JP2012074268A - 固体酸化物形燃料電池システム用接合材およびその利用 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池システム用接合材およびその利用 Download PDF

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Abstract

【課題】高温環境に晒された後でもガスリークを好適に防止できるSOFCの接合部を構成するための接合材を提供する。
【解決手段】
本発明によると、固体酸化物形燃料電池システムを構成する部材間を接合するためのガラスを主体とする接合材が提供される。この接合材は、ガラスマトリックス中に、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出しており、接合材全体を100vol%として結晶の含有率が0.5〜5vol%であり、熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池を主体とする発電システム(即ち固体酸化物形燃料電池システム)用途の接合材、該接合材の製造方法、該接合材を用いてなる接合部を有する固体酸化物形燃料電池システム、および、該接合材を用いた接合方法に関する。
固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、種々のタイプの燃料電池の中でも、発電効率が高い点や環境への負荷が低い点、そして、多用な燃料の使用が可能である点から、次世代の発電装置として期待されており、その開発が進められている。
SOFCの基本構造(セル)は、酸素イオン伝導体からなる緻密な固体電解質(例えば緻密膜層)の一方の面に空気極(カソード)が形成され、他方の面に燃料極(アノード)が形成されることによって構成されている。上記空気極および燃料極は、ともにガス拡散性のよい多孔質構造で構成されている。固体電解質の燃料極側には燃料ガス(典型的にはH(水素)ガスやメタン等の燃料ガス)が供給され、空気極側にはO(酸素)含有ガス(典型的には空気)が供給される。
近年、SOFCの実用化が進むにつれて、SOFC(燃料電池セル)を複数備えて成る燃料電池システム(発電システム)におけるガスリーク(ガス漏れ)を少なくする要求が増してきている。当該ガスリークは、上記セルを複数接続して作製される発電システム(典型的にはスタック構造を備える)を設けた際のセル同士の接合部や、上記セルと他の接続部材(例えば、燃料ガスやO含有ガスを供給するガス配管)との接合部などにおいて特に生じやすい。当該ガスリークは、燃料ガスの利用効率低下や局部的な熱分布ムラの原因となるため、SOFCの耐久性、信頼性を向上させるためには解決すべき問題である。したがって、上記接合部を形成する接合材には優れた気密性が求められる。
ここで、上記接合部(接合材)の一例が特許文献1に記載されている。当該文献における接合部は、ガラスマトリックス中にリューサイト結晶が析出している接合材により形成されている。このため、当該文献に記載の接合部は、800℃以上(例えば800〜1000℃)の温度域で流動し難く、接合部位を構成しているガラスが流出する虞がない。このように、ガラスを含んだ接合部の機械的強度の向上を実現するためには、ガラスマトリックス中に結晶構造を析出させることが有効である。
また、SOFCの接合部に関する他の例として、特許文献2〜5に記載のものが挙げられる。
特開2009−199970号公報 特開平11−154525号公報 特開2004−039573号公報 特表2008−527680号公報 特表2008−529256号公報
ところで、上記SOFCは、急速起動や局所的なガスリーク、若しくは、これらの事態を想定した過昇温条件評価試験などにおいて、内部温度が1100℃以上に上昇することがある。このような高温環境に晒されると、接合部を構成するガラスの軟化あるいはガラスマトリックス中への結晶の溶解などが生じ得る。軟化したガラス中では、結晶が流動し、結晶同士が凝集したり、沈降したりするため、接合材の熱膨張係数に部分的なムラが生じ得る。また、結晶がガラスマトリックス中へ溶解すると、接合材の熱膨張係数が低下するため好ましくない。SOFC用の接合材は対象とする被接合部材の熱膨張係数を考慮して作製されるため、熱膨張係数の低下やムラが生じるとクラックが発生しやすくなり、ガスリーク発生の虞があるため好ましくない。
本発明は、上述の問題点を鑑みてなされたものであり、高温環境に晒された後でも熱膨張係数の低下やムラが生じにくく、ガスリークを未然に防止できるSOFCの接合部を構成できる接合材の提供を一つの目的とする。また、他の一つの目的は、そのような接合材を利用して接合部が形成されたSOFC(セル)或いはSOFCを備えてなる燃料電池システムを提供することである。
上記目的を実現するべく、本発明によって提供される固体酸化物形燃料電池システム用の接合材について説明する。なお、以下の説明において、「熱膨張係数」とは、熱機械分析装置(TMA)を用いて測定することができる値であり、例えば室温(25℃)から500℃(或いは1000℃)の範囲で測定したときの平均値を用いることができる。また、「平均粒径」とは、測定対象の粒度分布におけるD50(メジアン径)をいう。かかるD50は、例えば従来公知のレーザー回折方式、光散乱方式等に基づく粒度分布測定装置によって容易に測定することができる。
本明細書において固体酸化物形燃料電池システム(以下「SOFCシステム」と称する。)とは、SOFCを主体として発電を行う構造体(システム)をいい、最小単位である燃料電池セル(即ち、固体電解質と燃料極と空気極とを有する燃料電池の構成体)を複数備えるスタック(即ち、セルを相互に複数連結させた集合体)、該スタックを構成する際に上記セル間に介在させるインターコネクタ(セパレータ)、上記セルやスタックに燃料ガスや酸素含有ガスを供給するガス配管、等を備えた構造体を包含する用語である。したがって、ここでいうところのSOFCシステムを構成する部材の典型例として、SOFC構成物(即ち、固体電解質、燃料極、空気極)のほか、該SOFCに接続され得るガス配管やインターコネクタが挙げられる。
本発明によって提供される接合材は、SOFCシステムを構成する部材間を接合するためのものであり、ガラスを主体として構成されている。かかる接合材の一態様は、ガラスマトリックス中にクリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出しており、接合材全体を100vol%として上記結晶の含有率が0.5〜5vol%であることを特徴とする。また、好ましくは、熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kであることを特徴とする。
