JP5270296B2 - 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5270296B2
JP5270296B2 JP2008273474A JP2008273474A JP5270296B2 JP 5270296 B2 JP5270296 B2 JP 5270296B2 JP 2008273474 A JP2008273474 A JP 2008273474A JP 2008273474 A JP2008273474 A JP 2008273474A JP 5270296 B2 JP5270296 B2 JP 5270296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interconnector
solid oxide
fuel cell
oxide fuel
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008273474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010102959A (ja
Inventor
洋祐 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2008273474A priority Critical patent/JP5270296B2/ja
Publication of JP2010102959A publication Critical patent/JP2010102959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5270296B2 publication Critical patent/JP5270296B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池、および該電池用インターコネクタに関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下、単に「SOFC」ということもある。)は、第三世代型燃料電池とも呼ばれており、他の燃料電池に比べて以下のような利点がある。例えば、SOFCでは作動温度を高くできるため反応促進剤(触媒)が不要であり、ランニングコストの低減となる。また、高温の排出ガス(排熱)を再利用することで、全体の効率(総合効率)を高めることが可能である。さらに、SOFCは出力密度が高いので小型化が可能である。これらのことから、蒸気タービン、ガスタービン等の内燃機関に代わる分散型発電装置として期待されている。
SOFCを実際に使用する場合には、典型的には、高い電圧を得るために複数個の単セルを重ね合わせて複層化した状態で運転される。この複層化された単セルの集合体をスタックという。かかるスタックにおいて、単セル同士を接続するためにインターコネクタが用いられている。インターコネクタは、単セル間を物理的且つ電気的に接続すると同時に、酸化性のガス(典型的には空気)と還元性のガス(典型的には水素やメタン等の燃料ガス)とを分離するセパレータとしての役割も担っている。
上記のようなインターコネクタとして、高導電性、還元雰囲気下での高い安定性(すなわち低い還元膨張率)、電解質材料や電極材料等のセル材料との低い反応性、およびセル材料と類似の熱膨張係数等の性質を具備した材料から形成されることが好ましい。
このようなインターコネクタ材料として、金属材料またはセラミック材料が提案されている。かかるセラミック材料としては、特許文献1〜9に示されるように、種々のペロブスカイト型酸化物材料が提案されている。例えば、La1−pCrO(ここで、AはMg,Ca,Sr,Baからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、0≦p<1である。)等のランタンクロマイト(LaCrO)系のペロブスカイト型酸化物、あるいはそのBサイトを他の元素(例えばSi,Ti,Co,NiあるいはZr)で一部置換(ドープ)したペロブスカイト型酸化物、さらにはMTiO(ここで、MはLi,Ca,Cu,Sr,Ba,La,Ce,Pb,Biからなる群から選ばれる少なくとも1種である。)等のチタネート系のペロブスカイト型酸化物等が例示される。
特開平8−55629号公報 特開平8−83620号公報 特開平8−190922号公報 特開平10−125340号公報 特開平11−3720号公報 特開2003−331874号公報 特開2003−288919号公報 特開2006−310090号公報 特開2007−39279号公報
しかしながら、上記のようなセラミック系のインターコネクタ材料のうち、例えばクロム(Cr)を含む材料の場合には、該材料からなるインターコネクタを備えた固体酸化物形燃料電池を使用すると、Crが(典型的には空気極に)拡散して電池性能が次第に低下する(この現象を一般にCr被毒という。)虞がある。また、上記のインターコネクタ材料は、還元膨張率が比較的高いため、例えば、大型化した単セルからなるスタックを構成する場合には、インターコネクタの燃料極(還元雰囲気)側と空気極(酸化雰囲気)側とで膨張度合に差が生じて(すなわち、両者の応力差が増大して)クラックが生じる等、燃料電池(スタック)の耐久性が低下する虞がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、電池性能を低下させる元素を含まず、低い還元膨張率を有するインターコネクタを提供することである。また、他の目的は、そのようなインターコネクタを備えた高耐久性の固体酸化物形燃料電池を提供することである。
