JP2006305993A - インクジェット記録装置、該装置に対する画像データ供給装置および前記記録装置を制御するための方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、該装置に対する画像データ供給装置および前記記録装置を制御するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マルチスキャン記録を行うインクジェット記録装置において、想定外の多種多様な記録媒体が用いられる場合にも、適切なマスクを用いることで記録画像の品位低下が生じないようにする。
【解決手段】 複数種類の前記マスクを用意し、これらを適用して複数の画像評価用パターンを記録媒体に形成させ、当該複数の画像評価用パターンに基づいて、マルチスキャン記録による画像形成を行う際に適用するマスクが選択されるようにする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、インクジェット記録装置、該装置に対する画像データ供給装置および前記記録装置を制御するための方法に関し、特にインクを吐出するための複数の吐出口を配列してなる記録ヘッドを吐出口配列方向とは異なる方向に走査させるとともに、複数の吐出口の配列幅未満の量ずつ記録媒体を前記走査方向と直交する方向に相対的に搬送して同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列に従った複数回の前記走査にて記録媒体上に画像の形成を行うインクジェット記録装置を用いる場合に適用して好適なものである。
一般的なプリント装置のほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、あるいはこれらの装置を複合した多機能記録装置等で用いられている現在の記録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板、あるいは布帛などの記録媒体上にドットパターンからなる画像(文字や記号なども含む)を形成していくように構成されている。かかる記録装置は、その記録方式によってインクジェット記録方式、ワイヤドット方式、サーマル方式およびレーザビーム方式などに分けることができる。そのうち、インクジェット記録方式によるものは、記録ヘッドから記録媒体上にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で様々な記録媒体に記録することができる。さらに、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
特に、インクを吐出するために利用されるエネルギとして通電に応じインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子を用いる形態の記録ヘッドは、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て形成可能である。従って、多数のノズル(以下、特にことわらない限り、吐出口、これに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギを発生するための素子を総称して言う)を高密度に配置したものを容易に製造することができので、一層のコンパクト化を図ることができる。また、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用することにより、記録ヘッドの長尺化および高密度化も容易であるという利点を有している。
かかる記録ヘッドを用いる記録方式の一つとして、複数のノズルを配列してなる記録ヘッドをノズル配列方向とは異なる方向に主走査させる動作と、当該主走査方向と直交する方向(副走査方向)に記録媒体をノズル配列範囲に相当する量だけ相対的に搬送する動作と、を交互に繰り返すことにより記録を行ういわゆるシリアルスキャン方式がある。さらに、かかるシリアルスキャン方式には、1回の主走査後に記録ヘッドを逆方向に移動(バックスキャン)させて所定の主走査開始位置に戻し、次の主走査を行うというものがあり、これは一方向への主走査時にしか記録を行わないことから片方向記録と称されている。また、1回の主走査後、バックスキャン時にも記録を行うものもあり、これは双方向記録もしくは往復記録と称されている。
いずれにしても、多数のノズルを高密度実装して長尺化した記録ヘッドを用いることは、記録の高精細化および高速化を達成する上で好ましい。しかしながら、記録媒体上で隣接するインクドット同士がつながるために不規則な隙間や濃度の増大等が発生する現象(ビーディング)が生じることがある。また、ノズル間のインクの吐出量ないしは吐出方向のばらつき、あるいは副走査量のばらつきによって、帯状の濃度むらが発生する現象(バンディング)が生じることもある。さらに、微細なノズルを配列した状態で記録デューティの高い画像を高速でプリントした場合に、端部側に位置するノズルからのインク吐出方向が配列の内側に向かってよれ、吐出インクの着弾位置が吐出口と正対したものとならなくなることで画質を損なう現象(端よれ)が生じることもある。これらの現象が生じると、記録される画像には色むらや濃度むらなど記録品位の低下が生じる。
これらの問題に対しては、主走査間の搬送量(副走査量)をノズル配列範囲未満の量に定めるとともに、同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列に従った複数回の主走査にて記録媒体上に画像の形成を行う、所謂マルチスキャンと称される記録方式が有効である。このマルチスキャンを採用する場合にも、片方向記録を行う場合もあるし、双方向記録を行う場合もある。
より具体的には、マルチスキャン記録方式では、記録ヘッドに設けられた複数のノズルをN(N>1)個のブロックに分割し、各ブロックのノズル群にて記録できる幅に相当する量の副走査を行い、同一画像領域に対してN回の主走査を行うことで当該領域の画像を完成させる。このように、同一画像領域をN回(複数回)に分けて記録するためには、同じ画像信号をN回の主走査に対応して分けて記録ヘッドに供給しなければならない(但し、実際に記録ヘッドに供給される信号は、副走査量に見合うだけずれるように設定される)。この画像を分ける際に用いられるのがマスクであり、適宜の形状、寸法および画像データの分散状態を画像に適用するためのパターン(マスクパターン)に設定される。このマスクは、画像データとは独立して決定されることが多く、このマスクによって、各ノズルはN回の主走査のうち何回目に駆動されるかが決定される。
