JP2022191157A - 組成液、液体吐出装置、及び、組成液の製造方法 - Google Patents

組成液、液体吐出装置、及び、組成液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】色再現性が優れ、洗浄性が高く、インク膜上の後処理液のドットハイト(ドット高さ)抑制に優れたインクを提供すること。【解決手段】色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、及び、水を含有する組成液であって、前記組成液を非浸透性記録媒体に付着させて形成した組成液膜に対する水の接触角が60度以下となる組成液。式中、nは4~10の整数を示す。前記組成液は、前記色材として樹脂被覆型顔料を有し、前記有機溶剤として、炭素数が5以上のジオールを有することが好ましい。TIFF2022191157000015.tif30136【選択図】なし

Description

本発明は、組成液、液体吐出装置、及び、組成液の製造方法に関する。
紙等の記録媒体上に画像を形成する方法として、インクジェット記録方式が知られている。
インクジェット記録方式は、インクの消費効率が高く、省資源性に優れており、単位記録あたりのインクのコストを低く抑えることが可能である。
インクジェット記録方式は、可変印刷や幅広いメディア対応可能といった利点から、商用印刷の分野においても使用が拡大している。商用印刷においては、画像の色再現性、耐擦過性、耐久性、耐光性、画像の乾燥性、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(カラーブリード)、ビーディング、両面印刷性、吐出安定性などの様々な品質が要求される。色再現性の観点では、インク滴が記録媒体上に濡れ広がらず、ドットが埋まらないことによるムラが発生するという課題がある。この課題を解消するため、インク液滴量を増加させることも考えられるが、記録媒体上のインクの液滴量が増えると速乾性が悪くなり、ブロッキングなどの画像異常が発生する懸念がある。
例えば、特許文献1では、2種類のシリコーン系界面活性剤を併用することで難吸収性基材である塩化ビニルに対し良好な濡れ性を発揮できるインクを提供している。
また、インクジェット記録方式では、耐擦過性を獲得するために後処理液を塗布することも考えられるが、後処理液がインク膜上に濡れ広がらず、ドットハイト(ドット高さ)が高くなることで光沢感の低下、ひいては画像濃度や彩度の低下を招く可能性がある。さらに、吐出したインクをノズル面から払拭するために洗浄液を用いることも考えられ、インク選定において、前処理液、後処理液、洗浄液との組み合わせが画像品質に寄与する。
特許文献1に記載のインク(組成液)では、インク乾燥不足によるビーディングなどが発生する懸念がある。
本発明は、組成液の濡れ広がり性および組成液膜上の液体の濡れ広がり性を向上させることで画像の色再現性が優れ、洗浄性が高く、組成液膜上の後処理液のドットハイト抑制に優れた組成液を提供することを目的とする。
上記課題を解決することができる本発明の組成液は下記(1)に記載するとおりのものである。
(1)色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、及び、水を含有する組成液であって、
前記組成液を非浸透性記録媒体に付着させて形成した組成液膜に対する水の接触角が60度以下となる組成液。
Figure 2022191157000001
(式中、nは4~10の整数を示す。)
本発明によれば、組成液の濡れ広がり性および組成液膜上の液体の濡れ広がり性が向上することで画像の色再現性が優れ、洗浄性が高く、組成液膜上の後処理液のドットハイト抑制に優れた組成液を得ることができる。
図1は、本発明の液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図2は、本発明の液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図3は、払拭部材によって払拭されるノズルプレートの構成の一例を説明する図である。 図4は、本発明の液体吐出装置における洗浄手段の一例を示す概略図である。
本発明者らは、特定の化合物を有し、かつ組成液膜に対する水の接触角を60度以下にすることで組成液が基材に濡れやすくなってドットが拡大し、良好な色再現性が得られることを確認した。さらに、組成液膜上の液体が濡れ広がりやすいため、洗浄性に優れこと、及び、組成液と洗浄液との組み合わせにより高い組成液の払拭性を実現することを確認した。また、組成液膜上に付与する後処理液のドットハイトを抑えられ、良好な色再現性を保ち、高光沢な画像が得られることを確認した。
<<組成液>>
本発明の組成液は、色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、及び、水を含有する組成液であって、前記組成液を非浸透性記録媒体に付着させて形成した組成液膜に対する水の接触角が60度以下となることを特徴とする。
Figure 2022191157000002
(式中、nは4~10の整数を示す。)
組成液膜に対する水の接触角の測定は、後述の画像形成法にて非浸透性記録媒体に形成した組成液膜に純水1滴を滴下した時の状態を水平方向から観察することによって行う。この接触角は例えば、自動接触角計(協和界面科学株式会社製)を用いて測定することができる。滴下直後の液滴を観察することで接触角θを求めることができる。組成液膜に対する水の接触角が低いほど、膜上に滴下された有機溶剤が濡れ広がりやすく、ドット径が拡大し良好な色再現性を得ることができる。さらに、例えば、洗浄液が浸透しやすくなって払拭性が向上し、後処理液の濡れ性が向上し、画像のドットハイトを抑えられ、良好な色再現性を保ち、高光沢な画像が得られる。
組成液膜に対する水の接触角を60度以下に制御する方法として、組成液中の樹脂にアルカリを作用させる方法がある。樹脂とアルカリの種類の選定や、樹脂とアルカリの添加量を調整することで、接触角が60度以下の組成液を調製することが可能である。
以下、組成液に用いる界面活性剤、有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
本発明に係る「組成液」の主な用途は「インク」としての使用であるので、以下の説明及び実施例では、「組成液」として「インク」を例に挙げて説明する。
<界面活性剤>
インク中に含まれる界面活性剤としては、下記一般式(1)で表される化合物を含む必要がある。
Figure 2022191157000003
(式中、nは4~10の整数を示す。)
上記一般式(1)で表される化合物の含有量は特に制限されないが、0.3質量%以上が濡れ性向上の観点から好ましい。また吐出性の担保のために2質量%以下が好ましい。
さらに、目的に応じてシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤を併用して使用することが好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2022191157000004
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2022191157000005
