JP2011148168A - 液晶ディスプレイ保護用積層板 - Google Patents

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    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods

Abstract

【課題】液晶ディスプレイとの貼合部における気泡の発生を抑制することができる液晶ディスプレイ保護用積層板を提供することである。
【解決手段】液晶ディスプレイに貼合する液晶ディスプレイ保護用積層板であって、ポリカーボネート樹脂層の少なくとも片面にメタクリル樹脂層が積層されてなり、該メタクリル樹脂層により前記液晶ディスプレイとの貼合面が形成され、かつ前記メタクリル樹脂層の厚さが80〜200μmである。前記ポリカーボネート樹脂層の両面に、前記メタクリル樹脂層が積層されてなるのが好ましい。前記ポリカーボネート樹脂層と前記メタクリル樹脂層とが共押出成形により積層されてなるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶ディスプレイを保護する積層板に関する。
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性、加工の自由度等に優れるので、液晶ディスプレイのカバー等に用いられているが、表面硬度が不十分であった。この問題を解決するため、特許文献1,2には、ポリカーボネート樹脂層の片面にアクリル樹脂層を積層し、さらにアクリル樹脂層上にハードコート処理を施した液晶ディスプレイのカバー用積層体が記載されている。特許文献1,2には、前記積層体は、前記ポリカーボネート樹脂層が液晶ディスプレイ側に位置するように使用すると記載されている。
一方、液晶ディスプレイの保護部材は、通常、液晶ディスプレイとの間に空気層が存在するよう、液晶ディスプレイから所定の間隔をおいて設置されるが、液晶ディスプレイの薄型化や視認性向上等の観点からは、前記空気層が存在しないように、保護部材を液晶ディスプレイに貼合して使用することが望ましい。
しかしながら、特許文献1,2に記載されている前記積層体を、前記ポリカーボネート樹脂層が液晶ディスプレイ側に位置するよう液晶ディスプレイに貼合して使用すると、ポリカーボネート樹脂層側からガスが発生し、積層体と液晶ディスプレイとの間、すなわち貼合部に気泡が生じて視認性が低下することがあった。
特開2006−103169号公報 特開2007−237700号公報
本発明の課題は、液晶ディスプレイとの貼合部における気泡の発生を抑制することができる液晶ディスプレイ保護用積層板を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)液晶ディスプレイに貼合する液晶ディスプレイ保護用積層板であって、ポリカーボネート樹脂層の少なくとも片面にメタクリル樹脂層が積層されてなり、該メタクリル樹脂層により前記液晶ディスプレイとの貼合面が形成され、かつ前記メタクリル樹脂層の厚さが80〜200μmであることを特徴とする液晶ディスプレイ保護用積層板。
(2)前記ポリカーボネート樹脂層の両面に、前記メタクリル樹脂層が積層されてなる前記(1)記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(3)前記ポリカーボネート樹脂層と前記メタクリル樹脂層とが、共押出成形により積層されてなる前記(1)または(2)記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(4)前記貼合面と反対側の面にハードコート処理が施されている前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(5)前記貼合面にハードコート処理が施されている前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
本発明によれば、液晶ディスプレイに貼合しても、貼合部における気泡の発生を抑制することができるという効果がある。したがって、本発明の液晶ディスプレイ保護用積層板を液晶ディスプレイに貼合すれば、貼合部における気泡の発生を抑制しつつ液晶ディスプレイを保護することができるので、液晶ディスプレイの薄型化や視認性向上等に対応することができる。
本発明の液晶ディスプレイ保護用積層板(以下、「積層板」と言うことがある。)は、液晶ディスプレイに貼合するものであり、ポリカーボネート樹脂層の少なくとも片面にメタクリル樹脂層を積層してなる。
前記ポリカーボネート樹脂層を構成するポリカーボネート樹脂としては、例えば二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法等で反応させることにより得られるもの、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られるもの、環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるもの等が挙げられる。
前記二価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる二価フェノールを単独で、または2種以上用いるのが好ましく、特に、ビスフェノールAの単独使用や、ビスフェノールAと、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれる1種以上の二価フェノールとの併用が好ましい。
前記カルボニル化剤としては、例えばホスゲン等のカルボニルハライド、ジフェニルカーボネート等のカーボネートエステル、二価フェノールのジハロホルメート等のハロホルメート等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
