JP2005187960A - 伸縮性経編地及びそれを用いた衣料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 連結糸を用いずにフロント側、バック側の相対する基布からなる2層が一体となるように結合されている伸縮性経編地及び当該伸縮性経編地を少なくとも一部に用いた衣料を提供する。
【解決手段】 少なくとも非弾性糸1、3と弾性糸2、4を含んで編成されるそれぞれフロント側F、バック側Bの相対する2層の基布の各層の前記非弾性糸1、3と弾性糸2、4のうちいずれか1つの糸が層間5で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている伸縮性経編地。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フロント側、バック側の相対する2層の基布の両層が一体となるように結合されている伸縮性経編地及びそれを少なくとも部分的に用いた衣料に関する。特に本発明は、2層の基布の層間を連結するための連結糸を別途用いることなく両層が結合されている伸縮性経編地及びそれを少なくとも部分的に用いた衣料に関する。
従来より、複数の層を連結して形成した経編地としては、ダブルラッセル編物、ダブルトリコット編物などが知られている。
その典型的な例としては、従来のダブルラッセル編み機で編まれる経編地の模式的立体的に示した部分斜視図(図22)に示したように、フロント側基布151、とバック側基布152の相対する2層の基布の層間を、連結糸153で連結してフロント側基布とバック側基布と連結糸からなる層の3層からなる経編地が用いられている。尚、154はフロント側基布151を形成しているフロント糸、155はバック側基布155を形成しているバック糸、156は編み方向を示している。編み方向とは、編物が編まれて編み機から出てくる方向を示したものである。
上記のような従来のダブルラッセル編物をダブルラッセル編み機を用いて編んでいる状態の部分断面を概略的に示した概略部分断面図を図23に示した。図23で概略的に示したように、2本のニードルバーは符号157(フロント側のニードルバー)、157´(バック側のニードルバー)で示されており、それぞれニードル列158(フロント側のニードル列)、158´(バック側のニードル列)を有しており、159、159´はよく知られているようにノックオーバープレート(nock-over plate)を示している。
このダブルラッセル編み機は、少なくとも3つのガイドバー(筬)160、161、162を備えており、フロント側のガイドバー160には、フロント側の基布を形成するためのフロント糸154が通されて、フロント側のニードル列158により、フロント側の基布151を形成し、バック側のガイドバー162には、バック側の基布を形成するためのバック糸155が通されて、バック側のニードル列158´により、バック側の基布152を形成する。中央のガイドバー161は、そのガイドした糸(連結糸)153を、一方のニードル列158から他方のニードル列158´へと移動させ、フロント側の基布とバック側の基布を連結する。連結糸153は比較的長いシンカーループを有する連結糸からなる第3の層を形成していると言える。(下記特許文献1参照)
日本特公昭63−31561号公報(対応米国特許第4,601,940号)
従来の上述したようなダブルラッセル編み機などを用いた3層構造の編物は、一般に、厚みが厚くなる。したがって厚みが厚くなっても特に支障のない分野とか、厚みが厚くクッション性が求められる分野などには用いることができるが、あまり厚さが厚くなりすぎない方がよい応用分野もある。
例えば、その一例としてブラジャーのバック布などは、あまり厚いと、着用した時に、バック布の厚みにより、縁部に段差が生じ、アウターウェアーにその段差が反映し、アウターウェアーにバック布の縁部の凹凸の形状が転写されて着用者の外観を低下させると言う問題がある。このような問題は特にブラジャーのバック布に限られるものではない。
一方、単層タイプの薄手の編物を使用すると、縁部分のほつれを防止するために縁部分を折り返して縫合したり、別の布を縁にあてがって縫合するなど、縁始末が必要な編地の場合には、縁部分がやはり厚くなり、着用した場合に、縁部分の凸部の跡が肌に残るなどの問題も発生する。
そこで、近年、単層タイプの薄手の編物で裁断したままでも裁断により形成された縁の部分のほつれが生じにくい縁始末不要な編物が登場してきている。しかし、このような編地をそのままブラジャーのバック布などに用いると、ブラジャーのバック布などは比較的引っ張られて若干伸ばされた状態で着用されるので、腰や強度などが十分でないという問題も生じる。また、単層タイプの裁断により形成された縁の部分のほつれが生じにくい縁始末不要な編物は、裁断縁がカールすると言う問題がある。
そこで、これら単層タイプの編地を2枚積層して用いると、適度の腰と強度が付与され、上記の問題点が解決できるが、単層タイプの編地を2枚積層する際に、接着剤が用いられている。しかし接着剤が編目を塞ぐので、通気性が低下し、また、接着積層するための製造行程が増えると言う問題がある。積層する編地と編地の積層面全面を接着剤で覆ってしまわないように、微粒子状のホットメルトタイプの接着剤を分散散布して接着することも考えられる。しかし、この場合にも、プレスして熱接着するので、接着剤粒子がつぶれて広がり、編目のかなりの部分を塞いでしまうため、通気性が低下し、着用した際に蒸れやすいと言う問題が生じる。また、接着積層するための行程が増え、コストの面で不利になる。
前述した、3層構造の編物の連結糸として、弾性糸を使用して、フロント側の基布とバック側の基布の間隔を連結糸の弾性により狭めて3層構造の編物の厚みを薄くすることも考えられるが、基布に伸縮性を付与するため、基布を構成する糸にも弾性糸を使用し、連結糸にも弾性糸を用いると、連結糸として弾性糸を用いた分だけ編地全体における弾性糸の使用量が増え、しかも連結糸として用いる弾性糸にテンションを強めにかけることになる。その結果、経編地としては、極めて伸縮パワーの強すぎるゴム状の感触になり、着用感が極めて悪くなり、到底、着用に耐えられる編地とすることができなくなる。
本発明は、これらの問題点を解決し、伸縮性を有し、且つ、3層構造の編物ほど厚みがあまりに厚くならず、適度の腰と強度を保持し、通気性も良好で、着用感も良好な、伸縮性経編地ならびに当該経編地を少なくとも一部に用いた衣料を提供することを目的とする。
また、本発明の好ましい態様においては、更に、裁断したままの状態でもほつれの生じにくい縁始末不要な縁とすることができ、裁断した縁の近傍にカールが発生しにくい上述の伸縮性経編地ならびに当該経編地を少なくとも一部に用いた衣料を提供することも好ましい目的の一つである。
本発明の伸縮性経編地は、少なくとも非弾性糸と弾性糸を含んで編成されるそれぞれフロント側、バック側の相対する2層の基布の各層の前記非弾性糸と弾性糸のうちいずれか1つの糸が層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている伸縮性経編地である。
また、本発明の衣料は、上記記載の伸縮性経編地を、少なくとも一部に用いた衣料である。
本発明の伸縮性経編地は、上述のように、フロント側、バック側の相対する2層の基布を構成する各層の糸のいずれかが層間で相互に交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されており、別途、フロント側、バック側の相対する2層の基布を連結するための連結糸を使用していないので、連結糸を使用する3層構造の編物ほど厚みがあまりに厚くならず、伸縮性を有し、且つ適度の腰と強度を保持し、通気性も良好で、着用感も良好な、伸縮性経編地を提供できる。本発明の伸縮性経編地においては、フロント側、バック側の基布を形成している糸同士が絡みあってフロント側、バック側の基布を連結している。
また、当該経編地を少なくとも一部に用いた本発明の衣料においては、3層構造の編物を用いた場合に比べて、当該経編地を用いた部分の縁部に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。当該経編地を用いた部分においては、適度の腰と強度を保持し、通気性も良好で、極めて伸縮パワーが強すぎるゴム状の感触になる事もなく、着用感も良好な衣料を提供できる。
本発明の経編地は上述したように、(1)少なくとも非弾性糸と弾性糸を含んで編成されるそれぞれフロント側、バック側の相対する2層の基布の各層の前記非弾性糸と弾性糸のうちいずれか1つの糸が層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている伸縮性経編地である。
(2)前記(1)項に記載の伸縮性経編地においては、フロント側、バック側の相対する2層の基布の非弾性糸同士が層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されていることが好ましい。
非弾性糸同士が層間で交差し絡むことにより、層間の剥離が生じにくい経編地とすることができ好ましい。
(3)前記(1)項に記載の伸縮性経編地においては、フロント側、バック側の相対する2層の基布の一方の基布の非弾性糸と他方の基布の弾性糸とが、層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている態様も採用し得る。
層間で交差し絡ませる糸の一方を弾性糸とすることによっても、ほぼ上記(2)で説明したと同様の効果を達成できる。
(4)前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、前記伸縮性経編地が、少なくとも4枚のガイドバーを有する、ダブルラッセル編機又はダブルトリコット編機で編まれた伸縮性経編地からなることが好ましい。ダブルラッセル編機又はダブルトリコット編機で編まれた伸縮性経編地は、容易に製造でき、腰のある安定した編地とすることができる。
(5)前記(4)項に記載の伸縮性経編地においては、層間で交差し絡む糸の内、フロント側のいずれかのガイドバーに通糸された糸は、バック側のニードルに掛けられて編まれ、バック側のいずれかのガイドバーに通糸された糸は、フロント側のニードルに掛けられて編まれることにより層間で交差し絡む構造が形成されていることが好ましい。
本発明の伸縮性経編地のフロント側、バック側の基布を形成している糸同士が層間で交差し絡む構造を容易に効率よく実現でき、腰のある安定した編地とすることができる。
(6)前記(4)〜(5)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、フロント側の基布が、フロント側のニードルのみに掛けられて編まれた弾性糸と非弾性糸から形成されている基布であることが好ましい。
(7)前記(4)〜(6)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、バック側の基布が、バック側のニードルのみに掛けられて編まれた弾性糸と非弾性糸から形成されている基布であることが好ましい。
(8)前記(1)〜(7)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、フロント側及びバック側の基布のそれぞれの外面側に非弾性糸が主として現れている伸縮性経編地であることが好ましい。
弾性糸は肌触りがゴムライクであまりよくなく、染色性もあまりよくないので、非弾性糸がフロント側及びバック側の基布のそれぞれの外面側に主として現れている伸縮性経編地とすることにより、各基布の外面側の染色性も良好になり、肌触りも低下せず好ましい。各基布の外面側に非弾性糸が主として現れる様にするには、弾性糸を通糸するガイドバー(筬)よりも外側に配置されたガイドバー(筬)に非弾性糸を通糸することにより実現できる。
もし、上記と逆に、各基布の外面側に弾性糸が主として現れる態様にするには、非弾性糸を通糸するガイドバー(筬)よりも外側に配置されたガイドバー(筬)に弾性糸を通糸することにより実現できる。
