JP6851746B2 - セルロース繊維交編経編地 - Google Patents
セルロース繊維交編経編地 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6851746B2 JP6851746B2 JP2016158463A JP2016158463A JP6851746B2 JP 6851746 B2 JP6851746 B2 JP 6851746B2 JP 2016158463 A JP2016158463 A JP 2016158463A JP 2016158463 A JP2016158463 A JP 2016158463A JP 6851746 B2 JP6851746 B2 JP 6851746B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- knitted fabric
- yarn
- knitted
- cellulose fiber
- reed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
このように、セルロース繊維と弾性糸を交編したストレッチ性のある経編地において、着用時に冷感性、吸湿性や吸汗性に優れ、夏季等に最適な編地は、現状では見当たらない。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
ランナー長比 = 該合成繊維非弾性糸のランナー長 / 該セルロース繊維非弾性糸のランナー長で表されるランナー長比が、1.01〜1.07であり、該セルロース繊維交編経編地の目付が、150〜250g/m2であり、そして該セルロース繊維非弾性糸の混率が、25〜50%であることを特徴とする、前記セルロース繊維交編経編地。
[2]9.8N荷重下での経緯両方向の伸度が、80〜150%である、前記[1]に記載のセルロース繊維交編経編地。
本実施形態のセルロース交編経編地は、第一の筬に由来する合成繊維非弾性糸、第二の筬に由来するセルロース繊維非弾性糸、及び第三の筬に由来する弾性糸により編成されているセルロース繊維交編経編地であって、該合成繊維非弾性糸と該セルロース繊維非弾性糸はいずれも、互いに同方向振りで同じループ構造のコード組織であり、該弾性糸は該2種の非弾性糸と同方向振りのデンビー組織であり、下記式(1):
ランナー長比 = 該合成繊維非弾性糸のランナー長 / 該セルロース繊維非弾性糸のランナー長
で表されるランナー長比が、1.01〜1.07であり、該セルロース繊維交編経編地の目付が、150〜250g/m2であり、そして該セルロース繊維非弾性糸の混率が、25〜50%であることを特徴とする。
セルロース繊維としては、非制限的に、例えば、レーヨン、キュプラ、竹繊維等の再生セルロース繊維、絹等の天然セルロース繊維の長繊維であって、繊維の太さとして30〜90dtex(デシテックス:以下同じ記号とする)のものを使用することができる。
合成繊維としては、非制限的に、ポリエステル、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリプロピレン等の合成繊維が挙げられ、これらのブライト糸、セミダル糸、フルダル糸等任意に使用でき、繊維の断面形状も丸型、楕円型、W型、繭型、中空糸等任意な断面形状の繊維の使用が可能であり、繊維の形態についても特に限定されず、原糸、又は、仮撚等の捲縮加工糸が使用でき、さらに、2種以上の繊維を撚糸、カバーリング、エアー混繊等により混合した複合糸としての使用も可能である。これら合成繊維の太さは、20〜110dtの繊維が使用できる。
ランナー長比 = 該合成繊維非弾性糸のランナー長 / 該セルロース繊維非弾性糸のランナー長
で表されるランナー長比を、1.01〜1.07としている。これにより、振り方向が同じ、ループ構造も同じであることより、セルロース繊維が適度に表面に露出して、冷感性に優れ、かつ、実用上の問題のない編地となる。ランナー長比については、大きすぎても小さすぎてもセルロース繊維の露出が少なくなり、冷感性も小さくなるため、ランナー長比は1.01〜1.07、好ましくは1.02〜1.05であることができる。
本実施形態においては、編地の目付は150〜250g/m2であり、かつ、セルロース繊維の混率は25〜50%である。編地の目付けが大きいと編地の放熱性が低下して冷感を感じず、目付が小さいと編地の破裂強度低下となり実着用上問題となる。従って、編地の目付は150〜250g/m2であり、好ましくは160〜240g/m2であることができる。また、セルロース繊維の混率については、セルロース繊維の混率が高くなると冷感性は向上する傾向にあるが、湿摩擦堅牢度等、実用上の問題が生じ、セルロース繊維の混率が低いと冷感性も低下してしまう。従って、セルロース繊維の混率は、25〜50%であり、好ましくは35〜45%となるようセルロース繊維の繊度、合成繊維の繊度等の編地設計を行う。尚、セルロース繊維の混率測定は、セルロース繊維以外の繊維を溶解等で取り除く方法、あるいは、最初に編地の重量(目付)を測定し、その後、弾性糸を溶解して編地の重量を測定して弾性糸のみの目付を計算し、編地の目付から弾性糸の目付を減算して非弾性糸の目付を求め、その後、セルロース繊維のランナー長と繊度を測定して、合成繊維との比でセルロース繊維のみの目付を計算する、等の方法により求める。
