JP2010229568A - セルロース複合糸条及び織編物 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用中に汗をかいても、べたつき感や、肌にはりつく不快感がなく、吸湿性に優れてムレ感が少なく清涼性があり、又伸縮性、滑り性に優れて動作時にも拘束感がなく、物理的摩擦刺激が少なく、紳士用肌着等として好適なセルロース複合糸条、及び製編織された織編物の提供。
【解決手段】セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが混繊され、撚糸されてなり、かつ、セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50〜85wt%であるセルロース複合糸条、及び該複合糸条が少なくとも一部に配置されてなる織編物、並び該セルロース複合糸条の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は清涼性に優れたセルロース複合糸条、及び製編織された織編物の提供にある。更に詳しくは、セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが単糸レベルで混繊され、かつ撚糸された複合糸、およびそれを用いた織編物であって、特に、優れた清涼性を有した布帛及びこれを用いた布帛製品に関する。
紳士用肌着は、盛夏においても肌着をYシャツ及びジャケットの下に重ねて着用されるため、行動中の多量の汗にも十分に対処する必要があり、相当に高い吸汗性が要求される。そのため従来の紳士用肌着には、上記機能性を重視する点から、綿100%素材を中心とした紡績糸素材が主として用いられてきた。これはフィラメント素材では、綿以上の機能を有する肌着が得られなかったためである。
フィラメント素材には、紡績糸素材にはない独特な光沢感などの特性があり、高い機能性を有するにもかかわらず、該フィラメント素材が紳士用肌着として用いられなかったのは以下の理由によるものである。
セルロース繊維マルチフィラメントからなる衣料では、吸湿性、光沢感、及び肌触りに優れるという特徴を有するが、多量に発汗した場合に、発汗量が素材の許容量を超え、保水した衣料が肌に張り付いて不快感が生じることがあった。又、繰り返し洗濯により風合いが粗硬になったり、縮んだり、しわになったりするなどの欠点があった。
一方、疎水性の合成繊維マルチフィラメントからなる衣料では、寸法安定性、湿潤強度に優れ、洗濯による風合い変化も少ないが、吸水性や吸湿性が不足しているため、着用中のムレ感が大きくなることがあった。又、一部の疎水性の合成繊維フィラメントからなる衣料の中には、着用中に生じる衣料と皮膚間の圧迫、スレ、コスレなどにより角質細胞へミクロな摩擦刺激が生じることがあり、皮膚が赤くなったり、違和感を感じたり、あるいは特に乾燥肌の人の場合は冬場の乾燥時にかゆみを感じることがあった。
上述の課題に対して、特許文献1では異型断面の疎水性合成繊維マルチフィラメントが吸水速乾性に優れることが記載されている。このような繊維を仮撚捲縮加工した後に織編物にして、吸水加工を施した素材からなる衣料が開発されており、これらの衣類は、吸汗性に優れ、速乾性も高く、汗をかいても肌にべたつきにくいという特性が得られる。しかし、吸湿性(ムレ防止性能)や低皮膚刺激性に関しては、綿やセルロース繊維マルチフィラメントに及ばなかった。
更に、セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントを組み合わせて混繊複合した繊維からなる衣料が開発されている。このような衣料では、セルロース繊維マルチフィラメント及び合成繊維マルチフィラメントのもつ光沢感や、紡績糸とは異なる独特な美的外観が得られるが、機能面において、着用中多量に発汗した時、衣料が肌に張り付く点については解消されておらず、特に紳士肌着として満足できる高い機能を有するものはなかった。特許文献2にはセルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが混繊され、少なくとも一方が仮撚された複合捲縮加工糸を用いた布帛が提案されている。該布帛は肌刺激も少なく、多汗による汗処理機能に優れているものの、着用時の清涼感はそれ程高いものではなかった。
このように、肌着の分野で、フィラメント素材のもつ美的外観を保持しながら、日常生活で多量の汗をかいた時にも肌がべたつかず、肌着が肌に張り付かず、伸縮性に優れて動作時の拘束感がなく、滑り性に優れて楽な着心地を有し、又、動作時に肌着と皮膚の間に生じる摩擦刺激が少なく、長年にわたって毎日繰り返し着用しても肌に優しいという優れた機能をもつ肌着は得られていなかった。
