JP6346768B2 - 編地、繊維製品、及び編地の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線の透過を抑制し太陽光を効率良く遮蔽するクーリング機能に加えて、優れた風合い、適度な伸縮性、吸湿性能による蒸れ感の抑制、速乾性、通気性、接触冷感性をバランス良く兼ね揃えた編地に関する。また、本発明は、前記編地を用いた繊維製品、及び編地の製造方法に関する。
近年、健康志向、快適志向に関する意識増加に伴い、機能性ウェアを着用するターゲットが、ハードなスポーツを行う競技者にとどまらず、中高齢者層を含む広い年齢層まで広がっている。また、このような機能性ウェアは、スポーツ用途に限らず、一般的なカジュアル用途やインナーウェアとしても着用されるようになってきている。
こうした中、夏場など環境温度が高くなる場面では、直射日光下で着用しても衣服内の温度上昇を抑制し、効率よくクーリング(涼感)効果を発揮して衣服内環境を快適に維持しようとする繊維製品が開発、提案されている。このような繊維製品としては、例えば、特定量の酸化チタンを含有する異形度2.0〜10.0の異形断面ポリエステル繊維およびセルロース系フィラメント繊維を含む混繊糸条を特定量含有する涼感性編地から形成される繊維製品等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−211405号公報
特許文献1に記載の涼感性編地は、涼感性には優れるものの、当該編地はポリエステル繊維とセルロースフィラメント繊維との混繊糸条を用いているため、ポリエステル繊維が肌に直接接することとなり、風合いの点では十分なものではなかった。また、特許文献1においては伸縮性については十分に検討されていないものであった。
近年、機能性ウェアにはさらに多くの機能が要求されており、具体的には、例えば、紫外線の透過を抑制し太陽光を効率良く遮蔽するクーリング機能に加えて、優れた風合い、適度な伸縮性、吸湿性能による蒸れ感の抑制、速乾性、通気性、接触冷感性等の機能をバランス良く兼ね揃えることが要求されている。しかしながら、前記特許文献1に記載の編地のように、これらの機能の一部の機能に特化したものが多く提案されており、これらを全て満足するものは未だないのが現状である。
従って、本発明は、クーリング効果を発揮する等の一部分的な機能に特化した素材ではなく、衣服内をクーリング効果により快適に維持するとともに、衣料として着用感等に配慮された快適編地を提供することを目的とするものである。具体的には、本発明は、紫外線の透過を抑制し太陽光を効率良く遮蔽するクーリング機能に加えて、優れた風合い、適度な伸縮性、吸湿性能による蒸れ感の抑制、速乾性、通気性、接触冷感性をバランス良く兼ね揃えた編地を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、以下の編地とすることで、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及びポリウレタン弾性糸を含む編地であって、
前記ポリエステル糸条は、酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有し、異形度が2.0〜10.0である異形断面ポリエステルフィラメントからなり、かつ、トータル繊度が56〜110dtexであるポリエステル糸条であり、
前記セルロース系紡績糸は、トータル番手が70〜120番手であり、かつ、前記ポリエステル糸条よりも細いセルロース系紡績糸であり、
前記ポリウレタン弾性糸は、トータル繊度16〜33dtexのポリウレタン弾性糸であって、
前記編地は、一方の表面に前記ポリエステル糸条から主に形成される層を有し、他方の表面に前記セルロース系紡績糸から主に形成される層を有するように、前記ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及びポリウレタン弾性糸により天竺組織で編成され、
前記編地の厚みが0.1〜0.6mmであることを特徴とする編地に関する。
編地が、前記ポリエステル糸条、前記セルロース系紡績糸、及び前記ポリウレタン弾性糸をこの順で配して、3層ベア天竺組織で編成されていることが好ましい。
前記ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及び、ポリウレタン弾性糸の混率が、ポリエステル糸条40〜60質量%、セルロース系紡績糸30〜50質量%、ポリウレタン弾性糸3〜10質量%であることが好ましい。
前記セルロース系紡績糸がリヨセル繊維からなり、かつ、5mm以上の毛羽指数が20個/10m以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記編地を用いたことを特徴とする繊維製品に関する。
さらに、本発明は、酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有し、異形度が2.0〜10.0である異形断面ポリエステルフィラメントからなるトータル繊度56〜110dtexのポリエステル糸条、
トータル番手が70〜120番手であり、前記ポリエステル糸条よりも細いセルロース系紡績糸、及び、
トータル繊度が16〜33dtexのポリウレタン弾性糸をこの順に配して、天竺組織をなすように編成する工程を含むことを特徴とする、前記編地の製造方法に関する。
本発明は、紫外線の透過を抑制し太陽光を効率良く遮蔽するクーリング機能に加えて、優れた風合い、適度な伸縮性、吸湿性能による蒸れ感の抑制、速乾性、通気性、接触冷感性をバランス良く兼ね揃えた編地を提供することができる。また、本発明の編地を用いた繊維製品(特に衣類製品)は、前記効果に加えて、編地が薄くなった場合にも透け感がない、透け防止効果をも有するものである。
本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(矢印型)を示す概略図である。 本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(片矢印型)を示す概略図である。 本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(Y字型)を示す概略図である。 本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(四つ山扁平型)を示す概略図である。 本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(ドッグボーン型)を示す概略図である。 本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(I字型)を示す概略図である。 本発明において用いられる異形断面ポリエステルフィラメントの断面形状の一例(W字型)を示す概略図である。 ベア天竺組織を示す概略図である。 ベア天竺組織の一つのループの拡大図である。
1.編地
本発明の編地は、ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及びポリウレタン弾性糸を含む編地であって、
前記ポリエステル糸条は、酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有し、異形度が2.0〜10.0である異形断面ポリエステルフィラメントからなり、かつ、トータル繊度が56〜110dtexであるポリエステル糸条であり、
