一態様では、個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させる方法、組成物及び使用であって、有効量の抗血管新生剤及びOX40結合アゴニストを投与することを含む方法、組成物及び使用が本明細書で提供される。
I.定義
免疫機能不全の文脈における「機能不全」という用語は、抗原刺激に対して免疫応答性が減少した状態を指す。
「機能不全性」という用語は、本明細書で使用する場合、抗原認識に対する難治性または不応答性、特に下流のT細胞エフェクター機能、例えば増殖、サイトカイン産生(例えば、ガンマインターフェロン)及び/または標的細胞死滅などに抗原認識を翻訳する能力の障害も含む。
「T細胞機能を増強すること」とは、生物学的機能を回復、持続または増幅するために、エフェクターT細胞またはメモリーT細胞を誘導、誘発または刺激することを意味する。T細胞機能増強の例としては、介入前の次のレベルと比較した、CD8+エフェクターT細胞からのγ−インターフェロンの分泌増加、CD4+メモリー及び/またはエフェクターT細胞からのγ−インターフェロンの分泌増加、CD4+エフェクター及び/またはメモリーT細胞の増殖増加、CD8+エフェクターT細胞の増殖増加、抗原応答性(例えば、クリアランス)の増加が挙げられる。一実施形態では、増強のレベルは、少なくとも50%、あるいは60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、200%である。この増強を測定する手法は、当業者に既知である。
「腫瘍免疫」は、腫瘍が免疫認識及びクリアランスを回避するプロセスを指す。したがって、治療概念として、腫瘍免疫は、このような回避が弱められる場合に「処置され」、腫瘍は、免疫系によって認識されて攻撃される。腫瘍認識の例としては、腫瘍結合、腫瘍縮小及び腫瘍クリアランスが挙げられる。
「免疫原性」は、免疫応答を誘発する特定の物質の能力を指す。腫瘍は免疫原性であり、腫瘍免疫原性の増強は免疫応答による腫瘍細胞のクリアランスに役立つ。
「持続応答」は、処置の中止後における腫瘍成長の減少に対する持続効果を指す。例えば、腫瘍サイズは、投与フェーズの開始時におけるサイズと比較して同じままであるか、またはより小さくなる場合がある。いくつかの実施形態では、持続応答は、少なくとも処置期間と同じ期間、処置期間の少なくとも1.5倍、2.0倍、2.5倍、または3.0倍の長さの期間を有する。
本明細書における目的のための「アクセプターヒトフレームワーク」は、以下に定義されるような、ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークに由来する軽鎖可変ドメイン(VL)フレームワークまたは重鎖可変ドメイン(VH)フレームワークのアミノ酸配列を含むフレームワークである。ヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワーク「に由来する」アクセプターヒトフレームワークは、その同じアミノ酸配列を含む場合があるか、またはアミノ酸配列変化を含有する場合がある。いくつかの実施形態では、アミノ酸変化の数は、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、または2以下である。いくつかの実施形態では、VLアクセプターヒトフレームワークは、VLヒト免疫グロブリンフレームワーク配列またはヒトコンセンサスフレームワーク配列と配列が同一である。
「親和性」は、分子(例えば、抗体)の単一結合部位と、その結合パートナー(例えば、抗原)との間の非共有結合性相互作用の合計の強度を指す。特段の指示がない限り、本明細書で使用する場合、「結合親和性」は、結合対(例えば、抗体及び抗原)のメンバー間での1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子Xのその結合パートナーYに対する親和性は、解離定数(Kd)で一般に表され得る。親和性は、本明細書に記載されるものを含む、当該技術分野において既知の一般的な方法により測定され得る。結合親和性を測定するための特定の例証的及び例示的実施形態は、以下に記載される。
「アゴニスト抗体」は、本明細書で使用する場合、抗体が結合する抗原の生物活性を活性化する抗体である。
「抗体依存性細胞媒介性細胞傷害」または「ADCC」は、ある種の細胞傷害性細胞(例えば、NK細胞、好中球、及びマクロファージ)上に存在するFc受容体(FcR)上に結合した分泌免疫グロブリンによって、これらの細胞傷害性エフェクター細胞が抗原担持標的細胞に特異的に結合し、その後に細胞毒により標的細胞を死滅させることができる細胞傷害の一形態を指す。ADCCを媒介する一次細胞であるNK細胞は、FcγRIIIのみを発現するのに対して、単球はFcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIを発現する。造血細胞上でのFcR発現は、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol 9:457−92(1991)の464ページの表3にまとめられている。関心対象の分子のADCC活性を評価するには、インビトロADCCアッセイ、例えば米国特許第5,500,362号または同第5,821,337号または同第6,737,056号(Presta)に記載されているものなどを実施してよい。このようなアッセイに有用なエフェクター細胞としては、PBMC及びNK細胞が挙げられる。代替としてまたは追加として、関心対象の分子のADCC活性を、例えば動物モデル、例えばClynes et al.PNAS(USA)95:652−656(1998)に開示されているものなどにおいて、インビボで評価してよい。ADCC活性を評価するための例示的なアッセイは、本明細書中の実施例において提供される。
「抗OX40抗体」及び「OX40に結合する抗体」という用語は、抗体が、OX40を標的とする診断剤及び/または治療剤として有用なものとなるように、十分な親和性でOX40と結合できる抗体を指す。一実施形態では、抗OX40抗体と無関係な非OX40タンパク質との結合の程度は、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)により測定した場合、抗体とOX40との結合の約10%未満である。ある特定の実施形態では、OX40に結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、または≦0.001nMの解離定数(Kd)を有する(例えば、10−8M以下、例えば10−8M〜10−13M、例えば10−9M〜10−13M)。ある特定の実施形態では、抗OX40抗体は、異なる種からのOX40中に保存されているOX40のエピトープに結合する。
本明細書で使用する場合、「結合する」、「に特異的に結合する」または「に特異的」であるという用語は、測定可能かつ再現可能な相互作用、例えば標的と抗体との間の結合などを指し、これは、生体分子を含む分子の異種集団の存在下において標的の存在を決定する。例えば、標的(エピトープであり得る)に結合する、または特異的に結合する抗体は、この抗体がその他の標的に結合するよりも高い親和性、結合活性で、さらに容易に、かつ/またはより長い期間で、この標的と結合する抗体である。一実施形態では、抗体と無関係な標的との結合の程度は、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)により測定した場合、抗体と標的との結合の約10%未満である。ある特定の実施形態では、標的に特異的に結合する抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、または≦0.1nMの解離定数(Kd)を有する。ある特定の実施形態では、抗体は、異なる種からのタンパク質中に保存されているタンパク質上のエピトープに特異的に結合する。別の実施形態では、特異的結合は排他的結合を含み得るが、必ずしもそれを必要とするわけではない。
本明細書において「抗体」という用語は、最も広義に使用され、様々な抗体構造を包含し、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体断片が所望の抗原結合活性を示す限りこの断片を含むが、これらに限定されない。
「抗体断片」は、インタクトな抗体が結合する抗原と結合する、インタクトな抗体の一部を含むインタクトな抗体以外の分子を指す。抗体断片の例としては、Fv、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2;ダイアボディ;直鎖状抗体;単鎖抗体分子(例えば、scFv);及び抗体断片から形成される多重特異性抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
参照抗体と「同じエピトープに結合する抗体」は、競合アッセイにおいて参照抗体とその抗原との結合を50%以上ブロックする抗体を指し、逆に参照抗体は、競合アッセイにおいてその抗体とその抗原との結合を50%以上ブロックする。例示的な競合アッセイは、本明細書で提供される。
「結合ドメイン」という用語は、別の分子に結合するポリペプチドの領域を指す。FcRの場合には、結合ドメインは、Fc領域との結合に関与するそのポリペプチド鎖(例えば、そのアルファ鎖)の一部を含み得る。1つの有用な結合ドメインは、FcRアルファ鎖の細胞外ドメインである。
「改変された」FcR活性、ADCC活性または食作用活性を有する、バリアントIgG Fcを有するポリペプチドは、親ポリペプチドまたは天然配列のFc領域を含むポリペプチドと比較して、FcR結合活性(例えば、FcγR)及び/またはADCC活性及び/または食作用活性が増強しているかまたは減少しているポリペプチドである。
「OX40」という用語は、本明細書で使用する場合、別段の指示がない限り、哺乳動物、例えば霊長類(例えば、ヒト)及びげっ歯類(例えば、マウス及びラット)などを含む、任意の脊椎動物供給源に由来する任意の天然OX40を指す。この用語は、「全長」、非プロセシングOX40、及び細胞のプロセシングから生じる任意の形態のOX40を包含する。この用語はまた、OX40の天然に存在するバリアント、例えばスプライスバリアントまたは対立遺伝子バリアントも包含する。例示的なヒトOX40のアミノ酸配列(シグナルペプチドを除く)は、配列番号:1に示す通りである。
「OX40活性化」は、OX40受容体の活性化を指す。一般に、OX40活性化はシグナル伝達をもたらす。
「癌」及び「癌性」という用語は、典型的には無秩序な細胞成長を特徴とする哺乳動物の生理学的状態を指す、またはそれについて説明するものである。この定義には、良性及び悪性の癌が含まれる。癌の例としては、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、及び白血病が挙げられるが、これらに限定されない。このような癌のより具体的な例としては、上皮性卵巣癌、卵管癌、原発性腹膜癌、扁平上皮細胞癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺の腺癌、及び肺の扁平上皮癌を含む)、腹膜の癌、肝細胞癌、胃癌または胃の癌(胃腸癌を含む)、膵臓癌、膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌(白金感受性及び白金抵抗性卵巣癌を含む)、肝臓癌、膀胱癌、肝癌、神経芽細胞腫、黒色腫、乳癌、結腸癌、結腸直腸癌、卵管癌腫、腹膜癌腫、子宮内膜癌腫または子宮癌腫、婦人科癌(例えば、卵巣癌、腹膜癌、卵管癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、膣癌、及び外陰癌)、唾液腺癌腫、腎癌または腎臓癌、肝臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、軟部肉腫、カポジ肉腫、カルチノイド癌腫、中皮腫、多発性骨髄腫、肝臓癌腫及び様々な種類の頭頸部癌、ならびにB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度のびまん性NHL;高悪性度の免疫芽球性NHL;高悪性度のリンパ芽球性NHL;高悪性度の小型非切れ込み核細胞性NHL;巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症を含む);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病;及び移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、ならびに母斑症、浮腫(脳腫瘍と関連するものなど)、及びメイグス症候群と関連する異常な血管増殖が挙げられる。
「細胞増殖性障害」及び「増殖性障害」という用語は、ある程度の異常な細胞増殖と関連する障害を指す。一実施形態では、細胞増殖性障害は癌である。
「キメラ」抗体という用語は、重鎖及び/または軽鎖の一部が特定の供給源または種に由来するが、重鎖及び/または軽鎖の残部は、異なる供給源または種に由来する抗体を指す。
抗体の「クラス」は、その重鎖が保有する定常ドメインまたは定常領域の種類を指す。抗体には主に5つのクラス、すなわちIgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMが存在し、これらのいくつかは、サブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2にさらに分類される場合がある。異なるクラスの免疫グロブリンに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれα、δ、ε、γ、及びμと呼ばれる。
「補体依存性細胞傷害」または「CDC」は、補体の存在下における標的細胞の溶解を指す。古典的補体経路の活性化は、補体系(C1q)の第1成分と、同種抗原に結合した(適切なサブクラスの)抗体との結合により開始される。補体活性化を評価するために、CDCアッセイ、例えばGazzano−Santoro et al.,J.Immunol.Methods 202:163(1996)に記載されているようなアッセイを実施してよい。Fc領域アミノ酸配列(バリアントFc領域を有するポリペプチド)が改変され、かつC1q結合能が増加または減少したポリペプチドバリアントは、例えば米国特許第6,194,551(B1)号及びWO1999/51642に記載されている。また例えば、Idusogie et al.J.Immunol.164:4178−4184(2000)を参照のこと。
「細胞増殖抑制剤」という用語は、インビトロまたはインビボのいずれかで細胞の成長を停止させる化合物または組成物を指す。したがって、細胞増殖抑制剤は、S期における細胞のパーセンテージを有意に減少させる薬剤であってよい。細胞増殖抑制剤のさらなる例としては、G0/G1停止またはM期停止を誘導することにより細胞周期進行をブロックする薬剤が挙げられる。ヒト化抗Her2抗体のトラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標))は、G0/G1停止を誘導する細胞増殖抑制剤の一例である。古典的なM期ブロッカーとしては、ビンカ(ビンクリスチン及びビンブラスチン)、タキサン、ならびにトポイソメラーゼII阻害剤、例えばドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、エトポシド、及びブレオマイシンなどが挙げられる。G1を停止させるある特定の薬剤はS期停止にも波及し、例えばDNAアルキル化剤、例えばタモキシフェン、プレドニゾン、ダカルバジン、メクロレタミン、シスプラチン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、及びara−Cなどがある。さらなる情報は、Mendelsohn及びIsrael編、Murakamiらによる、The Molecular Basis of Cancer、第1章、表題「Cell cycle regulation,oncogenes,and antineoplastic drugs」(W.B.Saunders,Philadelphia,1995)、例えば13ページに見出すことができる。タキサン(パクリタキセル及びドセタキセル)は、両方ともイチイに由来する抗癌薬である。ヨーロッパイチイに由来するドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Rhone−Poulenc Rorer)は、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol−Myers Squibb)の半合成類似体である。パクリタキセル及びドセタキセルは、チューブリン二量体からの微小管の集合を促進し、解重合を防ぐことにより微小管を安定させ、細胞内で有糸分裂の阻害をもたらす。
「細胞傷害剤」という用語は、本明細書で使用する場合、細胞機能を阻害もしくは妨げる、かつ/または細胞死もしくは破壊を引き起こす物質を指す。細胞傷害剤としては、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体);化学療法剤または化学療法薬(例えば、メトトレキサート、アドリアマイシン、ビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド)、ドキソルビシン、メルファラン、マイトマイシンC、クロラムブシル、ダウノルビシン、またはその他の挿入剤);成長阻害剤;酵素及びそれらの断片、例えば核酸分解酵素など;抗生物質;毒素、例えば小分子毒素または細菌、真菌、植物もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素など(それらの断片及び/またはバリアントを含む);ならびに以下に開示される様々な抗腫瘍剤または抗癌剤が挙げられるが、これらに限定されない。
「枯渇抗OX40抗体」は、OX40発現細胞を死滅または枯渇させる抗OX40抗体である。OX40発現細胞の枯渇は、様々な機構、例えば抗体依存性細胞媒介性細胞傷害及び/または食作用などにより達成され得る。OX40発現細胞の枯渇は、インビトロでアッセイされてよく、インビトロのADCC及び食作用アッセイの例示的な方法は本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、OX40発現細胞は、ヒトCD4+エフェクターT細胞である。いくつかの実施形態では、OX40発現細胞は、ヒトOX40を発現するトランスジェニックBT474細胞である。
「エフェクター機能」は、抗体のFc領域に起因する生物学的活性を指し、抗体のアイソタイプにより変化する。抗体エフェクター機能の例としては、C1q結合及び補体依存性細胞傷害(CDC);Fc受容体結合;抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC);食作用;細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)の下方制御;ならびにB細胞活性化が挙げられる。
「有効量」は、特定の障害の測定可能な改善または予防をもたらすのに必要な少なくとも最小量である。本明細書における有効量は、要因、例えば患者の疾患状態、年齢、性別、及び体重、ならびに個体において所望の応答を誘発する抗体の能力などによって変動してよい。有効量はまた、処置のあらゆる毒性または有害効果を、治療的に有益な効果が上回る量である。予防用途では、有益なまたは所望の結果としては、疾患の生化学的症状、組織学的症状及び/または行動症状、その合併症ならびに疾患発症中に現れる中間病理学的表現型を含む、疾患のリスクの排除もしくは低減、重症度の低下、または疾病の発症の遅延などの結果が挙げられる。治療用途では、有益なまたは所望の結果としては、疾患に起因する1つまたは複数の症状の減少、疾患に罹患している患者の生活の質の向上、疾患を処置するのに必要なその他の薬剤投与量の減少、標的化などによる別の薬剤の効果増強、疾患進行の遅延、及び/または生存の長期化などの臨床結果が挙げられる。癌または腫瘍の場合、有効量の薬物は、癌細胞数を減少させること;腫瘍サイズを縮小させること;末梢器官への癌細胞の浸潤を阻害すること(すなわち、ある程度遅くする、または望ましくは停止させる);腫瘍転移を阻害すること(すなわち、ある程度遅くする、または望ましくは停止させる);腫瘍成長をある程度阻害すること;及び/または障害と関連する症状のうち1つまたは複数をある程度軽減することに効果をもたらす場合がある。有効量は、1回または複数回の投与において投与され得る。本発明では、有効量の薬物、化合物、または医薬組成物は、直接的または間接的に予防的または治療的処置を行うのに十分な量である。臨床状況において理解されるように、有効量の薬物、化合物、または医薬組成物は、別の薬物、化合物、または医薬組成物と組み合わせて得られても、または得られなくともよい。したがって、「有効量」は、1種または複数種の治療剤を投与することに関連すると考えられてよく、単剤は、1種または複数種のその他の薬剤と組み合わせて望ましい結果を得る場合がある、または得る場合に、有効量で投与されるものと考えられてよい。
「Fc受容体」または「FcR」は、抗体のFc領域に結合する受容体について説明する。いくつかの実施形態では、FcRは天然ヒトFcRである。いくつかの実施形態では、FcRは、IgG抗体(ガンマ受容体)と結合し、かつFcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIサブクラスの受容体を含むものであり、これらの受容体の対立遺伝子バリアント、及び代替としてスプライシング型を含む。FcγRII受容体は、FcγRIIA(「活性化受容体」)及びFcγRIIB(「阻害受容体」)を含み、これらは主としてその細胞質ドメインにおいて異なる、類似するアミノ酸配列を有する。活性化受容体FcγRIIAは、その細胞質ドメイン内に免疫受容体チロシンベース活性化モチーフ(ITAM)を含有する。阻害受容体FcγRIIBは、その細胞質ドメイン内に免疫受容体チロシンベース阻害モチーフ(ITIM)を含有する(例えば、Daeron,Annu.Rev.Immunol.15:203−234(1997)を参照のこと)。FcRは、例えば、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol 9:457−92(1991);Capel et al.,Immunomethods 4:25−34(1994);及びde Haas et al.,J.Lab.Clin.Med.126:330−41(1995)で概説されている。将来的に同定されるものを含む、その他のFcRが、本明細書の「FcR」という用語に包含される。「Fc受容体」または「FcR」という用語はまた、新生児受容体であるFcRnを含み、これは胎児への母体IgGの移動(Guyer et al.,J.Immunol.117:587(1976)及びKim et al.,J.Immunol.24:249(1994))及び免疫グロブリンのホメオスタシス制御に関与する。FcRnへの結合を測定する方法は、既知である(例えば、Ghetie and Ward.,Immunol.Today 18(12):592−598(1997);Ghetie et al.,Nature Biotechnology,15(7):637−640(1997);Hinton et al.,J.Biol.Chem.279(8):6213−6216(2004);WO2004/92219(Hinton et al.)を参照のこと)。インビボでのヒトFcRnへの結合、及びヒトFcRn高親和性結合ポリペプチドの血清半減期は、例えば、ヒトFcRnを発現するトランスジェニックマウスもしくはトランスフェクトヒト細胞株で、またはバリアントFc領域を有するポリペプチドを投与した霊長類でアッセイすることができる。WO2000/42072(Presta)には、FcRへ結合が改善されたかまたは減少した抗体バリアントについて記載している。また例えば、Shields et al.J.Biol.Chem.9(2):6591−6604(2001)を参照のこと。
本明細書における「Fc領域」という用語は、定常領域の少なくとも一部を含有する免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。この用語は、天然配列のFc領域及びバリアントFc領域を含む。一実施形態では、ヒトIgG重鎖Fc領域は、Cys226から、またはPro230から重鎖のカルボキシル末端へと伸長する。しかしながら、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は、存在しても存在していなくともよい。本明細書で別段の指定がない限り、Fc領域または定常領域におけるアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD,1991に記載されているような、EUインデックスとも呼ばれるEU番号付けシステムに従う。
「機能的Fc領域」は、天然配列Fc領域の「エフェクター機能」を有する。例示的な「エフェクター機能」としては、C1q結合;CDC;Fc受容体結合;ADCC;食作用;細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体;BCR)の下方制御などが挙げられる。このようなエフェクター機能では一般に、Fc領域が結合ドメイン(例えば、抗体の可変ドメイン)と組み合わされることを必要とし、例えば本明細書の定義に開示されるような、様々なアッセイを使用して評価され得る。
「ヒトエフェクター細胞」は、1種または複数種のFcRを発現し、エフェクター機能を実施する白血球を指す。ある特定の実施形態では、この細胞は、少なくともFcγRIIIを発現し、ADCCエフェクター機能(複数可)を実施する。ADCCを媒介するヒト白血球の例としては、末梢血単核細胞(PBMC)、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、細胞傷害性T細胞、及び好中球が挙げられる。エフェクター細胞は、天然源から、例えば血液から単離されてよい。
「フレームワーク」または「FR」は、超可変領域(HVR)残基以外の可変ドメイン残基を指す。可変ドメインのFRは一般に、4つのFRドメイン、すなわちFR1、FR2、FR3、及びFR4から成る。したがって、HVR及びFR配列は一般に、VH(またはVL)において以下の配列に現れる:FR1−H1(L1)−FR2−H2(L2)−FR3−H3(L3)−FR4。
「全長抗体」、「インタクトな抗体」、及び「全抗体」という用語は、本明細書において互換的に使用され、天然抗体構造に実質的に類似した構造を有する、または本明細書で定義されるようなFc領域を含有する重鎖を有する抗体を指す。
「宿主細胞」、「宿主細胞株」、及び「宿主細胞培養物」という用語は互換的に使用されて、外因性核酸を導入した細胞を指し、このような細胞の子孫を含む。宿主細胞は、「形質転換体」及び「形質転換細胞」を含み、それらは一次形質転換細胞、及び継代の数に関係なくそれらに由来する子孫を含む。子孫は、核酸含有量が親細胞と完全に同一でなくともよいが、突然変異を含有してもよい。元の形質転換細胞中でスクリーニングされた、または選択されたものと同じ機能または生物活性を有する変異体子孫が、本明細書に含まれる。
「ヒト抗体」は、ヒトもしくはヒト細胞により産生される抗体、またはヒト抗体のレパートリーもしくはその他のヒト抗体をコードする配列を利用する非ヒト供給源に由来する抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体である。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に除外する。
「ヒトコンセンサスフレームワーク」は、ヒト免疫グロブリンVLまたはVHフレームワーク配列の選択において、最も一般的に生じるアミノ酸残基を表すフレームワークである。一般に、ヒト免疫グロブリンVLまたはVH配列の選択は、可変ドメイン配列のサブグループに由来する。一般に、配列のサブグループは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,NIH Publication 91−3242,Bethesda MD(1991),vols.1−3のもののようなサブグループである。一実施形態では、VLのサブグループは、上記KabatらのもののようなサブグループカッパIである。一実施形態では、VHのサブグループは、上記KabatらのもののようなサブグループIIIである。
「ヒト化」抗体は、非ヒトHVR由来のアミノ酸残基及びヒトFR由来のアミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。ある特定の実施形態では、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、そのドメイン中ではHVR(例えば、CDR)の全てまたは実質的に全てが非ヒト抗体のHVRに対応し、FRの全てまたは実質的に全てがヒト抗体のFRに対応することになる。ヒト化抗体は場合により、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部を含んでよい。抗体、例えば非ヒト抗体の「ヒト化形態」は、ヒト化を遂げた抗体を指す。
「超可変領域」または「HVR」という用語は、本明細書で使用する場合、配列が超可変である(「相補性決定領域」、または「CDR」)、かつ/または構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成する、かつ/または抗原接触残基(「抗原接触部位」)を含有する、抗体可変ドメインの各領域を指す。一般に、抗体は、6つのHVR、すなわちVHに3つ(H1、H2、H3)、及びVLに3つ(L1、L2、L3)を含む。本明細書において例示的なHVRとしては、
(a)アミノ酸残基26〜32(L1)、50〜52(L2)、91〜96(L3)、26〜32(H1)、53〜55(H2)、及び96〜101(H3)に生じる超可変ループ(Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987));
(b)アミノ酸残基24〜34(L1)、50〜56(L2)、89〜97(L3)、31〜35b(H1)、50〜65(H2)、及び95〜102(H3)に生じるCDR(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(1991));
(c)アミノ酸残基27c〜36(L1)、46〜55(L2)、89〜96(L3)、30〜35b(H1)、47〜58(H2)、及び93〜101(H3)に生じる抗原接触部位(MacCallum et al.J.Mol.Biol.262:732−745(1996));ならびに
(d)HVRアミノ酸残基46〜56(L2)、47〜56(L2)、48〜56(L2)、49〜56(L2)、26〜35(H1)、26〜35b(H1)、49〜65(H2)、93〜102(H3)、及び94〜102(H3)を含む、(a)、(b)、及び/または(c)の組み合わせが挙げられる。別段の指示がない限り、可変ドメイン内のHVR残基及びその他の残基(例えば、FR残基)は、上記Kabatらに従って本明細書で番号付けされる。
「免疫複合体」は、細胞傷害剤を含むがこれに限定されない1つまたは複数の異種分子(複数可)と複合化された抗体である。
「個体」または「対象」は、哺乳動物である。哺乳動物としては、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌ、及びウマ)、霊長類(例えば、ヒト及び非ヒト霊長類、例えばサルなど)、ウサギ、及びげっ歯類(例えば、マウス及びラット)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、個体または対象はヒトである。
「細胞成長または細胞増殖を促進すること」とは、細胞の成長または増殖を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%増加させることを意味する。
「単離」抗体は、その自然環境の成分から分離されたものである。いくつかの実施形態では、抗体は、例えば電気泳動(例えば、SDS−PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)またはクロマトグラフィー(例えば、イオン交換または逆相HPLC)により測定される95%または99%超の純度に精製される。抗体純度の評価法の概説については、例えばFlatman et al.,J.Chromatogr.B 848:79−87(2007)を参照のこと。
「単離」核酸は、その自然環境の成分から分離された核酸分子を指す。単離核酸は、通常核酸分子を含有する細胞内に含有される核酸分子を含むが、その核酸分子は、染色体外に、またはその自然な染色体位置とは異なる染色体位置に存在する。
「抗OX40抗体をコードする単離核酸」は、抗体重鎖及び軽鎖(またはそれらの断片)をコードする1つまたは複数の核酸分子を指し、単一のベクターまたは別々のベクター内のこのような核酸分子(複数可)、及び宿主細胞内の1つまたは複数の位置に存在するこのような核酸分子(複数可)を含む。
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用する場合、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、集団に含まれる個々の抗体が同一である、かつ/または同じエピトープと結合するが、例えば天然に存在する突然変異を含有するか、またはモノクローナル抗体調製物の産生中に発生する可能性のあるバリアント抗体(このようなバリアントは一般に少量で存在する)は除く。異なる決定基(エピトープ)に対して指向される異なる抗体を典型的に含む、ポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対して指向される。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、抗体の実質的に均一な集団から得られるような抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするものとして解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、様々な技術、例えばハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座の全てまたは一部を含有するトランスジェニック動物を利用する方法を含むがこれらに限定されない技術によって作製されてよく、モノクローナル抗体を作製するこのような方法及びその他の例示的な方法は、本明細書に記載される。
「ネイキッド抗体」は、異種部分(例えば、細胞傷害性部分)または放射性標識と複合化されていない抗体を指す。ネイキッド抗体は、医薬製剤中に存在してよい。
「天然抗体」は、様々な構造を有する、天然に存在する免疫グロブリン分子を指す。例えば、天然IgG抗体は、ジスルフィド結合した2本の同一軽鎖と2本の同一重鎖で構成される、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。N末端からC末端へと、各重鎖は、可変重鎖ドメインまたは重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VH)を有し、それに3つの定常ドメイン(CH1、CH2、及びCH3)が続く。同様に、N末端からC末端へと、各軽鎖は、可変軽鎖ドメインまたは軽鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VL)を有し、それに定常軽鎖(CL)ドメインが続く。抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)及びラムダ(λ)と呼ばれる2種のうちいずれかに割り当てられる場合がある。「天然配列Fc領域」は、天然に見られるFc領域のアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を含む。天然配列ヒトFc領域としては、天然配列ヒトIgG1 Fc領域(非A及びAアロタイプ)、天然配列ヒトIgG2 Fc領域、天然配列ヒトIgG3 Fc領域、及び天然配列ヒトIgG4 Fc領域、ならびにそれらの天然に存在するバリアントが挙げられる。
「添付文書」という用語は、治療用製品の商品包装に通例含まれる説明書を指すのに使用され、このような治療用製品の使用に関する指示、使用方法、投与量、投与、併用療法、禁忌及び/または注意事項についての情報を含有する。
参照ポリペプチド配列に対する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列を整列させて、最大のパーセント配列同一性を得るために必要であればギャップを導入した後の、いかなる保存的置換も配列同一性の一部として考えない、参照ポリペプチド配列中のアミノ酸残基と同一である、候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定するためのアラインメントは、当該技術分野の範囲内である様々な方法で、例えばBLAST、BLAST−2、ALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して達成され得る。当業者であれば、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するのに必要な任意のアルゴリズムを含む、配列を整列させるための適切なパラメータを決定することができる。しかしながら、本明細書では、%アミノ酸配列同一性値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN−2を使用して生成される。ALIGN−2配列比較コンピュータプログラムは、Genentech,Inc.によって著作されたもので、ソースコードは米国著作権局、ワシントンD.C.、20559に利用者向け文書と共に申請されていて、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN−2プログラムは、サウスサンフランシスコ、カリフォルニア州のGenentech,Inc.から公的に入手可能であるか、またはソースコードからコンパイルされてよい。ALIGN−2プログラムは、デジタルUNIX V4.0Dを含む、UNIXオペレーティングシステム上での使用のためにコンパイルされるべきである。全ての配列比較パラメータは、ALIGN−2プログラムによって設定されて変動しない。
アミノ酸配列比較にALIGN−2を用いる状況では、所与のアミノ酸配列Aの、所与のアミノ酸配列Bへのアミノ酸配列同一性、所与のアミノ酸配列Bとのアミノ酸配列同一性、または所与のアミノ酸配列Bに対する%アミノ酸配列同一性(代替として、これは、所与のアミノ酸配列Bに、所与のアミノ酸配列Bと、または所与のアミノ酸配列Bに対して、一定の%アミノ酸配列同一性を有するか、またはそれを含む、所与のアミノ酸配列Aと言い換えることもできる)は、以下の通りに計算される:
分率X/Yの100倍
(式中、Xは配列アラインメントプログラムALIGN−2により、AとBのそのプログラムのアラインメントにおいて同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBのアミノ酸残基の総数である)。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なるものになることが理解されるだろう。別段の具体的な記載がない限り、本明細書で使用される全ての%アミノ酸配列同一性値は、ALIGN−2コンピュータプログラムを使用して、直前の段落に記載されるように得られる。
「医薬製剤」という用語は、その中に含有される活性成分の生物活性が効果的となり得るような形態であり、製剤が投与される対象にとって許容できないほどの毒性がある追加の成分を含有しない調製物を指す。
「薬学的に許容される担体」は、対象にとって非毒性である、活性成分以外の医薬製剤中の成分を指す。薬学的に許容される担体としては、緩衝液、賦形剤、安定剤、または防腐剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「処置」(及びその文法上の変化形、例えば「処置する」または「処置すること」など)は、処置されている個体の自然経過を変えようと試みる臨床的介入を指し、予防のために、または臨床病理の過程のいずれかで実施され得る。処置の望ましい効果としては、疾患の発症または再発の予防、症状の緩和、疾患の任意の直接的または間接的な病理学的帰結の減少、転移の予防、疾患進行速度の低下、疾患状態の改善または軽減、及び寛解または予後の改善が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本発明の抗体は、疾患の発症を遅延させる、または疾患の進行を遅くするために使用される。
本明細書で使用する場合、「と組み合わせて」は、1つの処置様式に別の処置様式を加えた投与を指す。したがって、「と組み合わせて」は、1つの処置様式を、個体に他方の処置様式を投与する前に、その間に、またはその後に投与することを指す。例えば、抗血管新生剤は、OX40結合アゴニストと組み合わせて投与されてよい。抗血管新生剤及びOX40結合アゴニストは、別の化学療法剤と組み合わせて投与されてよい。
「腫瘍」という用語は、悪性または良性に関わらず、全ての腫瘍性細胞成長及び増殖、ならびに全ての前癌性及び癌性細胞及び組織を指す。「癌」、「癌性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」及び「腫瘍」という用語は、本明細書で言及される場合、相互排他的ではない。
「可変領域」または「可変ドメイン」という用語は、抗体と抗原との結合に関与する抗体重鎖または軽鎖のドメインを指す。天然抗体の重鎖及び軽鎖の可変ドメイン(それぞれ、VH及びVL)は一般に、各ドメインが4つの保存されたフレームワーク領域(FR)及び3つの超可変領域(HVR)を含む、類似した構造を有する。(例えば、Kindt et al.Kuby Immunology,6th ed.,W.H.Freeman and Co.,page 91(2007)を参照のこと。)単一のVHまたはVLドメインが、抗原結合特異性を付与するのに十分な場合もある。さらに、特定の抗原と結合する抗体は、その抗原と結合する抗体由来のVHまたはVLドメインを使用して単離され、それぞれ相補的なVLまたはVHドメインのライブラリーをスクリーニングしてよい。例えば、Portolano et al.,J.Immunol.150:880−887(1993);Clarkson et al.,Nature 352:624−628(1991)を参照のこと。
「バリアントFc領域」は、少なくとも1つのアミノ酸修飾、好ましくは1つまたは複数のアミノ酸置換(複数可)によって、天然配列Fc領域のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を含む。好ましくは、バリアントFc領域は、天然配列Fc領域または親ポリペプチドのFc領域と比較して、少なくとも1つのアミノ酸置換、例えば、天然配列Fc領域または親ポリペプチドのFc領域に約1〜約10のアミノ酸置換、好ましくは約1〜約5のアミノ酸置換を有する。本明細書でのバリアントFc領域は、天然配列Fc領域及び/または親ポリペプチドのFc領域と好ましくは少なくとも約80%の相同性を有することになり、最も好ましくはそれらと少なくとも約90%の相同性を有することになり、より好ましくはそれらと少なくとも約95%の相同性を有することになる。
「ベクター」という用語は、本明細書で使用する場合、核酸分子に連結される別の核酸を伝播することができる核酸分子を指す。この用語は、自己複製核酸構造としてのベクター、及びベクターを導入した宿主細胞のゲノム中に組み込まれるベクターを含む。ある特定のベクターは、それらが機能的に連結されている核酸の発現を導くことができる。このようなベクターは、本明細書において「発現ベクター」と称する。
「VHサブグループIIIコンセンサスフレームワーク」は、Kabatらの可変重鎖サブグループIIIにおけるアミノ酸配列から得られたコンセンサス配列を含む。一実施形態では、VHサブグループIIIコンセンサスフレームワークのアミノ酸配列は、以下の各配列の少なくとも一部または全部を含む:EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAAS(配列番号:222)−H1−WVRQAPGKGLEWV(配列番号:223)−H2−RFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYC(配列番号:224)−H3−WGQGTLVTVSS(配列番号:225)。
「VLサブグループIコンセンサスフレームワーク」は、Kabatらの可変軽鎖カッパサブグループIにおけるアミノ酸配列から得られたコンセンサス配列を含む。一実施形態では、VHサブグループIコンセンサスフレームワークのアミノ酸配列は、以下の各配列の少なくとも一部または全部を含む:DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITC(配列番号:226)−L1−WYQQKPGKAPKLLIY(配列番号:227)−L2−GVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYC(配列番号:228)−L3−FGQGTKVEIK(配列番号:229)。
「細胞傷害剤」という用語は、本明細書で使用する場合、細胞機能を阻害もしくは妨げる、かつ/または細胞死もしくは破壊を引き起こす物質を指す。細胞傷害剤としては、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、及びLuの放射性同位体);化学療法剤;成長阻害剤;酵素及びそれらの断片、例えば核酸分解酵素など;ならびに毒素、例えば小分子毒素または細菌、真菌、植物もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素などで、それらの断片及び/またはバリアントを含むものが挙げられるが、これらに限定されない。例示的な細胞傷害剤は、抗微小管剤、白金配位錯体、アルキル化剤、抗生剤、トポイソメラーゼII阻害剤、代謝拮抗剤、トポイソメラーゼI阻害剤、ホルモン及びホルモン類似体、シグナル伝達経路阻害剤、非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害剤、免疫療法剤、アポトーシス促進剤、LDH−Aの阻害剤;脂肪酸生合成の阻害剤;細胞周期シグナル伝達阻害剤;HDAC阻害剤、プロテアソーム阻害剤;ならびに癌代謝の阻害剤から選択され得る。
一実施形態では、細胞傷害剤は、抗微小管剤、白金配位錯体、アルキル化剤、抗生剤、トポイソメラーゼII阻害剤、代謝拮抗剤、トポイソメラーゼI阻害剤、ホルモン及びホルモン類似体、シグナル伝達経路阻害剤、非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害剤、免疫療法剤、アポトーシス促進剤、LDH−Aの阻害剤、脂肪酸生合成の阻害剤、細胞周期シグナル伝達阻害剤、HDAC阻害剤、プロテアソーム阻害剤、ならびに癌代謝の阻害剤から選択される。一実施形態では、細胞傷害剤はタキサンである。一実施形態では、タキサンは、パクリタキセルまたはドセタキセルである。一実施形態では、細胞傷害剤は白金剤である。一実施形態では、細胞傷害剤は、EGFRのアンタゴニストである。一実施形態では、EGFRのアンタゴニストは、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(例えば、エルロチニブ)である。一実施形態では、細胞傷害剤はRAF阻害剤である。一実施形態では、RAF阻害剤は、BRAF阻害剤及び/またはCRAF阻害剤である。一実施形態では、RAF阻害剤はベムラフェニブである。一実施形態では、細胞傷害剤はPI3K阻害剤である。
「化学療法剤」としては、癌の処置に有用な化学化合物が挙げられる。化学療法剤の例としては、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、ジスルフィラム、エピガロカテキンガレート、サリノスポラミドA、カルフィルゾミブ、17−AAG(ゲルダナマイシン)、ラディシコール、乳酸デヒドロゲナーゼA(LDH−A)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、スニチブ(SUTENT(登録商標)、Pfizer/Sugen)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、フィナスネート(VATALANIB(登録商標)、Novartis)、オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標)、Sanofi)、5−FU(5−フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファルニブ(SCH 66336)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、アルキル化剤、例えばチオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミドなど;スルホン酸アルキル、例えばブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなど;アジリジン、例えばベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、及びウレドーパなど;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド及びトリメチロールメラミンを含む、エチレンイミン及びメチルメラミン;アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(トポテカン及びイリノテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシンの合成類似体を含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);副腎皮質ステロイド(プレドニゾン及びプレドニゾロンを含む);酢酸シプロテロン;5α−レダクターゼ(フィナステリド及びデュタステリドを含む);ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタット、ドラスタチン;アルデスロイキン、タルクデュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリド、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなど;ニトロソウレア、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチンなど;抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンγ1I及びカリケアマイシンω1I(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.1994 33:183−186);ダイネミシンAを含むダイネミシン;ビスホスホネート、例えばクロドロネートなど;エスペラマイシン;ならびにネオカルジノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンCなど、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなど;代謝拮抗剤、例えばメトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU)など;葉酸類似体、例えばデノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなど;プリン類似体、例えばフルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなど;ピリミジン類似体、例えばアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなど;アンドロゲン、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなど;抗副腎剤、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなど;葉酸補充剤、例えばフォリン酸など;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エフロルニチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;メイタンシノイド、例えばメイタンシン及びアンサミトシンなど;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、ユージーン、オレゴン州);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T−2トキシン、ベラクリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えばTAXOL(パクリタキセル;Bristol−Myers Squibb Oncology、プリンストン、ニュージャージー州)、ABRAXANE(登録商標)(Cremophorfree)、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners、シャンバーグ、イリノイ州)、及びTAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル、ドキセタキセル;Sanofi−Aventis);クロランブシル;GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似体、例えばシスプラチン及びカルボプラチンなど;ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸など;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、及び誘導体が挙げられる。
