JP2015007308A - 弾性経編地 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、伸長性と伸長回復性とを、経緯両方向で適切なバランスで発揮させることを目的にして、弾性糸を二目編で編成し、コース方向の密度を所定のものとすることで、経と緯の伸長応力を比較的同じレベルにする方法が提案されているが、弾性繊維の伸長回復性を左右する非弾性繊維の編成方法については全く触れられておらず、衣服としたときの回復性からくる運動追随性において、不十分となる問題がある。(以下の特許文献1を参照のこと)。また、弾性糸がループを形成してなる緯編組織で編成したり、弾性糸を地組織に挿入して編成することにより、経と緯の伸長性を比較的同じレベルにまで合わせる方法が提案されているが、この方法では伸長させる為に大きな力が必要なものしか得られず、用途が限定され、ショーツやインナーシャツ、スポーツアンダーシャツ等の比較的小さい力で伸張することが要求される用途には適さないという問題がある(以下の特許文献2を参照のこと)。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
本発明の弾性経編地は、弾性繊維と非弾性繊維が用いられてなることを特徴とする。
本発明で使用される非弾性繊維は、フィラメント糸又は紡績糸のいずれであってもよい。具体的には、フィラメント糸としては、レーヨン、アセテート繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維、塩化ビニル系繊維等の化合繊からなるものが好ましい。フィラメント糸の形態は、原糸(未加工糸)、仮撚加工糸、先染糸などのいずれであってもよく、また、これらの複合糸であってもよい。
紡績糸としては、木綿、羊毛、麻などの天然繊維、レーヨン、アセテート、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維、塩化ビニル系繊維等の化合繊からなるものが好ましく、これらは単独又は混紡されたもの等、いずれであってもよい。
すなわち用途によって、適宜好適な素材を選定すればよい。また、繊度や単糸数についても特に限定されるものではなく、用途や、使用する編機のゲージに好適な繊度や単糸数のものを選定すればよい。
本発明の弾性経編地は、弾性繊維がフルセットで通糸され、弾性繊維がループを形成していることが好ましい。弾性繊維をフルセットで通糸しない場合、弾性繊維が入っていない部分の伸張特性が低下することがあり、弾性繊維がループを構成しない場合は、伸長時の応力が高いものしかできないことや、編地内の弾性繊維の位置が安定せず、衣服として着用したときの型崩れや表面品位が悪化することがある。
経方向及び緯方向の伸長力は、好ましくは100cN〜500cN、より好ましくは100cN〜300cN、更に好ましくは100cN〜200cNである。伸長力が100cN未満であると、伸長回復性が悪くなることがあり、一方、伸長力が600cNを超えると、伸長力が大き過ぎることにより、運動時に突っ張り感を感じることがある。また、伸長力比は、好ましくは0.9〜1.7、より好ましくは0.9〜1.6、更に好ましくは1.0〜1.5である。この80%伸長時の経方向/緯方向の伸長力比が0.8未満もしくは1.8を超えると、製品として着用した時に型崩れが生じたり、フィット感が悪くなることがある。
伸長力比=(経方向伸長力)÷(緯方向伸長力) 式(1)
で求められる値である。
ここで「80%伸長・回復を3回繰り返した後の経方向及び緯方向の伸長回復率」とは、以下に説明するように、弾性経編地の経方向及び緯方向の引張試験において、伸長率80%までの繰返し伸長回復における往路応力及び復路応力を測定して得られた伸長回復曲線から3回伸長回復後の残留伸び(%)を読み取り、下記式(2):
伸長回復率(%)=[(80−(残留伸び))÷80]×100 式(2)
により求められる値である。
この時の試料たるみの少ないものほど、瞬間的な回復性に優れ、運動時の追随性が良好となり、突き上げ500回後の最大試料たるみが好ましくは3.0mm以下、特に好ましくは2.0mm以下である。
非弾性繊維の編目の傾きが20度未満であると、編目の伸長が経方向に大きく影響することとなり、緯方向の伸長性が低下し、その結果、経/緯の伸長力比が所定のものにならないことがある。非弾性繊維の編目の傾きが70度を超えると、編成性が悪化し、編成困難となることがある。編地中の単位面積における非弾性繊維の全ループにおける、編目の傾きが20〜70度の編目の割合が20〜80%であることが好ましく、より好ましくは25〜60%である。
傾きをもつ編目の配置においては、1ウェル毎に存在することが好ましく、更に、同一ウェル内に存在する傾きをもつ編目は50〜100%の比率で存在することが好ましい。
ここで、コース方向の軸とは、コース方向に連なる同一ウェルの編目の中心を結ぶ線から近似される直線で示される。非弾性繊維のループの傾きとは、該ループの根元と先端を結んだ直線が、ループの中心付近において上記コース方向の軸を示す直線との間で交差する角度(鋭角側を採用する)のことである。
