JP2015105209A - 接合材 - Google Patents

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Abstract

【課題】常温域で金属部材の簡便な接合が可能であり、かつ、耐熱性、化学的安定性、耐久性(例えば、強度および耐環境性等)を備えた接合を実現し得る接合材を提供すること。【解決手段】かかる接合材は、一の金属部材と一の被接合部材とを接合するために使用され得る。そして、5℃以上200℃以下の温度範囲でガラス硬化可能な、水溶性オルガノポリシロキサンを含む主材と、25℃から500℃までの熱膨張係数が13?10−6K−1以上である熱膨張係数調整材と、水溶性オルガノポリシロキサンの硬化を促進する硬化触媒を含む助材と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、接合材に関する。詳しくは、金属部材の接合に用いることができる接合材に関する。
金属部材は、例えば、日用品から、自動車、工場、化学プラント、製鉄所等において、常温(典型的には、10℃〜30℃程度を包含する温度、例えば25℃)環境から、それよりも高い(例えば30℃を超える温度、特に700℃〜1000℃程度)の高温環境等において使用され得る部位に広く用いられている。かかる金属部材の熱膨張係数は、典型的には、25℃〜500℃において5×10−6−1以上であることが知られている。
このような金属部材と他部材と(例えば、金属部材、セラミック部材等であり得る)を接合する接合材については、環境温度の変化を考慮した場合、当該金属部材および他部材と同程度かそれよりも若干低い熱膨張係数を有していることが求められる。また、かかる接合材により接合された接合体は、その用途に応じて、例えば、例えば700℃〜1000℃程度の高温に長期間曝されても接合状態を維持し得る、高い耐熱性や耐久性が求められる。また、用途に応じて、例えば、金属部材と他部材とを気密に封止することが求められてもいる。例えば、800℃〜1000℃という高温で使用される接合体に対して好適に使用できる接合材に関する従来技術として、特許文献1が挙げられる。
特許第4824049号 特許第5109013号 特許第2538527号
その一方で、金属部材は様々な用途で様々な環境において使用されているため、例えば、常温域での簡便な接合が可能であり、かつ、樹脂系接合材では実現し得ない耐熱性、化学的安定性、耐久性(例えば、強度および耐環境性等)を備える金属部材用の接合材が求められてもいる。
例えば、特許文献2には、接合材として常温で硬化するガラス材料を用いて、対向する基板を接合することが開示されている。しかしながら、特許文献2で接合される被接合部材は、ガラス板またはパッケージ基板であり、いずれも接合材料であるガラス材料と熱膨張係数が近い材料であり得る。すなわち、温度変化が予想される環境で使用され、かつ、ガラス材料よりも熱膨張係数が高い金属部材を接合することについては何ら検討されていなかった。
本発明は、上述したような従来の問題を解決すべく創出されたものであり、金属部材用を常温域で簡便に接合することが可能であって、かつ、耐熱性、化学的安定性、耐久性を備えた接合を実現し得る接合材を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、ここに開示される発明は、一の金属部材と一の被接合部材とを接合するために使用される接合材を提供する。かかる接合材は、5℃以上200℃以下の温度範囲でガラス硬化可能であって、硬化後に得られるガラスの25℃から500℃までの熱膨張係数が3×10−6−1以上10×10−6−1以下である水溶性ガラス前駆体を含む主材と、25℃から500℃までの熱膨張係数が13×10−6−1以上である熱膨張係数調整材と、上記水溶性ガラス前駆体の硬化を促進する硬化触媒を含む助材と、を備えることを特徴としている。
ガラス材料の一つとして、例えば、水溶性のガラス前駆体を含み、ガラスの融点以上の温度に加熱して溶融させる工程を経ることなく、例えば、常温領域でガラス化させることが可能な液状のガラス材料が挙げられる(例えば、特許文献3参照)。かかるガラス材料は、典型的には、5℃以上200℃以下の温度範囲でガラス硬化反応が進行され得る水溶性のオルガノポリシロキサンを含む溶液からなる主材と、この水溶性オルガノポリシロキサンの硬化を促進する硬化触媒を含む助材と、から構成され得る。この種のガラス材料によると、溶融の工程を経ることなく、ガラスを得ることができる。例えば、常温領域で、Siをガラス骨格として含むガラスを形成することができる。したがって、かかるガラス材料を含むこの接合材は、硬化後に、一般的なガラス材料と同様の、耐熱性、化学的安定性および耐久性を備えた硬化物(すなわち、接合部であり得る。以下、かかる硬化物を「接合部」ともいう。)を形成することができる。
さらに、ここに開示される接合材においては、上記の通り、溶融の工程を経ることなくガラス化するガラス材料に対し、熱膨張係数調整材を加えることで、かかるガラス材料と熱膨張係数調整材との混合物から形成される接合部の熱膨張係数を、当該ガラス材料よりも高い所望の値に調整するようにしている。例えば、25℃から500℃までの熱膨張係数が5×10−6−1以上、特に10×10−6−1以上の各種の金属部材の接合に好適な接合部を形成し得る。
したがって、かかる構成によると、常温域で金属部材を簡便に接合することが可能であり、なおかつ、耐熱性、化学的安定性、耐久性を備えた接合部を形成し得る、接合材が提供される。
なお、本明細書において「熱膨張係数」(Coefficient of Tthermal Expansion:CTE)とは、特にことわりのない限り25℃から500℃までの温度領域において、熱機械分析装置(Thermomechanical Analysis:TMA)を用いて測定した平均線膨張係数であり、試料の初期長さに対する試料長さの変化量を温度差で割った値をいう。熱膨張係数の測定は、例えば、金属部材については、JIS Z 2285:2003「金属材料の線膨張係数の測定方法」に準じて実施することができる。また、接合材により形成される接合部については、例えば、熱膨張係数調整材の配合割合やその材質等に応じて、適宜、上記既定の他、JIS R 1618:2002「ファインセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法」およびJIS R 3102:1995「ガラスの平均線膨張係数の試験方法」に準じて、測定することができる。以下、「25℃から500℃までの平均熱膨張係数」を単に「CTE」と省略して記す場合がある。
ここに開示される接合材の好ましい一態様において、上記熱膨張係数調整材は、上記水溶性ガラス前駆体のガラス成分と上記熱膨張係数調整材との合計に占める上記熱膨張係数調整材の体積割合が、5体積%以上95体積%未満であることを特徴としている。
