JP4712298B2 - 発光装置の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は素子(代表的には、薄膜トランジスタ(以下、TFTという)で構成された回路を有する半導体素子、発光素子、メモリー素子、センサ素子、または光電変換素子)を封止するための封止用基板を貼りあわせる貼り合わせ機構を備えた製造装置に関する。特に、有機化合物を含む層を発光層とする発光装置を作製する際、発光素子を封止するための封止用基板の貼り合わせ装置に関する。
近年、自発光型の発光素子としてEL素子を有した発光装置の研究が活発化している。この発光装置は有機ELディスプレイ、又は有機発光ダイオードとも呼ばれている。これらの発光装置は、動画表示に適した速い応答速度、低電圧、低消費電力駆動などの特徴を有しているため、新世代の携帯電話や携帯情報端末(PDA)をはじめ、次世代ディスプレイとして大きく注目されている。
発光装置は、液晶表示装置と異なり自発光型であるため視野角の問題がないという特徴がある。即ち、屋外に用いられるディスプレイとしては、液晶ディスプレイよりも適しており、様々な形での使用が提案されている。
また、本明細書中では、陰極、EL層及び陽極で形成される発光素子をEL素子といい、これには、互いに直交するように設けられた2種類のストライプ状電極の間にEL層を形成する方式(単純マトリクス方式)、又はTFTに接続されマトリクス状に配列された画素電極と対向電極との間にEL層を形成する方式(アクティブマトリクス方式)の2種類がある。画素密度が増えた場合には、画素(又は1ドット)毎にスイッチが設けられているアクティブマトリクス型の方が低電圧駆動できるので有利であると考えられている。
また、EL層を形成するEL材料は極めて劣化しやすく、酸素もしくは水の存在により容易に酸化もしくは吸湿して劣化するため、発光素子における発光輝度の低下や寿命が短くなる問題がある。
そこで、従来では、発光素子に封止缶を被せて内部にドライエアを封入し、さらに乾燥剤を貼り付けることによって、発光素子への酸素の到達、もしくは水分の到達を防止している。
また、本出願人は、特許文献1にシール材で囲まれた部分を密封可能な空間とし、その空間を樹脂または液体で充填する封止方法を記載している。
特開2001−203076
本発明は、発光素子への酸素の到達、もしくは水分の到達を防止する構造とした発光装置およびその作製方法を提供することを課題とする。また、乾燥材を封入することなく、少ない工程数で発光素子を封止することも課題とする。
また、本発明は、凹凸を有する基板もしくはフレキシブル基板を貼り合わせることが可能な貼り合わせ装置をも提供する。
そこで、本発明は、発光素子の設けられた基板と透明な封止基板とを貼りあわせる構造とし、2枚の基板を貼りあわせる際、画素領域は透明な第2のシール材で全面覆い、2枚の基板間隔を保持するギャップ材(フィラー、微粒子など)を含む第1のシール材(第2のシール材よりも粘度が高い)で囲み、第1のシール材と第2のシール材とで封止する構造とする。
上記第1のシール材のシールパターン形状をロの字状、コの字状、あるいはU字状に形成し、粘度の低い第2のシール材を滴下して2枚の基板を貼りあわせた場合、角に気泡が残る恐れがある。
特に、基板がプラスチックのように柔らかくフィルム状のものは、気泡が生じやすい傾向がある。
また、第2のシール材1滴を中央部に滴下して2枚のフィルム基板を貼り合わせた場合、同心円状に広がり、四隅にまで行き渡らせることが困難である。
そこで、本発明は、第1のシール材のパターン形状をロの字状、コの字状、あるいはU字状にすることなく、折り曲げ部のないパターン(ライン状)とし、角には気泡を逃がすための開口部(4箇所)を設け、第1のシール材に囲まれた中央部に多目の第2のシール材1滴を滴下し、その周りに少な目の第2のシール材を数滴滴下する。
開口部を設けることによって、粘度の低い第2のシール材を用いて2枚の基板を貼りあわせる際、角の開口部の方向に粘度の低い第2のシール材が押し出され、画素領域上に気泡が混入することなく封止することができる。また、気泡が混入しないように封止側の基板の表面は平坦性の優れた滑らかなものとすることが好ましい。
特に、フィルム基板のように厚さの薄い基板を貼り付ける際に有用である。また、ガラス基板から剥離した厚さの薄い被剥離層(基板のない状態)とフィルム基板との貼り合わせにも有用である。
それぞれ同じ滴下量とし、複数滴の第2のシール材を滴下した実験では、中央部に滴下した量が足りずに全面には広がらなかったり、周縁部に滴下した第2のシール材が広がりすぎて基板の端面(または裏面)にまで達したりしていた。
そこで、本発明は、第2のシール材が広がりすぎて基板の端面(または裏面)にまで達してもよいように基板トレーまたは基板ステージの表面をテフロン(登録商標)やDLCでコートして第2のシール材と接着しにくくする製造装置を提供する。或いは、基板トレーまたは基板ステージそのものの材質を第2のシール材と接着しにくい材料で構成してもよい。本発明の製造装置によって、第2のシール材の滴下量、滴下する位置、貼り合わせ圧力などの貼り合わせ時の条件マージンが広がる。
また、粘度の高い第1のシール材は、基板間隔をギャップ材で維持するとともに、粘度の低い第2のシール材の平面形状を整える機能を果たしている。また、第1のシール材は、基板を分断する際に目印にもなりうる。例えば、一枚の基板に複数のパネルを作製する、いわゆる多面取りとする場合、この第1のシール材に沿って基板を分断すればよい。
また、外部からの衝撃を受けた場合、一番負荷が掛かるのは、画素領域以外に配置された第1のシール材(第1のシール材のみにギャップ材を有している)の箇所とすることができ、画素領域には負荷が掛からないようにすることができる。即ち、本発明の構成とすることによって、より一層、発光装置の機械的強度を丈夫なものとすることができる。
また、発光素子は、第1のシール材と、第2のシール材と、基板とで封止されるため、水分や酸素を効果的にブロッキングすることができる。なお、一対の基板を貼りあわせる際、減圧または窒素雰囲気で行うことが望ましい。
本明細書で開示する発明の構成は、
少なくとも一方が透光性である一対の基板間に、第1の電極と、該第1の電極上に接する有機化合物層と、該有機化合物層上に接する第2の電極とを有する発光素子を複数有する画素部を備えた発光装置の作製方法であって、
一方の基板上に画素部を形成する工程と、
もう一方の基板上に線形状の第1のシール材を描画する工程と、
前記第1のシール材よりも粘度の低い第2のシール材を第1のシール材で囲まれた領域内へ異なる滴下量で複数滴滴下する工程と、
前記第1のシール材が前記画素部を囲むように配置され、且つ、少なくとも一対の前記第1のシール材の間は、前記第2のシール材で充填されるように前記一対の基板を貼り合わせる工程とを有することを特徴とする発光装置の作製方法である。
また、上記構成において、前記第2のシール材は、少なくとも画素部の中央と、該中央と一定の間隔を有して取り囲む位置とに滴下され、中央に滴下される滴下量は取り囲む位置に滴下する滴下量より多いことを特徴としている。
また、上記各構成において、前記第1のシール材は、少なくとも四隅に開口を有していることを特徴としている。
また、上記各構成において、前記第1のシール材は、一対の基板間隔を保持するギャップ材を含むことを特徴としている。
また、上記各構成において、前記第2のシール材は、前記開口で露出しており、露出している前記第2のシール材の周縁は湾曲していることを特徴としている。
また、上記各構成において、前記第2のシール材は、前記開口で露出しており、露出している前記第2のシール材の周縁は前記開口から突出していることを特徴としている。
また、他の発明の構成は、
少なくとも一方が透光性である一対の基板間に、第1の電極と、該第1の電極上に接する有機化合物層と、該有機化合物層上に接する第2の電極とを有する発光素子を複数有する画素部を備えた発光装置の作製方法であって、