(9)前記(1)〜(8)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、フロント側の基布とバック側の基布の編み組織が同じ編み組織からなる編地が好ましい。かかる編地は製造が容易であり好ましい。
(10)前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り100コース以上であることが好ましい。
かかる高密度の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを少なくすることができ好ましい。
(11)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布の少なくとも前記非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを少なくすることができ好ましい。
(12)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布の少なくとも前記非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなり、少なくとも前記弾性糸がルーピング組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを少なくすることができ好ましい。尚、ルーピング組織とは、ニードルループが形成されている編み組織を意味し、挿入のようにニードルループが形成されていない場合を除外する意味である。
(13)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布の少なくとも前記非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなり、少なくとも前記弾性糸も1×1のデンビ組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれをより一層少なくすることができ好ましい。
(14)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の少なくとも一方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれをより一層少なくすることができ好ましい。
(15)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを一層少なくすることができるとともに、非弾性糸を各基布の外側面に現れるような態様を採用する場合に、効率よく非弾性糸を各基布の外側面に現れる様にすることができる。
(16)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の少なくとも一方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれをより一層少なくすることができ好ましい。
(17)前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなることが好ましい。
かかる組織の編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを更により一層少なくすることができるので好ましい。
(18)前記(1)〜(8)、(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、フロント側あるいはバック側の基布のいずれか一方が、前記(11)〜(17)項のいずれかに記載の基布からなることが好ましい。
かかる編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを一層少なくすることができる。
(19)前記(1)〜(8)、(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、フロント側及びバック側の基布の両方が、前記(11)〜(17)項のいずれかに記載の基布からなることが好ましい。
かかる編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれをより一層少なくすることができる。
(20)前記(1)〜(8)、(10)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、フロント側及びバック側の基布の両方が、前記(11)〜(17)項のいずれかに記載の基布からなり、且つ、両方の基布が同一の編組織からなる基布であることが好ましい。
かかる編地とすることにより、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれをより一層少なくすることができると共に、かかる編地は製造が容易であり好ましい。
(21)前記(1)〜(20)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、裁断されたままの状態で当該裁断縁が、縁始末不要な縁を形成し得る伸縮性経編地であることが好ましい。
かかる編地を用いることにより、裁断したままの縁の縁始末を必要としないので、縁始末を行う行程が省け、製造時間をその分少なくでき、コストダウンを実現できる。しかも、縁始末をするために縁の部分の厚みが厚くなると言うことがないので、当該経編地を衣料の少なくとも一部に用いた場合においては、当該経編地を用いた部分の縁部に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。
(22)前記(1)〜(21)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、非弾性糸の太さが17dtex〜78dtexであり、弾性糸の太さが22dtex〜154dtexであることが好ましい。
かかる太さの繊維を用いることにより、編密度を高くすることができ、編地の表面をスムーズにすることができ、肌触り、フィット性が良好な編地とすることができる。更に、編密度を高くすることができ、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれを一層少なくすることができ好ましい。
(23)前記(1)〜(22)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、更に、弾性糸及び非弾性糸から選ばれた少なくとも1種の糸が挿入された部分を有している態様とすることもできる。
特定部分に特定の糸を更に挿入することにより、その部分の伸縮パワーを変化させたり、繊維素材の異なる糸を挿入することにより、経編地の特性を変化させることができる。
尚、上記において、「少なくとも1種の糸が挿入された部分を有している」とは、本発明においては、少なくとも1種の糸が挿入された部分は、当該経編地の全領域に少なくとも1種の糸が挿入されている場合と、当該経編地の部分的な領域に少なくとも1種の糸が挿入されている場合の両者いずれでもよいことを意味している。必要に応じて上記適宜の態様を選定すればよい。
(24)前記(1)〜(23)項のいずれかに記載の伸縮性経編地においては、編地の厚さが、0.5mm〜2mmであることが好ましい。
かかる厚さに編地とすることにより、厚みが厚いため、衣料に適用した時に、編地の厚みにより、縁部に段差が生じ、アウターウェアーにその段差が反映し、アウターウェアーに当該編地の縁部の凹凸の形状が転写されて着用者の外観を低下させると言う3層構造の編地の有する問題が解決される。また、単層タイプの薄手の編地に比べて、適度の腰を有し、強度が大きく、裁断縁のカールが生じにくく好ましい。
(25)また、本発明の衣料は、上述したように、前記(1)〜(24)項のいずれかに記載の伸縮性経編地を、少なくとも一部に用いた衣料である。
(26)前記(25)項に記載の衣料においては、衣料が身体に密着する衣料であることが好ましい。
身体に密着する衣料は、着用時においては、若干伸ばされた状態で着用されるので、着用時にその張力に耐える強度などが要求されるが、本発明の衣料においては、その少なくとも一部に上記本発明の2層構造の編物を用いているので、十分な強度を有する衣料とすることができ好ましい。
また、単層の編地に比べて腰もあり、縁部がカールすることを防止できる。また、3層構造の編物を用いた場合に比べて、当該適用部分に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。
また、接着剤を用いて単層編地を貼り合わせて積層したものに比べて、通気性も良好で、2枚の積層接着品と異なり、両面が一体となっていることから、剥離することがない。
従来の2枚を積層し樹脂接着したものは、剥離防止のため、着用時に強度のかかる部分などを、部分的に縫合することがあった。本発明品は、両面が一体となって編まれているため、2層面の剥離が起こらないため、部分縫合が不要である。よって、生産工程をより省略することが可能である。
さらに編地を裁断されたままでの状態で裁断縁にほつれの生じない編組識とすることによって、衣料の縁部は、裁断したままで、縁部始末を行う必要がない。従って、縁部の形状を任意の形状に容易に形成し得る。
(27)前記(25)項に記載の衣料においては、衣料がブラジャーであり、前記伸縮性経編地が使用されている部分がブラジャーのバック布であることが好ましい。
ブラジャーは、着用時においては、そのバック布は、比較的引っ張られて若干伸ばされた状態で着用されるので、引き裂き強度などが要求されるが、本発明の2層構造の編物を用いているので、十分な引き裂き強度を有する衣料とすることができる。また、単層の編地に比べて腰もあり、バック布の上下の縁部がカールすることを防止できる。また、3層構造の編物を用いた場合に比べて、当該バック布の縁部に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。また、前記バック布は、接着剤を用いて単層編地2枚を貼り合わせて積層したものに比べて、通気性も良好で、2枚の積層接着品と異なり、両面が一体となっていることから、剥離することがない。
従来の2枚を積層し樹脂接着したものは、剥離防止のため、着用時に強度のかかる、バック布の後中心付近や、カップ部付近、土台布のカップ下部などを、部分的に縫合することがあった。
本発明品は、両面が一体となって編まれているため、2層面の剥離が起こらないため、部分縫合が不要である。よって、生産工程をより省略することが可能である。
また、本発明品は、伸縮性を有しながら、比較的薄く、かつ強度があり、ブラジャーのバック布として好適である。
さらに編地を裁断されたままでの状態で裁断縁にほつれの生じない編組識とすることによって、裁断したままで、縁部始末を行うことなく、バック布に使用するごとが出来る。
そして極めて伸縮パワーが強すぎてゴム状の感触になる事もなく、着用感も良好なブラジャーを提供できる。
(28)前記(25)項に記載の衣料においては、衣料がブラジャーであり、前記伸縮性経編地が使用されている部分が、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位に用いられる部片であることが好ましい。
ブラジャーは、着用時においては、そのバック布などは、比較的引っ張られて若干伸ばされた状態で着用されるので、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位や、カップを支えるいわゆる土台布にも、着用時にその張力に十分耐える引き裂き強度などが要求されるが、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位や、カップを支えるいわゆる土台布に本発明の2層構造の編物を用いているので、十分な引き裂き強度を有する衣料とすることができ好ましい。
また、単層の編地に比べて腰もあり、縁部がカールすることを防止できる。また、3層構造の編物を用いた場合に比べて、当該適用部分に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。
また、接着剤を用いて単層編地を貼り合わせて積層したものに比べて、通気性も良好で、2枚の積層接着品と異なり、両面が一体となっていることから、剥離することがない。