例えば、100%デューティの画像(画像形成時の各画素すべてにインクを付与する所謂「ベタ」画像)を記録する際、各主走査時に駆動され得る(インク吐出を行う)ノズルの割合がマスクによって決定される。その際、各主走査毎に画像データを間引いた記録が行われるので、その間引きを行う割合は「間引き率」と称される。よって、これは各主走査において記録に関与し得るノズルの割合(以下、記録率と称する)の補数である。例えば、100%デューティの画像をN=4回のマルチスキャンで完成させる(4パス記録を行う)場合、最も単純な例では各主走査では一律に間引き率75%すなわち記録率25%で記録が行われる。
かかる間引き率ないし記録率は一例であり、実際には、画像品位低下の要因となる現象の影響を抑制するために、主走査毎に適用される間引き率すなわち記録率を異なる値としたものもあるし、マスク画像パターンについても種々の提案がなされている。例えば、特開2002−96455号公報には、端よれによる画像品位低下を防止するために、ノズルの配列において中央部に位置するノズルほど記録率が高く(間引き率が低く)、端部に位置するノズルほど記録率が低く(間引き率が高く)なるようにした所謂グラデーションマスクが開示されている。また、特開平7−52390号公報には、バンディングによる画像むらを改善するために、規則的な配列ではなくランダム性を持たせたマスタパターンを用いる記録方法が開示されている。
さらに、ビーディングは、用いるインクの物性とこれを受容する記録媒体とのミスマッチングに起因したインクの吸収の遅れで発生することから、異なる記録媒体に対してマスクパターンを変更する提案もある。例えば特許文献1によると、記録すべき記録媒体の種類がビーディングの起こり易いトランスペアレンシーフィルムであるとき、間引き記録モードを選択すると共に、擬似乱数的に間引いたマスクパターンを間引きパターンとして使用する提案がなされている。これにより、ビーディングの方向性や分布をランダム化することで、ビーディング目立ちにくくして、高画質を実現させることが可能となるとしている。
特開2002−96455号公報 特開平7−52390号公報 特開平7−60969号公報 特開2002−144552号公報
最近では、高精細な画像を高速で様々な記録媒体に記録することができることから、インクジェット記録方式を用いる記録装置の用途が著しく拡大している。すなわち、オフィスやパーソナルユースでの記録、あるいは捺染やラベル印刷などの産業用記録は勿論のこと、店頭でのPOP広告や美術品の印刷などにもインクジェット記録装置が適用されるようになってきている。また、用いるインクとしても、染料を主成分とする色材を含むインクや、顔料を主成分とする色材を含むインクなど、インクの種類も多様化してきており、異なる種類のインクを交換して、または選択的に使用可能な記録装置も現れてきている。かかる状況下、ユーザが記録対象として使用する記録媒体の種類も極めて多岐に亘るようになってきており、ユーザの使用する記録媒体を予め特定することは困難である。
しかるに従来、マルチスキャン記録に適用するマスクはメーカの想定する基準紙に対して最適化されていた一方、当該マスクは想定外の記録媒体に対しても最適であることが保証されているわけではない。すなわち、想定外の記録媒体をユーザが選択し、これを使用して記録を行わせた場合、上記各種現象に起因した画像品位の低下が抑制されず、ユーザが望む品質の記録物が得られなくなることがある。異なる記録媒体に対してマスクパターンを変更する特許文献3を適用しても、あくまで想定された種類の記録媒体毎に最適なマスクを適用する技術に想到するに過ぎない。従って、ユーザが選択し、使用する想定外の記録媒体によっては、画像品位の低下は生じ得るのである。
本発明は、かかる点に鑑みて、ユーザが選択し、使用する多種多様な記録媒体に対応して良好な品位の画像記録を行うことができるようにすることを目的とする。
そのために、本発明は、インクを吐出するための複数の吐出口を配列してなる記録ヘッドを用い、該記録ヘッドを前記複数の吐出口の配列方向とは異なる方向に記録媒体に対して相対的に記録走査させるとともに、前記複数の吐出口の配列幅未満の量ずつ前記記録媒体を前記記録走査方向と直交する方向に相対的に搬送して、同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列を定めるマスクを適用した複数回の前記記録走査にて画像形成を行うインクジェット記録装置であって、
前記画像形成を行う際に適用するマスクを選択するために、複数種類のマスクを適用して、複数の画像評価用パターンを記録媒体に形成させる手段を具えたことを特徴とする。
ここで、選択されたマスクと、前記複数の画像評価用パターンを形成した記録媒体の種類とを対応づけて登録する手段を具えることができる。
また、本発明は、上記インクジェット記録装置に対して画像データを供給する画像データ供給装置であって、選択されたマスクと、前記複数の画像評価用パターンを形成した記録媒体の種類とを対応づけて登録する手段を具えたことを特徴とする。
さらに、本発明は、上記のインクジェット記録装置および画像データ供給装置とを具えたことを特徴とする記録システムに存する。
加えて、本発明は、インクを吐出するための複数の吐出口を配列してなる記録ヘッドを用い、該記録ヘッドを前記複数の吐出口の配列方向とは異なる方向に記録媒体に対して相対的に記録走査させるとともに、前記複数の吐出口の配列幅未満の量ずつ前記記録媒体を前記記録走査方向と直交する方向に相対的に搬送して、同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列を定めるマスクを適用した複数回の前記記録走査にて画像形成を行うインクジェット記録装置の制御方法であって、複数種類の前記マスクを用意し、当該複数種類のマスクを適用して複数の画像評価用パターンを記録媒体に形成させ、当該複数の画像評価用パターンに基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクが選択されることを特徴とする。
