JP2015146054A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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哲哉 宇野
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Abstract

【課題】小型化が可能なレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒は、内側枠と、外側枠とを、備えている。内側枠と外側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態とを、有している。第1状態では、第1カムフォロアが第1カムにより案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第1カムにより案内され、且つ第2カムフォロアが第2カムにより案内される。第3状態では、第2カムフォロアが第2カムにより案内される。
【選択図】図14

Description

ここに開示された技術は、光学系を保持するレンズ鏡筒に関する。
焦点距離を変更可能な光学系を保持するレンズ鏡筒が知られている。例えば、特許文献1に開示されたレンズ鏡筒は、カム溝が形成された第1移動カム環と、第1レンズ群を保持する1群鏡筒と、を備えている。1群鏡筒は、カム溝に係合するフォロアピンを、有している。本レンズ鏡筒では、第1移動カム環と1群鏡筒とにより、第1レンズ群を第1移動カム環に対して光軸方向に移動させることができる。
特開2007−219304号公報
この種のレンズ鏡筒には、カムフォロアおよびカム溝を用いたカム機構が、採用されている。例えば、カム機構は、3個のカムフォロアと3本のカム溝とを、有している。カム溝において、カムフォロアが案内されることで、2つの枠体が光軸方向に相対移動する。高倍率化を図るためには、2つの枠体における光軸方向の相対的な移動距離を長くすることが好ましい。
しかし、2つの枠体における光軸方向の相対的な移動距離を長くするためには、2つの枠体それぞれの光軸方向の長さを長くする必要があるので、高倍率化を図ろうとするとレンズ鏡筒が光軸方向に大型化してしまう。
ここに開示される技術は、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
ここに開示されるレンズ鏡筒は、レンズ鏡筒は、外側枠と、内側枠とを、備えている。外側枠は、少なくとも1つのレンズと、レンズを保持するレンズ保持部とを、有している。内側枠は、少なくとも一部が外側枠の内側に配置され、外側枠を光軸方向に案内する。内側枠は、第1カムフォロアと、第1カムフォロアより像面側に配置される第2カムフォロアとを、有している。外側枠は、第1カムと第2カムとを有している。第1カムは、第1カムフォロアを案内可能である。第2カムは、第2カムフォロアを案内可能である。
このレンズ鏡筒は、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態とを、有している。第1状態では、第2カムフォロアが第2カムに非係合であり、且つ第1カムフォロアが第1カムにより案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第1カムにより案内され、且つ第2カムフォロアが第2カムにより案内される。第3状態では、第1カムフォロアが第1カムに非係合であり、且つ第2カムフォロアが第2カムにより案内される。
したがって、第1カムフォロアおよび第2カムのみを設けた場合に比べて、外側枠および内側枠の光軸方向の長さを長くすることなく、外側枠と内側枠との光軸方向の相対移動距離を延ばすことができる。すなわち、このレンズ鏡筒であれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができる。
ここに開示されるレンズ鏡筒は、外側枠と、内側枠とを、備えている。外側枠は、少なくとも1つのレンズと、レンズを保持するレンズ保持部とを、有している。内側枠は、少なくとも一部が外側枠の内側に配置され、カム機構を用いて外側枠を光軸方向に案内する。外側枠は、第1カムフォロアと、第1カムフォロアより像面側に配置される第2カムフォロアとを、有している。内側枠は、第1カムと、第2カムとを、有している。第1カムは、第1カムフォロアを案内可能である。第2カムは、第2カムフォロアを案内可能である。
このレンズ鏡筒では、カム機構は、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態とを、有している。第1状態では、第2カムフォロアが第2カムに非係合であり、且つ第1カムフォロアが第1カムにより案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第1カムにより案内され、且つ第2カムフォロアが第2カムにより案内される。第3状態では、第1カムフォロアが第1カムに非係合であり、且つ第2カムフォロアが第2カムにより案内される。
したがって、第1カムフォロアおよび第2カムのみを設けた場合に比べて、外側枠および内側枠の光軸方向の長さを長くすることなく、外側枠と内側枠との光軸方向の相対移動距離を延ばすことができる。すなわち、このレンズ鏡筒であれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を
図ることができる。
ここに開示されるレンズ鏡筒は、外側枠と、内側枠とを、備えている。外側枠は、少なくとも1つのレンズと、レンズを保持するレンズ保持部とを、有している。内側枠は、少なくとも一部が外側枠の内側に配置され、カム機構を用いて外側枠を光軸方向に案内する。外側枠は、第1カムフォロアと、第1カムとを、有している。内側枠は、第2カムと、第2カムフォロアとを、有している。第2カムは、第1カムフォロアを案内可能である。第2カムフォロアは、第1カムフォロアより像面側に配置される。この場合、第1カムが第2カムフォロアを案内可能である。
このレンズ鏡筒では、カム機構は、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態とを、有している。第1状態では、第2カムフォロアが第1カムに非係合であり、且つ第1カムフォロアが第2カムにより案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第2カムにより案内され、かつ、第2カムフォロアが第1カムにより案内される。第3状態では、第1カムフォロアが第2カムに非係合であり、且つ第2カムフォロアが第1カムにより案内される。
したがって、第1カムフォロアおよび第2カムのみを設けた場合に比べて、外側枠および内側枠の光軸方向の長さを長くすることなく、外側枠と内側枠との光軸方向の相対移動距離を延ばすことができる。すなわち、このレンズ鏡筒であれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができる。
ここに開示される技術によれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができるレンズ鏡筒を提供することができる。
レンズ鏡筒を備えたデジタルカメラ1の斜視図 レンズ鏡筒の沈胴時の斜視図 レンズ鏡筒の撮影時の斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 図4の部分拡大図 図4の部分拡大図 固定枠の展開図 (A)レンズ鏡筒の沈胴時の概略断面図、(B)レンズ鏡筒の沈胴時の他の概略断面図 (A)レンズ鏡筒の広角端での概略断面図、(B)レンズ鏡筒の広角端での他の概略断面図 (A)レンズ鏡筒の望遠端での概略断面図、(B)レンズ鏡筒の望遠端での他の概略断面図 カム枠の斜視図 カム枠の斜視図 カム枠の斜視図 第2カム溝と補助溝の沈胴時の展開図 第2カム溝と補助溝の広角端での展開図 第2カム溝と補助溝の望遠端での展開図 第2直進枠の斜視図 第2直進枠の平面図 (A)第2直進枠の側面図、(B)第2直進枠の側面図 第1レンズ枠の斜視図 第1レンズ枠およびバリアユニットの組み付け状態での斜視図 (A)カム枠とバリアユニットとの位置関係を示す図(格納状態)、(B)カム枠とバリアユニットとの位置関係を示す図(繰り出し途中) (A)図22(A)のXXIVA−XXIVA断面図、(B)図22(B)のXXIVA−XXIVA断面図 (A)カム枠および第2直進枠の組み付け説明図(挿入状態)、(B)カム枠および第2直進枠の組み付け説明図(回転状態) レンズ鏡筒の概略断面図(格納状態)
<デジタルカメラの概略構成>
図1に示すように、デジタルカメラ1は、筐体2およびレンズ鏡筒100(レンズ鏡筒の一例)を、備えている。電源スイッチ10をONにして電源が投入されると、レンズ鏡筒100が、筐体2から繰り出され、撮影が可能になる。
なお、図1に示すデジタルカメラ1は撮像装置の一例である。撮像装置は、デジタルカメラではなく、フィルムカメラであってもよい。また、撮像装置は、レンズ鏡筒100を取り外して交換することが可能なカメラであってもよい。また、撮像装置は、主に静止画を撮影するスティルカメラであってもよい。さらに、撮像装置は、主に動画を撮影するビデオカメラであってもよい。
なお、説明の便宜上、以下では、デジタルカメラ1の被写体側を前方又は正面側と定義し、撮影者側を後方又は背面側と定義する。また、デジタルカメラ1の横撮り姿勢における鉛直上側を上側と定義し、デジタルカメラ1の横撮り姿勢における鉛直下側を下側と定義する。さらに、被写体側から見て右側を右側と定義し、被写体側から見て左側を左側と定義する。横撮り姿勢とは、CCDイメージセンサー110の長辺方向が水平方向と平行になり、且つCCDイメージセンサー110の短辺方向が鉛直方向と平行になる姿勢である。以下では、光学系Oの光軸AXに平行な方向を、光軸方向と呼ぶ場合がある。
<レンズ鏡筒の全体構成>
デジタルカメラ1の電源がOFFのとき、図1および図2に示すように、レンズ鏡筒100は格納状態である。格納状態では、レンズ鏡筒100の複数の枠が筐体2内に繰り込まれている。この状態では、レンズ鏡筒100の光軸方向のサイズが、小さくなっている。一方、デジタルカメラ1の電源がONのとき、図3に示すように、レンズ鏡筒100は撮影可能な状態(撮影初期状態とも呼ぶ)である。撮影初期状態のとき、レンズ鏡筒100の複数の枠が筐体2から繰り出される。この状態では、レンズ鏡筒100の光軸方向のサイズが、格納状態でのサイズに比べて大きくなる。
図4から図6に示すように、レンズ鏡筒100は、光学系Oと、レンズ駆動機構111と、CCDイメージセンサー110と、を備えている。
光学系Oは、被写体の光学像をCCDイメージセンサー110の受光面上に形成する。図4に示すように、光学系Oは、第1レンズ群G1(レンズ素子の一例)と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、を有している。図5に示すように、第1レンズ群G1は、第1レンズL1および第2レンズL2を、有している。第2レンズ群G2は、ブレ補正レンズ群である。図6に示すように、第2レンズ群G2は、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、および第6レンズL6を、有している。第3レンズ群G3は、フォーカスレンズとして機能する第7レンズL7を、有している。
上述したレンズ鏡筒100は、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、をそれぞれ光軸方向に駆動する。レンズ鏡筒100は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔、および、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔を変化させて、光学系Oの焦点距離を変更する。焦点距離の変更は、ズーミングとも呼ぶ。
また、レンズ鏡筒100は、第3レンズ群G3を光軸方向に移動させることで、デジタルカメラ1から、焦点が合う主被写体までの撮影距離(被写体距離とも呼ぶ)を、変更する。撮影距離の変更は、フォーカシングとも呼ぶ。なお、光学系Oの各レンズの構成(枚数や形状)は、本実施形態の構成に限定されず、他の構成であってもよい。