一方の基板上に画素部を形成する工程と、
もう一方の基板上に線形状の第1のシール材を描画する工程と、
前記第1のシール材よりも粘度の低い第2のシール材を第1のシール材で囲まれた領域内へ異なる滴下量で複数滴滴下する工程と、
前記第1のシール材が前記画素部を囲むように一対の基板を貼り合わせる際、加圧により前記第2のシール材を広げて互いに対向する前記第1のシール材の間に充填させる工程と、
前記第1のシール材と前記第2のシール材を硬化させる工程と、を有することを特徴とする発光装置の作製方法である。
また、上記構成において、前記第1のシール材と前記第2のシール材を硬化させる工程は、紫外線を照射する工程、または加熱する工程であることを特徴としている。
また、上記構成において、前記第1のシール材と前記第2のシール材を硬化させる工程の後、前記第1のシール材に沿って一対の基板を分断する工程を有することを特徴としている。
また、上記作製方法を実行する貼り合わせ装置も本発明の一つであり、本発明の製造装置は、
一対の基板を所定の間隔でシール材を間に挟んで貼り合わせる基板貼りあわせ装置を備えた製造装置であって、
対向して配置された2つの基板支持台と、
前記2つの支持台間を押圧してシール材を押しつぶす手段とを有し、
前記基板支持台は、フッ素系樹脂を含む膜で覆われていることを特徴とする製造装置である。
また、上記構成において、前記フッ素系樹脂を含む膜は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライドから選ばれた一種であることを特徴としている。
また、本発明の製造装置の他の構成は、一対の基板を所定の間隔でシール材を間に挟んで貼り合わせる基板貼りあわせ装置を備えた製造装置であって、
対向して配置された2つの基板支持台と、
前記2つの支持台間を押圧してシール材を押しつぶす手段とを有し、
両面テープで前記2つの基板支持台に前記基板がそれぞれ固定されていることを特徴とする製造装置である。
また、上記構成において、光源を設けた基板貼りあわせ装置とし、前記2つの基板支持台の少なくとも一方を光が透過する材料で構成して、一対の基板を貼り合わせた後、光源から基板支持台を通過する光を照射してシール材を硬化させることを特徴としている。さらに、光の照射により接着力が低下する両面テープを用いて基板を固定した場合には、光の照射によってシール材を硬化させると同時に基板支持台から両面テープを剥がすことができる。
また、上記構成において、光源を設けた基板貼りあわせ装置とし、前記2つの基板支持台の少なくとも一方を光が透過する材料で構成して、もう一方の基板支持台表面を光を反射する鏡面とした構成としてもよい。こうすることによって、一方の基板支持台を通過し、一対の基板を通過した光を反射させて再度シール材に照射することができる。
また、上記構成において、前記2つの基板支持台の少なくとも一方は加熱手段を備えており、一対の基板を貼り合わせた後、加熱によりシール材を硬化させることを特徴としている。さらに、加熱により接着力が低下する両面テープを用いて基板を固定した場合には、加熱によってシール材を硬化させると同時に基板支持台から両面テープを剥がすことができる。
なお、発光素子(EL素子)は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(以下、EL層と記す)と、陽極と、陰極とを有する。有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがあるが、本発明により作製される発光装置は、どちらの発光を用いた場合にも適用可能である。
EL層を有する発光素子(EL素子)は一対の電極間にEL層が挟まれた構造となっているが、EL層は通常、積層構造となっている。代表的には、「正孔輸送層/発光層/電子輸送層」という積層構造が挙げられる。この構造は非常に発光効率が高く、現在、研究開発が進められている発光装置は殆どこの構造を採用している。
また、他にも陽極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層、または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層の順に積層する構造も良い。発光層に対して蛍光性色素等をドーピングしても良い。また、これらの層は、全て低分子系の材料を用いて形成しても良いし、全て高分子系の材料を用いて形成しても良い。また、無機材料を含む層を用いてもよい。なお、本明細書において、陰極と陽極との間に設けられる全ての層を総称してEL層という。したがって、上記正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層は、全てEL層に含まれる。
また、本発明の発光装置において、画面表示の駆動方法は特に限定されず、例えば、点順次駆動方法や線順次駆動方法や面順次駆動方法などを用いればよい。代表的には、線順次駆動方法とし、時分割階調駆動方法や面積階調駆動方法を適宜用いればよい。また、発光装置のソース線に入力する映像信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよく、適宜、映像信号に合わせて駆動回路などを設計すればよい。
また、本発明は、アクティブマトリクス型の発光装置に限らず、パッシブマトリクス型の発光装置にも適用できる。
本発明により、一対の基板(特にフレキシブルなプラスチック基板)を貼り合せる際、気泡を含むことなく、透明なシール材を充填することができる。従って、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
本発明の実施形態について、以下に説明する。
(実施の形態1)
図1(A)には、貼りあわせる前の封止基板(第2の基板12)の上面図の一例を示している。図1(A)では一枚の基板から1つの画素部を有する発光装置を形成する例を示している。
まず、第2の基板12上にディスペンサーを用いて8本の第1シール材16を形成した後、第1シール材よりも粘度の低い第2シール材を複数滴滴下する。なお、滴下した状態での上面図が図1(A)に相当する。
次いで、発光素子が画素部13、または駆動回路部14、端子部15が設けられた第1の基板11と貼りあわせる。一対の基板を貼り合せた直後の上面図を図1(B)に示す。第1シール材の粘度は高いため、貼り合せた際には若干広がるが、第2シール材の粘度は低いため、貼り合せた際、図1(B)に示すように、第2シール材は平面的に広がることとなる。第2シール材が、第1のシール材16の間、即ち開口部に向かって図1(B)中の矢印の方向に押し出されることによって、第1シール材16の間に充填される領域に気泡が存在しないようにすることができる。第1シール材16は第2シール材17bと接しても混ざることはなく、第1シール材16は第2シール材17bによって形成位置は変化しない粘度を有している。
また、第1シール材16には、2枚の基板間隔を保持するギャップ材(フィラー、微粒子など)を含ませている。また、第1のシール材16は、それぞれ対称的に配置され、それぞれ均一にバランスよく負荷がかかる構造となっているため、外部からの衝撃を均一に拡散することができる。また、第1のシール材16は、対称的な形状であり、且つ、それぞれ対称的に配置されているため、基板間隔をより一定に保つことができる。また、第1のシール材16は、基板平面におけるX方向またはY方向と平行に配置されている。
また、貼りあわせる際、第2のシール材17aが押し出されて端子部の接続端子を覆わないように、端子部において第1のシール材86の間隔が狭い図13(A)に示すパターンとしてもよい。一対の基板を貼り合せた直後の上面図を図13(B)に示す。さらに、貼りあわせる際、第2のシール材17aが押し出されて基板端面からはみでないように第1のシール材96を基板端面に対して斜めに配置した図14(A)に示すパターンとしてもよい。一対の基板を貼り合せた直後の上面図を図14(B)に示す。なお、図13、および図14においては、図1と第1のシール材パターンが異なるだけであるので、他の同一である部分は図1と同一の符号を用いている。
