JP2016000872A - 清涼性に優れる編地 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用中に汗をかいても、べたつき感や、肌にはりつく不快感がなく、吸湿・放湿性に優れて蒸れ感がなく、身体からの熱が籠り難く、夏場の暑い日にも清涼感があり、肌触りが滑らかで柔らかく着心地に優れ、物理的摩擦による肌刺激が少なく、伸縮性に優れ動作時にも拘束感がなく、さらに長年にわたって使用しても肌に優しいフィラメント素材を用いた肌着等の肌に直接触れる衣料に好適なセルロース複合糸条と合繊とを交編した編地の提供。
【解決手段】セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊されてなる複合糸条と合繊糸条とが交編されてなる編地であって、該編地のセルロースマルチフィラメント混率が20%以上であり、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面をウェール方向(編地のタテ方向)に往復摩擦させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係数の標準偏差が1.4以下であることを特徴とする前記編地、及び該編地を肌に直接触れる部分として用いた肌着。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントからなるセルロース複合糸条と合繊糸条とを交編した編地であって、該編地の肌に直接触れる面の凹凸による動摩擦係数の変動が小さいことにより、良好な肌触りを有し、着用時蒸れにくく、かつ吸汗拡散・速乾性が良好で清涼性に優れた編地、及び該編地を用いた衣料、特に、肌着に関する。
肌に直接触れる衣料等には種々の機能が求められる。特に、肌着などには、盛夏においても、アウター下に重ねて着用されるものであるため、多量の汗処理にも十分対処でき、ベタツキや濡れ感を抑制することがする必要があり、かつ、身体から出る不感蒸泄を効果的に処理し、身体と肌着の間の衣服内空間湿度を下げることで、蒸れ感を少なくし、総合的に快適な着心地を提供できることが必要とされる。また、直接肌に触れるものであるため、肌触りは極めて重要であり、滑らかで柔らかく、伸縮性に優れて動作がし易いことは、快適な着心地を得る為に重要な機能である。特に、気温とともに湿度の高い国においては春夏用肌着として、体から出る不感蒸泄による湿度、及び汗の処理機能を高めることは極めて重要なファクターであり、これらの機能が十分発揮されない場合、肌への触感がどれほど優れていても、快適性に優れた肌着にはなり得ない。
従来、綿100%素材を中心に吸湿性、吸水性に優れるセルロース短繊維を用いた肌着が多く使用されてきた。綿などのセルロース短繊維からなる紡績糸は、嵩高で糸条中に空隙率が多くなるため、断熱性に優れた空気が生地内中に多量に存在することとなり、放熱性や、接触冷感性に劣るため、身体から出る熱を籠らせやすく清涼感に劣るものであった。また、セルロース繊維は吸水・吸湿性に優れる一方、保水性が極めて高いために吸った汗を糸内や生地中に留めてしまい易く、吸汗・拡散・速乾性の面で劣り、結果としてベタツキ易く、肌への生地張りつきにより不快感が生じることがあった。さらに繰り返しの洗濯等により生地が縮んだり、伸びたりと寸法変化が大きく、風合いが粗硬するなどの欠点があった。これに対し、セルロース繊維マルチフィラメントからなる衣料では、紡績糸にはない独特な光沢感等の美的外観品位を有し、紡績糸に比べ嵩高性を抑えることが可能であるため放熱性や接触冷感性を良好にすることは可能であるものの、綿同様、セルロース繊維の特性により極めて高い保水性のために吸った汗を糸内や生地中に留めてしまい易く、吸汗・拡散・速乾性の面で劣り、結果としてベタツキ易く、肌への生地張りつきにより不快感が生じることがあった。さらに繰り返しの洗濯等により生地が縮んだり、伸びたりと寸法変化が大きく、風合いが粗硬するなどの欠点は改善されないものであった。
他方、疎水性の合成繊維マルチフィラメントからなる衣料では、寸法安定性や、湿潤強度には優れているが、吸水性や吸湿性が不足しており、汗処理・湿度処理に劣るものであった。
上述の従来技術の問題を解決すべく、以下の特許文献1には、異形断面の疎水性吸水加工等により、吸水性を向上させる技術が開示されている。しかしながら、かかる技術でも吸湿性能は発現しないために、蒸れ感を抑制することはできず、また、肌触りの面でもセルロース繊維に及ばず、肌に気持ち良く、着用快適な製品を提供することはできていない。
セルロース繊維と合繊線維を交編するなどして、生地として複合したものも提案されているが、セルロース繊維単独部に保水されることは変わらないため、汗拡散性は改善せず、ベタツキや生地張りつき感を改善できないものであった。また、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントとを組み合わせて混繊複合した繊維糸条からなる衣料が開発されている。このような衣料では、セルロースマルチフィラメントと合繊マルトフィラメントのもつ光沢感や、紡績糸とは異なる独特な美的外観や平滑性による優れた肌滑り感や、着用時の蒸れ抑制は得られるが、機能面において、着用中の多量の発汗時に衣料がはりつく現象は解消されず、着用快適性が不十分なものであった。
以下の特許文献2には、セルロース繊維マルチフィラメトと合成繊維マルチフフィラメントが混繊され、少なくとも一方が仮撚された複合捲縮加工糸を用いた布帛が開示されている。しかしながら、記載された布帛は肌刺激性が少なく、蒸れ抑制がなされ、セルロース繊維混率が高い割には汗処理機能に優れているものの、盛夏や重ね着等の着用状況の下では汗を多量にかきやすくなるため、汗が繊維と肌の界面に溜まったり、繊維に吸汗されたが、繊維空間に汗が溜まったままになり易く、汗を蒸散しにくくなるために、肌のベタツキ、肌への肌着の貼りつきが抑制できず、不快感につながるだけでなく、吸汗・速乾を通しての気化熱等による熱の放散が阻害されるため、熱が籠り、結果として清涼感を感じるものにはなっていない。
