JP6371593B2 - 清涼性に優れる編地 - Google Patents
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Description
[1]セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊されてなる複合糸条と合繊糸条とが交編されてなる編地であって、該編地のセルロースマルチフィラメント混率が20%以上であり、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面をウェール方向(編地のタテ方向)に往復摩擦させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係数の標準偏差が1.4以下であり、かつ、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、該複合糸条のシンカーループの凸部先端から該合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、該合繊糸条のシンカーループの凸部先端から該複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)が下記式(1):
1<X1/X2≦1.75・・・式(1)
を満足することを特徴とする前記編地。
1<H1/H2≦2.2・・・式(2)
を満足する、前記[1]又は[2]に記載の編地。
本実施形態に係る編地は、セルロース繊維マルチフィラメントと合繊マルチフィラメントとが混繊されてなるセルロース系繊維複合糸条と、合繊(マルチフィラメント)糸条とが交編されてなる編地であって、該編地全体のセルロースマルチフィラメントの混率が20%以上、好ましくは30%以上である。編地全体のセルロースマルチフィラメントの混率が20%未満の場合は、着用時に十分な吸湿・放湿性が発揮できず、蒸れ抑制が不十分となる。身体からの不感蒸泄を処理し、蒸れを抑制するには、少なくとも20%以上のセルロースマルチフィラメント混率が必要である。
セルロースマルチフィラメントの単糸と合繊マルチフィラメントの単糸がそれぞれ単独で集束した部分が多くなると、洗濯後の風合い粗硬化や、肌への刺激性を増長させるため、極力均一に混じり合うことが好ましい。
仮撚加工は、前記した混繊交絡前でも後でもよく、特に限定されない。尚、混繊交絡と仮撚が連続でできる装置を用いると生産性が高く好ましい。
また、セルロースマルチフィラメントには、目的に応じて酸化チタンなどの艶消し剤や公知の各種添加剤を含有させて用いることができる。
これらの合繊マルチフィラメントの紡糸方法は、特に限定はなく、公知の方法を用いることができ、場合により未延伸糸(POY)や半延伸糸を用いてもよい。また、原糸であっても、仮撚加工や撚糸加工された加工糸であってもよい。
本実施形態の編地において、コースとは編地の横方向のループを、ウェールとは縦方向のループを示すものである。
1<X1/X2≦1.75・・・式(1)
を満足する編地であることができる(図1〜3参照)。
さらに、シンカーループによる凹部にバラツキがあると、均一な表面性が保持されないこととなり、人の肌感覚はザラツキ等を感じやすくなり、かつ、肌刺激性も増す為、肌触りに劣るものとなる。尚、本発明において、凸部間隔のX1とX2は、X1>X2を満たし、隣り合うものとする。
編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、前記合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)が下記式(2):
1<H1/H2≦2.2・・・式(2)
を満足する編地であることができる(図4と5参照)。
さらに、シンカーループによる凹部にバラツキがあると、均一な表面性が保持されないこととなり、人の肌感覚はザラツキ等を感じやすくなり、かつ肌刺激性も増す為、肌触りに劣るものとなる。尚、本発明において、高さH1とH2は、H1>H2を満たすものとする。
株式会社トリニティーラボ製の静・動摩擦測定器TL201TS(テーブル搖動型)を用いる。幅5cm、長さ(タテ)25cmにカットした試料を、肌にあたる面を上にして錘を用いて、生地を2%伸長させた状態で測定機に固定する。接触子として、1.5cm2の触覚接触子(指先相当の硬度を有した幾何学指紋パターンが施されたもの)を用い、この上に3.75gの重りをかけ10cmの移動距離で3往復させた。移動速度は30mm/sとした。3往復分の両方向の摩擦それぞれについて、10cm移動内の最大動摩擦係数、動摩擦係数の標準偏差を求めた。往/復、其々の方向で3往復分の値の平均値を算出し、値の高い摩擦方向の数値を採用した。
日立製電子顕微鏡S−3500Nを用い、肌にあたる面の生地表面を撮影した。生地経方向の編始め側を左側にし、手前に30℃傾けて65倍の倍率で撮影した。撮影した写真をもとに、図1〜3に示すように、同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のシンカーループの凸部先端から合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、合繊糸条のシンカーループの凸部先端から複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)を算出した。生地の場所を変えて10点、間隔品を算出し、その最大値を採用した。
日立製電子顕微鏡S−3500Nを用い、肌にあたる面の生地表面を撮影した。生地経方向の編始め側を下側にし、60倍の倍率で撮影した。撮影した写真をもとに、図4と5に示すように、同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)を算出した。生地の場所を変えて10点、間隔品を算出し、その最大値を採用した。
20℃65%Rhの環境下で1昼夜調湿した試料を、20℃65%環境下、プラカップ上に肌にあたる面を上にしてのせ、この生地の上から0.1mlの水を滴下、5分後の拡散面積を下記式:
a×b×π/4
(式中、a、bはそれぞれ楕円面積の長半径、短半径である。)より算出した。
20℃65%Rhの環境下で1昼夜調湿した試料を、10cm四方にサンプリングし、その重量を測定する。その後その試料を20℃65%環境下の元、プラカップ上に肌に触れる面を上にしてのせ、この生地の上から0.1mlの水を滴下し、滴下直後の重量を測定する。プラカップに載せたまま30分放置した後に湿潤した生地の重量を測定し、下記式:
{(X1−X0)/Y}×100
(式中、X0は水滴下前の生地重量、X1は滴下放置30分後の湿潤生地重量である。)により、30分後の残留水分率(%)を算出した。
20℃65%Rh環境下で1昼夜調湿した試料を、7cm四方にサンプリングする。20℃65%Rh環境下、カトーテック社製のサーモラボIIを使用し、発泡スチロール上に肌に触れる面を上にして載せた生地に、室温より10℃高い30℃に熱した熱板を載せた瞬間の最大熱移動量(Qmax)を測定し、評価した。
