JPH0614179Y2 - ズ−ムレンズ鏡胴 - Google Patents

ズ−ムレンズ鏡胴

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JPH0614179Y2
JPH0614179Y2 JP1986162180U JP16218086U JPH0614179Y2 JP H0614179 Y2 JPH0614179 Y2 JP H0614179Y2 JP 1986162180 U JP1986162180 U JP 1986162180U JP 16218086 U JP16218086 U JP 16218086U JP H0614179 Y2 JPH0614179 Y2 JP H0614179Y2
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barrel
moving
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高義 諸岡
利昌 鯉沼
裕孝 城下
弘之 石木田
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、写真撮影用カメラ、小形撮影機、ビデオカ
メラ、複写機、引伸機などの光学機器に利用するところ
のズームレンズ鏡胴に関する。
「従来の技術」 ズームレンズ鏡胴は、周囲に沿った細長いカム孔を有す
るカム筒と、上記カム孔に嵌入させたカムフォロア(ピ
ン状のローラー)を備え、上記カム筒に内装させて変倍
用レンズと補正用レンズとを支持させた移動枠とを備え
ており、上記カム筒を回動駆動することによって上記移
動枠を光軸方向に移動させ光学的な変倍を行なう構成と
なっている。
実際には、複数の移動枠がカム筒に内装され、これら移
動枠の各々が固定筒に案内されながらカム筒に連動され
て移動する構成のものが多い。
「考案が解決しようとする問題点」 上記したズームレンズ鏡胴に備えられたカム筒は、筒軸
方向に定めたΔlと筒周囲方向に定めたΔθとの設計値
にもとづいて順次加工して筒周囲に沿った細長いカム孔
を形成する関係上、合成樹脂材などを使って型抜き形成
することが困難で、金属性材によって構成されるため、
生産能率が低いばかりでなく、コスト高の部品となる。
そこで、最近では、筒状体の一端または両端から切り込
み形成し、切り込み縁壁をカム面として構成し、型抜き
形成が可能なカム筒が提案されているが、このようなカ
ム筒にはいろいろ問題があって実際には実用化されるに
至っていない。
この問題点の一つにカム筒のカム面にカムフォロアを圧
接させるためのばね手段の問題がある。
すなわち、切欠カムを備えたこのようなカム筒の場合、
移動枠より突出したカムフォロアを常時カム面に圧接さ
せる押動勢力が必要となるから、この移動枠には、ばね
部材などを利用して一方向の押動勢力を与えなければな
らない。
そして、上記カム筒には複数の移動枠を連動させる構成
となるため、個々の移動枠を同方向或いは逆方向に押動
勢力を与える数個のばね部材が必要となる。
しかし、ズームレンズ鏡胴は各部品の組み込みによって
内部構造が可成り混雑したものとなることから、上記し
たようなばね部材の組み込みスペースやその取り付け構
造の設計が困難となる。
複数の移動枠に対して一つのばね部材で押動勢力を与え
る手段が考えられるが、ただこの手段では各々の移動枠
に加わる押動勢力が均等化しないため、移動枠が片寄る
ことがあって、これら移動枠が支持する光学系のレンズ
面が光軸に対して正確な指向性を失うようになる。
「問題点を解決するための手段」 本考案は上記したところの問題点を解決することを目的
とする。
しかして、本考案では、光学系を支持する第1、第2移
動枠をカム筒の回動に連動させて移動させ光学的に変倍
する構成のズームレンズ鏡胴において、上記カム筒に
は、前端から筒軸方向に切り込み形成した形状の前側切
欠カム及び後端から筒軸方向に切り込み形成した形状の
後側切欠カムを備え、上記第1移動枠は筒状に形成し、
この第1移動枠には少なくともその後端部に後側の光学
系を支持させると共に、上記第2移動枠には第1移動枠
内に移動可能に設けて上記後側の光学系の前方に配置し
た前側の光学系を支持させ、さらに、上記第1、第2移
動枠の光学系支持部間には光学系の光路周囲となるよう
