JP2014133386A - 液体噴射装置及びメンテナンス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体噴射ヘッドのノズル形成面に付着した液体量に関係なく同液体を払拭して、液体噴射特性を良好に維持することができる液体噴射装置及び液体噴射装置のメンテナンス方法を提供する。
【解決手段】プリンターは、ノズルが形成されたノズル形成面から離れて位置する記録媒体に向かって、ノズルからインクを噴射する液体噴射ヘッドと、ノズル形成面に付着したインクを吸収可能なワイピング部材とを備え、ノズル形成面とワイピング部材とを相対的に摺動させるワイピングを行う際に、ノズル形成面と記録媒体とのギャップPGがギャップPG1でインクが噴射された場合よりも、それよりも大きなギャップPG2でインクが噴射された場合のほうが、ワイピングを行う際のノズル形成面とワイピング部材との相対的な摺動速度VWを遅くする。
【選択図】図7

Description

本発明は、インクジェット式のプリンターなどの液体噴射装置及び同液体噴射装置のメンテナンス方法に関する。
従来から、液体噴射装置の一種として、液体噴射ヘッドのノズルから用紙などのターゲットに液体を噴射して、画像などを印刷するインクジェット式のプリンターが知られている。こうしたプリンターには、液体噴射ヘッドの液体噴射特性を良好に維持するために、液体噴射ヘッドのノズル形成面に付着した不要なインクを除去するワイパーユニット(清掃機構)を備えたものがある(例えば、特許文献1)。
このワイパーユニットでは、インクを吸収可能なワイピング部材(布テープ)を液体噴射ヘッドのノズル形成面に摺動させるワイピングを行うことで、ノズル形成面からインクを払拭している。
特開2001−260368号公報
ところで、上記のワイパーユニットにおけるワイピング部材は、ポリエステル繊維などを織ってできた布帛であり、インクを繊維と繊維の隙間に閉じ込めることでインクを吸収可能としている。
このため、多量のインクが付着したノズル形成面のワイピングを行う場合には、ワイピングを行う最中に、ワイピング部材のノズル形成面と摺動する摺動部位が、限界までインクを吸収した状態となるおそれがある。そして、この場合には、限界までインクを吸収した状態のワイピング部材の摺動部位が、液体噴射ヘッドのノズル形成面と摺動することで、ノズル形成面に付着したインクやインク中の異物をノズル内に押し込んでしまい、インクの噴射特性を良好に維持することができないという課題がある。
なお、こうした実情は、液体を吸収可能なワイピング部材を用いて、ノズルが形成されたノズル形成面に付着した液体を払拭するメンテナンスを行う液体噴射装置においては、概ね共通するものとなっている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッドのノズル形成面に付着した液体量に関係なく同液体を払拭して、液体噴射特性を良好に維持することができる液体噴射装置及び同液体噴射装置のメンテナンス方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体噴射装置は、ノズルが形成されたノズル形成面から離れて位置するターゲットに向かって、前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記ノズル形成面に付着した前記液体を吸収可能なワイピング部材と、前記ノズル形成面と前記ワイピング部材とを摺動させるワイピングを行う際に、前記液体噴射ヘッドと前記ワイピング部材とを相対的に移動させる移動機構と、前記ノズル形成面と前記ターゲットとの対向距離が第1の距離で前記液体が噴射された場合よりも、前記対向距離が第1の距離より長い第2の距離で前記液体が噴射された場合のほうが、前記ワイピングを行う際の液体噴射ヘッドと前記ワイピング部材との相対的な移動速度が遅くなるように、前記移動機構を制御する制御部と、を備える。
液体噴射ヘッドのノズルからターゲットに向かって液体が噴射されたときには、その噴射された液体の一部がターゲットに着弾せずに、ノズル形成面とターゲットとの間で浮遊するミストとなることがある。こうしたミスト(液体)が液体噴射ヘッドのノズル形成面に付着すると、液体噴射ヘッドの液体噴射特性に影響を与える。このため、ノズル形成面に液体が付着した場合には、その液体をノズル形成面から払拭するワイピングが行われる。
一方、ノズル形成面に付着するミストの量(液体量)は、液体を噴射するときのノズル形成面とターゲットとの対向距離が長い場合のほうが、同対向距離が短い場合に比べて多くなる傾向がある。そのため、対向距離が相対的に短い第1の距離で液体が噴射された後と同様のワイピング態様で、対向距離が相対的に長い第2の距離で液体が噴射された後にワイピングを行う場合には、ノズル形成面と摺動するワイピング部材の摺動部位の液体吸収能力が飽和するおそれがある。そして、液体吸収能力が飽和した摺動部位がノズル形成面を摺動すると、ノズル形成面に付着したインクを正常に除去することができず、液体噴射ヘッドの良好な噴射特性を維持できなくなることがある。
この点、上記構成によれば、液体を噴射するときの対向距離が長い場合には同対向距離が短い場合よりも、ワイピングを行う際の液体噴射ヘッドとワイピング部材との相対的な移動速度が遅くされる。すなわち、液体噴射ヘッドのノズル形成面に付着する液体の量が多いと予期される場合には、少ないと予期される場合よりも、ワイピングを行う際のノズル形成面とワイピング部材との相対的な移動速度(摺動速度)が遅くなる。
そのため、液体噴射ヘッドのノズル形成面に多量の液体が付着している場合でも、ワイピング部材はノズル形成面から吸収した液体をノズル形成面との摺動部位から非摺動部位に拡散しやすくなる。すなわち、ノズル形成面に付着した液体量が多い場合でも、ワイピング部材がワイピング時にノズル内へ液体や液体中の異物を押し込んでしまうことを抑制できる。したがって、液体噴射ヘッドのノズル形成面に付着した液体量に関係なく同液体を払拭して、液体噴射特性を良好に維持することができる。
また、上記液体噴射装置は、前記ワイピング部材を保持するワイパーカセットをさらに備え、前記ワイピング部材は、長尺状に形成され、前記ワイパーカセットに保持された状態で前記液体噴射ヘッドと相対的に移動する構成とされ、前記ワイパーカセットは、前記ワイピング部材の長手方向の一端を巻装する第1のローラーと、前記ワイピング部材の長手方向の他端を巻装する第2のローラーと、前記ノズル形成面に対して前記ワイピング部材を押付ける第3のローラーと、を回転可能に支持し、前記制御部は、前記対向距離が前記第1の距離よりも長い第3の距離で前記液体が噴射された場合には、前記ワイピングを行う際に、前記第2のローラーを巻き取り方向に回転させて、前記ワイピング部材を前記第1のローラーから前記第2のローラーに巻き取らせることが好ましい。
