JP2002020947A - 交編丸編地 - Google Patents

交編丸編地

Info

Publication number
JP2002020947A
JP2002020947A JP2000207319A JP2000207319A JP2002020947A JP 2002020947 A JP2002020947 A JP 2002020947A JP 2000207319 A JP2000207319 A JP 2000207319A JP 2000207319 A JP2000207319 A JP 2000207319A JP 2002020947 A JP2002020947 A JP 2002020947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knitted fabric
fiber
polytrimethylene terephthalate
knitting
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000207319A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kondo
敏之 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2000207319A priority Critical patent/JP2002020947A/ja
Publication of JP2002020947A publication Critical patent/JP2002020947A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Knitting Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温染色時及び日光照射や洗濯による脆化問
題がなく、ソフトな風合いで、高伸縮性に優れた交編丸
編地を提供する。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
ポリトリメチレンテレフタレート繊維以外の非弾性繊維
(例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維等)で構成
された複合ループを有する交編丸編地であって、該編地
の経方向および緯方向の全編目の50%以上が複合ルー
プで構成され、かつ経方向のストレッチ率が15%以上
であることを特徴とする交編丸編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄く、平滑な表面
で、高ストレッチと伸長回復性に優れた交編丸編地に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、伸長回復性に優れた編地として、
ポリウレタン弾性繊維を交編した編地や、ポリトリメチ
レンテレフタレート繊維の仮撚加工糸やポリブチレンテ
レフタレート繊維の仮撚加工糸からなる編地が、スポー
ツ、アウター、インナー衣料等に広く用いられている。
【0003】しかしながら、ポリウレタン弾性繊維を交
編した編地は、高いストレッチ性、伸長回復性が得られ
るものの、比較的高密度で地厚かつ重くなる。また、高
温染色の際にはポリウレタン弾性繊維が劣化しやすく、
分散染料で染色する場合は移行昇華の問題が発生しやす
いため、ポリエステル繊維との交編は染色加工時の取り
扱いに極めて注意を要し煩雑となる。さらに着用時の日
光照射や繰り返し洗濯により、ポリウレタン弾性繊維が
脆化しやすくなるという欠点を有する。さらに、編立・
染色加工工程での取り扱いが煩雑であり、ひいてはコス
ト高になるという問題点があった。
【0004】また、ポリトリメチレンテレフタレート繊
維の仮撚加工糸やポリブチレンテレフタレート繊維の仮
撚加工糸による編地は、編立・染色加工工程における取
り扱い上の問題点は少なく、容易に伸縮性編地が得られ
るという利点はあるが、加工糸の捲縮発現で生地表面が
ざらつき、薄い編地が得られない。捲縮の無い糸と交編
する場合はざらつきを改良できるものの、相手糸の伸長
・回復特性の影響により、ストレッチ性、伸長回復性に
優れた薄い編地が得られない。
【0005】一方、ポリトリメチレンテレフタレート繊
維やポリブチレンテレフタレート繊維の原糸100%編
地で、経方向及び緯方向のストレッチ率が15%以上の
ものを得ることは困難であり、インナー、スポーツ、ア
ウター分野では用途が限定されてしまうという問題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、薄く、平滑
な表面で、高ストレッチと伸長回復性に優れた交編丸編
地を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、ポリトリメチレンテレフタレート繊維とポリトリ
