JP2015109258A - 発光装置及び発光装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可撓性を有し、信頼性の高い発光装置を提供する。【解決手段】第1の可撓性基板と、第2の可撓性基板と、第1の可撓性基板及び第2の可撓性基板の間の発光素子と、第2の可撓性基板及び発光素子の間の第1の接合層、及び第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、第2の接合層は、第1の接合層よりもガスバリア性が高い発光装置。【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、又は製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、又は組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。本発明の一態様は、半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、照明装置及びそれらの作製方法に関する。特に、本発明の一態様は、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence、以下ELとも記す)現象を利用した発光装置とその作製方法に関する。
近年、発光装置や表示装置は様々な用途への応用が期待されており、多様化が求められている。
例えば、携帯機器用途等の発光装置や表示装置では、薄型であること、軽量であること、又は破損しにくいこと等が求められている。
EL現象を利用した発光素子(EL素子とも記す)は、薄型軽量化が容易である、入力信号に対し高速に応答可能である、直流低電圧電源を用いて駆動可能である等の特徴を有し、発光装置や表示装置への応用が検討されている。
例えば、特許文献1に、フィルム基板上に、スイッチング素子であるトランジスタや有機EL素子を備えたフレキシブルなアクティブマトリクス型の発光装置が開示されている。
有機EL素子は、外部から侵入する水分や酸素などの不純物により信頼性が損なわれてしまうという課題がある。
有機EL素子の外部から、水分や酸素などの不純物が、有機EL素子を構成する有機化合物や金属材料に侵入することで、有機EL素子の寿命は大幅に低減されてしまう場合がある。有機EL素子に用いる有機化合物や金属材料が、水分や酸素などの不純物と反応し、劣化してしまうためである。
したがって、不純物の侵入を防ぐために有機EL素子を封止する技術について、研究開発が進められている。
特開2003−174153号公報
本発明の一態様は、可撓性を有し、信頼性の高い発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することを目的の一とする。
また、本発明の一態様は、可撓性を有し、信頼性の高い発光装置の作製工程における歩留まりを向上することを目的の一とする。また、本発明の一態様は、該発光装置の作製工程における不純物の混入を抑制することを目的の一とする。
また、本発明の一態様は、新規な発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することを目的の一とする。または、本発明の一態様は、軽量な発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することを目的の一とする。または、本発明の一態様は、破損しにくい発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することを目的の一とする。または、本発明の一態様は、厚さが薄い発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することを目的の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様の発光装置は、第1の可撓性基板と、第2の可撓性基板と、第1の可撓性基板及び第2の可撓性基板の間の発光素子と、第2の可撓性基板及び発光素子の間の第1の接合層、及び第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、第2の接合層は、第1の接合層よりもガスバリア性が高い。
また、本発明の一態様の発光装置は、第1の可撓性基板と、第2の可撓性基板と、第1の可撓性基板及び第2の可撓性基板の間のトランジスタと、トランジスタ及び第2の可撓性基板の間の発光素子と、第1の可撓性基板及びトランジスタの間の接着層と、第2の可撓性基板及び発光素子の間の第1の接合層、及び第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、第2の接合層は、第1の接合層よりもガスバリア性が高い。
また、本発明の一態様の発光装置は、第1の可撓性基板と、第2の可撓性基板と、第1の可撓性基板及び第2の可撓性基板の間のガスバリア性が高い絶縁層と、絶縁層及び第2の可撓性基板の間の発光素子と、第1の可撓性基板及び絶縁層の間の接着層と、第2の可撓性基板及び発光素子の間の第1の接合層、及び第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、第2の接合層は、第1の接合層よりもガスバリア性が高い。
また、本発明の一態様の発光装置は、第1の可撓性基板と、第2の可撓性基板と、第1の可撓性基板及び第2の可撓性基板の間のガスバリア性が高い第1の絶縁層と、第1の絶縁層及び第2の可撓性基板の間のトランジスタと、トランジスタ及び第2の可撓性基板の間の発光素子と、発光素子及び第2の可撓性基板の間の着色層と、着色層及び第2の可撓性基板の間のガスバリア性が高い第2の絶縁層と、第1の可撓性基板及び第1の絶縁層の間の第1の接着層と、着色層及び発光素子の間の第1の接合層、及び第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、第2の絶縁層及び第2の可撓性基板の間の第2の接着層と、を有し、発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、第1の接合層、着色層、第2の絶縁層、第2の接着層、及び第2の可撓性基板は、発光素子が発する光を透過し、第2の接合層は、第1の接合層よりもガスバリア性が高い。
また、上記各構成の発光装置を表示部に有する電子機器も本発明の一態様である。
また、上記各構成の発光装置を発光部に有する照明装置も本発明の一態様である。
なお、本明細書中において、発光装置とは、発光素子を用いた表示装置を含む。また、発光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルム、もしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、又は発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。さらに、照明器具等に用いられる発光装置も含むものとする。
本発明の一態様により、新規な発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することができる。また、本発明の一態様により、可撓性を有し、信頼性の高い発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提供することができる。
また、本発明の一態様により、可撓性を有し、信頼性の高い発光装置の作製工程における歩留まりを向上することができる。また、本発明の一態様により、該発光装置の作製工程における不純物の混入を抑制することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
発光装置の一例を説明する図。 発光装置の一例を説明する図。 発光装置の一例を説明する図。 発光装置の一例を説明する図。 発光装置の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 剥離層の平面形状を説明する図。 剥離層の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 電子機器及び照明装置の一例を説明する図。 試料の透過率を示す図。 実施例の試料である発光装置を示す図。 実施例の比較試料である発光装置を示す図。 実施例の発光装置を示す写真。 剥離及び転置を用いたフレキシブルな試料の作製を説明する写真。 発光部に用いることができる発光装置の一例を示す図。 発光部に用いることができる発光装置の一例を示す写真。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。 発光装置の作製方法の一例を説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
また、図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様のフレキシブルな発光装置と、該発光装置の作製方法について図1〜図12を用いて説明する。
本発明の一態様の発光装置は、一対の可撓性基板及び接合層によって封止された発光素子を有する。
接合層は発光装置の側面に露出する層であるため、該接合層のガスバリア性が低いと、有機EL素子に外部から水分や酸素等の不純物が侵入してしまう。有機EL素子中に不純物が侵入することで、例えば、発光部のシュリンク(ここでは、発光部端部からの輝度劣化や、発光部の非発光領域の拡大を指す)が生じてしまう。したがって、有機EL素子を覆う接合層は、ガスバリア性が高い(特に水蒸気透過性や酸素透過性が低い)ことが好ましい。
また、接合層の材料として液状組成物を用いる場合、硬化に伴う体積の収縮が大きいと、有機EL素子に応力が加わり、有機EL素子が損傷し、発光不良が生じる場合がある。したがって、接合層に用いる材料の硬化に伴う体積の収縮は小さいことが好ましい。
また、接合層が有機EL素子の発光を透過する側に位置する場合は、発光装置の光取り出し効率を高めるため、接合層の透光性は高いことが好ましい。同様の理由により、接合層の屈折率は高いことが好ましい。
このように、接合層に求められる性質は複数あり、接合層の材料がこれらのいずれか2つ以上を両立することは非常に困難である。
そこで、本発明の一態様の発光装置は、可撓性基板と有機EL素子との間に2種類の接合層を用いる。具体的には、例えば、接合層を、該接合層よりもガスバリア性の高い接合層で囲う。外側の接合層に、内側の接合層よりガスバリア性の高い材料を用いることで、内側の接合層に、硬化時の体積の収縮が小さい、透光性(特に可視光の透過性)が高い、もしくは屈折率が高い等の性質をもつガスバリア性の低い材料等を用いても、外部から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、発光部のシュリンクが抑制された、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
ガスバリア性の高い層は、例えば、ガス透過量、酸素透過量、又は水蒸気透過量が1×10−5[g/m・day]以下、好ましくは1×10−6[g/m・day]以下、より好ましくは1×10−7[g/m・day]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/m・day]以下とする。
本発明の一態様の発光装置を図1(A)〜(C)に示す。
図1(A)に示す発光装置は、第1の可撓性基板101と、第2の可撓性基板111と、第1の可撓性基板101及び第2の可撓性基板111の間の素子層105と、第1の可撓性基板101及び素子層105の間の接着層103と、第2の可撓性基板111及び素子層105の間の第1の接合層107、及び第1の接合層107を囲う枠状の第2の接合層109と、を有する。素子層105は、有機EL素子を有する。
第2の接合層109は、第1の接合層107よりもガスバリア性が高い。第2の接合層109は、例えば、ガス透過量、酸素透過量、又は水蒸気透過量が1×10−5[g/m・day]以下、好ましくは1×10−6[g/m・day]以下、より好ましくは1×10−7[g/m・day]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/m・day]以下とする。
膜厚方向において、有機EL素子と接着層103の間の最短距離よりも有機EL素子と第1の接合層107の間の最短距離のほうが短いことが好ましい。膜厚方向において、有機EL素子と第1の接合層107の間の距離が短くても、第1の接合層107はよりガスバリア性が高い第2の接合層109に囲われているため、有機EL素子に不純物が侵入することを抑制できる。
例えば、素子層105は、接着層103と第1の接合層107の間のトランジスタと、トランジスタと第1の接合層107の間の有機EL素子を有していてもよい。また、例えば、素子層105は、接着層103と第1の接合層107の間の絶縁層と、絶縁層と第1の接合層107の間の有機EL素子を有していてもよい。このとき、絶縁層のガスバリア性は高いことが好ましい。絶縁層によって、第1の可撓性基板101側から有機EL素子に不純物が侵入することを抑制できる。該絶縁層は接着層103とトランジスタの間に設けられていてもよいし、トランジスタを構成する絶縁層であってもよいし、トランジスタと有機EL素子の間に設けられていてもよい。
図1(B)、(C)に示す発光装置は、それぞれ、第1の可撓性基板101と、第2の可撓性基板111と、第1の可撓性基板101及び第2の可撓性基板111の間の素子層105と、第1の可撓性基板101及び素子層105の間の第3の接合層113、及び第3の接合層113を囲う枠状の第4の接合層115と、第2の可撓性基板111及び素子層105の間の第1の接合層107、及び第1の接合層107を囲う枠状の第2の接合層109と、を有する。素子層105は、有機EL素子を有する。第2の接合層109は、第1の接合層107よりもガスバリア性が高く、第4の接合層115は、第3の接合層113よりもガスバリア性が高い。
本発明の一態様の発光装置は、図1(B)に示すように、発光装置の側面に第2の接合層109及び第4の接合層115が露出する構成であってもよい。また、図1(C)に示すように、第2の接合層109又は第4の接合層115の一方が他方を覆い、発光装置の側面に第2の接合層109又は第4の接合層115の一方が露出する構成であってもよい。
以下では、より具体的な構成例を説明する。
<構成例1>
図2(A)に発光装置の平面図を示し、図2(B)、(C)に、図2(A)の一点鎖線X1−Y1間の断面図の一例をそれぞれ示す。図2(A)〜(C)に示す発光装置はカラーフィルタ方式を用いたトップエミッション型の発光装置である。
図2(A)に示す発光装置は、発光部491、駆動回路部493、FPC(Flexible Printed Circuit)495を有する。発光部491及び駆動回路部493に含まれる有機EL素子やトランジスタは可撓性基板420、可撓性基板428、第1の接合層407、及び第2の接合層404によって封止されている。