従来の2枚を積層し樹脂接着したものは、剥離防止のため、着用時に強度のかかる、カップ部付近、土台布のカップ下部などを、部分的に縫合することがあった。本発明品は、両面が一体となって編まれているため、2層面の剥離が起こらず、従って部分縫合が不要である。よって、生産工程をより省略することが可能である。
また、本発明の経編地は、比較的薄く、かつ強度があり、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位や、カップを支えるいわゆる土台布として好適である。
さらに編地を裁断されたままでの状態で裁断縁にほつれの生じない編組識とすることによって、裁断したままで、縁部始末を行うことなく、ブラジャーの上記部位に使用するごとが出来る。
次に、本発明の伸縮性経編地について、理解を容易にするために、更に詳細に説明する。
本発明の伸縮性経編地は、少なくとも非弾性糸と弾性糸を含んで編成されるそれぞれフロント側、バック側の相対する2層の基布の各層の前記非弾性糸と弾性糸のうちいずれか1つの糸が層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている伸縮性経編地である。
本発明の伸縮性経編地はフロント側の基布も、バック側の基布も、それぞれ、少なくとも1種類の非弾性糸と少なくとも1種類の弾性糸とから形成されている。
なお、本発明において、経編地のフロント側、バック側とは、説明の便宜のため、単に本発明における2層の基布を有する経編地の一方の面をフロント側、他方の面をバック側と称したものである。また、本発明においては、フロント側の基布を構成している糸をフロント糸、バック側の基布を構成している糸をバック糸と称する。
本発明の伸縮性経編地は、フロント側の基布を形成するフロント糸として非弾性糸fn1と弾性糸fe1を少なくとも用い、バック側の基布を形成するバック糸として非弾性糸bn1と弾性糸be1を少なくとも用いて編成されるフロント側、バック側の相対する2層の基布の各層の前記非弾性糸fn1又は弾性糸fe1のうちいずれか1つのフロント糸が、非弾性糸bn1又は弾性糸be1のいずれか1つのバック糸と層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている形成された伸縮性経編地であって、前記交差して絡んでいる糸の態様が、フロント糸が編物のフロント側の基布のフロントサイドから出発して絡み合うバック糸のバックサイド側をクロスして通ることによりバック糸と絡み、次いで当該フロント糸は、編物フロントサイドに戻る編組織であって、従ってバック糸は編物のバック側の基布のバックサイドから出発して絡み合うフロント糸のフロントサイド側をクロスして通ることによりフロント糸と絡み、次いで編物バックサイドに戻る編組織からなる編組織構造を有する伸縮性経編地である。
より説明を容易にするために、フロント側の基布も、バック側の基布も、それぞれ、1種類の非弾性糸と1種類の弾性糸とから形成されている場合で、それぞれの基布を形成する非弾性糸同士が層間で交差し絡むことにより両層が分離することなく一体となるように結合されている伸縮性経編地を、上記符号を利用して説明すると、次のようになる。
即ち、かかる態様の伸縮性経編地は、フロント側の基布はフロント糸の非弾性糸fn1と弾性糸fe1とで編成され、バック側の基布はバック糸の非弾性糸bn1と弾性糸be1とで編成されているが、フロント糸の非弾性糸fn1とバック糸の非弾性糸bn1とが、層間で交差し絡んでおり、前記交差して絡んでいる糸の態様が、フロント糸の非弾性糸fn1が編物のフロント側の基布のフロントサイドから出発して絡み合うバック糸の非弾性糸bn1のバックサイド側をクロスして通ることによりバック糸の非弾性糸bn1と絡み、次いで当該フロント糸の非弾性糸fn1は、編物フロントサイドに戻る編組織であって、従ってバック糸の非弾性糸bn1は編物のバック側の基布のバックサイドから出発して絡み合うフロント糸の非弾性糸fn1のフロントサイド側をクロスして通ることによりフロント糸の非弾性糸fn1と絡み、次いで編物バックサイドに戻る編組織からなる構造を有する伸縮性経編地である。
理解を容易にするために、本発明の伸縮性経編地を説明するための図23で示した編物の側面と同じ様に側面の模式的概念図である図1を用いて説明する。
図2に本発明の伸縮性経編地の概略外形斜視図を模式的概念斜視図として示した。本発明の伸縮性経編地7の編方向を矢印6の方向とし、Fの面を編物のフロント側(従ってその反対面がバック側Bになる)とすると、図1は矢印Xで示される面(以下、これを略して「編物X面」と言う事にする)の方向から見た模式的概念図と言うことになる。尚、図2においてYは編物の上側面であり、矢印8の方向を経編地でウェール方向、編方向6と平行な方向である矢印9の方向を、コース方向と称する。このように図2は、図1が編物をどの方向から見た図面であるかを説明するために引用した編物の概略外形斜視図である。
図1は本発明の編地の側面(X面)から見た編組織を概略概念的に示した図であり、本発明の編地の側面(X面)の正確な編組織をあらわしているものではなく概略概念図であるが、本発明の編地の構造の概念が理解しやすくなるので、まずこの概念図を用いて説明する。
図1においてFで示された側が経編地のフロント側、Bで示された側が経編地のバック側である。なお、本発明において、経編地のフロント側、バック側とは、衣料にこの経編地を適用する場合に、フロント側が常に衣料の表側となり、バック側が常に衣料の裏側(肌側)に向くように使用されると言う意味ではない。説明の便宜のため、単にダブルニードル列の経編機で編まれる対面する2つの基布の一方の基布側をフロント側、他方の基布側をバック側と称したものであることは前述した通りである。
図1において、フロント側の基布はフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2とで編成され、バック側の基布はバック糸の非弾性糸3と弾性糸4とで編成されている。フロント糸の非弾性糸1とバック糸の非弾性糸3とが、層間5で交差し絡んでおり、前記交差して絡んでいる糸の態様が、フロント糸の非弾性糸1が編物のフロント側の基布のフロントサイドから出発して絡み合うバック糸の非弾性糸3のバックサイド側をクロスして通ることによりバック糸の非弾性糸3と絡み、次いで当該フロント糸の非弾性糸1は、編物フロント側の基布のフロントサイドに戻る編組織である。従ってバック糸の非弾性糸3は編物のバック側の基布のバックサイドから出発して絡み合うフロント糸の非弾性糸1のフロントサイド側をクロスして通ることによりフロント糸の非弾性糸1と絡み、次いで編物のバック側の基布のバックサイドに戻る編組織からなる構造を有する伸縮性経編地である。上述した、交差して絡んでいる糸の態様について別の表現を用いて説明するなら、一方の糸(この場合非弾性糸1)が他方の糸(この場合非弾性糸3)の輪をくぐる状態になる。同様に、前記他方の糸(この場合非弾性糸3)が前記一方の糸(この場合非弾性糸1)の輪をくぐる状態になる。
以上で説明した態様は、フロント側の基布はフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2とで編成され、バック側の基布はバック糸の非弾性糸3と弾性糸4とで編成されている4種類の糸を用いた場合で、且つ、層間で交差し絡んでいる糸がともに非弾性糸である態様について説明したが、層間で交差し絡んでいる糸は、一方が非弾性糸で他方が弾性糸であってもよいし、両方とも弾性糸であってもよい。
中でも、最も好ましいのは、層間で交差し絡んでいる糸がともに非弾性糸の場合が、二層の基布がより密着し一体となることから、層間での耐剥離強度が大きく(剥離が生じにくいこと)好ましい。次に好ましいのは、層間で交差し絡んでいる糸が、一方が非弾性糸で他方が弾性糸の場合である。層間で交差し絡んでいる糸がともに弾性糸同士の場合には、層間での耐剥離強度が小さくなる傾向になる。
また、用いる糸は、フロント側の基布が少なくとも非弾性糸と弾性糸とで編成され、バック側の基布も非弾性糸と弾性糸とで編成されている限り、本発明の機能を阻害しない範囲で、更に他の糸を編み込んだり、挿入することは何ら差し支えない。
例えば、非弾性糸として、ナイロン糸あるいはポリエステル糸その他の合成繊維糸を用い、弾性糸としてポリウレタン糸などを用いた場合に、少なくともフロント側か、バック側に綿糸を更に挿入したり、編み込んだりすることにより、吸汗性を付与でき、肌触りも良好にすることができ好ましい。
綿糸を挿入した編地の場合には、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれ少なくする上では、フロント側か、バック側のいずれか片側に綿糸を挿入することが好ましい。その場合、綿糸の挿入された側の基布の面が、着用者の肌側になるように使用することにより、吸汗性を効率よく発揮でき、肌触りも良好になり好ましい。また、綿糸の挿入されていない側の基布は、表面の外観を美しく、スムーズにでき好ましい。
フロント側ないしバック側の各層の基布を形成する編組織は、経編組織であれば、特に限定はなく、各種トリコット組織、ラッセル組織などを採用することができる。
より具体的には、トリコットデンビ(「1×1デンビ」とか、単に「デンビ」とも言う。また「1×1トリコット」とも言われる。)、トリコットハーフ(単に「ハーフ」と称されることもある。)、トリコットサテン、トリコットメッシュ、ラッセルサテン、ラッセルメッシュなどが挙げられる。
特に、裁断されたままの状態で当該裁断縁が、縁始末不要な縁を形成し得る経編地に適用するには、非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなることが好ましく、より好ましくは非弾性糸も弾性糸も共に1×1のデンビ組織とすることが裁断したままの状態の縁始末不要な縁(裁断縁)のほつれをより少なくでき好ましい。
1×1のデンビ組織においても、前記非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の少なくとも一方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織が好ましく、特に前記非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなることが裁断縁のほつれをより少なくでき好ましい。また、前記非弾性糸と前記弾性糸が逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなるものも、裁断縁のほつれを更により一層少なくすることができるので好ましい。
上記で説明した基布の編組織の理解を容易にするために、各種の1×1のデンビ組織を図を用いて説明する。
図3は、1×1のデンビ組織における、非弾性糸と弾性糸の編組織を、非弾性糸と弾性糸を重ねて描かずに、理解しやすくするために両者を離して描いた組織図である。図の縦方向が編方向(コース方向)である。
10が非弾性糸、11が弾性糸であり、この例は、非弾性糸10と弾性糸11とが同行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織を示している。同行とは、同じコースにおいて、非弾性糸のシンカーループの方向と弾性糸のシンカーループの方向が同方向の編組織の場合を言う。
図4は、1×1のデンビ組織における、非弾性糸と弾性糸の編組織を、非弾性糸と弾性糸を重ねて描かずに、理解しやすくするために両者を離して描いた別の態様の組織図である。図の縦方向が編方向(コース方向)である。
この例は、非弾性糸10と弾性糸11とが同行し、且つ非弾性糸10が閉じ目で、弾性糸11が開き目で編成された1×1のデンビ組織を示している。
図5は、1×1のデンビ組織における、非弾性糸と弾性糸の編組織を、非弾性糸と弾性糸を重ねて描かずに、理解しやすくするために両者を離して描いた更に別の態様の組織図である。図の縦方向が編方向(コース方向)である。