特許第3647373号公報 特許第3701872号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、特に着用中に汗をかいても、べたつき感や、肌にはりつく不快感がなく、吸湿性に優れてムレ感が少なく、夏場の暑い日にも清涼感があり、又、伸縮性、滑り性に優れて動作時にも拘束感がなく楽な着心地であり、更に皮膚の角質細胞に対する物理的摩擦刺激が少なく、長年にわたって毎日繰り返し使用しても肌に優しいフィラメント素材を用いた紳士用肌着等としても好適なセルロース複合糸条および織編物を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決するため、鋭意研究を進めた結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は下記の通りである。
1.セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが混繊され、撚糸されてなり、かつ、セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50〜85wt%であることを特徴とするセルロース複合糸条。
2.該合成繊維マルチフィラメントがポリエステル系合成繊維又はポリアミド系合成繊維である上記1記載のセルロース複合糸条。
3.上記1または2に記載されたセルロース複合糸条が少なくとも一部に配置されてなる織編物。
4.セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが、セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50〜85wt%になるように混繊された後に撚糸されることを特徴とする、上記1または2記載のセルロース複合糸条の製造方法。
本発明のセルロース複合糸条が少なくとも一部に配置されてなる布帛は、肌に直接触れる用途、例えば衣料として用いた時、吸汗性が良く、日常生活で多量の汗をかいた時にもべたつき感や、衣料が肌にはりつく不快感がなく、吸湿性に優れてムレ感が少なく、夏場の暑い日にも清涼感があり、冬場の寒い日にも柔らかい肌触りで暖かい。
また、伸縮性、滑り性に優れて動作時にも拘束感がなく着心地が楽であり、肌触りが柔らかく、皮膚に対する物理的摩擦刺激が小さく、継続着用しても肌に優しく、かつフィラメントのもつ美しい外観を保持することができる。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明のセルロース複合糸条は、セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが混繊され、撚糸されてなり、かつ、セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50〜85wt%であることを特徴とする。より好ましくは60〜80wt%である。セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50wt%未満であると、肌に直接触れた時の清涼感が不足する。85wt%を超えると多量の発汗時に布帛が肌に張り付いて不快感が生じ、また繰り返し洗濯による風合変化が発生しやすくなる。
本発明では、セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが単糸レベルで混繊されている。セルロース繊維マルチフィラメント糸と合成繊維マルチフィラメント糸の混繊方法としては、例えば、インターレース法(エアー交絡法)や、静電気力による電気開繊法で開繊して交絡させる方法が挙げられる。
本発明において、セルロース繊維マルチフィラメントの単糸と合成繊維マルチフィラメントの単糸は、少なくとも断続的に絡み合っていることが必要であり、これらのフィラメントの単糸がそれぞれ単独で収束することなく、相互の単糸ができるだけ均一に混じり合い、また各単糸がくっつかずに離れて各単糸間にエアーを含んだ状態にあるのが好ましい。
このような混繊状態とするために、インターレース法の場合、交絡数は糸長1mあたり20個以上、120個以下が好ましい。より好ましくは70個以上、120個以下である。交絡数が20個未満であると単糸が均一に混繊しない場合がある。交絡数が120個を越えると糸の膨らみが減って汗処理機能が低下する傾向にあり、肌触りも硬く皮膚刺激が増大する傾向にある。
本発明のセルロース複合糸条は、更に撚糸されていることを特徴とする。撚数は200t/m〜800t/mの範囲あることが好ましい。撚糸することにより、糸条の単糸間の空隙を減少させることでより高い清涼感を得ることが出来る。
従来、複数の糸条を混繊し、撚糸する場合には、複数の糸条を一度に交撚することが行われていたが、この方法では相互の単糸の混じり合いが不均一な状態で撚糸されることがあり、本発明の複合糸条を得ることは困難であった。本発明ではセルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントとが前述の混率になるように混繊された後に、撚糸されることによって、相互の単糸が均一に混じり合い、かつ各単糸間の距離を適度に保つことができることを見出した。
