JP7260844B2 - 印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置に関する。
インクジェットプリンタは低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなどの利点を有し、デジタル信号の出力機器として広く普及している。
近年では、インクジェットを適用する被印刷物としてコート紙やプラスチックフィルムなどの低・非吸収性記録媒体が使用されており、そのためのインクが開発されてきている。
しかしながら、これらの低・非吸収性記録媒体上にインクジェット印刷を行った場合、浸透乾燥が起こらないためインクの定着性が悪いという問題がある。こういった問題に対応するために、インク組成に有機溶剤や樹脂を含ませる技術が知られている。
また、インクジェットプリンタに代表される液体吐出装置において、ノズル形成面の異物によって吐出不良等の不具合を起こすため、ノズル形成面を定期的にクリーニングする必要がある。特に前述のような樹脂を多く含んだインクではノズル形成面に異物が発生しやすい。ノズル形成面のクリーニングに用いられる払拭部材として、不織布や織布に代表されるシート状の払拭部材を組み合わせてクリーニングする方法が既に知られている。
特許文献1には、ノズル形成面の撥水膜劣化を防止する払拭部材が記載されている。この払拭部材は、ノズル形成面に当接する第1層と該第1層に対してノズル形成面と反対側に設けられた第二層とからなっており、ノズル形成面に当接する第1層でノズル形成面の液滴の分散媒を毛細管現象で第二層に導いて吸収すると共に、分散質を第1層の空隙中に捕捉する。これにより、分散質がノズル形成面と払拭部材の間に挟まって払拭されることがないため、ノズル形成面の撥水膜の劣化を防止することができる。
しかしながら、従来の払拭部材を用いたクリーニングでは、ノズル形成面に付着したインクが乾燥してできる固着インクの払拭性が悪く、払拭回数の増加又は払拭圧の増加によるノズル形成面の撥水膜の劣化という問題があった。
本発明は、有機溶剤を多く含むインクを用いても吐出装置のノズル形成面に形成された固着インクを、払拭部材を使用して効率よく払拭することができる印刷装置を提供することを目的とする。
前記課題は下記構成1)により解決される。
1)インクをノズルから吐出させる吐出装置と、前記吐出装置のノズル形成面を払拭する払拭部材とを有する印刷装置を用いて行う印刷方法において、
前記払拭部材は、2つ以上の層を有する積層体を含み、前記ノズル形成面側から第1層目の層の厚みをt1、第1層目以外の層の厚みの合計をt2としたときに、t1<t2が成り立ち、前記第1層目の層の空隙率が、前記第1層目以外の少なくとも1つの層の空隙率よりも小さく、
前記インクは、有機溶剤を60質量%より多く含むインクであり、樹脂を含み、
前記樹脂は、ポリウレタン樹脂およびアクリル系樹脂から選ばれることを特徴とする印刷方法
本発明によれば、有機溶剤を多く含むインクを用いても吐出装置のノズル形成面に形成された固着インクを、払拭部材を使用して効率よく払拭することができる印刷装置を提供することができる。
図1は画像形成装置の一例を説明する図である。 図2は払拭部材によって払拭されるノズルプレートの構成の一例を説明する図である。 図3は画像形成装置のクリーニング部の模式的な構成を説明する図である。 図4はシート状の払拭部材の断面の一例を模式的に表した図である。
本発明は上記構成1)に記載の印刷装置(以下、画像形成装置とも言う)に係るものであるが、下記2)~10)を実施形態として含む。
2)前記インク中に樹脂を含み、前記インク全量に対する前記樹脂の割合が6質量%以下である上記構成1)に記載の印刷装置。
3)前記払拭部材の第1層目の層の空隙率が0.60以上0.85以下である上記構成1)または2)に記載の印刷装置。
4)前記払拭部材の第1層目の層は不織布からなる上記構成1)~3)のいずれかに記載の印刷装置。
5)前記払拭部材の第1層目の層の空隙率が0.75以上0.80以下である上記構成1)~4)のいずれかに記載の印刷装置。
6)前記払拭部材の第1層目以外の少なくとも一つの層の空隙率が、0.80以上0.99以下である上記構成1)~5)のいずれかに記載の印刷装置。
7)前記払拭部材の厚さは0.1mm以上3mm以下である上記構成1)~6)のいずれかに記載の印刷装置。
8)前記インク中の有機溶剤が少なくともグリコールエーテルを含む上記構成1)~7)のいずれかに記載の印刷装置。
9)前記インクは、SP値が26.0以下である有機溶剤を含む上記構成1)~8)のいずれかに記載の印刷装置。
10)前記インクは、色材および水を含む上記構成1)~9)のいずれかに記載の印刷装置。
本発明は、インクをノズルから吐出させる吐出装置と、前記吐出装置のノズル形成面を払拭する払拭部材とを有する画像形成装置に係るものであり、以下の特徴を有する。
・インクが有機溶剤を60質量%より多く含むこと。
・払拭部材は、2つ以上の層を有する積層体を含み、該2つ以上の層はそれぞれが空隙を有すること。
・ノズル形成面側から第1層目の層の厚みをt1、第1層目以外の層の厚みの合計をt2としたときに、t1<t2が成り立つこと。
・第1層目の層の空隙率は、前記第1層目以外の一つの層の空隙率よりも小さいこと。
本発明の画像形成装置は、インクをノズルから吐出させる吐出装置と、前記吐出装置のノズル形成面を払拭する払拭部材とを有する。
前記吐出装置としては、公知のインク吐出ヘッドをいずれも使用できる。例えば、圧力発生手段として圧電素子を用い、インク流路の壁面を形成する振動板を変形させ、インク流路内容積の変化によってインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの、あるいは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの等が挙げられる。
