JP2013020728A - 固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材 Download PDF

Info

Publication number
JP2013020728A
JP2013020728A JP2011151085A JP2011151085A JP2013020728A JP 2013020728 A JP2013020728 A JP 2013020728A JP 2011151085 A JP2011151085 A JP 2011151085A JP 2011151085 A JP2011151085 A JP 2011151085A JP 2013020728 A JP2013020728 A JP 2013020728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
glass
fuel cell
oxide fuel
solid oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011151085A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5615771B2 (ja
Inventor
Yosuke Takahashi
洋祐 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2011151085A priority Critical patent/JP5615771B2/ja
Publication of JP2013020728A publication Critical patent/JP2013020728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5615771B2 publication Critical patent/JP5615771B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】高い導電性と機械的強度を備える接合部を形成可能な導電性接合材を提供し、該導電性接合材によって形成された接合部を有する固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムを提供する。
【解決手段】本発明によって提供されるSOFCシステム(110)に形成される接合部(120)は、以下の二つの成分:
(a)Ag;および、
(b)クリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちから選択される少なくとも1種の結晶がガラスマトリックス中に析出していることを特徴とするガラス;
が混在して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池(単セルならびに燃料電池システム)に関し、詳しくは、該燃料電池の構築に用いられる導電性接合材に関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下、単に「SOFC」ということもある。)は、第三世代型燃料電池とも呼ばれており、他の燃料電池に比べて以下のような利点がある。例えば、SOFCでは作動温度を高くできるため反応促進剤(触媒)が不要であり、ランニングコストの低減となる。また、高温の排出ガス(排熱)を再利用することで、全体の効率(総合効率)を高めることが可能である。さらに、SOFCは出力密度が高いので小型化が可能である。これらのことから、蒸気タービン、ガスタービン等の内燃機関に代わる分散型発電装置として期待されている。
SOFCは、その基本構造(以下、SOFCを構成する最小単位を「単セル」という。)として、酸化物イオン伝導体(典型的には酸化物イオン伝導性のセラミック体)からなる緻密な固体電解質(例えば緻密膜層)の一方の面に多孔質構造の空気極(カソード)が形成され、他方の面に多孔質構造の燃料極(アノード)が形成(例えば積層)されることにより構成されている。アノードが形成された側の固体電解質の表面には燃料ガス(例えばH(水素)含有ガス)が供給され、カソードが形成された側の固体電解質の表面にはO(酸素)含有ガス(典型的には空気)が供給される。
また、このようなガスをSOFC(単セル)の両電極に供給するために、ガス源とSOFCとを連結して上記各ガスを流通させるガス配管がSOFCに接続されることにより、SOFCからなる発電システムが構築される。
SOFCは、典型的には、高い電圧を得るために複数個の単セルを重ね合わせて複層化したスタックとして運転される。かかるスタック構造のSOFCでは、単セル同士を接続するためにインターコネクタが用いられている。インターコネクタは、単セル間を物理的且つ電気的に接続すると同時に、酸化性のガス(空気等の酸素含有ガス)と還元性のガス(水素等の燃料ガス)とを分離するセパレータとしての役割も担っている。かかるインターコネクタと該インターコネクタに対向する固体電解質表面との間は、高い気密性が確保されるように接合(シール)される必要がある。
SOFC用の固体電解質材料としては、イオン伝導性、化学的安定性及び機械的強度の高さから、ジルコニア系材料(例えばイットリア安定化ジルコニア:YSZ)が広く用いられている。かかる固体電解質(層)は、薄くなるほどイオン透過速度が上昇して充放電特性等の電池性能が向上する。このことにより、近年、SOFC(単セル)の電池性能を向上させるべく固体電解質の薄層化を目的として、アノードとして機能する多孔質基材の表面に固体電解質が薄膜状に形成されてなるアノード支持形SOFCの開発が進められている。このタイプのSOFCでは、アノードとして例えばNiOとYSZとの混合物(サーメット)が用いられる。かかる混合物は使用時に還元処理されてNiとYSZになるため、Niの導電性を活かしながら熱膨張差を固体電解質(YSZ)と近似させることができる。他方、カソードとしては例えばLaCoO、LaMnO等のペロブスカイト構造の酸化物が用いられる。
SOFC(SOFCシステム)の実用化が進むにつれて、耐久性や信頼性の向上のために、単セルと単セルとの間、或いは単セルとインターコネクタとの間の導電性を確保しつつ接合力を高める要求が増してきている。この要求に応え、例えば特許文献1には、ガラスマトリックス中にクリストバライト結晶(SiO)及び/又はリューサイト結晶(KAlSi)が析出しているガラスと、少なくとも一種の導電性物質とを含む導電性接合材が形成されている。また、この種の従来技術として、例えば特許文献2が挙げられる。
特開2010−159175号公報 特開2010−184826号公報
ところで、近年の省エネ志向やSOFCの運転コストを低下させるという観点から、SOFCの作動温度の低温化(典型的には800℃以下、例えば600〜800℃)が図られている。かかる要求を実現するべく、800℃以下のような低温域において、SOFCを構成する単セル間、或いは単セルとインターコネクタ等の他の接続部材とを高い導電性と機械的強度(接合力)を有する接合構造を形成することのできる導電性接合材が求められている。また、そのような接合材を用いて好適な導電性と機械的強度を維持した接合構造が形成されたSOFC(SOFCシステム)が求められている。
そこで本発明は、SOFC(SOFCシステム)の構築に関する上記課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、典型的には800℃以下(例えば600〜800℃)のような従来よりも低温域において、SOFCを構成する単セル間、或いは単セルと他の接続部材(例えばインターコネクタ)とを安定して接合し得る導電性接合材を提供することである。また、他の目的はかかる接合材を用いて形成された好ましい導電性と機械的強度を備えるSOFC(SOFCシステム)を提供することである。
上記目的を実現するべく本発明により、アノード(燃料極)と、カソード(空気極)と、固体電解質とを備える固体酸化物形燃料電池と、上記固体酸化物形燃料電池に接合される少なくとも一つの導電性接続部材と、を備える固体酸化物形燃料電池システムが提供される。具体的には、ここで開示されるSOFCシステムは、上記固体酸化物形燃料電池と上記導電性接続部材との接合部が以下の二つの成分:
(a).Ag;および、
(b).クリストバライト(SiO)結晶、リューサイト(KAlSi)結晶及びフォーステライト(MgSiO)結晶のうちから選択される少なくとも1種の結晶がガラスマトリックス中に析出していることを特徴とするガラス;
が混在して形成されている。