メチレンテレフタレート繊維以外の非弾性繊維との複合
ループを形成し、交編することによって、上記の課題が
解決されることを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】即ち、本発明は下記のとおりである。 1.ポリトリメチレンテレフタレート繊維とポリトリメ
チレンテレフタレート繊維以外の非弾性繊維で構成され
た複合ループを有する交編丸編地であって、該編地の経
方向および緯方向の全編目の50%以上が複合ループで
構成され、かつ経方向のストレッチ率が15%以上であ
ることを特徴とする交編丸編地。
【0009】2.ポリトリメチレンテレフタレート繊維
の染色時の熱水収縮率をA%、ポリトリメチレンテレフ
タレート繊維以外の非弾性繊維の染色時の熱水収縮率を
B%とするとき、2≦A−B≦14であることを特徴と
する上記1に記載の交編丸編地。以下、本発明について
詳細に説明する。
【0010】本発明において、ポリトリメチレンテレフ
タレート繊維とは、トリメチレンテレフタレート単位を
主たる繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、ト
リメチレンテレフタレート単位を約50モル%以上、好
ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以
上、さらに好ましくは90モル%以上のものをいう。従
って、第三成分として他の酸成分及び/又はグリコール
成分の合計量が、約50モル%以下、好ましくは30モ
ル%以下、より好ましくは20モル%以下、さらに好ま
しくは10モル%以下の範囲で含有されたポリトリメチ
レンテレフタレートを包含する。
【0011】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下に結合せしめることにより合成される。こ
の合成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成
分を添加して共重合ポリエステルとしてもよい。また、
ポリトリメチレンテレフタレートと、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリトリメチレンテレフタレート以外の
ポリエステルやナイロンとを、ブレンドしたり、複合紡
糸(鞘芯、サイドバイサイド等)してもよい。
【0012】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4−ビス
(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリエーテ
ルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω−オキ
シカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(p−オキ
シ安息香酸等)等がある。又、1個又は3個以上のエス
テル形成性官能基を有する化合物(安息香酸等又はグリ
セリン等)も重合体が実質的に線状である範囲内で使用
出来る。
【0013】さらに、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸
等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外
線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていてもよい。本発明において、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維の紡糸については、150
0m/分程度の巻取り速度で未延伸糸を得た後、2〜
3.5倍程度で延撚する方法、紡糸−延撚工程を直結し
た直延法(スピンドロー法)、巻取り速度5000m/
分以上の高速紡糸法(スピンテイクアップ法)等の何れ
を採用しても良い。
【0014】繊維の形態は、長繊維でも短繊維でもよ
く、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよく、
断面においても、丸型、三角、L型、T型、Y型、W
型、八葉型、偏平、ドッグボーン型等の多角形型、多葉
型、中空型や不定形なものでもよい。本発明の目的であ
る薄地で平滑な表面の編地を得るためには、ポリトリメ
チレンテレフタレート繊維のマルチフィラメントを用い
ることが好ましい。単糸繊度は0.55から5.50デ
シテックスが好ましく、布帛の柔軟性をより向上させる
ためには、1.10から4.70デシテックスがさらに
好ましい。糸繊度は、設計目的の編地厚さにあわせて適
宜選ぶことが出来、例えば、ランジェリーやランニング
パンツでは22デシテックスから167デシテックスが
好ましい。
