JP4842065B2 - 立体構造丸編地 - Google Patents

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Description

本発明は特殊な機能を有する布帛に関する。より詳細には、着用発汗時に快適な立体構造丸編地を提供するものである。
従来の衣服は、スポーツなどの運動により発汗した際には布帛が吸汗し、肌と布帛が密着していわゆるべとつき感があり、また、体温上昇による運動機能の低下は避けられない。これを防止するために種々の布帛が開発されており、例えば肌と接触する側の布帛表面に凹凸を有する構造とし、発汗、吸汗時に布帛と肌の接触面積を少なくしてべとつき感が生じないように工夫されている(特許文献1参照)。
しかし、このような肌と接触する側の布帛表面に凹凸がある場合、確かに発汗し、布帛が吸汗した場合にはべとつき感はないが、表面に凹凸があることにより、ざらざらした感じが残り、着用感が良い衣服ではない。また、特殊な糸を使用して吸汗時に自己伸長して生地に凹凸をつける方法も提案されているが、これも、肌面側に特殊な糸を配置しているため、吸汗時にべとつき感の減少は僅かであった(特許文献2参照)。
また、体温上昇を抑える機能として、発汗時に放熱量を増加させ少しでも早く身体を冷却する効果が望まれるが、これらの布帛は発汗時のべとつき感は多少なりとも解消されるが、放熱量としては気化熱分の上乗せがあるがそれ以上の変化は無く、身体の冷却効果による運動機能維持という面では効果が少ない。
さらに、発汗しない着用状態においては暖かく、発汗すると放熱が進み体温上昇を低減させる様な、新しい試みがなされた布帛は得られていない。
特開2001−303408号公報 特開2005−36374号公報
本発明は、発汗しない着用状態においては暖かく、発汗時には放熱が進み余分な汗をかき難く快適である布帛の提供を目的とする。
本発明者は、目的を達成するための布帛構造について着用テストなどを含み鋭意検討した結果、布帛を部分的に分離させて両外層間に空気層を有する立体構造とし、運動等による発汗時には立体構造布帛の一方の外層に位置している繊維が吸汗して収縮する繊維を用い、他方の外層には吸汗時に収縮の小さい繊維を使用すれば、乾燥時は空気層の厚みをもって暖かく、吸汗時は一方の外層の繊維が収縮して空気層が薄くなり、すなわち布帛の厚みが減少する事により放熱性が増し、また、吸汗後乾燥した際には再度空気層が復元して元の厚みに戻るような立体布帛により衣服を縫製すれば、汗をかかない状態では暖かく、発汗時には厚みが減少することにより放熱が進み、余分な汗をかかないので運動機能が低下しにくく快適であるとの結論が得られた。この様な機能を有する布帛構造について種々検討した結果、布帛構造と素材の特定によりこの機能を達成できる事を見出した。
すなわち本発明は、表裏2層の外層が部分的に分離している分離部と、該2層の外層が連結されている非分離部とを有し、分離部と非分離部が繰り返し形成されている立体構造丸編地に於いて、該分離部を構成する一方の外層(A)は撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有し、他方の外層(B)は非収縮繊維を含有し、両外層のコース数が(A)>(B)であることを特徴とする立体構造丸編地である。
本発明の立体構造丸編地は、発汗しない着用状態においては暖かく、発汗時には放熱が進み余分な汗をかき難く快適である布帛の製造が可能で、スポーツ、インナー、アウターなどの衣服に於いて快適な着用感が得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における立体構造丸編地とは、図1に例示するように、表裏2層の外層が部分的に分離している分離部1と、連結されている非分離部2を有する構造である。図2に立体構造丸編地の分離部を含む断面を例示する。分離部1を構成する一方の外層(A)は撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有し、他方の外層(B)は非収縮繊維を含有する。そして、両外層のコース数が(A)>(B)で、見かけ上分離部1を構成する一方の外層(A)が浮き出て凸部を形成している状態であり、さらに、該分離部と両外層が連結された非分離部とが、規則的、あるいは不規則的に繰り返されている構造である。これらは丸編機により製造できる種々の組織、構造が選択でき、吸汗時には撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有する外層が収縮して密度が少なくなり、凸部が小さくなるような組織とすればよい。