CCDイメージセンサー110は、被写体の光学像を電気的な画像信号に変換する。CCDイメージセンサー110は、後述するレンズ駆動機構111のマスターフランジ109に、固定されている。CCDイメージセンサー110は、撮像素子の一例である。撮像素子は、例えばCMOSイメージセンサーであってもよい。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とは、レンズ駆動機構111によって駆動される。以下に、レンズ駆動機構111の詳細について説明する。
<レンズ駆動機構>
図4から図6に示すように、レンズ駆動機構111は、第1レンズ枠101と、第1直進枠102と、カム枠103と、第2直進枠104と、第2レンズ枠105と、シャッターユニット106と、固定枠107と、第3レンズ枠108と、マスターフランジ109と、を備えている。
第1レンズ枠101は、第1レンズ群G1を保持する。第2レンズ枠105は、第2レンズ群G2を保持する。第3レンズ枠108は、第3レンズ群G3を保持する。第1レンズ枠101と第2レンズ枠105と第3レンズ枠108とは、固定枠107に対して、光軸方向に駆動される。カム枠103は、固定枠107およびマスターフランジ109に対して回転する。第1レンズ枠101、第1直進枠102、第2直進枠104、第2レンズ枠105、シャッターユニット106および第3レンズ枠108は、固定枠107およびマスターフランジ109に対して回転しない。
(1)固定枠107
固定枠107は、概ね円筒状の部材である。図2に示す格納状態では、第1レンズ枠101、第1直進枠102、カム枠103、第2直進枠104、第2レンズ枠105、シャッターユニット106、および第3レンズ枠108が、固定枠107に格納される。
図6に示すように、固定枠107は、駆動ギヤ114を回転可能に支持している。駆動ギヤ114は、光軸AXと平行に配置された回転軸を中心に、固定枠107に対して回転可能である。固定枠107の外周部には、複数の取付部115が形成されている。取付部115を介して、レンズ鏡筒100は筐体2に取り付けられている。取付部115は、例えば筐体2にネジ止めされている。
固定枠107には、マスターフランジ109が固定されている。具体的には、固定枠107には、ビス止め用ボスが形成されている。マスターフランジ109は、固定枠107のビス止め用ボスとビスによって、固定枠107に固定されている。
固定枠107には、ズームモーターユニット116が固定されている。ズームモーターユニット116は、駆動ギヤ114を介してカム枠103を回転駆動する。
図7に示すように、固定枠107は、3本の第1カム溝112A、112B、112Cと、6本の直進案内溝113と、を有している。第1カム溝112A〜112Cおよび直進案内溝113は、固定枠107の内周面に形成されている。固定枠107は、第1カム溝112A〜112Cを介して、カム枠103を支持する。また、固定枠107は、直進案内溝113を介して、第1直進枠102を支持する。直進案内溝113は、第1直進枠102の回転を規制しており、光軸方向に延びている。
(2)カム枠103
図5に示すように、カム枠103(駆動枠の一例)は、第1レンズ枠101およびシャッターユニット106を光軸方向に駆動するために設けられている。カム枠103は、第1直進枠102に対して回転可能、かつ光軸方向に一体移動可能に、配置されている。カム枠103は、概ね筒状のカム枠本体117(カム機構部の一例)、および概ね環状のフランジ部118(フランジ部の一例)を、有している。
図8(A)および図8(B)に示す格納状態から、図9(A)および図9(B)に示す撮影初期状態までの間は、カム枠103は、固定枠107に対して、回転しながら光軸方向に移動する。図9(A)および図9(B)に示す撮影初期状態から、図10(A)および図10(B)に示す望遠端までの間は、カム枠103は、固定枠107に対して、光軸方向に移動することなく回転する。
なお、レンズ鏡筒100の格納状態は、固定枠107およびカム枠103の光軸方向の合計長さが最も短い状態と表現することもできる。
図5に示すように、カム枠103のフランジ部118は、カム枠本体117の後方の端部から外周側に突出している。
図11から図13に示すように、フランジ部118は、概ね環状のフランジ本体151と、3つのカムフォロア119A、119B、119Cと、ギヤ部120と、3つの第1バヨネット結合部121と、凹部150と、を有している。
カムフォロア119A〜119Cは、フランジ本体151から半径方向外側に延びており、円周方向に細長い形状を有している。カムフォロア119A〜119Cは、カムフォオア119Aとカムフォオア119Bとの間隔が、隣接する他のカムフォロアの間隔よりも長い。また、カムフォロア119A〜119Cは、円周方向に不均等に配置されているが、カムフォロア119Aはカムフォロア119Bおよび119Cに対して後方(像面側)にずれている(図8及び図25を参照)。
カムフォロア119Aは、図7に示した固定枠107の第1カム溝112Aに、挿入されている。カムフォロア119Bは、図7に示した固定枠107の第1カム溝112Bに、挿入されている。カムフォロア119Cは、図7に示した固定枠107のおよび第1カム溝112Cに、挿入されている。図11に示すように、カムフォロア119Aは、カムフォロア119Bおよび119Cに対して後方にずれている。また、第1カム溝112Aも、第1カム溝112Bおよび112Cに対して後方にずれている。カム枠103は、カムフォロア119A〜119Cを介して、固定枠107に支持されている。
固定枠107およびカム枠103が相対回転すると、カムフォロア119A〜119Cが、第1カム溝112A〜112Cにそれぞれ案内される。すると、カム枠103が、固定枠107に対して、回転しながら光軸方向に移動する。
図11から図13に示したギヤ部120は、駆動ギヤ114(図6を参照)と噛み合っている。ギヤ部120と駆動ギヤ114とを介して、カム枠103は、ズームモーターユニット116によって回転駆動される。図13に示すように、ギヤ部120は、フランジ本体151の外周部に沿って、円周方向に細長く延びている。
図11から図13に示すように、ギヤ部120は、光軸方向において、カムフォロア119Bおよび119Cと概ね同じ位置に、配置されている。一方、図13に示すように、カムフォロア119Aは、カムフォロア119Bおよび119Cに対して、後方にずれている。すなわち、ギヤ部120は、カムフォロア119Aと光軸方向にずれている。
図11から図13に示すように、ギヤ部120は、第1端部120Aおよび第2端部120Bを、有している。図11に示すように、第1端部120Aは、カムフォロア119Aの前方(被写体側)に配置されている。言い換えると、カムフォロア119Aは、第1端部120Aの後方(像面側)に配置されている。第1端部120Aは、カムフォロア119Aと一体となっており、カムフォロア119Aと接触している。それに対して、第2端部120Bは、円周方向に隙間を介して、カムフォロア119Bと並んで、配置されている。カムフォロア119Bは、第2端部120Bと一体とはなっていない。
また、図14に示すように、第1端部120Aおよびカムフォロア119Aの光軸方向の合計長さを短縮するために、第1端部120Aの光軸方向の長さE1は、ギヤ部120の光軸方向の最大長さE2よりも短い。第1端部120Aは、レンズ鏡筒100が格納状態の場合に、駆動ギヤ114と噛み合っている。一方、第2端部120Bは、レンズ鏡筒100が望遠端の場合に、駆動ギヤ114と噛み合っている。
図11から図13に示すように、3個の第1バヨネット結合部121は、カム枠本体117の円周方向に略等間隔で配置されている。第1バヨネット結合部121は、フランジ本体151から前方に突出している。第1バヨネット結合部121は、第1直進枠102の第3バヨネット結合部129(図5を参照)に、係合している。第1バヨネット結合部121は、カム枠本体117の外周側に配置されている。第1バヨネット結合部121とカム枠本体117との間には、隙間が確保されており、収容空間Sが形成されている。収容空間Sには、第1レンズ枠101の端部(図5を参照)が、挿入可能となっている。
図11に示すように、第1バヨネット結合部121は、ベースプレート121Bおよびバヨネット121Aを、有している。ベースプレート121B(ベース部の一例)は、フランジ本体151から前方に突出している。ベースプレート121Bは、カム枠103の円周方向に沿って細長く延びる板状の部分である。ベースプレート121Bとカム枠本体117との間に収容空間Sが、形成されている。バヨネット121A(案内突出部の一例)は、カム枠本体117の半径方向において、ベースプレート121Bから外側へ突出している。バヨネット121Aは、ベースプレート121Bの外周面に沿って、円周方向に細長く延びている。
本実施形態では、図11及び図13に示すように、バヨネット121Aの円周方向の長さは、ベースプレート121Bの円周方向の長さよりも短い。バヨネット121Aは、第1直進枠102に設けられた第3バヨネット結合部129の回転溝175(図5を参照)に、挿入されている。
図11及び図12に示すように、フランジ本体151は、貫通孔121Cを有している。詳細には、フランジ本体151は、3つの貫通孔121Cを有している。貫通孔121Cは、第1バヨネット結合部121の内周側に配置されている。より詳細には、貫通孔121Cは、第1バヨネット結合部121とカム枠本体117との間に配置されている。貫通孔121Cは、円周方向に細長く延びている。レンズ鏡筒100が格納状態の場合に、3つの貫通孔121Cには、第1レンズ枠101の3つの突出部101Cがそれぞれ挿入される。貫通孔121Cは、ベースプレート121Bと円周方向において、ほぼ同じ位置に配置されている。
図11から図13に示すように、カム枠本体117の内面には、3本の前方カム溝125A、3本の後方カム溝125B、および第2バヨネット結合部126が、形成されている。前方カム溝125Aおよび後方カム溝125Bは、シャッターユニット106を案内する。前方カム溝125Aには、シャッターユニット106の前方カムピン139Aが、挿入されている。後方カム溝125Bには、シャッターユニット106の後方カムピン139Bが、挿入されている。第2バヨネット結合部126は、第2直進枠104の第1回転案内部162および第2回転案内部163(後述)と、係合している。
図11に示すように、凹部150は、フランジ部118に形成されている。詳細には、3個の凹部150が、フランジ部118に形成されている。凹部150は、カム枠103の円周方向に、略等間隔で配置されている。凹部150は、隣り合う第1バヨネット結合部121の間に、配置されている。第1レンズ枠101がフランジ部118に最も近づいた際に、第1レンズ枠101に形成された3個の第1案内突出部136A(図5を参照)は、3個の凹部150に入り込む。凹部150の円周方向の長さは、第1案内突出部136Aの円周方向の長さよりも長くなっている。
図11から図13に示すように、カム枠103は、3組のカムフォロア122および3本の補助溝123を、さらに有している。カムフォロア122および補助溝123は、カム枠本体117の外周面に形成されている。
図11から図13に示すように、各カムフォロア122は、前方カムピン122A(第1カムフォロア部または第2カムフォロア部の一例)、および後方カムピン122B(第1カムフォロア部または第2カムフォロア部の一例)を、有している。つまり、カム枠本体117の外周面には、3個の前方カムピン122Aおよび3個の後方カムピン122Bが、設けられている。本実施形態では、3個の前方カムピン122Aおよび3個の後方カムピン122Bは、同じ形状を有している。
3組のカムフォロア122は、円周方向に等間隔で配置されている。また、対になっている前方カムピン122Aおよび後方カムピン122Bは、光軸方向に間隔を空けて、配置されている。前方カムピン122Aは、後方カムピン122Bの前方に配置されている。前方カムピン122Aおよび後方カムピン122Bの円周方向の位置は、同じである。これにより、カム枠103の外周の形状が単純化でき、インジェクション成形でカムピン形状部の金型作製が容易となる。
図14から図16に示すように、前方カムピン122Aは、後述する第1レンズ枠101の前方カム溝138A(第1案内カム溝または第2案内カム溝の一例)に、挿入されている。後方カムピン122Bは、後述する第1レンズ枠101の後方カム溝138B(第1案内カム溝または第2案内カム溝の一例)に、挿入されている。カムフォロア122(122A、122B)、前方カム溝138A、および後方カム溝138Bにより、カム機構M1(カム機構の一例)が構成されている。
