二価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる二価フェノールを単独で、または2種以上用いるのが好ましく、特に、ビスフェノールAの単独使用や、ビスフェノールAと、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる1種以上の二価フェノールとの併用が好ましい。
前記カルボニル化剤としては、例えばホスゲン等のカルボニルハライド、ジフェニルカーボネート等のカーボネートエステル、二価フェノールのジハロホルメート等のハロホルメート等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
一方、前記アクリル樹脂としては、透明性に優れ、剛性も高いメタクリル樹脂が好適である。メタクリル樹脂は、メタクリル酸メチル単位を主成分とするもの、具体的にはメタクリル酸メチル単位を通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上含むメタクリル酸メチル樹脂であるのが好ましく、メタクリル酸メチル単位100重量%のメタクリル酸メチル単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチルと、該メタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体との共重合体であってもよい。
メタクリル酸メチルと共重合し得る前記他の単量体としては、例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル類や、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸エステル類等が挙げられる。また、スチレンや置換スチレン類として、例えばクロロスチレン、ブロモスチレン等のハロゲン化スチレン類や、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のアルキルスチレン類等も挙げられる。さらに、メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等も挙げられる。これらメタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル樹脂は、ゴム粒子を含有するのが好ましい。これにより、樹脂板を割れ難くすることができる。ゴム粒子としては、例えばアクリル系多層構造重合体や、5〜80重量部のゴム状重合体にアクリル系不飽和単量体等のエチレン性不飽和単量体20〜95重量部をグラフト重合させてなるグラフト共重合体等が挙げられる。
前記アクリル系多層構造重合体は、エラストマーの層を20〜60重量%程度内在するものがよく、最外層として硬質層を有するものであるのがよく、さらに最内層として硬質層を有するものでもよい。
エラストマーの層は、ガラス転移点(Tg)が25℃未満のアクリル系重合体の層であるのがよく、具体的には、低級アルキルアクリレート、低級アルキルメタクリレート、低級アルコキシアルキルアクリレート、シアノエチルアクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシ低級アルキルアクリレート、ヒドロキシ低級アルキルメタクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群より選ばれる1種以上の単官能単量体を、アリルメタクリレート等の多官能単量体で架橋させてなる重合体の層であるのがよい。
前記低級アルキルアクリレート等における低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられ、前記低級アルコキシアルキルアクリレートにおける低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルコキシ基が挙げられる。また、前記単官能単量体を主成分として共重合体とする場合には、共重合成分として、例えばスチレン、置換スチレン等の他の単官能単量体を共重合させてもよい。
硬質層は、Tgが25℃以上のアクリル系重合体の層であるのがよく、具体的には、炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレートを単独で、または主成分として重合させたものであるのがよい。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル等の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレートを主成分として共重合体とする場合には、共重合成分としては、他のアルキルメタクリレートやアルキルアクリレート、スチレン、置換スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の単官能単量体を用いてもよいし、さらにアリルメタクリレート等の多官能単量体を加えて架橋重合体としてもよい。前記アルキルメタクリレート等におけるアルキル基としては、例えば前記した低級アルキル基で例示したのと同じ炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルキル基等が挙げられる。
上記したアクリル系多層構造重合体は、例えば特公昭55−27576号公報、特開平6−80739号公報、特開昭49−23292号公報等に記載されている。
