JP2006341461A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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和彦 沖藤
Noriyuki Matsumoto
宣幸 松本
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真吾 永田
Akihisa Unekawa
晃久 采川
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Abstract

【課題】 テキスト記録時等のスループット向上と高画質記録媒体に対する高品位記録を両立しつつ、インクミストがインクジェット記録ヘッドの吐出口の周囲に付着することによるインク吐出性の低下を防止する。
【解決手段】 所望の記録品位を得るべく選択された記録媒体の種類、さらに、1パス記録やマルチパス記録など異なる記録デューティを得る記録動作条件に応じて、記録ヘッドと記録媒体との間隔を変更設定し、さらにその設定された間隔の大きさに応じて、ワイピング処理の実行頻度を制御する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、記録ヘッドから記録媒体に対しインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方式は、インクジェット記録ヘッドからインクを滴として種々の記録媒体、例えば紙、高画質記録媒体(専用コート紙、光沢紙、光沢フィルム等)、OHP用フィルムなどの記録媒体に吐出して記録を行うものである。
このようなインクジェット記録装置においては、吐出口(ノズル)が形成されたインクジェット記録ヘッドの面(以下では吐出口面と称する)にインクが付着することが知られている。これは、ノズルからインク吐出を行う際に、記録目的の本来のインク滴(主滴)とは別に小さなインク滴(サテライト)が多量に吐出されてしまうことによる。多量に発生したサテライトは質量が小さいために、記録ヘッドと記録媒体との間の空間を漂い、記録ヘッドの吐出口面に再び戻って付着することがある。また、記録媒体表面上に主滴が着弾したものの、その一部が跳ね返って吐出口面に再付着するような小さなインク滴も存在する。(以下、これらのような小さなインク滴をミストと称する。
このようなミストが特に吐出口周りに付着し、インクの液溜りが生じると、吐出される主滴を引っ張ることで、吐出口からのインク吐出方向性の低下(この現象は吐出方向がよれることから、「よれ」と呼ばれる)をもたらし、記録画像の品位を低下させることがある。また、甚だしい場合には、不吐出を生じさせしまうこともある。このような現象は、特に、吐出口の配列密度が高いほど、また、吐出口が小径でインクの吐出量が小さいほど顕著に表れる。
上記問題に対して、特許文献1には、記録媒体上にインクを打ち込んだときに生じる跳ね返りミストの内容および挙動に基づいて、インクジェット記録ヘッドの吐出口周辺にカバープレートを設けることで保護を行う構成が開示されている。しかしながら、カバープレートはインクジェット記録ヘッドの吐出口面と記録媒体の被記録面との間に設けられることから、それらの間隔(以下、「ギャップ」と称する)をカバープレートの厚みの分だけ広く取らなければならない。
ここで、高画質記録媒体やOHP用フィルムなどの記録媒体は、主に、デジタルカメラ等で撮影した写真画像の出力などに用いられるため、特に高品位の記録を行うことが求められる。しかしギャップを広げることは、それに比例してインク吐出方向のずれの影響が大きくなるので、所望の記録品位が得られなくなることがある。さらに、カラー記録を行うもののように、複数色のインクを吐出する複数のインクジェット記録ヘッドを有するインクジェット記録装置の場合には、各色用記録ヘッドによる形成ドットのレジストレーションがずれてしまい、記録品位が低下したり、カラーバランスが崩れたりすることがある。
さらに、微細な吐出口を高密度に配列した状態で記録デューティの高い画像を高速で記録した場合に、端部側に位置する吐出口からのインク吐出方向が配列の内側に向かってよれる「端よれ」と称される現象が生じることがある。このため、端部側に位置する吐出口から吐出されるインクの着弾位置が吐出口と正対したものとならなくなることで記録画像に白すじが発生するが、これにもギャップが大きく影響する。
すなわち、高品位の記録を行うためにはギャップが小さいことが好ましいので、ギャップを小さくする上で制限となるような厚みのカバープレートを配設することは必ずしも有効ではない。
これに対し、吐出口面にミストが多量に付着する問題に対しての別の対処法として、従来、ゴム等の弾性部材で形成したブレードないしはワイパと呼ばれる吐出口面の払拭部材(ワイピング部材)を設け、適宜のタイミングで記録ヘッドと払拭部材とを相対的に走査させることで、払拭部材により吐出口面を拭うようにしたものが知られている。すなわち、当該払拭動作により、吐出口面に付着していた異物やインクを拭き取るようにしたものであり、かかる動作はワイピング処理と称される。
このようなワイピング処理は、例えば記録ヘッドによるインク吐出数に基づく吐出口面へのインクの付着程度に基づき、例えばインク吐出数の計数値(ドット数カウント値)が閾値を超えた場合に記録動作を中断して行われるようにするのが通常である(例えば特許文献2)。
