JP3686541B2 - 装身用成形体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、衣料用の各種パッドや、ブラジャー・ボデイスーツ等の女性用衣服の一部又は全部を構成する装身用成形体に関し、特に立体中空状の編織地布を用い、モールド成型等により成形される装身用成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装身用成形体は、衣料用の乳房パッドや肩パッド等の各種のパッド、あるいはブラジャー、ボデイスーツ、ブラスリップ、キャミソール、ガードル、水着などの女性用衣服等において、乳房や肩などの部位を構成する部品のように、当該女性用衣服などの一部又は全体を構成するものとして、広く使用されている。これらの衣料用の各種パッドや女性用衣服は、乳房や肩などの形を整えたり、プロポーションを美しく見せるため、ブラジャーやボデイスーツ等の胸部や肩部等に、モールド成型などにより成形された乳房パッドや肩パッド等を装着したり、乳房受けカップ等を構成する部品を、モールド成型などにより成形するように構成されている。
【0003】
そして、このような衣料用の各種パッドや女性用衣服等の一部又は全部を構成する装身用成形体としては、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体等の種々の合成樹脂発泡体をそのまま所定の形状にモールド成型等により成形したものや、これらの合成樹脂発泡体で形成した芯体の表面を適当な不織布や生地等からなる表地で被覆したもの、あるいはファイバーフィルのシート体を芯体として所定の形状にモールド成型等により成形したものなどが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上述した従来の装身用成形体のうち、前者のポリウレタン等の合成樹脂発泡体を用いた装身用成形体の場合には、合成樹脂発泡体が黄変しやすいばかりか通気性の点で劣り、長期間白色性を維持するのが困難であったり、高温高湿環境下等において衣服内気候を快適に維持するのが困難であるという問題点を有していた。
【0005】
また、上述した従来の装身用成形体のうち、後者のファイバーフィルのシート体を芯体として用いた装身用成形体の場合には、シート体を構成する繊維が横に寝てしまうため、保形性の点で劣り、乳房等の形状を美しく創出するのが困難であるという問題点を有していた。
【0006】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、黄変したりすることなく通気性にも優れ、かつ所定の形状を長期間維持することができ、保形性に優れた装身用成形体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、身体に装着するために用いる装身用成形体であって、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する表面層部と裏面層部に対して直交する連繋糸を有さずX字形状に交差する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を、所定の形状にモールド成型することにより形成し、前記表面層部は、モールド成型時に熱セット性が高く、且つ少なくとも裏面層部より膨出性が高い組織及び糸使いとするとともに、前記裏面層部は、モールド成型時に表面層部に比べて高い熱量で成形される保形性の高い組織及び糸使いとし、更に表面層部及び裏面層部の少なくとも一方の表面の一部のみを、他の布地で被覆し、前記中間中空層部は、張力や弾性が高いポリエステル系のモノフィラメント糸を使用し、前記X字形状の連繋糸は、70度〜90度、90度〜110度の範囲でX字形状に交差するように接続されているとともに、前記X形状の連繋糸の太さとしては、50〜700デニールの繊維を使用したことを特徴とするものである。
【0011】
又、請求項2に記載の発明は、前記立体中空状の布地が、2層又は3層以上の多層構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の装身用成形体である。
【0012】
なお、上記立体中空状の布地としては、立体二重編機等によって編成された編地布が用いられるが、これに限定されるものではなく、織地布からなるものを用いても勿論よい。
【0013】
また、この発明に係る装身用成形体は、例えば、衣料用の乳房パッドや肩パッド等の各種のパッド、あるいはブラジャー、ボデイスーツ、ブラスリップ、キャミソール、ガードル、水着などの女性用衣服等の製品において、その芯体として用いられるが、これに限らず、衣料用の乳房パッドや肩パッド等の各種のパッド、あるいはブラジャー、ボデイスーツ、ブラスリップ、キャミソール、ガードル、水着などの女性用衣服等の製品そのものとして用いても良いことは勿論である。
【0014】
【作用】