かかる構成によると、例えば、金属部材と、この金属部材に対してCTEが大きく異なる部材とを、常温で好適に接合することができる。また、比較的安価で入手が容易な金属酸化物等を熱膨張係数調整材として用いる場合等でも、幅広い量で配合して幅広い範囲でCTEが調整された接合材を構成することができるために好適である。
ここに開示される接合材の好ましい一態様において、上記熱膨張係数調整材は、上記主材中に分散されていることを特徴としている。
かかる構成によると、予め、熱膨張係数調整材が主材中に分散されていることにより、助材を添加することのみでガラス硬化反応を進行させることができて簡便である。
ここに開示される接合材の好ましい一態様において、上記熱膨張係数調整材は、金属酸化物、金属シリサイドおよび希土類遷移金属含有ペロブスカイト型酸化物からなる群から選択される1種または2種以上であることを特徴としている。
かかる構成によると、ここに開示される接合材から得られる接合部のCTEを広い範囲で任意に調整することができる。
ここに開示される接合材の好ましい一態様において、上記主材と、上記熱膨張係数調整材と、上記助材とを混合して上記水溶性ガラス前駆体を硬化して得られる硬化物(接合部)のCTEは、8×10−6−1以上13×10−6−1以下であることを特徴としている。
かかる構成によると、ガラス前駆体から形成されるガラス単体のCTEよりも大幅にCTEの高い金属部材の接合を好適に行うことができる。
ここに開示される接合材の好ましい一態様では、700℃以上の高温環境下において、上記一の金属部材と、上記一の被接合部材とを気密に接合するよう構成されていることを特徴としている。
この接合材は、かかる接合材により形成される接合部のCTEが上記の通り所望の値に調整されており、例えば、700℃以上の高温環境下において金属部材と被接合部材との間に発生される熱応力を、この接合部が緩和し得る。これにより、700℃以上の高温環境下においても金属部材と被接合部材との接合を気密に維持することが可能な接合材が提供される。
また、他の側面において、本発明は、一の金属部材と、一の被接合部材と、両部材を接合する接合部とを備える接合体を提供する。そして、かかる接合体において、上記接合部は、上記のいずれかに記載の接合材の硬化物により構成されていることを特徴としている。
すなわち、かかる接合体の接合部は、常温で硬化するガラス材料を含んでいることから、耐熱性、化学的安定性、耐久性(例えば、強度および耐環境性等)を備えたものであり得る。そしてさらに、接合部は熱膨張係数調整材を含んでいることから、所望のCTEに調整されたものであり得る。したがって、例えば、かかる接合体の置かれる温度環境に応じて、接合部は、金属部材および被接合部材に対応した適切なCTEを有するものであり得る。これにより、例えば、かかる接合体が温度変化のある環境下に置かれた場合であっても、温度変化により生じる熱応力を接合部が緩和し、気密な接合を維持することができる。
例えば、700℃〜1000℃程度の高温環境で使用される固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)システムにおいては、SOFCの単セル同士を連結するために、金属材料からなるインターコネクタを用いたものが知られている。このインターコネクタを構成する金属材料としては、かかる高温における酸化性および還元性雰囲気に対する耐久性を有するFe−Crフェライト系合金が広く一般に用いられている。このFe−Crフェライト系合金は、概ね、CTEが10×10−6−1以上12×10−6−1以下の範囲であり得る。そして、このインターコネクタとセルとの間は、インターコネクタと同様に、高温における酸化性および還元性雰囲気に対する耐久性を有する接合部により気密に接合されている。
ここに開示される接合体の好ましい一態様では、上記一の金属部材は、CTEが10×10−6−1以上12×10−6−1以下であることを特徴としている。すなわち、上記のインターコネクタと同等の熱膨張特性を有する金属部材であり得る。かかる構成によると、ここに開示される接合体を、SOFCのインターコネクタとセルとの接合部、あるいは、インターコネクタと配管部材等との接合部に適用することができ、常温で簡便に接合体を構築することができるとともに、上記の温度範囲での使用に耐える耐久性を有し、気密な接合を維持し得るSOFCシステムを実現することができる。
ここに開示される接合体の好ましい一態様では、上記一の被接合部材は酸化物材料からなり、CTEが15×10−6−1以上であることを特徴としている。上記のSOFCの単セルは、固体の電解質(一般的には酸素イオン導電体)を、カソード(空気極)およびアノード(燃料極)で挟み込むことで構成されている。かかるカソードおよびアノードは、典型的には、CTEが15×10−6−1以上(例えば、15.0×10−6−1超過)である酸化物材料から構成され得る。
また、ここに開示される接合体の好ましい一態様では、上記接合部は、CTEが8×10−6−1以上13×10−6−1以下であることを特徴としている。かかる接合部のCTEは、SOFCのインターコネクタとセル材料との接合を行うにふさわしい値であり得る。
したがって、ここに開示される接合体を、SOFCのインターコネクタとセルとの接合部に好適に適用することができ、常温で簡便に接合体を構築することができるとともに、上記の温度範囲での使用に耐える耐久性を有し、気密な接合を維持し得るSOFCシステムを実現することができる。
さらに、ここに開示される接合材料によれば、自動車用エンジン部材、伝熱体、導電体、光学素子、強化材、電極材料,電池,キャパシタおよびスーパーキャパシタ等を含む各種発電システム、大型環境プラント等への適用の他、多様な応用が実現される。
酸素分離膜エレメントと該エレメントに接合された金属製のガス管とを備えた酸素分離膜モジュールの一形態を模式的に示す断面図である。 SOFC(単セル)と該単セルに接合された金属製のインターコネクタとを備えたSOFCシステムの一形態を模式的に示す分解斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、接合材の構成や物性等の特徴)以外の事項であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、接合材を調製するための原料、方法および加工方法等の細部)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
≪接合材≫
ここに開示される接合材は、少なくとも一の金属部材と一の被接合部材とを接合するために使用される接合材である。かかる接合材は、本質的に、下記の(1)〜(3)に示される構成要素を備えている。