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
一般式(F-2)
2n+1-CH2CH(OH)CH2-O-(CH2CH2O)-Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はC2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はC2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-3100、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられる。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
インクが炭素数5以上のジオール化合物を含むと、記録媒体に対するインクの浸透性を向上させることができるため、好ましい。
記録媒体に対してのインクの浸透性が高いと、記録媒体にインクが濡れ広がりやすくなる。インクが好適に濡れ広がることによって色ムラを防止し、色再現性が高くなる。
炭素数5以上のジオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
さらに、アミド系溶剤、置換ブタノールからなる群のうち1つを有すると、より好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクトブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
前記樹脂被覆顔料は、マイクロカプセルとしてはビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマーなどが挙げられるが、特に好ましいのは、ビニル系ポリマー及びポリエステル系ポリマーである。
その具体例としては、特開2000-53897号公報、特開2001-139849号公報に開示されたものが挙げられる。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明では、インク中における顔料の分散安定性向上や、印刷後の定着性向上の観点から、樹脂被覆顔料を用いることが好ましい。インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを7~11に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
その例としては、アルコールアミン類、アルカリ金属元素の水酸化物、アンモニウムの水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。
インクジェットヘッドやインク供給ユニットと、インクとが反応することによる相互作用の抑止、吐出安定性の向上などの観点から、pHは7~11の範囲であることが好ましい。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-エチル-1,3プロパンジオール等が挙げられる。
前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物などが挙げられる。
前記ホスホニウム水酸化物としては、例えば、第4級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
pH調整剤としては、強塩基性化合物を用いることが好ましい。
本発明では、インク中に、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含有させることで、インクの濡れ性を向上させることができるため、好ましい。特に限定は無いが、効果的に結晶化を抑制する点から、水酸基をもつ強アルカリが好ましく、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いることが特に好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤等を加えても良い。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
<<非浸透性記録媒体>>
本発明における非浸透性記録媒体とは、水透過性、及び吸収性が低い表面を有する記録媒体であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である記録媒体を意味する。
前記非浸透性記録媒体としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ナイロンフィルムなどを好適に使用することができる。
<<液体吐出装置>>
図1に、液体吐出装置の一例を示す。液体吐出装置100は、前処理液塗布部110、液体吐出部120、後処理液吐出部130、乾燥部140及び搬送部150を有する。
前処理液塗布部110は、記録媒体Mに前処理液を塗布する。前処理液を塗布する方法としては、特に限定されないが、インクジェット法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法等が挙げられる。なお、前処理液塗布部110は、省略してもよい。
記録媒体Mとしては、非浸透性記録媒体を用いる。この場合、前処理液を塗布せずに画像を形成すると、後工程で搬送時に重送することがある。この場合、前処理液を塗布することにより、耐ブロッキング性を低下させることなく、搬送時の重送を抑制することができる。
液体吐出部120は、記録媒体Mの前処理液が塗布された面に、インクジェットインクを吐出する。液体吐出部120としては、公知の液体吐出ヘッド301を用いることができる。
インク付与部120は、任意の色のインクを吐出するヘッドであってよい。例えば、必要に応じてY(イエロー)M(マゼンタ)C(シアン)K(ブラック)W(ホワイト)等の色のインクを吐出するヘッドを設けてもよい
後処理液吐出部130は、記録媒体Mのインクジェットインクが塗布された面のインクジェットインクが塗布された領域に、後処理液を吐出する。後処理液吐出部130としては、公知のインクジェットヘッドを用いることができる。なお、後処理液吐出部130の代わりに、記録媒体Mのインクジェットインクが塗布された面の略全域に、後処理液を塗布する後処理液塗布部を設けてもよい。後処理液を塗布する方法としては、特に限定されないが、インクジェット法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法等が挙げられる。
乾燥部140は、後処理液が塗布された記録媒体Mを温風で乾燥させる。なお、乾燥部140は、温風の代わりに、赤外線、マイクロ波、ロールヒーター等を用いて、後処理液が塗布された記録媒体Mを加熱乾燥させてもよいし、後処理液が塗布された記録媒体Mを自然乾燥させてもよい。
搬送部150は、記録媒体Mを搬送する。搬送部150としては、記録媒体Mを搬送することが可能であれば、特に限定されないが、搬送ベルト等が挙げられる。
液体吐出装置は洗浄装置を有していてもよい。洗浄装置の構成は、図4に基づいて後述する。
図2は洗浄手段を有する液体吐出装置の一例を示す概略図であり、シリアル型液滴吐出装置を備えたものである。この液体吐出装置について図2~図4を参照して説明する。