また、化学療法剤としては、(i)腫瘍に対するホルモン作用を制御または阻害するように機能する抗ホルモン剤、例えば抗エストロゲン及び選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)などであり、例えばタモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン)を含む;(ii)副腎でエストロゲン産生を制御する、酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタン、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)など;(iii)抗アンドロゲン、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド及びゴセレリン;ブセレリン、トリプトレリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ジエチルスチルベストロール、プレマリン、フルオキシメステロン、全トランスレチノイン酸、フェンレチニド、ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体)など;(iv)タンパク質キナーゼ阻害剤;(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路の遺伝子、例えばPKC−アルファ、Ralf及びH−Rasなどの発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド;(vii)リボザイム、例えばVEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤など;(viii)ワクチン、例えば遺伝子治療ワクチン、例えばALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、及びVAXID(登録商標)など;PROLEUKIN(登録商標)、rIL−2;トポイソメラーゼ1阻害剤、例えばLURTOTECAN(登録商標)など;ABARELIX(登録商標)rmRH;ならびに(ix)上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、及び誘導体も挙げられる。
また、化学療法剤としては、抗体、例えばアレムツズマブ(Campath)、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(登録商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixa)、及び抗体薬物複合体のゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)なども挙げられる。本発明の化合物と組み合わせる薬剤として治療可能性を有する追加のヒト化モノクローナル抗体としては、アポリズマブ、アセリズマブ、アトリズマブ、バピネオズマブ、ビバツズマブメルタンシン、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴル、シドフシツズマブ、シドツズマブ、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ、ヌマビズマブ、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ、ペクツズマブ、ペキセリズマブ、ラリビズマブ、ラニビズマブ、レスリビズマブ、レスリズマブ、レシビズマブ、ロベリズマブ、ルプリズマブ、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、テフィバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、ツコツズマブセルモロイキン、ツクシツズマブ、ウマビズマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ビジリズマブ、及びインターロイキン12のp40タンパク質を認識するように遺伝子組換えされた、排他的ヒト配列組換え全長IgG1λ抗体である、抗インターロイキン12(ABT−874/J695、Wyeth Research and Abbott Laboratories)が挙げられる。
化学療法剤としては「EGFR阻害剤」も挙げられ、これはEGFRに結合する、もしくはさもなければEGFRと直接相互作用して、そのシグナル伝達活性を防止もしくは減少させる化合物を指すか、または「EGFRアンタゴニスト」と称される。このような薬剤の例としては、EGFRに結合する抗体及び小分子が挙げられる。EGFRに結合する抗体の例としては、MAb579(ATCC CRL HB8506)、MAb455(ATCC CRL HB8507)、MAb225(ATCC CRL 8508)、MAb528(ATCC CRL 8509)(米国特許第4,943,533号、Mendelsohn et al.を参照のこと)、ならびにそれらのバリアント、例えばキメラ化225(C225またはセツキシマブ;ERBUTIX(登録商標))及び再形成ヒト225(H225)(WO96/40210、Imclone Systems Inc.を参照のこと)など;IMC−11F8、すなわち完全ヒトEGFR標的抗体(Imclone);II型変異体EGFRと結合する抗体(米国特許第5,212,290号明細書);米国特許第5,891,996号明細書に記載されているような、EGFRと結合するヒト化抗体及びキメラ抗体;ならびにEGFRと結合するヒト抗体、例えばABX−EGFまたはパニツムマブなど(WO98/50433、Abgenix/Amgenを参照のこと);EMD55900(Stragliotto et al.Eur.J.Cancer 32A:636−640(1996));EMD7200(マツズマブ)、すなわちEGFR結合のためにEGF及びTGF−アルファの両方と競合する、EGFRに対して指向されるヒト化EGFR抗体(EMD/Merck);ヒトEGFR抗体、すなわちHuMax−EGFR(GenMab);E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3及びE7.6.3として知られ、US6,235,883に記載されている完全ヒト抗体;MDX−447(Medarex Inc);ならびにmAb806またはヒト化mAb806(Johns et al.,J.Biol.Chem.279(29):30375−30384(2004))が挙げられる。抗EGFR抗体を細胞傷害剤と複合化し、それにより免疫複合体を生成してよい(例えば、EP659,439A2、Merck Patent GmbHを参照のこと)。EGFRアンタゴニストとしては、小分子、例えば米国特許第5,616,582号、同第5,457,105号、同第5,475,001号、同第5,654,307号、同第5,679,683号、同第6,084,095号、同第6,265,410号、同第6,455,534号、同第6,521,620号、同第6,596,726号、同第6,713,484号、同第5,770,599号、同第6,140,332号、同第5,866,572号、同第6,399,602号、同第6,344,459号、同第6,602,863号、同第6,391,874号、同第6,344,455号、同第5,760,041号、同第6,002,008号、及び同第5,747,498号、ならびに次の国際公開公報:第WO98/14451号、同第WO98/50038号、同第WO99/09016号、及び同第WO99/24037号に記載されている化合物などが挙げられる。特定の小分子EGFRアンタゴニストとしては、OSI−774(CP−358774、エルロチニブ、TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharmaceuticals);PD183805(CI1033、2−プロペンアミド、N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−6−キナゾリニル]−、ジヒドロクロリド、Pfizer Inc.);ZD1839、すなわちゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))4−(3’−クロロ−4’−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン、AstraZeneca;ZM105180((6−アミノ−4−(3−メチルフェニル−アミノ)−キナゾリン、Zeneca);BIBX−1382(N8−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−N2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリミド[5,4−d]ピリミジン−2,8−ジアミン、Boehringer Ingelheim);PKI−166((R)−4−[4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェノール;(R)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(1−フェニルエチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン);CL−387785(N−[4−[(3−ブロモフェニル)アミノ]−6−キナゾリニル]−2−ブチンアミド));EKB−569(N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−3−シアノ−7−エトキシ−6−キノリニル]−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド)(Wyeth);AG1478(Pfizer);AG1571(SU5271;Pfizer);二重EGFR/HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブなど(TYKERB(登録商標)、GSK572016またはN−[3−クロロ−4−[(3フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]−6[5[[[2メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]−2−フラニル]−4−キナゾリンアミン)が挙げられる。
化学療法剤としては「チロシンキナーゼ阻害剤」も挙げられ、前述の段落で言及されたEGFR標的薬;小分子HER2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばTakedaから入手可能なTAK165など;CP−724、714、すなわちErbB2受容体チロシンキナーゼの経口選択的阻害剤(Pfizer及びOSI);二重HER阻害剤、例えば、EGFRと選択的に結合するが、HER2及びEGFR過剰発現細胞の両方を阻害する、EKB−569(Wyethから入手可能)など;ラパチニブ(GSK572016;Glaxo−SmithKlineから入手可能)、すなわち経口HER2及びEGFRチロシンキナーゼ阻害剤;PKI−166(Novartisから入手可能);汎HER阻害剤、例えばカネルチニブ(CI−1033;Pharmacia)など;Raf−1阻害剤、例えばRaf−1シグナル伝達を阻害する、ISIS Pharmaceuticalsから入手可能なアンチセンス剤のISIS−5132など;非HER標的TK阻害剤;多重標的チロシンキナーゼ阻害剤、例えばスニチニブ(SUTENT(登録商標)、Pfizerから入手可能)など;VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えばバタラニブ(PTK787/ZK222584、Novartis/Schering AGから入手可能)など;MAPK細胞外調節キナーゼI阻害剤のCI−1040(Pharmaciaから入手可能);キナゾリン、例えばPD153035、4−(3−クロロアニリノ)キナゾリンなど;ピリドピリミジン;ピリミドピリミジン;ピロロピリミジン、例えばCGP59326、CGP60261及びCGP62706など;ピラゾロピリミジン、すなわち4−(フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;クルクミン(ジフェルロイルメタン、4,5−ビス(4−フルオロアニリノ)フタルイミド);ニトロチオフェン部分を含有するチルホスチン;PD−0183805(Warner−Lamber);アンチセンス分子(例えば、HERをコードする核酸に結合するもの);キノキサリン(米国特許第5,804,396号);トリホスチン(米国特許第5,804,396号);ZD6474(Astra Zeneca);PTK−787(Novartis/Schering AG);汎HER阻害剤、例えばCI−1033(Pfizer)など;Affinitac(ISIS3521;Isis/Lilly);メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標));PKI166(Novartis);GW2016(Glaxo SmithKline);CI−1033(Pfizer);EKB−569(Wyeth);セマキシニブ(Pfizer);ZD6474(AstraZeneca);PTK−787(Novartis/Schering AG);INC−1C11(Imclone)、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標));または次の特許公開公報:米国特許第5,804,396号;WO1999/09016(American Cyanamid);WO1998/43960(American Cyanamid);WO1997/38983(Warner Lambert);WO1999/06378(Warner Lambert);WO1999/06396(Warner Lambert);WO1996/30347(Pfizer,Inc);WO1996/33978(Zeneca);WO1996/3397(Zeneca)及びWO1996/33980(Zeneca)のいずれかに記載されているようなものを含む。
また、化学療法剤としては、デキサメタゾン、インターフェロン、コルヒチン、メトプリン、シクロスポリン、アンホテリシン、メトロニダゾール、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アミホスチン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、BCG生菌、ベバシズマブ、ベキサロテン、クラドリビン、クロファラビン、ダルベポエチンアルファ、デニロイキン、デクスラゾキサン、エポエチンアルファ、エロチニブ、フィルグラスチム、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブ、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、レナリドミド、レバミソール、メスナ、メトキサレン、ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オプレルベキン、パリフェルミン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、キナクリン、ラスブリカーゼ、サルグラモスチム、テモゾロミド、VM−26、6−TG、トレミフェン、トレチノイン、ATRA、バルルビシン、ゾレドロネート、及びゾレドロン酸、ならびにそれらの薬学的に許容される塩も挙げられる。
また、化学療法剤としては、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸コルチゾン、ピバル酸チキソコルトール、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアルコール、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルオコルトロン、17−酪酸ヒドロコルチゾン、17−吉草酸ヒドロコルチゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プレドニカルベート、17−酪酸クロベタゾン、17−プロピオン酸クロベタゾール、カプロン酸フルオコルトロン、ピバル酸フルオコルトロン及び酢酸フルプレドニデン;免疫選択的抗炎症性ペプチド(ImSAID)、例えばフェニルアラニン−グルタミン−グリシン(FEG)及びそのD−異性体(feG)(IMULAN BioTherapeutics,LLC)など;抗リウマチ薬、例えばアザチオプリン、シクロスポリン(シクロスポリンA)、D−ペニシラミン、金塩、ヒドロキシクロロキン、レフルノミドミノサイクリン、スルファサラジンなど、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)ブロッカー、例えばエタネルセプト(Enbrel)、インフリキシマブ(Remicade)、アダリムマブ(Humira)、セルトリズマブペゴル(Cimzia)、ゴリムマブ(Simponi)など、インターロイキン1(IL−1)ブロッカー、例えばアナキンラ(Kineret)など、T細胞共刺激ブロッカー、例えばアバタセプト(Orencia)など、インターロイキン6(IL−6)ブロッカー、例えばトシリズマブ(ACTEMERA(登録商標))など;インターロイキン13(IL−13)ブロッカー、例えばレブリキズマブなど;インターフェロンアルファ(IFN)ブロッカー、例えばロンタリズマブなど;ベータ7インテグリンブロッカー、例えばrhuMAb Beta7など;IgE経路ブロッカー、例えば抗M1プライムなど;分泌型ホモ三量体LTa3及び膜結合型ヘテロ三量体LTa1/β2ブロッカー、例えば抗リンホトキシンアルファ(LTa)など;放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体);多岐にわたる治験薬剤、例えばチオプラチン、PS−341、フェニルブチレート、ET−18−OCH3、またはファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(L−739749、L−744832)など;ポリフェノール、例えばケルセチン、レスベラトロール、ピセアタンノール、エピガロカテキンガレート、テアフラビン、フラバノール、プロシアニジン、ベツリン酸及びその誘導体など;オートファジー阻害剤、例えばクロロキンなど;デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標));ベータ−ラパコン;ラパコール;コルヒチン;ベツリン酸;アセチルカンプトテシン、スコポレクチン、及び9−アミノカンプトテシン;ポドフィロトキシン;テガフール(UFTORAL(登録商標));ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標));ビスホスホネート、例えばクロドロネート(例えば、BONEFOS(登録商標)またはOSTAC(登録商標))、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE−58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))、またはリセドロネート(ACTONEL(登録商標))など;ならびに上皮成長因子受容体(EGF−R);ワクチン、例えばTHERATOPE(登録商標)ワクチンなど;ペリホシン、COX−2阻害剤(例えば、セレコキシブまたはエトリコキシブ)、プロテオソーム阻害剤(例えば、PS341);CCI−779;チピファルニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;Bcl−2阻害剤、例えばオブリメルセンナトリウム(GENASENSE(登録商標))など;ピキサントロン;ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばロナファルニブ(SCH6636、SARASAR(商標))など;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または、誘導体;ならびに上記のうち2種以上の組み合わせ、例えばCHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾロンの併用療法についての略語);及びFOLFOX(オキサリプラチン(ELOXATIN)と5−FU及びロイコボリンとを組み合わせた処置レジメンについての略語)なども挙げられる。
また、化学療法剤としては、鎮痛効果、解熱効果及び抗炎症効果を有する非ステロイド性抗炎症薬も挙げられる。NSAIDとしては、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択的阻害剤が挙げられる。NSAIDの具体例としては、アスピリン、プロピオン酸誘導体、例えばイブプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン及びナプロキセンなど、酢酸誘導体、例えばインドメタシン、スリンダク、エトドラク、ジクロフェナクなど、エノール酸誘導体、例えばピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム及びイソキシカムなど、フェナム酸誘導体、例えばメフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸など、ならびにCOX−2阻害剤、例えばセレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、ロフェコキシブ、及びバルデコキシブなどが挙げられる。NSAIDは、状態、例えば関節リウマチ、変形性関節症、炎症性関節症、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、急性痛風、月経困難症、転移性骨痛、頭痛及び片頭痛、術後疼痛、炎症及び組織損傷に起因する軽度〜中等度の疼痛、発熱、腸閉塞、ならびに腎疝痛などの症状軽減に使用され得る。
「サイトカイン」という用語は、1つの細胞集団から放出され、細胞間メディエータとして別の細胞に作用するタンパク質の総称である。このようなサイトカインの例は、リンホカイン、モノカイン;インターロイキン(IL)、例えばIL−1、IL−1a、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−11、IL−12、IL−15など;腫瘍壊死因子、例えばTNF−αまたはTNF−βなど;ならびにLIF及びkitリガンド(KL)及びガンマインターフェロンを含むその他のポリペプチド因子である。本明細書で使用する場合、サイトカインという用語は、天然源由来のタンパク質または組換え細胞培養由来のタンパク質、ならびに合成的に産生された小分子実体ならびにそれらの薬学的に許容される誘導体及び塩を含む、天然配列サイトカインの生物学的に活性な等価物を含む。
「抗血管新生剤」または「血管新生阻害剤」は、小分子量の物質、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、単離タンパク質、組換えタンパク質、抗体、またはそれらの複合体もしくは融合タンパク質を指し、これは直接的にまたは間接的に、血管新生、脈管形成、または望ましくない血管透過性を阻害する。抗血管新生剤は、血管新生因子またはその受容体と結合して、それらの血管新生活性をブロックする薬剤を含むと理解されるべきである。例えば、抗血管新生剤は、本明細書の全体を通して定義される、または当該技術分野において既知である、血管新生剤に対する抗体またはその他のアンタゴニストであり、例えばこれらに限定されないが、VEGF−Aに対する、またはVEGF−A受容体(例えば、KDR受容体またはFlt−1受容体)に対する抗体、VEGF−trap、抗PDGFR阻害剤、例えばGleevec(商標)(メシル酸イマチニブ)などである。また、抗血管新生剤としては、天然の血管新生阻害剤、例えばアンギオスタチン、エンドスタチンなども挙げられる。例えば、Klagsbrun and D’Amore,Annu.Rev.Physiol.,53:217−39(1991);Streit and Detmar,Oncogene,22:3172−3179(2003)(例えば、悪性黒色腫の抗血管新生療法を一覧にしている表3);Ferrara&Alitalo,Nature Medicine 5:1359−1364(1999);Tonini et al.,Oncogene,22:6549−6556(2003)(例えば、既知の抗血管新生因子を一覧にしている表2);及びSato.Int.J.Clin.Oncol.,8:200−206(2003)(例えば、臨床試験で使用される抗血管新生剤を一覧にしている表1)を参照のこと。
「VEGF」または「VEGF−A」という用語は、例えば、Leung et al.Science,246:1306(1989)、及びHouck et al.Mol.Endocrin.,5:1806(1991)で記載されているような、165アミノ酸のヒト血管内皮細胞増殖因子ならびに関連する121−、145−、189−、及び206アミノ酸のヒト血管内皮細胞増殖因子を、それらの天然に存在する対立遺伝子型及びプロセシング型と共に指すのに使用される。VEGF−Aは、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、VEGF−F、及びPlGFを含む遺伝子ファミリーの一部である。VEGF−Aは主に、2つの高親和性受容体チロシンキナーゼ、すなわちVEGFR−1(Flt−1)及びVEGFR−2(Flk−1/KDR)に結合し、後者は、VEGF−Aの血管内皮細胞マイトジェンシグナルの主な伝達物質である。さらに、ニューロピリン−1は、ヘパリン結合VEGF−Aアイソフォームの受容体として同定されていて、血管発生において役割を果たす場合がある。「VEGF」または「VEGF−A」という用語はまた、非ヒト種、例えばマウス、ラット、または霊長類由来などに由来するVEGFも指す。特定種由来のVEGFは、例えばヒトVEGFに対してhVEGF、またはマウスVEGFに対してmVEGFなどの用語で示される場合もある。典型的には、VEGFはヒトVEGFを指す。「VEGF」という用語はまた、165アミノ酸のヒト血管内皮細胞増殖因子のアミノ酸8〜109または1〜109を含む、ポリペプチドの切断型または断片を指すのにも使用される。任意のこのようなVEGF型への言及は、本出願において例えば、「VEGF(8−109)」、「VEGF(1−109)」または「VEGF165」によって識別されてよい。「切断型」天然VEGFのアミノ酸位置は、天然VEGF配列で示されるように番号付けされる。例えば、切断型天然VEGF中のアミノ酸位置17(メチオニン)は、天然VEGF中の位置17(メチオニン)でもある。切断型天然VEGFは、天然VEGFと同等の、KDR及びFlt−1受容体に対する結合親和性を有する。
「キメラVEGF受容体タンパク質」は、少なくとも2つの異なるタンパク質に由来するアミノ酸配列を有するVEGF受容体分子であり、そのタンパク質のうち少なくとも1つがVEGF受容体タンパク質である。ある特定の実施形態では、キメラVEGF受容体タンパク質はVEGFに結合してその生物活性を阻害することができる。
「VEGFアンタゴニスト」または「VEGF特異的アンタゴニスト」は、VEGFに結合することができる、VEGF発現レベルを減少させることができる、またはVEGF生物活性、例えばこれらに限定されないが、1つまたは複数のVEGF受容体へのVEGF結合、VEGFシグナル伝達、ならびにVEGF媒介血管新生及び内皮細胞の生存もしくは増殖を含む生物活性を中和する、ブロックする、阻害する、抑止する、減少させる、もしくはそれに干渉することができる分子を指す。例えば、VEGF生物活性を中和する、ブロックする、阻害する、抑止する、減少させる、またはそれに干渉することができる分子は、1つまたは複数のVEGF受容体(VEGFR)(例えば、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、膜結合VEGF受容体(mbVEGFR)、または可溶性VEGF受容体(sVEGFR))に結合することによって、その効果を発揮することができる。本発明の方法に有用なVEGF特異的アンタゴニストとしては、VEGFに特異的に結合するポリペプチド、抗VEGF抗体及びそれらの抗原結合断片、VEGFに特異的に結合することにより1つまたは複数の受容体へのその結合を隔離する受容体分子及び誘導体、融合タンパク質(例えば、VEGF−Trap(Regeneron))、ならびにVEGF121−ゲロニン(Peregrine)が挙げられる。また、VEGF特異的アンタゴニストとしては、VEGFポリペプチドのアンタゴニストバリアント、VEGFポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも1つの断片に相補的なアンチセンス核酸塩基オリゴマー;VEGFポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも1つの断片に相補的な小RNA;VEGFを標的とするリボザイム;VEGFに対するペプチボディ;及びVEGFアプタマーも挙げられる。VEGFアンタゴニストとしては、VEGFRに結合するポリペプチド、抗VEGFR抗体、及びそれらの抗原結合断片、ならびにVEGFRに結合することによりVEGF生物活性(例えば、VEGFシグナル伝達)をブロックする、阻害する、抑止する、減少させる、もしくはそれに干渉する誘導体、または融合タンパク質も挙げられる。また、VEGF特異的アンタゴニストとしては、VEGFまたはVEGFRに結合し、VEGF生物活性をブロックする、阻害する、抑止する、減少させる、またはそれに干渉することができる非ペプチド小分子も挙げられる。したがって、「VEGF活性」という用語は、VEGFのVEGF媒介生物活性を特に含む。ある特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストは、VEGFの発現レベルまたは生物活性を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上減少させるか阻害する。いくつかの実施形態では、VEGF特異的アンタゴニストによって阻害されるVEGFは、VEGF(8−109)、VEGF(1−109)、またはVEGF165である。
本明細書で使用する場合、VEGFアンタゴニストとしては、抗VEGFR2抗体及び関連分子(例えば、ラムシルマブ、タニビルマブ、アフリベルセプト)、抗VEGFR1抗体及び関連分子(例えば、イクルクマブ、アフリベルセプト(VEGF Trap−Eye;EYLEA(登録商標))、及びziv−アフリベルセプト(VEGF Trap;ZALTRAP(登録商標)))、二重特異性VEGF抗体(例えば、MP−0250、バヌシズマブ(VEGF−ANG2)、及びUS2001/0236388に開示されている二重特異性抗体)、抗VEGFアーム、抗VEGFR1アーム、及び抗VEGFR2アームのうち2つの組み合わせを含む二重特異性抗体、抗VEGFA抗体(例えば、ベバシズマブ、セバシズマブ)、抗VEGFB抗体、抗VEGFC抗体(例えば、VGX−100)、抗VEGFD抗体、ならびに非ペプチド小分子VEGFアンタゴニスト(例えば、パゾパニブ、アキシチニブ、バンデタニブ、スチバーガ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、オランチニブ、テラチニブ、ドビチニブ、セディラニブ、モテサニブ、スルファチニブ、アパチニブ、フォレチニブ、ファミチニブ、及びチボザニブ)を挙げることができるが、これらに限定されない。
「抗VEGF抗体」は、十分な親和性及び特異性によりVEGFに結合する抗体である。ある特定の実施形態では、抗体は、VEGFに対して十分に高い結合親和性を有し、例えば、この抗体は100nM〜1pMのKd値でhVEGFと結合することができる。抗体親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴に基づくアッセイ(例えば、国際出願公開公報第WO2005/012359号に記載されているようなBIAcoreアッセイなど);酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA);及び競合アッセイ(例えば、RIAのもの)によって決定されてよい。ある特定の実施形態では、抗VEGF抗体は、VEGF活性を伴う疾患または状態を標的としてそれに干渉する際の治療剤として使用され得る。また、例えば治療上の効力を評価するために、抗体でその他の生物活性アッセイを行ってよい。このようなアッセイは当該技術分野において既知であり、標的抗原及び抗体の使用目的によって決定される。例としては、HUVEC阻害アッセイ;腫瘍細胞成長阻害アッセイ(例えば、WO89/06692に記載されているもの);抗体依存性細胞傷害(ADCC)及び補体媒介性細胞傷害(CDC)アッセイ(米国特許第5,500,362号明細書);ならびにアゴニスト活性または造血アッセイ(WO95/27062を参照のこと)が挙げられる。抗VEGF抗体は通常、その他のVEGFホモログ、例えばVEGF−BまたはVEGF−Cなどにも、その他の増殖因子、例えばPlGF、PDGF、またはbFGFなどにも結合しない。一実施形態では、抗VEGF抗体は、ハイブリドーマATCC HB10709により産生されるモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体である。別の実施形態では、抗VEGF抗体は、Presta et al.(1997)Cancer Res.57:4593−4599に従って生成される組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体であり、これに限定されないが、ベバシズマブ(BV;AVASTIN(登録商標))として知られる抗体を含む。
抗VEGF抗体「ベバシズマブ(BV)」は、「rhuMAb VEGF」または「AVASTIN(登録商標)」としても知られるが、Presta et al.(1997)Cancer Res.57:4593−4599に従って生成される組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体である。これは、変異したヒトIgG1フレームワーク領域、及びヒトVEGFとその受容体との結合をブロックするマウス抗hVEGFモノクローナル抗体A4.6.1由来の抗原結合相補性決定領域を含む。フレームワーク領域の大部分を含む、ベバシズマブのおよそ93%のアミノ酸配列がヒトIgG1に由来し、配列の約7%が、マウス抗体A4.6.1に由来する。ベバシズマブは、約149,000ダルトンの分子量を有し、グリコシル化される。ベバシズマブ及びその他のヒト化抗VEGF抗体は、2005年2月26日発行の米国特許第6,884,879号でさらに説明され、その開示全体が参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。追加の好ましい抗体としては、国際出願公開公報第WO2005/012359号に記載されているような、G6またはB20シリーズ抗体(例えば、G6−31、B20−4.1)が挙げられる。追加の好ましい抗体については、米国特許第7,060,269号、同第6,582,959号、同第6,703,020号;同第6,054,297号;WO98/45332;WO96/30046;WO94/10202;EP0666868B1;米国特許出願公開公報第2006009360号、同第20050186208号、同第20030206899号、同第20030190317号、同第20030203409号、及び同第20050112126号;ならびにPopkov et al.,Journal of Immunological Methods 288:149−164(2004)を参照のこと。その他の好ましい抗体としては、残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、191、K101、E103、及びC104を含むか、代替として、残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、183、及びQ89を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合するものが挙げられる。
「エピトープA4.6.1」は、抗VEGF抗体のベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))によって認識されるエピトープを指す(Muller Y et al.,Structure 15 September 1998,6:1153−1167を参照のこと)。本発明のある特定の実施形態では、抗VEGF抗体としては、ハイブリドーマATCC HB10709により産生されるモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体;Presta et al.(1997)Cancer Res.57:4593−4599に従って生成される組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書における「標準治療」とは、特定の形態の癌を処置するために日常的に使用される1種または複数種の抗腫瘍剤を意図する。例えば、白金抵抗性卵巣癌に対する標準治療はトポテカンまたはリポソーマルドキソルビシンである。
「白金系化学療法剤」または「プラチン」とは、白金の配位錯体である抗腫瘍薬を意味する。白金系化学療法剤の例としては、カルボプラチン、シスプラチン、及びオキサリプラチンが挙げられる。
「白金系化学療法」とは、1種または複数種の白金系化学療法剤を、任意選択で1種または複数種のその他の化学療法剤と組み合わせて用いる療法を意味する。
「化学療法抵抗性」癌とは、患者が化学療法レジメンを受けている間に癌が進行した患者(すなわち、患者が「化学療法難治性」である)、または化学療法レジメンの完了後、12か月以内(例えば、6か月以内)に癌が進行した患者の癌を意味する。
「白金抵抗性」癌とは、白金系化学療法を受けている間に癌が進行した患者(すなわち、患者が「白金難治性」である)、または白金系化学療法レジメンの完了後、12か月以内(例えば、6か月以内)に癌が進行した患者の癌を意味する。
「放射線療法」とは、正常に機能する細胞の能力を制限するように、または細胞を完全に破壊するように、細胞に十分な損傷を誘導する指向性ガンマ線またはベータ線の使用を意味する。当該技術分野において、処置の投与量及び処置期間を決定するための既知の多くの方法が存在すると理解されるだろう。典型的な処置は、単回投与として投与され、典型的な投与量は1日当たり10〜200単位(グレイ)の範囲内である。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」及び「その(the)」は、その内容に別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「1つの分子(a molecule)」への言及は、任意選択で2つ以上のこのような分子の組み合わせなどを含む。
「約(about)」という用語は、本明細書で使用する場合、当業者であれば容易に分かる各々の値に対する通常の誤差範囲を指す。本明細書における「約」の値またはパラメータへの言及は、値またはパラメータそれ自体を対象とする実施形態を含む(または説明する)。
本明細書に記載される本発明の態様及び実施形態は、態様及び実施形態「を含む(comprising)」、「から成る(consisting)」、及び「から本質的に成る(consisting essentially of)」を含むものと理解される。
II.抗血管新生剤
個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させる方法であって、個体に有効量の抗血管新生剤及びOX40結合アゴニストを投与することを含む方法が本明細書で提供される。
上記の通り、抗血管新生剤としては、化合物、例えば小分子量の物質、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、単離タンパク質、組換えタンパク質、抗体、またはそれらの複合体もしくは融合タンパク質などを挙げてよい。いくつかの実施形態では、抗血管新生剤は、抗VEGFR2抗体;抗VEGFR1抗体;VEGF−trap;二重特異性VEGF抗体;抗VEGFアーム、抗VEGFR1アーム、及び抗VEGFR2アームから選択される2つのアームの組み合わせを含む二重特異性抗体;抗VEGF−A抗体(例えば、抗KDR受容体抗体または抗Flt−1受容体抗体);抗VEGFB抗体;抗VEGFC抗体;抗VEGFD抗体;非ペプチド小分子VEGFアンタゴニスト;抗PDGFR阻害剤;または天然の血管新生阻害剤である。ある特定の実施形態では、抗血管新生剤は、ラムシルマブ、タニビルマブ、アフリベルセプト(例えば、VEGF Trap−Eye;EYLEA(登録商標))、イクルクマブ、ziv−アフリベルセプト(例えば、VEGF Trap;ZALTRAP(登録商標))、MP−0250、バヌシズマブ、セバシズマブ、VGX−100、パゾパニブ、アキシチニブ、バンデタニブ、スチバーガ、カボザンチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、オランチニブ、テラチニブ、ドビチニブ、セディラニブ、モテサニブ、スルファチニブ、アパチニブ、フォレチニブ、ファミチニブ、イマチニブ(例えば、メシル酸イマチニブ;Gleevec(商標))、及びチボザニブである。
いくつかの実施形態では、抗血管新生剤は、抗血管新生抗体である。抗体及び抗体を生成する方法の説明は、以下でさらに提供される。いくつかの実施形態では、抗血管新生抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗血管新生抗体は、ヒト抗体またはヒト化抗体である(以下でより詳細に記載される)。
いくつかの実施形態では、抗血管新生剤は、VEGFアンタゴニストである。例えば、本開示のVEGFアンタゴニストとしては、VEGFに特異的に結合するポリペプチド、抗VEGF抗体及びそれらの抗原結合断片;VEGFに特異的に結合することにより1つまたは複数の受容体へのその結合を隔離する受容体分子及び誘導体;融合タンパク質(例えば、VEGF−Trap(Regeneron))、VEGF121−ゲロニン(Peregrine)、VEGFポリペプチドのアンタゴニストバリアント、VEGFポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも1つの断片に相補的なアンチセンス核酸塩基オリゴマー;VEGFポリペプチドをコードする核酸分子の少なくとも1つの断片に相補的な小RNA(例えば、RNAi、siRNA、shRNA、またはmiRNA);VEGFを標的とするリボザイム;VEGFに対するペプチボディ;VEGFアプタマー;VEGFRに結合するポリペプチド;抗VEGFR抗体及びそれらの抗原結合断片;VEGFRに結合することによりVEGF生物活性(例えば、VEGFシグナル伝達)をブロックする、阻害する、抑止する、減少させる、またはそれに干渉する誘導体;融合タンパク質;ならびにVEGFまたはVEGFRに結合し、VEGF生物活性をブロックする、阻害する、抑止する、減少させる、またはそれに干渉することができる非ペプチド小分子を挙げてよいが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストは、VEGFの発現レベルまたは生物活性を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上減少させる、または阻害する。例えば、いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、VEGFの発現レベルまたは生物活性を、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%減少させる、または阻害する場合がある。いくつかの実施形態では、VEGF特異的アンタゴニストによって阻害されるVEGFは、VEGF(8−109)、VEGF(1−109)、またはVEGF165である。
本開示の方法、使用、及びキットのある特定の態様は、抗VEGF処置が、腫瘍樹状細胞の機能的表現型を(例えば、MHCクラスII及び/またはOX40Lの発現の増加をもたらすことにより)改善することができるという驚くべき発見に、少なくとも部分的に基づく。理論に束縛されることを望むものではないが、とりわけこの特性によって、例えば、抗腫瘍T細胞応答などの抗腫瘍応答の増強をもたらすことにより、癌の処置に特に有利な抗血管新生剤及びOX40結合アゴニストを含む併用療法が行われてよい。
したがって、いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、例えば対照抗体(例えば、アイソタイプ対照)で処置した腫瘍からの樹状細胞上のMHCクラスII発現と比較して、腫瘍内樹状細胞上のMHCクラスII発現を増加させる。MHCクラスIIは、T細胞に抗原を提示する関連分子(典型的には、アルファ鎖及びベータ鎖を含有するヘテロ二量体)のファミリーとして知られている。本明細書で使用する場合、MHCクラスII発現は、ヒト遺伝子HLA−DMアルファ(例えば、NCBI遺伝子ID番号3108)、HLA−DMベータ(例えば、NCBI遺伝子ID番号3109)、HLA−DOアルファ(例えば、NCBI遺伝子ID番号3111)、HLA−DOベータ(例えば、NCBI遺伝子ID番号3112)、HLA−DPアルファ1(例えば、NCBI遺伝子ID番号3113)、HLA−DPベータ1(例えば、NCBI遺伝子ID番号3115)、HLA−DQアルファ1(例えば、NCBI遺伝子ID番号3117)、HLA−DQアルファ2(例えば、NCBI遺伝子ID番号3118)、HLA−DQベータ1(例えば、NCBI遺伝子ID番号3119)、HLA−DQベータ2(例えば、NCBI遺伝子ID番号3120)、HLA−DRアルファ(例えば、NCBI遺伝子ID番号3122)、HLA−DRベータ1(例えば、NCBI遺伝子ID番号3123)、HLA−DRベータ3(例えば、NCBI遺伝子ID番号3125)、HLA−DRベータ4(例えば、NCBI遺伝子ID番号3126)、またはHLA−DRベータ5(例えば、NCBI遺伝子ID番号3127)によってコードされるポリペプチドを含むがこれらに限定されない、任意のMHCクラスII分子または鎖の発現を指す場合がある。当業者であれば、MHC遺伝子は、集団にわたって非常に多様であり、それゆえ列挙した特定の遺伝子及び配列は単に例示的なものにすぎず、決して限定することを意図するものではないことを理解するだろう。
いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、例えば対照抗体(例えば、アイソタイプ対照)で処置した腫瘍からの樹状細胞上のOX40L発現と比較して、腫瘍内樹状細胞上のOX40L発現を増加させる。OX40L(腫瘍壊死因子リガンドスーパーファミリーメンバー4またはCD252としても知られる)は、OX40の結合パートナーまたはリガンドとして知られている。OX40Lポリペプチドの例は、UniProtアクセッション番号P43488で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド及び/または遺伝子TNFSF4(例えば、NCBI遺伝子ID番号7292)によってコードされるポリペプチドを含むがこれらに限定されない。