上記目的を実現するべく、本発明により提供されるインターコネクタは、正極である空気極と、負極である燃料極と、両極間に配置された固体酸化物電解質とからなるセルを複数備える固体酸化物形燃料電池において、該複数のセルを電気的に接続するために、該セル間に配置される固体酸化物形燃料電池用インターコネクタである。かかるインターコネクタは、一般式:
Ln1−xAeZr1−yFe3−δ (1)
(ここで、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素であり、Aeは、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)およびCa(カルシウム)からなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、0≦x≦1であり、0.4≦y<1であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
で表わされるペロブスカイト型酸化物から構成されていることを特徴とする。
本発明に係るインターコネクタは、上記一般式(1)のペロブスカイト型酸化物材料から構成されるので、以下に示す少なくとも一つの効果が奏される。すなわち、1)Crを含まないのでCr被毒による電池性能の低下が防止される。2)上記材料に含まれるZr(ジルコニウム)やFe(鉄)は、代表的な単セルの電解質材料(例えば安定化ジルコニア(YSZ等))や空気極(カソード)材料(例えばランタンストロンチウムマンガナイト(LSM)、ランタンストロンチウムコバルタイト(LSC))の成分元素であるため、長期使用によりZrやFeが拡散しても電池性能は劣化(低下)しにくい。3)導電性を有する。4)還元膨張率が非常に小さく、かかるインターコネクタを備えた燃料電池の長期使用にも耐え得る高い耐久性を有する。5)熱膨張係数がセル材料に類似しているため、単セルとインターコネクタ間の熱膨張差によるクラック等の発生が防止される。6)インターコネクタとしての機能を好ましく発揮し得る程度に緻密な構造を有するため、空気や燃料ガスのガス漏れが防止される。したがって、本発明により、上記の優れた効果を発揮する好適なインターコネクタを提供することができる。
ここで開示されるインターコネクタの好ましい一態様では、上記一般式(1)において、0.5≦y≦0.8であることを特徴とする。より好ましくは、導電率が10S/cm以上であることを特徴とする。
かかる態様では、上記の効果に加えて導電性がより一層向上した好適なインターコネクタを提供することができる。
ここに開示されるインターコネクタのさらに好ましい一態様では、還元膨張率が0.1%以下であることを特徴とする。
かかる態様のインターコネクタでは、還元雰囲気に曝される燃料極側と酸化雰囲気に曝される空気極側との応力差の低減がより確実となるので、耐久性がより向上した好適なインターコネクタを提供することができる。
ここで、還元膨張率とは、還元雰囲気(水素ガス)下における熱膨張率をE(%)、空気雰囲気下における熱膨張率をE(%)としたとき、下記(2)式で与えられる。
[{(1+E/100)−(1+E/100)}/(1+E/100)]×100 (2)
また、本発明は、他の側面として、正極である空気極と負極である燃料極と両極間に配置された固体酸化物電解質とからなるセルを複数備える固体酸化物形燃料電池であって、該複数のセルを電気的に接続するために、該セル間にここで開示されるインターコネクタが配置されている固体酸化物形燃料電池を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、インターコネクタの構成材料)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、固体酸化物形燃料電池(単セル)の構成や構築方法)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
上述のように、本発明によって提供されるインターコネクタは、Cr被毒の防止や還元雰囲気下での膨張に伴う劣化の抑制(低い還元膨張率)を実現するべく上記一般式(1)に示されるペロブスカイト型酸化物から構成されることで特徴づけられるインターコネクタであって、本発明を特徴づけない他の構成要素によって限定されない。したがって、上記目的を達成し得る限りにおいて、本発明に係るインターコネクタに含まれ得る他の副成分の内容や組成に特に制限はない。
また、本発明に係るインターコネクタは、種々の構造の固体酸化物形燃料電池(例えば、平板型(Planar)、円筒型(Tubular)、あるいは円筒の周側面を垂直に押し潰したフラットチューブラー(Flat tubular)型等)に対して好ましく適用することができ、燃料電池の形状に特に限定されない。
ここに開示されるインターコネクタは、一般式:
Ln1−xAeZr1−yFe3−δ (1)
で表わされるペロブスカイト型酸化物から構成される。ここで、上記Lnは、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素であり、好ましくはLaである。また、Aeは、Sr、BaおよびCaからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、好ましくはSrである。また、上記一般式における「x」は、このペロブスカイト型構造においてLnがAeによって置き換えられた割合を示す値である。このxの取り得る範囲は0≦x≦1(好ましくは0≦x<1、例えば0.4≦x≦0.6)である。