本発明に関して「固体酸化物形燃料電池システム(SOFCシステム)」とは、SOFCを主体として発電を行う構造体(システム)をいい、特別な形態に限定されない。例えば、SOFCを構成する最小単位である単セル(即ち固体電解質とアノードとカソードとを有する燃料電池構成体)を複数備えるスタック(即ちインターコネクタを介在させて単セルを相互に複数連結させた集合体)、当該スタックに燃料ガスや酸素含有ガスを供給するためのガス配管等が連結された構造体(モジュール)、等は、ここでいうSOFCシステムに包含される典型例である。従って、SOFCシステムを構成する導電性接続部材の典型例として、SOFCを構成する単セルに接続され得るインターコネクタが挙げられる。
また、本発明に関してAgは、純銀である場合と銀主体の合金(典型的には銀に対してそれよりも少ない比率で他の貴金属成分を含むAg系合金、例えばAg−Au合金、Ag−Pd合金等)である場合とを包含する。
かかる成分から構成された接合部は、導電性物質としてAg(銀)を含むことにより、良好な導電性を示す。
また、接合部が、上記いずれかの結晶がガラスマトリックス中に析出しているガラス(以下「結晶析出ガラス」という。)、典型的には上記いずれかの微細結晶がガラスマトリックス中に分散状態で析出しているガラスにより形成されていることにより、600〜800℃のような温度域で流動し難い。このため、接合部からガラスが溶出するのを防止し、機械的強度の高い導電性接合部を実現することができる。
特に好適な導電性接続部材として、固体電解質形燃料電池を構成するセルと導電可能に接続されるインターコネクタが挙げられる。本発明によると、固体電解質形燃料電池(例えばカソード若しくはアノード、或いは固体電解質)とインターコネクタとの間に導電性が高く且つ機械的強度に優れる接合部を形成することができる。
ここで開示されるSOFCシステムの好ましい一態様では、上記接合部に混在するガラスは、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 60〜75質量%;
Al 5〜15質量%;
NaO 3〜15質量%;
O 5〜15質量%;
MgO 0〜 3質量%;
CaO 0〜 3質量%;
から実質的に構成されている。
更に好ましくは、上記接合部に混在するガラスは、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 60〜75質量%;
Al 5〜15質量%;
NaO及びKO 10〜25質量%;
MgO及び/又はCaO 1〜 5質量%;
から実質的に構成されている。
このような組成のガラスを含むことにより、接合部の上記温度域における物理的安定性を向上させることができる。
また、ここで開示されるSOFCシステムの好ましい他の一態様では、接合部全体を100質量%として、該接合部におけるAgの含有率は50〜80質量%であることを特徴とする。
このような高い含有率でAg(銀)を含有することにより、接合部において高い導電性を実現することができる。好ましくは、ここで開示されるSOFCシステムにおける上記接合部の700℃の温度条件下での導電率は、少なくとも500S/cm以上(例えば500〜1500S/cm)であり得る。
また、ここで開示されるSOFCシステムの好適な他の一態様では、上記接合部の熱膨張係数が10×10−6/K〜16×10−6/K(特に好ましくは11×10−6/K〜16×10−6/K)の範囲にあることを特徴とする。なお、ここで熱膨張係数とは、一般的な示差膨張方式(TMA)に基づく室温(25℃)〜ガラスの軟化点以下の温度(500℃或いは450℃)の間の平均値をいう。
このような範囲の熱膨張係数であると、被接合部材であるSOFCの単セル、或いはSOFCの単セルと接合されるべき導電性接続部材(例えば金属製のインターコネクタ)の熱膨張係数とも近似し得る。このことにより、かかる熱膨張係数を示す接合部を備えるSOFCでは、使用温度域(例えば600〜800℃)と非使用時の温度(典型的には常温)との間で昇温と降温とを繰り返したり、あるいは上記使用温度域以上の高温下に曝す処理を施した場合であっても、上記接合部の気密性と機械的強度を長期にわたって維持することができる。
また、本発明は、上記の目的を実現するため、SOFCと該SOFCに接続される導電性接続部材を接合するための導電性接合材を提供する。
ここで開示されるSOFC(SOFCシステム)構築用途の導電性接合材は、以下の二つの成分:
(a).Ag;および、
(b).クリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちから選択される少なくとも1種の結晶がガラスマトリックス中に析出していることを特徴とするガラスであって、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 60〜75質量%;
Al 5〜15質量%;
NaO 3〜15質量%;
O 5〜15質量%;
MgO 0〜 3質量%;
CaO 0〜 3質量%;
から実質的に構成されているガラス;
を含む。
好ましくは、上記ガラスは、酸化物換算の質量比で以下の組成:
SiO 60〜75質量%;
Al 5〜15質量%;
NaO及びKO 10〜25質量%;
MgO及び/又はCaO 1〜 5質量%;
から実質的に構成されていることを特徴とする。
かかる構成の導電性接合材を使用することにより、上述したような良好な導電性と機械的強度を有する接合部を形成することができる。
好ましくは、接合対象の部材の表面に供給(塗布)し易いように、さらにバインダーと液状媒体(典型的には高沸点有機溶媒)とを含み、ペースト状(スラリー状若しくはインク状を包含する。以下同じ。)に調製された形態で提供され、使用される。
また、ここで開示される導電性接合材として好ましい一態様では、上記Ag及びガラスの合計量を100質量%として、該Agの含有率が50〜80質量%であることを特徴とする。
かかる構成の接合材の使用により、所望する高い導電性を示す接合部を形成することができる。
また、ここで開示される導電性接合材として好ましい他の一態様では、熱膨張係数が10×10−6/K〜16×10−6/K(特に好ましくは11×10−6/K〜16×10−6/K)の範囲にある接合部を形成するために調製されたことを特徴とする。
かかる構成の接合材を使用して形成された接合部は、使用温度域(例えば600〜800℃)と非使用時の温度(典型的には常温)との間で昇温と降温とを繰り返したり、あるいは上記使用温度域以上の高温下に曝す処理を施した場合であっても、高い気密性と機械的強度を長期にわたって維持することができる。
また、ここで開示される導電性接合材として好ましい他の一態様では、上記ガラスからなる粒子の表面に上記Agからなる微粒子が複数固着していることを特徴とするAg被覆ガラス粒子を主成分とする。
かかる構成の導電性接合材は、上記ガラスからなる粉末と上記Agからなる粉末との単純な混合ではなく、上記ガラスからなる粒子の表面に該ガラス粒子よりも微小なAg微粒子が複数固着したAg被覆ガラス粒子を主体とする。かかる構成によると、接合部を形成する際にAg成分が遍在することが抑制され、形成される接合部において、Ag成分(典型的には上記Ag微粒子)が全体に亘って良好な分散状態を維持することができる。このため、該接合部において、いっそう高い導電性と機械的強度を実現することができる。
一例として平板状SOFC(単セル)と該単セルに接合したインターコネクタ(導電性接続部材)とを模式的に示す断面図である。 一例として平板状のSOFCシステム(スタック)の構成を模式的に示す分解斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、導電性接合材の構成)以外の事項であって本発明の実施に必要な事柄(例えばSOFC自体の構築方法)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここで開示される導電性接合材は、上述のように、SOFCと該SOFCに接続される導電性接続部材(典型的にはインターコネクタ)とを互いに接合するための導電性接合材であり、(a)Agと、(b)上記結晶析出ガラスとを含む。
先ず、上記結晶析出ガラスについて説明する。
SOFC(SOFCシステム)を所定の温度域(典型的には600℃以上、例えば600〜800℃)で使用する場合、かかる構成成分として、当該使用温度域で溶融し難い組成のガラスが好ましい。この場合、ガラスの融点(軟化点)を調節し得る成分の添加または増減により、所望する融点(軟化点)を実現することができる。
ここで開示される導電性接合材は、必須構成成分としてSiO、Al、NaO及びKOを含む酸化物ガラスが好ましい。これら必須成分のほか、目的に応じて種々の成分(典型的には種々の酸化物成分)を付加的に含むことができる。
