JP5494940B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
本願において、記録装置には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
ところが、前記ワイパーで拭き払うと、インクが周囲に飛び散る虞がある。
そこで、特許文献2および特許文献3に示す如く、記録装置は、拭き取り部材によって前記ノズル形成面に付着したインクを拭き取るように構成されていた。
また、本発明の第1の態様の記録装置は、ノズルから液体を吐出する記録ヘッドと、汚れを拭き取るシート状の拭き取り部材、および前記記録ヘッドにおける前記ノズルが設けられた面に対して前記拭き取り部材を押圧する第1押圧手段を備えたクリーニングユニットと、前記ノズルが設けられた面が延設された方向へ前記クリーニングユニットを移動させる移動手段と、を備えていることを特徴とする。
例えば、幅方向に長尺に延設されている記録ヘッドは、幅方向における被記録媒体の全範囲と対向し、記録時に幅方向へ移動することなく被記録媒体に対して記録を実行することができるものである。
一方、前記送られる方向に長尺に延設されている記録ヘッドは、記録時に1〜3回の数回程幅方向へ移動して被記録媒体に対して記録を実行することができるものである。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記キャップにおける前記記録ヘッドと対向し前記ノズルを封止する面をクリーニングすることができる。即ち、一の拭き取り部材で前記記録ヘッドの前記面および前記キャップの前記面の両方をクリーニングすることができる。
従って、前記キャップを有する構成では、前記記録ヘッドおよび前記キャップの両方をクリーニングする構成が特に有効である。そして、一の拭き取り部材で前記両方をクリーニングすることができるので、それぞれ独立に拭き取り部材を設ける必要がない。その分、記録装置を小型化することができる。
本発明の第3の態様によれば、第2の態様と同様の作用効果に加え、第1送り手段を有しているので、前記拭き取り部材における未使用箇所を用いて前記記録ヘッド側の汚れおよび前記キャップ部側の汚れを拭き取ることが可能である。
仮に、前記キャップに対して前記押圧する位置が前記記録ヘッドの前記面に対して前記押圧する位置より送り方向上流側である場合を考える。
そこで、より重要な前記記録ヘッドの前記面の汚れを先に拭き取ることにより、前記記録ヘッドの前記面の汚れを確実に拭き取ってきれいにすることができる。即ち、前記記録ヘッドの前記面をかえって汚す虞がない。
本発明の第5の態様によれば、第3または第4の態様と同様の作用効果に加え、前記記録ヘッドおよび前記キャップの両方において常に前記拭き取り部材における未使用部分で汚れを拭き取ることができる。その結果、前記記録ヘッドの前記面および前記キャップの前記面を汚す虞がない。
本発明の第6の態様によれば、第3から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記第2巻き軸に巻き付いた使用後の前記拭き取り部材を前記第1巻き軸に巻き戻すことができる。その結果、使用後に巻き取った側の前記第1巻き軸一つを交換すればよく、巻き取られた側の前記第2巻き軸は交換する必要がない。即ち、前記第1巻き軸は取り外して交換可能であり、前記第2巻き軸は交換不要な構成とすることができ、前記第1巻き軸のみを交換すればよい。
本発明の第7の態様によれば、第2から第6のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記拭き取り部材の両面を用いて汚れを拭き取ることができる。従って、使用後において未使用部分が残る割合を少なくすることが可能である。即ち、無駄を減らして効率よく前記拭き取り部材で汚れを拭き取ることができる。
尚、前記一の面で拭き取った汚れが前記拭き取り部材に染みこんで前記反対の面まで到達する場合、上記第3の態様と組み合わせることが望ましい。前記他方を汚す虞が僅かに生じるからである。
図1に示すのは、本発明に係る「記録装置」或いは「液体噴射装置」の一例としてのラインインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の全体の概略を示す側面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