このように、肌着等の肌に直接触れる衣料の分野で、フィラメント素材の持つ美的外観品位を保持しながら、日常生活で多量に汗をかいた時にもべたつかず、生地の肌へのはりつきがなく、かつ、蒸れを抑制でき、肌に滑らかで柔らかな着心地を有し、伸縮性に優れて動作時の拘束感がなく、また、動作時に肌着と皮膚の間で生じる摩擦刺激が少なく、長年にわたって毎日繰り返し着用しても肌に優しいという優れた機能を持つ肌着は得られていなかった。
特許第3647373号公報 国際公開第00/66822号
本発明が解決しようとする課題は、前記した従来技術の問題点を解決すべく、特に、着用中に汗をかいても、べたつき感や、肌にはりつく不快感がなく、吸湿・放湿性に優れて蒸れ感がなく、身体からの熱が籠り難く、夏場の暑い日にも清涼感があり、また、肌触りが滑らかで柔らかく着心地に優れ、物理的摩擦による肌刺激が少なく、伸縮性に優れ動作時にも拘束感がなく、さらに長年にわたって使用しても肌に優しいフィラメント素材を用いた肌着等の肌に直接触れる衣料に好適なセルロース複合糸条と合繊糸条とを交編した編地を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊されてなる複合糸条と合繊糸条とが交編されてなる編地の肌に直接触れる面の表面動摩擦係数の変動を一定範囲内に抑えることによって、セルロース混用品であっても優れた吸汗・拡散・速乾性を発現できることを見出し、また、これにより、放熱性、接触冷感も高まり、かつ、優れた肌滑らかさを発現でき、清涼性、肌触りの良い着用感に極めて優れる編地を開発することに成功し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は下記の通りのものである。
[1]セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊されてなる複合糸条と合繊糸条とが交編されてなる編地であって、該編地のセルロースマルチフィラメント混率が20%以上であり、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面をウェール方向(編地のタテ方向)に往復摩擦させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係数の標準偏差が1.4以下であることを特徴とする前記編地。
[2]前記複合糸条が、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊され、かつ、少なくとも一方が仮撚されている複合捲縮加工糸である、前記[1]に記載の編地。
[3]前記編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のシンカーループの凸部先端から前記合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する前記合繊糸条のシンカーループの凸部先端から前記複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2、)が下記式(1):
1<X1/X2≦1.75・・・式(1)
を満足する、前記[1]又は[2]に記載の編地。
[4]前記編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、前記合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)が下記式(2):
1<H1/H2≦2.2・・・式(2)
を満足する、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の編地。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の編地を肌に直接触れる部分として用いた肌着。
本発明に係る編地を用いれば、着用中に汗をかいても、べたつき感や、肌にはりつく不快感がなく、吸湿・放湿性に優れて蒸れ感がなく、身体からの熱が籠り難く、夏場の暑い日にも清涼感があり、また、肌触りが滑らかで柔らかく着心地に優れ、物理的摩擦による肌刺激が少なく、伸縮性に優れ動作時にも拘束感がなく、さらに長年にわたって使用しても肌に優しい肌着等の肌に直接触れる衣料が得られる。
同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のシンカーループの凸部先端から合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する合繊糸条のシンカーループの凸部先端から複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)を説明するための写真(1本交互の場合)。 同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のシンカーループの凸部先端から合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、合繊糸条のシンカーループの凸部先端から複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)を説明するための図(1本交互の場合)。 同一ウェール方向に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のシンカーループの凸部先端から合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、合繊糸条のシンカーループの凸部先端から複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)を説明するための図(1:2本交編の場合)。 同一ウェール方向に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)を説明するための写真。 同一ウェール方向内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)を説明するための写真。