ハーフトリコット2way編地組織の模式図を2b、編地表面の拡大写真を2cに示す。該ハーフトリコット編地は非弾性繊維を用いて地組織を1−0/2−3の編組織で編成し、この地組織に弾性繊維を用いて1−2/1−0の編組織を組み合わせることによって得られる。この編地は、全ての編目において、非弾性繊維と弾性繊維が異方向であり(2a)、その結果、非弾性繊維と弾性繊維の編目にかかる力が均等となり、編地上の非弾性繊維の編目はコース方向の軸に平行に整列する構成となる。2cの写真から実測される、非弾性繊維の編目の傾きは全て0〜15度の範囲である。
一つ目の好ましい編組織は、三枚筬により編成されてなる経編地において、一つの筬に弾性繊維が通糸され、その他の二つの筬に、互いにその通糸箇所を補完しあう位置関係に、それぞれ1イン1アウトで非弾性繊維が通糸されている組織である。特に、弾性繊維がデンビー組織であり、更に、非弾性繊維が通糸されている筬のどちらか一方の組織が、弾性繊維の組織に対し同方向のプレーンコード組織であり、もう一方が弾性繊維の組織に対し異方向のプレーンコード組織であることが好ましい。
非弾性繊維の組織は、生地の厚みを抑えるため、互いにその通糸箇所を補完しあう位置関係に、それぞれ1イン1アウトで非弾性繊維が通糸することが好ましく、1−0/2−3、2−3/1−0で示される閉じ目のプレーンコード組織、または0−1/3−2、3−2/0−1で示される開き目のプレーンコード組織が好ましい。ここで、1イン1アウトの通糸とは、筬の通糸箇所に対して1針おきに通糸することである。
本発明に弾性経編地の弾性繊維を二目編みにする時、二目編みの組織は同一のウェルだけで編成されてもよく、コース方向に異なるウェルをまたいで編成されてもよいが、コース方向にジグザク状に編成する編み組織が好ましく、例えば、組織としては2−0/1−3や0−2/3−1、2−0/1−3/3−5/4−2などがある。ジグザグ状にコース方向に編成しない二目編みは、弾性繊維の重なりが多くなり、伸長応力がかなり大きいものしかできないことや、編地の厚みが増えることがあり好ましくない。例えば、組織としては2−0/2−0や2−0/0−2などである。
本発明の弾性経編地において、三枚筬を使用し編成する場合、フロント筬やミドル筬に非弾性繊維をフルセットで通糸してもよいが、生地の厚みを抑える為、互いにその通糸箇所を補完しあう位置関係に、それぞれ1イン1アウトで非弾性繊維が通糸することが好ましい。ここで、1イン1アウトの通糸とは、筬の通糸箇所に対して1針おきに通糸することである。
本発明の弾性経編地は、要求される用途に準じて厚みを調整することが好ましく、より好ましくは、厚み0.4〜1.0(mm)の範囲で調整するとよい。
本発明の弾性経編地は、生機編地とした後、精錬、熱セット、染色等の加工を行う。加工方法は、通常の弾性繊維混経編地の加工方法に準じて行えばよい。また、要求される伸度特性、伸度バランスにより、適宜仕上げ密度を調整することが好ましく、より好ましくは仕上げ密度を1インチ(2.54cm)当たり50〜100ウェル、80〜150コースの範囲で調整するとよい。
実施例における各評価は次のとおり行った。
(1)ウェル方向への非弾性繊維の傾き
(株)キーエンス社製デジタルマイクロスコープVHX−500にて、編地を経緯両方向同時に約22Nの応力で伸長させた状態で、ニードルループ面の表面写真を倍率100倍にて撮影する。撮影した写真から、以下の基準で求めたコース方向の軸に対する非弾性繊維の各ループの傾きを分度器で測定する。
コース方向の軸:コース方向に連なる編目の中心から近似される直線で示される。
非弾性繊維のループの傾き:1つのループの根元と先端を結んだ直線が、ループの中心付近において上記コース方向の軸を示す直線との間で交差する角度(鋭角側を採用する)で示される。
引張試験機を使用し、2.5cm巾で10cmの把持間隔で把持した編地を引張速度300mm/分で伸長・回復を3回繰り返し、伸長率80%までの往路応力、復路応力を測定し、伸長回復曲線を描き、伸長1回目における伸長率80%時の応力を伸長力とした。経方向及び緯方向の伸長回復曲線からそれぞれの伸長力を読み取り、下記式(1):
伸長力比=(経方向伸長力)÷(緯方向伸長力) 式(1)
により求めた。
伸長力比の試験方法で得られた伸長回復曲線から3回目の残留伸び(%)を読み取り、下記式(2):
伸長回復率(%)={[(80−(残留伸び))÷80]×100 式(2)
により求めた。
図1に示す大栄科学精器(株)製のデマッチャー疲労試験機(DC−3型)を使用し、試験機の固定試料把持部1aに20cm角にサンプリングした試料を試料固定枠1bに固定し、試験機に設置する。更に、同試験機の可動試料把持部1cに突き上げ丸棒1dを設置する。突き上げ丸棒1dの最大突き上げ高さは試料固定枠1bから上方に6cmとなるように突き上げ丸棒の高さを調節する。突き上げ丸棒の最大突き上げ高さは最大突き上げ時の試料が約50%伸長するように設定したものである。
次に(株)ライブラリー社製高速度カメラ「ひまわりGE200」を三脚にて試料固定枠と水平位置及び、試料固定枠前面から20cmの位置に設置する。
デマッチャー疲労試験機を1分間に500回の突き上げ動作を行うように設定し、稼動させ、500回目の突き上げ動作を1秒間に200コマの条件で撮影する。
撮影した動画より、突き上げ動作500回後の丸棒下降時に丸棒の先端が試料固定枠の下端を通過した時点を0として、そこから0.05秒以内の試料固定枠からの最大試料たるみを、(株)ライブラリー社製動作解析ソフト「Move−tr/2D」を使用し測定する。