また、本発明において、インクは、インクカートリッジ等のインク収容容器中に収容して使用してもよい。
図1は、画像形成装置の一例を説明する図である。この画像形成装置は、シリアル型液滴吐出装置を備えたものである。図1の画像形成装置は、左右の側板に横架した主ガイド部材1及び従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。そして、キャリッジ3は主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7との間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。
このキャリッジ3には、液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4a、4b(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を搭載している。記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル4nを主走査方向と直交する副走査方向に配置し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4は、図2に示すように、ノズル形成面にそれぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
一方、用紙10を搬送するために、用紙を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
さらに、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
維持回復機構20は、例えば記録ヘッド4のノズル形成面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材20a、ノズル形成面を払拭する機構20b、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受けなどで構成されている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23を張装し、キャリッジ3にはエンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25を取り付け、このコードホイール25に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。これらのコードホイール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイから用紙10が帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって用紙10が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を排紙トレイに排紙する。
また、記録ヘッド4のクリーニングを行う場合は、印字(記録)待機中にキャリッジ3を維持回復機構20に移動し、維持回復機構20により清掃を実施する。また、記録ヘッド4は移動せず、維持回復機構20が移動してヘッドを清掃するようにしてもよい。
図1で示した記録ヘッド4は、図2に示すように、ノズル形成面にそれぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。記録ヘッド4aの一方のノズル列Naはブラック(K)の液滴を、他方のノズル列Nbはシアン(C)の液滴を吐出する。記録ヘッド4bの一方のノズル列Naはマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列Nbはイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
ノズル形成面を払拭する機構20bは、図3に示すように、主にシート状の払拭部材320とシート状の払拭部材を送り出すローラ410と、送り出された払拭部材320をノズル形成面に押し当てる押し当てローラ400と、払拭に使われた払拭部材320を回収する巻き取りローラ420とで構成される。また、シート状の払拭部材のほかに、ノズル形成面を払拭するゴムブレード等を備えていてもよい。押し当てローラ400はバネを用いて、払拭部材320とノズル形成面の距離を調整することで、押し当て力を調整することができる。押し当て部材はローラに限らず、固定された樹脂やゴムの部材であってもよい。ゴムブレード等を備えている場合、シート状の払拭部材にゴムブレード等を当接させる機構を設けて、シート状の払拭部材にゴムブレード等のクリーニング機能を持たせてもよい。
クリーニングには、洗浄液を用いてもよい。洗浄液を用いる場合は、払拭部材320に洗浄液を一定量塗布した後、払拭部材320がノズル形成面に押し当てられながらヘッドと相対的に移動することでノズル形成面に付着した異物500を払拭する。ノズル形成面に付着する異物500としては、ノズルからインクを吐出した際に発生するミストインクや、クリーニング等でノズルからインクを吸引したときに付着するインク、ミストインクやキャップ部材に付着したインクがノズル形成面で乾燥した固着インク、被印刷物から発生する紙粉などが挙げられる。洗浄液はあらかじめ払拭部材320に含ませておいてもよい。また、シーケンスによっては、洗浄液を塗布せずに払拭してもよい。特に、長時間の待機などによりノズル形成面でインクが乾燥し、固着していると想定されるときには、洗浄液を含んだシート状の払拭部材320でノズル形成面を複数回払拭して取り除くことが望ましい。
図4はシート状の払拭部材320の断面の一例を模式的に表したものである。