特に限定されないが、ガラス成分全体(結晶部分を含む)の酸化物換算の質量比で、SiO:60〜75質量%、Al:5〜15質量%、NaO:3〜15質量%、KO:5〜15質量%、MgO:0〜3質量%、およびCaO:0〜3質量%(好ましくは0.1〜3質量%)であるものが好ましい。
また、ガラス成分全体(結晶部分を含む)の酸化物換算の質量比で、SiO:60〜75質量%、Al:5〜15質量%、NaO及びKOの合計:10〜25質量%、MgO及びCaOのうちの少なくともいずれか又は両方:1〜5質量%、であるものが特に好ましい。このような組成のガラスを採用することにより、緩衝作用があり、シール性能に優れる接合部を形成することができる。
また、このような組成のガラスは、例えば600〜800℃の範囲にガラス軟化点を有し、該温度域を使用温度域とするSOFCと導電性接続部材(例えばSUSのような金属製のインターコネクタその他の接続部材)とを接合する(シールする)材料として好適である。SOFCの使用温度域にガラス軟化点を有することにより、接合部においてシール性能(密着性)と緩衝性能(応力緩和によるセル破損防止)とを高い次元で両立させることができる。
ここで開示される導電性接合材のガラスマトリックスを構成する主体は酸化ケイ素(SiO)である。即ち、SiOは接合部のガラス層(ガラスマトリックス)の骨格を構成する主成分である。また、上記3種(クリストバライト、リューサイト、フォーステライト)の結晶を構成する成分でもある。
接合部を形成するガラス全体のうち酸化物換算の質量比で60〜75質量%程度がSiOで構成されるものが適当であり、60〜70質量%程度がSiOで構成されるものが特に好ましい。また、SiO含有率が上記範囲よりも高すぎると融点(軟化点)が高くなりすぎてしまい好ましくない。一方、SiO含有率が上記範囲よりも低すぎると、耐水性や耐化学性が低下する虞があり、結晶析出量も少なくなるため好ましくない。
ガラスマトリックスを構成する酸化アルミニウム(Al)は、ガラスの流動性を制御して付着安定性に関与する成分である。また、Alはリューサイト結晶を構成する成分でもある。
好ましくは、接合部を形成するガラス全体のうち酸化物換算の質量比で5〜15質量%程度が適当であり、10〜15質量%程度が好適である。Al含有率が上記範囲よりも低すぎると付着安定性が低下する虞があるとともにリューサイト結晶析出量が少なくなるため好ましくない。一方、Al含有率が上記範囲よりも高すぎると耐化学性が低下する虞がある。
ここで開示される導電性接合材のガラスマトリックスを構成するアルカリ成分としての酸化ナトリウム(NaO)及び酸化カリウム(KO)は、ガラスマトリックスの熱膨張係数(熱膨張率)を高める成分である。また、KOはリューサイト結晶を構成する成分である。
接合部を形成するガラスマトリックス全体のうち酸化物換算の質量比でNaO及び/又はKOの含有率は10〜25質量%程度(さらには15〜25質量%)が適当である。これらアルカリ成分の含有率が上記範囲よりも低すぎると熱膨張係数が低くなりすぎる虞がある。さらにはKO含有率が低すぎるとリューサイト結晶析出量も少なくなるため好ましくない。一方、これらアルカリ成分の含有率が高すぎると熱膨張係数が過剰に高くなるため好ましくない。ガラスマトリックスの安定性(例えば耐化学性)を向上させる目的にはナトリウム成分とカリウム成分の両方を含むことが好ましく、例えばKO含有率が5〜15質量%であり、NaO含有率が3〜15質量%(但し合計でガラスマトリックス全体の10〜25質量%)であることが好ましい。
ここで開示される導電性接合材においてアルカリ土類金属酸化物であるMgOおよびCaOは熱膨張係数の調整を行うことができる任意添加成分である。CaOはガラスの硬度を上げて耐摩耗性を向上させ得る成分であり、MgOはガラス溶融時の粘度調整を行うことができる成分でもある。また、MgOはフォーステライト結晶を構成する成分である。
接合部を形成するガラスマトリックス全体のうち酸化物換算の質量比で概ね6質量%以下(典型的には1〜5質量%)でアルカリ土類金属酸化物であるMgO及び/又はCaOを含むことが好ましい。これら成分を含有することにより、SOFCの作動温度域(使用温度域)において好適な熱膨張係数を有するガラスマトリックスを形成することができる。また、MgOは、フォーステライト結晶を構成する成分である。
例えば、SOFCを一方の接合対象とし、金属製インターコネクタ等の金属製接続部材をもう一方の接合対象とする場合、CaOを含有率3質量%以下で含有し、且つ、MgOを含有率3質量%以下で含有することが好ましい。
また、ここで開示される導電性接合材のガラス構成成分は、上記のSiO、Al、NaO及びKOのみ、又はこれらに更にCaO及び/又はMgOを加えたものであってもよいが、本発明の目的を実現し得る限りにおいて、これら主酸化物成分以外の副次的成分を種々の目的に応じて添加してもよい。かかる副次的成分の例示として、ZnO、LiO、Bi、SrO、SnO、SnO、CuO、CuO、TiO、ZrO、La、B等が挙げられる。これら成分を含有させるとガラスマトリックス自体がそれだけ多成分系で構成されるため、ガラスの安定性(例えば耐化学性)を向上させることができる。例えばこれら副次的なガラス構成要素をガラスマトリックス全体のうち酸化物換算の質量比で10質量%以下(典型的には5質量%以下、例えば3質量%以下)の含有率で含み得る。即ち、ここで開示されるガラスに関して「実質的に構成される」とは、上記主酸化物成分のみからなるものと、該主酸化物成分以外の副次的成分を酸化物換算の質量比でガラス全体の10質量%以下(好ましくは5質量%以下、特に好ましくは3質量%以下)の含有率で含むものと、を包含する用語である。
また、ここで開示される導電性接合材は、ガラス構成成分としてホウ素(酸化物形態はB)を含まないことが好ましい。ホウ素を含有しないことにより、固体電解質と電極との界面に飛散したホウ素が堆積してSOFCの性能を低下させる要因となる可能性を未然になくすことができる。
なお、接合材のガラス(結晶析出ガラス)中に含まれるクリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちの1種又は2種又は3種の結晶の析出量は、ガラス組成物中の構成成分(構成元素)の含有率(組成)によって適宜調整することができる。
一方、Ag(銀又は銀を主体とする合金)は、典型的には粒状物質として含有される。本発明の目的を実現し得る限りにおいて、種々の形状・サイズのAgを使用することができるが、粒状Agを使用する場合、該Ag粒子の粒径はガラスマトリックス中で良好に分散し得るサイズであり、例えば、光散乱法(典型的にはレーザー回折・散乱法)に基づく平均粒径(或いは電子顕微鏡観察に基づく平均粒径でもよい。以下同じ。)が5μm以下(例えば1μm〜5μm)程度のAg粒子が適当である。
或いは、平均粒径が1μm以下(典型的には1nm〜1000nm、例えば5nm〜200nm)であるナノオーダーの微粒子(即ちナノ粒子)からなるAg微粒子(Agナノ粒子)を好適に使用することができる。
また、かかるAgの含有率は、本発明の目的を実現する限りにおいて特に限定されないが、結晶析出ガラスとAg成分との合計量を100質量%として、Ag含有率が20質量%以上90質量%未満が適当であり、20〜80質量%が好ましく、50〜80質量%が特に好ましい。
例えば、このような含有率でAg成分を含む接合材によると、好適には、導電率が700℃の温度条件下で少なくとも400S/cm以上であり得、好ましくは少なくとも500S/cm以上(例えば500〜1500S/cm、特には700〜1500S/cm)であり得る。
上記のような組成の導電性接合材の製造方法に関して特に制限はなく、従来の結晶析出ガラスを製造するのと同様の方法が用いられる。典型的には、当該ガラス組成物を構成する各種酸化物成分を得るための出発原料たる化合物(例えば各成分を含有する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、複合酸化物等を含む工業製品、試薬、または各種の鉱物原料)および必要に応じてそれ以外の添加物を所定の配合比で乾式または湿式のボールミル等の混合機に投入し、数〜数十時間混合する。得られた混和物(粉末)は、乾燥後、耐火性の坩堝に入れ、適当な高温(典型的には1000℃〜1500℃)条件下で加熱・溶融させる。
次いで得られたガラスを粉砕し、結晶化熱処理を行う。例えば、ガラス粉末を室温から約100℃まで約1〜5℃/分の昇温速度で加熱し、800〜1000℃の温度域で30分〜60分程度保持することにより、ガラスマトリックス中にクリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちの1種又は2種又は3種の結晶を析出させることができる。