前記セルロース系紡績糸は、トータル番手が70〜120番手であり、かつ、前記ポリエステル糸条よりも細いセルロース系紡績糸であり、
前記ポリウレタン弾性糸は、トータル繊度16〜33dtexのポリウレタン弾性糸であって、
前記編地は、一方の表面に前記ポリエステル糸条から主に形成される層を有し、他方の表面に前記セルロース系紡績糸から主に形成される層を有するように、前記ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及びポリウレタン弾性糸により天竺組織で編成され、
前記編地の厚みが0.1〜0.6mmであることを特徴とする。
(1)ポリエステル糸条
本発明で用いるポリエステル糸条は、酸化チタンを1.0〜5.0質量%含み、異形度が2.0〜10.0である異形断面ポリエステルフィラメントからなり、トータル繊度が56〜110dtexであればよい。
前記異形断面ポリエステルフィラメントは、ポリエステル樹脂を主成分とするものである。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシエトキシベンゾエート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、及びこれらのポリエステルに付加的部分としてさらにイソフタル酸、スルホイソフタル酸等のジカルボン酸成分や、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等のジオール成分を共重合したポリエステル等を挙げることができる。さらに、前記ポリエステル樹脂として、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステル等も挙げることができる。これらの中でも、寸法安定性の観点からポリエチレンテレフタレートが好ましい。前記「主成分とする」とは、異形断面ポリエステルフィラメント中にポリエステル樹脂が90質量%以上含有されることをいう。
本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントの異形度は、2.0〜10.0であり、2.0〜4.0であることが好ましい。異形度が前記範囲であることにより、水分拡散性や乾燥性を発現させることができるものである。ここで、異形断面ポリエステルフィラメントの異形度とは、断面形状における外接円(図1〜図7における7)の直径を内接円(図1〜図7における6)の直径で除した数値で定義される。
上記範囲の異形度を有する異形断面形状としては、例えば、三角断面、四角断面、五角断面、扁平断面、くさび型断面、アルファベットをかたどったC型断面、H字型断面、I字型断面、W字型断面等が挙げられる。これらの異形断面形状の中でも、フィラメントの断面積に対してフィラメントの周長が顕著に長くなる、図1〜6で示す扁平断面、図7で示すW字型断面、断面くさび型断面、C型断面、H字型断面、I字型断面等は、フィラメントの比表面積が大きくなり、水分拡散性に優れるため好ましい。水分拡散性に優れると、吸汗、汗の移行等の汗処理が効率的に行なわれるため好ましい。
本発明における異形断面の好ましい形状について、図1〜図5を用いて、さらに説明する。異形断面における長辺と短辺を有する扁平形状の基幹部1は、フィラメントの断面における基幹となる部分である。異形断面における凸部2は、前記の基幹部に連結して凸形状を形成するものである。図1〜図5で示されるフィラメントの断面形状は、その形から、矢印型(図1)、片矢印型(図2)、Y字型(図3)、四つ山扁平型(図4)、ドッグボーン型(図5)とする。なお、図1〜図5において、3は基幹部の長辺を示し、4は基幹部の短辺を示し、5は凸部の高さを示すものである。凸部の高さ5は、繊維断面の基幹部から突起している部分の最も高い部分と基幹部との距離をいう。
具体的には、図1で示される繊維断面は、長辺3と短辺4を有する扁平形状の基幹部1の一端に、一対の凸部2、2が互いに反対向きに突出する方向に形成されており、断面形状が矢印型となっている。図2で示される繊維断面は、長辺3と短辺4を有する扁平形状の基幹部1の一端から、凸部2が基幹部1の一端から、基幹部1の短辺方向に突出するように形成されており、断面形状が片矢印型となっている。図3で示される繊維断面は、長辺3と短辺4を有する扁平形状の基幹部1の一端が、二股に分かれるように、一対の凸部2、2が形成されており、断面形状がY字型となっている。図4で示される繊維断面は、長辺3と短辺4を有する扁平形状の基幹部1の長辺方向に沿った複数の位置において、互いに基幹部1の短辺方向に沿った反対方向に突出するように、一対の凸部2、2がそれぞれ形成されている。図5で示される繊維断面は、長辺3と短辺4を有する扁平形状の基幹部1の一端および他端において、互いに短辺方向に沿った反対方向に突出するように、一対の凸部2、2がそれぞれ形成されている。
また、本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントの異形断面における基幹部の扁平度は、2.0〜6.0であることが好ましく、3.0〜5.0であることがより好ましい。なお、異形断面における基幹部の扁平度は、下記式により定義される。
扁平度=(基幹部の長辺の長さ)/(基幹部の短辺の長さ)
基幹部の扁平度を前記範囲とすることにより、得られる異形断面ポリエステルフィラメントの強度が向上し、該フィラメントを含むポリエステル糸条を用いた編地が嵩高になることが抑制され、かつ、該編地の厚み等が適切な範囲となる傾向があり、好ましい。さらに、このような異形断面ポリエステルフィラメントを用いることで、紫外線遮蔽効果、水分拡散を向上することができる傾向があり、好ましい。
また、本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントの凸部と基幹部の厚さの比は、0.5〜2.0であることが好ましく、0.55〜1.0であることがより好ましい。この凸部と基幹部との厚さ比を0.5〜2.0とすることにより、編地において単繊維(フィラメント)が完全には重なり合わず単繊維間に微細な空隙を形成することができ、水分拡散性が向上する傾向があるため、好ましい。このような異形断面ポリエステルフィラメントを用いることにより、良好な水分拡散性を保ったまま、分厚くならずに体の動きにフィットしうる、快適な編地を得ることできる傾向があり、好ましい。なお、凸部と基幹部の厚さの比は、基幹部の短辺の長さに対する凸部の高さの比であり、下記式より定義される。
凸部と基幹部との厚さ比=(凸部の高さ)/(基幹部の短辺の長さ)
本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントの断面に有する凸部の数は、吸水拡散性の観点から、2〜10個であることが好ましく、2〜8個であることがより好ましい。なお、図6で示される繊維断面は、長辺3と短辺4を有する扁平形状の基幹部1のみからなるI字型であり、図7で示される繊維断面は、前記の基幹部1がW字型であり、いずれも基幹部1に連結されて突出した凸部2が形成されていない。しかしながら、図6、7で示される繊維断面は、異形度が上記の範囲を満足するため、十分に実使用に耐えうるものである。