一方、前記メタクリル樹脂層を構成するメタクリル樹脂は、メタクリル酸メチル単位を主成分とするもの、具体的にはメタクリル酸メチル単位を通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上含むメタクリル酸メチル樹脂であるのが好ましく、メタクリル酸メチル単位100重量%のメタクリル酸メチル単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチルと、該メタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体との共重合体であってもよい。
メタクリル酸メチルと共重合し得る前記他の単量体としては、例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル類や、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸エステル類等が挙げられる。また、スチレンや置換スチレン類として、例えばクロロスチレン、ブロモスチレン等のハロゲン化スチレン類や、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のアルキルスチレン類等も挙げられる。さらに、メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等も挙げられる。これらメタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記メタクリル樹脂は、ゴム粒子を含有してもよい。これにより、メタクリル樹脂層の耐衝撃性を向上させることができる。該ゴム粒子としては、例えばアクリル系多層構造重合体、5〜80重量部のゴム状重合体にアクリル系不飽和単量体等のエチレン性不飽和単量体20〜95重量部をグラフト重合させてなるグラフト共重合体等が挙げられる。
前記アクリル系多層構造重合体は、エラストマーの層を20〜60重量%程度内在するものであるのがよく、最外層として硬質層を有するものであるのがよく、さらに最内層として硬質層を有するものでもよい。
前記エラストマーの層は、ガラス転移点(Tg)が25℃未満のアクリル系重合体の層であるのがよく、具体的には、低級アルキルアクリレート、低級アルキルメタクリレート、低級アルコキシアルキルアクリレート、シアノエチルアクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシ低級アルキルアクリレート、ヒドロキシ低級アルキルメタクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群より選ばれる1種以上の単官能単量体を、アリルメタクリレート等の多官能単量体で架橋させてなる重合体の層であるのがよい。
前記低級アルキルアクリレート等における低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられ、前記低級アルコキシアルキルアクリレートにおける低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルコキシ基が挙げられる。また、前記単官能単量体を主成分として共重合体とする場合には、共重合成分として、例えばスチレン、置換スチレン等の他の単官能単量体を共重合させてもよい。
前記硬質層は、Tgが25℃以上のアクリル系重合体の層であるのがよく、具体的には、炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレートを単独で、または主成分として重合させたものであるのがよい。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル等の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレートを主成分として共重合体とする場合には、共重合成分としては、他のアルキルメタクリレートやアルキルアクリレート、スチレン、置換スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の単官能単量体を用いてもよいし、さらにアリルメタクリレート等の多官能単量体を加えて架橋重合体としてもよい。前記アルキルメタクリレート等におけるアルキル基としては、例えば前記した低級アルキル基で例示したのと同じ炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルキル基等が挙げられる。
上記したアクリル系多層構造重合体は、例えば特公昭55−27576号公報、特開平6−80739号公報、特開昭49−23292号公報等に記載されている。
5〜80重量部のゴム状重合体にエチレン性不飽和単量体20〜95重量部をグラフト重合させてなる前記グラフト共重合体において、ゴム状重合体としては、例えばポリブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体ゴム等のジエン系ゴム、ポリブチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリル系ゴム、エチレン/プロピレン/非共役ジエン系ゴム等が挙げられる。また、このゴム状重合体にグラフト共重合させるのに用いられるエチレン性単量体としては、例えばスチレン、アクリロニトリル、アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのグラフト共重合体は、例えば特開昭55−147514号公報、特公昭47−9740号公報等に記載されている。
ゴム粒子の使用量は、メタクリル樹脂100重量部に対して、通常3〜150重量部、好ましくは4〜50重量部、より好ましくは5〜9重量部である。ゴム粒子の使用量が多い程、メタクリル樹脂層の耐衝撃性が向上し、また前記積層板が押圧されても割れ難くなる傾向にあるが、ゴム粒子の使用量があまり多いと、積層板の表面硬度が低下して好ましくない。
なお、前記ポリカーボネート樹脂層およびメタクリル樹脂層には、それぞれ必要に応じて、例えば光拡散剤、艶消剤、染料、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤等の添加剤を1種または2種以上、添加してもよい。