上記構成の接合材は、接合材全体に対する結晶の含有率が上記の通り0.5〜5vol%という比較的低含有率となるように調製されている。かかる結晶構造物を0.5vol%以上の割合で含むことによって該接合材から形成される接合部において高い気密性(シール性能)と機械的強度を実現し得るとともに、高温環境(例えば1100〜1200℃)に晒されてもガラスマトリックス中へ溶解する結晶の割合が小さく、結晶の溶解による熱膨張係数の低下が生じ難い。従って、本構成の接合材によると、高温環境下(例えば1100〜1200℃)においても安定した機械的強度(接合強度)を維持する接合部を形成することができる。
また、ここで開示される接合材は、熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kになるように調製されている。この範囲の熱膨張係数は、イットリア(Y)で安定化したジルコニア(YSZ)等のジルコニア系固体電解質、LaCrO、La0.8Ca0.2CrO等のいわゆるランタンクロマイト系酸化物、SUS430等の金属からなるインターコネクタ、等のSOFCシステムの主要部品の熱膨張係数に近似する。従って、このような材料の接合に特に好ましい。
以上のように、本発明の接合材は、SOFCシステムに適する熱膨張係数を有しており、1000℃〜1200℃のような高温環境に晒されても当該熱膨張係数が変化しにくいという特性を有している。したがって、本発明の接合材でSOFCシステムの接合部を形成すると、当該SOFCシステムが高温環境に晒された後でもガスリークを好適に防止することができる。
また、ここで開示される好ましい一態様の接合材は、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 55〜75mass%;
Al 10〜20mass%;
NaO 3〜15mass%;
O 4〜15mass%;
MgO、CaO、Bのうちの少なくとも一種 0〜5mass%;
から実質的に構成されている。
このような組成の接合材により形成される接合部は、熱膨張率(熱膨張係数)が接合対象である上記組成の固体電解質やインターコネクタ等とよく近似させることができる。従って、本構成の接合材を用いて接合させた接合部は、典型的には1000〜1200℃の範囲内であるような高温域におかれても当該接合部(例えば上記固体電解質とインターコネクタとのシール部)からのガスのリークを防止し、高い気密性を保持することができる。
また、ここで開示される好ましい一態様の接合材は、上記クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出された状態のガラスを加熱して、該結晶の一部をガラスマトリックス中に再溶解させる処理が行われることによって、上記結晶の含有率が調整されている。
このような再溶解処理は、上記結晶の含有率を0.5〜5vol%の範囲にするのに適する。
また、再溶解処理が行われたガラス中の結晶は、溶解によって粒径が小さくなっているため、再溶解処理が行われていないガラスに比べて内在する結晶に影響されることなく微細なガラス粉末を容易に形成(粉砕)することができる。かかる微細なガラス粉末を主体とした接合材は、例えば接合対象に対して細い線状に塗布することが容易であるため、微細な形態の接合部を高精度に形成することができる。
また、本発明は、他の側面として上記接合材の製造方法を提供する。
即ち、ここで開示される接合材製造方法は、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶を含むガラス材を用意すること;当該ガラス材を加熱して、上記結晶の一部をガラスマトリックス中に再溶解させることによって、接合材全体を100vol%とした場合の該結晶の含有率を0.5〜5vol%に調整すること;を包含する。
かかる製造方法によると、結晶を含有するガラス材を加熱して上記結晶の一部をガラスマトリックス中に再溶解させる再溶解処理を行うことによってガラスマトリックス中の結晶の含有率を0.5〜5vol%に低下させることができる。これによって、クラックが生じ難い熱膨張係数を有しており、且つ、高温環境に晒された後でも当該熱膨張係数が変化しにくい接合部を形成し得るSOFCシステム用接合材を好適に製造することができる。
好ましい態様では、前記ガラス材として、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 55〜75mass%;
Al 10〜20mass%;
NaO 3〜15mass%;
O 4〜15mass%;
MgO、CaO、Bのうちの少なくとも一種 0〜5mass%;
から実質的に構成されているガラス材を用意する。
このような組成のガラス材を使用することにより、熱膨張率(熱膨張係数)が接合対象である上記組成の固体電解質やインターコネクタ等とよく近似する接合材を好適に製造することができる。
また、本発明は、他の側面として上記接合材を用いて接合部が形成されたSOFCシステムを提供する。即ち、ここで開示されるSOFCシステムは、燃料極と空気極と固体電解質とを備えた燃料電池セルを単数または複数有して構成されており、該セル同士あるいは該セルと該セルに接続される接続部材との接合部が上述の接合材、即ちガラスを主体としており、前記ガラスマトリックス中に、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出しており、接合材全体を100vol%として前記結晶の含有率が0.5〜5vol%であり、熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kであることを特徴とする接合材によって構成されている。なお、接続部材の典型例としては、上述のとおり、ガス配管や、インターコネクタが挙げられる。
かかる構成のSOFCシステムは、接合部が上記接合材で形成されているため、例えば1100℃〜1200℃といった高温域に晒されても当該接合部からのガスリークを防止することができる。このため、高い耐熱性(シール性能)を実現することができる。
特に好ましい態様では、前記接合部が、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 55〜75mass%;
Al 10〜20mass%;
NaO 3〜15mass%;
O 4〜15mass%;
MgO、CaO、Bのうちの少なくとも一種 0〜5mass%;
から実質的に構成されている。
このような組成の接合部は、熱膨張率(熱膨張係数)が接合対象である上記組成の固体電解質やインターコネクタ等とよく近似するため、特に高い機械的強度(接合強度)を実現することができる。
また、本発明は、他の側面として、上述のSOFCシステムを構成する該セル同士あるいは該セルと該セルに接続される接続部材とを接合する方法を提供する。
即ち、かかる接合方法は、ここで開示されるいずれかの接合材をセル同士あるいはセルと接続部材との接合部分に塗布すること;該塗布された接合材を、該接合材が接合部分から流出しない温度域で焼成することによって、接合材からなる接合部を接合部分に形成すること;を包含する。