カム機構M1は、第1レンズ枠101を光軸方向に案内する。言い換えると、カム枠103は、カム機構M1を用いて、第1レンズ枠101を光軸方向に案内する。第1レンズ枠101とカム枠103とが相対回転する動作中において、カム機構M1は、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。第1状態は、前方カムピン122Aが前方カム溝138Aにより案内される状態である。第2状態は、前方カムピン122Aが前方カム溝138Aにより案内され、かつ、後方カムピン122Bが後方カム溝138Bにより案内される状態である。第3状態は、後方カムピン122Bが後方カム溝138Bにより案内される状態である。第3状態では、前方カムピン122Aの少なくとも一部は、レンズ保持部101Dの凹部101Eに、入り込んでいる。なお、第1状態では、後方カムピン122Bが後方カム溝138Bにより案内されない。また、第3状態では、前方カムピン122Aが前方カム溝138Aにより案内されない。
このカム機構M1では、前方カム溝138Aおよび前方カムピン122Aだけを設けている場合に比べて、第3状態において後方カムピン122Bが後方カム溝138Bにより案内される分だけ、第1レンズ枠101の光軸方向の移動量を長くすることができる。前方カムピン122Aは、後方カムピン122Bの前方に配置されている。前方カムピン122Aおよび後方カムピン122Bの円周方向の位置は、同じである。これにより、カム枠103の外周の形状が単純化でき、インジェクション成形でカムピン形状部の金型作製が容易となる。
図11に示すように、カム枠103の補助溝123は、後述する補強部137が移動する軌跡に沿うように、形成されている。補強部137が移動する軌跡は、図14及び図15では、記号137Tを用いて示されている。より具体的には、補強部137の移動軌跡137Tは、図11に示したカム枠103のカムフォロア122が、第1レンズ枠101の第2カム溝138(138A、138B、図21を参照)に沿って移動するときに、補強部137が描く軌跡である。
図11に示すように、補助溝123は、第1区間123Aおよび第2区間123Bを、有している。第1区間123Aおよび第2区間123Bは、それぞれが底面124Aおよび124Bを、有している。
図11に示すように、第1区間123Aは、カム枠本体117の外周面に形成された溝である。第1区間123Aは、前方に開放されていない。「第1区間123Aが前方に開放されていない」とは、第1区間123Aが底面124Aおよび1対の側面を有していることを、意味している。第1区間123Aでは、底面124Aの前方(被写体側)に、側面を構成する別の壁面が存在する、と言うこともできる。
一方、図11に示すように、第2区間123Bは、前方に開放されている。「第2区間123Bが前方に開放されている」とは、第2区間123Bが底面124Bの他に一方の側面(後方の側面)しか有していないということを、意味している。第2区間123Bは、溝とも言えるが、カム枠本体117の一部が、薄肉化されて形成された窪みあるいは切欠きと捉えることができる。第2区間123Bでは、壁面124の前方(被写体側)に別の壁面が存在しない、と言うこともできる。
第2区間123Bは、周辺部よりも厚みが薄くなっている薄肉部182に形成されている。薄肉部182の厚みは、カム枠本体117の基準厚みよりも薄くなっている。このため、底面124Bに沿って薄肉部182およびその周辺部により形成された切欠空間Vが、カム枠本体117の外周部に3箇所形成されている。第1レンズ枠101とカム枠103とが相対回転する際に、この切欠空間Vには、後述するバリアユニット134の固定部172が入り込む。なお、第2区間123Bと同様に、第1区間123Aが前方に開放されていてもよい。
(3)第1直進枠102
図5に示すように、第1直進枠102は、固定枠107に対する第1レンズ枠101の回転を規制するために、設けられている。第1直進枠102は、固定枠107に支持されている。第1直進枠102は、概ね筒状の本体部102Aと、6個の直進案内突起127と、を有している。直進案内突起127は、本体部102Aの外面から半径方向外側に突出している。
以下では、第1直進枠102の詳細について説明する。詳細には、直進案内突起127は、固定枠107の直進案内溝113(図7を参照)に挿入されている。直進案内突起127は、直進案内溝113により光軸方向に案内される。第1直進枠102は、直進案内突起127と直進案内溝113とを介して、固定枠107に支持されている。直進案内突起127と直進案内溝113とにより、第1直進枠102は固定枠107に対して光軸方向に移動可能であり、固定枠107に対する第1直進枠102の回転が規制される。
図5に示すように、第1直進枠102の内面には、6本の直進案内溝128(直進溝の一例)と、第3バヨネット結合部129とが、形成されている。直進案内溝128は、光軸方向に延びている。第3バヨネット結合部129は、円周方向に延びた回転溝175を、有している。
第3バヨネット結合部129は、カム枠103の第1バヨネット結合部121(図11を参照)と係合している。第3バヨネット結合部129と第1バヨネット結合部121とが係合しているので、第1直進枠102はカム枠103と一体で光軸方向に移動し、カム枠103が第1直進枠102に対して回転可能となっている。
(4)第2直進枠104
第2直進枠104は、固定枠107に対するシャッターユニット106の回転を規制するために設けられている。図5に示すように、第2直進枠104は、環状部130、第1案内プレート131A(直進案内部の一例)、第2案内プレート131B(直進案内部の一例)、3本の突起132、第1回転案内部162および第2回転案内部163を有している。
以下では、第2直進枠104の詳細について説明する。図17に示すように、環状部130は、円板部165および内周突出部161(リブ部の一例)を、有している。内周突出部161は、円板部165の内周部から光軸方向に突出している。内周突出部161は、概ね環状の部分であり、円板部165の内周部に沿って形成されている。
図17に示すように、第1案内プレート131Aおよび第2案内プレート131Bは、環状部130の内周部から前方に延びており、円周方向に略等間隔で配置されている。より詳細には、第1案内プレート131Aおよび第2案内プレート131Bは、環状部130の内周突出部161の内周面から前方に延びている。第1案内プレート131Aおよび第2案内プレート131Bは、後述するシャッターユニット106の直進案内溝140(図6を参照)にそれぞれ挿入されている。
突起132は、環状部130の外周部から半径方向外側に突出している。3個の突起132は、それぞれが固定枠107の3本の直進案内溝113(図7を参照)に挿入されている。第2直進枠104は、突起132および直進案内溝113を介して、固定枠107に支持されている。突起132が直進案内溝113に挿入されているので、第2直進枠104は、固定枠107に対して光軸方向に移動可能であり、固定枠107に対する回転が規制されている。
図17に示すように、第1回転案内部162は、第1案内プレート131Aの根元に配置されている。第1回転案内部162は、円周方向に細長く延びている。
図18に示すように、第1回転案内部162の円周方向の長さは、第1案内プレート131Aの円周方向の長さよりも長い。第1案内プレート131Aは、第1回転案内部162が形成されている円周方向の範囲内に、配置されている。図19(A)に示すように、環状部130の円周方向において第1案内プレート131Aの占める第1領域B1は、環状部130の円周方向において第1回転案内部162の占める第2領域B11の内側に、配置されている。第2直進枠104を半径方向から見た場合に、第1回転案内部162が第1案内プレート131Aの両側に突出している、と言うこともできる。
図17に示すように、第1回転案内部162は、第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bを、有している。第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bは、環状部130の内周突出部161の外周面から半径方向外側に突出している。第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bは、内周突出部161の外周面に沿って円周方向に細長く延びている。第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bは、カム枠103の第2バヨネット結合部126の回転案内溝166(図11から図13を参照)に挿入されている。
図17に示すように、第1バヨネット162Aと第2バヨネット162Bとの円周方向の間には、スリット162Cが形成されている。第1回転案内部162は、スリット162Cにより円周方向に2分割されている、と言うこともできる。スリット162Cは、第1案内プレート131Aの根元周辺部に配置されている。
また、図18に示すように、スリット162Cの円周方向の長さは、第1案内プレート131Aの円周方向の長さよりも短い。図19(A)に示すように、第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bのうち少なくとも一方の端部は、第2案内プレート131Bの占める第1領域B2内に配置されている。
図17に示すように、第2回転案内部163は、第2案内プレート131Bの根元に配置されている。第2回転案内部163は、円周方向に細長く延びている。
図18に示すように、第2回転案内部163の円周方向の長さは、第2案内プレート131Bの円周方向の長さよりも長い。第2案内プレート131Bは、第2回転案内部163が形成されている円周方向の範囲内に、配置されている。図19(B)に示すように、環状部130の円周方向において、第2案内プレート131Bの占める第1領域B2は、環状部130の円周方向において第2回転案内部163の占める第2領域B12の内側に、配置されている。第2直進枠104を半径方向から見た場合に、第2回転案内部163が第2案内プレート131Bの両側に突出している、と言うこともできる。
図17及び図18に示すように、第2回転案内部163は、第1バヨネット163Aおよび第2バヨネット163Bを、有している。第1バヨネット163Aおよび第2バヨネット163Bは、環状部130の内周突出部161の外周面から半径方向外側に突出している。第1バヨネット163Aおよび第2バヨネット163Bは、内周突出部161の外周面に沿って、円周方向に細長く延びている。第1バヨネット163Aおよび第2バヨネット163Bは、カム枠103の第2バヨネット結合部126の回転案内溝166(図11から図13を参照)に挿入されている。
図17及び図18に示すように、第1バヨネット163Aと第2バヨネット163Bとの円周方向の間には、スリット163Cが形成されている。第2回転案内部163は、スリット163Cにより円周方向に2分割されている、と言うこともできる。図18及び図19(B)に示すように、スリット163Cは、第2案内プレート131Bが形成されている円周方向の範囲近傍に、配置されている。
(5)第1レンズ枠101
図4〜図6及び図8〜10に示すように、第1レンズ枠101は、第1レンズ群G1を支持している。第1レンズ枠101は、固定枠107に対して回転することなく、光軸方向に移動可能に配置されている。図20に示すように、第1レンズ枠101は、本体部101A(レンズ保持部の一例)、3個の突出部101C、3個の第1案内突出部136A(直進突起の一例)、3個の第2案内突出部136B、および3個の補強部137を、有している。
図8から図10に示すように、本体部101Aには、第1レンズ群G1が固定されている。
以下では、第1レンズ枠101の詳細について説明する。図20に示すように、本体部101Aの内周面には、第2カム溝138が形成されている。図14から図16に示すように、第2カム溝138は、3本の前方カム溝138A、および3本の後方カム溝138Bを、有している。前方カム溝138Aには、カム枠103の前方カムピン122Aが挿入されている。後方カム溝138Bには、カム枠103の後方カムピン122Bが挿入されている。
図20に示すように、3個の突出部101Cは、第1レンズ枠101の円周方向に略等間隔で配置されている。3個の突出部101Cは、本体部101Aの端部から後方に突出している。レンズ鏡筒100の格納状態で、収容空間Sに第1レンズ枠101の端部全域(全周)が収容される。さらに、レンズ鏡筒100の格納状態で、突出部101Cは、前述のカム枠103の貫通孔121Cに、挿入される。