5〜80重量部のゴム状重合体にエチレン性不飽和単量体20〜95重量部をグラフト重合させてなるグラフト共重合体において、ゴム状重合体としては、例えばポリブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体ゴム等のジエン系ゴム、ポリブチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリル系ゴム、エチレン/プロピレン/非共役ジエン系ゴム等が挙げられる。また、このゴム状重合体にグラフト共重合させるのに用いられるエチレン性単量体としては、例えばスチレン、アクリロニトリル、アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのグラフト共重合体は、例えば特開昭55−147514号公報、特公昭47−9740号公報等に記載されている。
ゴム粒子の使用量は、アクリル樹脂100重量部に対して、通常3〜150重量部、好ましくは4〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。ゴム粒子の使用量が多い程、樹脂板の耐衝撃性が向上し、押圧されても割れ難くなる傾向にあるが、ゴム粒子の使用量があまり多いと、樹脂板の表面硬度が低下するので好ましくない。
なお、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂には、必要に応じて、例えば光拡散剤、艶消剤、染料、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤等の添加剤を1種または2種以上、添加してもよい。
ここで、前記マット層は、透明粒子を含む熱可塑性樹脂からなり、該マット層により前記マット面が形成されている。すなわち、マット層の表面には、前記透明粒子に由来する凹凸が形成されており、該凹凸により前記したマット面表面における特定の算術平均粗さ(Ra)を有する凹凸が形成されている。
透明粒子としては、例えばメタクリル酸メチル系重合体粒子、スチレン系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子等の有機系粒子、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ(酸化ケイ素)、無機ガラス、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の無機系粒子等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。無機系粒子は、熱可塑性樹脂中に均一に分散されるように、脂肪酸等の表面処理剤で表面処理されていてもよい。
透明粒子は、ヘイズ(H)を前記した特定の値に制御するうえで、マット層および熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂との屈折率差があまり大きくないものが好適であり、通常、屈折率差が0.1程度以内であることが好ましい。このような観点から、透明粒子としては、メタクリル酸メチル系重合体粒子、スチレン系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子等の有機系粒子が好適である。
前記メタクリル酸メチル系重合体粒子は、メタクリル酸メチルを主体とする重合体の粒子であり、メタクリル酸メチルと、これ以外の分子内にラジカル重合可能な二重結合を1個有する単官能単量体と、分子内にラジカル重合可能な二重結合を2個以上有する多官能単量体とを共重合させてなる架橋重合体である架橋メタクリル酸メチル系重合体粒子が好ましい。
前記単官能単量体としては、前記メタクリル樹脂の単量体で例示したメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン系単量体、並びにこれら以外の単量体と同じものが挙げられ、特にスチレンが好ましい。
前記多官能単量体としては、例えば1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、プロピレンエチレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレンエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等の多価アルコールのメタクリレート類;1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロピレンエチレングリコールジアクリレート、テトラプロピレンエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多価アルコールのメタクリレート類;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の芳香族多官能化合物等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
メタクリル酸メチル系重合体粒子の屈折率は、通常1.46〜1.55程度であり、ベンゼン骨格やハロゲン原子の含有量が多いほど大きな屈折率を示す傾向がある。メタクリル酸メチル系重合体粒子は、例えば懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造することができる。
前記スチレン系重合体粒子は、スチレンを主体とする重合体の粒子であり、スチレンと、これ以外の分子内にラジカル重合可能な二重結合を1個有する単官能単量体と、分子内にラジカル重合可能な二重結合を2個以上有する多官能単量体とを共重合させてなる架橋重合体である架橋スチレン系重合体粒子が好ましい。
スチレン系重合体粒子におけるスチレン以外の単官能単量体としては、例えばメタクリル酸メチルの他、前記メタクリル樹脂の単量体で例示したメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン系単量体、並びにこれら以外の単量体と同じものが挙げられ、特にメタクリル酸メチルが好ましい。
スチレン系重合体粒子における多官能単量体としては、例えば前記メタクリル酸メチル系重合体粒子で例示したのと同じ多官能単量体が挙げられる。