アノード支持形固体酸化物形燃料電池セルと該セルに接合されたガス管とを備えるSOFCシステムの一形態を模式的に示す断面図である。 アノード支持形固体酸化物形燃料電池セルと該セルに接合されたインターコネクタとを備えるSOFCシステムの一形態を模式的に示す断面図である。 実施例において作製したSOFCシステムの供試体を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、接合材の構成、接合材の製造方法)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、SOFCシステムを構成するセルやスタックの詳細な構築方法など)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明に係るSOFCシステム用接合材(以下、単に「接合材」と称する。)は、SOFCシステムを構成する部材間を接合するためのものであり、ガラスを主体として構成されている。また、この接合材のガラスマトリックス中には、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出している。そして、当該接合材の結晶含有率は、接合材全体を100vol%とした場合に、0.5〜5vol%の範囲内である。さらに、この接合材の熱膨張係数は、9×10―6〜12×10−6/Kの範囲内である。本発明の接合材は、これらの特徴を備えたものであり、その他の構成成分の内容や組成などについては、種々の基準に照らして決定することができる。
ここで開示される接合材を構成するガラスは、SOFCシステムの使用温度で軟化するようなガラスを用いることが可能である。SOFCシステムの使用温度域は、例えば600℃〜1200℃、典型的には700℃〜1000℃程度である。これに対して、上記ガラスの軟化点は、例えば500℃〜1000℃、典型的には600℃〜900℃程度であるとよい。上記ガラスの軟化点は、軟化点を上昇させる成分の添加(または増加)によって調整することができる。
ここで開示される接合材を構成するガラスは、例えば、構成成分としてSiO、Al、NaO、KOおよび任意添加物(MgO、CaO、Bなど)を含んでいるとよい。上記構成成分の割合は、酸化物換算の質量比で、SiO:55〜75mass%、Al:10〜20mass%、NaO:3〜15mass%、KO:4〜15mass%であるとよい。また、任意添加物は、MgO、CaO、Bの少なくとも一種が0〜5mass%含まれているとよい。
上述の構成成分のうちSiOは、後に詳述するクリストバライト結晶およびリューサイト結晶を構成する成分であり、ガラスマトリックスの骨格を構成するガラスの主成分である。上記ガラス中においてSiO含有率が高すぎると、ガラスの軟化点が高くなりすぎてしまい好ましくない。一方、SiO含有率が低すぎると、結晶の析出量が少なくなりすぎるとともに、耐水性や耐化学性が低下するため好ましくない。このことから、ガラス中におけるSiO含有率は、ガラス全体に対して、55〜75mass%(好ましくは58〜72mass%、典型的には62〜69mass%)の範囲内であるとよい。
Alは、リューサイト結晶を構成する成分であり、ガラスの流動性を制御して付着安定性に関与する成分である。Al含有率が低すぎると付着安定性が低下するため、均一な厚みのガラス層(ガラスマトリックス)の形成を損なう虞があるとともに、結晶析出量が少なくなるため好ましくない。一方、Al含有率が高すぎると、接合部の耐化学性を低下させる虞がある。このことから、ガラス中におけるAl含有率は、ガラス全体に対して、10〜20mass%(好ましくは10〜15mass%、典型的には10〜13mass%)の範囲内であるとよい。
Oは、リューサイト結晶を構成する成分であり、他のアルカリ金属酸化物(典型的にはNaO)とともにガラスの熱膨張係数(熱膨張率)を高める成分である。KO含有率が低すぎると、リューサイト結晶析出量が少なくなる。また、KOとNaOの含有率が低すぎると熱膨張係数が低くなりすぎる虞がある。一方、KOとNaOの含有率が高すぎると熱膨張係数が過剰に高くなるため好ましくない。このことから、ガラス中におけるNaO含有率は、ガラス全体に対して、3〜15mass%(好ましくは5〜13mass%、典型的には9〜12mass%)の範囲内であるとよい。また、ガラス中におけるKOの含有率は、ガラス全体に対して4〜15mass%(好ましくは4〜14mass%、典型的には6〜12mass%)であるとよい。さらに、KOとNaOの合計は、ガラス全体に対して8〜25mass%(好ましくは10〜20mass%)であることが特に好ましい。
また、ここで開示されるガラスには、任意でアルカリ土類金属酸化物であるMgO、CaOなどを添加することできる。当該任意添加物をガラス中へ添加することによって、熱膨張係数の調整を行うことができる。例えば、MgOはガラス溶融時の粘度調整を行うことができる成分であり、CaOはガラスマトリックスの硬度を上げて耐摩耗性を向上させ得る成分である。これらの成分を入れることによりガラスマトリックスが多成分系で構成されるため、耐化学性が向上し得る。これら酸化物のガラス組成物全体における含有率は、それぞれ、0(無添加)〜5mass%(好ましくは1.0〜4.5mass%、典型的には1.5〜4mass%)の範囲内であるとよい。
また、他の任意添加成分として、Bが挙げられる。Bはガラス中でAlと同様の作用を示すと考えられ、ガラスマトリックスの多成分化に貢献し得る。また、接合材調製時の溶融性の向上に寄与する成分である。一方、この成分が多すぎると耐酸性の低下を招くため好ましくない。Bのガラス組成物全体における含有率は、0(無添加)〜5mass%(好ましくは1.0〜4.5mass%、典型的には1.5〜3mass%)の範囲内であるとよい。
また、ここで開示されるガラスには、上述した成分以外の、本発明の実施において本質的ではない成分(例えばZnO、LiO、Bi、SrO、SnO、SnO、CuO、CuO、TiO、ZrO、La等)が含まれていてもよい。
ここで開示される接合材では、ガラスマトリックス中にはクリストバライト結晶(SiO)及び/又はリューサイト結晶(KAlSi或いは4SiO・Al・KO)が析出している。なお、ここ開示されるガラスでは、ガラスマトリックス中にクリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出していればよく、その他の結晶の有無は問わない。