【0015】本発明の丸編地としては、シングル丸編組
織は天竺組織等、ダブル丸編組織はフライス組織、スム
ース組織等が挙げられる。シングル丸編機およびダブル
丸編機で編成可能な組織であれば良く、上記に限定され
るものではない。本発明の丸編地は、ポリトリメチレン
テレフタレート繊維とポリトリメチレンテレフタレート
繊維以外の非弾性繊維で構成された複合ループが、該編
地の経方向及び緯方向に全編みループ数の50%以上で
均一に分散して配置されているものである。即ち、経方
向及び緯方向の全編目の50%以上が複合ループで構成
されていることが必要であり、好ましくは75%から1
00%である。50%未満では、十分な伸縮性と柔軟性
が得られない。
【0016】本発明でいう複合ループは、ポリトリメチ
レンテレフタレート繊維と、複合する相手のポリトリメ
チレンテレフタレート繊維以外の非弾性繊維(以下単
に、相手の繊維ともいう)を別々のパッケージから供給
し、同時にニードルループを形成するものである。2種
類の繊維の複合ループを編成する方法は、給糸口の前で
2種類の繊維を引き揃え同一の給糸口で複合ループを編
成する方法、2種類の繊維を針に対する給糸角度を変え
て繊維を編針のフック部でそれぞれの繊維の給糸位置関
係を固定する方法等が挙げられる。前者は最も簡単な方
法であるが、編地表面に現れる繊維を制御することが困
難であり、繊維が混り合った複合ループや編地表面が凹
凸状外観となりやすい。後者は2種類の繊維の位置関係
を容易に固定できるので好ましい。すなわち、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維を、ニードルループの裏側
に安定して配置することができるので好ましい。
【0017】ポリトリメチレンテレフタレート繊維と相
手の繊維が混合すると、ストレッチ性と柔軟性が低下す
るので、混合していないものが良い。ポリトリメチレン
テレフタレート繊維をニードルループの裏側に配置した
編地は、表側に配置したものより柔軟な編地となり好ま
しい。変化組織として挙げられるものは、シングル丸編
パイル組織を編成するとき地組織の天竺部にポリトリメ
チレンテレフタレート繊維を用いる方法、ダブル丸編組
織のダイヤル針またはシリンダー針のみで複合ループを
編成するもの等が挙げられる。具体的には、フライス組
織やスムース組織をポリトリメチレンテレフタレート繊
維以外の繊維で編成するとき、それぞれの給糸口のダイ
ヤルのみでポリトリメチレンテレフタレート繊維を天竺
組織で形成させる給糸位置で給糸する複合ループ編成方
法が挙げられるが、これらの編成方法に限定されるもの
ではない。
【0018】本発明の丸編地の伸長性メカニズムは、編
地を伸長する際、まずポリトリメチレンテレフタレート
繊維に伸長する力がかかりやすい構造であり、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維が伸長され、その後、交編
する相手の繊維に伸長する力が作用する時に、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維の編みループが組織崩れを
起こすような過度な力がポリトリメチレンテレフタレー
ト繊維にかからないループ構造となっているので、従来
得られないレベルの高いストレッチ性と柔軟な風合いが
得られるのである。
【0019】本発明において、ポリトリメチレンテレフ
タレート繊維と交編する相手の繊維としては、各種の繊
維が使用可能である。例えば、ポリエステル系繊維、ポ
リアミド系繊維、ポリアクリルニトリル系繊維、ポリビ
ニル系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維や、
綿、ウール、麻等の天然繊維、キュプラ、レーヨン、ア
セテート、ポリノジック、リヨセル等の人造セルロース
繊維等を用いることができる。繊維の形態は、長繊維で
も短繊維でもよく、長さ方向に均一なものや太細のある
ものでもよく、断面においても、丸型、三角、L型、T
型、Y型、W型、八葉型、偏平、ドッグボーン型等の多
角形型、多葉型、中空型や不定形なものでもよい。
【0020】本発明の目的である、薄地で、平滑な表面
で、柔軟な風合いの編地を得るためには、相手の繊維と
してはマルチフィラメントが好ましいが、それに限定さ
れるものでない。単糸繊度は0.55から5.50デシ
テックスが好ましく、布帛の柔軟性をより向上させるた
めには、1.10から4.70デシテックスがさらに好
ましい。糸繊度は、設計目的の編地厚さに合わせて適宜
選ぶことができ、例えば、ランジェリーやランニングパ
ンツでは22デシテックスから167デシテックスが好
ましい。
【0021】本発明において、ポリトリメチレンテレフ
タレート繊維の染色時の熱水収縮率をA%、ポリトリメ
チレンテレフタレート繊維以外の非弾性繊維(相手の繊
維)の染色時の熱水収縮率をB%とするとき、2≦A−
