JP2018049189A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微粒子の機外への排出量を低減可能な画像形成装置を得る。【解決手段】画像形成装置は、排気管21内におけるフィルター23の上流側に設けられた整流板24Aを含み、フィルター23に向かって流れる気体の流れを制御する整流機構24と、整流板24Aを駆動することによって、整流板24Aの角度、整流板24Aの位置、および整流板24Aにより規定される整流機構24の開口面積のうち、少なくとも1つを変更する駆動部と、定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値を取得する取得部と、発生量に関する値に応じて駆動部を制御する制御部とを備える。【選択図】図8

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、記録用紙上に転写されたトナー像を定着部にて定着させる画像形成装置に関する。
プリンター、複写機等の画像形成装置においては、トナー像が記録用紙上に転写された後、そのトナー像は定着部にて記録用紙上に定着される。定着処理のためには熱が使用され、その熱の影響により、シロキサン等の微粒子(UFP:Ultra Fine Particle)が定着部(定着ローラー等)から発生する。
一般的な画像形成装置におけるUFPの発生量は極めて少ないため、UFPが画像形成装置の外部に漏れたとしても、人体や環境等に影響が生じることはほとんどない。しかしながら最近では、UFPの排出に関する基準が厳しくなってきており、環境保護への人々の意識が高まっていることを考慮すると、UFPを画像形成装置の外部へできるだけ排出させないようにすることが望ましい。
特開平07−213841号公報(特許文献1)には、次のような画像形成装置が開示されている。すなわち、この画像形成装置は排気管を備えており、排気管の内側にはフィルターが配置され、フィルターの上流側には整流板(可動翼)が配置されている。画像形成装置内の気体は、排気管内に配置されたフィルターを通して機外に排出され、気体中に含まれる粉塵はフィルターにて捕集される。
フィルターの近傍には、複数の風速検出器または複数の圧力検出器が配置されている。複数の風速検出器等によって検出されたデータに基づいて、フィルターに捕集された粉塵がフィルターの面内方向においてどのように分布しているかが演算され、フィルターに生じている目詰まりの具合、すなわち目詰まりの少ない領域が検知される。
目詰まりの少ない領域により多くの排気が流入するように、整流板の角度が制御される。特許文献1は、当該構成によれば、フィルターに捕集される粉塵のフィルターの面内方向における分布を均一にできるため、結果として、フィルターのうちの広い範囲がUFPを捕集できることとなり、フィルターを長期間にわたって有効に使用可能となると述べている。
特開平07−213841号公報
定着部で発生するシロキサン等の微粒子(UFP)には100nm以下の粒子径を有するものも含まれており、定着部で発生したUFPのすべてをフィルターによって捕集することは現実的には難しい。
したがって、定着部で発生したUFPのうちのごく一部ではあるが、フィルターに流入した後、フィルターに捕集されずにそのままフィルターをすり抜けて機外へと排出されるUFPが存在している。フィルターに捕集されずにそのままフィルターをすり抜けて機外へと排出されるUFPの量(以下、「UFPのすり抜け量」ともいう)は、少ない方が好ましい。
フィルターをすり抜ける場合に加えて、定着部で発生したUFPのうちのごく一部ではあるが、ハウジングと他のハウジング(排気管等)との間の接合部分等、画像形成装置に不可避的に形成されている微細な隙間を通して、フィルターに到達することなくフィルターに流入する前に機外にそのまま漏れ出るUFPも存在している。微細な隙間を通してフィルターに到達することなく機外にそのまま漏れ出るUFPの量(以下、「UFPの漏れ量」ともいう)も、少ない方が好ましい。
特開平07−213841号公報(特許文献1)に開示された発明では、フィルターの面内方向における目詰まり具合に着目し、目詰まりの少ない領域に多くの排気が流入するように整流板(可動翼)の角度が制御されている。当該構成によれば、フィルターに捕集される粉塵のフィルターの面内方向における分布を均一にでき、結果として、フィルターをある程度有効に使用できるものと考えられる。
ところが、整流板の角度等が変更された場合には、フィルターのうちの気体が流入する領域が変わるだけでなく、フィルターのうちの当該領域に流入する気体の流量も変わる。さらには、整流板の角度等の変更は、排気管内の流路全体としての圧力損失にも影響し、フィルターの圧力損失や、フィルターの捕集率にも影響する。
すなわち、整流板の角度等が変更された場合には、上記のようなさまざまな変動をも招くこととなり、フィルターによって捕集されるUFPの量だけでなく、UFPの漏れ量やUFPのすり抜け量も結果として変化することとなる。UFPの漏れ量とUFPのすり抜け量との合計値を「UFPの排出量」と定義したとすると、冒頭でも述べたがこのUFPの排出量をできるだけ少なくすることが肝要である。
特許文献1に開示された発明では、フィルターの面内方向における目詰まり具合に応じて整流板の角度等を制御しているが、この手法では、UFPの漏れ量とUFPのすり抜け量との合計値(すなわちUFPの排出量)を低減するということについては特段配慮されていない。フィルターの面内方向における目詰まり具合に応じて整流板の角度等を制御した場合には、すり抜け量が極端に多くなったり、漏れ量が極端に多くなったりして、結果としてUFPの排出量を十分な程度にまで小さくできない可能性がある。
本発明は、上記のような実情に基づいて創作されたものであって、UFPの排出量を従来に比して低減することが可能な構成を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく画像形成装置は、定着部と、
上記定着部の中に存在している気体を通流させて機外に排出する排気管と、
上記定着部から上記排気管内を通流して上記機外に向かう上記気体の流れを発生させるファンと、
上記排気管内に配置され、上記排気管内を通流して上記機外に排出される上記気体中に含まれる微粒子を捕集するフィルターと、
上記排気管内における上記フィルターの上流側に設けられた整流板を含み、上記フィルターに向かって流れる上記気体の流れを制御する整流機構と、
上記整流板を駆動することによって、上記整流板の角度、上記整流板の位置、および上記整流板により規定される上記整流機構の開口面積のうち、少なくとも1つを変更する駆動部と、
上記定着部内で発生した上記微粒子の発生量に関する値を取得する取得部と、
上記発生量に関する値に応じて上記駆動部を制御する制御部と、を備える。
上記画像形成装置において好ましくは、上記発生量に関する値は、
上記定着部に設定された定着温度、
上記定着部によって定着されるトナー像のカバレッジ、
上記定着部を起動してからの経過時間、
上記定着部の使用時間を記録した耐久履歴、
上記定着部に含まれる定着部材の材質、および、
上記トナー像に含まれるトナーの種類のうち、少なくとも1つを含み、
上記制御部は、上記定着部内で発生した上記微粒子の発生量を上記取得部が取得した値から推定し、推定した値に基づいて上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、記取得部は、上記排気管内における上記整流機構よりも上流側に存在している上記気体と、上記定着部内に存在している上記気体とのうち、少なくとも一方の上記気体中に含まれる上記微粒子の濃度を検知する第1センサーを含み、
上記制御部は、上記第1センサーが検知した値に基づいて上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記制御部は、上記フィルターに流入することなく上記機外へと漏れ出る上記微粒子の量と、上記フィルターに流入するが捕集されずに上記フィルターをすり抜けて上記機外へと排出される上記微粒子の量との合計値が、所定の値よりも小さくなるように上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記制御部は、上記発生量に関する値と、上記排気管内の流路全体としての圧力損失と、上記フィルターの圧力損失と、上記フィルターの捕集効率とから、上記フィルターに流入することなく上記機外へと漏れ出る上記微粒子の量と、上記フィルターに流入するが捕集されずに上記フィルターをすり抜けて上記機外へと排出される上記微粒子の量とを推定し、推定した値に基づいて、上記合計値が上記所定の値よりも小さくなるように上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記取得部は、