ここで、上記接合材は、上記結晶の含有率が0.5〜5vol%であることを特徴としている。本明細書における結晶の含有率とは、接合材全体に対するガラスマトリックス中に析出している結晶の割合のことを指すものであり、粉末XRD法を用いて測定することができる。上記接合材に対する結晶含有率は、好ましくは0.5〜4vol%程度であるとよく、さらに好ましくは0.5〜3vol%程度、典型的には1〜3vol%程度、例えば、2.5±0.4vol%程度であるとよい。このように、上述の範囲内の割合で結晶構造物を含むことによって、該接合材から形成される接合部において高い気密性(シール性能)と機械的強度を実現し得るとともに、高温環境(例えば1100〜1200℃)に晒されてもガラスマトリックス中へ溶解する結晶の割合が小さく、結晶の溶解による熱膨張係数の低下が生じ難い。
また、ここで開示される接合材は、熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kである。当該熱膨張係数は、より好ましくは9×10―6〜11×10−6/Kの範囲内であるとよく、典型的には9×10―6〜10.5×10−6/Kの範囲内であるとよい。上記範囲の熱膨張係数は、YSZ等のジルコニア系固体電解質及びランタンクロマイト系酸化物、SUS430等の金属からなるインターコネクタなどのSOFCシステム用の部品の熱膨張係数と近似するので、上記接合材はSOFCシステムに好適に用いることができる。
次に、上記接合材の製造方法について説明する。
ここで開示される接合材の製造方法は、(1)クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶を含むガラス材を用意すること;(2)当該ガラス材を加熱して、該結晶の一部を前記ガラスマトリックス中に再溶解させることによって、接合材全体を100vol%とした場合の結晶の含有率を0.5〜5vol%に調整すること;を包含する。なお、この製造方法における他の工程については、従来のSOFCシステム用接合材の製造方法と同様の工程を適用することができる。
上記製造方法によって得られた接合材は、上述のように、SOFCシステムに用いた際にクラックが生じ難い熱膨張係数を有しており、高温環境に晒された後でも当該熱膨張係数が変化し難いという利点を有している。
ここでは、まず、(1)クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶を含むガラス材(以下では「結晶含有ガラス材」と称する。)を用意する。当該結晶含有ガラス材を用意するにあたっては、例えば、ガラス原料から結晶含有ガラス材を作成してもよいし、予め結晶が析出しているガラス材を購入してもよい。以下、ガラス原料から結晶含有ガラス材を作成する場合について説明する。
先ず、接合材を構成するガラス原料を用意する。ここでは、接合材を構成する各種酸化物成分を得るための化合物(例えば各構成成分を含有する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、複合酸化物等を含む工業製品、試薬、または各種の鉱物原料)および必要に応じてそれ以外の添加物をガラス原料粉末として用意する。用意する各粉末の平均粒子径としては、凡そ1μm〜10μm程度が好ましい。このような各化合物および添加物を所定の配合比で乾式または湿式のボールミル等の混合機に投入し、数時間〜数十時間混合する。このようにして得られた混和物(粉末)を、乾燥後、耐火性の坩堝に入れ、適当な高温(典型的には1000℃〜1500℃)条件下で加熱・溶融させる。これによって、ガラス原料からガラスが得られる。
次に、得られたガラスを適当な大きさ(粒径)となるまで粉砕し、ガラス粉末を作成する。また、得られたガラス粉末には、分級処理を実施することが好ましい。ガラス粉末の粒径(平均粒子径)としては、また扱い易い粒径である限りにおいて特に制限されないが、例えば0.5μm〜50μmの範囲が適当であり、好ましくは1μm〜10μmである。
そして、上記ガラス粉末に対して結晶化処理を行う。この結晶化処理としては、例えば、上記混合粉末を室温から約100℃まで約1〜5℃/分の昇温速度で加熱し、800℃〜1000℃の温度域で30分〜60分程度保持するという処理が挙げられる。上記結晶化処理を実施することにより、クリストバライト結晶やリューサイト結晶などの結晶がガラスマトリックス中に析出し、結晶含有ガラス材が得られる。
なお、こうして得られた結晶含有ガラス材は、任意で所望する形態に成形してもよい。例えば、ボールミルで粉砕したり、適宜篩いがけ(分級)したりすることによって、所望する平均粒子径(例えば0.1μm〜10μm)を有した粉末状の結晶含有ガラス材を得ることができる。
ここで開示される製造方法では、次いで、(2)上記ガラス材(結晶含有ガラス材)を加熱して、結晶の一部をガラスマトリックス中に再溶解させる(再溶解処理を実施する)。当該再溶解処理としては、例えば、上記結晶含有ガラス材を900℃〜1500℃(好ましくは1000℃〜1300℃、典型的には1100℃程度)で加熱することによって実施するとよい。このときの加熱時間は、20分〜2時間(好ましくは30分〜1時間、典型的には45分程度)に設定するとよい。かかる再溶解処理を実施すると、上記結晶含有ガラス材に析出していた結晶がガラスマトリックス中へ再び溶解し、結晶含有率が0.5〜5vol%の範囲内に調整されたガラス材(以下、「再溶解処理済ガラス材」と称する。)が得られる。このとき、上記結晶含有ガラス材中に構成された結晶ネットワークが疑似アモルファス化するが、当該ガラスを構成している原子の間ではイオン結合性が残存しているため、結晶含有率が低下しても熱膨張係数が維持される。このため、再溶解結処理に供する結晶含有ガラス材の結晶含有率や、再融解処理における加熱温度、加熱時間を調整することによって、熱膨張係数を9×10―6〜12×10−6/Kに維持しながら、結晶含有率を0.5〜5vol%に調整できる。
上述のようにして得られた再溶解処理済ガラス材は、種々の方法で調製することによって、SOFCシステム用の接合材に用いられる。例えば、上記再溶解処理済ガラス材を、再び粉砕、分級し、再溶解処理済ガラス材の粉末を作成する。この場合、平均粒子径で例えば0.1μm〜10μm程度の粉末が得られるように粉砕するとよい。そして、再溶解処理済ガラス材の粉末に対して、水を適量加えて上記と同様のボールミルを用いて混合した後に、所定時間の乾燥処理を実施すると、粉末状の接合材が得られる。
このようにして得られた接合材は、従来の接合材と同様に使用することができる(典型的にはペースト状(スラリー状)に調製し、接合対象の接続部分(被接合部分)に塗布することができる)。例えば、ペースト状の接合材を調整するのであれば、上記再溶解処理済ガラスの粉末と適当なバインダーや溶媒を混合するとよい。なお、ペーストに用いられるバインダー、溶媒および他の成分(例えば分散剤)は、特に限定されるものではなく、ペースト製造において従来公知のものから適宜選択して用いることができる。