上記構成によれば、液体を噴射するときの対向距離が第1の距離よりも長い第3の距離である場合、すなわちノズル形成面に付着する液体の量が多いと予期される場合には、ワイピングを行う際にワイピング部材の巻き取りを行うことで、ノズル形成面と摺動するワイピング部材の面積を広くすることができる。したがって、長い対向距離で液体が噴射されたことで、ノズル形成面に多量の液体が付着した場合には、それを適切に払拭して液体噴射特性を良好に維持することができる。
また、上記液体噴射装置において、前記制御部は、前記対向距離が前記第3の距離で前記液体が噴射された場合よりも、前記第3の距離より長い第4の距離で前記液体が噴射された場合のほうが、前記ワイピングを行う際の前記ワイピング部材の巻き取り量を多くすることが好ましい。
上記構成によれば、液体を噴射するときの対向距離が第3の距離よりも長い第4の距離である場合、すなわちノズル形成面に付着する液体の量がさらに多いと予期される場合には、ワイピングを行う際のワイピング部材の巻き取り量を多くすることで、ノズル形成面と摺動するワイピング部材の面積をさらに広くすることができる。したがって、さらに長い対向距離で液体が噴射されたことで、ノズル形成面にさらに多量の液体が付着した場合でも、それをより適切に払拭して液体噴射特性を良好に維持することができる。
また、上記液体噴射装置において、前記ワイピングを行う際には、前記ノズル形成面と摺動する前記ワイピング部材の摺動部位が、前記ワイピング部材の巻き取りにともなって移動する移動方向は、前記ワイパーカセットに対する前記液体噴射ヘッドの相対的な移動方向と等しいことが好ましい。
上記構成によれば、ワイピングを行う際に、ワイピング部材の摺動部位が同ワイピング部材の巻き取りにともなって移動する移動方向は、ワイパーカセットに対する液体噴射ヘッドの相対的な移動方向と同じ方向となる。このため、上記の移動方向を逆方向とした場合に比べ、ワイピング部材の摺動によって生じるノズル形成面に作用する摩擦力を低減することができる。
上記課題を解決する液体噴射装置のメンテナンス方法は、液体噴射ヘッドにおけるノズルが形成されたノズル形成面から離れて位置するターゲットに向かって前記ノズルから液体を噴射させた後に、前記液体を吸収可能なワイピング部材と前記液体噴射ヘッドとを相対的に移動させることにより、前記ノズル形成面と前記ワイピング部材とを摺動させて前記ノズル形成面から前記液体を払拭する。さらに、同メンテナンス方法では、前記ノズル形成面と前記ターゲットとの対向距離が第1の距離で前記液体が噴射された場合よりも、前記対向距離が前記第1の距離より長い第2の距離で前記液体が噴射された場合のほうが、前記ワイピングを行う際の前記液体噴射ヘッドと前記ワイピング部材との相対的な移動速度を遅くする。
上記構成によれば、上述した液体噴射装置が奏する作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
第1実施形態のプリンターの斜視図。 第1実施形態のノズル形成面の概略構成を示す模式図。 第1実施形態のワイパーユニットの概略構成を示す側面図。 第1実施形態のワイパーユニットに係る電気的構成を示すブロック図。 ワイピング部材にインクが吸収される様子を説明する模式図。 (a),(b)は、ギャップが異なる状態を説明する模式図。 第1実施形態におけるギャップと摺動速度の関係を示すグラフ。 (a),(b)は、第1実施形態のワイピング動作を説明する模式図。 第2実施形態のワイパーユニットの概略構成を示す正面図。 (a)は第2実施形態におけるギャップと摺動速度の関係を示すグラフ、(b)は第2実施形態におけるギャップとワイピング部材の巻き取り量の関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、第2実施形態のワイピング動作を説明する模式図。
(第1実施形態)
以下、液体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化した第1実施形態について、図を参照して説明する。
図1に示すように、プリンター11において上方側が開口する略矩形箱状をなすフレーム12の内側下部には、略四角板状の支持部材13が主走査方向Xを長手方向として配置されている。ターゲットの一例としての記録媒体Pは、フレーム12の後側下部に設けられた搬送モーター14の動力により駆動される給送ローラー及び搬送ローラー対(いずれも図示略)に挟持されつつ、支持部材13上を主走査方向Xと直交する搬送方向Yに搬送される。また、支持部材13の上方にその長手方向と平行な状態で架設されたガイド軸16には、その軸線方向に往復移動可能な状態でキャリッジ17が支持されている。
フレーム12にはガイド軸16の両端部近くの両位置に、駆動プーリー18及び従動プーリー19が回転自在な状態で支持されている。駆動プーリー18には、キャリッジ17を往復移動させる際の動力源となるキャリッジモーター20の出力軸が連結されている。また、これら一対のプーリー18,19の間には、一部がキャリッジ17に連結された無端状のタイミングベルト21が掛装されている。したがって、キャリッジ17は、キャリッジモーター20の動力によりタイミングベルト21が正転及び逆転することにより、ガイド軸16にガイドされながら主走査方向Xに往復移動可能となっている。
キャリッジ17の下部には液体噴射ヘッド22が設けられる一方、キャリッジ17の上部には液体噴射ヘッド22に供給するインク(液体)を貯留する複数(本実施形態では5つ)のインクカートリッジ23が着脱可能に搭載されている。
図2に示すように、液体噴射ヘッド22の支持部材13と対向する面となるノズル形成面22aには、各インクカートリッジ23に対応する複数のノズル24によって、搬送方向Yに沿って形成されたノズル列25が主走査方向Xに一定の間隔で並設されている。そして、液体噴射ヘッド22のノズル24から支持部材13上に給送された記録媒体Pに対してインク滴が噴射されることにより、記録媒体Pに画像などが記録される。なお、本実施形態のプリンター11が印刷の対象とする記録媒体Pは、例えば紙、布、フィルムなどである。また、プリンター11は、厚さの異なる記録媒体Pに対する印刷を可能としている。
図1に示すように、5つのインクカートリッジ23には、一例としてシアン、マゼンタ、イエロー、黒、及び白のインクがそれぞれ収容されている。各インクカートリッジ23から供給されるインクを液体噴射ヘッド22から噴射することにより、カラー印刷などを行うことが可能である。なお、インクカートリッジ23の装着方式は、インクカートリッジ23がキャリッジ17に搭載される所謂オンキャリッジタイプに限らず、インクカートリッジ23がプリンター本体側のカートリッジホルダーに着脱可能に装着される所謂オフキャリッジタイプでもよい。