上記フィルターよりも下流側に存在している上記気体中に含まれる上記微粒子の濃度を検知する第2センサーと、
定着後の記録用紙が排出される排紙トレイの周辺雰囲気と、上記定着部の周辺雰囲気とのうち、少なくとも一方の雰囲気に存在している上記気体中に含まれる上記微粒子の濃度を検知する第3センサーと、を含み、
上記制御部は、上記第2センサーおよび上記第3センサーが検知した値から、上記フィルターに流入することなく上記機外へと漏れ出る上記微粒子の量と、上記フィルターに流入するが捕集されずに上記フィルターをすり抜けて上記機外へと排出される上記微粒子の量とを推定し、推定した値に基づいて、上記合計値が上記所定の値よりも小さくなるように上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記整流板は、上記排気管内を通流して上記フィルターに流入する上記気体中に含まれる上記微粒子を捕集するプレフィルターから構成されている。
上記画像形成装置において好ましくは、上記制御部は、上記プレフィルターの目詰まり具合に応じて上記駆動部を駆動する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記制御部は、上記プレフィルターに流入して捕集された上記微粒子の量を時間的に積算した積算値に基づいて上記プレフィルターの上記目詰まり具合を推定し、推定した値に基づいて上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記ファンの駆動電圧を検知する電圧検知手段をさらに備え、
上記制御部は、上記電圧検知手段により検知された上記駆動電圧に基づいて上記プレフィルターの上記目詰まり具合を推定し、推定した値に基づいて上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記排気管内で通流する上記気体の風速を検知する風速検知手段をさらに備え、
上記制御部は、上記風速検知手段により検知された上記風速に基づいて上記プレフィルターの上記目詰まり具合を推定し、推定した値に基づいて上記駆動部を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、上記フィルターの目付に比べて、上記プレフィルターは低い目付を有している。
上記画像形成装置において好ましくは、上記ファンの回転数を調節可能な他の駆動部をさらに備え、
上記制御部は、上記発生量に関する値と、上記排気管内の流路全体としての圧力損失とに基づいて、上記他の駆動部を制御する。
上記の構成によれば、定着部内で発生した微粒子(UFP)の発生量に関する値に応じて整流板が制御されるため、最適に制御された整流板の整流動作によって、UFPの漏れ量とUFPのすり抜け量との合計値(すなわちUFPの排出量)を低減することが可能となる。
実施の形態における画像形成装置100の全体構成を模式的に示す図である。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20の周辺構成を拡大して示す図である。 実施の形態における画像形成装置100の機能構成を示すブロック図である。 比較例における画像形成装置に備えられる定着部20(捕集機構)の周辺構成を拡大して示す図である。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である。 UFPの発生量とフィルターの捕集率との関係を示す図(グラフ)である。 フィルターでの風速とフィルターの捕集率との関係等を示す図(グラフ)である。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である(UFP発生量:少の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)において、整流板24Aの角度を変更させた時のUFPの排出量Yがどのように変化するかを説明するための図(表)である(UFP発生量:少の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である(UFP発生量:多の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)において、整流板24Aの角度を変更させた時のUFPの排出量Yがどのように変化するかを説明するための図(表)である(UFP発生量:多の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である(UFP発生量:中の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)において、整流板24Aの角度を変更させた時のUFPの排出量Yがどのように変化するかを説明するための図(表)である(UFP発生量:中の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である(UFP発生量:中、整流板24Aの目詰まり:少、整流板24Aの設置角度:F2の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)において、整流板24Aの角度を変更させた時のUFPの排出量Yがどのように変化するかを説明するための図(表)である(UFP発生量:中の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である(UFP発生量:中、整流板24Aの目詰まり:多、整流板24Aの設置角度:F2の場合)。 実施の形態における画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)が動作している様子を拡大して示す図である(UFP発生量:中、整流板24Aの目詰まり:多、整流板24Aの設置角度:F1の場合)。
(画像形成装置100)
実施の形態における画像形成装置100について、以下、図面を参照しながら説明する。同一の部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。図1は、画像形成装置100の全体構成を模式的に示す図である。図2は、画像形成装置100に備えられる定着部20(捕集機構)の周辺構成を拡大して示す図である。図3は、画像形成装置100の機能構成を示すブロック図である。
図1および図2を主として参照して、画像形成装置100は、制御部10、画像形成部10Y,10M,10C,10K、加圧ローラー17A、従動ローラー17B、中間転写ベルト18、2次転写ローラー19、定着部20、排気管21、ファン22、フィルター23、整流機構24、駆動部25(図2)、取得部26(図3)、給紙カセットR、ピックアップローラーR1、タイミングローラーR2、排紙ローラーR3、および排紙トレイE、等を備えている。
制御部10は、画像形成装置100の全体を制御する。制御部10はたとえば、LANなどを通して不図示の通信網から印刷ジョブを受け付けることで、画像形成装置100を構成している各種機器に印刷指令を送信する。あるいは制御部10は、画像形成装置100を構成している機器から各種情報を取得し、取得した情報を画像形成条件や定着条件、あるいは後述する排気機構の動作に反映する(詳細は図2、図3を参照して後述する)。
画像形成部10Y,10M,10C,10Kの各々は、感光体ドラム11、帯電装置12、露光装置13、現像装置14、トナーボトル14A、1次転写ローラー15およびクリーナー16を有している。中間転写ベルト18は、加圧ローラー17Aおよび従動ローラー17Bに張架され、矢印A方向に回転する。