図2(B)、(C)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トランジスタ455、絶縁層463、絶縁層465、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、第1の接合層407、第2の接合層404、オーバーコート453、遮光層431、着色層432、絶縁層226、接着層426、可撓性基板428、及び導電層457を有する。可撓性基板428、接着層426、絶縁層226、第1の接合層407、オーバーコート453、及び第2の電極403は可視光を透過する。
図2(B)、(C)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介して可撓性基板420上にトランジスタ455及び有機EL素子450が設けられている。有機EL素子450は、絶縁層465上の第1の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は、トランジスタ455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極401の端部は絶縁層405で覆われている。第1の電極401は可視光を反射することが好ましい。また、発光装置は、第1の接合層407を介して有機EL素子450と重なる着色層432を有し、第1の接合層407を介して絶縁層405と重なる遮光層431を有する。
駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図2(B)、(C)では、駆動回路部493が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。本実施の形態では、駆動回路部493が枠状の第2の接合層404の内側に位置する例を示すが、外側に位置していてもよい。
導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号(ビデオ信号、クロック信号、スタート信号、又はリセット信号等)や電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。また、ここでは、導電層457を、トランジスタ455のソース電極及びドレイン電極と同一の材料、同一の工程で作製した例を示す。絶縁層226上の接続体497は導電層457と接続している。また、接続体497はFPC495に接続している。接続体497を介してFPC495と導電層457は電気的に接続する。
導電層457が第2の接合層404の外側に位置することで、FPC495と接続体497の接続部、及び接続体497と導電層457の接続部において、水分等が侵入しやすい場合でも、有機EL素子450に水分等の不純物が侵入することを抑制でき、好ましい。
絶縁層463は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散を抑制する効果を奏する。また、絶縁層465は、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化機能を有する絶縁層を選択することが好適である。
図2(C)は、絶縁層465が発光装置の側面に露出していない点で、図2(B)と異なる。絶縁層465の材料としてガスバリア性の低い有機絶縁材料等を用いる場合、絶縁層465が発光装置の側面に露出しないことが好ましい。そして、ガスバリア性の高い第2の接合層404が発光装置の側面に位置することで、発光装置の信頼性を高めることができるため好ましい。なお、絶縁層465の材料等によっては、図2(B)に示すように、発光装置の端部に絶縁層465が露出していてもよい。
第2の接合層404は、第1の接合層407よりもガスバリア性が高い層である。したがって、発光装置の側面から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
構成例1では、第1の接合層407を介して有機EL素子450の発光が発光装置から取り出される。したがって、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて透光性が高いことが好ましい。また、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて屈折率が高いことが好ましい。また、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいことが好ましい。
絶縁層424は、ガスバリア性が高いことが好ましい。これにより、可撓性基板420側から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。同様に、絶縁層226は、ガスバリア性が高いことが好ましい。これにより、可撓性基板428側から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。
<構成例2>
図3(A1)に発光装置の平面図を示し、図3(B)に、図3(A1)の一点鎖線X21−Y21間の断面図を示す。図3(B)に示す発光装置は塗り分け方式を用いたトップエミッション型の発光装置である。
図3(A1)に示す発光装置は、発光部491、駆動回路部493、FPC495を有する。発光部491及び駆動回路部493に含まれる有機EL素子やトランジスタは可撓性基板420、可撓性基板428、第1の接合層407、及び第2の接合層404によって封止されている。図3(B)では、第2の接合層404の開口部において、導電層457と接続体497が接続している例を示す。
図3(B)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トランジスタ455、絶縁層463、絶縁層465、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、第2の接合層404、第1の接合層407、可撓性基板428、及び導電層457を有する。可撓性基板428、第1の接合層407、及び第2の電極403は可視光を透過する。
図3(B)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介して可撓性基板420上にトランジスタ455及び有機EL素子450が設けられている。有機EL素子450は、絶縁層465上の第1の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は、トランジスタ455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極401は可視光を反射することが好ましい。第1の電極401の端部は絶縁層405で覆われている。
駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図3(B)では、駆動回路部493が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。
導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。
工程数の増加を防ぐため、導電層457は、発光部や駆動回路部に用いる電極や配線と同一の材料、同一の工程で作製することが好ましい。ここでは、導電層457をトランジスタ455のソース電極及びドレイン電極と同一の材料、同一の工程で作製した例を示す。
第2の接合層404は、第1の接合層407よりもガスバリア性が高い層である。したがって、外部から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
構成例2では、第1の接合層407を介して有機EL素子450の発光が発光装置から取り出される。したがって、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて透光性が高いことが好ましい。また、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて屈折率が高いことが好ましい。また、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいことが好ましい。
<構成例3>
図3(A2)に発光装置の平面図を示し、図3(C)に、図3(A2)の一点鎖線X22−Y22間の断面図を示す。図3(C)に示す発光装置はカラーフィルタ方式を用いたボトムエミッション型の発光装置である。
図3(C)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トランジスタ454、トランジスタ455、絶縁層463、着色層432、絶縁層465、導電層435、絶縁層467、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、第2の接合層404、第1の接合層407、可撓性基板428、及び導電層457を有する。可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、絶縁層463、絶縁層465、絶縁層467、及び第1の電極401は可視光を透過する。
図3(C)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介して可撓性基板420上にスイッチング用のトランジスタ454、電流制御用のトランジスタ455、及び有機EL素子450が設けられている。有機EL素子450は、絶縁層467上の第1の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は、導電層435を介してトランジスタ455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極401の端部は絶縁層405で覆われている。第2の電極403は可視光を反射することが好ましい。また、発光装置は、絶縁層463上に有機EL素子450と重なる着色層432を有する。
駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図3(C)では、駆動回路部493が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。
導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。また、ここでは、導電層457をトランジスタ455のソース電極及びドレイン電極と同一の材料、同一の工程で作製した例を示す。
図3(C)では、枠状の第2の接合層404の外側に枠状の第1の接合層407をさらに有し、該枠状の第1の接合層407の開口部において、導電層457と接続体497が接続する例を示す。
第2の接合層404の外側に位置する、第2の接合層404よりもガスバリア性の低い第1の接合層407の開口部では、FPC495と接続体497の接続部、及び接続体497と導電層457の接続部等において、水分等が侵入しやすい場合がある。しかし、該接続部と有機EL素子450との間に、ガスバリア性の高い第2の接合層404が位置するため、有機EL素子450に水分等の不純物が侵入することを抑制でき、好ましい。
絶縁層463は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散を抑制する効果を奏する。また、絶縁層465及び絶縁層467は、トランジスタや配線起因の表面凹凸を低減するために平坦化機能を有する絶縁層を選択することが好適である。
第2の接合層404は、第1の接合層407よりもガスバリア性が高い層である。したがって、外部から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
構成例3では、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいことが好ましい。
なお、本発明の一態様では、画素に能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を有するアクティブマトリクス方式、又は画素に能動素子を有しないパッシブマトリクス方式を用いることができる。
アクティブマトリクス方式では、能動素子として、トランジスタだけでなく、さまざまな能動素子を用いることが出来る。例えば、MIM(Metal Insulator Metal)、又はTFD(Thin Film Diode)などを用いることも可能である。これらの素子は、製造工程が少ないため、製造コストの低減、又は歩留まりの向上を図ることができる。また、これらの素子は、素子のサイズが小さいため、開口率を向上させることができ、低消費電力化や高輝度化を図ることができる。
パッシブマトリクス方式では、能動素子を用いないため、製造工程が少なく、製造コストの低減や歩留まりの向上を図ることができる。また、能動素子を用いないため、開口率を向上させることができ、低消費電力化、又は高輝度化などを図ることができる。
<構成例4>
図4(A)に発光装置の平面図を示し、図4(B)に、図4(A)の一点鎖線X3−Y3間の断面図を示す。図4(A)、(B)に示す発光装置はボトムエミッション型の発光装置である。
図4(B)に示す発光装置は、可撓性基板419、接着層422、絶縁層424、導電層406、導電層416、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、第2の接合層404、第1の接合層407、及び可撓性基板428を有する。第1の電極401、絶縁層424、接着層422、及び可撓性基板419は可視光を透過する。
可撓性基板419上には、接着層422及び絶縁層424を介して有機EL素子450が設けられている。可撓性基板419、第2の接合層404、第1の接合層407、及び可撓性基板428によって、有機EL素子450は封止されている。有機EL素子450は、第1の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第2の電極403は可視光を反射することが好ましい。
第1の電極401、導電層406、導電層416の端部は絶縁層405で覆われている。導電層406は第1の電極401と電気的に接続し、導電層416は第2の電極403と電気的に接続する。第1の電極401を介して絶縁層405に覆われた導電層406は、補助配線として機能し、第1の電極401と電気的に接続する。有機EL素子の電極と電気的に接続する補助配線を有すると、電極の抵抗に起因する電圧降下を抑制できるため、好ましい。導電層406は、第1の電極401上に設けられていてもよい。また、絶縁層405上等に、第2の電極403と電気的に接続する補助配線を有していてもよい。
発光装置の光取り出し効率を高めるため、発光素子からの光を取り出す側に光取り出し構造を有することが好ましい。図4(B)では、発光素子からの光を取り出す側に位置する可撓性基板419が光取り出し構造を兼ねている例を示す。
第2の接合層404は、第1の接合層407よりもガスバリア性が高い層である。したがって、外部から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
構成例4では、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいことが好ましい。
<構成例5>
図5(A)に発光装置の平面図を示し、図5(B)に、図5(A)の一点鎖線X4−Y4間の断面図を示す。図5(A)、(B)に示す発光装置はトップエミッション型の発光装置である。
図5(B)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、導電層408、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、導電層410、第2の接合層404、第1の接合層407、可撓性基板428、及び光取り出し構造409を有する。第2の電極403、第1の接合層407、可撓性基板428、及び光取り出し構造409は可視光を透過する。
可撓性基板420上には、接着層422及び絶縁層424を介して有機EL素子450が設けられている。可撓性基板420、第1の接合層407、及び可撓性基板428によって、有機EL素子450は封止されている。有機EL素子450は、第1の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は可視光を反射することが好ましい。可撓性基板428の表面には光取り出し構造409が貼り合わされている。
第1の電極401、導電層410の端部は絶縁層405で覆われている。導電層410は第1の電極401と同一の工程、同一の材料で形成することができ、第2の電極403と電気的に接続する。
絶縁層405上の導電層408は、補助配線として機能し、第2の電極403と電気的に接続する。導電層408は、第2の電極403上に設けられていてもよい。また、構成例4と同様に、第1の電極401と電気的に接続する補助配線を有していてもよい。
第2の接合層404は、第1の接合層407よりもガスバリア性が高い層である。したがって、発光装置の側面から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
構成例5では、第1の接合層407を介して有機EL素子450の発光が発光装置から取り出される。したがって、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて透光性が高いことが好ましい。また、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて屈折率が高いことが好ましい。また、第1の接合層407は、第2の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいことが好ましい。
<装置の材料>
次に、発光装置に用いることができる材料の一例を示す。
[可撓性基板]
可撓性基板には、可撓性を有する材料を用いる。例えば、有機樹脂や可撓性を有する程度の厚さのガラスを用いることができる。さらに、発光装置における発光を取り出す側の基板には、可視光を透過する材料を用いる。可撓性基板が可視光を透過しなくてもよい場合、金属基板等も用いることができる。
ガラスに比べて有機樹脂は比重が小さいため、可撓性基板として有機樹脂を用いると、ガラスを用いる場合に比べて発光装置を軽量化でき、好ましい。
可撓性及び透光性を有する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。特に、熱膨張率の低い材料を用いることが好ましく、例えば、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、PET等を好適に用いることができる。また、繊維体に樹脂を含浸した基板(プリプレグともいう)や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張率を下げた基板を使用することもできる。
可撓性及び透光性を有する材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物又は無機化合物の高強度繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率又はヤング率の高い繊維のことをいい、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ガラス繊維、又は炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。これらは、織布又は不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構造物を可撓性基板として用いてもよい。可撓性基板として、繊維体と樹脂からなる構造物を用いると、曲げや局所的押圧による破壊に対する信頼性が向上するため、好ましい。
光の取り出し効率向上のためには、可撓性及び透光性を有する材料の屈折率は高い方が好ましい。例えば、有機樹脂に屈折率の高い無機フィラーを分散させることで、該有機樹脂のみからなる基板よりも屈折率の高い基板を実現できる。特に粒子径40nm以下の小さな無機フィラーを使用すると、光学的な透明性を失わないため、好ましい。
金属基板の厚さは、可撓性や曲げ性を得るために、10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下であることが好ましい。金属基板は熱伝導性が高いため、発光素子の発光に伴う発熱を効果的に放熱することができる。
金属基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、又は、アルミニウム合金もしくはステンレス等の金属の合金などを好適に用いることができる。
可撓性基板としては、上記材料を用いた層が、装置の表面を傷などから保護するハードコート層(例えば、窒化シリコン層など)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラミド樹脂層など)等と積層されて構成されていてもよい。また、水分等による機能素子(特に有機EL素子等)の寿命の低下を抑制するために、後述のガスバリア性の高い絶縁層を備えていてもよい。
可撓性基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とすると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い発光装置とすることができる。
例えば、有機EL素子に近い側からガラス層、接着層、及び有機樹脂層を積層した可撓性基板を用いることができる。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、好ましくは25μm以上100μm以下とする。このような厚さのガラス層は、水や酸素に対する高いバリア性と可撓性を同時に実現できる。また、有機樹脂層の厚さとしては、10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。このような有機樹脂層をガラス層よりも外側に設けることにより、ガラス層の割れやクラックを抑制し、機械的強度を向上させることができる。このようなガラス材料と有機樹脂の複合材料を基板に適用することにより、極めて信頼性が高いフレキシブルな発光装置とすることができる。
ただし、本発明の一態様は、一対の基板を貼り合わせる接合層に関し、第1の接合層を、第1の接合層よりもガスバリア性の高い第2の接合層で囲う点が特徴の一つである。したがって、基板としては、可撓性基板だけでなく、可撓性を有さないガラス基板や強化ガラスを用いてもよい。その際、接着層を用いず、基板に素子を直接形成してもよい。この場合であっても、発光部のシュリンクが抑制された、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
[接着層、接合層]
接着層や接合層には、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等のガスバリア性の高い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いることができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が機能素子に侵入することを抑制でき、発光装置の信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、発光素子からの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
[絶縁層]
絶縁層424や絶縁層226には、ガスバリア性の高い絶縁層を用いることが好ましい。また、第1の接合層407と第2の電極403の間に、ガスバリア性の高い絶縁層が形成されていてもよい。
ガスバリア性の高い絶縁層としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、ガスバリア性の高い絶縁層のガス透過量、酸素透過量、又は水蒸気透過量は、1×10−5[g/m・day]以下、好ましくは1×10−6[g/m・day]以下、より好ましくは1×10−7[g/m・day]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/m・day]以下とする。
なお、上記に挙げた無機絶縁層は他の絶縁層にも用いることができる。
絶縁層463としては、例えば、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜などの無機絶縁層を用いることができる。また、絶縁層465や絶縁層467としては、例えば、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテン系樹脂等の有機材料を用いることができる。また、低誘電率材料(low−k材料)等を用いることができる。また、絶縁層を複数積層させることで、絶縁層465や絶縁層467を形成してもよい。
絶縁層405としては、有機絶縁材料又は無機絶縁材料を用いて形成する。樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂、エポキシ樹脂、又はフェノール樹脂等を用いることができる。特に感光性の樹脂材料を用い、絶縁層405の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。
絶縁層405の形成方法は、特に限定されないが、フォトリソグラフィ法、スパッタ法、蒸着法、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)等を用いればよい。
[トランジスタ]
本発明の一態様の発光装置に用いるトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のトランジスタのいずれのトランジスタ構造としてもよい。また、トランジスタに用いる材料についても特に限定されない。例えば、シリコンやゲルマニウム、酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタを適用することができる。半導体の結晶性については特に限定されず、非晶質半導体、又は結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、又は一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化が抑制されるため好ましい。シリコンとしては、非晶質シリコン、単結晶シリコン、多結晶シリコン等を用いることができ、酸化物半導体としては、In−Ga−Zn−O系金属酸化物等を用いることができる。
トランジスタの特性安定化等のため、下地膜を設けることが好ましい。下地膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などの無機絶縁層を用い、単層で又は積層して作製することができる。下地膜はスパッタリング法、プラズマCVD法、塗布法、印刷法等を用いて形成できる。なお、下地膜は、必要で無ければ設けなくてもよい。上記各構成例では、絶縁層424がトランジスタの下地膜を兼ねることができる。
[有機EL素子]
本発明の一態様の発光装置に用いる有機EL素子の構造は特に限定されない。トップエミッション構造の有機EL素子を用いてもよいし、ボトムエミッション構造の有機EL素子を用いてもよいし、デュアルエミッション構造の有機EL素子を用いてもよい。
一対の電極間に有機EL素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層402に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層402において再結合し、EL層402に含まれる発光物質が発光する。
有機EL素子において、光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、又はこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又はこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いて形成することができる。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜又は金属酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とITOの積層膜、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いることができる。
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、又はメッキ法を用いて形成することができる。
EL層402は少なくとも発光層を有する。EL層402は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、又はバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
EL層402には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層402を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
なお、ここでは、発光素子の一例として有機EL素子について述べたが、本発明はこれに限定されず、他の表示素子、発光素子、半導体素子等を用いてもよい。本発明の一態様は、一対の基板を貼り合わせる接合層に関し、第1の接合層を、第1の接合層よりもガスバリア性の高い第2の接合層で囲う点が特徴の一つである。該一対の基板と該接合層によって封止する素子としては、表示素子、発光素子、又は半導体素子等が挙げられる。
例えば、本明細書等において、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素子、及び発光素子を有する装置である発光装置は、様々な形態を用いること、又は様々な素子を有することが出来る。表示素子、表示装置、発光素子又は発光装置の一例としては、EL素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LED(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、IMOD(インターフェアレンス・モジュレーション)素子、エレクトロウェッティング素子、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブなど、電気磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を有するものがある。EL素子を用いた表示装置の一例としては、ELディスプレイなどがある。電子放出素子を用いた表示装置の一例としては、フィールドエミッションディスプレイ(FED)又はSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface−conduction Electron−emitter Display)などがある。液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。電子インク又は電気泳動素子を用いた表示装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。
[着色層、遮光層、及びオーバーコート]
着色層は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色の波長帯域の光を透過する赤色(R)のカラーフィルタ、緑色の波長帯域の光を透過する緑色(G)のカラーフィルタ、青色の波長帯域の光を透過する青色(B)のカラーフィルタなどを用いることができる。各着色層は、様々な材料を用いて、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ法を用いたエッチング方法などでそれぞれ所望の位置に形成する。
遮光層は、隣接する着色層の間に設けられている。遮光層は隣接する有機EL素子からの光を遮光し、隣接する有機EL素子間における混色を抑制する。ここで、着色層の端部を、遮光層と重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。遮光層としては、有機EL素子からの発光を遮光する材料を用いることができ、例えば、金属材料や顔料や染料を含む樹脂材料を用いてブラックマトリクスを形成すればよい。なお、遮光層は、駆動回路部などの発光部以外の領域に設けると、導波光などによる意図しない光漏れを抑制できるため好ましい。
また、着色層及び遮光層を覆うオーバーコートを設けてもよい。オーバーコートを設けることで、着色層に含有された不純物等の有機EL素子への拡散を防止することができる。オーバーコートは、有機EL素子からの発光を透過する材料から構成され、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の無機絶縁層や、アクリル膜、ポリイミド膜等の有機絶縁層を用いることができ、有機絶縁層と無機絶縁層との積層構造としてもよい。
また、第1の接合層407の材料を着色層432及び遮光層431上に塗布する場合、オーバーコートの材料として第1の接合層407の材料に対してぬれ性の高い材料を用いることが好ましい。例えば、オーバーコート453(図2(C)参照)として、ITO膜などの酸化物導電膜や、透光性を有する程度に薄いAg膜等の金属膜を用いることが好ましい。
[導電層]
トランジスタの電極や配線、又は有機EL素子の補助電極や補助配線等として機能する導電層は、例えば、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらの元素を含む合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。また、導電層は、導電性の金属酸化物を用いて形成してもよい。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In等)、酸化スズ(SnO等)、酸化亜鉛(ZnO)、ITO、インジウム亜鉛酸化物(In−ZnO等)又はこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
また、補助配線の膜厚は、0.1μm以上3μm以下とすることができ、好ましくは、0.1μm以上0.5μm以下である。
補助配線の材料にペースト(銀ペーストなど)を用いると、補助配線を構成する金属が粒状になって凝集する。そのため、補助配線の表面が粗く隙間の多い構成となり、EL層が補助配線を完全に覆うことが難しく、上部電極と補助配線との電気的な接続をとることが容易になり好ましい。
[光取り出し構造]
光取り出し構造としては、半球レンズ、マイクロレンズアレイ、凹凸構造が施されたフィルム、光拡散フィルム等を用いることができる。例えば、基板上に上記レンズやフィルムを、該基板又は該レンズもしくはフィルムと同程度の屈折率を有する接着剤等を用いて接着することで、光取り出し構造を形成することができる。
[接続体]
接続体497としては、熱硬化性の樹脂に金属粒子を混ぜ合わせたペースト状又はシート状の、熱圧着によって異方性の導電性を示す材料を用いることができる。金属粒子としては、例えばニッケル粒子を金で被覆したものなど、2種類以上の金属が層状となった粒子を用いることが好ましい。
<装置の作製方法1>
以下では、図2(A)、(B)に示すカラーフィルタ方式を用いたトップエミッション構造の発光装置(上記構成例1)を作製する例を示す。
まず、図6(A)に示すように、作製基板201上に剥離層203を形成し、剥離層203上に被剥離層205を形成する。ここでは、島状の剥離層を形成する例を示したがこれに限られない。また、被剥離層205を島状に形成してもよい。この工程では、作製基板201から被剥離層205を剥離する際に、作製基板201と剥離層203の界面、剥離層203と被剥離層205の界面、又は剥離層203中で剥離が生じるような材料を選択する。本実施の形態では、被剥離層205と剥離層203の界面で剥離が生じる場合を例示するが、剥離層203や被剥離層205に用いる材料の組み合わせによってはこれに限られない。なお、被剥離層205が積層構造である場合、剥離層203と接する層を特に第1の層と記す。
例えば、剥離層203がタングステン膜と酸化タングステン膜との積層構造である場合、タングステン膜と酸化タングステン膜との界面(又は界面近傍)で剥離が生じることで、被剥離層205側に剥離層203の一部(ここでは酸化タングステン膜)が残ってもよい。また被剥離層205側に残った剥離層203は、その後除去してもよい。
作製基板201には、少なくとも作製行程中の処理温度に耐えうる耐熱性を有する基板を用いる。作製基板201としては、例えばガラス基板、石英基板、サファイア基板、半導体基板、セラミック基板、金属基板、樹脂基板、プラスチック基板などを用いることができる。
なお、量産性を向上させるため、作製基板201として大型のガラス基板を用いることが好ましい。例えば、第3世代(550mm×650mm)、第3.5世代(600mm×720mm、または620mm×750mm)、第4世代(680mm×880mm、または730mm×920mm)、第5世代(1100mm×1300mm)、第6世代(1500mm×1850mm)、第7世代(1870mm×2200mm)、第8世代(2200mm×2400mm)、第9世代(2400mm×2800mm、2450mm×3050mm)、第10世代(2950mm×3400mm)等のガラス基板、又はこれよりも大型のガラス基板を用いることができる。
作製基板201にガラス基板を用いる場合、作製基板201と剥離層203との間に、下地膜として、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の絶縁層を形成すると、ガラス基板からの汚染を防止でき、好ましい。
剥離層203は、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、シリコンから選択された元素、該元素を含む合金材料、又は該元素を含む化合物材料等を用いて形成できる。シリコンを含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれでもよい。また、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化インジウム、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、In−Ga−Zn酸化物等の金属酸化物を用いてもよい。剥離層203に、タングステン、チタン、モリブデンなどの高融点金属材料を用いると、被剥離層205の形成工程の自由度が高まるため好ましい。
剥離層203は、例えばスパッタリング法、プラズマCVD法、塗布法(スピンコーティング法、液滴吐出法、ディスペンス法等を含む)、印刷法等により形成できる。剥離層203の厚さは例えば10nm以上200nm以下、好ましくは20nm以上100nm以下とする。
剥離層203が単層構造の場合、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成することが好ましい。また、タングステンの酸化物もしくは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物もしくは酸化窒化物を含む層、又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物もしくは酸化窒化物を含む層を形成してもよい。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。
また、剥離層203として、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層の積層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上層に酸化物で形成される絶縁層を形成することで、タングステン層と絶縁層との界面に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用してもよい。また、タングステンを含む層の表面を、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、亜酸化窒素(NO)プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む層を形成してもよい。またプラズマ処理や加熱処理は、酸素、窒素、亜酸化窒素単独、あるいは該ガスとその他のガスとの混合気体雰囲気下で行ってもよい。上記プラズマ処理や加熱処理により、剥離層203の表面状態を変えることにより、剥離層203と後に形成される絶縁層との密着性を制御することが可能である。
なお、作製基板と被剥離層の界面で剥離が可能な場合には、剥離層を設けなくてもよい。例えば、作製基板としてガラスを用い、ガラスに接してポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、又はアクリル等の有機樹脂を形成し、有機樹脂上に絶縁膜やトランジスタ等を形成する。この場合、有機樹脂を、レーザ光等を用いて局所的に加熱することにより、作製基板と有機樹脂の界面で剥離することができる。または、作製基板と有機樹脂の間に金属層を設け、該金属層に電流を流すことで該金属層を加熱し、金属層と有機樹脂の界面で剥離を行ってもよい。このとき、有機樹脂を発光装置の基板として用いることができる。また、有機樹脂と他の基板を接着剤により貼り合わせてもよい。
被剥離層205として形成する層に特に限定は無い。ここでは、図2(B)に示す構成の発光装置を作製するため、まず、絶縁層424、トランジスタ455、絶縁層463、絶縁層465をこの順で形成する。そして、絶縁層463、絶縁層465の一部を開口し、トランジスタのソース電極又はドレイン電極と電気的に接続する第1の電極401を形成する。なお、トランジスタのソース電極及びドレイン電極と同一の工程、同一の材料で、導電層457も形成する。
絶縁層424は、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、又は窒化酸化シリコン膜等を用いて、単層又は多層で形成することが好ましい。
該絶縁層は、スパッタリング法、プラズマCVD法、塗布法、印刷法等を用いて形成することが可能であり、例えば、プラズマCVD法によって成膜温度を250℃以上400℃以下として形成することで、緻密で非常にガスバリア性の高い膜とすることができる。なお、絶縁層の厚さは10nm以上3000nm以下、さらには200nm以上1500nm以下が好ましい。
そして、第1の電極401の端部を覆う絶縁層405を形成する。次に、第1の電極401及び絶縁層405上にEL層402を形成し、EL層402上に第2の電極403を形成する。ここで、絶縁層424から第2の電極403までが被剥離層205に相当する。
また、図6(B)に示すように、作製基板221上に剥離層223及び被剥離層225をこの順で形成する。ここでは、被剥離層225として、剥離層223上に絶縁層226を形成し、絶縁層226上に遮光層431及び着色層432を形成し、遮光層431及び着色層432上にオーバーコート453を形成する。
次に、作製基板201と作製基板221とを、それぞれの被剥離層が形成された面が対向するように、第1の接合層407及び第2の接合層404を用いて貼り合わせ、第1の接合層407及び第2の接合層404を硬化させる(図6(C))。ここでは、被剥離層225上に枠状の第2の接合層404と、枠状の第2の接合層404の内側の第1の接合層407とを設けた後、作製基板201と作製基板221とを、対向させ、貼り合わせる。
第1の接合層407及び第2の接合層404を硬化する方法は、それぞれの層に用いる材料によるが、例えば、常温で硬化させてもよいし、加熱や光照射によって硬化させてもよい。
被剥離層に耐熱性の低い材料を用いる場合は、その材料が耐えうる温度以下で加熱をすることが好ましい。例えば、本実施の形態において、被剥離層は有機EL素子を含むため、接合層の材料として熱硬化樹脂を用いる場合には、80℃以下の温度で加熱することが好ましい。
また、接合層の材料として光硬化樹脂を用いる場合には、作製基板201、剥離層203、及び被剥離層205、又は、作製基板221、剥離層223、及び被剥離層225に、光硬化樹脂を硬化させるための光を透過する材料を用いる。このとき、各層の該光の透過率は0%より大きければよく、1%以上が好ましく、より高いほど好ましい。
第1の接合層407及び第2の接合層404を硬化する方法の具体例は、実施の形態2にて説明する。
なお、作製基板201と作製基板221の貼り合わせは減圧雰囲気下で行うことが好ましい。
ここで、図23(A)に示すように、被剥離層225上に形成される第1の接合層407及び第2の接合層404は接していなくてもよい。作製基板201と作製基板221を貼り合わせる際に、第1の接合層407又は第2の接合層404の一方又は双方が押し潰されて広がることで、図6(C)や図11(A)に示す状態に第1の接合層407又は第2の接合層404の一方又は双方を変形させてもよい。