さらに加えて、本発明は、インクジェット記録装置に対し画像データを供給するコンピュータに上記制御方法を実行させるためのプログラム、および該プログラムを記憶した記憶媒体に存する。
以上において、前記形成された複数の画像評価用パターンに基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクの選択操作を受容する手段を具えることができる。または、前記形成された複数の画像評価用パターンを読み取るために前記インクジェット記録装置に設けられた読み取り手段の読み取り結果に基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクの選択を行う手段を具えることができる。
複数のマスクを用いて複数の画像評価用パターンを形成し、好ましい記録品位が得られている評価用パターンに対応したマスクを適切に選択できるようにすることで、多種多様な記録媒体に適応したインクジェット記録を行うことができるようになる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置を模式的斜視図であり、各部構成要素の配置関係を模式的に表している。
本例においては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)のインクに対応して記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkが用いられている。記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkには、各々一定量のインクを吐出できるように副走査方向(Y方向)に口径等が等しい吐出口が配列されており、各色インクの吐出口配列は主走査方向において平行である(図5参照)。記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkは、それぞれ内部でインク流路を確保した状態で連結されているインクタンク19Y、19M、19Cおよび19Bkからインク供給を受ける(以下、特定しない場合には記録ヘッドを符号1で、インクタンクを符号19で参照する)。各記録ヘッド1と各インクタンク19とは、分離可能または分離不能に一体化されるものとすることができ、インクタンク19内のインク残量がなくなったときに、前者の場合にはインクタンク19を記録ヘッド1から取り外して、後者の場合にはインクタンク19および記録ヘッド1の一体物を取り外して交換することができる。
記録ヘッド1はキャリッジ2上に搭載され、キャリッジ2はゴム等でなるタイミングベルト24bの回転に従ってガイドレール24aに沿って矢印Saおよび矢印Sbで示す方向に往復移動(シリアルスキャン)が可能なように案内支持されている。そして、キャリッジ2および記録ヘッド1が矢印SaおよびSb方向にシリアルスキャン駆動される過程で、記録ヘッド1から記録データに従ってインクを吐出させることで、記録媒体23aに対する記録が行われる。その際、記録スキャン(主走査)方向の位置精度は、リニアエンコーダスケール24cをキャリッジ2上の位置センサによって読み取って行くことで確保される。タイミングベルト24bは主走査領域の両端に設けたプーリ28aおよび28bに張架されており、一方のプーリ28bはキャリッジモータ26のモータ軸27に固定されている。従って、モータ26を正転または逆転駆動することにより、キャリッジ2を矢印Saまたは矢印Sb方向に移動させることができる。
搬送ローラ23は、搬送モータ(図1では図示しない)により駆動され、連続紙またはカットシート形態の記録媒体23aをY方向に搬送する。そして記録動作領域では、この搬送ローラ23は高精度で回転駆動され、所定の記録媒体搬送量(一般的には記録ヘッド1の記録幅に相当する量)を確保する。また、記録ヘッド1の記録スキャン領域において、記録媒体23aは、拍車形状のローラ等の補助搬送部材等によりプラテン(いずれも不図示)に向けて押圧される。これにより記録媒体23aの被記録面が平坦に規制され、記録媒体23aの浮き上がりによる記録ヘッド1の吐出口形成面との間の距離の変動や、吐出口形成面との接触が防止される。なお、記録媒体23aの浮き上がりを一層効果的に防止するために、プラテンへの密着性を高めるための手段を付加してもよい。そのような手段としては、例えば、パンチングを施したプラテンを用いるとともに、その裏面側からファンによって吸引を行い、記録媒体23aををプラテンに吸着させる機構とすることができる。
以上のような記録ヘッド1の記録スキャン(主走査)と、記録媒体23aの搬送(副走査)とを交互に繰り返して行くことで、記録媒体23aに対する記録が行われる。
一方、記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkに対しては、記録領域外の主走査領域の端部(例えばホームポジション)にそれぞれ、キャップ31Y、31M、31Cおよび31Bkが配置されている(以下、符号31で包括的に参照する)。キャップ31は、図1には示されていないモータおよび昇降機構によって昇降可能に支持されており、上昇位置では、各記録ヘッド1の吐出口形成面にキャッピングを施し、非記録動作時等においてインク増粘やインクの固着・乾燥を防止することができるようになっている。また、キャッピング状態において、回復動作を行うことが可能である。すなわち、回復動作を行う場合には、回復ポンプ30によって記録ヘッド1の吐出口形成面に密着されたキャップ31内に負圧を発生させることで、インクが記録ヘッド1のノズルから排出される。そして、当該排出インクをキャップ31が受け、パイプ32を介して廃インク収容部材40に回収できるように構成されている。
キャップ31は、記録動作時には記録ヘッド1との干渉を避ける下降位置に設定され、また吐出口形成面との対向によって予備吐出を受けることが可能である。また、そのような予備吐出動作によってキャップ31に保持されたインクについても、回復ポンプ30を作動させることで、パイプ32を介して廃インク収容部材40に移送することができる。回復ポンプ30は、インクを廃インク収容部材40へ移送可能なものであれば、ギアポンプ、チューブポンプ、およびタービン、ロータ、ピストン、ベローズなどを使用した適宜の形態とすることが可能である。