また、本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントの単糸繊度は、0.5〜2.8dtexであることが好ましく、1〜2.5dtexであることがより好ましい。単糸繊度が2.8dtexを超えると、繊維(フィラメント)間の空隙が大きくなるため、毛細管現象が発現され難く、水分の拡散性が下がる傾向がある。水分の拡散性が下がると、濡れたままの状態が長く続くことになり、インナーウェア等の繊維製品とした場合に快適性が得られない傾向がある。さらに、単糸繊度が2.8dtexを超えると、繊維がそれだけ剛直になるため、編地においてソフト感が得られ難くなる傾向がある。一方、単糸繊度が0.5dtex未満であると、単糸の強力が低くなり、単糸切れが生じ、毛羽が発生する傾向がある。毛羽が発生すると、洗濯を繰り返した場合、ピリングなどが発生しやすくなる。さらに、単糸繊度が0.5dtex未満であると、吸い上げた水が繊維間に溜まってしまい、べとつき感になり、かえって速乾性を阻害する傾向がある。
本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントは、ポリエステルフィラメントの質量に対して酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有するものであり、2.0〜5.0質量%含有することが好ましく、2.0〜4.0質量%含有することがより好ましい。酸化チタンを前記範囲で含有することにより、編地を白色とした際の透け防止性を発現させることができ、加えて、太陽光に含まれる赤外線領域を効率よく遮蔽し、涼感性を発揮することができるという効果が得られる。酸化チタンの含有量が上記範囲を下回ると、紫外線遮蔽効果や遮熱性等に由来するクーリング機能、透け防止効果等が十分に発揮されず、一方、上記範囲を上回ると、紡糸性、延伸性に支障をきたすことになる。
前記酸化チタンの粒径は、特に限定されるものでないが、0.1〜2.0μmの範囲であることが好ましく、0.3〜1.0μmであることがより好ましい。
なお、異形断面ポリエステルフィラメントが芯鞘型構造を有する場合、芯鞘型構造の芯部のみに酸化チタンを含有させてもよいし、鞘部のみに酸化チタン含有させてもよいし、芯部および鞘部の両方に酸化チタンを含有させてもよい。
本発明で用いる異形断面ポリエステルフィラメントの強度は、実用性の観点から、1〜6cN/dtexであることが好ましく、1.5〜4.5cN/dtexであることがより好ましい。
本発明で使用するポリエステル糸条は、前記異形断面ポリエステルフィラメントから形成されるものであり、原糸であってもよいし、仮撚加工などの処理が施された糸であってもよい。
本発明で用いるポリエステル糸条のトータル繊度は、56〜110dtexであり、60〜100dtexであることが好ましい。トータル繊度が56dtex未満であると、セルロース系紡績糸がポリエステル糸条層に露出してしまい、その露出部分においては、セルロース系紡績糸層とポリエステル糸条層とが積層された構造を呈さない傾向があり、本発明の効果を十分に発現することができないこととなる。一方、ポリエステル糸条のトータル繊度が110dtexを超えると、得られた編地の肉厚が増すこととなり、インナー用途等、薄い衣料用地には適さなくなることとなる。また、セルロース系紡績糸を細く(120番手を上回る番手)することで、生地厚を薄くすることもできるが、その場合、セルロース系紡績糸の混率が低下することとなり、セルロース系紡績糸に由来する特性が乏しくなるため、好ましくない。
(2)セルロース系紡績糸
本発明で用いるセルロース系紡績糸は、トータル番手が70〜120番手であり、前記ポリエステル糸条よりも細いものであればよい。
セルロース系紡績糸としては、綿、麻等の天然繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、リヨセル等の再生セルロース繊維を挙げることができる。これらの中でも、再生セルロース繊維が好ましく、吸湿性に優れたレーヨン、リヨセルがより好ましく、湿潤時の摩耗強力維持など物性面を考慮すると、リヨセルが特に好ましい。また、本発明で用いるセルロース系紡績糸としては、耐久性(繰り返し着用・洗濯しても、初期のソフト風合いが持続し、高い吸放湿性を有することができる)の観点から、天然繊維よりも再生セルロース繊維を用いたものが好ましい。
前記再生セルロース繊維は、例えば、原料としてパルプを用意し、これを、N−メチルモルフォリン−N−オキサイド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピペリジン−N−オキサイド、ジメチルアセトアミド等に溶解し、濾過して不純物を除去した後、溶液を乾式又は湿式紡糸することにより得ることができる。
一般に、再生セルロース繊維は、染色もしくは再染色におけるすれ・あたり、製品化した後に繰り返される揉みなどにより、繊維表面が割れるフィブリル化という現象を起こし易い。繊維がフィブリル化すると、編地の風合いが低下する他、編地の所々白みがかったように見える白化現象とともに、セルロース系紡績糸の毛羽が編地表面に噴出し、著しく外観を損ねる場合がある。従って、再生セルロース繊維を用いる場合は、風合い・外観を維持する観点から、抗フィブリル化処理を施したものを用いることが好ましい。
再生セルロース繊維を原綿段階で抗フィブリル化処理する方法としては、例えば、クロルヒドリン基及びグリシジル基の少なくとも一方を有する化合物と、アルカリ性化合物と、中性塩からなる反応促進剤とを含有する水溶液に、原綿(繊維の塊)を投入し、所定時間加熱撹拌する方法が挙げられる。抗フィブリル化処理に使用する装置としては、先染用として一般に使用されているパッケージ染色機が挙げられる。処理時間としては、原綿の投入量、装置、撹拌速度などに応じて処理時間を最適化すればよいが、一般には10〜90分程度が好ましい。処理温度としては、40℃以上が好ましく、60〜100℃がより好ましい。
セルロース系紡績糸の単糸繊度は、0.5〜1.5dtexであることが好ましい。単糸繊度が0.5dtex未満では繊維化し難い傾向にあり、1.5dtexを超えると、編地にソフト風合いを与え難い傾向にある。
また、セルロース系紡績糸のトータル番手は、70〜120番手であり、80〜100番手であることが好ましい。トータル番手が70番手を下回って太くなると、風合いや吸水性は良くなるが、ポリエステル糸条層表面にセルロース系紡績糸がちらつき易くなってしまう。セルロース系紡績糸とポリエステル糸条とでは、染着性が異なるため、セルロース系紡績糸がポリエステル糸条層表面に露出していると、色差によりチラチラとした表面感(イラツキ感)となる傾向がある。さらに、70番手を下回って太くなると、必然的にセルロース系紡績糸の混率が増えるが、一般にセルロース系紡績糸は吸水性に優れているところ、混率が増えると水をため込み易くなり、かえって速乾性を阻害する傾向がある。逆に、120番手を上回って細くなると、風合いに張りがなくなり、また、繊維間に水分が溜まり易く吸水性が低下したり、接触面積が低減するために接触涼感性が低下するため、好ましくない。
また、本発明で用いるセルロース系紡績糸は、前記ポリエステル糸条より細くする必要がある。セルロース系紡績糸が前記ポリエステル糸条より太いと、セルロース系紡績糸がポリエステル糸条層表面に露出してイラツキ感が出てしまい、生地外観品を大きく損なってしまう。
セルロース系紡績糸を構成するステープル(単繊維)の断面形状、表面形状、長さや、紡績条件等については、特に限定されるものではなく、本分野において通常用いられる範囲で適宜選択することができる。
