JP2016108360A - イミド系高分子溶液、多孔質イミド系高分子フィルム、およびその製造方法 - Google Patents

イミド系高分子溶液、多孔質イミド系高分子フィルム、およびその製造方法 Download PDF

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【課題】耐熱性に優れ、高気孔率であり、かつ溶媒が残留しにくい多孔質イミド系高分子フィルムを得ることができるイミド系高分子溶液ならびにこの溶液から得られる多孔質イミド系高分子フィルム、およびその製造方法を提供する【解決手段】<1> イミド系高分子と、アルキル尿素類およびグライム類の混合溶媒とからなる溶液であって、前記アルキル尿素類は前記イミド系高分子の良溶媒であり、前記グライム類は前記イミド系高分子の貧溶媒であることを特徴とするイミド系高分子溶液。<2> 前記イミド系高分子溶液を基材上に塗布、乾燥することを特徴とする多孔質イミド系高分子フィルムの製造方法。<3> 前記の方法によって製造された多孔質イミド系高分子フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、イミド系高分子(以下、「PI」と略記することがある)溶液と、この溶液から得られる多孔質PIフィルム、およびその製造方法に関するものである。
多孔質PIフィルムは、その優れた耐熱性と高い気孔率を利用して、電子材料や光学材料、リチウム二次電池用セパレータ、フィルタ、分離膜等の産業用材料、医療材料の素材等の分野で利用されている。この多孔質PIフィルムを製造する方法として、アミド系溶媒とエーテル系溶媒とを溶媒として含有するPI溶液を、基材上に塗布、乾燥することによって、多孔質PIフィルムを得る方法(以下、この方法を「乾式多孔化プロセス」と略記することがある)が提案されている。(特許文献1)
乾式多孔化プロセスは、多孔質PIフィルムを製造する際に、基材上に形成された塗膜を、貧溶媒を含む凝固液に浸漬し、多孔質化を図る湿式多孔化プロセスとは異なり、多孔質化のための凝固浴を用いる必要がない。そのため、多孔質PIフィルム製造の際、凝固浴から廃液が発生しないので、環境適合性の良好な優れた方法である。
特許第4947989号公報
しかしながら、前記PI溶液から乾式多孔化プロセスにより得られた多孔質PIフィルムは、前記した乾燥の際、生産効率を上げる目的で、乾燥条件等を緩和すると、形成される多孔質PIフィルム中に溶媒が残留することがあった。 この残留溶媒は微量ではあっても、多孔質PIフィルムを、電子基板等の電子材料用の絶縁フィルム等に使用した場合、誘電率が上昇することがあり、電気特性が損なわれるという問題がある。
そこで本発明は、上記課題を解決するものであり、耐熱性に優れ、高気孔率であり、かつ溶媒が残留しにくい多孔質PIフィルムを得ることができるPI溶液ならびにこの溶液から得られる多孔質PIフィルム、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、PI溶液を用いた乾式多孔化プロセスにおいて、PI溶液を特定の組成とすることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は下記を趣旨とするものである。
<1> イミド系高分子と、アルキル尿素類およびグライム類の混合溶媒とからなる溶液であって、前記アルキル尿素類は前記イミド系高分子の良溶媒であり、前記グライム類は前記イミド系高分子の貧溶媒であることを特徴とするイミド系高分子溶液。
<2> 前記PI溶液を基材上に塗布、乾燥することを特徴とする多孔質PIフィルムの製造方法。
<3> 前記の方法によって製造された多孔質PIフィルム。
本発明のPI溶液から、簡単なプロセスで容易に多孔質PIフィルムを得ることができる。得られた多孔質PIフィルムは、耐熱性に優れ、気孔率が高く、かつ残留溶媒が低減されているので、電子材料や光学材料、リチウム二次電池用セパレータ、フィルタ、分離膜等の産業用材料、医療材料の素材等に好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明はPI溶液と、このPI溶液から得られる多孔質PIフィルム、およびその製造方法に関するものである。
ここで、PI(イミド系高分子)とは、主鎖にイミド結合を有するポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド等の耐熱性高分子およびその前駆体を言い、これらの中で、ポリイミドを好ましく用いることができる。
ポリイミドとしては、ポリアミック酸(ポリイミドとした時に、溶媒に不溶となるポリイミド前駆体)や、可溶性ポリイミド(ポリイミドとして溶媒に可溶)を用いることができ、耐熱性の優れたポリイミドが得られるポリアミック酸が好ましい。
前記ポリアミック酸の中でも、力学的特性や耐熱性がより優れたポリイミドが得られる芳香族ポリアミック酸が好ましい。芳香族ポリアミック酸から得られる芳香族ポリイミドは、熱可塑性であっても非熱可塑性であってもよい。なかでも、そのガラス転移温度が200℃以上の芳香族ポリイミドを好ましく用いることができる。
本発明のPI溶液には、アルキル尿素類とグライム類とからなる混合溶媒が、溶媒として用いられる。ここで、アルキル尿素類はPIの良溶媒であり、グライム類はPIの貧溶媒である。 本発明において、良溶媒とは、溶媒質量に対する溶質の溶解度が、1質量%以上の溶媒を言い、貧溶媒とは、前記溶解度が1質量%未満の溶媒を言う。 従い、前記PIとしては、アルキル尿素類には溶解するが、グライム類には溶解しないPIを選択することが必要である。 このようにすることにより、乾式多孔化プロセスにおいて、効率よく相分離が起こり、高い気孔率を有するPIフィルムを得ることができる。
