JP2014222753A - 多層接着コーティングを含む固体電解コンデンサー - Google Patents

多層接着コーティングを含む固体電解コンデンサー Download PDF

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純也 辰野
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Abstract

【課題】導電性ポリマー固体電解質を含む改善された電解コンデンサーを提供する。【解決手段】アノード本体と、アノード本体の上に及び/又はアノード本体内に位置付けられた誘電体と、誘電体の上に重なる接着コーティングと、誘電体と導電性ポリマーを含む接着コーティングとの上に重なる固体電解質とを含む固体電解コンデンサー。接着コーティングは、多層であり、かつマンガン酸化物(例えば、二酸化マンガン)の複数の離散ナノ突起を含む不連続層との組合せで樹脂層を使用する。【選択図】図1

Description

〔関連出願〕
本出願は、米国特許仮出願出願番号第61/822,514号(2013年5月13日出願)に対する優先権を主張するものであり、それは、その全体がそれへの引用によって本明細書に組み込まれている。
固体電解コンデンサー(例えば、タンタルコンデンサー)は、電子回路の小型化に主に寄与しており、極端な環境におけるそのような回路の適用を可能にしてきた。従来の固体電解コンデンサーは、金属粉末(例えば、タンタル)を金属リードワイヤの周囲にプレスし、プレスした部分を焼結し、焼結されたアノードを陽極酸化し、その後に固体電解質を付加することによって形成することができる。本質的に導電性であるポリマーは、その有利な低等価直列抵抗(「ESR」)及び「不燃/不着火」故障モードに起因して、多くの場合に固体電解質として使用される。そのような電解質は、触媒及びドーパントの存在下でモノマーの原位置重合を通して形成することができる。代替の予め作られた導電性ポリマースラリを使用することもできる。それらが如何にして形成されるかに関わらず、導電性ポリマー電解質に関連付けられた1つの問題は、そのようなポリマーがアノードの孔隙に侵入してこれらの孔隙を一様に被覆するのが困難であるということである。これは、電解質と誘電体の間の接触点を低減するだけでなく、これは、装着中又は使用中に誘電体からのポリマーの剥離を容易にする可能性もある。これらの問題の結果として、従来の導電性ポリマーコンデンサーにおいて、極めて低いESR及び/又は漏れ電流値を達成するのは多くの場合に困難である。この問題は、アノードを形成するのに使用されるバルブ金属粉末が、高いキャパシタンス値を達成するのに望ましい高い比電荷(例えば、約70,000マイクロファラッド*ボルト毎グラム(「μF*V/g」又はそれよりも高い)を有する時に悪化する。そのような高い「CV/g」粉末は、一般的に、小さいサイズ及び大きい表面積を有する粒子から形成され、これは、導電性ポリマーで含浸させるのが更に困難である粒子間の小さい孔隙の形成をもたらす。
米国特許第6,322,912号明細書 米国特許第6,391,275号明細書 米国特許第6,416,730号明細書 米国特許第6,527,937号明細書 米国特許第6,576,099号明細書 米国特許第6,592,740号明細書 米国特許第6,639,787号明細書 米国特許第7,220,397号明細書 米国特許出願公開第2005/0019581号明細書 米国特許出願公開第2005/0103638号明細書 米国特許出願公開第2005/0013765号明細書 米国特許第6,576,038号明細書 米国特許第6,238,456号明細書 米国特許第5,954,856号明細書 米国特許第5,082,491号明細書 米国特許第4,555,268号明細書 米国特許第4,483,819号明細書 米国特許第4,441,927号明細書 米国特許第4,017,302号明細書 米国特許第5,522,558号明細書 米国特許第5,232,169号明細書 米国特許第6,126,097号明細書 米国特許第6,145,765号明細書 米国特許第4,960,471号明細書 米国特許第6,197,252号明細書 米国特許第6,191,936号明細書 米国特許第5,949,639号明細書 米国特許第3,345,545号明細書 米国特許出願公開第2005/0270725号明細書 米国特許第4,945,452号明細書 米国特許第6,674,635号明細書 米国特許第6,987,663号明細書 米国特許第5,111,327号明細書 米国特許第6,635,729号明細書 米国特許第7,515,396号明細書 米国特許第5,457,862号明細書 米国特許第5,473,503号明細書 米国特許第5,729,428号明細書 米国特許第5,812,367号明細書 米国特許公開第2006/0038304号明細書
Pozdeev−Freeman他著「固体タンタルコンデンサーの多孔質アノード内の限界酸素含有量(Critical Oxygen Content In Porous Anodes Of Solid Tantalum Capacitors)」、Journal of Materials Science:Materials In Electronics、第9巻(1998年)、309〜311ページ
従って、現在、導電性ポリマー固体電解質を含む改善された電解コンデンサーに対する必要性が存在する。
本発明の一実施形態に従って、アノード本体と、アノード本体の上に重なる誘電体と、誘電体の上に重なる接着コーティングと、誘電体と接着コーティングとの上に重なる固体電解質とを含む固体電解コンデンサーを開示する。接着コーティングは、不連続プレコート層と樹脂層を含み、不連続プレコート層は、マンガン酸化物の複数の離散ナノ突起を含む。固体電解質は、導電性ポリマー層を含む。
本発明の別の実施形態に従って、固体電解コンデンサーを形成する方法を開示する。本方法は、マンガン酸化物前駆体を含む溶液をアノードに付加し、前駆体を熱分解的に変換してマンガン酸化物の複数の離散ナノ突起を形成することによって不連続プレコート層を形成する段階と、天然樹脂又は合成樹脂を含む溶液をアノードに付加することによって樹脂層を形成する段階とを含む方法により、アノード本体と誘電体とを含むアノードを多層接着コーティングと接触させる段階を含む。接着コーティングと誘電体との上に重なる導電性ポリマー層が形成される。
本発明の他の特徴及び態様は、より詳細に以下に示されている。
当業者に向けた本発明のその最良モードを含む完全かつ実施可能な開示は、添付図面を参照する本明細書の残りの部分により具体的に示されている。
本明細書における参照文字の反復的な使用は、本発明の同じか又は類似する特徴又は要素を表すように意図している。
本発明によって形成することができるコンデンサーの一実施形態の概略図である。
当業者には、本発明の開示が例示的な実施形態の説明に過ぎず、例示的な構成に具現化されている本発明の広義の態様を限定するように意図したものではないことは理解されるものとする。
一般的に言って、本発明は、アノード本体と、アノード本体の上に及び/又はアノード本体内に位置付けられた誘電体と、誘電体の上に重なる接着コーティングと、誘電体と導電性ポリマーを含む接着コーティングとの上に重なる固体電解質とを含む固体電解コンデンサーに関する。取りわけ、接着コーティングは、多層であり、かつマンガン酸化物(例えば、二酸化マンガン)の複数の離散ナノ突起を含む不連続層との組合せで樹脂層を使用する。本発明者は、そのような独特の構成を通して、接着コーティングが、得られるコンデンサーの電気性能を有意に改善することができることを見出した。例えば、理論によって限定されることを意図しないが、小さいサイズの離散ナノ突起は、それ以外に従来の導電性ポリマーで可能であると考えられるものよりもより容易にこれらのナノ突起がアノード本体の小さい孔隙内に侵入することを可能にすると考えられる。誘電体上に堆積される時に、ナノ突起はまた、導電性ポリマー層内にそれが形成される時に埋め込まれた状態にすることができ、これは、誘電体と導電性ポリマー層の間の接着を強化することができる。更に、樹脂層は、高温で比較的安定である材料を含み、これは、それが、広範な異なる条件の下でのコンデンサーの使用中にアンカーとして、及びナノ突起と導電性ポリマー層の両方に対する安定化機構として有効に機能することを可能にする。すなわち、プレコート層と樹脂層の組合せは、導電性ポリマー剥離の可能性を低減するための独特かつ有効な多層接着コーティングを与え、これは、最終的にキャパシタンスを改善し、同時に漏れ電流及びESRも最小にすることができる。
ここで、本発明の様々な実施形態をより詳細に以下に説明する。
I.アノード
アノードは、約2,000マイクロファラッド*ボルト毎グラム(「μF*V/g」)から約350,000μF*V/gまでの比電荷を有する粉末から形成することができる。当業技術で一般に知られているように、比電荷は、使用される陽極酸化電圧をキャパシタンスに乗じ、次に、この積を陽極酸化された電極体の重量で割算することによって決定することができる。ある一定の実施形態において、粉末は、例えば、約70,000μF*V/g又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約80,000μF*V/g又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約90,000μF*V/g又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約100,000μF*V/gから約300,000μF*V/gまで、一部の実施形態では、約120,000μF*V/gから約250,000μF*V/gまでの高い比電荷を有することができる。高い比電荷を有する粉末は、一般的に比較的密な充填構成を有するが、それにも関わらず、本発明者は、本発明の多層接着コーティングの使用により、導電性ポリマーをアノードの孔隙内に容易に含浸させることができることを見出した。当然ながら、粉末はまた、例えば、約70,000μF*V/g又はそれ未満、一部の実施形態では、約60,000μF*V/g又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約50,000μF*V/g又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約2,000μF*V/gから約40,000μF*V/gまで、一部の実施形態では、約5,000μF*V/gから約35,000μF*V/gまでの低い比電荷を有することができる。