本発明で用いるセルロース系紡績糸のトータル番手は、70〜120番手であり、比較的細番手糸を使用するが、細番手糸は、一般に編成中に糸切れし易く風綿を発生させ易い傾向にある。このため、繊維密度が高く緻密で強度の高い紡績糸を用いることが好ましい。具体的には、5mm以上の毛羽指数が20個/10m以下の紡績糸を用いることが好ましい。このような紡績糸を用いることで、糸切れや風綿が抑えられ、工程通過性が改善するとともに、毛羽が少なくなることで接触冷感性も向上する傾向がある。さらに、繰り返し着用、洗濯を行っても毛羽立ちが少なく、生地表面に毛羽が噴出し外観が悪化することを抑制する効果もある。なお、毛羽指数の測定方法は、実施例に記載の方法により行うことができる。
毛羽指数を前記範囲に設定する方法としては、例えば、繊維束の集積度を上げることにより行うことができる。また、繊維束の集積度を上げる方法としては、リング精紡する際にコンパクトスピニングシステムを導入する方法や、結束紡績法に基づいて紡績する方法等を挙げることができる。
コンパクトスピニングシステムとは、エア吸引式の集束機構により達成される繊維束の均斉度向上と、繊維収束性の向上とにより毛羽を抑制するための手段であり、エア吸引式の集束機構は、通常、ドラフト域と撚り掛け領域との間に設置される。コンパクトスピニングシステムを導入することで、紡績糸は、毛羽の少ない緻密なものとなり、その結果、強力、伸度の向上が期待できるようになる。また、編地の接触冷感性を高めるうえでも有効である。エア吸引式の集束機構には、多孔エプロン方式、多孔ドラム方式などがあるが、本発明ではいずれの方式も採用可能である。
一方、結束紡績法とは、空気流の旋回作用を利用する紡績方法である。具体的には、空気の旋回流により短繊維を渦巻状に加撚し、単繊維の一端を紡績糸断面の中心付近に撚り込むように紡績する。これにより、表面に出現する毛羽を少なくすることができる。このように、紡績ノズルから噴出する高速空気流により生じる旋回力を利用する装置として、Murata−Vortex−Spinner(村田機械(株)製、MVS)がある。
紡績糸の毛羽を減らすことで、副次的な効果として編地に抗ピリング性を付与することができる。なお、一般に結束紡績法に基づいて細い糸を作製すると、均斉度に優れる糸が得られ難いため、本発明では、コンパクトスピニングシステムを導入したリング紡績法に基づいて糸を作製することが好ましい。
(3)ポリウレタン弾性糸
本発明で用いるポリウレタン弾性糸は、トータル繊度が16〜33dtexのものであればよい。
ポリウレタン弾性糸のトータル繊度は、16〜33dtexであり、18〜25dtexであることが好ましい。トータル繊度が16dtex未満では、伸長回復性に欠ける編地となってしまい、逆に、33dtexを超えると、ポリウレタン弾性糸の弾性力により、締まった生地となり易く、結果、高密度で肉厚化するため、ソフトな風合いが低減してしまう。
本発明においては、ポリウレタン弾性糸がベアヤーン(裸糸)であることが好ましい。
(4)編地組織と特性
本発明の編地は、一方の表面に前記ポリエステル糸条から主に形成される層を有し、他方の表面に前記セルロース系紡績糸から主に形成される層を有するように、天竺組織で編成されていることを特徴とする。ここで、「主に」とは、層を構成する成分中、最も比率が高いことを意味し、前記ポリエステル糸条から主に形成される層は、実質的にはポリエステル糸条から構成されるものであり、前記セルロース系紡績糸から主に形成される層は、実質的にはセルロース系紡績糸から構成されるものである。
本発明の編地は、ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、ポリウレタン弾性糸を含むものであるから、編地中には、ポリエステル糸条から形成される層、セルロース系紡績糸から形成される層だけではなく、さらに、ポリウレタン弾性糸から形成される層も形成されている。ポリウレタン弾性糸から形成される層は、組織中、内側表面層から外側表面層に至るいずれの層に配されていてもよく、何ら限定されない。なお、本発明で用いるポリウレタン弾性糸は、ポリエステル糸条やセルロース系紡績糸に比べ非常に細い。このため、ポリウレタン弾性糸から形成される層が表面層に配されていたとしても、それに隣接する層を覆い隠すことがなく、表面層には、実質的にその隣接する層が露出することになる。
図8は天竺組織の概略図である。図9は本発明において好ましく採用される3層ベア天竺組織のループを拡大した概略図であり、編成時の組織図を表すものである。図9に示す3層ベア天竺組織は、ポリエステル糸条8、セルロース系紡績糸9、ポリウレタン弾性糸10が、組織中、この順で重なり合うように、当該3本の糸の給糸条件を調整しながら天竺編みすることにより形成される。
図9における組織では、編成時、ポリウレタン弾性糸がループ内の最も内側に配されているから、その時点(編成時)では、ポリウレタン弾性糸からなる層も編地の最も内側に配されている。しかし、ポリウレタン弾性糸は、編成後張力を緩めると弾性収縮を起こし、大部分の糸がセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでしまう。そうすると、図9のように編成しても、ポリウレタン弾性糸からなる層は、その大部分がセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでしまうから、結果として編地の最も内側には、セルロース系紡績糸からなる層が実質的に配されることになる。
従って、前述の通り、本発明の編地は、ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、ポリウレタン弾性糸をこの順番で配し、実質的に3層構造を有するシングルベア天竺組織(3層ベア天竺組織)で編成されていることが好ましい。すなわち、本発明の編地は、このような組織で編成することにより得られたものであることが好ましい。この順番を採用することで、編成時のトラブルを減らすことができ、かつイラツキ感を抑えると共に編地に各種性能をバランスよく与えることができる。
本発明では、ポリエステル糸条を用いることで、紫外線遮蔽、遮熱、透け防止、速乾性等を付与でき、セルロース系紡績糸を用いることで、優れた風合い、吸水性、吸湿性、接触冷感性等を付与でき、ポリウレタン弾性糸を用いることで、編地の厚さが肉厚にならないように適度なストレッチ性を付与することができるものである。また、ダブルニット組織を採用した編地は、生地厚が厚くなりすぎるため、本発明の効果を奏することはできないが、本発明においては、シングル組織である3層ベア天竺組織を採用するため、生地厚を薄くできるものである。つまり、本発明の編地は、これらの特定の3種類の糸を使用してベア天竺組織とすることを一つの大きな特徴とするものである。
このように、本発明の編地は、異形断面ポリエステルフィラメント、セルロース系紡績糸、ポリウレタン弾性糸の太さを特定の範囲とすることで、一方の表面に前記ポリエステル糸条から主に形成される層を有し、他方の表面に前記セルロース系紡績糸から主に形成される層を有するように形成されるものである。さらに具体的に言うと、本発明の編地は、一方の編地表面にポリエステル糸条から形成層される層、他方の編地表面にセルロース系紡績糸から形成される層が形成され、さらに任意の位置にポリウレタン弾性糸から形成される層が配された3層構造を有する、3層ベア天竺組織から形成される編地である。3種類の糸の太さのバランスが崩れると、前述のような構造が維持できなくなり、その結果、紫外線遮蔽性、優れた風合い、適度な伸縮性、吸湿性能による蒸れ感の抑制、速乾性、通気性、接触冷感性をバランス良く兼ね揃えた編地とすることが困難になる。また、前記編地のポリエステル糸条から形成層される層を外側表面層(肌に触れない側)とし、セルロース系紡績糸から形成される層を内側表面層(肌側)として使用することが、本発明の編地の効果を最大限発現できるため、好ましい。
