JP5364393B2 - 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタとその利用 - Google Patents
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Description
このようなインターコネクタ材料として、金属材料またはセラミック材料が提案されている。セラミック材料としては、特許文献1〜8に示されるように、種々のペロブスカイト型酸化物材料が提案されている。例えば、La1−pApCrO3(ここで、AはMg,Ca,Sr,Baからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、0≦p<1である。)等のランタンクロマイト(LaCrO3)系のペロブスカイト型酸化物、あるいはそのBサイトを他の元素(例えばSi,Ti,Co,NiあるいはZr)で一部置換(ドープ)したペロブスカイト型酸化物、さらにはMTiO3(ここで、MはLi,Ca,Cu,Sr,Ba,La,Ce,Pb,Biからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)等のチタネート系のペロブスカイト型酸化物等が例示される。また、ペロブスカイト型酸化物の接合に関する従来技術としては特許文献9〜13が挙げられる。
Ln1−xAexMO3−δ (1)
(ここで、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素であり、Aeは、Sr、BaおよびCaからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、Mは、Ti,Zr,Al,Ga,Nb,Ta,Fe,Co,Ni,Cu,Mn,Mg,Rh,Pd,PtおよびAuからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、0≦x≦1、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされるペロブスカイト型酸化物と、シリカとから形成されている。そして、該インターコネクタ全体のうちの上記シリカの含有率が5質量%〜14質量%である。
したがって、本発明によると、上記の優れた効果を発揮する好適な固体酸化物形燃料電池用インターコネクタを提供することができる。また、かかるインターコネクタを備えることにより、長期にわたり耐熱性、耐久性に優れた高性能のSOFCを実現することができる。
かかる態様では、より緻密な構造を有して気密性がより一層高まり、ガス漏れ防止効果がさらに向上した好適なインターコネクタを提供することができる。
La1−xSrxM1−yFeyO3−δ (2)
(ここで、Mは、Ti,Zr,Al,Ga,Nb,Ta,Fe,Co,Ni,Cu,Mn,Mg,Rh,Pd,PtおよびAuからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、0≦x≦1であり、0<y≦1であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされる。
さらに上記一般式(2)において、0.5≦y≦0.9であることがより好ましい。
かかる態様のインターコネクタでは、構成成分のペロブスカイト型酸化物のBサイトにFe(鉄)を含んでいる。このため、かかるインターコネクタは、上記効果に加えて、SOFCの使用温度領域下で導電性を有する。したがって、かかる態様のインターコネクタによると、上記単セル間に配置された該インターコネクタを電子伝導経路として機能させて上記単セル同士の導通をとることができる。
かかる態様のインターコネクタによると、該インターコネクタを間に挟む単セル同士は上記効果を備えた接合部(インターコネクタ)を形成することができる。また、別途用意された接合材を用いることなく、インターコネクタの形成と同時に単セル同士の接合が実現されるので、SOFC製造時の費用および時間の効率化が実現される。
1)上記複数のセルを用意すること、2)SEM観察に基づく平均粒子径が10μm以下であるペロブスカイト型酸化物の粉体とSEM観察に基づく平均粒子径が1μm以下であるシリカ粉体とから構成されるインターコネクタ材料を用意すること、ここで上記ペロブスカイト型酸化物は、一般式:
Ln1−xAexMO3−δ (1)