粉末は、個々の粒子及び/又はそのような粒子の凝集体を含むことができる。粉末を形成するための化合物は、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、これらの合金、これらの酸化物、これらの窒化物などのようなバルブ金属(すなわち、酸化機能を有する金属)又はバルブ金属システム化合物を含む。例えば、バルブ金属組成は、ニオブの導電性酸化物、例えば、1:1.0±1.0、一部の実施形態では、1:1.0±0.3、一部の実施形態では、1:1.0±0.1、一部の実施形態では、1:1.0±0.5というニオブ対酸素の原子比を有するニオブ酸化物を含むことができる。例えば、ニオブ酸化物は、NbO0.7、NbO1.0、NbO1.1、及びNbO2とすることができる。そのようなバルブ金属酸化物の例は、Fifeに付与された米国特許第6,322,912号明細書、Fife他に付与された第6,391,275号明細書、Fife他に付与された第6,416,730号明細書、Fifeに付与された第6,527,937号明細書、Kimmel他に付与された第6,576,099号明細書、Fife他に付与された第6,592,740号明細書、Kimmel他に付与された第6,639,787号明細書、Kimmel他に付与された第7,220,397号明細書、並びにSchnitterに付与された米国特許出願公開第2005/0019581号明細書、Schnitter他に付与された第2005/0103638号明細書、Thomas他に付与された第2005/0013765号明細書に記載されている。
粉末の見かけ密度(又はスコット密度)は、必要に応じて様々なものとすることができるが、典型的には、1立方センチメートル当たり約1グラムから約8グラム(g/cm3)まで、一部の実施形態では、約2g/cm3から約7g/cm3まで、一部の実施形態では、約3g/cm3から約6g/cm3までの範囲である。望ましい充填レベル及び見かけ密度を得るために、粒子(又は凝集体)のサイズ及び形状は、注意深く制御することができる。例えば、粒子の形状は、ほぼ球形、結節状のようなものとすることができる。粒子は、約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートルまで、一部の実施形態では、約0.5マイクロメートルから約15マイクロメートルまで、一部の実施形態では、約1マイクロメートルから約10マイクロメートルまでの平均サイズを有することができる。
粉末は、当業者に公知の技術を用いて形成することができる。前駆体タンタル粉末は、例えば、タンタル塩(例えば、フッ化タンタル酸カリウム(K2TaF7)、フッ化タンタル酸ナトリウム(Na2TaF7)、ペンタ塩化タンタル(TaCl5)等)を還元剤(例えば、水素、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を用いて還元することによって形成することができる。そのような粉末は、様々な手法で凝集させることができ、例えば、約700℃から約1400℃まで、一部の実施形態において、約750℃から約1200℃まで、一部の実施形態では、約800℃から約1100℃までの温度での1つ又は複数の熱処理段階等によって凝集させることができる。熱処理は、不活性又は還元性の雰囲気中で行うことができる。例えば、熱処理は、粉末を部分的に焼結させて不純物(例えば、フッ素)の含有量を低減するために、水素又は水素放出化合物(例えば、塩化アンモニウム、水素化カルシウム、水素化マグネシウム等)を含む雰囲気中で行うことができる。望ましい場合に、マグネシウムのようなゲッタ材料の存在下で凝集化を実施することができる。熱処理の後に、徐々に空気を入れることによって非常に反応性の高い粗凝集体を不動態化することができる。他の適切な凝集化技術は、Raoに付与された米国特許第6,576,038号明細書、Wolf他に付与された第6,238,456号明細書、Pathare他に付与された第5,954,856号明細書、Reratに付与された第5,082,491号明細書、Getzに付与された第4,555,268号明細書、Albrecht他に付与された第4,483,819号明細書、Getz他に付与された第4,441,927号明細書、及びBates他に付与された第4,017,302号明細書にも記載されている。
粒子の望ましいサイズ及び/又は形状は、粉末形成(例えば、還元処理)及び/又は凝集化に関するパラメータのような当業技術で公知の様々な処理パラメータ(例えば、温度、雰囲気等)を制御することによって達成することができる。前駆体粉末を望ましいサイズまで研削するために、研削技術を使用することができる。望ましい粒子特性を得るために、様々な研削技術のうちのいずれかを利用することができる。例えば、スラリを形成するために、粉末は、流体媒質(例えば、エタノール、メタノール、フッ素化流体等)中に最初に分散させることができる。次に、このスラリを研削機において研削媒質(例えば、タンタルのような金属ボール)と組み合わせることができる。一般的に、研削媒質の個数は、研削機のサイズに基づいて、例えば、約100個から約2000個まで、一部の実施形態では、約600個から約1000個までの様々なものとすることができる。開始粉末、流体媒質、及び研削媒質は、あらゆる比率で組み合わせることができる。例えば、研削媒質に対する開始粉末の比は、約1:5から約1:50までとすることができる。同様に、開始粉末の組み合わせた容積に対する流体媒質の容積の比は、約0.5:1から約3:1まで、一部の実施形態では、約0.5:1から約2:1まで、一部の実施形態では、約0.5:1から約1:1までとすることができる。本発明に使用することができる研削機の一部の例は、米国特許第5,522,558号明細書、第5,232,169号明細書、第6,126,097号明細書、及び第6,145,765号明細書に記載されている。研削は、ターゲットサイズに到達するのに必要とされるいずれかの所定の時間量にわたって行うことができる。例えば、研削時間は、約30分から約40時間まで、一部の実施形態では、約1時間から約20時間まで、一部の実施形態では、約5時間から約15時間までの範囲とすることができる。研削は、室温又は高温を含むあらゆる望ましい温度で行うことができる。研削の後に、流体媒質は、例えば、空気乾燥、加熱、濾過、蒸発等によって粉末から分離又は除去することができる。
本発明において粉末の特性を改善するために、様々な他の従来の処理を使用することができる。例えば、ある一定の実施形態において、粒子を水性酸(例えば、リン酸)のようなドーパントの存在下で焼結抑制剤を用いて処理することができる。添加されるドーパントの量は、部分的に粉末の面積に依存するが、一般的に約200百万分率(「ppm」)よりも大きくない量で存在する。ドーパントは、いずれかの熱処理段階の前、最中、及び/又は後に添加することができる。
延性を改善し、かつアノード内の漏れ電流を低減するために、粒子は、1つ又はそれよりも多くの脱酸素処理を受ける場合がある。例えば、粒子は、米国特許第4,960,471号明細書に記載されているもののようなゲッタ材料(例えば、マグネシウム)に露出することができる。ゲッタ材料は、重量で約2%から約6%までの量で存在させることができる。脱酸素が行われる温度は、様々なものとすることができるが、一般的に、約700℃から約1600℃まで、一部の実施形態では、約750℃から約1200℃まで、一部の実施形態では、約800℃から約1000℃までの範囲である。脱酸素処理の合計時間は、約20分から約3時間までの範囲であるとすることができる。脱酸素は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン)中でも好ましく行われる。脱酸素処理の完了時には、マグネシウム又は他のゲッタ材料は、典型的には蒸発し、炉の低温壁上に析出物を形成する。しかし、ゲッタ材料の除去を確実にするために、微細凝集体及び/又は粗凝集体は、例えば、硝酸、フッ化水素酸などを用いた1つ又はそれよりも多くの酸浸出段階を受ける場合がある。
アノードの構成を容易にするために、ある一定の成分を粉末中に含めることができる。例えば、アノード本体を形成するようにプレスされた時に粒子が互いに十分に接着することを確実にするために、粉末は、任意的に結合剤及び/又は潤滑剤と混合することができる。適切な結合剤は、例えば、ポリ(ビニルブチラール)と、ポリ(ビニルアセテート)と、ポリ(ビニルアルコール)と、ポリ(ビニルピロリドン)と、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びメチルヒドロキシエチルセルロースのようなセルロースシステムポリマーと、アタクチックポリプロピレン、ポリエチレンと、ポリエチレングリコール(例えば、Dow Chemical Co.からのCarbowax)と、ポリスチレン、ポリ(ブタジエン/スチレン)と、ポリアミド、ポリイミド、及びポリアクリルアミド、高分子量ポリエーテルと、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマーと、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、及びフルオロオレフィンコポリマーのようなフルオロポリマーと、ナトリウムポリアクリレート、ポリ(低級アルキルアクリレート)、ポリ(低級アルキルメタクリレート)、及び低級アルキルアクリレートと低級メタクリレートのコポリマーのようなアクリルポリマーと、ステアリン酸及び他の石鹸性脂肪酸、植物ろう、マイクロワックス(精製パラフィン)のような脂肪酸及びろうと、その他のものとを含むことができる。結合剤は、溶媒中に溶解させて分散させることができる。例示的な溶媒は、水、アルコールなどを含むことができる。利用時には、結合剤及び/又は潤滑剤の百分率は、合計質量の重量で約0.1%から約8%まで変えることができる。しかし、結合剤及び/又は潤滑剤は、本発明では必ずしも必要とされないことを理解しなければならない。