28℃60%RHの環境下で、10人のモニターに試作生地で作製したTシャツを着用させ、着脱時や着用時の肌触り、ザラツキの有無、清涼感を総合的に評価させ、「着心地(着用感)」として下記の5段階で官能評価し、最頻値を評価結果とした。
5:良い
4:やや良い
3:どちらとも言えない
2:やや悪い
1:悪い
ナイロン6未延伸糸41dtex26fをTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度130℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と66dtex43fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、102dtex22fの複合糸条を得た。この複合糸条と、130℃で仮撚した83dtex68fの1ヒーターナイロン6仮撚糸、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、28ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互に配置するようにしてベア天組織の編地を得た。編製時複合糸条と合繊仮撚糸の編み込長(100ウェール分の糸長)は同じとした。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。表裏面ともに凹凸が少なく滑らかな表面で拡散性に優れており、また接触冷感性も高く着用感に優れるものであった。
交編するナイロンを160℃で仮撚した1ヒーター6ナイロン仮撚糸とし、編成時に複合糸条よりも交編ナイロン糸の編込長を10mm短くする以外は実施例1と同様にベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、実施例1と同様、表裏面ともに凹凸が少なく、拡散性、接触冷感性が高く、着用感に優れたものであった。
編成時に複合糸条と合繊マルチフィラメント仮撚糸の配置を1:2にする以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性、速乾性も良好で接触冷感性も高く、着用快適に優れるものであった。
交編用合繊として160℃で仮撚した1ヒーター6ナイロン仮撚糸75dtex68fを用い、編成時に複合糸条よりも交編ナイロン糸側の編込長を10mm長くする以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
交編用合繊として160℃で仮撚した1ヒーター6ナイロン仮撚糸57dtex52fを用い、編成時に複合糸条よりも交編ナイロン糸側の編込長を15mm長くする以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
33dtex26fの6ナイロン糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度130℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と44dtex45fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、75dtex71fの複合糸条を得た。この複合糸条と、160℃で仮撚した6ナイロン仮撚糸57dtex52f、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、28ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互になるように配置し、編製時に複合糸条よりも交編ナイロン糸の編み込長を10mm長くして編製し、ベア天竺組織の生機を得た後、該生機を実施例1と同様に、加工処理して編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
22dtex20fの66ナイロン糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度130℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と56dtex45fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、79dtex65fの複合糸条を得た。この複合糸条と、160℃で仮撚した6ナイロン仮撚糸57dtex52f、及び17dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸を1本交互に配置、編製時に複合糸条よりも交編ナイロン糸の編み込長を10mm長くして編製し、ベア天竺組織の生機を得た後、該生機を実施例1と同様に、加工処理して編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
22dtex24fのセミダルタイプのポリエステル糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度170℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と無機顔料を含有する56dtex30fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、78dtex54fの複合糸条を得た。この複合糸条と、170℃で仮撚したフルダルタイプのポリエステル仮撚糸84dtex144f、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸を1本交互に配置、編製時の複合糸条と交編用ナイロン糸の編み込長は同じとして、ベア天竺組織の生機を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性、速乾性、及び接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
交編する合繊糸を170℃で仮撚されたフルダルタイプのポリエステル仮撚糸56dtex72fとし、編成時に交編エステル糸の編み込長を複合糸条よりも10mm長くする以外は実施例8と同様に処理してベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに凹凸が少なく滑らかな表面で拡散性に優れており、また、接触冷感性も高く着用感に優れるものであった。該生機を実施例1と同様に加工処理し編地を得た。得られた編地は表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性、速乾性、及び接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