画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、制御部10によって制御され、上記の各機器を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色を有するトナー像を中間転写ベルト18の表面上に形成する。その後、中間転写ベルト18は、加圧ローラー17Aと2次転写ローラー19との間の2次転写ニップにまでトナー像を搬送する。
給紙カセットRに収容された記録用紙Sは、ピックアップローラーR1およびタイミングローラーR2を介して、2次転写ニップにまで搬送される。中間転写ベルト18上のトナー像は、2次転写ニップにおいて記録用紙Sの表面上に転写される。定着部20は、加熱ローラー20Aおよび加圧ローラー20Bを有しており、記録用紙Sはこれらの間に送られる。
記録用紙Sの表面上に転写されたトナー像は、加熱および加圧されることによって記録用紙S上に定着する。上述のとおり、定着処理のためには熱が使用されるため、その熱の影響により、加熱ローラー20Aや加圧ローラー20Bの表面から、シロキサン等の微粒子(UFP)が発生する。定着後の記録用紙Sは、排紙ローラーR3により排紙トレイEの上に排出される。画像形成装置100による画像形成プロセスは以上のとおりである。
(画像形成装置100の機能構成)
図3を参照して、画像形成装置100の機能構成について説明する。エンジン部1とコントローラ部4とは互いに接続されており、画像データなどの必要な情報の授受を行っている。
コントローラ部4は、印刷する画像データをスキャナーやパソコン(いずれも不図示)から取得し、出力する画像データを決定して、その画像の印刷等を行うようにエンジン部1へ指示する。エンジン部1は、上述した制御部10、画像形成部10Y,10M,10C,10K、定着部20、駆動部25および取得部26に加えて、本体メモリー2および付属メモリー3を含んでいる。
制御部10は、画像形成部10Y,10M,10C,10K、定着部20(加熱ローラー20A、加圧ローラー20Bの回転速度や定着温度)の各種の動作を制御したり、駆動部25を介して加圧ローラー17A、ピックアップローラーR1等の各種のローラーを駆動したり、駆動部25を介して後述するファン22(図2)の回転数や整流機構24の整流板24A(図2)の角度を変更したりする。
制御部10には、本体メモリー2および付属メモリー3が接続されている。本体メモリー2は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などから構成されており、制御部10が取得部26(詳細は後述する)から取得したデータなどを記憶することができる。付属メモリー3は、CSIC(Customer Service Integrated Circuit)などから構成されており、トナーの種類やトナーの残量等、消耗品に関する情報を記憶することができる。
(UFPの捕集機構について)
図2を再び参照して、画像形成装置100における微粒子(UFP)の捕集機構について説明する。
画像形成装置100の外殻体の一部を構成しているハウジング28には、開口28Hが設けられている。開口28Hは、定着部20(図1)の下流に位置しており、開口28Hには排気管21が接続されている。排気管21は、定着部20の中に存在している気体を通流させるための流路を内側に形成しており、その流路を通して上記気体を機外(画像形成装置100の外部)に排出させる。
ファン22は、定着部20から排気管21を通流して機外に向かう上記気体の流れを発生させる。本実施の形態では、ファン22は排気管21の中に配置されており、負圧を生成することで上記気体の流れを発生させる。ファン22は、排気管21よりも上流側の位置に配置されていてもよく、この場合にはファン22は正圧を生成し、定着部20の中に存在している気体を排気管21の中に送り込むようにして上記気体の流れを発生させる。
ファン22内には、フィルター23が配置されている。排気管21は、その下流側の部分が、その上流側の部分に比べて大きな流路断面積を持っており、フィルター23は、排気管21の下流側の部分の内側に配置されている。フィルター23は、排気管21内を通流して機外に排出される気体中に含まれる微粒子(UFP)を捕集することができる。
整流機構24は、排気管21内におけるフィルター23の上流側に設けられた整流板24Aを含み、フィルター23に向かって流れる上記気体の流れを制御する。排気管21のうち、整流板24Aの近傍に位置している内壁24Bも、整流機構24の一部として機能することが可能である。
駆動部25は、整流板駆動部25Bを含む。制御部10は、整流板駆動部25Bを介して整流板24Aを駆動する。本実施の形態では、整流板駆動部25Bを介して整流板24Aの角度(姿勢)が変更されるが、整流板24Aの角度に限られず、整流板24Aの位置そのものを変更するように構成してもよいし、整流板24Aにより規定される整流機構24の開口面積を変更するように構成してもよい。
整流板24Aにより規定される整流機構24の開口面積とは、たとえば、整流板24Aと内壁24Bとの間に形成される流路の断面積である。整流板24Aが複数ある場合には、整流板24Aにより規定される整流機構24の開口面積とは、たとえば、複数の整流板24A同士の間に形成される流路の断面積であるとすることもできる。
すなわち、制御部10および整流機構24は、整流板駆動部25Bを介して制御部10が整流板24Aを駆動することによって、整流板24Aの角度、整流板24Aの位置、および整流板24Aにより規定される整流機構24の開口面積のうち、少なくとも1つが変更されるように構成される。
整流板24Aは、板状の形状を有する樹脂製あるいは金属製の部材から構成することも可能であるが、排気管21内を通流してフィルター23に流入する気体中に含まれる微粒子を捕集するプレフィルター(UFPに対して捕集機能を有する部材)から構成することも有効である。
(整流板とUFPの排出量との関係について)
冒頭でも述べたとおり、整流板24Aの角度、整流板24Aの位置、および整流板24Aにより規定される整流機構24の開口面積のうち、少なくとも1つが変更された場合には、フィルター23のうちの気体が流入する領域が変わるだけでなく、フィルター23のうちの当該領域に流入する気体の流量も変わる。さらには、整流板24Aの角度等の変更は、排気管21内の流路全体としての圧力損失にも影響し、フィルター23の圧力損失や、フィルター23の捕集率にも影響する。
定着部20(図1)で発生した微粒子(UFP)の大部分は、ファン22によって排気管21内に形成されている排気流路に導かれてフィルター23に流入し、フィルター23の捕集率に応じてそのほとんどがフィルター23によって捕集される。定着部20で発生したUFPのうちのごく一部は、フィルター23に流入した後、フィルター23に捕集されずにそのままフィルター23をすり抜けて機外へと排出される。
また一方で、フィルター23をすり抜けるUFPに加えて、定着部20で発生したUFPのうちのごく一部は、ハウジング28と排気管21との間の接合部分等、画像形成装置100に不可避的に形成されている微細な隙間を通して、フィルター23に到達することなく(フィルター23に流入する前に)機外にそのまま漏れ出る。
冒頭でも述べたとおり、UFPの漏れ量とUFPのすり抜け量との合計値を「UFPの排出量」と定義したとすると、冒頭でも述べたがこのUFPの排出量をできるだけ少なくすることが肝要である。UFPの漏れ量、UFPのすり抜け量は、いずれも定着部20で発生するUFPの量に応じて変化する。UFPの漏れ量とは、流路の圧力損失に応じてフィルター23に導けずに機外へと漏れて排出されるUFPの量であり、UFPのすり抜け量とは、フィルター23に流入するがフィルター23をすり抜けてそのまま機外へと排出されるUFPの量である。
図4に示すように、仮に、整流機構24がフィルター23の上流側に設けられていないとする。スペースの関係上、排気管21は、その下流側の部分が、その上流側の部分に比べて大きな流路断面積を持っている。この排気管21の構成は、図2、図4に共通している。フィルター23の上流に整流機構24が設けられていない場合には、フィルター23のうちの気体が流入する領域P1(図4)は、フィルター23のろ面の表面積よりも小さくなり、UFPの捕集にほとんどあるいは全く寄与しない領域P2が存在することとなる。
したがってフィルター23の上流に整流機構24が設けられていない場合には、フィルター23のろ面の全体を有効に使えていないこととなる。定着部20からの気体は、フィルター23のうちの領域P1を主として通過し、領域P1を通過する気体の風速は、フィルター23のろ面を広く使用する場合にフィルター23を通過する気体の風速に比べて早くなり、結果として、フィルター23のすり抜け量が多くなってしまうこととなる。
図5を参照して、これに対して実施の形態の場合には、整流機構24がフィルター23の上流側に設けられている。この整流機構24の整流板24Aを制御することによって、UFPの捕集にほとんどあるいは全く寄与しない領域を、図4の場合に比べて狭くすることが可能となる。ただし、排気管21内に形成される流路の形状、ファン22の配置位置(吸引位置)、排気管21内を通過する気体の流量、定着部20内で発生するUFPの量(排気管21内のUFPの濃度)等の兼ね合いによって、UFPの排出量(UFPの漏れ量とすり抜け量との合計値)が最小となる整流板24Aの配置は、常に一定の値に定まるものではない。
式を用いて上記内容を説明すると、次のとおりである。定着部20内で発生したUFPの発生量をXとする。UFPの排出量をYとする。流路の圧力損失に応じてフィルター23に導けずに機外へと漏れて排出されるUFPの漏れ量をAとし、漏れ率をα[%]とする。フィルター23に流入するがフィルター23をすり抜けてそのまま機外へと排出されるUFPのすり抜け量をBとし、すり抜け率をβ[%]とする。
これらの場合、以下の式が成立する。
Y=A+B
A=Xα
B=X(1−α)*β
B=(X−Xα)β
Y=Xα+(X−Xα)β
Y=Xα+Xβ−Xαβ
Y=(α+β−αβ)X
したがって、UFPの排出量Yを少なくするためには、(α+β−αβ)の値が小さくなるように整流板24Aを制御する必要がある。なお実際上は、αβの値は、α、βに対して1/10程度であり、無視できるほど小さい。また、UFPの漏れ率α[%]は、画像形成装置100の構成(画像形成装置100に形成されている隙間の大きさ)によって一義的に決まるため、UFPの発生量X(UFP濃度)が変動したとしても、UFPの漏れ率α[%]の値はほとんど変わらない。
図6を参照して、一方で、UFPの発生量X(UFP濃度)が多くなると、フィルター23の捕集率が低下するとともに、フィルター23のすり抜け率βが大きくなるという傾向がある(フィルター23の捕集率=1−(フィルター23のすり抜け率β))。したがって、UFPの発生量X(UFP濃度)が多くなった場合には、すり抜け率βが小さくなるように整流板24Aを制御することで、(α+β−αβ)を小さくできる。
図7を参照して、ただし、フィルターの捕集率(1−β)は、フィルター23を通過する気体の風速にも影響され、風速が上がるほどフィルター23の捕集率は低くなるという傾向がある。また、風速が上がるほど、フィルター23の圧力損失も上昇するという傾向がある。これらのことを総合的に考慮した結果、実際上は、UFPの発生量X(UFP濃度)が多くなればなるほど、フィルター23の捕集率が上がるように整流板24Aを制御することで、UFPの排出量Yを少なくすることができるという傾向があることを本出願人らは見出している(図8〜図15を参照して詳細は後述する)。
あるいは逆に、UFPの発生量X(UFP濃度)が少なくなると、フィルター23の捕集率が上昇するとともに、すり抜け率βは小さくなるという傾向がある(図6)。また、フィルター23を通過する気体の風速が下がるほどフィルター23の捕集率は高くなるという傾向がある(図7)。風速が下がるほど、フィルター23の圧力損失も減少するという傾向がある。これらのことを総合的に考慮した結果、実際上は、UFPの発生量X(UFP濃度)が少なくなればなるほど、フィルター23の捕集率が下がるように整流板24Aを制御することで、UFPの排出量Yを少なくすることができるという傾向があることを本出願人らは見出している(図8〜図15を参照して詳細は後述する)。
(UFPの発生量Xについて)
上述のとおり、UFPの排出量Yを少なくするためには、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を、直接的にあるいは間接的に取得(あるいは推定)する必要がある。制御部10は、取得された発生量Xに関する値に応じて駆動部25(整流板駆動部25B)を制御し、整流板駆動部25Bを介して整流板24Aを駆動する(詳細は後述する)。
(取得部の例1)
発生量Xに関する値とは、定着部20に設定された定着温度、定着部20によって定着されるトナー像のカバレッジ、定着部20を起動してからの経過時間、定着部20の使用時間を記録した耐久履歴、定着部20に含まれる定着部材(加熱ローラー20A、加圧ローラー20B等)の材質、および、トナー像に含まれるトナーの種類のうち、少なくとも1つを含むものとすることができる。
発生量Xに関するこれらの値は、本体メモリー2や付属メモリー3の中に記憶されていたり蓄積されていたりすることが可能である。制御部10は、本体メモリー2や付属メモリー3から、これらの情報のうちの少なくとも1つを読み出し、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を推定する。
このような場合には、画像形成装置100に備えられた「定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値を取得する取得部」とは、制御部10の一部分であって、制御部10が本体メモリー2や付属メモリー3からこれらの情報のうちの少なくとも1つを読み出すことが可能なように構成された機能部分に相当する。制御部10は、このような機能部分である取得部を介して、上記の情報のうちの少なくとも1つを読み出し、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を推定し、推定した値に基づいて駆動部25(整流板駆動部25B)を制御する。
(取得部の例2)
上記のような取得部(例1)の場合に代えて、あるいは加えて、画像形成装置100に備えられた「定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値を取得する取得部」は、排気管21内における整流機構24よりも上流側に存在している気体と、定着部20内に存在している気体とのうち、少なくとも一方の気体中に含まれる微粒子の濃度を検知するセンサーS1(第1センサー)を含んでいてもよい。
排気管21内における整流機構24よりも上流側に存在している気体に含まれる微粒子の濃度を検知するセンサーS1を採用する場合には、たとえば図2の中に示すセンサーS1(S1b)のような構成が挙げられる。センサーS1(S1b)は、ファン22よりも上流に位置し、排気管21の内壁面上に配置される。
定着部20内に存在している気体に含まれる微粒子の濃度を検知するセンサーS1を採用する場合には、たとえば図1の中に示すセンサーS1(S1a)のような構成が挙げられる。センサーS1(S1a)は、ハウジング28に設けられる。開口28Hよりも上流に位置し、ハウジング28の内壁面上に配置される。
センサーS1(S1a)およびセンサーS1(S1b)の双方を第1センサーとして採用してもよいし、これらのうちの一方を第1センサーとして採用してもよい。いずれの構成を備えた第1センサーが採用される場合であっても、その第1センサーは、画像形成装置100に備えられた「定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値を取得する取得部」として機能することが可能である。
制御部10は、このような取得部(第1センサー)を介して、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を取得し、取得した値に基づいて駆動部25(整流板駆動部25B)を制御する。取得部の例1の場合に比べてセンサーを配置する分のスペースが必要となるが、取得部の例2の場合には、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値をより直接的に取得できるため、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を高い精度で取得することが可能となる。