スチレン系重合体粒子の屈折率は、通常1.53〜1.61程度であり、ベンゼン骨格やハロゲン原子の含有量が多いほど大きな屈折率を示す傾向がある。スチレン系重合体粒子は、例えば懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等によりで製造することができる。
前記したメタクリル酸メチル系重合体粒子およびスチレン系重合体粒子における多官能単量体の割合は、全単量体を基準として、通常0.05〜15重量%程度であり、好ましくは0.1〜10重量%である。多官能単量体の量があまり少ないと、粒子の架橋が十分でなく、後述する押出成形において熱や剪断力がかかった際に粒子が変形するおそれがある。また、多官能性単量体の量があまり多いと、押出成形時に外観不良が発生しやすくなる。
前記シロキサン系重合体粒子は、例えばクロロシラン類を加水分解し縮合させて得られる重合体の粒子である。クロロシラン類としては、例えばジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン等が挙げられる。シロキサン系重合体は架橋されていてもよい。架橋させるには、例えばシロキサン系重合体に過酸化ベンゾイル、過酸化2,4−ジクロルベンゾイル、過酸化p−クロルベンゾイル、過酸化ジキュミル、過酸化ジ−t−ブチル−2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の過酸化物を作用させればよい。また、末端シラノール基を有する場合には、アルコキシシラン類と縮合架橋させてもよい。架橋された重合体は、ケイ素原子1個あたり、有機残基が2〜3個程度結合した構造であることが好ましい。
シロキサン系重合体は、シリコーンゴム、シリコーンレジンとも称される重合体であって、常温で固体のものが好ましく用いられる。シロキサン重合体粒子は、シロキサン重合体を粉砕することで得ることができる。線状オルガノシロキサンブロックを有する硬化性重合体やその組成物を噴霧状態で硬化させることで、粒状粒子としてもよい。また、アルキルトリアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物をアンモニアまたはアミン類の水溶液中で加水分解縮合させることで粒状粒子として得てもよい。シロキサン系重合体粒子の屈折率は通常1.40〜1.47程度である。
特に好ましい透明粒子は、架橋メタクリル酸メチル系重合体粒子および架橋スチレン系重合体粒子から選ばれる少なくとも1種である。これらは、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも積水化成品工業(株)製の架橋メタクリル酸メチル系重合体粒子であるMBXシリーズ、架橋スチレン系重合体粒子であるSBXシリーズ等が挙げられる。
前記透明粒子の平均粒子径としては、0.5〜50μmが好ましく、1〜40μmがより好ましく、2〜30μmがさらに好ましい。また、透明粒子の形状は、通常、球状であるが、例えば矩形状、鱗片状、針状、板状等の形状であってもよい。
前記透明粒子の割合は、マット層を構成する熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜30重量部であるのが好ましく、1〜20重量部であるのがより好ましい。透明粒子の割合があまり少ないと、マット層の表面に透明粒子由来の凹凸が形成され難くなり、マット面の表面における算術平均粗さ(Ra)が0.05μm未満になるおそれがあるので好ましくない。また、透明粒子の割合があまり多いと、押出成形が困難になるとともに、マット面の表面における算術平均粗さ(Ra)が0.4μmを超えるおそれがあるので好ましくない。
本実施形態の樹脂板は、前記した熱可塑性樹脂層とマット層とを共押出して積層一体化することにより、好適に製造される。この共押出成形は、2基の一軸または二軸の押出機を用いて、熱可塑性樹脂層の材料とマット層の材料とをそれぞれ溶融混練した後、フィードブロックダイやマルチマニホールドダイ等を介して積層することにより行うことができる。積層一体化された溶融積層樹脂体は、例えばロールユニットを用いて冷却固化すればよい。共押出成形により製造した樹脂板は、粘着剤や接着剤を用いた貼合により製造した樹脂板に比べて、二次成形し易い点で好ましい。
以下、前記樹脂板を共押出成形により製造する方法の一実施形態について、図1を参照して詳細に説明する。同図に示すように、まず、熱可塑性樹脂層の材料とマット層の材料とを、それぞれ別個の押出機1,2で加熱して溶融混練し、それぞれフィードブロックに供給して溶融積層一体化した後、ダイ3から押し出す。
次いで、ダイ3から押し出したシート状ないしフィルム状の溶融熱可塑性樹脂4を、略水平方向に対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んで成形・冷却する。
第1,第2冷却ロール5,6は、少なくとも一方がモータ等の回転駆動手段に接続されており、両ロールが所定の周速度で回転するように構成されている。両ロールのうち、第2冷却ロール6は、両ロール間で挟持された後のシート状ないしフィルム状の樹脂板が巻き掛けられる、巻き掛けロールである。
本実施形態にかかる第1,第2冷却ロール5,6としては、例えば剛性を有する金属ロール等が挙げられ、該金属ロールとしては、例えばドリルドロール、スパイラルロール等が挙げられ、その表面状態は、鏡面であるのが好ましい。
第1,第2冷却ロール5,6間で挟持された後のシート状ないしフィルム状の樹脂板は、第2冷却ロール6に巻き掛けられた後、図示しない引取りロールにより搬送ロール上を冷却されながら引取られ、これにより樹脂板を得る。
得られる樹脂板は、通常、シート状ないしフィルム状であり、その厚みは、通常0.3〜4mmである。樹脂板の厚みは、前記した溶融熱可塑性樹脂4の厚みや、第1,第2冷却ロール5,6の間隔、周速度等を調節することにより調整することができる。