本発明の立体構造丸編地において、部分的に分離している分離部の形状については図1に例示する丸状以外に、楕円状、方形状、菱形状、星型状などの面積をもった点状など任意で、配置についても市松状、右肩上がり、不規則状など任意である。分離部の大きさについては、小さ過ぎても、大き過ぎても吸汗時の凸部減少効果が少なくなり、丸状、方形状などの面積をもった点状の場合は、長径、短径ともに2〜15mmとするのが好ましく、特に好ましくは3〜12mmであり、ある巾を持った連続状の場合は、巾2〜15mmとするのが好ましく、特に好ましくは3〜12mmである。
丸編地中に占める分離部の総面積は、少なすぎれば発汗時厚み減少効果が少ないため、丸編地表面の20%以上とすることが好ましく、より好ましくは30%以上、特に好ましくは40%以上とすれば、発汗時には厚み減少効果が大きく、放熱量が増えて発汗抑制効果が期待できる快適な衣服となる。
本発明の立体構造丸編地における分離部は上記のような任意な形状であるが、分離部を囲むように非分離部が形成され、分離部と非分離部とが繰り返し形成されている必要があり、この非分離部については、分離部に含まれるいずれかの糸単独で構成されるか、またはこれらの交編しても良く、分離部とは異なる糸で構成されていても良い。一例として、ウェール方向の非分離部が撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有し、コース方向の非分離部は非収縮繊維のみで構成することができる。編成組織は、スムース、フライスなど、丸編機のシリンダーとダイアルの両針床を使用して編成される組織であれば任意な組織が使用できる。また、非分離部については、非収縮繊維を多く含有するほうが、立体構造編地としてセルロース繊維の混率が減らせ、コスト面や堅牢度面で優位な編地となる。
本発明の立体構造丸編地に於いて、分離部を構成する一方の外層(A)は撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有し、他方の外層(B)は非収縮繊維を含有し、両外層のコース数が(A)>(B)であることを特徴とする。すなわち、撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有する外層のコース数は、非収縮繊維を含有する他方の外層のコース数より多い事を特徴とする。こうすることによって、乾燥時には見かけ上分離部1を構成する一方の外層(A)が浮き出て凸部を形成しているため中間の空気層の厚みが大きく、吸汗時は一方の外層(A)に含有される撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維が収縮して空気層が薄くなり、すなわち布帛の厚みが減少する。
(A)と(B)のコース数の比については、(A)/(B)が、1.5〜5.0であれば好ましく、より好ましくは、2.0〜4.0である。コース数の比が1.5以上であれば吸汗しない通常時の状態で凸部が発現しやすく、また吸汗時凸部の厚み減少による効果が十分発揮できる。また、コースの比が5.0以下であれば通常時の凸部を美しく形成されやすく、また、吸汗時の凸部減少効果も明瞭であり、さらに、生産性の面でも好ましい。なお、分離部の外層のコース数が、ウェール間で一定ではない場合は、コース数がもっとも多いウェールをコース数とする。さらに、コース数は、ニットループのみを測定し、タックループや、ウェルトループはコース数としてカウントしない。ただしこれらは両外層のニットループの大きさがほぼ同じ場合に適用され、両外層のニットループの大きさが異なる場合には、両外層とも同じニットループの大きさに換算して計算する。例えば、一方の外層(A)のニットループの大きさが他方の外層(B)の半分の大きさであった場合、(A)×2を計算上の(A)として扱う。なお、ニットループの大きさは、分離部を構成する編み込み長により求める。
本発明におけるセルロース繊維とは、キュプラ、レーヨン、竹繊維、綿などであり、好ましくは再生セルロースである。また、これらの長繊維、短繊維(紡績糸)であっても良く、長繊維では11dt(デシテックス:以下同じ記号を使用)〜400dt、短繊維では160S(綿番手:以下同じ記号)〜10S、またこれらの双糸、3子糸、さらに、引き揃えて編成することができ、それぞれ組織にあった太さとして使用できるが、長繊維では40dtから170dt、短繊維では30S〜120S程度が扱いやすく好ましい。