また、図1に示すように、フレーム12内においてキャリッジ17が非印刷時に待機するホームポジションHPの下側には、液体噴射ヘッド22のメンテナンスを行なうためのメンテナンス装置26が設けられている。そして、メンテナンス装置26は、非印刷時において液体噴射ヘッド22のノズル形成面に当接してノズル24からのインク溶媒の蒸発を抑制したり、ノズル24から増粘等したインクを吸引したりするキャップユニット27と、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着したインクを払拭可能なワイパーユニット30を備えている。
次に、図3を参照してワイパーユニット30について説明する。
図3に示すように、ワイパーユニット30は、ノズル形成面22aに付着したインクを払拭する際に払拭方向に移動可能なワイパーホルダー31と、同ワイパーホルダー31に着脱自在に装着され、ノズル形成面22aに付着したインクを吸収可能な長尺状のワイピング部材40を搭載したワイパーカセット41と、を備えている。
図3に示すように、ワイパーホルダー31は、その長手方向を記録媒体Pの搬送方向Yとするとともに、その下部に固定されたガイド部32と搬送方向Yに延びるレール部33との係合を介して搬送方向Yに往復移動可能となっている。また、プリンター11本体側のフレーム12には、ワイパーホルダー31の往復移動の動力源となる駆動モーター34と、駆動モーター34の動力を伝達する動力伝達機構35とが設けられている。
ワイパーホルダー31の側部にはラック・アンド・ピニオン機構36が設けられている。ラック・アンド・ピニオン機構36は、ワイパーホルダー31の側面に固定された払拭方向に延びるラック36aと、このラック36aと噛合するとともに動力伝達機構35を介して伝達される動力で回転するピニオン36bとを有している。こうして、ワイパーホルダー31は、レール部33の一端側(図3では右側)に位置する払拭開始位置から、レール部33の他端側(図3では左側)に位置する払拭終了位置に移動したり、払拭終了位置から払拭開始位置に移動したりすることが可能とされている。したがって、本実施形態では、駆動モーター34と、動力伝達機構35と、ラック・アンド・ピニオン機構36によって、ワイピングを行う際に液体噴射ヘッド22とワイピング部材40とを相対的に移動させる「移動機構」が構成されている。
図3に示すように、ワイパーカセット41には、第1のローラーとしての繰り出しローラー42と、第2のローラーとしての巻き取りローラー43とが、払拭方向に所定の距離を隔てた状態で回転可能な状態で支持されている。繰り出しローラー42には、ワイピング部材40の長手方向の一端が巻装され、巻き取りローラー43には、ワイピング部材40の長手方向の他端が巻装されている。
また、両ローラー42,43間に掛装されたワイピング部材40は、ワイパーカセット41の上面中央部の不図示の開口から上方へ一部突出した状態にある第3のローラーの一例としての押圧ローラー44に巻き掛けられている。ここで、ワイピング部材40の押圧ローラー44に巻き掛けられた部位は、ワイピングを行う際にノズル形成面22aと接触した状態で相対移動(以下、「摺動」ともいう。)することで、ノズル形成面22aに付着しているインクを吸収する1次吸収部位40aとなっている。また、押圧ローラー44を軸支する支軸44aは圧縮ばね45により上方へ付勢され、1次吸収部位40aは上方へ付勢された状態にある。
また、ワイパーカセット41の繰り出しローラー42には、ワイピング部材40を巻き取りローラー43で巻き取る際に繰り出しローラー42が繰り出し方向に回転することを許容する一方、そうでないときには同繰り出しローラー42が繰り出し方向に回転することを規制するラチェット46が設けられている。なお、ワイピング部材40を巻き取りローラー43で巻き取る際に、繰り出しローラー42が回転する繰り出し方向と、巻き取りローラー43が回転する巻き取り方向は、図3ではともに時計方向となっている。
そして、本実施形態では、ワイパーカセット41は、ワイパーホルダー31に装着された状態において、同ワイパーカセット41が軸支する各ローラー42,43,44の軸線方向が主走査方向Xとなっている。また、ワイピングを行う際の液体噴射ヘッド22とワイピング部材40の相対的な移動方向(払拭方向)は、液体噴射ヘッド22の各ノズル列25の形成方向と沿う方向となっている。
次に、図4を参照して、ワイパーユニット30の制御に関連する電気的構成について説明する。
図4に示すように、プリンター11は、液体噴射ヘッド22のメンテナンス制御などを司る制御部50を備えている。制御部50の入出力インターフェースには、キャリッジモーター20と、駆動モーター34とが電気的に接続されている。また、制御部50の入出力インターフェースには、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aから支持部材13上に支持された記録媒体Pの表面までのギャップPG(対向距離)を検出するギャップセンサー51が電気的に接続されている。そして、制御部50は、ギャップセンサー51で検出されたギャップPGの大小に応じて、キャリッジモーター20及び駆動モーター34などの駆動を制御可能としている。
次に、図5を参照して、ワイピング部材40によるインクの吸収態様について説明する。なお、図5はワイピングが行われる途中の様子を示している。
本実施形態のワイパーユニット30は、合成樹脂などの不織布でできたワイピング部材40をノズル形成面22aに摺動させて、ノズル形成面22aに付着したインクを合成樹脂の繊維と繊維の隙間(空隙)に吸収して除去するものである。
図5に示すように、ノズル形成面22aからワイピング部材40に吸収されたインクは、まず、ノズル形成面22aと摺動する1次吸収部位40aに吸収される。続いて、1次吸収部位40aで吸収されたインクは、1次吸収部位40a(ワイピング部材40)の繰り出し上流側と巻き取り下流側に位置する2次吸収部位40bに拡散する。すなわち、ワイピング部材40は、1次吸収部位40aで吸収されたインクを2次吸収部位40bに拡散することで、ノズル形成面22aと摺動する1次吸収部位40aで吸収可能なインクの量、すなわち1次吸収部位40aの空隙量以上のインクを、1次吸収部位40aで吸収することを可能としている。
そのため、ノズル形成面22aに付着するインクの量が1次吸収部位40aで吸収可能なインク量未満である場合では、1次吸収部位40aから2次吸収部位40bへのインクの拡散速度以上の速度で、ノズル形成面22aにワイピング部材40を摺動させても、ノズル形成面22aに付着したインクを除去しきることができる可能性が高い。一方で、ノズル形成面22aに付着するインクの量が1次吸収部位40aで吸収可能なインク量以上である場合では、1次吸収部位40aから2次吸収部位40bへのインクの拡散速度以上の速度で、ノズル形成面22aにワイピング部材40を摺動させると、ノズル形成面22aに付着したインクを除去しきることができない可能性が高くなる。さらに、この場合には、限界までインクを吸収した状態の1次吸収部位40aがノズル形成面22aに摺動することで、ノズル形成面22aに付着したインクや気泡をノズル24に押し込み、液体噴射ヘッド22のインク噴射特性が悪化するおそれがある。