例えば、バインダーの好適例としてセルロースまたはその誘導体が挙げられる。具体的には、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、およびこれらの塩が挙げられる。バインダーは、接合材ペースト全体の5〜20質量%の範囲で含まれることが好ましい。
また、接合材ペースト中に含まれ得る溶媒としては、例えば、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、または他の有機溶剤が挙げられる。好適例としてエチレングリコールおよびジエチレングリコール誘導体、トルエン、キシレン、ターピネオール等の高沸点有機溶媒またはこれらの2種以上の組み合わせが挙げられる。ペーストにおける溶媒の含有率は、特に限定されないが、接合材ペースト全体の1〜40質量%程度が好ましい。
上記接合材は、SOFCシステムの接合部を形成するために用いることができる。かかるSOFCシステムは、例えば、燃料極と、空気極と、固体電解質とを備えた燃料電池セル(以下、単に「セル」と称する。)を単数または複数有して構成されている。上記接合材は、該セル同士あるいは、該セルと該セルに接続される接続部材(例えば、セルにガスを供給するためのガス管や、セル同士を接続したスタックにおいてセル間に介在させるインターコネクタなど)を接合させる接合部を形成するために用いられる。
以下、本発明の接合材の用途の一例として、上記接合材で上記セルと上記ガス管とを接合したSOFCシステムについて図1を参照しながら説明する。図1は、アノード支持形セルと該セルに接合されたガス管とを備えたSOFCシステムの断面図である。かかる図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付すが、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
ここで開示されるSOFCシステム100は、固体電解質14と燃料極12と空気極16とからなるセル50を有している。このセル50は、従来の燃料電池セルの製造方法に準じて作成されているものでよく、特別な処理を必要としない。すなわち、ここで開示されるセル50の構成部材である固体電解質14、燃料極12および空気極16は、従来用いられている種々の方法により形成することができる。
上記固体電解質14としては、ジルコニア系固体電解質を用いるとよい。典型的にはイットリア(Y)で安定化したジルコニア(YSZ)が用いられる。その他、好適なジルコニア系固体電解質として、カルシア(CaO)で安定化したジルコニア(CSZ)、スカンジア(Sc)で安定化したジルコニア(SSZ)、等が挙げられる。この固体電解質14の両面には、燃料極12と空気極16が形成されている。
上記燃料極12及び空気極16は、従来の燃料電池セルに用いられるものと同様でよく特に制限はない。例えば、燃料極12としてはニッケル(Ni)とYSZのサーメット、ルテニウム(Ru)とYSZのサーメット等が好適に採用される。空気極16としてはランタンコバルトネート(LaCoO)系やランタンマンガネート(LaMnO)系のペロブスカイト型酸化物が好適に採用される。これら材質から成る多孔質体をそれぞれ燃料極12及び空気極16として使用することができる。
上記構成を備えるセル50は、例えば、以下のようにして構築することができる。
まず、支持基材(支持体)として燃料極12を作製する。ここでは、所定のサーメット材料(例えば平均粒径0.1μm〜10μm程度のYSZ粉末、平均粒径1μm〜10μm程度のNiO粉末、バインダー、分散剤、溶媒)からなるスラリー状の燃料極用成形材料を調製する。次いで、かかる成形材料を用いて、例えば押出成形等により燃料極12の成形体を作製する。ここで、燃料極12の成形体の形状としては、シート状(または平板状)、もしくは燃料ガスを燃料極内に流入させるための中空部(ガス流路)を備えた中空箱型状、または中空扁平状(フラットチューブラ−状)などが挙げられる。図1に示すセル50では、シート状の燃料極12を成形している。
次に、固体電解質14の材料を調製する。すなわち所定の材料(例えば平均粒径0.1μm〜10μm程度のYSZ粉末、バインダー、分散剤、溶媒)を混合してスラリー状(ペースト状)の固体電解質14用の成形材料を調製する。この固体電解質14用の成形材料を上記燃料極12の上に、膜厚100μm以下(典型的には1μm〜100μm、好ましくは10μm〜100μm、例えば10μm〜50μm)で印刷成形することにより未焼成の固体電解質膜14を形成する。この燃料極12に支持された固体電解質膜14を乾燥した後に、大気中において1200℃〜1400℃の焼成温度で焼成する。これにより燃料極12の上に緻密な固体電解質膜14が形成される。
次に、空気極16の材料を調製する。すなわち所定の材料(例えば平均粒径1μm〜10μm程度のLaSrO粉末、バインダー、分散剤、溶媒)からなるスラリー状の空気極16用の成形材料を調製する。この空気極16用の成形材料を上記固体電解質14の表面に膜厚100μm以下(典型的には1μm〜100μm、好ましくは10μm〜100μm、例えば10μm〜50μm)で印刷成形することにより未焼成の空気極層(膜)16を形成する。これを乾燥後、大気中において1000℃〜1200℃の焼成温度で焼成する。このようにして、上記固体電解質膜14上に空気極16を形成する。
以上の工程を経て、燃料極12、固体電解質膜14、空気極16の順に積層された構造のアノード支持形のセル50が製造される。
次に、上記セル50に燃料ガスを供給するガス管20について説明する。当該ガス管は、セル(若しくは、該セルを連結させたスタック)にガスを供給するために用いられる従来のガス管と同様でよく、特に制限されない。例えば固体電解質と同質材料であるYSZ等のジルコニア系酸化物の緻密体からなるガス管は、固体電解質と接合させ易く、好適に用いることができる。ガス管の形状、サイズについては、連結されるセル(スタック)のサイズや接合部分の大きさに合わせて適宜設定される。
上記ガス管20は、従来の製造方法と同様の方法で製造することができ、特に限定されない。例えば、所定の材料(例えば平均粒径0.1μm〜10μm程度のYSZ粉末、バインダー、分散剤、溶媒)からなるスラリー状のガス管用成形材料を調製する。次いで、かかる成形材料を用いて例えば押出成形等によって所定サイズの管状に成形する。得られた成形体を大気中で適当な温度域(例えば1300℃〜1600℃)で焼成し、管状のガス管20を作製することができる。また、ガス管20は、SUS430金属等のSOFCシステム用として市販されているものを用いてもよい。
ここで開示される接合材を用いると、上記セル50と上記ガス管20とを接合させて、SOFCシステム100を構築することができる。