(ここで、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素であり、Aeは、Sr、BaおよびCaからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、Mは、Ti,Zr,Al,Ga,Nb,Ta,Fe,Co,Ni,Cu,Mn,Mg,Rh,Pd,PtおよびAuからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、0≦x≦1、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされ、上記インターコネクタ材料全体のうちの上記シリカの含有率を5質量%〜14質量%とする、3)上記セル同士の接続部分に上記用意したインターコネクタ材料を塗布すること、および4)上記塗布されたインターコネクタ材料を焼成することにより、上記セル間にインターコネクタを形成して該セル同士を接合すること、を包含する。典型的には、上記インターコネクタ材料はペースト状に調製されて使用される。
上記構成の製造方法では、単セル同士の接続部分(すなわちその後の焼成によって接合させる部位)に、上記含有率で平均粒径1μm以下(好ましくはナノレベル、例えば300nm以下)の微細なシリカ粉末を含む上記組成のインターコネクタ材料を塗布し(典型的にはペースト状に調製された状態で塗布される。)、次いで適当な温度域、好ましくはセル構成部材の焼成温度(典型的には1400〜1600℃)より低温であり、且つSOFC使用温度(典型的には800〜1000℃)よりも高温で焼成する。
かかる構成の製造方法によると、上記インターコネクタ材料を用いることにより単セル同士の間(すなわち該単セル同士の接続部分)に上記効果を備えた好適なインターコネクタを形成できるとともに、該インターコネクタを介して上記単セル同士を強固に接合することができる。したがって、かかる構成の方法によると、SOFCの使用温度領域内で使用しても、Cr被毒等による電池性能の低下が防止され、長期使用にも耐え得る優れたSOFC(スタック)が実現される。
かかる構成の製造方法によると、より緻密な構造を有して気密性がより一層高まり、上記ガス漏れ防止効果がさらに向上した好適なインターコネクタを形成できるとともに、該インターコネクタと単セルとの接合部分におけるより一層高い気密性を実現することができる。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において「単分散」とは、単分散度、すなわちCV値(%)が30%以下、好ましくは10%以下(例えば0.1〜10%、特に好ましくは0.1〜5%)であるものをいう。
ここでCV値(%)は以下の式から求めることができる。
CV値(%)=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)×100
かかる構成の製造方法によると、上記シリカ粉体の原料として、1μm以下(好ましくは300nm以下、より好ましくは100nm以下)の平均粒子径を有する単分散シリカ粒子(例えばコロイダルシリカを構成する単分散シリカナノ粒子)を使用することによって、ナノレベルのシリカ粒子が均一に分散したペースト状のインターコネクタ材料を好ましく調製することができる。
La1−xSrxM1−yFeyO3−δ (2)
(ここで、Mは、Ti,Zr,Al,Ga,Nb,Ta,Fe,Co,Ni,Cu,Mn,Mg,Rh,Pd,PtおよびAuからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、0≦x≦1であり、0.5≦y≦0.9であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされる。
かかる組成のペロブスカイト型酸化物粉末を含むインターコネクタ材料を用いることにより、上記効果に加えて、SOFCの使用温度領域下で導電性を有するインターコネクタを形成することができる。
また、本発明に係るインターコネクタは、種々の構造の固体酸化物形燃料電池(例えば、平板型(Planar)、円筒型(Tubular)、あるいは円筒の周側面を垂直に押し潰したフラットチューブラー(Flat tubular)型等)に対して好ましく適用することができ、燃料電池の形状に特に限定されない。
Ln1−xAexMO3−δ (1)
で表わされるペロブスカイト型酸化物が好ましい。ここで、上記Lnは、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素であり、好ましくはランタン(La)である。また、Aeは、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)およびカルシウム(Ca)からなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、好ましくはSrである。