(1)5℃以上200℃以下の温度範囲でガラス硬化可能であって、硬化後に得られるガラス成分のCTEが3×10−6−1以上10×10−6−1以下である水溶性ガラス前駆体を含む主材
(2)CTEが13×10−6−1以上である熱膨張係数調整材
(3)上記水溶性ガラス前駆体の硬化を促進する硬化触媒を含む助材
[主材]
ここに開示される接合材における主材としては、液状であって、水溶性のガラス前駆体を含んでいる。典型的には、液状のガラス前駆体、あるいは、かかるガラス前駆体が分散または溶解されている溶液であり得る。そして、このガラス前駆体が硬化(すなわちガラス化)することで、接合対象に対する付着性および結合性を発現し、金属部材と被接合部材との結合を実現することができる。ここに開示されるガラス前駆体としては、ガラス原料を溶融させることなく、例えば常温領域でガラス化が進行され得る類の各種のガラス材料を用いることができる。すなわち、このガラス前駆体は、ガラスの融点以上の温度に加熱して溶融し、この融液を結晶化させることなく過冷却状態に冷却してガラス化させる類の一般的なガラス原料(一般的なガラス前駆体)とは全く異なる性質のものであり得る。
主材に含まれるガラス前駆体は、上記の通り、常温ないしは比較的低い温度領域(例えば、5℃以上300℃以下、より好ましくは200℃以下、特に好ましくは100℃以下)でガラス化反応を進行させ得るものであれば特に制限されることなく用いることができる。かかるガラス化反応とは、典型的には、2次元または3次元的な重合および架橋反応、加水分解および脱水反応等であり得るが、これらに厳密に限定されるものではない。典型的な一例では、主材に含まれるガラス前駆体が加水分解されて水酸基を備え、かかる水酸基と他の官能基との間で脱水や脱アルコールを伴う重合反応、架橋反応等が生じ、三次元無規則の網目構造を有するガラスを形成するものと考えられる。
かかるガラス前駆体は、典型的には、ガラス構成元素を加水分解可能な有機化合物として含んでいる。ガラス構成元素としては、一般的なガラスでガラス構成元素として知られている、典型金属元素、半金属元素、遷移金属元素、非金属元素等を考慮することができる。この加水分解可能な有機化合物としては、典型的には、上記ガラス構成元素のアルコキシド(すなわち、典型的には、金属アルコキシド)やその重合体、上記ガラス構成元素(M)と酸素(O)との結合であるM−O結合を主鎖骨格とする低分子量のメタロキサンおよびその高分子量のポリメタロキサン等が挙げられる。
金属アルコキシドとしては、一般式:M(OR)で表され、Mは金属元素、Rはアルキル基、nは金属元素の酸化数である各種の材料であり得る。好ましくは、Rが炭素原子4以下のアルキル基、すなわちメチル基:CH(以下、Meと示す)、エチル基:C(以下、Etと示す)、プロピル基:C(以下、Prと示す)、イソピロピル基i−C(以下、i−Prと示す)、ブチル基C(以下、Buと示す)イソブチル基i−C(以下、i−Buと示す)等の低級アルキル基である金属アルコキシドである。金属アルコキシドとしては、例えば、具体的には、リチウムエトキシドLiOEt、ニオブエトキシド:Nb(OEt)、マグネシウムイソプロポキシド:Mg(OPr−i)、アルミニウムイソプロポキシドAl(OPr−i)、亜鉛プロポキシドZn(OPr)、テトラエトキシシランSi(OEt)、チタンイソプロポキシドTi(OPr−i)、バリウムエトキシドBa(OEt)、バリウムイソプロポキシドBa(OPr−i)、トリエトキシボランB(OEt)、ジルコニウムプロポキシドZr(OPr)、ランタンプロポキシドLa(OPr)、イットリウムプロポキシドY(OPr)、鉛イソプロポキシドPb(OPr−i)等が挙げられる。
メタロキサンとしては、典型的には、シロキサン、チタノキサン、アルミノキサン、ジルコノキサン、タンタロキサン等が例示される。
また、ポリメタロキサンとしては、典型的には、ポリシロキサン、ポリチタノキサン、ポリアルミノキサン、ポリジルコノキサン、ポリタンタロキサン等が例示される。
これらは、例えば、容易に加水分解を起こし得る加水分解性を示す加水分解性基を有するものであることが好ましい。かかる加水分解性基としては、例えば、加水分解によりヒドロキシ基(−OH基)となる基を挙げることができ、具体的には、例えば、上記のORとして示されるメトキシ基:OMe、エトキシ基:OEt、プロポキシ基:OPr、イソプロポキシ基:OPr−i、ブトキシ基:OBt、イソブトキシ基:OBt−i、sec−ブトキシ基:OBt−sec、tert−ブトキシ基:OBt−tert等のアルコキシ基や、フェノキシ基,アセチルオキシ基等のアシルオキシ基、ブタノキシム基等のオキシム基、アミノ基,メチルアミノ基等のアミノ基、クロル基等のハロゲン基等が例示される。とくに、加水分解性基を有するメタロキサンは、架橋促進剤としても機能し、ガラス化反応を促進し得るために好ましい。
ガラス構成元素を加水分解可能な有機化合物の好適な一例は、ポリシロキサンであり得る。ポリシロキサンを主たるガラス前駆体として含む主材をガラス化反応により硬化させることで、常温領域で、Siをガラス骨格として含むガラス(無機材料)を形成することができる。ここで、「ポリシロキサンを主たるガラス前駆体として含む」とは、ガラス前駆体の50質量%以上をポリシロキサンが占めることを意味する。
また、ポリメタロキサンの他に、加水分解可能なシロキサン等のメタロキサンを併せて含むことで、ガラス化反応が迅速に行われるためにより好ましい。
なお、以上の加水分解可能な有機化合物は、いずれか1種のみが含まれていても良いし、2種以上が組み合わせて含まれていてもよい。例えば、所望のガラス組成を実現し得るように、複数のガラス構成元素を含む有機化合物が化学量論組成で組み合わされて含まれていてもよい。
また、以上の主材は、上記のガラス前駆体のみから構成されていても良いし、例えば、かかるガラス前駆体が適切な溶媒に分散されていても良い。かかる溶媒としては、水、低級アルコール、または、水と低級アルコールとの混合物等が好適な例として挙げられる。低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびこれらの混合物等が例示される。溶媒は必須ではないものの、例えば、ここに開示される接合材の使用形態に合わせて適宜用いることができる。
[助材]
ここに開示される助材は、上記の主剤におけるガラス前駆体の硬化を促進する硬化触媒を含むものであれば特に制限されない。かかる硬化触媒としては、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、コバルト(Co)、スズ(Sn)等の金属有機化合物、B3+イオンのような半金属元素のイオン、Fイオン,Clイオン等のハロゲンイオン等が例示される。半金属およびハロゲン等のイオンは、塩や錯体の形態で助材に含まれていても良い。また、かかる助材についても、上記の硬化触媒のみから構成されていても良いし、例えば、かかる硬化触媒が適切な溶媒に分散されていても良い。かかる溶媒としては、水、低級アルコール、または、水と低級アルコールとの混合物等が好適な例として挙げられる。溶媒は必ずしも必須ではないものの、例えば、ここに開示される接合材の使用形態に合わせて適宜用いることができる。