にした拡圧勢力のコイルばねを設けて第1移動枠を後方
向に、第2移動枠を前方向に各々押動するばね勢力を与
え、第1移動枠のカムフォロアを上記カム筒の前側切欠
カムに、第2移動枠のカムフォロアを上記カム筒の後側
切欠カムに各々対接させるべくこれらカムフォロアの位
置を定めた構成としたことを特徴とするズームレンズ鏡
胴を提案する。
「作用」 本考案のズームレンズ鏡胴は、第1移動枠がコイルばね
の拡圧勢力を受けて後方向に押動勢力を受けるため、こ
の第1移動枠のカムフォロアがカム筒の前側切欠カムに
対接する。
同様に、第2移動枠がコイルばねの拡圧勢力を受けて前
方向に押動勢力を受けるため、この第2移動枠のカムフ
ォロアがカム筒の後側切欠カムに対接する。
この結果、カム筒を回動させれば、第1、第2移動枠が
移動し、これら移動枠に支持された光学系が光軸方向に
変位してズーミングが行なわれる。
つまり、第1、第2移動枠を進出させるようにカム筒を
回動させれば、第1移動枠のカムフォロアが前側切欠カ
ムのカム面によって押動され、また、第2移動枠のカム
フォロアがコイルばねの拡圧勢力により後側切欠カムの
カム面に圧接し、そのカム面に沿って移動することか
ら、第1、第2移動枠が共に繰り出される。
第1、第2移動枠を後退させるようにカム筒を回動させ
れば、第1移動枠のカムフォロアがコイルばねの拡圧勢
力により前側切欠カムのカム面に圧接し、そのカム面に
沿って移動し、また、第2移動枠が後側切欠カムのカム
面に押動されることから、第1、第2移動枠が共に後退
移動する。
「実施例」 次に、本考案の実施例に付いて図面に沿って説明する。
第1図は本考案に係るズームレンズ鏡胴の縦断側面図、
第2図は同ズームレンズ鏡胴の横断平面図、第3図は同
ズームレンズ鏡胴の分解斜視図である。これらの図にお
いて、11はカメラ本体などに取り付けられる筒状の固
定枠、12は固定枠11の外面を移動する第1移動枠、
13は固定枠11内で移動する第2移動枠、14は第1
移動枠12の周囲に回動自在に設けたカム筒である。
また、Lは固定枠11に支持させた固定レンズ群、L
、Lは第1移動枠12の先端と後端とに支持させた
移動レンズ群、Lは第2移動枠13に支持させた移動
レンズ群であり、Lは合焦用レンズとして、L、L
、Lは変倍用レンズとして各々機能するが、特に、
は補正用レンズとして働く。
上記固定枠11は、上方と下方とに光軸方向(筒軸方
向)に沿って細長く直線的に延びた案内溝11a、11
bと、その左方と右方には後端側を開放させた筒軸方向
に延びた幅広の切欠孔11c、11d(第2図、第3図
参照)とを備えている。案内溝11a、11bは第1移
動枠12を光軸方向に非回動として案内し、切欠孔11
c、11dは第2移動枠13とレンズ支持枠15とを軸
方向に移動可能とする切欠孔である。
そして、この固定枠11の先端やや中寄りには中仕切状
のレンズ支持部11eが一体に設けてあって、この支持
部11eに固定レンズ群Lのレンズホルダー16がね
じ止めしてある。なお、当該レンズ支持部11eには弧
状の貫通孔11fが設けてあるが、これには合焦用の移
動レンズ群Lの回動範囲を定めるための後述する移動
枠13のストッパー13c、13dが嵌挿する。これ
については後述する。
一方、上記固定枠11の後端部には、第5図及び第6図
より分かる如く、取付板部11gとの間に弧状凹形部1
1h、11iが対称的に設けてあり、さらに、こられ凹
形部11h、11i各々の外壁にストッパー凸部11
j、11kが、また、この外壁に続くように係止爪11
l、11mが各々対称位置に設けてある。
係止爪11、11mは後述するカム筒をバヨネット構
造として取り付けるもので、ストッパー凸部11j、1
1kはカム筒の回動範囲を定めるものである。なお、第
5図は第1移動枠12及びカム筒14を省略して示した
第1図上のA−A線縮小断面図で、第6図は固定枠11
の部分的な斜視図である。
上記した第1移動枠12は、その上方と下方とにカムフ
ォロア17a、17bを、その左方と右方とに光軸方向
に細長く直線的に延びた案内案12a、12b(第2図
参照)とを備えている。
カムフォロア17a、17bはカム筒14の前側切欠カ
ムに対接するピン状のローラーであって、これらの移動
枠内側は固着したキーカラー18a、18bが固定枠1