本発明の編地は、前記ポリエステル糸条、セルロース紡績糸、及び、ポリウレタン弾性糸を、編地100質量部に対して60質量部以上含むことが好ましく、80質量部以上含むことがより好ましく、100質量部(すなわち、編地が、ポリエステル糸条、セルロース紡績糸、ポリウレタン弾性糸のみからなる)含むことがさらに好ましい。
また、前記ポリエステル糸条、セルロース紡績糸、及び、ポリウレタン弾性糸以外に使用できる糸としては、羊毛、モヘア、絹等の動物繊維、トリアセテート、ジアセテート等の半合成繊維、アクリル、ナイロン、ビニロン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成繊維等を挙げることができる。
また、前記ポリエステル糸条、セルロース紡績糸、及び、ポリウレタン弾性糸の総合混率は、ポリエステル糸条が40〜60質量%、セルロース系紡績糸が30〜50質量%、ポリウレタン弾性糸が3〜10質量%であることが好ましい。このような混率とすることで、本発明の効果をバランスよく発揮できる傾向があり、好ましい。
編地の厚みは、0.1〜0.6mmであり、0.4〜0.6mmであることが好ましい。編地の厚みが0.1mm未満になると生地が薄くなりすぎ、十分な紫外線の遮蔽効果が得られない。また、0.6mmを超えると、得られた製品が重くなり、通気抵抗の増大や製品としての軽量感にかける結果となる。
編地の目付けは、130〜170g/mであることが好ましい。130g/m未満になると生地が薄くなりすぎ、十分な赤外線、紫外線の遮蔽効果が得られない傾向がある。また、目付けが170g/mを超えると、得られた製品が重くなり、通気抵抗の増大や製品としての軽量感にかける傾向がある。
本発明においては、編地の紫外線遮蔽率を90%以上とすることができる。本発明で用いる異型断面ポリエステルフィラメントは、酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有し、かつ異形度が2.0〜10.0であるため、当該フィラメントが編地表面に配されることで、単繊維が完全には重なり合わず単繊維間に微細な空隙を形成し、その結果、透過する光の屈折が多くなり、紫外線の遮蔽効果を相乗的に高めることができ、前記紫外線遮蔽率を達成することができるものである。
本発明においては、編地の20℃、60%R.H.環境下での接触冷感(Qmax)を0.2W/m以上とすることができる。接触冷感が0.2W/m未満であれば、着用時の冷感を体感するのが困難となる。
前記接触冷感は、肌への接触面積が大きく、かつ、繊維表面に水分を保持している(吸湿性の高い)繊維を使用することにより発現することができる。これは、熱が移動することにより「冷たい」と感じるので、肌に貼りつき効率よく水分を吸収し、かつ水分の移動と共に熱が移動することで、「冷たい」と感じるためである。つまり、本発明の編地では、前述の通り、吸湿性の高いセルロース系紡績糸からなる層が内側表面(つまり、肌に接する側)に配されるため、高い接触冷感を発現することができるものである。また、編組織を編地表面のフラット性が高い天竺組織を採用しているため、接触面積を大きくすることができ、高い接触冷感性を発現できるものである。
本発明においては、編地の通気抵抗値を0.25kPa・s/m以下とすることができる。快適な衣服環境を得るには、通気性の要素が欠かせないものであり、通気抵抗値が0.25kPa・s/m以下であれば、衣服内の換気機能を効率よく行うことができる。
前記通気抵抗値は、密度だけでなく、糸番手の組み合わせや編地の厚さにも関係するものである。本発明の編地の構成とすることで、前記通気抵抗値を達成することができる。
本発明においては、編地の拡散性残留水分率が10%に至るまでの時間(乾燥速度)を65分以下とすることができる。
本発明においては、編地の吸湿性を3.0%以上とすることができる。吸湿性が3.0%未満になると、発汗前の蒸れ感を抑制する効果が低下し、不快な着心地となる。本発明の編地は、内側表面のセルロース系紡績糸からなる層が吸水し、水が編地表面に移動することができる。移動した水は、異形ポリエステルフィラメントの毛細管現象により、編地表面に素早く拡散することができ、拡散することで蒸発が促進され、サラッとした肌さわりが具現できる。また、本発明の編地は、0.1〜0.6mmと非常に薄いため、そもそも水をため込みにくい構成であることも、上記吸湿性を達成できる要因である。
本発明においては、編地の伸長回復率を85%以上とすることができる。本発明の編地においては、ポリウレタン弾性糸から形成される層を有するため、前記伸長回復率を達成できるものである。伸長回復率が85%以上となることで、着脱時や着用時の動きに生地自体が軽く追随でき、かつ、伸長後も適度にフィット感を有することができ、例えば、レディース用インナーウェア等としても好適に使用できるものである。
前述の編地の特性は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の編地の1インチ間のコース数C、ウェール数Wは、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定できる。例えば、コース数Cは、60±8/インチであることが好ましく、60±3/インチであることがより好ましい。また、ウェール数Wは、40±5/インチであることが好ましく、40±3/インチであることがより好ましい。
2.編地の製造方法
本発明の編地の製造方法としては、前記ポリエステル糸条、前記セルロース系紡績糸、前記ポリウレタン弾性糸を用意し、3層ベア天竺組織をなすように編成する工程を含む方法により、製造することができる。
また、本発明の編地は、製編して生機を得た後、これを精練、リラックス、ファイナルセットすることにより得ることができる。一連の後加工の途中もしくは最終段階において、公知の知見に基づき編地を漂白処理、染色、アルカリ減量加工、着色プリント、エンボス加工、撥水加工、抗菌加工、蓄光加工、消臭加工等を施すことができる。また、一般には、リラックスの後、染色することが好ましい。
3.繊維製品
本発明の編地は、例えば、各種インナーウェア、Tシャツ、布団の側地など、涼感性などが求められる各種繊維製品全般に適用することができる。
前述の通り、本発明の編地は、ポリエステル糸条から形成される層を外側表面層(肌に触れない側)とし、セルロース系紡績糸から形成される層を内側表面層(肌側)として使用することで、本願発明の効果(特に、紫外線遮蔽効果、接触冷感、遮熱性、風合い等)を最大限発現することができるものである。
また、前記インナーウェアとしては、例えば、インナーTシャツ、キャミソール、スリップ、肌着、腹巻き等の各種インナーウェアや等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いたポリエステルフィラメントの異形度、基幹部の扁平度、凸部と基幹部との厚さ比、セルロース系繊維の毛羽指数は以下の方法により測定した。
<ポリエステルフィラメントの異形度>