B≦14であることが好ましく、さらに好ましくは、4
≦A−B≦12%である。2%未満の場合は十分な柔軟
性とストレッチ性が得られない。14%を超える場合
は、交編する相手の繊維が編地表面で浮いた構造となり
やすく、スナッギング性が劣る。
【0022】本発明の編地は、経方向のストレッチ率が
15%以上であり、好ましくは15〜50%である。ス
トレッチ率は、衣服を着用して運動する時に抵抗を感じ
る応力値であるところの、2.45N/cmの荷重下で
の編地の伸度で表される値である。経方向のストレッチ
率が15%未満の場合は、運動時の身体の変位に対して
編地の追随が不十分なため抵抗感が高くなり、衣服のず
れの発生と着崩れをおこすため好ましくない。また、経
方向のストレッチ率が高すぎると、着脱性が悪くなった
り、編地の変形量が大きくなり、伸長回復性が低下する
傾向がある。運動時における皮膚と衣服の滑り量やゆと
り量から、抵抗を感じることなく良好な着用感が得られ
るためには、緯方向のストレッチ率は15%以上である
ことが好ましい。
【0023】本発明の編地の染色仕上げ方法は、編地を
熱水リラックス工程、乾熱予備セット工程、染色工程、
制電剤や柔軟仕上げ剤を付与する工程、乾熱仕上げセッ
ト工程等、従来公知の一般的に使用される加工方法が使
用可能であり、使用目的に合わせ適宜選択すればよく、
何ら限定されるものではない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、測定方法等は下記の通りである。 (1)ηsp/c ポリマーを、90℃でo−クロロフェノールに1g/デ
シリットルの濃度で溶解し、得られた溶液をオストワル
ド粘度管に移して35℃で測定し、下記式により算出し
た。
【0025】ηsp/c=〔(T/T0)−1〕/c (但し、Tは試料溶液の落下時間(秒)、T0は溶剤の
落下時間(秒)、cは溶液濃度(g/デシリットル)を
表す。) (2)10%伸長時の弾性回復率 試料に8.82×10-2cN/デシテックスの初荷重を
かけ、毎分20%の伸びとなるように一定の速度で伸長
し、伸度10%になったところで今度は逆に同じ速度で
収縮させて、応力−歪曲線を画く。収縮中、応力が初荷
重と等しい8.82×10-2cN/デシテックスにまで
低下した時の残留伸度をLとすると、下記式で算出す
る。
【0026】10%伸長時の弾性回復率(%)=〔(1
0−L)/10〕×100 (3)熱水収縮率 JIS L1095 B法に準じ、試料に初荷重をか
け、正しく500mmを測って2点を打ち、初荷重を除
き、120℃の熱水に30分浸漬した後、取り出して、
吸取紙または布で軽く水をきり、風乾後、再び初荷重を
かけ、2点間の長さ(L)を測り、次式によって沸水収
縮率を算出する。
【0027】熱水収縮率(%)=〔(500−L)/5
00〕×100 (4)編地伸度 KES−FB2測定システム:カトーテック社製の引張
り特性試験機を使用した。 試料片:経×緯;20cm×20cm 把持長:2.0cm 初荷重:0.01N/cm 引張速度:毎分100% 一端を固定し、他端を移動式クランプで把持して、等速
伸長し、引張抵抗2.45N時の編地伸度を測定した。
【0028】(5)柔軟性 KES−FB2測定システム:カトーテック社製の曲げ
特性試験機を使用し、試料片:経×緯;20cm×20
cmで行った。 チャック間隔1cmで、等速度曲率の曲げ操作時の曲げ
剛性(mN・cm2 /cm)を測定し、経・緯・表・裏
の平均値で表す。
【0029】〔製造例〕実施例、比較例において使用し
たポリトリメチレンテレフタレート繊維は、次のように
して製造した。ηsp/c=0.8のポリトリメチレン
テレフタレートを用い、紡糸温度265℃、紡糸速度1
200m/分で未延伸糸を得、次いで、ホットロール温
度60℃、ホットプレート温度140℃、延伸倍率3
倍、延伸速度800m/分で延撚して、40dtex/
24fの延伸糸を得た。
【0030】延伸糸の強度、伸度、弾性率並びに10%
伸長時の弾性回復率は、各々、3.4cN/デシテック
ス、43.4%、23cN/デシテックス並びに99%
であった。 〔実施例1〕製造例で得られた40デシテックス24フ
ィラメントのポリトリメチレンテレフタレート繊維(以
下、PTT繊維という)と、ポリエチレンテレフタレー
ト繊維(以下、PET繊維という)33デシテックス1
8フィラメントのW断面糸を用い、丸編機でスムース組
織を編成するに際し、複合ループの外側にPET繊維
が、内側にPTT繊維の位置関係になるように繊維を針
に対する給糸角度を変えて下記の条件で編成した。
【0031】経方向及び緯方向の全編目を構成する複合
ループの割合(以下単に、複合ループの割合という)は
100%であり、それぞれの繊維の、120℃熱水で3
0分処理後の熱水収縮率は、PTT繊維が14%、PE
T繊維が10%であった。 (編成条件) 編機:福原社製のVLEC6丸編機、28ゲージ/2.