取得部の例1の場合では、定着部20に設定された定着温度、定着部20によって定着されるトナー像のカバレッジ、定着部20を起動してからの経過時間、定着部20の使用時間を記録した耐久履歴、定着部20に含まれる定着部材(加熱ローラー20A、加圧ローラー20B等)の材質、および、トナー像に含まれるトナーの種類といった、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値が用いられる。これらの値と、定着部20内で発生したUFPの発生量Xとの相関性を定義するテーブルや関数などを予め作成する際に、センサーS1(S1a)やセンサーS1(S1b)を利用することも有効である。
(UFP発生量:少(UFP濃度:低)の場合)
図8は、定着部20でのUFP発生量が少ない場合(UFP濃度が低い場合)に、UFPがフィルター23によって捕集される様子を示している図である。図9は、整流板24Aの設置パターン(角度)に応じて、排出量Yがどのように変化するのかを説明するための表である。
説明の便宜上、図8に示される整流板24Aの設置角度をF1としており、図10に示される整流板24Aの設置角度をF3としており、図12に示される整流板24Aの設置角度をF2としている。設置角度F1(図8)の場合、整流板24Aは、排気管21内を流れる気体の流れに対して略平行である(換言すると、設置角度F1〜F3の中では、設置角度F1が気体の流れに対して最も平行に近い)。設置角度F3(図10)の場合、整流板24Aは、排気管21内を流れる気体の流れに対して略垂直である(換言すると、設置角度F1〜F3の中では、設置角度F3が気体の流れに対して最も垂直に近い)。設置角度F2(図12)は、設置角度F1と設置角度F3との丁度中間の角度である。
図8に示す場合のように、定着部20でのUFP発生量が少ない場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F1となるように配置することが有効である。この場合には、整流板24Aの存在が排気管21内を流れる気体の流れに対して抵抗となりにくいため、定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量が、設置角度F1〜F3の中では最も大きくなる。したがって、UFPの漏れ量A(100[pt/cc])およびUFPの漏れ率α(0.005%)は、設置角度F1〜F3の中では最も小さくなる。
定着部20で発生したUFPの濃度を20000[pt/cc]とすると、そのうちの漏れ率α(0.005%)の分に相当する100[pt/cc]が、UFPの漏れ量Aとなる。残りの19900[pt/cc]が、整流機構24やフィルター23の方へと流れることになる。
定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量が多い分、フィルター23を有効に使用できる範囲(領域P1)は比較的小さくなり、フィルター23によるUFPの捕集率(0.895%)は設置角度F1〜F3の中では最も小さくなり、すり抜け率βは設置角度F1〜F3の中では最も大きくなる。フィルター23へのUFPの流入量が19900[pt/cc]であるとすると、そのうちのすり抜け率β(0.105%=1−捕集率)の分に相当する2090[pt/cc]が、UFPのすり抜け量Bとなる。
したがって、定着部20でのUFP発生量が少ない場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F1となるように配置すると、UFPの排出量Yは、UFPの漏れ量AとUFPのすり抜け量Bとの合計値である2190[pt/cc]となる。
設置角度F1の場合には、フィルター23を有効に使用できる範囲(領域P1)は比較的小さくなるが、UFPの発生量X(濃度)が、後述する図10〜図13の場合に比べて全体的に少ないため、UFPの発生量X(濃度)に関するすり抜け量Bも、後述する図11、図13の場合に比べて小さくなる。したがって、整流板24Aを設置角度F1に設定することにより、風速が速くなってすり抜け量Bが増える分を考慮したとしても、漏れ量Aを小さくする方が、すり抜け量Bが多くなることよりも、全体としては排出量Yを低く抑えることが可能となる。
(UFP発生量:多(UFP濃度:高)の場合)
図10は、定着部20でのUFP発生量が多い場合(UFP濃度が高い場合)に、UFPがフィルター23によって捕集される様子を示している図である。図11は、整流板24Aの設置パターン(角度)に応じて、排出量Yがどのように変化するのかを説明するための表である。
図10に示す場合のように、定着部20でのUFP発生量が多い場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F3となるように配置することが有効である。この場合には、整流板24Aの存在が排気管21内を流れる気体の流れに対して抵抗となるため、定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量が、設置角度F1〜F3の中では最も小さくなる。したがって、UFPの漏れ量A(10000[pt/cc])およびUFPの漏れ率α(0.1%)は、設置角度F1〜F3の中では最も大きくなる。
定着部20で発生したUFPの濃度を100000[pt/cc]とすると、そのうちの漏れ率α(0.1%)の分に相当する10000[pt/cc]が、UFPの漏れ量Aとなる。残りの90000[pt/cc]が、整流機構24やフィルター23の方へと流れることになる。
定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量が小さい分、フィルター23を有効に使用できる範囲(領域P1)は比較的大きくなり、フィルター23によるUFPの捕集率(0.965%)は設置角度F1〜F3の中では最も大きくなり、すり抜け率βは設置角度F1〜F3の中では最も小さくなる。フィルター23へのUFPの流入量が90000[pt/cc]であるとすると、そのうちのすり抜け率β(0.035%=1−捕集率)の分に相当する3150[pt/cc]が、UFPのすり抜け量Bとなる。
したがって、定着部20でのUFP発生量が多い場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F3となるように配置すると、UFPの排出量Yは、UFPの漏れ量AとUFPのすり抜け量Bとの合計値である13150[pt/cc]となる。
設置角度F3の場合には、フィルター23を有効に使用できる範囲(領域P1)は比較的大きくなる。これにより、フィルター23の捕集率が向上し、すり抜け量Bが減る。整流板24Aがプレフィルターから構成されている場合には、流路に対して2重に捕集手段が配置されることになり、フィルターの有効利用、捕集率ともに、格段に向上させることが可能となる。
一方で設置角度F3の場合には、整流板24Aの存在が排気管21内を流れる気体の流れに対して抵抗となるため、定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量が小さくなり、風速が遅くなって漏れ量Aが増加する。ただし、UFPの発生量X(濃度)が、図8,図9や後述する図12,図13の場合に比べて多いため、UFPの発生量X(濃度)に関するすり抜け量Bもこれらの場合に比べて全体的に大きい。したがって、整流板24Aを設置角度F3に設定することにより、風速が遅くなって漏れ量Aが増える分を考慮したとしても、すり抜け量Bを小さくする方が、漏れ量Aが多くなることよりも全体としては排出量Yを低く抑えることが可能となる。
(UFP発生量:中(UFP濃度:中)の場合)
図12は、定着部20でのUFP発生量が中間量の場合(UFP濃度が中間量の場合)に、UFPがフィルター23によって捕集される様子を示している図である。ここで言う中間量とは、図12における定着部20でのUFPの発生量が、図8の場合と図10の場合との中間である場合を意味している。図13は、整流板24Aの設置パターン(角度)に応じて、排出量Yがどのように変化するのかを説明するための表である。
図12に示す場合のように、定着部20でのUFP発生量が中間量である場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F2となるように配置することが有効である。この場合には、フィルター23に流入する流量と、フィルター23のうちの有効に使用できる範囲(領域P1)とのバランスがとられ、UFPの漏れ量AとUFPのすり抜け量Bとの合計値である排出量Yが、設置角度F1〜F3の中では最も小さくなる。