なお、上記の主材および助材としては、例えば、市販されているものを用いてもよい。かかる主材および助材は、例えば、「GS−600シリーズ(商標)」,「ヒートレスグラス(商標)」,「シラグシタール(商標)」,「液体ガラス」,「常温安定ガラス」等の名称、呼称で販売されている、常温硬化型のガラス材料が例示される。
[熱膨張係数調整材]
しかしながら、上記主材の硬化により形成されるガラスのCTEは、主材に含まれるガラス構成成分(すなわち、形成されるガラスの組成)にもよるが、概ね1〜5×10−6−1(例えば、3〜5×10−6−1)であり得る。この値は、シリカ(SiO)や一般的なガラス材料(例えば、硬質ガラス材料)と同等の値であり得る。そして、例えば、一般的な金属材料のCTE(5×10−6−1以上、例えば、10×10−6−1以上)よりも十分に低く、被接合部材の用途によっては、接合に際してCTEが整合し難いという問題が生じ得る。したがって、例えば、被接合部材が熱膨張を起こすような環境下に置かれる場合には、被接合部材間に生じる熱膨張差により熱応力が生じ、かかる接合材の硬化物(接合部)にクラックや割れが発生する等して気密な接合が維持できないおそれがあり得る。そこで、ここに開示される接合材は、結合性を発現するガラス成分を構成し得る上記主材とは別に、かかるガラス成分の熱膨張係数を調整する熱膨張係数調整材を備えるようにしている。
熱膨張係数調整材としては、CTEが13×10−6−1以上と比較的高い各種の材料を特に制限なく用いることができる。かかる材料としては、例えば、一例として、ビスマス(13.3)、ニッケル(13.4)、金(14.3)、銅(16.8)、アルミニウム(23)、マグネシウム(25.4)、スズ(26.9)、亜鉛(30.2)、硫黄(64)等の金属の単体や、SUS300シリーズ(約17〜18.5)、青銅(16)、黄銅(19)、ジュラルミン(23)、シリサイド化合物(MgSix,NiSix,MoSix,CoSix,FeSix;例えば13〜16)等の合金、フッ化カルシウム(19.5)等の化合物、酸化マグネシウム(13.1)等の金属酸化物、ランタン・ストロンチウム・コバルタイト(約16〜20)、イットリウム系超伝導酸化物(17.0)等の希土類遷移金属含有ペロブスカイト型酸化物、リューサイト(KAlSi,約30)等の鉱物が挙げられる。
これらの材料は、いずれか1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。2種以上の材料を用いる場合は、これらの材料は、混合状態あるいは複合化状態(合金、サーメット、複合酸化物等の状態であり得る。)のいずれの状態で用いるようにしても良い。
なお、上記熱膨張係数調整材の後に添えた数字は、各材料の代表的なCTE(×10−6−1)を例示している。特に限定されるものではないが、ここで開示される熱膨張係数調整材としては、なかでも、CTEが13×10−6−1以上30×10−6−1以下程度の材料が、ここに開示される接合材のCTEの調整をより好適に行えるために好ましい。これらの熱膨張係数調整材は、例えば、接合材の使用環境に応じて、当該環境に耐えうる耐環境性(耐熱性、耐腐食性、強度等)を備えているとより好ましい。
以上の熱膨張係数調整材が接合材に含まれる量については、厳密な制限はなく、例えば、金属部材およびこれに接合される被接合部材の熱膨張係数に応じて所望の値に調整することができる。より好ましい一形態として、熱膨張係数調整材は、上記の水溶性ガラス前駆体の硬化後に得られるガラス成分とかかる熱膨張係数調整材との合計に占める体積割合として、95体積%未満の範囲で配合されるのが好ましい。熱膨張係数調整材の配合量が多すぎると、ガラス成分を含む主材の割合が少なすぎて良好な接合を行い難くなることや、かかる接合材から形成される接合部の熱膨張係数がセラミックス部材を接合するに大きくなり過ぎることが考えられるために好ましくない。したがって、熱膨張係数調整材は、その特性にもよるものの、典型的には80体積%以下の割合で配合されるのが好ましく、より好ましくは70体積%以下、例えば50体積%以下、さらには45体積%以下の割合で配合することが例示される。また、熱膨張係数調整材は少量でも配合されることで接合材の熱膨張係数を高める効果が得られるため、その配合量の下限は特に限定されない。しかしながら、熱膨張係数調整材の配合量が少なすぎると、かかる接合材から形成される接合部の熱膨張係数が、セラミックス部材を接合するに小さ過ぎることが考えられるために好ましくない。熱膨張係数調整材は、典型的には5体積%以上の割合で配合されるのが好ましく、例えば10体積%以上の割合で配合されるのがより好ましい。
なお、特許文献2には、常温で硬化するガラス材料にシリカ球状微粒子に代表される、サブミクロンサイズの微粒子を分散させることが開示されている。しかしながら、このシリカ球状微粒子は、ガラス材料全体の界面張力を制御すること、換言すると、いわゆる接合材のダレを防止することを目的として添加されるものである。そして、特許文献2には、接合材のダレに伴い形成される接合部内の気泡の発生を抑えることで、ペンタフルオロプロピオン酸液に対する耐食性が向上されることが開示されている。
しかしながら、かかるシリカ球状微粒子のCTEはガラス材料とほぼ同じであり、接合材における熱膨張係数調整材としての機能は有さない。すなわち、このような引用文献2に開示された接合材は、金属部材の接合には好適に適用することができない。この点で、ここに開示される技術は、かかる引用文献2の開示と明瞭に区別され得る。
かかる熱膨張係数調整材の形状については特に限定されない。典型的には略球状であるが、いわゆる真球状のものに限られず、例えば、楕円球形状や、フレーク形状、不規則形状等のいわゆる粉末の形態のものが好ましい。さらには、針状や繊維状のものであっても良い。また、熱膨張係数調整材のサイズ(典型的には、粒径)についても特に制限されない。当該熱膨張係数調整材を均一に接合材に分散するとの観点からは、上記粉末を構成する粒子の平均粒径が20μm以下であるものが適当であり、好ましくは0.01μm以上10μm以下程度であり、より好ましくは0.3μm以上5μm以下程度であり、例えば2μm±1μm程度である。なお、ここでいう平均粒径とは、レーザ散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置により測定された粒度分布における積算値50%での粒径(50%体積平均粒子径;以下、D50と略記する場合もある。)を意味する。
[接合材の調製]