具体的には、ロール媒体ホルダー3を有し、ロール媒体ホルダー3がロール状のロール紙Rを保持している。そして、ロール状のロール紙Rを回動させることにより、送り方向下流側(Y軸の矢印方向)の記録部6へ第1ローラー4を介してロール状態を解いた状態のロール紙Rを給送することができるように構成されている。
尚、本実施形態では、被記録媒体の一例としてロール紙Rを挙げて説明するが、単票紙やフィルム材でもよいのは勿論である。
具体的には、媒体支持部7と、第1キャリッジ12と、記録ヘッド13とを有している。このうち、媒体支持部7は、ロール紙Rを裏面から支持することができるように設けられている。
またさらに、記録ヘッド13は、第1キャリッジ12においてロール紙Rの幅方向Xに長尺に設けられている。より具体的には、幅方向Xにおいてロール紙Rの全範囲と対向することができるように延設されている。さらに、送り方向Yにおいて第1キャリッジ12と一体に移動することができるように設けられている。
また、圧力室9は、媒体支持部7におけるロール紙Rを支持する側である鉛直方向上方(Z軸の矢印方向)に設けられた複数の吸引孔8、8…と繋がっている。従って、吸引手段10の吸引により、複数の吸引孔8、8…を介して媒体支持部7の上方の空気を吸引することができる。
また、排出部14は、記録部6から送られたロール紙Rを巻き取ることができるように構成されている。具体的には、巻き取りローラー15を有し、ロール紙Rを巻き取ることができるように設けられている。そして、巻き取ったロール状のロール紙Rをプリンター1から排出することが可能に設けられている。
尚、Z軸は、記録ヘッド13とキャップ部18とが対向する方向(鉛直方向)を示す。
図2に示す如く、媒体支持部7より上流側に退避した状態の記録ヘッド13と、キャップ部18との間には、クリーニング手段19が設けられている。クリーニング手段19は、記録ヘッド13のノズル形成面17と、キャップ部18における記録ヘッド13と対向する面とをクリーニングすることができるように設けられている。即ち、記録ヘッド13のノズル形成面17の汚れおよびキャップ部18におけるノズル形成面17と接触する箇所の汚れを拭き取ることができるように設けられている。
また、第1リール27は、第2キャリッジ26に対して着脱可能に設けられている。さらに、第1リール27には未使用のクリーニングテープ29が巻かれている。
ここで、「クリーニングテープ」とは、液体を吸収し、汚れを拭き取ることができる帯状の部材をいう。例えば、不織布等のシート状の繊維を用いることができる。
記録開始前や記録終了後の状態では、通常、第2キャリッジ26は前記退避した位置に位置しており、図示しないキャップ移動手段によってキャップ部18が記録ヘッド13のノズル形成面17を封止した状態となる。これは、ノズル列16の状態を乾燥等から守るためである。即ち、ノズル列16の状態を保持するためである。
また、記録開始前、記録終了後、記録中においてノズル形成面17のクリーニングが必要な場合は、第1キャリッジ12をロール紙Rの送り方向Yにおいてキャップ部18と対向する位置まで移動させる。この際、キャップ部18は記録ヘッド13から離間した状態である。そして、制御部が駆動手段20を制御することにより、幅方向Xにおいて第2キャリッジ26を記録ヘッド13とキャップ部18とが対向している範囲内に移動させる。
尚、前記必要な箇所の判断の仕方は、図示しないセンサー等によってインクの吐出状況が良くない箇所がある場合、前記必要な箇所であると判断することができる。従って、該必要な箇所の位置および範囲を特定することができる。
またさらに、エンコーダースケールとエンコーダーセンサー(図示せず)とを有する構成および第1モーター21がステッピングモーターである構成の少なくとも一を用いることが望ましい。これらにより、第2キャリッジ26を前記必要な箇所と対向する位置近傍まで精度良く移動させることができるからである。