したがって、ノズル形成面22aに付着するインクの量が多い場合には、ワイピング部材40の摺動速度VWを低速とすることで、2次吸収部位40bへのインクの拡散を促すことが必要となる。あるいは、インクを限界まで吸収した状態の1次吸収部位40a(ワイピング部材40)を巻き取りローラー43に巻き取ることで、ワイピング部材40においてノズル形成面22aとワイピング時に摺動する部位を、未だインクを吸収していない状態の1次吸収部位40aとする必要がある。
次に、ノズル形成面22aに付着するインクの量が少量であるか多量であるかの判定について説明する。
本実施形態のプリンター11のように、液体噴射ヘッド22から記録媒体Pに向かってインクを噴射して印刷を行うインクジェット式のプリンターでは、記録媒体Pに向かって噴射されたインクのごく一部が霧状化し、インクミストとしてノズル形成面22aと記録媒体Pとの間で浮遊することがある。そして、こうしたインクミストは、キャリッジ17の主走査方向Xへの往復移動やインクの噴射などによって生じる気流によって、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着することがある。なお、噴射されたインクの一部が霧状化し、インクミストとして浮遊するのは、記録媒体Pに向かって噴射されたインクに対し、空気抵抗などの反力が噴射方向と逆方向に作用するためである。
また、本実施形態のプリンター11では、種類の異なる記録媒体Pや厚さの異なる記録媒体Pを印刷対象としている。そして、記録媒体Pの種類や厚さが異なる場合には、液体噴射ヘッド22からインクを噴射するときのノズル形成面22aと支持部材13上に配置された記録媒体Pの表面との対向距離、すなわちギャップPGを適宜変更することによって、各記録媒体Pに適した印刷を行うことが可能とされている。
そして、図6(a)に示すように、支持部材13に支持された記録媒体Pにインクを噴射するときのギャップPGが比較的小さい場合(例えば、ギャップPG1の場合)には、液体噴射ヘッド22から噴射されたインクは、空気抵抗などの影響を受けにくく、インクミストの発生量は少なくなる。その一方、図6(b)に示すように、インクを噴射するときのギャップPGが比較的大きい場合(例えば、ギャップPG2の場合)には、液体噴射ヘッド22から噴射されたインクは、空気抵抗などの影響を受けやすく、インクミストの発生量が多くなる。なお、図6では、記録媒体Pの厚さが異なることによってギャップPGに大小関係が生じているが、記録媒体Pの厚さが同じ場合でもノズル形成面22aと支持部材13との間の距離が変更された場合には、同様にギャップPGに大小関係が生じることがある。
こうして、インクを噴射するときのギャップPGが大きい場合には、ギャップPGが小さい場合に比べ、発生するインクミストの量が多くなり、ノズル形成面22aに付着するインクの量も多くなる傾向がある。また、上述した理由から、ノズル形成面22aに付着するインクの量が多量である場合には、ノズル形成面22aに付着するインクの量が少量である場合に比べ、ワイピングを行う際のワイピング部材40の摺動速度VWを遅くすることが好ましい。そのため、本実施形態では、インクを噴射するときのギャップPGが大きい場合には、同ギャップPGが小さい場合よりも、ワイピング部材40の摺動速度VWを遅くするようにした。
次に、図7を参照して、液体噴射ヘッド22からインクを噴射するときのギャップPGと、その後に行うワイピングの際の摺動速度VWとの関係の一例について説明する。
図7に示すように、本実施形態では、インクを噴射したときのギャップPGに応じて、インクを噴射後に行うワイピングの際の液体噴射ヘッド22とワイピング部材40の相対的な摺動速度VW(VW1,VW2,VW3)を三段階で選択するようになっている。すなわち、最小のギャップPG1でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW1は、それよりも大きなギャップPG2,PG3でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW2,VW3よりも速くなっている。また、最大のギャップPG3でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW3は、それよりも小さなギャップPG1,PG2でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW1,VW2よりも遅くなっている。
なお、本実施形態では、ギャップPG1が第1の距離の一例であり、ギャップPG2,PG3が第1の距離より長い第2の距離の一例となっている。
次に、第1実施形態のプリンター11の作用について説明する。
さて、液体噴射ヘッド22のノズル24からインクを噴射することによって記録媒体Pに対する画像などの印刷が終了すると、その印刷動作にともなってノズル形成面22aに付着したインクを除去するために、液体噴射ヘッド22をワイピング部材40で摺動するワイピングが行われる。ワイピングを行う際には、まず、ワイパーホルダー31を、図3に示す払拭開始位置に移動させた状態で、キャリッジ17をホームポジションHPに移動させる。続いて、この払拭開始位置から、ワイパーホルダー31を払拭方向に移動させてワイピングが行われる。
図8(a)に示すように、駆動モーター34が正転駆動されると、その駆動力が動力伝達機構35及びピニオン36bを介してラック36aに伝達されることで、同ラック36aとともにワイパーホルダー31が払拭方向に移動する。ここで、ワイピング部材40は、ノズル形成面22aの端部と当接した状態において、圧縮ばね45によって付勢された押圧ローラー44によって、ノズル形成面22aに押し付けられた状態となっている。
図8(b)に示すように、ワイピング部材40がノズル形成面22aに押付けられた状態で、ワイパーホルダー31が払拭方向に移動することで、ワイピング部材40がノズル形成面22aと摺動するワイピングが行われる。
そして、ワイピングを行う前にインクを噴射したときのギャップPGが最小のギャップPG1である場合には、ワイパーホルダー31は比較的速い速度(摺動速度VW1)で移動するため、ワイピング部材40はノズル形成面22aと摺動速度VW1で摺動する。一方、ワイピングを行う前にインクを噴射したときのギャップPGが最大のギャップPG3である場合には、ワイパーホルダー31は比較的遅い速度(摺動速度VW3)で移動するため、ワイピング部材40はノズル形成面22aと摺動速度VW3で摺動する。すなわち、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着するインクの量が多いと予期される場合には、より低速でワイピングが行われる。なお、ワイピングを行う前にインクを噴射したときのギャップPGがギャップPG2である場合には、ワイピング部材40はノズル形成面22aと、摺動速度VW1と摺動速度VW3の間の摺動速度VW2で摺動する。