この発明の装身用成形体によれば、身体に装着するために用いる装身用成形体であって、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を、所定の形状に加熱圧縮成形することにより形成されるように構成したので、装身用成形体を形成する布地自体が立体中空状の布地であるため、合成樹脂発泡体を使用した場合のように黄変したりすることがなく、しかも立体中空状の布地は、表面層部と裏面層部とを連繋糸で互いに接続した中間中空層部を具えており、通気性にも非常に優れ、更に表面層部や裏面層部、あるいは中間中空層部を形成する繊維として熱セット性に優れた繊維を使用することにより、所定の形状を長期間維持することができ、保形性に優れた装身用成形体を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0016】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る装身用成形体を適用したブラジャーを示すものである。
【0017】
図2において、1は女性用下着としてのブラジャーを示すものであり、このブラジャー1は、女性のバストをそれぞれ覆う装身用成形体としての左右のカップ部2、3を備えている。これらの左右のカップ部2、3は、当該左右のカップ部2、3の下側に縫着された下辺連結布4によって、一体的に連結されており、この下辺連結布4の左右両側には、女性の体の背面側で互いに係止される図示しない左右の側布がそれぞれ縫着されている。これら左右の側布の先端部には、フックやアイ等からなる図示しない係止具が、縫着等の手段によって取り付けられている。また、上記左右のカップ部2、3の三角形状に形成された上端部には、女性の肩に掛けるストラップ5、6がそれぞれ装着されている。
【0018】
上記左右のカップ部2、3は、図3に示すように、合成繊維からなる立体中空状の編地布7をモールド成型することによって、女性の体のバストの形状に合うよう、バストトップ部にかけて略円錐形状に形成されている。また、上記立体中空状の編地布7は、図1及び図4に示すように、立体二重編機を用いたダブルラッセル編等によって3層構造に形成されている。この立体中空状の編地布7は、カップ部2、3の表面側に位置し、凸側の面を構成する部分である表面層部8と、カップ部2、3の裏面側に位置し、凹側の面を構成する部分である裏面層部9と、表面層部8と裏面層部9とをX字形状の連繋糸10で接続するとともに、カップ部2、3の空間を構成する部分である中間中空層部11とから構成されている。なお、上記中間中空層部11を構成するX字形状の連繋糸10は、図4(a)に示すように直線状に設けても、図4(b)に示すように曲線状に設けてもどちらでも良い。また、上記立体中空状の編地布7は、図4に示すように、2層構造であっても、図5に示すように、中間中空層部11を仕切り部12によって仕切り、3層構造またはそれ以上の多層構造としてもよい。
【0019】
上記立体中空状の編地布7の表面層部8は、図6に示すように、モールド成型等の熱成形時に、熱セット性が高い組織及び糸使いとし、少なくとも裏面層部11より膨出性が高く、製品としてのブラジャー1の表面を構成するのに相応しい組織及び糸使いとするのが望ましい。この表面層部8は、例えば、熱セット性が高いタテ(経)編みのラッセル編やトリコット編等によって形成され、当該表面層部8を構成する糸としては、例えば、ポリエステル系糸やポリアミド系糸等が使用される。また、裏面層部9は、モールド成型等の熱成形時の成形性が、表面層部8側に比べて熱量等の点で同じか又はそれ以上で保形性の高い組織及び糸使いとするとともに、着用感を考慮して、綿糸等を交編した組織及び糸使いとするのが望ましい。この裏面層部9は、例えば、保形性が高いタテ編のラッセル編やトリコット編等によって形成され、当該裏面層部9を構成する糸としては、例えば、ポリエステル系糸やポリアミド系糸等が使用されると同時に、吸汗性を高めるために綿糸やキュプラ糸等を混入し、又は交編することが望ましい。また、肌当たりを良くするために、ウーリー糸等の使用も望ましい。さらに、中間中空層部11は、少なくとも製品として必要とする立体的な空間を成形時並びに製品として維持できる構成となっており、表面層部8を支持する張力及び弾性を高める組織及び糸使いとするのが望ましい。この中間中空層部11は、例えば、張力や弾性が高いポリエステル系のモノフィラメント糸等が使用されるが、使用糸のデニールによって連繋糸10の密度は当然異なるため限定できないが、ブラジャー等の製品としての表裏を構成する密度レベルとすることが望ましい。これらの中間中空層部11の密度は、通気性を要求するものであれば相対的に低く設定され、保温性や成形性を要求するものであれば相対的に高く設定される。
【0020】
上記中間中空層部11を構成する連繋糸10の走りは、表面層部8と裏面層部9を接続するものであり、これら表面層部8及び裏面層部9に対して、直角望ましくは成形時の圧力に当該表面層部8及び裏面層部9の表層及び直角点がズレを発生しないように、70度〜90度、90度〜110度の範囲でX字形状に交差するように接続するのが望ましい。また、上記中間中空層部11を構成する連繋糸10は、当該空間の保形性及び凸形状の弾力性、製品が必要とする体形の補正機能等の性能を満足するため、ポリエステル等の熱成形性の高い材質及びデニールを選ぶように設定されている。この連繋糸10の太さとしては、例えば、50〜700デニールの繊維が使用される。
【0021】
さらに、上記中間中空層部11を構成する連繋糸10の走りは、上述したように、X字形状に交差するように接続するのが望ましい。これは、図7に示すように、中間中空層部11を構成する連繋糸10を表面層部8及び裏面層部9に対して直交するように配置した場合には、モールド成型する際に、連繋糸10が押圧力によって寝てしまい、所定の立体的な形状を維持するのが困難であるためである。