本発明において、セルロース繊維マルチフィラメントとしてはビスコース法レーヨン、ポリノジックレーヨン、精製セルロース繊維、銅アンモニア法レーヨンなどのマルチフィラメントが挙げられる。合成繊維マルチフィラメントとしてはポリエステル系合成繊維又はポリアミド系合成繊維が好適である。ポリエステル系合成繊維としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等、ポリアミド系合成繊維としてはナイロン6、ナイロン66などが挙げられる。又、合成繊維マルチフィラメントとして、W型断面偏平糸、メガネ型偏平糸、π型断面偏平糸、十字型断面糸などの吸水性に優れた断面形状をもつ糸を用いることにより、布帛中への吸水速度が高まるとともに、汗の生地中での拡散性が高まり、その結果、速乾性が高めることができるため、好ましい。
本発明のセルロース複合糸条を構成するマルチフィラメントの総繊度は44〜333dtexであることが好ましい。より好適な範囲は用途によって異なり、アウター用途には167〜333dtexが好適であり、Tシャツ用途には167〜278dtexが好適であり、紳士肌着用途には111〜200dtexが好適であり、婦人用インナーには44〜167dtexが好適である。44dtex未満では、肌に直接触れた時の清涼感が不足することがあり、333dtexを超えると厚ぼったくなり快適感が得られず、肌触りも悪くなりやすい。
本発明のセルロース複合糸条に用いられるセルロース繊維マルチフィラメントは単糸繊度が0.1〜5.6dtexであることが好ましく、より好ましくは2.8dtex以下、さらに好ましくは1.4dtex以下である。セルロース繊維マルチフィラメントの単糸繊度が5.6dtexを超えると肌触りが悪くなることがある。
本発明のセルロース複合糸条に用いられる合成繊維マルチフィラメントは単糸繊度が0.1〜5.6dtexであることが好ましく、より好ましくは2.2dtex以下、さらに好ましくは1.4dtex以下である。5.6dtexを超えると手触りおよび肌触りが悪くなり、また十分に皮膚刺激の小さい布帛が得られないことがある。
本発明のセルロース複合糸条に用いられるセルロース繊維マルチフィラメントには、酸化チタン1.5〜5wt%が含有されていることが好ましい。一定量の酸化チタンを含有することによって、薄地の布帛において透けを防止する効果が得られる。1.5wt%未満では透け防止効果が不十分であり、5wt%を越えるとセルロース繊維の紡糸性が不安定になり、強度低下や伸度低下を誘発する恐れがあり、好ましくない。透け防止効果の点からは、合成繊維マルチフィラメントに同程度の酸化チタンが含有されていても良いが、風合の点からセルロース繊維マルチフィラメントのみに酸化チタンが含有されていれば良い。
本発明の織編物としては、該セルロース複合糸条が少なくとも一部に配置されていればよく、例えば、更に、他の繊維素材、例えばスパンデックスやポリエステル等の合成繊維、綿、絹等の天然繊維を共に用いて交編織された織編物も包含される。本発明のセルロース複合糸条の効果を発揮させるためには、該セルロース複合糸条が織編物の裏面(肌に接触する面)の占有率が50wt%以上であるように含有されていることが好ましく、特に好ましくは60〜100wt%である。
本発明の織編物は、セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが互いに均一に混ざり合ったセルロース複合糸条が用いられているため、相互効果により汗の糸条中及び布帛中の拡散速度が高く、これにより布帛の乾燥速度が速くなり、清涼感が得られる。更に、皮膚表面から吸収された汗は経時的にセルロース繊維マルチフィラメント糸の中心部に漸次移行して偏在し、かつ、汗は該糸条の表面からゆるやかな曲線状に移行して、保水量の小さい疎水性の合成繊維マルチフィラメント単糸の存在により、肌へのべたつきが防止され、清涼感が得られるものである。
本発明の織編物は、肌に直接触れる布帛、例えば、衣料、寝具、タオル、ハンカチ類などの肌に直接触れる用途に好適に用いることができる。衣料としては、例えば、アウター衣料、インナー衣料、パジャマ類、靴下類等が挙げられる。
また、本発明において、編物または織物とする方法は特に限定はなく、通常の編機または織機を用いて製造することができる。編物の組織としてはフライス、スムース、天竺、鹿ノ子、片袋、ポンチローマ、ミラノリブ、パール編など丸編物や横編物などの緯編物、ハーフトリコット、ツーウェイ、ダブルデンビー、アトラスなどトリコット組織、サテンネット、トリコネットなどのラッセル組織などの経編物が用いられる。織物の組織としては、平織、綾織、朱子織およびその変化組織等が挙げられる。