また、貼り合わせ時のマージンを広げるため、第2のシール材が基板の端部まで広がってもよいように図2に示す貼り合わせ装置で貼り合わせを行うことが好ましい。
図2(A)は一対の基板を貼り合わせる前の断面図、図2(B)は貼り合わせ直後の断面図、図2(C)は貼り合わせ後の断面図をそれぞれ示している。図2(A)〜図2(C)中、21は第1基板支持台、22は第2基板支持台、23はフッ素系樹脂膜、24は上昇ピンである。なお、図2において、図1と対応する部分は同一の符号を用いている。
図2に示した貼り合わせ装置は、テフロン(登録商標)で代表されるフッ素系樹脂膜がコーティングされた第2基板支持台を用いている。第2のシール材との密着性がほとんどないフッ素系樹脂膜を第2基板支持台にコーティングすることで粘性の低い第2のシール材が基板端面または基板裏面にまで達した場合でも第2基板支持台と第2の基板とが接着して剥がれなくなるということをなくすことができる。
なお、第2基板支持台22は、第2基板12が固定できるように凹部が設けてあり、はめ込むことによって固定し、さらに、貼り付け後には取り出せるように上昇ピン24が設けてある。また、第1基板支持台21は、第1基板が固定できるように固定手段(固定ピンや真空チャック等)を備えている。また、第1基板支持台21または第2基板支持台22には、硬化させるための加熱手段が備えられていてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では1枚の基板から1パネルを作製する例を示したが、ここでは、1枚の基板から複数パネルを作製する多面取りを行う例を図3に示す。
まず、不活性気体雰囲気で第2基板31上にディスペンサ装置で第1シール材31を所定の位置に形成する。(図3(A))半透明な第1シール材31としてはフィラー(直径6μm〜24μm)を含み、且つ、粘度370Pa・sのものを用いる。また、簡単なシールパターンであるので第1シール材31は、印刷法で形成することもできる。
次いで、第1シール材31に囲まれた領域(ただし、少なくとも四隅が開口している)に透明な第2シール材33を滴下する。(図3(B))ここでは屈折率1.50、粘度500cpsである高耐熱のUVエポキシ樹脂(エレクトロライト社製:2500Clear)を用いる。
次いで、画素部34が設けられた第1基板35と、シール材が設けられた基板とを貼りあわせる。(図3(C))なお、シール材によって一対の基板を貼りつける直前には真空でアニールを行って脱気を行うことが好ましい。ここでは、第2のシール材33を広げて第1のシール材32の間を充填させる。第1のシール材32の形状および配置により気泡が入ることなく第2のシール材33を充填することができる。次いで、紫外線照射を行って、第1のシール材32および第2のシール材33を硬化させる。なお、紫外線照射に加えて、熱処理を行ってもよい。
なお、第1基板35は、プラスチック基板であり、プラスチック基板上には複数種類のTFTがマトリクス状に形成され画素部を形成している。また、第2基板31は、プラスチック基板である。
次いで、ロールカッターなどの切断装置を用いて第1基板35を切断する。(図3(D))こうして、1枚の基板から4つのパネルを作製することができる。
また、図4に実施の形態1とは異なる貼り合わせ装置の例を示す。
図4中、41は第1基板支持台、42は第2基板支持台、43はフッ素系樹脂膜、44は台、48は下側定盤、49は光源である。なお、図4において、図3と対応する部分は同一の符号を用いている。
下側定盤48は透光性を有する材料で構成されており、光源49からの紫外光などを通過させて第1シール材32や第2シール材33を硬化させる。また、効率よく光を照射できるように第1基板支持台の表面を鏡面として下側定盤48を透過した光を反射させて再度シール材に照射する構成としてもよい。また、封止基板となる第2の基板31は予め、所望のサイズに切断しておき、台44上に並べる。なお、台44として、ここではフッ素系樹脂膜43がコーティングされたガラス基板を用いる。貼り合わせ時には、第1基板支持台と第2基板支持台とを下降させた後、圧力をかけて第1基板35と第2基板31を貼り合わせ、図4(B)に示すようにそのまま紫外光を照射することによって硬化させる。
図4に示す貼り合わせ装置においても、第2シール材33が第2基板の端面、または裏面にまで広がって硬化してもフッ素系樹脂膜43がコーティングされているため、台44とは接着しない。
また、図15に図4とは異なる貼り合わせ装置の例を示す。
図15中、41は第1基板支持台、42は第2基板支持台、44は台、48は下側定盤、49は光源、60、61は両面テープである。図15において、図4と同一の部分には同一の符号を用いている。なお、図15において、図3と対応する部分は同一の符号を用いている。
図15において、第1の基板35は両面テープ60で第1基板支持台41と固定し、第2の基板31は、両面テープ61で台44とそれぞれ固定している。両面テープ60,61は、紫外光などの光の照射によって接着力が低下するものを用いてもよいし、加熱によって接着力が低下するものを用いてもよい。
貼り合わせ時には、第1基板支持台と第2基板支持台とを下降させた後、圧力をかけて第1基板35と第2基板31を貼り合わせ、図15(B)に示すようにそのまま紫外光を照射することによってシール材を硬化させる。紫外光を照射してシール材を硬化させる時、紫外光の照射によって接着力が低下する両面テープを用いていれば同時に接着力を低下することができ、貼りあわせ工程が終了した後、支持台から簡単にパネルを取り外すことができ、さらにパネルから両面テープを剥がすことができる。
また、本実施の形態は、実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
本実施例では、転写技術を用いてガラス基板上に形成した被剥離層をプラスチック基板に貼り合わせる例を図5に示す。
ここでは、金属膜と酸化珪素膜を用いた剥離方法を用いる。
まず、ガラス基板(第1の基板300)上に素子を形成する。本実施例ではガラス基板としてAN100を用いる。このガラス基板上にスパッタ法で金属膜301a、ここではタングステン膜(膜厚10nm〜200nm、好ましくは50nm〜75nm)を形成し、さらに大気にふれることなく、酸化物膜302、ここでは酸化シリコン膜(膜厚150nm〜200nm)を積層形成する。酸化物膜302の膜厚は、金属膜の膜厚の2倍以上とすることが望ましい。なお、積層形成の際、金属膜301aと酸化シリコン膜302との間にアモルファス状態の酸化金属膜(酸化タングステン膜)が2nm〜5nm程度形成される。後の工程で剥離する際、酸化タングステン膜中、または酸化タングステン膜と酸化シリコン膜との界面、または酸化タングステン膜とタングステン膜との界面で分離が生じる。
また、タングステン(W)に代えて、モリブデン(Mo)、WN、TiN、TiWから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層、またはこれらの積層を用いてもよい。
なお、スパッタ法では基板端面に成膜されるため、基板端面に成膜されたタングステン膜と酸化タングステン膜と酸化シリコン膜とをO2アッシングなどで選択的に除去することが好ましい。
次いで、PCVD法で下地絶縁膜となる酸化窒化シリコン膜(膜厚100nm)を形成し、さらに大気にふれることなく、水素を含むアモルファスシリコン膜(膜厚54nm)を積層形成する。なお、酸化窒化シリコン膜は、ガラス基板からのアルカリ金属などの不純物拡散を防止するブロッキング層である。