また、作製基板201と作製基板221を貼り合わせる際に、第1の接合層407と第2の接合層404の間に気泡が残る場合がある。気泡が含まれている部分は機械的強度が弱く、クラックが発生しやすいことがある。したがって、図23(B)、(C)等に示すように、基板の角部近傍に第2の接合層404を有さない部分を設け、気泡が第2の接合層404の外側に抜けやすくなるようにしてもよい。なお、作製基板201と作製基板221を貼り合わせた後の第1の接合層407及び第2の接合層404の形状は図11(A)に限られず、図23(D)に示すように、第2の接合層404が一つに繋がっていなくてもよい。
例えば、図24(A)に示すように、第1の接合層407及び第2の接合層404を被剥離層(ここでは被剥離層225)上に形成し、作製基板201と作製基板221とを、減圧雰囲気下で貼り合わせる。すると、図24(B)に示すように、第2の接合層404が押し潰され、紙面横方向に広がる。ここで、横方向への広がりが小さく、第1の接合層407と第2の接合層404の膜厚(紙面縦方向の長さ)に差があると、図24(B)の点線で囲った部分のように、段差ができる場合がある。
さらに、図24(B)に示すように、第1の接合層407と第2の接合層404の間に、減圧された中空領域を有する場合、減圧雰囲気下で基板どうしを貼り合わせた作製中の発光装置を大気圧下に曝すことで、第1の接合層407又は第2の接合層404のいずれか一方又は双方が中空領域に広がる。例えば、図24(C)に示すように、中空領域に第1の接合層407が広がり、第1の接合層407の膜厚が小さくなることで、さらに第1の接合層407と第2の接合層404の膜厚の差が広がり、大きな段差となる場合もある。
したがって、本発明の一態様の発光装置は、端部付近の膜厚と、該端部よりも内側の中央部の膜厚とが異なるという特徴を有する。例えば、図24(C)に示すように発光装置の端部付近の膜厚が、中央部の膜厚よりも厚くてもよく、図24(D)に示すように薄くてもよい。
また、作製途中又は作製された発光装置における膜厚差(段差)のある部分では、被剥離層を構成する層の膜剥がれなどが起こりやすく、剥離の歩留まりの低減、装置の信頼性の低下につながる場合がある。また、発光領域において発光装置の厚さに差があると、干渉縞が生じるなど、表示品質が低下する場合がある。
したがって、本発明の一態様の発光装置は、発光部の端部付近の膜厚と、該端部よりも内側の中央部の膜厚とが概略等しいことが好ましい。このとき、発光部の端部付近の膜厚と、該発光部の端部よりも外側の、発光装置の端部付近の膜厚と、が異なっていてもよい。また、本発明の一態様の発光装置は、干渉縞から発光装置の端部までの距離が短いことが好ましい。例えば、30mm以内、20mm以内、10mm以内等とすればよい。干渉縞から発光装置の端部までの距離を短くすることで、発光装置において発光領域に用いることができる領域を広げることができ、好ましい。
さらに、本発明の一態様の発光装置は、端部付近の膜厚と、該端部よりも内側の中央部の膜厚(例えば、発光部の中央部の膜厚や、発光部の端部付近の膜厚)とが概略等しいことが好ましい。
具体的には、第1の接合層407と第2の接合層404の膜厚、材料、塗布量などを適宜決定することで、第1の接合層407と第2の接合層404の界面付近において、発光装置の厚さに差が生じることを抑制できる。
図6(C)では、剥離層203との剥離層223の大きさが同じである場合を示したが、図6(D)に示すように、異なる大きさの剥離層を用いてもよい。
第1の接合層407及び第2の接合層404は剥離層203、被剥離層205、被剥離層225、及び剥離層223と重なるように配置する。そして、第2の接合層404の端部は、剥離層203又は剥離層223の少なくとも一方(先に剥離したい方)の端部よりも内側に位置することが好ましい。これにより、作製基板201と作製基板221が強く密着することを抑制でき、後の剥離工程の歩留まりが低下することを抑制できる。
ここで、第2の接合層404の材料の硬化前の流動性が、第1の接合層407の材料の硬化前の流動性よりも低いことが好ましい。枠状の第2の接合層404に囲まれた内部に第1の接合層407を充填することで、第1の接合層407及び第2の接合層404が剥離層203の外側に広がること、さらには剥離工程の歩留まりが低下することを抑制できる。
第1の接合層407及び第2の接合層404の形成順序は問わない。例えば、スクリーン印刷法等を用いて第1の接合層407を形成した後、塗布法等を用いて第2の接合層404を形成してもよい。または、塗布法等を用いて第2の接合層404を形成した後、ODF(One Drop Fill)方式の装置等を用いて第1の接合層407を形成してもよい。
次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成する(図7(A)、(B))。
レーザ光は、硬化状態の第2の接合層404と、被剥離層205と、剥離層203とが重なる領域に対して照射する(図7(A)の矢印P1参照)。
少なくとも第1の層(被剥離層205に含まれる、剥離層203と接する層)にクラックを入れる(膜割れやひびを生じさせる)ことで、第1の層の一部を除去し、剥離の起点を形成できる(図7(B)の点線で囲った領域参照)。このとき、第1の層だけでなく、被剥離層205の他の層や、剥離層203、第2の接合層404の一部を除去してもよい。レーザ光の照射によって、膜の一部を溶解、蒸発、又は熱的に破壊することができる。
レーザ光は、どちらの基板側から照射してもよいが、剥離したい剥離層が設けられた基板側から照射することが好ましい。剥離層203と剥離層223が重なる領域にレーザ光の照射をする場合は、被剥離層205及び被剥離層225のうち被剥離層205のみにクラックを入れることで、選択的に作製基板201及び剥離層203を剥離することができる。なお、レーザ光を照射する側の基板は、該レーザ光を透過する材料を用いる。
図11(A)の一点鎖線で囲んだ領域Eの拡大図を図11(B−1)〜(B−4)に示す。各拡大図では、レーザ光の照射領域215を例示している。
剥離工程時、剥離の起点に、被剥離層205と剥離層203を引き離す力が集中することが好ましいため、硬化状態の第2の接合層404の中央部よりも端部近傍に剥離の起点を形成することが好ましい。特に、端部近傍の中でも、辺部近傍に比べて、角部近傍に剥離の起点を形成することが好ましい。
例えば、図11(B−1)〜(B−3)に示すように、硬化状態の第2の接合層404と剥離層203とが重なる領域にレーザ光の照射領域215が位置してもよい。なお、図11(B−4)に示すように、レーザ光を第2の接合層404の辺に接して照射することも、硬化状態の第2の接合層404と剥離層203とが重なる領域にレーザ光を照射する態様の一つである。
また、図11(B−1)、(B−3)、(B−4)に示すように、第2の接合層404の端部近傍に断続的にレーザ光を照射することで、破線状に剥離の起点を形成すると、剥離が容易となるため好ましい。
また、硬化状態の第2の接合層404と剥離層203とが重なる領域に連続的もしくは断続的にレーザ光を照射することで、実線状もしくは破線状の剥離の起点を枠状に形成してもよい。
剥離の起点を形成するために用いるレーザには特に限定はない。例えば、連続発振型のレーザやパルス発振型のレーザを用いることができる。レーザ光の照射条件(周波数、パワー密度、エネルギー密度、ビームプロファイル等)は、作製基板や剥離層の厚さ、材料等を考慮して適宜制御する。
そして、形成した剥離の起点から、被剥離層205と作製基板201とを分離する(図7(C)、(D))。これにより、被剥離層205を作製基板201から作製基板221に転置することができる。
このとき、一方の基板を吸着ステージ等に固定することが好ましい。例えば、作製基板201を吸着ステージに固定し、作製基板201から被剥離層205を剥離してもよい。また、作製基板221を吸着ステージに固定し、作製基板221から作製基板201を剥離してもよい。
例えば、剥離の起点から、物理的な力(人間の手や治具で引き剥がす処理や、ローラーを回転させながら分離する処理等)によって被剥離層205と作製基板201とを分離すればよい。
また、剥離層203と被剥離層205との界面に水などの液体を浸透させて作製基板201と被剥離層205とを分離してもよい。毛細管現象により液体が剥離層203と被剥離層205の間にしみこむことで、容易に分離することができる。また、剥離時に生じる静電気が、被剥離層205に含まれる機能素子に悪影響を及ぼすこと(半導体素子が静電気により破壊されるなど)を抑制できる。
次に、作製基板201から剥離した被剥離層205と、可撓性基板420とを接着層422を用いて貼り合わせ、接着層422を硬化させる(図8(A))。
次に、カッターなどの鋭利な刃物により、剥離の起点を形成する(図8(B)、(C))。
剥離層223が設けられていない側の可撓性基板420が刃物等で切断できる場合、可撓性基板420、接着層422、及び被剥離層225に切り込みを入れてもよい(図8(B)の矢印P2参照)。これにより、第1の層の一部を除去し、剥離の起点を形成できる(図8(C)の点線で囲った領域参照)。
ここでは、硬化状態の第2の接合層404と剥離層223とが重なる領域に枠状に切り込みを入れることで、実線状に剥離の起点を形成する例を示すが、これに限られない。なお、剥離層223にも切り込みが入っていてもよい。
図8(B)、(C)で示すように、剥離層223と重ならずに、作製基板221及び可撓性基板420が接着層422によって貼り合わされている領域がある場合、作製基板221と可撓性基板420の密着性の程度により、後の剥離工程の歩留まりが低下することがある。したがって、硬化状態の接着層422と剥離層223とが重なる領域に枠状に切り込みを入れ、実線状に剥離の起点を形成することが好ましい。これにより、剥離工程の歩留まりを高めることができる。
そして、形成した剥離の起点から、被剥離層225と作製基板221とを分離する(図8(D))。これにより、被剥離層225を作製基板221から可撓性基板420に転置することができる。
その後、導電層457を露出する工程と、絶縁層226及び可撓性基板428を、接着層426を用いて貼り合わせる工程と、を行う。どちらの工程を先に行ってもよい。
導電層457を露出するために導電層457と重なる層を除去する方法は問わない。例えば、絶縁層226等を針やカッターなどの刃物で傷つける、レーザ光を照射する等により、絶縁層226等の一部の領域を除去し、該除去した領域をきっかけに導電層457と重なる層を除去してもよい。例えば、粘着性のローラーを絶縁層226に押し付け、ローラーを回転させながら相対的に移動させる。または、粘着性のテープを絶縁層226に貼り付け、剥してもよい。
なお、事前に絶縁層463及び絶縁層465の導電層457と重なる領域に開口部を設け、該開口部に、EL層402と同一の工程、同一の材料で、EL層を形成し、第2の電極403と同一の工程、同一の材料で、導電層を形成してもよい。EL層と導電層の密着性や、EL層を構成する層どうしの密着性が低いため、EL層と導電層の界面、又はEL層中で分離が生じる。これにより、絶縁層226、接合層、EL層、又は導電層の導電層457と重なる領域を選択的に除去することができる。なお、導電層457上にEL層等が残存した場合は、有機溶剤等により除去すればよい。
以上に示した本発明の一態様の発光装置の作製方法では、レーザ光の照射や鋭利な刃物等により剥離の起点を形成し、剥離層と被剥離層とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これにより、剥離工程の歩留まりを向上させることができる。
また、本作製方法では、それぞれ被剥離層が形成された一対の作製基板をあらかじめ貼り合わせた後に、剥離をし、可撓性基板を貼り合わせることができる。したがって、被剥離層の貼り合わせの際に、可撓性が低い作製基板どうしを貼り合わせることができ、可撓性基板どうしを貼り合わせた際よりも貼り合わせの位置合わせ精度を向上させることができる。したがって、有機EL素子とカラーフィルタの貼り合わせの位置合わせ精度が高い作製方法であるといえる。
また、硬化状態の第2の接合層404と剥離層が重なる領域で剥離を始めることで、被剥離層を第1の接合層407及び第2の接合層404で2重に封止することができる。したがって、有機EL素子が水分や酸素により劣化することを抑制できる、信頼性の高い発光装置を作製できる。
なお、図8(D)では、第2の接合層404の端部を接着層422が覆っている状態を示したが、本発明の一態様の発光装置はこれに限られない。接着層422のガスバリア性が高い場合には、第2の接合層404の端部を接着層422が覆っている構成とすることで、発光装置に不純物が侵入することを抑制でき好ましい。または、発光装置の端部を切断することで、発光装置の側面に第2の接合層404を露出させてもよい。これにより、発光装置の非発光領域を狭くできる(狭額縁にできる)。本発明の一態様では、第2の接合層404にガスバリア性の高い層を用いるため、発光装置の側面に第2の接合層404が露出しても、発光装置の信頼性の低下を抑制できる。
<装置の作製方法2>
装置の作製方法2は、1回目の剥離工程までは装置の作製方法1と同様に行う。以降では、図7(D)の後の工程を詳述する。
作製基板201から分離された被剥離層205と可撓性基板231とを、第3の接合層233及び第4の接合層235を用いて貼り合わせ、第3の接合層233及び第4の接合層235を硬化させる(図9(A))。ここでは、被剥離層225上に枠状の第4の接合層235と、第4の接合層235の内側の第3の接合層233と、を設け、被剥離層225と可撓性基板231とを貼り合わせる。
なお、被剥離層205と可撓性基板231の貼り合わせは減圧雰囲気下で行うことが好ましい。
次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成する(図9(B)、(C))。
ここでは、硬化状態の第4の接合層235にレーザ光を照射する(図9(B)の矢印P3参照)。第1の層の一部を除去することで、剥離の起点を形成できる(図9(C)の点線で囲った領域参照)。このとき、第1の層だけでなく、被剥離層225の他の層や、剥離層223、第4の接合層235の一部を除去してもよい。
レーザ光は、剥離層223が設けられた作製基板221側から照射することが好ましい。
そして、形成した剥離の起点から、被剥離層225と作製基板221とを分離する(図9(D))。これにより、被剥離層205及び被剥離層225を可撓性基板231に転置することができる。
その後、導電層457を露出する工程と、絶縁層226及び可撓性基板428を、接着層426を用いて貼り合わせる工程と、を行う。どちらの工程を先に行ってもよい。
以上に示した本発明の一態様の発光装置の作製方法では、それぞれ剥離層及び被剥離層が設けられた一対の作製基板を貼り合わせた後、レーザ光の照射により剥離の起点を形成し、それぞれの剥離層と被剥離層とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これにより、剥離工程の歩留まりを向上させることができる。
また、それぞれ被剥離層が形成された一対の作製基板をあらかじめ貼り合わせた後に、剥離をし、作製したい装置を構成する基板を貼り合わせることができる。したがって、被剥離層の貼り合わせの際に、可撓性が低い作製基板どうしを貼り合わせることができ、可撓性基板どうしを貼り合わせた際よりも貼り合わせの位置合わせ精度を向上させることができる。