ここで、上記δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。上記一般式(1)における酸素原子数は、ペロブスカイト型構造の一部を置換する原子の種類および置換割合その他の条件により変動するため正確に表示することは困難である。このため、電荷中性条件を満たすように定まる値として、1を超えない正の数δ(0<δ<1)を採用し、酸素原子の数を3−δと表示するのが妥当であるが、以下では便宜的に3と表示することとする。ただし、該酸素原子の数を便宜的に3として表示しても、異なる化合物を表しているわけではない。
上記のように、一般式(1)で表わされるペロブスカイト型酸化物は、そのBサイトにZrおよびFeを必須構成元素として含有する。ZrおよびFeは、一般的なSOFCにおける単セルの構成材料として含まれ得る元素である。すなわち、代表的な電解質材料としてはイットリア安定化ジルコニア(YSZ)が用いられている。その他の安定化ジルコニア(例えばスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ))でもよい。また、空気極(カソード)材料としては、例えばランタンストロンチウムマンガナイト(LSM)系やランタンストロンチウムコバルタイト(LSC)系のペロブスカイト型酸化物、あるいはこれら酸化物とジルコニア系のコンポジット(複合材料)等が好ましく用いられている。さらに、燃料極(アノード)材料としては、例えばニッケルとジルコニア系のコンポジットが好ましく用いられており、このように、典型的にはその成分元素としてZrおよびFeが含まれている。このため、ここで開示されるインターコネクタを長期間にわたり使用することにより、該インターコネクタからZrやFeが単セルの電極(例えば空気極)側に拡散する虞があっても、SOFCの電池性能は劣化(低下)しにくい。
また、上記一般式(1)で表わされるペロブスカイト型酸化物は、Zrを必須構成元素として含有することにより、当該酸化物の還元膨張が抑制されて低い還元膨張率を示すが、他方、導電性が低下する虞がある。また、Feを必須構成元素として含有することにより導電性が向上するが、他方、還元膨張率が増大する虞がある。したがって、Feを含むことで還元膨張率が増大する虞があるが、Zrの導入により還元膨張率の増大を抑制するとともに、Zrを含むことで導電性が低下する虞があるが、Feの導入により導電性を回復することが可能である。このため、BサイトのZrとFeの含有率(モル比率)を変えることによって、かかるペロブスカイト型酸化物からなるインターコネクタの導電性と還元膨張の抑制性をバランスよく調節することができる。
ここで開示されるインターコネクタとして好適な上記ペロブスカイト型酸化物において、上記一般式(1)におけるBサイトのZrおよびFeのモル比率を(1−y):yとすると、yの取り得る範囲は、0.4≦y<1であることが好ましい。より好ましくは、0.5≦y≦0.8である。yの値が小さすぎる(Zrの割合が大きく、Feの割合が小さい)と、導電性が低下傾向となる場合がある。一方、yの値が大きすぎると、還元膨張率が増大傾向となる場合がある。
ここで開示されるインターコネクタでは、空気雰囲気(酸素分圧約200hPa(約0.2atm)における熱膨張率をEとし、還元雰囲気(水素(H)5vol%、窒素(N)95vol%を含有する還元雰囲気)における熱膨張率をEとして、上記(2)式で与えられる還元膨張率が0.3%以下である。より好ましい還元膨張率が0.1%以下であり、さらに好ましくは0.09%以下である。ここで、熱膨張率E,Eとしては、例えば、室温から1000℃までの間の体積の増大を測定することにより求めた値を用いることができる。このような還元膨張率を有するインターコネクタは、上記一般式(1)におけるxおよびyの値を上述の好ましい範囲とすることにより実現し得る。
ここで開示されるインターコネクタは、導電性を有することが好ましい。このことにより、かかるインターコネクタを介して単セル同士が電気的に(典型的には直列に)接続され、スタックとして高出力を得ることができる。このようなインターコネクタでは、1000℃における導電率が5S/cm以上、より好ましい導電率は10S/cm以上となる導電性を有することが好ましい。
ここで開示されるインターコネクタは、SOFCの電極材料と類似の熱膨張係数を有することが好ましい。上記のような電極材料の熱膨張係数(典型的には一般的な示差膨張方式(TMA)に基づく室温(25℃)〜1000℃の間の平均値)は、1×10−5〜1.2×10−5/Kであり、上記一般式(1)で表わされるペロブスカイト型酸化物のうち、特に一般式:La1−xSrZr1−yFe3−δで表わされるペロブスカイト型酸化物(以下、「LSZF酸化物」という。)は、その熱膨張係数が上記範囲内にあるので好ましい。このようなインターコネクタでは、SOFCの使用時に隣り合う電極との間で熱膨張差が小さくなるため、インターコネクタと電極との接続部に生じ得る歪みやクラック等を効果的に防止することができる。
ここで開示されるインターコネクタの形状およびその寸法は、適用される種々のSOFCの構造およびサイズにより適宜変えることができ、特に限定されない。例えば、かかるインターコネクタが平板型SOFC(図1参照)に適用される場合には、単セル間に挟まれて積層される平板状に成形される。また、例えばインターコネクタを介して円筒形状の単セルを並列に連結させた構成の円筒型SOFCの場合には、かかるインターコネクタのスラリー状の原料を単セルの周側面上の所定領域に塗布して焼成することに得られる形態であってもよい。
ここで開示されるインターコネクタは、例えば以下のようにして製造される。