ここで、本発明の積層板は、前述の通り、液晶ディスプレイに貼合するものであり、前記ポリカーボネート樹脂層の少なくとも片面に前記メタクリル樹脂層を積層してなる。この積層は、前記メタクリル樹脂層により液晶ディスプレイとの貼合面が形成されるように行う。また、前記積層体の液晶ディスプレイへの貼合は、例えば接着剤、粘着剤等を用いて行うことができる。したがって、前記積層板の液晶ディスプレイへの貼合は、貼合面を形成する前記メタクリル樹脂層が、接着剤層や粘着剤層等を介して、液晶ディスプレイに貼合されるように行われ、これによりポリカーボネート樹脂層側から発生するガスにより貼合部に気泡が発生するのを抑制することができる。
前記積層板は、通常、シート状ないしフィルム状であり、その厚みは、通常0.3〜3mm、好ましくは0.3〜2mm、さらに好ましくは0.4〜1.5mmである。この積層板において、メタクリル樹脂層の厚みは、80〜200μm、好ましくは90〜160μmである。メタクリル樹脂層の厚みが小さい程、積層板の耐衝撃性が向上し、また積層板が押圧されても割れ難くなる傾向にあるが、メタクリル樹脂層の厚みがあまり小さいと、積層板の表面硬度が低下するとともに、気泡の発生を抑制し難くなる。また、メタクリル樹脂層の厚みがあまり大きいと、押圧されたときに割れやすくなるので好ましくない。
前記積層板は、ポリカーボネート樹脂層の片面にのみメタクリル樹脂層が積層されてなる2層構造の他、ポリカーボネート樹脂層の両面にメタクリル樹脂層が積層されてなる3層構造のものであってもよい。積層板の耐環境性、例えば高温下や高湿下に曝したときの反り難さの点からは、ポリカーボネート樹脂層の両面にメタクリル樹脂層が積層されてなる3層構造の積層板が好ましい。なお、3層構造の場合には、両面のメタクリル樹脂層の組成や厚みは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、例えば、一方がゴム粒子を含有すれば、他方はゴム粒子を含有しないように構成することも可能である。
前記積層板は、ポリカーボネート樹脂層とメタクリル樹脂層とを共押出成形で積層一体化することにより、好適に製造される。この共押出成形は、2基または3基の一軸または二軸の押出機を用いて、ポリカーボネート樹脂層の材料とメタクリル樹脂層の材料とをそれぞれ溶融混練した後、フィードブロックダイやマルチマニホールドダイ等を介して積層することにより行うことができ、積層一体化された溶融積層樹脂体は、例えばロールユニット等を用いて冷却固化すればよい。共押出成形により製造した積層板は、粘着剤や接着剤を用いた貼合により製造した積層板に比べて、二次成形し易い点で好ましい。
前記積層板は、液晶ディスプレイとの貼合面と反対側の面にハードコート処理を施すのが好ましく、該反対側の面に加えて前記貼合面にもハードコート処理を施すのがより好ましい。これにより、積層板の耐擦傷性を向上させることができる。なお、前記貼合面にのみハードコート処理を施すこともできる。
前記ハードコート処理としては、例えば積層板上に硬化被膜を形成する方法等が挙げられる。硬化被膜を積層板上に形成する場合の層構成としては、下記(i)〜(v)が挙げられる。
(i)メタクリル樹脂層/ポリカーボネート樹脂層/硬化被膜
(ii)硬化被膜/メタクリル樹脂層/ポリカーボネート樹脂層/硬化被膜
(iii)硬化被膜/メタクリル樹脂層/ポリカーボネート樹脂層
(iv)硬化被膜/メタクリル樹脂層/ポリカーボネート樹脂層/メタクリル樹脂層
(v)硬化被膜/メタクリル樹脂層/ポリカーボネート樹脂層/メタクリル樹脂層/硬化被膜
なお、前記積層板の両面に硬化被膜を形成する場合には、両面の硬化被膜の組成や厚みは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記硬化被膜は、硬化性塗料組成物を硬化させて形成されている。該硬化性塗料組成物は、耐擦傷性をもたらす硬化性化合物を必須成分とし、必要に応じて、例えば硬化触媒、導電性粒子、溶媒、レベリング剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤等を含有するものである。
前記硬化性化合物としては、例えばアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物、カルボキシル基変性エポキシアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物、共重合系アクリレート化合物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。中でも、硬化被膜の耐擦傷性の点から、多官能アクリレート化合物、多官能ウレタンアクリレート化合物、多官能エポキシアクリレート化合物等のラジカル重合系の硬化性化合物や、アルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン等の熱重合系の硬化性化合物等が好ましく用いられる。これらの硬化性化合物は、例えば電子線、放射線、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化するものであるか、加熱により硬化するものであるのがよい。これらの硬化性化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の化合物を組み合わせて用いてもよい。
特に好ましい硬化性化合物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。ここで、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基をいい、その他、本明細書において、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸などというときの「(メタ)」も同様の意味である。