MHCクラスIIまたはOX40L発現を測定する方法は、当該技術分野において既知であり、FACS、ウェスタンブロット、ELISA、免疫沈降、免疫組織化学、免疫蛍光、ラジオイムノアッセイ、ドットブロット、免疫検出法、HPLC、表面プラズモン共鳴、光学分光、質量分析、HPLC、qPCR、RT−qPCR、マルチプレックスqPCRまたはRT−qPCR、RNA−seq、マイクロアレイ解析、SAGE、MassARRAY技術、及びFISH、ならびにこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、樹状細胞は、骨髄樹状細胞である。その他の実施形態では、樹状細胞は、非骨髄樹状細胞(例えば、リンパまたは形質細胞様樹状細胞)である。樹状細胞によって発現される細胞表面抗原、及び骨髄樹状細胞と非骨髄樹状細胞とを区別する抗原は、当該技術分野において既知である。例えば、樹状細胞は、CD45、CD11c、及びMHCクラスIIの発現によって同定される場合がある。それらの細胞は、それらのF4/80及びGr1発現の有意な欠如によって、その他の細胞型(例えば、マクロファージ、好中球、及び顆粒球性骨髄細胞)と区別される場合がある。いくつかの実施形態では、骨髄樹状細胞はCD11bを発現する樹状細胞であり、非骨髄樹状細胞は有意なCD11b発現を欠く樹状細胞である。骨髄樹状細胞及び非骨髄樹状細胞のさらなる説明については、例えば、Steinman,R.M. and Inaba,K.(1999)J.Leukoc.Biol.66:205−8を参照のこと。
VEGF受容体分子
いくつかの実施形態では、抗血管新生剤は、VEGFアンタゴニストである。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、VEGFに特異的に結合する可溶性VEGF受容体または可溶性VEGF受容体断片を含む。最も好適に特徴付けられた2つのVEGF受容体は、VEGFR1(Flt−1としても知られる)及びVEGFR2(KDR及びマウスホモログのFLK−1としても知られる)である。各VEGFファミリーメンバーの各受容体の特異性は様々であるが、VEGF−Aは、Flt−1及びKDRの両方に結合する。Flt−I及びKDRは共に、受容体チロシンキナーゼ(RTK)のファミリーに属する。RTKは、多様な生物活性を有する大きな膜貫通受容体ファミリーを含む。少なくとも19の異なるRTKサブファミリーが同定されている。受容体チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーは、様々な細胞型の成長及び分化にとって非常に重要な受容体を含む(Yarden and Ullrich(1988)Ann.Rev.Biochem.57:433−478;Ullrich and Schlessinger(1990)Cell 61:243−254)。RTKの固有の機能はリガンド結合時に活性化され、その結果、受容体及び複数の細胞基質のリン酸化が生じ、その後に様々な細胞応答が生じる(Ullrich&Schlessinger(1990)Cell 61:203−212)。したがって、受容体チロシンキナーゼ媒介シグナル伝達は、特異的な成長因子(リガンド)との細胞外相互作用により開始され、典型的には、続いて受容体の二量体化、内因性タンパク質チロシンキナーゼ活性の刺激及び受容体トランスリン酸化が起こる。それによって、細胞内シグナル伝達分子に対する結合部位が生じ、適切な細胞応答(例えば、細胞分裂、分化、代謝効果、細胞外微小環境の変化)を促進する多様な細胞質シグナル伝達分子との複合体を形成する。Schlessinger and Ullrich(1992)Neuron 9:1−20を参照のこと。構造上、Flt−1及びKDRは共に、細胞外ドメインに7つの免疫グロブリン様ドメイン、単一の膜貫通領域、及びキナーゼ挿入ドメインが間に割り込むコンセンサスチロシンキナーゼ配列を有する。Matthews et al.(1991)PNAS USA 88:9026−9030;Terman et al.(1991)Oncogene 6:1677−1683。細胞外ドメインはVEGFの結合に関与し、細胞内ドメインはシグナル伝達に関与する。
VEGFに特異的に結合するVEGF受容体分子、またはそれらの断片は、VEGFタンパク質に結合してそれを隔離することにより、シグナル伝達を防ぐための本発明の方法で使用され得る。ある特定の実施形態では、VEGF受容体分子、またはそのVEGF結合断片は、sFlt−1などの可溶形態である。可溶形態の受容体は、VEGFに結合することにより、標的細胞の表面上に存在するその天然受容体にVEGFが結合するのを防ぐことにより、VEGFタンパク質の生物活性に対する阻害効果を発揮する。また、VEGF受容体融合タンパク質も含まれ、その例を以下に記載する。
いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、キメラVEGF受容体タンパク質である。キメラVEGF受容体タンパク質は、少なくとも2つの異なるタンパク質に由来するアミノ酸配列を有する受容体分子であり、そのタンパク質のうち少なくとも1つが、VEGFに結合してその生物活性を阻害することができるVEGF受容体タンパク質(例えば、flt−1またはKDR受容体)である。ある特定の実施形態では、本発明のキメラVEGF受容体タンパク質は、2つの異なるVEGF受容体分子のみに由来するアミノ酸配列から成るが、flt−1及び/またはKDR受容体の細胞外リガンド結合領域の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つ全てのIg様ドメインを含むアミノ酸配列が、その他の無関係なタンパク質由来のアミノ酸配列、例えば免疫グロブリン配列に連結され得る。Ig様ドメインを組み合わせるその他のアミノ酸配列は、当業者には容易に明らかとなるであろう。キメラVEGF受容体タンパク質の例としては、例えば、可溶性Flt−1/Fc、KDR/Fc、またはFLt−1/KDR/Fc(VEGF Trapとしても知られる)が挙げられる。(例えば、国際特許出願公開公報第WO97/44453号を参照のこと)。
本発明の可溶性VEGF受容体タンパク質またはキメラVEGF受容体タンパク質は、膜貫通ドメインを介して細胞表面に固定されないVEGF受容体タンパク質を含む。したがって、キメラ受容体タンパク質を含む可溶形態のVEGF受容体は、VEGFに結合して不活性化することができる一方で、膜貫通ドメインを含まず、それゆえ一般に、分子を発現する細胞の細胞膜と関連付けられることがない。
いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニスト(I、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)は、遺伝子治療により投与される。例えば、細胞内抗体を生成するための遺伝子治療の使用に関する、1996年3月14日に公開されたWO96/07321を参照のこと。核酸(任意選択でベクター内に含有される)を患者の細胞内に導入する2つの主な手法が存在し、それはインビボ及びエクスビボである。インビボ送達では、核酸は、通常抗体を必要とする部位で患者に直接注入される。エクスビボ処置では、患者の細胞を取り出して、核酸をこれらの単離細胞に導入し、改変された細胞を患者に直接投与するか、または例えば、患者に埋め込まれている多孔質膜内にカプセル化された状態で投与する(例えば、米国特許第4,892,538号及び同第5,283,187号を参照のこと)。核酸を生細胞に導入するために利用可能な種々の技術が存在する。これらの技術は、核酸を培養細胞内にインビトロで移入するか、または目的宿主の細胞内にインビボで移入するかに応じて決定する。哺乳動物細胞にインビトロで核酸を移入するのに好適な技術としては、リポソームの使用、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、細胞融合、DEAE−デキストラン、リン酸カルシウム沈降法などが挙げられる。遺伝子のエクスビボ送達に一般に使用されるベクターは、レトロウイルスである。現時点で好ましいインビボ核酸移入技術としては、ウイルスベクター(例えば、アデノウイルス、単純ヘルペスIウイルス、またはアデノ随伴ウイルスなど)及び脂質ベースの系(遺伝子の脂質媒介移入に有用な脂質は、例えばDOTMA、DOPE及びDC−Cholである)によるトランスフェクションが挙げられる。いくつかの場合には、核酸供給源に標的細胞を標的とする薬剤、例えば細胞表面膜タンパク質または標的細胞に特異的な抗体、標的細胞上の受容体のリガンドなどを提供することが望ましい。リポソームを用いる場合、エンドサイトーシスに関連する細胞表面膜タンパク質に結合するタンパク質を、標的化及び/または取り込みを促進するために使用してよく、このタンパク質は、例えば、特定の細胞型向性のキャプシドタンパク質またはそれらの断片、循環において内在化を受けるタンパク質の抗体、及び細胞内局在化を標的とし、細胞内半減期を増強するタンパク質である。受容体媒介エンドサイトーシスの技術は、例えば、Wu et al.,J.Biol.Chem.262:44294432(1987);及びWagner et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3410−3414(1990)に記載されている。現在知られている遺伝子マーキング及び遺伝子治療プロトコールの概説については、Anderson et al.,Science 256:808−813(1992)を参照のこと。また、WO93/25673及び当該文献で引用された参考文献も参照のこと。
抗VEGF抗体
いくつかの実施形態では、抗血管新生剤は、VEGFアンタゴニストである。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体である。いくつかの実施形態では、抗VEGF抗体は、ヒト抗体またはヒト化抗体であってよい。いくつかの実施形態では、抗VEGF抗体は、モノクローナル抗体であってよい。
VEGF抗体の産生に使用されるVEGF抗原は、例えば、VEGF165分子、及び所望のエピトープを含有するVEGFのその他のアイソフォームまたはそれらの断片であってよい。一実施形態では、所望のエピトープは、ベバシズマブによって認識されるものであり、ベバシズマブは、ハイブリドーマATCC HB10709により産生されるモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープ(本明細書で定義される「エピトープA4.6.1」として知られる)に結合する。本発明の抗VEGF抗体を生成するのに有用なVEGFのその他の形態は、当業者には明らかであろう。
ヒトVEGFは、ウシVEGF cDNAをハイブリダイゼーションプローブとして使用して、ヒト細胞から調製されたcDNAライブラリーを最初にスクリーニングすることにより得られた。Leung et al.(1989)Science,246:1306。これにより同定された1つのcDNAが、ウシVEGFと95%超の相同性を有する165アミノ酸タンパク質をコードし、この165アミノ酸タンパク質は、典型的にはヒトVEGF(hVEGF)またはVEGF165と称される。ヒトVEGFのマイトジェン活性は、哺乳動物宿主細胞でヒトVEGF cDNAを発現することにより確認された。ヒトVEGF cDNAでトランスフェクトした細胞により馴化された培地は、毛細血管内皮細胞の増殖を促進したが、対照細胞では促進しなかった。上記のLeung et al.(1989)Science。組換えDNA技術によるVEGFのクローニング及び発現のために、さらなる取り組みが行われた。(例えば、Ferrara,Laboratory Investigation 72:615−618(1995)、及び当該文献で引用された参考文献を参照のこと)。
VEGFは、代替的RNAスプライシングから得られる複数のホモ二量体型(単量体当たり121、145、165、189、及び206アミノ酸)として様々な組織で発現される。VEGF121は、ヘパリンと結合しない可溶性マイトジェンであり、VEGFの型が長くなる程、次第に高い親和性でヘパリンと結合する。VEGFのヘパリン結合型は、プラスミンによりカルボキシ端末で切断されて、拡散型(複数可)のVEGFを放出することができる。プラスミン切断後に同定されるカルボキシ端末ペプチドのアミノ酸配列決定は、Arg110−Ala111である。アミノ末端「コア」タンパク質である、ホモ二量体として単離されたVEGF(1−110)は、インタクトなVEGF165ホモ二量体と比較して同様の親和性で、中和モノクローナル抗体(例えば、4.6.1及び3.2E3.1.1と称される抗体など)及び可溶形態のVEGF受容体と結合する。
VEGFと構造的に関連するいくつかの分子も近年同定されていて、これは胎盤増殖因子(PIGF)、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D及びVEGF−Eを含む。上記のFerrara and Davis−Smyth(1987)Endocr.Rev.;Ogawa et al.J.Biological Chem.273:31273−31281(1998);Meyer et al.EMBO J.,18:363−374(1999)。受容体チロシンキナーゼのFlt−4(VEGFR−3)が、VEGF−C及びVEGF−Dの受容体として同定されている。Joukov et al.EMBO.J.15:1751(1996);Lee et al.PNAS USA 93:1988−1992(1996);Achen et al.(1998)PNAS USA 95:548−553。VEGF−Cは、リンパ性血管新生の制御に関与していることが示されている。Jeltsch et al.Science 276:1423−1425(1997)。
2つのVEGF受容体、すなわちFlt−1(VEGFR−1とも呼ばれる)及びKDR(VEGFR−2とも呼ばれる)が同定されている。Shibuya et al.(1990)Oncogene 8:519−527;de Vries et al.(1992)Science 255:989−991;Terman et al.(1992)Biochem.Biophys.Res.Commun.187:1579−1586。ニューロピリン−1は、ヘパリン結合VEGFアイソフォームと結合することができる選択的VEGF受容体であることが示されている(Soker et al.(1998)Cell 92:735−45)。
本発明の方法に有用な抗VEGF抗体は、十分な親和性及び特異性でVEGFと結合し、VEGFの生物活性を減少させる、または阻害することができる任意の抗体、またはその抗原結合断片を含む。抗VEGF抗体は通常、その他のVEGFホモログ、例えばVEGF−BまたはVEGF−Cなどに結合すぜ、その他の増殖因子、例えばPlGF、PDGF、またはbFGFなどにも結合しない。
本発明のある特定の実施形態では、抗VEGF抗体としては、ハイブリドーマATCC HB10709により産生されるモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体;Presta et al.(1997)Cancer Res.57:4593−4599に従って生成される組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、抗VEGF抗体は、「rhuMAb VEGF」または「AVASTIN(登録商標)」としても知られる「ベバシズマブ(BV)」である。これは、変異したヒトIgG1フレームワーク領域、及びヒトVEGFとその受容体との結合をブロックするマウス抗hVEGFモノクローナル抗体A4.6.1由来の抗原結合相補性決定領域を含む。フレームワーク領域の大部分を含む、ベバシズマブのおよそ93%のアミノ酸配列がヒトIgG1に由来し、配列の約7%が、マウス抗体A4.6.1に由来する。
ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))は、FDAによって承認された最初の抗血管新生療法であって、転移性結腸直腸癌の処置(静脈内5−FUベースの化学療法と組み合わせた第1及び第2選択処置)、進行性非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)の処置(カルボプラチン及びパクリタキセルと組み合わせた、切除不能で局所的に進行性、再発性または転移性のNSCLCの第1選択処置)、及び転移性HER2陰性乳癌の処置(パクリタキセルと組み合わせた、これまでに処置されていない転移性HER2陰性乳癌の処置)として承認されている。
ベバシズマブ及びその他のヒト化抗VEGF抗体は、2005年2月26日発行の米国特許第6,884,879号でさらに説明されている。追加の抗体としては、国際公開公報第WO2005/012359号、同第WO2005/044853号、及び米国特許出願第60/991,302号に記載されているような、G6またはB20シリーズ抗体(例えば、G6−31、B20−4.1)が挙げられ、これらの特許出願の内容は、参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。追加の抗体については、米国特許第7,060,269号、同第6,582,959号、同第6,703,020号、同第6,054,297号、WO98/45332、WO96/30046、WO94/10202、EP0666868B1、米国特許出願公開公報第2006009360号、同第20050186208号、同第20030206899号、同第20030190317号、同第20030203409号、及び同第20050112126号、ならびにPopkov et al.,Journal of Immunological Methods 288:149−164(2004)を参照のこと。その他の抗体としては、残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、I191、K101、E103、及びC104を含むか、代替として、残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、I83、及びQ89を含む、ヒトVEGF上の機能的エピトープに結合するものが挙げられる。
本発明の一実施形態では、抗VEGF抗体は、次のアミノ酸配列:DIQMTQSPSS LSASVGDRVT ITCSASQDIS NYLNWYQQKP GKAPKVLIYF TSSLHSGVPS RFSGSGSGTD FTLTISSLQP EDFATYYCQQ YSTVPWTFGQ GTKVEIKR(配列番号:214)を含む軽鎖可変領域、及び/または次のアミノ酸配列:EVQLVESGGG LVQPGGSLRL SCAASGYTFT NYGMNWVRQA PGKGLEWVGW INTYTGEPTY AADFKRRFTF SLDTSKSTAY LQMNSLRAED TAVYYCAKYP HYYGSSHWYF DVWGQGTLVT VSS(配列番号:215)を含む重鎖可変領域を有する。
いくつかの実施形態では、抗VEGF抗体は、ベバシズマブの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗VEGF抗体は、(a)GYTFTNYGMN(配列番号:216)のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)WINTYTGEPTYAADFKR(配列番号:217)のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)YPHYYGSSHWYFDV(配列番号:218)のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)SASQDISNYLN(配列番号:219)のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)FTSSLHS(配列番号:220)のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)QQYSTVPWT(配列番号:221)のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択されるうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗VEGF抗体は、米国特許第6,884,879号明細書に記載されている抗体の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗VEGF抗体は、次のアミノ酸配列:DIQMTQSPSS LSASVGDRVT ITCSASQDIS NYLNWYQQKP GKAPKVLIYF TSSLHSGVPS RFSGSGSGTD FTLTISSLQP EDFATYYCQQ YSTVPWTFGQ GTKVEIKR(配列番号:214)を含む軽鎖可変領域の1つ、2つ、もしくは3つの超可変領域(HVR)配列、及び/または次のアミノ酸配列:EVQLVESGGG LVQPGGSLRL SCAASGYTFT NYGMNWVRQA PGKGLEWVGW INTYTGEPTY AADFKRRFTF SLDTSKSTAY LQMNSLRAED TAVYYCAKYP HYYGSSHWYF DVWGQGTLVT VSS(配列番号:215)を含む重鎖可変領域の1つ、2つ、もしくは3つの超可変領域(HVR)配列を含む。
本発明による「G6シリーズ抗体」は、国際公開公報第WO2005/012359号(その開示全体が参照によって本明細書に明示的に組み込まれる)の図7、24〜26、及び34〜35のいずれか1つによる、G6抗体またはG6由来抗体の配列に由来する抗VEGF抗体である。また国際公開公開第WO2005/044853号(その開示全体が参照によって本明細書に明示的に組み込まれる)も参照のこと。一実施形態では、G6シリーズ抗体は、残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、I83及びQ89を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合する。
本発明による「B20シリーズ抗体」は、国際公開公報第WO2005/012359号明細書(その開示全体が参照によって本明細書に明示的に組み込まれる)の図27〜29のいずれか1つによる、B20抗体またはB20由来抗体の配列に由来する抗VEGF抗体である。また国際公開公報第WO2005/044853号明細書、及び米国特許出願第60/991,302号(これらの特許出願の内容は、参照によって本明細書に明示的に組み込まれる)も参照のこと。一実施形態では、B20シリーズ抗体は、残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、I91、K101、E103、及びC104を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合する。
本発明による「機能的エピトープ」は、抗体の結合にエネルギー的に寄与する、抗原のアミノ酸残基を指す。抗原のエネルギー的に寄与する残基のいずれか1つの突然変異(例えば、アラニンによる野生型VEGFの突然変異またはホモログ突然変異)は、抗体の相対的親和性比(IC50変異体VEGF/IC50野生型VEGF)が5を超えるように、抗体の結合を妨害することになる(WO2005/012359の実施例2を参照のこと)。一実施形態では、相対的親和性比は、溶液結合ファージディスプレイELISAにより決定される。簡潔に述べると、96ウェルのMaxisorpイムノプレート(NUNC)を4℃で一晩、Fab型の抗体でコーティングし、PBS中2μg/mlの濃度で試験して、PBS、0.5%のBSA、及び0.05%のTween20(PBT)を用いて室温で2時間ブロックする。PBT中のファージディスプレイhVEGFアラニン点変異体(残基8−109型)または野生型hVEGF(8−109)の段階希釈物を、最初にFabコーティングしたプレート上において室温で15分間インキュベートし、このプレートをPBS、0.05%のTween20(PBST)で洗浄する。結合したファージを、PBT中で1:5000に希釈した抗M13モノクローナル抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ(Amersham Pharmacia)複合体で検出し、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB、Kirkegaard&Perry Labs、ゲーサーズバーグ、メリーランド州)基質で、およそ5分間発現させて、1.0MのH3PO4でクエンチし、分光光度法により450nmで読み取りを行う。IC50値の比(IC50、ala/IC50、wt)は、結合親和性(相対的結合親和性)の減少倍率を表す。
III.OX40結合アゴニスト
個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させる方法であって、個体に有効量の抗血管新生剤及びOX40結合アゴニストを投与することを含む方法が本明細書で提供される。
OX40結合アゴニストとしては、例えば、OX40アゴニスト抗体(例えば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体)、OX40Lアゴニスト断片、OX40オリゴマー受容体、及びOX40イムノアドヘシンが挙げられる。いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニストは、三量体OX40L−Fcタンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニストは、OX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含むOX40Lアゴニスト断片である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、全長ヒトIgG1抗体である。本明細書に記載されるOX40結合アゴニストのいずれか(例えば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体)は、本明細書に記載される方法、使用、及び/またはキットのいずれかで使用されてよい。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体で処置する前の増殖及び/またはサイトカイン産生と比較して、CD4+エフェクターT細胞増殖を増加させる、かつ/またはCD4+エフェクターT細胞によるサイトカイン産生を増加させる。いくつかの実施形態では、サイトカインはIFN−γである。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、メモリーT細胞増殖を増加させる、かつ/またはメモリー細胞によるサイトカイン産生を増加させる。いくつかの実施形態では、サイトカインはIFN−γである。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、エフェクターT細胞機能のTreg抑制を阻害する。いくつかの実施形態では、エフェクターT細胞機能は、エフェクターT細胞増殖及び/またはサイトカイン産生である。いくつかの実施形態では、エフェクターT細胞は、CD4+エフェクターT細胞である。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、OX40を発現する標的細胞でのOX40シグナル伝達を増加させる。いくつかの実施形態では、OX40シグナル伝達は、NFkB下流シグナル伝達をモニターすることにより検出される。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、枯渇抗ヒトOX40抗体(例えば、ヒトOX40を発現する細胞を枯渇させる)である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、インビトロでヒトOX40を発現する細胞を枯渇させる。いくつかの実施形態では、ヒトOX40発現細胞は、CD4+エフェクターT細胞である。いくつかの実施形態では、ヒトOX40発現細胞は、Treg細胞である。いくつかの実施形態では、枯渇は、ADCC及び/または食作用によるものである。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒトエフェクター細胞により発現されるFcγRと結合し、ヒトエフェクター細胞機能を活性化することによりADCCを媒介する。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒトエフェクター細胞により発現されるFcγRと結合し、ヒトエフェクター細胞機能を活性化することにより食作用を媒介する。例示的なヒトエフェクター細胞としては、例えば、マクロファージ、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、好中球が挙げられる。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、マクロファージである。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、機能的Fc領域を有する。いくつかの実施形態では、機能的Fc領域のエフェクター機能は、ADCCである。いくつかの実施形態では、機能的Fc領域のエフェクター機能は、食作用である。いくつかの実施形態では、機能的Fc領域のエフェクター機能は、ADCC及び食作用である。いくつかの実施形態では、Fc領域は、ヒトIgG1である。いくつかの実施形態では、Fc領域は、ヒトIgG4である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約0.45nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40抗体は、約0.4nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40抗体は、約0.5nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、結合親和性は、ラジオイムノアッセイを使用して決定される。
いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニストは、ヒトOX40と結合するOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、約1nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約0.45nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40抗体は、約0.4nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40抗体は、約0.5nM以下の親和性でヒトOX40と結合する。いくつかの実施形態では、結合親和性は、ラジオイムノアッセイを使用して決定される。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、ヒトOX40及びカニクイザルOX40と結合する。いくつかの実施形態では、結合は、FACSアッセイを使用して決定される。いくつかの実施形態では、ヒトOX40への結合は、約0.2ug/mlのEC50を有する。いくつかの実施形態では、ヒトOX40への結合は、約0.3ug/ml以下のEC50を有する。いくつかの実施形態では、カニクイザルOX40への結合は、約1.5ug/mlのEC50を有する。いくつかの実施形態では、カニクイザルOX40への結合は、約1.4ug/mlのEC50を有する。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、ラットOX40またはマウスOX40に結合しない。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、枯渇抗ヒトOX40抗体(例えば、ヒトOX40を発現する細胞を枯渇させる)である。いくつかの実施形態では、ヒトOX40発現細胞は、CD4+エフェクターT細胞である。いくつかの実施形態では、ヒトOX40発現細胞は、Treg細胞である。いくつかの実施形態では、枯渇は、ADCC及び/または食作用によるものである。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒトエフェクター細胞により発現されるFcγRと結合し、ヒトエフェクター細胞機能を活性化することによりADCCを媒介する。いくつかの実施形態では、抗体は、ヒトエフェクター細胞により発現されるFcγRと結合し、ヒトエフェクター細胞機能を活性化することにより食作用を媒介する。例示的なヒトエフェクター細胞としては、例えば、マクロファージ、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、好中球が挙げられる。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、マクロファージである。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、NK細胞である。いくつかの実施形態では、枯渇は、アポトーシスによるものではない。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、機能的Fc領域を有する。いくつかの実施形態では、機能的Fc領域のエフェクター機能は、ADCCである。いくつかの実施形態では、機能的Fc領域のエフェクター機能は、食作用である。いくつかの実施形態では、機能的Fc領域のエフェクター機能は、ADCC及び食作用である。いくつかの実施形態では、Fc領域は、ヒトIgG1である。いくつかの実施形態では、Fc領域は、ヒトIgG4である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40発現細胞(例えば、Treg)中でアポトーシスを誘導しない。いくつかの実施形態では、アポトーシスは、30ug/mlの抗体濃度を使用し、例えば、アネキシンV及びヨウ化プロピジウム染色Tregを使用してアポトーシスが生じたか否かを決定することによりアッセイされる。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば、CD4+エフェクターT細胞増殖を増加させることによって、かつ/またはCD4+エフェクターT細胞によりガンマインターフェロン産生を増加させることによって(例えば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体で処置する前の増殖及び/またはサイトカイン産生と比較して)、CD4+エフェクターT細胞機能を増強する。いくつかの実施形態では、サイトカインは、ガンマインターフェロンである。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば抗ヒトOX40アゴニスト抗体で処置する前の腫瘍内(浸潤)CD4+T細胞数と比較して、腫瘍内(浸潤)CD4+エフェクターT細胞数(例えば、CD4+エフェクターT細胞の総数、または例えば、CD45+細胞中のCD4+細胞のパーセンテージ)を増加させる。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば抗ヒトOX40アゴニスト抗体で処置する前のガンマインターフェロンを発現する腫瘍内(浸潤)CD4+T細胞数と比較して、ガンマインターフェロンを発現する腫瘍内(浸潤)CD4+エフェクターT細胞数(例えば、総ガンマインターフェロン発現CD4+細胞、または例えば、総CD4+細胞中のガンマインターフェロン発現CD4+細胞のパーセンテージ)を増加させる。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば抗ヒトOX40アゴニスト抗体で処置する前の腫瘍内(浸潤)CD8+Tエフェクター細胞数と比較して、腫瘍内(浸潤)CD8+エフェクターT細胞数(例えば、CD8+エフェクターT細胞の総数、または例えば、CD45+細胞中のCD8+のパーセンテージ)を増加させる。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば抗ヒトOX40アゴニスト抗体で処置する前のガンマインターフェロンを発現する腫瘍内(浸潤)CD8+T細胞数と比較して、ガンマインターフェロンを発現する腫瘍内(浸潤)CD8+エフェクターT細胞数(例えば、総CD8+細胞中のガンマインターフェロンを発現するCD8+細胞のパーセンテージ)を増加させる。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば、メモリーT細胞増殖を増加させることにより、かつ/またはメモリー細胞によるサイトカイン産生を増加させることにより、メモリーT細胞機能を増強する。いくつかの実施形態では、サイトカインは、ガンマインターフェロンである。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば、エフェクターT細胞機能(例えば、エフェクターT細胞増殖及び/またはエフェクターT細胞サイトカイン分泌)のTreg抑制を減少させることにより、Treg機能を阻害する。いくつかの実施形態では、エフェクターT細胞は、CD4+エフェクターT細胞である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、腫瘍内(浸潤)Treg数(例えば、Tregの総数、または例えば、CD4+細胞中のFox3p+細胞のパーセンテージ)を減少させる。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、(例えば、野生型IgG1のエフェクター機能と比較して)エフェクター機能を増加させるために操作される。いくつかの実施形態では、抗体では、Fc受容体に対する結合性が増大している。いくつかの実施形態では、抗体は、Fc領域に(直接的または間接的に)結合されるフコースを欠いている。例えば、このような抗体中のフコース量は、1%〜80%、1%〜65%、5%〜65%または20%〜40%であってよい。いくつかの実施形態では、Fc領域は、例えば、抗体のFc領域に結合される二分岐オリゴ糖が、GlcNAcによって二分される二分オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、ADCCを改善する1つまたは複数のアミノ酸置換、例えばFc領域の位置298、333、及び/または334(残基のEU番号付け)に置換を有するFc領域を含む。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40を発現する標的細胞でのOX40シグナル伝達を増加させる。いくつかの実施形態では、OX40シグナル伝達は、NFkB下流シグナル伝達をモニターすることにより検出される。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、40℃で2週間処置した後も安定している。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体はヒトエフェクター細胞と結合し、例えば、ヒトエフェクター細胞により発現されるFcγR(例えば、活性化FcγR)と結合する。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、ADCCエフェクター機能を実施する(実施することができる)。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、食作用エフェクター機能を実施する(実施することができる)。
いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞への結合を排除する突然変異(例えば、DANA突然変異)を含むバリアントIgG1 Fcポリペプチドを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、天然配列IgG1 Fc部分を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体と比較して、活性(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能、例えば増殖)が低下している。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞への結合を排除する突然変異(例えば、DANA突然変異)を含むバリアントIgG1 Fcポリペプチドを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、実質的な活性(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能、例えば増殖)を有しない。
いくつかの実施形態では、抗体架橋は、抗ヒトOX40アゴニスト抗体機能に必要である。いくつかの実施形態では、機能は、CD4+エフェクターT細胞増殖の刺激である。いくつかの実施形態では、抗体架橋は、固体表面(例えば、細胞培養プレート)上に付着する抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供することにより決定される。いくつかの実施形態では、抗体架橋は、抗体のIgG1 Fc部分に突然変異(例えば、DANA突然変異)を導入して変異体抗体の機能を試験することにより決定される。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、ヒトOX40への結合に対してOX40Lと競合する。いくつかの実施形態では、OX40Lの添加は、インビトロアッセイにおいて抗ヒトOX40抗体機能を増強しない。
別の実施形態によれば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、以下の特性のいずれか1つ、任意の組み合わせ、または全てを含む:(1)約0.45nM以下の親和性でヒトOX40と結合し、いくつかの実施形態では、約0.4nM以下の親和性でヒトOX40と結合し、いくつかの実施形態では、約0.5nM以下の親和性でヒトOX40と結合し、いくつかの実施形態では、結合親和性はラジオイムノアッセイを使用して決定される、(2)ヒトOX40及びカニクイザルOX40と結合し、いくつかの実施形態では、結合はFACSアッセイを使用して決定される、(3)約0.2ug/mlのEC50でヒトOX40と結合し、いくつかの実施形態では、ヒトOX40への結合は約0.3ug/ml以下のEC50を有し、いくつかの実施形態では、約1.5ug/mlのEC50でカニクイザルOX40に結合し、いくつかの実施形態では、カニクイザルOX40への結合は約1.4ug/mlのEC50を有する、(4)ラットOX40またはマウスOX40に実質的に結合しない、(6)枯渇抗ヒトOX40抗体(例えば、ヒトOX40を発現する細胞を枯渇させる)であり、いくつかの実施形態では、細胞はCD4+エフェクターT細胞及び/またはTreg細胞である、(7)例えば、CD4+エフェクターT細胞増殖を増加させることにより、かつ/またはCD4+エフェクターT細胞によってガンマインターフェロン産生を増加させることにより(例えば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体で処置する前の増殖及び/またはサイトカイン産生と比較して)、CD4+エフェクターT細胞機能を増強する、(8)例えば、メモリーT細胞増殖を増加させることにより、かつ/またはメモリー細胞によってサイトカイン産生を増加させることにより、メモリーT細胞機能を増強する、(9)例えば、エフェクターT細胞機能(例えば、エフェクターT細胞増殖及び/またはエフェクターT細胞サイトカイン分泌)のTreg抑制を減少させることにより、Treg機能を阻害する。いくつかの実施形態では、エフェクターT細胞は、CD4+エフェクターT細胞であり、(10)OX40を発現する標的細胞でのOX40シグナル伝達を増加させる(いくつかの実施形態では、OX40シグナル伝達は、NFkB下流シグナル伝達をモニターすることにより検出される)、(11)40℃で2週間処置した後も安定している、(12)ヒトエフェクター細胞と結合し、例えばヒトエフェクター細胞により発現されるFcγRと結合する、(13)ヒトエフェクター細胞への結合を排除する突然変異(例えば、N297G)を含むバリアントIgG1 Fcポリペプチドを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体では、天然配列IgG1 Fc部分を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体と比較して、活性(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能、例えば増殖)が低下しており、いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞への結合を排除する突然変異(例えば、N297G)を含むバリアントIgG1 Fcポリペプチドを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体が、実質的な活性(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能、例えば増殖)を有しない、(14)抗体架橋(例えば、Fc受容体結合による)が、抗ヒトOX40アゴニスト抗体機能に必要である。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。別の実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。さらなる実施形態では、抗体は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
別の態様では、本発明の抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、(i)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:4から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:7から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
別の実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:4から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:26から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
別の実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:4から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:27から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:2、8または9のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3、10、11、12、13または14のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:2、8または9のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3、10、11、12、13または14のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。別の実施形態では、抗体は、配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:3、10、11、12、13または14のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。さらなる実施形態では、抗体は、(a)配列番号:2、8または9のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3、10、11、12、13または14のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:2、8または9のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:3、10、11、12、13または14のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:4、15、または19から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:2、8または9のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:3、10、11、12、13または14のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:4、15、または19のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:7、22、23、24、25、26、27、または28から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:172のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:173のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。いくつかの実施形態では、HVR−H2は、DMYPDAAAASYNQKFRE(配列番号:230)ではない。いくつかの実施形態では、HVR−H3は、APRWAAAA(配列番号:231)ではない。いくつかの実施形態では、HVR−L3は、QAAAAAAAT(配列番号:232)ではない。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:172のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:173のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。別の実施形態では、抗体は、配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:173のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。さらなる実施形態では、抗体は、(a)配列番号:172のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:173のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。いくつかの実施形態では、HVR−H2は、DMYPDAAAASYNQKFRE(配列番号:230)ではない。いくつかの実施形態では、HVR−H3は、APRWAAAA(配列番号:231)ではない。いくつかの実施形態では、HVR−L3は、QAAAAAAAT(配列番号:232)ではない。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。いくつかの実施形態では、HVR−L3は、QAAAAAAAT(配列番号:232)ではない。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:172のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:173のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:174から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:172のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:173のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:174のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:175から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。いくつかの実施形態では、HVR−H2は、DMYPDAAAASYNQKFRE(配列番号:230)ではない。いくつかの実施形態では、HVR−H3は、APRWAAAA(配列番号:231)ではない。いくつかの実施形態では、HVR−L3は、QAAAAAAAT(配列番号:232)ではない。