この例は、非弾性糸10と弾性糸11とが逆行し、また、共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織を示している。逆行とは、同じコースにおいて、非弾性糸のシンカーループの方向と弾性糸のシンカーループの方向が逆方向を向いている編組織の場合を言う。即ち、例えば、非弾性糸のシンカーループの方向が仮に左下から右上に向かう方向(符号12の部分参照)である場合に、弾性糸のシンカーループの方向が右下から左上に向かう方向(符号13の部分参照)であるような場合を言う。
図6は、1×1のデンビ組織における、非弾性糸と弾性糸の編組織を、非弾性糸と弾性糸を重ねて描かずに、理解しやすくするために両者を離して描いた更に別の態様の組織図である。図の縦方向が編方向(コース方向)である。
この例は、非弾性糸10と弾性糸11とが同行し、且つ非弾性糸10と弾性糸11は、ともに開き目と閉じ目とが交互に現れており、同じ位置のニードルループが、非弾性糸10が開き目の時には弾性糸11は閉じ目、同様に非弾性糸10が閉じ目の時には弾性糸11は開き目が組み合わされ編成されている1×1のデンビ組織を示している。
これら図示された組み合せ以外に、開き目、閉じ目と、同行、逆行の組み合せは種々採用できる。中でも、上記図3〜6で示した組み合せは、裁断したままの状態の縁始末不要な縁を採用する場合に、当該縁部のほつれをより一層少なくすることができ好ましい編組織である。
次に、本発明の伸縮性経編地の編組織の一例を、図7に示した。この組織図は、全ての糸、即ちフロント側の基布のフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2、バック側の基布のバック糸の非弾性糸3と弾性糸4の全ての糸を重ねて描いた組織図である。図中、Fはフロント側、Bはバック側を示しており、このような、多層の編物で採用されている編組織の表示方法に従った表示を行ったものである。また、通常、L2、L3、L4及びL5の4つの筬(ガイドバー)が用いられ、L2、L3をフロント側のガイドバー、L4及びL5をバック側のガイドバーとすると、例えば後述する図15で説明するように上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバーにそれぞれ通糸され、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードル列に、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードル列にそれぞれ供給されて編まれる。
図7は、フロント側の基布の非弾性糸1と弾性糸2とが逆行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織、バック側の基布も非弾性糸3と弾性糸4とが逆行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織の場合を例に挙げて記載した本発明の伸縮性経編地の編組織の一例を示す組織図である。
ガイドバーはL2、L3、L4及びL5の順にフロント側からバック側に配列されており、外側のガイドバーL2、L5に非弾性糸が通糸されて編まれているのでフロント側の基布もバック側の基布も主として非弾性糸が表面側に現れる。
図7は、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4の全ての糸を重ねて描いているので、あえて、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2のみを取り出して描いた組織図が図8である。同様にバック糸の非弾性糸3と弾性糸4のみを取り出して描いた組織図が図9である。尚、必要なら、各ガイドバー(筬)に通糸する糸の種類を変更して、フロント側もバック側も弾性糸が表面側に現れる様にすることも可能である。
次に、図10は、フロント側の基布の非弾性糸1と弾性糸2とが同行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織、バック側の基布も非弾性糸3と弾性糸4とが同行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織の場合を例に挙げて記載した本発明の伸縮性経編地の編組織の別の一例を示す組織図である。
通常、L2、L3、L4及びL5の4つの筬(ガイドバー)が用いられ、L2、L3をフロント側のガイドバー、L4及びL5をバック側のガイドバーとすると、例えば後述する図15で説明するように上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバーにそれぞれ通糸され、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードル列に、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードル列それぞれ供給されて編まれる。
図10は、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4の全ての糸を重ねて描いているので、あえて、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2のみを取り出して描いた組織図が図11である。同様にバック糸の非弾性糸3と弾性糸4ののみを取り出して描いた組織図が図12である。
図7の組織図で示される本発明の伸縮性経編地の場合を、例にとって、図1で示した編物X面の模式的概念図よりも若干正確に示すために、図2と同様な方向から編物を見た概略斜視図であって、編物X面とフロント側の基布の第1と第2のウェール部分、バック側の基布の第1と第2のウェール部分を示した模式的部分斜視図が図13であり、同様に、図10の組織図で示される本発明の伸縮性経編地の場合を、例にとって、図1で示した編物X面の模式的概念図よりも若干正確に示すために、図2と同様な方向から編物を見た概略斜視図であって、編物X面とフロント側の基布の第1と第2のウェール部分、バック側の基布の第1と第2のウェール部分を示した模式的部分斜視図が図14である。
図13、図14において、Xで示される部分が、編物の図2で説明したX面を表し、Fで示される部分がフロント側の基布平面の一部(図2のFの面の一部)を表し、Bで示される部分がバック側の基布平面の一部(図2のBの面の一部)を表しているというものである。いずれも矢印9は経編地のコース方向を示している。ここで一点鎖線21と23は、それぞれフロント側とバック側の第1のウェールを、一点鎖線22と24は、それぞれフロント側とバック側の第2のウェールを示している。
図13は図7で説明したように、フロント側の基布の非弾性糸1と弾性糸2とが逆行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織、バック側の基布も非弾性糸3と弾性糸4とが逆行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織の場合である。
図13においてフロント側の基布はフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2とで編成され、バック側の基布はバック糸の非弾性糸3と弾性糸4とで編成されている。フロント糸の非弾性糸1とバック糸の非弾性糸3とが、層間5で交差し絡んでおり、前記交差して絡んでいる糸の態様が、フロント糸の非弾性糸1が編物のフロント側の基布のフロントサイドから出発して絡み合うバック糸の非弾性糸3のバックサイド側をクロスして通ることによりバック糸の非弾性糸3と絡み、次いで当該フロント糸の非弾性糸1は、編物フロントサイドに戻る編組織である。従ってバック糸の非弾性糸3は編物のバック側の基布のバックサイドから出発して絡み合うフロント糸の非弾性糸1のフロントサイド側をクロスして通ることによりフロント糸の非弾性糸1と絡み、次いで編物バックサイドに戻る編組織からなる構造を有する伸縮性経編地である。上述した、交差して絡んでいる糸の態様について別の表現を用いて説明するなら、一方の糸(この場合非弾性糸1)が他方の糸(この場合非弾性糸3)の輪をくぐる状態になる。同様に、前記他方の糸(この場合非弾性糸3)が前記一方の糸(この場合非弾性糸1)の輪をくぐる状態になる。
一方、図14は図10で説明したように、フロント側の基布の非弾性糸1と弾性糸2とが同行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織、バック側の基布も非弾性糸3と弾性糸4とが同行し、且つ共に閉じ目で編成された1×1のデンビ組織の場合である。
図14においてフロント側の基布はフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2とで編成され、バック側の基布はバック糸の非弾性糸3と弾性糸4とで編成されている。フロント糸の非弾性糸1とバック糸の非弾性糸3とが、層間5で交差し絡んでおり、前記交差して絡んでいる糸の態様が、フロント糸の非弾性糸1が編物のフロント側の基布のフロントサイドから出発して絡み合うバック糸の非弾性糸3のバックサイド側をクロスして通ることによりバック糸の非弾性糸3と絡み、次いで当該フロント糸の非弾性糸1は、編物フロントサイドに戻る編組織である。従ってバック糸の非弾性糸3は編物のバック側の基布のバックサイドから出発して絡み合うフロント糸の非弾性糸1のフロントサイド側をクロスして通ることによりフロント糸の非弾性糸1と絡み、次いで編物バックサイドに戻る編組織からなる構造を有する伸縮性経編地である。上述した、交差して絡んでいる糸の態様について別の表現を用いて説明するなら、一方の糸(この場合非弾性糸1)が他方の糸(この場合非弾性糸3)の輪をくぐる状態になる。同様に、前記他方の糸(この場合非弾性糸3)が前記一方の糸(この場合非弾性糸1)の輪をくぐる状態になる。
以上説明したように、フロント側の基布はフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2とで編成され、バック側の基布はバック糸の非弾性糸3と弾性糸4とで編成されていて、フロント糸の非弾性糸1とバック糸の非弾性糸3とが、層間5で交差し絡んでいる本発明の伸縮性経編地の製法を説明するために、各ガイドバーと各ニードルと各糸との使用状態を簡略的に示した側面図を図15に示した。
図15に示した編機としては、ダブルラッセル編機やダブルトリコット編機など、フロント側とバック側にそれぞれ1列ずつのニードル列を有するダブルニードル列の経編機が用いられる。12がフロント側のニードル、13がバック側のニードル、L2とL3をフロント側のガイドバー(筬)、L4とL5をバック側のガイドバー(筬)とすると、図15に示される様に、2層の基布の層間で交差し絡んでいる糸、この場合にはフロント糸の非弾性糸1とバック糸の非弾性糸3とは、それぞれ当該糸が通糸されている側のガイドバーから反対サイドのニードルに糸が供給されて編まれ、層間5で絡み合わない糸、即ちこの例ではフロント糸の弾性糸2とバック糸の弾性糸4は、それぞれ当該糸が通糸されている側のガイドバーから同じ側のニードルに糸が供給されて編むことにより達成できる。具体的に図示した例で説明すると、フロント糸の非弾性糸1は、バック側のガイドバーL5に通糸され当該ガイドバーL5から反対サイドのフロント側のニードル12に糸が掛けられて編まれ、バック糸の非弾性糸3は、フロント側のガイドバーL2に通糸され当該ガイドバーL2から反対サイドのバック側のニードル13に糸が掛けられて編まれ、フロント糸の弾性糸2は、フロント側のガイドバーL3から同じ側のフロント側ニードル12に糸が掛けられて編まれ、バック糸の弾性糸4は、バック側のガイドバーL4から同じ側のバック側ニードル13に糸が掛けられて編まれる。従って、この例では、ガイドバーL5とL3から給糸されたフロント糸1と2はフロント側のニードル12にのみに給糸されて編まれ、ガイドバーL2とL4から給糸されたバック糸3と4はバック側のニードル13にのみに給糸されて編まれる。このようにすることにより、上記で説明した本発明の伸縮性経編地を製造することができる。
上記、図15で説明した態様は、外側に位置するガイドバーL2、L5に非弾性糸を通糸し、内側に位置するガイドバーL3、L4に弾性糸を通糸しているので、得られた経編地のフロント側の基布もバック側の基布も主として非弾性糸が表面側に現れる態様となる。