左右の側板に横架した主ガイド部材1及び従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。そして、キャリッジ3は主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7との間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。
このキャリッジ3には、液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4a、4b(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を搭載している。記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、ホワイト(W)、その他の色のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4は、図3に示すように、それぞれ複数のノズル列4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
一方、用紙10を搬送するために、用紙を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
さらに、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に、記録ヘッド4の維持回復を行う洗浄手段を有する維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
維持回復機構20は、例えば、記録ヘッド4のノズル形成面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材20a、ノズル形成面を払拭する洗浄手段20b、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受けなどで構成されている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23を張装し、キャリッジ3にはエンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25を取り付け、このコードホイール25に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。これらのコードホイール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
このように構成した液体吐出装置においては、給紙トレイから用紙10が帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって用紙10が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を排紙トレイに排紙する。
また、記録ヘッド4のクリーニングを行う場合は、印字(記録)待機中にキャリッジ3
を維持回復機構20に移動し、洗浄手段を有する維持回復機構20により清掃を実施する。また、記録ヘッド4は移動せず、維持回復機構20が移動してヘッドを清掃するようにしてもよい。
図2で示した記録ヘッド4は、図3に示すようにそれぞれ複数のノズル列4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。記録ヘッド4aの一方のノズル列Naはブラック(K)の液滴を、他方のノズル列Nbはシアン(C)の液滴を吐出する。記録ヘッド4bの一方のノズル列Naはマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列Nbはイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
液体吐出ヘッドの洗浄は、液体吐出装置における液体吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄方法であって、前記液体吐出ヘッドのノズル面に、洗浄液を付与する工程(以下、「洗浄液付与工程」と称することがある)を含む。前記洗浄液を付与した払拭部材で前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する工程(以下、「払拭工程」と称することがある)を有していることが好ましい。更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記洗浄液については後述する。
本発明で用いられる洗浄装置は、液体吐出装置における液体吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄装置であって、液体吐出ヘッドのノズル面に洗浄液を付与する手段を有し、前記洗浄液を付与した払拭部材で前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する手段(以下、「払拭手段」と称することがある)を有していることが好ましい。更に必要に応じてその他の手段を有する。
洗浄液付与工程及び払拭手段としては、液体吐出ヘッドのノズル面に洗浄液を、洗浄液付与ノズルから直接付与し、その後前記洗浄液が付着した前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭してもよいし、前記洗浄液を付与した払拭部材で前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭してもよい。
押圧部材としては、前記払拭部材を介して前記ノズル面を押圧可能な部材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、押圧ローラ、押圧ローラと押圧ベルトの組み合わせ、ワイパー、ブレードなどが挙げられる。これらの中でも、押圧ローラが好ましい。
前記洗浄液付与手段としては、洗浄液を一定量付与することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スポイトによる付与、ノズル、スプレー、ディスペンサー、塗布装置などが挙げられる。
前記払拭部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不織布、布などが挙げられる。これらは、ロール状に巻回したものが好ましく、発塵し難く信頼性が高い点から、ロール状の不織布が好ましい。
なお、洗浄液付与手段を液体吐出装置に設けず、払拭部材に洗浄液を予め含浸させておいてもよい。
前記洗浄液の付与量としては、記録時間(吐出時間)により制御されることが好ましい。この場合、前記洗浄液の付与量が複数の設定値から選択されることがより好ましい。前記複数の設定値としては、洗浄液の付与方法(例えば、「圧力」、「付与回数」、「付与ノズル数」)などが挙げられる。
また、前記洗浄液の付与量としては、洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズルにかける圧力により制御されることが好ましい。更に、前記洗浄液が複数の洗浄液付与ノズルから付与される場合には、前記洗浄液の前記払拭部材への付与量は前記洗浄液付与ノズルの数により制御されることが好ましい。また更に、前記洗浄液の前記払拭部材への付与量は、前記洗浄液付与ノズルからの洗浄液の付与回数により制御されることが好ましい。