すなわち、定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量は、設置角度F1〜F3の中では中間(2番目)となる。UFPの漏れ量A(100)およびUFPの漏れ率α(0.02%)も、設置角度F1〜F3の中では中間となる。
定着部20で発生したUFPの濃度を50000[pt/cc]とすると、そのうちの漏れ率α(0.02%)の分に相当する1000[pt/cc]が、UFPの漏れ量Aとなる。残りの49000[pt/cc]が、整流機構24やフィルター23の方へと流れることになる。
フィルター23を有効に使用できる範囲(領域P1)は、設置角度F1〜F3の中では中間の状態となり、フィルター23によるUFPの捕集率(0.895%)やすり抜け率βも、設置角度F1〜F3の中で中間(2番目)の値となる。フィルター23へのUFPの流入量が49000[pt/cc]であるとすると、そのうちのすり抜け率β(0.105%=1−捕集率)の分に相当する5145[pt/cc]が、UFPのすり抜け量Bとなる。
したがって、定着部20でのUFP発生量が中間量である場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F2となるように配置すると、UFPの排出量Yは、UFPの漏れ量AとUFPのすり抜け量Bとの合計値である6145[pt/cc]となる。
(まとめ)
以上述べたように、図8−9、図10−11、図12−13、いずれの場合においても、漏れ量Aとすり抜け量Bとのバランスが考慮されており、UFPの発生量Xに応じて、最適な整流板24Aの設置角度が選択されることによって、UFPの排出量Yが最も少なくなるように構成されている。
画像形成装置100の制御部10は、上述した取得部の例1,2のような構成に基づいてUFPの発生量Xに関する値を推定あるいは取得しつつ、上述したような技術的思想に基づいて、フィルター23に流入することなく機外へと漏れ出る微粒子の量(UFPの漏れ量A)と、フィルター23に流入するが捕集されずにフィルター23をすり抜けて機外へと排出される微粒子の量(UFPのすり抜け量B)との合計値が、所定の値(所定の許容値)よりも小さくなるように駆動部25を制御するとよい。
すなわち、図8−9の場合(UFP発生量:少)、フィルター23への気体の流入量が大きくなる方向に整流板24Aを制御する。ただしこの場合に、すり抜け量Bの過度な増大は、排出量Yの増大につながりかねないため、予め実験等で各種の条件に応じた最適なテーブルや関数(グラフ)を作成しておいて、これらに基づき算出される排出量Yの値が所定の値(所定の許容値)よりも小さくなるように、駆動部25を最適に制御するとよい。
また、図10−11の場合(UFP発生量:多)、フィルター23による捕集率が大きくなる方向に整流板24Aを制御する。ただしこの場合に、漏れ量Aの過度な増大は、排出量Yの増大につながりかねないため、予め実験等で各種の条件に応じた最適なテーブルや関数(グラフ)を作成しておいて、これらに基づき算出される排出量Yの値が所定の値(所定の許容値)よりも小さくなるように、駆動部25を最適に制御するとよい。
上記の図8−9の場合(UFP発生量:少)および図10−11の場合(UFP発生量:多)と同様に、図12−13(UFP発生量:中)に示す場合においても、予め実験等で各種の条件に応じた最適なテーブルや関数(グラフ)を作成しておいて、これらに基づき算出される排出量Yの値が所定の値(所定の許容値)よりも小さくなるように、駆動部25を最適に制御するとよい。
これらの制御を行なう上で、制御部10は、フィルター23に流入することなく機外へと漏れ出る微粒子の量(UFPの漏れ量A)と、フィルター23に流入するが捕集されずにフィルター23をすり抜けて機外へと排出される微粒子の量(UFPのすり抜け量B)とを推定し、推定した値に基づいて、これらの合計値(UFPの排出量Y)が所定の値よりも小さくなるように駆動部25を制御するようにしても良い。
(手法1)
UFPの漏れ量AとUFPのすり抜け量Bとは、たとえば、UFPの発生量Xに関する値と、排気管21内の流路全体としての圧力損失と、フィルター23の圧力損失と、フィルターの捕集率とから、推定することが可能である。
UFPの発生量Xに関する値は、上記のとおり、取得部の例1,2に関する説明で述べたように取得あるいは推定することが可能である。排気管21内の流路全体としての圧力損失は、排気管21の構成やファン22の回転数等に基づき推定することが可能であるし、排気管21の上流および下流に圧力センサーを配置して、これらの差圧に基づいて検知することも可能である。
フィルター23の圧力損失は、フィルター23の仕様や、ファン22の回転数等に基づき推定することが可能であり、フィルター23の捕集率も、フィルター23の仕様や、ファン22の回転数等に基づき推定することが可能である。これらの値に基づいて、予め実験等で各種の条件に応じた最適なテーブルや関数(グラフ)を作成しておいて、これらに基づいてUFPの漏れ量AとUFPのすり抜け量Bとを推定するとともに、排出量Yの値が所定の値(所定の許容値)よりも小さくなるように、制御部10は駆動部25を最適に制御するとよい。
(手法2)
上記のような手法1の場合に代えて、あるいは加えて、「定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値を取得する取得部」としては、センサーS2,S3(図3)を含んでいてもよい。
図1、図2に示すように、センサーS2(第2センサー)は、フィルター23よりも下流側に配置され、フィルター23よりも下流側に存在している気体中に含まれる微粒子(UFP)の濃度を検知する。センサーS3(第3センサー)は、定着後の記録用紙Sが排出される排紙トレイEの周辺雰囲気と、定着部20の周辺雰囲気とのうち、少なくとも一方の雰囲気に存在している気体中に含まれる微粒子(UFP)の濃度を検知する。センサーS2は、画像形成装置100に備えられた「定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値(ここでは、UFPのすり抜け量B)を取得する取得部」として機能することが可能である。
定着後の記録用紙Sが排出される排紙トレイEの周辺雰囲気に存在している気体中に含まれる微粒子(UFP)の濃度を検知する場合には、たとえば図1の中に示すセンサーS3(S3a)のような構成が挙げられる。センサーS3(S3a)は、画像形成装置100のうちの排紙トレイEを区画している壁面上であって、たとえば排紙ローラーR3の近傍に配置される。
定着部20の周辺雰囲気に存在している気体中に含まれる微粒子(UFP)の濃度を検知する場合には、たとえば図2の中に示すセンサーS3(S3b)のような構成が挙げられる。センサーS3(S3b)は、画像形成装置100のハウジング28の外表面上、あるいは排気管21の外表面上に配置され、ハウジング28と排気管21との間の接合部分の近傍に配置される。
センサーS3(S3a)およびセンサーS3(S3b)の双方を第3センサーとして採用してもよいし、これらのうちの一方を第3センサーとして採用してもよい。いずれの構成を備えた第3センサーが採用される場合であっても、その第3センサーは、画像形成装置100に備えられた「定着部内で発生した微粒子の発生量に関する値(ここでは、UFPの漏れ量A)を取得する取得部」として機能することが可能である。
制御部10は、このような取得部(第2、第3センサー)を介して、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を取得し、取得した値に基づいて駆動部25(整流板駆動部25B)を制御する。手法1の場合に比べてセンサーを配置する分のスペースが必要となるが、手法2の場合には、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値(すなわち、UFPの漏れ量Aおよびすり抜け量B)をより直接的に取得できるため、定着部20内で発生したUFPの発生量Xに関する値を高い精度で取得することが可能となる。
(整流板24A(プレフィルター)の目詰まりについて)