1の案内溝11a、11b内を摺動する。また、上記し
た案内孔12a、12bは後述する第2移動枠13のカ
ムフォロアを案内するものである。
また、この第1移動枠12の先端部にはヘリコイドねじ
によって螺合させた回動筒19を設け、この回動筒19
に移動レンズ群Lのレンズホルダー20がねじ止めし
てある。
この回動筒19には合焦用ピニオン21と噛合させた歯
車19aが一体形成してあって、この回動により移動レ
ンズ群Lを位置変化させるようになっている。回動筒
19はレンズホルダー20より固定枠11内部に向かっ
て突き出た旋回杆22によって回動限界が定められる。
なお、合焦用ピニオン21はカム筒14のカム孔を通し
て第1移動枠12に固定させた支持腕23に設けて第1
移動枠12と一体的に移動する構成としてある。
上記第1移動枠12の後端部には、上記したレンズ支持
枠15がねじ止めされ、この支持枠15に移動レンズ群
のレンズホルダー24がねじ止めしてある。
レンズ支持枠15は、第3図及び第7図に示した如く、
左右に円弧状の拡径部15a、15bを有する円盤状の
もので、これら拡径部15a、15bを固定枠11の切
欠孔11c、11dに嵌合させて第1移動枠12の内周
面に接合させ、第1移動枠12に設けた小孔12cより
ねじ込んだ小ねじ25(第2図参照)によってブッシュ
を介して固定してある。
なお、第7図は第1図上のA−A線縮小断面図である。
上記第2移動枠13は、第3図の斜視図より分かる如
く、左右に形成した円弧形の拡径部と中央孔とを有する
円盤状のもので、各拡径部には円曲面部13a、13b
を一体形成し、これら円曲面部13a、13bにピン状
のローラーであるカムフォロア26a、26bが設けて
ある。
また、この第2移動枠13の円曲面部側の板面には円形
のレンズ支持枠27をねじ止めし、この支持枠27の中
央部に移動レンズ群Lのレンズホルダー部28が設け
てある。
上記構成の第2移動枠13は第1図及び第2図より分か
る通り、円曲面部13a、13bを固定枠11の切欠孔
11c、11dに嵌合させると共に、カムフォロア26
a、26bを第1移動枠12の案内孔12a、12bに
摺動自在に通してカム筒14の後側切欠カムに対接させ
てある。
一方、第2移動枠13には第3図の斜視図に示したよう
に、光軸方向に平行に張り出した2本のストッパー杆1
3c、13dが設けてある。これらストッパー杆13
c、13dは固定枠11のレンズ支持部11eに設けた
弧状の貫通孔11fを通り貫け、移動レンズ群Lの回
動範囲を定める旋回杆22の旋回領域に突出し、この旋
回杆22が所定の範囲で旋回したとき当接するようにな
っている。
また、この第2移動枠13に固着したレンズ支持枠27
と第1移動枠12に固定したレンズ支持枠15との間に
拡圧作用のコイルばね30を設け、第2移動枠13を第
1図及び第2図上左方向に、第1移動枠12を同図上右
方向に常時押動するばね勢力が与えてある。この押動勢
力で、第1移動枠12のカムフォロア17a、17bが
カム筒14の前側切欠カム面に、第2移動枠13のカム
フォロア26a、26bがカム筒14の後側切欠カム面
に各々圧接する。
なお、本実施例では、第2移動枠13とレンズ支持枠2
7との間に僅かな空間を形成するようになっており、こ
の空間にシャッタ羽根(図示省略)を組み込む。
シャッタ駆動装置は図示仮線29で示したように円曲面
部13a、13bの内側に位置させるようにして上記レ
ンズ支持枠27に取り付ける。
上記したカム筒14は、第3図の斜視図より分かる通
り、光軸上前側に設けた前側切欠カム31、32と、後
側に設けた後側切欠カム33、34とを備えた筒状体
で、これは型抜き形成された合成樹脂材で構成されてい
る。
第4図は上記カム筒14の展開図を示し、この図に示す
ように、前側切欠カム31、32は筒状体前端の上下部
所から筒軸方向に切り込み形成した形状の切欠孔からな
り、その直線的な切り込み傾斜辺がカム面31a、32
aをなし、後側切欠カム33、34は筒状体後端の左右
部所から筒軸方向に切込み形成した形状の切欠孔からな
り、その曲線的な傾斜辺がカム面33a、34aを形成
している。
そして、このカム筒14には、前側切欠カム31、32
を形成する各切欠孔を橋絡するフランジ部14a、14
bがカム筒13の先端外周に一体に形成してあり、後側
