JP2003064513A - インナー手袋。 - Google Patents

インナー手袋。

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JP2003064513A
JP2003064513A JP2001256619A JP2001256619A JP2003064513A JP 2003064513 A JP2003064513 A JP 2003064513A JP 2001256619 A JP2001256619 A JP 2001256619A JP 2001256619 A JP2001256619 A JP 2001256619A JP 2003064513 A JP2003064513 A JP 2003064513A
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glove
gloves
inner glove
soluble protein
latex
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JP2001256619A
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English (en)
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Akihiko Yoshizato
明彦 吉里
Jiyunko Deguchi
潤子 出口
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然ゴムラテックスを原料にして製造される
ゴム製手袋の内側に着用される、快適で、衛生的なイン
ナー手袋を提供すること。 【解決手段】 ラテックス水溶性蛋白質を吸着する成分
を有し、インナー手袋1g当たりのラテックス水溶性蛋
白質吸着量が20μg以上であることを特徴とするイン
ナー手袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手に密着して使用
される天然ゴムラッテクスから製造されるゴム製手袋の
内側に使用されるインナー手袋に関する。更に詳しく
は、外科医、歯科医、看護婦等の医療従事者、半導体、
製薬、化学、精密機械等の従事者、農業従事者、学校給
食及び病院給食、外食産業等の食品製造業従事者、主婦
等が、ゴム製の手袋を着用する際に、その内側に着用す
る快適なインナー手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、有害汚染物質からの作業者保
護、半導体や精密機器への汚染防止、食中毒防止、手荒
れ防止等を目的として、ゴム製の手袋が広く使われてい
る。しかしながら、これらの手袋は通気性が悪く、長時
間使用すると汗によって手がべたついて不快感が生じ
る。近年、HIVやC型肝炎感染予防の為、医療従事者
は、ゴム手袋を長時間、かつ、頻繁に着用するようにな
ってきている。天然ゴムから作られたラテックス手袋着
用者が重大なアレルギー症状を引き起こす問題が指摘さ
れ、ラテックス製手袋着用者の増加に伴ってラテックス
アレルギー患者も急増している。ラテックスアレルギー
の原因物質は、原料の天然ゴム中に含まれている複数種
からなるラテックス水溶性蛋白質である。
【0003】ラテックス水溶性蛋白質とは、ラテックス
製品から水又は生理食塩水によって抽出される蛋白質で
ある。ラテックス製品は、ヘビア樹から得られる天然ゴ
ムラテックス樹液を濃縮し、各種の加工を経て作られ
る。そのラテックス製品中にはアレルギー活性を保持し
たラテックス水溶性蛋白質が、多いものでは数百μg/
g程度残留する。このラテックス製品に残留する水溶性
蛋白質が長期にわたって人体と接触することにより、即
時型アレルギーを発症することが知られている。
【0004】水溶性蛋白質量が多く含まれる製品を使用
した場合、即時型アレルギー発症の危険性が高い。ラテ
ックス製品中の水溶性蛋白質量を減少させることにより
アレルギー発症の危険性が低減すると考えられ、ラテッ
クス水溶性蛋白質量を低減させ、ラテックスアレルギー
を防止する各種の提案がなされている。例えば、特開平
08−283308号公報及び特開平08−28330
9号公報には、ラテックス製品からラテックス水溶性蛋
白質を抽出除去することにより、蛋白質を低減させる方
法が開示されている。しかし、ラテックス水溶性蛋白質
の完全な除去は不可能であり、かつ、生産コストが高
く、すべてのゴム製手袋に適応できていない。
【0005】ゴム手袋を手に直履きする場合、ゴム手袋
は気密性が高い為に、発汗によって手袋内がべたつき、
着用感も極めて悪く、さらには汗がラテックス水溶性蛋
白質をゴム手袋から溶出させ、それが手の皮膚から浸透
するという問題があった。インナー手袋については、従
来から色々な提案がある。例えば、特開2000−73
213号公報には、防塵手袋用のインナー手袋、実開平
6−61917号公報には、べたつきと発塵を改良した
ゴム手袋用のインナー手袋の提案がある。特開平11−
315405号公報には、人体から発生するアンモニア
イオンの吸着能を付与した防塵衣が提案されている。し
かし、いずれの手袋も、本発明の課題に関連したラテッ
クス手袋用インナー手袋の技術開示や示唆はない。
【0006】炊事用ゴム手袋の下ばき用として、手荒れ
防止を目的とした、綿100%製手袋が市販されてい
る。しかし、綿は多量発汗時には繊維表面に水を保持す
る為に着用時のべたつき感を解消できない。半導体クリ
ーンルーム用ゴム手袋の内履きとしてポリエステル繊維
製やナイロン繊維製手袋が市販されている。しかし、こ
れらの手袋は吸湿性に乏しい素材でできているため、着
用中の蒸れや発汗によるベタツキ感を解消できず、着用
快適性を満足できる水準ではない。その上、綿製及びポ
リエステル繊維製インナー手袋は、いずれもラテックス
水溶性蛋白質を吸着できない。
【0007】
【発明は解決しようとする課題】本発明の課題は、ゴム
製の手袋(以下、アウター手袋、という)の内側に着用
する、快適で、衛生的なインナー手袋を提供することで
ある。快適とは、汗でべたつかないこと、衛生的とは、
アウター手袋中に含まれる有害物質が汗で抽出された場
合でもインナ−手袋がそれを吸着することによって、手
の皮膚から吸収されにくくなることである。すなわち、
従来の綿製、ナイロン繊維製及びポリエステル繊維製の
手袋を着用する場合の問題点である、汗によりべたつく
ことに伴なう不快感及びアウター手袋中から有害物質
(例えば、ラテックス水溶性蛋白質)が汗を介在して手
の皮膚から浸透する問題を同時に軽減するインナー手袋
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラテックス水
溶性蛋白質を吸着する成分を有するインナー手袋であっ
て、インナー手袋1g当たりのラテックス水溶性蛋白質
吸着量が20μg以上であることを特徴とするインナー
手袋である。本発明のインナー手袋は、アウター手袋の
内側に着用する手袋である。したがって、本発明のイン
ナー手袋は、アウター手袋とは別個の手袋であってもよ
く、アウター手袋製造時に、型に予めインナー手袋を装
着させた後、その表面にゴム層を成膜させて形成され
た、インナー手袋と一体型のゴム手袋におけるインナー
手袋も本発明のインナ−手袋に含まれる。
【0009】本発明のインナー手袋は、アウター手袋か
ら汗により抽出運搬されるラテックス水溶性蛋白質をイ
ンナ-手袋によって吸着し、皮膚から体内に浸透するの
を阻止又は軽減することを意図している。そのために
は、インナー手袋のラテックス水溶性蛋白質吸着量は、
インナー手袋1g当たり20μg以上、好ましくは30
μg以上、より好ましくは40μg以上である。ラテッ
クス水溶性蛋白質の吸着量がインナー手袋1g当たり2
0μg未満では本発明の効果が期待できない。本発明の
インナー手袋を構成する素材は、好ましくは、セルロー
ス系繊維及び合成繊維より選ばれた少なくとも一種であ
って、それらの素材の形態は、ステープル、フィラメン
ト及び不織布のいずれでもよい。
【0010】本発明のインナー手袋は、30℃、相対湿
度90%におけるの吸湿率が8%以上であって、インナ
ー手袋1kg当たりアミノ基を8meq以上有している
ことが好ましい。30℃、相対湿度90%という条件
は、手袋着用時の手袋内の環境を想定したものである。
すなわち、この条件下で本発明のインナー手袋の吸湿率
は8%以上であることが好ましく、より好ましくは10
%以上、最も好ましくは12%以上である。この条件を
満たすことによって、着用時の快適性が一層向上し、手
からの発汗抑制の効果が一層向上する。吸湿率が小さく
なると手がベタベタして不快感が増加し、これがさらな
る発汗につながる。発汗量が多いほど抽出されるラテッ
クス水溶性蛋白質量は増加する。
【0011】本発明のインナー手袋は、1kg当たりア
ミノ基を8meq以上有することが好ましく、より好ま
しくは10meq以上、最も好ましくは20meq以上
であり、このアミノ基の反応活性を利用してラテックス
水溶性蛋白質がインナー手袋に吸着補足される。インナ
ー手袋のアミノ基の量が減少するにつれて有害物質の吸
着補足効果が低下する。本発明者等は、アミノ基を有す
る物質にラテックス水溶性蛋白質吸着効果があることを
はじめて見出し、本発明のインナー手袋への応用を試み
た。
【0012】本発明に有効な、アミノ基を有する物質と
して、キトサン及びポリアミドが好ましく、より好まし
くはキトサンである。キトサンは、カニ殻やエビ殻等に
含まれるキチンを、高温、高濃度でアルカリで処理する
ことによって得られ、分子量50万程度のアミノ基を持
つ高分子物質である。ポリアミドは、ナイロン6、ナイ
ロン6・6、ナイロン12等、末端にアミノ基を有する
高分子物質である。分子量については特に制限はない
が、ポリアミド中の末端アミノ基濃度が高い方が好まし
い。
【0013】キトサン及びポリアミドのようなアミノ基
を有する物質そのものから繊維を製造してインナー手袋
として使用したり、アミノ基を有する物質をボールミル
等を用いて微粒子にして繊維中に練り込んだり、手袋作
成前後に公知のバインダーを用いてアミノ基を有する物
質を繊維表面にコーテングして固着させてもよい。本発
明に用いられるセルロース系繊維としては、キュプラレ
ーヨン、ビスコースレーヨン(ポリノジックを含む)及
び綿より選ばれた少なくとも一種のマルチフィラメン
ト、ステープル又は不織布等が挙げられる。単糸繊度は
0.5〜5dtex、総繊度は20〜220dtexが
好ましい。
【0014】本発明で用いられる合成繊維としては、ポ
リアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ
エチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリル繊
維、レギュラータイプのポリエチレンテレフタレート繊
維、常圧可染タイプのポリエチレンテレフタレート繊
維、超高速紡糸タイプのポリエチレンテレフタレート繊
維、ポリオレフィン繊維、ポリトリメチレンテレフタレ
ート繊維、ポリテトラメチレンテレフタレート繊維また
はそれらの共重合体繊維より選ばれた少なくとも一種の
マルチフィラメント、ステープル又は不織布が挙げら
れ、好ましくはポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタ
レート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポ
リテトラメチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊
維およびポリプロピレン繊維より選ばれた少なくとも一
種のマルチフィラメント、ステープル又は不織布が用い
られる。合成繊維の単糸繊度は0.5〜5dtex、総
繊度は20〜220dtexが好ましい。
【0015】これらの繊維から形成された手袋は、30
℃、相対湿度90%における吸湿率が8%以上になるよ
うに上記の繊維素材を組み合わせて用いるのが好まし
い。インナー手袋は手に直接密着して使用される為、作
業中のインナ−手袋の擦過による皮膚への物理刺激が小
さい方がより好ましい。なぜなら、皮膚がインナー手袋
によって擦過され、そのとき、手に小さな傷があれば、
そこから有害物質であるラテックス水溶性蛋白質が吸収
されやすくなる。この観点から、インナー手袋を構成す
るは繊維はマルチフィラメントの方が短繊維からなる紡
績糸よりも好ましい。
【0016】セルロース系繊維及び合成繊維の単糸の断
面形状は丸、扁平、三角、L、T、W、Y、π、八葉、
八輝、十字、ドッグボーン等の多角形型、多葉型、中空
型、不定形等の各種の形状が挙げられる。毛細管現象に
よる手の平の汗水処理を効率的に行なう上から、表面に
溝を有するW型又はL型断面の合成繊維が好ましい。本
発明に用いられるセルロース系繊維や合成繊維には、目
的に応じてさらに二酸化チタン等の艶消し剤、リン酸等
の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線
吸収剤、タルク等の結晶化核剤、絹から得られるセリシ
ン等の保湿剤、アエロジル等の易滑剤、ヒンダードフェ
ノール誘導体等の抗酸化剤、難燃剤、制電剤、顔料、蛍
光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等が付着または含有さ