図20に示すように、3個の第1案内突出部136Aおよび3個の第2案内突出部136Bは、本体部101Aの後方の端部に配置されている。3個の第1案内突出部136Aおよび3個の第2案内突出部136Bは、本体部101Aから半径方向外側に突出している。第1案内突出部136Aおよび第2案内突出部136Bは、第1直進枠102の6本の直進案内溝128(図5、図9、図10を参照)にそれぞれ挿入されている。3個の第1案内突出部136Aは、円周方向に略等間隔で配置されている。3個の第2案内突出部136Bは、円周方向に略等間隔で配置されている。
図8、図9、図10、図20、図21に示すように、第2案内突出部136Bは、プレート状の部分である。それに対して、第1案内突出部136Aは、特殊な形状を有している。具体的には、第1案内突出部136Aの先端が、根元よりも太くなっている。第1案内突出部136Aの光軸方向の長さは、半径方向外側にいくにしたがって、徐々に大きくなっている。第1案内突出部136Aの先端の光軸方向の長さは、第2案内突出部136Bの光軸方向の長さよりも長くなっている。又、第1案内突出部136Aの先端の光軸方向の長さは、第1直進枠102の第3バヨネット結合部129(図5を参照)の光軸方向幅よりも長くなっている。第1案内突出部136Aの先端は、根元よりも後方に突出している。
第1案内突出部136Aおよび第2案内突出部136Bと、直進案内溝128との係合により、第1レンズ枠101は第1直進枠102に支持されている。第1レンズ枠101は、第1直進枠102に対して光軸方向に移動可能であり、且つ第1直進枠102に対する回転が規制される。
図2及び図3に示すように、本体部101Aの前側には、バリアユニット134(バリア機構の一例)が、取り付けられている。図5に示すように、バリアユニット134は、1対のバリア羽根135と、バリアケース173と、3個の装着部134A(装着部)と、を有している。
1対のバリア羽根135は、開閉可能にバリアケース173に設けられている。バリアケース173は、バリア羽根135を支持している。バリアケース173は、開口173A(図2及び図3を参照)を、有している。レンズ鏡筒100の格納状態では、開口173Aがバリア羽根135により閉じられる。これにより、バリア羽根135は、第1レンズ群G1を保護し、且つ光学系Oへの光の進入を遮る(図2参照)。撮影時には、バリア羽根135が開かれ、開口173Aを介して光学系Oに光が導かれる(図3参照)。
図5に示すように、3個の装着部134Aは、バリアケース173から光軸方向に突出している。3個の装着部134A(装着部)は、固定部172の一部を形成する。3個の装着部134Aは、円周方向に略等間隔で配置されている。図21に示すように、3個の装着部134Aは、取付孔134Bを有している。取付孔134Bには第1レンズ枠101の突起101Bが嵌まり込んでおり、装着部134Aが突起101Bに引っ掛けられている。これにより、バリアユニット134は、
装着部134Aおよび突起101Bを介して第1レンズ枠101に装着されている。ここでは、装着部134Aおよび突起101Bを、第1レンズ枠101およびバリアユニット134の固定部172と呼ぶ。
前述のように、カム枠103の外周部には、3つの切欠空間Vが形成されている。図22(A)及び図23(A)に示すように、レンズ鏡筒100が格納状態の場合(沈胴時)には、装着部134Aおよび突起101Bからなる固定部172の一部が、切欠空間Vに入り込む。一方で、図22(B)及び図23(B)に示すように、レンズ鏡筒100が繰り出されると、固定部172が、切欠空間Vから離脱する。
図21に示すように、3個の補強部137は、本体部101Aの内周面から、半径方向内側に向けて、突出している。補強部137は、カム枠103の補助溝123(図11を参照)に、挿入されている。
補強部137は、補助溝123を形成する面とは基本的には接触していない。すなわち、補強部137とカム枠103との間には、わずかな隙間が形成されている。例えば、レンズ鏡筒100に外力が作用した際に、各枠体が変形すると、補強部137が補助溝123の側壁と接触することによって、外力の一部を補強部137に分散することができる。したがって、前方カムピン122Aおよび後方カムピン122B等のカムフォロアの破損を、抑制することができる。なお、最初から補強部137が、補助溝123に接触するよう構成してもよい。
(6)第2レンズ枠105
図6に示すように、第2レンズ枠105は、第2レンズ群G2を支持している。第2レンズ枠105は、シャッターユニット106により移動可能に支持されている。具体的には、第2レンズ枠105は、シャッターユニット106に対して、光軸AXと直交する面内で移動可能に配置されている。第2レンズ枠105は、シャッターユニット106に対する光軸方向への移動が、規制されている。第2レンズ枠105をシャッターユニット106に対して光軸AXと直交する面内で移動させることで、CCDイメージセンサー110の受光面上において、光学像の位置を変更することができる。例えば、第2レンズ枠105は、デジタルカメラ1のブレに起因して発生する光学像のブレを抑制するように駆動される。第2レンズ枠105のシャッターユニット106に対する駆動は、駆動ユニット(図示せず)により行われる。
(7)シャッターユニット106
図6に示すように、シャッターユニット106は、CCDイメージセンサー110に到達する光の量を調整するために、設けられている。シャッターユニット106は、予め設定されたシャッタースピードに応じて、シャッター羽根の開閉タイミングを調整する。シャッターユニット106が開状態の場合、シャッターユニット106の開口を通った光が、CCDイメージセンサー110に到達する。一方、シャッターユニット106が閉状態の場合、シャッターユニット106は光を遮断する。
シャッターユニット106は、シャッター本体106A、3組のカムフォロア139(図6の139A及び139B)、および2本の直進案内溝140を、有している。3組のカムフォロア139、および2本の直進案内溝140は、シャッター本体106Aの外周面に、形成されている。
図6に示すように、カムフォロア139は、前方カムピン139Aおよび後方カムピン139Bを、有している。より具体的には、シャッター本体106Aの外周面には、3個の前方カムピン139A、および3個の後方カムピン139Bが、設けられている。3個の前方カムピン139Aは、同じ形状を有している。3個の後方カムピン139Bは、同じ形状を有している。3組のカムフォロア139は、円周方向に等間隔で配置されている。また、対になっている前方カムピン139Aおよび後方カムピン139Bは、光軸方向に間隔を空けて、配置されている。前方カムピン139Aは、後方カムピン139Bの前方に配置されている。前方カムピン139Aの円周方向の位置は、後方カムピン139Bの円周方向の位置からずれている。
図8(A)および図9(A)および図10(A)および図11〜13に示すように、前方カムピン139Aは、カム枠103の前方カム溝125Aに挿入されている。図10(A)に示すように、後方カムピン139Bは、カム枠103の後方カム溝125Bに挿入されている。シャッターユニット106は、カムフォロア139、前方カム溝125A、および後方カム溝125Bを介して、カム枠103に支持されている。カムフォロア139、前方カム溝125A、および後方カム溝125Bにより、カム機構M2(カム機構の一例)が構成されている。
カム機構M2は、シャッターユニット106を光軸方向に案内する。言い換えると、カム枠103は、カム機構M2を用いて、シャッターユニット106を光軸方向に案内する。シャッターユニット106とカム枠103とが相対回転する動作中において、カム機構M2は、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。第1状態は、前方カムピン139Aが前方カム溝125Aにより案内される状態である。第2状態は、前方カムピン139Aが前方カム溝125Aにより案内され、かつ、後方カムピン139Bが後方カム溝125Bにより案内される状態である。第3状態は、後方カムピン139Bが後方カム溝125Bにより案内される状態である。なお、第1状態では、後方カムピン139Bが後方カム溝125Bにより案内されない。また、第3状態では、前方カムピン139Aが前方カム溝125Aにより案内されない。
このカム機構M2では、前方カム溝125Aおよび前方カムピン139Aだけを設けている場合に比べて、第3状態において後方カムピン139Bが後方カム溝125Bにより案内される分だけ、シャッターユニット106の光軸方向の移動量を長くすることができる。
直進案内溝140には、第2直進枠104の第1案内プレート131Aおよび第2案内プレート131Bが、それぞれ挿入されている。したがって、シャッターユニット106は、第2直進枠104に対して光軸方向に移動可能であり、且つ第2直進枠104に対する回転が規制されている。
(8)第3レンズ枠108
図6に示すように、第3レンズ枠108は、第3レンズ群G3を支持している。第3レンズ枠108は、直進ガイド部141、回転防止部142、およびナット係合部143を、有している。直進ガイド部141には、第1ガイドポール144が挿入されている。第1ガイドポール144は、マスターフランジ109に固定されている。ガイドポール144は、マスターフランジ109から前方に延びている。第3レンズ枠108は、直進ガイド部141および第1ガイドポール144により、マスターフランジ109に対して、光軸方向に移動可能に支持されている。回転防止部142には、第2ガイドポール145が挿入されている。第2ガイドポール145は、マスターフランジ109に固定されている。第2ガイドポール145は、マスターフランジ109から前方に延びている。第1ガイドポール144を中心とした第3レンズ枠108の回転は、回転防止部142および第2ガイドポール145により、規制される。ナット係合部143には、フォーカスモーターユニット148のナット149が、係合する。
第3レンズ枠108は、フォーカスモーターユニット148により、マスターフランジ109に対して光軸方向に駆動される。フォーカスモーターユニット148は、モーター148Aと、モーター148Aによって回転されるリードスクリュー148Bと、を有している。モーター148Aは、マスターフランジ109に固定されている。リードスクリュー148Bは、モーター148Aから後方に延びている。リードスクリューは、ナット149にねじ込まれている。また、ナット149の回転は、ナット係合部143により規制されている。したがって、リードスクリューが回転すると、ナット149は光軸方向に駆動され、ナット係合部143はナット149により光軸方向に駆動される。つまり、第3レンズ枠108は、フォーカスモーターユニット148により、固定枠107に対して光軸方向に駆動される。
(9)マスターフランジ109
図6に示すように、マスターフランジ109には、第1ガイドポール144と第2ガイドポール145とが、固定されている。マスターフランジ109は、第1ガイドポール144および第2ガイドポール145を介して、第3レンズ枠108を光軸方向に移動可能に支持している。
また、マスターフランジ109には、CCD取付板146が固定されている。マスターフランジ109とCCD取付板146との間には、CCDイメージセンサー110が挟み込まれている。マスターフランジ109の開口部147を通った光は、CCDイメージセンサー110の受光面に届く。
さらに、カム枠103のカムフォロア119Aがマスターフランジ109と干渉するのを防止するために、マスターフランジ109の前面には、窪み109Aが形成されている。レンズ鏡筒100の格納状態では、窪み109Aには、カム枠103のカムフォロア119Aが入り込む。これにより、カムフォロア119Aを他のカムフォロア119Bおよび119Cよりも後方に配置しても、レンズ鏡筒100が光軸方向に大型化するのを防止できる。
<レンズ鏡筒の動作>
次に、レンズ鏡筒100の動作を説明する。
電源スイッチ10をONにすると、レンズ鏡筒100は、格納状態(図8(A)および図8(B))から撮影初期状態(図9(A)および図9(B))まで、駆動される。具体的には、駆動ギヤ114が、ズームモーターユニット116により回転駆動されると、カム枠103が、ギヤ部120を介して、固定枠107に対してR1方向に回転する。なお、本実施形態では、撮影初期状態は、レンズ鏡筒100が広角端に位置する状態に相当している。