切欠カム33、34についても同様のフランジ部14
c、14dがカム筒14の後端外周に一体形成してあ
る。
また、このカム筒14にはその後端よりやや中寄りの周
囲に歯車部14eが設けてあって、ズーミング用ピニオ
ン35が第1図に示すように噛合させてある。ズーミン
グ用ピニオン35は固定枠11の取付板部11gに支持
させてある。
上記カム筒14はフランジ部14c、14dを固定枠1
1の係止爪11、11mに係止させるように弧状凹形
部11h、11iに嵌合させ、既に述べたように、バヨ
ネット形式で固定枠11に取り付けるが、このカム筒1
4の後方周囲に一体に設けた凸状部14f、14gを上
記係止爪11、11mの表面に接合させるようにして
カム筒14の筒軸方向の位置が定められる。
なお、第4図の仮線で示したように、上記した前側切欠
カム31、32のカム面31a、32aには第1移動枠
12のカムフォロア17a、17bが対接し、後側切欠
カム33、34のカム面33a、34aには第2移動枠
13のカムフォロア26a、26bが対接するように組
み付けられることは既に説明したところである。
前側切欠カム31内にカムフォロア17aと共に示した
円形仮線は上記したところの合焦用ピニオン21の支持
腕23である。
上記したズームレンズ鏡胴を組み立てるに際しては、第
2移動枠13とレンズ支持枠15とをコイルばね30を
介在させながら固定枠11に内装させた後に、第1移動
枠12を固定枠11の外周に嵌め合わせて、この第1移
動枠12にレンズ支持枠15を小ねじ25によって固着
する。
次に、カム筒14を第1移動枠12の外周に嵌め合わせ
るが、この場合、第5図に二点鎖線をもって示したよう
に、フランジ部14cがストッパー凸部11kと係止爪
11との間に、フランジ部14dがストッパー凸部1
1jと係止爪11mとの間になるようにしてカム筒14
の後端部を固定枠11の弧状凹形部11h、11iに差
し入れ、引き続いてこのカム筒14を左回動する。
この操作でフランジ部14cが係止爪11の下側に、
フランジ部14dが係止爪11mの下側に入り込み、各
フランジ部14c、14dが係止される状態となる。
このように係止させた後に、各々のストッパー凸部11
j、11kに接近させてストッパー片36a、36bを
固着し、各フランジ部14c、14dの抜け出しを防止
する。なお、ストッパー片36a、36bは弧状凹形部
11h、11iの外壁面にねじ等で固定する。
上記の如く取り付けられたカム筒14は、第7図によっ
て分かる通り、フランジ部14cがストッパー凸部11
jとストッパー片36aの間で、フランジ部14dがス
トッパー凸部11kとストッパー片36bとの間で各々
回動するようになってその回動範囲が定められる。
カムフォロア17a、17b及び26a、26bはカム
筒14を取り付けてから第1移動枠12と第2移動枠1
3との各々に固着すると共に回動筒19を第1移動枠1
2に螺合させるように組み立てる。
次に、上記したズームレンズ鏡胴の動作について説明す
る。
なお、第1移動枠12が押し戻された第1図及び第2図
に示す広角状態にあると仮定すれば、各カムフォロア1
7a、17b、26a、26bはカム筒14に対して第
4図に示す対接関係となっている。
ズーム操作のためスイッチを投入すると、モータの回転
によってズーミング用ピニオン35が駆動される。これ
より、このピニオン35に連動されたカム筒14が正面
(第1図上左側)から見て右回動し、これより、カムフ
ォロア17a、17bが前側切欠カム31、32に押動
され、第1移動枠12がコイルばね30の拡圧作用に抗
して第1図及び第2図上左方向に移動する。また、カム
フォロア26a、26bはコイルばね30の押動勢力を
受けて後側切欠カム33、34のカム面33a、34a
の回動にしたがって光軸方向に移動し、このことから、
第2移動枠13が第1図及び第2図上左方向に移動す
る。
上記の移動過程では、カムフォロア17a、17bと一
体的となっているキーカラー18a、18bが固定枠1
1の案内溝11a、11bに案内され、第1移動枠12
が固定枠11とカム筒14との間を非回動のまま移動
し、また、この第1移動枠12の先端に螺合した回動筒
19の歯車19aは合焦用ピニオン21と噛合した状態
で左方向に移動する。
第2移動枠13は、カムフォロア26a、26bが第1