マット層の厚みは、通常0.01〜1mm、好ましくは0.01〜0.5mmである。マット層の厚みが小さいほど、樹脂板の耐衝撃性が向上し、押圧されても割れ難くなる傾向にあるが、マット層の厚みがあまり小さいと、マット層における透明粒子の分散にムラが発生し、外観を損ねるおそれがあるので好ましくない。
一方、前記マット面にハードコート処理を施してもよい。これにより、マット面の耐擦傷性を向上させることができる。また、マット面にハードコート処理を施すと、算術平均粗さ(Ra)およびヘイズ(H)が、いずれも低下する傾向にある。マット面と反対側の面、すなわち熱可塑性樹脂基板の他面にハードコート処理を施してもよい。これにより、前記他面の耐擦傷性を向上させることができる。本実施形態における熱可塑性樹脂基板の他面は、前記熱可塑性樹脂層により形成されている。
前記ハードコート処理としては、例えば樹脂板上に硬化被膜を形成する方法等が挙げられる。樹脂板上に硬化被膜を形成する場合の層構成としては、下記(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)硬化被膜/マット面/熱可塑性樹脂基板の他面
(ii)硬化被膜/マット面/熱可塑性樹脂基板の他面/硬化被膜
(iii)マット面/熱可塑性樹脂基板の他面/硬化被膜
なお、樹脂板の両面に硬化被膜を形成する場合には、両面の硬化被膜の組成や厚みは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記硬化被膜は、硬化性塗料組成物を硬化させて形成されている。該硬化性塗料組成物は、耐擦傷性をもたらす硬化性化合物を必須成分とし、必要に応じて、例えば硬化触媒、導電性粒子、溶媒、レベリング剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤等を含有するものである。
硬化性化合物としては、例えばアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物、カルボキシル基変性エポキシアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物、共重合系アクリレート化合物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。中でも、硬化被膜の耐擦傷性の点から、多官能アクリレート化合物、多官能ウレタンアクリレート化合物、多官能エポキシアクリレート化合物等のラジカル重合系の硬化性化合物や、アルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン等の熱重合系の硬化性化合物等が好ましく用いられる。これらの硬化性化合物は、例えば電子線、放射線、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化するものであるか、加熱により硬化するものであるのがよい。これらの硬化性化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の化合物を組み合わせて用いてもよい。
特に好ましい硬化性化合物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。ここで、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基をいい、その他、本明細書において、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等というときの「(メタ)」も同様の意味である。
分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ−またはテトラ−(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ−、テトラ−、ペンタ−またはヘキサ−(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ−、ペンタ−、ヘキサ−またはヘプタ−(メタ)アクリレートのような、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート;分子中にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物に、水酸基を有する(メタ)アクリレートを、イソシアナト基に対して水酸基が等モル以上となる割合で反応させて得られ、分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基の数が3個以上となったウレタン(メタ)アクリレート〔例えば、ジイソシアネートとペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートの反応により、6官能のウレタン(メタ)アクリレートが得られる〕;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、ここには単量体を例示したが、これら単量体のままで用いてもよいし、例えば2量体、3量体等のオリゴマーの形になったものを用いてもよい。また、単量体とオリゴマーを併用してもよい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、それぞれ単独か、または2種以上を混合して用いられる。