また、FT−IRを用いて上記水素を含むアモルファスシリコン膜の水素濃度を測定したところ、Si−Hは、1.06×1022(atoms/cm3)、Si−H2は8.34×1019(atoms/cm3)であり、組成比における水素濃度を算出すると21.5%であった。また、PCVD法の成膜条件を変えて同様に水素濃度を算出したところ、組成比における水素濃度は16.4%、17.1%、19.0%が得られた。
次いで、上記アモルファスシリコン膜を公知の技術(固相成長法、レーザー結晶化方法、触媒金属を用いた結晶化方法など)により結晶化させて、ポリシリコン膜を活性層とするTFTを用いる素子を形成する。本実施例では、触媒金属を用いた結晶化方法を用いてポリシリコン膜を得る。重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩溶液をスピナーで塗布する。なお、塗布に代えてスパッタ法でニッケル元素を全面に散布する方法を用いてもよい。次いで、加熱処理を行い結晶化させて結晶構造を有する半導体膜(ここではポリシリコン層)を形成する。本実施例では熱処理(500℃、1時間)の後、結晶化のための熱処理(550℃、4時間)を行って結晶構造を有するシリコン膜を得る。
アモルファスシリコン膜は水素を含んでおり、加熱してポリシリコン膜を形成する場合、結晶化させるため410℃以上の熱処理を行えば、ポリシリコン膜を形成すると同時に水素の拡散を行うことができる。また、400℃以上の熱処理を行うことで、アモルファス状態の酸化金属膜が結晶化し、結晶構造を有する酸化金属膜301bが得られる。図6に断面TEM写真を示す。従って、410℃以上の加熱処理を行うことによって結晶構造を有する酸化金属膜が形成され、水素の拡散が行われる。この410℃以上の熱処理が終了した段階で、比較的小さな力(例えば、人間の手、ノズルから吹付けられるガスの風圧、超音波等)を加えることによって、酸化タングステン膜中、または酸化タングステン膜と酸化シリコン膜との界面、または酸化タングステン膜とタングステン膜との界面で分離を生じさせることができる。なお、結晶構造を有する酸化金属膜が得られる温度の熱処理を行うと酸化金属膜の膜厚は若干薄くなる。
また、得られたポリシリコン膜を用いて、TFTを代表とする様々な素子(薄膜ダイオード、シリコンのPIN接合からなる光電変換素子やシリコン抵抗素子やセンサ素子(代表的にはポリシリコンを用いた感圧式指紋センサー)を形成することができる。また、結晶化させずに410℃以上の熱処理を行った場合には、アモルファスシリコン膜を活性層とするTFTを用いる素子にも適用することができる。
次いで、結晶構造を有するシリコン膜表面の酸化膜を希フッ酸等で除去した後、結晶化率を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するためのレーザー光(XeCl:波長308nm)の照射を大気中、または酸素雰囲気中で行う。レーザー光には波長400nm以下のエキシマレーザ光や、YAGレーザの第2高調波、第3高調波を用いる。ここでは、繰り返し周波数10〜1000Hz程度のパルスレーザー光を用い、当該レーザー光を光学系にて100〜500mJ/cm2に集光し、90〜95%のオーバーラップ率をもって照射し、シリコン膜表面を走査させればよい。ここでは、繰り返し周波数30Hz、エネルギー密度470mJ/cm2でレーザー光の照射を大気中で行なった。なお、大気中、または酸素雰囲気中で行うため、レーザー光の照射により表面に酸化膜が形成される。なお、ここではパルスレーザーを用いた例を示したが、連続発振のレーザーを用いてもよく、非晶質半導体膜の結晶化に際し、大粒径に結晶を得るためには、連続発振が可能な固体レーザを用い、基本波の第2高調波〜第4高調波を適用するのが好ましい。代表的には、Nd:YVO4レーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を適用すればよい。連続発振のレーザーを用いる場合には、出力10Wの連続発振のYVO4レーザから射出されたレーザ光を非線形光学素子により高調波に変換する。また、共振器の中にYVO4結晶と非線形光学素子を入れて、高調波を射出する方法もある。そして、好ましくは光学系により照射面にて矩形状または楕円形状のレーザ光に成形して、被処理体に照射する。このときのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、10〜2000cm/s程度の速度でレーザ光に対して相対的に半導体膜を移動させて照射すればよい。
次いで、上記レーザー光の照射により形成された酸化膜に加え、オゾン水で表面を120秒処理して合計1〜5nmの酸化膜からなるバリア層を形成する。このバリア層は、結晶化させるために添加したニッケルを膜中から除去するために形成する。本実施例ではオゾン水を用いてバリア層を形成したが、酸素雰囲気下の紫外線の照射で結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法や酸素プラズマ処理により結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法やプラズマCVD法やスパッタ法や蒸着法などで1〜10nm程度の酸化膜を堆積してバリア層を形成してもよい。また、バリア層を形成する前にレーザー光の照射により形成された酸化膜を除去してもよい。
次いで、バリア層上にスパッタ法にてゲッタリングサイトとなるアルゴン元素を含む非晶質シリコン膜を10nm〜400nm、ここでは膜厚100nmで成膜する。本実施例では、アルゴン元素を含む非晶質シリコン膜は、シリコンターゲットを用いてアルゴンを含む雰囲気下で形成する。プラズマCVD法を用いてアルゴン元素を含む非晶質シリコン膜を形成する場合、成膜条件は、モノシランとアルゴンの流量比(SiH4:Ar)を1:99とし、成膜圧力を6.665Pa(0.05Torr)とし、RFパワー密度を0.087W/cm2とし、成膜温度を350℃とする。
その後、650℃に加熱された炉に入れて3分の熱処理を行いゲッタリングして、結晶構造を有する半導体膜中のニッケル濃度を低減する。炉に代えてランプアニール装置を用いてもよい。
次いで、バリア層をエッチングストッパーとして、ゲッタリングサイトであるアルゴン元素を含む非晶質シリコン膜を選択的に除去した後、バリア層を希フッ酸で選択的に除去する。なお、ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、酸化膜からなるバリア層をゲッタリング後に除去することが望ましい。
なお、触媒元素を用いて結晶化を行わない場合には、上述したバリア層の形成、ゲッタリングサイトの形成、ゲッタリングのための熱処理、ゲッタリングサイトの除去、バリア層の除去などの工程は不要である。
次いで、得られた結晶構造を有するシリコン膜(ポリシリコン膜とも呼ばれる)の表面にオゾン水で薄い酸化膜を形成した後、レジストからなるマスクを形成し、所望の形状にエッチング処理して島状に分離された半導体層を形成する。半導体層を形成した後、レジストからなるマスクを除去する。
次いで、フッ酸を含むエッチャントで酸化膜を除去すると同時にシリコン膜の表面を洗浄した後、ゲート絶縁膜となる珪素を主成分とする絶縁膜を形成する。本実施例では、プラズマCVD法により115nmの厚さで酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成する。
次いで、ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、活性層へのドーピングによるソース領域またはドレイン領域の形成、層間絶縁膜の形成、ソース電極またはドレイン電極の形成、活性化処理などを適宜行ってポリシリコン膜を活性層とするトップゲート型TFT303を作製する。なお、図5では画素部における電流制御用TFTのみを図示したが、スイッチング用TFTや、画素部を駆動する駆動回路も同一基板上に形成する。