こうして得られた結晶析出ガラスは、種々の方法で所望する形態に成形することができる。例えば、ボールミルで粉砕したり、適宜篩いがけを行うことによって分級したりすることによって、例えばレーザー回折・散乱法に基づく平均粒径が0.1μm〜10μm程度のガラス粉末を得ることができる。
このようにして得られたガラス粉末に対して、Ag成分を添加する。かかるAg成分の添加は、例えば、上述したような粒径のAg粒子(即ちAg粉末)を所望する導電率が実現できるように決められた配合比でガラス粉末に加え、次いで水等の適当な媒体を適量加えて上記と同様のボールミルを用いて混合する。その後、所定時間の乾燥処理を実施することにより、粒状ガラスと粒状Agとを含む本発明に係る粉末状の導電性接合材を得ることができる。
或いは、予め製造されているAg粉末の混合に代えてAgを構成金属元素とする各種の有機金属溶液をガラス粉末に添加し、次いで、Agの微粒子をガラス粒子の表面に析出(被覆)させてもよい。例えば、Agの前駆体としてAgの有機金属化合物(レジネート)、例えばAgのアルコキシドやアセチルアセトン錯塩、脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルホスホン酸塩等を還元性有機溶媒(例えばプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールなどの一価アルコール類)に溶解又は分散させて調製されたAgの有機金属溶液を使用することができる。
具体的には、かかるAg有機金属溶液の適当量とガラス粉末とを混合し、その後、加熱処理(典型的には200℃以上、例えば500℃以上、例えば500〜800℃)を行うことによって、Ag前駆体を還元し、典型的には平均粒径が100nm以下のAg微粒子を、混在するガラス粒子の表面に析出させることができる。このようなAg有機金属溶液を使用することにより、ガラス粒子の表面に粒径がナノオーダーのAg微粒子が複数固着した状態の導電性接合材を得ることができる。このような構成の導電性接合材は、析出したAg微粒子が接合部において遍在することが抑制され、Ag成分が全体に亘ってほぼ均等に分散した状態を維持することができる。このため、該接合部において高い導電性と機械的強度を実現することができる。
上記のようにして調製された粉末状態の導電性接合材は、従来の接合材と同様に、典型的にはペースト状に調製されて、SOFCを構成する部材と接続部材との接続部分に塗布することができる。例えば、得られた上記導電性接合材に適当なバインダーや溶媒を混合してペーストを調製することができる。なお、ペーストに用いられるバインダー、溶媒および任意で付加し得る他の成分(例えば分散剤)は、特に限定されるものではなく、ペースト製造において従来公知のものから適宜選択して用いることができる。
例えば、バインダーの好適例としてセルロースまたはその誘導体が挙げられる。具体的には、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、およびこれらの塩が挙げられる。バインダーは、ペースト全体の2〜20質量%の範囲で含まれることが好ましい。
また、ペースト中に含まれ得る溶媒としては、例えば、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、または他の有機溶剤が挙げられる。好適例としてエチレングリコールおよびジエチレングリコール誘導体、トルエン、キシレン、ターピネオール等の高沸点有機溶媒またはこれらの2種以上の組み合わせが挙げられる。ペーストにおける溶媒の含有率は、特に限定されないが、ペースト全体の5〜35質量%程度が好ましい。
ここで開示される導電性接合材は、従来のこの種の接合材と同様に用いることができる。具体的には、接合対象であるSOFCと少なくとも一つの導電性接続部材(例えば金属製のインターコネクタ)とを接合する場合において、それら部材の少なくとも一方の被接合部分に接合材を付与(塗布)する。そして両部材が相互に直接的に接触しないようにして両部材を該導電材の付与(塗布)物を介して接続する。そして、かかる塗布物を適当な温度(典型的には60〜100℃、例えば80℃±10℃)で乾燥させる。次いで、好ましくは電気化学セルの使用温度域と同等又はそれよりも高い温度域であってガラスが流出しない温度域(典型的には600〜1000℃、好ましくは600〜900℃、例えば600〜800℃程度)で焼成する。このことにより、導電材が付与された電気化学セルと導電性接続部材とをこれらが相互に直接的に接触することなく該導電性接合材を介して接合することができる。また、該接合(連結)部分においてガス流通を遮断する(すなわちガスリークが無い)接合部(シール部)を形成することができる。また、かかる導電性接合材からなる接合部が上記SOFCと導電性接続部材との間に介在することによって、SOFCと導電性接続部材との間の熱膨張差を緩衝し、該熱膨張差によって生じる応力によりSOFC及び/又は導電性接続部材が破損したり、或いは該SOFC(単セル)が該接続部材から剥離することを防止することができる。
例えば、SOFC(単セル)と金属製のインターコネクタとの間に生じ得る隙間が塞がれるように上記接合材を付与してSOFC(単セル)とインターコネクタとを接合することができ、形成された接合部においてリークすることなく所定のガス(例えば燃料ガス)をSOFC(単セル)に供給することができる。また、かかる導電性接合材からなる接合部がSOFC(単セル)の使用温度域において柔軟性を示すことにより、SOFC(単セル)とインターコネクタとの間の熱膨張差を緩衝し、単セルの破損や剥離を防止しつつ接合部における気密性を維持することができる。
ここで開示される導電性接合材は、種々の構造のSOFC、例えば、従来公知の平板状(Planar)、チューブ状(Tubular)、あるいは円筒の周側面を垂直に押し潰したフラットチューブ状(Flat tubular)等のSOFCに対して好ましく適用することができ、形状又はサイズに特に限定されない。
例えば、基本構成として図1に模式的に示されるように、板状の固体電解質(典型的にはイットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のジルコニア系セラミック材からなる酸化物イオン伝導体)112の一方の面にカソード(空気極)114、他方の面にアノード(燃料極)116が形成され、該固体電解質112、カソード114及びアノード116とそれぞれ接合部(接合材)120を介して接合されたインターコネクタ(導電性接続部材)118A,118Bを備えたSOFC(SOFCシステム)110を提供することができる。なお、カソード114とカソード側インターコネクタ118Aとの間には酸素供給ガス流路(典型的には空気流路)102が形成され、アノード116とアノード側インターコネクタ118Bとの間には燃料ガス(水素供給ガス)流路104が形成される。
本発明を好適に適用し得るSOFCシステムの一具体例として、図2に示すSOFCスタック100を図面を参照しつつ説明する。
図2に示されるように、この平板状SOFCスタック100は、層状の固体電解質22とカソード(空気極)24とアノード(燃料極)26とを備えた単セル20A,20Bが金属製のインターコネクタ10を介して複数層積み重なったスタックとして構成されている。単セル20A,20Bは、固体電解質22の両面がそれぞれ層状のカソード24とアノード26とで挟まれたサンドイッチ構造を備えている。
SOFCスタック100に具備されるインターコネクタ10は、典型的には金属製であり、その構造を図面中央に配されるインターコネクタ10Aを例として以下に説明する。
インターコネクタ10Aは、その両面を二つの単セル20A,20Bで挟まれており、一方のセル対向面12がセル20Aのアノード26と対向(隣接)し、他方のセル対向面14がセル20Bのカソード24と対向(隣接)している。かかるインターコネクタ10Aのセル対向面12,14と、それぞれ対応する単セル20A,20B側のアノード26或いはカソード24の対向面とが、ここで開示される導電性接合材によって接合される(上述の図1の接合部120参照)。
セル対向面12には複数の溝が形成されており、供給された燃料ガス(例えばHガス)が流れるための燃料ガス流路13を構成している。同様に、反対側のセル対向面14にも複数の溝が形成されており、供給された空気(Air)が流れる空気流路15を構成している。かかる形態のインターコネクタ10,10Aでは、図2に示されるように、典型的には燃料ガス流路13と空気流路15は、その流路の方向が互いに直交するように形成されている。
次に、上述したようなSOFC(単セル)及びインターコネクタを構成するのに好ましい材料について説明する。