払拭工程は、前記洗浄液を付与した前記払拭部材で、液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する工程であり、払拭手段により好適に実施される。
前記洗浄液を付与した前記払拭部材で液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洗浄液が付与された払拭部材としての不織布が押圧部材としての押圧ローラによって液体吐出ヘッドのノズル面に押圧する方法などが挙げられる。
前記その他の工程及び前記その他の手段としては、例えば、制御工程及び制御手段などが挙げられる。前記制御手段としては、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
ここで、図4は、本発明で用いる洗浄装置の一例を示す概略図である。図4に示す洗浄装置300は、液体吐出ヘッド301のノズルプレートの液体吐出側のノズル面301aを洗浄する装置である。
洗浄装置300は、払拭部材としての不織布303と、洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズル302と、押圧部材としての押圧ローラ305と、払拭処理後の不織布を巻き取る巻き取りローラ304とを有している。
洗浄液は、洗浄液供給チューブを介して洗浄液タンクから供給される。前記洗浄液供給チューブの途中に設けられたポンプを駆動することにより、洗浄液付与ノズル302から洗浄液が、払拭部材としての不織布303に、記録時間により応じた洗浄液の付与量にて付与される。なお、不織布303はロール状に巻回されている。
そして、図4に示すように、洗浄液が付与された不織布303が押圧部材としての押圧ローラ305によって液体吐出ヘッド301のノズル面301aに当接して押圧されることにより、ノズル面301aが清浄にされる。払拭処理の終了後、不織布303は巻取りローラ304により巻き取られる。
洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズル302は、複数設けることができ、洗浄液付与圧制御手段の制御に基づき、圧がかけられるようになっており、その圧を適宜変えることにより洗浄液の付与量を調整することができる。また、洗浄液付与ノズル制御手段の制御に基づき、洗浄液を付与するノズル数を変えることにより洗浄液の付与量を調整することができる。更に、洗浄液付与回数制御手段の制御に基づき、洗浄液を付与する回数を変えることにより洗浄液の付与量を調整することができる。
液体吐出ヘッドの液体吐出側のノズル面を洗浄する方法としては、次のような実施態様が挙げられる。
洗浄液を液体吐出ヘッドのノズル面に、洗浄液付与ノズルから直接付与し、払拭部材で払拭を行う。前記洗浄液を含んだ払拭部材で払拭する場合は、洗浄液付与ノズルには圧がかけられるようになっており、その圧を変えることにより洗浄液の付与量を所望の量に調整することができる。また、複数の洗浄液付与ノズルの付与するノズル数を変えることにより洗浄液の付与量の調整が可能であり、更には洗浄液付与ノズルから洗浄液を付与する回数を変えることにより付与量を調整することができる。このように、洗浄液を付与した払拭部材を用いて、記録終了後のノズル面を払拭すればよい。
なお、液体吐出装置100は、記録媒体Mに形成された画像を加熱定着させる定着部をさらに有してもよい。定着部としては、特に限定されないが、定着ローラ等が挙げられる。記録媒体Mに形成された画像を加熱定着させる温度は、通常、50~150℃であり、100~150℃であることが好ましい。
<<洗浄液>>
前記洗浄液は、水、界面活性剤、有機溶剤を含むことができる。
界面活性剤は、目的に応じて炭化水素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面、フッ素系界面活性剤を併用して使用することができる。洗浄性および保存安定性の観点から、炭化水素系界面活性剤が好ましい。炭化水素系界面活性剤は、払拭部材や、液体吐出ヘッドのノズル面への接液性向上の観点から、0.5質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以上1質量%以下がより好ましい。
炭化水素系界面活性剤が上記の好ましい範囲であると、洗浄液の払拭部材や液体吐出ヘッドのノズル面への浸透性は低くなり、一般的には洗浄性が低くなる。しかし、払拭部材や液体吐出ヘッドのノズル面へ洗浄液が浸透しにくいことで、払拭部材や、液体吐出ヘッドのノズル面の劣化が起きにくいという効果がある。
特に本発明のインクと洗浄液をセットで用いることで、洗浄液が、払拭部材や、液体吐出ヘッドのノズル面に浸透しにくく、且つインク膜上には濡れ広がり浸透しやすくなる。 従って、本発明のインクと洗浄液のセットは、払拭部材や、液体吐出ヘッドのノズル面の劣化を押さえつつ、インクを効率的に洗浄することが可能となる。
炭化水素系界面活性剤の具体例としては、エマルゲンLS-106、エマルゲンLS-110、ソフタールEP7025などが挙げられる。
さらに、前記洗浄液の静的表面張力は前記インクの静的表面張力より高いと、払拭性の観点から好ましい。さらに、後述の画像形成法にて非浸透性記録媒体に形成したインク膜に対する前記洗浄液の接触角が15度以上20度以下であるとより好ましい。
<<後処理液>>
前記後処理液は、水、界面活性剤、有機溶剤、樹脂や目的に応じて添加剤を含むことができる。
界面活性剤は、目的に応じて炭化水素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面、フッ素系界面活性剤を併用して使用することができる。前記インクはインク膜に対する水の接触角が60度以下であり、後処理液の界面活性剤量を抑制してもインク膜上に濡れ広がり、高い光沢性を保持することができる。界面活性剤は0.05質量%以上2.0質量%以下が好ましい。
一般的に、界面活性剤の含有量が特に1.0質量%未満である場合、濡れ広がりにくくドットハイトが高くなってしまうとされているが、本発明のインクと後処理液をセットで用いることで、濡れ広がりにくい後処理液でも濡れ広がりやすくなり、実用可能となる。
樹脂は、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。樹脂は5質量%以上であると、親水性が高い前記インクの耐擦過性を補うことができ、好ましい。また、吐出性の観点から30質量%以下であると好ましい。加えて、樹脂はウレタン樹脂もしくはアクリル樹脂を含むと、耐擦過性の観点からさらに好ましい。
<記録媒体>
前記非浸透性記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスチックフィルム、建材、金属などが挙げられる。
前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリカーボネートフィルム、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルムなどが挙げられる。 これらの中でも、密着性の点から、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムが好ましい。