レンズ鏡筒100が格納状態の場合、駆動ギヤ114は、ギヤ部120の第1端部120A(図11を参照)と噛み合っている。レンズ鏡筒100の格納状態において、ズームモーターユニット116により駆動ギヤ114が回転駆動されると、駆動ギヤ114がギヤ部120と噛み合う位置は、第1端部120Aから第2端部120B(図11を参照)に向かって変化する。
カム枠103が固定枠107に対してR1(図4を参照)方向に回転すると、図8および図9に示すように、カム枠103のカムフォロア119(図12では119A〜119C)が、固定枠107の第1カム溝112(図7では112A〜112C)により、案内される。まず、カム枠103は、固定枠107に対して繰り出すことなく、所定量だけ回転する。次に、カム枠103は、回転しながら固定枠107から前方へ繰り出し始める。このとき、ギヤ部120の第1端部120Aは、カムフォロア119Aの前側に配置されている(図11を参照)。しかしながら、格納状態からの駆動開始直後は、カム枠103が固定枠107に対して繰り出すことなく回転するので、カムフォロア119Aに駆動ギヤ114は干渉しない。
一方、図8から図10に示すように、第1直進枠102の第3バヨネット結合部129は、カム枠103の第1バヨネット結合部121と係合している。このため、カム枠103が固定枠107に対して回転しながら光軸方向に繰り出すと、第1直進枠102はカム枠103と一体となって光軸方向に移動する。このとき、第1直進枠102の直進案内突起127が、固定枠107の直進案内溝113により光軸方向に案内されるため、第1直進枠102は、固定枠107に対して回転しない。
また、カム枠103が固定枠107に対してR1方向(図4を参照)に回転すると、図9(A)に示すように、前方カムピン122Aが第1レンズ枠101の前方カム溝138A内を移動する。また、この場合、図8、図9(A)、図10(A)、図14〜図16に示すように、後方カムピン122Bは、第1レンズ枠101の後方カム溝138B内を移動する。
このとき、図9に示すように、第1レンズ枠101の第1案内突出部136Aおよび第2案内突出部136B(図20を参照)が、第1直進枠102の直進案内溝128により光軸方向に案内される。すなわち、第1レンズ枠101の固定枠107に対する回転は、第1直進枠102により規制される。
したがって、カム枠103が固定枠107に対してR1方向(図4を参照)に回転した場合、第1レンズ枠101は、第1直進枠102および固定枠107に対して回転することなく、前方カム溝138Aおよび後方カム溝138Bの形状に応じて、カム枠103に対して光軸方向に移動する。このように、カム枠103および第1レンズ枠101が相対回転する際、第1レンズ枠101の補強部137の移動軌跡137T、前方カムピン122Aの移動軌跡122AT、後方カムピン122Bの移動軌跡122BTは、図14から図16に示すとおりである。
さらに、図9(B)および図17〜図19に示すように、第2直進枠104の第1回転案内部162および第2回転案内部163が、カム枠103の第2バヨネット結合部126と係合している。このため、カム枠103が固定枠107に対して回転しながら光軸方向に繰り出すと、第2直進枠104は、カム枠103と一体となって光軸方向に移動する。このとき、第2直進枠104の突起132が、固定枠107の直進案内溝113により、光軸方向に案内される。すなわち、第2直進枠104は、固定枠107に対して回転しない。
また、図9(B)に示すように、シャッターユニット106の直進案内溝140には、第2直進枠104の第1案内プレート131A(図5を参照)、および第2案内プレート131Bが、挿入されている。これにより、シャッターユニット106は、固定枠107に対して回転することなく、光軸方向に移動する。
図8(A)から図10(A)に示すように、シャッターユニット106の前方カムピン139Aおよび後方カムピン139Bが、カム枠103の前方カム溝125Aおよび後方カム溝125Bに挿入されている。すなわち、シャッターユニット106は、カム機構M2(カムフォロア139、前方カム溝125A、および後方カム溝125B)を介して、カム枠103に支持されている。したがって、カム枠103が固定枠107に対して回転すると、前方カム溝125Aおよび後方カム溝125Bの形状に応じて、シャッターユニット106はカム枠103に対して光軸方向に移動する。
第3レンズ枠108は、フォーカスモーターユニット148により、マスターフランジ109に対して、光軸方向に駆動される。
固定枠107に対するカム枠103の回転角度が、所定の角度に達すると、ズームモーターユニット116による駆動が停止する。すると、レンズ鏡筒100は、図9(A)および図9(B)に示す撮影初期状態で、停止する。
<レンズ鏡筒の特徴>
以上に説明したレンズ鏡筒100の特徴を以下にまとめる。
(1−1)
図7に示すように、固定枠107(第1枠)は、第1カム溝112A〜112Cを、有している。上述したように、駆動ギヤ114は、固定枠107に対して回転可能に配置されている。図12に示すように、カム枠103(第2枠)は、複数のカムフォロア119A〜119Cと、駆動ギヤ114と噛み合うギヤ部120と、を有している。カムフォロア119Aは、第1カム溝112Aに挿入される。カムフォロア119Bは、第1カム溝112Bに挿入される。カムフォロア119Cは、第1カム溝112Cに挿入される。これにより、カム枠103は、駆動ギヤ114の回転により、回転しながら固定枠107から前方(被写体側)に繰り出す。カムフォロア119Aは、ギヤ部120の第1端部120Aの後方(ギア部120を基準とした像面側)に配置されている。
このように、このレンズ鏡筒100では、カムフォロア119Aが、カム枠103のギヤ部120の後方に配置されているので、カムフォロア119の円周方向間隔を広げることなく、ギヤ部120を円周方向に長くすることができる。したがって、駆動ギヤ114を用いてカム枠103を固定枠107に対して回転駆動する際に、固定枠107に対するカム枠103の保持精度を劣化させることなく、固定枠107およびカム枠103の相対回転角度を、広げることができる。
また、この相対回転角度が広がることによって、カムフォロア119A〜119Cおよび第1カム溝112A〜112Cを用いて、カム枠103を固定枠107から前方に繰り出す際に、固定枠107に対するカム枠103の移動量を、大きく確保することができる。つまり、このレンズ鏡筒100であれば、大型化を抑制でき、且つ高倍率化を図ることができる。
(1−2)
図11に示すように、カム枠103のカムフォロア119Aが、カムフォロア119Bおよびカムフォロア119Cに対して、後方(像面側)にずれている。したがって、ギヤ部120の形状を、カム枠103の円周方向に沿って略真っ直ぐな形状にできる。
(1−3)
図11から図13に示すように、カムフォロア119Aの円周方向の長さが、カムフォロア119Aの光軸方向の長さよりも長いので、カムフォロア119Aの強度を高めることができる。また、カムフォロア119Bの円周方向の長さは、カムフォロア119Bの光軸方向の長さよりも長い。カムフォロア119Cの円周方向の長さは、カムフォロア119Cの光軸方向の長さよりも長い。したがって、カムフォロア119Bおよび119Cの強度も高めることができる。
一方で、カムフォロア119A〜119Cの円周方向の長さを延ばすと、カムフォロア119A〜119C同士の間の空間は狭くなる。このため、カムフォロア119Aおよび119Bの間にギヤ部120を配置すると、ギヤ部120の長さを確保することが困難になる。
しかしながら、このレンズ鏡筒100では、カムフォロア119Aがギヤ部120の第1端部120Aの後方に配置されているので、カムフォロア119A〜119Cが円周方向に細長く形成されても、ギヤ部120の長さを円周方向に十分に確保することができる。
すなわち、上記のような構成を採用することで、レンズ鏡筒100の耐衝撃性を高めることができ、且つ高倍率化を図ることができる。
(1−4)
図14に示すように、ギヤ部120の第1端部120Aの光軸方向の長さE1が、ギヤ部120の光軸方向の最大長さE2よりも短い。これにより、ギヤ部120の第1端部120Aの後方に、カムフォロア119Aを配置しても、光軸方向に対するレンズ鏡筒100の大型化を、抑制できる。
(1−5)
さらに、図11から図13に示すように、カムフォロア119Aは、ギヤ部120と接触している。具体的には、カムフォロア119Aは、ギヤ部120の第1端部120Aと一体となっており、第1端部120Aとカムフォロア119Aとの間に隙間が存在しない。これにより、カムフォロア119Aおよびギヤ部120の強度を互いに高めることができ、両者の破損を効果的に防止できる。
(2−1)
図11から図13に示すように、カム枠本体117と第1バヨネット結合部121との間には、収容空間Sが形成されている。このため、第1レンズ枠101がカム枠103に対して光軸方向に移動した際に、収容空間Sに第1レンズ枠101の端部全域(全周)が収容される(例えば、図8(A)を参照)。このため、カム枠103および第1レンズ枠101の光軸方向の合計長さを短くすることができ、レンズ鏡筒100を光軸方向に小型化することができる。
(2−2)
また、カム枠103および第1直進枠102の光軸方向の合計長さが最も短い状態(つまり、レンズ鏡筒100の格納状態)になった場合に、収容空間Sに第1レンズ枠101の端部全域(全周)が収容される。これにより、第1レンズ枠101とカム枠103との光軸方向の合計長さをより短くすることができ、レンズ鏡筒100を光軸方向にさらに小型化することができる。
(2−3)
図11から図13に示すように、カム枠103の第1バヨネット結合部121が、カム枠103の貫通孔121C近傍でかつ径方向外側で、フランジ部118から光軸方向に一体的に突出している。このため、第1バヨネット結合部121によりフランジ部118の強度を高めることができ、カム枠103全体の強度を高めることができる。
(2−4)
図11から図13に示すように、フランジ部118は、第1バヨネット結合部121の内周側に配置された貫通孔121Cを有している。図8(A)に示すレンズ鏡筒100の格納状態で、貫通孔121Cには、第1レンズ枠101の突出部101Cが挿入される。これにより、第1レンズ枠101とカム枠103との光軸方向の長さをより短くすることができ、レンズ鏡筒100を光軸方向にさらに小型化することができる。
(3−1)
図8(A)および図8(B)および図11に示すように、カム枠103のフランジ部118は、凹部150を有している。第1レンズ枠101がフランジ部118に最も近づいた際に、凹部150には、第1レンズ枠101の第1案内突出部136Aが入り込む。このため、第1レンズ枠101がフランジ部118に最も近づいた際のレンズ鏡筒100全体の寸法を、短縮することができる。したがって、このレンズ鏡筒100であれば、光軸方向の小型化が可能となる。
(3−2)
図21に示すように、第1レンズ枠101では、第1案内突出部136Aの先端の光軸方向の長さは、第1案内突出部136Aの根元の光軸方向の長さよりも長い。これにより、第1直進枠102の直進案内溝128が、第1直進枠102の回転溝175により途中で途切れていても、第1直進枠102の回転溝175の溝幅よりも第1案内突出部136Aの先端の光軸方向の長さの方が長いので、第1案内突出部136Aの先端を直進案内溝128内で安定的に移動させることができる。したがって、直進案内溝128に対して、カム溝や回転溝などを組み合わせて設けても、第1案内突出部136Aを直進案内溝128において安定的に案内することができる。すなわち、第1直進枠102の設計の自由度を、高めることができる。
(3−3)
また、図21に示すように、第1案内突出部136Aの光軸方向の長さは、本体部101Aの半径方向外側に向けて、徐々に長くなっている。第1案内突出部136Aの先端は、第1案内突出部136Aの根元を基準にして、カム枠103のフランジ部118の方向に突出している。
ここで、レンズ鏡筒100全体の光軸方向の小型化を考慮すると、第1案内突出部136Aの位置は、被写体から遠い方が好ましい。なぜなら、第1案内突出部136Aを被写体側に配置すればするほど、第1直進枠102に対する第1レンズ枠101の繰り出し量が小さくなるからである。
このレンズ鏡筒100では、第1案内突出部136Aの先端が根元よりもフランジ部118の方に突出しているので、第1案内突出部136A全体を被写体から遠い位置に配置することができる。また、第1案内突出部136Aがフランジ部118に近づいた際には、第1案内突出部136Aが、カム枠103の凹部150に収容される。したがって、レンズ鏡筒100のさらなる小型化が可能となる。