すなわち、製造しようとするインターコネクタ(上記一般式(1)で表わされるペロブスカイト型酸化物)を構成する金属原子(すなわち、上記一般式(1)におけるLn(例えばLa)、Ae(例えばSr)、Zr、およびFe)を含む化合物の粉末(原料粉末)を所定の配合割合(すなわち、上記ペロブスカイト型酸化物全体を1モルとして、上記各金属原子が所定の組成比でそれぞれ含まれるように決定された配合比)で混合する。この混合物を所定形状に成形し、酸化性雰囲気(例えば大気中)または不活性ガス雰囲気で焼成して所定形状のインターコネクタを得る。ここで、上記原料粉末としては、かかるペロブスカイト型酸化物を構成する上記各金属原子を含む酸化物あるいは加熱により酸化物となり得る化合物(当該金属原子の炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、オキシハロゲン化物等)の一種以上を含有するものを用いることができる。この原料粉末は、上記金属原子のうち二種以上の金属原子を含む化合物(複合金属酸化物、複合金属炭酸塩等)を含有してもよい。上記各原料粉末の平均粒径は、例えば0.5μm〜3μm(好ましくは凡そ1μm〜2μm)である。ここで平均粒径とは、原料粉末の粒度分布におけるD50(メジアン径)をいう。
なお、上記原料粉末の代わりに、所定組成比からなるペロブスカイト型酸化物粉末の市販品を使用しても良い。
適切な焼成温度は、上記ペロブスカイト型酸化物の組成等によっても異なるが、典型的には1200〜1800℃(好ましくは1400〜1600℃)である。また、この焼成工程は、一回以上の仮焼工程と、その後に行われる本焼成工程とを包含することができる。この場合、本焼成工程は上記のような焼成温度で行い、仮焼工程は本焼成工程よりも低い焼成温度(例えば800〜1500℃、好ましくは1000〜1300℃)で行うことが好ましい。
例えば、原料粉末を仮焼し、湿式ボールミル等を用いて当該仮焼原料を粉砕することにより、仮焼粉末(本焼成用原料粉末)を得ることができる。さらに原料粉末(または仮焼粉末)に、水、有機バインダ等の成形助剤、および分散剤を添加・混合してスラリーを調製し、スプレードライヤー等の造粒機を用いて所望する粒径(例えば平均粒径が10〜100μm)に造粒することができる。
なお、原料粉末の成形、あるいは仮焼工程後に得られる仮焼物を粉砕して得られた仮焼粉末(本焼成用原料粉末)の成形には、一軸圧縮成形、静水圧プレス、押出し成形等の、従来公知の成形法を採用することができる。この成形のために従来公知のバインダ等を使用することができる。なお、本発明のインターコネクタは、その性能(Cr被毒による電池劣化防止性、低還元膨張率による高耐久性、またはセル材料と類似の熱膨張係数による歪みやクラックの発生防止性等)を顕著に損なわない範囲で、前記一般式(1)で表されるペロブスカイト酸化物以外の成分を含有することができる。
あるいは、上記スラリー状のインターコネクタ原料を調製して単セル表面の所定位置に塗布し、当該塗布部分を介して別の単セルと連結(接続)させてから乾燥、焼成することにより、インターコネクタによって複数個の単セル同士が接続されたスタックを一体的に製造してもよい。
上記のようにして得られたインターコネクタは、例えば以下に示されるようなSOFCに好ましく備えられる。特に限定することを意図したものではないが、以下では、かかるインターコネクタが平板型のSOFCに適用される場合を例として、かかるインターコネクタを備えるSOFCの好ましい一態様について、図1を参照しつつ本発明を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る平板型の固体酸化物形燃料電池(SOFC)1の構造を模式的に示す分解斜視図である。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。
図1に示されるように、本実施形態に係る平板型SOFC1は、層状の固体電解質12と空気極14と燃料極16とを備えた多層構造の単セル10を平板状のインターコネクタ20を介して複数層積み重ねたスタックとして構成されている。単セル10は、固体電解質12の両面をそれぞれ層状の空気極14と燃料極16とで挟まれたサンドイッチ構造を備えている。
本実施形態に係るインターコネクタ20は、その両面を二つの単セル10で挟まれており、一方の面(空気極側面)22が一方の単セル10の空気極14と隣接し、他方の面(燃料極側面)24が他方の単セル10の燃料極16と隣接している。また、空気極側面22には、複数の溝が形成されており、供給された空気が流れるための空気用流路23となっている。同様に、燃料極側面24には、供給された燃料ガス(Hガス)が流れる燃料ガス用流路25としての溝が複数形成されている。かかる形態のインターコネクタ20では、図1に示されるように、空気用流路23と燃料ガス用流路25は、その流路の方向が互いに直交するように形成されている。なお、SOFC1は、典型的には、スタック内に供給されるガスが漏れないようにガラスシーリング等の封止部材で密閉された密閉構造を有している。
本実施形態に係る単セル10における固体電解質12は、従来公知の構成および形態でよく特に制限されない。また、その構成材料についても従来公知の各種の固体電解質材料を好ましく用いることができる。固体電解質12は、酸化(空気)雰囲気および還元(燃料ガス)雰囲気のいずれにおいても酸素イオン(酸化物イオン)伝導性が高く、ガス透過性の無い緻密な層を形成できる材料から構成されることが好ましい。例えば、固体電解質材料としては、イットリアやスカンジアをジルコニアに分散固溶させたイットリア安定化ジルコニア(YSZ)またはスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、ランタンガレート(LaGaO)等のセラミック材料が好ましく挙げられる。
また、単セル10における空気極14は、従来公知の構成および形態でよく、特に制限されない。また、その構成材料についても従来公知の各種の空気極材料を好ましく用いることができる。空気極14は、酸化雰囲気でも高耐久性であり、ガスを効率よく透過可能な多孔質体から構成されることが好ましい。例えば、ランタンマンガナイト(LaAeMnO(ここで、AはSrまたはCa)、ランタンコバルタイト(LaSrCoO)、ランタンフェライト(LaSrFeO)、ランタンニッケル酸化物(LaNiO)、サマリウムコバルタイト(SmSrCoO)等が好ましく挙げられる。