さらに、記録を行っているときに、吐出口から吐出されるインク滴には記録に関与する主インク滴のほか、細かなインク滴(これをミストともいう)も生じ、この細かなインク滴が記録ヘッドのインク吐出口周りに付着することがある。また、回復動作時に記録ヘッドからインクが漏れた場合、記録ヘッド1の吐出口付近にはインクが付着していることが多い。この付着インクが吐出される主インク滴を引っ張ることで、インク吐出方向がよれること、すなわち主インク滴の直進性が妨げられることがある。そこで本実施形態では、記録ヘッド1のメンテナンス機構として、上記吸引回復手段および予備吐出手段のほか、各色の記録ヘッドに対しゴムなどの弾性材料でなる第1清掃部材41が設けられている。この第1清掃部材41を記録ヘッド1の吐出口形成面に当接させながら図中L方向にスキャンすることによって、付着しているインクを取り除く(清掃)動作を行うことが可能である。また、この第1清掃部材41に付着したインクを払い除く第2清掃部材42を設けることによって、第1清掃部材41の清掃効果を持続させることができる。
図2は本実施形態で用いられる記録ヘッド1の主要部を示す模式的斜視図である。本例の記録ヘッド1は、インクを吐出するために利用されるエネルギとして、通電に応じインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子110の配列(例えば、主走査方向と直交する記録媒体搬送方向に1280個)と、矢印Xb方向からインクが導入されるインク室120とを備えた基板115を有している。この基板115に対しては、各電気熱変換素子110に対応してインク室120からインク供給を受ける液路部分112が形成された液路形成部材117が接合され、さらに電気熱変換素子110に対向して矢印Xa方向にインクを吐出するための吐出口111が形成された吐出口形成部材119が接合されている。また、基板115には、記録データに対応して各電気熱変換素子110に選択的に電気エネルギを印加できるようにするための電気配線および駆動回路が形成されている。
なお、本例では基板115に対して垂直方向にインクを吐出させる方式の記録ヘッドを用いているが、平行な方向にインクを吐出させる形態の記録ヘッドを用いるものでもよい。
図3は上記構成の記録装置および記録ヘッドに対する制御系の構成例を示すブロック図である。
図3において、1700はインタフェースであり、コンピュータ、デジタルカメラ、スキャナ等適宜の形態を有するホスト装置1000から送られてくるコマンドや画像データを含む記録信号を受信するとともに、ホスト装置100に対しては必要に応じ記録装置のステータス情報を送出する。1701はMPUであり、ROM1702に記憶された図4について後述する処理手順に対応した制御プログラムや所要のデータに従ってプリンタ内の各部を制御する。そのデータとしては、例えば上述したマルチスキャン記録を行う際の記録パス数や、記録方向等を決定するためのものを含めることができる。またその他、マルチスキャン記録を行う際に適用されるデータ間引き用のマスクパターンや、記録ヘッドの駆動条件(たとえば電気熱変換素子110に印加する駆動パルスの形状,印加時間等)、記録媒体搬送の条件、さらにはキャリッジ速度等も含めることもできる。
1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッド1に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701およびDRAM1703間のデータ転送制御も行う。1726は所要のデータを記録装置の電源オフ時にも保存しておくためのEEPROM等の不揮発性メモリである。
1709は搬送モータであり、記録媒体23aを搬送するために用いられるほか、伝動機構を適切に構成することで、例えば図1のキャップ31の昇降、回復ポンプ30の駆動および第1清掃部材41のスキャンを行うための駆動源として用いてもよい。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706および1707は、それぞれ、搬送モータ1709およびキャリッジモータ26を駆動するためのモータドライバである。
1725は操作パネルであり、ユーザが記録装置に対して各種設定を行う設定入力部やユーザに対してメッセージを表示する表示部などを有している。1800は光学式の画像読み取りセンサであり、第2の実施形態で用いられるものであって、これについては後述する。
上記制御系の動作を簡単に説明するに、インタフェース1700に記録信号が入力されると、ゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706および1707を介して、それぞれ搬送モータ1709およびキャリッジモータ26が適宜駆動されるとともに、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッド1が駆動され、記録が行われる。
この際、1回の記録スキャンで吐出口配列範囲に対応した一定のバンド幅が記録されるが、各記録スキャン間でバンド幅分の記録媒体搬送を行うこともできるし、必要に応じて、1記録スキャン毎にバンド幅分の搬送を行わず、複数回スキャンを行ってから搬送を行うこともできる。また、1記録スキャン毎に所定のマスクによって間引かれたデータを記録してからバンド幅未満の記録媒体搬送(副走査)を行い、再度記録スキャンを行うことによってマルチスキャン記録)を行うことが可能であり、本発明はかかるマルチスキャン記録に適用して好適なものである。
図4および図5を用い、上記構成によってどのように画像が記録されていくかを説明する。
まず、図4は基本的な記録の態様を説明するために、図1の上方から記録ヘッド1および記録媒体23aを見た状態を概念的に示している。記録媒体23aには、記録ヘッド1が図中矢印Sa(またはSb)方向に主走査される過程でバンド幅分の記録が施される。そして記録媒体23aは、主走査が1回終了して記録ヘッドが主走査領域の反対側に到達すると、図中矢印Y方向に副走査される。