アノードを形成するための材料としては、従来からこの種のSOFCのアノードを構成するのに適する材料であれば特に限定されるものではないが、好ましい材料として、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)その他の白金族元素、コバルト(Co)、La(ランタン)、Sr(ストロンチウム)、Ti(チタン)等からなる金属及び/又はこれら金属元素のうちの1種類以上から構成される金属酸化物であって触媒として機能し得るものが挙げられる。具体例として、Ni、Co若しくはRuその他の白金族元素からなる金属若しくは金属酸化物が挙げられる。これらのうち、Niは他の金属に比べて安価であり且つ水素等の燃料ガスとの反応性が十分に大きいことから特に好適な金属種である。
或いは、これら金属若しくは金属酸化物の元素や酸化物を混合した複合物を用いることもできる。例えば、上記のようなアノード形成材料となる金属若しくは金属酸化物と後述する固体電解質形成材料との複合材料を用いてアノードを形成することができる。例えば、Ni或いはRuと後述する安定化ジルコニアとのサーメットが好適例として挙げられる。特に限定するものではないが、例えば上記アノード形成材料と後述する固体電解質形成材料との混合比(アノード形成材料:固体電解質形成材料)が、質量比で90:10〜40:60程度が適当である。このような混合比範囲とすることにより、十分な電極(アノード)活性とアノードと固定電解質層との熱膨張係数の整合とを高いレベルで両立させることができる。かかる混合比(質量比)の範囲が80:20〜45:55程度であることがより好ましい。
固体電解質を形成するための材料としては、高い酸化物イオン伝導性を有する化合物を使用することが好ましく、例えば、ジルコニウム(Zr)、セリウム(Ce)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y)、カルシウム(Ca)、ガドリニウム(Gd)、サマリウム(Sm)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ストロンチウム(Sr)、ガリウム(Ga)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)のうちから選択される2種類以上の元素を含む酸化物であることが好ましい。例えば、イットリア(Y)、カルシア(CaO)、スカンジア(Sc)、マグネシア(MgO)、イッテルビア(Yb)、エルビア(Er)等の物質(安定化剤)で安定化されたジルコニア(ZrO)、或いはイットリア(Y)、ガドリニア(Gd)、サマリア(Sm)等をドープしたセリア(CeO)が、好適例として挙げられる。なお、安定化ジルコニアは、1種又は2種以上の安定化剤により安定化されていることが好ましい。
例えば、全体を100mol%として5〜10mol%の割合でイットリアを添加したイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、或いは5〜10mol%の割合でガドリニアを添加したガドリニアドープセリア(GDC)等が好適例として挙げられる。かかる安定化剤やドープ剤の含有割合が5mol%よりも低すぎると、アノードの酸化物イオン導電率が低下するので好ましくない。逆にこれらの含有割合が10mol%よりも高すぎると、隣接するアノードの酸化物イオン伝導性(イオン伝導率)が低下するため好ましくない。
カソードを形成するための材料としては、酸素のイオン化に活性の高い材料が好ましく、特に、銀(Ag)、ランタン(La)、サマリウム(Sm)若しくは他のランタノイド元素、ストロンチウム(Sr)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)の元素及びこれらの酸化物の1種類以上から構成される材料が好適である。例えば、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、遷移金属ペロブスカイト型酸化物と固体電解質形成材料との複合物を好適に用いることができる。例えば、ランタンストロンチウムマンガナイト(LSM)系やランタンストロンチウムコバルタイト(LSC)系のペロブスカイト型酸化物が挙げられる。より具体的には、遷移金属ペロブスカイト型酸化物として、LaSrMnO3−δ、LaCaMnO3−δ、LaMgMnO3−δ、LaSrCoO3−δ、LaCaCoO3−δ、LaSrFeO3−δ、LaSrCoFeO3−δ、LaSrNiO3−δ、SmSrCoO3−δ等が挙げられる。なお、上記化学式中におけるδは電荷中性条件を満たすように定まる値である。即ち上記列挙した各化学式中における酸素原子数は、ペロブスカイト型構造の一部を置換する原子の種類および置換割合その他の条件により変動するため正確に表示することは困難である。このため、電荷中性条件を満たすように定まる値として、1を超えない正の数δ(0<δ<1)を採用して酸素原子の数を3−δと表示するのが妥当であるが以下では便宜的に3と表示することもある。但し、この種の化合物を示す化学式において該酸素原子の数を便宜的に3として表示しても、異なる化合物を表しているわけではない。
また、これら遷移金属ペロブスカイト型酸化物と上記ジルコニア等の固体電解質形成材料とのコンポジット(複合材料)が好適例として挙げられる。該コンポジットを採用する場合は、カソードに必要な特性である電子伝導性及び酸化物イオン伝導性のうち、酸化物イオン伝導性の向上が図られるため、カソードで生じた酸化物イオンが固体電解質へ移行し易くなり、カソードの電極活性が向上するため好ましい。特に限定するものではないが、例えば上記遷移金属ペロブスカイト型酸化物と固体電解質形成材料との混合比(ペロブスカイト型酸化物:固体電解質形成材料)が、質量比で90:10〜60:40程度が適当である。このような混合比範囲とすることにより、十分な電極(カソード)活性ならびにカソードと固定電解質層との熱膨張係数の整合とを高いレベルで両立させることができる。かかる混合比(質量比)の範囲が90:10〜70:30程度であることがより好ましい。
インターコネクタは、SOFCを作動させる温度条件下において十分な導電性を有するものであればよく、種々の金属材料又はセラミック材料であり得る。ここで開示される導電性接合材を使用して接合部を形成する場合の効果を考慮すると、種々の金属材料からなるインターコネクタを好適に使用することができる。例えば、銀、ニッケル、鉄、ステンレス(各種のSUS)等の鋼材、或いはこれら金属を含む合金等からなるインターコネクタを好適に用いることができる。
なお、上述した種々の材料を使用してSOFC(単セル)ならびにSOFCシステム(スタック等)を製造する方法については、従来よく知られた製造方法を採用すればよく、本発明を特徴付けるものではない。例えば図2に示すような平板状SOFCスタック100を製造する場合、適当な固体電解質材料を用いて所定の成形方法(あるいは成膜方法)により固体電解質22を用意する。次に、上述したような適当なカソード形成用材料を固体電解質22の一方の側面に付与し、上述したような適当なアノード形成用材料を固体電解質22の他方の側面に付与する。そして、両側面にカソード形成用材料とアノード形成用材料とが付与された固体電解質22を適当な温度で焼成することにより、該固体電解質22の両側面にカソード24とアノード26とがそれぞれ形成されたSOFC(単セル)20A,20Bを得ることができる。
そして、所定のインターコネクタ10,10Aを用意し、そのセル対向面12,14とそれぞれ対応する単セル20A,20B側のアノード26或いはカソード24の対向面とを、ここで開示される導電性接合材を用いて好ましくは上述した温度域で焼成することにより接合することによって、複数の単セル20A,20Bがインターコネクタ10,10Aを介して積層されたSOFCシステム(ここではスタック)が構築される。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<アノード支持形SOFC(単セル)の作製>
8mol%イットリア安定化ジルコニア(YSZ)粉末(平均粒径:約1μm)及びNiO粉末(平均粒径:約3μm)に一般的なバインダー(ここではポリビニルアルコール(PVA)を使用した。)、分散剤(ここではポリアクリル酸アンモニウムを使用した。)及び溶媒(ここでは水)を添加して混練した。次いで、この混練物(スラリー又はペースト状のアノード形成用材料)を用いてシート成形を行い、直径20mm×厚み1mm程度の円板形状のアノード成形体を得た。