れていてもよい。
【0017】これらの合成繊維やセルロース系繊維は、
それぞれ単独で、又は混繊や引き揃えられた糸として手
袋編み機によってインナー手袋に成形される。例えば、
合成繊維は、単独又は混繊や引き揃えられた糸として、
セルロース系繊維と共に複合繊維に加工して使用するこ
とができる。セルロース系繊維と合成繊維からなる複合
繊維は、セルロース系繊維と合成繊維を、引き揃え、合
燃、又は混繊、又は混繊後仮撚り、又は仮撚り後に混繊
された、総繊度が40〜440dtex、好ましくは、
60〜300dtexのものである。
【0018】インナー手袋に吸着補足されたラテックス
水溶性蛋白質は、直接、皮膚に接触しないことが好まし
い。その為、好ましくは、ラテックス水溶性蛋白質を吸
着する素材とラテックス水溶性蛋白質を吸着しない素材
とからインナー手袋を構成し、その際、手袋の肌側に
は、主としてラテックス水溶性蛋白質を吸着しない繊
維、外側には主として吸着する繊維で手袋を成形する編
織組織を用いることが好ましい。その為、手袋を構成す
る布帛として、通常、織物、編物又は不織布が用いられ
るが、本発明のインナー手袋の場合、フィット性が要求
される為、編物が好適である。さらに、別の方法とし
て、インナー手袋の肌側はべたつき感を低減し、ラテッ
クス水溶性蛋白質の接触を避ける意味から、肌に接する
部分は疎水性繊維が表面に多く表われる編織組織が好ま
しい。逆にアウター手袋に接する側には水溶性蛋白質を
吸着する繊維や親水性繊維を配し、効率的に吸着させる
為に、インナー手袋の外側は親水性繊維が表面に多く表
われる編織組織が好ましい。使用する編織機及び染色加
工方法は編織地に使われる素材に適した公知の方法を用
いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、実施例により本発明を具
体的に説明する。本発明に用いる性能の評価方法は以下
の通りである。 (1)ラテックス水溶性蛋白質の吸着量測定方法 市販の天然ゴム製手袋(東レラテックス手術用手袋MG
(商標)、東レ・メディカル(株)社製 )を用い、J
IS T9010−1999にしたがって分析する。
【0020】以下、前記JISの概略を説明する。ゴム
手袋を約1cm角に裁断し、その2gを50mlの蓋付
きプラスチック製チューブに入れ、室温下、りん酸緩衝
生理食塩水10ml中で2時間、振とう機を用いて激し
く振とうした後、上澄み液5mlを取り、水中に含まれ
る水溶性蛋白質量を分析する。このときの水中に含まれ
る水溶性蛋白質量をAμgとする。前記と同じゴム手袋
を用い、プラスチック製チューブに裁断したゴム手袋片
2gと裁断したインナー手袋片を1gを入れ、同じ手順
で、室温下、りん酸緩衝生理食塩水10ml中で2時
間、振とう機を用いて激しく振とうした後、上澄み液5
mlを取り、水中に含まれる水溶性蛋白質量を分析す
る。このときの水中に含まれる水溶性蛋白質量をBμg
とする。
【0021】インナー手袋1g当たりの水溶性蛋白質の
吸着量を次式より算出する。 水溶性蛋白質の吸着量=(A−B)(μg/g) (2)吸湿率の測定 試料を30℃、相対湿度90%の下で24時間調湿し、
次式により水分率(%)を算出する。 吸湿率(%)=[(吸湿後の質量−絶乾質量)/(絶乾
質量)]×100 (3)アミノ基濃度の測定 通常の中和滴定法で求める。試料の手袋10gを1Lビ
ーカーに精秤し(Wg)、フェノール/メタノール(9
/1)溶液400mlを加えて試料を溶解または十分浸
漬させる。攪拌しながら常温でチモールブルーを指示薬
として0.05NのHCl(力価F)で滴定し、黄色か
ら赤に変わる点を終点とする。加えたHCl量がAm
l、空試験がBmlであった時、次式により算出する。 アミノ基濃度(meq/Kg)=[(A−B)×F×1
000×0.05]/W
【0022】(4)着用快適性の評価 アウター用ゴム手袋として、(1)で用いた市販の天然
ゴム製手袋の下に、本発明のインナー手袋及び比較用手
袋を着用して、23℃、相対湿度45%の環境内で3時
間軽作業を行う。軽作業後の手袋着用時の快適性評価
を、手のべたつき感を中心にして5名のパネラーにより
官能評価を行う。官能評価は、以下基準にしたがい、そ
の平均値で表す。また手にかゆみを感じた場合は自己申
告させる。 さらさらして大変快適:4点 快適 :3点 快適性に劣る :2点 べたべたして不快 :1点
【0023】
【実施例1】キトサン(コーヨーキトサンSK−50
(商標)、甲陽ケミカル(株)社製)をボールミルで微
粒化し、これを繊維固形分に対し2質量%の割合で練り
こんだ56dtexのキュプラフィラメント糸(ベンベ
ルグ(登録商標)、旭化成(株)社製)と、84dte
xのポリエステルW断面フィラメント糸(テクノファイ
ン(登録商標)、旭化成(株)社製)をインターレース
仮撚り法により複合し、140dtexの加工糸を得
た。この加工糸2本を合撚し、13ゲージの島精機
(株)社製全自動シームレス手袋編機NEW SFG―
13ゲージL3を用いて手袋に編み立て、次の条件にて
仕上げ加工を行った。 セット80℃、5分 精錬70℃、20分 水洗5分 得られたインナー手袋の30℃、相対湿度90%におけ
る吸湿率は11.2%であった。各種の評価結果を表1
に示す。この手袋をインナー手袋として着用した場合の
着用快適性は非常に優れたものであり、手のかゆみを申
告する者はいなかった。
【0024】
【実施例2】167dtexのキュプラフィラメント糸
(ベンベルグ(登録商標)、旭化成(株)社製)と16
7dtexの丸断面ポリエステルフィラメント糸(旭化
成(株)社製)を300回/m合撚し、実施例1と同様
の方法で手袋に編み立てた。この手袋を実施例1と同じ
条件にて仕上げ加工を行った。この手袋の表面に、ボー
ルミルで微粉砕したキトサン(コーヨーキトサンSK−
10(商標)、甲陽ケミカル(株)社製)を、ポリビニ
ールアルコールの水溶液に分散溶解した溶液を塗布し
て、乾燥した。この手袋の30℃、相対湿度90%にお
ける吸湿率は14.8%であった。各種の評価結果を表
1に示す。この手袋をインナー手袋として着用した場
合、着用快適性は非常に優れたものであり、手のかゆみ
を申告する者はいなかった。
【0025】
【実施例3】キトサン(コーヨーキトサンSK−50
(商標)、甲陽ケミカル(株)社製)をボールミルで微
粒化し、これを繊維に対して5質量%練りこんだ86d
texのキュプラフィラメント糸(ベンベルグ(登録商
標)、旭化成(株)社製)を、167dtexのポリト
リメチレンテレフタレート繊維(ソロ(登録商標)、旭
化成(株)社製)と300回/m合撚し、実施例1と同
様の方法で手袋に編み立て、仕上げ加工を行った。この
手袋の30℃、相対湿度90%における吸湿率は8.7
%であった。各種の評価結果を表1に示す。この手袋を
インナー手袋として着用した場合、肌触り、フィット感
がよく、着用快適性は非常に優れたものであり、手のか
ゆみを申告する者はいなかった。
【0026】
【実施例4】167dtexのキュプラフィラメント糸
(ベンベルグ(登録商標)、旭化成(株)社製)を16
7dtexのナイロン66フィラメント糸(レオナ(登
録商標)、旭化成(株)社製)を用い、300回/m合
撚し、実施例1と同様の方法で手袋に編み立てた。この
手袋を実施例1と同じ条件にて仕上げ加工を行った。こ
の手袋の30℃、相対湿度90%における吸湿率は1
6.6%であった。各種の評価結果を表1に示す。この
手袋をインナー手袋として着用した場合の着用快適性に
優れたものであり、手のかゆみを申告する者はいなかっ
た。
【0027】
【比較例1】綿30‘Sを用いて、実施例1と同様の方
法で手袋に編み立てた。この手袋を実施例1と同じ条件
にて仕上げ加工を行った。この手袋の30℃、相対湿度
90%における吸湿率は17.6%であった。各種の評
価結果を表1に示す。この手袋をインナー手袋として着
用した場合、着用初期は快適であったが約30分後には
4名がべたついて不快であると判定し、そのうちの1名
は手のかゆみを申告した。
【0028】
【比較例2】56dtexのキュプラフィラメント糸
(ベンベルグ(登録商標)、旭化成(株)社製)を86
dtexのポリエステルW断面フィラメント糸(テクノ
ファイン(登録商標)、旭化成(株)社製)を用いて、
インターレース仮撚り法により複合し、140dtex
の加工糸を製造した。この加工糸2本を合撚し、実施例
1と同様の方法で手袋に編み立てた。この手袋を実施例
1と同じ条件にて仕上げ加工を行った。この手袋の30
℃、相対湿度90%における吸湿率は9,7%であっ
た。各種の評価結果を表1に示す。この手袋をインナー
手袋として着用したところ、4名は着用感は快適に劣る
と判定し、1名が不快で手のかゆみを申告した。
【0029】
【比較例3】33dtexのナイロン66フィラメント
糸(レオナ(登録商標)、旭化成(株)社製)と167
dtexのキュプラフィラメント糸(ベンベルグ(登録