本発明ではセルロース繊維を撚り係数6000〜35000となるよう撚糸されている。セルロース繊維が撚り係数6000〜35000で撚糸されていることにより、吸汗時に収縮する(含水収縮)性能が発現することを見出し、該セルロース繊維を一方の外層に配置する事により、吸汗時に収縮し、丸編地に形成されている凸部が小さくなる機能が発揮できる。撚り係数については、6000未満では本発明の目的とする機能が発揮できず、撚り係数が35000より大きくなると、丸編地製造が困難になり、また高コストともなるため好ましくない。従って撚り係数は6000〜35000、好ましくは10000〜30000に設定すればよい。
本発明において、撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を使用することを特徴とするが、該セルロース繊維は単独でも、他糸との複合糸であっても良い。例えば、ポリエステルとのインターレース複合糸などが有用であるが、撚り係数6000〜35000であるセルロース繊維の吸汗時の収縮を阻害しないように複合することが重要である。
本発明において、分離部を構成する一方の外層(A)に撚り係数6000〜35000のセルロース繊維を含有するが、非収縮繊維との交編としても良い。交編方法としては、撚り係数6000〜35000のセルロース繊維と非収縮繊維とを交互に編成する方法や、非収縮繊維との添え糸編みとする方法などが使用でき、撚り係数6000〜35000のセルロース繊維は、15重量%以上の混率とすることが好ましい。15重量%未満では、吸汗時に凸部の厚み現象が少なく好ましくない。特に好ましくは20重量%以上の混率とする。
また、分離部を構成するもう一方の外層(B)には、撚り係数6000〜35000のセルロース繊維も含有することが可能であるが、撚り係数6000〜35000のセルロース繊維の混率は50重量%未満とするのが好ましく、50重量%以上の混率である場合は吸汗時に凸部減少効果が小さくなり好ましくない。非収縮繊維のみで構成されることが好ましい。
さらに、撚り係数6000〜35000のセルロース繊維の立体構造丸編地全体に占める混率については、5〜50重量%であることが好ましく、さらには、10〜30重量%の混率とするのがより好ましい。5重量%未満では本発明の吸汗時に丸編地の凸部減少が僅かであり、50重量%より多くなると、立体構造丸編地全体の吸汗時収縮が大きくなり衣服サイズが変化してしまうため好ましくない。撚り係数6000〜35000のセルロース繊維の混合方法については任意であり、繊維の配置による方法、非収縮糸との複合糸とする方法などが行える。
本発明において、非収縮繊維とは含水時に大きく自己伸長しない繊維であり、20℃65%RH下の環境で、2mg/dtの荷重下で繊維長を測定し、そのまま繊維を水に浸して5分後の長さを測定して求められる含水収縮率が−1〜1%未満の繊維を非収縮繊維といい、ポリエステル、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、撚り係数が6000未満のセルロース、アセテート、綿、ウールなど、任意の繊維の長繊維、あるいは短繊維の使用が可能で、これらの断面形状も任意であり、丸断面の他、W型断面、三角断面などの異型糸でも可能である。
さらに、原糸に限らず、上記含水収縮率が所定の範囲である限りにおいて、仮撚りなどの捲縮加工糸、および撚糸が使用でき、染色仕上げ加工時に熱収縮する繊維や、スパンデックスなどの弾性繊維も、含水時収縮しない繊維である場合は非収縮繊維とする。
非収縮繊維としては任意な太さの繊維が使用できるが、長繊維では11dt〜400dt、短繊維では160S〜10S、またこれらの双糸、3子糸、さらに、引き揃えて編成することができ、それぞれ組織にあった太さとして好ましく使用できるが、長繊維では40dtから170dt、短繊維では30S〜120S程度が扱いやすくより好ましい。
本発明において立体構造丸編地の製造は、丸編機に於いて製造可能であり、丸編地密度についても任意に設定できる。
