JP7196565B2 - 払拭装置、液体吐出装置、及び払拭方法 - Google Patents
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Description
本実施形態の払拭装置は、払拭部材、洗浄液、及び加熱手段を有し、必要に応じて他の手段を有する。また、払拭装置によって実行される払拭方法は、洗浄液付与工程、加熱工程、及び払拭工程を有する。払拭装置は、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズル形成面に対して洗浄液を付与し、払拭部材を接触させることでノズル形成面を払拭する。また、払拭部材がノズル形成面を払拭するとき、ノズル形成面に付与された洗浄液は加熱手段により加熱された状態となっている。なお、本実施形態において「払拭」とは、払拭部材及びノズル形成面を接触させつつ、払拭部材と液体吐出ヘッドを相対移動させることを表す。本実施形態の払拭部材を用いてノズル形成面を払拭することにより、例えば、ノズル形成面で液体が乾燥して付着した固着物をノズル形成面から除去することができる。また、例えば、払拭部材でノズル形成面を払拭した後でノズルから液体を再吐出するときに生じる吐出乱れや不吐出などを抑制することができる。
次に、払拭部材について図4を用いて説明する。図4はシート状の払拭部材の断面の一例を模式的に表した図である。図4に示す払拭部材700は、一例として、2層の不織布であって、液体吐出ヘッドのノズル形成面を払拭するためにノズル形成面と接触する表面を有する第一層目710と、ノズル形成面と接触しない裏面を有する第二層目720(第一層目以外の層)と、を有する。これ以外にも、例えば、吸収したインクの裏写り防止や払拭部材の強度向上を目的としてフィルムを裏打ちした3層構造や、吸収性の異なる複数の吸収層を第二層以降に設けた多層構造などでも良い。すなわち、払拭部材は、第一層目以外の少なくとも一つの層を有していることが好ましい。
また、第一層目以外の少なくとも一つの層の空隙率は0.80以上0.99以下であることが好ましい。第一層目以外の層の空隙率が上記範囲内にあることで、液体や洗浄液の吸収性を向上させることが出来る。これらの第一層目と第一層目以外の層を組み合わせることにより、固着インクのかきとり性と液体や洗浄液の吸収性を両立させ、払拭性を向上させることができる。なお、第一層目以外の全ての層の空隙率が上記範囲内であることが好ましい。
払拭装置に搭載される洗浄液は、一般式(1)で表される化合物、及びグリコールエーテル化合物を含有し、必要に応じて他の有機溶剤、水、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴材、防錆材、及びpH調整剤などを更に含有する。洗浄液を直接的または間接的にノズル形成面に付与してから払拭部材で払拭することで、ノズル形成面に形成された固着物の粘性が低下し除去が容易になる。また、払拭部材でノズル形成面を払拭した後でノズルから液体を再吐出するときに生じる吐出乱れや不吐出などを抑制することができる。なお、洗浄液は収容容器に充填されて払拭装置に搭載されることが好ましい。
洗浄液は、下記一般式(1)で表される化合物を含む。加熱された洗浄液が一般式(1)で表される化合物を含むことで、液体(インクなど)が乾燥して形成される固着物(インク膜など)の洗浄液に対する溶解性が向上する。また、洗浄液の固着物に対する浸透性が向上する。
一般式(1)で表される化合物の含有量は、洗浄液の全量に対して20.0質量%以上60.0質量%以下であることが好ましい。一般式(1)で表される化合物の含有量が上記範囲内であると、洗浄液の洗浄性を向上させることができる。
洗浄液は、グリコールエーテル化合物を含む。加熱された洗浄液がグリコールエーテル化合物を含むことで、液体(インクなど)が乾燥して形成される固着物(インク膜など)の洗浄液に対する溶解性が向上する。また、洗浄液の固着物に対する浸透性が向上する。グリコールエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール-n-プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどがあげられる。これらは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
洗浄液に使用できる有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
洗浄液における水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、洗浄液の乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
消泡剤としては特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤やポリエーテル系消泡剤、高級アルコール系消泡剤などが挙げられる。
防腐防黴剤としては特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
防錆剤としては特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩やチオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては特に制限はなく、例えば、pHを7以上に調整することが可能なジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
洗浄液の物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