図1に示すように、セル50における燃料極12の一方の連結面13とガス管20の端面21とを当接させた状態で、かかる当接面(接合面)を覆うようにして接合材1を付与する。さらにここでは、当接面を越えて固体電解質膜14との端部にまで及ぶように接合材1を付与する。このとき、接合材1は、ガス管20と固体電解質膜14との間を塞いでガス管20と固体電解質膜14との間で露出し得る燃料極12の多孔質な部分(典型的には端部)を覆うように付与されることが好ましい。これは、燃料極12の他方の連結面15とガス管20の端面23についても同様である。このように接合材1を付与することにより、固体電解質膜14とガス管20との接合部分で生じ得る隙間(すなわち露出し得る多孔質な燃料極12の一部分)が上記接合材1により完全に塞がれる。このような状態で、接合材1が接合部分から流出しない温度域(例えば、800℃〜900℃程度)で焼成することによって接合部1が形成され、ガス管20とセル50とを接合、連結させることができる。
このような接合により形成された接合部1は、接合対象(ここでは、燃料極12、ガス管20、固体電解質膜14)に近似した熱膨張係数を有しているので、SOFCシステム100の稼働により温度が変化しても高い気密性と強度を維持することができる。さらに、ここで開示される接合部1は、高温環境(例えば1200℃以上)に晒された後でも高い気密性と強度を維持できる接合材から形成されているので、SOFCシステム100が過昇温した後でも上記接合面からのガスリークを好適に防止することができる。
以上、本発明の接合材を用いて、セル50とガス管20との接合部分を接合したSOFCシステム100について説明した。しかし、SOFCシステムにおける上記接合材の用途はこれに限定されない。例えば、ここで開示される接合材は、セル同士を接合させたスタックを構築する際にも用いることができる。この場合、接合材は、例えば、スタックを構築する際に該セル間に配置され得るインターコネクタ(セパレータ)とセルとの接合部の形成に用いられる。
上記インターコネクタは、複数のセル間に配置され、当該セル同士を電気的に接続する部材である。上記インターコネクタとしては、酸素供給ガス(例えば空気)と燃料ガスとを物理的に遮断し且つ電子伝導性があるランタンクロマイト系酸化物が用いられる。
かかるランタンクロマイト系酸化物としては、一般式:La(1−x)Ma(x)Cr(1−y)Mb(y)で表される酸化物を使用することができる。式中のMa及びMbは同一か又は相互に異なる1種又は2種以上のアルカリ土類金属であり、x及びyはそれぞれ0≦x<1、0≦y<1である。好適例として、LaCrO或いはMa又はMbがカルシウムである酸化物(ランタンカルシアクロマイト)、例えばLa0.8Ca0.2CrOが挙げられる。なお、上記一般式において酸素原子数は3であるように表示されているが、実際には組成比において酸素原子の数は3以下(典型的には3未満)であり得る。
また、上記インターコネクタには、SUS430等の耐熱金属を用いることもできる。
上記インターコネクタとセルとの接合について図2を参照しながら説明する。
図2に示されるように、インターコネクタ18A,18Bは、セル50の固体電解質14に接合されており、当該接合部分には、上記接合材から形成された接合部1が形成されている。また、空気極16と空気極16側のインターコネクタ18Aとの間には酸素供給ガス(典型的には空気)流路2が形成され、燃料極12と燃料極12側のインターコネクタ18Bとの間には燃料ガス(水素供給ガス)流路4が形成される。これらガス流路2,4としては、図2に示されるような溝状のものに代えて、例えばインターコネクタと同じ材料から形成される配管(管状または筒状部材)であってもよく、供給される各ガスが上記配管内を流れる形態であってもよい。
このように、図2に示すようなSOFCシステム110では、固体電解質14とインターコネクタ18A,18Bとの間で生じ得る隙間が、上記接合材からなる接合部1によって塞がれている。このため、SOFCシステム110が高温環境に晒された後でも、接合部1において高い気密性と強度を維持でき、固体電解質14とインターコネクタ18A,18Bとの間で生じ得る隙間から生じ得るガスリークを好ましく防止することができる。
次に、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に示すものに限定することを意図したものではない。以下の実施例では、それぞれに異なったプロセスで作成された接合材(サンプル1〜10)を作成し、各サンプルの性能を評価した。
<サンプル1>
以下、サンプル1を作成するプロセスを説明する。平均粒径が約1μm〜10μmであるSiO粉末、Al粉末、NaCO粉末、KCO粉末、MgCO粉末、CaCO粉末およびB粉末を、それぞれ以下の配合比、すなわち酸化物換算でSiOが63.3質量%、Alが11.4質量%、NaOが9.7質量%、KOが11.9質量%、MgOが0.1質量%、CaOが3.7質量%、Bが0.1質量%となるような配合比で混合し、ガラス原料粉末を得た。
次いで、このガラス原料粉末を1400℃〜1500℃の温度域で溶融してガラスを形成し、平均粒径が3μm程度になるまでガラスを粉砕してガラス粉末を作製した。そして、当該ガラス粉末を800℃〜1000℃の温度域で30分〜60分間加熱し、結晶化処理を実施することによって、当該ガラスマトリックス中に、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶を析出させ、結晶含有ガラス材を得た。
次に、結晶含有ガラス材を粉砕した粉末に対して再溶解処理(1100℃、30〜60分)を実施し、再溶解処理済ガラス材を得た。そして、再溶解処理済ガラス材を粉砕、分級して平均粒子径約2μmの粉末を得て、当該再溶解処理済ガラス材の粉末を、バインダー、分散剤、溶剤と混練し、ペースト状の接合材(サンプル1)を調製した。
<サンプル2>
ここでは、SiO粉末、Al粉末、NaCO粉末、KCO粉末、MgCO粉末、CaCO粉末およびB粉末を、それぞれ以下の配合比、すなわち酸化物換算でSiOが65.8質量%、Alが11.9質量%、NaOが10.2質量%、KOが9.3質量%、MgOが0.5質量%、CaOが2.9質量%となるような配合比で混合し、ガラス原料粉末を得た。なお、ここではBを添加しなかった。そして、上記構成成分の配合比を除いて、上記サンプル1と同様のプロセスでサンプル2を作成した。
<サンプル3>
ここでは、酸化物換算でSiOが67.3質量%、Alが12.3質量%、NaOが10.5質量%、KOが7.6質量%、CaOが2.4質量%、Bが0.1質量%となるような配合比で混合し、ガラス原料粉末を得た。なお、ここではMgOを添加しなかった。そして、上記構成成分の配合比を除いて、上記サンプル1と同様のプロセスでサンプル3を作成した。
<サンプル4>
ここでは、酸化物換算でSiOが68.5質量%、Alが12.5質量%、NaOが10.6質量%、KOが6.5質量%、MgOが0.5質量%、CaOが2.0質量%、Bが0.5質量%となるような配合比で混合し、ガラス原料粉末を得た。そして、上記構成成分の配合比を除いて、上記サンプル1と同様のプロセスでサンプル4を作成した。