ここに開示される接合材は、例えば、上記の主材、熱膨張係数調整材および助材がそれぞれ別個に備えられていても良いし、これらのうちのいくつかが混合された状態で用意されていても良い。ここに開示される接合材は、好ましくは、主材中に熱膨張係数調整材が均一に分散された分散液(ペースト、スラリーを包含する)に、助材が単独で備えられた形態であり得る。かかる構成によると、接合に際して、上記分散液に助材を混合することで接合材の硬化反応(ガラス化反応)を進行(促進させた状態であり得る)させることができるために好適である。
なお、主材中に熱膨張係数調整材を分散させたり、分散液に助材を混合したりする際には、例えば、公知の混合法を特に制限なく利用することができる。かかる混合方法としては、例えば、接合材の粘度、溶媒の有無等にもよるが、ロールミル、三本ロールミル、遊星ボールミル等を用いて行うことが好適な例として挙げられる。これにより、ここに開示される接合材を得ることができる。
[接合対象]
ここに開示される接合材は、金属部材を接合するために好適に用いることができる。すなわち、例えば、付着性および結着性を示す成分がガラスから構成されているにも関わらず、比較的熱膨張係数の高い金属材料を接合対象とすることができる。また、付着性および結着性を示す成分が、耐熱性、化学的安定性および耐久性の高いガラスであることから、様々な環境下で使用可能な接合材として提供され得る。例えば、高温環境、酸化性雰囲気、還元性雰囲気のいずれか1以上、あるいは全てを含む、極めて過酷な環境で使用される金属部材の接合に利用することができる。
このような接合対象としての金属材料は、例えば、一般的な金属材料であってよいのはもちろんのこと、過酷な環境で使用され得る特殊金属材料や、比較的CTEの高い金属材料等であり得る。特に限定されるものではないが、例えば、鉄および鉄合金、アルミニウムおよびアルミニウム合金、銅および銅合金等であり得る。より具体的には、例えば、ハステロイ,パーマロイ,コバール,42アロイ,45アロイ,50アロイ等に代表される鉄ニッケル合金、クロファー合金,ZMG,SUS400番台等に代表されるFe−Crフェライト系合金(ステンレス鋼を包含する)、A2000番台〜7000番台,ジュラルミン(A2024),超ジュラルミン(A2017)等に代表されるアルミニウム合金、ニモニック,インコネル等に代表されるニッケル基合金、Ducrolloy(Cr−5Fe−1Y),Mo−Fe−Cr合金に代表されるCr基合金、C1000番台〜C6000番台に代表される銅合金、チタン,タンタル,ジルコニウム,モリブデンおよびタングステンとこれらの合金が例示される。
また、金属部材との接合の対象は、特に制限されない。例えば、各種の有機材料、金属材料、無機材料、ガラス材料からなる部材であり得る。例えば、上記に例示されるような各種の金属材料であってよい。あるいは、例えば、具体的には、一般に耐熱性に優れているセラミック材料からなる部材を用いることもできる。このような接合対象としてのセラミックス部材としては、厳密に限定されるものではないが、例えば、常温で硬化するガラス成分よりも高いCTEを有するものを特に好ましい接合対象として考慮することができる。かかるセラミック材料の熱膨張係数としては、おおよその目安として、25℃から500℃までの熱膨張係数が5×10−6−1〜23×10−6−1程度と幅広い範囲にあることが例示される。このようなセラミック材料としては、例えば、具体的には、アルミナ、ムライト、ステアタイト、フォルステライト、チタニア、イットリア、クロミア、ジルコニア、部分安定化ジルコニア等が挙げられる。さらには、(La,Sr)MnO,(La,Ca)MnO,(La,Sr)CoO、(La,Sr)FeO、(La,Sr)(Co,Fe)O、(La,Sr)(Co,Ti)O、(Sm,Sr)CoO等に代表され、一般式LnMO(式中、Lnはランタノイド元素の少なくとも1種、MはMn,Fe,Co等の遷移金属元素の少なくとも一種)で表されるイオン導電性ペロブスカイト複合酸化物等が例示される。かかる酸化物は、セラミック材料の中でも比較的高いCTEを有し、例えば、SOFC作動時の650℃以上(典型的には、700℃〜900℃程度)かつ酸素雰囲気という過酷な条件に対する耐性を有し、かつ、酸素イオン導電性を有するため、SOFCの空気極を構成する材料として知られているものである。これらはいずれか1種のセラミックス材料の単体であっても良いし、上記に例示した2種以上が複合化されたセラミック材料であっても良い。特に、機械的、熱的、電気的、磁気的、化学的に様々な優れた特性をもつファインセラミックス材料を好ましい接合対象とすることもできる。
[接合方法]
上記のようにして準備した接合材は、従来のこの種の接合材と同様に用いることができる。例えば、先ず、上記のように接合材を調製する。また、被接合部材として、金属部材ともう一方の被接合部材とを用意する。次に、例えば、金属部材と被接合部材とを相互に接触または接続するよう配置し、その接続部位に上記ペレット状またはペースト状の接合材を供給(配置または塗布)して複合体とする。そして、この複合体を静置することで、当該接合材に溶媒が含まれる場合にはこれを除去し(乾燥させ)、また、当該接合材に含まれるガラス成分を硬化させる。これによって、被接合部材間に気密性および接合性に優れた接合部を形成することができる。すなわち、少なくとも一の金属部材と一の被接合部材とが上記接合材により形成される接合部により接合された接合体が得られる。
なお、複合体の構築に際しては、金属部材および被接合部材のいずれか一方または両方の接合部位に上記ペレット状またはペースト状の接合材を供給(配置または塗布)したのち、金属部材と被接合部材とを接合材を介して当接させるようにしても良い。
[実施態様1]
ここに開示される接合材および接合体の好ましい実施態様について、適宜図面を参照して説明する。図1は、酸素分離膜モジュール1を示す断面図である。かかる酸素分離膜モジュール1は、典型的には、管状(円筒状)の多孔質基材12の外周表面13に酸素分離膜14が形成されている酸素分離膜エレメント10を備えている。そして、この酸素分離膜エレメント10の軸方向の両端部15a,15bに、それぞれ金属製のガス管20,30(例えば該エレメントと同径の管状体)が連結された構成を有している。酸素分離膜14は、典型的には、酸素イオン(典型的にはO2−;酸化物イオンとも呼ばれる。)の伝導性を有する酸素イオン伝導性セラミックスから構成されている。ここで、各ガス管20,30の軸方向の端面と上記酸素分離膜エレメント10における多孔質基材12の軸方向の端面とは互いに当接されて、連結面25,35を形成している。そして、該連結面25,35を覆うように接合部40が形成されている。この接合部40は、ここに開示される接合材40を、酸素分離膜エレメント10とガス管20,30とが当接された状態で、上記連結面25,35を越えて酸素分離膜14の一部とガス管20,30の一部とに亘るように供給し、常温で静置することで形成されている。ここで、接合部40には、ガラス成分とともに熱膨張係数調整材としてのMgOが含まれている。これにより、酸素分離膜エレメント10とガス管20,30とを接合するとともに、ガス管20,30と緻密な酸素分離膜14との間に生じ得る隙間を該結合部40によって気密に塞ぐことができる。例えば、酸素分離膜モジュールの使用温度域(例えば700℃以上1000℃以下、あるいはそれよりも高い温度域、例えば1000〜1200℃)においても、変形したり流出したりすることなく、気密な封止を維持することができる、接合部40が形成される。