上記置換の全ての可能な組み合わせは、配列番号:172、173、174及び175のコンセンサス配列により包含される。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。別の実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。さらなる実施形態では、抗体は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:33から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:42から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:33から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:40のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:42から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30、31、または32のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:39、40または41のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:42、43、または44のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30、31、または32のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。別の実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:42、43、または44のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:42、43、または44のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:39、40または41のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。さらなる実施形態では、抗体は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30、31、または32のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:39、40または41のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42、43、または44のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:39、40または41のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42、43、または44のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:30、31、または32のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:33から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:39、40または41のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:42、43、または44のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:30、31、または32のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:39、40または41のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:42、43、または44から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:178のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのHVRを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供する。
一態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:175のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。別の実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3及び配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。さらなる実施形態では、抗体は、配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3、配列番号:178のアミノ酸配列を含むHVR−L3、及び配列番号:176のアミノ酸配列を含むHVR−H2を含む。さらなる実施形態では、抗体は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:176のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施形態では、抗体は、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:178のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
別の態様では、本発明の抗体は、(i)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号:176のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号:33から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVH HVR配列を含む(a)VHドメイン;ならびに(i)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号:178のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、または3つ全てのVL HVR配列を含む(b)VLドメインを含む。
別の態様では、本発明は、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号:176のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号:177のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号:178から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
上記実施形態のいずれかでは、抗OX40アゴニスト抗体は、ヒト化されている。一実施形態では、抗OX40抗体は、上記実施形態のいずれかにおけるような、または図11における実施形態のいずれかのHVRを含み、アクセプターヒトフレームワーク、例えばヒト免疫グロブリンフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークをさらに含む。別の実施形態では、抗OX40抗体は、上記実施形態のいずれかにおけるようなHVRを含み、図11に示すFR配列を含むVH及び/またはVLをさらに含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、108、114、116、233、または234のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、108、114、116、233、または234において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:配列番号:56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、108、114、116、233、または234におけるVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、配列番号:57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、109、115または117のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、109、115または117において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、109、115または117におけるVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:56のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:56において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:56におけるVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、配列番号:57のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:57において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:57におけるVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:179のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:179において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:179におけるVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、配列番号:180のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:180において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:180におけるVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:7のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:94のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:94において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:94におけるVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、配列番号:95のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:95において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:95におけるVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:26のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:96のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:96において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:96におけるVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)配列番号:2のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号:3のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号:4のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、配列番号:97のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:97において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:97におけるVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)配列番号:5のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:6のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:27のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVH配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148におけるVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VHは、(a)配列番号:29のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号:30のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号:33のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、配列番号:119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。ある特定の実施形態では、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するVL配列は、参照配列と比較して置換(例えば、保存的置換)、挿入、または欠失を含有するが、その配列を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40に結合する能力を保持する。ある特定の実施形態では、合計で1〜10のアミノ酸が、配列番号:119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149において置換、挿入かつ/または欠失されている。ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、HVRの外側の領域で(すなわち、FRで)生じる。任意選択で、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、配列番号:119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149におけるVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施形態では、VLは、(a)配列番号:37のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号:39のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号:42のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される1つ、2つ、または3つのHVRを含む。
一実施形態では、抗体は、配列番号:56及び配列番号:57にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:58及び配列番号:59にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:60及び配列番号:61にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:62及び配列番号:63にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:64及び配列番号:65にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:66及び配列番号:67にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:68及び配列番号:69にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:70及び配列番号:71にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:72及び配列番号:73にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:74及び配列番号:75にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:76及び配列番号:77にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:78及び配列番号:79にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:80及び配列番号:81にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:82及び配列番号:83にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:84及び配列番号:85にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:86及び配列番号:87にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:88及び配列番号:89にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:90及び配列番号:91にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:92及び配列番号:93にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:94及び配列番号:95にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:96及び配列番号:97にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:98及び配列番号:99にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:100及び配列番号:101にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:108及び配列番号:109にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:114及び配列番号:115にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:116及び配列番号:117にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:233及び配列番号:65にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:234及び配列番号:69にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。
一実施形態では、抗体は、配列番号:118及び配列番号:119にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:120及び配列番号:121にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:122及び配列番号:123にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:124及び配列番号:125にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:126及び配列番号:127にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:128及び配列番号:129にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:130及び配列番号:131にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:132及び配列番号:133にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:134及び配列番号:135にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:136及び配列番号:137にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:138及び配列番号:139にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:140及び配列番号:141にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:142及び配列番号:143にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:144及び配列番号:145にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。一実施形態では、抗体は、配列番号:146及び配列番号:147にそれぞれVH配列及びVL配列を含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。
別の態様では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、この抗体は、以上で提供される実施形態のいずれかにおけるようなVH、及び以上で提供される実施形態のいずれかにおけるようなVLを含む。
さらなる態様では、本発明は、本明細書で提供される抗ヒトOX40抗体と同じエピトープに結合する抗体を提供する。いくつかの実施形態では、抗体は、抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、ヒト抗体またはヒト化抗体である。いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニスト(例えば、OX40アゴニスト抗体)は、MEDI6383ではない。いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニスト(例えば、OX40アゴニスト抗体)は、MEDI0562ではない。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、米国特許第7,550,140号(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSNYTMNWVRQAPGKGLEWVSAISGSGGSTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKDRYSQVHYALDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号:183)の配列を含む重鎖及び/またはDIVMTQSPDSLPVTPGEPASISCRSSQSLLHSNGYNYLDWYLQKAGQSPQLLIYLGSNRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQYYNHPTTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号:184)の配列を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されているような抗体008の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されているような抗体008の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、DIQMTQSPDSLPVTPGEPASISCRSSQSLLHSNGYNYLDWYLQKAGQSPQLLIYLGSNRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQYYNHPTTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号:185)の配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されているような抗体SC02008の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されているような抗体SC02008の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLVESGGGLVHPGGSLRLSCAGSGFTFSSYAMHWVRQAPGKGLEWVSAIGTGGGTYYADSVMGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARYDNVMGLYWFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号:186)の配列を含む重鎖及び/またはEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPPAFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号:187)の配列を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されているような抗体023の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,550,140号に記載されているような抗体023の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、米国特許第7,960,515号(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYSMNWVRQAPGKGLEWVSYISSSSSTIDYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCARESGWYLFDYWGQGTLVTVSS(配列番号:188)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPEKAPKSLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYNSYPPTFGGGTKVEIK(配列番号:189)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,960,515号に記載されているような抗体11D4の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,960,515号に記載されているような抗体11D4の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、米国特許第7,960,515号に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSGISWNSGSIGYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTALYYCAKDQSTADYYFYYGMDVWGQGTTVTVSS(配列番号:190)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはEIVVTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPTFGQGTKVEIK(配列番号:191)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,960,515号に記載されているような抗体18D8の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、米国特許第7,960,515号に記載されているような抗体18D8の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2012/027328(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGSELKKPGASVKVSCKASGYTFTDYSMHWVRQAPGQGLKWMGWINTETGEPTYADDFKGRFVFSLDTSVSTAYLQISSLKAEDTAVYYCANPYYDYVSYYAMDYWGQGTTVTVSS(配列番号:192)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASYLYTGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQHYSTPRTFGQGTKLEIK(配列番号:193)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2012/027328に記載されているような抗体hu106−222の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2012/027328に記載されているような抗体hu106−222の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2012/027328に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASEYEFPSHDMSWVRQAPGKGLELVAAINSDGGSTYYPDTMERRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARHYDDYYAWFAYWGQGTMVTVSS(配列番号:194)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASKSVSTSGYSYMHWYQQKPGQAPRLLIYLASNLESGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQHSRELPLTFGGGTKVEIK(配列番号:195)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2012/027328に記載されているような抗体Hu119−122の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2012/027328に記載されているような抗体Hu119−122の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2013/028231(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、MYLGLNYVFIVFLLNGVQSEVKLEESGGGLVQPGGSMKLSCAASGFTFSDAWMDWVRQSPEKGLEWVAEIRSKANNHATYYAESVNGRFTISRDDSKSSVYLQMNSLRAEDTGIYYCTWGEVFYFDYWGQGTTLTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYITCNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号:196)の配列を含む重鎖及び/またはMRPSIQFLGLLLFWLHGAQCDIQMTQSPSSLSASLGGKVTITCKSSQDINKYIAWYQHKPGKGPRLLIHYTSTLQPGIPSRFSGSGSGRDYSFSISNLEPEDIATYYCLQYDNLLTFGAGTKLELKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号:197)の配列を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、MYLGLNYVFIVFLLNGVQSEVKLEESGGGLVQPGGSMKLSCAASGFTFSDAWMDWVRQSPEKGLEWVAEIRSKANNHATYYAESVNGRFTISRDDSKSSVYLQMNSLRAEDTGIYYCTWGEVFYFDYWGQGTTLTVSS(配列番号:198)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはMRPSIQFLGLLLFWLHGAQCDIQMTQSPSSLSASLGGKVTITCKSSQDINKYIAWYQHKPGKGPRLLIHYTSTLQPGIPSRFSGSGSGRDYSFSISNLEPEDIATYYCLQYDNLLTFGAGTKLELK(配列番号:199)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2013/028231に記載されているような抗体Mab CH 119−43−1の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2013/028231に記載されているような抗体Mab CH 119−43−1の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2013/038191(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVMHWVKQKPGQGLEWIGYINPYNDGTKYNEKFKGKATLTSDKSSSTAYMELSSLTSEDSAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTSVTVSS(配列番号:200)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISNYLNWYQQKPDGTVKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPWTFGGGTKLEIKR(配列番号:201)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2013/038191に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2013/038191に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2013/038191に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、EVQLQQSGPELVKPGASVKISCKTSGYTFKDYTMHWVKQSHGKSLEWIGGIYPNNGGSTYNQNFKDKATLTVDKSSSTAYMEFRSLTSEDSAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGAGTTVTVSP(配列番号:202)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIVMTQSHKFMSTSLGDRVSITCKASQDVGAAVAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRHTGVPDRFTGGGSGTDFTLTISNVQSEDLTDYFCQQYINYPLTFGGGTKLEIKR(配列番号:203)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2013/038191に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2013/038191に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYVMHWVRQAPGQRLEWMGYINPYNDGTKYNEKFKGRVTITSDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTLVTVSS(配列番号:204)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKR(配列番号:205)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYVMHWVRQAPGQRLEWMGYINPYNDGTKYNEKFKGRVTITSDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTLVTVSS(配列番号:204)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAVKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYFCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKR(配列番号:206)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYVMHWVRQAPGQRLEWIGYINPYNDGTKYNEKFKGRATITSDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTLVTVSS(配列番号:207)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKR(配列番号:205)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYVMHWVRQAPGQRLEWIGYINPYNDGTKYNEKFKGRATITSDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTLVTVSS(配列番号:207)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAVKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYFCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKR(配列番号:206)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYVMHWVRQAPGQRLEWIGYINPYNDGTKYNEKFKGRATLTSDKSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTLVTVSS(配列番号:208)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKR(配列番号:205)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYVMHWVRQAPGQRLEWIGYINPYNDGTKYNEKFKGRATLTSDKSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCANYYGSSLSMDYWGQGTLVTVSS(配列番号:208)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAVKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYFCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKR(配列番号:206)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン20E5の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFKDYTMHWVRQAPGQGLEWMGGIYPNNGGSTYNQNFKDRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGQGTTVTVSS(配列番号:209)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVGAAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTRHTGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYINYPLTFGGGTKVEIKR(配列番号:210)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFKDYTMHWVRQAPGQGLEWMGGIYPNNGGSTYNQNFKDRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGQGTTVTVSS(配列番号:209)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVGAAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTRHTGVPDRFSGGGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYINYPLTFGGGTKVEIKR(配列番号:211)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFKDYTMHWVRQAPGQGLEWIGGIYPNNGGSTYNQNFKDRVTLTADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGQGTTVTVSS(配列番号:212)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVGAAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTRHTGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYINYPLTFGGGTKVEIKR(配列番号:210)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFKDYTMHWVRQAPGQGLEWIGGIYPNNGGSTYNQNFKDRVTLTADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGQGTTVTVSS(配列番号:212)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVGAAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTRHTGVPDRFSGGGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYINYPLTFGGGTKVEIKR(配列番号:211)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFKDYTMHWVRQAPGQGLEWIGGIYPNNGGSTYNQNFKDRATLTVDKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGQGTTVTVSS(配列番号:213)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVGAAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTRHTGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYINYPLTFGGGTKVEIKR(配列番号:210)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、WO2014/148895A1に記載されている抗ヒトOX40アゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFKDYTMHWVRQAPGQGLEWIGGIYPNNGGSTYNQNFKDRATLTVDKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARMGYHGPHLDFDVWGQGTTVTVSS(配列番号:213)の配列を含む重鎖可変領域及び/またはDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVGAAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTRHTGVPDRFSGGGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYINYPLTFGGGTKVEIKR(配列番号:211)の配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、WO2014/148895A1に記載されているような抗体クローン12H3の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、アゴニスト抗ヒトOX40抗体は、L106 BD(Pharmingen製品番号340420)である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体L106(BD Pharmingen製品番号340420)の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体L106(BD Pharmingen製品番号340420)の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、アゴニスト抗ヒトOX40抗体は、ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、MEDI6469である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体MEDI6469の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体MEDI6469の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、MEDI0562である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体MEDI0562の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの超可変領域(HVR)配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体MEDI0562の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、上述のOX40アゴニスト抗体のいずれか1つと同じエピトープに結合するアゴニスト抗体である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、機能的Fc領域を有する。いくつかの実施形態では、Fc領域は、ヒトIgG1である。いくつかの実施形態では、Fc領域は、ヒトIgG4である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、(例えば、野生型IgG1のエフェクター機能と比較して)エフェクター機能を増加させるために操作される。いくつかの実施形態では、抗体は、Fc受容体に対する結合性が増大している。いくつかの実施形態では、抗体は、Fc領域に(直接的または間接的に)結合されるフコースを欠いている。例えば、このような抗体中のフコース量は、1%〜80%、1%〜65%、5%〜65%または20%〜40%であってよい。いくつかの実施形態では、Fc領域は、例えば、抗体のFc領域に結合される二分岐オリゴ糖が、GlcNAcによって二分される二分オリゴ糖を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、ADCCを改善する1つまたは複数のアミノ酸置換、例えばFc領域の位置298、333、及び/または334(残基のEU番号付け)に置換を有するFc領域を含む。
本明細書に記載される方法に有用なOX40アゴニストは、決して抗体に限定されることを意図するものではない。非抗体OX40アゴニストが考慮され、当該技術分野において周知である。