図4に示したシート状の払拭部材320は不織布の積層体からなり、ノズル形成面に接触する側から第1層目の層610と第2層目の層620との2層構造となっている。これ以外にも、例えば吸収したインクの裏写り防止や払拭部材の強度向上を目的としてフィルムを裏打ちした3層構造や、吸収性の異なる複数の吸収層を第2層目以降に設けた多層構造などでもよい。
払拭部材は、それぞれが空隙を有する少なくとも2層を含み、インクを払拭吸収する払拭吸収部材であることが好ましく、払拭部材の空隙を有する層を構成する材料として、不織布のほかに、織布、編布、多孔質体などが挙げられる。特に第1層目の層は、厚さと空隙率のコントロールが比較的容易な不織布を用いるのが好ましい。不織布、織布、編布などの繊維の材質としては、綿、麻、絹、パルプ、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン、キュプラ、アクリル、ポリ乳酸、などが挙げられる。1種類の繊維からなる不織布だけではなく、複数種類の繊維が混ざった不織布でもよい。多孔質体としては、ポリウレタン、ポリオレフィン、PVAなどが挙げられる。不織布の製造法として、ウェブの形成には例えば湿式、乾式、スパンボンド、メルトブローン、フラッシュ紡糸などの方法が、ウェブの結合には例えばスパンレース、サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチなどの方法が挙げられる。
本発明における払拭部材は、前記ノズル形成面に接触する側から第1層目の層の厚みをt1、第1層目以外の層の厚みの合計をt2としたときに、t1<t2が成り立ち、第1層目の層の空隙率は、第1層目以外の少なくとも1つの層の空隙率より小さいことで、固着インクに対するかきとり性が向上し、固着インク払拭性がよくなる。ここで、空隙率は以下のように計算される。
Figure 0007260844000001
払拭部材がシート状の不織布等の場合には、上記の「真密度」はシートを形成する繊維の真密度であり、「見掛の密度」はシート状の材料の目付量と厚さから「目付量÷厚さ]で求めることができる。
固着インクを払拭する払拭部材は、厚さが薄く、空隙率が小さいことで固着インクのかきとり性が高くなるが、厚さが薄く、空隙率が小さい場合にはインクや洗浄液等の液成分を保持することができず、結果として単一層ではクリーニング性が不十分となる。そこで、第1層目以外の層に、液成分を保持可能な部分を有し、かつ、払拭部材の層間に本発明の関係を有することで、本発明の効果が得られる。
第1層目の層の空隙率は0.60以上0.85以下であることが好ましく、0.75以上0.80以下であることがより好ましい。第1層目の空隙率が0.60以上0.85以下であることで、固着インクの払拭性を向上することができ、また、払拭部材がフィルム状とならず、液体の透過性を良好にすることができる。
また、第1層目以外の少なくとも一つの層の空隙率は0.80以上0.99以下であることが好ましい。第1層目以外の層の空隙率が上記範囲内にあることで、液体の吸収性を向上させることが出来る。これらの第1層目と第1層目以外の層を組み合わせることにより、固着インクのかきとり性と液体の吸収性を両立させ、払拭性を向上させることが出来る。前記空隙率が0.80以上0.99以下となる第1層目以外の少なくとも一つの層は、第2層目の層であることが好ましい。第1層目の空隙率が第2層目の層の空隙率より小さくなることが好ましい。
本発明の効果向上の観点から、第1層目の層の空隙率と、第2層目の層の空隙率との差は、0.01~0.5が好ましく、0.02~0.25がさらに好ましい。
払拭部材の厚さは0.1mm以上3mm以下が好ましく、0.2mm以上0.7mm以下がより好ましい。払拭部材の厚さが0.1mm以上であることで、払拭部材の面積あたりの液体の飽和吸水量が十分となり、払拭する対象であるインクを十分に吸収できる。また、払拭部材の厚さが3mm以下であることで、第1層目の層から第1層目以外の層へ好適にインクの液体成分を移動させ、第1層目以外の層に液体成分を吸収させることができる効果が損なわれず、装置の小型化が可能となる。
払拭部材の少なくとも第1層目の層は不織布からなることが好ましい。不織布とすることで厚み及び空隙率を所望の数値範囲に容易に設定することができる。
払拭部材において、第1層目の層の厚さと、第2層目の層の厚さとの差は、0.1mm~1mmが好ましく、0.19mm~0.5mmがさらに好ましい。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、樹脂、水、色材、添加剤等について説明する。
本発明におけるインクは、有機溶剤を60質量%より多く含有する。有機溶剤を60質量%より多く添加することにより、記録媒体への高い密着性が得られる。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤の種類としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤として、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤の種類としてはインクの基材に対する浸透性の点から、また本発明における払拭部材のクリーニング性の観点からグリコールエーテル化合物が好ましい。
有機溶剤のインク中における含有量は、定着性・乾燥性の点からインク全量に対して60質量%より多くする必要が有り、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。また、メディアへの浸透性および付随する定着性・乾燥性という点から、有機溶剤としては、sp値が26.0以下である有機溶剤を含有することが好ましい。
sp値が26.0以下である有機溶剤としては、例えばジエチレングリコールメチルエチルエーテル(sp値:17.6)やジプロピレングリコールモノメチルエーテル(sp値:20.0)が挙げられる。