透過型顕微鏡(「BH−2 UMA」、オリンパス(株)製)を用いて、ポリエステルフィラメントの異形断面における内接円と外接円の直径を測定し、下記式を用いて異形度を計算した。
異形度=(外接円の直径)/(内接円の直径)
<基幹部の扁平度>
透過型顕微鏡(「BH−2 UMA」、オリンパス(株)製)を用いて、ポリエステルフィラメントの断面の基幹部の長辺の長さと短辺の長さを測定し、下記式を用いて扁平度を計算した。なお、扁平度は、任意の10点の平均値とした。
扁平度=(基幹部の長辺の長さ)/(基幹部の短辺の長さ)
<凸部と基幹部との厚さ比>
透過型顕微鏡(「BH−2 UMA」、オリンパス(株)製)を用いて、ポリエステルフィラメントの断面の凸部の高さと、基幹部の短辺の長さを測定し、下記式を用いて凸部と基幹部との厚さ比を計算した。なお、比は、任意の10点の平均値とした。
凸部と基幹部との厚さ比=(凸部の高さ)/(基幹部の短辺の長さ)
<セルロース系紡績糸の毛羽指数>
JIS L1095 9.22.2B法に基づいて測定した。具体的には、セルロース系紡績糸へ垂直な一方向の平行光線を当て、セルロース系紡績糸から見て光源と反対側に設置された遮蔽板に毛羽の影像を写し、写し出された5mm以上の毛羽数が毛羽指数に該当する。測定としては、F−INDEXテスター(シキボウ(株)製)を用いて試料長10mで30回測定し、その平均値を毛羽指数とした。
実施例1
(セルロース系紡績糸の製造)
単繊維繊度0.9dtex、平均繊維長34mmのマイクロリヨセル単繊維を、混打綿、カード、練条及び粗紡の各工程へ順次投入し、40ゲレン/30ヤードの粗糸を得た。次に、繊維束集束装置が配設された、豊田自動織機(株)製コンパクト精紡機(コンパクトスピニングシステムを導入したリング精紡機)へ、上記で得た粗糸2本を投入した。糸道の間隔が8mmとなるようにトランペットの位置を調整し、32倍のトータルドラフトを付与して、2本の粗糸をそれぞれ繊維束とした。続いて、巻き取ることなく繊維束を繊維束集束装置へ間隔7mmで供給し、回転ローラと補助ローラとの間を回転する通気エプロンを介して吸引部から吸引作用を施して収束させた。収束後、巻き取ることなくニップ点間隔4mmでニップして下流に送り出し、撚係数3.6で交撚し、200番手双糸の精紡交撚糸100番手として巻き取り、セルロース系紡績糸を得た。得られたセルロース系紡績糸の5mm以上の毛羽指数は、10個/10mであった。
(編地の作製)
編地を構成する糸として、断面形状が図1に示すような矢印型の異形断面ポリエステルテレフタレート(PET)フィラメント(異形度:2.3、扁平度:3.0、凸部と基幹部との厚さ比:0.8、酸化チタン(平均粒径:0.5μm)の含有率:2質量%)からなるポリエステル糸条(84dtex/48f)、上記で得られたセルロース系紡績糸、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、商品名:ロイカC805、旭化成せんい(株)製)を用意した。
ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、ポリウレタン弾性糸を、専用丸編機(釜径:38インチ、針密度:28G、針本数:3312本、(株)福原精機製作所製)に導入し、図9に記載のように糸を配置させながら3層ベア天竺組織で編地を編成した。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)に実質的にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
次いで、得られた編地に対して生機で190℃プレセットを行い、80℃で30分間精練、漂白処理を通じて白色とし、最後に仕上げセットを行い、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が55/40/5(質量%)、目付けが155g/m、コース数C60/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。
実施例2
(セルロース系紡績糸の製造)
単繊維繊度0.9dtex、平均繊維長34mmのマイクロリヨセル単繊維を、混打綿、カード、練条及び粗紡の各工程へ順次投入し、50ゲレン/30ヤードの粗糸を得た。次に、繊維束集束装置が配設された、豊田自動織機(株)製コンパクト精紡機(コンパクトスピニングシステムを導入したリング精紡機)へ、上記で得た粗糸2本を投入した。糸道の間隔が8mmとなるようにトランペットの位置を調整し、32倍のトータルドラフトを付与して、2本の粗糸をそれぞれ繊維束とした。続いて、巻き取ることなく繊維束を繊維束集束装置へ間隔7mmで供給し、回転ローラと補助ローラとの間を回転する通気エプロンを介して吸引部から吸引作用を施して収束させた。収束後、巻き取ることなくニップ点間隔4mmでニップして下流に送り出し、撚係数3.6で交撚し、160番手双糸の精紡交撚糸80番手として巻き取り、セルロース系紡績糸を得た。得られたセルロース系紡績糸の5mm以上の毛羽指数は、10個/10mであった。
(編地の作製)
実施例1の(編地の作製)において、上記セロルース系紡績糸を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が50/45/5(質量%)、目付けが170g/m、コース数C58/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)に実質的にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
実施例3
(セルロース系紡績糸の製造)
平均単繊維繊度1.3dtex、平均繊維長38mmの綿単繊維を、混打綿、カード、練条及び粗紡の各工程へ順次投入し、40ゲレン/30ヤードの粗糸を得た。次に、繊維束集束装置が配設された、豊田自動織機(株)製コンパクト精紡機(コンパクトスピニングシステムを導入したリング精紡機)へ、上記で得た粗糸2本を投入した。糸道の間隔が8mmとなるようにトランペットの位置を調整し、32倍のトータルドラフトを付与して、2本の粗糸をそれぞれ繊維束とした。続いて、巻き取ることなく繊維束を繊維束集束装置へ間隔7mmで供給し、回転ローラと補助ローラとの間を回転する通気エプロンを介して吸引部から吸引作用を施して収束させた。収束後、巻き取ることなくニップ点間隔4mmでニップして下流に送り出し、撚係数3.6で交撚し、200番手双糸の精紡交撚糸100番手として巻き取り、セルロース系紡績糸を得た。得られたセルロース系紡績糸の5mm以上の毛羽指数は、13個/10mであった。
(編地の作製)
実施例1の(編地の作製)において、上記セロルース系紡績糸を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が55/40/5(質量%)、目付けが160g/m、コース数C60/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)に実質的にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
実施例4〜6
実施例1の(編地の作製)において、ポリエステル糸条のトータル繊度又はポリウレタン弾性糸の繊度を表1記載のように変更する以外は実施例1と同様にして、各々表1記載の総合混率、厚さ、目付け及び密度を有する編地を得た。なお、得られた編地の層構成は、実施例1と同様であった。
比較例1