上記の通り、OX40L(CD134Lとしても知られる)は、OX40のリガンドとして機能する。したがって、OX40Lの一部または全てを提示するアゴニストは、OX40アゴニストとして機能してよい。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、OX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含んでよい。OX40Lの細胞外ドメインの例としては、OX40結合ドメインを挙げてよい。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、OX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含むが、タンパク質のその他の不溶性ドメイン、例えば膜貫通ドメインを欠いている可溶形態のOX40Lであってよい。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、OX40Lと結合することができるOX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含む可溶性タンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、例えばその効力、半減期、またはその他の所望の特性を増大させるために、別のタンパク質ドメインに連結されてよい。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、免疫グロブリンFcドメインに連結されるOX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含んでよい。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、米国特許第7,696,175号に記載されているOX40アゴニストのいずれか1つであってよい。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、オリゴマー分子または多量体分子であってよい。例えば、OX40アゴニストは、タンパク質をオリゴマー化させることができる1つまたは複数のドメイン(例えば、ロイシンジッパードメイン)を含有してよい。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、1つまたは複数のロイシンジッパードメインに連結されるOX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含んでよい。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、欧州特許第EP0672141 B1号に記載されているOX40アゴニストのいずれか1つであってよい。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、三量体OX40L融合タンパク質であってよい。例えば、OX40アゴニストは、免疫グロブリンFcドメイン及び三量化ドメイン(イソロイシンジッパードメインを含むがこれに限定されない)に連結されるOX40Lの1つまたは複数の細胞外ドメインを含んでよい。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、国際公開第WO2006/121810号に記載されているOX40アゴニストのいずれか1つ、例えばOX40イムノアドヘシンなどであってよい。いくつかの実施形態では、OX40イムノアドヘシンは、三量体OX40−Fcタンパク質であってよい。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、MEDI6383である。
本発明のさらなる態様では、上記実施形態のいずれかによる抗OX40抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体またはヒト抗体を含むモノクローナル抗体である。一実施形態では、抗OX40抗体は、抗体断片、例えばFv、Fab、Fab’、scFv、ダイアボディ、またはF(ab’)2断片である。別の実施形態では、抗体は、全長抗体、例えばインタクトなIgG1抗体または本明細書で定義されるようなその他の抗体クラスもしくはアイソタイプである。いくつかの実施形態では、抗体は、インタクトな全長IgG4抗体である。
IV.抗体調製
上記実施形態のいずれかによる抗血管新生抗体(例えば、抗VEGF抗体)及び/または抗OX40抗体は、以下の節1〜7に記載されているような特徴のいずれかを単独でまたは組み合わせて組み込んでよい。
1.抗体親和性
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、または≦0.001nM(例えば、10−8M以下、例えば10−8M〜10−13M、例えば10−9M〜10−13M)の解離定数(Kd)を有する。
一実施形態では、Kdは、放射性標識抗原結合アッセイ(RIA)により測定される。一実施形態では、RIAは、関心対象の抗体のFab型及びその抗原を用いて実施される。例えば、抗原に対するFabの溶液結合親和性を、非標識抗原の滴定系列の存在下において最小濃度の(125I)−標識抗原でFabを平衡化し、次いで抗Fab抗体でコーティングしたプレートで、結合した抗原を捕捉することにより測定する(例えば、Chen et al.,J.Mol.Biol.293:865−881(1999)を参照のこと)。アッセイ条件を確立するために、MICROTITER(登録商標)マルチウェルプレート(Thermo Scientific)を、5μg/mlの捕捉抗Fab抗体(Cappel Labs)を含む50mMの炭酸ナトリウム(pH9.6)で一晩コーティングし、その後2%(w/v)のウシ血清アルブミンを含むPBSを用いて室温(およそ23℃)で2〜5時間ブロックする。非吸着プレート(Nunc番号269620)において、100pMまたは26pMの[125I]−抗原を、関心対象のFab段階希釈物(例えば、Presta et al.,Cancer Res.57:4593−4599(1997)における、抗VEGF抗体のFab−12の評価と一致する)と混合する。次いで、関心対象のFabを一晩インキュベートするが、インキュベーションは、確実に平衡に達するまでより長い時間(例えば、約65時間)継続してよい。その後、混合物を、室温でのインキュベーション(例えば、1時間)のために捕捉プレートに移す。次いで溶液を除去し、プレートを、0.1%のポリソルベート20(TWEEN−20(登録商標))を含むPBSで8回洗浄する。プレートが乾燥したら、150μl/ウェルの発光物質(MICROSCINT−20(商標);Packard)を添加し、プレートをTOPCOUNT(商標)ガンマカウンター(Packard)上で10分間計数する。最大結合の20%以下となる各Fabの濃度を、競合結合アッセイで使用するために選択する。
別の実施形態によれば、Kdは、BIACORE(登録商標)表面プラズモン共鳴アッセイを使用して測定される。例えば、BIACORE(登録商標)−2000またはBIACORE(登録商標)−3000(BIAcore,Inc.、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)を使用するアッセイを、25℃で固定化抗原CM5チップを用いて約10応答単位(RU)で実施する。一実施形態では、カルボキシメチル化デキストランバイオセンサーチップ(CM5、BIACORE,Inc.)を、供給業者の説明書に従って、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)及びN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)で活性化する。抗原を、10mMの酢酸ナトリウム(pH4.8)で5μg/ml(約0.2μM)まで希釈した後に、結合したタンパク質の応答単位(RU)がおよそ10になるように5μl/分の流速で注入する。抗原の注入後、1Mのエタノールアミンを注入して未反応基をブロックする。速度論的測定のために、Fabの2倍の段階希釈物(0.78nM〜500nM)を25℃で、およそ25μl/分の流速で0.05%のポリソルベート20(TWEEN−20(商標))界面活性剤を含むPBS(PBST)に注入する。結合速度(kon)及び解離速度(koff)は、単純1対1ラングミュア結合モデル(BIACORE(登録商標)評価ソフトウェアバージョン3.2)を使用して、結合及び解離センサーグラムを同時にフィッティングすることにより算出する。平衡解離定数(Kd)を、koff/kon比として算出する。例えば、Chen et al.,J.Mol.Biol.293:865−881(1999)を参照のこと。上記の表面プラズモン共鳴アッセイによる結合速度定数が106M−1 s−1を超える場合には、結合速度定数は、分光計、例えばストップフロー法を備えた分光光度計(Aviv Instruments)または攪拌キュベットを備えた8000シリーズSLM−AMINCO(商標)分光光度計(ThermoSpectronic)などで測定する場合、PBS(pH7.2)中20nMの抗抗原抗体(Fab型)の蛍光発光強度(励起=295nm;発光=340nm、16nmバンドパス)の増加または減少を、抗原の濃度を上げながら25℃で測定する蛍光消光技術を使用することにより決定することができる。
2.抗体断片
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、抗体断片である。抗体断片としては、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2、Fv、及びscFv断片、ならびに以下に記載されるその他の断片が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の抗体断片の概説については、Hudson et al.Nat.Med.9:129−134(2003)を参照のこと。scFv断片の概説については、例えば、Pluckthun,in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,(Springer−Verlag,New York),pp.269−315(1994)を参照し、またWO93/16185ならびに米国特許第5,571,894号及び同第5,587,458号も参照のこと。サルベージ受容体結合エピトープ残基を含み、増加したインビボ半減期を有するFab及びF(ab’)2断片の考察については、米国特許第5,869,046号を参照のこと。
ダイアボディは、二価または二重特異性であり得る2つの抗原結合部位を有する抗体断片である。例えば、EP404,097;WO1993/01161;Hudson et al.,Nat.Med.9:129−134(2003);及びHollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448(1993)を参照のこと。トリアボディ及びテトラボディはまた、Hudson et al.,Nat Med.9:129−134(2003)にも記載されている。
単一ドメイン抗体は、抗体の重鎖可変ドメインの全てもしくは一部または軽鎖可変ドメインの全てもしくは一部を含む抗体断片である。ある特定の実施形態では、単一ドメイン抗体は、ヒト単一ドメイン抗体である(Domantis,Inc.、ウォルサム、マサチューセッツ州;例えば、米国特許第6,248,516(B1)号を参照のこと)。
抗体断片は、本明細書に記載されるような、インタクトな抗体のタンパク質分解消化、ならびに組換え宿主細胞(例えば、E.coliまたはファージ)による産生が挙げられるが、これらに限定されない様々な技術によって作製され得る。
3.キメラ抗体及びヒト化抗体
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、キメラ抗体である。ある特定のキメラ抗体は、例えば、米国特許第4,816,567号;及びMorrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851−6855(1984)に記載されている。一例では、キメラ抗体は、非ヒト可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、または非ヒト霊長類、例えばサルなどに由来する可変領域)及びヒト定常領域を含む。さらなる例では、キメラ抗体は、クラスまたはサブクラスが親抗体のものから変化した「クラススイッチ」抗体である。キメラ抗体は、それらの抗原結合断片を含む。
ある特定の実施形態では、キメラ抗体は、ヒト化抗体である。典型的には、非ヒト抗体は、親非ヒト抗体の特異性及び親和性を保持しながら、ヒトに対する免疫原性を減少させるようにヒト化される。一般に、ヒト化抗体は、HVR、例えばCDR(またはそれらの一部)が非ヒト抗体に由来し、かつFR(またはそれらの一部)がヒト抗体配列に由来する1つまたは複数の可変ドメインを含む。ヒト化抗体はまた、任意選択によりよりヒト定常領域の少なくとも一部を含むだろう。いくつかの実施形態では、ヒト化抗体におけるいくつかのFR残基は、非ヒト抗体(例えば、HVR残基が由来する抗体)由来の対応する残基で置換され、例えば抗体の特異性または親和性を回復または改善する。
ヒト化抗体及びそれらの作製方法は、例えば、Almagro and Fransson,Front.Biosci.13:1619−1633(2008)で概説され、さらに例えば、Riechmann et al.,Nature 332:323−329(1988);Queen et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 86:10029−10033(1989);米国特許第5,821,337号、同第7,527,791号、同第6,982,321号、及び同第7,087,409号;Kashmiri et al.,Methods 36:25−34(2005)(特異性決定領域(SDR)移植について記載);Padlan,Mol.Immunol.28:489−498(1991)(「表面再構成」について記載);Dall’Acqua et al.,Methods 36:43−60(2005)(「FRシャッフリング」について記載);ならびにOsbourn et al.,Methods 36:61−68(2005)及びKlimka et al.,Br.J.Cancer,83:252−260(2000)(FRシャッフリングに対する「誘導選択」手法について記載)に記載されている。
ヒト化に使用されてよいヒトフレームワーク領域としては、「ベストフィット」法(例えば、Sims et al.J.Immunol.151:2296(1993)を参照のこと)を使用して選択されるフレームワーク領域;軽鎖または重鎖可変領域の特定のサブグループにおけるヒト抗体のコンセンサス配列に由来するフレームワーク領域(例えば、Carter et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:4285(1992);及びPresta et al.J.Immunol.,151:2623(1993)を参照のこと);ヒト成熟(体細胞突然変異)フレームワーク領域またはヒト生殖細胞系フレームワーク領域(例えば、Almagro and Fransson,Front.Biosci.13:1619−1633(2008)を参照のこと);及びFRライブラリーのスクリーニングから得られるフレームワーク領域(例えば、Baca et al.,J.Biol.Chem.272:10678−10684(1997)及びRosok et al.,J.Biol.Chem.271:22611−22618(1996)を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定されない。
4.ヒト抗体
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、ヒト抗体である。ヒト抗体は、当該技術分野において既知の様々な技術を使用して産生され得る。ヒト抗体は、一般にvan Dijk and van de Winkel,Curr.Opin.Pharmacol.5:368−74(2001)及びLonberg,Curr.Opin.Immunol.20:450−459(2008)に記載されている。
ヒト抗体は、抗原投与に応答して、インタクトなヒト抗体またはヒト可変領域を有するインタクトな抗体を産生するように改変されたトランスジェニック動物に免疫原を投与することにより調製されてよい。このような動物は典型的に、内因性免疫グロブリン遺伝子座を置換するか、または染色体外に存在するか、または動物の染色体にランダムに組み込まれる、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全てまたは一部を含有する。このようなトランスジェニックマウスでは、内因性免疫グロブリン遺伝子座は一般に、不活性化されている。トランスジェニック動物からヒト抗体を得る方法の概説については、Lonberg,Nat.Biotech.23:1117−1125(2005)を参照のこと。また例えば、XENOMOUSE(商標)技術について記載している米国特許第6,075,181号及び同第6,150,584号;HuMab(登録商標)技術について記載している米国特許第5,770,429号;K−M MOUSE(登録商標)技術について記載している米国特許第7,041,870号、ならびにVELOCIMOUSE(登録商標)技術について記載している米国特許出願公開第2007/0061900号も参照のこと。このような動物によって生成されるインタクトな抗体由来のヒト可変領域は、例えば、異なるヒト定常領域と組み合わせることにより、さらに改変されてよい。
ヒト抗体は、ハイブリドーマベースの方法によっても作製され得る。ヒトモノクローナル抗体の産生のためのヒト骨髄腫及びマウス−ヒトヘテロ骨髄腫細胞株が、記載されている。(例えば、Kozbor J.Immunol.,133:3001(1984);Brodeur et al.,Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications,pp.51−63(Marcel Dekker,Inc.,New York,1987);及びBoerner et al.,J.Immunol.,147:86(1991)を参照のこと。)ヒトB細胞ハイブリドーマ技術によって生成されるヒト抗体はまた、Li et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,103:3557−3562(2006)に記載されている。さらなる方法としては、例えば、米国特許第7,189,826号(ハイブリドーマ細胞株由来のモノクローナルヒトIgM抗体の産生について記載)及びNi,Xiandai Mianyixue,26(4):265−268(2006)(ヒト−ヒトハイブリドーマについて記載)に記載されているものが挙げられる。ヒトハイブリドーマ技術(トリオーマ技術)はまた、Vollmers and Brandlein,Histology and Histopathology,20(3):927−937(2005)及びVollmers and Brandlein,Methods and Findings in Experimental and Clinical Pharmacology,27(3):185−91(2005)に記載されている。
ヒト抗体はまた、ヒト由来のファージディスプレイライブラリーから選択されるFvクローン可変ドメイン配列を単離することにより生成されてよい。次いで、このような可変ドメイン配列は、所望のヒト定常ドメインと組み合わされてよい。抗体ライブラリーからヒト抗体を選択するための技術は、以下に記載される。
5.ライブラリー由来抗体
本発明の抗体は、1つ以上の所望の活性を有する抗体についてコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることにより単離されてよい。例えば、ファージディスプレイライブラリーを生成し、所望の結合特性を有する抗体についてこのようなライブラリーをスクリーニングする様々な方法が、当該技術分野において既知である。このような方法は、例えば、Hoogenboom et al.in Methods in Molecular Biology 178:1−37(O’Brien et al.,ed.,Human Press,Totowa,NJ,2001)で概説され、さらに例えば、the McCafferty et al.,Nature 348:552−554;Clackson et al.,Nature 352:624−628(1991);Marks et al.,J.Mol.Biol.222:581−597(1992);Marks and Bradbury,in Methods in Molecular Biology 248:161−175(Lo,ed.,Human Press,Totowa,NJ,2003);Sidhu et al.,J.Mol.Biol.338(2):299−310(2004);Lee et al.,J.Mol.Biol.340(5):1073−1093(2004);Fellouse,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101(34):12467−12472(2004);及びLee et al.,J.Immunol.Methods 284(1−2):119−132(2004)に記載されている。
ある特定のファージディスプレイ法では、Winter et al.,Ann.Rev.Immunol.,12:433−455(1994)に記載されているように、VH及びVL遺伝子のレパートリーをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により別々にクローニングし、ファージライブラリーにおいてランダムに再結合させて、次いで抗原結合ファージについてスクリーニングすることができる。ファージは典型的に、単鎖Fv(scFv)断片として、またはFab断片としてのいずれかで抗体断片を提示する。免疫化源からのライブラリーは、ハイブリドーマを構築する必要なく、免疫原に対して高親和性抗体を提供する。あるいは、Griffiths et al.,EMBO J,12:725−734(1993)に記載されているように、ナイーブレパートリーを(例えば、ヒトから)クローニングし、一切免疫化することなく、広範な非自己抗原及び自己抗原にも、抗体の単一の供給源を提供することができる。最後に、Hoogenboom and Winter,J.Mol.Biol.,227:381−388(1992)に記載されているように、ナイーブライブラリーはまた、再構成されていないV遺伝子セグメントを幹細胞からクローニングすることにより、かつランダム配列を含有するPCRプライマーを使用して、超可変CDR3領域をコードし、またインビトロで再構成を行うことにより、合成的に作製され得る。ヒト抗体のファージライブラリーについて記載している特許公開としては、例えば、米国特許第5,750,373号、ならびに米国特許公開第2005/0079574号、同第2005/0119455号、同第2005/0266000号、同第2007/0117126号、同第2007/0160598号、同第2007/0237764号、同第2007/0292936号、及び同第2009/0002360号が挙げられる。
ヒト抗体ライブラリーから単離される抗体または抗体断片は、本明細書ではヒト抗体またはヒト抗体断片と考えられる。
6.多重特異性抗体
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、多重特異性抗体、例えば二重特異性抗体である。多重特異性抗体は、少なくとも2つの異なる部位に対して結合特異性を有するモノクローナル抗体である。ある特定の実施形態では、結合特異性の1つはOX40に対するものであり、もう一方は任意のその他の抗原に対するものである。ある特定の実施形態では、二重特異性抗体は、OX40の2つの異なるエピトープに結合してよい。二重特異性抗体はまた、OX40を発現する細胞に対して細胞傷害剤を局在化させるために使用されてよい。二重特異性抗体は、全長抗体または抗体断片として調製され得る。
多重特異性抗体を作製するための技術としては、異なる特異性を有する2つの免疫グロブリン重鎖−軽鎖対の組換え共発現(Milstein and Cuello,Nature 305:537(1983)、WO93/08829、及びTraunecker et al.,EMBO J.10:3655(1991)を参照のこと)、及び「ノブ・イン・ホール(knob−in−hole)」操作(例えば、米国特許第5,731,168号を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定されない。多重特異性抗体はまた、抗体Fcヘテロ二量体分子を作製するために静電的ステアリング効果を操作すること(WO2009/089004A1);2つ以上の抗体または断片を架橋すること(例えば、米国特許第4,676,980号、及びBrennan et al.,Science,229:81(1985)を参照のこと);二重特異性抗体を作製するためにロイシンジッパーを使用すること(例えば、Kostelny et al.,J.Immunol.,148(5):1547−1553(1992)を参照のこと);二重特異性抗体断片を作製するために「ダイアボディ」技術を使用すること(例えば、Hollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:6444−6448(1993)を参照のこと);かつ単鎖Fv(sFv)ダイマーを使用すること(例えば、Gruber et al.,J.Immunol.,152:5368(1994)を参照のこと);また例えば、Tutt et al.J.Immunol.147:60(1991)に記載されているように三重特異性抗体を調製することによって作製されてもよい。
「オクトパス抗体」を含む、3つ以上の機能的抗原結合部位を有する操作された抗体もまた、本明細書に含まれる(例えば、US2006/0025576A1を参照のこと)。
本明細書における抗体または断片としては、OX40ならびに別の異なる抗原に結合する抗原結合部位を含む、「二重作用FAb」または「DAF」も挙げられる(例えば、US2008/0069820を参照のこと)。
7.抗体バリアント
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体のアミノ酸配列バリアントが考慮される。例えば、抗体の結合親和性及び/またはその他の生物学的特性を改善することが望ましい場合がある。抗体のアミノ酸配列バリアントは、抗体をコードするヌクレオチド配列に適切な修飾を導入することにより、またはペプチド合成により調製されてよい。このような修飾としては、例えば、抗体のアミノ酸配列内における残基からの欠失、及び/または該残基への挿入、及び/または該残基の置換が挙げられる。欠失、挿入、及び置換の任意の組み合わせを作製して最終構築物に到達することができるが、ただし、最終構築物は所望の特性、例えば抗原結合を有するものとする。
a)置換、挿入、及び欠失バリアント
ある特定の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸置換を有する抗体バリアントが提供される。置換突然変異誘発の関心対象の部位としては、HVR及びFRが挙げられる。保存的置換を、「好ましい置換」という表題で表Aに示す。より実質的な変化は、「例示的な置換」という表題で表Aにおいて提供され、アミノ酸側鎖のクラスに関してさらに以下に記載される。アミノ酸置換を関心対象の抗体に導入してよく、その生成物を、所望の活性、例えば抗原結合の保持/改善、免疫原性の減少、またはADCCもしくはCDCの改善についてスクリーニングしてよい。
アミノ酸は、共通の側鎖特性によりグループ分けすることができる:
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性の親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響を与える残基:Gly、Pro;
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
非保存的置換は、これらのクラスのうち1つのメンバーを別のクラスと交換することを必要とするだろう。
1種の置換バリアントは、親抗体(例えば、ヒト化抗体またはヒト抗体)の1つまたは複数の超可変領域残基を置換することを含む。一般に、さらなる研究のために選択されて得られたバリアント(複数可)は、親抗体と比較して、ある特定の生物学的特性の改変(例えば、改善)(例えば、親和性の増加、免疫原性の減少)を有することになる、かつ/または親抗体のある特定の生物学的特性を実質的に保持することになる。例示的な置換バリアントは親和性成熟抗体であり、例えば、これは、ファージディスプレイに基づく親和性成熟技術、例えば本明細書に記載されるものなどを使用して簡便に生成されてよい。簡潔に述べると、1つまたは複数のHVR残基を変異させて、バリアント抗体をファージ上に提示させ、特定の生物活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングする。
変更(例えば、置換)は、例えば抗体親和性を改善するためにHVRで行われてよい。このような変更は、HVRの「ホットスポット」、すなわち体細胞成熟プロセスの間に高頻度で突然変異するコドンによりコードされる残基(例えば、Chowdhury,Methods Mol.Biol.207:179−196(2008)を参照のこと)、及び/または抗原と接触する残基で行われてよく、得られたバリアントVHまたはVLを、結合親和性について試験する。二次ライブラリーの構築及び二次ライブラリーからの再選択による親和性成熟は、例えば、Hoogenboom et al.in Methods in Molecular Biology 178:1−37(O’Brien et al.,ed.,Human Press,Totowa,NJ,(2001))に記載されている。親和性成熟のいくつかの実施形態では、様々な方法(例えば、エラープローンPCR、チェーンシャッフリング、またはオリゴヌクレオチド指定突然変異誘発)のいずれかにより、多様性を成熟のために選択される可変遺伝子に導入する。次いで、二次ライブラリーを作製する。次いで、ライブラリーをスクリーニングして、所望の親和性を有する任意の抗体バリアントを同定する。多様性を導入する別の方法にはHVR指向性手法を含み、その手法では、いくつかのHVR残基(例えば、一度に4〜6残基)をランダム化する。抗原結合に関与するHVR残基を、例えばアラニンスキャニング突然変異誘発またはモデリングを使用して特異的に同定してよい。多くの場合、特にCDR−H3及びCDR−L3を標的とする。
ある特定の実施形態では、置換、挿入、または欠失は、このような変更が抗原と結合する抗体の能力を実質的に減少させない限り、1つまたは複数のHVR内に生じてよい。例えば、結合親和性を実質的に減少させない保存的変更(例えば、本明細書で提供されるような保存的置換)が、HVRで行われてよい。このような変更は、例えば、HVRの抗原接触残基以外であってよい。以上で提供されるバリアントVH及びVL配列のある特定の実施形態では、各HVRは不変であるか、または1つ以下、2つ以下、もしくは3つ以下のアミノ酸置換を含有するかのいずれかである。
突然変異誘発のために標的としてよい抗体の残基または領域を同定する有用な方法は、Cunningham and Wells(1989)Science,244:1081−1085で記載されているように「アラニンスキャニング突然変異誘発」と呼ばれている。本方法では、標的残基の残基または群(例えば、arg、asp、his、lys、及びgluなどの荷電残基)を同定して、中性または負荷電アミノ酸(例えば、アラニンまたはポリアラニン)で置換し、抗体と抗原との相互作用が影響を受けるか否かを判定する。さらなる置換を、最初の置換に対して機能的感受性を示すアミノ酸位置に導入してよい。代替として、または追加として、抗体と抗原との間の接触点を同定するための抗原−抗体複合体の結晶構造。このような接触残基及び隣接残基を、置換の候補として標的とすることができるか、または排除することができる。バリアントをスクリーニングして、それらが所望の特性を含有するか否かを判定してよい。
アミノ酸配列挿入としては、1残基〜100以上の残基を含有するポリペプチドの長さの範囲のアミノ末端及び/またはカルボキシル末端融合、ならびに単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿入が挙げられる。末端挿入の例としては、N末端メチオニル残基を有する抗体が挙げられる。抗体分子のその他の挿入バリアントとしては、抗体のN末端またはC末端の、酵素への融合(例えば、ADEPTのための)または抗体の血清半減期を増加させるポリペプチドへの融合が挙げられる。
b)グリコシル化バリアント
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、抗体がグリコシル化される程度を増加または減少させるように変更される。抗体へのグリコシル化部位の追加または欠失は、1つまたは複数のグリコシル化部位が作製または除去されるようにアミノ酸配列を変更することで簡便に行われてよい。
抗体がFc領域を含む場合、それに結合される炭水化物が変更されてよい。哺乳動物細胞によって産生される天然抗体は典型的に、一般にFc領域のCH2ドメインのAsn297にN結合によって結合される、分岐した二分岐オリゴ糖を含む。例えば、Wright et al.TIBTECH 15:26−32(1997)を参照のこと。オリゴ糖としては、様々な炭水化物、例えばマンノース、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、ガラクトース、及びシアル酸、ならびに二分岐オリゴ糖構造の「幹」におけるGlcNAcに結合されるフコースを挙げてよい。いくつかの実施形態では、本発明の抗体におけるオリゴ糖の修飾は、ある特定の改善された特性を有する抗体バリアントを作製するために行われてよい。
一実施形態では、Fc領域に(直接的または間接的に)結合されるフコースを欠いている炭水化物構造を有する抗体バリアントが提供される。例えば、このような抗体中のフコース量は、1%〜80%、1%〜65%、5%〜65%または20%〜40%であってよい。フコース量は、例えばWO2008/077546に記載されているようにMALDI−TOF質量分析法によって測定される場合、Asn297に結合される全ての糖構造(例えば、複合、ハイブリッド及び高マンノース構造)の合計と比較して、Asn297における糖鎖内のフコースの平均量を算出することにより決定される。Asn297は、Fc領域の位置297付近(Fc領域残基のEU番号付け)に位置するアスパラギン残基を指すが、Asn297はまた、抗体の軽微な配列変化に起因して、位置297の上流または下流の±3アミノ酸付近、すなわち位置294〜300の間に位置することができる。このようなフコシル化バリアントは、改善したADCC機能を有する場合がある。例えば、米国特許公開第US2003/0157108号(Presta,L.);同第US2004/0093621号(協和発酵工業株式会社)を参照のこと。「非フコシル化」または「フコース欠損」抗体バリアントに関連する刊行物の例としては、US2003/0157108;WO2000/61739;WO2001/29246;US2003/0115614;US2002/0164328;US2004/0093621;US2004/0132140;US2004/0110704;US2004/0110282;US2004/0109865;WO2003/085119;WO2003/084570;WO2005/035586;WO2005/035778;WO2005/053742;WO2002/031140;Okazaki et al.J.Mol.Biol.336:1239−1249(2004);Yamane−Ohnuki et al.Biotech.Bioeng.87:614(2004)が挙げられる。非フコシル化抗体を産生することができる細胞株の例としては、タンパク質フコシル化を欠いているLec13CHO細胞(Ripka et al.Arch.Biochem.Biophys.249:533−545(1986);米国特許出願第US2003/0157108(A1)号、Presta,L;及びWO2004/056312A1,Adams et al.,特に実施例11)、及びノックアウト細胞株、例えばアルファ−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子、すなわちFUT8ノックアウトCHO細胞(例えば、Yamane−Ohnuki et al.Biotech.Bioeng.87:614(2004);Kanda,Y.et al.,Biotechnol.Bioeng.,94(4):680−688(2006);及びWO2003/085107を参照のこと)などが挙げられる。
抗体バリアントには、例えば、抗体のFc領域に結合される二分岐オリゴ糖が、GlcNAcによって二分される二分オリゴ糖がさらに提供される。このような抗体バリアントは、減少したフコシル化及び/または改善したADCC機能を有する場合がある。このような抗体バリアントの例は、例えば、WO2003/011878(Jean−Mairet et al.);米国特許第6,602,684号(Umana et al.);及びUS2005/0123546(Umana et al.)に記載されている。Fc領域に結合されるオリゴ糖内に少なくとも1つのガラクトース残基を有する抗体バリアントも提供される。このような抗体バリアントは、改善したCDC機能を有する場合がある。このような抗体バリアントは、例えば、WO1997/30087(Patel et al.);WO1998/58964(Raju,S.);及びWO1999/22764(Raju,S.)に記載されている。
c)Fc領域バリアント
ある特定の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸修飾が、本明細書で提供される抗体のFc領域に導入されて、それによりFc領域バリアントを生成してよい。Fc領域バリアントは、1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸修飾(例えば、置換)を含むヒトFc領域配列(例えば、ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 Fc領域)を含んでよい。
ある特定の実施形態では、本発明は、全てではないが、いくつかのエフェクター機能を有する抗体バリアントを考慮し、そのため、これらは、インビボにおける抗体の半減期が重要である一方で、ある特定のエフェクター機能(例えば、補体及びADCCなど)が不要または有害である用途に関して望ましい候補となる。インビトロ及び/またはインビボの細胞傷害性アッセイを実施して、CDC及び/またはADCC活性の減少/枯渇を確認することができる。例えば、Fc受容体(FcR)結合アッセイを実施して、抗体がFcγR結合を欠いている(したがって、ADCC活性を欠いている可能性がある)が、FcRn結合能を保持することを確かめることができる。ADCCを媒介する一次細胞であるNK細胞は、FcγRIIIのみを発現するのに対して、単球はFcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。造血細胞上でのFcR発現は、Ravetch及びKinet,Annu.Rev.Immunol.9:457−492(1991)の464ページの表3にまとめられている。関心対象分子のADCC活性を評価するためのインビトロアッセイの非限定的な例は、米国特許第5,500,362号(例えば、Hellstrom,I.et al.Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 83:7059−7063(1986)を参照のこと)及びHellstrom,I et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 82:1499−1502(1985);第5,821,337号明細書(Bruggemann,M.et al.,J.Exp.Med.166:1351−1361(1987)を参照のこと)に記載されている。あるいは、非放射性アッセイ法を用いてよい(例えば、フローサイトメトリーのためのACTI(商標)非放射性細胞傷害性アッセイ(CellTechnology,Inc.マウンテンビュー、カリフォルニア州);及びCytoTox96(登録商標)非放射性細胞傷害性アッセイ(Promega、マディソン、ウィスコンシン州)を参照のこと)。このようなアッセイに有用なエフェクター細胞としては、末梢血単核細胞(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞が挙げられる。代替として、または追加として、関心対象の分子のADCC活性を、例えば動物モデル、例えばClynes et al.Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 95:652−656(1998)に開示されているものなどにおいて、インビボで評価してよい。C1q結合アッセイを実施して、抗体がC1qと結合することができず、それゆえにCDC活性を欠いていることを確認してもよい。例えば、WO2006/029879及びWO2005/100402におけるC1q及びC3c結合ELISAを参照のこと。補体活性化を評価するために、CDCアッセイを実施してよい(例えば、Gazzano−Santoro et al.,J.Immunol.Methods 202:163(1996);Cragg,M.S.et al.,Blood 101:1045−1052(2003);及びCragg,M.S.and M.J.Glennie,Blood 103:2738−2743(2004)を参照のこと)。FcRn結合及びインビボクリアランス/半減期の決定もまた、当該技術分野において既知の方法を使用して実施することができる(例えば、Petkova,S.B.et al.,Int’l.Immunol.18(12):1759−1769(2006)を参照のこと)。
減少したエフェクター機能を有する抗体としては、Fc領域残基238、265、269、270、297、327、及び329のうち1つまたは複数の置換を有するもの(米国特許第6,737,056号)が挙げられる。このようなFc変異体としては、残基265及び297のアラニンへの置換を有する、いわゆる「DANA」Fc変異体(米国特許第7,332,581号)を含む、アミノ酸位置265、269、270、297及び327の2つ以上に置換を有するFc変異体が挙げられる。
FcRに対して改善または減少した結合性を有するある特定の抗体バリアントが記載されている。(例えば、米国特許第6,737,056号;WO2004/056312、及びShields et al.,J.Biol.Chem.9(2):6591−6604(2001)を参照のこと。)
ある特定の実施形態では、抗体バリアントは、ADCCを改善する1つまたは複数のアミノ酸置換、例えばFc領域の位置298、333、及び/または334(残基のEU番号付け)に置換を有するFc領域を含む。
いくつかの実施形態では、例えば、米国特許第6,194,551号、WO99/51642、及びIdusogie et al.J.Immunol.164:4178−4184(2000)に記載されているように、変更された(すなわち、改善または減少したいずれかの)C1q結合及び/または補体依存性細胞傷害(CDC)をもたらす変更が、Fc領域で行われる。
増加した半減期を有し、胎児への母体IgGの移動(Guyer et al.,J.Immunol.117:587(1976)及びKim et al.,J.Immunol.24:249(1994))に関与する新生児Fc受容体(FcRn)への改善した結合性を有する抗体が、US2005/0014934A1(Hinton et al.)に記載されている。これらの抗体は、その中にFc領域とFcRnとの結合を改善する1つまたは複数の置換を有するFc領域を含む。このようなFcバリアントとしては、Fc領域残基:238、256、265、272、286、303、305、307、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、413、424または434のうち1つまたは複数での置換、例えば、Fc領域残基434の置換(米国特許第7,371,826号)を有するものが挙げられる。
Fc領域バリアントのその他の例に関しては、Duncan&Winter,Nature 322:738−40(1988);米国特許第5,648,260号;米国特許第5,624,821号;及びWO94/29351も参照のこと。
d)システイン操作抗体バリアント
ある特定の実施形態では、抗体の1つまたは複数の残基がシステイン残基で置換されるシステイン操作抗体、例えば「チオMAb」を作製することが望ましい場合がある。特定の実施形態では、置換される残基は、抗体の到達可能な部位に存在する。それらの残基をシステインで置換することにより、反応性チオール基は、それによって抗体の到達可能な部位に配置され、抗体をその他の部分、例えば薬物部分またはリンカー−薬物部分などと複合化するために使用され、本明細書でさらに記載されるように免疫複合体を作製してよい。ある特定の実施形態では、以下の残基のいずれか1つまたは複数がシステインで置換されてよい:軽鎖のV205(Kabat番号付け);重鎖のA118(EU番号付け);及び重鎖Fc領域のS400(EU番号付け)。システイン操作抗体は、例えば、米国特許第7,521,541号に記載されているように生成されてよい。
e)抗体誘導体
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される抗体は、当該技術分野において既知の、容易に入手可能な追加の非タンパク質部分を含有するようにさらに修飾されてよい。抗体の誘導体化に好適な部分としては、水溶性ポリマーが挙げられるが、これに限定されない。水溶性ポリマーの非限定例としては、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリアミノ酸(ホモポリマーまたはランダムコポリマーのいずれか)、及びデキストランまたはポリ(n−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロプロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)、ポリビニルアルコール、ならびにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは、水中でのその安定性ゆえに製造上の利点を有する場合がある。ポリマーは、任意の分子量のものであってよく、分岐または非分岐であってよい。抗体に結合されるポリマーの数は変動してよく、1超のポリマーが結合される場合、それらは同じまたは異なる分子であり得る。一般に、誘導体化に使用されるポリマーの数及び/または種類は、改善される抗体の特定の特性または機能、抗体誘導体が規定の条件下で療法に使用されるか否かなどを含むがこれらに限定されない考慮に基づいて決定され得る。
別の実施形態では、放射線への曝露により選択的に加熱されてよい、抗体及び非タンパク質部分の複合体が提供される。一実施形態では、非タンパク質部分はカーボンナノチューブである(Kam et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:11600−11605(2005))。放射線は任意の波長のものであってよく、普通の細胞を害することはないが、抗体−非タンパク質部分の近位の細胞が死滅する温度まで非タンパク質部分を加熱する波長を含むが、これらに限定されない。
A.組換え方法及び組成物
抗体は、例えば、米国特許第4,816,567号に記載されているような組換え方法及び組成物を使用して産生されてよい。一実施形態では、本明細書に記載される抗OX40抗体をコードする単離核酸が提供される。このような核酸は、抗体のVLを含むアミノ酸配列及び/または抗体のVHを含むアミノ酸配列(例えば、抗体の軽鎖及び/または重鎖)をコードしてよい。さらなる実施形態では、このような核酸を含む1種または複数種のベクター(例えば、発現ベクター)が提供される。さらなる実施形態では、このような核酸を含む宿主細胞が提供される。このような一実施形態では、宿主細胞は、(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、または(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第1ベクター及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第2ベクターを含む(例えば、これらで形質転換されている)。一実施形態では、宿主細胞は、真核性、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞またはリンパ細胞(例えば、Y0、NS0、Sp20細胞)である。一実施形態では、抗OX40抗体を作製する方法が提供され、本方法は、以上で提供されるように抗体の発現に好適な条件下で抗体をコードする核酸を含む宿主細胞を培養すること、及び任意選択で宿主細胞(または宿主細胞培地)から抗体を回収することを含む。
抗OX40抗体の組換え産生のために、例えば、以上に記載されているような抗体をコードする核酸を単離し、さらなるクローニング及び/または宿主細胞内での発現のために1種または複数のベクターに挿入する。このような核酸は、従来の手順を使用して(例えば、抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に単離かつ配列決定されてよい。
抗体をコードするベクターのクローニングまたは発現に好適な宿主細胞としては、本明細書に記載される原核細胞または真核細胞が挙げられる。例えば、抗体は、特にグリコシル化及びFcエフェクター機能が必要ない場合には、細菌内で産生されてよい。細菌内での抗体断片及びポリペプチドの発現については、例えば、米国特許第5,648,237号、第5,789,199号、及び第5,840,523号を参照のこと。(E.coliでの抗体断片の発現について記載している、Charlton,Methods in Molecular Biology,Vol.248(B.K.C.Lo,ed.,Humana Press,Totowa,NJ,2003),pp.245−254も参照のこと。)発現後、抗体は、可溶性画分における細菌細胞ペーストから単離されてよく、さらに精製され得る。
原核生物に加えて、真核微生物、例えば糸状菌または酵母などは、抗体をコードするベクターの好適なクローニング宿主または発現宿主であり、この真核微生物は、グリコシル化経路が「ヒト化」されていて、そのため、部分的または完全にヒトグリコシル化パターンを有する抗体の産生をもたらす真菌及び酵母株を含む。Gerngross,Nat.Biotech.22:1409−1414(2004)、及びLi et al.,Nat.Biotech.24:210−215(2006)を参照のこと。