54cm、76.2cm(30インチ)経 給糸速度:67m/分(毎分10回転) 編成タイミング:ダイヤル5針遅れ この生地を、80℃熱水で10分リラックス処理後、引
き続き液流染色機で120℃30分の染色を行い、さら
に、乾熱乾燥機で50コース/2.54cm、48ウエ
ル/2.54cmの密度で、160℃・1分の仕上げセ
ットをした。
【0032】得られた編地は、編地表面にPET繊維が
現れ、目付139g/m2 であった。編地伸度、柔軟性
を表1に示す。得られた編地は、経30%、緯145%
のストレッチ率を有し、きわめて柔軟な風合いの編地で
あった。 〔実施例2〕スムース組織を編成するに際し、第1給糸
口および第2給糸口はPTT繊維40デシテックス24
フィラメントをダイヤル針のみに供給し、PET繊維3
3デシテックス18フィラメントをダイヤルとシリンダ
ーの両方に供給する位置にフィーダーを設定した。ダイ
ヤル針のみ複合させた以外は、実施例1と同様の条件で
編成し、染色加工を行った。複合ループの割合は50%
である。
【0033】得られた編地は、編地表面にPET繊維が
現れ、目付130g/m2 であった。編地伸度、柔軟性
を表1に示す。得られた編地は、経23%、緯110%
のストレッチ率を有し、きわめて柔軟な風合いの編地で
あった。 〔実施例3〕製造例で得られた40デシテックス24フ
ィラメントのPTT繊維と、PET繊維33デシテック
ス18フィラメントのW断面糸を、給糸口の手前で引き
揃え、針に対する角度を同じにして給糸した以外は、実
施例1と同様の条件でスムース組織を編成した。複合ル
ープの割合は100%である。
【0034】得られた編地の編地伸度、柔軟性を表1に
示す。得られた編地は、経20%、緯115%のストレ
ッチ率を有し、きわめて柔軟な風合いの編地であった。 〔実施例4〕製造例で得られた40デシテックス24フ
ィラメントのPTT繊維を2本引き揃えた80デシテッ
クス48フィラメントのPTT繊維と、PET繊維66
デシテックス36フィラメントのW断面糸を用い、シン
グル丸編機で天竺組織を編成するに際し、複合ループの
外側にPET繊維、内側にPTT繊維の位置関係になる
ように、繊維を針に対する給糸角度を変えて下記の条件
で編成した。複合ループの割合は100%である。
【0035】(編成条件) 編機:大隈モラートシングル丸編機:24ゲージ/2.
54cm、76.2cm(30インチ)経 給糸速度:67m/分(毎分12回転) この生地を、80℃熱水で10分リラックス処理後、引
き続き、液流染色機で12℃30分の染色を行い、さら
に乾熱乾燥機で、46コース/2.54cm、40ウエ
ル/2.54cmの密度で、160℃・1分の仕上げセ
ットをした。
【0036】得られた編地は、編地表面にPET繊維が
現れ、目付110g/m2 であった。編地伸度、柔軟性
を表1に示す。編地は、経30%、緯90%のストレッ
チ率を有し、きわめて柔軟な風合いの編地であった。 〔実施例5〕実施例4で用いたのと同様な80デシテッ
クス48フィラメントのPTT繊維と、PET繊維66
デシテックス36フィラメントのW断面糸を用い、シン
グル丸編機で天竺組織を編成するに際し、複合ループの
内側にPET繊維、外側にPTT繊維の位置関係になる
ように、繊維を針に対する給糸角度を変えた以外は、実
施例4と同様の条件で編地を作成した。複合ループの割
合は100%である。
【0037】編地伸度、柔軟性を表1に示す。編地は、
経24%、緯50%のストレッチ率であり、きわめて柔
軟な風合いの編地であった。 〔比較例1〕実施例4で用いたのと同様な80デシテッ
クス48フィラメントのPTT繊維を100%用い、ス
ームス組織を編成した以外は、実施例1と同様の方法で
編地を作成した。複合ループの割合は0%である。
【0038】編地伸度、柔軟性を表1に示す。編地は、
経13%、緯110%のストレッチ率であり、上記の実
施例で得られたものに比し劣っていた。 〔比較例2〕第1給糸に、実施例4で用いたのと同様な
80デシテックス48フィラメントのPTT繊維を、第
2給糸にPET繊維66デシテックス36フィラメント
を給糸し、スームス組織で編成した以外は、実施例1と
同様の方法で編地を作成した。複合ループの割合は0%
である。
【0039】編地伸度、柔軟性を表1に示す。編地は、
経10%、緯60%のストレッチ率であり、上記の実施
例で得られたものに比し劣っていた。 〔比較例3〕PET繊維66デシテックス36フィラメ
ントを給糸した以外は実施例1と同様の方法で編地を作
成した。複合ループの割合は0%である。編地伸度、柔
軟性を表1に示す。編地は、経10%、緯50%のスト
レッチ率であり、上記の実施例で得られたものに比し劣
っていた。
【0040】〔比較例4〕スムース組織を編成する時の
第1給糸口はPTT繊維40デシテックス24フィラメ
ントをダイヤル針のみに供給する位置に、PET繊維3
3デシテックス18フィラメントをダイヤルとシリンダ
ーの両方に供給する位置にフィーダーを設定し複合給糸
を行った。第2給糸口はPET繊維66デシテックス3
6フィラメントをダイヤルとシリンダー両方に供給する
位置にフィーダーを設定し編成した。第3給糸口は第2
給糸口と同じ方法で、第4給糸法は第1給糸口と同じ方
法で給糸した。以降、この繰り返しでダイヤル針の半分
を複合給糸した以外、実施例1と同様の条件で編成、染
色加工を行った。複合ループの割合は25%である。
【0041】編地伸度、柔軟性を表1に示す。編地は、
経14%、緯125%のストレッチ率であった。 〔比較例5〕スムース組織を編成する時の給糸口はPT
T繊維40デシテックス24フィラメントとナイロン6
繊維33デシテックス10フィラメントを用いた以外
は、実施例1と同様の条件で編成、染色加工を行った。
