JP2014188900A - ワイパー装置及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 払拭時に液体噴射ヘッドのノズル形成面の損傷を未然に防止し得るとともに、効率的な払拭効果を得ることもできるワイパー装置を提供する。
【解決手段】 固体である粒子が液体中に分散した分散系液体をノズルから噴射する液体噴射ヘッド1とワイピング部材13とを相対移動することにより、ノズル形成面1Aに付着した前記分散系液体をワイピング部材13で払拭するワイパー装置9であって、ワイピング部材13は、ノズル形成面1A側の第一層と、該第一層に対してノズル形成面1Aと反対側の第二層とを有しており、前記第一層が、ノズル形成面1Aに付着する前記分散系液体の分散媒である液滴を毛細管現象により第二層に導くとともに、前記分散系液体の分散質を捕捉して収容可能な空隙を有する一方、前記第二層が前記分散媒を吸収する。
【選択図】図2
【解決手段】 固体である粒子が液体中に分散した分散系液体をノズルから噴射する液体噴射ヘッド1とワイピング部材13とを相対移動することにより、ノズル形成面1Aに付着した前記分散系液体をワイピング部材13で払拭するワイパー装置9であって、ワイピング部材13は、ノズル形成面1A側の第一層と、該第一層に対してノズル形成面1Aと反対側の第二層とを有しており、前記第一層が、ノズル形成面1Aに付着する前記分散系液体の分散媒である液滴を毛細管現象により第二層に導くとともに、前記分散系液体の分散質を捕捉して収容可能な空隙を有する一方、前記第二層が前記分散媒を吸収する。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するワイパー装置およびこのワイパー装置を備える液体噴射装置に関する。
従来から、液体噴射装置の一種として、液体噴射ヘッドに形成されたノズルからインク(液体)を用紙等の媒体に噴射して印刷を行うインクジェット式のプリンターが知られている。そして、こうしたプリンターには、通常、ノズルからのインクの噴射特性を維持するためにメンテナンス装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
メンテナンス装置としては、液体噴射ヘッドにおいてノズルが形成されたノズル形成面に付着したインクを払拭するクリーニング手段を有したものがある。この場合、クリーニング手段は、モーターから伝達される駆動力に基づいて移動するキャリッジと、このキャリッジの側面に回動自在に設けられる第1リール及び第2リールとを有している。また、第1リールと第2リールとの間には、長尺状のクリーニングテープが掛装されている。
そして、このメンテナンス装置では、クリーニングテープにおける第1リールと第2リールとの間に掛装されている部分を液体噴射ヘッドに当接させた状態で、モーターから伝達される駆動力に基づきキャリッジが移動することにより、液体噴射ヘッドのノズル形成面からインクを払拭していた。
ところで、上記のプリンターにおいて、分散質として粒子を含む分散系液体であるインクが用いられることもあり得る。こうしたインクの一例としては、高画質の印刷を行う際に用いられる顔料インクがある。そして、顔料インクを用いる場合、払拭時にクリーニングテープによって捕捉された顔料インクに含まれる顔料粒子は、液体噴射ヘッドのノズル形成面とクリーニングテープとの間に挟まれた状態で液体噴射ヘッドのノズル形成面に対してキャリッジの移動方向に摺動する。その結果、液体噴射ヘッドのノズル形成面が顔料粒子によって損傷されてしまう虞があり、ワイピングに伴うノズル形成面の損傷が問題となっていた。
なお、こうした課題は、インクジェット式のプリンターに限らず、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドのノズル形成面から液体を払拭するワイパー装置及び該ワイパー装置を備えた液体噴射装置においては、共通するものとなっている。
本発明は、上記問題点に鑑み、払拭時に液体噴射ヘッドのノズル形成面の損傷を抑制し得るワイパー装置および液体噴射装置を提供することにある。
本発明は、上記問題点に鑑み、払拭時に液体噴射ヘッドのノズル形成面の損傷を抑制し得るワイパー装置および液体噴射装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の態様は、固体である粒子が液体中に分散した分散系液体をノズルから噴射する液体噴射ヘッドとワイピング部材とを相対移動することにより、前記ノズル形成面に付着した前記分散系液体をワイピング部材で払拭するワイパー装置であって、前記ワイピング部材は、前記ノズル形成面側の第一層と、該第一層に対して前記ノズル形成面と反対側の第二層とを有しており、前記第一層が、前記ノズル形成面に付着する前記分散系液体の分散媒である液滴を毛細管現象により第二層に導くとともに、前記分散系液体の分散質を捕捉して収容可能な空隙を有する一方、前記第二層が前記分散媒を吸収することを特徴とするワイパー装置にある。