仮に得られる経編地のフロント側の基布もバック側の基布も主として弾性糸が表面側に現れる態様で、交差し絡み合う糸は非弾性糸1と3としたい場合には、各ガイドバーに通糸する糸の種類を変更すればよい。
このような態様の編地の製法を説明するために、各ガイドバーと各ニードルと各糸との使用状態を簡略的に示した側面図を図16に示した。
図16からも明らかな様に、外側に位置するガイドバーL2、L5に弾性糸2、4を通糸し、内側に位置するガイドバーL3、L4に非弾性糸1,3を通糸して編むと、得られた経編地のフロント側の基布もバック側の基布も弾性糸が表面側に現れる態様とすることができる。
尚、この場合も交差して、絡み合う糸は、フロント糸の非弾性糸1が、バック側のガイドバーL4に通糸され当該ガイドバーL4から反対サイドのフロント側のニードル12に糸が掛けられて編まれ、バック糸の非弾性糸3は、フロント側のガイドバーL3に通糸され当該ガイドバーL3から反対サイドのバック側のニードル13に糸が掛けられて編まれ、フロント糸の弾性糸2は、フロント側のガイドバーL2から同じ側のフロント側ニードル12に糸が掛けられて編まれ、バック糸の弾性糸4は、バック側のガイドバーL5から同じ側のバック側ニードル13に糸が掛けられて編まれる。
編組織を図示していないが、上述したように経編地のフロント側の基布の表面側に主として非弾性糸が現れ、バック側の基布の表面側に主として弾性糸が現れる態様とすることもできるし、その逆の態様も可能である。要するに外側に位置するガイドバーに通糸した糸がそれぞれの基布の表面側に主として現れる態様となる。
また、上述で説明した態様は、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4の、4種類の糸を用いる態様を例に挙げて説明したが、例えばフロント側の基布及び/又はバック側の基布を構成する糸の種類を増やし、それぞれフロント糸及び/又はバック糸に用いる非弾性糸及び/又は弾性糸として複数の種類の糸を用いる場合には、フロント側とバック側のガイドバー(筬)の数が使用する糸の種類が増加した分、増加させればよい。但し、フロント側のニードル列は1列、バック側のニードル列も1列であり、原則的にはガイドバーの数が増加してもニードル列の数は増加しない。
このように編み込む糸又は挿入する糸の種類を増加するには、増加した種類の糸を通すためのガイドバー(筬)の数を増加して編むことができる。
本発明で用いる非弾性糸の太さは、繊維の種類によっても異なるが、通常17dtex〜165dtexのものが使用される。細い方が編密度を高密度にしやすく、裁断されたままの状態で、裁断縁が縁始末不要なほつれの生じにくい経編地とするには好適である。一方、細すぎると強度が弱くなってしまう。よって、裁断縁が縁始末不要なほつれの生じにくい経編地とするには、17〜78dtexの範囲が編地を高密度にしやすく、かつ必要な強度を保持している安定な編み組織とすることができるので好ましい。非弾性糸は、より好ましくは33〜56dtexとすることにより、編地を一層高密度にでき、かつ必要な強度を保持している安定した編み組織とすることができるのでより好ましい。綿糸を使う場合も、裁断されたままの状態の縁の部分がほつれないようにするためには、編み密度を高く編成できるようにすることが好ましく、したがって比較的細い綿糸を使用すれば、編み密度を高くしやすく好ましい。上記の場合において、綿糸としては50番手かそれより細い綿糸を使用することが好ましく、より好ましくは70番手かそれより細い綿糸を使用することが好ましい。通常、細ければ細いほど好ましいが、現在、市場で通常入手できる綿糸の細いものは100番手程度である。従って綿糸を用いる場合には、50〜100番手の綿糸が好ましく用いられる。
弾性糸の太さは、22〜1111dtexの範囲のものが通常使用される。細い方が編地を高密度とできる。裁断したままで縁部始末不要なほつれの生じにくい経編地とするには、弾性糸の太さは22〜154dtexの範囲が好ましい。
そして、かかる伸縮性経編地においては、編み目の安定性、裁断されたままの縁のほつれ防止効果などを得る目的でプレセット処理または/およびヒートセット処理の施されているものが、好適である。処理温度は、装置の形状、プレセット処理時間、ヒートセット処理時間、素材の種類、編地の厚さなどにもよるが、180℃以上、好ましくは185℃以上の温度で、さらに確実に前記の効果を得るには190℃〜195℃の範囲で前記処理が施されていると、編地の一部が軟化し軽く編目が融着して編地の形態が安定し、裁断されたままの縁が特にほつれにくくなり好ましい。
編密度についても、特に制限はないが、通常、仕上げ加工後のコース編密度が、2.54cm(1インチ)当り100コース以上であることが好ましい。
コース編密度を、2.54cm(1インチ)当り100コース以上とすることにより、裁断したままで縁部始末不要な縁部のほつれを少なくすることができる。裁断したままで縁部始末不要な縁部のほつれが更に生じにくい経編地とするには、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り120コース以上であることが好ましい。編密度の上限は用いる糸の太さなどにより異なり、特に制限するものではないが、通常、2.54cm(1インチ)当り150コース程度が目安である。裁断したままで縁部始末不要な縁部のほつれを特に考慮する必要がない場合には、コース編密度を、2.54cm(1インチ)当り100コースより小さいものも使用可能である。
同様に、ウェール編密度についても、特に制限はないが、通常、仕上げ加工後のウェール編密度が、2.54cm(1インチ)当り50ウェール以上であることが好ましい。ウェール編密度を、2.54cm(1インチ)当り50ウェール以上とすることにより、裁断したままで縁部始末不要な縁部のほつれを少なくすることができる。裁断したままで縁部始末不要な縁部のほつれが更に生じにくい経編地とするには、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り55ウェール以上、より好ましくは60ウェール以上、最も好ましくは65ウェール以上とすることが好ましい。編密度の上限は用いる糸の太さなどにより異なり、特に制限するものではないが、通常、2.54cm(1インチ)当り70ウェール程度が目安になる。
さらに、ランナー長については、用いる糸の種類や糸の太さによっても異なるが、非弾性糸のランナーは100〜160cm/ラック、弾性糸のランナーは60〜160cm/ラックにして編成することが好ましい。
尚、ここで、「ランナー」とは、一定コース数(これを「ラック」と言い、通常、480コースを1ラックとする)を編むのに使用する糸の長さ(cm)を言う。
使用する非弾性糸としては、目的とする伸縮性衣類の種類により異なるが、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、レーヨンなどの半合成繊維、絹や綿などの天然繊維のいずれでも、またフィラメント糸、紡績糸のいずれも使用することができる。必要に応じてこれらの2種類以上を使用してもよい。なかでも吸水性に富むナイロンはインナーウエア用編地として好ましく用いられる。弾性糸についてもとくに制限はないが、一般にカバリングを行っていないポリウレタン弾性糸や当該弾性糸を非弾性糸でカバーしたカバリング糸等が使用できる。 カバリングを行っていない糸が、編密度を上げやすい。また、綿は肌触りがよく、吸汗性の点でも好ましい。
また、本発明の伸縮性経編地においては、更に、弾性糸及び非弾性糸から選ばれた少なくとも1種の糸が挿入された部分を有している態様とすることもできる。
特定部分に特定の糸を更に挿入することにより、その部分の伸縮パワーを変化させたり、繊維素材の異なる糸を挿入することにより、経編地の特性を変化させることができる。例えば、綿糸を挿入することにより、吸汗性を付与したり、肌触りを改良することもできる。綿糸以外の各種の合成繊維糸、弾性糸、天然繊維糸、再生繊維糸なども、目的に応じて、適宜、挿入し得る。挿入糸は、必要に応じて、フロント側の基布、バック側の基布、又はその両方の基布に挿入することができる。例えば、いずれか一方の基布に綿糸を挿入した態様の場合、綿糸の挿入された側の基布の面が、着用者の肌側になるように使用することにより、吸汗性を効率よく発揮でき、肌触りも良好になる。また、綿糸の挿入されていない側の基布は、表面の外観を美しくスムーズにできる。
更に、本発明の目的が達成できる限り、必要に応じて編柄模様を付することは任意である。編柄模様を付するには、ジャカードにより編組織を部分的に変化させたり、別の糸を更に柄糸として編み込んだり挿入したりして柄模様を形成し得る。
本発明の編地の厚さも特に制限するものではなく、用いる繊維糸の種類や、太さ、使用目的によって変わるが、あまり厚いと、本発明の編地を用いた衣料を着用した時に、編地の厚みにより、縁部に段差が生じ、アウターウェアーにその段差が反映し、アウターウェアーに本発明の編地を用いた前記衣料の縁部の凹凸の形状が転写されて着用者の外観を低下させると言う問題があり、また、あまり薄いと腰がなくなりやすく、強度が低下する傾向になるので、通常、0.5〜2mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5mm、最も好ましくは0.5〜1mmである。厚みの測定法は、JIS L−1018の8.5.1「編地の厚さ」に記載の方法による。
本発明の伸縮性経編地を少なくとも一部に用いた衣料としては、特に制限はないが、衣料がブラジャーであり、本発明の伸縮性経編地が使用されている部分がブラジャーのバック布が好適な態様の一つである。
ブラジャーは、着用時においては、そのバック布は、比較的引っ張られて若干伸ばされた状態で着用されるので、強度などが要求されるが、本発明の2層構造の編物を用いているので、十分な強度を有する衣料とすることができる。また、単層の編地に比べて腰もあり、バック布の上下の縁部がカールすることを防止できる。また、3層構造の編物を用いた場合に比べて、当該バック布の縁部に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。また前記バック布は、接着剤を用いて単層編地を貼り合わせて積層したものに比べて、通気性も良好で、極めて伸縮パワーが強すぎてゴム状の感触になる事もなく、着用感も良好なブラジャーを提供でき好ましい。
また、本発明の経編地は、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位に用いられる部片としても好適に用いられる。
ブラジャーは、着用時においては、そのバック布などは、比較的引っ張られて若干伸ばされた状態で着用されるので、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位や、カップを支えるいわゆる土台布にも、着用時にその張力に十分耐える強度などが要求されるが、本発明の2層構造の編物を用いているので、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位や、カップを支えるいわゆる土台布に適用した場合に十分な強度を有する衣料とすることができ好ましい。また、単層の編地に比べて腰もあり、当該部片の縁部がカールすることも防止できる。また、3層構造の編物を用いた場合に比べて、薄くでき、当該部片を用いた部分の縁部に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。前記部片は、接着剤を用いて単層編地を貼り合わせて積層したものに比べて、通気性も良好で、極めて伸縮パワーが強すぎてゴム状の感触になる事もなく、着用感も良好なブラジャーを提供でき好ましい。
本発明の経編地は、ブラジャーの左右のカップを連結する部位を、カップを支えるいわゆる土台布とが一連に連なった部片、さらにはこれとバック布が一連に連なった部片としても好適に用いられる。
以下、本発明の理解を容易にするため、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は、実施例に記載されたもののみに限定されるものではない。