【0022】
また、上記表面層部8、裏面層部9及び中間中空層部11を構成する編糸の太さは、上述したように、目的とする成形体のソフト性や繊細性、又はハード性や目粗な状況などの求める条件に合わせて選択設計され、モノフィラメント糸又はマルチフィラメント糸のいずれでも良い。しかしながら、上記中間中空層部11を構成する連繋糸10には、張力及び弾性が求められるため、モノフィラメント糸を使用するのが望ましい。
【0023】
このように、上記ブラジャー1のカップ部2、3等の成形体は、多くが成形部(凸状部)に張力及び弾性が求められることから、連繋糸10としてより強度の高いもの又は硬度の高いもの、あるいはモノフィラメント糸を使用するのが望ましい。
【0024】
そのため、カップ部2、3等の成形体の切断面から連繋糸10が突出する虞れがある場合には、肌の刺激を防止する目的で、切断面から連繋糸10が突出するのを防止できる密度と強度のある素材で縫い包むか、あるいは図8に示すように、切断面をカバーする包装帯(パイピング)15を設けるのが望ましい。
【0025】
なお、上記表面層部8及び裏面層部9、特に女性の体に直接接触する裏面層部9には、綿糸等を使用するのが望ましい。また、上記表面層部8及び裏面層部9は、ダブルラッセル編でも、トリコット編み等でもよい。上記X字形状の中間中空層部11の厚みは、例えば、1〜10mm程度に設定されるが、これより薄くても厚くてもよいことは勿論である。
【0026】
このブラジャー1のカップ部2、3の製造は、先ず、立体中空状の編地布7を所定の大きさ及び形状にカットする。ここで、上記立体中空状の編地布7をカットする形状としては、成形形状に合わせてカットするのが前提であり、例えば、絞りの深い形状のものは、成形性を高めると同時に必要とする形状に容易に創出するための引込み量を計算して、余裕のある大きさ及び形状とする。また、プレス成形機の被成形編地の固定方式(押さえ)にあった形状とすること、さらには成形の製品形状が例えばブラジャーの身頃を一体とする場合の形状では、プレス成形機の機能にもよるが、ほぼ製品形状にカットする。そして、このようにカットされた又はほぼ製品化された立体中空状の編地布7を、図9に示すようにプレス成形機16にセットし、所定の条件で加熱圧縮成形してカップ部2、3を成形することにより製造する。
【0027】
以上の構成において、この実施の形態に係る装身用成形体を適用したブラジャーの場合には、次のようにして、黄変したりすることなく通気性にも優れ、かつ所定の形状を長期間維持することができ、保形性に優れた装身用成形体を提供することが可能となっている。
【0028】
すなわち、この実施の形態に係る装身用成形体を適用したブラジャー1は、図1及び図2に示すように、左右のカップ部2、3が、表面層部8と裏面層部9とを中間中空層部11を構成する連繋糸10で互いに接続した立体中空状の布地7を、所定の形状に加熱圧縮成形することにより形成されるように構成したので、左右のカップ部2、3を形成する布地自体が立体中空状の布地7であるため、非黄変性の高いポリエステル素材等を適宜に選択して構成できるものであることから、現在使用されている合成樹脂発泡体(主にポリウレタン)より黄変することも無く、しかも立体中空状の布地7は、表面層部8と裏面層部9とを連繋糸10で互いに接続した中間中空層部11を具えており、通気性にも非常に優れ、更に表面層部8や裏面層部9、あるいは中間中空層部11を形成する繊維として熱セット性に優れた繊維を使用することにより、所定の形状を長期間維持することができ、保形性に優れた左右のカップ部2、3を提供することができる。
【0029】
実施の形態2
図10はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、図10に示すように、装身用成形体として、ブラジャー1のカップ部2、3のみではなく、左右のカップ部2、3及びこれらを互いに連結する下辺連結布4の部分までが、立体中空状の布地7によって一体的に形成されている。
【0030】
上記ブラジャー1のカップ部2、3を構成する立体中空状の編地布7は、図11(a)に示すように、モールド成型によって、カップ部2、3の表面側に位置し、凸側の面を構成する部分である表面層部8と、カップ部2、3の裏面側に位置し、凹側の面を構成する部分である裏面層部9と、表面層部8と裏面層部9とをX字形状の連繋糸10で接続するとともに、カップ部2、3の空間を構成する部分である中間中空層部11とから構成されている。また、上記ブラジャー1の下辺連結布4を構成する立体中空状の編地布7は、図11(b)に示すように、一定の厚さにカップ部成形時に圧縮成形するため、原布の厚さそのもので形成されている。なお、図11(a)には、図示しない下辺連結布4が延設されている。また、図11(a)の断面そのもので製品を構成する場合には、同図に示すように、上・下辺の各縁には仕上テープイ、ロ(加へテープ等)によって仕上げられる。さらに、カップ部2、3の輪郭部には、図11(a)に示すように、バスト保形のためのボーン(ハ)がチューブ帯にカバーされた状態で縫い止めするように構成しても良い。こうすることによって、カップ部2、3の保形性をより一層高めることができる。
【0031】