かかる副走査において、マルチスキャン記録方式を適用する場合には、バンド幅分の記録媒体搬送が行われるわけではない。
図5はマルチスキャン記録の態様を説明するために、図1の上方から記録ヘッド1および記録媒体23aを見た状態を概念的に示している。y1〜y5は、記録媒体23aが1回副走査される毎にどのような位置にあるかを概念的に示すものである。実際には、記録媒体23aは図中矢印Y方向に移動するため、図に示すように横に並ぶわけではないことは勿論である。
図5に示すように、本実施形態では、記録媒体23aの同一領域に対して4回の重畳記録(4パス記録)が行われるようにする。そこで、記録ヘッド1を副走査方向(ノズル配列方向)に搬送方向上流側からA、B、CおよびDの4つのブロックに分割して用いる。まず、記録媒体前縁側の画像記録開始部分では、記録媒体23aはy1で示す搬送位置に設定されている。この状態で、記録ヘッド1をSa方向に主走査しながら、ブロックAの部分のノズルのみを用いて記録を行う。
この主走査が終了すると、記録ヘッド1は図中右側に位置している。次に、記録媒体23aを1ブロック幅だけ副走査してy2で示す位置に設定した後、記録ヘッド1をSb方向に主走査しながら、ブロックAおよびBの部分のノズルのみを用いて記録を行う。すると、先の主走査時にブロックAにて記録された個所はブロックBにて記録されることになる。この様子を図5では、「A/B」のように示している。
以下、同様に1ブロック幅の副走査と主走査とを繰り返し、y5で示す位置まで記録媒体23aが搬送され、その位置での主走査が終了した時点では、記録開始位置から副走査方向に2ブロック幅分の領域は既に4つのブロックA〜Dのそれぞれによる記録走査が完了していることになる(「A/B/C/D」で示される)。
このようなマルチスキャン記録方式は、各主走査間にバンド幅分の記録媒体搬送を介挿しながら記録を行う場合(1パス記録)において生じる画像品位の低下を防止する上で有効である。しかしながら、前述したように記録品位の低下は記録媒体の種類によって異なり得るものであり、あるマスクを用いてマルチスキャン記録を行った場合、所定種類の記録媒体において好ましい記録品位が得られていたとしても、他の種類の記録媒体にはこれが得られないこともある。かかる事態は、多種多様の記録媒体が使用されるようになってきている状況下、起こる確率が高いものである。例えば、記録スキャン長が1m〜1.5m以上にも及ぶような、近年発展著しい大判の記録媒体に記録を行うシリアルスキャン型の記録装置は、記録物の使用範囲として店頭POPから美術品まで多岐にわたるため、多種多様の記録媒体が選択され、使用され得るので、上記確率が一層高くなることが強く懸念される。
そのため、本実施形態では、複数種類のマスクを用意し、選択ないし使用する記録媒体に対し、複数種類のマスクを適用した複数の評価用チャートを形成するようにする。そして、ユーザがそれらの評価用チャートの中から目視により所望の記録品位が得られている評価用チャートを選び、その評価用チャート形成時に適用したマスクを選択して画像記録時に適用できるようにする。
図6は本実施形態に係るマスクの選択処理手順を示すフローチャートである。
ステップS100において、ユーザは記録媒体をセットする一方、操作パネル1725を用いて、またはコンピュータ形態のホスト装置1000で稼動するプリンタドライバの設定画面から、マスク選択処理の実行を指示する。次に、ステップS110において、ユーザは当該記録媒体を使用する際の記録モードを操作パネル1725またはプリンタドライバ上から指示をする。ここで、記録モードとしては、実際の画像記録を行う際に用いるものとして、例えば高速記録、標準または精細記録などを指示するものとすることができる。また、マルチスキャン記録を行う際の記録スキャン数(パス数)や片方向記録/双方向記録の指示なども含めることができる。この際、記録装置またはプリンタドライバに予め設定された、または過去に登録された種類の記録媒体についての記録モードを利用した選択を可能とすると、ユーザにとって操作が容易となるので好ましい。
次に、ステップS120において、記録装置は記録開始に当たって所定の記録ヘッド回復動作を行った後、複数種類のマスクを適用した複数の評価用パターンが形成された評価用チャートを出力する。ここで、複数種類のマスクとしては、ノズル配列方向におけるマスク強度の分布、すなわちノズルの配列方向の位置に応じた間引き率(記録率)の分布を異ならせた5種のグラデーションマスクが用意されるものとする。グラデーションマスクは、特に端よれに起因した記録品位の低下(色むらや濃度むら)を軽減させるために有効なものである。この事由については当業者には明白であることから説明は省略する。
図7はかかる5種のグラデーションマスクのマスク強度を示すグラフであり、横軸は記録ヘッドのノズル配列方向に対応している。このグラフに示すように、本実施形態では符号A〜Eで示すグラデーションマスクが用意されており、グラデーションマスクM1は最もグラデーション性が強く、グラデーションマスクM2、M3、M4の順にグラデーション性が弱くなっている。そしてグラデーションマスクM5については実質的にグラデーション性がなく、ノズル配列方向に一様のマスク強度すなわち間引き率(記録率)となっている。
グラデーションマスクM1を用いる場合、記録開始時のインク吐出量ないし端部側に位置するノズルのインク吐出量は他のどのマスクを用いる場合よりも少ない。これはインク吸収速度が遅い記録媒体に適合する。すなわち、次スキャンの記録まで、始めは少ない量で飽和しない程度に記録媒体上にインク滴を付与させ、記録媒体にインクをなじませる。これにより、次スキャンでのインク吸収を促進させ、記録媒体表面でのインクあふれを防ぐことが可能となる。そして、インク吸収速度の速い記録媒体ほど、グラデーションマスクM5に近いものを用いてもよいことが発明者の実験では明らかとなっている。