(3−4)
図11に示すように、カム枠103の凹部150は、光軸方向に窪んだ部分であるので、フランジ部118に貫通孔を設ける場合に比べて、フランジ部118の強度を確保できる。したがって、小型化を図だけでなく、レンズ鏡筒100の強度も同時に確保することができる。なお、強度上、特に問題なければ、凹部150は貫通孔(孔部)であってもよい。凹部150を貫通孔にした場合は、第1案内突出部136Aを光軸方向により大きく設計することができる。したがって、レンズ鏡筒100の設計の自由度を高めることができる。
(4−1)
このレンズ鏡筒100では、図17に示すように、第2直進枠104の第1案内プレート131Aの根元周辺部が、第1回転案内部162により補強されている。具体的には、図18および図19(A)に示すように、第1案内プレート131Aの第1領域B1は、第1回転案内部162の第2領域B11の内側に、配置されている。第1回転案内部162は、第1案内プレート131Aよりも、環状部130の円周方向の両側に突出している。
この場合、第1回転案内部162がリブのように機能するため、第1案内プレート131Aの根元周辺部の強度は、第1回転案内部162により高まる。
さらに、第1回転案内部162が、カム枠103の第2バヨネット結合部126の回転案内溝166に挿入されている状態では、カム枠103により第1回転案内部162が補強される。これにより、第1案内プレート131Aの根元周辺部の強度は、第1回転案内部162だけでなく、カム枠103によっても高められる。
したがって、例えば、シャッターユニット106がカム枠103により光軸方向に案内される際に、第1案内プレート131Aに円周方向の力が作用しても、第1案内プレート131Aの根元周辺部が破損しにくくなる。
同様に、第2直進枠104の第2案内プレート131Bの根元周辺部は、第2回転案内部163により、補強されている。具体的には、図18および図19(B)に示すように、第2案内プレート131Bの第1領域B2は、第2回転案内部163の第2領域B12の内側に配置されている。第2回転案内部163は、第2案内プレート131Bよりも環状部130の円周方向の両側に突出している。
この場合、第2回転案内部163がリブのように機能するため、第2案内プレート131Bの根元周辺部の強度が、第2回転案内部163により高まる。
さらに、第2回転案内部163(図17を参照)が、カム枠103の第2バヨネット結合部126の回転案内溝166(図11を参照)に挿入されている状態では、第2回転案内部163がカム枠103により補強される。これにより、第2案内プレート131Bの根元周辺部の強度は、第2回転案内部163だけでなく、カム枠103によっても高められる。
したがって、例えば、シャッターユニット106がカム枠103により光軸方向に案内される際に、第2案内プレート131Bに円周方向の力が作用しても、第2案内プレート131Bの根元周辺部が破損しにくくなる。
(4−2)
図17に示すように、環状部130は、内周突出部161を有している。この内周突出部161により、環状部130の強度を向上することができる。さらに、第1回転案内部162は、第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bを、有している。第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bは、内周突出部161から半径方向外側に突出している。これにより、内周突出部161の強度を向上することができる。このような構成を採用することで、第1案内プレート131Aの根元周辺部の強度を、さらに向上することができる。
(4−3)
図17、図24(A)、および図24(B)に示すように、第2直進枠104では、第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bが、環状部130の円周方向に並んで、配置されている。第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bの間には、スリット162Cが形成されている。
図12、図24(A)、および図24(B)に示すように、カム枠103は、カム枠本体117(筒状部)と、第1部分167Aと、第2部分167Bと、中間部分167Cと、を有している。第1部分167A及び第2部分167Bは、カム枠本体117の内周面から内側に突出し、回転案内溝166を形成する。中間部分167Cは、カム枠本体117の内周面から内側に突出し、第1部分167Aと第2部分167Bとの円周方向間に配置される。第1部分167Aと中間部分167Cとの間には、第1隙間167Dが、形成されている。第1隙間167Dは、第1バヨネット162Aを回転案内溝166に導入するためのものである。第2部分167Bと中間部分167Cとの間には、第2隙間167Eが形成されている。第2隙間167Eは、第2バヨネット162Bを回転案内溝166に導入するためのものである。中間部分167Cの円周方向の長さは、スリット162Cの円周方向の長さよりも短い。
図24(A)および図24(B)に示すように、第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bが、第1隙間167Dおよび第2隙間167Eを介して、回転案内溝166に導入される。このときに、スリット162Cが、中間部分167Cを通過する。第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bが、回転案内溝166に到達すると、第2直進枠104が、カム枠103に対してねじられる。すると、第1バヨネット162Aおよび第2バヨネット162Bが、回転案内溝166内を円周方向に移動する。これにより、第1バヨネット162Aが第1部分167Aに引っかかり、第2バヨネット162Bが中間部分167Cに引っかかる。すなわち、第2直進枠104およびカム枠103に作用する光軸方向の力を、第1案内プレート131Aを挟んで両側の2箇所で受けることができ、第1案内プレート131Aは円周方向に力が作用しても変形しにくくなる。また、第1バヨネット162Aが中間部分167Cに引っかかる。第2バヨネット162Bが第2部分167Bに引っかかる場合も同様である。また、第2回転案内部163側も第1回転案内部162側と同様の構成となっており、同様の効果が得られる。
このように、このレンズ鏡筒100であれば、第2直進枠104およびカム枠103の連結強度を高めることができる。
(4−4)
図17及び図18に示すように、第1案内プレート131Aは、内周突出部161の内側から光軸方向に突出しているので、内周突出部161により、第1案内プレート131Aの根元周辺部の強度をさらに高めることができる。
(5−1)
図14から図16に示すように、例えば、第1レンズ枠101とカム枠103とが相対回転すると、前方カムピン122Aが前方カム溝138Aにより案内された後に、前方カムピン122Aおよび前方カム溝138Aに代わって、後方カムピン122Bが後方カム溝138Bにより案内される。したがって、前方カムピン122Aおよび前方カム溝138Aのみを設けた場合に比べて、第1レンズ枠101およびカム枠103の光軸方向の長さを長くすることなく、第1レンズ枠101とカム枠103との光軸方向の相対移動距離を、延ばすことができる。したがって、このレンズ鏡筒100であれば、高倍率化および小型化の両立を図ることができる。前方カムピン122Aは、後方カムピン122Bの前方に配置されている。前方カムピン122Aおよび後方カムピン122Bの円周方向の位置は、同じである。こうするとカム枠103の外周の形状が単純化でき、インジェクション成形でカムピン形状部の金型作製が容易となる。
(6−1)
このレンズ鏡筒100では、カム枠103により第1レンズ枠101が光軸方向に案内される際、図22(A)及び図23(A)に示すように、第1レンズ枠101およびバリアユニット134の固定部172の一部は、カム枠103に形成された切欠空間Vに、入り込む。したがって、第1レンズ枠101およびカム枠103が近接する場合であっても、第1レンズ枠101およびバリアユニット134の固定部172と、カム枠103との干渉を、防止することができる。
(6−2)
図21に示すように、バリアケース173の装着部134Aを、突起101Bに引っ掛けることで、バリアユニット134を第1レンズ枠101に簡単に装着することができる。これにより、バリアユニット134を第1レンズ枠101に取り付ける構造を、簡素化することができる。また、バリアユニット134をビス止め等によって第1レンズ枠101に取り付ける場合と比べて、固定部172の寸法をより小さくすることができる。したがって、レンズ鏡筒100の小型化を実現できる。
<他の実施形態>
(A)本実施形態では、第1レンズ枠101の内側に、カム枠103が配置されているが、第1レンズ枠101の外側にカム枠103が配置されていてもよい。
(B)本実施形態では、カムフォロアの一例である、カムフォロア122および補強部137が、略円筒形状であった。カムフォロアは、楕円形状やその他の形状であってもよい。カムフォロアは、樹脂による一体成型であってもよく、金属等の他の部材で構成されてもよい。また、カムフォロアは、軸とローラーとで構成されてもよい。
(C)本実施形態において、第1レンズ枠101の第2カム溝138は、貫通溝ではなく、底部を有している。しかし、第2カム溝138は貫通溝であってもよい。しかし、底部を有している方が、レンズを保持するための強度が得られるため、好ましい。
(D)本実施形態では、カム枠本体117の内周面には、第4カム溝125が形成されている。ここで、第4カム溝125が形成された部分に、補助溝123を形成しないことによって、カム枠103の厚みをさらに薄くすることができるため、好ましい。
<実施形態の特徴>
上記実施形態において特徴的な部分を、以下に列記する。なお、上記実施形態に含まれる発明は、以下に限定されるものではない。なお、各構成の後ろに括弧で記載したものは、特徴の理解を助けるために記載した具体例である。各構成は、これらの具体例に限定されるものではない。また、各特徴について記載された効果を得るためには、記載された特徴以外の構成は変形または削除されてもよい。
(1−1)第1の特徴に係るレンズ鏡筒は、第1枠(固定枠107)と、第2枠(カム枠103)と、を備えている。第1枠は、複数のカム溝(カム溝112A〜112C)を、有している。第2枠は、複数のカムフォロア(カムフォロア119A〜119C)と、ギヤ部(ギヤ部120)と、を有している。複数のカムフォロアは、複数のカム溝にそれぞれ挿入されている。ギヤ部は、回転力を伝達する。第2枠は、ギヤ部に回転力を伝えることにより、第1枠に対して回転しながら光軸方向に移動する。複数のカムフォロアのうち少なくとも1つは、ギヤ部の像面側に配置されている。
このレンズ鏡筒では、複数のカムフォロアのうち少なくとも1つが、第2枠のギヤ部の像面側に配置されているので、カムフォロア119の円周方向間隔を広げることなく、ギヤ部を円周方向に長くとることができる。したがって、ギヤ部を用いて第1枠に対して第2枠を回転駆動する際に、固定枠107に対するカム枠103の保持精度を劣化させることなく、第1枠および第2枠の相対回転角度を広く確保することができる。このように、第1枠および第2枠の相対回転角度を広げることによって、第1枠に対する第2枠の移動量を、増やすことができる。つまり、このレンズ鏡筒では、高倍率化を図ることができる。
(1−2)第2の特徴に係るレンズ鏡筒では、第1の特徴に係るレンズ鏡筒において、複数のカムフォロアは、第1カムフォロア、第2カムフォロア、および第3カムフォロアを、有している。第1カムフォロアは、ギヤ部の像面側に配置されている。また、第1カムフォロアは、第2および第3カムフォロアに対して、像面側にずれている。したがって、ギヤ部の形状を第2枠の円周方向に沿って真っ直ぐな形状にできる。
(1−3)第3の特徴に係るレンズ鏡筒では、第2の特徴に係るレンズ鏡筒において、第1枠および第2枠が相対回転すると、第1から第3カムフォロアが、第1から第3カム溝にそれぞれ案内される。これにより、第2枠が、第1枠に対して、回転しながら光軸方向に移動する。第2枠の円周方向における第1カムフォロアの長さは、第1カムフォロアの光軸方向の長さよりも長い。このレンズ鏡筒では、第2枠の円周方向における第1カムフォロアの長さが第1カムフォロアの光軸方向の長さがよりも長いので、第1カムフォロアの強度を高めることができる。