グリコシル化抗体の発現に好適な宿主細胞はまた、多細胞生物(無脊椎動物及び脊椎動物)にも由来する。無脊椎動物細胞の例としては、植物細胞及び昆虫細胞が挙げられる。多数のバキュロウイルス株が同定されていて、これらは昆虫細胞と組み合わせて、特にSpodoptera frugiperda細胞のトランスフェクションに使用されてよい。
植物細胞培養物を宿主として利用することもできる。例えば、米国特許第5,959,177号、同第6,040,498号、同第6,420,548号、同第7,125,978号、及び同第6,417,429号(トランスジェニック植物における抗体産生のためのPLANTIBODIES(商標)技術について記載)を参照のこと。
脊椎動物細胞を宿主として使用してもよい。例えば、懸濁液中で成長するように適合された哺乳動物細胞株が有用な場合がある。有用な哺乳動物宿主細胞株のその他の例は、SV40により形質転換されたサル腎臓CV1株(COS−7);ヒト胎児腎臓株(293細胞または例えば、Graham et al.,J.Gen Virol.36:59(1977)に記載されるような293細胞);ベビーハムスター腎臓細胞(BHK);マウスセルトリ細胞(例えば、Mather,Biol.Reprod.23:243−251(1980)に記載されるようなTM4細胞);サル腎臓細胞(CV1);アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO−76);ヒト子宮頸癌細胞(HELA);イヌ腎臓細胞(MDCK);バッファローラット肝細胞(BRL3A);ヒト肺細胞(W138);ヒト肝細胞(Hep G2);マウス乳房腫瘍(MMT060562);例えば、Mather et al.,Annals N.Y.Acad.Sci.383:44−68(1982)に記載されるようなTRI細胞;MRC5細胞;及びFS4細胞である。その他の有用な哺乳動物宿主細胞株としては、DHFR−CHO細胞(Urlaub et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4216(1980))を含む、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞;ならびに骨髄腫細胞株、例えばY0、NS0及びSp2/0などが挙げられる。抗体産生に好適なある特定の哺乳動物宿主細胞株の概説については、例えば、Yazaki and Wu,Methods in Molecular Biology,Vol.248(B.K.C.Lo,ed.,Humana Press,Totowa,NJ),pp.255−268(2003)を参照のこと。
B.アッセイ
本明細書で提供される抗OX40抗体は、当該技術分野において既知の様々なアッセイにより同定され、それらの物理的/化学的特性及び/または生物活性についてスクリーニングされるか、または特徴付けられてよい。
1.結合アッセイ及びその他のアッセイ
一態様では、本発明の抗体は、例えば、ELISA、ウェスタンブロットなどの既知の方法により、その抗原結合活性について試験される。OX40結合は、当該技術分野において既知の方法を使用して決定されてよく、例示的な方法が本明細書に開示される。一実施形態では、結合は、ラジオイムノアッセイを使用して測定される。例示的なラジオイムノアッセイは、実施例で例示される。OX40抗体をヨウ化し、一定濃度のヨウ化抗体及び減少濃度の段階希釈した非標識OZ X40抗体を含有する、競合反応混合物を調製する。OX40を発現する細胞(例えば、ヒトOX40で安定してトランスフェクトしたBT474細胞)を、反応混合物に添加する。インキュベーション後、細胞を洗浄し、細胞に結合したOX40抗体から遊離ヨウ化OX40抗体を分離する。結合したヨウ化OX40抗体のレベルを、例えば細胞に関連する放射能を計数することにより決定し、結合親和性を、標準的方法を使用して決定する。別の実施形態では、表面発現OX40(例えば、T細胞サブセット上の)に結合するOX40抗体の能力を、フローサイトメトリーを使用して評価する。末梢血白血球を(例えば、ヒト、カニクイザル、ラットまたはマウスから)得て、細胞を血清でブロックする。標識OX40抗体を段階希釈物に添加し、T細胞も染色して(当該技術分野において既知の方法を使用して)T細胞サブセットを同定する。試料のインキュベーション及び洗浄後、フローサイトメーターを使用して細胞を選別し、当該技術分野において周知の方法を使用してデータを分析する。別の実施形態では、OX40結合を、表面プラズモン共鳴を使用して分析してよい。例示的な表面プラズモン共鳴法は、実施例で例示される。
別の態様では、競合アッセイを使用して、OX40への結合について、本明細書に開示される抗OX40抗体のいずれかと競合する抗体を同定してよいか、またはVEGFへの結合について、本明細書に開示される抗VEGF抗体のいずれかと競合する抗体を同定してよい。ある特定の実施形態では、このような競合抗体は、本明細書に開示される抗OX40抗体のいずれかが結合する同じエピトープ(例えば、線状または構造エピトープ)に結合する。ある特定の実施形態では、このような競合抗体は、本明細書に開示される抗VEGF抗体のいずれかが結合する同じエピトープ(例えば、線状もしくは構造エピトープ、またはA4.6.1エピトープ)に結合する。抗体が結合するエピトープをマッピングする詳細な例示的方法が、Morris(1996)“Epitope Mapping Protocols,”in Methods in Molecular Biology vol.66(Humana Press,Totowa,NJ)に提供されている。競合アッセイは、実施例で例示される。
例示的な競合アッセイでは、固定化OX40またはVEGFを、OX40またはVEGFそれぞれに結合する第1標識抗体(例えば、OX40についてはmab1A7.gr.1もしくはmab3C8.gr5、またはVEGFについてはA4.6.1)及びOX40またはVEGFそれぞれへの結合について、第1抗体と競合するその能力を試験する第2非標識抗体を含む溶液中でインキュベートする。第2抗体は、ハイブリドーマ上清中に存在してよい。対照として、固定化OX40またはVEGFそれぞれを、第1標識抗体を含むが、第2非標識抗体は含まない溶液中でインキュベートする。第1抗体とOX40またはVEGFそれぞれとの結合が可能な条件下でのインキュベーション後、過剰な非結合抗体を除去し、固定化OX40またはVEGFそれぞれに関連する標識の量を測定する。固定化OX40またはVEGFそれぞれに関連する標識の量が、対照試料と比較して試験試料で実質的に減少している場合には、これは、OX40またはVEGFそれぞれへの結合について第2抗体が第1抗体と競合していることを示す。Harlow and Lane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual ch.14(Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,NY)を参照のこと。
2.活性アッセイ
一態様では、アッセイは、生物活性を有するその抗OX40抗体を同定するために提供される。生物活性としては、例えば、OX40と結合すること(例えば、ヒトOX40及び/またはカニクイザルOX40と結合すること)、OX40媒介シグナル伝達を増加させること(例えば、NFkB媒介転写を増加させること)、ヒトOX40を発現する細胞(例えば、T細胞)を枯渇させること、ADCC及び/または食作用によりヒトOX40を発現する細胞を枯渇させること、例えばエフェクターT細胞増殖を増加させることにより、かつ/またはエフェクターT細胞によるサイトカイン産生(例えば、ガンマインターフェロン)を増加させることにより、Tエフェクター細胞機能(例えば、CD4+エフェクターT細胞)を増強すること、例えばメモリーT細胞増殖を増加させることにより、かつ/またはメモリーT細胞によるサイトカイン産生(例えば、ガンマインターフェロン)を増加させることにより、メモリーT細胞機能(例えば、CD4+メモリーT細胞)を増強すること、例えばエフェクターT細胞機能(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能)のTreg抑制を減少させることにより、制御性T細胞機能を阻害すること、ヒトエフェクター細胞と結合することを挙げてよい。インビボ及び/またはインビトロでこのような生物活性を有する抗体もまた提供される。
ある特定の実施形態では、本発明の抗体は、このような生物活性について試験される。
T細胞共刺激は、当該技術分野において既知の方法を使用してアッセイされてよく、例示的な方法が本明細書に開示される。例えば、T細胞(例えば、メモリーT細胞またはエフェクターT細胞)を、末梢血白血球から得てよい(例えば、Ficoll勾配遠心分離を使用してヒト全血から単離される)。メモリーT細胞(例えば、CD4+メモリーT細胞)またはエフェクターT細胞(例えば、CD4+エフェクターT(Teff)細胞)を、当該技術分野において既知の方法を使用してPBMCから単離してよい。例えば、Miltenyi CD4+メモリーT細胞単離キットまたはMiltenyiナイーブCD4+T細胞単離キットを使用してよい。単離したT細胞を、抗原提示細胞(例えば、CD32及びCD80を発現する放射線照射したL細胞)の存在下で培養し、OX40アゴニスト抗体の存在下または不存在下で抗CD3抗体を添加することにより活性化する。T細胞増殖のアゴニストOX40抗体の効果を、当該技術分野において周知の方法を使用して測定してよい。例えば、CellTiter Gloキット(Promega)を使用して、マルチラベルリーダー(Perkin Elmer)上で結果の読み取りを行ってよい。T細胞機能に対するアゴニストOX40抗体の効果を、T細胞により産生されるサイトカインの分析により決定してもよい。一実施形態では、CD4+T細胞によるインターフェロンガンマの産生を、例えば細胞培養上清中のインターフェロンガンマの測定により決定する。インターフェロンガンマを測定する方法は、当該技術分野において周知である。
Treg細胞機能は、当該技術分野において既知の方法を使用してアッセイされてよく、例示的な方法が本明細書に開示される。一例では、エフェクターT細胞増殖を抑制するTregの能力をアッセイする。T細胞を、当該技術分野において既知の方法を使用してヒト全血から単離する(例えば、メモリーT細胞またはナイーブT細胞を単離する)。精製したCD4+ナイーブT細胞を(例えば、CFSEで)標識し、精製したTreg細胞を異なる試薬で標識する。放射線照射した抗原提示細胞(例えば、CD32及びCD80を発現するL細胞)を、標識した精製ナイーブCD4+T細胞及び精製Tregと共培養する。共培養物を、抗CD3抗体を使用して活性化し、アゴニストOX40抗体の存在下または不存在下で試験する。好適な時間(例えば、6日間の共培養)後、CD4+ナイーブT細胞増殖のレベルについて、FACS分析を使用し、色素希釈により減少した標識染色(例えば、減少したCFSE標識染色)で経過を追う。
OX40シグナル伝達は、当該技術分野において周知の方法を使用してアッセイされてよく、例示的な方法が本明細書に開示される。一実施形態では、ヒトOX40、及びレポーター遺伝子(例えば、ベータルシフェラーゼ)に融合するNFkBプロモーターを含むレポーター遺伝子を発現する、トランスジェニック細胞を生成する。細胞へのOX40アゴニスト抗体の添加は、NFkB転写の増加をもたらし、この増加をレポーター遺伝子のアッセイを使用して検出する。
食作用は、例えば単球由来マクロファージ、またはU937細胞(成熟マクロファージの形態及び特性を有するヒト組織球性リンパ腫細胞株)を使用することによりアッセイされてよい。OX40発現細胞を、抗OX40アゴニスト抗体の存在下または不存在下で、単球由来マクロファージまたはU937細胞に添加する。好適な期間での細胞の培養後、食作用のパーセンテージを、1)マクロファージまたはU937細胞及び2)OX40発現細胞のマーカーのために二重染色した細胞のパーセンテージを検査し、これをOX40発現細胞のマーカー(例えば、GFP)を示す細胞の総数で割ることにより決定する。分析は、フローサイトメトリーにより行われてよい。別の実施形態では、分析は、蛍光顕微鏡分析により行われてよい。
ADCCは、例えば当該技術分野において周知の方法を使用してアッセイされてよい。例示的な方法は定義の節に記載され、例示的なアッセイは実施例で開示される。いくつかの実施形態では、OX40のレベルをADCCアッセイでの試験に使用するOX40発現細胞上で特徴付ける。細胞を、検出可能な標識抗OX40抗体(例えば、PE標識)で染色し、次いでフローサイトメトリーを使用して蛍光レベルを決定して、中央蛍光強度(MFI)として結果を提示してよい。別の実施形態では、ADCCをCellTiter Gloアッセイキットにより分析してよく、細胞生存/細胞傷害を化学発光により決定してよい。
FcγRIA、FcγRIIA、FcγRIIB、及びFcγRIIIAの2つのアロタイプ(F158及びV158)に対する様々な抗体の結合親和性を、各々の組換えFcγ受容体を使用して、ELISAに基づくリガンド結合アッセイで測定してよい。精製したヒトFcγ受容体を、C末端でGly/6xHis/グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)ポリペプチドタグに連結する受容体γ鎖の細胞外ドメインを含有する融合タンパク質として発現する。それらのヒトFcγ受容体に対する抗体の結合親和性を、以下の通りにアッセイする。低親和性受容体、すなわちFcγRIIA(CD32A)、FcγRIIB(CD32B)、ならびにFcγRIIIA(CD16)の2つのアロタイプ、すなわちF−158及びV−158については、抗体を、おおよそ1:3の抗体:架橋F(ab’)2のモル比で、ヤギ抗ヒトカッパ鎖のF(ab’)2断片(ICN Biomedical;アーバイン、カリフォルニア州)で架橋することにより多量体として試験してよい。プレートを、抗GST抗体(Genentech)でコーティングし、ウシ血清アルブミン(BSA)でブロックする。ELx405(商標)プレートウォッシャー(Biotek Instruments;ウィヌースキー、バーモント州)を用いて、0.05%のTween−20を含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した後、Fcγ受容体を25ng/ウェルでプレートに添加し、室温で1時間インキュベートする。プレートを洗浄した後、試験抗体の段階希釈物を多量体複合体として添加し、プレートを室温で2時間インキュベートした。プレートを洗浄して非結合抗体を除去した後、Fcγ受容体に結合した抗体を、ヤギ抗ヒトF(ab’)2の西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)複合化F(ab’)2断片(Jackson ImmunoResearch Laboratories;ウェストグローブ、ペンシルベニア州)を用い、続いて基質のテトラメチルベンジジン(TMB)(Kirkegaard&Perry Laboratories;ゲーサーズバーグ、メリーランド州)を添加して検出する。試験するFcγ受容体に応じて、プレートを室温で5〜20分間インキュベートし、発色させる。1MのH3PO4で反応を停止し、マイクロプレートリーダー(SpectraMax(登録商標)190、Molecular Devices;サニーベール、カリフォルニア州)を用いて、450nmで吸光度を測定した。用量反応結合曲線を、抗体の濃度に対する抗体希釈物の複製物から平均吸光度値をプロットすることにより生成する。Fcγ受容体への結合から最大反応の50%を検出する(EC50)時の抗体の有効濃度値を、SoftMax Pro(Molecular Devices)を使用し、4パラメータ方程式を用いて結合曲線をフィッティングした後に決定した。
細胞死を誘導する抗体を選択するために、例えばヨウ化プロピジウム(PI)、トリパンブルーまたは7AADの取り込みによって示されるような膜完全性の喪失を、対照と比較して評価してよい。PIの取り込みアッセイを、補体及び免疫エフェクター細胞の不存在下で実施することができる。OX40発現細胞を、培地のみ、または適切なモノクローナル抗体を、例えば約10μg/mlで含有する培地を用いてインキュベートする。細胞を、ある期間(例えば、1日または3日間)インキュベートする。各処置後、細胞を洗浄して分注する。いくつかの実施形態では、細胞を、細胞塊を除去するために35mmストレーナーキャップ付き12×75チューブ(チューブ当たり1ml、処置群当たり3チューブ)に分注する。次いで、チューブにPIを入れる(10μg/ml)。試料を、FACSCAN(商標)フローサイトメーター及びFACSCONVERT(商標)CellQuestソフトウェア(Becton Dickinson)を使用して分析してよい。
上記インビトロアッセイのいずれかで使用するための細胞としては、OX40を天然に発現する、またはOX40を発現するように操作されている細胞または細胞株が挙げられる。このような細胞としては、OX40を天然に発現する活性化T細胞、Treg細胞及び活性化メモリーT細胞が挙げられる。このような細胞としては、OX40を発現する細胞株、及び通常はOX40を発現しないが、OX40をコードする核酸でトランスフェクトされている細胞株も挙げられる。上記インビトロアッセイのいずれかで使用するための、本明細書で提供される例示的な細胞株としては、ヒトOX40を発現するトランスジェニックBT474細胞(ヒト乳癌細胞株)が挙げられる。
上記アッセイのいずれも、抗OX40抗体の代わりに、またはそれに加えて、本発明の免疫複合体を使用して実施されてよいと理解される。
上記アッセイのいずれも、抗OX40抗体及び追加の治療剤を使用して実施されてよいと理解される。
抗VEGF抗体を同定するためのアッセイは、当該技術分野において既知である。例えば、抗体親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴に基づくアッセイ(例えば、国際出願公開公報第WO2005/012359号に記載されているようなBIAcoreアッセイなど);酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA);及び競合アッセイ(例えば、RIAのもの)によって決定されてよい。ある特定の実施形態では、本発明の抗VEGF抗体は、VEGF活性を伴う疾患または状態を標的とし、それに干渉する際の治療剤として使用され得る。また、抗体に、例えばその治療上の効力を評価するために、その他の生物活性アッセイを行ってよい。このようなアッセイは当該技術分野において既知であり、標的抗原及び抗体の使用目的によって決定する。例としては、HUVEC阻害アッセイ;腫瘍細胞成長阻害アッセイ(例えば、WO89/06692に記載されているようなもの);抗体依存性細胞傷害(ADCC)及び補体媒介性細胞傷害(CDC)アッセイ(米国特許第5,500,362号);ならびにアゴニスト活性または造血アッセイ(WO95/27062を参照のこと)が挙げられる。
C.免疫複合体
本発明は、1種または複数の細胞傷害剤、例えば、化学療法剤もしくは薬物、成長阻害剤、毒素(例えば、タンパク質毒素、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、またはそれらの断片)、または放射性同位体などと複合化される本明細書の抗OX40抗体を含む、免疫複合体も提供する。
一実施形態では、免疫複合体は、抗体が1種または複数種の薬物と複合化される抗体−薬物複合体(ADC)であり、その薬物としては、メイタンシノイド(米国特許第5,208,020号、同第5,416,064号及び欧州特許第EP0425235(B1)号を参照のこと);アウリスタチン、例えばモノメチルアウリスタチン薬物部分DE及びDF(MMAE及びMMAF)など(米国特許第5,635,483号及び同第5,780,588号、ならびに同第7,498,298号を参照のこと);ドラスタチン;カリケアマイシンまたはその誘導体(米国特許第5,712,374号、同第5,714,586号、同第5,739,116号、同第5,767,285号、同第5,770,701号、同第5,770,710号、同第5,773,001号、及び同第5,877,296号;Hinman et al.,Cancer Res.53:3336−3342(1993);ならびにLode et al.,Cancer Res.58:2925−2928(1998)を参照のこと);アントラサイクリン、例えばダウノマイシンまたはドキソルビシンなど(Kratz et al.,Current Med.Chem.13:477−523(2006);Jeffrey et al.,Bioorganic&Med.Chem.Letters 16:358−362(2006);Torgov et al.,Bioconj.Chem.16:717−721(2005);Nagy et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:829−834(2000);Dubowchik et al.,Bioorg.&Med.Chem.Letters 12:1529−1532(2002);King et al.,J.Med.Chem.45:4336−4343(2002);及び米国特許第6,630,579号明細書を参照のこと);メトトレキサート;ビンデシン;タキサン、例えばドセタキセル、パクリタキセル、ラロタキセル、テセタキセル、及びオルタタキセルなど;トリコテセン;ならびにCC1065が挙げられるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、免疫複合体は、酵素的に活性な毒素またはその断片と複合化される、本明細書に記載されるような抗体を含み、その毒素としては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)からの)外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ−サルシン、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウ(Phytolacca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP−S)、ニガウリ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サボンソウ(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、及びトリコテセンが挙げられるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、免疫複合体は、放射性原子と複合化される、本明細書に記載されるような抗体を含み、放射性複合体を形成する。様々な放射性同位体が、放射性複合体の作製のために利用可能である。例としては、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体が挙げられる。検出のために放射性複合体を使用する場合、放射性複合体はシンチグラフィー研究のための放射性原子、例えばtc99mもしくはI123、または核磁気共鳴(NMR)画像法(磁気共鳴画像法、mriとしても知られる)のためのスピン標識、例えば、再びヨウ素−123、ヨウ素−131、インジウム−111、フッ素−19、炭素−13、窒素−15、酸素−17、ガドリニウム、マンガンもしくは鉄などを含んでよい。
抗体と細胞傷害剤との複合体は、様々な二官能性タンパク質カップリング剤、例えばN−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、スクシンイミジル−4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(ジメチルアジピミダートHClなど)、活性エステル(スベリン酸ジスクシンイミジルなど)、アルデヒド(グルタルアルデヒドなど)、ビス−アジド化合物(ビス(p−アジドベンゾイル)ヘキサンジアミンなど)、ビス−ジアゾニウム誘導体(ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミンなど)、ジイソシアネート(トルエン2,6−ジイソシアネートなど)、及びビス活性フッ素化合物(1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼンなど)などを使用して作製されてよい。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta et al.,Science 238:1098(1987)に記載されているように調製され得る。炭素−14標識1−イソチオシアナトベンジル−3−メチルジエチレントリアミン五酢酸(MX−DTPA)は、放射性ヌクレオチドと抗体との複合化のための例示的なキレート剤である。WO94/11026を参照のこと。リンカーは、細胞中で細胞傷害性薬物の放出を促進する「切断可能なリンカー」であってよい。例えば、酸不安定性リンカー、ペプチダーゼ感受性リンカー、光解離性リンカー、ジメチルリンカーまたはジスルフィド含有リンカー(Chari et al.,Cancer Res.52:127−131(1992);米国特許第5,208,020号)が使用されてよい。
本明細書における免疫複合体またはADCは、架橋試薬で調製されるこのような複合体を明示的に考慮するが、これらに限定されず、その試薬としては、市販されている(例えば、Pierce Biotechnology,Inc.、ロックフォード、イリノイ州、米国の)BMPS、EMCS、GMBS、HBVS、LC−SMCC、MBS、MPBH、SBAP、SIA、SIAB、SMCC、SMPB、SMPH、スルホ−EMCS、スルホ−GMBS、スルホ−KMUS、スルホ−MBS、スルホ−SIAB、スルホ−SMCC、及びスルホ−SMPB、ならびにSVSB(スクシンイミジル−(4−ビニルスルホン)ベンゾエート)が挙げられるが、これらに限定されない。
IV.処置の方法
本開示のある特定の態様は、個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させる方法であって、個体に有効量の本明細書に記載される抗血管新生剤及び本明細書に記載されるOX40結合アゴニストを投与することを含む方法に関する。例えば、本明細書で提供される抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)及びOX40結合アゴニスト(例えば、抗ヒトOX40抗体)のいずれも、治療方法に使用されてよい。いくつかの実施形態では、個体は癌を有する、または癌と診断されている。いくつかの実施形態では、処置は、処置の中止後に個体において持続応答をもたらす。いくつかの実施形態では、個体はヒトである。
いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニストは、抗血管新生剤の前に、抗血管新生剤と同時に、または抗血管新生剤の後に投与される。
抗血管新生剤(例えば、VEGFアンタゴニスト、例えばベバシズマブのような抗VEGF抗体など)及びOX40結合アゴニストで処置され得る様々な癌型の例は、以上に記載されている。好ましい癌型としては、婦人科癌(例えば、卵巣癌、腹膜癌、卵管癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、膣癌、及び外陰癌)が挙げられる。追加の癌としては、上皮性卵巣癌、卵管癌、原発性腹膜癌、扁平上皮細胞癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺の腺癌、及び肺の扁平上皮癌を含む)、腹膜の癌、肝細胞癌、胃癌または胃の癌(胃腸癌を含む)、膵臓癌、膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌(白金感受性及び白金抵抗性卵巣癌を含む)、肝臓癌、膀胱癌、肝癌、神経芽細胞腫、黒色腫、乳癌、結腸癌、結腸直腸癌、卵管癌腫、腹膜癌腫、子宮内膜癌腫または子宮癌腫、唾液腺癌腫、腎癌または腎臓癌、肝臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、軟部肉腫、カポジ肉腫、カルチノイド癌腫、中皮腫、多発性骨髄腫、肝臓癌腫及び様々な種類の頭頸部癌、ならびにB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度のびまん性NHL;高悪性度の免疫芽球性NHL;高悪性度のリンパ芽球性NHL;高悪性度の小型非切れ込み核細胞性NHL;巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症を含む);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病;及び移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、ならびに母斑症、浮腫(脳腫瘍と関連するものなど)、及びメイグス症候群と関連する異常な血管増殖が挙げられる。様々な実施形態では、処置される癌は、進行性、難治性、再発性、化学療法抵抗性、及び/または白金抵抗性癌である。
いくつかの実施形態では、癌の例としては、B細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度のびまん性NHL;高悪性度の免疫芽球性NHL;高悪性度のリンパ芽球性NHL;高悪性度の小型非切れ込み核細胞性NHL;巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症を含む);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病;及び移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、ならびに母斑症、浮腫(脳腫瘍と関連するものなど)、B細胞増殖性障害、及びメイグス症候群と関連する異常な血管増殖がさらに挙げられるが、これらに限定されない。より具体的な例としては、再発性または難治性NHL、前線低悪性度NHL、III/IV期NHL、化学療法抵抗性NHL、前駆Bリンパ芽球性白血病及び/またはリンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、B細胞慢性リンパ性白血病及び/または前リンパ球性白血病及び/または小リンパ球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性リンパ腫、免疫細胞腫及び/またはリンパ形質細胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、節外性辺縁帯−MALTリンパ腫、節性辺縁帯リンパ腫、有毛細胞白血病、形質細胞腫及び/または形質細胞性骨髄腫、低悪性度/濾胞性リンパ腫、中悪性度/濾胞性NHL、マントル細胞リンパ腫、濾胞中心リンパ腫(濾胞性)、中悪性度のびまん性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、侵攻性NHL(侵攻性前線NHL及び侵攻性再発性NHLを含む)、自己幹細胞移植後に再発する、またはそれが無効なNHL、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、高悪性度の免疫芽球性NHL、高悪性度のリンパ芽球性NHL、高悪性度の小型非切れ込み核細胞性NHL、巨大病変NHL、バーキットリンパ腫、前駆(末梢性)大顆粒リンパ球性白血病、菌状息肉腫及び/またはセザリー症候群、皮(皮膚)リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、血管中心性リンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、癌の例としてはB細胞増殖性障害がさらに挙げられるが、これに限定されず、この障害としては、リンパ腫(例えば、B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL))及びリンパ性白血病がさらに挙げられるが、これらに限定されない。このようなリンパ腫及びリンパ性白血病としては、例えば、a)濾胞性リンパ腫、b)小型非切れ込み核細胞性リンパ腫/バーキットリンパ腫(風土性バーキットリンパ腫、散発性バーキットリンパ腫及び非バーキットリンパ腫を含む)、c)辺縁帯リンパ腫(節外性辺縁帯B細胞リンパ腫(粘膜関連リンパ組織リンパ腫、すなわちMALT)、節性辺縁帯B細胞リンパ腫及び脾臓辺縁帯リンパ腫を含む)、d)マントル細胞リンパ腫(MCL)、e)大細胞型リンパ腫(B細胞びまん性大細胞型リンパ腫(DLCL)、びまん性混合細胞型リンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、血管中心性リンパ腫−肺B細胞リンパ腫を含む)、f)有毛細胞白血病、g)リンパ球性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、h)急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、B細胞前リンパ性白血病、i)形質細胞腫瘍、形質細胞性骨髄腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、及び/またはj)ホジキン病が挙げられる。
本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、癌はB細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、B細胞増殖性障害は、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、侵攻性NHL、再発性侵攻性NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、有毛細胞白血病(HCL)、急性リンパ性白血病(ALL)、またはマントル細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、B細胞増殖性障害は、NHL、例えば無痛性NHL及び/または侵攻性NHLなどである。いくつかの実施形態では、B細胞増殖性障害は、無痛性濾胞性リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
いくつかの実施形態では、抗血管新生剤及び/またはOX40結合アゴニストは、静脈内に、筋肉内に、皮下に、脳脊髄内に、局所的に、経口的に、経皮的に、腹腔内に、眼窩内に、移植によって、吸入によって、髄腔内に、脳室内に、関節内に、滑液嚢内に、または鼻腔内に投与される。VEGFアンタゴニスト及び/またはOX40結合アゴニスト(例えば、ベバシズマブなどの抗VEGF抗体)は、任意選択により1種または複数種の化学療法剤(例えば、カルボプラチン及び/またはパクリタキセル)と組み合わせて、既知の方法、例えば静脈内投与、例えばボーラスとしてのもの、または筋肉内、腹腔内、脳脊髄内、皮下、関節内、滑液嚢内、髄腔内、経口、局所、もしくは吸入経路による、ある期間にわたる持続注入によるものなどに従ってヒト患者に投与される。抗体の静脈内投与が好ましい。
本明細書に記載されるような抗OX40抗体及び/または抗血管新生剤の医薬製剤は、所望の純度を有するこのような抗体またはその他の薬剤と、1種または複数の任意選択の薬学的に許容される担体(Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980))とを混合することにより、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で調製される。薬学的に許容される担体は一般に、用いられる投与量及び濃度ではレシピエントにとって非毒性であり、この担体としては、緩衝液、例えばリン酸塩、クエン酸塩、及びその他の有機酸など;アスコルビン酸及びメチオニンを含む酸化防止剤;防腐剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えばメチルまたはプロピルパラベンなど;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾールなど);低分子量(約10残基未満の)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、もしくは免疫グロブリンなど;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドンなど;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、もしくはリジンなど;グルコース、マンノース、もしくはデキストリンを含む単糖類、二糖類、及びその他の炭水化物;キレート剤、例えばEDTAなど;糖、例えばショ糖、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトールなど;塩形成対イオン、例えばナトリウムなど;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);ならびに/または非イオン性界面活性剤、例えばポリエチレングリコール(PEG)などが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書における例示的な薬学的に許容される担体としては、間質薬物分散剤、例えば可溶性の中性活性ヒアルロニダーゼ糖タンパク質(sHASEGP)など、例えば、ヒト可溶性PH−20ヒアルロニダーゼ糖タンパク質、例えばrHuPH20(HYLENEX(登録商標)、Baxter International,Inc.)などがさらに挙げられる。rHuPH20を含む、ある特定の例示的なsHASEGP及び使用方法は、米国特許公開第2005/0260186号及び第2006/0104968号に記載されている。一態様では、sHASEGPは、1種または複数種の追加のグリコサミノグリカナーゼ、例えばコンドロイチナーゼなどと組み合わされる。
いくつかの実施形態では、「ヒスチジン緩衝液」は、ヒスチジンイオンを含む緩衝液である。ヒスチジン緩衝液の例としては、塩化ヒスチジン、酢酸ヒスチジン、リン酸ヒスチジン、硫酸ヒスチジンが挙げられる。本明細書の実施例で同定された好ましいヒスチジン緩衝液は、酢酸ヒスチジンであることが見出された。好ましい実施形態では、酢酸ヒスチジン緩衝液は、L−ヒスチジン(遊離塩基、固体)を酢酸(液体)で滴定することにより調製される。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液または酢酸ヒスチジン緩衝液は、pH5.0〜6.0であり、いくつかの実施形態では、pH5.3〜5.8である。
いくつかの実施形態では、本明細書における「糖類」は、一般的な組成物(CH2O)n及びその誘導体を含み、単糖類、二糖類、三糖類、多糖類、糖アルコール、還元糖、非還元糖などを含む。本明細書における糖類の例としては、グルコース、ショ糖、トレハロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、デキストラン、グリセリン、デキストラン、エリスリトール、グリセロール、アラビトール、シリトール、ソルビトール、マンニトール、メリビオース、メレジトース、ラフィノース、マンノトリオース、スタキオース、マルトース、ラクツロース、マルツロース、グルシトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルツロースなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、糖類は、非還元性二糖類、例えばトレハロースまたはショ糖などである。
本明細書におけるいくつかの実施形態では、「界面活性剤」は、表面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤を指す。本明細書における界面活性剤の例としては、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20及びポリソルベート80);ポロキサマー(例えば、ポロキサマー188);トリトン(Triton);ドデシル硫酸ナトリウム(SDS);ラウリル硫酸ナトリウム;オクチルグリコシドナトリウム;ラウリル−、ミリスチル−、リノレイル−、またはステアリル−スルホベタイン;ラウリル−、ミリスチル−、リノレイル−またはステアリル−サルコシン;リノレイル−、ミリスチル−、またはセチル−ベタイン;ラウロアミドプロピル−、コカミドプロピル−、リノールアミドプロピル−、ミリスタミドプロピル−、パルミドプロピル−、またはイソステアラミドプロピル−ベタイン(例えば、ラウロアミドプロピル);ミリスタミドプロピル−、パルミドプロピル−、またはイソステアラミドプロピル−ジメチルアミン;ココイルメチルタウリンナトリウム、またはオレイルメチルタウリン二ナトリウム;ならびにMONAQUAT(商標)シリーズ(Mona Industries,Inc.、パターソン、ニュージャージー州);ポリエチルグリコール、ポリプロピルグリコール、ならびにエチレン及びプロピレングリコールのコポリマー(例えば、Pluronic、PF68など)などが挙げられる。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベート20である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベート80である。
例示的な凍結乾燥抗体製剤は、米国特許第6,267,958号に記載されている。水性抗体製剤としては、米国特許第6,171,586号及びWO2006/044908に記載されているものが挙げられ、後者の製剤は酢酸ヒスチジン緩衝液を含む。
本明細書における製剤は、処置される特定の適応症での必要に応じて1種を超える活性成分、好ましくは、互いに悪影響を与えない相補的活性を有する成分を含有してもよい。例えば、追加の医薬(その例は、本明細書で提供される)をさらに提供することが望ましい場合がある。このような活性成分は、好適には意図した目的のために有効な量で組み合わされて存在する。
活性成分は、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子及びナノカプセル)で、またはマクロエマルジョンで、例えばコアセルベーション技術により、または界面重合により調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンマイクロカプセル及びポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセル内に封入されてよい。このような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980)に開示されている。
徐放性調製物が調製されてよい。徐放性調製物の好適な例としては、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、そのマトリックスは成形品、例えばフィルム、またはマイクロカプセルの形態である。
インビボ投与に使用される製剤は、一般に無菌である。無菌性は、例えば滅菌濾過膜に通して濾過することにより、容易に達成することができる。
いくつかの実施形態では、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか;(b)pH5.0〜6.0のヒスチジン緩衝液を含む医薬製剤が、本明細書で提供される。
いくつかの実施形態では、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか;(b)pH5.0〜6.0のヒスチジン緩衝液;(c)糖類;及び(d)界面活性剤を含む医薬製剤が、本明細書で提供される。
製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約10mg/mL〜約100mg/mL(例えば、約15mg/mL、18mg/mL、20mg/mL、60mg/mL、及び75mg/mL)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約20mg/mLの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約50mg/mLの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約60mg/mLの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約70mg/mLの濃度で存在する。
製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、糖類は、約75mM〜約360mM(例えば、約100mM、約120mM、約240mM、約320mM〜約360mM)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約120mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約240mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約320mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は二糖類である。いくつかの実施形態では、二糖類はトレハロースである。いくつかの実施形態では、二糖類はショ糖である。
製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、約1mM〜約50mM(例えば、約1mM〜約25mM)の濃度である。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、約10mMの濃度である。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、約20mMの濃度である。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、約30mMの濃度である。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、酢酸ヒスチジンである。
製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20またはポリソルベート40)、ポロキサマー(例えば、ポロキサマー188);Triton;ドデシル硫酸ナトリウム(SDS);ラウリル硫酸ナトリウム;またはオクチルグリコシドナトリウムである。
製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.005%〜約0.1%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.005%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.02%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.04%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.06%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20である。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート80である。
製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、製剤は、希釈剤(例えば、0.9%のNaCl)で希釈される。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約1mg/mLの濃度で存在する。
特に、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート(ポリソルベート濃度は、約0.005%〜約0.1%である);及び(c)ヒスチジン緩衝液(例えば、pH5.0〜6.0のヒスチジン緩衝液)を含む医薬製剤が、本明細書で提供される。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート(ポリソルベート濃度は、約0.02%〜約0.06%である);(c)ヒスチジン緩衝液(例えば、pH5.0〜6.0のヒスチジン緩衝液);及び糖類(糖類濃度は、約120mM〜約320mMである)を含む。いくつかの実施形態では、糖類はショ糖である。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート(ポリソルベート濃度は、約0.02%〜約0.06%であり、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート40である);(c)酢酸ヒスチジン緩衝液(例えば、pH5.0〜6.0の酢酸ヒスチジン緩衝液);及び約120mM〜約320mMの濃度の糖類(例えば、ショ糖)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート20(ポリソルベート濃度は、約0.02%〜約0.06%である);(c)酢酸ヒスチジン緩衝液(例えば、pH5.0〜6.0の酢酸ヒスチジン緩衝液);及び(d)ショ糖(ショ糖濃度は、約120mM〜約320mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート40(ポリソルベート濃度は、約0.02%〜約0.06%である);(c)酢酸ヒスチジン緩衝液(例えば、pH5.0〜6.0の酢酸ヒスチジン緩衝液);及びショ糖(ショ糖濃度は、約120mM〜約320mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート20(ポリソルベート濃度は、約0.02%である);(c)pH6.0の酢酸ヒスチジン緩衝液;及び(d)ショ糖(ショ糖濃度は、約320mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート20(ポリソルベート濃度は、約0.02%である);(c)pH5.5の酢酸ヒスチジン緩衝液;及び(d)ショ糖(ショ糖濃度は、約240mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート20(ポリソルベート濃度は、約0.04%である);(c)pH6.0の酢酸ヒスチジン緩衝液;及び(d)ショ糖(ショ糖濃度は、約120mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート40(ポリソルベート濃度は、約0.04%である);(c)pH5.0の酢酸ヒスチジン緩衝液;及び(d)ショ糖(ショ糖濃度は、約240mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、(a)本明細書に記載される抗ヒトOX40アゴニスト抗体のいずれか、(b)ポリソルベート40(ポリソルベート濃度は、約0.04%である);(c)pH6.0の酢酸ヒスチジン緩衝液;及び(d)ショ糖(ショ糖濃度は、約120mMである)を含む。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、液体医薬製剤である。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、安定した医薬製剤である。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、安定した液体医薬製剤である。