ここで、幅方向Xにおけるノズル形成面17の全範囲について、クリーニングが必要であると判断した場合は、該全範囲の一端から他端まで第2キャリッジ26を移動させることは勿論である。また、クリーニングが必要な箇所が前記全範囲のうちの一部であっても、一律に前記全範囲をクリーニングするように構成してもよい。より確実に前記全範囲をきれいにすることができるからである。またさらに、例えば、右側の第1区間、中央の第2区間、左側の第3区間と区間を定め、区間毎にクリーニングを実行するように構成してもよい。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
また、クリーニングテープ29は、送り手段としての第2モーター38の動力によって第1リール側から第2リール側へ送られる。従って、記録ヘッド13のノズル形成面17における前記必要な箇所およびキャップ部18における前記必要な箇所と対向する箇所に付着した乾燥前のインクを吸収することができる。
そこで、前述したように第2キャリッジの移動方向と、クリーニングテープが送られる方向とを同じにしたことにより、逆方向の構成と比較して、よりきれいに汚れを拭き取ることができる。即ち、汚れを押し付けるように作用する虞がない。
また、第1押圧手段30および第2押圧手段34を切り換えて、記録ヘッド側およびキャップ部側のいずれか一方のみの汚れを拭き取るように構成することができることは言うまでもない。必要な箇所だけ拭き取ればよいからである。
本実施形態において、記録ヘッド側およびキャップ部側の両方を同時に拭き取る構成としたのは、一方が汚れていれば、キャップ部18によって前記封止したときに他方も汚れる虞があるからである。即ち、前記両方を同時に拭き取ることにより、確実に前記両方をきれいにすることができるからである。
ここで、巻き取り手段としての第3モーター39の動力によって第2リール28から使用済みのクリーニングテープ29を巻き取るため、第2キャリッジ全体を交換する必要がない。また、第1リール27と第2リール28とを備えるカセット全体を交換する構成とする必要もない。第1リール27を交換するだけでよい。
図3に示すのは、本発明に係るクリーニングテープの送り量を示す概略正面図である。
図3に示す如く、幅方向Xにおける記録ヘッド13のノズル形成面17の長さをLとする。同様にキャップ部18の長さをL’とする。ノズル形成面17の長さLとキャップ部18の長さL’は略同じである。これは、ノズル形成面17の長さLに応じてキャップ部18の長さL’を決定するからである。
ここで、幅方向Xにおけるノズル形成面17の全範囲についてクリーニングが必要である場合や、一律に全範囲についてクリーニングを実行する場合はL1=Lである。
また、クリーニングテープ29の送り経路における第1押圧手段30の第1従動ローラー31から第2押圧手段34の第2従動ローラー35までの距離をL2とする。言い換えると、前記送り経路における第1押圧手段30がクリーニングテープ29を押圧する箇所から第2押圧手段34がクリーニングテープ29を押圧する箇所までの距離をL2とする。
尚、送り量L3はノズル形成面17の長さLおよびクリーニングを実行する際の第2キャリッジ26の移動距離L1とは関係なく決定されるように構成されている。
クリーニングテープの送り量L3 < 送り経路における第1押圧手段から第2押圧手段までの距離L2
そして、一度クリーニングを実行した後、クリーニングテープ29は送り手段としての第2モーター38の動力によって距離L2だけ送られる。従って、必ずクリーニングテープ29における未使用の箇所で記録ヘッド側およびキャップ部側の汚れを拭き取ることができる。特に、一の面(表面)から反対の面(裏面)へ液体が染み出る虞があるクリーニングテープ29である場合に有効である。例えば、非常に薄いクリーニングテープ29である場合が該当する。
例えば、単に第2キャリッジ26を記録ヘッド13とキャップ部18との間へ移動させクリーニングテープ29を押し付けるだけでもよい。係る場合も記録ヘッド13のノズル形成面17に付着したインクおよびキャップ部18に付着したインクを吸収することができる。
またさらに、クリーニングテープ29を押し付けた後に、一度クリーニングテープ29を記録ヘッド13およびキャップ部18から離間させる。
また、記録ヘッド13のノズル形成面17が幅方向Xおよび送り方向Yに長い場合、第2キャリッジ26が幅方向Xだけでなく、送り方向Yへも移動するように構成することができるのは勿論である。