また、Mは、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),アルミニウム(Al),ガリウム(Ga),ニオブ(Nb),タンタル(Ta),鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),銅(Cu),マンガン(Mn),マグネシウム(Mg),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd),白金(Pt)および金(Au)からなる群から選択される1種または2種以上の元素である。さらに、上記一般式(1)における「x」は、このペロブスカイト型構造においてLnがAeによって置き換えられた割合を示す値である。このxの取り得る範囲は0≦x≦1(好ましくは0≦x<1、例えば0.4≦x≦0.6)である。
ここで、上記δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。上記一般式(1)における酸素原子数は、ペロブスカイト型構造の一部を置換する原子の種類および置換割合その他の条件により変動するため正確に表示することは困難である。このため、電荷中性条件を満たすように定まる値として、1を超えない正の数δ(0<δ<1)を採用し、酸素原子の数を3−δと表示するのが妥当であるが、以下では便宜的に3と表示することとする。ただし、該酸素原子の数を便宜的に3として表示しても、異なる化合物を表しているわけではない。
La1−xSrxM1−yFeyO3−δ (2)
で表わされるペロブスカイト型酸化物であって、そのBサイトにFeを含有する。また、Mは、Ti,Zr,Al,Ga,Nb,Ta,Fe,Co,Ni,Cu,Mn,Mg,Rh,Pd,PtおよびAuからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、好ましくはTiおよび/またはZrである。すなわち、このようなペロブスカイト型酸化物の好適例として、La1−xSrxTi1−yFeyO3−δで表わされるペロブスカイト型酸化物(以下、「LSTF酸化物」という。)、またはLa1−xSrxZr1−yFeyO3−δで表わされるペロブスカイト型酸化物(以下、「LSZF酸化物」という。)が挙げられる。このようにTiおよび/またはZrを含むペロブスカイト型酸化物は、該酸化物の還元膨張が抑制されて低い還元膨張率(高い耐還元膨張性)を示し得るので好ましい。
このことにより、上記耐還元膨張性と導電性とをともに与え得る構成成分として好適なペロブスカイト型酸化物として、上記一般式(2)におけるBサイトのMおよびFeのモル比率を(1−y):yとすると、yの取り得る範囲は0<y≦1であり、好ましくは0.4≦y<1であり、より好ましくは、0.5≦y≦0.9である。
ここで、本明細書において、SEM観察に基づく平均粒子径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)による顕微鏡像から計測された粒子径(一次粒子径)であって所定面積の視野中に存在するペロブスカイト型酸化物粒子(またはシリカ粒子)の各粒子径の平均値をいう。
以上のようにして、ペロブスカイト型酸化物粉体を得ることができる。なお、上記原料粉末の代わりに、所定組成比からなるペロブスカイト型酸化物粉体の市販品を使用しても良い。
なお、本発明の実施に適する上述したようなコロイダルシリカは市販されており、所望する粒子径およびSiO2濃度(質量%)のコロイダルシリカを用意する(例えば触媒化成工業株式会社から購入できる。)ことによって、ここで開示されるインターコネクタ材料の調製に好ましく使用し得る単分散シリカナノ粒子(例えばCV値10%以下)を得ることができる。
なお、このペースト状インターコネクタ材料に用いられるバインダ、溶媒および他の成分(例えば分散剤)は、特に限定されるものではなく、ペースト製造(例えば同様の目的に使用される一般的なホウケイ酸ガラス等を主成分とする接合材の製造)において従来公知のものから適宜選択して用いることができる。
例えば、バインダの好適例としてセルロースまたはその誘導体が挙げられる。具体的には、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、およびこれらの塩が挙げられる。バインダは、ペースト全体の5〜20質量%の範囲で含まれることが好ましい。
また、ここで開示されるインターコネクタを備えるSOFCは、上記ペースト状のインターコネクタ材料を接合材として用いる形態であってもよい。すなわち、予めインターコネクタ材料(ここで開示されるインターコネクタ材料でなくてもよい。)を用いて所定形状のインターコネクタ(部材)を作製しておき、この得られたインターコネクタ部材と単セルの各被接合部分に上記ペースト状インターコネクタ材料を塗布してから相互に接合することで得られる形態(スタック)であってもよい。