単セル10における燃料極16は、従来公知の構成および形態でよく、特に制限されない。また、その構成材料についても従来公知の各種の燃料極材料を好ましく用いることができる。還元雰囲気でも高耐久性であり、ガスを効率よく透過可能な多孔質体から構成されることが好ましい。例えば、NiO‐YSZ、NiO‐ScSZ等、酸化ニッケルと典型的には固体電解質材料と同様のセラミックスとのコンポジット(複合材料)が挙げられる。
なお、上記単セル10としては、上記の構成に限られず一般的なSOFCに適用可能な従来公知の構成を特に制限なく適宜選択して用いることができる。また、SOFCに適用可能なこれら以外の他の構成(例えば、空気極14と固体電解質12との間に配置される空気極中間層や、燃料極16と固体電解質12との間に配置される燃料極中間層)を備えていてもよい。
SOFC1の製造方法としては、例えば、以下のような方法によりSOFC1を得ることができる。まず単セル10を製造する。すなわち、上記のような従来公知の固体電解質材料を用いて所定の成形方法(あるいは成膜方法)により固体電解質12を用意する。次に、上記のような従来公知の空気極材料を上記固体電解質12の片側面に付与する。かかる付与方法については特に限定されず、従来公知の方法(例えば湿式成膜法)を好ましく用いることができる。また、燃料極についても同様にして、上記のような従来公知の燃料極材料を上記固体電解質12のもう片方の面に付与する。
次いで、両側面に空気極材料と燃料極材料とが付与された上記固体電解質12を焼成することにより、該固体電解質12の両側面にと燃料極とがそれぞれ形成された単セル10を得る。
次に、上述したように、一般式(1)で表わされるペロブスカイト型酸化物を主として含むインターコネクタ材料を調製し、かかる材料を所定形状(例えば、両側の各面に空気用流路23と燃料ガス用流路25がそれぞれ形成された平板形状)に成形し、これを例えば1400℃〜1600℃の焼成温度で焼成することにより、インターコネクタ20を得る。以上のようにして得られたインターコネクタ20を用いて複数の単セル10をスタックすることにより、SOFC1を得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明を係る実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<例1:インターコネクタ材料の作製>
市販の酸化ランタン(La)粉末(平均粒径約2μm)、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末(平均粒径約2μm)、酸化ジルコニウム(ZrO)粉末(平均粒径約1μm)および酸化鉄(Fe)粉末(平均粒径約2μm)を、焼成後に得られる焼成体の組成の化学量論比で混合した。すなわち、Laは0.6、Srは0.4、Zrは0.1、Feは0.9モルとなるように配合して、ボールミルを用いて混合した。これにより得られた混合粉末を1200℃の焼成温度で6時間仮焼した。このようにして得られた仮焼物を湿式ボールミルにより粉砕して、インターコネクタ材料の原料粉末を得た。
次に、この原料粉末に対して、バインダを混合して約80μmの粒子に造粒した。この造粒粉末を100MPaでのプレス成形により直径約30mm、厚さ約4mmの円板状に成形した。この成形体を2個作製し、大気中で1400℃〜1600℃まで昇温して6時間保持して焼成し、その後研磨することにより、サンプル(1)(La0.6Sr0.4Zr0.1Fe0.9)を2個得た。
ほかのサンプル(2)〜(6)についても上記サンプルと同様にして2個ずつ得た。以下に、サンプル(1)〜(6)の組成を示す。
サンプル(1);La0.6Sr0.4Zr0.1Fe0.9
サンプル(2);La0.6Sr0.4Zr0.2Fe0.8
サンプル(3);La0.6Sr0.4Zr0.3Fe0.7
サンプル(4);La0.6Sr0.4Zr0.4Fe0.6
サンプル(5);La0.6Sr0.4Zr0.5Fe0.5
サンプル(6);La0.6Sr0.4Zr0.6Fe0.4
上記サンプル(1)〜(6)と同様にして、市販の酸化ランタン(La)粉末(平均粒径約2μm)、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末(平均粒径約2μm)、酸化ジルコニウム(ZrO)粉末(平均粒径約1μm)、酸化鉄(Fe)粉末(平均粒径約2μm)、および酸化クロム(Cr)粉末(平均粒径約1μm)を所定の配合比で混合し、粉砕、仮焼することにより6種類の組成比からなるインターコネクタ材料の原料粉末を得た。次いで、上記サンプル(1)〜(6)と同様にして、以下に示す6種類のサンプル(7)〜(12)を2個ずつ得た。
サンプル(7);La0.6Sr0.4CrO
サンプル(8);La0.6Sr0.4Cr0.5Fe0.5
サンプル(9);La0.6Sr0.4Zr0.1Cr0.1Fe0.8
サンプル(10);La0.6Sr0.4Zr0.1Cr0.2Fe0.7
サンプル(11);La0.6Sr0.4Zr0.1Cr0.3Fe0.6
サンプル(12);La0.6Sr0.4Zr0.1Cr0.4Fe0.5
次に、サンプル(1)〜(12)のそれぞれに対して還元膨張率評価を実施した。
<例2:還元膨張率の評価>
上記例1により得られたサンプル(1)において、サンプル(1)の一つを空気雰囲気(酸素分圧約200hPa(約0.2atm))下で室温から1000℃まで維持した。その温度領域におけるサンプル(1)の体積の増加分を測定し、その増加分を室温における体積に対する百分率で表した。これを空気雰囲気下における熱膨張率Eとした。