次いで、一対の電極(陽極、陰極)間に有機化合物を含む膜(以下、「有機化合物層」と記す)を設け、一対の電極間に電界を加えることで、蛍光又は燐光が得られる発光素子を形成するための第1の電極を形成する。まず、陽極または陰極となる第1の電極304を形成する。ここでは第1の電極304として仕事関数の大きい金属膜(Cr、Pt、Wなど)、または透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を用い、陽極として機能させる例を示す。
なお、TFTのソース電極またはドレイン電極をそのまま第1電極とする場合、またはソース領域またはドレイン領域に接して第1電極を別途形成する場合には、TFTとは第1電極を含める。
次いで、第1電極(陽極)の両端には、第1電極の周縁を囲むように隔壁(バンク、障壁、土手などと呼ばれる)305aを形成する。カバレッジを良好なものとするため、隔壁の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、隔壁の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、隔壁の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、隔壁305aとして、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
また、複数の有機樹脂を積層する場合、有機樹脂同士では使用している溶媒によって塗布または焼成時に一部溶解したり、密着性が高くなりすぎる恐れがある。従って、隔壁の材料として有機樹脂を用いた場合、後の工程で水溶性樹脂を塗布した後に除去しやすくなるように隔壁305aを無機絶縁膜(SiNX膜、SiNXY膜、AlNX膜、またはAlNXY膜)で覆うことが好ましい。この無機絶縁膜は、隔壁の一部305bとして機能する。(図5(A))
次いで、水またはアルコール類に可溶な接着材を全面に塗布、焼成する。この接着材の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等いかなるものでもよい。ここではスピンコートで水溶性樹脂(東亜合成製:VL−WSHL10)からなる膜(膜厚30μm)306を塗布し、仮硬化させるために2分間の露光を行ったあと、UV光を裏面から2.5分、表面から10分、合計12.5分の露光を行って本硬化させる。(図5(B))この水溶性樹脂膜は平坦化膜として機能し、後の基板貼り合わせの際、平坦化膜表面と基板面がほぼ平行になるように接着させることができる。この水溶性樹脂膜を用いない場合、圧着した時に電極やTFTによる凸凹が生じる恐れがある。
次いで、後の剥離を行いやすくするために、金属膜301aと金属酸化膜301bとの密着性、或いは金属酸化膜301bと酸化物膜302との密着性を部分的に低下させる処理を行う。密着性を部分的に低下させる処理は、剥離しようとする領域の周縁に沿って金属酸化膜301bにレーザー光を部分的に照射する処理、或いは、剥離しようとする領域の周縁に沿って外部から局所的に圧力を加えて金属酸化膜301bの層内または界面の一部分に損傷を与える処理である。具体的にはダイヤモンドペンなどで硬い針を垂直に押しつけて荷重をかけて動かせばよい。好ましくは、スクライバー装置を用い、押し込み量を0.1mm〜2mmとし、圧力をかけて動かせばよい。このように、剥離を行う前に剥離現象が生じやすくなるような部分、即ち、きっかけをつくることが重要であり、密着性を選択的(部分的)に低下させる前処理を行うことで、剥離不良がなくなり、さらに歩留まりも向上する。
次いで、両面テープ307を用い、水溶性樹脂からなる膜306に第2の基板308を貼り付ける。さらに、両面テープ309を用い、第1の基板300に第3の基板310を貼り付ける。(図5(C))第3の基板310は、後の剥離工程で第1の基板300が破損することを防ぐ。第2の基板308および第3の基板310としては、第1の基板300よりも剛性の高い基板、例えば石英基板、半導体基板を用いることが好ましい。なお、両面テープではなく、接着材を用いてもよく、例えば紫外線照射によって剥離する接着材を用いればよい。
次いで、上記密着性を部分的に低下させた領域側から剥離させ、金属膜301aが設けられている第1の基板300を物理的手段により引き剥がす。比較的小さな力(例えば、人間の手、ノズルから吹付けられるガスの風圧、超音波等)で引き剥がすことができる。こうして、酸化シリコン層302上に形成された被剥離層を第1の基板300から分離することができる。剥離後の状態を図5(D)に示す。なお、剥離後の第1の基板300の断面TEM写真を図7に示す。なお、図7は、図6とは異なる箇所のTEM写真であり対応していない。図7に示すように部分的に酸化タングステン膜が薄い部分や、完全にない部分がある。被剥離層に酸化タングステン膜が部分的に残るが透明であるため、除去しなくてもよいし、除去してもよい。本実施例では除去する。
また、上述した剥離方法を用いれば、ガラス基板上でなければ得られないような電気特性(代表的には電界効果移動度)の高いTFTをそのままプラスチック基板上に転写することができる。
次いで、接着材311で第4の基板312と酸化物層302(及び被剥離層)とを接着する。(図5(E))接着材311は、両面テープ307による第2の基板308と被剥離層との密着性よりも酸化物層302(及び被剥離層)と第4の基板との密着性のほうが高いことが重要である。
第4の基板312としては、プラスチック基板(極性基のついたノルボルネン樹脂からなるARTON:JSR製)を用いる。また、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミドなどのプラスチック基板を用いることができる。
接着材311としては、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤が挙げられる。
次いで、両面テープ307から第2の基板308を分離させる。(図5(F))
次いで、両面テープ307を剥がす。(図5(G))
次いで、水を用いて水溶性樹脂306を溶かして除去する。(図5(H))ここで水溶性樹脂が残っていると不良の原因となるため、第1の電極304の表面を洗浄処理やO2プラズマ処理で清浄な表面とすることが好ましい。
次いで、必要であれば、多孔質なスポンジ(代表的にはPVA(ポリビニルアルコール)製、ナイロン製)に界面活性剤(弱アルカリ性)を含ませ、第1の電極304表面を擦って洗浄する。
次いで、有機化合物を含む層313を形成する直前に、TFT及び隔壁が設けられた基板全体の吸着水分を除去するための真空加熱を行う。さらに有機化合物を含む層を形成する直前に、第1電極に対して紫外線照射を行ってもよい。
次いで、第1電極(陽極)上に、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって有機化合物を含む層313を選択的に形成する。有機化合物を含む層313としては、高分子材料、低分子材料、無機材料、またはこれらを混合させた層、またはこれらを分散させた層、またはこれらの層を適宜組み合わせた積層とすればよい。
さらに、有機化合物を含む層上には第2電極(陰極)314を形成する。(図5(I))陰極314としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)の薄膜(発光を透過する膜厚)と透明導電膜との積層を用いればよい。また、必要であれば、第2電極を覆ってスパッタ法または蒸着法により形成する保護層を形成する。保護層としてはスパッタ法またはCVD法により得られる窒化珪素膜、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜(SiNO膜(組成比N>O)またはSiON膜(組成比N<O))、炭素を主成分とする薄膜(例えばDLC膜、CN膜)を用いることができる。