<サンプル5>
ここでは、酸化物換算でSiOが58.5質量%、Alが12.0質量%、NaOが11.5質量%、KOが13.5質量%、MgOが0.5質量%、CaOが4.5質量%、Bが0.5質量%となるような配合比で混合し、ガラス原料粉末を得た。そして、上記構成成分の配合比を除いて、上記サンプル1と同様のプロセスでサンプル5を作成した。
<サンプル6>
ここでは、酸化物換算でSiOが71.0質量%、Alが12.5質量%、NaOが10.6質量%、KOが4.5質量%、MgOが1.0質量%、CaOが1.5質量%、Bが0.5質量%となるような配合比で混合し、ガラス原料粉末を得た。そして、上記構成成分の配合比を除いて、上記サンプル1と同様のプロセスでサンプル6を作成した。
<サンプル7>
ここでは、再溶解処理を実施せずに接合材のサンプル7を作成した。具体的には、サンプル1と同じ配合比のガラス原料からなるガラス粉末を作成し、当該ガラス粉末に対して結晶化処理を実施し、結晶含有ガラス材を得た。そして、結晶含有ガラス材を再溶解せずに、バインダー、分散剤、溶剤と混練し、サンプル7を調製した。
<サンプル8>
ここでは、サンプル4と同じ配合比のガラス原料からなるガラス粉末を作成し、当該ガラス粉末に対して結晶化処理を実施し、結晶含有ガラス材を得た。そして、結晶含有ガラス材に再溶解処理を実施せずに、バインダー、分散剤、溶剤と混練し、サンプル8を調製した。
<サンプル9>
ここでは、サンプル1と同じ配合比のガラス原料からなるガラス粉末を作成し、当該ガラス粉末に対して結晶化処理および再溶解処理を実施せずに、バインダー、分散剤、溶剤と混練し、サンプル9を調製した。
<サンプル10>
ここでは、サンプル3と同じ配合比のガラス原料からなるガラス粉末を作成し、当該ガラス粉末に対して結晶化処理および再溶解処理を実施せずに、バインダー、分散剤、溶剤と混練し、サンプル10を調製した。
<結晶含有率の測定>
上記10種類の接合材(サンプル1〜10)に対して、接合材を100vol%とした場合の結晶含有率を測定した。具体的には、RIGAKU社製のvltrax 18−TTR3−300を用いて、粉末XRD法で、各サンプルの結晶含有率を測定した。測定された各サンプルの結晶含有率を表1に示す。
Figure 2012074268
表1に記載されているように、結晶化処理と再溶解処理の両方を実施したサンプル1〜6では、何れも結晶含有率が5.0mass%以下になった。また、結晶化処理のみを実施したサンプル7,8では、結晶含有率が10mass%以上になった。加えて、結晶化処理と再溶解処理の両方を実施しなかったサンプル9,10では、結晶構造が存在しなかった。
次に、上記各接合材(サンプル1〜10)を用いて、SOFCシステムの供試体200を構築し、当該供試体200の性能を評価した。
<SOFCシステムの構築>
8mol%イットリア安定化ジルコニア(YSZ)粉末(平均粒径:約1μm)、酸化ニッケル(NiO)粉末、バインダー(ポリビニルブラチール:PVB)を溶媒(トルエン)に添加して混練し、スラリー状(若しくはペースト状、インク状)の燃料極成形体前駆物質を調製した。そして、当該燃料極成形体前駆物質をシート成形して、円板形状の燃料極成形体(直径20mm×厚み1mm程度)を成形した。
一方、8mol%YSZ粉末(平均粒径:約1μm)、バインダー(PVB)、を溶媒(トルエン)に添加して混練し、スラリー状の混練物を調製した。次いで、当該混練物(固体電解質膜の前駆物質)を上記燃料極成形体上に印刷成形し、円板形状の固体電解質膜(直径16mm×厚み10μm〜30μm)を形成した。この燃料極成形体と固体電解質膜とからなる未焼成の積層体を乾燥、焼成(焼成温度:1200℃〜1400℃)して、燃料極(アノード)を形成した。
次に、La0.6Sr0.4CoO粉末(平均粒径:約1μm)、バインダー(エチルセルロース)を溶媒(テルピネオール)に添加して混練した。そして、当該混練物(ペースト状の空気極の前駆物質)を上記固体電解質膜上に、直径10mm×厚み5μm〜30μmの円板状に印刷成形した後に、焼成(焼成温度:1000℃〜1200℃)して、空気極(カソード)を形成した。この結果、図2に示されるような、燃料極12と固体電解質膜14と空気極16とからなるアノード支持形燃料電池セル50を作製した。
8mol%YSZ粉末(平均粒径:約1μm)に固体電解質膜の場合と同様のバインダー、溶媒を添加して混練し、スラリーまたはペースト状のガス管用成形材料を調製した。次いで、かかる成形材料を押出成形等によって管状に成形した。得られた成形体を大気中で焼成(焼成温度:1300℃〜1600℃)し、2本の管状のガス管22,24(図3参照)を作製した。
次に、上記接合材(サンプル1〜10)を用いて、アノード支持形SOFC用セル50とガス管22,24とを接合し、SOFCシステムの供試体200を構築した。具体的には、図3に示すように、上記アノード支持形SOFC用セル50の両側にガス管22,24を配置し、該ガス管22,24に挟まれたセル50における固体電解質膜14とガス管22,24との各間の隙間を塞ぐようにして接合材(各サンプル1〜10)1を塗布した。これを80℃で乾燥した後、大気中で850℃で1時間保持(焼成)した。これにより、ガス管22,24とセル50とを接合し接合部1を形成した。このようにして、SOFCシステムの供試体200を構築した。
<高温処理後の熱膨張係数評価>
次に、上記構築した計10種類のサンプル(サンプル1〜10)を用いてガス管22,24とセル50とが接合されたSOFCシステムの供試体200について、上記1100℃の温度下で10時間の燃料ガスおよび空気の供給を実施した(高温環境に晒した)後、上記サンプル1〜10のペースト状接合材を使用して得られた各接合部1の熱膨張係数を測定した。ここで、上記熱膨張係数は、室温(25℃)〜500℃における示差膨張方式(TMA)に基づいて測定されている。この結果を表1に示す。
表1に示されるように、結晶含有率が0.5vol%〜3vol%の範囲内であったサンプル1〜6では、高温環境に晒された後でも熱膨張係数が8×10−6/Kを上回った。特に、サンプル1〜4については、いずれも9×10−6/K〜12×10−6/Kの範囲内であった。これに対して、サンプル7〜10は、いずれも熱膨張係数が8×10−6/Kを下回った。
このように、同じ配合比のガラス粉末を用いた場合であっても、結晶含有率が0.5vol%〜3vol%の範囲内であったサンプルは、高温環境に晒された後でも高い熱膨張係数を示していた。このことから、再溶解処理などのプロセスを経て結晶含有率が0.5vol%〜3vol%になった接合材は、例えば1100℃のような高温環境に晒された後でも高い熱膨張係数を維持できることが確認された。
<ガスリーク試験>