同様にして、還元雰囲気(水素5vol%、窒素の95vol%を含有する)下におけるサンプル(1)の熱膨張率Eを求めた。これら熱膨張率EおよびEを上記(2)式にあてはめることによりサンプル(1)の還元膨張率[%]を算出した。
サンプル(2)〜(12)についても、サンプル(1)と同様にして還元膨張率[%]を求めた。これらの結果を表1に示す。
表1に示されるように、サンプル(1)〜(6)をLa0.6Sr0.4Zr1−yFeと表すと、Zrのモル比率が増加してFeのモル比率が減少する(すなわちyが減少する)につれて、還元膨張率が抑制されることがわかった。また、表1によれば、yの取り得る範囲が0.4≦y<1であれば、還元膨張率は0.3%未満に抑制され、特に、0.4≦y≦0.8の場合には、還元膨張率は0.1%未満(0.03%〜0.08%)に抑制されることがわかった。
一方、サンプル(7)および(8)については、還元膨張率がそれぞれ0.38%、0.29%となり、サンプル(1)〜(6)を上回る結果となった。また、サンプル(9)〜(12)(La0.6Sr0.4Zr0.1Cr1−pFe(0.5≦p≦0.8))では、各還元膨張率は0.17%〜0.24%の範囲内に収まった。
<例3:導電率の測定>
次に、上記サンプル(1)における導電率を以下のようにして測定した。まず、上記サンプル(1)の表面に電極となる白金ペーストを塗布した後、該電極部分に電流端子および電圧端子を接続するための白金線を取り付けて850〜1100℃で10〜60分間焼き付け、任意の温度に調整可能な装置内で、直流四端子法で導電率[S/cm]を求めた。サンプル(2)〜(12)における導電率についても、上記と同様にして求めた。一定の温度条件(1000℃)下における導電率の測定結果を表1に示す。
表1に示されるように、サンプル(1)〜(6)をLa0.6Sr0.4Zr1−yFeと表すと、Zrのモル比率が減少してFeのモル比率が増加する(すなわちyが増加する)につれて、導電率が上昇することがわかった。また、表1によれば、yの取り得る範囲が、0.5≦y≦0.9の場合には、導電率は10S/cm以上(特に、0.6≦y≦0.9では25S/cm以上)に向上することがわかった。
一方、サンプル(7)および(8)については、導電率がそれぞれ30S/cm、100S/cmとなり、サンプル(1)〜(6)を上回る結果となった。また、サンプル(9)〜(12)(La0.6Sr0.4Zr0.1Cr1−pFe(0.5≦p≦0.8))では、各還元膨張率は9S/cm〜36S/cmの範囲内だった。
<例4:リーク試験>
次に、サンプル(1)〜(12)について、サンプルの一方の面に空気、他方の面に水素(H)ガス(燃料ガス)を暴露し、所定時間経過後にリークが生じているか否かを測定した。その試験方法について図2を参照しつつ説明する。図2は、円板状に形成された上記サンプル(1)〜(12)を空気雰囲気および還元雰囲気に暴露してリーク発生を測定するための装置を模式的に示した図である。
<測定装置>
この測定装置100は、サンプル(1)〜(12)(以下、単に「サンプル40」ということもある。)を収容するケーシング30と、サンプル40を所定の使用温度に維持するためのヒータ50とを備える。ケーシング30は、サンプル40の一方の面側に接続された空気極側外管32と、空気極側外管32の内部に挿入された空気供給内管34と、サンプル40の他方の面側に接続された燃料極側外管36と、燃料極側外管36の内部に挿入された燃料ガス供給内管38とを有する。上記内管34,38および外管32,36は、いずれもアルミナ、ムライト等の緻密なセラミック(ここではアルミナ)により形成されている。サンプル40の外周部にはガラスシール35がリング状に形成されている。このガラスシール35は、外管32,36の一端をサンプル40に気密に接合するとともに、サンプル40の外周端を気密にシールしている。サンプル40の上記一方の面側には、該サンプル40および空気極側外管32によって空気供給空間33が区画形成されている。また、サンプル40の上記他方の面側には、該サンプル40および燃料極側外管36によって燃料ガス供給空間37が区画形成されている。
上記測定装置100は、上記空気供給内管34が図示しない空気供給手段に接続されており、空気は該空気供給内管34を通じて空気供給空間33に供給されるように構成されている。且つ該測定装置100は、上記燃料ガス供給内管38が図示しない燃料ガス供給手段に接続されており、燃料ガスは該燃料ガス供給内管38を通じて燃料ガス供給空間37に供給されるように構成されている。
このような構成の測定装置100にサンプル40をセットすることにより、サンプル40の一方の面は、空気供給空間33に供給された空気と接触するとともに、該サンプル40の他方の面は、燃料ガス供給空間37に供給された燃料ガスと接触することができる。このことにより、かかるサンプル40を、一方の単セルの空気極と他方の単セルの燃料極とに挟まれたインターコネクタの状態に模擬することができる。
<測定方法>
次に、測定方法について説明する。
サンプル40を上記測定装置100にセットし、空気供給空間33に、空気(酸素分圧約200hPa(約0.2atm))を所定流量で供給した。また、燃料ガス供給空間37には、水素(H)含有混合ガス(Hを5vol%、窒素(N)を95vol%)を所定流量で供給した。この状態で測定装置100(サンプル40)の温度を1000℃にして10時間維持した後、燃料ガス供給空間37から排出されるガスの組成をガスクロマトグラフにより測定し、空気供給空間33に空気の構成成分として供給された酸素(O)ガスが含まれるか否か(すなわち、Oガスがリークしているか否か)を測定した。