次いで、封止材となる第5の基板314に一対の基板間隔を保持するギャップ材が含まれたシール材(図示しない)を図1に示した第1のシール材のパターンに描画する。本実施例は発光素子の発光を第5の基板314に透過させる例であるので、第5の基板314としては透光性を有する基板であればよい。ここでは熱膨張係数を同じにして反りを防ぐため、第4の基板と同じプラスチック基板(ARTON:JSR製)を用いる。ARTON基板は複屈折しにくく、吸水性が低い基板であり、第5の基板として適している。プラスチック基板を用いる場合、第1のシール材のパターンに描画する前にプラスチック基板とシール材の密着性を上げる前処理(エタノール拭き、UV照射、O2プラズマ処理など)を行うことが好ましい。
次いで、実施の形態1に従って粘性の低いシール材を数滴滴下し、図2または図4の貼り合わせ装置を用いて気泡を発生させることなく、封止基板とアクティブマトリクス基板とを貼り合わせる。図2または図4の貼り合わせ装置は、特に柔らかいプラスチック基板同士を貼り合わせる際に有用である。また、粘性の低いシール材を数滴滴下する方法も柔らかいプラスチック基板同士を貼り合わせる際に有用である。この貼り合わせ工程により、封止基板に設けられたシールパターンがアクティブマトリクス基板に設けられた発光領域を囲む位置になるように封止される。また、シール材に囲まれた空間には透明な有機樹脂からなる接着材315が充填されるように封止される。(図5(J))
以上の工程でプラスチック基板312と、プラスチック基板314とを支持体とし、TFTと発光素子とを備えた発光装置を作製することができる。支持体をプラスチック基板としているため薄く、軽量、且つ、フレキシブルなものとすることができる。図8に指で曲げながら画面を表示させたアクティブマトリクス型の発光装置を示す。図8で示した発光装置は、本実施例の作製方法に従って得られたものである。
ここで、下面出射構造の発光装置の一例を図9に示す。
なお、図9(A)は、発光装置を示す上面図、図9(B)は図9(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された1201はソース信号線駆動回路、1202は画素部、1203はゲート信号線駆動回路である。また、1204はプラスチック基板(ARTON)、1205は一対の基板間隔を保持するためのギャップ材が含有されているシール材であり、シール材1205で囲まれた内側は、シール材1207で充填されている。
なお、1208はソース信号線駆動回路1201及びゲート信号線駆動回路1203に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1209からビデオ信号やクロック信号を受け取る。
次に、断面構造について図9(B)を用いて説明する。透光性を有する基板1210上には接着材1240を介して駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1201と画素部1202が示されている。なお、ソース信号線駆動回路1201はnチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とを組み合わせたCMOS回路が形成される。
また、画素部1202はスイッチング用TFT1211と、電流制御用TFT1212とそのドレインに電気的に接続された透明な導電膜からなる第1の電極(陽極)1213を含む複数の画素により形成される。
ここでは第1の電極1213が接続電極と一部重なるように形成され、第1の電極1213はTFTのドレイン領域と接続電極を介して電気的に接続している構成となっている。第1の電極1213は透明性を有し、且つ、仕事関数の大きい導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を用いることが望ましい。
また、第1の電極(陽極)1213の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1214が形成される。カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1214の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。また、絶縁物1214を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
また、第1の電極(陽極)1213上には、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって有機化合物を含む層1215を選択的に形成する。さらに、有機化合物を含む層1215上には第2の電極(陰極)1216が形成される。陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)を用いればよい。こうして、第1の電極(陽極)1213、有機化合物を含む層1215、及び第2の電極(陰極)1216からなる発光素子1218が形成される。発光素子1218は、図9中に示した矢印方向に発光する。ここでは発光素子1218はR、G、或いはBの単色発光が得られる発光素子の一つであり、R、G、Bの発光が得られる有機化合物を含む層をそれぞれ選択的に形成した3つの発光素子でフルカラーとする。
また、発光素子1218を封止するために保護層1217を形成する。この透明保護層1217としてはスパッタ法(DC方式やRF方式)やPCVD法により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、または炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜など)、またはこれらの積層を用いることが好ましい。シリコンターゲットを用い、窒素とアルゴンを含む雰囲気で形成すれば、水分やアルカリ金属などの不純物に対してブロッキング効果の高い窒化珪素膜が得られる。また、窒化シリコンターゲットを用いてもよい。また、保護層は、リモートプラズマを用いた成膜装置を用いて形成してもよい。
また、発光素子1218を封止するために不活性気体雰囲気下で第1シール材1205、第2シール材1207でプラスチック基板1204を貼り合わせる。なお、第1シール材1205としてはフィラーを含む粘性の高いエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、第2シール材1207としては透光性が高く、且つ、粘性の低いエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、シール材1205、1207はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
また、基板1210は、TFTを形成した後に貼り付けたプラスチック基板(ARTON)である。なお、基板1210を貼り付ける前の基板は、上述した剥離法で剥離されている。
なお、ここでは酸化タングステン膜の界面付近で剥離する方法を用いたが、特に限定されず、例えば、第1の基板に水素を含むアモルファスシリコン膜を成膜した後にレーザー光を照射して分離する方法を用いてもよいし、第1の基板を溶液やガスを用いてエッチングまたは機械的に削る方法を用いてもよい。
また、本実施例は実施の形態1または実施の形態2と自由に組み合わせることができる。
実施例1ではプラスチック基板を貼り合わせる例を示したが、他の基板の貼り合わせにも本発明は適用できる。本実施例では、ガラス基板上に、有機化合物層を発光層とする発光素子を備えた発光装置(上面出射構造)を作製する例を図10に示す。
従来の発光装置において、基板上の電極が陽極として形成され、陽極上に有機化合物層が形成され、有機化合物層上に陰極が形成される発光素子を有し、有機化合物層において生じた光を透明電極である陽極からTFTの方へ取り出す(以下、下面出射構造とよぶ)という構造であった。