実施例で作製した弾性経編地を用いて身体にフィットするテニスシャツを縫製し、2時間テニスをした後、脱衣し、特に肘部の編地の型崩れ(変形)の有無を、また、肘部の編地が変形したシャツについては脱衣後に手で揉んで変形が無くなるか否かを加味して、以下の評価基準で目視判定した。実用上問題がないのは下記の基準で3以上である:
5 : 型崩れが全く無い
4 : 若干肘部に型崩れが生じているが気にならない
3 : 肘部が変形しているが、揉むと変形が解消する
2 : 肘部の変形が大きく、かなり揉まないと元に戻らない
1 : 肘部の変形が甚だしく、かなり揉んでもほとんど元に戻らない
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロントとミドルの筬に34dtx−18fのポリエステルフィラメントを、バックの筬に33dtxのポリウレタン繊維を配し、フロントの組織を3−4/2−1かつ1イン1アウトで配糸し、該ランナーを140(cm/ラック)、ミドルの組織を1−0/2−3かつ1イン1アウトで配糸し、該ランナーを140(cm/ラック)、バックの組織を1−0/1−2、該ランナーを89(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図3に、この組織図を示す。
この生機を弾性経編地の通常の染色および吸水柔軟加工工程で加工し、編地を得た。すなわち、50℃の槽、60℃の槽、80℃の槽、計3槽を用いて、リラックス、精錬を行い、190℃で熱セットを行い、さらに市販のポリエステル用吸水剤を併用し、130℃で染色、市販の柔軟剤を付与後、170℃で仕上げセットを実施し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、フィット感が良好で着用型崩れの小さい編地であった。
フロントの組織を1−0/2−3、該ランナーを154(cm/ラック)、ミドルの組織を3−4/2−1、該ランナーを150(cm/ラック)、バックのランナーを86(cm/ラック)で編成する以外は、実施例1と同じ条件で、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、着用型崩れの小さい編地であった。
フロントのランナーを146(cm/ラック)、ミドルの組織を3−2/0−1、該ランナーを146(cm/ラック)、バックのランナーを85(cm/ラック)で編成する以外は、実施例1と同じ条件で、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、着用型崩れの小さい編地であった。
フロントとミドルの筬に44dtx−34fのナイロンフィラメントを配する以外は、実施例1と同じ条件で、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスがやや劣るが、伸長回復性に優れ、着用型崩れの小さい編地であった。
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロント筬及びミドル筬に44dtex/24fのポリエステルフィラメントをそれぞれ1イン1アウトで通糸し、バック筬に22dtexのポリウレタン繊維をフルセットで通糸し、フロントの組織を4−5/3−2/1−0/2−3、該ランナーを154(cm/ラック)、ミドルの組織を2−1/3−4/5−6/4−3、該ランナーを150(cm/ラック)、バックの組織を1−0/1−2/2−3/2−1、該ランナーを86(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図4に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、フィット感が良好で着用型崩れの小さい編地であった。
カールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロント筬に33dtex/48fのポリエステルフィラメントを、バック筬に22dtexのポリウレタン繊維をそれぞれフルセットで通糸し、フロントの組織を4−5/3−2/1−0/2−3、該ランナーを140(cm/ラック)、バックの組織を1−0/1−2/2−3/2−1、該ランナーを70(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図5に、この組織図を示す。
この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、フィット感が良好で着用型崩れの小さい編地であった。
フロント筬及びミドル筬に44dtex/36fのポリエステルフィラメント、バック筬に44dtexのポリウレタン繊維を通糸し、フロントのランナーを152(cm/ラック)、ミドルのランナーを146(cm/ラック)、バックのランナーを85(cm/ラック)にした以外は、実施例5と同じ条件で、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、フィット感が良好で着用型崩れの小さい編地であった。