こうして、図5に示したように、ノズル形成面22aとの摺動部位である1次吸収部位40aが限界までインクを吸収する前に、1次吸収部位40aから、ノズル形成面22aとの非摺動部位である2次吸収部位40bにインクが拡散しやすくなる。このため、限界までインクを吸収した状態の1次吸収部位40aでノズル形成面22aが払拭されることが抑制される。すなわち、ノズル形成面22aに付着したインクの量が多い場合でも、ワイピング部材40(1次吸収部位40a)がワイピングを行う際にノズル24内へインクやインク中の異物を押し込むことが抑制される。
なお、ワイピングが行われる際には、ワイピング部材40(1次吸収部位40a)に、ノズル形成面22aとの摺動に伴う摩擦力が払拭方向と反対方向に作用する。そして、この摩擦力は、繰り出しローラー42に巻装されたワイピング部材40を繰り出す方向に作用することとなるが、同繰り出しローラー42は、ラチェット46によってその回転が規制されているため、ワイピング部材40が繰り出されることが抑制される。
そして、ワイパーホルダー31が払拭終了位置まで移動すると、ラチェット46による繰り出しローラー42の回転規制が解除され、駆動モーター34から動力伝達機構35を介して伝達された駆動力により巻き取りローラー43が回転する。すると、繰り出しローラー42からワイピング部材40のインクを未吸収の部分が繰り出されるとともに、巻き取りローラー43にワイピング部材40のインクを吸収済みの部分が巻き取られる。続いて、キャリッジ17がホームポジションHPから記録領域に復帰した後に、駆動モーター34が逆転駆動され、ワイパーホルダー31は、払拭終了位置から払拭開始位置へ移動される。こうして、ワイパーユニット30による液体噴射ヘッド22のメンテナンスが完了する。
上述した第1実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)インクを噴射するときのギャップPGが大きい場合には同ギャップPGが小さい場合よりも、ワイピングを行う際の液体噴射ヘッド22とワイピング部材40との相対的な摺動速度VWが遅くなる。すなわち、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着するインクの量が多いと予期される場合には、少ないと予期される場合よりも、ワイピングを行う際のノズル形成面22aとワイピング部材40との相対的な摺動速度VWが遅くなる。そのため、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに多量のインクが付着している場合でも、ワイピング部材40はノズル形成面22aから吸収したインクをノズル形成面22aとの摺動部位である1次吸収部位40aから非摺動部位である2次吸収部位40bに拡散しやすくなる。すなわち、ノズル形成面22aに付着したインクの量が多い場合でも、ワイピング部材40がワイピング時にノズル24内へインクやインク中の異物を押し込んでしまうことを抑制できる。したがって、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着したインクの量に関係なく同インクを払拭して、インク噴射特性を良好に維持することができる。
(2)その一方、インクを噴射するときのギャップPGが小さい場合には同ギャップPGが大きい場合よりも、ワイピングを行う際の液体噴射ヘッド22とワイピング部材40との相対的な摺動速度VWが速くなる。すなわち、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着するインクの量が少ないと予期される場合には、多いと予期される場合よりも、ワイピングを行う際のノズル形成面22aとワイピング部材40との相対的な摺動速度VWが速くなる。そのため、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに少量のインクしか付着していない場合には、ワイピングに要する時間を短くすることができる。
(第2実施形態)
次に、液体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化した第2実施形態について、図を参照して説明する。
第2実施形態では、固定配置されたワイパーホルダー31に対してキャリッジ17を相対移動させることでワイピングを行う点と、そのワイピングを行う最中にワイピング部材40の巻き取りが行われる点とが、上記の第1実施形態と大きく相違する。そして、以降の第2実施形態の説明では、上記第1実施形態と同じ構成要素については同符号を付し、それらについての説明は省略するものとする。
図9に示すように、第2実施形態のワイパーユニット30は、プリンター11のフレーム12に固定配置されたワイパーホルダー31と、同ワイパーホルダー31に着脱自在に装着されるワイパーカセット41と、を備えている。ワイパーホルダー31は、その長手方向を主走査方向Xとして配置されている。
ワイパーカセット41の繰り出しローラー42には、同繰り出しローラー42がワイピング部材40を繰り出す方向(図9では時計方向)に回転することを、規制したり許容したりする制動装置61が設けられている。この制動装置61は、制御部50の入出力インターフェースに接続され、制御部50は、制動装置61が繰り出しローラー42に付与する制動力の大きさを調整可能としている。
一方、ワイパーカセット41の巻き取りローラー43には、同巻き取りローラー43を、ワイピング部材40を巻き取る方向(図9では時計方向)に回転させる巻き取りモーター62が接続されている。巻き取りモーター62は、制御部50の入出力インターフェースに接続され、制御部50は巻き取りモーター62の回転量を変更可能としている。
また、ワイパーカセット41がワイパーホルダー31に装着された状態で、同ワイパーカセット41が軸支する各ローラー42,43,44の軸線方向は、搬送方向Yに沿う方向となっている。そして、本実施形態のワイパーユニット30では、ワイピングを行う際の液体噴射ヘッド22とワイピング部材40の相対的な移動方向(払拭方向)は、液体噴射ヘッド22の各ノズル列25の形成方向と直交する方向、すなわち主走査方向Xとなっている。
また、本実施形態では、固定配置されたワイパーホルダー31に対してキャリッジ17を相対移動させることでワイピングを行うため、プーリー18,19と、キャリッジモーター20と、タイミングベルト21とによって、ワイピングを行う際に液体噴射ヘッド22とワイピング部材40とを相対的に移動させる「移動機構」が構成されている。
さて、図5を用いて述べたように、ノズル形成面22aに付着するインクの量が多い場合には、ワイピングを行う際の摺動速度VWを低速とするか、ワイピングを行う最中にワイピング部材40を巻き取ることで、インクを吸収済みの1次吸収部位40aを、インクを未吸収の1次吸収部位40aとすることが好ましい。