得られる粉末は、いずれかの従来の粉末プレスデバイスを用いて、ペレットを形成するように圧縮することができる。例えば、ダイと1つ又は複数のパンチとを含むシングルステーション圧密プレスであるプレスモールドを使用することができる。これに代えて、ダイ及び単一下側パンチしか用いないアンビル型の圧密プレスモールドを使用することができる。シングルステーション圧密プレスモールドは、単動、複動、浮動ダイ、可動盤、対向ラム、スクリュー、衝撃、ホットプレス、コイニング、又はサイジングのような様々な機能を有するカムプレス、トグル/ナックルプレス、及び偏心/クランクプレスのようないくつかの基本的なタイプに対して利用可能である。粉末は、アノードリード(例えば、タンタルワイヤ)の周囲に圧縮することができる。これに代えて、アノードリードは、アノード本体のプレス及び/又は焼結の後にアノード本体に取り付ける(例えば、溶接する)ことができることを更に認めなければならない。
圧縮の後に、ペレットをある温度(例えば、約150℃から約500℃まで)で真空下で数分間加熱することにより、あらゆる結合剤/潤滑剤を除去することができる。これに代えて、結合剤/潤滑剤は、Bishop他に付与された米国特許第6,197,252号明細書に記載されているように、ペレットを水溶液に接触させることによって除去することができる。その後にペレットは焼結され、多孔質で一体の塊が形成される。例えば、一実施形態において、ペレットは、真空又は不活性雰囲気下で約1200℃から約2000℃まで、一部の実施形態では、約1500℃から約1800℃までの温度で焼結することができる。焼結時に、ペレットは、粒子間の結合の成長に起因して収縮する。焼結後のペレットのプレス密度は様々なものとすることができるが、一般的に1立方センチメートル当たり約2.0グラムから約7.0グラムまで、一部の実施形態では、約2.5グラムから約6.5グラムまで、一部の実施形態では、1立方センチメートル当たり約3.0グラムから約6.0グラムまでである。プレス密度は、材料の量をプレスされたペレットの容積で割算することによって決定される。
アノードはまた、比較的低い炭素含有量及び酸素含有量を有することができる。例えば、アノードは、約50ppmよりも多くない炭素、一部の実施形態では、約10ppmよりも多くない炭素を有することができる。同様に、アノードは、0.15ppm/μC/gよりも多くない酸素、一部の実施形態では、約0.10ppm/μC/gよりも多くない酸素を有することができる。酸素含有量は、LECO Oxygen Analyzerによって測定することができ、かつタンタル面上の自然酸化物中の酸素とタンタル粒子中のバルク酸素とを含む。バルク酸素含有量は、固溶限界に到達するまでタンタル中の酸素含有量の増加と共に線形に拡大するタンタルの結晶格子間隔によって制御される。この方法は、タンタルの結晶格子間隔を測定するのにX線回折解析(XRDA)が使用されるPozdeev−Freeman他著「固体タンタルコンデンサーの多孔質アノード内の限界酸素含有量(Critical Oxygen Content In Porous Anodes Of Solid Tantalum Capacitors)」、Journal of Materials Science:Materials In Electronics、第9巻(1998年)、309〜311ページに記載されている。焼結タンタルアノード内の酸素は、薄い自然表面酸化物に限定することができ、それに対してタンタルの大部分は、事実上酸素不在である。
必須ではないが、アノードの厚みは、コンデンサーの電気性能を改善するように選択することができる。例えば、アノードの厚みは、約4ミリメートル又はそれ未満、一部の実施形態では、約0.05ミリメートルから約2ミリメートルまで、一部の実施形態では、約0.1ミリメートルから約1ミリメートルまでとすることができる。アノードの形状も、得られるコンデンサーの電気性能を改善するように選択することができる。例えば、アノードは、湾曲形、正弦波形、矩形、U字形、V字形等である形状を有することができる。面積対容積比を高めてESRを最小にし、かつキャパシタンスの周波数応答を拡張するために、アノードは、1つ又はそれよりも多くの皺、溝、凹部、又は圧痕を含むことで「溝付き」形状を有することができる。そのような「溝付き」アノードは、例えば、Webber他に付与された米国特許第6,191,936号明細書、Maeda他に付与された第5,949,639号明細書、及びBourgault他に付与された第3,345,545号明細書、並びにHahn他に付与された米国特許出願公開第2005/0270725号明細書に記載されている。
II.誘電体
アノードはまた、誘電体で被覆される。誘電体は、誘電体層がアノードの上に及び/又はアノード内に形成されるように、焼結されたアノードをアノードに酸化する(「陽極酸化する」)ことによって形成することができる。例えば、タンタル(Ta)アノードは、五酸化タンタル(Ta25)に陽極酸化することができる。一般的に、陽極酸化は、最初に、アノードに溶液を付加すること、例えば、アノードを電解質中に浸漬することによって実施することができる。一般的に、水(例えば、脱イオン水)のような溶媒が使用される。イオン導電率を改善するために、溶媒中で分離してイオンを形成する機能を有する化合物を使用することができる。そのような化合物の例は、例えば、電解質に関して以下に説明するもののような酸を含む。例えば、酸(例えば、リン酸)は、陽極酸化溶液の約0.01重量%から約5重量%まで、一部の実施形態では、約0.05重量%から約0.8重量%まで、一部の実施形態では、約0.1重量%から約0.5重量%までを構成することができる。必要に応じて酸の混合物を使用することができる。
陽極酸化溶液中に電流を流すことで誘電体層が形成される。形成電圧の値は、誘電体層の厚みを制御する。例えば、必要とされる電圧に達するまでは、最初に電源を定電流モードで構成することができる。その後に、アノードの面全域を覆って望ましい誘電体厚が形成されることを確実にするために、電源を定電位モードに切り換えることができる。当然ながら、パルス定電位法又はステップ定電位法のような他の公知の方法を使用することができる。陽極酸化が行われる電圧は、一般的に、約4Vから約250Vまで、一部の実施形態では、約9Vから約200Vまで、一部の実施形態では、約20Vから約150Vまでの範囲である。酸化中には、陽極酸化溶液を例えば約30℃又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約40℃から約200℃まで、一部の実施形態では、約50℃から約100℃までの高温に保つことができる。陽極酸化は、周囲温度又はそれ未満で行うことができる。得られる誘電体層は、アノード面上及びその孔隙内部に形成することができる。
望ましい場合に、望ましい誘電体厚を得るために、陽極酸化の各段は、1つ又はそれよりも多くのサイクルで繰り返すことができる。更に、1回目及び/又は2回目の段の後に電解質を除去するために、アノードは、別の溶媒(例えば、水)を用いて濯ぐ又は洗浄することができる。
III.接着コーティング
上述したように、コンデンサーの接着コーティングは、多層であり、かつ不連続プレコート層と、本質的に連続又は不連続とすることができる樹脂層とを含む。そのような層の特定の配置は、必要に応じて様々なものとすることができる。一実施形態において、例えば、最初にプレコート層を誘電体上に形成することができ、その後に、樹脂層は、被覆誘電体に付加することができる。一部の実施形態では、プレコート層は、誘電体の上に重なり、樹脂層は、プレコート層の上に重なり、かつプレコート層及び/又は誘電体に接触することができる。樹脂層の存在にも関わらず、プレコート層の被覆ナノ突起は、依然として導電性ポリマー層内に埋め込まれた状態になることができると考えられる。別の実施形態において、最初に樹脂層を誘電体に付加することができ、その後に、プレコート層をそこに形成することができる。そのような実施形態において、樹脂層は、誘電体の上に重なり、プレコート層は、樹脂層の上に重なる。そのような層の様々な実施形態を下記でより詳細に説明する。
A.プレコート層
プレコート層は、アノード本体の小さい孔隙内に侵入して最終的に導電性ポリマー層内に埋め込まれた状態になることができるマンガン酸化物(例えば、二酸化マンガン)の複数の離散ナノ突起を含む。プレコート層は、連続層ではなく離散ナノ突起として形成されるので、導電性ポリマーは、以下に説明するように、誘電体の実質的な部分に直接に又は樹脂層との接触を通じてのいずれかで接触することができると考えられる。導電性ポリマーと誘電体の間の比較的高い接触の程度は、ESRを更に低減することができる。コンデンサーの全体性能に悪影響を及ぼすことなく、望ましい結果を得るためには、ナノ突起の平均サイズ(例えば、直径)は、一般的に接着の改善を提供するには十分に大きいが、アノードの孔隙内に侵入することができない程に依然として大きくはない。この点に関して、ナノ突起は、一般的に、約5ナノメートルから約500ナノメートルまで、一部の実施形態では、約6ナノメートルから約250ナノメートルまで、一部の実施形態では、約8ナノメートルから約150ナノメートルまで、一部の実施形態では、約10ナノメートルから約110ナノメートルまでの平均サイズを有する。「平均直径」という表現は、例えば、上方から見た時のナノ突起の主軸(最大直径)に関する平均値を意味する。そのような直径は、例えば、光子相関分光測定、動的光散乱、疑似弾性光散乱のような公知の技術を用いて取得することができる。このようにして直径を測定するのに、様々な粒子サイズ分析器を使用することができる。1つの実施形態は、Corouan VASCO 3 Particle Size Analyzerである。必ずしも必須ではないが、ナノ突起は、コンデンサーの特性を更に改善することができる狭いサイズ分布を有することができる。例えば、ナノ突起のうちの約50%又はそれよりも多く、一部の実施形態では、約70%又はそれよりも多く、一部の実施形態では、約90%又はそれよりも多くは、上述の範囲に平均サイズを有することができる。あるサイズを有するナノ突起の個数は、上述の技術を用いて決定することができ、パーセント容積をある一定の吸収率単位(「au」)を有する粒子の個数に相関付けることができる。