本態様によれば、ワイピング部材の第一層がノズル形成面に当接することによりノズル形成面に付着している液滴が毛細管現象により第二層に導かれる。この結果、ノズル形成面に付着している液滴を除去・清掃することができる。また、第二層に導かれた液滴はこれに吸収される。すなわち、第一層はノズル形成面の液滴を第二層側に引き寄せ、第二層は引き寄せられた液滴を吸収する。
一方、分散系液体の分散質は第二層側に導かれる際に、第一層の空隙に捕捉されて収容される。したがって、ワイピング部材の表面に分散質が付着したままになることはなく、また、一旦第一層から第二層側に導かれた分散質がワイピング部材の表面に出てくることもない。すなわち、ワイピング部材の表面に分散質が付着したままノズル形成面を拭いた場合に生起される分散質によるノズル形成面の損傷、特にノズル形成面にコーティングされる撥水膜の損傷を未然に防止し得る。
本態様によれば、ワイピング部材の第一層がノズル形成面に当接することによりノズル形成面に付着している液滴が毛細管現象により第二層に導かれる。この結果、ノズル形成面に付着している液滴を除去・清掃することができる。また、第二層に導かれた液滴はこれに吸収される。すなわち、第一層はノズル形成面の液滴を第二層側に引き寄せ、第二層は引き寄せられた液滴を吸収する。
一方、分散系液体の分散質は第二層側に導かれる際に、第一層の空隙に捕捉されて収容される。したがって、ワイピング部材の表面に分散質が付着したままになることはなく、また、一旦第一層から第二層側に導かれた分散質がワイピング部材の表面に出てくることもない。すなわち、ワイピング部材の表面に分散質が付着したままノズル形成面を拭いた場合に生起される分散質によるノズル形成面の損傷、特にノズル形成面にコーティングされる撥水膜の損傷を未然に防止し得る。
ここで、前記第一層と第二層とを同一材料で形成し、前記第一層は第二層の表面から該表面に直交する方向に伸びる多数の凸部を有し、隣接する凸部の間である凹部で前記空隙を形成しても良い。この場合には、同一材料に凹部を形成するだけで所望のワイピング部材を簡単に形成し得る。また、第一層は、縦糸および横糸を織込んだ織物で好適に形成することができる。この場合、織物が本来的に有している毛細管現象を好適に利用し得るとともに、編目で空隙を形成しているので、前記編目で分散質を良好に捕捉・収納することができる。
また、第一層は、ノズル形成面から第二層に向けて伸びる多数の溝を有し、前記溝に沿って前記分散媒である液滴を第二層に導くとともに、前記溝内に前記分散質を捕捉して収納する可撓性部材で形成して前記第二層の表面に当接させた構成とすることもできる。この場合には、可撓性部材をノズル形成面を好適に当接させてノズル形成面に付着する液滴を拭い、拭った液滴を溝に沿い第二層に導いて、第二層に良好に吸収させることができる。この際、溝で液滴に含まれる分散質を良好に捕捉・収納することができる。
分散系液体は、ノズル形成面のコーティング膜よりも硬い無機顔料を前記分散媒として含むものとすることができる。コーティング膜よりも硬い無機顔料を分散媒として含む場合でも、拭い取った分散質がワイピング部材の表面に残存しないので、ノズル形成面を損傷させることはない。
本発明の他の態様は、上記ワイパー装置を搭載したことを特徴とする液体噴射装置にある。
本態様によれば、記録ヘッドのノズル形成面のワイピングを良好かつ適切に行なうことができるので、長期に亘り、印刷等の品質を良好に維持することができる。
本態様によれば、記録ヘッドのノズル形成面のワイピングを良好かつ適切に行なうことができるので、長期に亘り、印刷等の品質を良好に維持することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略斜視図である。同図に示すように、本形態に係るインクジェット式記録装置Iは、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドともいう)1を有しており、さらに記録ヘッド1にインクを供給する供給手段を構成するインクカートリッジ2が着脱可能に設けられている。記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッド1は、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出する。すなわち、固体である粒子が液体中に分散した分散系液体であるインク、例えば顔料インクをノズルから吐出する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略斜視図である。同図に示すように、本形態に係るインクジェット式記録装置Iは、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドともいう)1を有しており、さらに記録ヘッド1にインクを供給する供給手段を構成するインクカートリッジ2が着脱可能に設けられている。記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッド1は、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出する。すなわち、固体である粒子が液体中に分散した分散系液体であるインク、例えば顔料インクをノズルから吐出する。