分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも新中村化学工業(株)製の“NKハ−ド M101”(ウレタンアクリレート系)、“NKエステル A−TMM−3L”(ペンタエリスリトールトリアクリレート)、“NKエステル A−TMMT”(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)、“NKエステル A−9530”(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート)および“NKエステル A−DPH”(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、日本化薬(株)製の“KAYARAD DPCA”(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、サンノプコ(株)製の“ノプコキュア 200”シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製の“ユニディック”シリーズ等が挙げられる。
なお、硬化性化合物として分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を用いる場合には、必要に応じて、他の硬化性化合物、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのような、分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を併用してもよいが、その使用量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物100重量部に対して、通常20重量部までである。
硬化性塗料組成物を紫外線で硬化させる場合には、硬化触媒として光重合開始剤を使用するのがよい。該光重合開始剤としては、例えばベンジル、ベンゾフェノンやその誘導体、チオキサントン類、ベンジルジメチルケタール類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、ヒドロキシケトン類、アミノアルキルフェノン類、アシルホスフィンオキサイド類等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。光重合開始剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.1〜5重量部である。
光重合開始剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の“IRGACURE 651”、“IRGACURE 184”、“IRGACURE 500”、“IRGACURE 1000”、“IRGACURE 2959”、“DAROCUR 1173”、“IRGACURE 907”、“IRGACURE 369”、“IRGACURE 1700”、“IRGACURE 1800”、“IRGACURE 819”、“IRGACURE 784” 等の、IRGACURE(イルガキュア)シリーズおよびDAROCUR(ダロキュア)シリーズ、いずれも日本化薬(株)製の“KAYACURE ITX”、“KAYACURE DETX−S”、“KAYACURE BP−100”、“KAYACUREBMS”、“KAYACURE 2−EAQ” 等の、KAYACURE(カヤキュア)シリーズ等が挙げられる。
硬化性塗料組成物に導電性粒子を含有させることにより、硬化被膜に帯電防止性を付与することができる。導電性粒子としては、例えばアンチモン−スズ複合酸化物、リンを含有する酸化錫、5酸化アンチモン等の酸化アンチモン、アンチモン−亜鉛複合酸化物、酸化チタン、インジウム−錫複合酸化物(ITO)のような無機粒子が好ましく用いられる。前記導電性粒子は、固形分濃度が10〜30重量%程度のゾルの形態で使用することもできる。
導電性粒子の粒子径は、通常0.5μm以下であり、硬化被膜の帯電防止性や透明性の点からは、平均粒子径で表して、好ましくは0.001μm以上であり、また好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.05μm以下である。導電性粒子の平均粒子径が小さい程、樹脂板のヘイズを低くすることができ、透明性を高めることができる。
導電性粒子の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常2〜50重量部、好ましくは3〜20重量部である。導電性粒子の使用量が多い程、硬化被膜の帯電防止性が向上する傾向にあるが、導電性粒子の使用量があまり多いと、硬化被膜の透明性が低下するので好ましくない。
導電性粒子は、例えば気相分解法、プラズマ蒸発法、アルコキシド分解法、共沈法、水熱法等により製造することができる。また、導電性粒子の表面は、例えばノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等で表面処理されていてもよい。
硬化性塗料組成物には、その粘度調整等を目的として、溶媒を含有させるのがよく、特に導電性粒子が含まれる場合には、その分散のために溶媒を含有させるのがよい。導電粒子および溶媒を含有する硬化性塗料組成物を調製する場合には、例えば導電性粒子および溶媒を混合して、溶媒に導電性粒子を分散させた後、この分散液を硬化性化合物と混合してもよいし、硬化性化合物と溶媒を混合した後、この混合液に導電性粒子を分散させてもよい。
溶媒は、硬化性化合物を溶解することができ、かつ塗布後に容易に揮発し得るものであるのがよく、また塗料成分として導電性粒子を用いる場合には、それを分散させることができるものであるのがよい。このような溶媒としては、例えばジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコールのようなケトン類、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類、水等が挙げられる。溶媒の使用量は、硬化性化合物の性状等に合わせて、適宜調整すればよい。