前記ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)などが挙げられる。
前記建材としては、例えば、壁紙、床材、タイル、セラミックス、ガラスなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記非浸透性記録媒体としては、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリプロピレンフィルム(商品名:P-2002、東洋紡株式会社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:P-2161、東洋紡株式会社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:P-4166、東洋紡株式会社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:PA-20、SUNTOX社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:PA-30、SUNTOX社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:PA-20W、SUNTOX社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:FOA、フタムラ化学株式会社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:FOS、フタムラ化学株式会社製)、ポリプロピレンフィルム(商品名:FOR、フタムラ化学株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:E-5100、東洋紡株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:E-5102、東洋紡株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P60、東レ株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P375、東レ株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:G2、帝人デュポンフィルム株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:G2P2、帝人デュポンフィルム株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:K、帝人デュポンフィルム株式会社製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:SL、帝人デュポンフィルム株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:ハーデンフィルムN-1100、東洋紡株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:ハーデンフィルムN-1102、東洋紡株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:ハーデンフィルムN-1200、東洋紡株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:ON、ユニチカ株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:NX、ユニチカ株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:MS、ユニチカ株式会社製)、ナイロンフィルム(商品名:NK、ユニチカ株式会社製)などが挙げられる。
以下、調製例、製造例、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、例中の「部」及び「%」は、特に断りのない限り、「質量部」及び「質量%」である。
また、特に記載が無い場合、インクの調製、評価は、室温25℃、湿度60%の条件下で行った。
まず、実施例、比較例で用いた各材料の成分名、商品名およびメーカー名を表1に示す。
Figure 2022191157000006
<顔料分散体の調製>
(調製例1:表面改質ブラック顔料分散体の調製)
Cabot Corporation社製Black Pearls(登録商標)1000(BET比表面積343m/g、ジブチルフタレート吸収量(DBPA)105mL/100gのカーボンブラック)100g、スルファニル酸100ミリモル及びイオン交換高純水1Lを、室温でSilversonミキサー(6000rpm)により混合した。次いで、得られるスラリーに硝酸100ミリモルを添加し、更に30分後に10mLのイオン交換高純水に溶解させた亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)をゆっくり添加した。更に撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させてカーボンブラックにスルファニル酸が付加した改質顔料を得た。次いで、10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド溶液(メタノール溶液)でpHを9に調整し、30分後に改質顔料分散体を得た。次いでこの分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に超音波分散を行って顔料固形分を20%含む[表面改質ブラック顔料分散体]を得た。顔料の表面処理レベルは0.75mmol/g、粒度分布測定装置(日機装社製ナノトラックUPA-EX150)で測定したメジアン径(D50)は120nmであった。
(調製例2:樹脂被覆ブラック顔料分散体の調製)
<ポリマー溶液の調製>
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。
次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%の[ポリマー溶液A]を800g得た。
<樹脂被覆分散体の調製>
[ポリマー溶液A]を28gと、カーボンブラック(デグサ社製、FW100)を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、更に粗大粒子を除くためにこの分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、顔料15質量%含有、固形分20質量%の[樹脂被覆ブラック顔料分散体]を得た。得られた[樹脂被覆ブラック顔料分散体]における樹脂被覆ブラック顔料のメジアン径(D50)を測定したところ127nmであった。なお、メジアン径(D50)の測定は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)を用いた。
(調製例3:樹脂被覆シアン顔料分散体の調製)
調製例2において、顔料としてのカーボンブラックをフタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)に変更した以外は、調製例2と同様にして、[樹脂被覆シアン顔料分散体]を調製した。