また、キャリッジ軸5の一端部近傍には、駆動モーター6が設けられており、駆動モーター6の軸の先端部には外周に溝を有する第1のプーリー6aが設けられている。さらに、キャリッジ軸5の他端部近傍には、駆動モーター6の第1のプーリー6aに対応する第2のプーリー6bが回転自在に設けられており、これら第1のプーリー6aと第2のプーリー6bとの間には環状でゴム等の弾性部材からなるタイミングベルト7が掛けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力がタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って主走査方向Xに移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ3に沿ってプラテン8が設けられている。このプラテン8は図示しない紙送りモーターの駆動力により回転できるようになっており、給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて副走査方向に搬送されるようになっている。
装置本体4内において記録シートSが搬送される領域から外れた位置に設けられたホームポジション(HP)には、記録ヘッド1のノズル形成面のメンテナンス(清掃)を行なうためのワイパー装置25が配設されている。
図2はワイパー装置を抽出・拡大して詳細な構成を示す模式図である。同図に示すように、ワイパー装置9は筐体10に水平に保持された回転軸16、17、18、19とともに水平軸周りに回転するローラー11,12,14,15を有している。ローラー14,15間にはワイピング部材13が巻回されている。ローラー11,12は、ローラー14,15の間に配設され、ワイピング部材13の下方から下面に当接され、このように当接された状態で垂直上方Zに上昇することによりワイピング部材13の表面を記録ヘッド1のノズル形成面1Aに所定の押圧力で当接させるようになっている。ワイパー装置9は、ワイピング部材13の表面を記録ヘッド1のノズル形成面1Aに当接させた状態で、筐体10を含む全体が副走査方向Yに移動する。かくしてノズル形成面1Aがワイピング部材13の表面で払拭される。ここで、ワイピング部材13を図3および図4に基づき説明しておく。
図3はローラー間に巻回されているワイピング部材の平面図、図4は図3のワイピング部材の断面図である。両図に示すように、ワイピング部材13は、ノズル形成面1A(図2参照;以下同じ)側、すなわち上面側の第一層13Aと、第一層13Aに対してノズル形成面1Aと反対側、すなわち下面側の第二層13Bとからなる二層構造を有している。ここで、第一層13Aは、ノズル形成面1Aに当接してノズル形成面1Aに付着する分散系液体である、例えば顔料インクの分散媒である液滴を毛細管現象により第二層13B導くとともに、顔料インクの分散質である顔料粒子を捕捉して収容可能な空隙13C(図では簡単のため、大きく記載したが、実際はミクロン単位の極小空間である)を有する。一方、第二層13Bは顔料粒子(分散媒)を吸収して保持するシート状部材である。
さらに詳言すると、第一層13Aは糸の密度が小さい、すなわち空隙13Cが大きい平織、ニット織の布で好適に形成することができる。また、毛細管現象および粒子の捕捉性の観点からマイクロファイバーや超極細繊維等も良好に適用し得る。ここで、第一層13Aを形成する布はその糸の線径が記録ヘッド1(図2参照)のノズル径よりも大きいものであることが望ましい。糸屑が異物としてノズルから記録ヘッド1の内部に侵入するのを防止するためである。
一方、第二層13Bは高吸収性を有してインクを吸収保持するシート状の部材で好適に形成し得る。例えば、不織布、ポリエステル、スポンジ等が好適である。
かかる本形態によれば、ワイピング部材13の第一層13Aがノズル形成面1Aに当接することによりノズル形成面1Aに付着している分散媒である固体顔料等を含むインク滴が毛細管現象により第二層13Bに導かれる。この結果、ノズル形成面1Aに付着しているインク滴を除去・清掃することができる。また、第二層13Bに導かれたインク滴は、シート状の第二層13Bに吸収される。すなわち、第一層13Aはノズル形成面1Aのインク滴を第二層13B側に引き寄せ、第二層13Bは引き寄せられたインク滴を吸収・保持する。
一方、分散質である固体粒子は第二層13B側に導かれる際に、第一層13Aの空隙13Cに捕捉されて収容される。したがって、ワイピング部材13の表面に分散媒である粒子が付着したままになることはない。また、一旦第一層13Aから第二層13B側に導かれた分散質である粒子がワイピング部材13の表面に出てくることもない。すなわち、ワイピング部材13の表面に分散質である粒子が付着したままノズル形成面1Aを拭いた場合に生起される硬い分散質である粒子によるノズル形成面1Aの損傷、特にノズル形成面1Aにコーティングされる撥水膜の損傷を未然に防止し得る。