硬化性塗料組成物にレベリング剤を含有させる場合には、シリコーンオイルが好ましく用いられ、その例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらのレベリング剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上混合して用いることもできる。レベリング剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部である。
レベリング剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の“SH200−100cs”、“SH28PA”、“SH29PA”、“SH30PA”、“ST83PA”、“ST80PA”、“ST97PA”および“ST86PA”、いずれもビック・ケミー・ジャパン(株)製の“BYK−302”、“BYK−307”、“BYK−320”および“BYK−330”等が挙げられる。
こうして得られる硬化性塗料組成物を、前記樹脂板の少なくとも一方の面に塗布して硬化性塗膜とし、該硬化性塗膜を硬化させると硬化被膜を形成することができる。硬化性塗料組成物の塗布は、例えばバーコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法等のコート法により行えばよい。硬化性塗膜の硬化は、硬化性塗料組成物の種類に応じて、エネルギー線の照射や加熱等により行えばよい。
エネルギー線の照射により硬化させる場合のエネルギー線としては、例えば紫外線、電子線、放射線等が挙げられ、その強度や照射時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択される。また、加熱により硬化させる場合において、その温度や時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択されるが、加熱温度は、樹脂板が変形を起こさないよう、一般的には100℃以下であるのが好ましい。硬化性塗料組成物が溶媒を含有する場合には、塗布後、溶媒を揮発させた後に硬化性塗膜を硬化させてもよいし、溶媒の揮発と硬化性塗膜の硬化とを同時に行ってもよい。
硬化被膜の厚みは、好ましくは0.5〜50μmであり、より好ましくは1〜20μmである。硬化被膜の厚みが小さい程、亀裂が生じ難くなる傾向にあるが、あまり小さいと、耐擦傷性が不十分になり好ましくない。
得られた樹脂板には、必要に応じて、その表面に、コート法やスパッタ法、真空蒸着法等により反射防止処理を施してもよい。また、別途作製した反射防止性のシートを樹脂板の片面または両面に貼合して、反射防止効果を付与してもよい。
かくして得られる樹脂板は、ディスプレイの保護板として好適に用いられる。保護されるディスプレイの種類としては、例えばCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等が挙げられる。また、保護されるディスプレイの用途としては、例えばテレビやコンピューターのモニター、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型情報端末の表示窓、デジタルカメラやハンディ型ビデオカメラのファインダー部、携帯型ゲーム機の表示窓等が挙げられる。
本実施形態の樹脂板は、特に液晶ディスプレイやELディスプレイ等による携帯型情報端末の表示窓保護板として好適に用いられ、とりわけ、携帯電話、特に表示窓を含む表示部が、不使用時には折りたたまれて操作ボタン部を覆う構造となった携帯電話の表示窓保護板として、有利な効果を発揮する。
本実施形態の樹脂板を用いてディスプレイを保護するには、まず必要に応じて樹脂板に印刷、穴あけ等の加工を施し、必要な大きさに切断処理をする。しかるのちに、該樹脂板をディスプレイにセットすれば、ディスプレイを効果的に保護することができる。その際、前記マット面をディスプレイ側に配置するのが好ましい。これにより、樹脂板がディスプレイに近接しても、画像のぼやけを抑制して視認性を確保することができ、かつディスプレイに接触しても、ニュートンリングの発生を抑制することができる。
一方、本発明にかかる樹脂板の層構成は、前記実施形態のように、熱可塑性樹脂層にマット層を積層してなる層構成に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂基板のみからなる単層構成であってもよい。次に、本発明にかかる樹脂板の他の実施形態について説明する。
本実施形態の樹脂板は、熱可塑性樹脂基板からなり、該熱可塑性樹脂基板は、その片面にマット面を備えている。本実施形態では、このマット面の表面における特定の算術平均粗さ(Ra)を有する凹凸形状が、マットロールによる転写により形成されている。
マットロールとは、外周面に凹凸形状が形成されたロールのことを意味する。マットロールの具体例としては、例えば外周面に凹凸形状が形成されたドリルドロール、スパイラルロール等の金属ロールが挙げられる。
マットロールの凹凸形状の逆パターンが、マット面の表面に形成される凹凸形状になる。マットロールの凹凸形状は、例えばブラスト処理、彫刻等により形成することができる。
マットロールを用いてマット面を形成するには、例えば前記した図1に示す第2冷却ロール6にマットロールを採用し、押出成形を行えばよい。なお、マットロールを用いたマット面の形成方法は、例えば特開2009−196327号公報、特開2009−202382号公報等に記載されている。