またさらに、本実施形態において、第2キャリッジ26は、クリーニングテープ29が巻き付けられる第1巻き軸としての第1リール27および第2巻き軸としての第2リール28と、第1リール27に巻き付けられたクリーニングテープ29を第2リール28へ送る第1送り手段としての第2モーター38と、をさらに備えていることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、第1押圧手段30は、クリーニングテープ29の一の面を、ノズル形成面17に接触させ、第2押圧手段34は、前記一の面と反対の面を、キャップ部18に接触させる構成であることを特徴とする。
5 第2ローラー、6 記録部、7 媒体支持部、8 吸引孔、9 圧力室、
10 吸引手段、11 軸流ファン、12 第1キャリッジ、13 記録ヘッド、
14 排出部、15 巻き取りローラー、16 ノズル列、17 ノズル形成面、
18 キャップ部、19 クリーニング手段、20 駆動手段、21 第1モーター、
22 ベルト、23 駆動プーリー、24 従動プーリー、25 第2ガイド軸、
26 第2キャリッジ、27 第1リール、28 第2リール、
29 クリーニングテープ、30 第1押圧手段、31 第1従動ローラー、
32 第1ローラー対、33 第2ローラー対、34 第2押圧手段、
35 第2従動ローラー、36 第3ローラー対、37 第4ローラー対、
38 第2モーター、39 第3モーター、L 記録ヘッドの長尺方向の長さ、
L’ キャップ部の長尺方向の長さ、
L1 クリーニングする箇所を拭き取る際の第2キャリッジの移動距離、
L2 第1押圧手段が押圧する箇所から第2押圧手段が押圧する箇所までの距離、
L3 クリーニングする際にクリーニングテープを送る距離、R ロール紙、
X 幅方向、Y 送り方向、Z 記録ヘッドとキャップ部とが対向する方向(鉛直方向)
Claims (4)
- ノズルから液体を吐出する記録ヘッドと、
汚れを拭き取るシート状の拭き取り部材、および前記記録ヘッドにおける前記ノズルが設けられた面に対して前記拭き取り部材を押圧する第1押圧手段を備えたクリーニングユニットと、
前記ノズルが設けられた面における前記記録ヘッドの長尺方向へ前記クリーニングユニットを移動させる移動手段と、
前記記録ヘッドの前記ノズルが設けられた面と接触し前記ノズルを封止するキャップ部と、
該キャップ部に対して前記拭き取り部材を押圧する第2押圧手段と、をさらに備え、
前記クリーニングユニットは、前記第2押圧手段と、前記拭き取り部材が巻き付けられる第1巻き軸および第2巻き軸と、前記第1巻き軸に巻き付けられた前記拭き取り部材を前記第2巻き軸へ送る第1送り手段と、をさらに備えており、
前記第1巻き軸から前記第2巻き軸へ前記拭き取り部材が送られる経路上において、前記第2押圧手段が前記拭き取り部材を前記キャップ部に対して押圧する位置は、前記第1押圧手段が前記拭き取り部材を前記ノズルが設けられた面に対して押圧する位置より前記拭き取り部材が送られる送り方向下流側に位置する構成である記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記移動手段が前記クリーニングユニットを移動させる際、前記第1送り手段が前記拭き取り部材を前記第1巻き軸側から前記第2巻き軸側へ送るように構成されており、
この際に前記第1送り手段が前記拭き取り部材を送る距離は、前記第1押圧手段が前記拭き取り部材を押圧する位置から前記第2押圧手段が前記拭き取り部材を押圧する位置までの経路上の距離より短い構成であることを特徴とする記録装置。 - 請求項1または2に記載の記録装置において、前記クリーニングユニットは、前記第2巻き軸に巻き付けられた前記拭き取り部材を前記第1巻き軸に巻き取る第2送り手段をさらに備えていることを特徴とする記録装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置において、前記第1押圧手段は、前記拭き取り部材の一の面を、前記ノズルが設けられた面に接触させ、
前記第2押圧手段は、前記一の面と反対の面を、前記キャップ部に接触させる構成であることを特徴とする記録装置。
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