図14を参照して、整流板24Aがプレフィルターから構成され、UFPを捕集可能である場合には、制御部10は、整流板24Aの目詰まり具合に応じて整流板駆動部25Bを駆動することも有効である。この場合、整流板24Aの目詰まり具合が、整流板24Aの角度等を調整するための制御因子の一つとして考慮される。
図14は、図12の場合と同様に、定着部20でのUFP発生量が中間量の場合(UFP濃度が中間量の場合)に、UFPがフィルター23によって捕集される様子を示している図である。図14に示される整流板24A(プレフィルター)には、目詰まりは未だほとんど生じていないものとする。
図15を参照して、上述の場合(図13の整流板パターンがF2の場合)と同様に、定着部20でのUFP発生量が中間量である場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F2となるように配置することが有効である。定着部20でのUFP発生量が中間量である場合には、整流板24A(プレフィルター)を、設置角度F2となるように配置すると、UFPの排出量Yは6145[pt/cc]となる。
図16は、定着部20でのUFP発生量が中間量の場合(UFP濃度が中間量の場合)に、UFPがフィルター23によって捕集される様子を示している図である。図16に示される整流板24A(プレフィルター)は、図14の場合と同様に、設置角度F2となるように配置されている。そして、図16に示される整流板24A(プレフィルター)には、目詰まりが多く生じている。
図16および図15を参照して、整流板24Aに目詰まりが多く生じてきていることに伴い、整流板24Aの存在が排気管21内を流れる気体の流れに対して抵抗となるため、UFPの漏れ量A(5000[pt/cc])およびUFPの漏れ率α(0.1%)は、図14の場合(目詰まり:少の場合)に比べて大きく、定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流入量は、図14の場合に比べて小さい。
なお、フィルター23は、流入量が減っているため、フィルター23を通過する気流の風速が遅くなり、フィルター23による捕集率自体は向上する傾向がある。しかしながら画像形成装置100の全体を見た場合には、UFPの漏れ量Aが増大することの方が、フィルター23の捕集率が向上する(フィルター23のすり抜け量Bが減少する)ことに比べて大きく影響しており、プレフィルターの目が詰まってくることにより、機械からの排出量Yは、6145[pt/cc]から9500[pt/cc]に増大している。
(整流板24Aの設置角度の変更(F2→F1))
図17は、定着部20でのUFP発生量が中間量の場合(UFP濃度が中間量の場合)に、UFPがフィルター23によって捕集される様子を示している図である。図16に示される整流板24A(プレフィルター)は、図14,図15の場合とは異なり、設置角度F1となるように配置されている。
設置角度F1の場合、整流板24Aは、排気管21内を流れる気体の流れに対して略平行である(換言すると、設置角度F1〜F3の中では、設置角度F1が気体の流れに対して最も平行に近い)。図16に示される整流板24A(プレフィルター)にも、図15の場合と同様に、目詰まりが多く生じている。
図17および図15に示すように、整流板24A(プレフィルター)が設置角度F1に設定された場合には、整流板24Aの存在が排気管21内を流れる気体の流れに対して抵抗となりにくいため、定着部20からフィルター23の方へと流れる気体の流量が、図16に示す場合に比べて増加し、結果としてUFPの漏れ量Aが減少することとなる。
これにより、フィルター23を有効に使用できる範囲(領域P1)は、図16に示す場合に比べてやや小さくなっており、また、風速が速くなることに起因してUFPのすり抜け量Bが増加している。しかしながら、風速が速くなってすり抜け量Bが増える分を考慮したとしても、漏れ量Aを小さくする方が、すり抜け量Bが多くなることよりも、全体としては排出量Yを低く抑えることが可能となっており、機械からの排出量Yは、9500[pt/cc]から8675[pt/cc]に減少している。
(目詰まり具合に関する情報の取得例1)
整流板24A(プレフィルター)の目詰まり具合に関する情報を取得するためには、制御部10は、整流板24A(プレフィルター)の目詰まり具合を、整流板24A(プレフィルター)に流入して捕集されたUFPの量を時間的に積算した積算値に基づいて推定してもよい。当該積算のためには、定着部20によって定着されるトナー像のカバレッジ、定着部20を起動してからの経過時間、定着部20の使用時間を記録した耐久履歴、定着部20に含まれる定着部材(加熱ローラー20A、加圧ローラー20B等)の材質、および、トナー像に含まれるトナーの種類のうち、少なくとも1つを利用することが可能である。制御部10は、これらから算出した積算値に基づいて整流板駆動部25Bを制御し、整流板24Aの角度等を最適な状態に設定する。
(目詰まり具合に関する情報の取得例2)
整流板24A(プレフィルター)の目詰まり具合に関する情報を取得するためには、ファン22の駆動電圧を検知する電圧検知手段25C(図2)を用いてもよい。制御部10は、電圧検知手段25Cにより検知されたファン駆動部25Aの駆動電圧に基づいて、整流板24A(プレフィルター)の目詰まり具合を推定し、推定値に基づいて整流板駆動部25Bを制御し、整流板24Aの角度等を最適な状態に設定することもできる。
(目詰まり具合に関する情報の取得例3)
整流板24A(プレフィルター)の目詰まり具合に関する情報を取得するためには、排気管21内で通流する気体の風速を検知する風速検知手段27(図2)を用いてもよい。風速検知手段27は、整流板24Aの上流/下流のいずれかまたは両方に配置されていてもよく、フィルター23の上流/下流のいずれかまたは両方に配置されていてもよい。制御部10は、風速検知手段27により検知された風速に基づいて、整流板24A(プレフィルター)の目詰まり具合を推定し、推定値に基づいて整流板駆動部25Bを制御し、整流板24Aの角度等を最適な状態に設定することもできる。
(目付について)
整流板24Aをプレフィルターから構成する場合には、フィルター23の目付に比べて、プレフィルターとしての整流板24Aは、低い目付を有するように構成することも可能である。プレフィルターの目付の低い方が、プレフィルターにおける圧力損失が小さくなる。したがって、整流板24Aとして、フィルター23よりも低い目付を有するプレフィルターを採用することによって、フィルター23への気体の流入量を確保しながら、整流板24Aを通過する気流に含まれるUFPを面方向に拡散させる効果が期待できる。仮にプレフィルターでの捕集率が低くなったとしても、フィルター23での捕集率向上が期待できる。
(ファン22の回転数制御について)
ファン22を駆動するファン駆動部25A(他の駆動部)としては、ファン22の回転数を調節可能なものを用いることも有効である。すなわち、定着部20でのUFPの発生量Xに関する値と、排気管21内の流路全体としての圧力損失に基づいて、制御部10はファン駆動部25Aを介してファン22の回転数を調整してもよい。
ファン22の回転数が変わると、フィルター23のうちの気体が流入する領域が変わるだけでなく、フィルター23のうちの当該領域に流入する気体の流量も変わる。さらには、ファン22の回転数の変更は、排気管21内の流路全体としての圧力損失にも影響し、フィルター23の圧力損失や、フィルター23の捕集率にも影響する。すなわち、ファン22の回転数の変更は、UFPの漏れ量Aおよびすり抜け量Bにも影響する。予め実験等で各種の条件に応じた最適なテーブルや関数(グラフ)を作成しておいて、これらに基づき算出される排出量Yの値が所定の値(所定の許容値)よりも小さくなるように、ファン駆動部25Aを最適に制御するとよい。
(実施例)
以上述べた内容を実際に実施するとなった場合には、次のような実施例を挙げることができる。たとえば、画像形成装置100の起動時(イニシャルバースト時)にUFPが定着部20の中で多くに存在しているような場合には、整流板24A(プレフィルター)をすり抜け量Bが極力小さくなるような設定とする(たとえば設置角度F3)。整流板24Aがプレフィルターから構成されている場合には、フィルター23と整流板24Aとを略平行に配置してもよい。