図8はこれら5種のマスクを適用して形成した5つの評価用パターンを含む評価用チャートの例を示す。評価用パターンはすべて記録媒体の主走査方向の幅に対応した最大の範囲にわたって記録されるものである。また、評価用パターンを記録するための基準データはすべて、搭載された記録ヘッドの各色インクについて均等のインク使用量とするものが望ましい。記録濃度は記録媒体表面をインク滴で完全に被覆する場合を100%としたとき、100%以上160%以下とすることが望ましい。好ましくは、本実施形態のように記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkを用いている場合には、各色インクについて30%、4色全体で記録濃度120%の灰色(4色のインクの混色による)に近い均一画像を形成する。灰色が色むらおよび濃度むらに敏感であることは当業者にはよく知られており、発明者による数々の実験結果からも、色むらおよび濃度むらは灰色において目立ちやすいことが明らかになっている。
そして、記録装置はかかる基準データをマスク(図7に示すグラデーションマスクM1〜M5)を切り替えながら記録して5つの評価用パターンを形成する。それぞれのマスクを用いた評価用パターンの記録開始位置は、搬送ローラ23の同一位置とすることが望ましい。これは搬送ローラ23の搬送むらも色むらとして顕在化するため、各評価用パターン上の対応位置で同じ搬送むら成分を得るためである。また、各評価用パターンの記録長さすなわち副走査方向の幅は、搬送ローラ23の外周長さ以上とすることが好ましい。
図8に示すように、評価用チャートは、ユーザが手にとって見たときに、最上方にグラデーションマスクM5を用いた評価用パターンが、最下方にグラデーションマスクM1を用いた評価用パターンが位置するように記録される。
かかる評価用チャートに基づき、図6のステップS130においてユーザは目視による評価を行う。マスクEに対応した評価用パターンからマスクAに対応した評価用パターンまで、上方から下方に評価を行い、色むらや濃度むらを認識できなくなったマスクを選択する。図8の例では、マスクM3を用いた評価用パターンおよびそれ以下において色むらや濃度むらが認識できないものとなっている。
ここで、グラデーション性が強いマスクは記録ヘッド1のノズル配列範囲の中央付近ほど記録デューティがが高くなり、配列範囲中央付近のノズルほど使用頻度が高く、その分負荷が増大する。負荷の増大はノズルの寿命、ひいては記録ヘッド全体の寿命に影響を与えるので、通常はなるべくグラデーション性が弱いものに近づけることが有利である。
従って、上方から下方に向かうほどグラデーション性が強いマスクを用いる評価用パターンが記録される図8のような評価チャートを形成することは、必要十分なグラデーション性の強さをもつマスクが選択されるようにする上で効果的である。すなわち、記録ヘッドの寿命低下につながる過剰なグラデーション性をもつマスクの選択を防止する上で効果的である。
なお、必要十分なグラデーション性の強さをもつマスクが選択されるようにするための報知を、より積極的に行うようにしてもよい。かかる報知の態様としては、グラデーション性の強さとともに、なるべく弱いものを選ぶことを促す記録を評価用チャートに対して行うものでもよいし、記録装置の操作パネル1725に設けたメッセージ表示部、あるいはコンピュータ形態のホスト装置1000で稼動するプリンタドライバの設定画面に表示を行うようものでもよい。
図6のステップS140では、ユーザは評価用チャートを目視し、記録装置の操作パネル1725またはホスト装置1000の入力手段を用いて、後の画像形成時に適用するマスクを選択し、記録装置および/またはホスト装置1000に登録する。この際、新規種類の記録媒体と関連付けた登録を行うようにすれば、次回以降、当該記録媒体を使用するにあたってマスク選択処理を行う必要が無くなる。
そして、図6の手順実行後には、ユーザはマスク選択処理に使用したものと同種の記録媒体をセットして記録を実行させれば、所望の品位の記録物を得ることができる。
以上のように、本実施形態では、記録装置のユーザに好適な評価用パターンを選択させ、マルチスキャン記録において使用するマスクを決定させることによって、多種多様な記録媒体に適応可能なインクジェット記録装置が提供される。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、ユーザが評価用チャートを目視してマスク選択を行うものとした。これに対し本発明の第2の実施形態では、記録装置に内蔵された光学センサを用い、評価用チャートに形成された複数の評価用パターンそれぞれについての濃度測定を行い、濃度変動が少ないマスクを選択するようにする。
本実施形態でも基本的には第1の実施形態と同様の装置構成が採用されるが、図3に示した光学センサ1800を用いて評価用パターンの濃度測定を行う。光学センサ1800は、例えば記録ヘッド1を搭載するキャリッジ2上に設けすことができる。そして、評価用チャート作成後に評価用パターンに対しこれを相対走査することで各評価用パターンの濃度測定を行うことができる。
図9は、本実施形態に係るマスク選択処理手順を示すフローチャートであり、上記第1の実施形態と同様の処理ステップ(ステップS100〜S120)については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、ステップS230において、搬送ローラ23を逆転させ、評価用チャートを記録した記録媒体を当初の記録開始位置に再セットしてから再搬送を行い、適宜の搬送位置でキャリッジ2を移動させることで、評価用パターンを光学センサ1725によって読み取り動作を行う。なお、評価用チャートを記録した記録媒体を逆送して再セットしてから搬送・読み取り動作を行うのではなく、一旦排出してから記録装置に再セットし、その後に搬送・読み取り動作を行うようにしてもよいし、評価用チャートを記録した記録媒体を逆送し、適宜の逆送位置で読み取り動作を行うようにしてもよい。
いずれにしても、読み取り動作は、各評価用パターンの走査方向上の適切な箇所で行われることが望ましい。本実施形態では、各評価用パターンの走査方向上のホームポジション近傍の部分、中央部分、およびホームポジションとは反対側の部分の3箇所で行い、読み取りにより検出された濃度変化データの平均値を算出する。これは、濃度むらや色むらは中央部分よりも端部で発生しやすいので、各所でデータ取得を行い平均化することで、端部を重視した濃度データを得る上で望ましいものである。