インクに使用される有機溶剤中、sp値が26.0以下である有機溶剤の割合は、70~100質量%が好ましく、90~100質量%がさらに好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
また、インクの定着性の点から、インク全量に対する樹脂の割合が6質量%以下とすることが好ましい。樹脂の割合を6質量%以下とすることで、塗膜の良好な乾燥性と定着性を得ることができる。
インク中に含有する樹脂の種類としてはポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネートとポリオールとの反応性生物である。ポリウレタン樹脂の特徴として、凝集力が弱いポリオール成分からなるソフトセグメントと、凝集力の強いウレタン結合からなるハードセグメントのそれぞれの性能を発揮することが挙げられる。ソフトセグメントはやわらかく、引き伸ばしや折り曲げなど基材の変形に強い。一方、ハードセグメントは基材に対する密着性が高く、耐摩耗性に優れている。
ポリウレタン樹脂の種類としては、例えば、ポリエーテル系ウレタン樹脂、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂などが挙げられる。
インク中に含まれるポリウレタン樹脂粒子の種類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以下が好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、顔料として、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35等が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、良好な定着性や吐出安定性の点から、15質量%以下が好ましい。より好ましくは10質量%以下である。色材含有量0質量%とはすなわち、色材を含まないクリアインクとしても使用できるということである。
顔料を分散してインクを得る方法としては、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
顔料分散体に対し、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、インク中の固形分の粒径の最大頻度が最大個数換算で20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。
中でも高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましい。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有してもよい。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<後処理液>
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布してもよいし、インク像が形成された領域のみに塗布してもよい。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
記録媒体としては、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
また、特に記載が無い場合、インクの調製、評価は、室温25℃、湿度60%の条件下で行った。
[インクの調製]
<顔料分散体の調製>
下記処方の材料をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して、シアン顔料分散液を得た。
・ピグメントブルー15:4 15質量%
・アニオン性界面活性剤 2質量%
・イオン交換水 83質量%
<ウレタン樹脂エマルションの調製>
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリライトOD-X-2420(DIC株式会社製、ポリエステルポリオール)1,500g、2,2-ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g、及びN-メチルピロリドン(NMP)1,347gを窒素雰囲気下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。 次いで、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g、及びジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。 この反応混合物を80℃まで冷却し、さらにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4,340gを抜き出して、強撹拌下、水5,400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。次いで、氷1,500gを投入し、35質量%の2-メチル-1,5-ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、得られた樹脂エマルジョンをペイントコンディショナー(レッドデビル社製、50~1,425rpmの範囲で速度調節可能)で分散処理し、固形分濃度40.0質量%のウレタン樹脂エマルションを得た。
<アクリル樹脂エマルションの調製>
アクリル樹脂エマルションとして、ボンコートCF-6140(DIC製)を用いた。
<インクの調製方法>
インクの調製は、表1に記載したとおりの処方(数値の単位は質量%である)で混合攪拌し、0.5μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより作製した。また、実施例で使用した有機溶剤のsp値を以下に示す。
エチレングリコール 33.0
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル 17.6