特開平9−216354号公報 特開平7−125228号公報
しかしながら、ドット数カウント値に基づいてワイピングを制御するだけでは、ユーザ所望の動作を記録装置に実施させることができないことがある。すなわち、例えば写真などの画像を品位高く記録する場合は、記録動作の中断を伴うワイピング処理が介挿されることによってある程度の記録のスループットが低下しても許容され得る。しかし例えば、文章などのテキストを複数枚連続で記録するような場合には、画質の品位よりむしろ記録時間の短縮が望まれる多いので、記録動作の中断を伴うワイピング処理が多くなると、ユーザの望むスループットが得られなくなってしまう。
本発明は、以上に鑑みてなされたもので、
1)ミスト等がインクジェット記録ヘッドの吐出口の周囲に多量に付着し、インク吐出が阻害されることによる、よれや不吐出等を防止すること。
2)記録する画像に応じたスループットを実現すること。例えばテキスト記録でのスループットを向上させること。および
3)高画質記録媒体において画質の低下を抑え、品位の高い記録を実現すること。
という課題を解決することを目的とする。
そのために、本発明は、記録媒体に対しインクを吐出する記録ヘッドを用い、記録を行うインクジェット記録装置において、
指示された記録モードに応じて、前記記録ヘッドの前記インクを吐出する吐出口が設けられた面と前記記録媒体の被記録面との間隔を変更設定可能な変更手段と、
前記記録ヘッドの前記面を払拭する払拭部材と、
前記払拭部材により前記払拭を行う頻度を、前記変更手段により変更設定された前記間隔に対応させて制御する払拭制御手段と、
を具え、前記払拭制御手段は、前記間隔が所定の距離に設定されたときの前記払拭を行う頻度を、前記間隔が前記所定の距離よりも長い距離に設定されたときよりも高くすることを特徴とする。
本発明によれば、記録モードに応じて最適な間隔(ギャップ)に設定し、設定されたギャップに応じた適切なタイミングで払拭(ワイピング)処理を実行することができる。従って、テキスト記録時等のスループット向上と高画質記録媒体に対する高品位記録を両立しつつ、ミスト等がインクジェット記録ヘッドの吐出口の周囲に多量に付着してインク吐出が阻害されることによるよれや不吐出等を防止することが可能となる。そのため安定した記録品位で記録を続けることができる信頼性の高いインクジェット記録装置を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
1.第1の実施形態
1.1 基本構成
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置100の概略を示す斜視図である。
図1において、記録装置100の給紙位置に挿入された記録媒体106は、送りローラ109によってインクジェットカートリッジ103による印刷可能領域へ搬送される。この印刷可能領域における記録媒体の背面部には、プラテン108が設けられている。
キャリッジ101は、ガイド軸104とガイド部105とに案内されて移動可能な構成となっており、これによりインクジェットカートリッジ103は印刷領域を主走査方向に往復移動することができる。キャリッジ101には、複数の色のインクを吐出することができるインクジェット記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)102と、記録ヘッド102に設けられる各色インク用の吐出部に対してインクを供給するためのインクタンクとを含むインクジェットカートリッジ103が搭載される。
吐出するインクの色としては、例えば、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色を用いることができる。なお、写真画質に迫る記録を可能とするために、色材濃度を1/3から1/6程度にした淡インクをさらに用いることもできる。この場合は、画素内に淡インクを重ねて記録したり、濃インクと淡インクとを併用して画素を記録したりすることにより、階調を滑らかに表現することができる。
図2は記録ヘッド102のカラーインク用記録素子基板を吐出口面側から見た正面図である。カラーインク用記録素子基板には、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクをそれぞれ吐出する吐出部221、222および223が設けられている。各色吐出部は、所定のピッチで128個の吐出口210が形成された吐出口列を2列並置してなるもの(吐出口数は合計256個)である。ここで、列間では互いに吐出口を半ピッチ分副走査方向にずらして配置することで、1列あたりの吐出口配列密度の2倍の記録解像度を実現している。例えば、各列では吐出口が600dpi(ドット/インチ;参考値)のピッチで配列されているものとすると、1200dpiの解像度が実現される。また、1つの吐出口210が1回の吐出動作で吐出するインク量は、例えば2plとなっている。
なお、吐出部は、インクを吐出するために利用されるエネルギとして、例えば通電に応じインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを用いる方式のものを採用できる。また、ブラック(Bk)用の吐出部における吐出口の配列についても、上述と同様に定めることができる。