ここで、特に限定することを意図したものではないが、以下では上記インターコネクタが平板型のSOFCに適用される場合を例として、かかるインターコネクタを備えるSOFCの好ましい一態様について、図1を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る平板型の固体酸化物形燃料電池(SOFC)1の構造を模式的に示す分解斜視図である。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。
本実施形態に係るインターコネクタ20は、その両面を二つの単セル10で挟まれており、一方の面(空気極側面)22が一方の単セル10の空気極14と隣接し、他方の面(燃料極側面)24が他方の単セル10の燃料極16と隣接している。また、空気極側面22には、複数の溝が形成されており、供給された空気が流れるための空気用流路23となっている。同様に、燃料極側面24には、供給された燃料ガス(H2ガス)が流れる燃料ガス用流路25としての溝が複数形成されている。かかる形態のインターコネクタ20では、図1に示されるように、空気用流路23と燃料ガス用流路25は、その流路の方向が互いに直交するように形成されている。なお、SOFC1は、典型的には、スタック内に供給されるガスが漏れないようにガラスシーリング等の封止部材で密閉された密閉構造を有している。
なお、上記単セル10としては、上記の構成に限られず一般的なSOFCに適用可能な従来公知の構成を特に制限なく適宜選択して用いることができる。また、SOFCに適用可能なこれら以外の他の構成(例えば、空気極14と固体電解質12との間に配置される空気極中間層や、燃料極16と固体電解質12との間に配置される燃料極中間層)を備えていてもよい。
表1に示すシリカ含有率となるように、平均粒子径が約1μmのLa0.6Sr0.4Ti0.3Fe0.7O3粉末と平均粒子径が約12nmの単分散シリカ粒子を含むコロイダルシリカ(シリカ固体分30質量%、触媒化成工業株式会社製品)とを混合した。具体的には、La0.6Sr0.4Ti0.3Fe0.7O3粉末100質量部に対して上記コロイダルシリカ(単分散シリカコロイド液)を10質量部〜60質量部の比率で加えた。
次いで、上記La0.6Sr0.4Ti0.3Fe0.7O3粉末とシリカの合計量40質量部に対して、一般的なバインダ(ここではエチルセルロースを使用した。)3質量部と、溶剤(ここではターピネオールを使用した。)47質量部を添加・混合し、表1のサンプル1〜6に対応する計6種類のペースト状のインターコネクタ材料を調製した。
また、かかる6種類のインガーコネクタ材料の一部を用いて、後述の還元膨張率測定用の試料を作製した。すなわち、上記インターコネクタ材料を所定形状(例えば円板状)にプレス成形して80℃で乾燥後、大気中で1300℃〜1350℃で1時間焼成することにより、サンプル1〜6に係る還元膨張率測定用試料をそれぞれ作製した。
La0.6Sr0.4FeO3粉末(平均粒子径:約2μm)に一般的なバインダ(ここではメチルセルロースを使用した。)および水を添加して混練した。次いで、この混練物を成形して、直径約20mm×厚み約2mmのペレット状の成形体を得た。そして、この成形体を大気中において1000〜1400℃で焼成した。焼成後、焼成物の表面を研磨し、所望の外形寸法(直径20mm×厚み2mm)の多孔質な電極(空気極)部材を6個作製した。
また、NiOとYSZのコンポジット材料(NiO‐YSZ)の粉末(平均粒径:約2μm)を用いて、上記空気極部材と同様にして上記外形寸法(直径20mm×厚み2mm)の多孔質な電極(燃料極)部材を6個作製した。
上記6種類のペースト状インターコネクタ材料を用いて接合処理を行った。すなわち、上記空気極部材と上記燃料極部材の各被接合面に上記サンプル1を塗布し、該被接合面同士を貼り合わせた(接合した)。次いで、80℃で乾燥後、大気中で1300℃〜1350℃で1時間焼成した。これにより、上記インターコネクタを介して上記空気極部材と上記燃料極部材とが接合された試供体であってスタックにおける電極とインターコネクタとの接合部を再現し得る試供体を作製した。サンプル2〜6についても、上記サンプル1と同様に試供体を作製した。このようにして、合計6種類(サンプル1〜6)の試供体を得た。
次に、上記構築した計6種類(サンプル1〜6)の試供体について、インターコネクタ部分からのガスリークの有無を確認するリーク試験を行った。すなわち、かかる試供体におけるどちらか一方(空気極)の電極部材側から空気を0.2MPa加圧した条件で供給し、反対側の電極部材(燃料極)側への空気のリークを測定した。その結果、サンプル3(シリカ含有率:約8質量%)、サンプル4(シリカ含有率:約10質量%)およびサンプル5(シリカ含有率:約13質量%)については、ガス(空気)のリークは全く観察されなかった。他方、サンプル1(シリカ含有率:約3質量%)およびサンプル6(シリカ含有率:約15質量%)では、ガス(空気)のリークが認められた。また、サンプル2(シリカ含有率:約6質量%)については、わずかなリークが認められたものの、一般的なSOFCに装備され得るインターコネクタとしては問題にならない程度のリークであった。