実施例1の(編地の作製)において、ポリエステル糸条として、丸断面ポリエステル加工糸(84dtex/36f)、セルロース系紡績糸として、単繊維繊度0.9dtex、平均繊維長34mmのマイクロリヨセル単繊維を、混打綿、カード、練条及び粗紡の各工程へ順次投入し、80ゲレン/30ヤードの粗糸を準備し、通常のリング精紡機で生産したマイクロリヨセル100/1(100番手の単糸、5mm以上の毛羽指数:40個/10m)を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が55/40/5(質量%)、目付けが155g/m、コース数C60/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)に実質的にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
比較例2
実施例1の(編地の作製)において、ポリエステル糸条として、丸断面ポリエステル加工糸(167dtex/48f)、セルロース系紡績糸として、単繊維繊度1.3dtex、平均繊維長38mmのリヨセル単繊維を、混打綿、カード、練条及び粗紡の各工程へ順次投入し、120ゲレン/30ヤードの粗糸を準備し、通常のリング精紡機で生産したリヨセル60/1(60番手の単糸、5mm以上の毛羽指数:45個/10m)を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が61/36/3(質量%)、目付けが185g/m、コース数C54/インチ、ウェール数W38/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)に実質的にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
比較例3
実施例1の(編地の作製)において、ポリエステル糸条として、丸断面ポリエステル加工糸(44dtex/36f)、セルロース系紡績糸としてマイクロリヨセル140/1(140番手の単糸、5mm以上の毛羽指数:30個/10m)を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が47/45/8(質量%)、目付けが120g/m、コース数C65/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)に実質的にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
比較例4
実施例1で使用したポリエステル糸条(84dtex/48f)とセルロース系紡績糸を用いてリバーシブル天竺組織としたこと以外は、実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸)が58/42(質量%)、目付けが125g/m、コース数C50/インチ、ウェール数W38/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。
比較例5
編地を構成する糸として、編地の外側表面層に実施例1で使用したポリエステル糸条(84dtex/48f)、内側表面層に実施例1で使用したセルロース系紡績糸を配し、実施例1で用いたポリウレタン弾性糸(22dtex、商品名:ロイカC805、旭化成せんい(株)製)も交編したベアタックリバーシブル(ダブルニット組織)で編成された生機とすること以外は、実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が50/40/10(質量%)、目付けが200g/m、コース数C64/インチ、ウェール数W42/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
比較例6
編地を構成する糸として、実施例1で使用したポリエステル糸条(84dtex/48f)とセルロース系紡績糸とを用いて、タックリバーシブル(ダブルニット組織)で編成された生機とすること以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸)が60/40(質量%)、目付けが140g/m、コース数C52/インチ、ウェール数W36/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。
比較例7
編地を構成する糸として、実施例1で用いたポリエステル糸条(84dtex/48f)とポリウレタン弾性糸(22dtex、商品名:ロイカC805、旭化成せんい(株)製)によるベア天竺組織で編成された生機とすること以外は、実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/ポリウレタン弾性糸)91/9(質量%)、目付けが120g/m、コース数C64/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地では、ポリエステル糸条からなる層の中にポリウレタン弾性糸からなる層の大部分がもぐり込んでいた。
比較例8
実施例1の(編地の作製)において、ポリエステル糸条として、断面形状が図1に示すような矢印型の異形断面ポリエステルフィラメント(異形度:2.3、扁平度:3.0、凸部と基幹部との厚さ比:0.8、酸化チタンの含有率:0.5質量%)からなるポリエステル糸条(84dtex/48f)を用いた以外は、実施例1と同様にして、(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が55/40/5(質量%)、目付けが155g/m、コース数C60/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
比較例9
ポリウレタン弾性糸として、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:44dtex、商品名:ロイカC805、旭化成せんい(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が53/37/10(質量%)、目付けが190g/m、コース数C62/インチ、ウェール数W42/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)にセルロース系紡績糸からなる層が配されていた。ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
比較例10
実施例1の(編地の作製)において、ポリエステル糸条として、ポリエステル加工糸(56dtex/48f)、セルロース系紡績糸として、通常のリング精紡機で生産したマイクロリヨセル80/1(80番手単糸、5mm以上の毛羽指数:40個/10m)を用いた以外は実施例1と同様にして、総合混率(ポリエステル糸条/セルロース系紡績糸/ポリウレタン弾性糸)が40/53/7(質量%)、目付けが160g/m、コース数C59/インチ、ウェール数W40/インチの編地を得た。得られた編地は、外側表面層にポリエステル糸条からなる層が配され、内側表面層(肌側の層)にセルロース系紡績糸からなる層が配されていたが、ポリエステル糸条よりセルロース系紡績糸のほうが太いため、外側表面層のポリエステル糸条からなる層の表面にセルロース系紡績糸がちらつくように現れていた。また、ポリウレタン弾性糸からなる層は、一部はセルロース系紡績糸からなる層の上に配されていたものの、大部分はセルロース系紡績糸からなる層の中にもぐり込んでいた。