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る編地は、セルロース繊維マルチフィラメントと合繊マルチフィラメントとが混繊されてなるセルロース系繊維複合糸条と、合繊(マルチフィラメント)糸条とが交編されてなる編地であって、該編地全体のセルロースマルチフィラメントの混率が20%以上、好ましくは30%以上である。編地全体のセルロースマルチフィラメントの混率が20%未満の場合は、着用時に十分な吸湿・放湿性が発揮できず、蒸れ抑制が不十分となる。身体からの不感蒸泄を処理し、蒸れを抑制するには、少なくとも20%以上のセルロースマルチフィラメント混率が必要である。
本実施形態の複合糸条は、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントとが混繊されてなるものである。混繊方法としては、インターレース法(エアー交絡)や、静電気力による電気開繊法等が挙げられる。また、混繊した後、撚糸する方法も挙げられる。
セルロースマルチフィラメントの単糸と合繊マルチフィラメントの単糸がそれぞれ単独で集束した部分が多くなると、洗濯後の風合い粗硬化や、肌への刺激性を増長させるため、極力均一に混じり合うことが好ましい。
インターレース法による混繊の場合、セルロースマルチフィラメントの単糸と合繊マルチフィラメントの単糸がそれぞれ単独で集束することがないようにする観点から、交絡数は、糸長1mあたり好ましくは20個以上120個以下、より好ましくは70個以上120個以下である。交絡数が20個未満であると、セルロースマルチフィラメントの単糸と合繊マルチフィラメントの単糸が各々集束した部分が多くなる場合がある。また、交絡数が120個を超えると糸の膨らみが減り、ペーパーライクな風合いとなり肌触りが不良になり、肌刺激性も増大する傾向にある。
風合粗硬化や、肌刺激性をさらに抑制するためには、セルロースマルチフィラメントの単糸と合繊マルチフィラメントの単糸がそれぞれ単独で集束することなく、断続的に絡み合っている状態をより実現しやすく、かつ、適度な膨らみ感的柔らかさを付与するために、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントの少なくとも一方が仮撚されている複合捲縮加工糸であることが好ましい。
捲縮を与えるための仮撚方法としては、仮撚ができ、かつ、仮撚ゾーンで加熱できるものであれば特に限定されず、一般に用いられているベルトニップタイプ、ピンタイプ、フリクションタイプ、エアー加撚タイプなどを用いることができる。仮撚加工の条件は特に限定されず、合繊マルチフィラメントの融点、加工機のヒーター仕様及び加工速度によるが、仮撚前ヒーター温度は100℃〜190℃が好ましく、より好ましくは120℃〜180℃、さらに好ましくは130℃〜160℃である。仮撚前ヒーター温度が100℃未満では、適度な捲縮性が得られにくく、かつ、合繊の熱時伸度が低くなるため糸切れが起こり易くなり、安定性に欠ける懸念がある。また、200℃を超える高い温度では、セルロース単糸の硬変や、合繊繊維の融着等起こる懸念が、ざらつきのある肌触りとなり、皮膚刺激が大きくなるため好ましくない。
仮撚加工は、前記した混繊交絡前でも後でもよく、特に限定されない。尚、混繊交絡と仮撚が連続でできる装置を用いると生産性が高く好ましい。
また、本実施形態の編地は、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントとが混繊された複合糸条と合繊(マルチフィラメント)糸条とが交編されてなることを特徴としている。合繊糸条を交編することにより、合繊糸条の束部分が水路様部となり、吸汗した後、生地全面方向への汗の拡散性、水走り性が増長する効果が発現するが、編地の肌に直接触れる面の編地のタテ(ウェール)方向に往復させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係の標準偏差が1.4超であると、良好な吸汗・拡散・速乾性は実現できない。表面動摩擦係数の標準偏差、即ち動摩擦係数のバラツキは、表面の凹凸感を現す指標であり、その値が1.4超の場合は、表面の凹凸程度が大きいか、又は凹凸個数が多いため、凹部分に汗が留まり易くなり、水路様部となる合繊糸条が配置されていても、汗は生地(編地)全面に広がり難くなり、その結果汗が生地内、及び生地と肌の間に溜まり易くベタツキや肌への生地はりつきが起こり、不快な着用感となる。また、拡散性が低いため、蒸散・速乾に伴う気化熱による熱放散性が抑制され、かつ凹部に空気が溜まるため、放熱性、接触冷感性が低下し結果として清涼感に劣るものとなる。また、肌に直接触れる面の編地タテ方向に往復させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係数の標準偏差のそれぞれが1.4を超える編地は、滑らかさに欠け、肌への滑らか風合いを呈することができず、肌への物理刺激も増え、良好な肌触りを提供する衣料とはならない。
所望の編地表面とするためには、使用するセルロース複合糸条と交編する合繊糸条のそれぞれの総繊度、捲縮伸長率、収縮率の物性に鑑み、製編編地を染色加工等した後に発現する各々のループの膨らみを同等にするよう、製編時の条件を適正化することが必要である。例えば、其々の編込長(100ウェール分の長さ)に差異を設け、ループの膨らみを同等にする、スパンデックスを使用する際には、そのドラフト率を調製する、又は編張力等を使用するそれぞれの糸条について調整するとよい。例えば、繊度が同じだが、捲縮伸長率や熱水収縮率の差異が大きい場合は、捲縮伸長率、又は熱水収縮率の高い糸条の編み込長を低くするなどして調整するとよい。また、捲縮伸長率や熱水収縮率が非常に低い糸条を使用する場合には、加工工程中に糸の捲縮発現や収縮による糸縮みが起こり難く、ループが立ち上がった状態になり、突き出たループにより肌への刺激が高くなる懸念もあるため、編み込長を低くし、ループを立ちにくくすることなども効果的である。