分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する前記化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ−またはテトラ−(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ−、テトラ−、ペンタ−またはヘキサ−(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ−、ペンタ−、ヘキサ−またはヘプタ−(メタ)アクリレートのような、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート;分子中にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物に、水酸基を有する(メタ)アクリレートを、イソシアナト基に対して水酸基が等モル以上となる割合で反応させて得られ、分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基の数が3個以上となったウレタン(メタ)アクリレート〔例えば、ジイソシアネートとペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとの反応により、6官能のウレタン(メタ)アクリレートが得られる〕;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、ここには単量体を例示したが、これら単量体のままで用いてもよいし、例えば2量体、3量体等のオリゴマーの形になったものを用いてもよい。また、単量体とオリゴマーとを併用してもよい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、それぞれ単独か、または2種以上を混合して用いられる。
分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する前記化合物は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも新中村化学工業(株)製の“NKハード M101”(ウレタンアクリレート系)、“NKエステル A−TMM−3L”(ペンタエリスリトールトリアクリレート)、“NKエステル A−TMMT”(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)、“NKエステル A−9530”(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート)および“NKエステル A−DPH”(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、日本化薬(株)製の“KAYARAD DPCA”(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、サンノプコ(株)製の“ノプコキュア 200”シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製の“ユニディック”シリーズ等が挙げられる。
なお、硬化性化合物として分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する前記化合物を用いる場合には、必要に応じて、他の硬化性化合物として、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのような、分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を併用してもよいが、その使用量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物100重量部に対して、通常20重量部までであるのがよい。
前記硬化性塗料組成物を紫外線で硬化させる場合には、硬化触媒として光重合開始剤を使用するのがよい。該光重合開始剤としては、例えばベンジル、ベンゾフェノンやその誘導体、チオキサントン類、ベンジルジメチルケタール類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、ヒドロキシケトン類、アミノアルキルフェノン類、アシルホスフィンオキサイド類等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。光重合開始剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.1〜5重量部である。
前記光重合開始剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれもチバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製の “IRGACURE 651”、“IRGACURE 184”、“IRGACURE 500”、“IRGACURE 1000”、“IRGACURE 2959”、“DAROCUR 1173”、“IRGACURE 907”、“IRGACURE 369”、“IRGACURE 1700”、“IRGACURE 1800”、“IRGACURE 819”、“IRGACURE 784”等のIRGACURE(イルガキュア)シリーズおよびDAROCUR(ダロキュア)シリーズ、いずれも日本化薬(株)製の“KAYACURE ITX”、“KAYACURE DETX−S”、“KAYACURE BP−100”、“KAYACUREBMS”、“KAYACURE 2−EAQ”等のKAYACURE(カヤキュア)シリーズ等が挙げられる。
前記硬化性塗料組成物に導電性粒子を含有させることにより、硬化被膜に帯電防止性を付与することができる。前記導電性粒子としては、例えばアンチモン−スズ複合酸化物、リンを含有する酸化錫、酸化アンチモン、アンチモン−亜鉛複合酸化物、酸化チタン、インジウム−錫複合酸化物(ITO)のような無機粒子が好ましく用いられる。