次に、サンプル1〜4およびサンプル7,8を用いて構築したSOFCシステムの供試体200について、高温環境に晒された後に接合部1からガスリークが生じているかを確認するリーク試験を行った。具体的には、まず、上記高温環境に晒された試供体に対し、0.2Paの圧力、100mL/分の流量で空気供給用ガス管22側から空気を供給するとともに、0.2Paの圧力下100mL/分の流量で燃料ガス供給用ガス管24側から燃料ガスとしてのヘリウム(He)ガスを供給した。そして、ガスクロマトグラフィにより燃料極12側(すなわちガス管24側)から排出されるHeガスの組成を測定し、該Heガスに含まれるNガスの量から、接合部1から空気中のNがリークしているか否かを評価した。なお、このガスリーク試験は、800℃の環境下で300分間、継続して行った。
ガスリークの評価結果を表2に示す。なお、表2において、Nガスのリーク率(Heガス中に含まれるNガスの体積含有率)が1%以下のものを「○」と表示し、接合部1が実用的な気密性を有しているものとした。また、リーク率が1%以上のものを「×」と表示し、接合部1からガスリークが生じていると認定した。
Figure 2012074268
表2に示されるように、上記サンプル1〜4では、接合部1からのガスリークが好ましく防止されていた。すなわち、再溶解処理を実施した接合材を用いてSOFCシステムの接合部を形成すると、高温環境に晒された後でも接合部からのガスリークの発生が好適に抑制されていることがわかった。
本実施例によると、ガラスに対して再溶解処理を実施し、当該ガラスを用いて接合材を調整すると、接合材中の結晶含有率が非常に少なくなった(例えば、0.5〜5.0%)。そして、この接合材で形成した接合部は、少なくとも1200℃の高温条件に晒された後でも十分な気密性と機械的強度が確保でき、SOFCシステムのガスリークを好適に防止できることがわかった。このため、かかる接合材は、耐熱性に優れたSOFCシステムを提供することができる。
1 接合材(接合部)
2,4 ガス流路
12 燃料極
14 固体電解質(固体電解質膜)
16 空気極
18A,18B インターコネクタ
20 ガス管
50 固体酸化物燃料電池(SOFC)用セル
100 固体酸化物燃料電池(SOFC)システム

Claims (8)

  1. 固体酸化物形燃料電池システムを構成する部材間を接合するためのガラスを主体とする接合材であって、
    ガラスマトリックス中に、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出しており、
    前記接合材全体を100vol%として前記結晶の含有率が0.5〜5vol%であり、
    熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kであることを特徴とする、接合材。
  2. 酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 55〜75mass%;
    Al 10〜20mass%;
    NaO 3〜15mass%;
    O 4〜15mass%;
    MgO、CaO、Bのうちの少なくとも一種 0〜5mass%;
    から実質的に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の接合材。
  3. 前記クリストバライト結晶及び/又は前記リューサイト結晶が析出された状態のガラスを加熱して、該結晶の一部をガラスマトリックス中に再溶解させる処理が行われていることによって、前記結晶の含有率が調整されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の接合材。
  4. 固体酸化物形燃料電池システムを構成する部材間を接合するために用いられるガラスを主体とする接合材を製造する方法であって、
    クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出したガラス材を用意すること;
    前記ガラス材を加熱して、前記結晶の一部をガラスマトリックス中に再溶解させることによって、該ガラス材全体を100vol%とした場合の前記結晶の含有率を0.5〜5vol%に調整すること;
    を包含する、接合材の製造方法。
  5. 前記ガラス材として、酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 55〜75mass%;
    Al 10〜20mass%;
    NaO 3〜15mass%;
    O 4〜15mass%;
    MgO、CaO、Bのうちの少なくとも一種 0〜5mass%;
    から実質的に構成されているガラス材を用意することを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
  6. 燃料極と、空気極と、固体電解質とを備えた燃料電池セルを単数または複数有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    該セル同士あるいは該セルと該セルに接続される接続部材との接合部が、
    ガラスを主体としており、
    前記ガラスマトリックス中に、クリストバライト結晶及び/又はリューサイト結晶が析出しており、
    前記接合材全体を100vol%として前記結晶の含有率が0.5〜5vol%であり、
    熱膨張係数が9×10―6〜12×10−6/Kであることを特徴とする接合材によって構成されていることを特徴とする、固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 前記接合部は、
    酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 55〜75mass%;
    Al 10〜20mass%;
    NaO 3〜15mass%;
    O 4〜15mass%;
    MgO、CaO、Bのうちの少なくとも一種 0〜5mass%;
    から実質的に構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  8. 燃料極と、空気極と、固体電解質とを備えた燃料電池セルを単数または複数有する固体酸化物形燃料電池システムを構成する該セル同士あるいは該セルと該セルに接続される接続部材とを接合する方法であって、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の接合材を該セル同士あるいは該セルと前記装着部材との接合部分に塗布すること;
    該塗布された接合材を、該接合材が前記接合部分から流出しない温度域で焼成することによって、前記接合材からなる接合部を前記接合部分に形成すること;
    を包含する接合方法。
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