望ましい電気性能を得るのを助けるために、ナノ突起のサイズに加えて、誘電体上のナノ突起の表面カバレージを選択的に制御することができる。すなわち、小さすぎる表面カバレージは、導電性ポリマー層がより良好に接着する機能を制限する可能性があり、大き過ぎるカバレージは、コンデンサーのESRに悪影響を及ぼす可能性がある。この点に関して、ナノ突起の表面カバレージは、一般的に、約0.1%から約40%まで、一部の実施形態では、約0.5%から約30%まで、一部の実施形態では、約1%から約20%までである。表面カバレージの程度は、様々な方法、例えば、「実キャパシタンス」値を「公称キャパシタンス」値で割算し、次に100を乗じることによって計算することができる。「公称キャパシタンス」は、ナノ突起を形成し、次に、アノードに導電性ポリマー溶液を含浸させた後に決定され、それに対して「実キャパシタンス」は、ナノ突起を形成し、アノードに導電性ポリマー溶液を含浸させ、アノードの内部から導電性ポリマー溶液を洗い流し、次に、アノードを乾燥して湿気を除去した後に決定される。
本発明のプレコート層を形成するのに、様々な異なる技術を使用することができる。当業技術で一般に知られているように、マンガン酸化物(例えば、二酸化マンガン)は、Sturmer他に付与された米国特許第4,945,452号明細書に記載されているように、一般的に前駆体(例えば、硝酸マンガン(Mn(NO32))の熱分解性の分解によって形成される。例えば、誘電体被覆アノード本体は、前駆体を含む溶液と接触(例えば、浸漬、液浸、噴霧等)させ、その後に、酸化物への変換に向けて加熱することができる。望ましい場合に、複数の付加する段階を使用することができる。アノード本体がマンガン酸化物前駆体溶液と接触状態にある時間量は、必要に応じて様々なものとすることができる。例えば、アノード本体をそのような溶液中に約10秒から約10分までの範囲である期間にわたって浸漬することができる。
マンガン酸化物前駆体溶液は、任意的に界面活性剤を含むことができる。理論によって限定されることを意図しないが、そのような界面活性剤は、表面張力を低減し、それによってアノード本体の内部への溶液の侵入を改善することができると考えられる。特に適切なものは、ポリグリコールエーテル(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール(例えば、Igepal CO−630)、イソオクチルフェノキシポリエトキシエタノール(例えば、Triton X−100)、ベンジルエーテルオクチルフェノールエチレンオキシド濃縮物(例えば、Triton CF−10)、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール(例えば、Surfynol 82)などのような非イオン性界面活性剤である。コンデンサーの他の特性に悪影響を及ぼすことなく、マンガン酸化物前駆体の含浸において望ましい改善を提供するためには、界面活性剤の濃度がある範囲で選択的に制御されることが一般的に望ましい。例えば、アノード本体を浸漬する溶液は、約0.01重量%から約30重量%まで、一部の実施形態では、約0.05重量%から約25重量%まで、一部の実施形態では、約0.1重量%から約20重量%までの量の界面活性剤を含むことができる。前駆体(例えば、硝酸マンガン)もまた、溶液の約1重量%から約55重量%まで、一部の実施形態では、約2重量%から約15重量%まで、一部の実施形態では、約5重量%から約10重量%までを構成することができる。溶液中で水のような担体を使用することができる。本発明の水溶液は、例えば、約30重量%から約95重量%まで、一部の実施形態では、約40重量%から約99重量%まで、一部の実施形態では、約50重量%から約95重量%までの量の水を含むことができる。溶液中の実際の成分量は、粒子サイズ及びアノード内での粒子の分布、分解が実施される温度、分散剤のアイデンティティ、担体のアイデンティティのようなファクタに依存して様々なものとすることができることを理解しなければならない。
望ましい場合に、マンガン酸化物前駆体溶液との接触の前に行われる予備処理段階で、アノード本体を加湿雰囲気に接触させることができる。理論によって限定されることを意図しないが、本発明者は、ある量の水蒸気の存在によって二酸化マンガンの熱分解反応を緩慢にすることができ、その結果、二酸化マンガンが、分散したナノ突起として形成されると考えられる。例えば、予備処理段階中に、アノード本体を空気1立方メートル当たり水約1グラムから約30グラム(g/m3)まで、一部の実施形態では、約4g/m3から約25g/m3まで、一部の実施形態では、約5g/m3から約20g/m3までの湿度レベルを有する雰囲気に露出することができる。相対湿度もまた、約30%から約90%まで、一部の実施形態では、約40%から約85%まで、一部の実施形態では、約50%から約80%までの範囲であるとすることができる。加湿雰囲気の温度は、例えば、約10℃から約50℃まで、一部の実施形態では、約15℃から約45℃まで、一部の実施形態では、約20℃から約40℃までの様々なものとすることができる。予備処理段階に加えて、マンガン酸化物前駆体溶液との接触の後に行われる中間処理段階において、アノード本体は、加湿雰囲気に接触させることができる。中間処理段階における加湿雰囲気は、予備処理段階のものと同じか又は異なる条件を有することができるが、一般的に上述の範囲にある。
いかなる場合でも、前駆体溶液と望ましい時間量にわたって接触すると、その部分は、熱分解によって前駆体(例えば、硝酸マンガン)を酸化物に変換するほど十分な温度まで加熱される。加熱は、例えば炉内で約150℃から約300℃まで、一部の実施形態では、約180℃から約290℃まで、一部の実施形態では、約190℃から約260℃までの温度で行うことができる。加熱は、湿潤雰囲気又は乾燥雰囲気中で行うことができる。ある一定の実施形態において、例えば、加熱は、上述の予備処理段階及び中間処理段階に使用される雰囲気と同じか又は異なるとすることができるが、一般的に、上述の条件の範囲にある加湿雰囲気中で行うことができる。変換に要する時間は、炉温、熱伝達率、及び雰囲気に依存するが、一般的に約3分から約5分までである。熱分解の後に、二酸化マンガンの堆積中に誘電体膜が被る損傷に起因して、時に漏れ電流が高い可能性がある。この漏れを低減するために、当業技術で一般に知られているように、陽極酸化浴中でコンデンサーを再形成することができる。例えば、コンデンサーは、上述したもののような電解液中に浸漬され、次に、DC電流に露出することができる。
B.樹脂層
樹脂層は、本質的にポリマーであるか又は重合、硬化、又はそうでなければ硬質化させることができる固体材料又は半固体材料とすることができる天然樹脂又は合成樹脂を含む。典型的には、同じく樹脂が本質的に比較的絶縁性であることも望ましい。本明細書に使用する「比較的絶縁性」という表現は、一般的に、主に導電性ポリマー層を形成する導電性ポリマーよりも高い抵抗率を有することを意味する。例えば、一部の実施形態において、比較的絶縁性である樹脂は、20℃において、約1000Ω−cm又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約10,000Ω−cm又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約1×105Ω−cm又はそれよりも高く、一部の実施形態では、約1×1010Ω−cm又はそれよりも高い抵抗率を有することができる。使用することができる適切な樹脂の一部の例は、ポリウレタン、ポリスチレン、不飽和脂肪酸又は飽和脂肪酸のエステル(例えば、グリセリド)などを含むことができるが、これらに限定されない。例えば、適切な脂肪酸エステルは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アロイリチン酸、シェロール酸などのエステルを含むが、これらに限定されない。これらの脂肪酸エステルは、得られる膜が安定した層に急速に重合するのを可能にする「乾性油」を形成するように比較的複雑な組合せに使用される場合に特に有利であることが見出されている。そのような乾性油は、それぞれ1つ、2つ、及び3つのエステル化された脂肪アシル残留物を有するグリセロール骨格を有するモノグリセリド、ジグリセリド、及び/又はトリグリセリドを含むことができる。例えば、使用することができる一部の適切な乾性油は、オリーブ油、亜麻仁油、ひまし油、きり油、大豆油、及びシェラックを含むが、これらに限定されない。様々な脂肪族及び脂環族のヒドロキシ酸(例えば、アロイリチン酸及びシェロール酸)のエステルを含むと考えられるシェラックは、特に適切である。これら及び他の樹脂材料は、Fife他に付与された米国特許第6,674,635号明細書により詳細に記載されている。