移動枠12の案内孔12a、12bに案内され、固定枠
11内を非回動のまま左方向に摺動し、その円曲面部1
3a、13bが固定枠11の切欠孔11c、11d内を
移動する。
カム筒14の回動に伴って、そのフランジ部14c、1
4dが第7図上右施し、カム筒14が所定の回動位置に
達すると、これらフランジ部14c、14dの端部がス
トッパー片36a、36bに突き当りカム筒14の回動
が停止する。
これより、ズーミング用ピニオン35を駆動するモータ
が過負荷となり、この過負荷を検出したスイッチがモー
タの給電を遮断する。
第8図は上記したズーミングによって広角位置から望遠
位置に移行した状態を示す。この図から分かる如く、移
動レンズ群L、Lは第1移動枠12の移動によって
一緒に変位し、これらの移動距離が同じものとなるが、
第2移動枠13の移動によって変位した移動レンズ群L
は独自に変位し、上記移動レンズ群L、Lに比べ
て少ない移動距離となる。
移動レンズ群Lの移動はカム筒14に設けた後側切欠
カム33、34のカム面33a、34aの形状を変える
ことで任意に定めることができるが、実際には、関数的
な条件によって移動距離が定まるように上記カム面33
a、34aを形成する。一方、合焦用ピニオン21は自
動測距機構に含むモータによって駆動され、回動筒19
をヘリコイドねじにしたがって回動する。この回動筒1
9の回動は移動レンズ群Lのみの位置を光軸方向に変
位させて合焦制御する。
また、回動筒19が所定の回動位置に達したとき、旋回
杆22がストッパー杆13c、13dのいずれか一方に
突き当り、回動筒19の回動が停止される。
これより、合焦用ピニオン21を駆動するモータが過負
荷となり、この過負荷を検出したスイッチがモータを停
止し、或いは、このモータを逆転制御する。
望遠位置から広角位置へ移行させる場合には、ズーミン
グ用ピニオン35を上記とは逆方向に回転駆動する。こ
の回転駆動により、カムフォロア17a、17bがコイ
ルばね30の拡圧勢力を受けて前側切欠カム31、32
のカム面31a、32aにしたがい第8図上右方向に移
動すると共に、カムフォロア26a、26bが後側切欠
カム33、34のカム面33a、34aに押動されて同
方向に移動し、第1移動枠12及び第2移動枠13が第
1図及び第2図に示す動作状態となる。
以上、本考案に係るズームレンズ鏡胴の一実施例につい
て説明したが、前側切欠カム31、32と後側切欠カム
33、34の個数などは任意に増減することができ、ま
た、これらカム31〜34を橋絡するフランジ部14a
〜14dはカム筒14の真円度を確保する上に有利とな
るものであるから、前側切欠カム31、32のフランジ
部14a、14bについては筒周囲全体に設けたフラン
ジによって置き換えてもよい。
合成樹脂材の成形条件によってカム筒13の真円度を確
保するために極力カム31〜34の切欠面積を減らすこ
とが有利となるから、フランジ部14a、14bの幅
(筒軸方向の幅)を拡張し、或いは、フランジ部14a
〜14d各々の幅をできるだけ拡張してもよい。
カム筒14は型抜き形成することができて有利である。
例えば、このカム筒14は筒軸方向と筒周囲方向に型抜
きする形成型によって容易に生産することができるの
で、合成樹脂材などの資材を使用したローコストの組み
込み易いカム筒となる。
また、本考案のズームレンズ鏡胴は、直線的に移動する
光学系と、非直線的に移動する光学系とを変位する構成
であるから、マスターレンズと合焦用レンズとを固定
し、これらレンズの間で変倍用レンズと補正用レンズと
を移動させる構成の従来から広く知られているズームレ
ンズ鏡胴についても容易に実施することができる。
本考案は写真撮影用のカメラにかぎらず、小形撮影機
や、ビデオカメラなどのズームレンズ鏡胴として広く利
用することができる。
なお、上記実施例のズームレンズ鏡胴をビデオカメラ用
として利用する場合には、第2移動枠13とレンズ支持
枠27との間の空間にはシャッタ羽根に換えて絞り羽根
を設ければよい。
また、本考案はピニオン35に連動させた自動ズーミン
グ制御機構、ピニオン21に連動させた自動合焦制御機
構とすることなく、カム筒14及び回動筒19を手動操
作するズームレンズ鏡胴として実施してもよい。
「考案の効果」 上記した通り、本考案のズームレンズ鏡胴は、第1移動
枠の後端部に支持させた後側の光学系の支持部と、この