次いで、8mol%YSZ粉末(平均粒径:約1μm)に上記と同様のバインダー、分散剤、及び溶媒を添加して混練した。次いで、この混練物(ペースト状の固体電解質膜用形成材料)を上記アノード成形体上に、直径16mm×厚み10μm〜30μmの円板状に印刷成形した。このアノード成形体と該成形体上に支持された固体電解質膜とからなる未焼成の積層体を乾燥後、1200℃〜1400℃の焼成温度で大気中で焼成した。
次いで、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8粉末(平均粒径:約1μm)に一般的なバインダー(ここでは、エチルセルロースを用いた。)、及び溶媒(ここではターピネオールを用いた。)を添加して混練した。次いで、この混練物(ペースト状のカソード形成材料)を上記固体電解質膜上に、直径13mm×厚み10μm〜30μmの円板状に印刷成形した。次いで、1000℃〜1200℃の焼成温度で大気中で焼成した。このようにして、アノードと固体電解質膜とカソードとからなるアノード支持形SOFC(単セル)を作製した。
<ペースト状導電性接合材の作製>
平均粒径が約1〜10μmであるSiO粉末、Al粉末、NaCO粉末、KCO粉末、MgCO粉末、CaCO粉末を、酸化物換算で以下に示す比率(質量%)となるように混合し、ガラス原料粉末を調製した。
SiO 62質量%;
Al 13質量%;
NaO 11質量%;
O 12質量%;
MgO 1質量%;
CaO 1質量%;
次いで、上記調製したガラス原料粉末を1000〜1500℃の温度域(例えば1400℃)で溶融し、急冷してガラスを形成した。その後、ガラスを粉砕し、800〜1000℃で30〜60分間熱処理した。かかる熱処理により、クリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちの少なくとも1種の結晶をガラスマトリックス中に析出させた。その後、得られた結晶析出ガラスを粉砕し、さらに分級を行うことによって、光散乱法に基づく平均粒径が約2μmの結晶析出ガラス粉末を得た。
次に、導電性成分として、
(1)光散乱法に基づく平均粒径が約2μmのAg粉末、および
(2)Agを構成金属元素とする有機金属溶液(具体的には、銀レジネート溶液)を用意した。
そして、上記調製した結晶析出ガラス粉末と、上記(1)Ag粉末、若しくは(2)Ag有機金属溶液とを混合した。具体的には、以下の表1に示すように、計7種類のサンプルを調製した。即ち、所定量の結晶析出ガラスに対して、Agの質量比(ガラスとAgの合計が100質量%である。)が表1に示す値となる量の、(1)Ag粉末、若しくは(2)Ag有機金属溶液を添加し、混合した。さらに上記バインダーと溶媒とを混合し、ペースト状の導電性接合材を作製した。具体的には、ペースト全体の3質量%となる量の上記バインダーと、ペースト全体の30質量%となる量のターピネオールとを添加し、混合することにより、表1に示すサンプル1〜7に対応する計7種類のペースト状導電性接合材を作製した。また、サンプル8として、所定量の市販のパイレックス(登録商標)ガラス粉末(平均粒径:約2μm)に対して、Agの質量比50質量%となるように上記(1)のAg粉末を添加し、他のサンプルと同様の処理を行ってペースト状導電性接合材を作製した。
Figure 2013020728
<接合処理>
表1に示すサンプル1〜8に対応する計8種類の導電性接合材をそれぞれ用いて上記作製したアノード支持形SOFC単セルとインターコネクタとの接合処理を行った。
具体的には、SUS430製の薄板状インターコネクタ(厚さ約1mm)を使用し、該インターコネクタの表面及び/又は上記アノード支持形SOFC単セルの表面に上記サンプル1〜8のうちのいずれかのペースト状導電性接合材を塗布した。そして、600〜800℃で1時間、大気中で焼成することにより、上記接合材からなる接合部を介在させてインターコネクタと単セルのカソードを接合した。
ここで、サンプル1〜8のペースト状接合材を使用して得られる接合部の熱膨張係数(但し示差膨張方式の熱機械分析(TMA)に基づく25℃〜500℃の間の平均値)を測定した。結果を表1の該当欄に示す。表1に示されるように、サンプル1〜5については、いずれも10×10−6/K〜16×10−6/Kの範囲内であった。なお、ここで使用した単セルの熱膨張係数は概ね10〜11×10−6/Kであった。また、ここで使用したSUS製インターコネクタの同条件での熱膨張係数は約12×10−6/Kであった。
また、上記TMAに基づいて測定された各接合材から得られる導電性接合部の軟化点(℃)を表1中の該当欄に示す。表1に示されるように、サンプル1〜5については、軟化点はいずれも600〜800℃(特に650〜750℃)の範囲内であった。
<導電率の測定>
次に、ペースト状にする前の粉末状の上記サンプル1〜8をそれぞれ直径3mm×高さ20mmの円柱状にプレス成形し、これらを700℃で上記SUS430製インターコネクタ上で焼成して各サンプル1〜8に対応する焼成体を作製した。
そして、各焼成体の表面に電極となる白金ペーストを塗布した後、該電極部分に電流端子および電圧端子を接続するための白金線を取り付けて850〜1100℃で10〜60分間焼き付け、任意の温度に調整可能な装置内で、直流四端子法で導電率[S/cm]を求めた。一定の温度条件(ここでは700℃)下における導電率の測定結果を表1の該当欄に示す。
表1に示されるように、サンプル6の焼成体を除いて良好な導電率を示した。特にサンプル2〜5については400S/cm以上の導電率であった。そのうちでもサンプル3〜5については500S/cm以上(具体的には700〜1500S/cm)の導電率であった。特に、サンプル2とサンプル4の比較、ならびにサンプル3とサンプル5の比較から明らかなように、Ag含有量が同じである場合、Ag供給源として上記(2)のAg有機金属溶液を採用したサンプルの方が、導電率の向上に寄与することが認められた。
なお、サンプル7及び8についても高い導電率を示したが、700℃における導電率測定中に接合部にクラックの発生が認められ、接合材として不適であることが確認された。また、市販のパイレックス(登録商標)ガラス粉末を含むサンプル8の焼成体ではホウ素の飛散が認められた。
<機械的強度(剥離強度)の測定>
以下のようにして各サンプルから得られた接合部の機械的強度(剥離強度)を測定した。即ち、万能試験機で、供試体として上記インターコネクタ(即ちセル)を固定し、そして引張り応力をかけていき、供試体が破断したときの応力を測定した。
測定結果を表1の該当欄に示す。サンプル1〜5の接合材を用いて得られた接合部では、いずれも100MPa(具体的には100〜200MPa程度)の充分な強度を有することが確認できた。特に、サンプル2とサンプル4の比較、ならびにサンプル3とサンプル5の比較から明らかなように、Ag含有量が同じである場合、Ag供給源として上記(2)のAg有機金属溶液を採用したサンプルの方が、機械的強度の向上に寄与することが認められた。
以上の試験からも明らかなように、本発明によると、ここで開示される導電性接合材を用いてSOFCと導電性接続部材(例えば金属製のインターコネクタ)との間を良好に接合し、電気的に良好な導電性接合部を形成することができる。
10,10A,118A,118B インターコネクタ
12 ,14 セル対向面
13 ,104 燃料ガス流路
15 ,102 空気流路
20A,20B 単セル
22,112 固体電解質
24 ,114 カソード(空気極)
26 ,116 アノード(燃料極)
100,110 SOFCシステム
120 接合部

Claims (13)

  1. アノードと、カソードと、固体電解質とを備える固体酸化物形燃料電池と、
    上記固体酸化物形燃料電池に接合される少なくとも一つの導電性接続部材と、
    を備える固体酸化物形燃料電池システムであって、
    上記固体酸化物形燃料電池と上記導電性接続部材との接合部は、以下の二つの成分:
    (a)Ag;および、
    (b)クリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちから選択される少なくとも1種の結晶がガラスマトリックス中に析出していることを特徴とするガラス;
    が混在して形成されている、固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 上記接合部に混在するガラスは、
    酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 60〜75質量%;
    Al 5〜15質量%;
    NaO 3〜15質量%;
    O 5〜15質量%;
    MgO 0〜 3質量%;
    CaO 0〜 3質量%;
    から実質的に構成されている、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 上記接合部に混在するガラスは、
    酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 60〜75質量%;
    Al 5〜15質量%;
    NaO及びKO 10〜25質量%;
    MgO及び/又はCaO 1〜 5質量%;
    から実質的に構成されている、請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 上記接合部全体を100質量%として、該接合部におけるAgの含有率は50〜80質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 上記接合部の700℃の温度条件下での導電率が少なくとも500S/cm以上である、請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  6. 上記接合部の熱膨張係数が10×10−6/K〜16×10−6/Kの範囲にある、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 上記導電性接続部材は上記固体電解質形燃料電池を構成するセルと導電可能に接続されるインターコネクタである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  8. 固体酸化物形燃料電池と該固体酸化物形燃料電池に接続される導電性接続部材を接合するための導電性接合材であって、以下の二つの成分:
    (a)Ag;および、
    (b)クリストバライト結晶、リューサイト結晶及びフォーステライト結晶のうちから選択される少なくとも1種の結晶がガラスマトリックス中に析出していることを特徴とするガラスであって、酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 60〜75質量%;
    Al 5〜15質量%;
    NaO 3〜15質量%;
    O 5〜15質量%;
    MgO 0〜 3質量%;
    CaO 0〜 3質量%;
    から実質的に構成されているガラス;
    を含む、導電性接合材。
  9. 上記ガラスは、
    酸化物換算の質量比で以下の組成:
    SiO 60〜75質量%;
    Al 5〜15質量%;
    NaO及びKO 10〜25質量%;
    MgO及び/又はCaO 1〜 5質量%;
    から実質的に構成されている、請求項8に記載の導電性接合材。
  10. 上記Ag及びガラスの合計量を100質量%として、該Agの含有率は50〜80質量%である、請求項8又は9に記載の導電性接合材。
  11. 熱膨張係数が10×10−6/K〜16×10−6/Kの範囲にある接合部を形成するために調製された、請求項8〜10のいずれか一項に記載の導電性接合材。
  12. 上記ガラスからなる粒子の表面に上記Agからなる微粒子が複数固着していることを特徴とするAg被覆ガラス粒子を主成分とする、請求項8〜11のいずれか一項に記載の導電性接合材。
  13. さらにバインダーと液状媒体とを含み、ペースト状に調製された、請求項8〜12のいずれか一項に記載の導電性接合材。
JP2011151085A 2011-07-07 2011-07-07 固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材 Active JP5615771B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011151085A JP5615771B2 (ja) 2011-07-07 2011-07-07 固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011151085A JP5615771B2 (ja) 2011-07-07 2011-07-07 固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013020728A true JP2013020728A (ja) 2013-01-31
JP5615771B2 JP5615771B2 (ja) 2014-10-29

Family

ID=47692006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011151085A Active JP5615771B2 (ja) 2011-07-07 2011-07-07 固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5615771B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014240339A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 耐熱性ガラス接合材およびその利用
JP2015105209A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 接合材
JP2016157637A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 三菱日立パワーシステムズ株式会社 燃料電池及び燃料電池の製造方法、並びに、燃料電池の修復方法
KR101799191B1 (ko) * 2016-03-23 2017-11-21 한양대학교 산학협력단 연료전지용 가스 분리판 및 이를 포함하는 연료전지 스택유닛
EP3242861A4 (en) * 2015-01-07 2018-08-22 Director General, Centre For Materials For Electronics Technology Glass ceramic composite electrolyte for low temperature solid oxide fuel cell
WO2020182910A1 (en) * 2019-03-11 2020-09-17 Coorstek Membrane Sciences As Ceramic materials
CN116826077A (zh) * 2023-08-30 2023-09-29 中石油深圳新能源研究院有限公司 电池连接器的制备方法、电池连接器和电池
CN116969681A (zh) * 2023-06-16 2023-10-31 潮州三环(集团)股份有限公司 一种用于燃料电池连接部件的微晶玻璃材料

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238201A (ja) * 2001-12-05 2003-08-27 Ngk Insulators Ltd 封止材、接合体、電気化学装置および結晶化ガラス
JP2004207171A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Ngk Spark Plug Co Ltd 金属接合構造体及び固体電解質型燃料電池
WO2004088783A1 (ja) * 2003-03-31 2004-10-14 Tokyo Gas Company Limited 固体酸化物形燃料電池モジュールの作製方法
JP2005050636A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Toho Gas Co Ltd 空気極用コンタクト材料およびこれを用いた固体酸化物形燃料電池
JP2005158534A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Ngk Spark Plug Co Ltd 酸素イオン伝導性固体電解質及びその製造方法、並びにこれを用いた電気化学デバイス及び固体電解質型燃料電池
JP2008293741A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Ngk Spark Plug Co Ltd 固体電解質形燃料電池
JP2008305723A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Univ Of Tokyo 接着材組成物、その接着材組成物を用いた接着方法、固体酸化物形燃料電池及び固体酸化物形水蒸気電解装置
JP2009533310A (ja) * 2006-04-11 2009-09-17 コーニング インコーポレイテッド 固体酸化物燃料電池に使用するためのガラスセラミックシール