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロントとミドルの筬に56dtx/36fのポリエステルフィラメントを、バックの筬に44dtxのポリウレタン繊維を配し、フロントの組織を3−4/2−1かつ1イン1アウトで配糸し、該ランナーを165(cm/ラック)、ミドルの組織を1−0/2−3かつ1イン1アウトで配糸し、該ランナーを160(cm/ラック)、バックの組織を2−0/1−3、該ランナーを190(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図6に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、フィット感が良好で着用型崩れの小さい編地であった。
フロントの組織を4−5/3−2/1−0/2−3、該ランナーを175(cm/ラック)、ミドルの組織を2−1/3−4/5−6/4−3、該ランナーを175(cm/ラック)で編成する以外は、実施例8と同じ条件で編成し、生機を得た。図7に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスと伸長回復性に優れ、フィット感が良好で着用型崩れの小さい編地であった。
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロント筬に34dtex/18fのポリエステルフィラメント、バック筬に33dtexのポリウレタン繊維をそれぞれフルセットで通糸し、フロントの組織を2−3/1−0、該ランナーを140(cm/ラック)、バックの組織を1−0/1−2、該ランナーを89(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図8に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスが悪く、フィット感が劣り着用型崩れの大きい編地であった。
フロント及びミドルの筬に34dtex/18fのポリエステルフィラメント、バック筬に33dtexのポリウレタン繊維をそれぞれフルセットで通糸し、フロントの組織を1−0/4−5、該ランナーを200(cm/ラック)、ミドルの組織を2−3/1−0、該ランナーを140(cm/ラック)、バックの組織を1−0/1−2、該ランナーを89(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図9に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスが悪く、フィット感が劣り着用型崩れの大きい編地であった。
カールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロント筬に33dtex/10fのナイロンフィラメント、バック筬に22dtexのポリウレタン繊維をそれぞれフルセットで通糸し、フロントの組織を2−3/2−1/1−0/1−2、該ランナーを110(cm/ラック)、バックの組織を1−0/1−2/2−3/2−1、該ランナーを70(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図10に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスが悪く、フィット感が劣り着用型崩れの大きい編地であった。
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、フロント筬に56dtex/36fのポリエステルフィラメント、バック筬に44dtexのポリウレタン繊維をそれぞれフルセットで通糸し、フロントの組織を1−0/2−3、該ランナーを165(cm/ラック)、バックの組織を1−3/2−0、該ランナーを190(cm/ラック)で編成し、生機を得た。図11に、この組織図を示す。この生機を実施例1と同様に染色加工し、以下の表1に示す目付及び密度の編地を得た。
得られた編地の評価結果を以下の表1に示す。得られた編地は経緯伸長バランスが悪く、フィット感が劣り着用型崩れの大きい編地であった。
1b 試料固定枠
1c 可動試料把持部
1d 突き上げ丸棒
A フロント筬に配される非弾性繊維
B ミドル筬に配される非弾性繊維
C バック筬に配される弾性繊維
Claims (4)
- 三枚筬を除く複数枚の筬により編成されてなる弾性経編地であって、少なくとも一つの筬に弾性繊維が、その他の筬に非弾性繊維が、それぞれ、配されてなり、該編地の80%伸長時の、経方向の伸長力と緯方向の伸長力がいずれも100cN〜600cNであり、経方向の伸長力/緯方向の伸長力の比が0.8〜1.8であり、かつ、80%伸長・回復を3回繰り返した後の経方向の伸長回復率と緯方向の伸長回復率がいずれも85%以上であることを特徴とする前記弾性経編地。
- 前記弾性繊維は、筬にフルセットで通糸され、かつ、ループを形成している、請求項1に記載の弾性経編地。
- 前記非弾性繊維の編目の傾きが20〜70度である、請求項2に記載の弾性経編地。
- 前記非弾性繊維の少なくとも1種は、2針振りで5ウェルにわたってアトラス編みにて往復しながら1コースずつ編成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性経編地。
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