光学センサ1725の出力は、評価用パターン毎の濃度データとして記録装置制御部(MPU1701)ないしはホスト装置1000に伝えられる。記録装置制御部ないしはホスト装置1000は、得られた濃度データを判定し、許容できる範囲のマスクを選択する(ステップS240)。許容できるものであるか否かの判定には、人間が目視により濃度むらを認識できるか否かに対応して定めた閾値を用いることができる。また、第1実施形態と同様、記録ヘッドに与える負荷を考慮し、必要十分なグラデーション性の強さをもつマスクが選択されるようにすることができる。
なお、光学センサとしては、所定範囲、例えば評価用パターンの副走査方向上の幅に対応した範囲の濃度分布を測定可能なラインセンサを用いることもできるし、所要のスポット径を有するセンサを用いることもできる。後者の場合において、必要であれば光学センサ1725ないしキャリッジを主走査方向上の所定の部位に設定する一方、記録媒体を搬送することで評価用パターンの濃度変化を測定するようにするようにしてもよい。
本実施形態でも上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができることに加え、ユーザの負担を軽減し、かつ、より客観性のあるマスク選択を行うことができるようになる。
(その他)
なお、以上の各実施形態において、複数のマスクは記録装置のROM1702等に格納されたものとすることができる。また、ホスト装置1000に保存しておき、適宜記録装置に供給されるものでもよい。この場合、ホスト装置1000から画像データを受け取る際に、パス数の指定と対応するマスクとを受容し、記録に際してこれを用いる構成とすることができる。
また、上述の実施形態では、グラデーション性の強さの異なるマスクを複数用意するものとしたが、その他のマスクが用いられるものでもよい。また、グラデーション性の強さは一定でも、もしくはノズル配列方向に一様な間引き率を設定するマスクを用いる場合でも、データ間引き用のパターンが異なる複数のマスク(例えば規則的な配列、ランダム性を持たせた配列、あるいは特許文献4に開示されたような疑似周期的配列など)を用意するものでもよい。あるいは、それらを組み合わせることも可能であり、要は様々な記録媒体が用いられる得ることを考慮して様々なマスクが提供されるものであればよい。
また、本発明は、電気熱変換素子を有する形態のような、多数のノズルを高密度実装して長尺化した記録ヘッドを用い、これを主走査することで記録を行う系に適用する場合により有効である。それは、ノズル配列密度の低い記録ヘッドを用いる場合には、それによって記録される画像自身がかなり粗く、すじ・むら等の画像欠陥を問われることが少ないが、多数のノズルを高密度実装して長尺化した記録ヘッドを用いる記録装置では、高画質・高品質の画像記録が強く期待されるからである。しかし、ピエゾ素子など電気熱変換素子以外の記録素子を有する記録ヘッドを用いる場合への適用を排除するものではない。
また、本発明は、ビーディング現象が生じ易い双方向記録を伴うマルチスキャン記録に適用して特に有効であるが、片方向記録を伴うマルチスキャン記録に適用しても有効であることは勿論である。また、評価用チャートの形成に際して、双方向記録および片方向記録による評価用パターンが形成されるようになし、記録方向の選択をも可能としてもよい。
さらに、マルチスキャン記録のパス数についても、固定されたものでもよいし、パス数を異ならせた評価用パターンが形成されるようになし、パス数の選択をも可能としてもよい。
ここでパス数は、複数のノズルをN個のブロックに分割することに対応する。このとき、各ブロックのノズル数は同数であることが一般的であるが、特にそれに限定されるわけではない。例えば、ノズル総数がN個にて割り切れない場合では、(N−1)番目までのブロックは任意のM個で構成し、最後のN番目を割り切れなかった残りの個数であってもよい。また、任意のM個分およびL個分の副走査とを繰り返してNパス記録(双方向記録を伴うものでもよく、往方向の記録走査と復方向の記録走査との数を一定にするものでもよい)を達成するようにすることもできる。さらにブロックに分割した際、1つのノズルが2つ以上のブロックに跨って含まれる場合であってもよい。例えば、10個のノズルを有する記録ヘッドにおいて、8個分の副走査を行うものでは、端部の2個のノズルだけが必ず2回、記録に関与することになる。この場合、各端部で2個、両端部で合計4個のノズル以外の、中央部に位置する6個のノズルは、1回の記録走査で画像形成を完成することになり、その1回で2回の記録走査分の記録を行うものでもよい。すなわち、マルチスキャン記録方式は、種々の要因による画像品位の低下を目立たなくする効果を得る代表的な手法の一つであって、かかる効果を得る上で適宜のマルチスキャン記録方式を採用できるものである。すなわちこの記録方式は、副走査量をノズルの配列範囲未満とするというように表現されるものであり、パス数ないしブロック数Nは自然数以外のもの、例えば「N=1.5」と表現することも可能である。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
また、インクジェット記録装置とコンピュータなどのホスト装置とが組み合わされて用いられる場合、記録システムとしての発明が構成される。この形態において、インクジェット記録装置はマスクを適用しながらマルチスキャン記録を実行することが可能なものである。また、コンピュータなどのホスト装置は、画像データのほか、マルチスキャン記録の指示およびその際の記録条件を記録装置に提供する、あるいはさらに選択されたマスクの登録や第2実施形態で説明したような濃度判定等を行うものである。