複合ループの割合は100%である。
【0042】編地伸度、柔軟性を表1に示す。編地は、
経13%、緯120%のストレッチ率であった。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明の編地は、ソフトな風合いで、優
れた伸度と伸長回復性を有する丸編地であり、高温染色
時及び日光照射や洗濯による脆化も問題のない性能を示
す編地である。本発明の編地は、スポーツ、アウター、
インナー衣料などに極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L002 AA07 AB00 AB02 AC02 BA01 BB04 DA01 EA06 FA01 FA02 FA03 4L035 BB31 BB77 BB88 BB89 BB91 EE08 FF10 4L054 AA01 AB04 AB05 BA08 BB03 BB04 BD01 BD04 NA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
    ポリトリメチレンテレフタレート繊維以外の非弾性繊維
    で構成された複合ループを有する交編丸編地であって、
    該編地の経方向および緯方向の全編目の50%以上が複
    合ループで構成され、かつ経方向のストレッチ率が15
    %以上であることを特徴とする交編丸編地。
  2. 【請求項2】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維の
    染色時の熱水収縮率をA%、ポリトリメチレンテレフタ
    レート繊維以外の非弾性繊維の染色時の熱水収縮率をB
    %とするとき、2≦A−B≦14であることを特徴とす
    る請求項1に記載の交編丸編地。
JP2000207319A 2000-07-07 2000-07-07 交編丸編地 Pending JP2002020947A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000207319A JP2002020947A (ja) 2000-07-07 2000-07-07 交編丸編地

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000207319A JP2002020947A (ja) 2000-07-07 2000-07-07 交編丸編地

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002020947A true JP2002020947A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18704094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000207319A Pending JP2002020947A (ja) 2000-07-07 2000-07-07 交編丸編地

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002020947A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016000872A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 旭化成せんい株式会社 清涼性に優れる編地

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016000872A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 旭化成せんい株式会社 清涼性に優れる編地

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3902007B2 (ja) 緯編地
CN112410964A (zh) 具有多种弹性纱线的拉伸纱线和织物
JP3869415B2 (ja) 経編地
JPWO2008001920A1 (ja) 編地およびスポーツ衣料
TW201907814A (zh) 多層構造布帛及纖維製品
JPWO2002074111A1 (ja) 肌着
JP5584297B2 (ja) 多層構造布帛および繊維製品
US6514607B1 (en) Machine sewing thread
JP3394183B2 (ja) 立体編物
JP2005105420A (ja) スポーツ衣料
JP3709143B2 (ja) 弾性編地
JP2004076191A (ja) 弾性丸編地
JP2002020947A (ja) 交編丸編地
JP3195598B2 (ja) 伸縮性ラッセル経編地
JP2002004156A (ja) 交編経編地
JP3260327B2 (ja) 起毛布帛
JP2008095245A (ja) 編物
JP3998511B2 (ja) 合成皮革
JP4251822B2 (ja) 楊柳調経編み地
JP4253467B2 (ja) 刺繍レース用基布
JP2012041647A (ja) ループヤーンおよびその製造方法ならびにその織編物
JP2002020272A (ja) 貼付剤用基布および貼付剤
JP2001279562A (ja) 交編編地
JP2003155647A (ja) ラッセルレース
JP2003155632A (ja) 先染糸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20040109

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422