本明細書に記載される医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、医薬製剤の抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、約10mg/mL〜約100mg/mLの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ヒトOX40アゴニスト抗体の濃度は、約10mg/mL〜50mg/mL、約10mg/mL〜75mg/mL、約25mg/mL〜75mg/mL、約50mg/mL〜100mg/mL、約50mg/mL〜75mg/mL、及び/または約75mg/mL〜100mg/mLのいずれかである。いくつかの実施形態では、ヒトOX40アゴニスト抗体の濃度は、約20mg/mL超、約30mg/mL超、約40mg/mL超、約50mg/mL超、約60mg/mL超、約70mg/mL超、または約100mg/mL超のいずれかである。
医薬製剤は、好ましくはポリソルベートを含む。ポリソルベートは一般に、凝集体形成(振動または輸送時に生じるものなど)を減少させる量で含まれる。ポリソルベートの例としては、ポリソルベート20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、ポリソルベート40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート)、及び/またはポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)である。本明細書に記載される医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、ポリソルベート濃度は、凝集を最小限に抑える、かつ/または長期保存時及び/もしくは投与中(例えば、IVバッグ中での希釈後)に安定性を維持するのに十分なものである。いくつかの実施形態では、ポリソルベート濃度は、約0.005%w/v、約0.02%w/v、約0.04%w/vであり、かつ約0.1%w/v未満である。いくつかの実施形態では、ポリソルベート濃度は、0.01%w/v超かつ約0.1%w/v未満である。いくつかの実施形態では、ポリソルベート濃度は、約0.005%w/v、約0.02%w/v、約0.03%w/v、約0.04%w/v、または約0.05%w/vのいずれかである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.04%w/vの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、約0.02%w/vの濃度で存在する。
医薬製剤は、好ましくは糖類を含む。糖類としては、単糖類、二糖類、三糖類、多糖類、糖アルコール、還元糖、非還元糖などが挙げられる。糖類のさらなる例としては、グルコース、ショ糖、トレハロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、デキストラン、グリセリン、デキストラン、エリスリトール、グリセロール、アラビトール、シリトール、ソルビトール、マンニトール、メリビオース、メレジトース、ラフィノース、マンノトリオース、スタキオース、マルトース、ラクツロース、マルツロース、グルシトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルツロースなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、糖類は二糖類である。いくつかの実施形態では、糖類は、非還元性二糖類である。いくつかの実施形態では、糖類はトレハロースである。
糖類は一般に、凝集体形成を減少させる量で含まれる。本明細書に記載される医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、糖類は、約50mM〜250mM、約75mM〜200mM、約75mM〜150mM、約100mM〜150mM、または約110mM〜130mM、または約100mM〜320mM、または約240mM〜320mM、または約240mM〜400mMのいずれかの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約50mM超、約75mM超、約100mM超、約110mM超、または約115mM超のいずれかの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約100mM、約110mM、約120mM、約130mM、または約140mMのいずれかの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約120mMの濃度で存在する。製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、糖類は、約75mM〜約360mM(例えば、約100mM、約120mM、約240mM、約320mM〜約360mM)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約240mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、糖類は、約320mMの濃度で存在する。
医薬製剤は、好ましくはヒスチジン緩衝液を含む。ヒスチジン緩衝液の例としては、塩化ヒスチジン、コハク酸ヒスチジン、酢酸ヒスチジン、リン酸ヒスチジン、硫酸ヒスチジンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、酢酸ヒスチジンである。本明細書に記載される医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液濃度は、約1mM〜50mM、約1mM〜35mM、約1mM〜25mM、約1mM〜20mM、約7.5mM〜12.5mM、または約5mM〜15mM、約20mM〜30mM、約25mM〜35mMのいずれかである。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液濃度は、約5mM、約7.5mM、約10mM、約12.5mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mMまたは約40mMのいずれかである。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液濃度は、約10mMである。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液濃度は、約20mMである。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液濃度は、約30mMである。いくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液濃度は、約40mMである。本明細書に記載される医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、ヒスチジン緩衝液は、pH5.0〜6.0、例えば、約pH5.0、約pH5.1、約pH5.2、約pH5.3、約pH5.4、約pH5.5、約pH5.6、約pH5.7、約pH5.8、約pH5.9または約pH6.0のいずれかのpHのものである。いくつかの実施形態では、pHは、pH4.9〜pH6.3である。
本明細書における医薬製剤は、処置される特定の適応症での必要に応じて1種を超える活性化合物、好ましくは、互いに悪影響を与えない相補的活性を有する化合物を含有してもよい。このような分子は、好適には意図した目的のために有効な量で組み合わされて存在する。
さらに、バイアル及び本明細書に記載される医薬製剤を含むバイアルを充填する方法が、本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、注射器により刺し通し可能な栓付きのバイアル内部に、好ましくは水性形態で提供される。望ましくは、バイアルは、約2〜8℃、かつ最大30℃で24時間、それを必要とする対象に投与されるまで保存される。バイアルは、例えば15ccのバイアル(例えば、200mgの用量に対して)であってよい。
投与のための医薬製剤は、好ましくは液体製剤(非凍結乾燥)であり、事前に凍結乾燥が行われていない。医薬製剤は凍結乾燥することができるが、凍結乾燥しないことが好ましい。医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、医薬製剤、医薬製剤は、凍結乾燥された医薬製剤である。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、液体製剤である。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、等張化させる量の塩、例えば塩化ナトリウムなどを含有しない。医薬製剤のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、医薬製剤は希釈される。
例示的な凍結乾燥抗体製剤は、米国特許第6,267,958号に記載されている。水性抗体製剤としては、米国特許第6,171,586号及びWO2006/044908に記載されているものが挙げられ、後者の製剤は酢酸ヒスチジン緩衝液を含む。
本明細書における製剤は、処置される特定の適応症での必要に応じて1種を超える活性成分、好ましくは、互いに悪影響を与えない相補的活性を有する成分を含有してもよい。例えば、追加の医薬(その例は、本明細書で提供される)をさらに提供することが望ましい場合がある。このような活性成分は、好適には意図した目的のために有効な量で組み合わされて存在する。
活性成分は、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子及びナノカプセル)で、またはマクロエマルジョンで、例えばコアセルベーション技術により、または界面重合により調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンマイクロカプセル及びポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセル内に封入されてよい。このような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980)に開示されている。
徐放性調製物が調製されてよい。徐放性調製物の好適な例としては、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、そのマトリックスは成形品、例えばフィルム、またはマイクロカプセルの形態である。
インビボ投与に使用される製剤は、一般に無菌である。無菌性は、例えば滅菌濾過膜に通して濾過することにより、容易に達成することができる。
一態様では、医薬として使用するためのOX40結合アゴニスト(例えば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体)及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)が提供される。いくつかの実施形態では、医薬として使用するための抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)が、個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させるために提供され、医薬は、抗血管新生剤及び任意選択の薬学的に許容される担体を含み、処置は、OX40結合アゴニスト及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む組成物と組み合わせた医薬の投与を含む。その他の実施形態では、医薬として使用するためのOX40結合アゴニスト(例えば、抗ヒトOX40アゴニスト抗体)が、個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させるために提供され、医薬は、抗血管新生剤及び任意選択の薬学的に許容される担体を含み、処置は、抗血管新生剤及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む組成物と組み合わせた医薬の投与を含む。いくつかの実施形態では、方法は、有効量の、例えば以下に記載されるような少なくとも1種の追加の治療剤を個体に投与することをさらに含む。
本明細書に記載されるような抗血管新生剤と組み合わされてよい一態様では、(例えば、細胞性免疫応答を上方制御することにより)癌を有する個体における免疫機能を増強するのに使用するための抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、その使用には、個体に有効量の抗ヒトアゴニストOX40抗体を投与することが含まれる。一態様では、癌を有する個体におけるT細胞機能を増強するのに使用するための抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、その使用には、個体に有効量の抗ヒトアゴニストOX40抗体を投与することが含まれる。一態様では、ヒトOX40発現細胞(例えば、OX40発現T細胞、例えばOX40発現Treg)を枯渇させるのに使用するための抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供され、その使用には、個体に有効量の抗ヒトアゴニストOX40抗体を投与することが含まれる。いくつかの実施形態では、枯渇は、ADCCによるものである。いくつかの実施形態では、枯渇は、食作用によるものである。腫瘍免疫を有する個体を処置するための抗ヒトOX40アゴニスト抗体が提供される。
さらなる態様では、本発明は、医薬の製造または調製における抗OX40抗体の使用を実現する。さらなる態様では、本発明は、医薬の製造または調製における抗VEGF抗体の使用を実現する。一実施形態では、医薬は、癌を処置するためのものである。さらなる実施形態では、医薬は、癌を処置する方法に使用するためのものであり、その方法には、癌を有する個体に有効量の医薬を投与することが含まれる。このような一実施形態では、本方法は、有効量の、例えば以下に記載されるような少なくとも1種の追加の治療剤を個体に投与することをさらに含む。
一態様では、医薬は、(例えば、細胞性免疫応答を上方制御することにより)癌を有する個体における免疫機能を増強するのに使用するためのものであり、その使用には、個体に有効量の医薬を投与することが含まれる。一態様では、医薬は、癌を有する個体におけるT細胞機能を増強するのに使用するためのものであり、その使用には、個体に有効量の医薬を投与することが含まれる。いくつかの実施形態では、T細胞の機能不全障害は癌である。一態様では、医薬は、ヒトOX40発現細胞(例えば、OX40を高度に発現する細胞、例えばOX40発現T細胞)を枯渇させるのに使用するためのものであり、その使用には、個体に有効量の医薬を投与することが含まれる。いくつかの実施形態では、枯渇は、ADCCによるものである。いくつかの実施形態では、枯渇は、食作用によるものである。一態様では、医薬は、腫瘍免疫を有する個体を処置するためのものである。
さらなる態様では、本発明は、例えば上記治療方法のいずれかに使用するための、本明細書で提供されるOX40結合アゴニスト(例えば、抗OX40抗体)及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)のいずれかを含む医薬製剤を提供する。一実施形態では、医薬製剤は、本明細書で提供される抗OX40抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)のいずれか、ならびに薬学的に許容される担体を含む。別の実施形態では、医薬製剤は、本明細書で提供される抗OX40抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)のいずれか、ならびに例えば、以下に記載されるような少なくとも1種の追加の治療剤を含む。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、Treg機能を阻害すること(例えば、Tregの抑制機能を阻害すること)、OX40発現細胞(例えば、高レベルのOX40を発現する細胞)を死滅させること、エフェクターT細胞機能を増加させること、かつ/またはメモリーT細胞機能を増加させることにより腫瘍免疫を阻害する。本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、Treg機能を阻害すること(例えば、Tregの抑制機能を阻害すること)、OX40発現細胞(例えば、高レベルのOX40を発現する細胞)を死滅させること、エフェクターT細胞機能を増加させること、かつ/またはメモリーT細胞機能を増加させることにより癌を処置する。本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、Treg機能を阻害すること(例えば、Tregの抑制機能を阻害すること)、OX40発現細胞(例えば、高レベルのOX40を発現する細胞)を死滅させること、エフェクターT細胞機能を増加させること、かつ/またはメモリーT細胞機能を増加させることにより免疫機能を増強する。本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、Treg機能を阻害すること(例えば、Tregの抑制機能を阻害すること)、OX40発現細胞(例えば、高レベルのOX40を発現する細胞)を死滅させること、エフェクターT細胞機能を増加させること、かつ/またはメモリーT細胞機能を増加させることによりT細胞機能を増強する。
本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、枯渇抗ヒトアゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体による処置は、細胞枯渇(例えば、OX40発現細胞の枯渇、例えば高レベルのOX40を発現する細胞の枯渇)をもたらす。いくつかの実施形態では、枯渇は、ADCCによるものである。いくつかの実施形態では、枯渇は、食作用によるものである。
本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、例えば、エフェクターT細胞機能及び/またはメモリーT細胞機能(いくつかの実施形態では、エフェクターT細胞増殖及び/もしくはメモリーT細胞増殖、ならびに/またはサイトカイン分泌)のTreg抑制を阻害することにより、OX40アゴニスト抗体の投与前のTreg機能と比較してTreg機能を阻害する。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体の投与前のエフェクターT細胞増殖と比較して、エフェクターT細胞増殖を増加させる。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体の投与前のメモリーT細胞増殖と比較して、メモリーT細胞増殖を増加させる。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体の投与前のエフェクターT細胞サイトカイン産生と比較して、エフェクターT細胞のサイトカイン産生(例えば、ガンマインターフェロン産生)を増加させる。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体の投与前のメモリーT細胞サイトカイン産生と比較して、メモリーT細胞のサイトカイン産生(例えば、ガンマインターフェロン産生)を増加させる。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体の投与前のCD4+エフェクターT細胞増殖及び/またはCD8+エフェクターT細胞増殖と比較して、CD4+エフェクターT細胞増殖及び/またはCD8+エフェクターT細胞増殖を増加させる。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、OX40アゴニスト抗体の投与前のメモリーT細胞増殖と比較して、メモリーT細胞増殖(例えば、CD4+メモリーT細胞増殖)を増加させる。いくつかの実施形態では、個体のCD4+エフェクターT細胞は、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前の増殖、サイトカイン分泌及び/または細胞溶解活性と比較して、増殖、サイトカイン分泌及び/または細胞溶解活性を増加させる。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、CD4+エフェクターT細胞数が増加する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、CD4+エフェクターT細胞のサイトカイン分泌が上昇する。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、個体のCD8+エフェクターT細胞は、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、増殖、サイトカイン分泌及び/または細胞溶解活性を増加させる。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、CD8+エフェクターT細胞数が増加する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、CD8+エフェクターT細胞のサイトカイン分泌が上昇する。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体はヒトエフェクター細胞と結合し、例えば、ヒトエフェクター細胞により発現されるFcγRと結合する。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、ADCCエフェクター機能を実施する。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、食作用エフェクター機能を実施する。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞への結合を排除する突然変異(例えば、DANAまたはN297G突然変異)を含むバリアントIgG1 Fcポリペプチドを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、天然配列IgG1 Fc部分を含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体と比較して、活性(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能、例えば増殖)が低下している。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞への結合を排除する突然変異(例えば、DANAまたはN297G突然変異)を含むバリアントIgG1 Fcポリペプチドを含む抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、実質的な活性(例えば、CD4+エフェクターT細胞機能、例えば増殖)を有しない。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗体架橋は、抗ヒトOX40アゴニスト抗体機能に必要である。いくつかの実施形態では、機能は、CD4+エフェクターT細胞増殖の刺激である。いくつかの実施形態では、抗体架橋は、固体表面(例えば、細胞培養プレート)上に付着する抗ヒトOX40アゴニスト抗体を提供することにより決定される。いくつかの実施形態では、抗体架橋は、抗体のIgG1 Fc部分に突然変異(例えば、DANAまたはN297S突然変異)を導入して変異体抗体の機能を試験することにより決定される。
本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、個体のメモリーT細胞は、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、増殖及び/またはサイトカイン分泌が増加している。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、メモリーT細胞数が増加する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、メモリーT細胞のサイトカイン分泌(レベル)が上昇する。本方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、個体のTregは、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、エフェクターT細胞機能(例えば、増殖及び/またはサイトカイン分泌)が減少している。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、エフェクターT細胞数が増加する。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、エフェクターT細胞のサイトカイン分泌(レベル)が上昇する。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、腫瘍内(浸潤)CD4+エフェクターT細胞数(例えば、CD4+エフェクターT細胞の総数、または例えば、CD45+細胞中のCD4+細胞のパーセンテージ)が増加する。本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、ガンマインターフェロンを発現する腫瘍内(浸潤)CD4+エフェクターT細胞数(例えば、総ガンマインターフェロン発現CD4+細胞、または例えば、総CD4+細胞中のガンマインターフェロン発現CD4+細胞のパーセンテージ)が増加する。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、腫瘍内(浸潤)CD8+エフェクターT細胞数(例えば、CD8+エフェクターT細胞の総数、または例えば、CD45+細胞中のCD8+のパーセンテージ)が増加する。本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、ガンマインターフェロンを発現する腫瘍内(浸潤)CD8+エフェクターT細胞数(例えば、総CD8+細胞中のガンマインターフェロンを発現するCD8+細胞のパーセンテージ)が増加する。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与前と比較して、腫瘍内(浸潤)Treg数(例えば、Tregの総数、または例えば、CD4+細胞中のFox3p+細胞のパーセンテージ)が減少する。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体の投与は、腫瘍抗原の投与と組み合わされる。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原はタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は核酸を含む。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は腫瘍細胞である。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、癌は、ヒトエフェクター細胞を提示する(例えば、ヒトエフェクター細胞により浸潤される)。ヒトエフェクター細胞を検出する方法は、当該技術分野において周知であり、例えばIHCによるものを含む。いくつかの実施形態では、癌は、高レベルのヒトエフェクター細胞を提示する。いくつかの実施形態では、ヒトエフェクター細胞は、NK細胞、マクロファージ、単球のうちの1つまたは複数である。いくつかの実施形態では、癌は、本明細書に記載される任意の癌である。
本発明の方法のいずれかにおけるいくつかの実施形態では、癌は、FcRを発現する細胞を提示する(例えば、FcRを発現する細胞により浸潤される)。FcRを検出する方法は、当該技術分野において周知であり、例えばIHCによるものを含む。いくつかの実施形態では、癌は、FcRを発現する高レベルの細胞を提示する。いくつかの実施形態では、FcRはFcγRである。いくつかの実施形態では、FcRは、活性化FcγRである。
上記実施形態のいずれかによる「個体」は、好ましくはヒトである。
本発明の抗体は、療法において単独でまたはその他の薬剤と組み合わせたいずれかで使用され得る。例えば、本発明の併用療法(例えば、OX40結合アゴニスト及び抗血管新生剤を含む)は、少なくとも1種の追加の治療剤と同時に投与されてよい。
上記のこのような併用療法は、併用投与(2種以上の治療剤が、同じまたは別個の製剤に含まれる)、及び個別投与(その場合には、本発明の抗体の投与が、追加の1種もしくは複数種の治療剤の投与前に、その投与と同時に、かつ/またはその投与後に行われ得る)を包含する。一実施形態では、抗OX40抗体及び抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)の投与、ならびに追加の治療剤の投与は、互いに約1か月以内、または約1、2もしくは3週間以内、または約1、2、3、4、5、もしくは6日以内に行われる。本発明の抗体はまた、放射線療法と組み合わせて使用され得る。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、化学療法または化学療法剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、放射線療法または放射線療法剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、標的療法または標的治療剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体は、免疫療法または免疫療法剤、例えばモノクローナル抗体と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ、ルカパリブ、ニラパリブ、セディラニブ、BMN673、ベリパリブ)、トラベクテジン、nab−パクリタキセル(アルブミン結合パクリタキセル、ABRAXANE)、トレバナニブ、パゾパニブ、セディラニブ、パルボシクリブ、エベロリムス、フルオロピリミジン(例えば、FOLFOX、FOLFIRI)、IFL、レゴラフェニブ、レオリシン、Alimta、Zykadia、Sutent、Torisel(テムシロリムス)、Inlyta(アキシチニブ、Pfizer)、Afinitor(エベロリムス、Novartis)、Nexavar(ソラフェニブ、Onyx/Bayer)、Votrient、パゾパニブ、アキシチニブ、IMA−901、AGS−003、カボザンチニブ、ビンフルニン、Hsp90阻害剤(例えば、アパトルセン)、Ad−GM−CSF(CT−0070)、テモゾロミド、IL−2、IFNa、ビンブラスチン、Thalomid、ダカルバジン、シクロホスファミド、レナリドミド、アザシチジン、レナリドミド、ボルテゾミブ(VELCADE)、アムルビシン、カルフィルゾミブ、プララトレキサート、及び/またはエンザスタウリンと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、PD−1軸結合アンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。PD−1軸結合アンタゴニストとしては、PD−1結合アンタゴニスト、PD−L1結合アンタゴニスト及びPD−L2結合アンタゴニストが挙げられるが、これらに限定されない。「PD−1」の代替名としては、CD279及びSLEB2が挙げられる。「PD−L1」の代替名としては、B7−H1、B7−4、CD274、及びB7−Hが挙げられる。「PD−L2」の代替名としては、B7−DC、Btdc、及びCD273が挙げられる。いくつかの実施形態では、PD−1、PD−L1、及びPD−L2は、ヒトPD−1、PD−L1及びPD−L2である。いくつかの実施形態では、PD−1結合アンタゴニストは、PD−1とそのリガンド結合パートナーとの結合を阻害する分子である。特定の態様では、PD−1リガンド結合パートナーは、PD−L1及び/またはPD−L2である。別の実施形態では、PD−L1結合アンタゴニストは、PD−L1とその結合パートナーとの結合を阻害する分子である。特定の態様では、PD−L1結合パートナーは、PD−1及び/またはB7−1である。別の実施形態では、PD−L2結合アンタゴニストは、PD−L2とその結合パートナーとの結合を阻害する分子である。特定の態様では、PD−L2結合パートナーは、PD−1である。アンタゴニストは、抗体、その抗原結合断片、イムノアドヘシン、融合タンパク質、またはオリゴペプチドであってよい。いくつかの実施形態では、PD−1結合アンタゴニストは、抗PD−1抗体(例えば、ヒト抗体、ヒト化抗体、またはキメラ抗体)である。いくつかの実施形態では、抗PD−1抗体は、MDX−1106(ニボルマブ、OPDIVO)、Merck3475(MK−3475、ペンブロリズマブ、KEYTRUDA)及びCT−011(ピジリズマブ)から成る群から選択される。いくつかの実施形態では、PD−1結合アンタゴニストは、イムノアドヘシン、例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列のFc領域)に融合するPD−L1またはPD−L2の細胞外またはPD−1結合部分を含むイムノアドヘシンである。いくつかの実施形態では、PD−1結合アンタゴニストは、AMP−224である。いくつかの実施形態では、PD−L1結合アンタゴニストは、抗PD−L1抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD−L1結合アンタゴニストは、YW243.55.S70、MPDL3280A、MEDI4736及びMDX−1105から成る群から選択される。BMS−936559としても知られるMDX−1105は、WO2007/005874に記載されている抗PD−L1抗体である。抗体YW243.55.S70(重鎖及び軽鎖可変領域配列は、それぞれ配列番号20及び21に示す)は、WO2010/077634A1に記載されている抗PD−L1である。MDX−1106−04、ONO−4538、BMS−936558またはニボルマブとしても知られるMDX−1106は、WO2006/121168に記載されている抗PD−1抗体である。MK−3475、SCH−900475またはペンブロリズマブとしても知られるMerck3475は、WO2009/114335に記載されている抗PD−1抗体である。hBAT、hBAT−1またはピジリズマブとしても知られるCT−011は、WO2009/101611に記載されている抗PD−1抗体である。B7−DCIgとしても知られるAMP−224は、WO2010/027827及びWO2011/066342に記載されているPD−L2−Fc融合可溶性受容体である。いくつかの実施形態では、抗PD−1抗体は、MDX−1106である。「MDX−1106」の代替名としては、MDX−1106−04、ONO−4538、BMS−936558またはニボルマブが挙げられる。いくつかの実施形態では、抗PD−1抗体は、ニボルマブ(CAS登録番号:946414−94−4)である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、活性化共刺激分子に対するアゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、活性化共刺激分子としては、CD40、CD226、CD28、GITR、CD137、CD27、HVEM、またはCD127を挙げてよい。いくつかの実施形態では、活性化共刺激分子に対するアゴニストは、CD40、CD226、CD28、OX40、GITR、CD137、CD27、HVEM、またはCD127に結合するアゴニスト抗体である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、阻害共刺激分子に対するアンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、阻害共刺激分子としては、CTLA−4(CD152としても知られる)、PD−1、TIM−3、BTLA、VISTA、LAG−3、B7−H3、B7−H4、IDO、TIGIT、MICA/B、またはアルギナーゼを挙げてよい。いくつかの実施形態では、阻害共刺激分子に対するアンタゴニストは、CTLA−4、PD−1、TIM−3、BTLA、VISTA、LAG−3(例えば、LAG−3−IgG融合タンパク質(IMP321))、B7−H3、B7−H4、IDO、TIGIT、MICA/B、またはアルギナーゼに結合するアンタゴニスト抗体である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CTLA−4(CD152としても知られる)に対するアンタゴニスト、例えばブロッキング抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、イピリムマブ(MDX−010、MDX−101、またはYervoy(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、トレメリムマブ(チシリムマブまたはCP−675,206としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、B7−H3(CD276としても知られる)に対するアンタゴニスト、例えばブロッキング抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、MGA271と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、TGFベータに対するアンタゴニスト、例えばメテリムマブ(CAT−192としても知られる)、フレソリムマブ(GC1008としても知られる)、またはLY2157299と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、キメラ抗原受容体(CAR)を発現するT細胞(例えば、細胞傷害性T細胞またはCTL)の養子移入を含む処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、UCART19と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、WT128zと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、KTE−C19(Kite)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CTL019(Novartis)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ドミナントネガティブTGFベータ受容体、例えばドミナントネガティブTGFベータII型受容体を含むT細胞の養子移入を含む処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、HERCREEMプロトコール(例えば、ClinicalTrials.govの識別子NCT00889954を参照のこと)を含む処置と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD19に対するアンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、MOR00208と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD38に対するアンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ダラツムマブと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD137(TNFRSF9、4−1BB、またはILAとしても知られる)に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ウレルマブ(BMS−663513としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD40に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CP−870893と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、OX40(CD134としても知られる)に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、異なる抗OX40抗体(例えば、AgonOX)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD27に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CDX−1127と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)に対するアンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、1−メチル−D−トリプトファン(1−D−MTとしても知られる)である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD137(TNFRSF9、4−1BB、またはILAとしても知られる)に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ウレルマブ(BMS−663513としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD40に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CP−870893またはRO7009789と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、OX40(CD134としても知られる)に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD27に対するアゴニスト、例えば活性化抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CDX−1127(バルリルマブとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)に対するアンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、1−メチル−D−トリプトファン(1−D−MTとしても知られる)である。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、WO2010/005958(その内容が記録によって本明細書に明示的に組み込まれる)に示されているIDOアンタゴニストである。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、4−({2−[(アミノスルホニル)アミノ]エチル}アミノ)−N−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N’−ヒドロキシ−1,2,5−オキサジアゾール−3−カルボキシイミドアミド(例えば、WO2010/005958の実施例23に記載されているようなもの)である。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、