得られた[樹脂被覆シアン顔料分散体]における樹脂被覆シアン顔料について、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)で測定したメジアン径(D50)は93nmであった。
(調製例4:樹脂被覆マゼンタ顔料分散体の調製)
調製例2において、顔料としてのカーボンブラックをマゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122)に変更した以外は、調製例2と同様にして、[樹脂被覆マゼンタ顔料分散体]を調製した。
得られた[樹脂被覆マゼンタ顔料分散体]における樹脂被覆マゼンタ顔料について、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)で測定したメジアン径(D50)は76nmであった。
(調製例5:樹脂被覆イエロー顔料分散体の調製)
調製例2において、顔料としてのカーボンブラックをビスアゾイエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー155)に変更した以外は、調製例2と同様にして、[樹脂被覆イエロー顔料分散体]を調製した。
得られた[樹脂被覆イエロー顔料分散体]における樹脂被覆イエロー顔料について、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)で測定したメジアン径(D50)は76nmであった。
(調製例6:白色顔料分散体の調製)
酸化チタン(STR-100W、堺化学工業株式会社製)25g、顔料分散剤(TEGO Dispers651、エボニック社製)5g、及び水70gを混合し、ビーズミル(リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、体積平均粒径285nmの[白色顔料分散体]を得た。
<インクの製造例>
(実施例1-1)
インクI-1の調製
攪拌機を備えた容器に、1,2プロパンジオール15.0部、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール10.0部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ダウケミカル社製HW-1000)1.50部、ポリエーテル変性シロキサン化合物(エボニック社製 TEGO Wet270)0.50部入れ、30分間混合撹拌した。次いで、防腐防黴剤(アビシア社製Proxel GXL)0.05部、2,4,7,9-テトラメチルデカン-4,7-ジオール0.50部、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール0.20部、20%水酸化ナトリウム水溶液0.20部、ウレタン樹脂A(第一工業製薬株式会社製 スーパーフレックス210)15.0部、調製例2の樹脂被覆ブラック顔料分散体を4.00部、及び全体が100部となる量の高純水を加え、60分間混合撹拌した。得られた混合物を、平均孔径1.2μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターで加圧濾過し、粗大粒子及びごみを除去して、実施例1-1の[インクI-1]を得た。
(実施例1-2)
インクI-2の調製
攪拌機を備えた容器に、1,2ブタンジオール15.0部、3ーメトキシーN,N―ジメチルプロパンアミド10.0部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ダウケミカル社製HW-1000)1.50部、ポリエーテル変性シロキサン化合物(エボニック社製 TEGO Wet270)0.50部入れ、30分間混合撹拌した。次いで、防腐防黴剤(アビシア社製Proxel GXL)0.05部、2,4,7,9-テトラメチルデカン-4,7-ジオール0.40部、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール0.20部、20%水酸化カリウム水溶液0.20部、ポリエステル樹脂A(ユニチカ株式会社製 エリーテルKA-5034)10.0部、調製例1の表面改質ブラック顔料分散体を4.00部、及び全体が100部となる量の高純水を加え、60分間混合撹拌した。得られた混合物を、平均孔径1.2μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターで加圧濾過し、粗大粒子及びごみを除去して、実施例1-2の[インクI-2]を得た。
(実施例1-3~1-9、比較例1-1~1-3)
インクI-3~I-12の調製
実施例1と同様にして、表2に示した処方に従って有機溶剤、界面活性剤及び消泡剤を混合撹拌し、次いで、防腐防黴剤、pH調整剤及び樹脂、着色剤(顔料分散体)を混合撹拌した。得られた混合物を平均孔径1.2μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターで加圧濾過し、粗大粒子及びごみを除去して、実施例1-3~1-9の[インクI-3]~[インクI-9]及び比較例1-1~1-3の[インクI-10]~[I-12]を得た。
上記で得た、実施例1-1~1-9、比較例1-1~1-3の[インクI-1]~[インクI-12]については以下に記載する方法によって、ベタ画像を形成してインク膜に対する水の接触角及び色ムラを評価した。評価結果を表2及び表5に示す。
(評価)
<ベタ画像の形成>
23±0.5℃、50±5%RHに調整された環境条件下、インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)を用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、記録媒体(王子製紙株式会社製:OKトップコート+_米坪量104.7g/m)に同じ付着量のインクが付着するように設定した。
<インク膜に対する水の接触角>
インクI-1~I-12を、塗布量が9g/mとなるように、インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機を用いて、非浸透性記録媒体(リンテック社製:GIY-11Z5)に塗布し、ホットプレートを用いて80℃で180秒間乾燥を行い、インク膜を形成した。形成したインク膜に純水1滴(0.2μl)を滴下した時の状態を、自動接触角計(協和界面科学株式会社製)を用いて水平方向から観察し、滴下直後の液滴の接触角を求めた。
<色ムラ>
アイカ工業株式会社製、Lumi Art Gross130に光沢紙-きれいモード、色補正なしを選択し、インクI-1~I-12を用いてベタ画像を印字し、濃度ムラ(ビーディング)の目視判定を行った。
[評価基準]
A:全く無し。
B:15cmはなれたところから濃度ムラが僅かに確認できる。
C:30cmはなれたところから濃度ムラが僅かに確認できる。
D:50cmはなれたところからでも濃度ムラが確認できる。
<洗浄液W-1~W-11の調製>
表3に示した処方に従って、各成分を混合し、1時間攪拌した。次に、平均孔径が1.5μmのポリプロピレンフィルターを用いて加圧濾過して、粗大粒子を除去し、洗浄液W-1~W-11を得た。
<後処理液P-1~P-8の調製>