上述したもののような脂肪酸のエステルは、使用される場合に、天然に存在するものとするか又は天然材料から精製することができる。例えば、大豆油は、多くの場合に、大豆から石油炭化水素を用いた溶媒抽出による精製又は連続スクリュープレス工程を用いた精製によって得られる。抽出時に、得られる大豆油は、オレイン酸とリノール酸とリノレン酸とのトリグリセリドで主に構成される。一方、きり油は、多くの場合にそのような精製を必要としない乾性油である。一部の事例では、脂肪酸混合物の更に別のエステル化をアルコールをこの混合物と反応させることによって始めることを望ましいこととすることができる。一般的に、そのような脂肪酸/アルコールエステル誘導体は、脂肪酸と反応する機能を有するあらゆる公知のアルコールを用いて取得することができる。例えば、一部の実施形態では、8個よりも少ない炭素原子、一部の実施形態では、5個よりも少ない炭素原子を有する一価アルコール及び/又は多価アルコールを本発明に対して使用することができる。本発明の特定の実施形態は、メタノール、エタノール、ブタノール、並びにプロピレングリコール、へキシレングリコールのような様々なグリコールの使用を含む。1つの特定の実施形態において、シェラックは、上述したもののようなアルコールと混合することによってエステル化することができる。具体的に、シェラックは、ある程度エステル化された脂肪酸の複雑な混合物を含むと考えられる昆虫の樹脂状分泌物である。従って、アルコールと混合された場合に、シェラックの脂肪酸基が、アルコールとの反応によって更にエステル化される。
樹脂層は、様々な異なる手法で形成することができる。例えば、一実施形態において、アノードは、望ましい樹脂の溶液中に浸漬することができる。この溶液は、選択された保護樹脂を水又は非水溶媒のような溶媒中に溶解させることによって形成することができる。一部の適切な非水溶媒は、メタノール、エタノール、ブタノール、並びにプロピレングリコール、へキシレングリコール、ジ(エチレンアセテート)グリコールのような様々なグリコールを含むが、これらに限定されない。特に望ましい非水溶媒は、約80℃よりも高く、一部の実施形態では、約120℃よりも高く、一部の実施形態では、約150℃よりも高い沸点を有するものである。上述したように、そのような樹脂材料が利用される場合には、非水溶媒を用いた溶液の形成は、脂肪酸の更に別のエステル化を達成することができる。アノードは、望ましい厚みに依存して1回又はそれよりも多い回数で溶液中に浸漬することができる。例えば、一部の実施形態において、例えば、2層から10層まで、一部の実施形態では、3層から7層までの複数の樹脂層を使用することができる。各層は、例えば、約100ナノメートル又はそれ未満、一部の実施形態では、約30ナノメートル又はそれ未満、一部の実施形態では、約10ナノメートル又はそれ未満のターゲット厚みを有することができる。浸漬に加えて、スパッタリング、スクリーン印刷、電気泳動コーティング、電子線蒸着、真空蒸着、噴霧などのような他の従来の付加方法を使用することができることも理解しなければならない。
樹脂層を形成した後に、アノード部分を加熱するか又はそうでなければ硬化させることができる。加熱により、付加中に使用されるあらゆる溶媒の蒸発を容易にすることができ、かつ樹脂材料のエステル化及び/又は重合を促進することができる。エステル化及び/又は重合を容易にするために、樹脂層に硬化剤を添加することができる。例えば、シェラックと共に使用することができる硬化剤の一例は硫酸である。加熱を行う時間及び温度は、一般的に、利用される特定の樹脂材料に依存して変動する。一般的に、各層は、約30℃から約300℃まで、一部の実施形態では、約50℃から約150℃までの範囲である温度で約1分から約60分まで、一部の実施形態では、約15分から約30分までの範囲わたる期間にわたって乾燥される。各樹脂層の付加の後に、加熱を利用しなくてもよいことも理解しなければならない。
IV.固体電解質
上述したように、固体電解質は、ナノ突起と誘電体との上に重なり、かつ直接か又は樹脂層を通じてかに関わらずこれらと接触状態にある導電性ポリマー層を含む。導電性ポリマーは、典型的にπ共役のものであり、酸化又は還元の後に、例えば、少なくとも約1μS/cmの導電率を有する。そのようなπ共役の導電性ポリマーの例は、例えば、ポリ複素環(例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等)、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、及びポリフェノラートなどを含む。一実施形態において、例えば、ポリマーは、以下の一般構造を有するような置換ポリチオフェンである。
Figure 2014222753
ここで、TはO又はSであり、
Dは、任意的に置換されたC1からC5までアルキレンラジカル(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレン等)であり、
7は、直鎖又は分枝の任意的に置換されたC1からC18までのアルキルラジカル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル又はiso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、又はtert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル等)、任意的に置換されたC5からC12までのシクロアルキルラジカル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等)、任意的に置換されたC6からC14までのアリールラジカル(例えば、フェニル、ナフチル等)、任意的に置換されたC7からC18までのアラルキルラジカル(例えば、ベンジル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、2−6キシリル、3−4−キシリル、3,5−キシリル、メシチル等)、任意的に置換されたC1からC4までのヒドロキシアルキルラジカル、又はヒドロキシルラジカルであり、
qは、0から8までの整数、一部の実施形態では、0から2まで、一実施形態では、0であり、
nは、2から5,000、一部の実施形態では、4から2,000、一部の実施形態では、5から1,000である。ラジカル「D」又は「R7」に対する置換基の例は、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボネート、カルボキシレート、シアノ、アルキルシラン、及びアルコキシシラン基、カルボキシルアミド基、並びに類似のものを含む。
特に適切なチオフェンポリマーは、「D」が、任意的に置換されたC2からC3までのアルキレンラジカルであるものである。例えば、ポリマーは、以下の一般構造を有する任意的に置換されたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とすることができる。
Figure 2014222753
上述したもののような導電性ポリマーを形成する方法は、当業技術で公知である。例えば、Merker他に付与された米国特許第6,987,663号明細書は、モノマー前駆体から置換ポリチオフェンを形成するための様々な技術を記載している。モノマー前駆体は、例えば、以下の構造を有することができる。
Figure 2014222753
ここで、T,D,R7は、上記に定めたものである。特に適切なチオフェンモノマーは、「D」が、任意的に置換されたC2からC3までのアルキレンラジカルであるものである。例えば、以下の一般構造を有する任意的に置換された3,4−アルキレンジオキシチオフェンを使用することができる。
Figure 2014222753
ここで、R7及びqは、上記に定めたものである。1つの特定の実施形態において、「q」は0である。3,4−エチレンジオキシチオフェンの市販の適切な一例は、Heraeus Precious Metals GmbH & Co.KGからClevios(登録商標)Mという名称で入手可能である。Blohm他に付与された米国特許第5,111,327号明細書及びGroenendaal他に付与された米国特許第6,635,729号明細書にも他の適切なモノマーが記載されている。例えば、上述のモノマーのダイマー又はトリマーであるこれらのモノマーの誘導体を使用することができる。モノマーの高分子誘導体、すなわち、テトラマー、ペンタマー等は、本発明における使用に適している。これらの誘導体は、同一か又は異なるモノマー単位で構成され、かつ純粋な形態で又は互いとの及び/又はモノマーとの混合物で使用することができる。これらの前駆体の酸化又は還元された形態も使用することができる。