本発明による立体構造丸編地の具体的な製造法の例として、ダブルの丸編機を使用する場合の組織図例を図3、4に示す。図3、4において、部分的にシリンダーの天竺部に撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を使用し、また、シリンダーの分離部のコース数はダイアルのコース数より多くなる組織とする。この際、シリンダー側の撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維は、単独で使用する事や、ポリエステル、ナイロン等の非収縮繊維との添え糸編も可能である。
さらに、図3、4において、分離部と分離部の間には比分離部が必要であり、これにより、コース方向、ウェール方向に分離部と非分離部が繰り返し形成され、立体構造丸編地に面積をもった点状の凸部を形成する事が可能で、吸汗時には凸部の厚みが減少して放熱効果を高めることができる。
具体的に例示すると、図3において、[1][2][5][6]に非収縮繊維を使用し、部分的にシリンダー針もニットを行い非分離部とし、[3][7]に撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を使用し、[4][8]では、非収縮繊維を使用して、[1]〜[4]を数回繰り返し、次いで、[5]〜[8]を数回編成する。これを繰り返すことにより分離部の一方の外層は凸部を形成することができる。
また、図4においては、[1][3]に撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を使用し、[2][4]には非収縮繊維を使用して部分的にシリンダー針もニットを行い非分離部とする。また、[5][6]も非収縮繊維を使用してシリンダー、ダイアルともニットを行い、全コース非分離部とする。この組織においては、[1]〜[4]を数回繰り返し、その後、[5][6]を数回繰り返すことにより、分離部の一方の外層は凸部を形成することができ、出来上がった立体構造丸編地の表面外観は図1のような編地が得られる。
本発明の立体構造丸編地の染色仕上げ方法は通常の染色仕上げ工程が使用でき、使用する繊維素材に応じた染色条件とし、使用する染色機も液流染色機、ウインス染色機など任意である。また、吸水性を向上させるため吸水剤を付与するのが好ましく、染色仕上げ工程の例としては、生機を染色機に投入し、精練、染色を行った後、吸水処理等の仕上げ処理を兼ねて仕上げセットを行う方法、あるいは、ウェットリラックス処理、プレセット後染色を行い、仕上げ処理を兼ねた仕上げセットを行うなど、任意な染色仕上げ工程を行うことができるが、仕上げセットで巾や長さの設定に注意が必要で、撚り係数6000〜35000のセルロース繊維を含有する外層が形成している凸部を、維持するように仕上げる必要がある。
以下、実施例により本発明を詳述する。無論、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例における評価は以下の方法により測定した。
(1)撚り係数
セルロース繊維の撚り係数を下記により求めた。
撚り係数=(繊度:デシテックス)0.5×撚り数 (単位:撚り数/m)
(2)立体構造丸編地製造性
立体構造丸編地製造時、撚糸したセルロース繊維の製編性を評価した。
ルート生産可能なのは下記3以上であり、数値が高いほど好ましい。
5 : 問題なく製造できる。
4 : ビリなどがやや発生するが、合格反が製造できる。
3 : 僅かに糸切れ等の問題発生したが、合格反が製造できる。
2 : 糸切れ等発生、製造できるが不合格反となる。
1 : ビリ発生、糸切れ等により製造困難。
(3)乾燥時凸部形成性
実施例で得られた立体構造丸編地で、乾燥状態における外層(A)の凸部形成性を外観評価した。
下記2以上であれば凸部が形成されており、数値が高いほど厚い凸部となっている。
5 : 凸部がくっきり飛び出している。
4 : かなりはっきり凸部が形成されている
3 : 凸部形成がすぐ判別できる
2 : 凸部やや形成されているが、角度を変えたりしてやっと判る程度
1 : 凸部形成されず、ほとんど平坦
(4)吸汗時凸部の厚み減少性
実施例で得られた立体構造丸編地を100重量%吸水させ、吸水時の外層(A)の凸部の厚み減少性を外観評価した。
下記2以上であれば凸部の厚み減少性が認められ、数値が高いほど大きく減少しており本発明の効果が認められる。
5 : 編地はほぼ平坦状になっている
4 : 凸部の厚み減少大きく、僅かに凸部残っている程度である
3 : 凸部の厚みが減少しているのが判別できる
2 : 凸部の厚みはやや減少するが、はっきり判らない
1 : 凸部の厚み減少ほとんど判らない
[実施例1]
28ゲージの丸編機を使用して図3の組織を編成し、[1]、[2][4][5][6][8]には非収縮繊維として84dt/36fのポリエステル繊維2ヒーター仮撚り加工糸(含水収縮率0%)を、[3]、[7]には撚り係数25000のキュプラ繊維56dt/30f(含水収縮率2.8%)と、非収縮繊維である56dt/24fのポリエステル繊維の2ヒーター仮撚り加工糸(含水収縮率0%)を用い、これらを添え糸編みで編地表面には56dt/24fのポリエステル繊維となるよう調整し、[1]〜[4]を4回繰り返した後、[5]〜[8]を4回繰り返し編成した。分離部を構成する[3][4][7][8]により(A)部の凸部を形成し、一方の外層(B)部は[1][2][5][6]により形成され、これよりコース数比(A)/(B)が2.0倍になるよう編成した。
編成した生機を液流染色機に投入し、80℃20分精練し、その後130℃でエステル側のみ染色を行った。また、染色時に同時に吸水加工剤も投入し、編地に吸水性付与を行いつつ染色を進めた。染色上がりの生地は巾が入り編地は凹凸状となっているため、ショートループドライヤーで乾燥し、ピンテンターにて乾燥時の巾より10%巾出しして170℃60秒にてセットを行った。
得られた編地は、シリンダー側で編成した外層部(A)に凸部が発現し、吸汗により凸部の厚みが減少する立体構造丸編地が得られた。
立体構造丸編地の性能試験結果を表1に示す。
[実施例2〜13、比較例1〜4]
実施例1に於いて、表1に示す撚り係数を変えたセルロース繊維を用いて編地製造を行い、また、[3][4][7][8]の編成数によって両外層のコース数の比(A)/(B)を変えて製造し、これらの評価を行った。なお、比較例4においては撚糸時糸切れが発生し、編地評価できなかった。結果を表1に示す。
[実施例14]
26ゲージの丸編機を使用して図4の組織を編成するにあたり、[2]、[4]、[5]、[6]には非収縮糸として84dt/36fのポリエステル繊維2ヒーター仮撚り加工糸(含水収縮率0%)を、[1]、[3]には、撚り係数18000のキュプラ繊維84dt/45f(含水収縮率2.9%)を用い、[1]〜[4]を6回繰り返した後、[5]〜[6]を4回繰り返して編成した。
編成した生機を液流染色機に投入し、80℃20分精練し、その後130℃でエステル側のみ染色を行った。また、染色時に同時に吸水加工剤も投入し、編地に吸水性付与を行いつつ染色を進めた。染色上がりの生地は巾が入り編地は凹凸状となっているため、ショートループドライヤーで乾燥し、ピンテンターにて乾燥時の巾より10%巾出しして170℃60秒にてセットを行った。
立体構造丸編地の性能結果を表1に示す。
Figure 0004842065
本発明は、発汗時にもべとつき感のない布帛が製造可能で、スポーツウェア、インナー、アウターなどの衣服に於いて、快適な着用感が得られる。
本発明立体構造丸編地の概念例である。 本発明立体構造丸編地の分離部を含む断面の概念例である。 本発明立体構造丸編地の編成組織の一例である。 本発明立体構造丸編地の編成組織の一例である。
符号の説明
1 立体構造丸編地の分離部
2 立体構造丸編地の非分離部
3 ダイアル針
4 シリンダー針
[1][2][3][4][5][6][7][8] 編成順

Claims (4)

  1. 表裏2層の外層が部分的に分離している分離部と、該2層の外層が連結されている非分離部とを有し、分離部と非分離部が繰り返し形成されている立体構造丸編地に於いて、該分離部を構成する一方の外層(A)は撚り係数が6000〜35000であるセルロース繊維を含有し、他方の外層(B)は非収縮繊維を含有し、両外層のコース数が(A)>(B)であることを特徴とする立体構造丸編地。
  2. 両外層のコース比(A)/(B)が1.5〜5.0であることを特徴とする請求項1記載の立体構造丸編地。
  3. 分離部を囲むように非分離部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の立体構造丸編地。
  4. 分離部が、長径、短径ともに2〜15mmの面積を持った点状である事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の立体構造丸編地。
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