表4に示した処方に従って、各成分を混合し1時間攪拌した。次に、平均孔径が1.5μmのポリプロピレンフィルターを用いて加圧濾過して、粗大粒子を除去し、後処理液P-1~P-8を得た。
(実施例2-1~2-13、比較例2-1~2-9)
表5に示したインク、洗浄液、後処理液を組み合わせた実施例2-1~2-13、比較例2-1~2-9について、前記「ベタ画像の形成」に記載した方法でブラックインクのベタ画像を形成し、この画像について以下に記載する評価方法で洗浄性、表面光沢、耐擦過性を評価した。
また、各実施例及び比較例について、以下に記載する評価方法でノズル孔内への洗浄液の浸透性、洗浄性、インク又は後処理液の吐出性を評価した。
<インク膜に対する洗浄液の接触角>
インク膜に対する洗浄液の接触角の評価はインクI-1~I-5、I-10~I―12を用いて以下のようにして行った。
インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機を用いて、インクを、その塗布量が9g/cmとなるように非浸透性記録媒体(リンテック社製:GIY-11Z5)に塗布し、ホットプレートを用いて80℃で180秒間乾燥を行い、インク膜を形成した。形成したインク膜に洗浄液1滴(塗布量 0.2μl)を滴下した時の状態を、自動接触角計(協和界面科学株式会社製)を用いて水平方向から観察し、滴下直後の液滴の接触角を求めた。
結果を表5に示した。
<表面張力>
インクI-1~I-12及び洗浄液W-1~W-11の静的表面張力を、自動表面張力計(DY-300、協和界面科学社製)を用いて、25℃で測定した。
インクの静的表面張力の測定結果を表2に、洗浄液の静的表面張力の測定結果を表3に示した。
<ノズル孔内への洗浄液の浸透性の評価>
インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機により、ブラックインクを用いて15分間印字を行った後に図4に示す洗浄装置を用いて、液体吐出ヘッドのノズル面を、各洗浄液を100μLしみ込ませた不織布(クリーンワイパーアンティコンGOLD、ポリエステル長繊維、原田産業株式会社製)で払拭した。その直後にノズルから500滴を記録媒体(スーパーファイン紙(セイコーエプソン株式会社製))上に印字させ、ドットの濃度を観察し、ドットの濃度が液体吐出ヘッドのノズル面の払拭前と同じになるまでのドット数を測定し、下記基準でノズル孔内への洗浄液の浸透性を評価した。なお、ドット数が少ないほど、ノズル孔内に洗浄液が浸透しにくくなっており、接液によるノズル面の劣化を防いでいると言える。つまり、画像濃度低下を防止できていることを意味する。
評価結果を表5に示した。
[評価基準]
A:ドット数が10個未満
B:ドット数が10個以上30個未満
C:ドット数が30個以上
D:吐出不良
<洗浄性>
特開2018‐069730号公報に記載の方法に従い、洗浄液の洗浄性について評価を行った。インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機により、ブラックインクを45分間連続吐出し、印字を行った後に、吐出を停止してから12時間後に、図4に示す洗浄装置を用いて、液体吐出ヘッドのノズル面を、各洗浄液を50μLしみ込ませた不織布(クリーンワイパーアンティコンGOLD、ポリエステル長繊維、原田産業株式会社製)で払拭した。その後、下記の評価基準に基づいて、洗浄性を評価した。
評価結果を表5に示した。
[評価基準]
A:インク汚れの拭き残しが全く見られない
B:インク汚れの拭き残しが10%未満あるが、ノズル近辺には残らない
C:インク汚れの拭き残しが10%未満あり、ノズル近辺に残る
D:インク汚れの拭き残しが10%以上ある
<表面光沢>
ブラックインクを、インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機を用いて、非浸透性記録媒体(リンテック社製:GIY-11Z5)に塗布し、4cm×4cmベタ画像を作成したのち、後処理液を塗布量が9g/cmとなるようにベタ画像上に塗布し、下記の評価基準に基づいて評価した。
評価結果を表5に示した。
[評価基準]
A:高い光沢感がある。
B:光沢感がある。
C:光沢感が認められない。
<耐擦過性>
ブラックインクを、インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機を用いて、非浸透性記録媒体(リンテック社製:GIY-11Z5)に塗布し、4cm×4cmベタ画像を作成したのち、後処理液を吐出し、印刷24h後、クロックメータ(CM-1型)を使用し、摩擦子に白綿布(JISL 0803 綿3号)を両面粘着フォームテープ(3M社製#4016 t=1.6)で貼り付け、5往復摩擦し、綿布に付着した色材の濃度を、分光測色濃度計(エックスライト社製Model-938)を使用して測定した。
評価結果を表5に示した。
〔評価基準〕
A:綿布に付着した色材濃度が0.05未満
B:綿布に付着した色材濃度が0.05以上0.1未満
C:綿布に付着した色材濃度が0.1以上
<インク又は後処理液の吐出性>
インク又は後処理液の吐出性の評価は実施例1-1~5、比較例1-1~3のブラックインクと、P1~P8の後処理液を用いて以下の方法で行った。
インクジェット印刷装置(IPSiO GXe-5500、リコー社製)に、図4における300の洗浄装置と、図1における後処理液吐出部130を搭載した改造機を用いて、インクを充填して初期充填動作を実施させた。その後ノズルチェックパターンを印字し、ノズルチェックパターンにて吐出不良(ノズルの不吐出や吐出曲がり)を確認した。吐出不良がないものについては、次にマイペーパー上に印字を行った。
印刷パターンは画像領域中、印字面積が紙面全面積中、印字面積が5%であるチャートにおいて、インクを100%dutyで印字した。
印字条件は、記録密度360dpiで、ワンパス印字とした。上記チャートを20枚連続で印写後、20分間吐出を実施しない給紙状態にし、これを50回繰り返して、累計1000枚印写後、ノズルチェックパターンを印字して、インク又は後処理液の吐出不良(ノズルの不吐出や吐出曲がり)を確認した。各々のノズルチェックパターンにおいて、白抜け、噴射乱れの有無を目視で評価した。
評価結果を表5に示した。
[評価基準]
A:吐出乱れなし
B:若干吐出乱れあり
C:吐出乱れあり、又は吐出しない部分あり
D:激しい吐出乱れあり、又は吐出しないノズルが多い
Figure 2022191157000007
Figure 2022191157000008
Figure 2022191157000009
Figure 2022191157000010
本発明は下記(1)の組成液に係るものであるが、実施形態として下記(2)~(12)を含む。
(1)色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、及び、水を含有する組成液であって、
前記組成液を非浸透性記録媒体に付着させて形成した組成液膜に対する水の接触角が60度以下となることを特徴とする組成液。
Figure 2022191157000011
(式中、nは4~10の整数を示す。)
(2)前記組成液は、前記色材として樹脂被覆型顔料を有し、前記有機溶剤として、炭素数が5以上のジオールを有する、上記(1)に記載の組成液。