また、本実施形態にかかる熱可塑性樹脂基板を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、ポリカーボネート樹脂であるのがより好ましい。前記ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂としては、前記熱可塑性樹脂層およびマット層で例示したのと同じポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂が挙げられる。本実施形態の樹脂板の厚みとしては、通常0.3〜4mm、好ましくは0.5〜3mm、さらに好ましくは1〜2.5mmである。その他の構成は、前記した一実施形態にかかる樹脂板と同様であるので、説明を省略する。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特記ないかぎり重量基準である。
以下の実施例および比較例で使用した押出装置の構成は、次の通りである。
・押出機1:スクリュー径65mm、一軸、ベント付きの押出機(東芝機械(株)製)を用いた。
・押出機2:スクリュー径45mm、一軸、ベント付きの押出機(日立造船(株)製)を用いた。
・フィードブロック:2種2層分配型のフィードブロック(日立造船(株)製)を用いた。
・ダイ3:リップ幅1400mm、リップ間隔1mmのTダイ(日立造船(株)製)を用いた。
実施例および比較例で使用した冷却ロールは、次の通りである。
・金属ロール:表面状態を鏡面にしたステンレス鋼製のスパイラルロールを用いた。
・マットロールA:表面に算術平均粗さ(Ra)0.7μmの凹凸形状が形成されたステンレス鋼製のスパイラルロールを用いた。
・マットロールB:表面に算術平均粗さ(Ra)0.3μmの凹凸形状が形成されたステンレス鋼製のスパイラルロールを用いた。
なお、前記金属ロールおよびマットロールA,Bは、いずれも横型であって、面長が1400mm、径が300mmφである。
実施例および比較例で採用したロール構成は、次の通りである。
・ロール構成1:第1,第2冷却ロール5,6が、いずれも金属ロールである。
・ロール構成2:第1冷却ロール5が金属ロールであり、第2冷却ロール6がマットロールAである。
・ロール構成3:第1冷却ロール5が金属ロールであり、第2冷却ロール6がマットロールBである。
実施例および比較例で樹脂板の作製に使用した材料は、次の通りである。
・ポリカーボネート樹脂:熱変形温度(Th)140℃の住友ダウ(株)製の「カリバー301−10」を用いた。
・メタクリル樹脂:熱変形温度(Th)100℃の住友化学(株)製の「スミペックスEX」を用いた。
・透明粒子A:平均粒子径5μmの架橋メタクリル酸メチル系重合体粒子である積水化成品工業(株)製の「MBX−5」を用いた。
・透明粒子B:平均粒子径6μmの架橋スチレン系重合体粒子である積水化成品工業(株)製の「SBX−6」を用いた。
・硬化性塗料:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを50部、ペンタエリスリトールテトラアクリレートを50部、開始剤としてチバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製のIRGACURE184を4.5部、IRGACURE907を1.5部、レベリング剤としてビックケミージャパン(株)製のBYK−307を0.1部の割合で、それぞれイソブチルアルコール125部および1−メトキシ−2−プロパノール125部の溶媒に混合し調製した硬化性塗料を用いた。
実施例および比較例において、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂および透明粒子A,Bは、表1に示す組み合わせで用いた。なお、表1中の「透明粒子の割合」は、ポリカーボネート樹脂またはメタクリル樹脂100重量部に対する割合を示している。
Figure 2011232435
[実施例1〜8および比較例1〜4]
<樹脂板の作製>
まず、押出機1,2、ダイ3、第1,第2冷却ロール5,6を図1に示すように配置し、フィードブロックを所定位置に配置した。次いで、樹脂層Aとして表2に示す種類の樹脂を押出機1にて溶融混練し、樹脂層Bとして表2に示す種類の樹脂を押出機2にて溶融混練し、それぞれフィードブロックに供給した。押出機1からフィードブロックに供給される樹脂層Aの片面に、押出機2からフィードブロックに供給される樹脂層Bが積層されるように、ダイ3を介して共押出成形を行った。
次いで、ダイ3から押し出したフィルム状の溶融熱可塑性樹脂4を、表2に示すロール構成の第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んで成形・冷却し、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂層Aにマット層を構成する樹脂層Bを積層した表2に示す総厚みを有する2層構成の各樹脂板を得た。
なお、第1冷却ロール5の表面温度と、第2冷却ロール6の表面温度とを、表2に示した。また、表2中の押出機1,2における「厚み」は、樹脂層A,Bの各厚みを示しており、「総厚み」は、得られた樹脂板の総厚みを示している。
[実施例9〜12および比較例5,6]
押出機2からフィードブロックへの供給を停止し、樹脂層Aのみを押出成形した以外は、前記実施例1〜8と同様にして、表2に示す総厚みを有する単層構成の各樹脂板を得た。なお、第1冷却ロール5の表面温度と、第2冷却ロール6の表面温度とを、表2に示した。
上記で得られた実施例1〜12および比較例1〜6にかかる各樹脂板は、以下に示す面によりマット面が形成されている。
・実施例1〜8および比較例1〜4:マット層を構成する樹脂層Bの表面によりマット面が形成されている。
・実施例9〜12および比較例5,6:樹脂層Aの両面のうち、第2冷却ロール6(マットロール)と接触した側の面によりマット面が形成されている。
<ハードコート処理>
得られた樹脂板のうち、実施例6〜9,11および比較例3,4にかかる樹脂板ついては、両面にハードコート処理を施した。具体的には、得られた樹脂板の両面に前記硬化性塗料を16番のバーコーターにて塗布し、120Wの高圧水銀ランプを用いて0.5J/cm2の紫外線を照射して硬化させ、両面に厚さ3.5μmの硬化被膜を形成した。