なお、かかる酸素分離膜モジュール1は、主要構成要素として、上記の酸素分離膜エレメント10およびガス管20,30に加えて、例えば図1に示されるような上記酸素分離膜エレメント10を収容するチャンバー50を構成要素として備えることもできる。かかるチャンバー50を備えることにより、該チャンバー50内に他のガス(例えば炭化水素ガス)を供給することができ、かかる他のガスとガス管20から供給された空気から酸素分離膜14により分離された酸素とを上記チャンバー50内で反応(例えば部分酸化反応)させることができる。
また、酸素分離膜モジュール1の構成は、図1の例に限定されることなく、例えば、酸素分離膜エレメント10(における両端部15a,15b、厳密には多孔質基材12の軸方向の端面)とガス管20,30との接続部分(連結面25,35)を接合(封止)するにあたり、酸素分離膜エレメント10とガス管20,30とを直接連結させず、両者の間にガス管とは別の接続部材(図示せず。例えばガス管20,30と同質の金属製のリング部材等)を挟み、酸素分離膜エレメント10と該接続部材とガス管との間をそれぞれ相互に上記接合材を用いて接合することもできる。あるいはまた、別の接続部材を使用する例として、一方のガス管(例えばガス管20)から供給されたガスが上記酸素分離膜エレメント10内(すなわち管状の多孔質基材14の内径から形成される空洞部分17)を通って他方のガス管(例えばガス管30)から排出される構成ではなく、ガス管20,30のうちどちらか一方(例えばガス管30)が図示しない蓋状の接続部材(キャップ部材)に取り替えられて上記酸素分離膜エレメント10の一端が封じられており、かかる蓋状部材(キャップ部材)により供給されたガスの流通が止められて酸素分離膜エレメント10から排出されない構成の酸素分離膜モジュールとすることもできる。
[実施態様2]
図2は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)システム100の一形態を模式的に示す分解斜視図である。かかる実施態様におけるSOFCシステム100は、SOFCの単セル110A,110Bが、金属製のインターコネクタ130を介して複数層積み重なったスタックとして構成されている。単セル110A,110Bは、層状の固体電解質122の両面が、それぞれ層状のカソード(空気極)124とアノード(燃料極)126とで挟まれたサンドイッチ構造を備えている。固体電解質122としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)やガドリニアドープセリア(GDC)、ランタンガレート(LaGaO3)からなるものが例示される。カソード124としては、(La,Sr)MnO、(La,Ca)MnOに代表されるランタンマンガネート(LaMnO)系や、LaCoO、(La,Sr)CoO、(La,Sr)(Co,Fe)O等に代表されるランタンコバルトネート系、さらには、(LaSr)(TiFe)O等に代表されるランタンチタネート系のペロブスカイト型酸化物からなるものが例示される。アノード126としては、ニッケル(Ni)とYSZのサーメットからなるものが例示される。また、インターコネクタ130は、フェライト系Fe−Cr合金からなるものが例示される。
図面中央に配されるインターコネクタ130Aは、その両面を二つの単セル110A,110Bで挟まれており、一方のセル対向面134がセル110Aのカソード124と対向(隣接)し、他方のセル対向面136がセル110Bのアノード126と対向(隣接)している。かかるインターコネクタ130Aのセル対向面134,136と、それぞれ対応する単セル110A,110B側のカソード124あるいはアノード126の対向面との間には、ここに開示される接合材を付与してなる接合部(図示せず)が形成されている。すなわち、インターコネクタ130Aのセル対向面134,136の接合部位に、ここに開示されるペースト状の接合材をスクリーン印刷により塗布した後、接合すべき単セル110A,110B側のカソード124あるいはアノード126の対向面を重ね合わせ、スタックを組み立てる。その後、組立体を常温で静置することでペースト状の接合材を硬化させ、カソード124あるいはアノード126と、インターコネクタ130A,130Bとを接合したものである。ここで、接合部には、熱膨張係数調整材としてのMgOが含まれている。したがって、これらカソード124あるいはアノード126と、インターコネクタ130A,130Bとの間には、接合部が形成されている。また、接合部を介して接合されたカソード124あるいはアノード126とインターコネクタ30A,30Bとは、ここに開示される接合体であり得る。かかる接合体は、例えば600〜1000℃程度の高温域に曝されても酸化物部材と金属部材との間を、長期間にわたって密着性良く(気密に)保持可能な接合部20を実現し得る。
また、セル対向面134には複数の溝が形成されており、供給された酸素含有ガス(典型的には空気)が流れるためのカソード(空気)流路135を構成している。同様に、反対側のセル対向面136にも複数の溝が形成されており、供給された燃料ガス(典型的にはHガス)が流れるアノード(燃料ガス)流路137を構成している。かかる形態のインターコネクタ130では、典型的には空気流路135と燃料ガス流路137とが互いに直交するように形成されている。
なお、上記の接合材(接合部)以外のSOFCシステムの構成材料や構造、製造方法等は、従来公知のSOFCシステムに準じればよく、特別なものを必要としないため、詳細な説明は省略する。なお、本明細書における金属部材としては、単セル110A,110Bにガス(例えば、酸素含有ガスや燃料ガス)を供給するためのガス管(図示せず)や、SOFCの単セル10同士を電気的に接続してスタックを構築するために該単セル間に配置されるインターコネクタ130A,130Bが例示される。ここで、カソード124あるいはアノード126に接続される、集電板やセパレータ(いずれも図示せず)等と呼ばれる金属部材も、このインターコネクタの概念に包含され得る。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
[接合材の用意]