(3)前記組成液は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む、上記(1)又は(2)に記載の組成液。
(4)前記組成液は、前記有機溶剤として、少なくともアミド系溶剤及び置換ブタノールから選ばれる1つを有する、上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の組成液。
(5)ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドへ供給される液体を収容する液体収容容器と、
前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭部材と、
を備えた液体吐出装置であって、
前記液体収容容器は上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の組成液を収容しており、
前記払拭部材には、炭化水素系の界面活性剤を0.5質量%以上2.0質量%以下含む洗浄液が含浸されている
ことを特徴とする液体吐出装置。
(6)更に、前記払拭部材に前記洗浄液を付与する洗浄液付与部を具備する、上記(5)に記載の液体吐出装置。
(7)前記洗浄液の静的表面張力が、前記組成液の静的表面張力よりも高い、上記(5)又は(6)に記載の液体吐出装置。
(8)記録媒体上にノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドへ供給される液体を収容する液体収容容器と、
前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭部材と、
前記記録媒体に吐出された前記液体上に後処理液を吐出する後処理液付与手段と、
を備えた液体吐出装置であって、
前記液体収容容器は上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の組成液を収容している
ことを特徴とする液体吐出装置。
(9)前記後処理液は、界面活性剤を0.05質量%以上2.0質量%以下含む、上記(8)に記載の液体吐出装置。
(10)前記後処理液は、樹脂を5質量%以上30質量%未満含む、上記(8)又は(9)に記載の液体吐出装置。
(11)前記後処理液は、前記樹脂として、ウレタン樹脂、もしくはアクリル樹脂を含む、上記(10)に記載の液体吐出装置。
(12)色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、水、及び、水酸化ナトリウムを混合する混合工程を有することを特徴とする、上記(1)に記載の組成液の製造方法。
Figure 2022191157000012
(式中、nは4~10の整数を示す。)
1 主ガイド部材
3 キャリッジ
4、4a、4b 記録ヘッド
4n ノズル列
5 主走査モータ
6 駆動プーリ
7 従動プーリ
8 タイミングベルト
10 用紙
12 搬送ベルト
13 搬送ローラ
14 テンションローラ
16 副走査モータ
17 タイミングベルト
18 タイミングプーリ
20 維持回復機構
20a キャップ部材
20b ノズル形成面を払拭する機構
21 空吐出受け
23 エンコーダスケール
24 エンコーダセンサ
25 コードホイール
26 エンコーダセンサ
100 液体吐出装置
110 前処理液塗布部
120 液体吐出部
130 後処理液吐出部
140 乾燥部
150 搬送部
300 洗浄装置
301 液体吐出ヘッド
301a 液体吐出ヘッドのノズル面
302 洗浄液付与ノズル
303 不織布
304 巻き取りローラ
305 押圧ローラ
M 記録媒体
Na、Nb ノズル列
特許第5928027号公報

Claims (12)

  1. 色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、及び、水を含有する組成液であって、
    前記組成液を非浸透性記録媒体に付着させて形成した組成液膜に対する水の接触角が60度以下となることを特徴とする組成液。
    Figure 2022191157000013
    (式中、nは4~10の整数を示す。)
  2. 前記組成液は、前記色材として樹脂被覆型顔料を有し、前記有機溶剤として、炭素数が5以上のジオールを有する、請求項1に記載の組成液。
  3. 前記組成液は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む、請求項1又は2に記載の組成液。
  4. 前記組成液は、前記有機溶剤として、少なくともアミド系溶剤及び置換ブタノールから選ばれる1つを有する、請求項1又は2に記載の組成液。
  5. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドへ供給される液体を収容する液体収容容器と、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭部材と、
    を備えた液体吐出装置であって、
    前記液体収容容器は請求項1に記載の組成液を収容しており、
    前記払拭部材には、炭化水素系の界面活性剤を0.5質量%以上2.0質量%以下含む洗浄液が含浸されている
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  6. 更に、前記払拭部材に前記洗浄液を付与する洗浄液付与部を具備する、請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記洗浄液の静的表面張力が、前記組成液の静的表面張力よりも高い、請求項5又は6に記載の液体吐出装置。
  8. 記録媒体上にノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドへ供給される液体を収容する液体収容容器と、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭部材と、
    前記記録媒体に吐出された前記液体上に後処理液を吐出する後処理液付与手段と、
    を備えた液体吐出装置であって、
    前記液体収容容器は請求項1に記載の組成液を収容している
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  9. 前記後処理液は、界面活性剤を0.05質量%以上2.0質量%以下含む、請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 前記後処理液は、樹脂を5質量%以上30質量%未満含む、請求項8又は9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記後処理液は、前記樹脂として、ウレタン樹脂、もしくはアクリル樹脂を含む、請求項10に記載の液体吐出装置。
  12. 色材、有機溶剤、下記一般式(1)で表される化合物、樹脂、水、及び、水酸化ナトリウムを混合する混合工程を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成液の製造方法。
    Figure 2022191157000014
    (式中、nは4~10の整数を示す。)
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