また、この実施の形態の変形例としては、図12に示すように、左右のカップ部2、3と下辺連結布4のすべてを一体的に立体中空状の編地布7によって形成するのではなく、図11の断面形状に類似した断面形状を有する左右のカップ部2、3の下側の一部と下辺連結布4の一部を含む部分の成型体20を、立体中空状の編地布7によって一体的に形成するように構成し、バストの補正効果を高めるようになっている。
【0032】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0033】
実施の形態3
図13はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、身体に装着するために用いる装身用成形体であって、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を、所定の形状に加熱圧縮成形することにより形成し、且つ表面層部及び裏面層部の少なくとも一方の一部又は全部を、布地の組織密度又は糸の種類を他と異ならせるように構成されている。
【0034】
すなわち、この実施の形態3では、図13に示すように、ブラジャー1においてカップ部2、3の上端部30の表面及び裏面層部共に所定の幅に渡ってメッシュ地の編組織となっており、通気性を更に高めるように構成されている。その際、上記カップ部2、3の上端部30をメッシュ地編目とし、それ以外の部分をトリコット編目等に設計する等の配設(デザイン)や表裏の組織の組合せ等は限定するものではなく、高度のそれぞれの付加価値を高めるために、弾性的部分と非弾性的部分の配設、透明的な部分と非透明的な部分の配設、ソフトな部分とハードな部分の配設等がされても良く、さらにこれらの配設(デザイン)は、表面層と裏面層とで適宜組合せても良いものである。
【0035】
また、上記ブラジャー1においてカップ部2、3の外側の下端部分31は、平編又は平織組織となっており、肌当たりが良好となっている。
【0036】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0037】
実施の形態4
図14及び図15はこの発明の実施の形態4を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態4では、身体に装着するために用いる装身用成形体であって、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を、所定の形状に加熱圧縮成形することにより形成し、且つ表面層部及び裏面層部の少なくとも一方の表面を、他の布地で被覆するように構成されている。
【0038】
すなわち、この実施の形態4では、図14に示すように、ブラジャー1のカップ部2、3の表面が、綿、ナイロン、ポリエステル、アセテート又はこれらの混紡等の織編物や不織布等からなる表地40によって覆われている。この表地としては、適宜刺繍等を施した布地を使用することにより、装飾性を高めることができる。なお、ブラジャー1のカップ部2、3の裏面のみを布地で覆うように構成しても勿論よい。
【0039】
また、この実施の形態4では、図15に示すように、ブラジャー1のカップ部2、3の表面及び裏面を、綿、ナイロン、ポリエステル、アセテート又はこれらの混紡等の織編物や不織布等からなる表地40及び裏地41によって覆うように構成しても良い。このように、ブラジャー1のカップ部2、3の表面及び裏面を、表地40及び裏地41で覆うことにより、裏地41として肌当たりがよい素材や吸湿性に優れた素材を使用ことで、装着感を一層向上させることができる。上記表地40や裏地41は、例えば、接着剤等によってカップ部2、3の表面及び裏面に固着される。
【0040】
この実施の形態4については、この立体中空状の編地布7を成形する時に、表地40及び/又は裏地41を同時成形する(先にコーテイングしておき)ものであるが、これに限定されるものではなく、表地40及び/又は裏地41は先にコーテイングしなくとも良いし、又、別に成形したものを重ね合わせても良い。
【0041】
なお、この実施の形態4では、立体中空状の編地布7が製品の芯体だけでなく、ブラジャー等の製品の表面としての役割を持つことを意味するものであり、当然芯体とした場合には、全く別にパターン化された素材が表面及び/又は裏面に縫い止めされる。
【0042】
また、図16に示すように、ブラジャー1のカップ部2、3の表面及び/又は裏面の外側の下方部分のみを、綿、ナイロン、ポリエステル、アセテート又はこれらの混紡等の織編物や不織布等からなる当布42によって覆うことにより、カップ部2、3の補正(工学的)力を高めたり、吸汗性を高めることができる。
【0043】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0044】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、身体に装着するために用いる装身用成形体であって、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を、所定の形状に加熱圧縮成形することにより形成されるように構成したので、装身用成形体を形成する布地自体が立体中空状の布地であるため、合成樹脂発泡体を使用した場合のように黄変したりすることがなく、しかも立体中空状の布地は、表面層部と裏面層部とを連繋糸で互いに接続した中間中空層部を具えており、通気性にも非常に優れ、更に表面層部や裏面層部、あるいは中間中空層部を形成する繊維として熱セット性に優れた繊維を使用することにより、所定の形状を長期間維持することができ、保形性に優れた装身用成形体を提供することができる。