通常の画像形成時であっても、定着部20の設定温度が高く、UFPが定着部20で多く発生する場合には(たとえば低温低湿環境モードや通常環境モード等の場合には)、上記と同様に、整流板24A(プレフィルター)をすり抜け量Bが極力小さくなるような設定とするとよい(たとえば設置角度F3)。整流板24Aがプレフィルターから構成されている場合には、フィルター23と整流板24Aとを略平行に配置してもよい。
一方、定着部20の設定温度が低く、UFPが定着部20でそれほど発生していない場合には(たとえば高温高湿環境モードや省エネモード等)は、整流板24A(プレフィルター)を、上記の場合と比較して、気流の流れに対してより平行に近いような設定とするとよい(たとえば設置角度F2)。これにより、UFPの排出量Yの低減を図ることができる。
定着部20の設定温度がさらに低く、UFPが定着部20で少なく発生している場合には(たとえば待機モード等)は、整流板24A(プレフィルター)を、上記の場合と比較して、気流の流れに対してさらに平行に近いような設定とするとよい(たとえば設置角度F1)。これにより、UFPの排出量Yの低減を図ることができる。
以上、実施の形態および実施例について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 エンジン部、2 本体メモリー、3 付属メモリー、4 コントローラ部、10 制御部、10C,10K,10M,10Y 画像形成部、11 感光体ドラム、12 帯電装置、13 露光装置、14 現像装置、14A トナーボトル、15 1次転写ローラー、16 クリーナー、17A,20B 加圧ローラー、17B 従動ローラー、18 中間転写ベルト、19 次転写ローラー、20 定着部、20A 加熱ローラー、21 排気管、22 ファン、23 フィルター、24 整流機構、24A 整流板、24B 内壁、25 駆動部、25A ファン駆動部、25B 整流板駆動部、25C 電圧検知手段、26 取得部、27 風速検知手段、28 ハウジング、28H 開口、100 画像形成装置、A 漏れ量、B すり抜け量、E 排紙トレイ、F1,F2,F3 設置角度、P1,P2 領域、R 給紙カセット、R1 ピックアップローラー、R2 タイミングローラー、R3 排紙ローラー、S 記録用紙、S1,S2,S3 センサー、X 発生量、Y 排出量。

Claims (13)

  1. 定着部と、
    前記定着部の中に存在している気体を通流させて機外に排出する排気管と、
    前記定着部から前記排気管内を通流して前記機外に向かう前記気体の流れを発生させるファンと、
    前記排気管内に配置され、前記排気管内を通流して前記機外に排出される前記気体中に含まれる微粒子を捕集するフィルターと、
    前記排気管内における前記フィルターの上流側に設けられた整流板を含み、前記フィルターに向かって流れる前記気体の流れを制御する整流機構と、
    前記整流板を駆動することによって、前記整流板の角度、前記整流板の位置、および前記整流板により規定される前記整流機構の開口面積のうち、少なくとも1つを変更する駆動部と、
    前記定着部内で発生した前記微粒子の発生量に関する値を取得する取得部と、
    前記発生量に関する値に応じて前記駆動部を制御する制御部と、を備える、
    画像形成装置。
  2. 前記発生量に関する値は、
    前記定着部に設定された定着温度、
    前記定着部によって定着されるトナー像のカバレッジ、
    前記定着部を起動してからの経過時間、
    前記定着部の使用時間を記録した耐久履歴、
    前記定着部に含まれる定着部材の材質、および、
    前記トナー像に含まれるトナーの種類のうち、少なくとも1つを含み、
    前記制御部は、前記定着部内で発生した前記微粒子の発生量を前記取得部が取得した値から推定し、推定した値に基づいて前記駆動部を制御する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記取得部は、前記排気管内における前記整流機構よりも上流側に存在している前記気体と、前記定着部内に存在している前記気体とのうち、少なくとも一方の前記気体中に含まれる前記微粒子の濃度を検知する第1センサーを含み、
    前記制御部は、前記第1センサーが検知した値に基づいて前記駆動部を制御する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記フィルターに流入することなく前記機外へと漏れ出る前記微粒子の量と、前記フィルターに流入するが捕集されずに前記フィルターをすり抜けて前記機外へと排出される前記微粒子の量との合計値が、所定の値よりも小さくなるように前記駆動部を制御する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記発生量に関する値と、前記排気管内の流路全体としての圧力損失と、前記フィルターの圧力損失と、前記フィルターの捕集効率とから、前記フィルターに流入することなく前記機外へと漏れ出る前記微粒子の量と、前記フィルターに流入するが捕集されずに前記フィルターをすり抜けて前記機外へと排出される前記微粒子の量とを推定し、推定した値に基づいて、前記合計値が前記所定の値よりも小さくなるように前記駆動部を制御する、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記取得部は、
    前記フィルターよりも下流側に存在している前記気体中に含まれる前記微粒子の濃度を検知する第2センサーと、
    定着後の記録用紙が排出される排紙トレイの周辺雰囲気と、前記定着部の周辺雰囲気とのうち、少なくとも一方の雰囲気に存在している前記気体中に含まれる前記微粒子の濃度を検知する第3センサーと、を含み、
    前記制御部は、前記第2センサーおよび前記第3センサーが検知した値から、前記フィルターに流入することなく前記機外へと漏れ出る前記微粒子の量と、前記フィルターに流入するが捕集されずに前記フィルターをすり抜けて前記機外へと排出される前記微粒子の量とを推定し、推定した値に基づいて、前記合計値が前記所定の値よりも小さくなるように前記駆動部を制御する、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記整流板は、前記排気管内を通流して前記フィルターに流入する前記気体中に含まれる前記微粒子を捕集するプレフィルターから構成されている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記プレフィルターの目詰まり具合に応じて前記駆動部を駆動する、
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記プレフィルターに流入して捕集された前記微粒子の量を時間的に積算した積算値に基づいて前記プレフィルターの前記目詰まり具合を推定し、推定した値に基づいて前記駆動部を制御する、
    請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記ファンの駆動電圧を検知する電圧検知手段をさらに備え、
    前記制御部は、前記電圧検知手段により検知された前記駆動電圧に基づいて前記プレフィルターの前記目詰まり具合を推定し、推定した値に基づいて前記駆動部を制御する、
    請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 前記排気管内で通流する前記気体の風速を検知する風速検知手段をさらに備え、
    前記制御部は、前記風速検知手段により検知された前記風速に基づいて前記プレフィルターの前記目詰まり具合を推定し、推定した値に基づいて前記駆動部を制御する、
    請求項8に記載の画像形成装置。
  12. 前記フィルターの目付に比べて、前記プレフィルターは低い目付を有している、
    請求項8から11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記ファンの回転数を調節可能な他の駆動部をさらに備え、
    前記制御部は、前記発生量に関する値と、前記排気管内の流路全体としての圧力損失とに基づいて、前記他の駆動部を制御する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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