一方で、第1カムフォロアの円周方向の長さを延ばすと、例えば、第1カムフォロアと第2カムフォロアとの間の空間は狭くなる。このため、第1カムフォロアおよび第2カムフォロアの間にギヤ部を配置すると、ギヤ部の長さを延ばすのが困難になる。
しかし、このレンズ鏡筒では、第1カムフォロアが、ギヤ部の第1端部(第1端部120A)の後方に配置されている。このため、第1カムフォロアの円周方向の長さを延ばしても、ギヤ部の長さを円周方向に延ばすことができる。したがって、上記のような構成を採用することで、レンズ鏡筒の耐衝撃性を高めつつ高倍率化を図ることができる。
(1−4)第4の特徴に係るレンズ鏡筒では、第2または第3の特徴に係るレンズ鏡筒において、第1枠および第2枠の光軸方向の合計長さが最も短い状態で、ギヤ部の第1端部が、駆動ギヤと噛み合っている。第1カムフォロアは、ギヤ部の第1端部の像面側に配置されている。
(1−5)第5の特徴に係るレンズ鏡筒では、第4の特徴に係るレンズ鏡筒において、ギヤ部は、第1端部と反対側に配置された第2端部(第2端部120B)を、有している。第2カムフォロアの光軸方向の位置は、第2端部の光軸方向の位置と概ね同じである。
(1−6)第6の特徴に係るレンズ鏡筒では、第4または第5の特徴に係るレンズ鏡筒において、第1端部の光軸方向の長さは、ギヤ部の光軸方向の最大長さよりも短い。これにより、ギヤ部の像面側にカムフォロアを配置しても、レンズ鏡筒が光軸方向に大型化するのを抑制できる。
(1−7)第7の特徴に係るレンズ鏡筒では、第2から第6のいずれかの特徴に係るレンズ鏡筒において、第1カムフォロアは、ギヤ部と接触している。具体的には、カムフォロア119Aは、ギヤ部120の第1端部120Aと一体となっている。
これにより、カムフォロアおよびギヤ部の強度を互いに高めることができ、両者の破損を効果的に防止できる。
(1−8)第8の特徴に係るレンズ鏡筒では、第7の特徴に係るレンズ鏡筒において、第2カムフォロアとギヤ部との間には、隙間が形成されている。
(2−1)第9の特徴に係るレンズ鏡筒は、移動枠(第1レンズ枠101)と、駆動枠(カム枠103)と、直進案内枠(第1直進枠102)とを、備えている。駆動枠は、カム機構部(カム枠本体117)を用いて、移動枠を光軸方向に案内する。直進案内枠は、移動枠を、光軸方向に相対移動可能かつ相対回転しないように、支持する。
駆動枠は、回転案内部(第1バヨネット結合部121)を、有している。回転案内部は、カム機構部に対して相対回転可能かつ光軸方向に相対移動しないように、直進案内枠を支持する。回転案内部は、カム機構部の外周側かつ移動枠より外周側に、配置されている。カム機構部と回転案内部との間には、移動枠の一部(突出部101C)が挿入可能な収容空間(収容空間S)が、形成されている。
このレンズ鏡筒では、カム機構部と回転案内部との間に移動枠の一部が、挿入可能な収容空間が、形成されている。このため、駆動枠により移動枠が光軸方向に案内される際に、移動枠の一部を収容空間に挿入できる。すなわち、移動枠および駆動枠の光軸方向の最短合計長さを短縮することができ、レンズ鏡筒の小型化が可能となる。
(2−2)第10の特徴に係るレンズ鏡筒では、第9の特徴に係るレンズ鏡筒において、駆動枠は、カム機構部から半径方向外側に突出するフランジ部(フランジ部118)を、さらに有している。回転案内部は、フランジ部から光軸方向に一体的に突出している。
(2−3)第11の特徴に係るレンズ鏡筒では、第10の特徴に係るレンズ鏡筒において、フランジ部は、回転案内部の内周側に配置された貫通孔(貫通孔121C)を、有している。貫通孔121Cは、第1バヨネット結合部121の内周側に配置されている。貫通孔には、移動枠の一部が、光軸方向に挿入可能である。
(2−4)第12の特徴に係るレンズ鏡筒では、第9または第10の特徴に係るレンズ鏡筒において、直進案内枠は、円周方向に延びる回転溝(回転溝175)を、有している。回転案内部は、ベース部(ベースプレート121B)と、案内突出部(バヨネット121A)と、を有している。ベース部は、カム機構部の円周方向に沿って延び、フランジ部から光軸方向に突出している。案内突出部は、カム枠本体の半径方向においてベース部から外側へ突出し、回転溝に挿入される。
(3−1)第13の特徴に係るレンズ鏡筒は、移動枠(第1レンズ枠101)と、駆動枠(カム枠103)と、直進案内枠(第1直進枠102)と、を備えている。移動枠は、直進突起(第1案内突出部136A)を、有している。駆動枠は、カム機構(カム機構M1)を用いて、移動枠を光軸方向に案内する。直進案内枠は、直進突起が係合される直進溝(直進案内溝128)を、有している。直進案内枠は、移動枠を、光軸方向に相対移動可能かつ相対回転しないように、支持する。駆動枠は、カム機構部(カム枠本体117)と、フランジ部(フランジ部118)と、を有している。カム機構部(カム枠本体117)は、カム機構を構成している。フランジ部(フランジ部118)は、カム機構部から半径方向外側に突出する。フランジ部は、直進突起が入り込む凹部(凹部150)を有している。
このレンズ鏡筒では、フランジ部が、直進突起が入り込む凹部を、有しているので、移動枠および駆動枠の光軸方向の最短合計長さを、短縮することができる。したがって、レンズ鏡筒の小型化が可能となる。
(3−2)第14の特徴に係るレンズ鏡筒では、第13の特徴に係るレンズ鏡筒において、凹部が、光軸方向に窪んだ部分である。
(3−3)第15の特徴に係るレンズ鏡筒では、第13または第14の特徴に係るレンズ鏡筒において、移動枠は、概ね円筒状の移動枠本体(本体部101A)を、さらに有している。直進突起は、移動枠本体の半径方向において、移動枠本体から外側に突出している。直進突起の先端の光軸方向の長さは、直進突起の根元の光軸方向の長さよりも長い。これにより、直進溝が途中で途切れていても、直進突起の先端を直進溝内において安定的に移動させることができる。したがって、直進案内枠の設計の自由度を高めることができる。
(3−4)第16の特徴に係るレンズ鏡筒では、第15の特徴に係るレンズ鏡筒において、直進突起の光軸方向の長さが、移動枠本体の半径方向外側にいくにしたがって、徐々に長くなっている。
(3−5)第17の特徴に係るレンズ鏡筒では、第13から第16のいずれかの特徴に係るレンズ鏡筒において、直進突起の先端は、直進突起の根元と比較して、フランジ部側に向けて突出している。
レンズ鏡筒全体の光軸方向の小型化を考慮すると、直進突起の位置は被写体と反対側にある方が好ましい。なぜなら、直進突起を被写体側に配置すればするほど、直進案内枠に対する移動枠の繰り出し量が小さくなるからである。
一方で、このレンズ鏡筒では、直進突起の先端が、根元よりもフランジ部の方に突出しているので、直進突起全体を被写体から遠い位置に配置することができる。さらに、直進突起の先端が根元よりもフランジ部の方に突出していても、直進突起がフランジ部に近づいた際には、直進突起を凹部に収容することができる。したがって、直進案内枠に対する移動枠の繰り出し量を大きくしながら、レンズ鏡筒のさらなる小型化が可能となる。
(3−6)第18の特徴に係るレンズ鏡筒では、第13から第16のいずれかの特徴に係るレンズ鏡筒において、凹部は、直進突起を挿入可能な貫通孔である。凹部が貫通孔の場合は、直進突起を光軸方向の大きくしても、レンズ鏡筒の大型化を抑制できる。
(4−1)第19の特徴に係るレンズ鏡筒は、第1枠(シャッターユニット106)と、第2枠(カム枠103)と、第3枠(第2直進枠104)と、を備えている。第1枠は、直進案内溝(直進案内溝140)を、有している。第2枠は、カム機構(カム機構M2)を用いて、第1枠を光軸方向に案内する。第2枠は、円周方向に延びる回転案内溝(回転案内溝166)を、有している。第3枠は、環状部(環状部130)と、直進案内部(第1案内プレート131A、第2案内プレート131B)と、バヨネット部(第1回転案内部162、第2回転案内部163)と、を有している。直進案内部は、環状部の内周部に設けられ、光軸方向に延出している。バヨネット部は、環状部の内周部から光軸方向に延びている。
このレンズ鏡筒では、第3枠の直進案内部が、第1枠の直進案内溝に係合することにより、第1枠は、第3枠に対して、光軸方向に相対移動可能かつ相対回転しないように、支持される。また、第3枠のバヨネット部が、第2枠の回転案内溝に係合することにより、第2枠は、第3枠に対して相対回転可能かつ光軸方向に相対移動可能に、支持される。バヨネット部は、直進案内部よりも環状部の円周方向の両側に突出している。バヨネット部は、スリットにより円周方向に複数に分割されている。バヨネット部は、直進案内部の円周方向両側を含む2箇所以上で、第2枠に支持されている。
このレンズ鏡筒では、バヨネット部が、環状部の内周部に設けられており、直進案内部よりも円周方向の両側に突出している。このため、バヨネット部により直進案内部の根元周辺部の強度を、向上することができる。したがって、例えば、直進案内部に円周方向の力が作用しても、直進案内部が破損しにくくなる。さらに、バヨネット部がスリットにより円周方向に複数に分割されている。このため、バヨネット部が第2枠の回転案内溝に係合している状態で、バヨネット部が第2枠と当接する箇所が増える。直進案内部の円周方向両側を含む2箇所以上で第2枠に支持されれば、直進案内部は円周方向に力が作用しても変形しにくくなる。したがって、第2枠と第3枠との結合強度を、高めることができる。このように、このレンズ鏡筒では、全体の強度を高めることができる。
(4−2)第20の特徴に係るレンズ鏡筒では、第19のいずれかの特徴に係るレンズ鏡筒において、環状部の円周方向において直進案内部の占める第1領域B1,B2は、環状部の円周方向においてバヨネット部の占める第2領域B11,B12の内側に、配置されている。
(4−3)第21の特徴に係るレンズ鏡筒では、第19または第20の特徴に係るレンズ鏡筒において、環状部は、円板部(円板部165)と、リブ部(内周突出部161)と、を有している。リブ部は、円板部の内周縁から光軸方向に突出し、円板部の内周縁に沿って延びている。
バヨネット部は、第1バヨネット(第1バヨネット162A,163A)と、第2バヨネット(第2バヨネット162B,163B)と、を有している。第1バヨネットは、環状部の半径方向において、リブ部から外側に突出している。第1バヨネットは、回転案内溝に挿入されている。第2バヨネットは、環状部の半径方向において、リブ部から外側に突出している。第2バヨネットは、回転案内溝に挿入されている。
このレンズ鏡筒では、環状部がリブ部を有しており、バヨネット部がリブ部から半径方向外側に突出した第1および第2バヨネットを有しているので、バヨネット部の周辺部の強度を確保しやすい。
(4−4)第22の特徴に係るレンズ鏡筒では、第21の特徴に係るレンズ鏡筒において、第1バヨネットおよび第2バヨネットは、環状部の円周方向に並んで配置されている。第1バヨネットおよび第2バヨネットの間には、スリットが形成されている。
(4−5)第23の特徴に係るレンズ鏡筒では、第22の特徴に係るレンズ鏡筒において、第2枠は、筒状部と、第1部分と、中間部分と、を有している。第1部分は、筒状部の内周面から内側に突出し、回転案内溝を形成する。中間部分は、筒状部の内周面から内側に突出し、第1部分と第2部分との円周方向間に配置されている。第1部分と中間部分との間には、第1バヨネットを回転案内溝に導入するための第1隙間が、形成されている。第2部分と中間部分との間には、第2バヨネットを回転案内溝に導入するための第2隙間が、形成されている。中間部分の円周方向の長さは、スリットの円周方向の長さよりも短い。
第1バヨネットおよび第2バヨネットが、第1隙間および第2隙間を介して、回転案内溝に導入される際、中間部分がスリットを通過する。第1バヨネットおよび第2バヨネットが回転案内溝に到達すると、第3枠が第1枠に対してねじられ、第1バヨネットおよび第2バヨネットが、回転案内溝内を円周方向に移動する。これにより、第1バヨネットが第1部分に引っかかり、第2バヨネットが中間部分に引っかかる。これにより、第1枠および第3枠に作用する光軸方向の力を、2箇所で受けることができる。また、第1バヨネットが中間部分に引っかかり、第2バヨネットが第2部分に引っかかる場合も同様である。このように、このレンズ鏡筒であれば、第1枠と第3枠との連結強度を高めることができる。
(4−6)第24の特徴に係るレンズ鏡筒では、第21から第23のいずれかの特徴に係るレンズ鏡筒において、直進案内部は、リブ部の内側から光軸方向に突出している。
これにより、リブ部を用いて、直進案内部の根元周辺部の強度をさらに高めることができる。
(4−7)第25の特徴に係るレンズ鏡筒では、第21から第24のいずれかの特徴に係るレンズ鏡筒において、第1バヨネットの円周方向の長さは、スリットの円周方向の長さよりも長い。第2バヨネットの円周方向の長さは、スリットの円周方向の長さよりも長い。