上記サンプル1〜6の還元膨張率測定用試料を用いて、還元膨張率の測定を行った。まず、サンプル1に係る試料を空気雰囲気(酸素分圧約200hPa(約0.2atm))下で室温から1000℃まで維持した。その温度領域における試料の体積の増加分を測定し、その増加分を室温における体積に対する百分率で表した。これを空気雰囲気下における熱膨張率EAとした。
同様にして、還元雰囲気(水素5vol%、窒素の95vol%を含有する)下における試料の熱膨張率ERを求めた。これら熱膨張率EAおよびERを下式にあてはめることによりサンプル1の還元膨張率[%]を算出した。
還元膨張率[%]=[{(1+ER/100)−(1+EA/100)}/(1+EA/100)]×100
サンプル2〜6に係る試料についても、サンプル1と同様にして還元膨張率[%]を求めた。これらの結果を表1に示す。
10 単セル
12 固体電解質
14 空気極
16 燃料極
20 インターコネクタ
22 空気極側面
23 空気用流路
24 燃料極側面
25 燃料ガス用流路
Claims (8)
- 正極である空気極と、負極である燃料極と、両極間に配置された固体酸化物電解質とからなるセルを複数備える固体酸化物形燃料電池において、該複数のセルを電気的に接続するために、該セル間に配置される固体酸化物形燃料電池用インターコネクタであって、
一般式:
La 1−x Sr x Ti 1−y Fe y O3−δ (2)
(ここで、0.4≦x≦0.6であり、0<y≦1であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされるペロブスカイト型酸化物と、
シリカとから形成されており、
インターコネクタ全体のうちの前記シリカの含有率が5質量%〜14質量%である、固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。 - 前記シリカの含有率は8質量%〜14質量%である、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
- 前記一般式(2)において、0.5≦y≦0.9である、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
- 前記複数のセルを相互に接合するための接合材として機能する、請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
- 正極である空気極と、負極である燃料極と、両極間に配置された固体酸化物電解質とからなる複数のセルをインターコネクタを介して電気的に接続してなる固体酸化物形燃料電池を製造する方法であって、以下の工程:
前記複数のセルを用意すること;
SEM観察に基づく平均粒子径が10μm以下であるペロブスカイト型酸化物の粉体とSEM観察に基づく平均粒子径が1μm以下であるシリカ粉体とから構成されるインターコネクタ材料を用意すること、ここで前記ペロブスカイト型酸化物は、
一般式:
La 1−x Sr x Ti 1−y Fe y O3−δ (2)
(ここで、0.4≦x≦0.6であり、0<y≦1であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされ、前記インターコネクタ材料全体のうちの前記シリカの含有率を5質量%〜14質量%とする;
前記セル同士の接続部分に前記用意したインターコネクタ材料を塗布すること;および
前記塗布されたインターコネクタ材料を焼成することにより、前記セル間にインターコネクタを形成して該セル同士を接合すること;
を包含する、固体酸化物形燃料電池の製造方法。 - 前記シリカ粉体の平均粒子径が300nm以下であり、該シリカ粉体が前記インターコネクタ材料全体のうちの8質量%〜14質量%の割合で含まれる、請求項5に記載の製造方法。
- 前記シリカ粉体が単分散シリカ粒子で構成されている、請求項5または6に記載の製造方法。
- 正極である空気極と負極である燃料極と両極間に配置された固体酸化物電解質とからなるセルを複数備える固体酸化物形燃料電池であって、該複数のセルを電気的に接続するために、該セル間に請求項1〜4のいずれかに記載のインターコネクタが配置されている固体酸化物形燃料電池。
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