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0
γ―ブチロラクトン 25.6
Figure 0007260844000002
(実施例1~31、比較例1~5)
インクをノズルから吐出させる吐出装置と、前記吐出装置のノズル形成面を払拭する払拭部材とを有する画像形成装置に、上記で作製したインクと、表2に示した払拭部材とを組み合わせて、以下の評価を行った。表2に示した払拭部材は、それぞれが空隙を有する少なくとも2層を含む積層体であり、シート状のものを用いた。第1層目および第2層目の層に用いた使用繊維は、不織布である。
[評価]
<払拭性>
インクジェットヘッドとしてリコー MH5440を用い、ヘッドのノズルプレート上に上記で調製したインクを0.1ml滴下後、15時間放置し、インクの固着したノズルプレートを作製した。
下記表2に示した払拭部材とインクを使用し、払拭部材に下記組成の洗浄液を20μl/cm塗布した後、前記ノズルプレート表面を拭き取った。拭き取る際の条件は、押し当て力3N、拭き取り速度50mm/sとした。
[洗浄液の組成]
・3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(株式会社クラレ製) 20質量%
・ポリエーテル変性シリコーン界面活性剤
(商品名:WET270、エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製) 1質量%
・イオン交換水 残量
(評価方法)
払拭後のノズルプレートを目視で判別し、固着インクが除去された払拭回数を評価した。下記評価基準で、△以上が実用可能な範囲であり、○が好ましく、◎がさらに好ましい。
(評価基準)
◎:5回のクリーニングでノズルプレート上の固着インクが除去された。
○:7回のクリーニングでノズルプレート上の固着インクが除去された。
△:10回以下のクリーニングでノズルプレート上の固着インクが除去された。
×:11回のクリーニングで、固着インクが残存している。
<密着性>
表1に記載のインクを用いて、PVCフィルム記録媒体に形成されたベタ画像に対し、布粘着テープ(ニチバン株式会社製、123LW-50)を用いた碁盤目剥離試験により、試験マス目100個の残存マス数をカウントし、下記評価基準に基づいて、記録媒体に対する「密着性」を評価した。前記評価が△以上が実用可能な範囲であり、○が好ましく、◎がさらに好ましい。
(評価基準)
◎:残存マス数が98個以上
○:残存マス数が90個以上98個未満
△:残存マス数が70個以上90個未満
×:残存マス数が70個未満
結果を表2に示す。
Figure 0007260844000003
実施例と比較例1との比較から、インクにおける有機溶剤が60質量%以下である場合、記録媒体に対する密着性が悪くなっていることが分かる。
実施例と比較例2、比較例4~5との比較から、第1層目の層の空隙率が第二層目の層の空隙率より大きい場合、固着インクの払拭性が悪くなっていることが分かる。
実施例と比較例3との比較から、第1層目の層の厚さが第1層目以外の層の厚みの合計より大きい場合、固着インクの払拭性が悪くなっていることが分かる。
1 主ガイド部材
3 キャリッジ
4、4a、4b 記録ヘッド
4n ノズル
5 主走査モータ
6 駆動プーリ
7 従動プーリ
8 タイミングベルト
10 用紙
12 搬送ベルト
13 搬送ローラ
14 テンションローラ
16 副走査モータ
17 タイミングベルト
18 タイミングプーリ
20 維持回復機構
21 空吐出受け
20a キャップ部材
20b ノズル形成面を払拭する機構
23 エンコーダスケール
24 エンコーダセンサ
25 コードホイール
26 エンコーダセンサ
320 払拭部材
400 押し当てローラ
410 ローラ
420 巻き取りローラ
500 異物
610 第1層目の層
620 第2層目の層
Na、Nb ノズル列
特開2014-188900号公報

Claims (10)

  1. インクをノズルから吐出させる吐出装置と、前記吐出装置のノズル形成面を払拭する払拭部材とを有する印刷装置を用いて行う印刷方法において、
    前記払拭部材は、2つ以上の層を有する積層体を含み、前記ノズル形成面側から第1層目の層の厚みをt1、第1層目以外の層の厚みの合計をt2としたときに、t1<t2が成り立ち、前記第1層目の層の空隙率が、前記第1層目以外の少なくとも1つの層の空隙率よりも小さく、
    前記インクは、有機溶剤を60質量%より多く含むインクであり、樹脂を含み、
    前記樹脂は、ポリウレタン樹脂およびアクリル系樹脂から選ばれることを特徴とする印刷方法
  2. 記インク全量に対する前記樹脂の割合が6質量%以下である請求項1に記載の印刷方法
  3. 前記払拭部材の第1層目の層の空隙率が0.60以上0.85以下である請求項1または2に記載の印刷方法
  4. 前記払拭部材の第1層目の層は不織布からなる請求項1~3のいずれかに記載の印刷方法
  5. 前記払拭部材の第1層目の層の空隙率が0.75以上0.80以下である請求項1~4のいずれかに記載の印刷方法
  6. 前記払拭部材の第1層目以外の少なくとも一つの層の空隙率が、0.80以上0.99以下である請求項1~5のいずれかに記載の印刷方法
  7. 前記払拭部材の厚さは0.1mm以上3mm以下である請求項1~6のいずれかに記載の印刷方法
  8. 前記インク中の有機溶剤が少なくともグリコールエーテルを含む請求項1~7のいずれかに記載の印刷方法
  9. 前記インクは、SP値が26.0以下である有機溶剤を含む請求項1~8のいずれかに記載の印刷方法
  10. 前記インクは、色材および水を含む請求項1~9のいずれかに記載の印刷方法
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