(5−1)第26の特徴に係るレンズ鏡筒は、外側枠(第1レンズ枠101)と、内側枠(カム枠103)と、を備えている。外側枠は、少なくとも一部が使用者に見える外観を形成する。内側枠は、少なくとも一部が外側枠の内側に配置される。内側枠は、カム機構(カム機構M1)を用いて、外側枠を光軸方向に案内する。内側枠は、第1カムフォロアと、第2カムフォロアと、を有している。外側枠は、第1カムフォロアを案内する第1カム溝と、第1カムフォロアを案内する第1カム溝と、を有している。
この場合、レンズ鏡筒は、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有する。第1状態では、第1カムフォロア(前方カムピン122A)が、第1カム溝(前方カム溝138A)により案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第1カム溝により案内され、かつ、第2カムフォロア(後方カムピン122B)が第2カム溝(後方カム溝138B)により案内される。第3状態では、第2カムフォロアが、第2カム溝により案内される。
このレンズ鏡筒では、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、カム機構は、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。したがって、第1カムフォロアおよび第2カム溝のみを設けた場合に比べて、外側枠および内側枠の光軸方向の長さを長くすることなく、外側枠と内側枠との光軸方向の相対移動距離を延ばすことができる。すなわち、このレンズ鏡筒であれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができる。前方カムピン122Aは、後方カムピン122Bの前方に配置されている。前方カムピン122Aおよび後方カムピン122Bの円周方向の位置は、同じである。こうするとカム枠103の外周の形状が単純化でき、インジェクション成形でカムピン形状部の金型作製が容易となる。
(5−2)第27の特徴に係るレンズ鏡筒は、外側枠(第1レンズ枠101)と、内側枠(カム枠103)と、を備えている。外側枠は、少なくとも一部が使用者に見える外観を形成する。内側枠は、少なくとも一部が外側枠の内側に配置される。内側枠は、カム機構(カム機構M1)を用いて、外側枠を光軸方向に案内する。
外側枠は、第1カムフォロア(前方カムピン122A)と、第2カムフォロア(後方カムピン122B)と、を有している。内側枠は、第1カムフォロアを案内する第1カム溝(前方カム溝138A)と、第2カムフォロアを案内する第2カム溝(後方カム溝138B)と、を有している。
この場合、カム機構は、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。第1状態では、第1カムフォロアが、第1カム溝により案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第1カム溝により案内され、かつ、第2カムフォロアが第2カム溝により案内される。第3状態では、第2カムフォロアが、第2カム溝により案内される。
このレンズ鏡筒では、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、カム機構は、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。したがって、第1カムフォロアおよび第2カム溝のみを設けた場合に比べて、外側枠および内側枠の光軸方向の長さを長くすることなく、外側枠と内側枠との光軸方向の相対移動距離を延ばすことができる。すなわち、このレンズ鏡筒であれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができる。
(5−3)第28の特徴に係るレンズ鏡筒は、外側枠(第1レンズ枠101)と、内側枠(カム枠103)と、を備えている。外側枠は、少なくとも一部が使用者に見える外観を形成する。内側枠は、少なくとも一部が外側枠の内側に配置される。内側枠は、カム機構(カム機構M1)を用いて、外側枠を光軸方向に案内する。
外側枠は、第1カムフォロアと、第1カム溝と、を有している。内側枠は、第1カムフォロアを案内する第2カム溝と、第1カム溝に案内される第2カムフォロアと、を有している。
この場合、カム機構は、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。第1状態では、第1カムフォロアが、第2カム溝により案内される。第2状態では、第1カムフォロアが第2カム溝により案内され、かつ、第2カムフォロアが第1カム溝により案内される。第3状態では、第2カムフォロアが、第1カム溝により案内される。
このレンズ鏡筒では、外側枠と内側枠とが相対回転する動作中において、カム機構は、第1状態と、第2状態と、第3状態と、を有している。したがって、第1カムフォロアおよび第2カム溝のみを設けた場合に比べて、外側枠および内側枠の光軸方向の長さを長くすることなく、外側枠と内側枠との光軸方向の相対移動距離を延ばすことができる。すなわち、このレンズ鏡筒であれば、大型化を抑制しつつ高倍率化を図ることができる。
(6−1)第29の特徴に係るレンズ鏡筒は、第1枠(第1レンズ枠101)と、バリア機構(バリアユニット134)と、第2枠(カム枠103)と、を備えている。バリア機構は、第1枠に固定され、開口部を遮蔽する。第2枠は、カム機構(カム機構M1)を用いて、第1枠を光軸方向に案内する。第2枠は、概ね筒状のカム機構部(カム枠本体117)と、カム機構部よりも厚みが薄い薄肉部(薄肉部182)と、を有している。薄肉部と第1枠との間に形成された空間(切欠空間V)には、バリア機構の固定部(固定部172)が入り込む。
このレンズ鏡筒では、薄肉部と第1枠との間に形成された空間に、バリア機構の固定部が入り込む。このため、第1枠と第2枠とが光軸方向に近接しても、固定部が第2枠に干渉するのを防止できる。これにより、このレンズ鏡筒では、第1枠および第2枠の光軸方向の最短長さを短くすることができ、小型化が可能となる。
(6−2)第30の特徴に係るレンズ鏡筒では、第29の特徴に係るレンズ鏡筒において、バリア機構は、開口を遮蔽するバリア羽根(バリア羽根135)と、バリア羽根を支持するバリアケース(バリアケース173)と、装着部(装着部134A)と、を有している。装着部は、固定部の一部を構成し、バリアケースから光軸方向に突出している。第1枠は、被装着部を有している。被装着部(突起101B)は、固定部の一部を構成し、装着部が引っ掛けられる。この場合、第1枠が第2枠により光軸方向に案内される際、装着部および被装着部の少なくとも一部は、薄肉部と第1枠との間に形成された空間(切欠空間V)に、入り込む。
このように、装着部を固定突起に引っ掛けることで、バリア機構を第1支持枠に装着することができる。これにより、バリア機構を第1支持枠に取り付ける構成を、簡素化することができる。また、ビス止め等による取付形態と比べて、固定部分の寸法をより小さくすることができる。したがって、レンズ鏡筒の小型化を実現できる。
ここに開示された技術は、たとえば、デジタルカメラ、フィルムカメラ、携帯電話、プロジェクター等の投射光学系を有する機器等に用いられる、レンズ鏡筒として利用可能である。
1 デジタルカメラ
100 レンズ鏡筒
O 光学系
AX 光軸
101 第1レンズ枠
102 第1直進枠
103 カム枠
104 第2直進枠
105 第2レンズ枠
106 シャッターユニット
107 固定枠
108 第3レンズ枠
109 マスターフランジ
110 CCDイメージセンサー

Claims (8)

  1. 少なくとも1つのレンズと、前記レンズを保持するレンズ保持部とを、有する内側枠と、
    少なくとも一部が前記内側枠の外側に配置され、前記内側枠を光軸方向に案内する外側枠と、
    を備え、
    前記外側枠は、第1カムフォロアと、前記第1カムフォロアより像面側に配置される第2カムフォロアとを、有し、
    前記内側枠は、前記第1カムフォロアを案内可能な第1カムと、前記第2カムフォロアを案内可能な第2カムとを、有し、
    前記内側枠と前記外側枠とが相対回転する動作中において、
    前記第2カムフォロアが前記第2カムに非係合であり、且つ前記第1カムフォロアが前記第1カムにより案内される第1状態と、
    前記第1カムフォロアが前記第1カムにより案内され、且つ前記第2カムフォロアが前記第2カムにより案内される第2状態と、
    前記第1カムフォロアが前記第1カムに非係合であり、且つ前記第2カムフォロアが前記第2カムにより案内される第3状態とを、有する、
    レンズ鏡筒。
  2. 前記レンズは、少なくとも一部が使用者に見える外観を、形成する、
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記内側枠は、光軸方向において前記像面側とは反対側の被写体側において前記レンズ保持部に設けられ且つ光軸方向へ窪んだ凹部又は光軸方向に貫通した孔部を、有しており、
    前記第3状態において、前記第1カムフォロアの少なくとも一部は、前記凹部又は前記孔部により形成された空間に、入り込んでいる、
    請求項1又は2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 少なくとも1つのレンズと、前記レンズを保持するレンズ保持部とを、有する内側枠と、
    少なくとも一部が前記内側枠の外側に配置され、カム機構を用いて前記内側枠を光軸方向に案内する外側枠と、
    を備え、
    前記内側枠は、第1カムフォロアと、前記第1カムフォロアより像面側に配置される第2カムフォロアとを、有し、
    前記外側枠は、前記第1カムフォロアを案内可能な第1カムと、前記第2カムフォロアを案内可能な第2カムとを、有し、
    前記内側枠と前記外側枠とが相対回転する動作中において、前記カム機構は、
    前記第2カムフォロアが前記第2カムに非係合であり、且つ前記第1カムフォロアが前記第1カムにより案内される第1状態と、
    前記第1カムフォロアが前記第1カムにより案内され、且つ前記第2カムフォロアが前記第2カムにより案内される第2状態と、
    前記第1カムフォロアが前記第1カムに非係合であり、且つ前記第2カムフォロアが前記第2カムにより案内される第3状態とを、有する、
    レンズ鏡筒。
  5. 前記レンズは、少なくとも一部が使用者に見える外観を、形成する、
    請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記レンズ保持部は、光軸方向において前記像面側とは反対側の被写体側において前記レンズ保持部に設けられ且つ光軸方向へ窪んだ凹部又は光軸方向に貫通した孔部を、有しており、
    前記第3状態において、前記第1カムの一部は、前記凹部又は前記孔部により形成された空間に、入り込んでいる、
    請求項4又は5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 少なくとも1つのレンズと、前記レンズを保持するレンズ保持部とを、有する内側枠と、
    少なくとも一部が前記内側枠の外側に配置され、カム機構を用いて前記内側枠を光軸方向に案内する外側枠と、
    を備え、
    前記内側枠は、第1カムフォロアと、第1カムとを、有し、
    前記外側枠は、前記第1カムフォロアを案内可能な第2カムと、前記第1カムフォロアより像面側に配置され且つ前記第1カムが案内可能な第2カムフォロアとを、有しており、
    前記内側枠と前記外側枠とが相対回転する動作中において、前記カム機構は、
    前記第2カムフォロアが前記第1カムに非係合であり、且つ前記第1カムフォロアが前記第2カムにより案内される第1状態と、
    前記第1カムフォロアが前記第2カムにより案内され、且つ前記第2カムフォロアが前記第1カムにより案内される第2状態と、
    前記第1カムフォロアが前記第2カムに非係合であり、且つ前記第2カムフォロアが前記第1カムにより案内される第3状態とを、有している、
    レンズ鏡筒。
  8. 前記レンズは、少なくとも一部が使用者に見える外観を、形成する、
    請求項7に記載のレンズ鏡筒。
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