また、本実施形態の編地の肌に直接触れる面の表面動摩擦係数は、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.8以下である。動摩擦係数が高すぎると肌への物理刺激が大きくなり、肌触り性を落とすだけでなく、肌を傷つける恐れがあり好ましくない。
セルロースマルチフィラメントとしては、ビスコース法レーヨン、ポリノジックレーヨン、精製セルロース繊維、銅アンモニア法レーヨンなどのマルチフィラメントが挙げられる。
また、セルロースマルチフィラメントには、目的に応じて酸化チタンなどの艶消し剤や公知の各種添加剤を含有させて用いることができる。
合繊マルチフィラメントとしては、ポリエステル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、ポリオレフィンなどが用いられる。ポリエステル系合成繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、常圧可染タイプのポリエチレンテレフタレート等、ポリアミド系繊維としては、ナイロン6、ナイロン66などが挙げられる。
これらの合繊マルチフィラメントの紡糸方法は、特に限定はなく、公知の方法を用いることができ、場合により未延伸糸(POY)や半延伸糸を用いてもよい。また、原糸であっても、仮撚加工や撚糸加工された加工糸であってもよい。
合繊マルチフィラメント糸条の断面形状は特に限定されず、丸型、偏平型、三角、L型、T型、Y型、W型、π型、十字型、井型、八葉型、八輝型、メガネ型、メガネ型2つ穴中空、ドッグボーン型などの多角形型、多葉型、1つ穴中空型、複数穴中空型、又は不定形なものであってもよく、あるいはこれらが混合していてもよい。これらのうち、Y型、W型、十字型、井型、メガネ型、メガネ型2つ穴中空、L型のものは毛細現象によりウィッキング性に優れ、吸水性が高いため好ましい。
複合糸条を構成するセルロースマルチフィラメントの総繊度は、22~333dtexであることが好ましく、より好ましくは33~278dtex、さらに好ましくは44~167dtexである。22dtex未満では、肌に直接触れた時の清涼性が劣る場合や、繊度の低さから衣料用生地強度懸念があるため好ましくない。また333dtex超の場合は、厚ぼったくなり用快適感が得られず、また肌触りにも劣るものとなる。
複合糸条を構成するセルロースマルチフィラメントの単糸繊度は0.1~5.6dtexであることが好ましく、より好ましくは2.8dtex以下、さらに好ましくは2.0dtex以下である。セルロースマルチフィラメントの単糸繊度が5.6dtexを超えると肌触りが悪くなることがあり、好ましくない。
複合糸条を構成する合繊マルチフィラメント、及び交編糸として用いられる合繊マルチフィラメントの単糸繊度は、0.1~5.6dtexであることが好ましく、より好ましくは2.8dtex以下、さらに好ましくは2.0dtex以下である。5.6dtexを超えると手触り及び肌触りが悪くなり、また、肌刺激性も高くなり好ましくない。
本実施形態の編地の製造方法は特に限定されず、通常の編機を用いて製造することができる。また、編み物の組織も特に限定されず、フライス、スムース、天竺、鹿の子、片袋、ポンチローマ、ミラノリブ、パール編など丸編、緯編の各種組織、ハーフトリコット、ツーウェイ、ダブルデンビー、アトラス等のトリコット組織やサテンネット、トリコットネット等のラッセル組織、緯糸挿入組織等の経編各種組織が挙げられる。また、これらの変化組織も用いることができ、目的に応じて適宜選択することができるが、肌に直接触れる衣料などでは身体の動きに追従し、拘束感のないものが好ましいため、伸度が高く、弾力性に富む伸度の高い緯編地が好ましい。また、肌に直接触れる衣料、肌着などでは身体に添うフィット感に優れたものがより好まれるため、ストレッチ感、フィット感を高めるためベア天竺など、スパンデックスなどを使用した組織も好ましい。
本実施形態の編地において、コースとは編地の横方向のループを、ウェールとは縦方向のループを示すものである。
本実施形態の編地は、編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に隣接する、前記複合糸条のシンカーループの凸部先端から前記合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、前記合繊糸条のシンカーループの凸部先端から前記複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)が下記式(1):
1<X1/X2≦1.75・・・式(1)
を満足する編地であることができる(図1〜3参照)。
隣り合う、セルロース複合糸条のシンカーループと合繊糸条のシンカーループの間隔比(X1/X2)が1.75超となると、シンカーループ間隔に偏りができ、均一な表面状態に劣るものとなる。生地の平滑性が低い、又は生地の表面構造が不均一であるほど、偏ったより広い凹部に汗が溜まり易く、留まり易くなるため、汗は生地全面に拡散しにくくなり、汗が生地内、及び生地と肌の間に溜まり易くベタツキや肌への生地はりつきが起こり、不快な着用感となる。また、拡散性が低いため、蒸散・速乾に伴う気化熱による熱放散性が抑制され、かつ、体積の異なる凹部では、均一な熱の放散性が阻害されるため、放熱性が低下するとともに、広い凹部には空気も溜り易い為、接触冷感性が低下し結果として清涼感に劣るものとなる。