再び図1を参照するに、ガイド軸104は偏心軸を中心に回動可能に両端支持された円柱状のものであり、このガイド軸104の支持部位に取り付けられたギア120を回転させることで、ガイド軸の偏心量に対応した量だけ、ガイド軸104ひいてはキャリッジ101を昇降させることができる。ギヤ120の回転駆動は、図1には示されていないギャップ制御モータから、伝達ベルト121およびギア122を介して行うことができる。かかるキャリッジ101の昇降機構を設けることによって、記録モードに応じ、記録ヘッド102の吐出口面と記録媒体の被記録面との間隔(ギャップ)を変更することが可能となる。
キャリッジ101が移動可能な領域の所定位置、例えばホームポジション付近には、キャップおよびワイピング部材を含む回復系ユニットが配置されている。キャップ110は不図示の昇降機構によって昇降可能に支持されており、上昇位置では記録ヘッドの吐出口面毎にキャッピングを施し、記録開始時に記録ヘッドから増粘したインクを強制排出させたり、非記録動作時等においてその保護を行ったりすることが可能である。インクの強制排出の態様としては、吸引ポンプを設け、キャップ110を吐出口面に接合させてその内部に密閉空間を形成した状態で負圧を発生させることでインクを吸引するものとすることができる。非記録動作時等における記録ヘッドの保護とは、吐出口からインク中の溶媒が蒸発しないようにすること等である。キャップ110は、記録動作時には記録ヘッド102との干渉を避ける下降位置に設定され、また吐出口面との対向によって予備吐出を受けることが可能である。また、回復系ユニットには、ワイピング部材(払拭部材)111が所定方向に移動可能に支持されている。
図3は、ワイピング部材111の動作を説明するために、吐出口面およびワイピング部材11を図1とは天地逆にして示す模式図である。この図に示すように、ワイピング部材111は、記録ヘッド102の吐出口面に摺接しながらX方向(記録ヘッドにおける吐出口210の配列方向)に移動することによって、記録ヘッド102の吐出口面に付着したインクミスト230や塵埃等を払拭することが可能である。
再び図1を参照するに、107は操作部であり、スイッチ部と表示素子部とを有している。ここで、スイッチ部はインクジェット記録装置の電源のオン/オフや、各種記録モードの設定時等に使用される。表示素子部は、記録装置の各種状態を表示するために使用されるものである。
図4は以上の構成によるインクジェット記録装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。
同図において、1010は制御部である。制御部1010は、図5につき後述する制御手順を実行するに際し各部を制御するMPU1000、その制御手順に対応したプログラムやその他の固定データ等を格納したROM1001、および制御手順実行時におけるワークエリアとして用いられるRAM1002等を有する。
制御部1010に対しては操作部107が接続され、スイッチ部と表示素子部とに対して所定の信号が授受される。また、制御部1010には、コンピュータやデジタルカメラ等のホスト装置2000が接続される。ホスト装置2000からは、記録指令信号(コマンド)や記録データを含む記録情報信号を受信することができる。また、ホスト装置2000に対しては必要に応じ記録装置側のステータス情報を送出することができる。
操作部107またはホスト装置2000から設定されるコマンドとしては、例えば記録モードがある。記録モードの指示には、高画質記録を行うか通常画質の記録を行うかなどの記録品位の指示や、後述する1パス記録を行うかマルチパス記録を行うかなどのパス数の指示が含まれる。
制御部1010には、プリンタユニット23がインターフェース部1003を介して接続されている。プリンタユニット23は図1に示した記録装置の各部を含む。具体的には、ワイピング部材111およびこれを含む回復系ユニット1、記録ヘッド102およびこれを駆動するためのヘッドドライバ25、キャリッジ101の移動(主走査)の駆動源をなすキャリッジモータ10およびこれを駆動するためのモータドライバ27、記録媒体の搬送(副走査)の駆動源をなす搬送モータ11およびこれを駆動するためのモータドライバ28、並びに、キャリッジ101の昇降機構を作動させてギャップを変更設定するための駆動源をなすギャップ制御モータ29およびこれを駆動するためのモータドライバ30等を有している。
なお、図4では後述する本実施形態の処理に関連する主要部のみを示している。しかし実際には、各部を制御する際の基準となるキャリッジホームポジションセンサやキャッピングセンサなどのセンサ群、およびその他の所要の手段を含み得ることは勿論である。
以上の構成において、記録媒体の所定の搬送位置においてキャリッジモータ10によりキャリッジ101をガイド軸104およびガイド部105によってスキャン(主走査)させる。そして、このスキャンの過程で、記録ヘッド102の吐出口(ノズル)から吐出動作を行わせ、ノズル配列範囲に対応した一定のバンド幅を記録する。その後記録媒体の搬送を行い、さらに次のバンド幅について記録を行う構成となっている。このようなプリンタでは、各スキャン間でバンド幅分の記録媒体搬送を行う所謂1パス記録を行う場合がある。また、1スキャン毎に所定のマスクによって間引かれたデータを記録してから1/nバンド前後の紙送りを行い、再度スキャンを行うことによって、一画像領域に対し記録に関与するノズルを異ならせた複数回のスキャンと搬送とによって画像を完成させる方法(所謂マルチパス記録)を行う場合もある。