本発明の編物または織物の加工方法は特に限定されず、晒・漂白仕上げにより白色とする他、染色を施してもよい。例えば、綛やチーズのような糸の状態、即ち、複合捲縮加工糸の状態で行う先染法、編物または織物の状態で行う後染法等の何れの方法であっても良く、染料、染色助剤、仕上げ加工剤としても、一般に市販されている合成繊維及び/又はセルロース繊維の染色に用いているものを目的に応じて任意に選定できる。又、織編物を染色加工するに当たり、通常、染色前に実施される精練、晒・漂白、セルロース系繊維の染色性改善のためのアルカリ処理や、ポリエステル系繊維で実施されるアルカリ減量などの前処理を施してもよい。仕上げセットは、シワ伸ばし程度のセット条件が、柔らかい風合いで皮膚刺激性に優れ、汗処理機能の高い布帛を得るために好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(1)接触冷感性の測定
織編物の接触冷感性を評価するために、以下の方法で200g/mの水分が付与された時の最大熱移動量Qmaxを測定する。
カトーテック社製のサーモラボIIを使用する。この装置は温められた熱板を試料上に置いたときの熱の移動量を測定するものである。具体的な測定方法としては、測定に使用する試料を20℃、65%RH環境下で24時間調湿した後、8cm×8cmにサンプリングされ、編地裏側(ウェル方向のループ数が少ない方の面)を上にして置かれた編地サンプルに、20℃、65%RH環境下で30℃に温められた熱板を置いた瞬間の最大熱移動量(Qmax)を測定する。
200g/mの水分を付与したときの水分は、だらだら汗をかくような運動をした時に布帛が吸う汗の水分量を想定した条件である。測定時の水分の付与方法は、試料の裏側に霧吹きにて、8cm×8cmにサンプリングされた試料の重量が+1.28gになるように水分を付与すればよい。このときの霧吹き内の水温は20℃である。
Qmax値に10以上の差が有れば、体感でも清涼性の優劣が明確であり、Qmax値が大きい織編物ほど、清涼性に優れる。
(2)清涼性の測定
5人のモニターが試料をハンドリングして、ヒヤリ感およびベタツキ感について評価を行い、過半数を占めた評価結果をまとめた。
[実施例1]
セルロース繊維マルチフィラメントとして84dtex45フィラメントのキュプラブライト糸[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合成繊維マルチフィラメントとして34dtex18フィラメントのW型断面ポリエステルフルダル糸(酸化チタン含有量3.0wt%)[旭化成せんい社製、テクノファイン(登録商標)]を、それぞれ用いて、両フィラメント糸を下記条件でインターレース交絡させてから、撚数300t/mで撚糸してセルロース繊維混率71wt%のセルロース複合糸条を得た。
インターレースインターレースノズル:京セラ KC−AJI−L(1.5mm径、推進型)、
フィード率:両フィラメント糸とも1.5%オーバーフィード、
エアー圧:1.5×10Pa、
加工速度:300m/分
該複合糸条を用いて、20ゲージのダブル丸編機にて、フライス組織を編成した。該編地を液流染色機にて精練剤と過酸化水素で80〜90℃×30分間下晒後、PH調整、水洗し、乾燥した後、170℃×1分の熱セットを行い、布帛サンプルを得た。
[実施例2]
セルロース繊維マルチフィラメントとして84dtex45フィラメントのキュプラフルダル糸(酸化チタン含有量2.5wt%)[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合成繊維マルチフィラメントとして34dtex18フィラメントのW型断面ポリエステルフルダル糸(酸化チタン含有量3.0wt%)[旭化成せんい社製、テクノファイン(登録商標)]を用いる以外は実施例1と同条件で、インターレース交絡させ、撚糸してセルロース繊維混率71wt%のセルロース複合糸条を得た。実施例1と同様にして、布帛サンプルを得た。
[実施例3]
セルロース繊維マルチフィラメントとして33dtex24フィラメントのキュプラブライト糸[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合成繊維マルチフィラメントとして44dtex36フィラメントのポリエステルフルダル糸(酸化チタン含有量3.0wt%)[旭化成せんい社製、テック(登録商標)]を用いて、実施例1と同条件で、インターレース交絡させ、撚糸してセルロース繊維混率43wt%のセルロース複合糸条を得た。該複合糸条を用いて、26ゲージのダブル丸編機にて、フライス組織を編成して、実施例1と同様に布帛サンプルを得た。
[実施例4]
