JP2011025686A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分に不吐出状態の検知処理を行いながら、記録におけるスループットの低下を抑えることができる記録装置及び記録方法を提供する。
【解決手段】記録ヘッドは、5pl以下の吐出量で、且つ、同色のインクを吐出し、吐出量の異なる二つ以上の吐出口を有している。記録装置は、記録ヘッドに形成された吐出口のうち、最も開口面積の小さい第一の吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第一の吐出状態検知処理7Bを行う。また、記録装置は、記録ヘッドにおける全ての吐出口から吐出されるインクの吐出状態を検知する第二の吐出状態検知処理7Aを行う。記録装置は、吐出不良の状態にある吐出口が検知されたときには、補完記録を行う。
【選択図】図8
【解決手段】記録ヘッドは、5pl以下の吐出量で、且つ、同色のインクを吐出し、吐出量の異なる二つ以上の吐出口を有している。記録装置は、記録ヘッドに形成された吐出口のうち、最も開口面積の小さい第一の吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第一の吐出状態検知処理7Bを行う。また、記録装置は、記録ヘッドにおける全ての吐出口から吐出されるインクの吐出状態を検知する第二の吐出状態検知処理7Aを行う。記録装置は、吐出不良の状態にある吐出口が検知されたときには、補完記録を行う。
【選択図】図8
Description
本発明は、記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体へ記録を行う記録装置及び記録方法に関し、特に吐出口からのインクの吐出状態を検知する記録装置及び記録方法に関するものである。
近年、記録媒体に対して記録ヘッドよりインク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録装置が急速に普及している。このインクジェット記録装置におけるインク滴の吐出方法として、インクを加熱して膜沸騰させ、その圧力でインク滴を飛翔させる方法が多く用いられている。このような方式は、電子写真方式等のような中間転写体を必要とせず、画像が形成されるまでに介在するものが少ないので、意図した画像が安定に得られるという利点を有している。
その一方、インクジェット記録装置においては、塵や増粘インクによる吐出口の詰まりや、吐出口がインク滴によって覆われてしまう等により、インクの吐出不良が発生することがある。このようなインクの吐出不良としては、吐出口からインク滴が吐出されない不吐出状態や、吐出されても吐出速度が所定値よりも遅いことにより記録媒体に着弾しないもの、もしくは、吐出されたインク滴の着弾位置がずれてしまう状態などがある。このようなインクの吐出不良が発生すると、特に、パス数が少ないインクジェット記録装置では、この不良箇所が記録画像の特定の部分に集中することになるため、白筋や黒筋が発生する場合がある。
上述のパス数の少ないインクジェット記録装置は、主に、例えば、ポスターの記録やPOP広告の記録といった商業用途や、産業用途用の、比較的大判の記録媒体に記録を行う記録装置で用いられる。よって、このような大判の記録媒体に記録を行う記録装置においては、上述の画像不良(白筋や黒筋)を防止するために、吐出不良の吐出口に隣接した別の吐出口によって補完記録が行われる、いわゆる不吐補完記録を行うことがある。これにより、インクの不吐出状態が検知された場合にも、高品位な画像形成が維持される。
このような不吐補完記録におけるインクの不吐出状態の発生箇所を検知するための手段としては、発光素子及び受光素子が用いられる技術が知られている。この検知手段によるインクの不吐出状態の検知方法では、発光素子と受光素子の間をインク滴が通過するような位置にそれぞれの素子が配置され、インクが吐出された際にそこでの光量の変化の検知が行われる。このようにして、順次、各吐出口に対して発光素子から照射された光がインク滴により遮断されたか否かを検知することによって不吐出状態の発生箇所が検知される。
不吐出状態の検知においては、その頻度を増やすことで早期に不吐出状態の発生を発見することができ、不吐出状態となった吐出口についての補償を行うことができる。ところが、この検知処理は、各吐出口毎に個別に行っていくため、特に上述したような大判の記録媒体に記録を行う記録装置のように吐出口の数が多い場合には、長い記録休止時間を要することになる。したがって、過度に高い頻度で不吐出状態の検知を行うと、不吐出状態の検知のために記録を中断する時間が必要以上に増加してしまい、記録のスループットが低下してしまう虞がある。
上述の状況を考慮し、特許文献1には、画像品位をなるべく維持しながら、スループットをできるだけ低下させないような頻度の不吐出状態の検知処理が行うべく、累積吐出数に着目して不吐出状態の検知処理を行う頻度を調整する方法が開示されている。特許文献1では、前回の不吐出状態の検知処理からのインク吐出数がカウントされ、その吐出数が所定値を超えたときに次の不吐出状態の検知処理が行われることとされている。
ところで、近年、大判の記録媒体に記録を行う記録装置においても、写真画質レベルの高精細な画像を求められるようになってきている。コンシューマーユースでは、既に写真画質をプリントする機器として、極小液滴を用いたインクジェット記録装置が提供されている。このような写真画質をプリントするインクジェット記録装置における吐出液滴量は、一般に5pl以下であり、さらに、最近ではその最小液滴量が1plを下回るものもある。そして、このような極小液滴を吐出する記録装置では、液滴量減少に伴う印刷速度低下を補うために、最小液滴によるドットの数発分のドットを形成することができる吐出ノズルを併せ持つ。それゆえに、近年の写真画質のインクジェット記録装置では、例えば、5pl以下の吐出量で、大小異なる吐出量をそれぞれ吐出する複数の吐出口を備える構成となっている。
本発明者達は、先の大判の記録媒体に記録を行う記録装置において、このように写真画質に対応した、5pl以下の吐出量で、大小異なる吐出量をそれぞれ吐出する複数の吐出口を備える構成を設けたところ、従来生じなかった不吐出状態が生じることを発見した。しかも、この新たな不吐出状態は、その発生頻度が従来認識されていたものより、はるかに高いものとなっていた。そのため、従来の設計思想のまま不吐補完を行おうとすると、画像品位とスループットとを高いレベルで両立することが非常に困難であった。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、不吐補完記録を行うインクジェット記録装置における高精細記録の際に、新たな考えに基づき、記録ヘッドにおける吐出口の不吐出状態の発生を抑えることのできる記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。また、記録ヘッドにおける吐出口の不吐出状態の発生を抑えながら、記録におけるスループットの低下を抑えることができる記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
本発明の記録装置は、5pl以下の吐出量で、且つ、同色のインクを吐出し、吐出量の異なる二つ以上の吐出口を有し、該吐出口からインクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載する記録装置において、前記記録ヘッドに形成された吐出口のうち、最も開口面積の小さい第一の吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第一の吐出状態検知処理と、前記記録ヘッドにおける全ての吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第二の吐出状態検知処理とを行う吐出状態検知手段を有し、前記第二の吐出状態検知処理は、前記第一の吐出状態検知処理よりも行われる頻度が少なく、前記第一の吐出状態検知処理及び前記第二の吐出状態検知処理で吐出不良の状態にある吐出口が検知されたときには、吐出不良状態にある吐出口の形成すべきドットについて異なる吐出口によって補完して記録を行う補完記録を行うことを特徴とする。
本発明によれば、吐出量が少なく、且つ、同色のインクを吐出し、吐出量の異なる二つ以上の吐出口を有する記録ヘッドによって記録が行われることで不吐出状態となる頻度が異なる場合に、不吐出状態の生じ易さに応じた不吐出状態の検知処理を行うことができる。これにより、不吐出状態の生じ易さに応じて確実に不吐出状態を検知しながら、不吐出状態の検知処理によって中断される時間を最小限に留めることでスループットの低下を極力抑えることができる。これによって、記録画像の品質が高く維持されながら、高速記録が可能な記録装置及び記録方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
(第一実施形態)
まず、本発明の第一実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。本実施形態のインクジェット記録装置は、例えば、ポスターの記録やPOPの記録といった商業用途や、産業用途用の、比較的大判の記録媒体に記録を行う記録装置を想定しているため、ロール紙に記録を行う形式のインクジェット記録装置を用いて説明を行う。
まず、本発明の第一実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。本実施形態のインクジェット記録装置は、例えば、ポスターの記録やPOPの記録といった商業用途や、産業用途用の、比較的大判の記録媒体に記録を行う記録装置を想定しているため、ロール紙に記録を行う形式のインクジェット記録装置を用いて説明を行う。
図1は、インクジェット記録装置(以下、単に記録装置とも言うものとする)200の一部を破断して内部の構造を示した斜視図である。図1には、アッパカバーを取り外した状態のインクジェット記録装置200が示されている。
図1に示されるように、記録装置200の前面に手差し挿入口88が設けられている。図1における手差し挿入口88の下部には、前面へ開閉可能なロール紙カセット89が設けられている。手差し挿入口88からは長さの定まったカット紙を挿入することができる。そして、記録紙等の記録媒体は、手差し挿入口88又はロール紙カセット89から記録装置内部へと供給される。記録装置200は、2個の脚部93に支持された装置本体94と、排紙された記録媒体を積載するスタッカ90を備えている。また、図1における装置本体94の右側には、操作パネル105A、不吐出状態検知ユニット112及びインクタンク80が配設されている。
図1に示されるように、記録装置200は、記録紙等の記録媒体を矢印B方向(副走査方向)に搬送するための搬送ローラ170を備えている。さらに、記録装置200は記録媒体の幅方向(矢印A方向、主走査方向)に往復移動可能に案内支持されたキャリッジユニット(以下、キャリッジ)104を備えている。またさらに、キャリッジ104を矢印A方向に往復移動させるためのキャリッジモータ(不図示)及びキャリッジベルト(以下、ベルト)270を備えている。本実施形態のインクジェット記録装置200は、比較的大判の記録媒体に記録を行うことが可能なように、記録媒体の搬送経路として比較的大きなスペースが形成されている。本実施形態の記録装置200は、キャリッジ104にインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)111が搭載可能とされている。すなわち、記録ヘッド111は、記録媒体の搬送される方向に交差する方向に走査を行いながら吐出口から液滴を吐出して記録を行う。また、キャリッジ104には、紙位置を検知するフォトセンサユニットが装着されている。またさらに、記録ヘッド111にインクを供給するインクタンク80や記録ヘッド111の不吐出を検知するための後述する不吐出状態検知ユニット112が備えられる。
ロール紙カセット89を用いてロール紙への記録を連続して行う場合には、先の頁への記録が終了して次の頁への記録が始まるまでの間に、図2に示されるような処理が行われる。本実施形態では、各頁への記録の間に、ロール紙送り処理S101、ロール紙切断処理S102、ロール紙戻し処理S103及び紙位置検知処理S104等が行われる。ロール紙送り処理S101では、記録を終えた頁の端部でロール紙を切断するために、カッターに対応した切断位置にロール紙の端部が位置するようにロール紙が送られる。また、ロール紙戻し処理S103では、次頁の記録開始時に次頁の記録位置にロール紙の端部を配置するためにロール紙が戻される。紙位置検知処理S104では、フォトセンサユニットを用いて紙位置が検知され、紙がずれていないかの検知が行われる。
図3はキャリッジ104に搭載される記録ヘッド111の外観斜視図である。また、図4には、図3に示される記録ヘッド111における吐出口形成面の吐出口列周辺について拡大し、インクの吐出される側から見た平面図が示されている。
図3に示されるように、記録ヘッド111は、ブラックインクを吐出する複数の吐出口15を配列したブラックのインクを吐出するブラック用記録ヘッド14を含む。また記録ヘッド111は、シアンインク、マゼンタインク、イエロインクをそれぞれ吐出する吐出口16、17、18をそれぞれ配列したシアンヘッド11、マゼンタヘッド12、イエローヘッド13を含んでいる。
図4に示されるように、本実施形態のインクジェット記録装置の記録ヘッド111には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれの色のインクを吐出する吐出口列が形成されている。このように、記録ヘッド111は、複数の色の液滴を吐出可能である。ブラックとイエローのインクを吐出する吐出口列は、それぞれ一列に形成されている。また、シアンとマゼンタのインクを吐出する吐出口列は、それぞれ2列に形成されている。また、2列1組で形成された吐出口列のシアン、マゼンタのインクを吐出する吐出口列は、それぞれ対向する吐出口列がお互いの吐出口列の吐出口に対して半ピッチずらされて千鳥状に配列されている。
ブラックとイエローのインクを吐出する吐出口列に関しては、1cmあたり約245個の吐出口15、18が配列されるような配列密度で256個の吐出口15、18が配列されている。ブラックとイエローのインクを吐出する吐出口列は5plの吐出量を有する吐出口15、18によって形成されている。
また、シアンとマゼンタのインクを吐出する吐出口列はそれぞれ、1cmあたり約490個の配列密度で一列につき512個の吐出口16、17が配列されている。シアンとマゼンタのインクを吐出する吐出口16、17は、5plの吐出量を有する吐出口16a、17aによって形成された列と1plの吐出量を有する吐出口16b、17bによって形成された列によって構成されている。すなわち、合計1024個のシアンの吐出口列とマゼンタの吐出口列のうち、512個が1plノズルで形成されている。このように、記録ヘッド111には、同色のインクを吐出する複数の吐出口19のうち、相対的に小さな開口面積を有する1plの吐出量の吐出口(第一の吐出口)と、その吐出口よりも開口面積が大きい5plの吐出量の吐出口(第二の吐出口)とを有している。本実施形態の記録装置は、上述の構成により、写真やポスターの記録といった、写真画質のプリントが行えるように構成されている。なお、イエローとブラックのインクを吐出する吐出口列で、1plの吐出量の吐出口が設けられていない理由は、以下のとおりである。
イエローに関しては、吐出量の差を人間が認識し難いこと、ブラックは、あまり色調表現には用いないため、省略するものである。もちろん、記録速度との関係をそれほど問われないものであれば、これらインクに関しても、1plの吐出量の吐出口が設けるようにしても構わない。
なお、この記録ヘッド111は走査時の往方向と復方向の両方向で記録が行われる双方向記録の際には、着弾の順序や気流の影響により、キャリッジの移動方向によって色味が変わってしまう。そのため、この記録ヘッド111は、双方向記録には使用され難く、片方向記録に使用されることが多い。ただし、本発明は片方向記録への用途に限定されず、双方向記録が行われる記録装置に適用されても良い。
各色のインクを吐出する4つの記録ヘッド11〜14に対して、それぞれ対応する色のインクが供給口23から供給される。供給口23は異なる種類のインク(ブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)を収容した複数のインクタンクに連結され、吐出や吸引などによって各吐出口から吐出されて消費されたインクを、間断なく吐出口19へと供給することができる。
図5は、記録ヘッド111の吐出口19の周辺部分を側面から見た断面模式図である。図5に示されるように、素子基板1115上の所定位置には、電気熱変換素子としての矩形のヒータ1113が設けられている。このヒータ1113上には、オリフィスプレート1111が配設されており、このオリフィスプレート1111はヒータ1113の中央部分と対向する位置に開口する吐出口15を有している。記録ヘッド111は、電気エネルギーを電気熱変換素子としてのヒータ1113で熱エネルギーに変換し、発泡室1112内のインクにその熱エネルギーによって気泡を発生させる。このときの発泡圧力によって吐出口15よりインク滴を吐出する。
次に、本実施形態における、不吐補完方法について説明する。
まずは、不吐出状態検知処理を行う不吐出状態検知ユニットの構成について説明する。図6には、不吐出状態検知ユニット112と記録ヘッド111の配置について示されている。不吐出状態検知ユニット112は、発光素子81と受光素子82とによって構成される。記録ヘッド111よりインク滴が吐出されると、発光素子81よりの光が遮断され、受光素子82に到達する光量が減少する。インク滴の不吐状態検知部ではこの光量の減少具合を検出してインクの不吐出状態の検知を行う。受光素子82からは、検出された光量(インク吐出量)に応じた電圧を得ることができるので、コンパレータ83を用いて所定の電圧値Vrefと比較することによりインクの不吐出状態を検知する(フォトインタラプタ方式)。なお、吐出させるインク滴が少ないと遮断される光量が少なくなるので検知は難しくなる。また、不吐出状態検知処理は、経験的に1吐出口あたり8回の吐出を行えば不吐出状態を十分検知できることが分かっている。また、コンパレータ83を用いて比較するために1吐出口あたり吐出40回分の時間を要する。
このような構成の不吐出状態検知ユニット112によって不吐出状態検知処理が行われることにより、光軸上に存在する複数の吐出口19の不吐出状態検知処理を一度の位置合わせで行うことができる。そのため、吐出口が複数列に配置されている記録ヘッドでは、吐出口列が光軸上に配置されるように位置関係を調節すれば、列数だけ記録ヘッドを移動させることで全ての吐出口についての検知を行うことができる。
そして、上述の不吐出状態検知処理によって不吐出状態にあると検知された吐出口については、不吐補間記録が行われる。これは、不吐出状態の吐出口が生じると記録物の画素がその部分について欠落してしまうため、そのまま記録を続けると画像が不鮮明になったり文字が読み取りづらくなったりしてしまうためである。ここで、不吐出状態とは、何らかの原因により生じた記録中に吐出口からインク滴が吐出されない状態のことを言うものとする。なお、本実施形態では不吐出検知手段は、吐出口からインク滴が吐出されない状態を検知することとしているが、これ以外のインクの吐出不良状態について検知するものとしても良い。このような吐出不良状態としては、例えば、吐出速度不足による吐出ヨレ、リフィル不足による印字かすれ等、を挙げることができる。
不吐出状態となった吐出口からのインク滴を補う記録方法である不吐補完記録の方法としては、例えば以下のような3つの方法がある。
まず、不吐出状態にある吐出口がある場合、その吐出口の吐出すべきドットを、その両隣の吐出口に分配する方法(隣接補完)がある。また、例えばシアンの吐出口が不吐出状態にある場合、シアンの不吐出状態の吐出口に対応する部分に、他色のインクドットでデータを補う方法(異色補完)がある。さらに、記録ヘッドを複数回走査して記録を行う分割記録方式において、吐出されない部分を他の正常な吐出口で補完して記録する、といった方法を用いることができる。本実施形態では、主に隣接補完の例で説明するが、本発明に用いられる不吐補間記録としては、上述した他の不吐補完方式も使えるだけでなく、上述のもの以外の方式の不吐補間記録が用いられても良い。
次に、本発明の要部である、不吐出状態検知処理の具体的な方法について説明する。
まず、今回、大判の記録媒体に記録を行う記録装置において、写真画質に対応した構成、すなわち、5pl以下の吐出量で、大小異なる吐出量をそれぞれ吐出する複数の吐出口を備える構成で生じた不吐出現象について、詳しく説明する。
今回の不吐出現象には、二つの特徴があった。一つは、その発生頻度が、従来認識されていたものに比べて、一桁以上高いものとなっていたことである。また、もう一つは、同様の構成を採った従来のコンシューマーユースの記録装置では生じていなかったことである。
特に、この頻度に関する影響は重大であり、この頻度にあわせて、従来通り不吐検知処理を行う場合には、トータルで著しく長い記録休止時間を採らなくてはいけなくなる。それでなくても、大判記録対応で大小吐出口を備えるインクジェット記録装置では、高速記録を行うために、従来よりも吐出口の数が格段に増えていることから、不吐出状態検知処理により従来よりも長い記録休止時間を要する。
従って、このように高い頻度で生じる不吐出状態でも、想定している高速記録性を損なうことなく、不吐補完記録を行うことができる新たな方法・記録装置が求められていた。
本発明者らは、今回の高い頻度で生じる不吐出状態をさらに研究したところ、この不吐出状態は、5pl以下の吐出量で、大小異なる吐出量をそれぞれ吐出する複数の吐出口のうち、小吐出口のみ発生することを突き止めた。この発見により、本発明者らは初めて本発明に至ることが出来た。なぜならば、従来は、そもそもプリンタの使用開始からしばらくの間は、その不吐出発生頻度は非常に低く、さらに、例えば、5pl以上での吐出口の大小関係では、その発生頻度の差はそれほどなかった。そのため、従来用いられていたような記録装置では、記録ヘッド内の全ての吐出口に対して一様に一定間隔で不吐出状態検知処理が行われるのが通常であった。
従って、上述の環境では、不吐出状態の発生頻度の高い吐出口に合わせて不吐出状態検知処理を行う場合、不吐出状態検知処理の時間が著しく長くならざるを得ず、画像品位維持とスループットとのトレードオフの関係が増大していた。このように、本発明者らは、今回初めて、ある特定の吐出口で不吐出状態の発生頻度が極端に異なるという事実を見つけた。しかしながら、不吐出状態の発生頻度が異なる複数種類の吐出口に対し、特定の吐出口の不吐出検知処理の頻度を他の吐出口と変えるという手法で、不吐出状態の発生頻度の高い吐出口検知処理の時間を短くすることができた。これにより、上記環境による画像品位維持とスループットとのトレードオフの改善がなされた。
なお、上述した従来想定されていなかった不吐出状態が、小吐出口のみに生じたこと、及び従来のコンシューマーユースでは生じなかったことを考慮すると、今回の新たな不吐出状態は、以下の要因が組み合わされることにより生じているものと考えられる。
すなわち、その不吐出状態の発生要因としては、構成的な要因と、使用環境要因が挙げられる。構成的な要因としては、極小吐出口がもたらす前方抵抗の増大による吐出特性維持のマージン低下である。構成的な要因のもう一つである使用環境要因は、従来よりも高温になりやすい構成および高温で使用される環境(以降、単に高温環境と称す。)による。まず、前方抵抗の増大による吐出特性維持のマージン低下についてであるが、発泡室前方の流抵抗は、吐出口開口面積の減少に伴い、開口面積の二乗で高くなる。そこで、このように前方抵抗が高くなるような小径吐出口の場合、従来よりも発泡パワーを大きくして吐出状態のバランスをとっている。一方で、増大された発泡パワーは、流抵抗が相対的に低い発泡室後方へも逃げていってしまうため、吐出良好状態を維持するためのマージンが著しく減少することが考えられる。ちなみに、この傾向は、吐出量が2plあたりの構成から見受けられる。従って、仮に発泡室内に気泡が存在しているなど発泡室内の環境変化が生じると、発泡パワーを十分に吐出口側に伝えられなくなり、液滴の不吐出状態の虞が潜在的に生じることとなる。
次に、高温環境についてであるが、一般に、記録ヘッドの温度が高温になると、発泡室内に泡が発生し易くなることがある。これは、インク内に溶け込んでいた気体が高温環境下により析出することによる。この析出した溶存気体は、通常、吐出と共に排出されたり、記録休止中に速やかにインクに再溶したりするため、問題にならない。
ところが、産業用途のポスターへの記録など、大判の記録媒体への記録用途では、記録動作が一枚の記録媒体への記録の途中で休止してしまうと、吐出状態がそこで微妙に変化し、そこで色味が変わってしまうこととなる。従って、少なくとも一枚の記録媒体への記録の途中で記録動作を止めることは好ましくない。すると、記録媒体の大きさに伴い、必然的に連続記録時間が長くなる。このように、長時間連続してインク滴を吐出するためにヒータが長時間連続して駆動されるので、記録ヘッドの温度が上昇し易い。また、そのような場合には、所定枚数ごとに行われる予備吐出などの回復処理を行うまでの時間間隔が長くなる。
さらに、記録装置が産業用の用途であれば、記録のスピードが重視されるので、一枚の記録媒体への記録が行われてから次の記録媒体への記録が行われるまでの間隔が比較的短く設定されることが多い。発泡室内部で気泡が生じたとしても、一枚の記録媒体への記録が行われてから次の記録媒体への記録が行われるまでの間隔が長ければ、その間に気泡が収縮して消失する場合が多い。しかしながら、産業用の記録装置の場合には、一枚の記録媒体への記録が行われてから次の記録媒体への記録が行われるまでの間に、気泡が収縮、消失することができずに、発泡室内部に気泡が残ってしまうことがある。
また、吐出口が高い集積密度で配置されている場合には、熱の拡散や放熱がされ難い。また、低パスで記録媒体の全面に対して連続的に記録が行われる際には、連続して高い頻度で吐出が行われ、ヒータが連続的に駆動されることになる。従って、ヒータからの熱が放熱され難く、記録ヘッド内に熱が溜まり易い。従って、さらに記録ヘッド全体の温度が上がり易い。特に、放熱量の少ない記録ヘッドの中央部の周辺では、温度がさらに上がり易い。
このように、上述の高温環境下では、発泡室内の気泡が析出しやすいことがわかる。従って、潜在的に不吐出状態が発生しやすい環境が整っていた構成に対して、熱的に非常に厳しい状況でヘッドが駆動されることにより、今回の不吐出状態が発生したものと考えられる。
以下、本実施形態の具体的な不吐補完方法について説明する。本実施形態では、記録動作の行われる間に、所定のタイミングで記録ヘッドに形成されている吐出口15に対して不吐出状態検知処理が行われる。本実施形態では、第一の不吐出状態検知処理7Bと第二の不吐出状態検知処理7Aとの二種類の不吐出状態検知処理が行われる。第一の不吐出状態検知処理7Bとして、記録ヘッドの吐出口19のうち相対的に開口面積の小さい吐出口16b、17bのみを不吐出状態検知処理の検知対象とする不吐出状態検知処理7Bが頁間処理と並行して複数回行われる。第一の不吐出状態検知処理7Bとしては、不吐出状態の検知時間は5秒で行われる。また、第一の不吐出状態検知処理7Bとは別に、第二の不吐出状態検知処理7Aとして、記録ヘッド上の全ての吐出口19に対する不吐出状態検知処理が行われる。この全ての吐出口19を検知対象とした不吐出状態検知処理では、約15秒程度を要することが分かっている。
ここでは、頁間処理は、図2の頁間処理のうちのロール紙送りとロール紙戻しとの間の工程を指すものとする。この動作中は、記録動作が行われないのでキャリッジ104が移動する必要が無く、通常、キャリッジ104はホームポジションに待機している。本実施形態では、この間の待機時間を利用して、記録ヘッド111において相対的に径の小さな吐出口のみに対して第一の不吐出状態検知処理7Bが行われる。このように、本実施形態では、相対的に開口面積の小さな吐出口に対して、吐出される液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知処理(第一の吐出状態検知工程)を有している。本実施形態では特に、相対的に径の小さな吐出口に対して、吐出される液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知処理を有している。また、全吐出口に対して、吐出される液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知処理(第二の吐出状態検知工程)を有している。このような不吐出検知処理を採ることにより、スループットを極力低下させることなく、不吐補完記録によって高い画像品位を維持することができる。
次に、図7(a)、7(b)を用いて、本実施形態における不吐出状態検知処理の実施時期と従来用いられている不吐出状態検知処理の実施時期の比較について説明する。従来においては、図7(b)に示されるように、全部の吐出口について不吐出状態検知処理を行う不吐出状態検知処理が行われる所定間隔が設定されると、それ以外では特に不吐出状態検知処理は行われない。これに対して本実施形態では、図7(a)に示されるように、第二の不吐出状態検知処理7Aが10枚毎に実行され、それに加え、相対的に小径な吐出口に対する第一の不吐出状態検知処理7Bが1頁ごとに行われる。
従来の全吐出口に対する不吐出状態検知処理7Aを10枚毎に実行したとする比較例(図7(b))に比べ、スループットの低下を抑えつつ、小径の吐出口に対する検知頻度を10倍に上げることができる。
上述したような不吐補間記録は、本実施形態の記録装置のように、産業用途といった比較的大きな記録媒体に記録を行う場合に適している。不吐補完記録を行う場合には、不吐出状態にある吐出口が検出されても、記録を中断せずに不吐出状態にある吐出口からのインク吐出を補完して記録を行うことができる。従って、大判の記録媒体に記録を行うような場合に、一枚の記録媒体への記録の途中で不吐出状態にある吐出口が検出されたとしても、一旦記録が中断することを防ぎながら記録を続けることができる。仮に、一枚の記録媒体への記録の途中で不吐出状態にある吐出口が検出された場合に、その吐出口に対して回復処理を行うこととすると、回復処理を行うために一旦記録がそこで中断されることになる。不吐出状態にある吐出口に対して回復処理等を行うために記録が中断した場合には、中断の前後で記録による色味が変わることがある。一枚の記録媒体への記録の途中で色味が変わることにより、記録画像の品質が低下する場合がある。これに対して本実施形態の記録装置では、一枚の記録媒体への記録の途中で不吐出状態にある吐出口が検出されても、不吐補完記録によってその吐出口による記録領域を補うことができるので記録を中断しなくて済む。従って、一枚の記録媒体への記録の途中で記録が中断することで色味が変わることを防ぐことができる。これにより、記録によって得られる記録画像の品質を高く維持することができる。このような理由から、比較的大判の記録媒体へ記録が行われる場合には、記録画像の品質を低下させないために、不吐出状態にある吐出口に対して不吐補完記録を行うことが望ましい。
図8、図9を用いて、本実施形態の記録動作及び不吐出状態検知処理が行われる際の制御のフローについて説明する。図8は不吐出状態検知処理が行われるタイミングについて説明するための説明図であり、図9は本実施形態の不吐出状態検知処理が行われながら記録が行われる際のフローチャートである。図9では、n頁の記録媒体に対して記録が行われ、t頁の記録ごとに、全吐出口に対する不吐出状態検知処理7Aが行われるものとする。
本実施形態の記録動作及び不吐出状態検知処理が開始される(S201)と、一頁目の記録が行われる前に、全ての吐出口について不吐出状態の検知処理を行う第二の不吐出状態検知処理7A(S301)が行われる。そして、このときの検知結果に応じて不吐出状態にある吐出口があるかどうかが判断され(S302)、不吐出状態にある吐出口があればフラグが立てられ(S303)、なければそのまま記録動作に移る。それから、一回目の記録において、1頁の記録媒体に対して通常の記録動作が行われる。このとき、予め行われた不吐出状態検知処理7Aで不吐出状態にある吐出口があれば、記録媒体に対し通常の記録動作に加え不吐補間記録が行われる(S213)。また、不吐出状態にある吐出口が無ければ、通常の記録動作が行われる(S203)。1頁の記録媒体に対する記録動作が終わると、頁間処理と並行して径の小さい吐出口のみに対して第一の不吐出状態検知処理としての不吐出状態検知処理7Bが行われる(S204)。本実施形態では、1頁の記録動作の終了ごとに頁間処理と並行して不吐出状態検知処理7Bが行われる。頁間処理は、図2におけるロール紙送りとロール紙戻しとの間の工程である。
この不吐出状態検知処理7Bにおいて、不吐出状態にある吐出口が検知されれば(S205)、フラグが立てられる(S206)。不吐出状態検知処理7Bにおいて、不吐出状態にある吐出口が検知されなければ、フラグが立てられずにそのままフローが進められる。そして、S207で、全部の頁に対して記録が行われたかどうかが確認される。
全部の頁への記録が終了していなければ、S209で、t頁ごとの記録がちょうど終了したかどうかが確認される。t頁ごとの記録がちょうど終了したタイミングでなければ、S202にフローが戻される。t頁ごとの記録がちょうど終了したときであれば全ての吐出口に対して不吐出状態検知処理7Aが行われる(S210)。このときの不吐出状態検知処理7Aで、不吐出状態にある吐出口が検知されれば(S211)、フラグが立てられる(S212)。不吐出状態検知処理7Aで、不吐出状態にある吐出口が検知されなければ、フラグは立てられずにそのままフローが進められる。
S202に戻ると、フラグが立てられた状態にあるかどうかが確認される。フラグが立てられた状態にあり、不吐出状態にある吐出口が存在すると判断されれば、1頁の記録媒体に対する通常の記録動作に加え、不吐補間記録が行われる(S213)。S213で通常の記録動作と不吐補間記録が行われると、フラグが倒され、その後S204で径の小さい吐出口への不吐出状態検知処理7Bが行われる。その後、同様に、不吐出状態検知処理7Bで不吐出状態にある吐出口が検知されればS206でフラグが立てられてS207にフローが進み、不吐出状態にある吐出口が検知されなければそのままフローが進められる。そして、S207でn頁の記録媒体に対して記録が行われたのかどうかが確認される。この流れがn頁の記録媒体に対して行われるまで繰り返され、n頁への記録が終了すれば、本実施形態における記録動作及び不吐出状態検知処理が終了する(S208)。図8に示されるように、本実施形態では10頁に亘った連続的な記録動作の合間に全吐出口に対する不吐出状態検知処理7Aが行われ、その連続的な記録における1頁の記録ごとの合間に不吐出状態検知処理7Bが行われる。
以上のように、複数種類の吐出口のうち、最も小径の吐出口で不吐出状態が生じることで画像品位を低下させないように最も小径の吐出口に対して重点的に検知処理を行う。これは、複数種類の吐出口のうち最も小径の吐出口では、不吐出状態の生じる可能性が比較的高いからである。これにより、不吐出状態の生じ易い吐出口に対して高い頻度で確実に不吐出状態を検知しながら、最小限の不吐出状態検知処理で、スループットの低下を抑制しつつ、記録画像の高い品質を維持することができる。
図10は、本実施形態のインクジェット記録装置における制御系のブロック構成図である。CPU1000は、ホスト装置2000からの入力に応じて各種の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM1010は、それらの処理手順等のプログラムが格納され、またRAM1020は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。記録ヘッド111からのインクの吐出は、CPU1000が電気熱変換体などの駆動データ(画像データ)および駆動制御信号(ヒートパルス信号)をヘッドドライバ1030に供給することにより行われる。CPU1000は、キャリッジを主走査方向に駆動するためのキャリッジモータ1040をモータドライバ1050を介して制御し、また記録媒体を搬送するための搬送モータ1060をモータドライバ1070を介して制御する。
また、CPU1000は、吐出口における不吐出状態検知処理の際に発光素子81を発光させる。比較的径の小さな吐出口のみに対して行う不吐出状態検知処理7Bの際には、比較的径の小さな吐出口に対応する位置に対してのみ発光させる。全吐出口に対して行う不吐出状態検知処理7Aの際には、全吐出口に対応する位置に発光させる。そして、CPU1000は、インク滴の通過する領域を介して受光素子82に到達する光の光量を検知する。このとき、受光素子によって受光される光量と、通常のインク吐出の際に受光素子で受光される光量とが比較される。この比較の際には、ROM1010やRAM1020といった記憶領域に予め記憶されている通常の吐出の際の受光量が読み出され、不吐出状態検知処理において検出した受光量と通常の吐出の際の受光量とが比較される。このときの比較は、受光素子によって受光量に応じて得られる電圧値と、基準のインク吐出の際に受光素子で得られる電圧値Vrefとが、コンパレータ83を用いて比較されることで行われる。
そして、このときに不吐出状態にある吐出口が検知されると、CPU1000は、ヘッドドライバ1030を介して記録ヘッドに、通常の記録動作に加え不吐補間記録動作を行わせる。このように、本実施形態では、CPU1000が、径が相対的に小さい吐出口に対して、吐出されるインク滴の吐出状態を検知する第一の吐出状態検知処理7Bを行う吐出状態検知手段として機能する。また、CPU1000は、全吐出口に対して、吐出されるインク滴の吐出状態を検知する第二の吐出状態検知処理7Aを行う吐出状態検知手段として機能する。
本発明の効果を確認するために以下の実験を行った。実験は初めに、片方向記録で、5plの全吐出口を用い、2パス、152%デューティでベタ画像を、A4用紙に10枚記録する。次いで、シアンとマゼンタの全1pl吐出口を用い、2パス、152%デューティでベタ画像をA4用紙に連続して記録し、その画像を観察することにより、不吐出の発生の状況を調べるものである。ここでの記録条件は、2パス記録と、比較的低パスによる記録が行われている。また、152%デューティによって記録が行われており、比較的高デューティ記録によって記録が行われている。
初めに5plの吐出口でベタ画像を10枚プリントすることは、連続使用時の状態の環境を作るために行うものである。このような記録条件によって記録が行われることで、産業用の用途といった記録装置による記録の際の連続的で過酷な記録条件に近い記録条件によって記録を行うことができる。そのため、1plの吐出口では、5plの吐出口よりも不吐出状態の発生し易い条件で記録が行われる。
5plの吐出口での記録の段階では、いずれも不吐出による白スジは見受けられなかった。このような実験において、本実施形態の記録装置では、毎頁ごとに全1plの吐出口(計512ノズル)に対して不吐出状態の検知を行い、不吐出状態の吐出口が見つかったところに対しては不吐補完記録を行った。これに対して、比較例では、不吐出状態の検知、不吐補完記録は一切行わなかった。
上記の条件で10回ほど検証したところ、比較例では、4〜5枚目で不吐出の発生が原因と思われる数本の白スジが観察されたのに対して、実施例では10枚記録しても白スジはほとんど見受けられなかった。なお、実験における毎頁ごとの小径の吐出口のみに対する不吐出状態の検知時間は5秒であり、全ての吐出口への不吐出状態の検知に要する時間は15秒とした。
結果として、5pl以上の吐出口からの吐出では、不吐出状態は見受けられなかった。ところが、1plの吐出口からのインクの吐出においては、比較例の結果から、不吐出状態が生じることによる記録画像の品質の低下が見られる。しかしながら、本実施形態の記録装置では、1plの吐出口に対して、頻度の高い不吐出状態の検知を行うこととしている。そのため、不吐出状態にある吐出口が検知された場合には、比較的早い段階で不吐出状態にある吐出口を認識することができる。また、不吐出状態にある吐出口が生じたとしても、比較的早い段階で不吐補完記録を行うことにより、不吐出状態にある吐出口の補完をすることができる。そのため、実験の結果、本実施形態の記録装置では、記録画像の画像品質の低下は見受けられなかった。
また、開口面積が小さく吐出量の少ない吐出口では、高い頻度で不吐出状態の検知を行いながら、開口面積の大きな吐出口に対しての不吐出状態の検知の頻度を少なくしている。今回の実験では、開口面積の大きい吐出口に対しての不吐出状態の検知は一度も行われていない。このように、不吐出状態の生じ易さに応じて不吐出状態の検知を行うので、スループットをそれほど落とさずに不吐出状態検知処理を行うことができる。
なお、第一の不吐出状態検知処理7Bを行うタイミングは、頁間処理の行われている間に限定されない。例えば、特許第3382526号公報に開示されているように、キャリッジの各走査の間で記録ヘッド111が走査を休止している状態のときに第一の不吐出状態検知処理7Bが行われることとしても良い。
(第二実施形態)
次に、図11を用いて、第二実施形態について説明する。なお、上記第一実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図11に、第二実施形態に用いられる記録ヘッドの吐出口形成面における平面図を示す。
次に、図11を用いて、第二実施形態について説明する。なお、上記第一実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図11に、第二実施形態に用いられる記録ヘッドの吐出口形成面における平面図を示す。
上記第一実施形態においては、記録装置に用いられている記録ヘッド111の吐出口は、ブラックとイエローのインクを吐出する吐出口列が一列に形成され、シアンとマゼンタのインクを吐出する吐出口列は、2列に形成されている。このため、記録ヘッドに形成されている吐出口列は対称性を有しておらず、記録ヘッド111の走査において往方向と復方向とで色味が変わってしまい、両方向記録には対応されていない。これに対して、第二実施形態の記録ヘッド111’は、吐出口列が対称性を有している点で第一実施形態とは異なる。
第二実施形態におけるインクジェット記録装置の記録ヘッド111’には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクを吐出する吐出口列が形成されている。本実施形態では、ブラックのインクを吐出する二つのブラックヘッド14a、14bがそれぞれ記録ヘッドの中央部に形成されている。そして、ブラックヘッド14a、14bを挟むようにイエローのインクを吐出するイエローヘッド13a、13bがブラックヘッド14a、14bの外側に形成されている。また、イエローヘッド13a、13bの外側にはマゼンタヘッド12a、12bが形成され、マゼンタヘッド12a、12bの外側にはシアンヘッド11a、11bが形成されている。
ブラックのインクを吐出する吐出口15とイエローのインクを吐出する吐出口18は、全て5plのインクの吐出量となるような径を有するように形成されている。また、シアン及びマゼンタのインクを吐出する吐出口16、17は、5plのインクの吐出量となるような径を有する吐出口16a、17aと、1plのインクの吐出量となるような径を有する吐出口16b、17bとなるように形成されている。本実施形態では、記録ヘッド111’の対称性を保つように、1plの吐出量の吐出口16b、17bが並べられた吐出口列が内側に形成され、5plの吐出量の吐出口16a、17aが並べられた吐出口列が外側に形成されている。また、それぞれ色ごとに二列に形成された吐出口列は、一方の吐出口列が他方の吐出口列に対して半ピッチずれて形成されることで千鳥状に配列されている。
ブラックとイエローのインクを吐出する吐出口15、18に関しては、1cmあたり約245ノズルの配列密度で640個の吐出口が配列されている。また、シアンとマゼンタのインクを吐出する吐出口16、17に関しては、それぞれ1cmあたり約980ノズルの配列密度で2560個の吐出口が配列されている。本実施形態では、合計5120個のシアンノズルとマゼンタノズルのうち、2560個が1plノズルで形成されている。
図11に示されるように、記録ヘッドはそれぞれの吐出口列が主走査方向Aに関して対称に形成されている。従って、記録ヘッドの走査時の往方向と復方向において、インクの吐出される色の順番が一致することになる。このように、記録ヘッドの移動方向による画像への影響が小さいため、走査において往方向と復方向と両方向で記録が行われる双方向記録での記録に適している。双方向記録が適用されるので、第一実施形態の記録ヘッドと比較して記録の速度が向上される。従って、本実施形態の記録ヘッドは、A3用紙などの大判への記録を行う場合に適している。
このように、本実施形態の記録ヘッドによれば吐出口列が対称に配列された記録ヘッドが採用されることで記録の高速化が図られた場合に、記録のスループットを低下させずに不吐出状態の検知処理を確実に行うことができる。従って、記録が高速化されて記録にかかる時間が短縮された場合にも、不吐出状態の検知に必要以上に時間をかけずに済み、記録時間の短縮化を図ることができる。
(第三実施形態)
次に、第三実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第一実施形態ないし第二実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
次に、第三実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第一実施形態ないし第二実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
前述の第一実施形態ないし第二実施形態では、頁ごとの記録の後に、頁間処理と並行して、吐出口における不吐出状態検知が行われている。この吐出口における不吐出状態検知においては、記録ヘッドに形成されている吐出口数等の条件によって、不吐出状態検知処理に費やされる時間が変わる。そして、記録ヘッドに形成された吐出口数が多い場合には、不吐出状態検知処理にかかる時間が長くなり、この時間が頁間処理にかかる時間を越えると、不吐出状態検知処理が終了するまで待機する必要が生じる。また、記録の高精彩化に対応するため、吐出口数が増加するにつれて、この待機時間はさらに長くなる傾向にある。
そこで、第三実施形態では、さらにスループットを向上させるべく、径の小さな吐出口のうち特定の吐出口のみに対して、頁ごとの第一の不吐出状態検知処理としての不吐出状態検知処理7Bを行う。特定の径の小さな吐出口としては、本実施形態では、特定の色の径の小さな吐出口に対して頁ごとの第一の不吐出状態検知処理を行うものとする。例えば、シアンのインクを吐出する吐出口16において不吐出状態となり易いとすると、シアンの吐出口16における径の小さな吐出口16bについてのみ頁ごとに第一の不吐出状態検知処理7Bを行うものとする。そして、その他の色のインクを吐出する、径の小さな吐出口については、それらの吐出口に対して第三の不吐出状態検知処理7Cが第一の不吐出状態検知処理7B及び第二の不吐出状態検知処理7Aとは異なる頻度で行われる。本実施形態では、第二の吐出状態検知処理7Aが行われて5頁の記録が行われたときに行われるものとする。第三の不吐出状態検知処理7Cが行われるタイミングについて、図12に示す。このように、第一の吐出状態検知処理7B、第二の吐出状態検知処理7Aの他に、第一の吐出状態検知処理7B及び第二の吐出状態検知処理7Aと頻度が異なる第三の吐出状態検知処理7Cが行われても良い。このとき、CPU1000が、第三の吐出状態検知処理7Cを行う吐出状態検知手段として機能する。
このように、第三実施形態では、比較的径の小さい吐出口において不吐出状態となり易い色の液滴を吐出する吐出口に対してのみ、頁ごとの記録が終了したときに第一の不吐出状態検知処理7Bが行われる。そして、それよりも少ない頻度で、所定の頁の記録が終了したときに全吐出口に対して第二の不吐出状態検知処理7Aが行われる。また、第一の吐出状態検知処理の行われていない相対的に径の小さな吐出口については、それらと異なる頻度で所定のタイミングで第三の不吐出状態検知処理7Cが行われる。このように不吐出状態検知処理を行うことにより、吐出口が不吐出状態となることを抑えながら、第一の不吐出状態検知処理7Bの際に生じ得る待機時間を短縮させることができる。
(第四実施形態)
次に、第四実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第一実施形態ないし第三実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
次に、第四実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第一実施形態ないし第三実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第三実施形態においては、特定の径の小さな吐出口として、不吐出状態となり易い特定の色のインクを吐出する相対的に径の小さな吐出口について第一の吐出状態検知処理を行うこととした。そして、その他の相対的に径の小さい吐出口に対しては、第三の吐出状態検知処理を行うものとした。これに対して第四実施形態では、特定の径の小さな吐出口として、特定の場所に位置する径の小さな吐出口のみに対して、頁ごとに第一の不吐出状態検知処理7Bを行うものとした。本実施形態では、特定の場所とは、不吐出状態が発生しやすい吐出口列の中央付近である。本実施形態では、吐出口列の中央付近に対して頁ごとに第一の不吐出状態検知処理7Bを行うものとする。そして、第一の不吐出状態検知処理7Bが行われるように選択された吐出口以外の、相対的に径の小さな吐出口については、第三の不吐出状態検知処理7Cが、第二の不吐出状態検知処理7Aが行われて5頁の記録が行われたときに行われる。本実施形態では、吐出口列の延びる方向に沿って、中央から外側に向かって100個分の径の小さな吐出口について1頁の記録ごとに第一の不吐出状態検知処理7Bが行われる。そして、その他の相対的に径の小さい吐出口については、第二の不吐出状態検知処理7Aが行われて5頁の記録が行われたときに第三の不吐出状態検知処理7Cが行われる。なお、上述の特定の色や、中央からの吐出口数に関しては、上述のものに限定されるものではなく、適宜変更しても良い。
(第五実施形態)
次に、第五実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第一実施形態ないし第四実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
次に、第五実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、上記第一実施形態ないし第四実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第五実施形態においては、径の小さな吐出口に対して行われる第一の不吐出状態検知処理7Bが、複数回に亘って分割される点で上述の第一実施形態ないし第四実施形態とは異なる。
径の小さな吐出口の数が多くなると、それに伴い第一の不吐出状態検知処理7Bを行うのにかかる時間が長くなってしまう。このため、第一の不吐出状態検知処理7Bが終了するまでの待機時間が長くなってしまい、記録におけるスループットが低下してしまう。そこで、本実施形態では、第一の不吐出状態検知処理7Bが、頁間処理の行われる時間の間に収まるように、第一の不吐出状態検知処理7Bを複数回に亘って分割するものとする。
本実施形態では、頁ごとに行われる第一の不吐出状態検知処理7Bが、径の小さな吐出口のうち、一部の径の小さな吐出口のみに対して行われる。そして、次の第一の不吐出状態検知処理7Bで、前回の第一の不吐出状態検知処理7Bで行われなかった吐出口に対して第一の不吐出状態検知処理7Bが行われる。このように、第一の不吐出状態検知処理7Bで不吐出状態検知処理の行われる吐出口を分割することにより、一回の第一の不吐出状態検知処理7Bで不吐出状態検知処理の行われる吐出口の数が減少するので不吐出状態検知処理7Bにかかる時間が短縮される。このとき、不吐出状態検知処理7Bにかかる時間が、頁間処理に費やされる時間内に収まれば、ここで待機時間は発生しない。もし待機時間が発生したとしても不吐出状態検知処理7Bにかかる時間が短縮されるので、全体の記録動作及び不吐出状態検知処理にかかる時間が短縮される。これにより、記録のスループットを向上させることができる。
なお、「インク」または「液体」とは、広く解釈されるべきものであり、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成、記録媒体の加工、或いはインクまたは記録媒体の処理に供される液体を言うものとする。ここで、インクまたは記録媒体の処理としては、例えば、記録媒体に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化による定着性の向上や、記録品位ないし発色性の向上、画像耐久性の向上などのことを言う。また、本明細書内で用いられる「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味することとする。
また、上記の実施形態においては、記録媒体はロール紙が所定長さに切断されることで1頁の記録媒体が形成されることとしたが、記録媒体は予め所定の大きさに形成された記録用紙であっても構わない。その際、頁間処理の工程は、一枚の記録媒体に対する記録が行われ、記録が終了した記録媒体が搬送される工程から、次に記録される記録媒体が記録領域に配置される工程までの間の工程のことを言うものとする。
15、16、17、18、19 吐出口
111 記録ヘッド
200 記録装置
1000 CPU
111 記録ヘッド
200 記録装置
1000 CPU
Claims (8)
- 5pl以下の吐出量で、且つ、同色のインクを吐出し、吐出量の異なる二つ以上の吐出口を有し、該吐出口からインクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載する記録装置において、
前記記録ヘッドに形成された吐出口のうち、最も開口面積の小さい第一の吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第一の吐出状態検知処理と、
前記記録ヘッドにおける全ての吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第二の吐出状態検知処理と
を行う吐出状態検知手段を有し、
前記第二の吐出状態検知処理は、前記第一の吐出状態検知処理よりも行われる頻度が少なく、
前記第一の吐出状態検知処理及び前記第二の吐出状態検知処理で吐出不良の状態にある吐出口が検知されたときには、吐出不良状態にある吐出口の形成すべきドットについて異なる吐出口によって補完して記録を行う補完記録を行うことを特徴とする記録装置。 - 記録媒体にインクが吐出されて記録が行われると共に、頁ごとの記録が行われた後の頁間処理が行われ、
前記第一の吐出状態検知処理は、前記頁間処理に並行して行われることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記記録ヘッドは複数の色のインクを吐出可能であって、
前記第一の吐出状態検知処理は、前記第一の吐出口のうち、一部の色のインクを吐出する吐出口に対して行われることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。 - 前記第一の吐出状態検知処理は、前記第一の吐出口のうち、一部の位置に形成された吐出口に対して行われることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
- 前記第一の吐出状態検知処理は、複数回行われて全ての前記第一の吐出口について行われるように、複数回に亘って分割されて行われることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録装置。
- 前記第一の吐出口のうち、一部について前記第一の吐出状態検知処理が行われ、
前記吐出状態検知手段は、前記第一の吐出口のうち、前記第一の吐出状態検知処理が行われていない吐出口について、前記第一の吐出状態検知処理及び前記第二の吐出状態検知処理とは頻度が異なる第三の吐出状態検知処理を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の記録装置。 - 前記記録ヘッドは、記録媒体の搬送される方向に交差する方向に走査を行いながら吐出口からインクを吐出して記録を行い、
前記第一の吐出状態検知処理は、前記記録ヘッドが走査を休止している状態のときに行われることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の記録装置。 - 5pl以下の吐出量で、且つ、同色のインクを吐出し、吐出量の異なる二つ以上の吐出口を有する記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う記録装置によって記録を行う記録方法において、
前記記録ヘッドに形成された吐出口のうち、最も開口面積の小さい第一の吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第一の吐出状態検知工程と、
前記記録ヘッドにおける全ての吐出口に対して、吐出されるインクの吐出状態を検知する第二の吐出状態検知工程とを有し、
前記第二の吐出状態検知工程は、前記第一の吐出状態検知工程よりも行われる頻度が少なく、
前記第一の吐出状態検知工程及び前記第二の吐出状態検知工程で吐出不良の状態にある吐出口が検知されたときには、吐出不良状態にある吐出口の形成すべきドットについて異なる吐出口によって補完して記録を行う補完記録を行う補完記録工程を有していることを特徴とする記録方法。
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