上記のようにして、サンプル(1)〜(12)のそれぞれについて測定した。
この結果、サンプル(1)〜(12)のうち、サンプル(1)およびサンプル(7)〜(12)では、燃料ガス供給空間37から排出されたガスの中にわずかにOガスが認められた。このことにより、若干のリークが認められた。一方、サンプル(2)〜(6)については、Oガスのリークは認められなかった。かかるサンプル(2)〜(6)は、いずれも上記例2における還元膨張率の評価結果において、還元膨張率が0.1%未満に抑制されているサンプルであった。
<例5:Cr拡散の評価>
次に、市販のイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粉末に適当なバインダ等を加えてスラリー状に調製し、これを従来公知の方法により塗布し、その表面に上記サンプル(1)を作製するために調製したスラリー状のインターコネクタ材料をさらに付与(塗布)して2層構造の未焼成膜を作製した。かかる未焼成膜を乾燥させ、上記と同様の焼成温度で焼成することにより、サンプル(1)と同組成の層(層の厚みは約100μm)が形成された2層構造の焼成膜(YSZ層単体の厚みは約50μm)を作製した。かかる2層構造膜をEDXによりYSZ層内部にCrの拡散が起こっているかどうかを観察した。サンプル(2)〜(12)についても同様にCrの拡散の有無を観察した。その結果を表1に示した。
表1に示されるように、サンプル(7)〜(12)と同組成の層をそれぞれ備えた2層構造焼成膜では、いずれもYSZ層の表面下約5μmにまでCrの存在が認められ、Crの拡散が確認された。一方、サンプル(1)〜(6)と同組成の層を備えた2層構造焼成膜では、いずれもCrの拡散は全く認められなかった。加えて、サンプル(1)〜(5)と同組成の層を備えた2層構造焼成膜については、かかるサンプル(1)〜(5)と同組成の層がYSZ層上に緻密に形成されていることが観察された。
以上の通り、La0.6Sr0.4Zr1−yFe(0.4≦y<1、より好ましくは0.5≦y≦0.8)で表わされるペロブスカイト型酸化物は、Cr拡散に伴うCr被毒を防止するとともに、高い導電性と低い還元膨張率とを両立させるインターコネクタを実現し得る好適なインターコネクタ材料である。したがって、ここで開示されるインターコネクタは、このような効果を発揮する優れたインターコネクタである。
Figure 0005270296
以上、本発明を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、さらに別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加えうるものである。
一実施形態に係る平板型の固体酸化物形燃料電池の構成を模式的に示す分解斜視図である。 本実施例に係るサンプル(1)〜(12)を空気雰囲気および還元雰囲気に暴露してリーク発生を測定するための装置を模式的に示した図である。
符号の説明
1 固体酸化物形燃料電池(SOFC)
10 単セル
12 固体電解質
14 空気極
16 燃料極
20 インターコネクタ
22 空気極側面
23 空気用流路
24 燃料極側面
25 燃料ガス用流路
30 ケーシング
32 空気極側外管
33 空気供給空間
34 空気供給内管
35 ガラスシール
36 燃料極側外管
37 燃料ガス供給空間
38 燃料ガス供給内管
40 サンプル
50 ヒータ
100 測定装置

Claims (5)

  1. 正極である空気極と、負極である燃料極と、両極間に配置された固体酸化物電解質とからなるセルを複数備える固体酸化物形燃料電池において、該複数のセルを電気的に接続するために、該セル間に配置される固体酸化物形燃料電池用インターコネクタであって、
    一般式:
    La 1−x Sr Zr1−yFe3−δ (1)
    (ここで、0≦x≦1であり、0.4≦y<1であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)
    で表わされるペロブスカイト型酸化物から構成されていることを特徴とする、固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
  2. 前記一般式(1)において、0.5≦y≦0.8であることを特徴とする、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
  3. 還元膨張率が0.1%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
  4. 導電率が10S/cm以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用インターコネクタ。
  5. 正極である空気極と負極である燃料極と両極間に配置された固体酸化物電解質とからなるセルを複数備える固体酸化物形燃料電池であって、該複数のセルを電気的に接続するために、該セル間に請求項1〜4のいずれかのインターコネクタが配置されている固体酸化物形燃料電池。
JP2008273474A 2008-10-23 2008-10-23 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池 Expired - Fee Related JP5270296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008273474A JP5270296B2 (ja) 2008-10-23 2008-10-23 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008273474A JP5270296B2 (ja) 2008-10-23 2008-10-23 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010102959A JP2010102959A (ja) 2010-05-06