アルキル尿素類としては、例えば、テトラメチル尿素、テトラエチル尿素、ジメチルエチレン尿素、ジメチルプロピレン尿素等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、テトラメチル尿素が好ましい。
また、グライム類としては、例えば、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム等を挙げることができる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、トリグライムおよびテトラグライムが好ましい。これらグライム類は、前記アルキル尿素類よりも沸点が高いものを用いることが好ましく、その沸点差は、5℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましく、30℃以上が更に好ましい。 混合溶媒中におけるグライムの配合量としては、混合溶媒質量に対し、40〜90質量%とすることが好ましく、50〜80質量%とすることがより好ましい。
本発明のPI溶液は、市販のPI粉体(例えば、ソルベイアドバンストポリマーズ社製「トーロン」等のポリアミドイミド、SABICジャパン社製「ウルテム」等の可用性可溶性ポリイミド)を、前記混合溶媒に溶解させることによりに得ることができる。溶液とする際の固形分濃度は、PI溶液質量に対し25質量%以下、1質量%以上とすることが好ましく、20質量%以下、5質量%以上とすることがより好ましい。
本発明のPI溶液を得るには、前記したような市販品を用いてもよいが、ポリイミドとしてポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を用いる場合は、原料であるテトラカルボン酸二無水物およびジアミンとを略等モルで配合し、それを前記混合溶媒中、10〜70℃の温度で重合反応させて得られる溶液を好ましく用いることができる。また、アルキル尿素類中のみで重合反応して溶液を得た後、これにグライム類を加える方法や、グライム類中のみで重合反応して懸濁液を得た後、これにアルキル尿素類を加える方法で、PI溶液を得ることもできる。 これらのポリイミド前駆体溶液の固形分濃度は、ポリイミド前駆体溶液の質量に対し25質量%以下、1質量%以上とすることが好ましく、20質量%以下、5質量%以上とすることがより好ましい。
前記テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、及び3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物が好ましい。
また、前記ジアミン成分としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、及び2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等を挙げることができる。 これらの中では、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、および4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。
本発明のPI溶液には、必要に応じて、各種界面活性剤や有機シランカップリング剤のような公知の添加物を、本発明の効果を損なわない範囲で添加してもよい。また、必要に応じて、PI溶液に、PI以外の他の高分子を、本発明の効果を損なわない範囲で添加してもよい。
本発明のPI溶液を、基材の表面に塗布し、100〜300℃で乾燥することにより、多孔質PIフィルムを形成させることができる。 その後、基材から多孔質PIフィルムを剥離して多孔質PIフィルム単体とすることができる。また、基材上に形成された多孔質PIフィルムは、基材から剥離することなく、基材と積層一体化して使用することもできる。 なお、前記乾燥工程には、前記したポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を用いた場合の熱イミド化工程も含まれる。 この熱イミド化工程はPIと強く溶媒和している溶媒(例えば、従来のアミド系溶媒)を除去するために、通常300℃超の温度で行われるが、本発明のPI溶液を用いた場合は、300℃以下の温度でも、溶媒が充分に除去されるので、溶媒残留率を低減することができる。 ここで、溶媒残留率は、以下の方法で測定された値を言う。 すなわち、多孔質PIフィルムを150℃で60分処理して吸着水等を除去した後の質量をXgとし、同じ被膜を350℃で60分処理して残留溶媒を除去した後の質量をYgとすると、そのフィルムの溶媒残留率(%)は以下の式で算出することができる。
溶媒残留率=100*(X−Y)/X
本発明の多孔質PIフィルムは、前記溶媒残留率が3%以下であることが好ましく、2%以下がより好ましい。 なお、アルキル尿素類は、PIを溶解するが、溶媒和によるPIとの相互作用が、従来のアミド系溶媒等よりも弱いと推定されるので、アルキル尿素類の沸点が通常用いられるアミド系溶媒の沸点より高い場合であっても、沸点に依存することなく、乾式多孔化プロセスにより得られる多孔質PIフィルムの溶媒残留率を低減することができる。
前記基材としては、例えば、金属箔、金属線、ガラス板、プラスチックフィルム、各種織物、各種不織布等が挙げられ、前記金属としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム等を用いることができる。これらは、多孔質であっても非多孔質であってもよい。この基材への塗液の塗布方法としては、ディップコータ、バーコータ、スピンコータ、ダイコータ、スプレーコータ等を用い、連続式またはバッチ式で塗布することができる。