また、編地の厚さの測定法としては、JIS L−1018の8.5.1「編地の厚さ」に記載の方法に従った。
図17は裁断されたままの状態で当該裁断縁が、縁始末不要な縁を形成し得る本発明の伸縮性経編地を、少なくとも一部に用いた衣料の一実施の形態例のブラジャーの主要部分の斜視図である。図17において、26が伸縮性のバック布、31が着用時に左右のバック布を連結するための連結部、29が乳房カップ、30がストラップ、33がブラジャーの左右のカップを連結する部位に用いられる前中心部片である。伸縮性のバック布26及び前中心部片33は、裁断されたままで縁始末不要な部片で、且つ上下方向に連続した1枚の本発明の伸縮性経編地からなる。このバック布26及び前中心部片33の経編地の編み方向は矢印34の示す方向である。
バック布26及び前中心部片33については、図7〜9、図13、図15を引用して説明した組織の本発明の経編地を用いた。前記経編地は、フロント糸の非弾性糸1及びバック糸の非弾性糸3として44dtexのナイロン糸を用い、フロント糸の弾性糸2、バック糸の弾性糸4として78dtexのポリウレタン糸を用いた。フロント側、バック側の基布とも同じ編組織で、それぞれ非弾性糸と前記弾性糸とが逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成されている1×1のデンビ組織とした。ナイロン糸とポリウレタン糸の使用比率は、ナイロン糸71.6重量%、ポリウレタン糸28.4重量%であった。
即ち、カールマイヤー社(ドイツ)製ダブルラッセル編機“RD6N”を用い、上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバー(筬)にそれぞれ通糸して、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードルに、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードルにそれぞれ供給して編んだ。非弾性糸1と非弾性糸3のランナーを115cm/ラック、弾性糸2と弾性糸4のランナーを90cm/ラックとし、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り130コースで、且つ2.54cm(1インチ)当り60ウェールで、厚さ0.60mmの経編地とした。
そして前中心部片33の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁はその上縁と下縁であり、前中心部片33は略三角形状であり、下縁が上方に凸の一つの湾曲状の曲線状に裁断されており、前記バック布26の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁は、バック布の下側の縁28と上側の縁27の部分である。下側の縁28と上側の縁27はいずれも波形状になっている。波形状は、上側の縁27と下側の縁28で凹凸がほぼ同間隔、ほぼ同高さ、凹凸のいずれかの同じ方が上下でほぼ同箇所に現れる、すなわち上側の縁27が上向きの凸状であれば、下側の縁28は下向きの凸状、上側の縁27が下向きの凹状であれば、下側の縁28は上向きの凹状と、下側の縁28と上側の縁27がほぼ同形状であり、バック布の上下方向を二分する中心ラインを基準にほぼ上下対称の波形状となっている。但し、バック布部26の下緑28は、個々の波形状による凹凸を無視した場合に、全体的に上方に突出したゆるやかな曲線であり、そのゆるやかな曲線部に、4つの波の曲線部がある形状となっている。
バック布26の下側の縁28の縁ラインは、個々の波形状による凹凸を無視した場合に、全体的に上方に突出したゆるやかな曲線なので、下側の縁28の縁ラインの方向を、バック布26の下縁28の乳房カップ側に近い方の端と連結部31側に近い方の端を結ぶ直線と同じ方向、すなわち矢印32で示された方向と定義すると、矢印32で示された方向は、編み方向とは6度の角度がつけられている。上側の縁27の縁ラインの方向は、当該波形の各頂点を結ぶ直線と同じ方向、すなわち矢印33で示された方向とすると、下側の縁28とは逆方向の角度で編み方向とは6度の角度がつけられている。すなわち、バック布の上下の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を構成するラインは、相互に非平行とされている。尚、縁ラインが波形状となっているため、波形状箇所は、6度を越えた角度で裁断されている。
バック布の上下の縁始末不要な縁は、波形に限られず、直線状でも、波形以外の曲線状でもかまわない。また波形は、均等な波形でも、不均等な波形でもよい。また、上側の縁と下側の縁の形状が同じでも、形状が異なってもよい。また、バック布は一番広い箇所で幅9cm、細い箇所で幅4cmとした。
従来のブラジャーのバック布においては、バック布26の上下の縁に沿ってゴムテープが設けられていたが、本実施の形態例のブラジャーのバック布26の上下の縁にはゴムテープを縫合していないので、ゴムテープによる厚みの増大がなく、バック布26及び前中心部片33の上縁から下縁に至るまで表面がフラットで段差がなく、着用時に部分的な圧迫を生じることがない。従って着用時の胸囲まわりのシルエットをすっきりとしたシルエットにすることができると共に、ゴムテープの締め付け跡が肌に残ることがない。しかも、バック布及び前中心部片が身体にフィットして、かつ縁部がカーリングすることなく身体に密着し、運動時に生じるずれも最小限に防止し、着崩れも防止される。また、従来のダブルラッセル編物のようにフロント側の基布とバック側の基布及びそれらを連結する連結糸の層の3層からなる編物に比べて、伸縮性に優れ、且つ厚みが薄く、縁部の段差がアウターウェアーに反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。上記本発明のブラジャーに用いたバック布及び前中心部片は2層が一体となり1枚の生地となっているため、シングル編機で編まれた1層で1枚となっている生地に比べて、腰があり強度に優れている。また、伸縮性を有しながらも、比較的薄く、腰があり強度を有する。
また、接着剤を用いて単層編地を貼り合わせて積層したものに比べて、生産工程も少なく、通気性も良好で、着用感も良好なブラジャーを提供できる。
尚、図22〜図23で示した連結糸を用いる従来のダブルラッセル編物の厚さは2.77mmであった。
バック布に使用する本発明の経編地の編組織を、図10〜図12、図14、図15を引用して説明した組織の本発明の経編地を用い、実施例1とほぼ同様のブラジャーを作成した。従って実施例2のバック布の経編地においては、フロント側、バック側の基布とも同じ編組織で、それぞれ非弾性糸と前記弾性糸とが同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成されている1×1のデンビ組織とした。
バック布26に用いる本発明の経編地としては、フロント糸の非弾性糸1及びバック糸の非弾性糸3として44dtexのナイロン糸を用い、フロント糸の弾性糸2、バック糸の弾性糸4として78dtexのポリウレタン糸を用いた。ナイロン糸とポリウレタン糸の使用比率は、ナイロン糸71.6重量%、ポリウレタン糸28.4重量%であった。
即ち、カールマイヤー社(ドイツ)製ダブルラッセル編機“RD6N”を用い、上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバー(筬)にそれぞれ通糸して、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードルに、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードルにそれぞれ供給して編んだ。非弾性糸1と非弾性糸3のランナーを115cm/ラック、弾性糸2と弾性糸4のランナーを95cm/ラックとし、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り112コースで、且つ2.54cm(1インチ)当り56ウェールで、厚さ0.6mmの経編地とした。
また、バック布は一番広い箇所で幅9cm、細い箇所で幅4cmとした。その他は実施例1と同様である。
本実施例のブラジャーは実施例1のブラジャーとほぼ同様の効果を達成できるブラジャーが得られた。
図18は裁断されたままの状態で当該裁断縁が、縁始末不要な縁を形成し得る本発明の伸縮性経編地を、少なくとも一部に用いた衣料の別の一実施の形態例のブラジャーの主要部分の斜視図である。図19は図18に示したブラジャーの着用者の左側に相当するバック布及び土台布部片36の裁断ラインを編地上に示した平面図である。図18において、36aで示される部分が伸縮性のバック布部、36bの部分が土台布部、36cの部分が土台布の前中心部であり、42が着用時に左右のバック布を連結するための連結部、40が乳房カップ、41がストラップ、43は左右の前中心部の縫合箇所である。バック布部36aと土台布部36bと土台布の前中心部36cは、連続した本発明の経編地から形成されている。バック布及び土台布部片36は、裁断されたままで縁始末不要な部片で、かつ上下方向に連続した一枚の布で形成されている。このバック布及び土台布部片36を構成する経編地の編み方向は矢印46(図19参照)の示す方向である。
このバック布及び土台布部片35については、図7〜9、図13、図15を引用して説明した組織の本発明の経編地を用いた。前記経編地は、フロント糸の非弾性糸1及びバック糸の非弾性糸3として44dtexのナイロン糸を用い、フロント糸の弾性糸2、バック糸の弾性糸4として78dtexのポリウレタン糸を用いた。フロント側、バック側の基布とも同じ編組織で、それぞれ非弾性糸と前記弾性糸とが逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成されている1×1のデンビ組織とした。ナイロン糸とポリウレタン糸の使用比率は、ナイロン糸71.6重量%、ポリウレタン糸28.4重量%であった。
即ち、カールマイヤー社(ドイツ)製ダブルラッセル編機“RD6N”を用い、上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバー(筬)にそれぞれ通糸して、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードルに、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードルにそれぞれ供給して編んだ。非弾性糸1と非弾性糸3のランナーを116cm/ラック、弾性糸2と弾性糸4のランナーを106cm/ラックとし、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り116コースで、且つ2.54cm(1インチ)当り57ウェールで、厚さ0.60mmの経編地とした。
そして前記バック布及び土台布部片36の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁は、それぞれ上下の縁である。下側の縁38と上側の縁37はいずれも波形状になっている。波形状は、上側の縁37と下側の縁38で凹凸が、上下で逆に、ほぼ同間隔、同高さで現れる、すなわち上側の縁37が上向きの凸状であれば、下側の縁38は上向きの凹状、上側の縁37が下向きの凹状であれば、下側の縁38は下向きの凸状と、下側の縁38と上側の縁37が、類似の波形状となり、バック布全体としても波形状となっている。尚、本実施例は、バック布部36aと土台布部36bと土台布の前中心部36cが連続した布から形成されている。土台部部36bや前中心部36cの下側の縁は、波形状でも、直線形状でも良い。
バック布部36aの下側の縁38の縁ラインの方向を当該波形の各頂点を結ぶ直線で示すことにすると、矢印45で示された方向であり、下側の縁38の縁ラインの方向と編み方向とは85度の角度(裁断角度)がつけられている。上側の縁37の縁ラインの方向も当該波形の各頂点を結ぶ直線で示すことにすると、矢印44で示された方向であり、上側の縁37の縁ラインの方向と編み方向とは95度(裁断角度)の角度がつけられている。従って、バック布部36aの上下の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を構成するラインの方向は、相互に非平行とされている。