1.2 特徴構成
カラーインクジェット記録装置は、近年、高精細かつ高階調数の高品位な画像記録が求められており、このため本例の記録装置でも1つの吐出口から極めて少量のインクを吐出させてカラー記録を行うことが可能なものとなっている。この場合、記録の高速化のためには吐出口からインクを短周期駆動(高周波駆動)で吐出させる必要がある。しかも、記録ヘッド102を搭載するキャリッジ101を、記録媒体に対し、記録ヘッドの駆動周波数に同期して高速で主走査させなければならない。
一方、前述したように、実際に記録を実行した場合、記録信号に応答して吐出される主たるインク滴に付随して、これに遅れて吐出口から微小インク滴が発生する場合がある。また、主たるインク滴が記録媒体に着弾した場合、着弾の際にインクが跳返る現象が生じ、極めて微細なインクの滴が記録領域中に発生する場合もある。これらの微小もしくは微細なインク滴すなわちミストは、特に、複数の色のインクを同時に吐出させて2次色や3次色を得る際などにおいて、長期間連続して高周波駆動および高デューティで高速記録を実行する場合に多く発生する。
ここで、吐出口から記録媒体に向けて吐出されるインク滴の運動に伴い、その周囲に存在する粘性を持った空気もインク滴の運動に引きずられて移動する。この結果、記録ヘッドの吐出口が設けられている吐出口面近傍が記録媒体の周囲よりも減圧傾向となり、周囲の空気が減圧領域へ気流となって流れる。その流れの影響によって、特に記録媒体近傍のミストが記録素子基板側に引き寄せられ、吐出口面にミストが付着・滞留し、合体し、インクの液溜りが生じることがしばしばある。そして、こうした液溜りの発生が吐出口からのインク滴の吐出を不安定にしたり、インクの不吐出をもたらすものである。
図5は、吐出口配列密度と、高デューティ記録時のインク液溜りによるインク不吐出が発生したときの記録ドット数との関係を示す図である。図5に示すように、上述のインク液溜りによるインク不吐出が発生する現象は、吐出口の配列ピッチが85μm未満、すなわち吐出口の配列密度が300dpi以上の場合に顕著に発生することが本発明者等の検討の結果によりわかった。これは、配列密度が高い場合は、インク滴の運動に伴う、粘性を持った空気が移動することによる吐出口面近傍の減圧傾向がより顕著になり、ミストが吐出口面に付着・滞留して、インク液溜りを生じ易くなるからである。
さらに、本発明者等の検討の結果、上記の現象は、ギャップに応じて発生状況が大きく変わることがわかった。
図6は図2に示した吐出口面にミスト230が付着した状態を示している。同図(a)はギャップが1.8mmに設定された場合、同図(b)はギャップが1.0mmに設定された場合である。これらはいずれも、吐出周波数を15kHzとし、副走査方向(記録媒体搬送方向)に1200dpiの記録密度を持つ吐出部221〜223により主走査方向にも1200dpiの解像度で9600×13200ドット分の記録(すなわちA4判相当の記録媒体1枚に対するベタ記録)を行った後に、吐出口面にミスト230が付着した様子を表している。
図6(a)および(b)の比較から明らかなように、ギャップが1.8mmに設定されていた場合は、上記ミストの量は少なく、吐出口210に接する、もしくは吐出口210を塞ぐような液溜りは生じなかった。しかし、ギャップが1.0mmに設定されていた場合は、ミストの量は非常に多くなり、それぞれのミストが吐出口面上で合体し、直径300μmから500μm程度に成長した液溜り231が生じた。そしてついには吐出口210を塞ぎ、吐出口からのインク滴の吐出を不安定にしたり、インクの不吐出を引き起こすといった現象が顕著に見られた。
また、上述のようなインクジェット記録装置は、所謂普通紙や、高画質用の記録媒体(専用コート紙、光沢紙、光沢フィルム等)などの記録媒体にインクを吐出して記録を行うことが可能なものである。
ここで、高画質記録を行う場合は、記録媒体として高画質用のものが通常選択され、高品位の画像記録を行う要望はスループットに優先することが非常に多い。また、このとき、吐出口面と被記録面とのギャップが広いと、それに比例してよれが大きくなり、記録品位の低下を招き易い。さらに、ギャップが広ければ上記「端よれ」現象による画像品位の低下も顕著となる。従って、高画質記録媒体を採用して高品位の画像記録を行う場合は、ギャップを狭く設定することが望ましい。
また、普通紙に記録を行う場合は、主に文章などのテキストを印刷することが多く、記録画像の品位よりスループットの向上が求められる。しかしながら、スループットを向上させると、インクを多量に吸収することで伸びが生じる普通紙のような記録媒体においては、高デューティ記録時に記録媒体にコックリング現象が生じ、記録媒体が波打つようにたわむことがある。すると、記録ヘッドが記録媒体に接触して、記録媒体を汚損したり、記録ヘッドの吐出口面に悪影響を及ぼすという問題がある。従って、普通紙に記録を行う場合には、ギャップを広く設定することが望ましい。また、高デューティの記録を高速に行う場合ほどかかる問題が顕著になるため、例えば1パス記録モードのような場合には、さらにギャップを広げるように設定することが望ましい。さらに、上述のように、普通紙記録モードにおいては、多数枚を連続して印刷することが多く、スループットが重視されることが多いため、ワイピングの頻度が少ないことが望ましい。
以上の考察に基づき、本実施形態では、記録モードに応じて、具体的には、所望の記録品位を得るべく選択された記録媒体の種類、さらに、1パス記録やマルチパス記録など異なる記録デューティを得る記録動作条件に応じてギャップを変更設定し、さらにそのギャップの大きさに応じて、ワイピング処理の実行頻度を制御するものである。
図7は本実施形態による記録処理時におけるワイピング制御手順を示すフローチャートである。
まず、操作部107またはホスト装置2000から記録指令が入力されると、記録媒体の送給および主走査領域への搬送を行い、記録手順をスタートする(ステップS1)。次に、RAM1002に設けた記録ドット数カウント領域および記録時間カウント領域の内容をリセットし(ステップS2)、記録ドットのカウントを開始する(ステップS3)。ここで、記録ドットのカウントは、例えば、1スキャン分の各色記録データを記録用バッファ(RAM1002に設けることができる)に蓄積する際に行うことができ、このカウント値は記録ドット数カウント領域に加算して行くことができる。
次に、記録を実施する記録媒体が普通紙か高画質用記録媒体かを判別する(ステップS4)。ここで、普通紙と判別された場合には、高速記録の1パス記録モードであるかマルチパス記録モードであるかの判別を行う(ステップS5)。なお、1パス記録モードとマルチパス記録モードとのいずれで記録を行うかは、前述の操作部107により操作者が設定することができる。また、コンピュータ形態のホスト装置2000で稼動するプリンタドライバから設定を行うこともできる。1パス記録モードであれば、ギャップ制御モータ29を駆動させてギャップを最大値1.8mmに設定し(ステップS6)、ワイピング条件の記録ドット数設定値Dwを「D1」ドットに設定する(ステップS9)。
また、マルチパス記録モードであれば、1パス記録モードより各パス(各主走査)における記録密度が低いのでインクの不溶化物の跳ね返りによるミストが少ないことから、また、1パス記録モードより記録品位を向上させることから、ギャップを少し狭くすることができる。ここでは中間値1.4mmに設定し(ステップS7)、記録ドット数設定値Dwを「D2」ドットに設定する(ステップS10)。
このようにして、1パス記録モードのときはギャップを大きくして不溶化物の跳ね返りミストの影響を低減させるとともにコックリングによる記録ヘッドの擦れが生じにくいようにする。一方、マルチパス記録モードのときはギャップを小さくすることで高品位な画像を記録することができる。
次に、ステップS4で高画質記録媒体と判定された場合には、高品位画質が望まれ、かつ、普通紙よりコックリングが少ないので、ギャップ制御モータ29を駆動させてギャップを最小値1.0mmに設定し(ステップS8)、ワイピング条件の記録ドット数設定値Dwを「D3」ドットに設定する(ステップS11)。
ここで、ワイピング条件の記録ドット数設定値Dwは、ギャップが広くなるほど大きい値となるようにし、すなわちD1>D2>D3の関係として、ギャップが狭いほどワイピング処理の実行頻度が高くなるよう設定する。
この設定後には例えば1スキャン分の記録処理を実行し(ステップS12)、次に記録ドット数カウント値Dがそれぞれの記録モードに応じて予め設定した記録ドット数設定値Dwに到達したか否かを判定し(ステップS13)、肯定判定であればワイピング(ステップS14)を行った後に、否定判定であれば直ちにステップS15に移行する。
ステップS15では記録終了か否かを判断し、記録動作を継続する場合はステップS2に戻り、各カウント値をリセットし、上述の処理を繰り返す。なお、2スキャン目以降は、ステップS4〜S11をスキップしてステップS12の記録処理に移行するようにすればよい。
なお、ワイピング動作が記録媒体上でインクを吐出している最中に割り込むことになると、画像形成を行う上で弊害となってしまうため、本実施形態のように1スキャン記録後の記録媒体搬送時にワイピングが実行されることが好ましい。また、1ページ記録後の排紙のタイミングなどに実行するようにしてもよい。
また、ワイピング実行条件を規定するステップS9〜ステップS11の記録ドット数設定値Dwの決定方法は、例えば次のようにしてもよい。すなわち、予め文字などのキャラクタを記録するごとに記録ヘッドの濡れを測定するなどして、記録キャラクタ数と記録ヘッドの濡れとの関係を考察し、その関係に基づいて記録キャラクタ数に応じた記録ヘッドの濡れを見積もることで、記録ドット数設定値Dwを決定してもよい。また、本実施形態では、記録ドット数を設定する構成としたが、記録ドット数だけでなく、記録枚数に応じてワイピングを制御する構成としてもよい。
さらに、カラー記録の場合インク色ごとに吐出口面が設けられているが、インク色ごとの吐出量の差により、早く吐出口面が濡れる色とそうでない色とが発生する可能性がある。しかしながら、ワイピングの条件に到達したものが一つでも出現した時点でワイピングを行うようにすることが望ましい。また、記録ヘッドが複数設けられている場合、複数の記録ヘッドはほぼ同様な記録条件でインクを吐出している記録ヘッドすべてがワイピングの条件に到達したところでワイピングを行うようにすることが望ましい。
以上詳述したように、本実施形態では、記録モードによって適切なタイミングでワイピング処理を実行することができる。従って、テキスト記録時等のスループット向上と高画質記録媒体に対する高品位記録を両立しつつ、ミスト等がインクジェット記録ヘッドの吐出口の周囲に多量に付着してインク吐出が阻害されることによるよれや不吐出等を防止することが可能となる。そのため安定した記録品位で記録を続けることができる信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することができる。
2.第2の実施形態
上記第1の実施形態では、記録モードに応じて定まるギャップ毎に設定した記録ドット数設定値に照らし記録ドット数のカウント値を判定することでワイピング処理の実行頻度を定めるようにした。
しかし上述のように、ミスト等がインクジェット記録ヘッドの吐出口の周囲に付着してインク吐出が阻害される現象は、記録デューティによって大きく変わる。すなわち、高デューティになるほどインクの液溜りが生じ易くなり、インク吐出が阻害されることによるよれや不吐出等が増加する傾向にあることが本願発明の発明者らの実験にて確認されている。
そこで本実施形態は、記録媒体および記録モードに応じて定まるギャップ毎に、ワイピング動作を規定する記録デューティを設定し、当該記録モードないしギャップでの記録時の最高記録デューティが設定値を超えたときにワイピングが行われるよう制御する。
ここで、本実施例における記録デューティとは、同時にインク吐出を行う吐出口数を吐出部が有する吐出口数で除したものを、全吐出部について合計し、百分率で表したものである。例えば、それぞれ256個の吐出口を有する図2に示したCインク用の吐出部221、Mインク用の吐出部222、およびYインク用の吐出部223がそれぞれ128個の吐出口から同時にインク吐出を行う場合は、(128/256)×3色分=150%となる。
本実施形態でも上記第1の実施形態と同様の基本的構成を用い、次のような処理手順にてワイピングを制御することができる。
図8は本実施形態による記録処理時におけるワイピング制御手順を示すフローチャートであり、図7の手順と同様の処理ステップには同一の符号を付してある。
本手順では、記録手順をスタート(ステップS1)した後、記録データに基づき記録デューティを計測ないし算出する(ステップS3’)。次に、記録媒体の種類判定(ステップS4)等を経て、ギャップ設定を行う(ステップS6〜S8)。そして、それぞれのギャップ設定値(1.8mm、1.4mmおよび1.0mm)に応じ、記録デューティ設定値MDwをセットする(「MD1」%、「MD2」%および「MD3」%)。ここで、ワイピング条件の記録デューティ設定値MDwは、ギャップが広くなるほど大きい値となるようにし、すなわちMD1>MD2>MD3の関係として、ギャップが狭いほどワイピング処理の実行頻度が高くなるよう設定する。
以降は第1実施形態と同様の処理にて1スキャン分の記録処理を実行するとともに、ワイピング条件が成立した場合にはワイピングを行ってゆく。記録終了か否かを判断し(ステップS15)、記録動作を継続する場合はステップS3’に戻るが、2スキャン目以降は、ステップS4〜S11’をスキップしてステップS12の記録処理に移行するようにすればよい。また、1スキャン記録後の記録媒体搬送時にワイピングが実行されるものとするほか、1ページ記録後の排紙のタイミングなどにこれを実行するようにしてもよい。
本実施形態によっても、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態においては、記録デューティがワイピング条件の記録デューティ設定値MDwを超えたときにワイピングを実施するものとしたが、記録ドット数のカウントと組み合わせてもよい。例えば、ある記録ドット数設定値以上、ワイピング条件の記録デューティ設定値MDwを超えた場合にワイピングを実施するという条件を付加してもよい。
3.第3の実施形態
以上の各実施形態では、寸法ないしインク吐出量の等しい吐出口が配列される吐出部を有する記録ヘッドに本発明を適用した場合について説明したが、種々の記録ヘッドないし記録素子基板の構成に応じて適宜本発明を適用可能であり、その構成に応じて好ましい制御を実現することができる。
図9は本発明の第3の実施形態に適用されるインクジェット記録ヘッドの記録素子基板部を示す図である。
図9に示すように、記録素子基板200上には、シアンインクを吐出する吐出部221および225と、マゼンタインクを吐出する吐出部222および224と、イエローインクを吐出する吐出部223とを有している。これらの吐出部は往復記録走査を行っても色の着弾順を一定とできるように、イエローインク用吐出部223を中心に主走査方向に対称に配置されている。また、シアンインク用の吐出部221の左側および吐出口列225の右側の列は、例えば吐出量が2plであるインクを吐出する吐出口211が形成されており、副走査方向の配列ピッチを1/2だけずらすことで、各吐出口が副走査方向に対して補完しあうように配列されている。すなわち、各吐出部での吐出口配列密度の倍の密度で副走査方向に記録を行えるようになっている。さらに、吐出部221の右側および吐出部225の左側は、例えば吐出量が1plであるインクを吐出する吐出口212が形成されており、2pl用の吐出口211と同様に対称的に配列されている。
さらに、マゼンタインク用の吐出部222および224においても、シアンインク用のものと同様な配列を有している。イエローインク用の吐出部223においては、2pl用の吐出口211が2列、配列ピッチをずらして配列されている。
上述のように、吐出するインクの吐出量が異なる場合、跳ね返りミスト等がインクジェット記録ヘッドの吐出口の周囲に付着し、インク吐出が阻害される現象は、吐出するインクの吐出量によって発生状態が異なり、インクの液溜りが生じる状況が大きく変わることがある。具体的には、吐出量が小さくなるほどインクの液溜りが生じ易くなり、インク吐出が阻害されることによるよれや不吐出の発生頻度が高くなる場合がある。
そこで、本実施形態は、第1の実施形態の構成に加え、同一のギャップに設定された場合でも1plのインクを吐出する時と吐出しない時とで、ワイピング条件の記録ドット数設定値Dwを異なる値とするものである。
図10は本実施形態による記録処理時におけるワイピング制御手順を示すフローチャートであり、図7の手順と同様の処理ステップには同一の符号を付してある。
本実施形態でも記録媒体と記録モードとの判別(ステップS4、S5)を経て、ギャップの設定を行う(ステップS6〜S8)。
そして、ギャップが1.4mmに設定された場合は1plのインク吐出を行うかを判別し(ステップS7−2)、否定判定であれば記録ドット数設定値Dwを「D21」ドットに設定し(ステップS10−1)、肯定判定であれば記録ドット数設定値Dwを「D22」ドットに設定する(ステップS10−2)。また、ギャップが1.0mmに設定された場合にも1plのインク吐出を行うかを判別し(ステップS8−2)、否定判定であれば記録ドット数設定値Dwを「D31」ドットに設定し(ステップS11−1)、肯定判定であれば記録ドット数設定値Dwを「D32」ドットに設定する(ステップS11−2)。
これらに対し、ギャップが1.8mmに設定されるのは高速記録を実施する場合であるから、本実施形態では1plのインク吐出を行わず、従って記録ドット数設定値Dwを「D1」ドットに設定する。しかし、1plのインク吐出を行うようにしてもよく、その場合は1plのインク吐出の有無に応じて記録ドット数設定値Dwを異なる条件として設定してもよい。
ここで、ワイピング条件の記録ドット数設定値Dwは、ギャップが狭くなるほどドット数設定値が小さくなり、また小液滴を吐出するほどドット数設定値が小さくなるようにすること、すなわちD1>D21>D22>D31>D32の関係とすることができる。あるいは、ギャップの影響より小液滴を吐出する場合の影響がインクミストの付着に対して大きい場合には、D1>D21>D31>D22>D32という関係とすることができる。
本実施形態では、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができることに加え、吐出するインク量に応じて、さらにきめ細かい適切なタイミングでワイピング処理を実行することが可能となる。
なお、本実施形態においては、小液滴を吐出する際のドット数設定値を変更するものとしたが、第2実施形態と同様に、記録デューティ設定値を変更する構成であってもよく、また両者を組み合わせてもよい。
4.その他
なお、記録装置はパーソナルコンピュータ形態のホスト装置に接続して使用され、記録モードはパーソナルコンピュータに組み込まれたプリンタドライバ上で設定することが多い。従って、そのプリンタドライバで選択された記録モードの信号の種類を記録装置側で判別し、ギャップ制御を行うようにすることができる。ただし、上述したように、記録装置の操作部のスイッチ部を操作することで記録モードを変えられる構成であれば、スイッチ部で選択された記録モードを記録装置の制御部が判別することでギャップ制御を行うようにすることができる。
また、上述の実施形態ではギャップ制御モータの駆動によりギャップを変更設定するものとしたが、例えばキャリッジにギャップ調整レバー等を設け、手動で調整する構成であってもよい。さらに、ガイド軸ないしキャリッジを昇降させることでギャップ調整を行う機構としたが、記録媒体と記録ヘッドとの相対的な距離を変更可能なものであれば、本発明はかかる形態に限られるものではない。また、上述の実施形態では間隔を3段階に調整するものとしたが、2段階以上に調整を行うものであればよい。
さらに、上述の実施形態では選択された記録媒体の種類に応じて記録品位が設定されるものとしたが、両者を各別に設定するものでもよい。また、記録媒体の種類を記録装置の操作部またはコンピュータに組み込まれたプリンタドライバから設定するものとするほか、記録装置に設けた記録媒体種類の判別装置などにより設定するものでもよい。
加えて、記録品位や異なる記録デューティを得る記録動作条件(1パス記録およびマルチパス記録)などの記録モードについても、あくまでも例示であって、適宜の種類および組合せとすることができ、またこれに応じて適宜の大きさのギャップおよびワイピング実行条件を定めることができるのは勿論である。
さらに、吐出部の種類ないし個数についても、上述の実施形態に限られず、適宜の記録色や濃度のインクに対応して適宜の個数が設けられるものであってもよい。また、複数の吐出部を設ける場合、すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドないし記録素子基板に一体的に構成されてもよいし、複数個の、記録ヘッドないし記録素子基板にそれぞれ設けられて組み合わされるものでもよい。また、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーを実現するものだけでなく、黒色等の主流色のみの記録モードだけを備えたものとすることもできる。
さらに加えて、記録装置の形態としては、上述のような所謂シリアル型のもののみならず、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を配列してなる所謂ラインプリンタ形態のものでもよい。
また、上述のインク液溜りによるインク不吐出が発生する現象は、吐出口の配列密度が300dpi以上の場合に顕著に発生するものであり、そのような高解像度の記録ヘッドは特に通電に応じインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子が設けられている形態のものである。従って、かかる電気熱変換素子が設けられている記録ヘッドを用いる記録装置に本発明を適用することが有効である。しかし、ピエゾ素子など電気熱変換素子以外の記録素子を有する記録ヘッドを用いる場合への適用を排除するものではない。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略を示す斜視図である。 図1の装置で用いられる記録ヘッドのカラーインク用記録素子基板を吐出口面側から見た正面図である。 図1の装置におけるワイピング部材の動作を説明するための模式図である。 図1の装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。 記録ヘッドの吐出口配列密度と、高デューティ記録時のインク液溜りによるインク不吐出が発生したときの記録ドット数との関係を示す図である。 記録ヘッドの吐出口面へのインクミスト付着状態を説明するための図であり、(a)は吐出口面と被記録面とのギャップが比較的大きい場合、(a)は吐出口面と被記録面とのギャップが比較的大きい場合を示している。 本発明の第1の実施形態による記録処理時におけるワイピング制御手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による記録処理時におけるワイピング制御手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態で用いられる記録ヘッドのカラーインク用記録素子基板を吐出口面側から見た正面図である。 本発明の第3の実施形態による記録処理時におけるワイピング制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 回復系ユニット
10 キャリッジモータ
11 搬送モータ
23 プリンタユニット
25 ヘッドドライバ
27、27、28 モータドライバ
29 ギャップ制御モータ
100 インクジェット記録装置
101 キャリッジ
102 インクジェット記録ヘッド
103 インクジェット記録カートリッジ
104 ガイド軸
105 ガイド部
106 記録媒体
107 操作部
108 プラテン
109 送りローラ
110 回復キャップ
111 ワイピング部材
120、122 ギャップ調整用ギア
200 記録素子基板
210 吐出口
221〜225 吐出部
230 インク液溜り
1000 MPU
1001 ROM
1002 RAM
1003 インターフェイス部
1010 制御部
2000 ホスト装置(コンピュータ)

Claims (5)

  1. 記録媒体に対しインクを吐出する記録ヘッドを用い、記録を行うインクジェット記録装置において、
    指示された記録モードに応じて、前記記録ヘッドの前記インクを吐出する吐出口が設けられた面と前記記録媒体の被記録面との間隔を変更設定可能な変更手段と、
    前記記録ヘッドの前記面を払拭する払拭部材と、
    前記払拭部材により前記払拭を行う頻度を、前記変更手段により変更設定された前記間隔に対応させて制御する払拭制御手段と、
    を具え、前記払拭制御手段は、前記間隔が所定の距離に設定されたときの前記払拭を行う頻度を、前記間隔が前記所定の距離よりも長い距離に設定されたときよりも高くすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録モードの指示は、記録品位の指示と、記録時に異なる記録デューティを得る記録動作条件の指示との少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記払拭制御手段は、前記変更手段により変更設定された前記間隔毎に、前記記録媒体に記録するドット数、前記記録媒体の枚数、および前記記録時の記録デューティの少なくとも1つの条件が満たされているか否かに応じて、前記払拭を行わせるか否かを定めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは異なる量のインクを吐出する吐出口を有し、前記払拭制御手段は、少ない吐出量で記録が行われる場合は前記頻度が高くなるように制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、85μm未満のピッチで配列された吐出口の列を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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