本実施形態においては、水溶性ガラス前駆体を含む主材および硬化触媒を含む助材として、液体ガラスセット(モクテックカメムラ製、常温安定ガラス)を用いた。なお、この液体ガラスセットにより形成されるガラスは、SiO成分が約99.7重量%であり、ホウ素(B)、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)等の有害成分は含有していない。
また、熱膨張係数調整材としては、粒状のマグネシア(MgO,平均粒径1.5μm),シリコンナイトライド(NiSi,平均粒径2μm),イットリア系酸化物超伝導体(YBaCu7−δ:YBCO,平均粒径2μm)およびシリカ(SiO,平均粒径1.5μm)を用いた。これらの熱膨張係数は以下の通りであった。
MgO :13.1×10−6−1
NiSi:14.0×10−6−1
YBCO:17.0×10−6−1
SiO:3.5×10−6−1
上記で用意した液体ガラスの主材と、熱膨張係数調整材とを、下記の表1に示す配合で混合して、主材中に熱膨張係数調整材を均一に分散させた分散液を用意した。その後、かかる分散液に助材を混合し、計7種類の接合材ペースト(No.1〜7)を用意した。
なお、この接合材ペースト(No.1〜7)を硬化させた硬化物の熱膨張係数を、JIS
R 3102:1995に準じて、以下の手順で測定した。すなわち、接合材ペーストを試験片作成用セルに流し込み、25℃で24時間静置することで硬化させた。かかる硬化物を、断面の一辺の長さが4mmで、長さが20mmの角柱状に切り出して試験片とした。この試験片の線膨張係数を、熱機械分析装置(株式会社リガク製、TMA8310)を用い、昇温速度を10℃/分として25℃から500℃まで加熱して測定した。
具体的には、室温での長さ(L)がLの試験片の温度(T)をTからT(T<T)まで変化させることにより試験片の長さ(L)がLからLまで変化したとき、室温での長さLに対する長さの変化量ΔL=(L−L)の比を熱膨張εと定義し、かかる熱膨張εを温度差ΔT=(T−T)で除した値を、平均線膨張係数αとする。かかる平均線膨張係数αは下式(1)により算出した。
α=(L−L)/{L×(T−T)} ・・・(1)
なお、本実施形態において、式(1)中、Tは25(℃)、Tは500(℃)であり、LはLと同じく、室温(25℃)での試験片の長さ20(mm)、およびLは500℃での試験片の長さである。得られた線熱膨張係数を下記の表1に併せて示した。
[接合体の作製]
次いで、上記で用意した7種類の接合材ペースト(No.1〜7)を用い、金属部材と酸化物部材との接合体を作製した。
金属部材としては、SOFCの代表的なインターコネクタ用材料とほぼ同じ組成のSUS430材(120mm×120mm)を用いた。かかるSUS430材の熱膨張係数を、熱機械分析装置(株式会社リガク製、TMA8310)を用いて確認したところ、11.3×10−6−1であった。
酸化物部材としては、SOFCの代表的なカソード材料であるLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δ(LSCF)のペレットを用いた。このLSCFペレットは、以下の手順で用意した。すなわち、まず、市販の酸化ランタン(La)粉末(平均粒径約2μm)、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末(平均粒径約2μm)、酸化コバルト(CoO)粉末(平均粒径約1μm)および酸化鉄(Fe)粉末(平均粒径約2μm)を上記組成の化学量論比で配合し、ボールミルを用いて混合した。次いで、この混合粉末を1200℃で6時間焼成し、得られた焼成物を湿式ボールミルにより平均粒径が0.7μmの微粉末に粉砕した。そして、かかる微粉末をコイン状のセルに充填し、圧密して得た成形体を1200℃で5分間程度焼成することで、直径20mm、厚み2mmのコイン状のペレットを得た。
なお、かかるペレットと同様の条件で、断面の一辺の長さが5mmで長さが15mmの角柱状の試験片を用意し、かかる試験片を用いてLFCFの熱膨張係数を測定したところ、 17×10−6−1であった。
次いで、SUS430材の表面に接合材ペーストを50μmの厚みで塗布し、この接合材ペーストを介してLSCFペレットを載置し、SUS430材−接合材−LSCFペレットからなる複合体を用意した。その後、この複合体を25℃で24時間程度静置することで接合材ペーストを硬化させ、接合材によりSUS430材とLSCFペレットとが接合された接合体を得た。以下、接合体は、接合に使用した接合材ペーストに対応させて、接合体(No.1〜7)のように示す。
[接合性試験]
接合体(No.1〜7)の接合性を、接合強度試験機(デイジ・ジャパン(株)製、万能型ボンドテスター4000)を用い、ダイシェア方式にて評価した。すなわち、室温(25℃)にて、接合体のSUS430材を試験機に固定し、シェアツールによりLSCFペレットの接合面に対して水平方向に1MPaのせん断力を加え、接合部が破断するかどうかを調べた。かかる試験は、米国MIL−STD−883
集積回路試験方法 Mtd.2004.7 に準じて実施することができる。試験結果を評価記号にて表し、表1に示した。なお、各評価記号は、以下の内容を意味する。
○:実用に十分な接着性があると評価できる1MPaのせん断応力を接合体に加えたときに、接合体に破断等の異常なし。
×:接合体の接合部に目視でクラックが確認できるか、または、目視ないしは軽い触診でLSCFペレットがSUS430材から剥離。
[耐熱性試験]
接合体(No.1〜7)の耐熱性を、ヒートサイクル後の接合性試験を行うことで評価した。すなわち、接合体に対し、室温(25℃)から700℃に加熱し、再び室温に冷却するヒートサイクルを10サイクル施し、かかるヒートサイクルの後に上記と同じ接合性試験を行った。試験結果を評価記号にて表し、表1に示した。なお、各評価記号は、上記の接合性試験と同じ内容を意味する。
Figure 2015105209
[評価]
表1のNo.1〜3,6の接合材ペーストから得られる硬化物の熱膨張係数(CTE)から、膨張係数調整材の配合量により硬化物、すなわち接合部のCTEを調整し得ることが確認できた。
さらに、例えば、No.2,4,5の比較から、接合部のCTEを約11×10−6−1にするには、YBCO,NiSi,MgOの順で配合量が少なくても良いことがわかる。換言すると、膨張係数調整材として用いる材料それ自体のCTEが高ければ高い程、それに応じて接合材から形成される形成部のCTEが大きく高められることが確認できた。即ち、よりCTEの高い材料を膨張係数調整材として用いることで、接合部のCTEを所望の値にまでより少量の配合量で調整し得ることが示された。