また、硬化状態の第2の接合層404と剥離層が重なる領域で剥離を始めることで、被剥離層を第1の接合層407及び第2の接合層404で2重に封止することができる。したがって、有機EL素子が水分や酸素により劣化することを抑制できる、信頼性の高い発光装置を作製できる。
図9(D)に示す構成では、有機EL素子450が、第1の接合層407及び第2の接合層404、並びに第3の接合層233及び第4の接合層235によって、封止されているため、発光装置に不純物が侵入することを抑制できる。なお、本発明の一態様の発光装置の構成はこれに限られない。発光装置の端部を切断することで、第3の接合層233及び第4の接合層235の少なくとも一部を除去し、発光装置の側面に第2の接合層404を露出させてもよい。これにより、発光装置の非発光領域を狭くできる(狭額縁にできる)。本発明の一態様では、第2の接合層404にガスバリア性の高い層を用いるため、発光装置の側面に第2の接合層404が露出しても、発光装置の信頼性の低下を抑制できる。
<装置の作製方法3>
以下では、図3(A)、(B)に示す塗り分け方式を用いたトップエミッション構造の発光装置(上記構成例2)を作製する例を示す。
なお、被剥離層の構成を変えることで、上記構成例3〜5も同様の方法により作製できる。
まず、図10(A)に示すように、作製基板201上に剥離層203を形成し、剥離層203上に被剥離層205を形成する。被剥離層205としては、装置の作製方法1と同様の層を形成する。ただし、ここでは塗り分け方式を用いるため、有機EL素子450が有するEL層402の少なくとも一部は画素ごとに分断されている。
次に、作製基板201と可撓性基板428とを、第1の接合層407及び第2の接合層404を用いて貼り合わせ、第1の接合層407及び第2の接合層404を硬化させる(図10(B))。ここでは、可撓性基板428上に枠状の第2の接合層404と、枠状の第2の接合層404の内側の第1の接合層407とを設けた後、作製基板201と可撓性基板428とを、対向させ、貼り合わせる。
なお、作製基板201と可撓性基板428の貼り合わせは減圧雰囲気下で行うことが好ましい。
ここで、第1の接合層407及び第2の接合層404は剥離層203及び被剥離層205と重なるように配置する。そして、図10(B)に示すように、第2の接合層404の端部は、剥離層203の端部よりも外側に位置しないことが好ましい。第2の接合層404が剥離層203と重ならない領域を有すると、その領域の広さや、第2の接合層404と接する層との密着性の程度によって、剥離不良が生じやすくなる場合がある。したがって、第2の接合層404は剥離層203の内側に位置する、もしくは、第2の接合層404の端部と剥離層203の端部とが揃っていることが好ましい。
また、図11(C)に示すように、第1の接合層407及び第2の接合層404の外側に、樹脂層213を設けてもよい。図11(C)には、可撓性基板428側から見た平面図と、該平面図における一点鎖線A1−A2間の断面図を示す(平面図にて可撓性基板428は図示しない)。樹脂層213を設けることで、作製工程中に大気雰囲気に露出しても、被剥離層205に水分等の不純物が混入することを抑制できる。
また、樹脂層213は、硬化状態であると、作製基板201と可撓性基板428の密着性の程度により、後の剥離工程の歩留まりが低下する場合がある。したがって、樹脂層213の少なくとも一部を、半硬化状態又は未硬化状態とすることが好ましい。樹脂層213に粘度の高い材料を用いることで、半硬化状態又は未硬化状態であっても、大気中の水分等の不純物が被剥離層205に混入することを抑制する効果を高めることができる。
また、例えば、樹脂層213として、光硬化樹脂を用い、一部に光を照射することで、樹脂層213の一部を硬化状態としてもよい。一部を硬化状態とすることで、工程中に、減圧雰囲気から大気圧雰囲気に移動した場合でも、作製基板201及び可撓性基板428の間隔及び位置を一定に保つことができ、好ましい。なお、装置の作製方法1、2においても、樹脂層213を形成することが好ましい。
次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成する(図10(B)、(C))。
レーザ光は、硬化状態の第2の接合層404と、被剥離層205と、剥離層203とが重なる領域に対して照射する(図10(B)の矢印P4参照)。
第1の層の一部を除去することで、剥離の起点を形成できる(図10(C)の点線で囲った領域参照)。このとき、第1の層だけでなく、被剥離層205の他の層や、剥離層203、第2の接合層404の一部を除去してもよい。
レーザ光は、どちらの基板側から照射してもよいが、散乱した光が有機EL素子等に照射されることを抑制するため、剥離層203が設けられた作製基板201側から照射することが好ましい。
そして、形成した剥離の起点から、被剥離層205と作製基板201とを分離する(図10(D))。これにより、被剥離層205を作製基板201から可撓性基板428に転置することができる。
以上に示した本発明の一態様の発光装置の作製方法では、レーザ光の照射により剥離の起点を形成し、剥離層203と被剥離層205とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これにより、剥離工程の歩留まりを向上させることができる。
なお、上記では、レーザ光を用いて剥離の起点を形成したが、可撓性基板428がカッターなどの鋭利な刃物で切断できる場合、可撓性基板428、第2の接合層404、及び被剥離層205に切り込みを入れてもよい。これにより、第1の層の一部を除去し、剥離の起点を形成できる。
その後、導電層457を露出する工程と、被剥離層205及び可撓性基板420を、接着層422を用いて貼り合わせる工程と、を行う。どちらの工程を先に行ってもよい。
また、硬化状態の第2の接合層404と剥離層203が重なる領域で剥離を始めることで、被剥離層205を第1の接合層407及び第2の接合層404で2重に封止することができる。したがって、有機EL素子が水分や酸素により劣化することを抑制できる、信頼性の高い発光装置を作製できる。
上述したように、剥離及び転置できる領域の端部は、剥離層203の端部よりも内側である。図12(A)〜(C)に示すように、剥離したい被剥離層205の端部は、剥離層203の端部よりも内側に位置するよう形成する。剥離したい被剥離層205が複数ある場合、図12(B)に示すように、被剥離層205ごとに剥離層203を設けてもよいし、図12(C)に示すように、1つの剥離層203上に複数の被剥離層205を設けてもよい。
剥離及び転置によりフレキシブルな試料を作製する一例について、図20を用いて説明する。ここでは、ガラス基板から有機樹脂フィルム基板に被剥離層を転置した例を示す。
試料の作製方法としては、まず、600mm×720mmのガラス基板上に、島状のタングステン膜(579mm×696mm)を剥離層として形成した。そして、剥離層上に被剥離層を形成した。被剥離層としては、タングステン膜上の無機絶縁膜と、無機絶縁膜上の複数のトランジスタと、複数のトランジスタ上の接着層と、接着層上の有機樹脂フィルム基板と、を積層した。図20(A)に、ガラス基板上に形成された複数のトランジスタを示す。
そして、剥離層を用いて、ガラス基板と被剥離層とを分離した。図20(B)に示すように、ガラス基板から剥離した被剥離層は可撓性を有する。その後、接着層を用いて、露出した無機絶縁膜に、有機樹脂フィルム基板を貼り合わせた。これにより、図20(C)、(D)に示す、一対の有機樹脂フィルム基板に被剥離層が挟持されたフレキシブルな試料を作製することができた。なお、図20(C)、(D)は有機樹脂フィルム基板として用いた材料が異なる。図20(D)では、図20(C)に比べて可視光に対する透光性が高いフィルム(具体的にはPENフィルム)を用いた。
本発明の一態様を適用し、被剥離層として、有機EL素子や、第1の接合層及び第2の接合層を形成することで、上記同様、600mm×720mm以上の大型の発光装置を形成することができる。
以上のように、本発明の一態様の発光装置は、可撓性基板と有機EL素子との間に第1の接合層及び第2の接合層を用いる。第1の接合層を、第1の接合層よりもガスバリア性の高い第2の接合層で囲うことで、第1の接合層に、硬化時の体積の収縮が小さい、透光性(特に可視光の透過性)が高い、もしくは屈折率が高い等の性質をもつガスバリア性の低い材料等を用いても、外部から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、発光部のシュリンクが抑制された、信頼性の高い発光装置を実現することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置の作製における、接合層を硬化させる方法の一例を説明する。
本実施の形態では、図2(A)、(B)に示す発光装置における、第1の接合層407や第2の接合層404を硬化させる場合について説明する。図6(C)に示すように、第1の接合層407や第2の接合層404は、一方の面側で作製基板201、剥離層203、及び被剥離層205と重なり、他方の面側で作製基板221、剥離層223、及び被剥離層225と重なる。
剥離及び転置できる領域の端部は、剥離層の端部よりも内側であるため、第1の接合層407及び第2の接合層404を有する発光装置を作製するためには、第1の接合層407及び第2の接合層404を、剥離層と重ねて設ける必要がある。さらには、剥離層を介して、第1の接合層407及び第2の接合層404を硬化する必要がある。
以下では、接合層を硬化させる工程の例を2つ挙げる。1つ目では、第1の接合層407や第2の接合層404に、光硬化樹脂を用いる場合の例を示す。2つ目では、第2の接合層404に、熱硬化樹脂を用いる場合の例を示す。
<接合層の硬化方法1>
接合層の材料として光硬化樹脂を用いる場合、光硬化樹脂を硬化するための光を、作製基板や剥離層、被剥離層が透過する必要がある。
本発明の一態様の発光装置の作製方法では、剥離層としてタングステン膜と酸化タングステン膜との積層構造を用い、タングステン膜と酸化タングステン膜との界面(又は界面近傍)で剥離が生じることで、作製基板と被剥離層とを分離することができる。
ここで、タングステン膜等の金属膜のように、剥離層は、材料によっては、厚すぎると透光性が低くなり、光硬化樹脂を硬化させるための光を透過しにくくなる。これにより、光硬化樹脂が硬化しない、又は光硬化樹脂を硬化させるのに長い時間を要する、等の問題が生じる。
したがって、剥離層における、光硬化樹脂を硬化させるための光の透過率は、0%より大きく、1%以上がより好ましい。
一方、剥離層の膜厚を薄くしすぎると、剥離工程の歩留まりが低下する場合がある。また、膜厚が薄いと、均一な厚さで成膜することが困難な場合がある。
したがって、剥離層の膜厚は、2nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましい。
例えば、図6(A)に示す作製基板201としてガラス基板を用い、剥離層203としてタングステン膜を用い、被剥離層205として膜厚600nmの酸化窒化シリコン膜と膜厚200nmの窒化シリコン膜の積層を用いた試料の透過率を図16に示す。
図16では、タングステン膜の膜厚が、5nm、15nm、及び30nmの場合の結果を示す。
タングステン膜は、膜厚が30nmであっても紫外光の透過率が2〜3%程度であり、試料を介して紫外光硬化樹脂を硬化させることが可能であるとわかる。また、タングステン膜をより薄くすることで、透過率が高くなり、試料を介して紫外光硬化樹脂を確実に硬化させる、又は短時間で硬化させることが可能であると示唆される。
本発明の一態様の発光装置の作製方法で用いる剥離層の上面形状の一例を図12(D)〜(F)に示す。
図12(D)は、第1の接合層407及び第2の接合層404にそれぞれ光硬化樹脂を用いる場合に用いる剥離層の例である。図12(D)では、作製基板301上に、剥離層303が島状に設けられている。このとき、剥離層303の膜厚は、各接合層に用いる光硬化樹脂を硬化させるための光を透過するよう決定する。これにより、第1の接合層407及び第2の接合層404に用いた光硬化樹脂を硬化することができ、発光装置の信頼性を高めることができる。また、膜厚を2nm以上とすると、剥離層303の成膜工程や剥離工程における歩留まりの低下を抑制でき、より好ましい。
図12(E)、(F)は、第2の接合層404に光硬化樹脂を用いる場合に用いる剥離層の例である。
図12(E)では、作製基板301上に設けられた島状の剥離層が、領域303bに比べて膜厚の薄い領域303aを枠状に有する。領域303aは、第2の接合層404と重なるように形成する。
図12(F)では、作製基板301上に設けられた島状の剥離層が、領域303bに比べて膜厚の薄い、格子状の領域303aを枠状に有する。領域303aは、第2の接合層404と重なるように形成する。
図12(E)、(F)に示す領域303aの膜厚は、第2の接合層404に用いる光硬化樹脂を硬化させるための光を透過するよう決定する。これにより、第2の接合層404に用いた光硬化樹脂を硬化することができ、発光装置の信頼性を高めることができる。また、膜厚を2nm以上とすると、剥離層の成膜工程や剥離工程における歩留まりの低下を抑制でき、より好ましい。なお、領域303aよりも厚い領域303bが厚すぎると、成膜や膜の加工に時間を要してしまうため、2nm以上1000nm以下が好ましく、5nm以上100nm以下がより好ましい。
図13を用いて、膜厚の薄い領域303aと、膜厚の厚い領域303bとを有する剥離層の作製方法の一例を説明する。
まず、図13(A)に示すように、作製基板301上に下地膜302を形成し、下地膜302上に剥離層303を形成する。
剥離層303としては、ここでは膜厚25nmのタングステン膜を形成する。
次に、図13(B)に示すように、剥離層303上にレジスト304を形成する。
そして、剥離層303をフォトリソグラフィ工程により複数の島状の剥離層303cに加工する。
そして、下地膜302及び剥離層303c上にさらに剥離層を形成する。ここでは、膜厚5nmのタングステン膜を形成する。
以上により、膜厚約30nmの領域303bと、膜厚約5nmの領域303aを有する剥離層を形成することができる。膜厚の薄い領域303aを硬化したい接合層と重ねて設けることで、接合層を短時間でより確実に硬化することができる。
以上では、剥離層にタングステンを用いる場合を例示したが、本発明はこれに限られない。膜厚によって透光性が変化する材料(金属など)を剥離層に用いる場合には、同様に、接合層と重なる領域の少なくとも一部を、光硬化樹脂を硬化するための光を透過する程度に薄くすることで、接合層の硬化をより確実に行うことができる。剥離層を介して接合層を硬化させることで、発光装置に接合層を含むことができるため、発光装置の信頼性を高めることができる。
<接合層の硬化方法2>
次に、第2の接合層404に、熱硬化樹脂を用いる場合の例を示す。
接合層に熱硬化樹脂を用いる場合、ヒータ等の熱源や、ランプ又はレーザ等の光源を用いた加熱処理によって接合層を硬化することができる。ランプ光やレーザ光を用いる場合は、作製基板や剥離層、被剥離層が該光を透過する必要がある。