セルロース繊維マルチフィラメントとして56dtex45フィラメントのキュプラブライト糸[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合成繊維マルチフィラメントとして33dtex26フィラメントのポリアミド(ナイロン66)糸を用いて、実施例1と同条件で、インターレース交絡させ、撚糸してセルロース繊維混率63wt%のセルロース複合糸条を得た。該複合糸条を用いて、26ゲージのダブル丸編機にて、フライス組織を編成して、実施例1と同様に布帛サンプルを得た。
[比較例1]
セルロースマルチフィラメントとして22dtex12フィラメントのキュプラ糸(酸化チタン不含有)[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合繊マルチフィラメントとして167dtex60フィラメントのW型断面ポリエステル(旭化成せんい社製、テクノファイン(登録商標))を用いて、両フィラメント糸を実施例1と同条件でインターレース交絡させてセルロース繊維混率12wt%のセルロース複合糸条を得た。該複合糸条を用いて、18ゲージのダブル丸編機にて、フライス組織を編成して、実施例1と同様に布帛サンプルを得た。
[比較例2]
セルロースマルチフィラメントとして167dtex90フィラメントのキュプラ糸(酸化チタン不含有)[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合繊マルチフィラメントとして22dtex6フィラメントの丸型断面ポリエステル(旭化成せんい社製)を用いて、両フィラメント糸を実施例1と同条件でインターレース交絡させてセルロース繊維混率88wt%のセルロース複合糸条を得た。該複合糸条を用いて、18ゲージのダブル丸編機にて、フライス組織を編成した。実施例1と同様にして、比較例2の布帛を得た。
[比較例3]
セルロースマルチフィラメントとして83dtex12フィラメントのキュプラ糸(酸化チタン不含有)[旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標)]を、合繊マルチフィラメントとして83dtex30フィラメントのW型断面ポリエステル(旭化成せんい社製、テクノファイン(登録商標))を用いて、実施例1と同条件で、インターレース交絡させた後に、ベルトニップ方式の摩擦仮撚加工機(村田機械社製、33Hマッハクリンパー)に供給して下記の条件にて仮撚加工を行い、セルロース繊維混率50wt%のセルロース複合糸条を得た。該複合糸条を用いて、20ゲージのダブル丸編機にて、フライス組織を編成して、比較例3の布帛を得た。
仮撚加工条件
仮撚ヒーター:175℃
セットヒーター:使用せず
仮撚数:2151t/m、
延伸比:1.00
加工速度:300m/分
以上の実施例及び比較例について、評価結果等をまとめて表1に示す。
実施例の布帛は接触冷感性の指標であるQmax値が高く、清涼性に優れる。更にハンドリングにおいても実施例の布帛はヒヤリ感が感じられ、清涼感に優れたものである。比較例1,3の布帛はQmax値が実施例より10以上小さく、清涼性が劣る。また、比較例2の布帛はQmax高いもののハンドリング時のベタツキ感が劣る。
Figure 2010229568
本発明のセルロース複合糸条が少なくとも一部に配されてなる織編物は、肌に直接触れる用途、例えば衣料として用いた時、吸汗性が良く、日常生活で多量の汗をかいた時にもべたつき感や、衣料が肌にはりつく不快感がなく、吸湿性に優れてムレ感が少なく、夏場の暑い日にも清涼感があり、冬場の寒い日にも柔らかい肌触りで暖かい。
また、伸縮性、滑り性に優れて動作時にも拘束感がなく着心地が楽であり、肌触りが柔らかく、皮膚に対する物理的摩擦刺激が小さく、継続着用しても肌に優しく、かつフィラメントのもつ美しい外観を保持することができる。
したがって、本発明のセルロース複合糸条および織編物は、肌に直接触れる衣料、寝具、タオル、ハンカチ類などの製品に好適であり、特に、本発明の布帛を用いた肌着は、女性用肌着として優れているのみならず、紳士用肌着としても十分な機能を満たすものである。

Claims (4)

  1. セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが混繊され、撚糸されてなり、かつ、セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50〜85wt%であることを特徴とするセルロース複合糸条。
  2. 該合成繊維マルチフィラメントがポリエステル系合成繊維又はポリアミド系合成繊維であることを特徴とする請求項1記載のセルロース複合糸条。
  3. 請求項1または2に記載されたセルロース複合糸条が少なくとも一部に配置されてなる織編物。
  4. セルロース繊維マルチフィラメントと合成繊維マルチフィラメントが、セルロース繊維マルチフィラメントの混率が50〜85wt%になるように混繊された後に撚糸されることを特徴とする、請求項1または2記載のセルロース複合糸条の製造方法。
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