前記導電性粒子の粒子径は、通常0.5μm以下であり、硬化被膜の帯電防止性や透明性の点からは、平均粒子径で表して、0.001μm以上であるのが好ましく、また0.1μm以下であるのが好ましく、0.05μm以下であるのがより好ましい。導電性粒子の平均粒子径が小さい程、積層板のヘイズを低くすることができ、透明性を高めることができる。
前記導電性粒子の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常2〜50重量部、好ましくは3〜20重量部である。導電性粒子の使用量が多い程、硬化被膜の帯電防止性が向上する傾向にあるが、導電性粒子の使用量があまり多いと、硬化被膜の透明性が低下するので好ましくない。
前記導電性粒子は、例えば気相分解法、プラズマ蒸発法、アルコキシド分解法、共沈法、水熱法等により製造することができる。また、導電性粒子の表面は、例えばノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等で表面処理されていてもよい。
前記硬化性塗料組成物には、その粘度調整等を目的として、溶媒を含有させるのがよく、特に導電性粒子が含まれる場合には、その分散のために溶媒を含有させるのがよい。導電性粒子および溶媒を含有する硬化性塗料組成物を調製する場合には、例えば導電性粒子と溶媒とを混合し、該溶媒に前記導電性粒子を分散させた後、この分散液を硬化性化合物と混合してもよいし、硬化性化合物と溶媒とを混合した後、この混合液に導電性粒子を分散させてもよい。
前記溶媒は、硬化性化合物を溶解することができ、かつ塗布後に容易に揮発し得るものであるのがよく、また塗料成分として導電性粒子を用いる場合には、それを分散させることができるものであるのがよい。このような溶媒としては、例えばジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、水等が挙げられる。前記溶媒の使用量は、硬化性化合物の性状等に合わせて、適宜調整すればよい。
前記硬化性塗料組成物にレベリング剤を含有させる場合には、シリコーンオイルが好ましく用いられ、その例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらのレベリング剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いることもできる。前記レベリング剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部である。
前記レベリング剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の“SH200−100cs”、“SH28PA”、“SH29PA”、“SH30PA”、“ST83PA”、“ST80PA”、“ST97PA”および“ST86PA”、いずれもビック・ケミー・ジャパン(株)製の“BYK−302”、“BYK−307”、“BYK−320”および“BYK−330”等が挙げられる。
こうして得られる硬化性塗料組成物を、前記積層板に塗布して硬化性塗膜とし、次いで硬化させて硬化被膜にすることができる。硬化性塗料組成物の塗布は、例えばバーコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法等のコート法により行えばよい。硬化性塗膜の硬化は、硬化性塗料組成物の種類に応じて、エネルギー線の照射や加熱等により行えばよい。
エネルギー線の照射により硬化させる場合のエネルギー線としては、例えば紫外線、電子線、放射線等が挙げられ、その強度や照射時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択される。また、加熱により硬化させる場合において、その温度や時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択されるが、加熱温度は、積層板が変形を起こさないよう、一般的には100℃以下であるのが好ましい。硬化性塗料組成物が溶媒を含有する場合には、塗布後、溶媒を揮発させた後に硬化性塗膜を硬化させてもよいし、溶媒の揮発と硬化性塗膜の硬化とを同時に行ってもよい。
前記硬化被膜の厚みは、好ましくは0.5〜50μmであり、より好ましくは1〜20μmである。硬化被膜の厚みが小さい程、亀裂が生じ難くなる傾向にあるが、あまり小さいと、耐擦傷性が不十分になり好ましくない。
なお、前記積層板には、必要に応じて、その表面に、コート法やスパッタ法、真空蒸着法等により反射防止処理を施してもよい。また、別途作製した反射防止性のシートを積層板の片面または両面に貼合して、反射防止効果を付与してもよい。
かくして得られる本発明の積層板は、液晶ディスプレイの保護用として好適に用いられる。保護される液晶ディスプレイとしては、例えばテレビやコンピューターのモニター、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型情報端末、デジタルカメラやハンディ型ビデオカメラのファインダー部、携帯型ゲーム機等に使用される液晶ディスプレイが挙げられ、特に、表示窓を含む表示部が不使用時には折りたたまれて操作ボタン部を覆う構造となった携帯電話の液晶ディスプレイの保護用として有利な効果を発揮する。
本発明の積層板から、液晶ディスプレイの保護板を作製するには、まず必要に応じて印刷、穴あけ等の加工を行い、必要な大きさに切断処理をすればよい。しかるのちに、液晶ディスプレイに貼合すれば、液晶ディスプレイを効果的に保護することができる。その際、前記貼合は、前述の通り、液晶ディスプレイとの貼合面を形成する前記メタクリル樹脂層が、粘着剤層や接着剤層を介して液晶ディスプレイに貼合され、前記ポリカーボネート樹脂層が視認者側に位置するように行う。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下の実施例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特記ないかぎり重量基準である。