商標)、旭化成(株)社製)を用いて、インターレース
仮撚り法により複合し、200dtexの加工糸を得
た。この加工糸2本を合撚し、実施例1と同様の方法で
手袋に編み立てた。この手袋を実施例1と同じ条件にて
仕上げ加工を行った。この手袋の30℃、相対湿度90
%における吸湿率は23.7%であった。各種の評価結
果を表1に示す。この手袋をインナー手袋として着用し
た結果、3名は着用感は快適、1名は快適性に劣ると判
定し、1名が不快で手のかゆみを申告した。
【0030】
【比較例4】111dtexのポリエステルフィラメン
ト糸(旭化成(株)社製)を2本300回/mで合撚
し、実施例1と同様の方法で手袋に編み立てと、仕上げ
加工を行った。この手袋の30℃、相対湿度90%にお
ける吸湿率は0.6%であった。各種の評価結果を表1
に示す。この手袋をインナー手袋として着用したとこ
ろ、蒸れ及び発汗が生じ、着用感は全員不快と判定し、
2名が手のかゆみを申告した。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明のインナー手袋は、ゴム製や合成
樹脂製の手袋の内側に着用するものであって、特に、天
然ゴムラテックスを原料にして製造されるゴム製手袋の
内側に着用されるインナ−手袋として有用である。本発
明のインナ−手袋は、吸湿性が高く、長時間作業しても
汗でベタベタせず快適で、更に、ゴム手袋中に含まれる
ラテックス水溶性蛋白質を吸着補足する為、汗によりゴ
ム手袋から溶出した有害物質に対して皮膚を保護する効
果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 101:16 D06M 101:16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラテックス水溶性蛋白質を吸着する成分
    を有するインナー手袋であって、インナー手袋1g当た
    りのラテックス水溶性蛋白質吸着量が20μg以上であ
    ることを特徴とするインナー手袋。
  2. 【請求項2】 セルロース系繊維及び合成繊維より選ば
    れた少なくとも一種から形成され、30℃、相対湿度9
    0%における吸湿率が8%以上であって、インナー手袋
    1kg当たりアミノ基を8meq以上有していることを
    特徴とする請求項1記載のインナー手袋。
  3. 【請求項3】 ラテックス水溶性蛋白質を吸着する成分
    がキトサン及びポリアミドより選ばれた少なくとも一種
    であることを特徴とする請求項1記載のインナー手袋。
  4. 【請求項4】 セルロース系繊維が、綿、キュプラレー
    ヨン及びビスコースレーヨンより選ばれた少なくとも一
    種のマルチフィラメント、ステープル又は不織布である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    インナー手袋。
  5. 【請求項5】 合成繊維が、ポリアミド、ポリエチレン
    テレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポ
    リテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン及びポ
    リプロピレンより選ばれた少なくとも一種のマルチフィ
    ラメント、ステープル又は不織布であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載のインナー手袋。
  6. 【請求項6】 セルロース系繊維がマルチフィラメント
    であることを特徴とする請求項4記載のインナー手袋。
  7. 【請求項7】 合成繊維がマルチフィラメントであるこ
    とを特徴とする請求項5記載のインナー手袋。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013256720A (ja) * 2012-03-12 2013-12-26 Daiwabo Holdings Co Ltd 光線遮蔽性再生セルロース繊維、その製造方法及び繊維構造物
JP2018127734A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 株式会社トクヤマデンタル インナー手袋

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