被剥離層に耐熱性の低いカラーフィルタや有機EL素子を有する場合、接合層の材料として熱硬化樹脂を用いると、加熱処理の際に、カラーフィルタや有機EL素子が熱によるダメージを受ける恐れがある。
そこで、本発明の一態様の発光装置の作製方法では、接合層と重ねて吸収層を形成する。そして、吸収層を介して接合層に熱を与えることで、接合層を硬化させる。これにより、吸収層と重なる接合層のみを選択的に加熱することができる。また、耐熱性の低い材料が加熱されることを抑制できる。
吸収層は、接合層を加熱するために照射する光を吸収して、熱へと変換する層である。吸収層は、照射される光に対して70%以下の低い反射率を有し、また、高い吸収率を有する材料で形成されていることが好ましい。また、吸収層は、それ自体が熱によって変化しないように、耐熱性に優れた材料で形成されていることが好ましい。吸収層に用いることができる材料としては、例えば、窒化チタン、窒化タンタル、窒化モリブデン、窒化タングステン、窒化クロム、窒化マンガンなどの金属窒化物や、モリブデン、チタン、タングステン、カーボンなどを用いることが好ましい。
剥離層が吸収層を兼ねる場合は、別途、吸収層を設けなくてもよい。
例えば、図14(A)に示すように、作製基板221上に島状の吸収層222を形成し、吸収層222を覆う剥離層223を形成し、剥離層223上の被剥離層225を形成する。そして、作製基板201上に剥離層203を介して設けられた被剥離層205と、被剥離層225と、を、第1の接合層407及び第2の接合層404を用いて貼り合わせる。
なお、図14(A)では、第2の接合層404全体が吸収層222と重なる例を示したが、少なくとも一部が重なっていればよい。
作製基板221側からランプ光やレーザ光を照射することで、吸収層222が光を熱に変換する。そしてその熱によって、第2の接合層404を硬化することができる。
また、本発明の一態様の発光装置の作製方法では、接合層と重ねて吸収層を形成し、耐熱性の低い有機EL素子等と重ねて反射層を形成する。そして、吸収層を介して接合層に熱を与えることで、接合層を硬化させる。これにより、吸収層と重なる接合層のみを選択的に加熱することができる。また、反射層を有することで、有機EL素子等が加熱されることを抑制できる。
反射層は、有機EL素子等に熱を与えないよう、接合層を加熱するために照射する光を反射して遮断する層である。反射層は、照射する光に対して高い反射率を有する材料で形成されていることが好ましい。具体的には、反射層は、照射される光に対して、85%以上、好ましくは90%以上の高い反射率を有する材料で形成されていることが好ましい。
反射層に用いることができる材料としては、例えば、アルミニウム、銀、金、白金、銅、アルミニウムを含む合金(例えば、アルミニウム−チタン合金、アルミニウム−ネオジム合金)、または銀を含む合金(銀−ネオジム合金)などを用いることができる。
例えば、図14(B)に示すように、作製基板221上に有機EL素子やカラーフィルタと重なる反射層224を設け、作製基板221及び反射層224上に吸収層222を設け、吸収層222上に剥離層223及び被剥離層225を順に積層する。そして、作製基板201上に剥離層203を介して設けられた被剥離層205と、被剥離層225と、を、第1の接合層407及び第2の接合層404を用いて貼り合わせる。
なお、図14(B)では、反射層224と第2の接合層404が重ならない例を示したが、一部重なっていてもよい。
作製基板221側から、ランプ光やレーザ光を照射することで、吸収層222が光を熱に変換する。そしてその熱によって、第2の接合層404を硬化することができる。
また、有機EL素子やカラーフィルタと重なる断熱層を設ける場合は、ヒータ等の熱源を用いることもできる。断熱層としては、例えば、酸化チタン、酸化珪素、酸化窒化珪素、酸化ジルコニウム、炭化チタン等を好ましく用いることができる。断熱層には、反射層及び吸収層に用いる材料よりも熱伝導率の低い材料を用いる。
加熱処理に用いるランプとしては、フラッシュランプ(キセノンフラッシュランプ、クリプトンフラッシュランプ等)、キセノンランプ、メタルハライドランプに代表される放電灯、ハロゲンランプ、タングステンランプに代表される発熱灯を用いることができる。
また、加熱処理に用いるレーザとしては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザなどの気体レーザ、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザ等を用いることができる。
また、作製する発光装置に吸収層222や反射層224を有してもよい場合は、図14(C)に示すように、剥離層223上に吸収層222や反射層224を形成してもよい。このとき、被剥離層225を構成する各層、吸収層、及び反射層を形成する順序は問わない。
以上のように、熱硬化樹脂を用いて接合層を形成する場合には、吸収層を設けることで、接合層を選択的に加熱することができる。また、反射層を設けることで、耐熱性の低い有機EL素子が熱によりダメージを受けることを抑制できる。これにより、接合層の硬化をより確実に行うことができる。また、発光装置の信頼性の低下を抑制できる。
本実施の形態で説明した接合層を硬化させる方法を用いることで、接合層に熱硬化樹脂や光硬化樹脂を用いることができる。また、接合層を短時間で確実に硬化させることができる。また、加熱処理を行っても、有機EL素子やカラーフィルタが熱によるダメージを受けることを抑制できる。また、剥離層の膜厚を光を透過する程度に薄くしても、剥離工程の歩留まりの低下を抑制できる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置を用いた電子機器及び照明装置について、図15を用いて説明する。
本発明の一態様の発光装置を用いることで、信頼性が高い、フレキシブルな電子機器や照明装置を作製できる。
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
また、本発明の一態様の発光装置は可撓性を有するため、家屋やビルの内壁もしくは外壁、又は、自動車の内装もしくは外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。
図15(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402のほか、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、本発明の一態様の発光装置を表示部7402に用いることにより作製される。本発明の一態様により、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い携帯電話機を提供できる。
図15(A)に示す携帯電話機7400は、指などで表示部7402に触れることで、情報を入力することができる。また、電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指などで表示部7402に触れることにより行うことができる。
また、操作ボタン7403の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部7402に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
図15(B)は、リストバンド型の携帯表示装置の一例を示している。携帯表示装置7100は、筐体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び送受信装置7104を備える。
携帯表示装置7100は、送受信装置7104によって映像信号を受信可能で、受信した映像を表示部7102に表示することができる。また、音声信号を他の受信機器に送信することもできる。
また、操作ボタン7103によって、電源のON、OFF動作、表示する映像の切り替え、又は音声のボリュームの調整などを行うことができる。
ここで、表示部7102には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。本発明の一態様により、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い携帯表示装置を提供できる。
図15(C)〜(E)は、照明装置の一例を示している。照明装置7200、照明装置7210、及び照明装置7220は、それぞれ、操作スイッチ7203を備える台部7201と、台部7201に支持される発光部を有する。
図15(C)に示す照明装置7200は、波状の発光面を有する発光部7202を備える。したがってデザイン性の高い照明装置となっている。
図15(C)に示す発光部7202に用いることができる発光装置の一例を図21(A)に示す。図21(A)に示す発光装置7209は、湾曲させた状態で発光させることができる発光パネル7205を有する。発光パネル7205は、可撓性を有し、凸曲面及び凹曲面を有する発光領域7204を有する。なお、発光領域7204は、発光装置7209のおもて面に位置する。
発光装置7209の裏面の平面図の例を図21(B)、(C)に示す。さらに、図21(B)では、平面図における一点鎖線Z1−Z2間の断面図、図21(C)では、平面図における一点鎖線Z3−Z4間の断面図も合わせて示す。なお、図21(B)、(C)では湾曲させていない状態の発光装置7209を例示する。
図21(B)に示すように、発光装置は、裏面に、発光パネル7205と電気的に接続するFPC7207と、支持体7206と、を有する構成であってもよい。
また、図21(C)に示すように、発光装置は、裏面に、発光パネル7205と電気的に接続するFPC7207と、FPC7207を覆う支持体7206と、を有する構成であってもよい。
また、図22(D)に示すように、支持体7206の対向する一対の面のそれぞれにFPC及び発光パネルを有することで、両面発光の発光装置を作製することができる。
支持体7206としては、実施の形態1で例示した可撓性基板のほか、湾曲した可撓性を有さない基板を用いることができる。支持体7206に沿って発光パネル7205を湾曲させることで、波状の発光面を有する発光部7202を実現することができる。
発光装置7209の一例の斜視図を図22(A)に、平面図を図22(B)に示す。また、図21(B)に示す構成における、FPC7207と支持体7206の位置関係について図22(C)に示す。
図15(D)に示す照明装置7210の備える発光部7212は、凸状に湾曲した2つの発光部が対称的に配置された構成となっている。したがって照明装置7210を中心に全方位を照らすことができる。
図15(E)に示す照明装置7220は、凹状に湾曲した発光部7222を備える。したがって、発光部7222からの発光を、照明装置7220の前面に集光するため、特定の範囲を明るく照らす場合に適している。
また、照明装置7200、照明装置7210及び照明装置7220の備える各々の発光部はフレキシブル性を有しているため、発光部を可塑性の部材や可動なフレームなどの部材で固定し、用途に合わせて発光部の発光面を自在に湾曲可能な構成としてもよい。
なおここでは、台部によって発光部が支持された照明装置について例示したが、発光部を備える筐体を天井に固定する、又は天井からつり下げるように用いることもできる。発光面を湾曲させて用いることができるため、発光面を凹状に湾曲させて特定の領域を明るく照らす、又は発光面を凸状に湾曲させて部屋全体を明るく照らすこともできる。
ここで、各発光部には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。本発明の一態様により、湾曲した発光部を備え、且つ信頼性の高い照明装置を提供できる。
図15(F)には、携帯型の表示装置の一例を示している。表示装置7300は、筐体7301、表示部7302、操作ボタン7303、引き出し部材7304、制御部7305を備える。
表示装置7300は、筒状の筐体7301内にロール状に巻かれたフレキシブルな表示部7302を備える。
また、表示装置7300は制御部7305によって映像信号を受信可能で、受信した映像を表示部7302に表示することができる。また、制御部7305にはバッテリをそなえる。また、制御部7305にコネクターを接続する端子部を備え、映像信号や電力を有線により外部から直接供給する構成としてもよい。
また、操作ボタン7303によって、電源のON、OFF動作や表示する映像の切り替え等を行うことができる。
図15(G)には、表示部7302を引き出し部材7304により引き出した状態の表示装置7300を示す。この状態で表示部7302に映像を表示することができる。また、筐体7301の表面に配置された操作ボタン7303によって、片手で容易に操作することができる。また、図15(F)のように操作ボタン7303を筐体7301の中央でなく片側に寄せて配置することで、片手で容易に操作することができる。
なお、表示部7302を引き出した際に表示部7302の表示面が平面状となるように固定するため、表示部7302の側部に補強のためのフレームを設けていてもよい。
なお、この構成以外に、筐体にスピーカを設け、映像信号と共に受信した音声信号によって音声を出力する構成としてもよい。
表示部7302には、本発明の一態様の発光装置が組み込まれている。本発明の一態様により、軽量で、且つ信頼性の高い表示装置を提供できる。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、本発明の一態様のフレキシブルな発光装置を作製し、その信頼性を評価した結果について、説明する。
本実施例で作製した試料1の平面図を図17(A1)に示し、図17(A1)の一点鎖線X5−Y5間の断面図を図17(B)に示す。また、本実施例で作製した試料2の平面図を図17(A2)に示し、図17(A2)の一点鎖線X6−Y6間の断面図を図17(C)に示す。また、比較例として作製した比較試料の平面図を図18(A)に示し、図18(A)の一点鎖線X7−Y7間の断面図を図18(B)に示す。
なお、本実施例の試料において、実施の形態1で説明した構成例1(図2(A)、(B))と同様の構成については、説明を省略する場合がある。また、本実施例の試料の作製方法において、実施の形態1で説明した装置の作製方法1(図6〜8)と同様の作製工程については、説明を省略する場合がある。
試料1は、可撓性基板420と、可撓性基板428と、可撓性基板420及び可撓性基板428の間のトランジスタ455と、トランジスタ455及び可撓性基板428の間の有機EL素子450と、可撓性基板428及び有機EL素子450の間の第1の接合層407、及び第1の接合層407を囲う枠状の第2の接合層404aと、を有する。
試料1において、発光部491及び駆動回路部493に含まれる有機EL素子やトランジスタは、可撓性基板420、可撓性基板428、第1の接合層407、及び第2の接合層404aによって封止されている。
試料1は、絶縁層226と第2の接合層404aの間に第1の接合層407を有する点で、構成例1(図2(A)、(B))と異なる。