<評価>
得られた各樹脂板について、全光線透過率(Tt)、ヘイズ(H)、算術平均粗さ(Ra)、視認性、およびニュートンリングの評価を行った。また、実施例1〜5,10,12および比較例1,2で得られた各樹脂板については、吸湿反り量の評価も行った。各評価方法を以下に示すとともに、その結果を表2に示す。
(全光線透過率(Tt)およびヘイズ(H))
JIS K7361−1に準拠し、(株)村上色彩技術研究所製のヘイズ・透過率計「HR−150」により測定した。
(算術平均粗さ(Ra))
JIS B0601−2001に準拠し、東洋精密(株)製の表面粗さ測定器「サーフコム550A」を用いて、マット面の算術平均粗さ(Ra)を測定した。
(視認性)
ディスプレイにマット面を対向させた状態で樹脂板をディスプレイに近接させ、樹脂板とディスプレイとの間の間隔を5mmにしたときに、該樹脂板を介して視認されるディスプレイに表示される画像がぼやけるか否かを目視観察して評価した。なお、ディスプレイは、デル(株)製のノートパソコンのモニターを用いた。また、判定基準は以下のものを用いた。
○:画像がぼやけなかった。
×:画像がぼやけた。
(ニュートンリング)
樹脂板のマット面をガラス板に接触させた後、マット面と反対側の面を指で押したときに、ニュートンリングが発生するか否かを目視観察して評価した。なお、判定基準は以下のものを用いた。
○:ニュートンリングが発生しなかった。
×:ニュートンリングが発生した。
(吸湿反り量)
樹脂板の機械的流れ方向に400mm、それと直交する方向に275mmで切断した樹脂板を、まず、定盤の上に載置し、該樹脂板の四隅の反り上がり量を測定し、その平均値を初期反り量とした。次いで、該樹脂板を80℃の温水に1時間浸漬し、浸漬後の樹脂板を定盤の上に載置し、該樹脂板の四隅の反り上がり量を測定し、その平均値を浸漬後反り量とした。そして、初期反り量および浸漬後反り量の各々の値を、式:(浸漬後反り量)−(初期反り量)に当てはめ、吸湿反り量を算出した。この吸湿反り量の値が小さいほど、樹脂板が高湿下に曝されたときに反り難いことを示す。
Figure 2011232435
表2から明らかなように、実施例1〜12は、視認性およびニュートンリングの評価において、良好な結果を示しているのがわかる。また、ポリカーボネート樹脂で構成されている実施例1〜5,10は、吸湿反り量の値が小さいことから、高湿下に曝されたときに反り難いことがわかる。
一方、ヘイズ(H)が所定の値より大きい比較例1,2、およびヘイズ(H)および算術平均粗さ(Ra)がいずれも所定の値より大きい比較例5,6は、視認性に劣る結果を示した。また、ヘイズ(H)および算術平均粗さ(Ra)がいずれも所定の値より小さい比較例3、およびヘイズ(H)が所定の値より小さい比較例4は、ニュートンリングの評価に劣る結果を示した。
1,2 押出機
3 ダイ
4 溶融熱可塑性樹脂
5 第1冷却ロール
6 第2冷却ロール

Claims (9)

  1. マット面を片面に備える熱可塑性樹脂基板からなり、
    前記マット面の表面には、算術平均粗さ(Ra)が0.05〜0.4μmの凹凸が形成されており、
    ヘイズ(H)が、0.5〜5%であることを特徴とするディスプレイ保護用樹脂板。
  2. 前記熱可塑性樹脂基板が、熱可塑性樹脂層にマット層を積層してなり、
    前記マット層が、透明粒子を含む熱可塑性樹脂からなり、該マット層により前記マット面が形成されている請求項1に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  3. 前記熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記マット層を構成する熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記透明粒子が、架橋メタクリル酸メチル系重合体粒子および架橋スチレン系重合体粒子から選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  4. 前記熱可塑性樹脂基板が、前記熱可塑性樹脂層とマット層とを共押出により積層一体化してなる請求項2または3に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  5. 前記熱可塑性樹脂基板を構成する熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  6. 前記マット面にハードコート処理が施されている請求項1〜5のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  7. 前記マット面と反対側の前記熱可塑性樹脂基板の他面にハードコート処理が施されている請求項1〜6のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  8. 前記マット面をディスプレイ側に配置して使用する請求項1〜7のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
  9. 携帯型情報端末の表示窓保護板として使用する請求項1〜8のいずれかに記載のディスプレイ保護用樹脂板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013195483A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Sumitomo Chemical Co Ltd ディスプレイ用保護板
JP2021533414A (ja) * 2018-08-08 2021-12-02 エージーシー グラス ユーロップAgc Glass Europe 表示装置

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