そこで、本実施形態では、インクを噴射するときのギャップPGが大きい場合には、ワイピングを低速で行うだけでなく、巻き取りローラー43を巻き取り方向に回転させて、ワイピング部材40を繰り出しローラー42から巻き取りローラー43に巻き取るようにした。また、インクを噴射するときのギャップPGがさらに大きい場合には、ワイピングを行う際のワイピング部材40の巻き取り量QWを多くするようにした。なお、本実施形態において、ワイピング部材40の巻き取り量QWは、例えば押圧ローラー44の回転量をロータリーエンコーダーなどの回転量検出機器で検出して、その検出値に応じて算出すればよい。
図10(a)に示すように、本実施形態では、インクを噴射するときのギャップPGに応じて、インクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW(VW1,VW2,VW3,VW4)を4段階で選択可能である。この場合、最も小さなギャップPG1でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW1は、それよりも大きなギャップPG2,PG3,PG4でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW2,VW3,VW4よりも速くなっている。また、最も大きなギャップPG4でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW4は、それよりも小さなギャップPG1,PG2,PG3でインクを噴射後に行うワイピングの際の摺動速度VW1,VW2,VW3よりも遅くなっている。
また、図10(b)に示すように、本実施形態では、インクを噴射したときのギャップPGに応じて、インクを噴射後に行うワイピングの際のワイピング部材40の巻き取り量QW(QW1,QW2,QW3,QW4)を4段階で選択可能である。なお、本実施形態では、ギャップPG1に対応する巻き取り量QW1とギャップPG2に対応する巻き取り量QW2は、ともに「0(零)」であるため、実際には巻き取りローラー43の巻き取り量QWは3段階(「0(零)」,QW3,QW4)で選択される。
図10(b)に示すように、最も小さなギャップPG1と2番目に小さなギャップPG2でインクを噴射後に行うワイピングの際には、ワイピング部材40の巻き取りを行わない(巻き取り量QW1=QW2=「0(零)」)。また、比較的小さなこれらのギャップPG1,PG2よりも大きなギャップPG3,PG4でインクを噴射後に行うワイピングの際には、巻き取りローラー43を巻き取り方向に回転させて、繰り出しローラー42から巻き取りローラー43にワイピング部材40の巻き取りが行われる。さらに、最も大きなギャップPG4でインクを噴射後に行うワイピングの際のワイピング部材40の巻き取り量QW4は、それよりも小さなギャップPG3でインクを噴射後に行うワイピングの際のワイピング部材40の巻き取り量QW3よりも多くなっている。
なお、本実施形態では、ギャップPG1が第1の距離の一例であり、ギャップPG2が第1の距離より長い第2の距離の一例であり、ギャップPG3が第1の距離より長い第3の距離の一例であり、ギャップPG4が第3の距離より長い第4の距離の一例となっている。
次に、第2実施形態のプリンター11の作用について説明する。
さて、本実施形態において、ワイピングを行う際には、キャリッジモーター20を駆動させて、キャリッジ17を記録媒体Pと対向する記録領域から図9に示すホームポジションHPに移動させる。そして、この状態から、キャリッジ17を払拭方向に移動させて、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aをワイピング部材40と摺動させるワイピングを行う。
図11(a)に示すように、キャリッジモーター20が駆動され、キャリッジ17が払拭方向に移動すると、キャリッジ17に支持された液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aの端部が、ワイピング部材40(1次吸収部位40a)と当接する。このとき、ワイピング部材40は、圧縮ばね45によって付勢された押圧ローラー44によって、ノズル形成面22aに押付けられた状態となっている。
そして、ワイピングを行う前にインクを噴射したときのギャップPGが、最小のギャップPG1である場合と、その次に小さいギャップPG2である場合には、ワイピング部材40の繰り出しを規制するために、制動装置61によって繰り出しローラー42に制動力が付与される。続いて、繰り出しローラー42に制動力が付与された状態で、キャリッジ17が払拭方向に移動することで、ワイピング部材40が繰り出されることなくワイピングが行われる。すなわち、キャリッジ17の払拭方向への移動にともなって、キャリッジ17に支持された液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aは、ワイピング部材40(1次吸収部位40a)と摺動して、同ノズル形成面22aに付着したインクが払拭される。
また、このときのキャリッジ17の移動する速度は、インクを噴射したときのギャップPGが最小のギャップPG1である場合には摺動速度VW1となり、その次に小さいギャップPG2である場合には摺動速度VW2となる。すなわち、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aに付着するインクの量が多いと予期される場合には、より低速でワイピングが行われる。また、これらのギャップPG1,PG2でインクが噴射された場合には、ワイピング部材40の繰り出しが規制されているため、ワイピング部材40の巻き取り量QW1,QW2は、ともに「0(零)」である。
一方、ワイピングを行う前にインクを噴射したときのギャップPGが、比較的大きなギャップPG3,PG4である場合には、ワイピングを行う際の摺動速度VW3,VW4が、比較的小さなギャップPG1,PG2でインクを噴射後に行われるワイピングを行う際の摺動速度VW1,VW2よりも低速とされる。さらに、これらのギャップPG3,PG4でインクを噴射後に行うワイピングの際には、同ワイピングが行われる最中にワイピング部材40の巻き取りが行われる。具体的には、ワイピング部材40に対して、キャリッジ17が払拭方向に移動するのと同時に、巻き取りモーター62が巻き取りローラー43を回転させて、繰り出しローラー42から巻き取りローラー43にワイピング部材40の巻き取りが行われる。
図11(b)に示すように、これらのギャップPG3,PG4でインクを噴射後に行うワイピングを行う際には、ワイピング部材40の1次吸収部位40aが、インクを吸収していない1次吸収部位40aに置き換わりながらノズル形成面22aと摺動する。ここで、図11(b)に太線で示されるように、ノズル形成面22aのワイピングが行われる最中に、インクを吸収したワイピング部材40が押圧ローラー44から巻き取りローラー43へ巻き取られていく。すなわち、ワイピング部材40の巻き取りを行うことで、ワイピングの当初にノズル形成面22aと当接していた1次吸収部位40aよりも広い面積のワイピング部材40でインクが吸収される。
さらに、これらのギャップPG3,PG4でインクを噴射後に行うワイピングの際のワイピング部材40の巻き取り量QWは、ギャップPG4に対応する巻き取り量QW4のほうがギャップPG3に対応する巻き取り量QW3よりも多くなっている。このため、インクを噴射するときのギャップPGから、ノズル形成面22aに付着したインクの量が多いと予期された場合では、より多くのワイピング部材40が巻き取られることで、インクを限界まで吸収した1次吸収部位40aがノズル形成面22aと摺動することが抑制される。すなわち、ワイピングを行う際に、ワイピング部材40がノズル24内にインクやインク中の異物を押し込んでしまうことが抑制される。
なお、このワイピングが行われる際には、巻き取りローラー43の回転にともなうワイピング部材40の繰り出しは許容しつつ、ノズル形成面22aとの摺動にともなうワイピング部材40の繰り出しを規制するために、繰り出しローラー42に制動装置61によって制動力が付与される。このため、ノズル形成面22aとの摺動によって付与される摩擦力によって、ワイピング部材40が不用意に繰り出されることが抑制される。なお、制動装置61が繰り出しローラー42に付与する制動力とは、ノズル形成面22aとの摺動に伴いワイピング部材40に付与される摩擦力よりは大きく、巻き取りローラー43の回転によりワイピング部材40に付与される張力よりは小さい制動力である。
また、図11(c)に示すように、ワイピングを行う際において、ノズル形成面22aと摺動するワイピング部材40の1次吸収部位40aが、ワイピング部材40の巻き取りにともなって移動する移動方向は、ワイパーカセット41に対する液体噴射ヘッド22の相対的な移動方向(払拭方向)と等しい。このため、液体噴射ヘッド22のノズル形成面22aとワイピング部材40との相対的な摺動にともなって生じる摩擦力は小さくなり、ノズル形成面22aとワイピング部材40とに作用する摩擦力が低減される。
そして、キャリッジ17が払拭方向にさらに移動することで、ノズル形成面22aとワイピング部材40との摺動が終了したら、例えばワイピング部材40を下方に退避させるなどした後に、キャリッジ17を記録領域に復帰させて、ワイパーユニット30による液体噴射ヘッド22のメンテナンスが完了する。
上述した第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1),(2)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(3)インクを噴射するときのギャップPGが最小のギャップPG1よりも大きなギャップPG3である場合、すなわち、ノズル形成面22aに付着するインクの量が多いと予期される場合には、ワイピングを行う際にワイピング部材40の巻き取りを行うようにした。これによれば、インクを噴射するときのギャップPGが大きい場合には、ノズル形成面22aと摺動するワイピング部材40(一次摺動部位40a)の接触面積を広くできる。したがって、比較的大きなギャップPG3,PG4でインクが噴射されたことで、ノズル形成面22aに多量のインクが付着した場合には、同インクを適切に払拭してインク噴射特性を良好に維持することができる。
(4)インクを噴射するときのギャップPGが最大のギャップPG4である場合、すなわちノズル形成面22aに付着するインクの量がさらに多いと予期される場合には、ワイピングを行う際にワイピング部材40の巻き取り量QWを多くした。これによれば、ギャップPGがより大きい場合には、ノズル形成面22aと摺動するワイピング部材(一次摺動部位40a)の接触面積をさらに広くできる。したがって、より大きなギャップPGでインクが噴射され、ノズル形成面22aにさらに多量のインクが付着した場合には、それを適切に払拭してインク噴射特性を良好に維持することができる。
(5)ワイピングを行う際において、ワイピング部材40の1次吸収部位40aが同ワイピング部材40の巻き取りにともなって移動する移動方向は、ワイパーカセット41に対する液体噴射ヘッド22の相対的な移動方向(払拭方向)となる。このため、上記の移動方向を逆方向であった場合に比べ、ワイピング部材40の摺動にともなってノズル形成面22aに作用する摩擦力を低減することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1実施形態において、第2実施形態のように、ワイピングを行う際にワイピング部材40を巻き取るようにしてもよい。この場合、第2実施形態における制動装置61と巻き取りモーター62に相当する構成を備えることが好ましい。
・第1実施形態において、ワイピング部材40は、長尺状でなくてもよい。この場合、ワイピング部材40には、1次吸収部位40aからインクを拡散できるように、2次吸収部位40bが設けられていることが好ましい。
・第1実施形態において、ワイパーホルダー31及びワイパーカセット41を固定して、押圧ローラー44のみを払拭方向に移動させて、ワイピングを行うようにしてもよい。
・第2実施形態において、比較的小さなギャップPG1,PG2でインクを噴射後に行うワイピングの際に、ワイピング部材40を巻き取るようにしてもよい。これによれば、ギャップPG1,PG2に対応する摺動速度VW1,VW2よりも高速の摺動速度VWでワイピングを行うことで、ワイピングに要する時間を短縮することができる。
・第2実施形態において、比較的大きなギャップPG3,PG4に対応する摺動速度VW3,VW4は等速であってもよい。
・第2実施形態において、比較的大きなギャップPG3,PG4に対応する摺動速度VW3,VW4及び巻き取り量QW3,QW4において、巻き取り量QW3,QW4をさらに多くすることで、摺動速度VW3,VW4をさらに速めてもよい。
例えば、ギャップPG3でインクを噴射後に行うワイピングの際に、ギャップPG3に対応する摺動速度VW3よりも速い摺動速度VW3Fと、ギャップPG3に対応する巻き取り量QW3よりも多い巻き取り量QW3Fでワイピングを行うようにしてもよい。この場合には、摺動速度VW3,VW3F及び巻き取り量QW3,QW3Fは次式(式1)を満たすことが好ましい。
VW3・QW3F=VW3F・QW3 (式1)
なお、上式(式1)は、ワイピングを行う際のワイピング部材40の巻き取り量QWを多くすれば、摺動速度VWを速くしてもよいことを意味する。これによれば、ワイピング部材40の巻き取り量QWを多くすることでワイピングに要する時間を短縮したり、摺動速度VWを低速とすることでワイピング部材40の巻き取り量QWを少なくしたりすることができる。
・第2実施形態において、比較的大きなギャップPG3,PG4でインクを払拭後行うワイピングの際に、液体噴射ヘッド22の払拭方向へ移動する速度と、ワイピング部材40の1次吸収部位40aの移動する速度が略等速となるようなワイピング部材40の巻き取り量QWとしてもよい。