上記下面出射構造では、発光素子に封止缶を被せることが可能であるが、基板上電極を陽極として形成し、陽極上に有機化合物を含む層を形成し、有機化合物を含む層上に透明電極である陰極を形成するという構造(以下、上面出射構造とよぶ)とする場合には、光を遮断する材料で形成された封止缶を適用することができない。また、上面出射構造では、画素部上に乾燥剤を配置すると、表示の邪魔になる。また、吸湿しないようにするため、乾燥剤の取り扱いに細心の注意が必要であり、封入する際には素早く作業をする必要があった。
下面出射構造に比べて、上面出射構造は、有機化合物を含む層から発光する光が通過する材料層を少なくでき、屈折率の異なる材料層間での迷光を抑えることができる。
本実施例では、ガラス基板1104とガラス基板1110とを貼り合わせる際に実施の形態1または実施の形態2の貼り合わせ方法および貼り合わせ装置を用いる。
なお、図10(A)は、発光装置を示す上面図、図10(B)は図10(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された1101はソース信号線駆動回路、1102は画素部、1103はゲート信号線駆動回路である。また、1104は透明な封止基板、1105は第1のシール材であり、第1のシール材1105で囲まれた内側は、透明な第2のシール材1107で充填されている。なお、第1のシール材1105には基板間隔を保持するためのギャップ材が含有されている。
なお、1108はソース信号線駆動回路1101及びゲート信号線駆動回路1103に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1109からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。
次に、断面構造について図10(B)を用いて説明する。ガラス基板1110上には積層膜1150、接着材1140を介して駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1101と画素部1102が示されている。
なお、ソース信号線駆動回路1101はnチャネル型TFT1123とpチャネル型TFT1124とを組み合わせたCMOS回路が形成される。なお、実施例1に従って、これらのTFTを得ることもできる。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。また、ポリシリコン膜を活性層とするTFTの構造は特に限定されず、トップゲート型TFTであってもよいし、ボトムゲート型TFTであってもよい。
また、画素部1102はスイッチング用TFT1111と、電流制御用TFT1112とそのドレインに電気的に接続された第1の電極(陽極)1113を含む複数の画素により形成される。電流制御用TFT1112としてはnチャネル型TFTであってもよいし、pチャネル型TFTであってもよいが、陽極と接続させる場合、pチャネル型TFTとすることが好ましい。また、保持容量(図示しない)を適宜設けることが好ましい。なお、ここでは無数に配置された画素のうち、一つの画素の断面構造のみを示し、その一つの画素に2つのTFTを用いた例を示したが、3つ、またはそれ以上のTFTを適宜、用いてもよい。
ここでは第1の電極1113がTFTのドレインと直接接している構成となっているため、第1の電極1113の下層はシリコンからなるドレインとオーミックコンタクトのとれる材料層とし、有機化合物を含む層と接する最上層を仕事関数の大きい材料層とすることが望ましい。例えば、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造とすると、配線としての抵抗も低く、且つ、良好なオーミックコンタクトがとれ、且つ、陽極として機能させることができる。また、第1の電極1113は、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層としてもよいし、3層以上の積層を用いてもよい。
また、第1の電極(陽極)1113の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1114が形成される。絶縁物1114は有機樹脂膜もしくは珪素を含む絶縁膜で形成すれば良い。ここでは、絶縁物1114として、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いて図10に示す形状の絶縁物を形成する。
カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1114の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物1114の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1114の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物1114として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
また、絶縁物1114を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
また、第1の電極(陽極)1113上には、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって有機化合物を含む層1115を選択的に形成する。さらに、有機化合物を含む層1115上には第2の電極(陰極)1116が形成される。陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)を用いればよい。ここでは、発光が透過するように、第2の電極(陰極)1116として、膜厚を薄くした金属薄膜を形成し、その上に透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)などを積層する。なお、この透明導電膜は電気抵抗を下げるために形成している。こうして、第1の電極(陽極)1113、有機化合物を含む層1115、及び第2の電極(陰極)1116からなる発光素子1118が形成される。ここでは発光素子1118は白色発光とする例であるので着色層1131と遮光層(BM)1132からなるカラーフィルター(簡略化のため、ここではオーバーコート層は図示しない)を設けている。
また、R、G、Bの発光が得られる有機化合物を含む層をそれぞれ選択的に形成すれば、カラーフィルターを用いなくともフルカラーの表示を得ることができる。
また、発光素子1118を封止するために透明保護層1117を形成する。この透明保護層1117としてはスパッタ法(DC方式やRF方式)やPCVD法により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜など)、またはこれらの積層を用いることが好ましい。シリコンターゲットを用い、窒素とアルゴンを含む雰囲気で形成すれば、水分やアルカリ金属などの不純物に対してブロッキング効果の高い窒化珪素膜が得られる。また、窒化シリコンターゲットを用いてもよい。また、透明保護層は、リモートプラズマを用いた成膜装置を用いて形成してもよい。また、透明保護層に発光を通過させるため、透明保護層の膜厚は、可能な限り薄くすることが好ましい。
また、発光素子1118を封止するために不活性気体雰囲気下で第1シール材1105、第2シール材1107により封止基板1104を貼り合わせる。なお、第1シール材1105、第2シール材1107としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、第1シール材1105、第2シール材1107はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