実施例および比較例において、積層板の作製に使用した材料は、次の通りである。
・ポリカーボネート樹脂:住友ダウ(株)製の「カリバー 301−10」を用いた。
・メタクリル樹脂:メタクリル酸メチル97.8%とアクリル酸メチル2.2%とからなる単量体のバルク重合により得られた熱可塑性重合体(ガラス転移温度104℃)のペレットを用いた。なお、このガラス転移温度は、JIS K7121:1987に従い、示差走査熱量測定により加熱速度10℃/分で求めた補外ガラス転移開始温度である。
・ゴム粒子:最内層がメタクリル酸メチル93.8%とアクリル酸メチル6%とメタクリル酸アリル0.2%とからなる単量体の重合により得られた硬質重合体であり、中間層がアクリル酸ブチル81%とスチレン17%とメタクリル酸アリル2%とからなる単量体の重合により得られた弾性重合体であり、最外層がメタクリル酸メチル94%とアクリル酸メチル6%とからなる単量体の重合により得られた硬質重合体である、乳化重合法によるゴム粒子を用いた。
・硬化性塗料:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔新中村化学工業(株)製の「NKエステル A−DPH」〕28部、光重合開始剤〔チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製の「IRGACURE 184」〕1部、1−メトキシ−2−プロパノール32部、イソブチルアルコール32部、およびシリコーンオイル〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の「SH28PA」〕0.045部を混合して調製した硬化性塗料を用いた。
[実施例1,2および比較例1,2]
〔積層板の作製〕
積層板を共押出成形により作製した。具体的には、まず、メタクリル樹脂91部とゴム粒子9部とをスーパーミキサーで混合し、二軸押出機にて溶融混錬して、メタクリル樹脂組成物をペレットとして得た。次いで、得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを直径65mmφの東芝機械(株)製の一軸押出機で、ポリカーボネート樹脂を直径45mmφの東芝機械(株)製の一軸押出機で、それぞれ溶融させ、両者をフィードブロックを介して積層し、設定温度265℃のT型ダイスを介して押し出した。
次いで、得られるフィルム状物を、一対の表面が平滑な金属製のロールの間に挟み込んで成形・冷却し、ポリカーボネート樹脂層の両面に表1に示す厚みのメタクリル樹脂層が積層されてなる総厚み1.2mmの3層構成の積層板(実施例1,2および比較例1)と、ポリカーボネート樹脂層の片面に厚み70μmのメタクリル樹脂層が積層されてなる総厚み1.2mmの2層構成の積層板(比較例2)とを作製した。なお、実施例1,2および比較例1における積層板の両面のメタクリル樹脂層の組成および厚みは、互いに同一である。
得られた積層板を10cm×10cmの大きさに切断し、ディッピング法にて両面に硬化性塗料の塗膜を形成した。次いで、室温で1分間乾燥し、さらに45℃の熱風オーブン内で3分間乾燥して溶媒を揮発させた後、この塗膜に、120Wの高圧水銀ランプを用いて、0.5J/cm2の紫外線を照射して硬化させ、両面に厚さ4μmの硬化被膜が形成された実施例1,2および比較例1,2にかかる各積層板を得た。
〔評価〕
得られた各積層板について、気泡発生の評価を行った。評価方法を以下に示すとともに、その結果を表1に示す。
<気泡発生の評価>
まず、寸法120mm×200mm、厚さ0.7mmのガラス板〔コーニング社製の「イーグルXG」〕に、粘着剤付き偏光フィルム〔住友化学(株)製の「TRDX31AP7−HC5−S/8N−YWSY」〕を貼合した。
次いで、該ガラス板の偏光フィルム面に、粘着剤シート(新タック化成株式会社製の「NSS100−1310#100」)を介して、上記で得た積層板を貼合した。なお、比較例2の積層板は、ポリカーボネート樹脂層側を貼合した。次いで、オートクレーブにて0.5MPaの圧力をかけて粘着剤層の気泡を取り除き、試験片を作製した。かかる試験片を、70℃のオーブンに24時間静置した後、室温(23℃)まで放冷した。そして、試験片の中央部分5cm角内における気泡の数を目視にてカウントした。
Figure 2011148168
表1から明らかなように、偏光フィルムとの貼合面が厚さ80〜200μmのメタクリル樹脂層により形成されている実施例1,2は、メタクリル樹脂層の厚さが80μmよりも薄い比較例1、および貼合面がポリカーボネート樹脂層により形成されている比較例2よりも、気泡の数が著しく少ないのがわかる。

Claims (5)

  1. 液晶ディスプレイに貼合する液晶ディスプレイ保護用積層板であって、ポリカーボネート樹脂層の少なくとも片面にメタクリル樹脂層が積層されてなり、該メタクリル樹脂層により前記液晶ディスプレイとの貼合面が形成され、かつ前記メタクリル樹脂層の厚さが80〜200μmであることを特徴とする液晶ディスプレイ保護用積層板。
  2. 前記ポリカーボネート樹脂層の両面に、前記メタクリル樹脂層が積層されてなる請求項1記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
  3. 前記ポリカーボネート樹脂層と前記メタクリル樹脂層とが、共押出成形により積層されてなる請求項1または2記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
  4. 前記貼合面と反対側の面にハードコート処理が施されている請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
  5. 前記貼合面にハードコート処理が施されている請求項1〜4のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
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