である。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、INCB24360である。いくつかの実施形態では、IDOアンタゴニストは、インドキシモド(1−メチル−トリプトファンのD異性体)である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗体−薬物複合体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗体−薬物複合体は、メルタンシンまたはモノメチルアウリスタチンE(MMAE)を含む。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗NaPi2b抗体−MMAE複合体(DNIB0600A、RG7599またはリファスツズマブベドチンとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、トラスツズマブエムタンシン(T−DM1、ado−トラスツズマブエムタンシン、またはKADCYLA(登録商標)(Genentech)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗MUC16抗体−MMAE複合体のDMUC5754Aと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗MUC16抗体−MMAE複合体のDMUC4064Aと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、エンドセリンB受容体(EDNBR)を標的とする抗体−薬物複合体、例えばMMAEと複合化された、EDNBRに対する抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、リンパ球抗原6複合体、遺伝子座E(Ly6E)を標的とする抗体−薬物複合体、例えばMMAEと複合化された、Ly6Eに対する抗体(DLYE5953Aとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ポラツズマブベドチンと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD30を標的とする抗体−薬物複合体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ADCETRIS(ブレンツキシマブベドチンとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ポラツズマブベドチンと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、血管新生阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、VEGF、例えばVEGF−Aに対する抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)(Genentech)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、アンジオポエチン2(Ang2としても知られる)に対する抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、MEDI3617と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、VEGFR2に対する抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ラムシルマブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、VEGF受容体融合タンパク質と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、アフリベルセプトと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ziv−アフリベルセプト(VEGF TrapまたはZaltrap(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、VEGF及びAng2に対する二重特異性抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、RG7221(バヌシズマブとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、血管新生阻害剤と組み合わせて、かつPD−1軸結合アンタゴニスト(例えば、抗PD−1抗体などのPD−1結合アンタゴニスト、抗PD−L1抗体などのPD−L1結合アンタゴニスト、及び抗PD−L2抗体などのPD−L2結合アンタゴニスト)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びPD−1軸結合アンタゴニスト(例えば、抗PD−1抗体などのPD−1結合アンタゴニスト、抗PD−L1抗体などのPD−L1結合アンタゴニスト、及び抗PD−L2抗体などのPD−L2結合アンタゴニスト)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びMDX−1106(ニボルマブ、OPDIVO)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びMerck3475(MK−3475、ペンブロリズマブ、KEYTRUDA)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びCT−011(ピジリズマブ)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びYW243.55.S70と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びMPDL3280Aと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びMEDI4736と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベバシズマブ及びMDX−1105と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗腫瘍剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CSF−1R(M−CSFRまたはCD115としても知られる)を標的とする薬剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗CSF−1R抗体(IMC−CS4またはLY3022855としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、抗CSF−1R抗体のRG7155(RO5509554またはエマクツズマブとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、インターフェロン、例えばインターフェロンアルファまたはインターフェロンガンマと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、Roferon−A(組換えインターフェロンアルファ−2aとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GM−CSF(組換えヒト顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、rhuGM−CSF、サルグラモスチム、またはLeukine(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−2(アルデスロイキンまたはProleukin(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−12と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL27と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−15と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ALT−803と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD20を標的とする抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、CD20を標的とする抗体は、オビヌツズマブ(GA101またはGazyva(登録商標)としても知られる)またはリツキシマブである。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GITRを標的とする抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、GITRを標的とする抗体は、TRX518である。いくつかの実施形態では、GITRを標的とする抗体は、MK04166(Merck)である。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、イブルチニブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1(IDH1)及び/またはイソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、AG−120(Agios)と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、オビヌツズマブ及びPD−1軸結合アンタゴニスト(例えば、抗PD−1抗体などのPD−1結合アンタゴニスト、抗PD−L1抗体などのPD−L1結合アンタゴニスト、及び抗PD−L2抗体などのPD−L2結合アンタゴニスト)と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、癌ワクチンと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、癌ワクチンはペプチド癌ワクチンであり、いくつかの実施形態では、個別化ペプチドワクチンである。いくつかの実施形態では、ペプチド癌ワクチンは、多価長ペプチド、多重ペプチド、ペプチドカクテル、ハイブリッドペプチド、またはペプチドパルス樹状細胞ワクチン(例えば、Yamada et al.,Cancer Sci,104:14−21,2013を参照のこと)である。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、アジュバントと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、TLRアゴニスト、例えばポリICLC(Hiltonol(登録商標)としても知られる)、LPS、MPL、またはCpG ODNを含む処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、腫瘍壊死因子(TNF)アルファと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−1と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、HMGB1と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−10アンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−4アンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−13アンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL−17アンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、HVEMアンタゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、例えばICOS−L、またはICOSに対するアゴニスト抗体を投与することにより、ICOSアゴニストを組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CX3CL1を標的とする処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CXCL9を標的とする処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CXCL10を標的とする処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CCL5を標的とする処置と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、LFA−1またはICAM1アゴニストと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、セレクチンアゴニストと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、B−Rafの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ダブラフェニブ(Tafinlar(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、エンコラフェニブ(LGX818)と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、EGFR阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、エルロチニブ(Tarceva(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、EGFR−T790Mの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ゲフィチニブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、アファチニブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、セツキシマブ(Erbitux(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、パニツムマブ(Vectibix(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ロシレチニブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、AZD9291と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、MEK、例えばMEK1(MAP2K1としても知られる)及び/またはMEK2(MAP2K2としても知られる)などの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、コビメチニブ(GDC−0973またはXL−518としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、トラメチニブ(Mekinist(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ビニメチニブと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、B−Rafの阻害剤(例えば、ベムラフェニブまたはダブラフェニブ)ならびにMEK、例えばMEK1及び/またはMEK2の阻害剤(例えば、コビメチニブまたはトラメチニブ)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ERK(例えば、ERK1/2)の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GDC−0994と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、B−Rafの阻害剤、MEKの阻害剤、及びERK1/2の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、EGFRの阻害剤、MEKの阻害剤、及びERK1/2の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、1つまたは複数のMAPキナーゼ経路阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CK127と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、K−Rasの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、c−Metの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、オナルツズマブ(MetMAbとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、AF802(CH5424802またはアレクチニブとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、クリゾチニブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、セリチニブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ブパルリシブ(BKM−120)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ピクチリシブ(GDC−0941としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ブパルリシブ(BKM−120としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ペリホシン(KRX−0401としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)のデルタ選択的阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、イデラリシブ(GS−1101またはCAL−101としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、タセリシブ(GDC−0032としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、BYL−719と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、Aktの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、MK2206と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GSK690693と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、イパタセルチブ(GDC−0068としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、mTORの阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、シロリムス(ラパマイシンとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、テムシロリムス(CCI−779またはTorisel(登録商標)としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、エベロリムス(RAD001としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、リダフォロリムス(AP−23573、MK−8669、またはデフォロリムスとしても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、OSI−027と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、AZD8055と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、INK128と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、二重PI3K/mTOR阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、XL765と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GDC−0980と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、BEZ235(NVP−BEZ235としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、BGT226と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GSK2126458と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、PF−04691502と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、PF−05212384(PKI−587としても知られる)と組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、エストロゲン受容体を選択的に分解する薬剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GDC−0927と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、HER3の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、デュリゴツズマブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、LSD1の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、MDM2の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、BCL2の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ベネトクラックスと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CHK1の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、GDC−0575と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、活性化ヘッジホッグシグナル伝達経路の阻害剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ERIVEDGEと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、放射線療法と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ゲムシタビンと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、nab−パクリタキセル(ABRAXANE)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、トラスツズマブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、TVECと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、IL27と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、シクロホスファミドと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、腫瘍にT細胞を動員する薬剤と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、リリルマブ(IPH2102/BMS−986015)と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、イデラリシブと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD3及びCD20を標的とする抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、REGN1979と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、CD3及びCD19を標的とする抗体と組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、ブリナツモマブと組み合わせて投与されてよい。
いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、腫瘍崩壊性ウイルスと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、カルボプラチン及びnab−パクリタキセルと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、カルボプラチン及びパクリタキセルと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、シスプラチン及びペメトレキセドと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、シスプラチン及びゲムシタビンと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、FOLFOXと組み合わせて投与されてよい。いくつかの実施形態では、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)は、FOLFIRIと組み合わせて投与されてよい。
上記のこのような併用療法は、併用投与(2種以上の治療剤が、同じまたは別個の製剤に含まれる)、及び個別投与(その場合には、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤の投与が、追加の治療剤及び/またはアジュバントの投与前に、その投与と同時に、かつ/またはその投与後に行われ得る)を包含する。抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤はまた、放射線療法と組み合わせて使用され得る。
抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤(及び任意の追加の治療剤)は、非経口、肺内、及び鼻腔内投与、ならびに局所処置で所望される場合、病巣内投与を含む、任意の好適な手段により投与され得る。非経口注入としては、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、または皮下投与が挙げられる。投与が短時間のものか、または長期的なものかに部分的に応じて、投薬は、任意の好適な経路によるもの、例えば注射、例えば静脈内または皮下注射などによるものとすることができる。単回投与または様々な時点にわたる複数回投与、ボーラス投与、及びパルス注入を含むが、これらに限定されない様々な投薬スケジュールが、本明細書で考慮される。
抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び抗血管新生剤は、適切な医療行為に合った様式で製剤化、投薬、かつ投与されることになる。この文脈において考慮すべき要因としては、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与のスケジューリング、及び医師に既知のその他の要因が挙げられる。抗体は、必要ではないが場合により、問題となっている障害の予防または処置に現在使用されている1種または複数種の薬剤を用いて製剤化される。このようなその他の薬剤の有効量は、製剤中に存在する抗体の量、障害または処置の種類、及び上述のその他の要因によって決定する。これらは一般に、本明細書に記載されるのと同じ投与量及び投与経路により、もしくは本明細書に記載される投与量の約1%〜約99%で、または経験的に/臨床的に適切であると判断された任意の投与量及び任意の経路により使用される。さらに、抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)の例示的な投与量は、以下に提供される。
疾患の予防または処置のための、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤の適切な投与量(単独でまたは1種または複数種のその他の追加の治療剤と組み合わせて使用される場合)は、処置される疾患の種類、抗体の種類、疾患の重症度及び経過、抗体が予防目的または治療目的で投与されるのかどうか、以前の療法、患者の病歴及び抗体に対する応答、ならびに主治医の裁量によって決定することになる。抗体は、好適には一度にまたは一連の処置にわたって患者に投与される。疾患の種類及び重症度に応じて、例えば1回または複数回の個別投与によるもの、または持続注入によるものであろうとなかろうと、約1μg/kg〜40mg/kgの抗体が、患者に投与する最初の候補投与量であり得る。ある典型的な1日投与量は、前述の要因に応じて、約1μg/kg〜100mg/kg以上の範囲であり得る。数日間以上にわたる反復投与については、状態に応じて、処置は一般に、疾患症状の望ましい抑制が生じるまで持続されるだろう。このような用量は断続的に、例えば毎週または3週間ごとに(例えば、患者が抗体の約2〜約20回用量、または例えば抗体の約6回用量を受けるように)投与されてよい。最初により高い負荷用量が投与され、続いて1回または複数回のより低い用量が投与されてよい。しかしながら、その他の投与レジメンが役立つ場合がある。この療法の進捗は、従来の技術及びアッセイにより容易にモニターされる。
上記製剤または治療方法のいずれも、抗ヒトOX40アゴニスト抗体及び/または抗血管新生剤の代わりに、またはそれに加えて、本発明の免疫複合体を使用して実施されてよいと理解される。
抗VEGF抗体の例示的な用量は、以下に提供される。当業者であれば、これらの用量は単に例示的なものにすぎず、抗VEGF抗体単独での投薬に基づくものであることを理解するだろう。抗VEGF抗体単独での処置の、本明細書に記載される投薬及び/または投与の実施は、OX40結合アゴニスト処置と組み合わせる場合、当然のことながら修正されてよい。いくつかの実施形態では、OX40結合アゴニストは、抗血管新生剤(例えば、抗VEGF抗体)の前に、抗血管新生剤と同時に、または抗血管新生剤の後に投与される。
癌の予防または処置のための、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)、抗ヒトOX40アゴニスト抗体、及び/または化学療法剤の用量は、以上で定義されるような処置される癌の型、癌の重症度及び経過、抗体が予防目的または治療目的で投与されるのかどうか、以前の療法、患者の病歴及び薬物に対する応答、ならびに主治医の裁量によって決定することになる。一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、ベバシズマブ)は、2週間に1回投与される5mg/kg体重、2週間に1回投与される10mg/kg体重、3週間に1回投与される7.5mg/kg体重、または3週間に1回投与される15mg/kg体重で投与される。
結腸直腸癌の処置のためのベバシズマブに関して、EMEAによる好ましい投与量は、2週間に1回投与される5mg/kg体重もしくは10mg/kg体重または3週間に1回投与される7.5mg/kg体重もしくは15mg/kg体重である。NSCLCの処置について、好ましい投与量は、カルボプラチン及びパクリタキセルと組み合わせた、注入により3週間に1回投与される15mg/kgである。腎細胞癌の処置について、好ましい投与量は、インターフェロンα−2aと共にまたは単独療法として、注入により2週間に1回投与される10mg/kgである。子宮頸癌の処置について、好ましい投与量は、注入により3週間に1回投与される15mg/kgであり、次の化学療法レジメン:パクリタキセル及びシスプラチンまたはパクリタキセル及びトポテカンのうちの1つと組み合わせて投与される。膠芽腫の処置について、好ましい投与量は、注入により2週間に1回投与される10mg/kgである。
一実施形態では、VEGFアンタゴニストの固定用量が投与される。本明細書における治療剤の「固定」または「一定」用量は、患者の体重(WT)または体表面積(BSA)を考慮せずに、ヒト患者に投与される用量を指す。したがって、固定用量または一定用量は、mg/kg用量またはmg/m2用量としてではなく、むしろ治療剤の絶対量として提供される。固定用量は、好適には一度にまたは一連の処置にわたって患者に投与されてよい。固定用量が投与される場合、好ましくはその用量は、阻害剤の約20mg〜約2000mgの範囲内である。例えば、固定用量は、阻害剤(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)のおよそ420mg、およそ525mg、およそ840mg、またはおよそ1050mgであってよい。一連の用量が投与される場合、これらは、例えばおよそ毎週、およそ2週間ごと、およそ3週間ごと、またはおよそ4週間ごとに投与されてよいが、およそ3週間ごとに投与されるのが好ましい。固定用量は、例えば疾患進行、有害事象、または医師により決定されるようなその他の時間まで継続して投与されてよい。例えば、固定用量が、約2、3、または4回〜最大約17回以上投与されてよい。
血管新生阻害剤、例えば抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど、及び/または血管新生阻害剤、例えば抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなどを含む医薬組成物/処置レジメンの、このような処置または医学的介入を必要とする患者への投与は、治療抗体の投与のための当該技術分野において既知の任意の好適な手段によるものであってよい。非限定的な投与経路としては、経口、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、局所、皮内、鼻腔内または気管支内投与(例えば、吸入によって行われる)によるものが挙げられる。本発明の分野において特に好ましいのは、非経口投与、例えば静脈内投与である。VEGFアンタゴニストは、「単一抗腫瘍剤」として投与される場合、癌を処置するために投与される唯一の抗腫瘍剤であり、すなわち別の抗腫瘍剤、例えば化学療法またはOX40結合アゴニストなどと組み合わせて投与されない。
一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)の1回または複数回の負荷用量(複数可)が投与され、続いて1回または複数回の維持用量(複数可)が投与される。本明細書における「負荷」用量は一般に、患者に投与される治療剤の初期用量を含み、その投与後に1回または複数回のその維持用量(複数可)が投与されるものである。一般に、単回負荷用量が投与されるが、本明細書では複数回の負荷用量が考慮される。通常、投与される負荷用量(複数可)の量は、投与される維持用量(複数可)の量を超える、かつ/または負荷用量(複数可)は、維持用量(複数可)よりも高い頻度で投与され、その結果、維持用量(複数可)で達成され得るよりも早く治療剤の所望の定常状態濃度を達成する。本明細書における「維持」用量または「延長」用量は、処置期間にわたって患者に投与される治療剤の1回または複数回の用量を指す。通常、維持用量は、処置間隔をあけて、例えばおよそ毎週、およそ2週間ごと、およそ3週間ごと、またはおよそ4週間ごとに投与される。別の実施形態では、複数回の同じ用量が患者に投与される。本発明の好ましい一実施形態によれば、およそ840mgのVEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)の固定用量(負荷用量)が投与され、続いてアンタゴニストのおよそ420mgの用量(維持用量(複数可))が1回または複数回にわたって投与される。維持用量は、好ましくは約3週間ごとに、合計で少なくとも2回用量、最大17回以上の用量で投与される。
本発明の好ましい別の実施形態によれば、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)のおよそ1050mgの1回または複数回の固定用量が、例えば3週間ごとに投与される。本実施形態によれば、1、2またはそれ以上の回数の固定用量が、例えば最大1年間(17サイクル)、及び所望に応じてそれよりも長く投与される。
別の実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)のおよそ1050mgの固定用量が負荷用量として投与され、続いておよそ525mgの1回または複数回の維持用量(複数可)が投与される。本実施形態によれば、約1、2、またはそれ以上の回数の維持用量が、3週間ごとに患者に投与されてよい。
VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/もしくは抗ヒトOX40アゴニスト抗体または化学療法剤が組み合わされて投与されてよいが、患者は、任意選択により阻害剤(または化学療法剤)と1種または複数種の(追加の)化学療法剤(複数可)との組み合わせにより処置される。本明細書における例示的な化学療法剤としては、ゲムシタビン、カルボプラチン、オキサリプラチン、イリノテカン、フルオロピリミジン(例えば、5−FU)、パクリタキセル(例えば、nab−パクリタキセル)、ドセタキセル、トポテカン、カペシタビン、テモゾロミド、インターフェロン−アルファ、及び/またはリポソーマルドキソルビシン(例えば、PEG化リポソーマルドキソルビシン)が挙げられる。いくつかの実施形態では、化学療法剤のうち少なくとも1種が、カルボプラチンまたはパクリタキセルである。いくつかの実施形態では、化学療法剤のうち少なくとも1種が、カルボプラチンまたはゲムシタビンである。併用投与としては、別個の製剤または単一の医薬製剤を使用した同時投与または並行投与、及び好ましくは両方(または全て)の活性剤が、それらの生物活性を同時に発揮する期間が存在する、任意順序での連続投与が挙げられる。したがって、化学療法剤は、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)の投与前、またはその投与後に投与されてよい。本実施形態では、化学療法剤の少なくとも1回の投与とVEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)の少なくとも1回の投与との間のタイミングは、好ましくはおよそ1か月以下、最も好ましくはおよそ2週間以下である。あるいは、化学療法剤及び阻害剤は、単一の製剤または別個の製剤で並行して患者に投与される。化学療法剤(例えば、カルボプラチン及び/またはパクリタキセル)とVEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)との組み合わせによる処置は、相乗的な治療利益、または相加的治療利益を超える治療利益を患者にもたらす場合がある。
例えば、卵巣癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、白金化合物(例えば、カルボプラチン)、パクリタキセルもしくはドセタキセルなどのタキソール、トポテカン、またはリポソーマルドキソルビシンなどの化学療法剤が挙げられる。
例えば、進行期上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、カルボプラチン、パクリタキセル及び/またはゲムシタビンなどの化学療法剤が挙げられる。
例えば、白金感受性上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、カルボプラチン及びゲムシタビンなどの化学療法剤が挙げられる。
例えば、白金抵抗性再発性上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、パクリタキセル、トポテカン、またはPEG化リポソーマルドキソルビシンなどの化学療法剤が挙げられる。
例えば、乳癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、カペシタビン、及びパクリタキセル(例えば、nab−パクリタキセル)またはドセタキセルなどのタキソールなどの化学療法剤が挙げられる。
例えば、膠芽腫の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、テモゾロミドなどの化学療法剤が挙げられ、任意選択で放射線療法と組み合わされる。
例えば、結腸直腸癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、フルオロピリミジン(例えば、5−FU)、パクリタキセル、シスプラチン、トポテカン、イリノテカン、フルオロピリミジン−オキサリプラチン、フルオロピリミジン−イリノテカン、FOLFOX4(5−FU、ロイコボリン、オキサリプラチン)、及びIFL(イリノテカン、5−FU、ロイコボリン)などの化学療法剤が挙げられる。
例えば、腎細胞癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、インターフェロン−アルファ2aなどの化学療法剤が挙げられる。
例えば、子宮頸癌の療法について、VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)及び/または抗ヒトOX40アゴニスト抗体と組み合わせるのに特に望ましい化学療法剤としては、パクリタキセル、シスプラチン、トポテカン、シスプラチンと組み合わせたパクリタキセル、及びトポテカンと組み合わせたパクリタキセルなどの化学療法剤が挙げられる。
投与される場合、化学療法剤は、通常その既知の投与量で投与されるか、または薬物の複合作用もしくは化学療法剤の投与に起因する負の副作用ゆえに、任意選択により低用量で投与される。このような化学療法剤の調製及び投薬スケジュールは、製造業者の説明書に従って、または当業者により経験的に決定されるように使用されてよい。化学療法剤がパクリタキセルである場合、好ましくは、化学療法剤は、約130mg/m2〜200mg/m2(例えば、およそ175mg/m2)の用量で、例えば3週間に1回、3時間にわたり投与される。化学療法剤がカルボプラチンである場合、好ましくは、化学療法剤は、患者の既存の腎機能または腎機能及び所望の血小板最低値に基づくCalvert式を使用して、カルボプラチンの用量を算出することにより投与される。腎排泄は、カルボプラチンの主な排泄経路である。この投薬式の使用は、体表面積に基づく経験的用量算出と比較して、さもなければ過少投与(上記の平均腎機能を有する患者において)または過剰投与(腎機能障害を有する患者において)のいずれかをもたらす場合がある、処置前の患者の腎機能における変動の補償を可能にする。単剤のカルボプラチンを使用した4〜6mg/mL/分の目標AUCは、事前に処置した患者において最も適切な用量範囲を提供すると考えられる。
VEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)、抗ヒトOX40アゴニスト抗体、及び化学療法剤以外のその他の治療レジメンは、それらと組み合わされてよい。例えば、第2(第3、第4など)の化学療法剤(複数可)が投与されてよく、第2化学療法剤は、代謝拮抗化学療法剤、または代謝拮抗剤ではない化学療法剤である。例えば、第2化学療法剤は、タキサン(パクリタキセルまたはドセタキセルなど)、カペシタビン、または白金系化学療法剤(カルボプラチン、シスプラチン、またはオキサリプラチンなど)、アントラサイクリン(リポソーマルドキソルビシンを含む、ドキソルビシンなど)、トポテカン、ペメトレキセド、ビンカアルカロイド(ビノレルビンなど)、及びTLK286であってよい。異なる化学療法剤の「カクテル」が投与されてよい。
上記の同時投与薬剤のいずれかの好適な投与量は、現在使用されているものであり、薬剤及び阻害剤の複合作用(相乗効果)ゆえに低減されてよい。上記の治療レジメンに加えて、患者は、腫瘍及び/もしくは癌細胞の外科的除去、ならびに/または放射線療法を受けてよい。
VEGFアンタゴニストが抗体(例えば、ベバシズマブ)である場合、好ましくは、投与抗体は、ネイキッド抗体である。投与されるVEGFアンタゴニスト(例えば、抗VEGF抗体、例えばベバシズマブなど)は、細胞傷害剤と複合化されてよい。好ましくは、複合化及び/またはそれが結合する抗原は、細胞により内在化され、複合体が結合する癌細胞の死滅において複合体の治療有効性の増加をもたらす。好ましい実施形態では、細胞傷害剤は、癌細胞中の核酸を標的とするか、またはそれに干渉する。このような細胞傷害剤の例としては、メイタンシノイド、カリケアマイシン、リボヌクレアーゼ、及びDNAエンドヌクレアーゼが挙げられる。
VI.製品またはキット
本発明の別の態様では、上記障害の処置、予防及び/または診断に有用な材料を含有する製品またはキットが提供される。製品またはキットは、容器及び容器上のまたは容器に付随するラベルまたは添付文書を含む。好適な容器としては、例えばボトル、バイアル、注射器、IV輸液バッグなどが挙げられる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成されてよい。容器は、状態の処置、予防及び/または診断に効果的な、単独でまたは別の組成物と組み合わされる組成物を収容し、無菌のアクセスポートを有してよい(例えば容器は、静脈内輸液バッグまたは皮下注射針により刺し通し可能な栓を有するバイアルであってよい)。組成物中の少なくとも1種の活性薬剤が、本発明の抗体である(例えば、本開示の抗ヒトOX40アゴニスト抗体または本開示の抗血管新生抗体、例えば抗VEGF抗体など)。ラベルまたは添付文書は、組成物が好適な状態の処置に使用されることを示している。さらに、製品またはキットは、(a)中に組成物を含有する第1容器(その組成物には本発明の抗体が含まれる);及び(b)中に組成物を含有する第2容器(その組成物には、さらなる細胞傷害剤またはさもなければ治療剤が含まれる)を含んでよい。本発明の本実施形態における製品は、組成物が特定の状態を処置するために使用され得ることを示す添付文書をさらに含んでよい。代替として、または追加として、製品またはキットは、薬学的に許容される緩衝液、例えば注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル液及びデキストロース溶液などを含む第2(または第3)容器をさらに含んでよい。製品またはキットは、その他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、及び注射器を含む、商業的及び使用者の観点から望ましいその他の材料をさらに含んでよい。
いくつかの実施形態では、抗血管新生剤及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む医薬、ならびに個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させるための、OX40結合アゴニスト及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む組成物と組み合わせた医薬の投与についての説明書を含む添付文書を含む、キットが本明細書で提供される。さらに、抗血管新生剤及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む第1医薬、ならびにOX40結合アゴニスト及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む第2医薬を含む、キットが本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、キットは、個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させるための、第1医薬及び第2医薬の投与についての説明書を含む添付文書をさらに含む。さらに、OX40結合アゴニスト及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む医薬、ならびに個体の癌を処置する、またはその進行を遅延させるための、抗血管新生剤及び任意選択の薬学的に許容される担体を含む組成物と組み合わせた医薬の投与についての説明書を含む添付文書を含む、キットが本明細書で提供される。
上記製品のいずれも、抗OX40抗体及び/または抗血管新生剤の代わりに、またはそれに加えて、本発明の免疫複合体を含んでよいことが理解される。
本明細書は、当業者に本発明を実施させるのに十分なものであると考えられる。本明細書で示されるかつ説明されるものに加えて、本発明の様々な修正は、以上の説明から当業者には明らかとなり、添付の特許請求の範囲の範囲内のものとなるであろう。本明細書で引用された全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あらゆる目的のためにその内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、以下の実施例の参照によってより完全に理解されるだろう。しかしながら、それらの実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。本明細書に記載される実施例及び実施形態は例示目的のものにすぎず、それらを考慮した様々な修正または変更は当業者に示唆され、かつ本出願の趣旨及び範囲内ならびに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであると理解されたい。
実施例1:抗VEGF+抗OX40併用処置は、単剤処置よりも高い有効性を示した
癌処置のために異なる様式を組み合わせることは、腫瘍成長に対して有益な効果をもたらす場合がある。以下に記載されるように、抗VEGF処置によって、抗GP120(対照)処置マウスと比較して、腫瘍成長が減少した。抗OX40処置は、単独ではほとんど活性を示さなかった。驚くべきことに、それ自体では抗腫瘍活性がほとんどないにもかかわらず、抗OX40処置は、抗VEGF処置と組み合わせると、単剤投与または抗GP120処置と比較して、腫瘍成長阻害が優れることを実証した。理論に束縛されることを望むものではないが、抗VEGF+抗OX40併用処置で観察された活性の相乗的増強は、抗VEGF処置により誘導された腫瘍内樹状細胞活性化の増加に起因する場合があると仮定する。
本明細書に記載される結果は、抗OX40処置と抗VEGF投与とを順序付けることで、療法が増強される場合があることを示唆する。例えば、理論に束縛されることを望むものではないが、抗VEGFを最初に投与し(それによって樹状細胞活性化を増強して)、続いて抗OX40療法を行うことが、処置薬を同時に投与するよりも効果的となる場合がある。しかしながら、抗VEGF処置の抗血管新生効果が脈管構造を枯渇させ、それによって白血球浸潤を制限する場合がある。したがって、理論に束縛されることを望むものではないが、抗VEGF処置の前に抗OX40を投与することが、より有益な場合がある。
材料及び方法
CT26マウス腫瘍モデル
6週齢メスのBalb/Cマウスの右後側腹部に、1×105のCT26腫瘍細胞を含有する100μlのHBSS+マトリゲル(製造業者の仕様書に従う)を皮下接種した。腫瘍を約2週間成長させた。マウスを、1アーム当たりマウス10匹の、4つの異なる実験アームにグループ分けした。腫瘍体積が100〜300mm3の範囲である、類似した腫瘍体積平均を有する群を選択した。
マウスに、0.1mg/kgの抗OX40またはアイソタイプ対照の抗GP120(陰性対照)を投与した。抗OX40抗体は、クローンOX−86マウスIgG2a(ラット抗マウスOX40アゴニスト抗体のOX−86を、マウスIgG2a骨格上にクローニングすることにより生成した)であった。抗体を1日目に静脈内投与し、続いて0.1mg/kgの同じ抗体を3週間の全処置期間中、1週間に3回腹腔内(i.p.)投与した。これらの同じ処置群に、5mg/kgの抗VEGFA(B20)またはアイソタイプ対照の抗GP120(陰性対照)も1日目から3週間にわたって、1週間に2回i.p.投与した。
抗体を、滅菌PBSを用いて所望の濃度まで希釈し、100または200μlの量で投与した。腫瘍体積を、実験の期間にわたりキャリパーによって定期的に測定した。1)マウスが瀕死の状態になった場合、2)腫瘍が潰瘍化した場合、または3)腫瘍体積が2000mm3を超えた場合、マウスを安楽死させて実験から除外した。
フローサイトメトリー
抗VEGFまたは抗GP120(対照)で処置したマウスから採取したCT26腫瘍で酵素消化を行い、単一細胞の懸濁液を回収した。その後、これらの細胞を、CD45、CD11b、CD11c、F4/80(マクロファージの排除に使用する)、Gr1(好中球及び顆粒球性骨髄細胞の排除に使用する)、MHC−II、OX40L、及びPD−L1に対する抗体のカクテルを使用してフローサイトメトリーのために染色した。Fixable Viability Dye eFluor(登録商標)780を使用して、フローサイトメトリー分析から死細胞を排除した。骨髄樹状細胞を、CD45+CD11b+Gr1−F4/80−CD11c+MHCII+と定義してゲーティングした。非骨髄樹状細胞を、CD45+CD11b−Gr1−F4/80−CD11c+MHCII+と定義してゲーティングした。機能的マーカーであるMHCII、PD−L1、及びOX40Lの発現を、次の抗体:PeCy7複合化抗MHC−II(Biolegend)、BV421複合化抗PD−L1(Biolegend)、及びPE複合化OX−40Lを使用して、フローサイトメトリーの平均蛍光強度によって定量化した。
結果
腫瘍成長に対する抗OX40及び抗VEGFによる併用処置の効果を決定するために、マウスCT26腫瘍モデルを使用した。図1は、アイソタイプ対照を加えた抗VEGF処置が、抗GP120陰性対照投与と比較して、腫瘍成長を阻害したことを示す。対照的に、アイソタイプ対照を加えた抗OX40は、本実験で抗GP120陰性対照投与と比較した場合、腫瘍成長の阻害をもたらすことはなかった。このことは、腫瘍成長阻害が観察された同じ抗体及び実験的腫瘍モデルを利用したその他の実験と矛盾する。理論に束縛されることを望むものではないが、抗OX40処置が本実験で機能しなかった理由は、この群の平均出発腫瘍体積がより大きかったこと、及びCT26腫瘍モデルにおける抗OX40の有効性が、腫瘍サイズ、特に腫瘍が200mm3よりも大きい場合に劇的に影響を受けるということで説明される。CT26腫瘍モデルにおける抗OX40の有効性は、腫瘍サイズから悪影響を受ける場合があると考えられる。図1はまた、抗VEGF及び抗OX40併用処置が、抗VEGFまたは抗OX40単独よりも優れた有効性を示したことを示す。
図2は、個々のマウスの腫瘍体積測定値を提供する。これらのデータは、抗VEGFまたは抗OX40単独よりも、抗VEGF及び抗OX40併用処置の有効性が優れていることをさらに実証する。対照処置を受けたマウスの腫瘍成長と比較して、VEGF処置を受けたマウスは、腫瘍成長が53%阻害された。抗OX40処置単独では、上記対照処置を上回る30%の腫瘍成長をもたらした。対照的に、抗VEGFと抗OX40との併用処置は、対照処置と比較して94%の顕著な腫瘍成長阻害をもたらした。この処置群では、10匹中9匹のマウスが腫瘍静止または退縮を示した。これらの結果は、各単独処置または対照処置と比較して、抗VEGF及び抗OX40併用処置の相乗効果が優れていることを実証する。
次に、腫瘍内樹状細胞活性化に対する抗VEGF処置の効果を、CT26腫瘍モデルで試験した。最初に、図3Aにおいて、腫瘍内骨髄樹状細胞をアッセイした。CD45+CD11b+Gr1−F4/80−CD11c+MHCII+骨髄樹状細胞中で、MHCクラスII、OX40L、及びPD−L1の発現の存在量を、各分子の平均蛍光強度を定量化することにより決定した。抗VEGF処置マウスからの骨髄樹状細胞は、抗GP120(対照)処置マウスからの細胞と比較して、より高度なMHCII(p=0.002)及びOX40L(p=0.003)発現を有することが見出された。T細胞応答の負の制御因子であるPD−L1発現は、2つの群(p=0.81)間で統計的に区別できなかった。これらの結果は、抗VEGFによる処置が、対照処置とは対照的に腫瘍樹状細胞の成熟を促進したことを示唆する。MHCクラスII及びOX40Lの発現を改善することで、樹状細胞が、より効果的に抗原を提示してT細胞を感作することができる。
図3Bは、非骨髄腫瘍内樹状細胞活性化に対する抗VEGF処置の効果を示す。CD45+CD11b−Gr1−F4/80−CD11c+MHCII+非骨髄樹状細胞中で、MHCクラスII、ならびにPD−L1及びOX40Lの発現を、各分子の平均蛍光強度を定量化することにより決定した。骨髄樹状細胞と同様に、非骨髄樹状細胞もまた、抗VEGFで処置した場合、対照処置よりも高いレベルのMHCII(p=0.03)及びOX40L(p=0.002)を有意に発現した。
これらの結果は、抗VEGF処置が腫瘍樹状細胞の機能的表現型を改善することができ、これは抗腫瘍T細胞応答の増強をもたらし得る現象であることを示唆する。したがって、抗VEGF処置と、T細胞を標的とする免疫療法剤(例えば、抗OX40)とを組み合わせることで、抗腫瘍応答を相乗的に増強することができる。