洗浄液の25℃での粘度は、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
洗浄液の表面張力としては、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
洗浄液のpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
マグネティックスターラーを用いて、下記表1に示す成分の混合物を30分間攪拌し、各洗浄液を作製した。
・3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド(出光興産株式会社製)
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(東京化成工業株式会社製)
・ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル(Dow社製製)
・シリコーン系界面活性剤 WET-240(日信化学株式会社製)
下記表2に示す材質からなるシート状の不織布を用意し、第一層目、第二層目として貼り合わせることで払拭部材を作製した。
インクジェットヘッド(商品名:MH5440、株式会社リコー製)のノズルプレート上にインク(商品名:RICOH Pro AR インクホワイト、株式会社リコー製)を0.1ml滴下後、15時間放置し、インクの固着したノズルプレートを作成した。表3に示す払拭部材に対し表3に示す洗浄液を20μl/cm2塗布した後、払拭部材でノズルプレート表面を拭き取った。拭き取る際の条件は、押し当て力6N、拭き取り速度50mm/s、環境温度10℃とした。また、洗浄液はあらかじめヒータを備えた別容器にて加熱し、ノズルプレート表面で表2に示す温度になるものを使用した。なお、比較例3では洗浄液を加熱せず、環境温度下で3時間以上静置した洗浄液を使用した。
〔評価基準〕
A:5回以下の払拭でノズルプレート上の固着インクが除去された
B:6回以上7回以下の払拭でノズルプレート上の固着インクが除去された
C:8回以上10回以下の払拭でノズルプレート上の固着インクが除去された
D:10回払拭しても固着インクが残存していた
インクジェットヘッド(商品名:MH5440、株式会社リコー製)を有する図1に示す画像形成装置にインク(商品名:RICOH Pro AR インクホワイト、株式会社リコー製)を搭載し、インクを45分間連続吐出させた。吐出を停止させてから30分経過後に、図3に示す払拭装置を用いてインク吐出ヘッドのノズル形成面を払拭した。具体的には、表3に示す払拭部材に対し表3に示す洗浄液を20μl/cm2塗布した後、払拭部材でノズルプレート表面を拭き取った。拭き取る際の条件は、押し当て力6N、拭き取り速度50mm/s、環境温度10℃とした。また、洗浄液はあらかじめヒータ620にて加熱し、ノズルプレート表面で表3に示す温度になるものを使用した。
〔評価基準〕
A:吐出乱れや不吐出は全く見られない
B:5つ以下のノズルで吐出乱れ、不吐出がある
C:5つより多いノズルで吐出乱れ、不吐出がある
4、4a、4b 記録ヘッド
4n ノズル
20 維持回復機構
20b ノズル形成面を払拭する機構
41 ノズル形成面
320 シート状払拭部材
400 押し当てローラ
410 送り出しローラ
420 巻き取りローラ
430 洗浄液滴下装置
500 異物
Claims (7)
- ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズル形成面を払拭する払拭部材と、
前記ノズル形成面に付与される洗浄液と、
前記洗浄液を加熱する加熱手段と、を備え、
前記加熱手段の温度は、25℃以上50℃以下であり、前記払拭部材が前記ノズル形成面を払拭するとき、前記ノズル形成面に付与された洗浄液の温度は、25℃以上50℃以下であり、
前記洗浄液は、下記一般式(1)で表される化合物、及びグリコールエーテル化合物を含有し、一般式(1)で表される化合物/グリコールエーテル化合物の含有量の比率は、1.0以上7.0以下である払拭装置。
- 前記グリコールエーテル化合物の含有量は、前記洗浄液に対して1.0質量%以上30.0質量%以下である請求項1に記載の払拭装置。
- 前記グリコールエーテル化合物の溶解量は、25℃の水に対して5.0gを超える請求項1又は2に記載の払拭装置。
- 前記払拭部材は、少なくとも2層からなり、
前記ノズル形成面に接触する第一層目の空隙率は、前記第一層目以外の少なくとも一つの層の空隙率よりも小さい請求項1乃至3のいずれか一項に記載の払拭装置。 - 前記第一層目の厚みは、前記第一層目以外の層の厚みの合計よりも薄い請求項4に記載の払拭装置。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の払拭装置と、前記液体吐出ヘッドと、を備える液体吐出装置。
- ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズル形成面に洗浄液を付与する洗浄液付与工程と、
前記洗浄液を加熱する加熱工程と、
前記ノズル形成面を払拭部材で払拭する払拭工程と、を有する払拭方法であって、
前記加熱工程の温度は、25℃以上50℃以下であり、前記払拭工程において、前記ノズル形成面に付与される洗浄液の温度は、25℃以上50℃以下であり、
前記洗浄液は、下記一般式(1)で表される化合物、及びグリコールエーテル化合物を含有し、一般式(1)で表される化合物/グリコールエーテル化合物の含有量の比率は、1.0以上7.0以下である払拭方法。
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