以上のようにして発光素子を第1シール材1105、第2シール材1107に封入することにより、発光素子を外部から完全に遮断することができ、外部から水分や酸素といった有機化合物層の劣化を促す物質が侵入することを防ぐことができる。
また、本実施例は、実施の形態1、実施の形態2、または実施例1のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、実施の形態1とは異なるシールパターンとした例を図11に示す。
図11(A)には、貼りあわせる前の封止基板(第2の基板72)の上面図の一例を示している。図11(A)では一枚の基板から1つの画素部を有する発光装置を形成する例を示している。
まず、プラスチック基板である第2の基板72上にディスペンサーを用いて6本の第1シール材76を形成した後、第1シール材よりも粘度の低い第2シール材を複数滴滴下する。端子部には広がらないように第1シール材76を配置する。なお、滴下した状態での上面図が図11(A)に相当する。なお、予めプラスチック基板である第2の基板72は所望のサイズにしておく。
次いで、発光素子が画素部73、または駆動回路部74、端子部75が設けられた第1の基板71と貼りあわせる。第1の基板71はガラス基板であってもよいし、プラスチック基板であってもよい。ただし、熱膨張係数が異なると反りが生じる恐れがあるため、第1の基板71は第2の基板と同じ熱膨張率の材料からなる基板を用いればよい。一対の基板を貼り合せた直後の上面図を図11(B)に示す。第1シール材の粘度は高いため、貼り合せた際には若干広がるが、第2シール材の粘度は低いため、貼り合せた際、図11(B)に示すように、第2シール材は平面的に広がることとなる。第2シール材が、第1のシール材76の間、即ち開口部に向かって図11(B)中の矢印の方向に押し出されることによって、第1シール材76の間に充填される領域に気泡が存在しないようにすることができる。第1シール材76は第2シール材77bと接しても混ざることはなく、第1シール材76は第2シール材77bによって形成位置は変化しない粘度を有している。なお、第1シール材76には、2枚の基板間隔を保持するギャップ材(フィラー、微粒子など)を含ませている。
また、本実施例は、実施の形態1、実施の形態2、実施例1、または実施例2のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
本発明を実施して得た発光装置を表示部に組み込むことによって電子機器を作製することができる。電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図12に示す。
図12(A)はテレビであり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明は表示部2003に適用することができ、テレビの信頼性を向上することができる。なお、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用のテレビが含まれる。
図12(B)はデジタルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明は、表示部2102に適用することができ、デジタルカメラの信頼性を向上することができる。また、本発明によりフレキシブル基板で封止すれば、デジタルカメラの軽量化が図れる。
図12(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明は、表示部2203に適用することができ、ノート型パーソナルコンピュータの信頼性を向上することができる。
図12(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明は、表示部2302に適用することができ、モバイルコンピュータの信頼性を向上することができる。
図12(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明は表示部A、B2403、2404に適用することができ、画像再生装置の信頼性を向上することができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図12(F)は携帯型のゲーム機器であり、本体2501、表示部2505、操作スイッチ2504等を含む。本発明は表示部2505に適用することができ、ゲーム機器の信頼性を向上することができる。また、本発明によりフレキシブル基板で封止すれば、携帯型のゲーム機器の軽量化が図れる。
図12(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。本発明は、表示部2602に適用することができ、ビデオカメラの信頼性を向上することができる。また、本発明によりフレキシブル基板で封止すれば、ビデオカメラの軽量化が図れる。
図12(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明は、表示部2703に適用することができ、携帯電話の信頼性を向上することができる。また、本発明によりフレキシブル基板で封止すれば、携帯電話の軽量化が図れる。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。
以上の様に、本発明を実施して得た表示装置は、あらゆる電子機器の表示部として用いても良い。なお、本実施の形態の電子機器には、実施の形態1、実施の形態2、または実施例1乃至3のいずれの構成を用いて作製された発光装置を用いても良い。
本発明により、発光装置の信頼性を向上することができ、さらにフレキシブル基板での封止が可能となるため、電子機器の軽量化が図れる。
貼り合わせ前後の基板上面図。(実施の形態1) 製造装置の断面図を示す図。(実施の形態1) 貼り合わせ前後の基板上面図。(実施の形態2) 製造装置の断面図を示す図。(実施の形態2) 作製工程を示す図。(実施例1) 剥離前の断面TEM写真を示す図。(実施例1) 剥離後の断面TEM写真を示す図。(実施例1) 表示しているパネル写真を示す図。(実施例1) アクティブマトリクス型EL表示装置の構成を示す図。(実施例1) アクティブマトリクス型EL表示装置の構成を示す図。(実施例2) 貼り合わせ前後の基板上面図。(実施例3) 電子機器の一例を示す図。(実施例4) 貼り合わせ前後の基板上面図。(実施の形態1) 貼り合わせ前後の基板上面図。(実施の形態1) 製造装置の断面図を示す図。(実施の形態2)

Claims (5)

  1. 第1の基板上に、発光素子を複数有する画素部を形成し、
    第2の基板上に、第1のシール材を四隅および各辺に開口を有するライン状のパターンに描画し、第2のシール材を前記第1のシール材で囲まれた領域内へ異なる滴下量で複数滴滴下し、
    前記第1のシール材が前記画素部を囲むように配置され、かつ、少なくとも一対の前記第1のシール材の間は、前記第2のシール材で充填されるように前記第1の基板と前記第2の基板を貼り合わせ、
    前記第2のシール材は、少なくとも前記画素部の中央と、該中央と一定の間隔を有して取り囲む位置とに滴下されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  2. 前記パターンを、それぞれ対称的に描画する、請求項1に記載の発光装置の作製方法。
  3. 前記第1の基板上の、前記画素部の1辺に端子部を設け、
    前記第2の基板上の、前記1辺と貼り合わせる辺における、前記開口を挟む前記パターンの間隔を、他の辺より狭く描画する、請求項1に記載の発光装置の作製方法。
  4. 前記パターンを、前記第2の基板端面に対して斜めに描画する、請求項1から3いずれか記載の発光装置の作製方法。
  5. 記第2のシール材は、前記第1のシール材よりも粘度が低い、請求項1から4いずれか記載の発光装置の作製方法。
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