第1移動枠の後側の光学系に対し前方に配置する光学系
を支持させた第2移動枠の光学系支持部との間に拡圧勢
力のコイルばねを設け、第1移動枠を後方向に、第2移
動枠を前方向に各々押動するばね勢力を与える構成とし
たことから、第1移動枠のカムフォロアをカム筒の前側
切欠カムに、第2移動枠のカムフォロアをカム筒の後側
切欠カムに各々対接させることができる。
この結果、第1、第2移動枠各々のカムフォロアをただ
一つのコイルばねによってカム筒の前側切欠カムと後側
切欠カムに確実に対接させることができ、最小限の部品
点数で組み込み易いばね手段を得ることができる。
また、第1、第2移動枠各々が支持する光学系の周囲に
均等したばね勢力を受けるので、光学系の各レンズ面が
光軸に対して指向性を損なうおそれがなくその上、ズー
ミング動作時に第1移動枠の光学系と第2移動枠の光学
系とを極力接近させる構成とすることができ、ズームレ
ンズ鏡胴の縮小化に有利となる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図はズームレンズ
鏡胴の縦断側面図、第2図は同ズームレンズ鏡胴の横断
平面図、第3図は同ズームレンズ鏡胴の分解斜視図、第
4図はカム筒の展開図、第5図は第1移動枠とカム筒を
省略した第1図上のA−A線縮小断面図、第6図は固定
枠の部分的な斜視図、第7図は第1図上のA−A線縮小
断面図、第8図は広角位置から望遠位置に移行した状態
を示す上記ズームレンズ鏡胴の縦断側面図である。 11……固定枠 11a、11b……案内溝 11c、11d……切欠孔 12……第1移動枠 12a、13b……案内孔 13……第2移動枠 13a、13b……円曲面部 14……カム筒 14a〜14d……フランジ部 14e……歯車部 14f、14g……凸状部 17a、17b……カムフォロア 26a、26b……カムフォロア 30……コイルばね 31、32……前側切欠カム 33、34……後側切欠カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 城下 裕孝 東京都渋谷区神宮前6丁目27番8号 京セ ラ株式会社東京原宿事業所内 (72)考案者 石木田 弘之 長野県岡谷市長地2800番地 京セラ株式会 社長野岡谷工場内 (56)参考文献 特開 昭49−74934(JP,A) 特開 昭49−50923(JP,A) 実開 昭57−14113(JP,U) 特公 昭61−38446(JP,B2)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学系を支持する第1、第2移動枠をカム
    筒の回動に連動させて移動させ光学的に変倍する構成の
    ズームレンズ鏡胴において、上記カム筒には、前端から
    筒軸方向に切り込み形成した形状の前側切欠カム及び後
    端から筒軸方向に切り込み形成した形状の後側切欠カム
    を備え、上記第1移動枠は筒状に形成し、この第1移動
    枠には少なくともその後端部に後側の光学系を支持させ
    ると共に、上記第2移動枠には第1移動枠内に移動可能
    に設けて上記後側の光学系の前方に配置した前側の光学
    系を支持させ、さらに、上記第1、第2移動枠の光学系
    支持部間には光学系の光路周囲となるようにした拡圧勢
    力のコイルばねを設けて第1移動枠を後方向に、第2移
    動枠を前方向に各々押動するばね勢力を与え、第1移動
    枠のカムフォロアを上記カム筒の前側切欠カムに、第2
    移動枠のカムフォロアを上記カム筒の後側切欠カムに各
    々対接させるべくこれらカムフォロアの位置を定めた構
    成としたことを特徴とするズームレンズ鏡胴。
  2. 【請求項2】上記第1移動枠には後側の光学系として変
    倍用レンズを、上記第2移動枠には前側の光学系として
    補正用レンズを各々支持させてなる実用新案登録請求の
    範囲第(1)項に記載したズームレンズ鏡胴。
JP1986162180U 1986-10-24 1986-10-24 ズ−ムレンズ鏡胴 Expired - Lifetime JPH0614179Y2 (ja)

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