このように本発明のワイピング部材13は、第一層13Aが毛細管現象によるインク滴の誘導および粒子の捕捉・収納機能を有するとともに、第二層13Bがインク滴に対する高吸収性を有していれば良い。したがって、かかる第一層13Aと第二層13Bとの機能を有していれば、第一層と第二層とを同一材料で形成しても良い。さらに、第一層と第二層とを連続的に形成し、明確な境界が無くてもよい。同一材料で形成したワイピング部材を図5に示す。同図に示すように、本形態に係るワイピング部材23は、第一層23Aが第二層23Bの表面から該表面に直交する方向に伸びる多数の凸部を有し、隣接する凸部の間である凹部で空隙23Cを形成している。本形態における凹部は、例えばエンボス加工により容易に形成することができる。
本形態によれば、同一材料に凹部を形成するだけで所望のワイピング部材23を簡単に形成し得る。
本形態によれば、同一材料に凹部を形成するだけで所望のワイピング部材23を簡単に形成し得る。
さらに、図6に示すように、第一層33Aは、ノズル形成面1Aから第二層33Bに向けて伸びる多数の空隙である溝33Cを有し、空隙である溝33Cに沿って分散媒であるインク滴を第二層33Bに導くように形成することもできる。ここで、空隙である溝33Cが、内部に分散質である粒子を捕捉して収納するように構成しておく。かかる構成は、可撓性部材、例えばゴム部材で第一層33Aを形成して第二層33Bの表面に当接させることで容易に実現し得る。
本形態によれば、可撓性部材である第一層33Aをノズル形成面1Aを当接させてノズル形成面1Aに付着するインク滴を拭い、拭ったインク滴を溝33Cに沿い第二層33Bに導いて、第二層33Bに良好に吸収させることができる。この際、溝33Cでインク滴に含まれる分散質である粒子を良好に捕捉・収納することができる。
なお、上記実施の形態において、分散系液体であるインクは、ノズル形成面1Aのコーティング膜よりも硬い無機顔料を分散媒として含むものとすることができる。コーティング膜よりも硬い無機顔料を分散媒として含む場合でも、拭い取った分散質がワイピング部材13,23,33の表面に残存しないので、ノズル形成面1Aを損傷させることはないからである。
上記実施の形態において、ワイピング部材13,23,33の形状は、必ずしもローラー18,19との間に巻回される長尺帯状である必要はなく、記録ヘッド1のノズル形成面1Aを払拭可能な形状であればシート状等の任意の形状を採用してもよい。
上記実施の形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。
液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解の形で含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
I 液体噴射装置、 1 液体噴射ヘッド、 1A ノズル形成面、 3 キャリッジ、 9 ワイパー装置、 11,12,14,15 ローラー、 13,23,33 ワイピング部材、 13A,23A,33A 第一層、 13B,23B,33B 第二層、 13C,23C 空隙、33C 溝
Claims (6)
- 固体である粒子が液体中に分散した分散系液体をノズルから噴射する液体噴射ヘッドとワイピング部材とを相対移動することにより、前記ノズル形成面に付着した前記分散系液体をワイピング部材で払拭するワイパー装置であって、
前記ワイピング部材は、前記ノズル形成面側の第一層と、該第一層に対して前記ノズル形成面と反対側の第二層とを有しており、
前記第一層が、前記ノズル形成面に付着する前記分散系液体の分散媒である液滴を毛細管現象により第二層に導くとともに、前記分散系液体の分散質を捕捉して収容可能な空隙を有する一方、
前記第二層が前記分散媒を吸収することを特徴とするワイパー装置。 - 請求項1に記載するワイパー装置において、
前記第一層と第二層とを同一材料で形成し、前記第一層は第二層の表面から該表面に
直交する方向に伸びる多数の凸部を有し、隣接する凸部の間である凹部で前記空隙を形成していることを特徴とするワイパー装置。 - 請求項1に記載するワイパー装置において、
前記第一層は、縦糸および横糸を織込んだ織物で形成したことを特徴とするワイパー装置。 - 請求項1に記載するワイパー装置において、
第一層は、ノズル形成面から第二層に向けて伸びる多数の空隙である溝を有し、前記空隙である溝に沿って前記分散媒である液滴を第二層に導くとともに、前記空隙である溝内に前記分散質を捕捉して収納する可撓性部材で形成して前記第二層の表面に当接させたことを特徴とするワイパー装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載するワイパー装置において、
前記分散系液体は、ノズル形成面のコーティング膜よりも硬い無機顔料を前記分散媒として含むことを特徴とするワイパー装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載するワイパー装置を搭載したことを特徴とする液体噴射装置。
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