導電性ポリマーは、原位置で形成するか又は予備重合させて、その後に分散剤形態でアノード本体に付加することができる。原位置重合層を形成するために、モノマーを任意的に酸化触媒の存在下で化学的に重合させることができる。酸化触媒は、典型的には、例えば、鉄(III)カチオン、銅(II)カチオン、クロム(VI)カチオン、セリウム(IV)カチオン、マンガン(IV)カチオン、マンガン(VII)カチオン、又はルテニウム(III)カチオンのような遷移金属カチオンを含む。導電性ポリマーに過剰電荷を与え、ポリマーの導電率を安定化するためにドーパントを使用することができる。ドーパントは、典型的には、スルホン酸のイオンのような無機アニオン又は有機アニオンを含む。ある一定の実施形態において、酸化触媒は、カチオン(例えば、遷移金属)とアニオン(例えば、スルホン酸)とを含む点で触媒機能とドーピング機能の両方を有する。例えば、酸化触媒は、鉄(III)ハロゲン化物(例えば、FeCl3)、又はFe(ClO43又はFe(SO43のような他の無機酸の鉄(III)塩、並びに有機ラジカルを含む有機酸及び無機酸の鉄(III)塩のような鉄(III)カチオンを含む遷移金属塩とすることができる。有機ラジカルを有する無機酸の鉄(III)塩の例は、例えば、C1からC20までのアルカノールの硫酸モノエステルの鉄(III)塩(例えば、ラウリル硫酸の鉄(III)塩)を含む。同様に、有機酸の鉄(III)塩の例は、C1からC20までのアルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、又はドデカンスルホン酸)の鉄(III)塩、脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸)の鉄(III)塩、脂肪族C1からC20までのカルボン酸(例えば、2−エチルヘキシルカルボン酸)の鉄(III)塩、脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸)の鉄(III)塩、任意的にC1からC20までのアルキル基によって置換された芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸)の鉄(III)塩、シクロアルカンスルホン酸(例えば、カンフルスルホン酸)の鉄(III)塩などを含む。上述のこれらの鉄(III)塩の混合物も使用することができる。p−トルエンスルホン酸鉄(III)、o−トルエンスルホン酸鉄(III)、及びこれらの混合物は特に適切である。p−トルエンスルホン酸鉄(III)の市販の適切な一例は、Heraeus Precious Metals GmbH & Co.KGからClevios(登録商標)Cという名称の下で入手可能である。
重合反応を開始するのに、酸化触媒とモノマーは、順次又は一緒のいずれかで付加することができる。これらの成分を付加するための適切な付加技術は、スクリーン印刷、浸漬、電気泳動コーティング、及び噴霧を含む。一例として、前駆体溶液を形成するために、モノマーは、酸化触媒と最初に混合することができる。混合物が形成された状態で、それは、アノード部分に付加され、次に、面上に導電性コーティングが形成されるように重合させることができる。これに代えて、酸化触媒とモノマーは、順次付加することができる。一実施形態において、例えば、酸化触媒が、有機溶媒(例えば、ブタノール)中に溶解され、次に、浸漬溶液として付加される。次に、溶媒をアノード部分から除去するために、アノード部分は、乾燥させることができる。その後に、この部分は、モノマーを含む溶液中に浸漬することができる。いずれの場合にも、重合は、使用される酸化剤と望ましい反応時間とに基づいて、典型的には、約−10℃から約250℃まで、一部の実施形態では、約0℃から約200℃までの温度で実施される。上述したもののような適切な重合技術は、Bilerに付与された米国特許第7,515,396号明細書により詳細に記載されていると考えられる。そのような導電性コーティングを付加するための更に他の方法は、Sakata他に付与された米国特許第5,457,862号明細書、Sakata他に付与された米国特許第5,473,503号明細書、Sakata他に付与された米国特許第5,729,428号明細書、Kudoh他に付与された米国特許第5,812,367号明細書に記載されていると考えられる。
V.他の層
望ましい場合に、コンデンサーは、当業技術で公知のもののような他の層を含むことができる。例えば、この部分には、炭素層(例えば、グラファイト)及び銀層をそれぞれ付加することができる。銀コーティングは、例えば、コンデンサーにおいて半田付け可能な導体、接触層、及び/又は集電体として機能することができ、炭素コーティングは、銀コーティングと固体電解質の接触を制限することができる。そのようなコーティングは、固体電解質の一部又は全てを覆うことができる。
VI.端子
特に表面実装用途に使用される場合には、コンデンサーに端子を設けることができる。例えば、コンデンサーは、コンデンサー要素のアノードリードが電気的に接続されるアノード端子と、コンデンサー要素のカソードが電気的に接続されるカソード端子とを含むことができる。端子を形成するのに、導電性金属(例えば、銅、ニッケル、銀、ニッケル、亜鉛、錫、パラジウム、鉛、銅、アルミニウム、モリブデン、チタン、鉄、ジルコニウム、マグネシウム、及びこれらの合金)のようないずれかの導電材料を使用することができる。特に適切な導電性金属は、例えば、銅、銅合金(例えば、銅−ジルコニウム、銅−マグネシウム、銅−亜鉛、又は銅−鉄)、ニッケル、及びニッケル合金(例えば、ニッケル−鉄)を含む。端子の厚みは、一般的に、コンデンサーの厚みを最小にするように選択される。例えば、端子の厚みは、約0.05ミリメートルから約1ミリメートルまで、一部の実施形態では、約0.05ミリメートルから約0.5ミリメートルまで、更に約0.07ミリメートルから約0.2ミリメートルまでの範囲とすることができる。一例示的な導電材料は、Wieland(ドイツ)から入手可能な銅−鉄合金金属板である。望ましい場合に、仕上がった端子面が回路基板に装着可能であることを確実にするために、この部分を当業技術で一般に知られているようにニッケル、銀、金、錫などを用いて電気メッキすることができる。1つの特定の実施形態において、端子の両方の面がニッケルフラッシュ及び銀フラッシュを用いてそれぞれメッキされ、同時に装着面も、錫半田付け層でメッキされる。
図1を参照すると、コンデンサー要素33と電気接続状態にあるアノード端子62とカソード端子72とを含む電解コンデンサーの一実施形態30が示されている。コンデンサー要素33は、上面37、下面39、前面36、及び後面38を有する。カソード端子72は、コンデンサー要素33の面のうちのいずれかと電気接触状態にあるとすることができるが、図示の実施形態において、下面39及び後面38と電気接触状態にある。より具体的には、カソード端子72は、第2の構成要素74に対して実質的に垂直に位置決めされた第1の構成要素73を含む。第1の構成要素73は、コンデンサー要素33の下面39と電気接触状態にあり、かつそれとほぼ平行である。第2の構成要素74は、コンデンサー要素33の後面38に対して接触状態にあり、かつそれに対してほぼ平行である。これらの部分を一体として示すが、これらは、これに代えて直接に又は補助的な導電性要素(例えば、金属)を通じてのいずれかで互いに接続された別々の部分とすることができることを理解しなければならない。更に、ある一定の実施形態において、第2の構成要素74は、カソード端子72から排除することができることを理解しなければならない。アノード端子62もまた、第2の構成要素64に対して実質的に垂直に位置決めされた第1の構成要素63を含む。第1の構成要素63は、コンデンサー要素33の下面39と電気接触状態にあり、かつそれとほぼ平行である。第2の構成要素64は、アノードリード16を担持する領域51を含む。図示の実施形態において、領域51は、リード16の面接触及び機械的安定性を更に高めるために「U字形状」を有する。
これらの端子は、当業技術で公知のいずれかの技術を用いてコンデンサー要素に接続することができる。一実施形態において、例えば、カソード端子72とアノード端子62とを定めるリードフレームを設けることができる。電解コンデンサー要素33をリードフレームに取り付けるために、最初に導電性接着剤をカソード端子72の面に付加することができる。導電性接着剤は、例えば、樹脂組成物と共に包含される導電性金属粒子を含むことができる。金属粒子は、銀、銅、金、プラチナ、ニッケル、亜鉛、ビスマス等とすることができる。樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)と、硬化剤(例えば、酸無水物)と、結合剤(例えば、シラン結合剤)とを含むことができる。適切な導電性接着剤は、Osako他に付与された米国特許公開第2006/0038304号明細書に記載されていると考えられる。導電性接着剤をカソード端子72に付加するのに、様々な技術のうちのいずれかを使用することができる。例えば、実用的でコスト節減的な利点の理由から、印刷技術を使用することができる。
端子をコンデンサーに取り付ける上で、一般的に、様々な方法を使用することができる。一実施形態において、例えば、アノード端子62の第2の構成要素64及びカソード端子72の第2の構成要素74は、最初に、図1に示す位置に対して上方に曲げられる。その後に、コンデンサー要素33は、その下面39が接着剤に接触し、かつアノードリード16が上側のU字形領域51によって受け入れられるように、カソード端子72上に位置決めされる。望ましい場合に、アノード端子とカソード端子を電気的に遮断するために、コンデンサー要素33の下面39とアノード端子62の第1の構成要素63との間にプラスチックのパッド又はテープのような絶縁材料(図示せず)を位置決めすることができる。
次に、アノードリード16は、例えば、機械溶接、レーザ溶接、導電性接着剤のような当業技術で公知のいずれかの技術を用いて領域51に電気的に接続される。例えば、アノードリード16は、レーザを用いてアノード端子62に溶接することができる。一般的に、レーザは、誘導放出によって光子を放出する機能を有するレーザ媒質と、レーザ媒質の元素を励起するエネルギ源とを含む共振器を含む。適切なレーザの1つの種類は、レーザ媒質がネオジム(Nd)でドープされたアルミニウムとイットリウムガーネット(YAG)とからなるものである。励起された粒子は、ネオジムイオンNd3+である。エネルギ源は、レーザ媒質が連続レーザビームを放出するように又はエネルギ放電がパルスレーザビームを放出するように、連続エネルギをこれらに供給することができる。アノードリード16をアノード端子62に電気的に接続すると、次に、導電性接着剤を硬化させることができる。例えば、電解コンデンサー要素33が、接着剤によってカソード端子72に十分に接着されることを確実にするために、熱及び圧力を印加するのに熱プレスを使用することができる。