53は、ストラップ取り付け箇所であり、ストラップ取り付け箇所53に、ストラップ取り付け環を通し、ストラップ取り付け箇所53を2つに折り、先端をバック布部36aに、逢着することによって、ストラップ41を取付ける。ストラップ取り付け箇所53は、バック布部36aと連続しており、バック布部36aと一体に裁断されている。縁部は、裁断したままで始末不要である。尚、バック布部36aは一番広い箇所で幅9cm、細い箇所で幅3.5cmとした。
従来のブラジャーのバック布においては、バック布部36aの上下の縁に沿ってゴムテープが設けられていたが、本実施の形態例のブラジャーのバック布部36aの上下の縁にはゴムテープを縫合していないので、ゴムテープによる厚みの増大がなく、バック布の上縁から下縁に至るまで表面がフラットで段差がなく、着用時に部分的な圧迫を生じることがない。従って着用時の胸囲まわりのシルエットをすっきりとしたシルエットにすることができると共に、ゴムテープの締め付け跡が肌に残ることがない。しかも、前記バック布及び土台布部片が身体にフィットして、かつ縁部がカーリングすることなく身体に密着し、運動時に生じるずれも最小限に防止し、着崩れも防止される。また、従来のダブルラッセル編物のようにフロント側の基布とバック側の基布及びそれらを連結する連結糸の層の3層からなる編物に比べて、伸縮性に優れ、且つ厚みが薄く、縁部の段差がアウターウェアーに反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。上記本発明のブラジャーに用いたバック布及び土台布部片は2層が一体となり1枚の生地となっているため、シングル編機で編まれた1層で1枚となっている生地に比べて、腰があり強度に優れている。また、伸縮性を有しながらも、比較的薄く、腰があり強度を有する。また、接着剤を用いて単層編地を貼り合わせて積層したものに比べて、生産工程も少なく、通気性も良好で、着用感も良好なブラジャーを提供できる。
バック布及び土台布部片36に使用する本発明の経編地の編組織を、図10〜図12、図14、図15を引用して説明した組織の本発明の経編地を用い、実施例3とほぼ同様のブラジャーを作成した。従って実施例4のバック布及び土台布部片36に用いる経編地では、フロント側、バック側の基布とも同じ編組織で、それぞれ非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成されている1×1のデンビ組織とした。
バック布及び土台布部片36に用いる本発明の経編地としては、フロント糸の非弾性糸1及びバック糸の非弾性糸3として44dtexのナイロン糸を用い、フロント糸の弾性糸2、バック糸の弾性糸4として78dtexのポリウレタン糸を用いた。ナイロン糸とポリウレタン糸の使用比率は、ナイロン糸71.6重量%、ポリウレタン糸28.4重量%であった。
即ち、カールマイヤー社(ドイツ)製ダブルラッセル編機“RD6N”を用い、上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバー(筬)にそれぞれ通糸して、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードルに、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードルにそれぞれ供給して編んだ。非弾性糸1と非弾性糸3のランナーを115cm/ラック、弾性糸2と弾性糸4のランナーを95cm/ラックとし、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り112コースで、且つ2.54cm(1インチ)当り56ウェールで、厚さ0.60mmの経編地とした。
また、バック布は一番広い箇所で幅9cm、細い箇所で幅3.5cmとした。その他は実施例3と同様である。
本実施例のブラジャーは実施例3のブラジャーとほぼ同様の効果を達成できるブラジャーが得られた。
図20は裁断されたままの状態で当該裁断縁が、縁始末不要な縁を形成し得る本発明の伸縮性経編地を、少なくとも一部に用いた衣料の更に別の一実施の形態例のブラジャーの主要部分の斜視図である。図21は図20に示したブラジャーの着用者の左側に相当するバック布部及び土台布部片95の裁断ラインを編地上に示した平面図である。図20において、95aが伸縮性のバック布部、95bが土台部、95cが土台布の前中心部であり、102が着用時に左右のバック布を連結するための連結部、100が乳房カップ、101がストラップ、103は左右の前中心部の縫合箇所である。バック布部95aと土台部95bと土台布の前中心部95cは、連続した本発明の経編地から形成されている。伸縮性のバック布部及び土台布部片95は、裁断されたままで縁始末不要な部片で、かつ上下方向に連続した布で形成されている。このバック布及び土台布部片を構成する経編地の編み方向は矢印106(図21参照)の示す方向である。
このバック布及び土台布部片95については、図7〜9、図13、図15を引用して説明した組織の本発明の経編地を用いた。前記経編地は、フロント糸の非弾性糸1及びバック糸の非弾性糸3として56dtexのナイロン糸を用い、フロント糸の弾性糸2、バック糸の弾性糸4として78dtexのポリウレタン糸を用いた。フロント側、バック側の基布とも同じ編組織で、それぞれ非弾性糸と前記弾性糸とが逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成されている1×1のデンビ組織とした。ナイロン糸とポリウレタン糸の使用比率は、ナイロン糸62.8重量%、ポリウレタン糸37.2重量%であった。
即ち、カールマイヤー社(ドイツ)製ダブルラッセル編機“RD6N”を用い、上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバー(筬)にそれぞれ通糸して、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードルに、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードルにそれぞれ供給して編んだ。非弾性糸1と非弾性糸3のランナーを129cm/ラック、弾性糸2と弾性糸4のランナーを113cm/ラックとし、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り102コースで、且つ2.54cm(1インチ)当り54ウェールで、厚さ0.71mmの経編地とした。
そして前記バック布及び土台布部片95の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁は、バック布部の下側の縁97と上側の縁96の部分ならびに土台部95bと土台布の前中心部95cの下側の縁の部分である。下側の縁97と上側の縁96はいずれも波形状になっている。
バック布部95aの上縁96と下縁97において、波形状の凹凸はほぼ同間隔で現れ、上縁96の波形状のうち、上方に凸形状の位置に対応する下の位置の下縁97の波形状は下方に凸形状となっており、逆に、上縁の波形状が下方に凸形状(上方には凹形状) の位置に対応する下の位置の下縁97の波形状は上方に凸形状(下方に凹形状)となり、バック布部95aを上下に分割する線を対称にして、バック布部95aの上縁と下縁の凹凸が、上下でほぼ対称形状となっている。また、バック布部95aにおいて形成される波形状の各々の波の曲線形状がゆるやかな曲線(曲率半径の大きい曲線)で、波形状の高低差が小さいゆるやかな曲線の波長の長い波形状となっている。言いかえるならば、えんどう豆のさやの様な形状となっている。波形状が波長が長めでかつ高低差の少ないゆるやかな波形状とすることによって、バック布部95aの身体へのフィット性を向上させ、上下縁部のめくれを防止でき、また特に波形状の谷部分からの引き裂きが生じやすくなることをより一層防止することが出来る。
また、バック布部95aの上緑96は、個々の波形状による凹凸を無視した場合に、全体的に下方に突出したゆるやかな曲線であり、そのゆるやかな曲線部に、ゆるやかな3つの波の曲線部がある形状であり、バック布部95aの下緑97は、個々の波形状による凹凸を無視した場合に、全体的に上方に突出したゆるやかな曲線であり、そのゆるやかな曲線部に、ゆるやかな4つの波の曲線部がある形状となっている。
従って、バック布部95aの下側の縁97の縁ラインの方向は全体として曲線状であるので、バック布部95aの下側の縁97の縁ラインの方向を、バック布部95aの下縁97の乳房カップ側に近い方の端と連結部102側に近い方の端を結ぶ直線と同じ方向、すなわち矢印105で示された方向と定義すると、矢印105で示された方向は、編み方向に対して85度の角度(裁断角度)がつけられている。上側の縁96の縁ラインの方向についても、バック布部95aの上側の縁96の乳房カップ側に近い方の端と連結部102側に近い方の端を結ぶ直線と同じ方向、すなわち矢印104で示された方向とすると、矢印104で示された方向は編み方向とは105度(裁断角度)の角度がつけられている。すなわち、バック布の上下の裁断されたままの状態で縁始末不要な縁を構成するラインは、相互に非平行とされている。尚、縁ラインが波形状となっているため、下側の縁97の縁ラインの波形状箇所は、85度を前後する角度で、上側の縁96の縁ラインの波形状箇所は、105度を前後する角度で、裁断されている。土台部95bや前中心部95cは、編み方向に対し、ほぼ75度の角度で裁断されている。
113は、ストラップ取り付け箇所であり、先端にストラップ101が取付けられる。ストラップ取り付け箇所113は、バック布部95aと連続しており、バック布部95aと一体に裁断されている。縁部は、裁断したままで始末不要である。尚、バック布部95aは一番広い箇所で幅9cm、細い箇所で幅4cmとした。
本実施例のブラジャーにおいても、実施例3のブラジャーとほぼ同様の効果を達成できるブラジャーが得られた。
バック布及び土台布部片95に使用する本発明の経編地の編組織を、図10〜図12、図14、図15を引用して説明した組織の本発明の経編地を用い、実施例5とほぼ同様のブラジャーを作成した。従って実施例6のバック布及び土台布部片95に用いる経編地では、フロント側、バック側の基布とも同じ編組織で、それぞれ非弾性糸と前記弾性糸とが同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成されている1×1のデンビ組織とした。
バック布及び土台布部片95に用いる本発明の経編地としては、フロント糸の非弾性糸1及びバック糸の非弾性糸3として56dtexのナイロン糸を用い、フロント糸の弾性糸2、バック糸の弾性糸4として78dtexのポリウレタン糸を用いた。ナイロン糸とポリウレタン糸の使用比率は、ナイロン糸62.8重量%、ポリウレタン糸37.2重量%であった。
即ち、カールマイヤー社(ドイツ)製ダブルラッセル編機“RD6N”を用い、上記フロント糸の非弾性糸1はL5、弾性糸2はL3、バック糸の非弾性糸3はL2、弾性糸4はL4のガイドバー(筬)にそれぞれ通糸して、フロント糸の非弾性糸1と弾性糸2はフロント側のニードルに、また、バック糸の非弾性糸3と弾性糸4は、バック側のニードルにそれぞれ供給して編んだ。非弾性糸1と非弾性糸3のランナーを115cm/ラック、弾性糸2と弾性糸4のランナーを95cm/ラックとし、仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り112コースで、且つ2.54cm(1インチ)当り56ウェールで、厚さ0.71mmの経編地とした。
また、バック布は一番広い箇所で幅9cm、細い箇所で幅4cmとした。その他は実施例5と同様である。
本実施例のブラジャーも、実施例5のブラジャーとほぼ同様の効果を達成できるブラジャーが得られた。