さらに、シンカーループによる凹部にバラツキがあると、均一な表面性が保持されないこととなり、人の肌感覚はザラツキ等を感じやすくなり、かつ、肌刺激性も増す為、肌触りに劣るものとなる。尚、本発明において、凸部間隔のX1とX2は、X1>X2を満たし、隣り合うものとする。
本実施形態の編地は、
編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、前記合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)が下記式(2):
1<H1/H2≦2.2・・・式(2)
を満足する編地であることができる(図4と5参照)。
隣り合うセルロース複合糸条のシンカーループと合繊糸条のシンカーループの高さ比(H1/H2)が2.2超になる場合は、生地厚み方向に凹凸が多いこととなり、また、結果として平滑性が低く均一な表面感に劣ることとなる。生地の平滑性が低い、又は生地の表面構造が不均一であるほど、偏ったより広い凹部に汗が溜まり易く、留まり易くなるため、汗は生地全面に拡散しにくくなり、汗が生地内、及び生地と肌の間に溜まり易くベタツキや肌への生地はりつきが起こり、不快な着用感となる。また、拡散性が低いため、蒸散・速乾に伴う気化熱による熱放散性が抑制され、かつ、体積の異なる凹部では、均一な熱の放散性が阻害されるため、放熱性が低下するとともに、広い凹部には空気も溜り易いため、接触冷感性が低下し結果として清涼感に劣るものとなる。
さらに、シンカーループによる凹部にバラツキがあると、均一な表面性が保持されないこととなり、人の肌感覚はザラツキ等を感じやすくなり、かつ肌刺激性も増す為、肌触りに劣るものとなる。尚、本発明において、高さH1とH2は、H1>H2を満たすものとする。
セルロース複合糸条と合繊糸条との交編方法は、特に限定されず、1本交互(図2参照)であっても、1:2(図3参照)、1:3等の交編形態であっても、2:2、3:3等の交編形態であっても構わない。生地全体としてのセルロース混率が20%以上を満足する交編方法であればいずれでも構わない。
編地の加工方法も、特に限定されず、晒し・漂白仕上げにより白色とする他、染色を施してもよい。セルロース複合糸条と合繊マルチフィラメント糸条の染色としては、例えば、綛やチーズのような糸の状態で行う先染め法、編地形態で行う後染法等の何れの方法であってもよく、染料、助剤、仕上げ加工剤としても一般に市販されている合成繊維及び/又はセルロース繊維の染色加工に用いるものを目的に応じて任意に選定できる。また、蛍光増白剤の使用も任意に可能である。さらに、編地を染色加工するにあたり、通常、染色前に実施される精練、晒し・漂白、セルロース繊維の染色改善のためのアルカリ処理や、ポリエステル系繊維で実施されるアルカリ減量等を実施してもよい。
また、生地(編地)の加工方法として、染色中での生地性質量を安定化させ、製品として安定・適切な性量にするために目的に応じ、生機状態での熱セットを実施してもよい。この際の温度、速度、設定幅、オーバーフィード率等の条件は、目標とする生地の目付、ストレッチ性等から適宜選択すればよいが、生地の黄変性、粗硬化、単糸の熱融着を防止する面で200℃以下とすることが望ましい。また、高温処理での生地黄変を防止する観点で生機セット時に黄変防止剤を付与することも可能である。
仕上げセットの条件も、特に限定されないが、風合いや生地の弾発感、捲縮感を損わないための温度として180℃以下が好ましく、より好ましくは160℃以下である。180℃を超える温度では特に風合い硬化が発生し、肌触りが極端に低下する。また、場合によっては染料のブリードアウトを引き起こし堅牢度が低下する懸念がある。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。例中の各評価測定値は次の方法で測定した。
(1)表面動摩擦係数(μk)、及びその標準偏差(σ、μk)
株式会社トリニティーラボ製の静・動摩擦測定器TL201TS(テーブル搖動型)を用いる。幅5cm、長さ(タテ)25cmにカットした試料を、肌にあたる面を上にして錘を用いて、生地を2%伸長させた状態で測定機に固定する。接触子として、1.5cmの触覚接触子(指先相当の硬度を有した幾何学指紋パターンが施されたもの)を用い、この上に3.75gの重りをかけ10cmの移動距離で3往復させた。移動速度は30mm/sとした。3往復分の両方向の摩擦それぞれについて、10cm移動内の最大動摩擦係数、動摩擦係数の標準偏差を求めた。往/復、其々の方向で3往復分の値の平均値を算出し、値の高い摩擦方向の数値を採用した。
(2)隣り合うセルロース複合糸条のシンカーループと合繊糸条のシンカーループの間隔比(X1/X2)
日立製電子顕微鏡S−3500Nを用い、肌にあたる面の生地表面を撮影した。生地経方向の編始め側を左側にし、手前に30℃傾けて65倍の倍率で撮影した。撮影した写真をもとに、図1〜3に示すように、同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のシンカーループの凸部先端から合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、合繊糸条のシンカーループの凸部先端から複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)を算出した。生地の場所を変えて10点、間隔品を算出し、その最大値を採用した。
(3)隣り合うセルロース複合糸条のシンカーループと合繊糸条のシンカーループの高さ比(H1/H2)
日立製電子顕微鏡S−3500Nを用い、肌にあたる面の生地表面を撮影した。生地経方向の編始め側を下側にし、60倍の倍率で撮影した。撮影した写真をもとに、図4と5に示すように、同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)を算出した。生地の場所を変えて10点、間隔品を算出し、その最大値を採用した。
(4)拡散性(面積)(cm