JP5270296B2 true JP5270296B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=42293440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008273474A Expired - Fee Related JP5270296B2 (ja) 2008-10-23 2008-10-23 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5270296B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6783042B2 (ja) * 2015-08-17 2020-11-11 住友電気工業株式会社 セル構造体の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10059280A1 (de) * 2000-11-29 2002-06-20 Forschungszentrum Juelich Gmbh Keramischer Werkstoff sowie dessen Herstellung
US6811914B2 (en) * 2001-04-27 2004-11-02 Air Products And Chemicals, Inc. Electrochemical solid-state device comprising b-site rich lanthanum calcium manganite
JP4719940B2 (ja) * 2004-12-27 2011-07-06 Toto株式会社 インターコネクタ材料及びこれを備えた固体酸化物形燃料電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010102959A (ja) 2010-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5313726B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池および該電池用インターコネクタ
JP5171159B2 (ja) 燃料電池セルおよび燃料電池セルスタック、ならびに燃料電池
WO2008023805A1 (fr) Cellule de pile à combustible, pile de cellules de pile à combustible et pile à combustible
JP2008226654A (ja) 燃料電池セルおよび燃料電池セルスタック、ならびに燃料電池
JP5364393B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタとその利用
JP2009037872A (ja) セラミックス粉体と該粉体を用いた中温作動固体酸化物型燃料電池の空気極と電解質層との積層部材並びにその製造方法
JP5247051B2 (ja) 燃料電池セルおよび燃料電池セルスタック、ならびに燃料電池
JP2010225363A (ja) 固体酸化物形燃料電池
JP5153954B1 (ja) 燃料電池セル
US20160093897A1 (en) Solid oxide fuel cell stack
WO2007086346A1 (ja) 導電性焼結体、燃料電池用導電部材、燃料電池セル、および燃料電池
JP4719940B2 (ja) インターコネクタ材料及びこれを備えた固体酸化物形燃料電池
JP4828104B2 (ja) 燃料電池セル
JP5935220B2 (ja) 電気化学リアクターセル
JP5270296B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池用インターコネクタおよび固体酸化物形燃料電池
JP6654765B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池セルスタック
JP6301231B2 (ja) 燃料電池セルスタックおよびその製造方法、燃料電池モジュール、ならびに高温水蒸気電解セルスタックおよびその製造方法
JP4480377B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
US20160093910A1 (en) Solid oxide fuel cell stack
JP5711093B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池のガスセパレート材及び固体酸化物形燃料電池
JP4579527B2 (ja) 燃料電池セル、燃料電池及び燃料電池セルの製法
JP6712119B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池セルスタック
JP2007305319A (ja) 固体酸化物形燃料電池
JP2019046708A (ja) 燃料電池セルスタック
JP6861252B2 (ja) セル、セルスタック装置、モジュール、及びモジュール収容装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5270296

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees