JP2017159493A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

インクジェット印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017159493A
JP2017159493A JP2016044191A JP2016044191A JP2017159493A JP 2017159493 A JP2017159493 A JP 2017159493A JP 2016044191 A JP2016044191 A JP 2016044191A JP 2016044191 A JP2016044191 A JP 2016044191A JP 2017159493 A JP2017159493 A JP 2017159493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
image
ink
color
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016044191A
Other languages
English (en)
Inventor
亜紗代 下田
Asayo Shimoda
亜紗代 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP2016044191A priority Critical patent/JP2017159493A/ja
Publication of JP2017159493A publication Critical patent/JP2017159493A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】中間調領域の風紋を目立たなくすることにより画像劣化を防止する。【解決手段】印刷ジョブに含まれる画像データに一定領域の中間調画像があり、かつ、所定以上のギャップで印字する場合、インクジェットヘッドにより印刷することで発生すると予想した風紋画像の画像データである風紋画像データと風紋画像の濃淡を反転させた風紋反転画像の画像データである風紋反転画像データを生成する条件を有した補正テーブルに基づいて、中間調画像データがあると判断された一色を第1の色として入力された画像データの画像をインクジェットのノズルからインクを吐出して印刷用紙に印刷させ、第1色と同系色を第2の色として風紋反転画像データの風紋反転画像を風紋画像に重なるように印刷させる吐出制御手段と、を備えるインクジェット印刷装置。【選択図】図4

Description

本発明は、複数色のインクを用いて印刷するインクジェット印刷装置に関する。
ライン型のインクジェット印刷装置は、搬送ベルトにより搬送される用紙に対して、用紙の搬送方向と直交する方向に複数配置されたインクジェットヘッドによりインクの液滴を吐出することにより印刷を行う。
このようなライン型のインクジェット印刷装置では、様々な要因により、インクジェットヘッドから吐出された液滴に着弾位置ズレが生じ、これにより画像劣化が生じる場合がある。
特許文献1には、複数の液滴吐出口が形成された液体吐出ヘッドの吐出面と記録面との間の距離を把握し、当該距離に基づいて記録面上での着弾位置ずれ量を特定し、この特定した着弾位置ずれ量に応じて画像データを補正して中間階調処理を行う画像記録装置に関する技術が提案されている。
特開2007−21807号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像記録装置では、後述する自己気流の影響を考慮していなかった。このため、自己気流が影響して画像劣化が生じるような場合に対処できなかった。具体的な説明を以下に行う。
ライン型のインクジェット印刷装置では、ヘッドの直下を搬送された用紙により気流が発生する。また、搬送方向上流側に設けられたノズルからインクが連続吐出されると、そのインク液滴は自己気流を伴い吐出されるため、搬送による気流を遮る壁のように作用する(以下、この形成された擬似的な壁をインク壁という)。
そして、搬送された用紙により発生する気流がインク壁にぶつかり、複雑に気流が乱れることがある。この乱気流により、吐出し着弾すべき位置からずれてしまうことがあり、これにより、いわゆる風紋と呼ばれる濃度ムラが生じる場合があった。
この風紋は、濃度が濃くもなく薄くもない中間調である中間調領域において発生した場合に最も目立つことが分かっている。濃度が濃い高濃度領域に風紋が発生する場合、隣り合う画素のインクがにじむと風紋が生じた箇所を埋めるため目立ちにくくなる。一方、濃度が低い低濃度領域に風紋が発生する場合、元々の画像に無色の画素が多いので、目立ちにくくなる。結果的に、中間調領域において風紋が発生した場合に最も目立つことになり、この中間調領域において風紋を目立たなくすることが切望されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、自己気流の影響により発生する中間調領域の風紋を目立たなくするインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴は、搬送経路の上方に配置したインクジェットヘッドを有し、印刷ジョブに基づいて、前記インクジェットヘッドの各ノズルから複数色のインクを吐出して印刷用紙に印刷するインクジェット印刷装置であって、前記印刷ジョブとして入力された各色の画像データに一定領域の中間調画像があるか否かを判断する画像判断部と、前記インクジェットヘッドのノズル面と前記搬送経路上で搬送される印刷用紙の間隔であるギャップ量を取得するギャップ判断部と、前記画像判断部により中間調画像があると判断され、前記ギャップ判断部により取得されたギャップ量が所定以上である場合に、前記画像データを制御対象画像データであると判定する判定部と、前記制御対象画像データを前記インクジェットヘッドにより印刷することで発生すると予想した風紋画像の画像データである風紋画像データと当該風紋画像の濃淡を反転させた風紋反転画像の画像データである風紋反転画像データを生成する条件を有した補正テーブルと、前記判定部により前記制御対象画像データであると判定された場合、前記補正テーブルに基づいて、前記判断部により中間調画像データがあると判断された前記一色である第1の色で前記入力された画像データの画像を前記インクジェットのノズルからインクを吐出して印刷用紙に印刷させ、前記第1の色と同系色である第2の色で前記風紋反転画像データの風紋反転画像を前記インクジェットのノズルからインクを吐出して第1の色で印刷された前記印刷用紙の前記風紋画像に重なるように印刷させる吐出制御手段と、を備えることを特徴とするインクジェット印刷装置である。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴は、前記第1の色がブラックであり、前記第2の色がグレーであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置である。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、入力された印刷ジョブに含まれる画像データが中間調画像データであり、所定以上のギャップにて印刷する場合に制御対象印刷画像データとみなされ、印刷することによって得られる画像に発生する風紋の風紋画像データと当該風紋の濃淡を反転させた風紋反転画像データを生成する。そして、中間調画像データである第1の色で入力された画像データの画像を印刷し、第1の色と同系色である第2の色で風紋反転画像データの風紋反転画像を第1の色で印刷された風紋画像に重なるように印刷する。このように、風紋により発生している濃淡に対し、濃淡を反転した画像を重ねるように印字することで、濃淡を均一にして風紋を解消する。
本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置が備えるインクジェットユニットの平面図である。 本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置が備えるインクジェットヘッドのノズルから吐出された液滴と発生した気流を模式的に示した図である。(a)は、用紙Pの搬送方向(副走査方向)上流側から見た図であり、(b)は、斜視図である。 風紋の状態と風紋の対策を施した図である。 本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置の機能構成を示した図である。 本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置の処理手順を示したフローチャートである。
以下、本発明に係るインクジェット印刷装置の実施例1について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する本発明に係る実施例1のインクジェット印刷装置1は、あくまで本発明に係るインクジェット印刷装置の一例であり、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更可能である。
<インクジェット印刷装置の全体構成>
本発明の実施例1では、用紙の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に配列されたインクジェットヘッドを有し、搬送経路上で搬送された用紙に対して、画像データに基づいてインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して印刷するライン型のインクジェット印刷装置を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1の構成を示す構成図である。
図1に示すように、インクジェット印刷装置1は、サイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部30と、排紙部40と、反転部50とを備えている。
サイド給紙部10は、用紙Pが積層される給紙台11と、この給紙台11から最上位置の用紙Pのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部12と、この1次給紙部12によって搬送された用紙Pを循環搬送路CR上へ搬送する2次給紙部14とを備えている。
内部給紙部20は、用紙Pが積層される給紙台21aと、この給紙台21aから最上位置の用紙Pのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22aと、用紙Pが積層される給紙台21bと、この給紙台21bから最上位置の用紙Pのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22bと、用紙Pが積層される給紙台21cと、この給紙台21cから最上位置の用紙Pのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22cと、用紙Pが積層される給紙台21dと、この給紙台21dから最上位置の用紙Pのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22dとを備えている。
このように、2次給紙部14には、サイド給紙部10及び内部給紙部20から用紙Pが搬送され、さらに、後述する反転部50からも用紙Pが搬送される。
そのため、搬送方向における2次給紙部14の手前には、給紙された用紙Pの搬送経路と、一方の面が印刷された用紙が循環して搬送されてくる経路とが合流する合流地点が存在する。この合流地点を基準に、給紙機構側の経路を給紙搬送路FRと称し、それ以外の経路を循環搬送路CRと称している。
印刷部30は、複数の印字ヘッドが組み込まれたインクジェットユニット31と、インクジェットユニット31の対向面に設けられた環状の搬送ベルト133とを備えており、2次給紙部14により給紙された用紙Pは、環状の搬送ベルト133内に、用紙の搬送路面の裏面に対応して設置された吸引ファン131によって搬送ベルト133上に吸引され、所定の搬送速度で搬送されながら、インクジェットユニット31から吐出されたインクにより用紙Pに印刷される。
印刷部30により印刷された用紙Pは、循環搬送路CR上に配置された搬送ローラ等によって筐体内を循環搬送路CR上で搬送される。循環搬送路CR上には、循環搬送路CR上を搬送された用紙Pを排紙部40へ誘導するか、又は循環搬送路CR上を再循環させるかを切り替える切り替え機構43が備えられている。
切り替え機構43は、用紙Pを、後述する排紙部40又は反転部50のいずれか1方へ誘導するために、切り替える。
排紙部40は、インクジェット印刷装置1の筐体から突出したトレイ形状をした排紙台41と、排紙台41に用紙Pを誘導する一対の排紙ローラ42とを有している。そして、切り替え機構43により排紙部40に誘導された用紙Pは、排紙ローラ42により排紙台41に搬送され、排紙台41に印刷面を下にして積載される。
反転部50は、用紙Pを反転させる反転台51と、循環搬送路CRから反転台51へ用紙Pを搬送し、又は反転台51から循環搬送路CR上へ用紙Pを搬送する反転ローラ52とを備えている。切り替え機構43により反転部50に誘導された用紙Pは、反転ローラ52により循環搬送路CRから反転台51に搬送され、所定時間経過後、反転台51から循環搬送路CRへ搬送されることにより、循環搬送路CRに対して表裏が反転する。そして、表裏が反転された用紙Pは、循環搬送路CR上に設けられた搬送ローラ53等の複数のローラにより循環搬送路CR上を印刷部30へ向かって搬送される。
また、インクジェット印刷装置1の全体を制御する制御部80を有している。この制御部80は、サイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部30と、排紙部40と、反転部50とを制御することにより、画像データに基づいて印刷処理を実行する。
図2は、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1が備えるインクジェットユニット31の平面図である。
インクジェットユニット31は、主走査方向、即ち用紙Pの搬送方向と直交する方向に2列のノズルが配列されたライン型の複数のインクジェットヘッド110,112,114を有する。
そして、インクジェットユニット31の下部を用紙Pが副走査方向(用紙Pの搬送方向)に搬送されながら、複数のインクジェットヘッド110,112,114からインクが吐出されることにより印刷される。
インクジェットユニット31は、ブラック(K)のインクを貯留したインクジェットヘッド110a〜110fと、シアン(C)及びマゼンダ(M)のインクを貯留したインクジェットヘッド112a〜112fと、イエロー(Y)のインクを貯留したインクジェットヘッド114a〜114fとを備えている。なお、インクジェットヘッド110a〜110fと、インクジェットヘッド112a〜112fと、インクジェットヘッド114a〜114fとは、吐出されるインク色が異なるが、同一の物理構造を有している。
インクジェットヘッド110a〜110fは、主走査方向に対して平行になるように、300dpiの解像度を実現するピッチ間隔でノズルが配列された上流側のノズル列121と、300dpiの解像度を実現するピッチ間隔でノズルが配列された下流側のノズル列123とが配置されている。2列のノズル列121,123は、主走査方向のノズルの位置がそれぞれずらして設けられており、2列のノズル列121,123から同色(ここでは、ブラック)のインクが吐出されることにより、600dpiの解像度を実現する。
また、インクジェットヘッド110a〜110fには、ブラック(K)のインクを収容するインク室が設けられており、このインク室内にはピエゾ素子が配置されている。そして、供給された駆動信号に基づいて、ピエゾ素子にインクが吐出する駆動電圧が印加されることにより、インク室に連通するノズルからブラック(K)のインクを、ドロップ単位で吐出する。なお、図示しないが、インクジェットヘッド110a〜110fには、それぞれインクの温度を測定する温度計が備えられている。
このように、主走査方向に2列に配置されたノズル列121,123からブラック(K)のインクが吐出されることにより、600(dpi)の解像度で印字する。
一方、インクジェットヘッド112a〜112fは、主走査方向に対して平行になるように、300dpiの解像度を実現するピッチ間隔でノズルが配列されシアン(C)のインクを吐出する上流側のノズル列124と、300dpiの解像度を実現するピッチ間隔でノズルが配列されマゼンダ(M)のインクを吐出する下流側のノズル列125とが1列ずつ配置されている。
また、インクジェットヘッド112a〜112fには、それぞれシアン(C)のインクを収容するインク室と、マゼンダ(M)のインクを収容するインク室とが設けられており、このインク室内にはピエゾ素子が配置されている。そして、駆動信号に基づいてピエゾ素子にインクを吐出する駆動電圧が印加されることにより、シアン(C)、マゼンダ(M)それぞれのインク室に連通するノズルからシアン(C)、マゼンダ(M)それぞれのインクがドロップ単位で吐出される。なお、図示しないが、インクジェットヘッド112a〜112fには、それぞれインクの温度を測定する温度計が備えられている。
このように、主走査方向に2列に配置されたノズル列124,125のうち、上流側のノズル列124からシアン(C)のインクが吐出され、下流側のノズル列125からマゼンダ(M)のインクが吐出されることにより、シアン(C)、マゼンダ(M)がそれぞれ300(dpi)の解像度で印字される。
インクジェットヘッド114a〜114fは、300dpiの解像度を実現するピッチ間隔でノズルが配列されたノズル列が、主走査方向に対して平行になるように2列に配列されており、上流側にはイエロー(Y)のインクを吐出するノズル列127が配置され、下流側には、グレー(G)インクのノズル列128が配置されている。
また、インクジェットヘッド114a〜114fには、イエロー(Y)のインクを収容するインク室と、グレー(G)インクを収容するインク室とが設けられており、このインク室内にはピエゾ素子が配置されている。そして、駆動信号に基づいてピエゾ素子にインクを吐出する駆動電圧が印加されることにより、イエロー(Y)、グレー(G)それぞれのインク室に連通するノズルからイエロー(Y)、グレー(G)それぞれのインクがドロップ単位で吐出される。
このように、主走査方向に2列に配置されたノズル列のうち、上流側のノズル列127からイエロー(Y)のインクが吐出され、下流側のノズル列128からグレー(G)のインクが吐出されることにより、イエロー(Y)、グレー(G)がそれぞれ300(dpi)の解像度で印字される。
なお、使用するインクは、ライトシアン(LC)やライトマゼンダ(LM)を用いてもよい。
また、上述したように、インクジェットヘッド110a〜110fと、インクジェットヘッド112a〜112fと、インクジェットヘッド114a〜114fとは、吐出されるインク色が異なるが、同一の物理構造を有しているので、1つのインクジェットヘッドに同色のインクを収容した場合、主走査方向の解像度を600(dpi)で印刷することができ、1つのインクジェットヘッドに異なる色のインクを収容した場合、300(dpi)の解像度で、異なる2色のインクで印刷することができる。
<気流の影響による着弾位置ズレの説明>
図3は、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1が備えるインクジェットヘッドのノズルから吐出された液滴と発生した気流を模式的に示した図である。(a)は、用紙Pの搬送方向(副走査方向)上流側から見た図であり、(b)は、斜視図である。
図3(a),(b)に示すように、インクジェットヘッド110aの主走査方向中央部の3つの上流側のノズル列121からインク液滴Dが連続吐出されたとする。このとき、そのインク液滴Dは自己気流を伴い吐出されるため、搬送による気流を遮る壁のように作用し、擬似的なインク壁を形成する。
自己気流は主走査方向において連続する複数のノズルがインクをそれぞれ吐出していることより強い流れになる。また、自己気流は同じノズルが連続する複数のラインのドットに対してインクの吐出を繰り返す場合にも高くなる。即ち、単位時間当たりにおける、各ノズルのインク吐出量が高い領域が存在すると、その領域において、ノズルから吐出されたインクを印刷用紙の搬送気流に抗して直進させる自己気流の発生度合いが高くなる。
一方で、用紙Pが副走査方向に搬送されることにより、この搬送に伴って搬送気流F1〜F6が発生する。そのうち、主走査方向中央部を流れる搬送気流F3,F4については、インク液滴Dの連続吐出により形成されたインク壁(自己気流)にぶつかることになる。これにより、搬送気流F3,F4は、形成されたインク壁を回り込むような流れを形成し、さらに、回り込んだ搬送気流F3,F4が、搬送気流F2,F5に影響を及ぼしたり、回り込んだ搬送気流F3,F4同士がぶつかり合ったりして、複雑に気流が乱れることがある。この乱気流により、吐出し着弾すべき位置からずれてしまうことがあり、これにより、いわゆる風紋と呼ばれる濃度ムラが生じる場合がある。
また、この風紋は、高濃度でもなく低濃度でもない中間調である中間調領域において発生した場合に最も目立つことが分かっている。
具体的には、中間調の連続吐出領域を含む画像データは、中程度の密度で吐出する画素が並ぶことになる。そして、この画像データに基づいて吐出されると、自己気流によってインク液滴の着弾位置ずれが発生し、着弾する画素と画素との間に相対的に大きめの間隔が空くことになる。なお、インク液滴は、着弾後ににじみが発生するものの、にじみを考慮しても中間調の連続吐出領域では、濃淡が目立ち易いため風紋が目立つことになる。このように、風紋が目立つ印刷画像の画像データは、風紋を低減させるよう何かしらの制御が必要な制御対象画像データであるといえる。
図4は、風紋の状態と風紋の対策を施した図である。
図4(a)は、高解像度のデータにおける中間調領域で発生すると予測される風紋領域212eを含んだ風紋画像212である。この風紋画像212は、インクが一定間隔で連続して吐出される中間調画像の領域が含まれているとき風紋が発生することをシミュレーションにより予想されたものである。図4(b)は、図4(a)風紋画像212の濃度を反転した風紋反転画像213である。この風紋反転画像213は、図4(a)の風紋領域212eを打ち消すような風紋反転領域212fを含んでいる。図4(c)は、入力された画像(図示せず)を印字した後に、図4(b)に示す風紋反転画像213を印字された状態を示した風紋対策画像214である。すなわち、入力された画像と図4(b)の風紋反転画像213の画像データを用いて印字すれば、図4(c)のように風紋が解消した補正対策画像214を形成することができる。
<インクジェット印刷装置1の機能構成>
次に、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1の機能構成について説明する。
図5は、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1の機能構成を示した図である。
図5に示すように、インクジェット印刷装置1は、サイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部30と、排紙部40と、反転部50と、操作パネル部70と、制御部80とを備える。これらの構成のうち、サイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部30と、排紙部40と、反転部50とについては、上述したので、説明を省略する。
制御部80は、CPU81と、CPU81の動作プログラムや各種テーブル等を格納したROM82と、画像読取り部(図示せず。)が読取った画像データまたはコンピュータ装置(図示せず。)等が送信してきた画像データ、さらには操作パネル部70またはコンピュータ装置(図示せず。)からの各種印刷条件を含む印刷ジョブを記憶するRAM83を有している。
CPU81は、ROM82に格納された動作プログラムを実行することにより、本装置全体、すなわちサイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部30と、排紙部40と、反転部50と、操作パネル部70と等の動作を制御する。また、CPU81は、判定部81aと、インク吐出制御部81bとを実装する。
判定部81aは、印刷のページごとに、用紙種類や色成分毎の画像データを取得し、ROM82に記憶されたテーブルに基づいて、制御対象画像データであるか否かを判定する。すなわち、判定部81aは、印刷するための画像データを印刷する際の自己気流の発生度合いが高いか否かを判定するため、印刷ジョブに含まれる画像データの解像度が高解像度であるか否か、画像データ内の各画素の濃度が同一で所定範囲以上ある中間調画像データであるか否か、さらに、所定値以上のギャップがあるか否かなどを判定する。
ギャップとは、インクジェットユニット31の対向面に設けられた環状の搬送ベルト133上を搬送される印刷用紙との間隔のことである。ギャップは、使用する印刷用紙の種類により特定されるものである。
インク吐出制御部81bは、判定部81aにより前述の条件を満たし制御対象画像データであると判定されると、ROM82に基づいて図4(a)に示すような予想される風紋領域212eを含んだ風紋画像212の画像データを生成する。そして、風紋領域212e打ち消すように風紋画像212の濃度を反転させた風紋反転画像213の画像データを生成する。
インク吐出制御部81bは、入力された画像データと図4(b)に示す風紋反転画像213の画像データに基づいて、図4(c)に示すような印刷画像214をインクジェットヘッド110,114のノズルから吐出して印字する。具体的には、入力された画像データをブラック(K)に割り当て、図4(b)の風紋反転画像213の画像データをグレー(G)に割り当てドロップデータを算出し、インクジェットヘッド110,114のノズルから吐出して印字する。
一方、判定部81aにより、制御対象画像データでないと判定された場合、図4(b)のような画像データを生成することなく入力された画像データに基づいて画像を印刷するようにインクジェットヘッド110,114を制御する。
ここで、図4(a)や図4(b)に示す画像データは、ROM82に記憶されたテーブルに基づいて生成される。ROM82には、主走査方向において一定間隔で連続する画素数、搬送ベルト133により定まる副走査方向の画素の間隔、連続吐出する時間、単位面積当たりのドロップ数と使用する印刷用紙の用紙種類やインクの色成分やギャップなどが関連付けられて記憶されており、入力された条件が定まれば、所定の風紋画像データ及び風紋反転画像が生成される。なお、用紙種類は、マット紙などのにじみの影響が小さい用紙では、中間調にて風紋が目立つ傾向がある。
主走査方向において一定間隔で連続する画素数は主走査方向の画素の密度を示し、副走査方向の画素の間隔は副走査方向の画素の密度である。各方向の画素の密度は、画像データの解像度が高解像度であるか否かを判定するための条件となる。
また、画素の密度の他、単位時間あたりに吐出するドロップ数若しくは階調値などにより入力された画像データに中間調領域があるか否かを判定する。
すなわち、ROM82のテーブルには、制御対象画像データであるか否かを判定するための条件や風紋画像の画像データや風紋を打ち消すための風紋反転画像の画像データを生成するための条件が記憶されている。なお、このテーブルは予め実験的に求められたものである。
また、本実施形態のように、ブラック(K)とグレー(G)に着目したのは、CIELabやCIEXYZを参照したときの同系色であり、実験的に最も効果があったものだからである。したがって、ブラック(K)とグレー(G)以外のCインクなどでも効果を奏する。
<インクジェット印刷装置1の作用>
次に、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1の詳細な処理手順について説明する。
図6は、本発明の実施例1であるインクジェット印刷装置1の処理手順を示したフローチャートである。
図6に示すように、まず、制御部80のCPU81は、印刷ジョブを受信した場合(ステップS100“YES”)、受信したジョブの画像データの解像度と用紙種類を取得する(ステップS103)。そして、変換された画像データが高解像度でビットマップ化されたものか、または低解像度でビットマップ化されたものかを判定する(ステップS105)。本実施形態の場合、高解像度は600dpiであり、低解像度は300dpiに相当する。
ステップS105において、画像データが低解像度でビットマップ化されたものであると判定された場合(NO)、風紋がほとんど目立たないため、制御部80のCPU81のインク吐出制御部81bは、入力された画像データのドロップデータを算出した後(ステップS130)、印刷処理を実行する(ステップS160)。
一方、画像データが高解像度でビットマップ化されたものであると判定された場合(YES)、CPU81は、受信した印刷ジョブからページごとに、入力されたブラック(K)の画像データが一定領域以上の中間調画像があるか否かを判定する(ステップS106)。
判定部81aは、例えば、用紙種が“普通紙”の場合、ブラック(K)インクの単位面積当たりのドロップ数が“3”〜“6”(ドロップ)の場合、このブラック(K)インクで形成される領域は中間調領域と判定される。
ステップS106において、入力された画像データに中間調画像があると判定された場合(YES)、CPU81の判定部81aは、ギャップが所定値以上か否かを判定する(ステップS120)
一方、ステップS106において、入力された画像データに中間調画像がないと判定された場合(NO)、入力された画像データのドロップデータを算出した後(ステップS130)、画像を印刷する(ステップS160)。
印刷される用紙は、用紙自体の厚みや、封筒などの用紙の形状が異なるので、用紙がインクジェットユニット31に接触することなく適切に印刷できるように、この用紙種類に応じてギャップが設定される。そこで、判定部81aは、ステップS103において取得された用紙種類に基づいてギャップを決定し、決定したギャップが所定値以上か否かを判定する。ギャップは、広いほど着弾位置ずれが発生し易くなり、風紋が発生しやすい傾向がある。
そこで、ステップS120において、ギャップが所定値未満であると判定された場合(“NO”)、着弾位置ずれが発生しにくいので、インク吐出制御部81bは、入力された画像データのドロップデータを算出した後(ステップS130)、画像を印刷する(ステップS160)。
一方、ギャップが所定値以上であると判定された場合(ステップS120“YES”)、CPU81は、印刷したときに風紋が生じるため、風紋を消す処理を施す。はじめに、ROM82に基づいて、図4(a)に示すような印刷ジョブの条件に対応して形成されると予想される風紋画像212の画像データを生成し、図4(b)に示すような風紋の濃淡を反転させた風紋反転画像213の画像データを生成する(ステップS125)。
CPU81は、入力された画像データをブラック(K)に割り振り、ステップS125において生成された風紋反転画像213の画像データをグレー(G)に割り振り、割り振られた画像データのドロップデータを算出する(ステップS130)。
そして、インク吐出制御部81bは、算出したドロップデータに基づいて画像を印刷する(ステップS160)。
以上のように、本実施形態にあるインクジェット印刷装置1によれば、高解像度であり、中間調の画像が一定領域以上存在する場合であって、所定以上のギャップがある場合、風紋反転画像213の画像データを生成し、入力された画像に風紋反転画像213を重ねて印字する印刷処理をすることで、風紋の濃淡がなくなり濃度が均一化されて風紋を解消できる。
また、本実施形態では、用紙の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に配列されたインクジェットヘッドを有し、搬送経路上で搬送された用紙に対して、画像データに基づいてインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して印刷するライン型のインクジェット印刷装置を例に挙げて説明したが、これに限らない。
用紙の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に移動するインクジェットヘッドを有し、搬送された用紙に対して、画像データに基づいてインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して印刷するシリアル型のインクジェット印刷装置でもよい。
なお、本実施形態では、インクジェットヘッド110,114のブラック(K)とグレー(G)を用いたモノクロ印刷を説明したが、インクジェットヘッド110,112,114を用いたカラー印刷にしてもよい。この場合、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)には、入力された画像又は風紋反転画像213の画像データのいずれかを割り振ればよい。
制御対象画像か否かを判定する条件は、画像データが高解像度か否か、一定以上の中間調画像があるか否か、所定以上のギャップであるか否かを判断できればよく、判定する順番は問わない。
さらに、モノクロ印刷が選択された場合に、入力された中間調画像を含む画像データのうち高濃度の領域の濃度を低減させてもよい。これにより、中間調画像のうち高濃度の部分と低濃度の部分の濃度差が狭まることで、濃度むらが低減される結果、風紋を目立ちにくくすることができる。ここで、モノクロ印刷に着目したのは、同じ画像を再現する場合にカラー印刷よりも使用するインク量が少なくなるため、風紋が発生しやすいからである。
シリアル型のインクジェット印刷装置では、用紙の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に移動する1つのインクジェットヘッドに、用紙の搬送方向(副走査方向)に対して平行になるように複数のノズル列を配列されており、複数のノズル列毎に副走査方向のノズルの位置をそれぞれずらして設けられ、搬送された用紙が停止しているときに、インクジェットヘッドを主走査方向に移動しながら、用紙に対して複数のノズル列のうち少なくとも1列のノズル列からインクを吐出する。
即ち、インクジェットヘッドは、複数のノズル列が平行に配列され、用紙Pに対して相対移動しながらノズル列からインクを吐出するように構成されていればよい。
1…インクジェット印刷装置
10…サイド給紙部
11…給紙台
12…1次給紙部
14…2次給紙部
30…印刷部
31…インクジェットユニット
40…排紙部
50…反転部
70…操作パネル部
80…制御部
81…CPU
81a…判定部
81b…インク吐出制御部
82…ROM
83…RAM
110,112,114…インクジェットヘッド

Claims (2)

  1. 搬送経路の上方に配置したインクジェットヘッドを有し、印刷ジョブに基づいて、前記インクジェットヘッドの各ノズルから複数色のインクを吐出して印刷用紙に印刷するインクジェット印刷装置であって、
    前記印刷ジョブとして入力された各色の画像データに一定領域の中間調画像があるか否かを判断する画像判断部と、
    前記インクジェットヘッドのノズル面と前記搬送経路上で搬送される印刷用紙の間隔であるギャップ量を取得するギャップ判断部と、
    前記画像判断部により中間調画像があると判断され、前記ギャップ判断部により取得されたギャップ量が所定以上である場合に、前記画像データを制御対象画像データであると判定する判定部と、
    前記制御対象画像データを前記インクジェットヘッドにより印刷することで発生すると予想した風紋画像の画像データである風紋画像データと当該風紋画像の濃淡を反転させた風紋反転画像の画像データである風紋反転画像データを生成する条件を有した補正テーブルと、
    前記判定部により前記制御対象画像データであると判定された場合、前記補正テーブルに基づいて、前記判断部により中間調画像データがあると判断された前記一色である第1の色で前記入力された画像データの画像を前記インクジェットのノズルからインクを吐出して印刷用紙に印刷させ、前記第1の色と同系色である第2の色で前記風紋反転画像データの風紋反転画像を前記インクジェットのノズルからインクを吐出して第1の色で印刷された前記印刷用紙の前記風紋画像に重なるように印刷させる吐出制御手段と、を備える
    ことを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記第1の色がブラックであり、前記第2の色がグレーである
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
JP2016044191A 2016-03-08 2016-03-08 インクジェット印刷装置 Pending JP2017159493A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016044191A JP2017159493A (ja) 2016-03-08 2016-03-08 インクジェット印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016044191A JP2017159493A (ja) 2016-03-08 2016-03-08 インクジェット印刷装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017159493A true JP2017159493A (ja) 2017-09-14

Family

ID=59852938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016044191A Pending JP2017159493A (ja) 2016-03-08 2016-03-08 インクジェット印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017159493A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113660387A (zh) * 2020-05-12 2021-11-16 理想科学工业株式会社 图像处理装置
US11872810B2 (en) 2020-11-16 2024-01-16 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink discharge apparatus, ink discharge method, and medium storing ink discharge program

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113660387A (zh) * 2020-05-12 2021-11-16 理想科学工业株式会社 图像处理装置
US11872810B2 (en) 2020-11-16 2024-01-16 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink discharge apparatus, ink discharge method, and medium storing ink discharge program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5211884B2 (ja) 液体噴射方法、液体噴射装置
JP6178708B2 (ja) インクジェット画像形成装置
JP2015058604A (ja) インクジェット印刷装置
JP6314524B2 (ja) 印刷装置および印刷システム
JP2011025686A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2017144592A (ja) インクジェット印刷装置
US8287090B2 (en) Inkjet printing apparatus and inkjet printing method
JP6567312B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP2010105306A (ja) インク吐出装置及びその制御方法
JP6235840B2 (ja) インクジェット印刷装置
US20110025737A1 (en) Fluid Ejecting Apparatus and Fluid Ejecting Method
JP2016147421A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP2017159493A (ja) インクジェット印刷装置
JP2016013645A (ja) インクジェット印刷装置
JP2015030101A (ja) インクジェット印刷装置
JP4867508B2 (ja) 液滴吐出装置及び液滴吐出プログラム
JP5816041B2 (ja) カラーインクジェット印刷装置
JP6254372B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP6673438B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP6101462B2 (ja) 画像形成装置
JP5257032B2 (ja) 印刷装置
JP2007001269A (ja) 印刷システム、プログラム及び印刷装置
JP2014097603A (ja) インクジェット記録装置および記録制御方法
JP6148583B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP2011046150A (ja) 記録装置及び記録方法