コンデンサー要素が取り付けられた状態で、リードフレームは、樹脂ケーシング内に封入され、次に、このケーシングをシリカ又はあらゆる他の公知のカプセル化材料で満たすことができる。ケースの幅及び長さは、意図する用途に依存して様々なものとすることができる。適切なケーシングは、例えば、「A」ケース、「B」ケース、「C」ケース、「D」ケース、「E」ケース、「F」ケース、「G」ケース、「H」ケース、「J」ケース、「K」ケース、「L」ケース、「M」ケース、「N」ケース、「P」ケース、「R」ケース、「S」ケース、「T」ケース、「V」ケース、「W」ケース、「Y」ケース、「X」ケース、又は「Z」ケース(AVX Corporation)を含むことができる。使用されるケースサイズに関わらず、コンデンサー要素は、アノード及びカソード端子の少なくとも一部分が回路基板上への装着に向けて露出するようにカプセル化される。図1に示すように、例えば、コンデンサー要素33は、アノード端子62の一部分及びカソード端子72の一部分が露出するようにケース28内にカプセル化される。
コンデンサー要素33が形成される特定の方式に関わらず、得られるコンデンサーは、優れた電気特性を示すことができる。等価直列抵抗(「ESR」)は、2.2ボルトのDCバイアスと、100kHzの周波数において調波不在の0.5ボルトのピーク間正弦波信号とを用いて測定した場合に、例えば、約300ミリオーム又はそれ未満、一部の実施形態では、約200ミリオーム又はそれ未満、一部の実施形態では、約1ミリオームから約100ミリオームまでとすることができる。更に、一般的に、1つの導体から隣接する導体に絶縁体を通じて流れる電流を意味する漏れ電流は、比較的低いレベルに維持することができる。例えば、漏れ電流は、約40μA又はそれ未満、一部の実施形態では、約25μA又はそれ未満、一部の実施形態では、約15μA又はそれ未満とすることができる。コンデンサーの正規化漏れ電流の数値もまた、約0.2μA/μF*V又はそれ未満、一部の実施形態では、約0.1μA/μF*V又はそれ未満、一部の実施形態では、約0.05μA/μF*V又はそれ未満とすることができ、この場合に、μAは、マイクロアンペアであり、μF*Vは、キャパシタンスと定格電圧の積である。ESR及び正規化漏れ電流値は、比較的高い温度であっても維持することができる。例えば、これらの値は、約100℃から約350℃まで、一部の実施形態では、約200℃から約300℃まで(例えば、240℃)の温度でのリフロー(例えば、10秒にわたる)の後に維持することができる。
以下の実施例を参照することにより、本発明をより明快に理解することができる。
試験手順
等価直列抵抗(ESR)
等価直列抵抗は、Kelvinリードを有するKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、かつ2.2ボルトDCバイアス及び0.5ボルトピーク間正弦波信号を用いて測定することができる。作動周波数は、100kHzとすることができ、温度は、23℃±2℃とすることができる。
キャパシタンス
キャパシタンスは、Kelvinリードを有するKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、かつ2.2ボルトDCバイアス及び0.5ボルトピーク間正弦波信号を用いて測定することができる。作動周波数は、120kHzとすることができ、温度は、23℃±2℃とすることができる。
漏れ電流
漏れ電流(「DCL」)は、約25℃の温度及び60秒後の定格電圧(例えば、4V)で漏れ電流を測定する漏れ試験セットを用いて測定することができる。
アノードサンプルを形成するのに、200,000μFV/gのタンタル粉末を用いた。各アノードサンプルにタンタルワイヤを埋め込み、それを1250℃で焼結し、5.8g/cm3の密度までプレスした。得られたペレットは、0.76mm×1.22mm×0.67mmのサイズを有した。誘電体層を形成するために、これらのペレットを0.1重量%硝酸電解質中で10.4Vで10時間陽極酸化した。プレコート層を形成するために、アノード部分を加湿雰囲気(30℃、湿度8g/m3)中に30分間置き、次に、硝酸マンガン(比重1.09)と1重量%のポリアルキルエーテル界面活性剤とを含む溶液中に3分間浸漬した。この部分を別の加湿雰囲気(30℃、湿度8g/m3)中に120分間置き、その後に、80%の相対湿度を有する雰囲気中で250℃で熱処理した。得られた二酸化マンガンナノ突起は、約10ナノメートルの平均サイズを有し、表面カバレージが約10%であると判断された。
0.1重量%の酢酸電解質中で8.4Vで20分間再形成を実施した。次に、アノード部分を0.8重量%シェラックとエタノールとを含む溶液中に30秒間浸漬し、125℃で30分間熱処理した。導電性ポリマー層を形成するために、最初にアノード部分を1部の3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーと、6.4部の酸化剤(50重量%のp−トルエンスルホン酸鉄)と、6部のエタノールと、1部の水とを含む溶液中に30秒間浸漬した。モノマーを80%の相対湿度を含む雰囲気中で20℃で60分間重合させ、次に、水とブタノールとp−トルエンスルホン酸(2重量%)とを含む溶液中で洗浄した。0.01重量%のリン酸を含む電解質中で8.4Vで30分間再形成を実施した。次に、アノード部分を酸化剤(55重量%のp−トルエンスルホン酸鉄)を含む溶液中に30秒間浸漬し、85℃で5分間乾燥し、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを含む溶液中に1秒間浸漬し、その後に、80%の相対湿度を含む雰囲気中で20℃で5分から60分の間重合させた。この部分を水とブタノールとp−トルエンスルホン酸(2重量%)とを含む溶液中で洗浄した。次に、この部分をグラファイト分散剤中に浸漬して乾燥させ、かつ銀分散剤中に浸漬して乾燥させた。仕上がった部分を従来の組み立て技術によって完成させた。
試験後に、キャパシタンスが45.5μFであり、ESRが91mΩであり、漏れ電流が14.6μAであると判断された(正規化漏れ電流は、6.3Vの定格電圧において0.051μA/μF*Vであった)。
アノードサンプルを形成するのに、150,000μFV/gのタンタル粉末を用いた。各アノードサンプルにタンタルワイヤを埋め込み、それを1300℃で焼結し、5.8g/cm3の密度までプレスした。得られたペレットは、1.01mm×1.52mm×0.57mmのサイズを有した。誘電体層を形成するために、これらのペレットを0.1重量%硝酸電解質中で10.4Vで10時間陽極酸化した。プレコート層を形成するために、アノード部分を加湿雰囲気(30℃、湿度8g/m3)中に30分間置き、次に、硝酸マンガン(比重1.09)と1重量%のポリアルキルエーテル界面活性剤とを含む溶液中に3分間浸漬した。この部分を別の加湿雰囲気(30℃、湿度8g/m3)中に120分間置き、その後に、80%の相対湿度を有する雰囲気中で250℃で熱処理した。得られた二酸化マンガンナノ突起は、約11ナノメートルの平均サイズを有し、表面カバレージが約10%であると判断された。再形成は、0.1重量%の酢酸電解質中で8.4Vで20分間を実施された。アノード部分は、次に、0.8重量%シェラックとエタノールとを含む溶液中に30秒間浸漬され、125℃で30分間熱処理された。導電性ポリマー層を含むコンデンサーの残りの部分を実施例1に記載されているように形成した。
試験後に、キャパシタンスが46.6μFであり、ESRが71mΩであり、漏れ電流が12.1μAであると判断された(正規化漏れ電流は、6.3Vの定格電圧において0.041μA/μF*Vであった)。
アノードサンプルを形成するのに、100,000μFV/gのタンタル粉末を用いた。各アノードサンプルにタンタルワイヤを埋め込み、それを1325℃で焼結し、6.0g/cm3の密度までプレスした。得られたペレットは、0.70mm×1.08mm×0.57mmのサイズを有した。誘電体層を形成するために、これらのペレットを0.1重量%硝酸電解質中で19.4Vで8時間陽極酸化した。プレコート層を形成するために、アノード部分を加湿雰囲気(30℃、湿度8g/m3)中に30分間置き、次に、硝酸マンガン(比重1.09)と1重量%のポリアルキルエーテル界面活性剤とを含む溶液中に3分間浸漬した。この部分を別の加湿雰囲気(30℃、湿度8g/m3)中に120分間置き、その後に、80%の相対湿度を有する雰囲気中で250℃で熱処理した。得られた二酸化マンガンナノ突起は、約11ナノメートルの平均サイズを有し、表面カバレージが約10%であると判断された。0.1重量%酢酸電解質中で17.4Vで20分間再形成を実施した。次に、アノード部分を0.8重量%シェラックとエタノールとを含む溶液中に30秒間浸漬し、125℃で30分間熱処理した。導電性ポリマー層を含むコンデンサーの残りの部分を実施例1に記載されているように形成した。
試験後に、キャパシタンスが9.8μFであり、ESRが132mΩであり、漏れ電流が0.3μAであると判断された(正規化漏れ電流は、10Vの定格電圧において0.003μA/μF*Vであった)。
当業者は、本発明のこれら及び他の修正及び変形を本発明の精神及び範囲から逸脱することなく実施することができる。これに加えて、様々な実施形態の態様は、全体又は部分の両方で入れ替えることができることを理解しなければならない。更に、当業者は、以上の説明が単なる一例であり、添付の特許請求の範囲に更に説明する本発明をそのように限定するように意図しないことを認めるであろう。
16 アノードリード
30 電解コンデンサー
33 コンデンサー要素
62 アノード端子
72 カソード端子

Claims (42)

  1. アノード本体と、
    前記アノード本体の上に重なる誘電体と、
    マンガン酸化物の複数の離散ナノ突起を含む不連続プレコート層と樹脂層とを含み、前記誘電体の上に重なる接着コーティングと、
    導電性ポリマー層を含み、前記誘電体と前記接着コーティングとの上に重なる固体電解質と、
    を含むことを特徴とする固体電解コンデンサー。