本実施形態では、熱セットの効き難いセルロース繊維と、熱セットが効き易い合成繊維とのランナー長比を特定の範囲とすることにより、裁ち放しと、かつ、冷感にも優れる編地とすることができる。
さらに、非弾性糸、及び、弾性糸の筬への糸通しは、筬全てに糸通しするオールインのみでなく、筬1本毎に糸通しする、1イン1アウトの他、筬に連続して2本糸を通し、1本糸を通さないを繰り返す2イン1アウト等、任意な糸通しとすることも可能である。
(1)接触冷感
20℃65%RH環境下において調湿された8cm×8cmに裁断された編地のシンカーループ側を、カトーテック社製KES−F7−11にて、環境温度+10℃に温められた該装置の熱板を編地のシンカーループ側に置いた時の最大の熱移動量(W/m2・℃)を測定する。
試料の大きさ:長さ10cm(把持部除く)、幅2.5cm
引張り試験機:テンシロン引張り試験機
初荷重:0.1N
引張り、戻し速度:300mm/分
最大荷重:9.8N
測定:上記条件で最大荷重まで測定した際の伸度を編地経方向と緯方向でそれぞれ求めた。
実施例、比較例により得られた編地で身体に密着した半袖シャツを縫製し、モニターにトップスは縫製したシャツ、ボトムスは短パンを着用して30℃60%RH環境下でトレッドミルを使用し、5km/hrの速度で5分間歩行した際の冷感について以下の評価基準:
5:暑熱環境にもかかわらず涼しく、発汗しているがべたつかない
4:やや涼しく感じ、べたつきも少ない
3:やや蒸れてべたつくが、シャツ着用部分は涼しく感じる
2:暑く、発汗により蒸れてべたつく
1:暑く、発汗により蒸れてべたつき非常に不快
により評価した。3〜5は冷感に優れると判断した。
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33dt/24フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33dt/24フィラメント、バック筬に弾性糸33dt(商品名ロイカCR:旭化成(株)製)を準備し、以下の組織でランナー長比を1.03として編成した。
フロント筬:組織10/23、ランナー長162cm
ミドル筬:組織10/23、ランナー長158cm
バック筬:組織10/12、ランナー長80cm
実施例1において、キュプラ(セルロース繊維)のランナー長を固定してナイロンのランナー長のみ変更してランナー長比を変更した編地(実施例2〜3、比較例1〜2)、仕上げ時幅出し等により目付、伸度を変更した編地(実施例4〜5)、さらに、フロント筬のナイロンを56dt/17フィラメントとしランナー長比を1.00とした編地(比較例3)を製造した。得られた編地の性能を評価した。結果を以下の表1に示す。実施例2〜5で得られたセルロース繊維交編経編地は、接触冷感、伸度、着用感に優れたものであった。
32ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にポリエステル22dt/6フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33dt/24フィラメント、バック筬に弾性糸22dt(商品名ロイカSF:旭化成(株)製)を準備し、次の組織でランナー長比を1.04として編成した。
フロント筬:組織01/32、ランナー長145cm
ミドル筬:組織01/32、ランナー長139cm
バック筬:組織01/21、ランナー長65cm
得られた編地の性能を評価した。結果を以下の表1に示す。得られたセルロース繊維交編経編地は、接触冷感、伸度、着用感に優れたものであった。
Claims (2)
- 第一の筬に由来する合成繊維非弾性糸、第二の筬に由来するセルロース繊維非弾性糸、及び第三の筬に由来する弾性糸により編成されているセルロース繊維交編経編地であって、該合成繊維非弾性糸と該セルロース繊維非弾性糸はいずれも、互いに同方向振りで同じループ構造のコード組織であり、該弾性糸は該2種の非弾性糸と同方向振りのデンビー組織であり、下記式(1):
ランナー長比 = 該合成繊維非弾性糸のランナー長 / 該セルロース繊維非弾性糸のランナー長
で表されるランナー長比が、1.01〜1.07であり、該セルロース繊維交編経編地の目付が、150〜250g/m2であり、そして該セルロース繊維非弾性糸の混率が、25〜50%であることを特徴とする、前記セルロース繊維交編経編地。 - 9.8N荷重下での経緯両方向の伸度が、80〜150%である、請求項1に記載のセルロース繊維交編経編地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016158463A JP6851746B2 (ja) | 2016-08-12 | 2016-08-12 | セルロース繊維交編経編地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016158463A JP6851746B2 (ja) | 2016-08-12 | 2016-08-12 | セルロース繊維交編経編地 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018024960A JP2018024960A (ja) | 2018-02-15 |
JP6851746B2 true JP6851746B2 (ja) | 2021-03-31 |
Family
ID=61195187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016158463A Active JP6851746B2 (ja) | 2016-08-12 | 2016-08-12 | セルロース繊維交編経編地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6851746B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6454437B1 (ja) * | 2018-07-09 | 2019-01-16 | 東洋紡Stc株式会社 | 複合糸及びそれを用いた織編物 |
JP6978998B2 (ja) * | 2018-09-28 | 2021-12-08 | 東洋紡Stc株式会社 | フリーカット性経編地 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08158217A (ja) * | 1994-11-30 | 1996-06-18 | Unitika Ltd | 経編地の製造方法 |
JPH1181109A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-26 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 伸縮性スウェード |
JPH11323707A (ja) * | 1998-05-06 | 1999-11-26 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 両面スウェード |
JP3607274B2 (ja) * | 2003-04-23 | 2005-01-05 | 株式会社ワコール | 衣料 |
TWI268764B (en) * | 2003-05-13 | 2006-12-21 | Wacoal Corp | Clothing |
JP2005187960A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Wacoal Corp | 伸縮性経編地及びそれを用いた衣料 |
JPWO2007088758A1 (ja) * | 2006-01-31 | 2009-06-25 | 東レ株式会社 | ポリアミド繊維、それからなる布帛および繊維製品 |
JP5462497B2 (ja) * | 2009-02-20 | 2014-04-02 | 旭化成せんい株式会社 | 弾性経編地 |
US9279201B2 (en) * | 2009-12-07 | 2016-03-08 | Asahi Kasei Fibers Corporation | Elastic warp knitted fabric |
JP2013167030A (ja) * | 2012-02-15 | 2013-08-29 | Imai Kigyojo:Kk | 経編地とそれを用いた保温衣服 |
-
2016
- 2016-08-12 JP JP2016158463A patent/JP6851746B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018024960A (ja) | 2018-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2622804C2 (ru) | Эластичная трикотажная ткань и предмет одежды | |
JP6970260B2 (ja) | 経編地 | |
JP7095096B2 (ja) | 緯編地 | |
AU2012313576A1 (en) | Stretch knitted fabric and clothes | |
JP5584497B2 (ja) | 弾性編地 | |
JP6371593B2 (ja) | 清涼性に優れる編地 | |
JP2015101808A (ja) | 編地 | |
JP6851746B2 (ja) | セルロース繊維交編経編地 | |
JP5073202B2 (ja) | 編地 | |
KR100475218B1 (ko) | 피부에 직접 닿는 포백 및 포백 제품 | |
JP6767226B2 (ja) | セルロース繊維交編編地 | |
JP2013199715A (ja) | 衣料 | |
JP6845030B2 (ja) | 経編地 | |
JP4334543B2 (ja) | 温度調節機能を持つ布帛 | |
JP6946559B2 (ja) | 経編地 | |
JP2019108638A (ja) | 経編地 | |
JP7101523B2 (ja) | 筒状編地及びそれを含む製品並びに衣料 | |
JP7320357B2 (ja) | 編地及び該編地を用いた衣服 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200811 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210216 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210310 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6851746 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |