JP6745680B2 - 多層構造シングル丸編地 - Google Patents
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Description
図5、図7、図9、図10は本発明の基本編形態を示すものである。
即ち、図5では、表糸イと裏糸ロ、裏糸ハの3種類の構成糸からなり、表糸イはニットにより表編目a1〜h1で1コースを形成する。裏糸ハは表編目b1の内側に相似形状で配置され二重編目を形成した後、表編目c1、d1、e1の裏側を橋渡し状に3編目飛ばし、表編目f1の内側に表編目b1と同様に二重編目を形成し、3ウェルのブリッジ構造にて空間Aが形成される。さらに加えて、裏糸ロがa1、c1、e1、g1にインレーと同様な組織にてタックで、b1、d1、f1、h1をそれぞれ1編目飛ばし、裏側に1ウェルのブリッジ構造を形成して空間Bを形成する。
次式により得られるものとする。
嵩高度(cm3 /g)=t/w×1000
ここで、t:編地の厚さ(mm)、w:編地の目付(g/m2 )を意味し、嵩高度が大きい程、嵩高性がありボリューム感に富むことを示す。
編地の触覚評価を男女10人で行ない、次の判定基準により判定を行なう。◎、○を合格とする。
◎:非常に優れている、○:優れている、△:中位、×:劣っている。
染色工程において染料を使用しない点以外は、製品と同じ工程を通過した白色生地を試料とし、分光光度計を用いて280〜400nmの波長の光の透過率を測定し、次式から紫外線遮蔽率を算出した。また、蛍光増白加工生地の場合は蛍光カットフィルター(東芝社製、UV−D33S)を使用した。
紫外線遮蔽率(%)=100−(280〜400nmの透過率の積分値/(400−280))
染色工程において染料を使用しない点以外は、製品と同じ工程を通過した白色生地を試料とし、ミノルタ(株)製分光測色計CM−3600dを用いて、試料の裏面に白板を添えたときのL*値(Lw)と黒板を添えたときL*値(Lb)および白色板のみのL*値(白板)と黒板のみのL*値(黒板)を測定し、次式から算出した。
防透け度(%)=100−(Lw−Lb)/(白板L*値−黒板L*値)×100
10cm×10cmの水を吸わないフラットなフィルムの中心に、パイロット社製のインク原液を表面張力により直径が約1cmとなるように、注射器を用いて0.1cc置く。その上に、10cm×10cmの淡色の生地を表面が上になるようにのせ、3分間放置後、生地表面および生地裏面(肌面)のインクの拡散面積をデジタルプラニメータ(内田洋行社製、KP−90)で測定し、面積比(表面の拡散面積/裏面の拡散面積)を算出する。同様の操作を3枚の生地で実施し、平均値を出す。
10cm×10cmの水を吸わないフラットなフィルムの中心に蒸留水1.0ccを滴下し、その上に10cm×10cmの試料を、裏面(肌面)を下にして静かに置き、60秒間放置した後、この試料を、同一サイズにカットした2枚のろ紙の間にサンドイッチ状に挟み、同サイズの水を吸わないフラットなフィルム上に置き、5g/cm2の荷重をかけて60秒間放置した。その後、もとの試料重量と吸水後の試料重量の差から試料の保水重量を算出した。また、表面と裏面(肌面)に接した各々のろ紙の含水重量から試料の表面および裏面(肌面)の保水率を算出した。これらの結果から、表裏保水率比(表面の保水率/裏面の保水率)を算出した。このような操作を試料3枚について同様に行い、平均値を求めた。
温度20℃、65%RH環境下で、10cm×10cmの水を吸わないフラットなフィルムの中心に蒸留水0.3ccを注射器で置き、その上に同環境下で12時間以上調湿し、あらかじめ重量を測定しておいた10cm×10cmの試料を静かに重ねて1分間静置し、水分を吸水させ、質量を測定する。その後、試料を吊り干しし、5分ごとに質量を測定し、残留水分率が10%未満になるまでに掛かった時間を乾燥時間とした。
カトーテック(株)製KES−7保温性試験機を用い、11cm×11cm(実測部は10cm×10cm)の試験片を熱板(BT−Box)上に取付けて、40℃の熱板温度で試験機付属の電力計の変動が最少となる安定状態なるまでにウォーミングアップを行う。それから測定を開始し、60秒間中の消費電力(W)および試験機の外気温度(即ちT−Box温度℃)を読取る。次式によって保温性clo値を求め、試験片3枚を用いて各1回ずつ行い、3回測定の平均値で表わす。
clo値=(1/0.155)×(ΔT×A)/W
ここで、ΔT:熱板温度と外気温度の差(℃)、W :試験片を取り付けた時の消費電力、A:熱板の面積(0.01m2)である。
JISL1096(2015年度版)に記載の編目長及びカバーファクタの計算方法を参考に、表目カバーファクタを以下の式にて算出した。表目カバーファクタは、連続した10コース、20ウェルのループを平均値としている。ここで、完全編組織のコースの倍数が10コースとならない場合には、10コース以上で最小の完全編組織の倍数にて測定する。完全編組織とは、基本となる組織の最小単位のことである。
表目カバーファクタ(K)=√(繊度(tex))/編目長(mm:1編目分の編目長)
ここで、繊度は、1つの編目を形成する全ての繊度:tex
繊度は、1つの編目が多重ループの場合には、多重分の繊度となる。
また、編目長は、編目1つ分の長さ:mmであり、タック、ウェルト部分は除外する。
編目長は、分解糸から糸長を測定し、多重ループ部分の裏糸は、分解糸のニットループのみを電子顕微鏡などで読み取り、一つの編目として平均化している。
JISL1013(2015年度版)に記載の伸縮復元率の計算方法にて算出した。
JISL1013(2015年度版)に記載の沸騰水収縮率の計算方法にて算出した。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ハとして56T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図17の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が20本の編物を編成した(ダブル(W)ブリッジ構造)。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ハとして56T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図20の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が16本の編物を編成した。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ハとして56T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図16の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が20本の編物を編成した。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして56T−24−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ハとして56T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図22の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が20本の編物を編成した。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ハとして56T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図23の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が13.3本の編物を編成した。ここで、図23は図17に類似しているが、裏糸を持たないコースを部分的に入れた組織となっている。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ハとして56T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図17の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が20本の編物を編成した。
36ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして84T−72−混繊仮撚糸(東レ社製カチオン可染ポリエステルとポリエチレンテレフタレートとの60:40混繊仮撚糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、裏糸ハとして84T−48−PBT/PET(東レ社製ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートの50:50のサイドバイサイド複合糸)を、図24の編地断面モデル図に示す編地となるように、図25の編方図の給糸口、各々に給糸して10コース中の裏糸の本数が20本の編物を編成した。
実施例7と同じ作成方法にて、裏糸ハの糸を84T−48−WS9A(東レ社製ポリブチレンテレフタレート仮撚糸)とした編地を作成した。
通常の28ゲージのシングル丸編機にて、表糸イとして167T−72−B20Z(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図12の編方図の給糸口に給糸して裏糸がない天竺組織の編地を編成した。
得られた編地は表1に示すとおり、実施例1の編地に比べ薄く、嵩高度が低いものであった。
実施例1と同じ丸編機にて、表糸として84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして167T−72−B20Z(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図14の編方図の給糸口、各々に給糸し、10コース中の裏糸の本数が10本のインレイ組織の編地を編成した。
実施例1と同じ丸編機にて、表糸イとして84T−72−F60A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を、裏糸ロとして84T−72−B20A(東レ社製ポリエステル仮撚加工糸)を用い、図15の編方図の給糸口、各々に給糸し、10コース中の裏糸の本数が10本の2層シングル編物を編成した。
以上の結果を表1に示す。
イ:表糸
ロ:裏糸
ハ:裏糸
A:表編目と裏糸の間に形成される空間
B:表編目と裏糸の間に形成される空間
C1〜C8:編針
Claims (10)
- 少なくとも表糸と裏糸で構成されるシングル丸編地であり、10コース中にブリッジ構造を有する裏糸が11本以上存在し、同じコースに存在する2本以上の裏糸は、異なるブリッジ構造を形成し、同じコースに存在する2本以上の裏糸のうち、少なくとも1本の裏糸は、表糸よりなる表1編目の内側に表糸と相似形状に配置される多重の編目を、少なくとも1箇所形成していることを特徴とする多層構造シングル丸編地。
- 10コース中の少なくとも1コースが、2種以上の裏糸を持ち、裏糸の一方は3ウェル以上のブリッジ構造を持ち、裏糸の他の一方は1ウェル以上4ウェル以下のブリッジ構造を持つことを特徴とする、請求項1に記載の多層構造シングル丸編地。
- 同じコースにおいて異なる編目の糸を3種以上有する部位を持つことを特徴とする、請求項1または2に記載の多層構造シングル丸編地。
- 嵩高性が5.0g/m3以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
- 目付が150g/m2以下でかつ紫外線遮蔽率が80%以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
- 目付が150g/m2以下でかつ分光測色計を用いて測定される防透け度が80%以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
- 肌面の吸水速度が3秒以下であり、表面と肌面の保水率比が3倍以上であることを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
- 表目カバーファクタが1.0以上であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
- 編地を形成する糸の少なくとも一つが伸縮復元率30%以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
- 編地を形成する糸の少なくとも一つが沸騰水収縮率5%以上であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の多層構造シングル丸編地。
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