  2. 前記アノード本体は、タンタルを含み、前記誘電体は、五酸化タンタルを含むことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサー。
  3. 前記ナノ突起は、約5ナノメートルから約500ナノメートルまで、好ましくは、約6ナノメートルから約250ナノメートルまで、より好ましくは、約8ナノメートルから約150ナノメートルまで、更に好ましくは、約10ナノメートルから約110ナノメートルまでの平均サイズを有することを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  4. 前記ナノ突起のうちの約50%又はそれよりも多く、好ましくは、約70%又はそれよりも多く、より好ましくは、約90%又はそれよりも多くが、約10ナノメートルから約110ナノメートルまでの平均サイズを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  5. 前記ナノ突起の表面カバレージが、約0.1%から約40%、好ましくは、約0.5%から約30%、より好ましくは、約1%から約20%であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  6. 前記マンガン酸化物は、二酸化マンガンであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  7. 前記プレコート層は、前記誘電体の上に重なり、前記樹脂層は、該プレコート層の上に重なることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  8. 前記樹脂層は、前記誘電体の上に重なり、前記プレコート層は、該樹脂層の上に重なることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  9. 前記樹脂層は、天然又は合成樹脂を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  10. 前記樹脂は、比較的絶縁性であることを特徴とする請求項9に記載の固体電解コンデンサー。
  11. 前記樹脂は、ポリマー性であることを特徴とする請求項9に記載の固体電解コンデンサー。
  12. 前記樹脂は、ポリウレタン、ポリスチレン、不飽和又は飽和脂肪酸のエステル、又はその組合せから形成されることを特徴とする請求項9に記載の固体電解コンデンサー。
  13. 前記樹脂は、シェラックから形成されることを特徴とする請求項9に記載の固体電解コンデンサー。
  14. 前記導電性ポリマー層は、化学的に重合させた導電性ポリマーを含むことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  15. 前記導電性ポリマーは、置換ポリチオフェンであることを特徴とする請求項14に記載の固体電解コンデンサー。
  16. 前記置換ポリチオフェンは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項15に記載の固体電解コンデンサー。
  17. 炭素層、銀層、又はその両方が、前記固体電解質の上に重なることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  18. アノードに電気的に接続したアノード端子と前記固体電解質に電気的に接続したカソード端子とを更に含むことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  19. 100kHzの周波数で判断された時に約300ミリオーム又はそれ未満、好ましくは、約200ミリオーム又はそれ未満、より好ましくは、約1から約100ミリオームまでのESRを示すことを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  20. 約0.2μA/μF*V又はそれ未満、好ましくは、約0.1μA/μF*V又はそれ未満、より好ましくは、約0.05μA/μF*V又はそれ未満の正規化漏れ電流を示すことを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサー。
  21. 固体電解コンデンサーを形成する方法であって、
    マンガン酸化物前駆体を含む溶液をアノードに付加し、かつ該前駆体を熱分解的に変換してマンガン酸化物の複数の離散ナノ突起を形成することによって不連続プレコート層を形成する段階、及び
    天然又は合成樹脂を含む溶液を前記アノードに付加することによって樹脂層を形成する段階、
    を含む方法により、アノード本体と誘電体とを含む前記アノードを多層接着コーティングに接触させる段階と、
    前記接着コーティングと前記誘電体との上に重なる導電性ポリマー層を形成する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  22. 前記マンガン酸化物前駆体は、硝酸マンガンであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記溶液は、約0.01重量%から約30重量%まで、好ましくは、約0.05重量%から約25重量%まで、より好ましくは、約0.1重量%から約20重量%までの量の界面活性剤を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  24. 前記マンガン酸化物前駆体を含む前記溶液との接触の前に前記アノードを加湿雰囲気に接触させる段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  25. 前記マンガン酸化物前駆体を含む前記溶液との接触の後であるが該前駆体を熱分解的に変換する前に前記アノードを加湿雰囲気に接触させる段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  26. 前記前駆体は、加湿雰囲気の存在下で熱分解的に変換されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  27. 前記加湿雰囲気は、約1から約30g/m3まで、好ましくは、約4から約25g/m3まで、より好ましくは、約5から約20g/m3までの湿度レベルを有することを特徴とする請求項24、請求項25、又は請求項26に記載の方法。
  28. 前記加湿雰囲気は、約30%から約90%まで、好ましくは、約40%から約85%まで、より好ましくは、約50%から約80%までの相対湿度を有することを特徴とする請求項24、請求項25、又は請求項26に記載の方法。
  29. 前記前駆体は、約150℃から約300℃までの温度で熱分解的に変換されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  30. 前記アノード本体は、タンタルを含み、前記誘電体は、五酸化タンタルを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  31. 前記ナノ突起は、約5ナノメートルから約500ナノメートルまで、好ましくは、約6ナノメートルから約250ナノメートルまで、より好ましくは、約8ナノメートルから約150ナノメートルまで、更に好ましくは、約10ナノメートルから約110ナノメートルまでの平均サイズを有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
  32. 前記ナノ突起のうちの約50%又はそれよりも多く、好ましくは、約70%又はそれよりも多く、より好ましくは、約90%又はそれよりも多くが、約10ナノメートルから約110ナノメートルまでの平均サイズを有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
  33. 前記ナノ突起の表面カバレージが、約0.1%から約40%、好ましくは、約0.5%から約30%、より好ましくは、約1%から約20%であることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  34. 前記マンガン酸化物は、二酸化マンガンであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  35. 前記導電性ポリマー層は、モノマーを化学的に重合させることによって形成されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  36. 前記モノマーは、3,4−エチレンジオキシチオフェンであることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. 前記樹脂は、比較的絶縁性であることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  38. 前記樹脂は、シェラックから形成されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  39. 前記樹脂含有溶液はまた、非水溶媒、硬化剤、又はその組合せを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  40. 前記樹脂含有溶液を前記アノードへの付加の後に加熱する段階を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  41. 前記樹脂層は、前記プレコート層の後に形成されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  42. 前記プレコート層は、前記樹脂層の後に形成されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
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