試料2は、可撓性基板420と、可撓性基板428と、可撓性基板420及び可撓性基板428の間のトランジスタ455と、トランジスタ455及び可撓性基板428の間の有機EL素子450と、可撓性基板428及び有機EL素子450の間の第1の接合層407、第1の接合層407を囲う枠状の第3の接合層404b、及び第3の接合層404bを囲う枠状の第2の接合層404aと、を有する。
試料2において、発光部491及び駆動回路部493に含まれる有機EL素子やトランジスタは、可撓性基板420、可撓性基板428、第1の接合層407、第3の接合層404b、及び第2の接合層404aによって封止されている。
本発明の一態様の発光装置では、第1の接合層407を囲う、第2の接合層404a及び第3の接合層404bの少なくとも一方が、第1の接合層407よりもガスバリア性が高いことが好ましく、両方が第1の接合層407よりもガスバリア性が高いことがより好ましい。
試料2は、第3の接合層404bを有する点、並びに、絶縁層226と第2の接合層404aの間、及び、絶縁層226と第3の接合層404bの間にそれぞれ第1の接合層407を有する点で、構成例1(図2(A)、(B))と異なる。
比較試料は、可撓性基板420と、可撓性基板428と、可撓性基板420及び可撓性基板428の間のトランジスタ455と、トランジスタ455及び可撓性基板428の間の有機EL素子450と、可撓性基板428及び有機EL素子450の間の第1の接合層407と、を有する。
比較試料において、発光部491及び駆動回路部493に含まれる有機EL素子やトランジスタは、可撓性基板420、可撓性基板428、及び第1の接合層407によって封止されている。
比較試料は、第2の接合層404を有していない点で、構成例1(図2(A)、(B))と異なる。
試料1、2及び比較試料の作製方法としては、まず、一対の作製基板上にそれぞれ剥離層を形成し、剥離層上に被剥離層を形成した。剥離層としては、いずれも膜厚30nmのタングステン膜を形成した。一方の作製基板上の被剥離層としては、図17(B)における絶縁層424から有機EL素子450までの積層構造を形成した。他方の作製基板上の被剥離層としては、図17(B)における絶縁層226からオーバーコート453までの積層構造を形成した。
次に、試料1では、一対の作製基板を、それぞれ被剥離層が形成された面が対向するように、第1の接合層407及び第2の接合層404aを用いて貼り合わせ、第1の接合層407及び第2の接合層404aを硬化させた。
また、試料2では、一対の作製基板を、それぞれ被剥離層が形成された面が対向するように、第1の接合層407、第2の接合層404a、及び第3の接合層404bを用いて貼り合わせ、第1の接合層407、第2の接合層404a、及び第3の接合層404bを硬化させた。
また、比較試料では、一対の作製基板を、それぞれ被剥離層が形成された面が対向するように、第1の接合層407を用いて貼り合わせ、第1の接合層407を硬化させた。
各試料において、第1の接合層407には、熱硬化樹脂を用いた。第1の接合層407は、80℃で2時間の加熱処理を行うことで硬化させた。
試料1において、第2の接合層404aには、紫外光硬化樹脂を用いた。第2の接合層404aは、紫外光を200秒間照射することで硬化させた。
試料2において、第2の接合層404aには、紫外光硬化樹脂を用い、第3の接合層404bには、ゼオライトを含む紫外光硬化樹脂を用いた。ゼオライトは乾燥剤として機能することができる。第2の接合層404a及び第3の接合層404bは、紫外光を200秒間照射することで硬化させた。なお、乾燥剤を含む樹脂を用いて形成した接合層は、樹脂自体のガスバリア性が低くても、乾燥剤が水分等を吸着することで水蒸気透過量が少ない場合には、ガスバリア性が高い層であるといえる。
実施の形態2で説明した接合層の硬化方法1で示した透過率の結果通り、試料1、2では、膜厚30nmのタングステン膜を介して、紫外光硬化樹脂を硬化させることができた。
なお、各試料では、それぞれ減圧雰囲気で貼り合わせを行った。
次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成した。特に、試料1、2では、レーザ光を、硬化状態の第2の接合層404aと重なる領域に照射した。これにより、試料1を、第2の接合層404a及び第1の接合層407を有する構成、試料2を、第2の接合層404a、第3の接合層404b、及び第1の接合層407を有する構成の発光装置とすることができる。
そして、形成した剥離の起点から、被剥離層と1つ目の作製基板とを分離した。
その後、露出した被剥離層と、可撓性基板とを接着層を用いて貼り合わせ、接着層を硬化させた。次に、カッターで剥離の起点を形成し、形成した剥離の起点から被剥離層と2つ目の作製基板とを分離した。
その後、露出した被剥離層と、可撓性基板とを接着層を用いて貼り合わせ、接着層を硬化させた。また、導電層457を露出させ、FPC495と電気的に接続した。
作製した各試料の信頼性試験を行った。具体的には、各試料を高温高湿環境下(温度65℃、湿度90%)で保持した。図19(A)〜(G)に各試料の表示状態を光学顕微鏡で観察した結果を示す。図19(A)〜(F)では、上段に倍率100倍の写真、下段に倍率500倍の写真をそれぞれ示す。図19(G)は倍率100倍の写真のみを示す。
図19(A)に比較試料の信頼性試験を行う前の表示状態を示す。また、図19(B)に比較試料の高温高湿環境下に保持して100時間経過した後の表示状態を示す。
図19(C)に試料1の信頼性試験を行う前の表示状態を示す。また、図19(D)に試料1の高温高湿環境下に保持して500時間経過した後の表示状態を示す。
図19(E)に試料2の信頼性試験を行う前の表示状態を示す。また、図19(F)に試料2の高温高湿環境下に保持して500時間経過した後の表示状態を示す。また、図19(G)に試料2の高温高湿環境下に保持して1000時間経過した後の表示状態を示す。
比較試料では、信頼性試験を開始した100時間後において、シュリンク(ここでは、発光部端部からの輝度劣化や、発光部の非発光領域の拡大を指す)の発生が確認された。また、信頼性試験を開始した500時間後において、試料1では若干シュリンクが発生していることが確認されたが、試料2ではシュリンクの発生は確認されなかった。また、信頼性試験を開始した1000時間後でも、試料2では、一般的にシュリンクが発生しやすい箇所である発光部四隅において、シュリンクの発生は確認されなかった。
本実施例の結果から、本発明の一態様を適用した試料1、2は、比較試料に比べて信頼性が高いことがわかった。試料1、2のように、第1の接合層を囲う枠状の接合層を有する構成とすることで、第1の接合層、さらには有機EL素子等の素子に水分が侵入することを抑制できることが示唆された。
また、試料2のように、第1の接合層を囲う枠状の第3の接合層として、乾燥剤を含む樹脂を用い、第3の接合層を囲う枠状の第2の接合層として、乾燥剤を含まない樹脂を用いることで、発光装置の信頼性をより高めることができる。ガスバリア性の高い第2の接合層が水分等の侵入を抑制することができ、たとえ第2の接合層を水分が透過してしまったとしても、第3の接合層に含まれる乾燥剤が該水分を吸着できるため、第1の接合層、さらには有機EL素子等の素子に水分が侵入することを抑制できることが示唆された。
101 第1の可撓性基板
103 接着層
105 素子層
107 第1の接合層
109 第2の接合層
111 第2の可撓性基板
113 第3の接合層
115 第4の接合層
201 作製基板
203 剥離層
205 被剥離層
213 樹脂層
215 照射領域
221 作製基板
222 吸収層
223 剥離層
224 反射層
225 被剥離層
226 絶縁層
231 可撓性基板
233 第3の接合層
235 第4の接合層
301 作製基板
302 下地膜
303 剥離層
303a 領域
303b 領域
303c 剥離層
304 レジスト
401 第1の電極
402 EL層
403 第2の電極
404 第2の接合層
404a 第2の接合層
404b 第3の接合層
405 絶縁層
406 導電層
407 第1の接合層
408 導電層
409 光取り出し構造
410 導電層
416 導電層
419 可撓性基板
420 可撓性基板
422 接着層
424 絶縁層
426 接着層
428 可撓性基板
431 遮光層
432 着色層
435 導電層
450 有機EL素子
453 オーバーコート
454 トランジスタ
455 トランジスタ
457 導電層
463 絶縁層
465 絶縁層
467 絶縁層
491 発光部
493 駆動回路部
495 FPC
497 接続体
7100 携帯表示装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 操作ボタン
7104 送受信装置
7200 照明装置
7201 台部
7202 発光部
7203 操作スイッチ
7204 発光領域
7207 FPC
7210 照明装置
7212 発光部
7220 照明装置
7222 発光部
7300 表示装置
7301 筐体
7302 表示部
7303 操作ボタン
7304 部材
7305 制御部
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7404 外部接続ポート
7405 スピーカ
7406 マイク

Claims (11)

  1. 第1の可撓性基板と、
    第2の可撓性基板と、
    前記第1の可撓性基板及び前記第2の可撓性基板の間の発光素子と、
    前記第2の可撓性基板及び前記発光素子の間の第1の接合層、及び前記第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、
    前記発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、
    前記第2の接合層は、前記第1の接合層よりもガスバリア性が高い発光装置。
  2. 第1の可撓性基板と、
    第2の可撓性基板と、
    前記第1の可撓性基板及び前記第2の可撓性基板の間のトランジスタと、
    前記トランジスタ及び前記第2の可撓性基板の間の発光素子と、
    前記第1の可撓性基板及び前記トランジスタの間の接着層と、
    前記第2の可撓性基板及び前記発光素子の間の第1の接合層、及び前記第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、
    前記発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、
    前記第2の接合層は、前記第1の接合層よりもガスバリア性が高い発光装置。
  3. 第1の可撓性基板と、
    第2の可撓性基板と、
    前記第1の可撓性基板及び前記第2の可撓性基板の間のガスバリア性が高い絶縁層と、
    前記絶縁層及び前記第2の可撓性基板の間の発光素子と、
    前記第1の可撓性基板及び前記絶縁層の間の接着層と、
    前記第2の可撓性基板及び前記発光素子の間の第1の接合層、及び前記第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、を有し、
    前記発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、
    前記第2の接合層は、前記第1の接合層よりもガスバリア性が高い発光装置。
  4. 第1の可撓性基板と、
    第2の可撓性基板と、
    前記第1の可撓性基板及び前記第2の可撓性基板の間のガスバリア性が高い第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層及び前記第2の可撓性基板の間のトランジスタと、
    前記トランジスタ及び前記第2の可撓性基板の間の発光素子と、
    前記発光素子及び前記第2の可撓性基板の間の着色層と、
    前記着色層及び前記第2の可撓性基板の間のガスバリア性が高い第2の絶縁層と、
    前記第1の可撓性基板及び前記第1の絶縁層の間の第1の接着層と、
    前記着色層及び前記発光素子の間の第1の接合層、及び前記第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層と、
    前記第2の絶縁層及び前記第2の可撓性基板の間の第2の接着層と、を有し、
    前記発光素子は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を有し、
    前記第1の接合層、前記着色層、前記第2の絶縁層、前記第2の接着層、及び前記第2の可撓性基板は、前記発光素子が発する光を透過し、
    前記第2の接合層は、前記第1の接合層よりもガスバリア性が高い発光装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置を表示部に有する電子機器。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置を発光部に有する照明装置。
  7. 第1の基板上に、第1の剥離層を形成する第1のステップと、
    前記第1の剥離層上に、発光素子を含む第1の被剥離層を形成する第2のステップと、
    第2の基板上に、第2の剥離層を形成する第3のステップと、
    前記第2の剥離層上に、着色層を含む第2の被剥離層を形成する第4のステップと、
    第1の接合層と、前記第1の接合層を囲う第2の接合層を用いて、前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせる第5のステップと、
    前記第1の接合層及び前記第2の接合層を硬化する第6のステップと、
    前記第1の基板と前記第1の被剥離層を分離する第7のステップと、
    前記第1の被剥離層と重なる第3の接合層と、前記第3の接合層を囲う第4の接合層を用いて、前記第2の基板と第1の可撓性基板とを貼り合わせる第8のステップと、
    前記第3の接合層及び前記第4の接合層を硬化する第9のステップと、
    前記第2の基板と前記第2の被剥離層を分離する第10のステップと、を有する、発光装置の作製方法。
  8. 請求項7において、
    前記第6のステップでは、前記第2の剥離層を介して、前記第1の接合層及び前記第2の接合層に紫外光を照射する工程を有する、発光装置の作製方法。
  9. 請求項7又は8において、
    前記第7のステップの前に、前記第1の基板を介して、前記第1の剥離層にレーザ光を照射する工程を有する、発光装置の作製方法。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項において、
    前記第10のステップの前に、前記第2の基板を介して、前記第2の剥離層にレーザ光を照射する工程を有する、発光装置の作製方法。
  11. 請求項7乃至10のいずれか一項において、
    前記第3のステップは、
    前記第2の基板上に、反射層を形成する工程と、
    前記反射層上に、吸収層を形成する工程と、
    前記吸収層上に、前記第2の剥離層を形成する工程と、を有する、発光装置の作製方法。
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