この場合において、ホスト装置側の処理は、アプリケーションソフトウエアやプリンタドライバなどのプログラムによって実現される。この場合、プログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、および通信や記憶媒体などによりプログラムコードをコンピュータに供給し、コンピュータに格納されたプログラムコードによって作動させるようにする手段も、本発明の範囲に含まれる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROMのほか、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置を模式的斜視図である。 実施形態で用いられる記録ヘッドの主要部を示す模式的斜視図である。 図1のインクジェット記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 図1の記録装置による基本的な記録の態様を説明するための概念図である。 図1の記録装置によるマルチスキャン記録の態様を説明するための概念図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの選択処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態で用意される複数のマスクを説明するための図である。 本発明の一実施形態で形成されるマスク選択のための評価用チャートの説明図である。 本発明の他の実施形態に係るマスクの選択処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1Y、1M、1C、1Bk 記録ヘッド
2 キャリッジ
23a 記録媒体
26 キャリッジモータ
110 電気熱変換素子
111 吐出口
1000 ホスト装置
1701 MPU
1702 ROM
1703 DRAM
1709 搬送モータ
1725 操作パネル
1800 光学センサ

Claims (12)

  1. インクを吐出するための複数の吐出口を配列してなる記録ヘッドを用い、該記録ヘッドを前記複数の吐出口の配列方向とは異なる方向に記録媒体に対して相対的に記録走査させるとともに、前記複数の吐出口の配列幅未満の量ずつ前記記録媒体を前記記録走査方向と直交する方向に相対的に搬送して、同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列を定めるマスクを適用した複数回の前記記録走査にて画像形成を行うインクジェット記録装置であって、
    前記画像形成を行う際に適用するマスクを選択するために、複数種類のマスクを適用して、複数の画像評価用パターンを記録媒体に形成させる手段を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 選択されたマスクと、前記複数の画像評価用パターンを形成した記録媒体の種類とを対応づけて登録する手段を具えたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記形成された複数の画像評価用パターンに基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクの選択操作を受容する手段を具えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記形成された複数の画像評価用パターンの読み取る読み取り手段と、当該読み取り結果に基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクの選択を行う手段と、を具えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 請求項1に記載のインクジェット記録装置に対して画像データを供給する画像データ供給装置であって、選択されたマスクと、前記複数の画像評価用パターンを形成した記録媒体の種類とを対応づけて登録する手段を具えたことを特徴とする画像データ供給装置。
  6. 前記形成された複数の画像評価用パターンに基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクの選択操作を受容する手段を具えたことを特徴とする請求項5に記載の画像データ供給装置。
  7. 前記形成された複数の画像評価用パターンを読み取るために前記インクジェット記録装置に設けられた読み取り手段の読み取り結果に基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクの選択を行う手段を具えたことを特徴とする請求項5に記載の画像データ供給装置。
  8. 請求項1に記載のインクジェット記録装置と、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の画像データ供給装置とを具えたことを特徴とする記録システム。
  9. インクを吐出するための複数の吐出口を配列してなる記録ヘッドを用い、該記録ヘッドを前記複数の吐出口の配列方向とは異なる方向に記録媒体に対して相対的に記録走査させるとともに、前記複数の吐出口の配列幅未満の量ずつ前記記録媒体を前記記録走査方向と直交する方向に相対的に搬送して、同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列を定めるマスクを適用した複数回の前記記録走査にて画像形成を行うインクジェット記録装置の制御方法であって、
    複数種類の前記マスクを用意し、
    当該複数種類のマスクを適用して複数の画像評価用パターンを記録媒体に形成させ、
    当該複数の画像評価用パターンに基づいて、前記画像形成を行う際に適用するマスクが選択されることを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
  10. 選択されたマスクと、前記複数の画像評価用パターンを形成した記録媒体の種類とを対応づけて登録する工程を具えたことを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置の制御方法。
  11. インクジェット記録装置に対し画像データを供給するコンピュータに請求項9または請求項10に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
  12. インクジェット記録装置に対し画像データを供給するコンピュータに請求項9または請求項10に記載の制御方法を実行させるためのプログラムを記憶した記憶媒体。
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