なお、ガラス材料である主材の配合が少ないNo.1の接合体においては、接合試験においてSUS430材とLSCFペレットとが簡単に剥離し、良好な接合が実現されていなかった。これは、用いたMgOの粒度や表面形態、さらには液体ガラスの組成(例えばSiO成分含有量)等にもよるため一概には言えないが、この実施形態での膨張係数調整材の配合量が多かったことを示唆している。
また、No.6および7の接合体においては、SUS430材とLSCFペレットとの接合部にクラックの発生が認められた。これは、被接合部材であるSUS430材とLSCFペレットとに対し、接合部のCTEが小さくなりすぎたためであると考えられる。即ち、No.6の結果から、例えば、SUS430材とLSCFペレットとの接合に用いる接合材については、膨張係数調整材としてMgOを用いる場合、その配合量は60体積%未満に抑えるのが好適であることが伺える。また、No.7の結果から、SiOは熱膨張係数が小さく、ガラス成分を含む主材と熱膨張係数がほぼ同等であることから、その配合量を80体積%と多量にした場合であっても、接合材の熱膨張係数を調整する能力が殆どないということが確認された。そしてそのようにして調製された接合材は、金属材料を接合する用途では、たとえ得られる接合体の使用環境が常温領域であっても、好適な接合を実現し得ないことが確認された。
表1に示されるように、ここに開示される接合材によると、例えば、SOFCシステムで使用される金属部材の接合に好適な、8×10−6−1〜13×10−6−1の熱膨張係数を有し、なおかつ優れた耐熱性や化学的安定性、耐久性を備えた接合材が実現可能なことが確認できた。
なお、本発明者の知見によれば、CTEが金属部材に近く、かつ、接合性の良好な接合材が幾つか市販されている。しかしながら、700℃以上(例えば、700℃〜1000℃程度)の高温であって、さらには、酸化性または還元性雰囲気に長期間曝されても耐久できるものは数少ない。そして、そのような接合材は、概ね、比較的耐熱性の高いガラスを結着性発現のために含んでいる。また、かかる耐熱性の高いガラス接合材は、一般に、ガラスのCTEを調節するためのホウ素(B)成分および/またはビスマス(Bi)成分や、軟化特性を調節するためのアルカリ(典型的にはLi,Na,K,Rb,Cs,Fr、特にはLi,Na,K)成分および/または鉛(Pb)成分を比較的多量に含んだものであり得る。しかしながら、このようなガラス接合材は、接合に際して、当該ガラス成分の軟化点(例えば、600〜800℃程度)以上の温度に加熱して軟化させる必要があった。また、ホウ素成分は高温環境下で飛散が生じ易く、これによってCTEが変化したり、機械的強度が低下したりすることがあり得るため、長期に亘る耐久性(特には長期高温耐久性)には課題が残されている。さらに、アルカリ成分(特に、ナトリウム成分)は、ガラス接合材の化学的安定性の低下を引き起こす原因となり得、鉛成分は環境や健康への影響から含有が好ましくない元素であり得る。
これに対し、ここに開示される接合材は、常温での接合が可能とされている。また、例えば、CTEの調整は熱膨張係数調整材により行われるため、ホウ素、ビスマス成分を含む必要はない。さらには、例えば、上記に例示したように、接合材中のガラス成分はSiO成分を約99.7重量%含むものとして実現可能であり、実質的にアルカリ、鉛等の成分を含有する必要はない。そして、SiO成分をこのように多量に含むことにより、極めて高い化学的安定性、延いては耐熱性を示すものであり得る。したがって、ここに開示される発明により、常温で接合が可能ながら、例えば、高温環境、酸化性雰囲気、還元性雰囲気のいずれか1以上、あるいは全てを含む、極めて過酷な環境での使用に耐え得る接合材が提供される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 酸素分離膜モジュール
10 酸素分離膜エレメント
12 多孔質基材
13 外周表面
14 酸素分離膜
15a,15b 酸素分離膜エレメントの軸方向の端部
20 ガス管
25 連結面
30 ガス管
35 連結面
40 接合部(接合材)
50 チャンバー
100 SOFCシステム
110A,110B 単セル
122 固体電解質
124 空気極(カソード)
126 燃料極(アノード)
130,130A,130B インターコネクタ
134,136 セル対向面
135 空気流路
137 燃料ガス流路

Claims (10)

  1. 一の金属部材と一の被接合部材とを接合するために使用され、
    5℃以上200℃以下の温度範囲でガラス硬化可能であって、硬化後に得られるガラスの25℃から500℃までの熱膨張係数が3×10−6−1以上10×10−6−1以下である水溶性ガラス前駆体を含む主材と、
    25℃から500℃までの熱膨張係数が13×10−6−1以上である熱膨張係数調整材と、
    前記水溶性ガラス前駆体の硬化を促進する硬化触媒を含む助材と、
    を備える、接合材。
  2. 前記熱膨張係数調整材は、前記水溶性ガラス前駆体のガラス成分と前記熱膨張係数調整材との合計に占める前記熱膨張係数調整材の体積割合が、5体積%以上95体積%未満である、請求項1に記載の接合材。
  3. 前記熱膨張係数調整材は、前記主材中に分散されている、請求項1または2に記載の接合材。
  4. 前記熱膨張係数調整材は、金属酸化物、金属シリサイドおよび希土類遷移金属含有ペロブスカイト型酸化物からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合材。
  5. 前記主材と、前記熱膨張係数調整材と、前記助材とを混合して前記水溶性ガラス前駆体を硬化して得られる硬化物の熱膨張係数は、8×10−6−1以上13×10−6−1以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の接合材。
  6. 700℃以上の高温環境下において、前記一の金属部材と、前記一の被接合部材とを気密に接合するよう構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の接合材。
  7. 一の金属部材と、一の被接合部材と、両部材を接合する接合部と、を備え、
    前記接合部は、請求項1〜6のいずれかに記載の接合材の硬化物により構成されている、接合体。
  8. 前記一の金属部材は、25℃から500℃までの熱膨張係数が10×10−6−1以上12×10−6−1以下である、請求項7に記載の接合体。
  9. 前記接合部は、25℃から500℃までの熱膨張係数が8×10−6−1以上13×10−6−1以下である、請求項7または8に記載の接合体。
  10. 前記一の被接合部材は酸化物材料からなり、25℃から500℃までの熱膨張係数が15×10−6−1以上である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の接合体。
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