・第2実施形態において、制動装置61の代わりに巻き取りモーター62と同様のモーターを配置してもよい。
・各実施形態において、ワイピングを行う際におけるノズル形成面22aとワイピング部材40の相対的な摺動方向は、ノズル形成面22aと沿う方向であれば何れの方向であってもよい。
・各実施形態において、図7又は図10(a)に示す摺動速度VWは、2段階のギャップPGに応じて設定してもよいし、4段階以上のギャップPGに応じて設定してもよい。若しくは、ギャップPGの大きさに対して、例えば、線形関係などの連続した関係としてもよい。なお、第2実施形態において、図10(b)に示す巻き取り量QWについても同様である。
・各実施形態において、ワイピング部材40は、インク(液体)を吸収可能であれば、合成繊維の織布であってもよいし、天然繊維の織布・不織布であってもよい。
・各実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
次に、上記実施形態及び別の実施形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)上記液体噴射装置は、前記ワイピング部材を保持するワイパーカセットをさらに備え、前記ワイピング部材は、長尺状に形成され、前記ワイパーカセットに保持された状態で前記液体噴射ヘッドと相対的に移動する構成とされ、前記ワイパーカセットは、前記ワイピング部材の長手方向の一端を巻装する第1のローラーと、前記ワイピング部材の長手方向の他端を巻装する第2のローラーと、前記ノズル形成面に対して前記ワイピング部材を押付ける第3のローラーと、を回転可能に支持し、前記制御部は、前記ワイピングを行う際に、前記第2ローラーを巻き取り方向に回転させて、前記ワイピング部材を前記第1のローラーから前記第2のローラーに巻き取ることが好ましい。
(ロ)上記液体噴射装置において、前記制御部は、前記ワイピングを行う際の前記移動速度が速いほど、前記ワイピング部材の巻き取り量を多くすることが好ましい。
11…液体噴射装置の一例としてのプリンター、22…液体噴射ヘッド、22a…ノズル形成面、24…ノズル、18,19…第2実施形態の移動機構を構成するプーリー、20…第2実施形態の移動機構を構成するキャリッジモーター、21…第2実施形態の移動機構を構成するタイミングベルト、31…ワイパーホルダー、34…第1実施形態の移動機構を構成する駆動モーター、35…第1実施形態の移動機構を構成する動力伝達機構、36…第1実施形態の移動機構を構成するラック・アンド・ピニオン機構、40…ワイピング部材、40a…摺動部位の一例としての1次吸収部位、40b…2次吸収部位、41…ワイパーカセット、42…第1のローラーの一例としての繰り出しローラー、43…第2のローラーの一例としての巻き取りローラー、44…第3のローラーの一例としての押圧ローラー、50…制御部、P…ターゲットの一例としての記録媒体、PG…対向距離の一例としてのギャップ、PG1…第1の距離の一例としてのギャップ、PG2…第2の距離の一例としてのギャップ、PG3…第3の距離の一例としてのギャップ、PG4…第4の距離の一例としてのギャップ、VW(VW1,VW2,VW3,VW4)…摺動速度(移動速度)、QW(QW1,QW2,QW3,QW4)…巻き取り量。

Claims (5)

  1. ノズルが形成されたノズル形成面から離れて位置するターゲットに向かって、前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記ノズル形成面に付着した前記液体を吸収可能なワイピング部材と、
    前記ノズル形成面と前記ワイピング部材とを摺動させるワイピングを行う際に、前記液体噴射ヘッドと前記ワイピング部材とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記ノズル形成面と前記ターゲットとの対向距離が第1の距離で前記液体が噴射された場合よりも、前記対向距離が第1の距離より長い第2の距離で前記液体が噴射された場合のほうが、前記ワイピングを行う際の液体噴射ヘッドと前記ワイピング部材との相対的な移動速度が遅くなるように、前記移動機構を制御する制御部と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記ワイピング部材を保持するワイパーカセットをさらに備え、
    前記ワイピング部材は、長尺状に形成され、前記ワイパーカセットに保持された状態で前記液体噴射ヘッドと相対的に移動する構成とされ、
    前記ワイパーカセットは、前記ワイピング部材の長手方向の一端を巻装する第1のローラーと、前記ワイピング部材の長手方向の他端を巻装する第2のローラーと、前記ノズル形成面に対して前記ワイピング部材を押付ける第3のローラーと、を回転可能に支持し、
    前記制御部は、前記対向距離が前記第1の距離よりも長い第3の距離で前記液体が噴射された場合には、前記ワイピングを行う際に、前記第2のローラーを巻き取り方向に回転させて、前記ワイピング部材を前記第1のローラーから前記第2のローラーに巻き取らせることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記制御部は、前記対向距離が前記第3の距離で前記液体が噴射された場合よりも、前記第3の距離より長い第4の距離で前記液体が噴射された場合のほうが、前記ワイピングを行う際の前記ワイピング部材の巻き取り量を多くすることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記ワイピングを行う際において、
    前記ノズル形成面と摺動する前記ワイピング部材の摺動部位が、前記ワイピング部材の巻き取りにともなって移動する移動方向は、前記ワイパーカセットに対する前記液体噴射ヘッドの相対的な移動方向と等しいことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 液体噴射ヘッドにおけるノズルが形成されたノズル形成面から離れて位置するターゲットに向かって前記ノズルから液体を噴射させた後に、前記液体を吸収可能なワイピング部材と前記液体噴射ヘッドとを相対的に移動させることにより、前記ノズル形成面と前記ワイピング部材とを摺動させて前記ノズル形成面から前記液体を払拭するメンテナンス方法であって、
    前記ノズル形成面と前記ターゲットとの対向距離が第1の距離で前記液体が噴射された場合よりも、前記対向距離が前記第1の距離より長い第2の距離で前記液体が噴射された場合のほうが、前記ワイピングを行う際の前記液体噴射ヘッドと前記ワイピング部材との相対的な移動速度を遅くすることを特徴とするメンテナンス方法。
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