また、この発明においては、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する表面層部と裏面層部に対して直交する連繋糸を有さずX字形状に交差する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を使用しているので、表面層部と裏面層部に対して直交するように配置した場合のように、当該布地を所定の形状にモールド成型などにより加熱圧縮成形する際に、表面層部と裏面層部に対して直交する連繋糸が押圧力によって寝てしまい、所定の立体的な形状を維持することが困難になることがない。
さらに、この発明においては、装身用成形体を構成する表面層部及び裏面層部の少なくとも一方の一部のみを、布地の組織密度又は糸の種類を他と異ならせるように構成したので、部分的に通気性を満足しつつ、他の部分では保形性に優れた装身用成形体を提供することができる。
また更に、この発明においては、装身用成形体を構成する表面層部及び裏面層部の少なくとも一方の表面の一部のみを、他の布地で被覆したので、部分的に補正力を高めつつ、他の部分では吸汗性を高めることが可能な装身用成形体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部を示す断面図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る装身用成型体を適用したブラジャーを示す構成図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部を示す平面図である。
【図4】 図4は立体中空状の布地を示す断面図である。
【図5】 図5は立体中空状の布地を示す断面図である。
【図6】 図6は立体中空状の布地を示す断面図である。
【図7】 図7は立体中空状の布地を示す断面図である。
【図8】 図8はこの発明の実施の形態1に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部の処理例を示す説明図である。
【図9】 図9はこの発明の実施の形態1に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部の製造装置を示す断面図である。
【図10】 図10はこの発明の実施の形態2に係る装身用成型体を適用したブラジャーを示す構成図である。
【図11】 図11はこの発明の実施の形態2に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部を示す断面図である。
【図12】 図12はこの発明の実施の形態2に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部の変形例を示す説明図である。
【図13】 図13はこの発明の実施の形態3に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部を示す説明図である。
【図14】 図14はこの発明の実施の形態4に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部を示す断面図である。
【図15】 図15はこの発明の実施の形態4に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部を示す断面図である。
【図16】 図16はこの発明の実施の形態4に係る装身用成型体を適用したブラジャーのカップ部の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1:ブラジャー、2、3 左右のカップ部、4 下辺連結布、7 立体中空状の編地布、8 表面層部、9 裏面層部、10 連繋糸、11 中間中空層部。

Claims (2)

  1. 身体に装着するために用いる装身用成形体であって、表面層部と裏面層部とを中間中空層部を構成する表面層部と裏面層部に対して直交する連繋糸を有さずX字形状に交差する連繋糸で互いに接続した立体中空状の布地を、所定の形状にモールド成型することにより形成し、前記表面層部は、モールド成型時に熱セット性が高く、且つ少なくとも裏面層部より膨出性が高い組織及び糸使いとするとともに、前記裏面層部は、モールド成型時に表面層部に比べて高い熱量で成形される保形性の高い組織及び糸使いとし、更に表面層部及び裏面層部の少なくとも一方の表面の一部のみを、他の布地で被覆し、前記中間中空層部は、張力や弾性が高いポリエステル系のモノフィラメント糸を使用し、前記X字形状の連繋糸は、70度〜90度、90度〜110度の範囲でX字形状に交差するように接続されているとともに、前記X字形状の連繋糸の太さとしては、50〜700デニールの繊維を使用したことを特徴とする装身用成形体。
  2. 前記立体中空状の布地が、2層又は3層以上の多層構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の装身用成形体。
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