JP2010159175A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Noritake Co Ltd 酸素イオン伝導モジュールおよび導電性接合材
JP2010184826A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Noritake Co Ltd 酸素イオン伝導モジュールおよび接合材

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238201A (ja) * 2001-12-05 2003-08-27 Ngk Insulators Ltd 封止材、接合体、電気化学装置および結晶化ガラス
JP2004207171A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Ngk Spark Plug Co Ltd 金属接合構造体及び固体電解質型燃料電池
WO2004088783A1 (ja) * 2003-03-31 2004-10-14 Tokyo Gas Company Limited 固体酸化物形燃料電池モジュールの作製方法
JP2005050636A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Toho Gas Co Ltd 空気極用コンタクト材料およびこれを用いた固体酸化物形燃料電池
JP2005158534A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Ngk Spark Plug Co Ltd 酸素イオン伝導性固体電解質及びその製造方法、並びにこれを用いた電気化学デバイス及び固体電解質型燃料電池
JP2009533310A (ja) * 2006-04-11 2009-09-17 コーニング インコーポレイテッド 固体酸化物燃料電池に使用するためのガラスセラミックシール
JP2008293741A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Ngk Spark Plug Co Ltd 固体電解質形燃料電池
JP2008305723A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Univ Of Tokyo 接着材組成物、その接着材組成物を用いた接着方法、固体酸化物形燃料電池及び固体酸化物形水蒸気電解装置
JP2010159175A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Noritake Co Ltd 酸素イオン伝導モジュールおよび導電性接合材
JP2010184826A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Noritake Co Ltd 酸素イオン伝導モジュールおよび接合材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014240339A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 耐熱性ガラス接合材およびその利用
JP2015105209A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 接合材
EP3242861A4 (en) * 2015-01-07 2018-08-22 Director General, Centre For Materials For Electronics Technology Glass ceramic composite electrolyte for low temperature solid oxide fuel cell
JP2016157637A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 三菱日立パワーシステムズ株式会社 燃料電池及び燃料電池の製造方法、並びに、燃料電池の修復方法
KR101799191B1 (ko) * 2016-03-23 2017-11-21 한양대학교 산학협력단 연료전지용 가스 분리판 및 이를 포함하는 연료전지 스택유닛
WO2020182910A1 (en) * 2019-03-11 2020-09-17 Coorstek Membrane Sciences As Ceramic materials
CN116969681A (zh) * 2023-06-16 2023-10-31 潮州三环(集团)股份有限公司 一种用于燃料电池连接部件的微晶玻璃材料
CN116826077A (zh) * 2023-08-30 2023-09-29 中石油深圳新能源研究院有限公司 电池连接器的制备方法、电池连接器和电池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5615771B2 (ja) 2014-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5615771B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム及び導電性接合材
TWI450873B (zh) 陶瓷製品及陶瓷構件之接合方法
JP6018639B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池ハーフセル及び固体酸化物形燃料電池
JP6240761B2 (ja) 固体酸化物燃料電池およびその製造方法
JP5481340B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム用接合材およびその利用
JP5238610B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システムおよび接合材
JP6338342B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池ハーフセル、及び固体酸化物形燃料電池
JP2017076520A (ja) 固体酸化物形燃料電池用の電極材料とこれを用いた固体酸化物形燃料電池
JP5546559B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池および該燃料電池のカソード形成用材料
JP4619417B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池および接合材
JP6042320B2 (ja) 電極材料とその利用
JP5560511B2 (ja) 電気化学リアクター
JP5509142B2 (ja) 複合材料およびその利用
JP2014216119A (ja) 固体酸化物形燃料電池用グリーンシートおよびその製造方法
JP5269621B2 (ja) 酸素イオン伝導モジュールおよび導電性接合材
JP5180904B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池および接合材
JP5425740B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム及び接合材
JP5280963B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池用接合材およびその製造方法
JP5425693B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池ならびに該燃料電池に用いられる接合材
JP5285115B2 (ja) 複合材料およびその利用
JP5290088B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池用接合材およびその製造方法
JP6000927B2 (ja) 導電性接合材
JP2016072047A (ja) 固体酸化物形燃料電池用ハーフセル及び固体酸化物形燃料電池用単セル
JP2018073487A (ja) 固体酸化物形燃料電池および該燃料電池のカソード形成用材料
JP2017126452A (ja) 固体酸化物形燃料電池用の電極材料とその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140507

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5615771

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250