本発明の伸縮性経編地は、フロント側、バック側の相対する2層の基布の基布を構成する各層の糸のいずれかが層間で相互に交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されており、別途、フロント側、バック側の相対する2層の基布を連結するための連結糸を使用していないので、連結糸を使用する3層構造の編物ほど厚みがあまりに厚くならず、適度の腰と強度を保持し、通気性も良好で、着用感も良好な、伸縮性経編地を提供できる。従って、伸縮性を有し強度を要求されるが厚みをあまり厚くしたくない衣料を形成する場合の少なくとも1部の材料として有用である。
また、当該経編地を少なくとも一部に用いた本発明の衣料においては、3層構造の編物を用いた場合に比べて、当該経編地を用いた部分の縁部に段差が生じにくく、アウターウェアーにその段差が反映して、着用者の外観を低下させる恐れを少なくできる。当該経編地を用いた部分においては、適度の腰と強度を保持し、通気性も良好で、極めて伸縮パワーの強すぎるゴム状の感触になる事もなく、着用感も良好な衣料を提供できる。従って、特にアンダーガーメント、ファウンデーションガーメントなどに好適に適用できる。
本発明の伸縮性経編地を説明するための側面の模式的概念図。 本発明の伸縮性経編地の模式的概念斜視図。 1×1のデンビ組織の一例の非弾性糸と弾性糸の組織図。 1×1のデンビ組織の別の一例の非弾性糸と弾性糸の組織図。 1×1のデンビ組織の更に別の一例の非弾性糸と弾性糸の組織図。 1×1のデンビ組織の更に別の一例の非弾性糸と弾性糸の組織図。 本発明の伸縮性経編地の編組織図。 図7の編組織図のフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2のみを取り出して描いた組織図。 図7の編組織図のバック糸の非弾性糸3と弾性糸4のみを取り出して描いた組織図。 本発明の伸縮性経編地の編組織の別の一例を示す組織図。 図10の編組織図のフロント糸の非弾性糸1と弾性糸2のみを取り出して描いた組織図。 図10の編組織図のバック糸の非弾性糸3と弾性糸4のみを取り出して描いた組織図。 図7の組織図で示される本発明の伸縮性経編地の模式的部分斜視図。 図10の組織図で示される本発明の伸縮性経編地の模式的部分斜視図。 本発明の伸縮性経編地の製法を説明するための、各ガイドバーと各ニードルと各糸との使用状態を簡略的に示した側面図。 本発明の伸縮性経編地の別の製法を説明するための、各ガイドバーと各ニードルと各糸との使用状態を簡略的に示した側面図。 本発明の衣料の一実施の形態例のブラジャーの主要部分の斜視図。 本発明の衣料の別の一実施の形態例のブラジャーの主要部分の斜視図。 図18に示したブラジャーの着用者の左側に相当するバック布及び土台布部片36の裁断ラインを編地上に示した平面図。 本発明の衣料の更に別の一実施の形態例のブラジャーの主要部分の斜視図。 図20に示したブラジャーの着用者の左側に相当するバック布部及び土台布部片95の裁断ラインを編地上に示した平面図。 従来のダブルラッセル編み機で編まれる経編地の模式的立体的に示した部分斜視図。 従来のダブルラッセル編物をダブルラッセル編み機を用いて編んでいる状態の概略部分断面図。
符号の説明
1 非弾性糸
2 弾性糸
3 非弾性糸
4 弾性糸
5 層間
6 編方向
7 伸縮性経編地
8 経編地のウェール方向
9 経編地のコース方向
10 非弾性糸
11 弾性糸
12 フロント側のニードル
13 バック側のニードル
21 フロント側の第1のウェール
22 フロント側の第2のウェール
23 バック側の第1のウェール
24 バック側の第2のウェール
26 伸縮性のバック布
27 バック布の上側の縁
28 バック布の下側の縁
29 乳房カップ
30 ストラップ
31 連結部
32 下側の縁28の縁ラインの方向を示す矢印
33 上側の縁27の縁ラインの方向を示す矢印
34 バック布26の経編地の編み方向
35 左右のカップを連結する部位に用いられる前中心部片
36 バック布及び土台布部片
36a バック布部
36b 土台布部
36c 土台布の前中心部
37 バック布部の上側の縁
38 バック布部の下側の縁
40 乳房カップ
41 ストラップ
42 連結部
43 左右の前中心部の縫合箇所
44 上側の縁37の縁ラインの方向を示す矢印
45 下側の縁38の縁ラインの方向を示す矢印
53 ストラップ取り付け箇所
95 バック布部及び土台布部片
95a バック布部
95b 土台部
95c 土台布の前中心部
96 バック布部の上側の縁
97 バック布部の下側の縁
100 乳房カップ
101 ストラップ
102 連結部
103 左右の前中心部の縫合箇所
104 上側の縁96の縁ラインの方向を示す矢印
105 下側の縁97の縁ラインの方向を示す矢印
106 バック布及び土台布部片を構成する経編地の編み方向
113 ストラップ取り付け箇所
151 フロント側基布
152 バック側基布
153 連結糸
154 フロント側基布151を形成しているフロント糸
155 バック側基布155を形成しているバック糸
156 編み方向
157 フロント側のニードルバー
157´ バック側のニードルバー
158 フロント側のニードル列
158´ バック側のニードル列
159、159´ ノックオーバープレート
160 フロント側のガイドバー
161 中央のガイドバー
162 バック側のガイドバー

Claims (28)

  1. 少なくとも非弾性糸と弾性糸を含んで編成されるそれぞれフロント側、バック側の相対する2層の基布の各層の前記非弾性糸と弾性糸のうちいずれか1つの糸が層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている伸縮性経編地。
  2. フロント側、バック側の相対する2層の基布の非弾性糸同士が層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている請求項1に記載の伸縮性経編地。
  3. フロント側、バック側の相対する2層の基布の一方の基布の非弾性糸と他方の基布の弾性糸とが、層間で交差し絡むことにより両層が一体となるように結合されている請求項1に記載の伸縮性経編地。
  4. 前記伸縮性経編地が、少なくとも4枚のガイドバーを有する、ダブルラッセル編機又はダブルトリコット編機で編まれた伸縮性経編地からなる請求項1〜3のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  5. 層間で交差し絡む糸の内、フロント側のいずれかのガイドバーに通糸された糸は、バック側のニードルに掛けられて編まれ、バック側のいずれかのガイドバーに通糸された糸は、フロント側のニードルに掛けられて編まれることにより層間で交差し絡む構造が形成されている請求項4に記載の伸縮性経編地。
  6. フロント側の基布が、フロント側のニードルのみに掛けられて編まれた弾性糸と非弾性糸から形成されている基布である請求項4〜5のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  7. バック側の基布が、バック側のニードルのみに掛けられて編まれた弾性糸と非弾性糸から形成されている基布である請求項4〜6のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  8. フロント側及びバック側の基布のそれぞれの外面側に非弾性糸が主として現れている請求項1〜7のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  9. フロント側の基布とバック側の基布の編み組織が同じ編み組織からなる請求項1〜8のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  10. 仕上げ加工後の編密度が、2.54cm(1インチ)当り100コース以上である請求項1〜9のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  11. 少なくとも一方の基布の少なくとも前記非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  12. 少なくとも一方の基布の少なくとも前記非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなり、少なくとも前記弾性糸がルーピング組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  13. 少なくとも一方の基布の少なくとも前記非弾性糸の編み組織が1×1のデンビ組織からなり、少なくとも前記弾性糸も1×1のデンビ組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  14. 少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の少なくとも一方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  15. 少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が同行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  16. 少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の少なくとも一方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  17. 少なくとも一方の基布が、少なくとも前記非弾性糸と前記弾性糸が逆行し、前記非弾性糸と前記弾性糸の両方が閉じ目で編成された1×1のデンビ組織からなる請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  18. フロント側あるいはバック側の基布のいずれか一方が、請求項11〜17のいずれかに記載の基布からなる請求項1〜8、10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  19. フロント側及びバック側の基布の両方が、請求項11〜17のいずれかに記載の基布からなる請求項1〜8、10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  20. フロント側及びバック側の基布の両方が、請求項11〜17のいずれかに記載の基布からなり、且つ、両方の基布が同一の編組織からなる基布である請求項1〜8、10のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  21. 裁断されたままの状態で当該裁断縁が、縁始末不要な縁を形成し得る請求項1〜20のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  22. 非弾性糸の太さが17dtex〜78dtexであり、弾性糸の太さが22dtex〜154dtexである請求項1〜21のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  23. 更に、弾性糸及び非弾性糸から選ばれた少なくとも1種の糸が挿入された部分を有している請求項1〜22のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  24. 編地の厚さが、0.5mm〜2mmである請求項1〜23のいずれかに記載の伸縮性経編地。
  25. 前記請求項1〜24のいずれかに記載の伸縮性経編地を、少なくとも一部に用いた衣料。
  26. 衣料が身体に密着する衣料である請求項25に記載の衣料。
  27. 衣料がブラジャーであり、前記伸縮性経編地が使用されている部分がブラジャーのバック布である請求項25に記載の衣料。
  28. 衣料がブラジャーであり、前記伸縮性経編地が使用されている部分が、ブラジャーの少なくとも左右のカップを連結する部位に用いられる部片である請求項25に記載の衣料。
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