20℃65%Rhの環境下で1昼夜調湿した試料を、20℃65%環境下、プラカップ上に肌にあたる面を上にしてのせ、この生地の上から0.1mlの水を滴下、5分後の拡散面積を下記式:
a×b×π/4
(式中、a、bはそれぞれ楕円面積の長半径、短半径である。)より算出した。
(5)速乾性(残留水分率%)
20℃65%Rhの環境下で1昼夜調湿した試料を、10cm四方にサンプリングし、その重量を測定する。その後その試料を20℃65%環境下の元、プラカップ上に肌に触れる面を上にしてのせ、この生地の上から0.1mlの水を滴下し、滴下直後の重量を測定する。プラカップに載せたまま30分放置した後に湿潤した生地の重量を測定し、下記式:
{(X1−X0)/Y}×100
(式中、X0は水滴下前の生地重量、X1は滴下放置30分後の湿潤生地重量である。)により、30分後の残留水分率(%)を算出した。
(6)接触冷感性(Qmax(w/cm/10℃))
20℃65%Rh環境下で1昼夜調湿した試料を、7cm四方にサンプリングする。20℃65%Rh環境下、カトーテック社製のサーモラボIIを使用し、発泡スチロール上に肌に触れる面を上にして載せた生地に、室温より10℃高い30℃に熱した熱板を載せた瞬間の最大熱移動量(Qmax)を測定し、評価した。
(7)着心地(着用感)
28℃60%RHの環境下で、10人のモニターに試作生地で作製したTシャツを着用させ、着脱時や着用時の肌触り、ザラツキの有無、清涼感を総合的に評価させ、「着心地(着用感)」として下記の5段階で官能評価し、最頻値を評価結果とした。
5:良い
4:やや良い
3:どちらとも言えない
2:やや悪い
1:悪い
[実施例1]
ナイロン6未延伸糸41dtex26fをTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度130℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と66dtex43fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、102dtex22fの複合糸条を得た。この複合糸条と、130℃で仮撚した83dtex68fの1ヒーターナイロン6仮撚糸、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、28ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互に配置するようにしてベア天組織の編地を得た。編製時複合糸条と合繊仮撚糸の編み込長(100ウェール分の糸長)は同じとした。
該編地を200℃設定のピンテンターにて生機セットした後、一般的なセルロース/ナイロン染色法と同様、液流染色機を用い精練・漂白を行った後、反応染料にてキュプラ側を60℃で染色、洗浄し次いで98℃でナイロン側を染色、洗浄処理し、脱水後シュリンクサーファー等で乾燥した後、吸水シリコーン(日華社製エーポールAQ88)をDIP−NIPにて付与し、ピンテンターにて140℃×60秒の仕上げ加工を行った。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。表裏面ともに凹凸が少なく滑らかな表面で拡散性に優れており、また接触冷感性も高く着用感に優れるものであった。
[実施例2]
交編するナイロンを160℃で仮撚した1ヒーター6ナイロン仮撚糸とし、編成時に複合糸条よりも交編ナイロン糸の編込長を10mm短くする以外は実施例1と同様にベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、実施例1と同様、表裏面ともに凹凸が少なく、拡散性、接触冷感性が高く、着用感に優れたものであった。
[実施例3]
編成時に複合糸条と合繊マルチフィラメント仮撚糸の配置を1:2にする以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性、速乾性も良好で接触冷感性も高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例4]
交編用合繊として160℃で仮撚した1ヒーター6ナイロン仮撚糸75dtex68fを用い、編成時に複合糸条よりも交編ナイロン糸側の編込長を10mm長くする以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例5]
交編用合繊として160℃で仮撚した1ヒーター6ナイロン仮撚糸57dtex52fを用い、編成時に複合糸条よりも交編ナイロン糸側の編込長を15mm長くする以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例6]
33dtex26fの6ナイロン糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度130℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と44dtex45fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、75dtex71fの複合糸条を得た。この複合糸条と、160℃で仮撚した6ナイロン仮撚糸57dtex52f、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、28ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互になるように配置し、編製時に複合糸条よりも交編ナイロン糸の編み込長を10mm長くして編製し、ベア天竺組織の生機を得た後、該生機を実施例1と同様に、加工処理して編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例7]