実施例、比較例で得られた編地を表1に示す。
Figure 0006346768
実施例、比較例で得られた編地について、下記方法により評価した。評価結果は表2に示す。
<紫外線遮蔽率>
測定波長領域280〜400nmにおいて、分光光度計を用いて、試験片に照射した紫外線の透過率(%)を測定し、次式に従い遮蔽率(%)を算出した。
遮蔽率(%)=100−透過率(%)
<接触冷感>
カトーテック(株)製のKES−F7サーモラボII試験機を用いて、熱板にセンサーを重ね、試料との温度差(△T:20℃)を一定にした後、センサーを試験片に接触させた時の瞬間的な熱移動量(Q−max(W/cm))を測定した。
<通気抵抗値(KPa・sec/m)>
カトーテック(株)製のKES−F8通気性試験機を用いて、シリンダーのピストン運動によって定流量空気を試料に送り、大気中へ試料を通して放出、吸引する機構で、10秒以内に試料による圧力損失を半導体差圧ゲージを用いて測定した。
<拡散性残留水分率>
天秤の上に乗せたガラス板の上に0.6gの蒸留水を中央部に滴下した。10cm×10cmにカットした測定試料の内側表面(肌側面)に水分が接するように試料を乗せた後、質量変化を測定し、残留水分率が10%に至るまでの時間を測定した。
<吸湿性>
測定試料について、絶乾状態の質量W1を秤量後、測定試料を20℃、65%R.H.の環境下に24時間放置後の試料質量W2を測定し、下記式により吸湿率を求めた。
吸湿率(%)={(W2−W1)/W1}×100
<伸長回復率>
JIS L1096B−1法(定荷重法)により、幅50cm、長さ300mmの試験片をたて方向及びよこ方向に3枚ずつ調整し、全幅をつかむように引張試験機にセットした後、200mm間隔(L0)に印を付け14.7Nの荷重を加えた。1時間保持後の印間の長さ(L1)を測定した。荷重を取り除き、1時間後に初荷重を加えて印間の長さ(L2)を測定し、次式によって伸長回復率(%)を求めた。
伸長回復率(%)={(L1−L2)/(L1−L0)}×100
<遮熱性(カケン法)>
黒画用紙の約5mm上に、測定試料の内側表面(肌側面)が前記黒画用紙側になるように保持し、試料側からランプ光を照射して画用紙中央の温度を熱電対で経時的に測定した。試験は位置を入れ替えて3回測定し、そのデータを平均した値を試験結果とした。また、比較例1の結果に対する比較評価を行った。
(測定条件)
使用ランプ:アイランプ<スポット>PRS100V500W、岩崎電気(株)製
照射距離:50cm
照射時間:15分間
<肌面の風合い>
得られた編地の肌面(内側表面層)をハンドリングによる官能評価により、次の3段階で評価した。
○:良好(ソフト感に優れる)
△:やや不良(ソフトではあるが、若干ペーパーライクな風合いが残る)
×:不良(ソフト感に欠けるペーパーライクな風合い)
Figure 0006346768
表2から明らかなように、本発明の編地は、紫外線の透過を抑制し太陽光を効率良く遮蔽するクーリング機能だけでなく、優れた風合いと適度な伸縮性、速乾性、通気性、接触冷感性を兼ね揃えており、快適なインナーTシャツ素材等に最適な編地であった。
これに対し、比較例1の編地は、吸水速乾性に劣る結果であった。比較例2の編地は、肉厚でインナーTシャツ等の用途には不適であり、吸水速乾性にも劣る結果であった。比較例3の編地は、生地が薄すぎて、紫外線遮蔽率や接触冷感性に劣る結果であった。比較例4の編地は、生地が薄すぎて、紫外線遮蔽率や接触冷感性、更に伸長回復率にも劣る結果であった。比較例5の編地は、生地厚になりすぎて、通気抵抗や吸水速乾性に劣る結果であった。比較例6の編地は、紫外線遮蔽率と伸長回復率に劣る結果であった。比較例7の編地は、ポリエステル主体の編地のため、生地も薄く、接触冷汗、吸湿性、肌面の風合いに劣る結果であった。比較例8の編地は、酸化チタンの含有量が少なく、紫外線遮蔽性に劣る結果であった。比較例9の編地は、ポリウレタン弾性糸のトータル繊度が大きいため、締った生地となり、通気抵抗や吸水速乾性に劣る結果であった。比較例10の編地は、ポリエステル糸条よりセルロース系紡績糸のほうが太いため、内側表面層のセルロース系紡績糸がポリエステル糸条から形成される外側表面層側にちらつくように現れ(イラツキ感が出る)、リバーシブル性に劣る結果となり、紡績糸特有の毛羽噴出しなども含め、外観品位として不適切な結果であった。
1 基幹部
2 凸部
3 基幹部の長辺
4 基幹部の短辺
5 凸部の高さ
6 異形断面の内接円
7 異形断面の外接円
8 ポリエステル糸条
9 セルロース系紡績糸
10 ポリウレタン弾性糸

Claims (6)

  1. ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及びポリウレタン弾性糸を含む編地であって、
    前記ポリエステル糸条は、酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有し、異形度が2.0〜10.0である異形断面ポリエステルフィラメントからなり、かつ、トータル繊度が56〜110dtexであるポリエステル糸条であり、
    前記セルロース系紡績糸は、トータル番手が70〜120番手であり、かつ、前記ポリエステル糸条よりも細いセルロース系紡績糸であり、
    前記ポリウレタン弾性糸は、トータル繊度16〜33dtexのポリウレタン弾性糸であって、
    前記編地は、一方の表面に前記ポリエステル糸条から主に形成される層を有し、他方の表面に前記セルロース系紡績糸から主に形成される層を有するように、前記ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及びポリウレタン弾性糸により天竺組織で編成され、
    前記編地の厚みが0.1〜0.6mmであることを特徴とする編地。
  2. 編地が、前記ポリエステル糸条、前記セルロース系紡績糸、及び前記ポリウレタン弾性糸をこの順で配して、3層ベア天竺組織で編成されていることを特徴とする請求項1に記載の編地。
  3. 前記ポリエステル糸条、セルロース系紡績糸、及び、ポリウレタン弾性糸の混率が、ポリエステル糸条40〜60質量%、セルロース系紡績糸30〜50質量%、ポリウレタン弾性糸3〜10質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の編地。
  4. 前記セルロース系紡績糸がリヨセル繊維からなり、かつ、5mm以上の毛羽指数が20個/10m以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の編地。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の編地を用いたことを特徴とする繊維製品。
  6. 酸化チタンを1.0〜5.0質量%含有し、異形度が2.0〜10.0である異形断面ポリエステルフィラメントからなるトータル繊度56〜110dtexのポリエステル糸条、
    トータル番手が70〜120番手であり、前記ポリエステル糸条よりも細いセルロース系紡績糸、及び、
    トータル繊度が16〜33dtexのポリウレタン弾性糸をこの順に配して、天竺組織をなすように編成する工程を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の編地の製造方法。
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