前記多孔質PIフィルムの見掛け密度は、0.05〜0.5g/cmであることが好ましく、0.1〜0.3g/cmであることがより好ましい。このようにすることにより、高い気孔率と良好な力学的特性とを同時に確保することができる。
多孔質PIフィルムの気孔の平均孔径は、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。平均孔径は、多孔質PIフィルムの断面のSEM像を倍率5000倍で取得することにより確認することができる。
また、多孔質PIフィルムの気孔は、連続気孔であっても、独立気孔であってもよい。
多孔質PIフィルムの厚みは通常1〜1000μm程度であり、10〜500μm程度が好ましい。
前記気孔率や気孔径は、PI溶液中の溶媒(アルキル尿素類とグライム類)の種類や配合量を選ぶことにより、調整することができる。
以上述べた如く、本発明のPI溶液から穏和な乾燥条件で容易に多孔質PIフィルムが得られる。この多孔質PIフィルムは、高い気孔率と良好な力学的特性を有する上、溶媒残留率が低いものである。
以下に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお本発明は実施例により限定されるものではない。
〔実施例1〕
乾燥した空気雰囲気下で、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DADE)8.65gを、テトラメチル尿素(TMU 沸点177℃)100gに溶解し、10℃に保った。これに3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)12.84gを徐々に加え、50℃で1時間攪拌を続けたところ、均一な褐色溶液が得られた。これにトリグライム(沸点216℃)100gを加え、50℃で16時間攪拌を続け、PI溶液A−1を得た。この溶液をガラス板上に、均一に塗布し、熱風乾燥機にて、130℃×10分→定率昇温30分→300℃×60分の条件で乾燥・熱イミド化し、ガラス板より剥離して、厚み約400μmの多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。 なお、残留溶媒の評価は以下のようにして行った。すなわち、多孔質PIフィルムの溶媒残留率を前記した方法により測定し、溶媒残留率が2%以下である場合を○と判定し、2%超である場合を×と判定した。
<実施例2>
TMUを80gとし、トリグライムを120gとし、DADEを10.40gとし、BPDA12.84gをピロメリット酸二無水物(PMDA)11.44gとしたこと以外は実施例1と同様にして、PI溶液A−2を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
<実施例3>
DADEを10.40gとし、BPDA12.84gをピロメリット酸二無水物(PMDA)11.44gとしたこと以外は実施例1と同様にして、PI溶液A−3を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
<実施例4>
トリグライムをテトラグライム(沸点275℃)としたこと以外は実施例1と同様にして、PI溶液A−4を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
<比較例1>
TMUをジメチルアセトアミド(DMAc 沸点165℃)としたこと以外は、実施例1と同様にして、PI溶液B−1を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
<比較例2>
TMUをDMAcとしたこと以外は、実施例2と同様にして、PI溶液B−2を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
<比較例3>
TMUをDMAcとしたこと以外は、実施例3と同様にして、PI溶液B−3を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
<比較例4>
TMUをジメチルホルムアミド(DMF 沸点153℃)としたこと以外は、実施例1と同様にして、PI溶液B−4を作成し、実施例1と同様にして多孔質PIフィルムを得た。得られた多孔質PIフィルムの、見掛け密度および残留溶媒の評価結果を表1に示す。
Figure 2016108360
表1に示した様に、 TMUはDMAcやDMF等のアミド系溶媒と比較して沸点が高いにも拘らず、PI溶液A−1〜A−4から得られる多孔質PIフィルムは、PI溶液B−1〜B−4から得られる多孔質PIフィルムと比較して、残留溶媒が低減されていることが判る。また、PI溶液A−1〜A−4から得られる多孔質PIフィルムは、アミド系溶媒を用いて得られる従来の多孔質PIフィルムと同様の高気孔率を有していることが判る。
本発明のPI溶液から得られた多孔質PIフィルムは、耐熱性に優れ、気孔率が高く、かつ残留溶媒が低減されているので、電子材料や光学材料、リチウム二次電池用セパレータ、フィルタ、分離膜等の産業用材料、医療材料の素材等に好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. イミド系高分子と、アルキル尿素類およびグライム類の混合溶媒とからなる溶液であって、前記アルキル尿素類は前記イミド系高分子の良溶媒であり、前記グライム類は前記イミド系高分子の貧溶媒であることを特徴とするイミド系高分子溶液。
  2. 請求項1に記載のイミド系高分子溶液を基材上に塗布、乾燥することを特徴とする多孔質イミド系高分子フィルムの製造方法。
  3. 請求項2記載の方法によって製造された多孔質イミド系高分子フィルム。
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