22dtex20fの66ナイロン糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度130℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と56dtex45fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、79dtex65fの複合糸条を得た。この複合糸条と、160℃で仮撚した6ナイロン仮撚糸57dtex52f、及び17dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸を1本交互に配置、編製時に複合糸条よりも交編ナイロン糸の編み込長を10mm長くして編製し、ベア天竺組織の生機を得た後、該生機を実施例1と同様に、加工処理して編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例8]
22dtex24fのセミダルタイプのポリエステル糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第一ヒーター温度170℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と無機顔料を含有する56dtex30fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、78dtex54fの複合糸条を得た。この複合糸条と、170℃で仮撚したフルダルタイプのポリエステル仮撚糸84dtex144f、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸を1本交互に配置、編製時の複合糸条と交編用ナイロン糸の編み込長は同じとして、ベア天竺組織の生機を得た。
該編地をピンテンターにて200℃で生機セットした後、一般的なセルロース/ポリエステル染色法と同様、液流染色機を用い精練・漂白を行った後、分散染料にて130℃でポリエステル側を染色、洗浄した後、反応染料にてキュプラ側を60℃で染色、洗浄処理し、脱水後シュリンクサーファー等で乾燥した後、吸水シリコーン(日華社製エーポールAQ88)をDIP−NIPにて付与し、ピンテンターにて140℃×60秒にて仕上げ加工を行った。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性、速乾性、及び接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例9]
交編する合繊糸を170℃で仮撚されたフルダルタイプのポリエステル仮撚糸56dtex72fとし、編成時に交編エステル糸の編み込長を複合糸条よりも10mm長くする以外は実施例8と同様に処理してベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表1に示す。得られた編地は、表裏面ともに凹凸が少なく滑らかな表面で拡散性に優れており、また、接触冷感性も高く着用感に優れるものであった。該生機を実施例1と同様に加工処理し編地を得た。得られた編地は表裏面ともに滑らかな表面性を有し、肌触り良く、拡散性、速乾性、及び接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例10]
34dtex18fのW型断面ポリエステル糸をTMT−マシーナリー社製ディスクフリクションタイプ仮撚機にて加工速度400m/分、第1ヒーター温度170℃、ディスク枚数4枚の条件で仮撚加工して得られた1ヒーター仮撚糸と56dtex30fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))とを、仮撚加工後にヘバライン社製インターレースノズルにて混繊し、87dtex48fの複合糸条を得た。この複合糸条と、170℃で仮撚した丸断面の56dtex24fのポリエステル仮撚糸、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互に配置、編成時に交編エステル糸の編み込長を複合糸条よりも10mm長くし、実施例8と同様に加工処理してベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、表裏面ともに滑らかな表面性を有し、ソフトで肌触り良く、拡散性や速乾性に優れ、接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例11]
84dtex45fのキュプラ糸(旭化成せんい社製、ベンベルグ(登録商標))と34dtex18fのW型断面ポリエステル糸を京セラ社製インターレースノズルで加工速度300m/分でインターレース混繊させ、118T68fの複合糸条を得た。この複合糸条と、W型断面ポリエステル84dtex30fの原糸、及び22dtexのスパンデックス糸を用いて、32ゲージの丸編機にて複合糸条と交編エステル糸の編み込長は同じとし、其々が1本交互に配置するようにして編成しベア天竺組織の生機を得た。
該生機を実施例8と同様に加工処理してベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、表裏面ともに極めて滑らかな表面性を有し、薄くソフトで肌触り良く、拡散性や速乾性に優れ、接触冷感性が高く、着用快適に優れるものであった。
[実施例12]
実施例1に記載の複合糸条と、同じく実施例1記載のNy仮撚糸を用い、28ゲージの丸編み機にて両者の編み込長は同じとし、複合糸条と合繊仮撚糸が1本交互になるよう配置し製編し、天竺の生機を得た。
該編地を、生機セットを除く以外は実施例1と同様に処理して、天竺編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、表裏面ともに極めて滑らかな表面性を有し、薄くソフトで肌触り良く、拡散性や速乾性に優れ、接触冷感性が高く、ドレープ性に優れ、着用快適に優れるものであった。
[実施例13]