34dtex18fのW型断面ポリエステル糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第1ヒーター温度170℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と56dtex30fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、87dtex48fの複合糸条を得た。この複合糸条と、170℃で仮撚した丸断面の56dtex24fのポリエステル仮撚糸、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互に配置、編成時に交編エステル糸の編み込長を複合糸条よりも10mm長くし、実施例8と同様に加工処理してベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性や速乾性に優れ、接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
84dtex45fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))と34dtex18fのW型断面ポリエステル糸を京セラ社製インターレースノズルで加工速度300m/分でインターレース混繊させ、118T68fの複合糸条を得た。この複合糸条と、W型断面ポリエステル84dtex30fの原糸、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と交編エステル糸の編み込長は同じとし、其々が1本交互に配置するようにして編成しベア天竺組織の生機を得た。
該生機を実施例8と同様に加工処理してベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、表裏面ともに極めて滑らかな表面性を有し、薄くソフトで肌触り良く、拡散性や速乾性に優れ、接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
実施例1に記載の複合糸条と、同じく実施例1記載のNy仮撚糸を用い、28ゲージの丸編み機にて両者の編み込長は同じとし、複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互になるよう配置し製編し、天竺の生機を得た。
該編地を、生機セットを除く以外は実施例1と同様に処理して、天竺編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、表裏面ともに極めて滑らかな表面性を有し、薄くソフトで肌触り良く、拡散性や速乾性に優れ、接触冷感性が高く、ドレープ性に優れ、着用快適に優れるものであった。
28ゲージの丸編機にてフライス組織の編地にする以外は参考例12と同様に処理して、フライス編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は凹凸が少なく極めて滑らかであり、肌触りに優れ拡散性、接触冷感性が高く、着用快適性に優れるものであった。
複合糸条用のセルロースマルチフィラメント糸としてレーヨン84dtex30fを用いる以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、実施例1の性能には若干劣るものの、凹凸度(ループ高さ比)は小さく、拡散性も良く、着用快適性にも優れるものであった。
交編用合繊仮撚糸を160℃で仮撚された83dtex68fの1ヒーター6ナイロン仮撚糸とする以外は実施例1と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。該編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。さらに交編ナイロン糸の高い捲縮が浮き出ることにより、手に引っ掛かり易く引き攣れ易いものであった。
編成時に複合糸条の編み込長を交編用ナイロン糸よりも10mm高くする以外は実施例4と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。
編成時に交編ナイロンの編み込長を複合糸条よりも25mm高くする以外は実施例4と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。さらに浮き出た交編ナイロン糸が手に引っ掛かり易く、引き攣れ易いものであった。
編成時に複合糸条と交編ナイロン糸との編み込長を同じとする以外は実施例5と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。
編成時のセルロース糸条と交編ナイロン糸の編み込長を同じとする以外は実施例6と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。
複合糸条と交編ナイロン糸の配置割合を1:3にする以外は全て実施例4と同様にしてセルロース混率19%のベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、生地凹凸度(ループ高さ比)は低く(2.00)、滑らで、拡散性は良好なものの、セルロース混率が低い為、身体から出る不感蒸泄の処理が劣り、その結果蒸れやすいものとなり着心地の悪いものであった。
Claims (4)
- セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊されてなる複合糸条と合繊糸条とが交編されてなる編地であって、該編地のセルロースマルチフィラメント混率が20%以上であり、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面をウェール方向(編地のタテ方向)に往復摩擦させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係数の標準偏差が1.4以下であり、かつ、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、該複合糸条のシンカーループの凸部先端から該合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、該合繊糸条のシンカーループの凸部先端から該複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)が下記式(1):
1<X1/X2≦1.75・・・式(1)
を満足することを特徴とする前記編地。 - 前記複合糸条が、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊され、かつ、少なくとも一方が仮撚されている複合捲縮加工糸である、請求項1に記載の編地。
- 前記編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、前記合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)が下記式(2):
1<H1/H2≦2.2・・・式(2)
を満足する、請求項1又は2に記載の編地。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地を肌に直接触れる部分として用いた肌着。
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