JP3044581U - ブラジャ機能を備えたタンクトップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体を、好ましい伸縮性を有すると共に脇縫
合線が不必要な筒形編地から形成してフィット性を良く
すると共に、バストが透けて見えないようにしたブラジ
ャ機能を備えたタンクトップを提供することである。 【解決手段】 筒形編地から形成した外着１と、前身に
わん状に膨出した対のカップ部３を設けた成形筒形編地
から形成した内着４とを重ね合せたのである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の技術分野】

この考案は、ブラジャ機能を備えたランニング形ニットシャツ、いわゆるタン クトップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のタンクトップの一例として、図３に示すように、前身２１に対 のカップ部２２、２２を成形編成したニットハーフトップ２３が普及している。

【０００３】 ところが、カップ部２２が一重の編地であるためバストが透けて見えやすい難 点があり、外出時等には別の上着を重ねて着用しなければならない欠点がある。

【０００４】 また、他の従来例として、図４に示すように、タンクトップ本体２４の内部に 、別体の対の固形カップ２５、２５を複数の吊テープ２６、２６、２６、２６を 介して取り付けたものがある。

【０００５】 ところが、固形カップ２５が不安定で位置ずれしやすく、左右に吊テープを取 り付ける脇縫合線２７が存在しており、フィット性が劣る問題点がある。

【０００６】

【考案の課題】

そこで、この考案の課題は、全体を、好ましい伸縮性を有すると共に脇縫合線 が不必要な筒形編地から形成してフィット性を良くし、バストが透けて見えない ようにしたブラジャ機能を備えたタンクトップを提供することである。

【０００７】

【課題の解決手段】

上記の課題を解決するために、この考案においては、筒形編地から形成した外 着と、前身にわん状に膨出した対のカップ部を設けた成形筒形編地から形成した 内着とを重ね合せたのである。この内着のカップ部周縁を、伸縮性の少ない編組 織でＷ字状に形成したバスト引上部とするのがよい。

【０００８】

【作用】

前記カップ部は、外着で被覆されているため内部のバストが透けて見えるよう なことがない。またカップ部を含む全体がニット地即ち編地であると共に円形編 み機によって編立てた筒形編地を用いているため脇縫合線が存在せずフィット性 が良い。

【０００９】

【実施の形態】

以下、この考案の実施形態を図１及び図２に基づいて説明する。

【００１０】 図１及び図２に示すように、ブラジャ機能を備えたタンクトップは、綿糸を主 体に、合成繊維糸及びスパンデックス等の弾性糸の複数本の糸条の合せたものを 編糸とし、エレクトロニクス制御の自動成形円形編み機を用いて編立てた筒形編 地から形成されたタンクトップ形外着１と、同じようにして、前身２にわん状に 膨出した対のカップ部３、３を成形編成で設けて編立てた筒形編地から形成され た丈が短いハーフトップ形内着４とからなり、両者を重ね合せると共に襟ぐり縁 取兼縫合線５及び左右の袖ぐり縁取兼縫合線６、６で接合したものである。

【００１１】 前記外着１は、所要の複数本の糸条を適宜添えて供給編成することができる添 え糸編（プレーティング編）組織により、表面に耐久性に優れた綿・ナイロン混 紡糸が、裏面に肌触りが良い綿糸がそれぞれ現れるように編成されている。また 下端部周縁には、広幅の折返縁７が形成されており、安定した着用感が得られる 。

【００１２】 さらに外着１は、内着４より所要量大きいサイズに形成されているため、内着 ４と二重になっているが両者の間に透き間があって通気性が良くかつ外観上も体 裁が良い。

【００１３】 前記内着４は、外着１と同様の添え糸編組織により、表面に吸湿性に優れた綿 ・レーヨン混紡糸が、裏面に綿糸がそれぞれ現れるように編成されており、肌に やさしく汗ばむ季節でも快適である。

【００１４】 内着４は、上半部８が薄地の平編み組織に編成され、下端部周縁にはゴム糸を 挿入して縮小し強力な伸縮弾性を有する口ゴム状胸バンド９が形成されており、 着用時バストの下縁に胸バンド９がぴったり密着して着用時の安定感がよく、か つ後述のバスト引上部１２と相まってバストの上向きの自然な寄せ上げ作用が発 生するようになる。

【００１５】 カップ部３は、長円形状を呈し比較的薄地で伸びやすい平編み組織で、編糸を 積極給糸しわん状に膨出した滑らかな立方体に編成されており、中央部の長円形 状頂面１０にはハ刺状飾り模様が設けられている。

【００１６】 カップ部３を囲む筒形胸部１１は、比較的厚地で伸びが抑制される浮き編（フ ロート編）又はタック編等の編み組織で、下端部が前身の全幅にわたって延びて 胸バンド９に接合する略Ｗ字形状バスト引上部１２に形成されており、このバス ト引上部１２が胸部に圧接しバストを周囲から囲みながらバストアップさせる作 用をする。

【００１７】 前記立体的カップ部３を含む筒形胸囲部１１は、編み機の度目調整装置及び給 糸装置を自動操作せしめることにより容易に且つ迅速に編立てることができる。

【００１８】 なお、前記ブラジャ機能を備えたタンクトップは、用途に対応して、編糸の素 材の種類、太さ、編立組織、編目密度及び外着・内着のサイズ等を適宜選択する ことができる。

【００１９】 この考案に係るブラジャ機能を備えたタンクトップは、上述のように、脇縫合 線を無くするため円形編み機から編立てた筒形編地を用いており、全体がニット から形成されているためフィット性が良く、かつ肌に接触する内面が綿であって 汗ばむ季節でも快適である。

【００２０】 また内着４の筒形胸囲部１１は、比較的厚地で伸びが抑制されバスト引上部１ ２が胸部に圧接し、比較的薄地で伸びやすい立体的カップ部３を下方及び左右か ら支えており、下縁の胸バンド９と相俟ってバストを下方から押し上げるバスト アップ効果を発揮することができ、外着で被覆されているため、バストが透けて 見えるようなことはない。

【００２１】

【考案の効果】

この考案によれば、以上のように、カップ部において、従来例のように、バス トが透けて見えるようなことがなく、これを着用したままで外出することが可能 であり、また全体がニット地でありかつ脇縫合線が無いのでフィット性が良く、 さらにバストアップ効果も大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のブラジャ機能を備えたタンクトップ
の一実施例を示す正面図

【図２】同上の内着を示す正面図

【図３】一従来例を示す正面図

【図４】他の従来例を示す正面図

【符号の説明】 １ 外着 ２、２１ 前身 ３、２２ カップ部 ４ 内着 ５ 襟ぐり縁取兼縫合線 ６ 袖ぐり縁取兼縫合線 ７ 折返縁 ８ 上半部 ９ 胸バンド １０ 頂面 １１ 胸囲部 １２ バスト引上部 ２３ ニットハーフトップ ２４ タンクトップ本体 ２５ 固形カップ ２６ 吊テープ ２７ 脇縫合線

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒形編地から形成した外着と、前身にわ
   ん状に膨出した対のカップ部を設けた成形筒形編地から
   形成した内着とを重ね合せてなるブラジャ機能を備えた
   タンクトップ。
2. 【請求項２】 前記カップ部の周縁にＷ字状のバスト引
   上げ部を設け、このバスト引上部を伸縮性の小さい編組
   織とした請求項１に記載のタンクトップ。
3. 【請求項３】 内着下縁に伸縮性の大きい胸バンドを形
   成した請求項１又は２に記載のタンクトップ。