28ゲージの丸編機にてフライス組織の編地にする以外は実施例12と同様に処理して、フライス編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は凹凸が少なく極めて滑らかであり、肌触りに優れ拡散性、接触冷感性が高く、着用快適性に優れるものであった。
[実施例14]
複合糸条用のセルロースマルチフィラメント糸としてレーヨン84dtex30fを用いる以外は実施例1と同様に処理し、ベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、実施例1の性能には若干劣るものの、凹凸度(ループ高さ比)は小さく、拡散性も良く、着用快適性にも優れるものであった。
[比較例1]
交編用合繊仮撚糸を160℃で仮撚された83dtex68fの1ヒーター6ナイロン仮撚糸とする以外は実施例1と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。該編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。さらに交編ナイロン糸の高い捲縮が浮き出ることにより、手に引っ掛かり易く引き攣れ易いものであった。
[比較例2]
編成時に複合糸条の編み込長を交編用ナイロン糸よりも10mm高くする以外は実施例4と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。
[比較例3]
編成時に交編ナイロンの編み込長を複合糸条よりも25mm高くする以外は実施例4と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。さらに浮き出た交編ナイロン糸が手に引っ掛かり易く、引き攣れ易いものであった。
[比較例4]
編成時に複合糸条と交編ナイロン糸との編み込長を同じとする以外は実施例5と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。
[比較例5]
編成時のセルロース糸条と交編ナイロン糸の編み込長を同じとする以外は実施例6と同様にしてベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は複合糸条と交編ナイロン糸との捲縮による膨らみに大きな差異が発生し、特に、肌面側の凹凸度が大きくなるため、肌触りが悪く、かつ、凹凸に水溜りができ易い為、拡散性が低下し、ベタツキ易く汗処理に劣るものであった。また、凹凸部に存在する空気により接触冷感性は低下し、総合的に着用快適に劣るものであった。
[比較例6]
複合糸条と交編ナイロン糸の配置割合を1:3にする以外は全て実施例4と同様にしてセルロース混率19%のベア天編地を得た。
得られた編地の性能結果を以下の表2に示す。得られた編地は、生地凹凸度(ループ高さ比)は低く(2.00)、滑らで、拡散性は良好なものの、セルロース混率が低い為、身体から出る不感蒸泄の処理が劣り、その結果蒸れやすいものとなり着心地の悪いものであった。
本発明によるセルロース複合糸条と合繊マルチフィラメント糸条との交編による、特に肌面側に凹凸が少なく滑らかな編地は、肌へのあたりが滑らかで触感に優れ、肌刺激が低いものであるだけではなく、特に、夏場など高温高湿環境において、身体から発する不感蒸泄を適切に処理できるため蒸れにくく、かつ吸汗拡散・速乾性が良好であるため、汗をかいたあとのベタツキ感や衣服が肌になりつく不快感もなく、また、生地の平滑表面効果により放熱性が高い為熱籠りし難く、総合的に清涼性の高い生地となる。また、本発明の編地は、伸縮性や滑り性に優れているため着用時の拘束感がなく着心地の良いものとなり、インナー、靴下、パジャマ、スポーツアンダー等の肌に直接触れる衣料用途に適した素材として好適に利用可能である。

Claims (5)

  1. セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊されてなる複合糸条と合繊糸条とが交編されてなる編地であって、該編地のセルロースマルチフィラメント混率が20%以上であり、該編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面をウェール方向(編地のタテ方向)に往復摩擦させた時の片方向及び/又は両方向の表面動摩擦係数の標準偏差が1.4以下であることを特徴とする前記編地。
  2. 前記複合糸条が、セルロースマルチフィラメントと合繊マルチフィラメントが混繊され、かつ、少なくとも一方が仮撚されている複合捲縮加工糸である、請求項1に記載の編地。
  3. 前記編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のシンカーループの凸部先端から前記合繊糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X2に対する、同コース昇順に、隣接する、前記合繊糸条のシンカーループの凸部先端から前記複合糸条のシンカーループの凸部先端までの間隔X1の比(X1/X2)が下記式(1):
    1<X1/X2≦1.75・・・式(1)
    を満足する、請求項1又は2に記載の編地。
  4. 前記編地を衣類として用いる場合に肌に直接触れる面で同一ウェール内に並ぶシンカーループにおいて、コース昇順に、隣接する、前記複合糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH2に対する、前記合繊糸条のニードルループからシンカーループまでの高さH1の比(H1/H2)が下記式(2):
    1<H1/H2≦2.2・・・式(2)
    を満足する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の編地を肌に直接触れる部分として用いた肌着。
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